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特開2024-87565情報処理システム、情報処理システムの制御方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087565
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理システムの制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/901 20190101AFI20240624BHJP
【FI】
G06F16/901
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202459
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(74)【代理人】
【識別番号】100227857
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 圭
(72)【発明者】
【氏名】荒井 淳
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175GA03
(57)【要約】
【課題】 書類種別ごと設定された項目を持つ情報を適切に取得し、電子帳簿に紐づくインデックスデータとして登録することを目的とする。
【解決手段】
取得する書類種別ごとに電子書類に関連付く情報の項目の設定を受け付ける設定手段と、前記電子書類に関連付く情報を取得すると、前記情報と関連付く電子書類ごとに前記設定手段で設定を受け付けた項目として記録する記録手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得する書類種別ごとに電子書類に関連付く情報の項目の設定を受け付ける設定手段と、
前記電子書類に関連付く情報を取得すると、前記情報と関連付く電子書類ごとに前記設定手段で設定を受け付けた項目として記録する記録手段と
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記電子書類に関連付く情報とは、前記電子書類に関するインデックスデータであることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記設定手段の前記電子書類に関連付く情報の項目の設定により、前記電子書類の書類種別ごとの検索画面において、該項目を検索条件に追加することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記電子書類に関連付く情報には、該情報の項目名情報を有していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記電子書類に関連付く情報は、前記電子書類上に出力された2次元バーコードに含まれる情報であり、該情報は前記電子書類と共に取得されることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記電子書類上に出力された2次元バーコードごとに電子書類を区切って取得する取得手段と、
前記記録手段は、前記取得手段により区切られて取得した電子書類ごとに、前記区切った2次元バーコードに含まれる情報を記録することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
取得する書類種別ごとに電子書類に関連付く情報の項目の設定を受け付ける設定ステップと、
前記電子書類に関連付く情報を取得すると、前記情報と関連付く電子書類ごとに前記設定ステップで設定を受け付けた項目として登録する登録ステップと
を実行することを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項8】
少なくとも1つのコンピュータを請求項1又は2に記載の情報処理システムの各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子データ化された文書の参照方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子帳簿保存法に対応して、帳簿に係る電磁的記録の保存時は、帳簿の「取引年月日その他の日付」、「取引金額」及び「取引先」を検索条件として設定できることが求められている。
【0003】
電磁的記録で保存される帳簿(以後、電子帳簿)を検索できるようにするため、電子帳簿に紐付くデータとして、インデックスデータを保持しておき、インデックスデータの検索結果から紐付く帳簿を検索できるようにするシステムが提供されている。
【0004】
特許文献1には、複数ファイルを一度にセットしても、確実にファイル毎に区分して読取り情報を記録し、それぞれのファイル毎に所定のインデックス情報(インデックスデータ)を自動付加できるようにする装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8-172514
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1は、読み取るインデックス情報(インデックスデータ)が書類種別ごとに異なる場合については考慮されていない。
【0007】
書類種別ごとに、検索したい条件は「取引年月日」、「取引金額」及び「取引先」以外にもあり、検索したい項目は書類種別ごとに異なることがある。たとえば、「請求書」には「振込先の情報」、「見積書」には見積書の「有効期限」など、書類種別ごとの項目が追加で設定され、インデックスデータが登録されている。特許文献1では、それらの書類種別ごとに追加で設定されている項目を情報処理装置で取得し、インデックスデータとすることは考慮されていない。
【0008】
本願発明は、上記課題を解決することを目的としており、書類種別ごと設定された項目を持つ情報を適切に取得し、電子帳簿に紐づくインデックスデータとして登録することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、取得する書類種別ごとに電子書類に関連付く情報の項目の設定を受け付ける設定手段と、
前記電子書類に関連付く情報を取得すると、前記情報と関連付く電子書類ごとに前記設定手段で設定を受け付けた項目として記録する記録手段と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本願発明により、書類種別ごと設定されたパラメータを持つ情報を適切に取得し、電子帳簿に紐づくインデックスデータとして登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】情報処理システムの概略構成の一例を示す構成図である。
図2】担当者端末、管理者端末、及びサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】印刷装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】電子帳簿登録処理の一例を示すフローチャートである。
図5】項目マッピング管理の一例を示すフローチャートである。
図6】アップロード処理の一例を示すフローチャートである。
図7】2次元バーコードでアップロードした電子帳簿を分割処理の一例を示すフローチャートである。
図8】スキャナ保存要件チェック処理の一例を示すフローチャートである。
図9】書類種別選択画面、項目マッピング管理画面、書類取得方法選択画面の一例を示す模式図である。
図10】書類照会画面、書類検索画面の一例を示す模式図である。
図11】CSVファイルと対応するデータベースのデータ、書類照会画面の一例を示す模式図である。
図12】電子帳簿後付け登録の設定画面、及びインデックス先行登録と後付け登録の際のデータの一例を示す模式図である。
図13】アップロードバッチ実行ファイル用に生成されるフォルダ構成、及びアップロードバッチ実行時の初期設定ファイルの一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態における情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0014】
情報処理システム100は、スキャナ装置102、管理者用端末104、Webサーバ105、データベースサーバ106,バッチサーバ107、MFP(Multifunction Peripheral)108、及び担当者用端末110を備えており、スキャナ装置102とMFP108、管理者用端末104とは、データの送受信が可能なように接続されている。
【0015】
本願発明では、Webサーバ105、データベースサーバ106,バッチサーバ107はクラウド114上に配置する仮想サーバとする。なお、各サーバはクラウド114上に配置しなくてもよく、それぞれ一つの筐体で配置しても良いし、それぞれの機能をまとめて1つあるいは複数の筐体に配置しても良い。
【0016】
管理者用端末104、クラウドサーバ群114、MFP108、及び担当者用端末110は、ネットワーク(LAN)112を介して、通信可能なように接続されている。
【0017】
情報処理システム100では、スキャナ装置102もしくはMFP108において、取り込んだ文書等をスキャンし、得られたデータ(以後、電子帳簿)を管理者用端末104へ送信する。
【0018】
管理者用端末104では、スキャナ装置102やMFP108でスキャンして得られた電子帳簿をディスプレイへ表示し、様々な方法で電子帳簿に対する属性情報(インデックスデータを含む)の設定を受け付け、サーバ106へ電子帳簿と属性情報を対応付けて記憶する。属性情報は、たとえば電子帳簿内に記録されている2次元バーコードから取得する方法や、電子帳簿と別データのCSVファイルから取得するなどの方法がある。また、ディスプレイに表示している電子帳簿を管理者が確認して、属性情報をキーボードなどを用いて入力する方法もある。
【0019】
管理者用端末104では、サーバ106に記憶されている電子帳簿を検索表示することが可能であり、さらに、電子帳簿に対する変更(例えば、ページの差替え、削除、ページの順序の入れ替え等)を行うことが可能である。なお、担当者用端末110も同様に電子帳簿の検索表示や変更を行うことが可能である。
【0020】
MFP108は、管理者用端末104や担当者用端末110から印刷指示を受けた電子帳簿の印刷を行う。
【0021】
図2は、本発明の実施形態における管理者用端末104、Webサーバ105、データベースサーバ106,バッチサーバ107、及び担当者用端末110、これらの情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図2に示すように、これらの情報処理装置は、システムバス204を介してCPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、よび通信I/Fコントローラ208が接続される。
【0023】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0024】
ROM202あるいは外部メモリ211は、CPU201が実行する制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やOS(Operating System)や、本情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムおよび必要な各種データ(データテーブルを含む)を保持している。
【0025】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードし、ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現する。
【0026】
入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等の入力装置からの入力を制御する。入力装置がタッチパネルの場合、ユーザがタッチパネルに表示されたアイコンやカーソルやボタンに合わせて押下(指等でタッチ)することにより、各種の指示を行うことができることとする。
【0027】
また、タッチパネルは、マルチタッチスクリーンなどの、複数の指でタッチされた位置を検出することが可能なタッチパネルであってもよい。
【0028】
ビデオコントローラ206は、ディスプレイ210などの外部出力装置への表示を制御する。ディスプレイは本体と一体になったノート型パソコンのディスプレイも含まれるものとする。なお、外部出力装置はディスプレイに限ったものははく、例えばプロジェクタであってもよい。また、前述のタッチ操作を受け付け可能な装置については、入力装置も提供する。
【0029】
なおビデオコントローラ206は、表示制御を行うためのビデオメモリ(VRAM)を制御することが可能で、ビデオメモリ領域としてRAM203の一部を利用することもできるし、別途専用のビデオメモリを設けることも可能である。
【0030】
メモリコントローラ207は、外部メモリ211へのアクセスを制御する。外部メモリとしては、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、および各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク)、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等を利用可能である。
【0031】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信やISDNなどの電話回線、および携帯電話の3G回線を用いた通信が可能である。
【0032】
尚、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0033】
次に、図3を用いて、図1に示した印刷装置108のハードウェア構成について説明する。
【0034】
図3は、図1に示した印刷装置108のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
図3において、316はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部312と接続する一方、LAN(例えば、図1に示したLAN112)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0036】
コントローラユニット316において、301はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。302はRAMで、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0037】
303はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。304はハードディスクドライブ(HDD)で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。
【0038】
307は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(キーボード)308とのインタフェース部である。また、操作部I/F307は、操作部308から入力したキー情報(例えば、スタートボタンの押下)をCPU301に伝える役割をする。
【0039】
305はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)112に接続する。また、無線通信も可能な構成となっており、赤外線やBluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)を用いた通信にて他の装置と接続し、データの入出力を行う。306はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0040】
318は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS-232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となる携帯端末のICカード(記憶媒体)の読み取り用のカードリーダ319が外部I/F318に接続されている。そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319による携帯端末のICカードからの情報読み取りを制御し、該携帯端末のICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0041】
320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0042】
画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0043】
310はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。311はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、313はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ部314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0044】
317は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0045】
スキャナ部314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ部314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0046】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0047】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0048】
尚、表示部は印刷装置によって表示性能が異なり、タッチパネルを介して操作をできる印刷装置、単に液晶画面を備え文字列を表示(印刷状態や印刷している文書名の表示)させるだけの印刷装置によって本発明は構成されている。
【0049】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0050】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(ICチップとして携帯端末内に備えられていてもよい)に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0051】
また、カードリーダ319はNFCの通信規格に対応しており、ICカードや携帯端末のICチップへの読み書きを行うことが可能な構成となっている。なお、NFC規格対応のカードリーダに、NFC規格対応の携帯端末をかざすと、認証を行い、携帯端末と印刷装置とのペアリングを行う。
【0052】
そして、かざされた携帯端末と印刷装置で通信(P2P)を確立してデータの通信を行うことが可能である。その他、高速通信規格である、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)に通信を引き継ぎ(ハンドオーバー)、携帯端末と印刷装置間で通信を行わせることも可能である。
【0053】
例えば、携帯端末をカードリーダにかざすことで、携帯端末に記憶されている画像を印刷装置へ送信することが可能となる。なお、NFCの通信規格の詳細は、従来技術であるため、説明を省略するものとする。
【0054】
上述した印刷装置108では、印刷装置108を制御するためのプラットフォームが存在し、このプラットフォーム上で、認証サーバ(サーバ106でも良い)と通信するための認証アプリケーションが動作している。認証アプリケーションはHDD304に記憶されている。プラットフォームが管理する、ログイン時にユーザ情報を格納するログインコンテキストや、各種設定情報は、HDD304上に領域が確保されている。
【0055】
また、プラットフォーム上には、印刷装置108の本体機能を拡張したアプリケーションがインストールされ、動作している。これらアプリケーションは、プラットフォームのAPIを用いて実行される。
【0056】
このプラットフォームを介して、印刷装置108の各機能を制御することが可能な構成となっている。
【0057】
また、印刷装置108には、Webブラウザも記憶されており、Webシステムと連携することも可能である。この場合、Webアプリケーションサーバから受信した画面を、Webブラウザを用いて表示する。Webブラウザ上で指示した命令は、Webアプリケーションサーバへ要求がなされ、Webアプリケーションサーバからの命令を受け付けることによって、印刷装置108により動作(スキャンやプリント処理)を実行することが可能である。
【0058】
以上のような構成によって、印刷装置108は、スキャナ部314から読み込んだ画像データをLAN112上に送信したり、LAN112から受信した印刷データをプリンタ部312により印刷出力することができる。
【0059】
また、スキャナ部314から読み込んだ画像データをモデム306により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部312により出力することできる。
【0060】
次に、図4に示すフローチャートを用いて、電子帳簿(電子書類)の登録の処理について説明する。なお、本実施例では電子帳簿として説明するが、インデックスデータを生成する形の電子書類であっても良い。
【0061】
図4の各ステップは、それぞれ管理者端末104とバッチサーバ107のそれぞれのCPU201が実行する処理ステップである。
【0062】
図4のフローチャートの前に管理者用端末104において、ブラウザもしくはアプリケーションを立ち上げて、Webサーバ105もしくはバッチサーバ107と通信を開始する。図4はバッチサーバ107と通信する例である。
【0063】
S401では、管理者用端末104は、S403で取得される電子帳簿と紐付けるためのインデックスデータを取得する際の、書類インデックス項目などを設定する項目マッピング管理を行う命令をバッチサーバ107に送信する。書類インデックス項目とは、取得される電子帳簿に紐付けられて予め記録されているインデックスデータの項目や項目順などである。。
【0064】
S402では、バッチサーバ107は、インデックスデータの取得方法により、異なる書類インデックス項目の項目マッピング設定を取得するため、項目マッピング管理処理を行う。詳細は図5(a)を参照して説明する。
【0065】
図5(a)は、バッチサーバ107において、取得するインデックスデータの項目マッピングを管理する処理を説明するフローチャートである。
【0066】
図5の各ステップは、バッチサーバ107のCPU201が実行する処理のステップである。
【0067】
S501において、バッチサーバ107は、設定書類種別の選択画面を管理者用端末104に送信する。送信する画面イメージ以降の処理を図9を参照して説明する。
【0068】
図9(a)は、書類種別ごとに書類インデックス項目の種別や項目マッピングなどを設定できるUIの画面イメージである。
【0069】
書類種別一覧画面901内に書類種別が904にリストとして表示されており、それぞれの書類種別により、以下で説明する項目種別や項目マッピングを変更することができる。
【0070】
項目種別ボタン903が押下されたことをバッチサーバ107が受け付けると(S502)、「請求書(受信)」の書類インデックス項目を追加することができる。たとえば、請求書であれば、「振込先口座番号」や「振込先口座登録名」、見積書であれば「有効期限」、契約書であれば「契約書番号」など、書類種別ごとにユーザが検索したい項目は異なる。そのため、項目種別ボタン903を押下して前記のような項目追加を行うことにより、「請求書(受信)」に関する書類インデックス項目をユーザの検索条件として追加することができる。また、追加ボタン905の押下により、書類種別を904に更に追加することもできる。
【0071】
項目マッピングボタン902が押下されたことをバッチサーバ107が受け付けると(S502)、「請求書(受信)」の項目マッピングの設定を行う選択画面(項目マッピング管理画面)を管理者用端末104に送信する(S503)。
【0072】
図9(b)は、項目マッピング管理のUIの画面イメージである。
【0073】
項目マッピング管理画面911は、「請求書」に対応する項目マッピングボタン902が押下された際に管理者用端末104に表示される画面イメージである。
【0074】
項目マッピング管理画面911内にあるタブ912や913、919~921などにより、インデックスデータの取得方法(アップロード方法)や、電子帳簿とインデックスデータの取り込む順番の違いなどを考慮したインデックスデータの項目マッピングを設定できる。916は取得する書類インデックス項目を定義するリストである。916の例では、取得するデータの1コラム目が「取引日」、2コラム目が「取引先」、3コラム目が「取引金額」、4コラム目が「都道府県」の例である。
【0075】
管理者用端末104の管理者の操作により、バッチサーバ107が912や913、919~921などのタブの選択を受け付けると(S504)、表示されているタブによる取得方法(アップロード方法)に関する画面をリスト部916の欄に表示する。911の画面の場合は、912が選択されており、リスト部916には2次元バーコード+書類(書類+書類内にあるインデックスデータが登録された2次元バーコード:図10の1023のような書類)でインデックスデータを取得する際の書類インデックス項目のリストと項目順が表示されている。他に、913が選択された場合は、インデックスデータ+書類(書類+書類と別データのCSVデータとしてインデックスデータをアップロード)でインデックスデータを取得する際の書類インデックス項目のリストと項目順が表示され、919が選択された場合は、既に登録されている電子帳簿のインデックスデータをCSVデータで後から取得(更新)する際の書類インデックス項目のリストと項目順が表示される。920が選択された場合は、CSVデータなどのインデックスデータを先に登録しておき、後刻登録される電子帳簿にインデックスデータを関連付ける電子帳簿のアップロード方式の場合のための書類インデックス項目のリストと項目順が表示される。921が選択された場合は、後刻登録される電子帳簿と920で設定されたインデックスデータとしてアップロードされたインデックスデータとを関連付ける設定画面が表示される。921の画面の詳細は図12で後述する。
【0076】
S505において、バッチサーバ107は、管理者から管理者用端末104を通して、書類インデックス項目の設定を受け付ける。たとえば、911内では「都道府県」となっている914のコラムを、項目種別ボタン903などで項目追加された「振込先口座番号」に変更することにより、2次元バーコード内に登録されているインデックスデータに合わせたデータとして「取引日」「取引先」「取引金額」「振込先口座番号」の順番の項目としてインデックスデータを取得することができる。この項目は+ボタン915の押下により、5行目、6行目と項目を追加することができる。
【0077】
S506において、バッチサーバ107は、管理者から管理者用端末104を通して、設定ボタン917が押下を受け付けると、管理者がS505で設定した書類インデックス項目をとして登録する。
【0078】
S507において、バッチサーバ107は、図示しない設定終了ボタンが押下されたか判断する。設定終了ボタンが押下されると、図5のフローチャートの処理を終了し、912や913の別のタブや、戻るボタン918などが押下されると、S508へと処理を遷移する。
【0079】
S508において、バッチサーバ107は、S507で押下されたボタンがタブボタン912や913か、戻るボタン918かにより処理の遷移先を分ける。タブボタン912や913が押下されると、S504の処理に遷移し、タブの選択を受け付ける処理に戻って、別のインデックスデータのアップロード方法の場合の書類インデックス項目の設定を繰り返す。一方、戻るボタン918が押下されると、S501へと処理を遷移し、設定書類種別選択画面901を表示する。S501へ遷移することにより、管理者が取り込みたい別の書類種別の書類インデックス項目を繰り返し設定することができる。
【0080】
以上のように、本願発明は、電子帳簿に紐付くインデックスデータのアップロード方法の違い(たとえば、図10の1024のように2次元バーコードによる取得(912)や、図10の1001のようなCSV形式でのデータ取得(913)などの違い)や、取得する電子帳簿とインデックスデータの取り込む順番の違い(912や913のように電子帳簿とインデックスデータとを同じタイミングで取得する方法や、919のように先に電子帳簿だけ取得し後からインデックスデータを取得して対応付ける方法、920と921のように先にインデックスデータを取得しておき、後から電子帳簿を取得して対応付けるなどの順番の違い)により、書類インデックス項目の設定を変えて登録することができ、インデックスデータのアップロード方法ごとに書類インデックス項目を設定することができる。
【0081】
また、書類種別毎に取得するインデックスデータの書類インデックス項目を設定することができるため、書類種別毎に検索項目(=書類インデックス項目)を変えて設定することができる。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0082】
S403において、管理者用端末104は、電子帳簿をファイルとして取得する処理を行う。詳細は図5(b)を参照して説明する。
【0083】
図5(b)は、管理者用端末104において、電子帳簿をファイルとして取得する処理の流れを説明するフローチャートである。
【0084】
図5(b)の各ステップは、管理者用端末104のCPU201が実行する処理のステップである。
【0085】
S511において、管理者用端末104は、電子帳簿をスキャナ装置102やMFP108からスキャン画像として取得する、もしくは電子的に作成されたファイル(たとえば、メールに添付されたPDFファイル)などであれば、それらをファイルとして取得する。
【0086】
S512において、管理者用端末104は、取得したデータが、電帳法上管理が必要な電子取引データか、電帳法上管理のためにスキャナ保存要件が必要なスキャン画像か、その他のデータか、により処理を分ける。
【0087】
管理者から、電子帳簿は電帳法上管理が必要な電子取引データであると判断された場合は、S513へと遷移し、管理者用端末104は、インデックスデータを有する電子的に作成されたPDFファイルなどとして保存する。なお、インデックスデータはPDFファイルに2次元バーコードとして含まれていても良いし、別のCSVファイルを所定のフォルダに格納しておいて、S404において読み込むようにしてもよい。
【0088】
管理者から、電帳法上管理のためにスキャナ保存要件が必要なスキャン画像であると判断された場合は、S514へと遷移し、管理者用端末104は、スキャナ保存要件を満たすことをチェックするための情報(スキャン画像の解像度や階調、書類の大きさなど)と共にスキャン画像をファイルとして保存する。インデックスデータはスキャン画像内に2次元バーコードとして含まれていても良いし、別のCSVファイルを所定のフォルダに格納しておいて、S404において読み込むようにしてもよい。
【0089】
管理者から、その他のデータと判断された場合は、S515へと遷移し、管理者用端末104は、スキャン画像やファイルを上記の条件を有しないファイルとして保存する。以上で図5(b)のフローチャートの説明を終える。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0090】
S404において、管理者用端末104は、S403で取得したファイルをバッチサーバ107にアップロードする処理を行う。詳細な処理を図6図13もしくは図9(c)を参照して説明する。
【0091】
図6は、管理者用端末104において実行されるバッチファイルでのファイルアップロード処理の流れを説明するフローチャートである。
【0092】
図6の各ステップは、管理者用端末104のCPU201が実行する処理のステップである。
【0093】
図6のフローチャートの開始前に、管理者は、ユーザが設定したフォルダ以下に所定のフォルダ構成を生成し、各フォルダにS403で取得したファイルを格納する。管理者が生成するフォルダ構成と格納するファイルの例を図13を参照して説明する。
【0094】
図13(a)は、アップロードバッチ実行ファイルを実行する際に管理者用端末104に生成されているフォルダ構成の例である。1301には大きく2つのフォルダ([Batch1](1302)と[Batch2](1305))が生成されており、それぞれのフォルダ毎にアップロードバッチが実行される。[Batch1]フォルダ(1302)以下には[CSV]フォルダ(1303)と[DATA]フォルダ(1304)が生成されており、[CSV]フォルダ(1303)にはCSVデータからインデックスデータを取得する場合のインデックスデータを格納しておき、[DATA]フォルダ(1304)にはS403で取得した電子帳簿を格納しておく。
【0095】
S601において、管理者用端末104は、初期設定ファイルを取得する。初期設定ファイルの例を図13(b)を参照して説明する。
【0096】
図13(b)は、管理者が予め生成している設定ファイルであり、1311のようなデータファイルである。1312の「:Batch1」は実行されるバッチファイルのタイトルであり、バッチ処理を実行する際にオプションの1つとして設定されるタイトルである。たとえば、バッチの実行の際に、「UploadData.Exe 1 Batch1」と入力されると、「:Batch1」以下の情報がバッチの実行時に利用される。1313の「Batch1.mode」は、図9(b)の912や913、919~921などのタブのIDに該当し、今から取り込む電子帳簿のインデックスデータの取得方法(アップロード方法)や、電子帳簿とインデックスデータの取り込む順番を設定する。1314の「Batch1.dir」は、S403で取得した電子帳簿やCSVファイルが格納されているフォルダパスである。1315の「Batch1.doctp」は、アップロードする電子帳簿の書類種別であり、図9(a)の904に対応するIDが入力されている。
【0097】
S602において、管理者用端末104は、S601で読み込んだ初期設定ファイルの値(フォルダパス)から、S403で取得した電子帳簿とCSVファイルを使うアップロード方法の場合はCSVファイルを読み込む。
【0098】
S603において、管理者用端末104は、初期設定ファイルの「Batch.mode」が電子帳簿を2次元バーコードと共に読み込む設定IDであるかを判断する。2次元バーコードと共に読み込む設定IDである場合は、S604へと処理を遷移し、2次元バーコードと共に読み込む設定IDでない場合はS606へと処理を遷移する。
【0099】
S604において、管理者用端末104は、電子帳簿内に登録されている2次元バーコードを読み込み、2次元バーコードをCSVデータ化する。
【0100】
S605において、管理者用端末104は、S604でCSVデータ化したデータをバッチサーバ107に送信する。
【0101】
S620において、管理者用端末104は、S602で読み込んだ電子帳簿をバッチサーバ107に送信(アップロード)し、図6のフローチャートの処理を終える。
【0102】
一方、S603において、2次元バーコードと共に読み込む設定IDでないと判断された場合はS606へと処理を遷移し、S606において、管理者用端末104は、初期設定ファイルの「Batch.mode」がCSVデータと電子帳簿を共に取得する設定IDであるかを判断する。CSVデータと電子帳簿を共に取得する設定IDである場合は、S607へと処理を遷移し、CSVデータと電子帳簿を共に取得する設定IDでない場合はS608へと処理を遷移する。
【0103】
S607において、管理者用端末104は、S602で取得したCSVファイルをバッチサーバ107に送信する。
【0104】
S621において、管理者用端末104は、S602で読み込んだ電子帳簿をバッチサーバ107に送信(アップロード)し、図6のフローチャートの処理を終える。
【0105】
また、S606において、CSVデータと電子帳簿を共に取得する設定IDでないと判断された場合はS608へと処理を遷移し、S608において、管理者用端末104は、初期設定ファイルの「Batch.mode」がCSVデータを更新するのみ(電子帳簿をアップロードしない)の設定IDであるかを判断する。CSVデータを更新するのみの設定IDである場合は、S609へと処理を遷移し、CSVデータを更新するのみの設定IDでない場合はS610へと処理を遷移する。
【0106】
S609において、管理者用端末104は、S602で取得したCSVファイルをバッチサーバ107に送信する。送信されたCSVファイルはバッチサーバにおいて、既にデータベースサーバ106に登録されている電子帳簿に紐付くデータとしてインデックスデータを更新する処理を行う。
【0107】
S608において、CSVデータを更新するのみの設定IDでないと判断された場合はS610へと処理を遷移し、S610において、管理者用端末104は、初期設定ファイルの「Batch.mode」がCSVデータを先行登録するのみ(電子帳簿をアップロードしない)の設定IDであるかを判断する。CSVデータを先行登録するのみの設定IDである場合は、S611へと処理を遷移し、CSVデータを先行登録するのみの設定IDでない場合はS612へと処理を遷移する。
【0108】
S611において、管理者用端末104は、S602で取得したCSVファイルをバッチサーバ107に送信する。送信されたCSVファイルはバッチサーバにおいて、データベースサーバ106にインデックスデータだけを登録し、後刻登録される電子帳簿と紐付けて記録する。詳細は図12を参照して後述する。
【0109】
S610において、CSVデータを先行登録するのみの設定IDでないと判断された場合はS612へと処理を遷移し、S612において、管理者用端末104は、S602で取得した電子帳簿のファイル名をバッチサーバ107に送信する。その後、S622において、管理者用端末104は、S602で読み込んだ電子帳簿をバッチサーバ107に送信(アップロード)し、図6のフローチャートの処理を終える。詳細は図12を参照して後述する。なお、図6のフローチャートでは、ファイル名を送信するとしたが、送信するデータはファイル名でなくてもよく、S611において送信したCSVデータとユニークに紐付くデータであれば、その他の属性情報でも良い。
【0110】
なお、図6図13での説明は、バッチサーバ107にS602で取得した電子帳簿を送信(アップロード)する処理として説明したが、Webサーバ105を経由してデータベースサーバ106に電子帳簿を送信(アップロード)してもよい。Webサーバ105で電子帳簿をアップロードする実施例を図9(c)を参照して説明する。
【0111】
図9(c)は、Webサーバ105において電子帳簿をアップロードする際に管理者用端末104のブラウザに表示されるWeb画面のイメージである。
【0112】
書類アップロード画面931において、ファイルドラッグアンドドロップ欄932やファイル選択欄933はWebDAV技術によりファイルをアップロードできる欄である。データ区分欄934は、電帳法上管理のためにスキャナ保存要件が必要なスキャン画像か、電帳法上管理が必要な電子取引データか、その他のデータかを管理者に選択させる欄である。書類アップロード画面931からアップロードする場合は、図9(a)のQR位置ボタン906で定義されるファイル画像上の2次元バーコードの位置から2次元バーコードを読み取り、自動的に2次元バーコード内にデータをインデックスとして取得する。QR分割実施欄935は取得した電子帳簿を2次元バーコードで分割するか否かを管理者に選択させる選択項目である。この2次元バーコード分割処理は、複数の電子帳簿をまとめて登録する際に、2次元バーコードを区切りとしてファイルを分割して登録するための設定である。詳細は図7を参照して後述する。2次元バーコードが付与されていない電子帳簿の場合は、書類アップロード画面において、書類インデックス入力欄936からインデックスデータを管理者が直接設定できる。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0113】
S405において、バッチサーバ107(図9(c)の場合は、Webサーバ105)は、管理者用端末104から送信された電子帳簿をデータベースサーバ106に登録し、CSVデータをインデックスデータとして登録する。登録する際のデータ項目や項目順は、S506において設定された書類種別とインデックスデータのアップロード方法で設定された書類インデックス項目の通りにインデックスデータを登録する。但し、QR分割実施935が選択されている場合や、初期設定ファイル1311において、「Batch1.qrdiv」設定が「1」となっている場合は、S405ではインデックスデータは登録せず、S406で2次元バーコード毎にインデックスデータを登録する。
【0114】
S406において、バッチサーバ107は、取得した2次元バーコード毎に取得した電子帳簿を分割する処理を実施する。詳細な処理の流れを図7を参照して説明する。
【0115】
図7は、取得した電子帳簿を2次元バーコードで分割する処理の流れを説明したフローチャートである。
【0116】
図7の各ステップは、バッチサーバ107のCPU201が実行する処理のステップである。
【0117】
S701において、バッチサーバ107は、管理者用端末104から取得した情報から書類種別を取得する。バッチファイル実行でバッチサーバ107からデータを取得した場合は、初期設定ファイル1311の「Batch1.doctp」の設定値から書類種別を取得し、書類アップロード画面931からWebサーバ105を通して取得した場合は、書類種別欄937の設定値から書類種別を取得する。
【0118】
S702において、バッチサーバ107は、S405でデータベースサーバ106に登録したファイルを取得する。
【0119】
S703において、バッチサーバ107は、取得したファイルを2次元バーコードで分割する処理を実行するか否かを判断する。2次元バーコードで分割するファイルと判断された場合は、S704へと処理を遷移し、2次元バーコードで分割しないファイルと判断された場合は図7のフローチャートの処理を終了する。2次元バーコードで分割するファイルかどうかの判断は、バッチファイル実行でバッチサーバ107からデータを取得した場合は、初期設定ファイル1311の「Batch1.qrdiv」の設定値1316が「1」かどうかで判断し、書類アップロード画面931からWebサーバ105を通して取得した場合は、QR分割実施欄935のチェック項目ONかどうかで判断する。
【0120】
S704において、バッチサーバ107は、S702で取得したファイル数分S704からS716の処理を繰り返す。
【0121】
S705において、バッチサーバ107は、書類種別毎の2次元バーコード読込位置情報を取得する。2次元バーコード読込位置情報は、図9(a)のQR位置ボタン906で定義されたファイル画像上の2次元バーコードの位置を取得する。
【0122】
S706において、バッチサーバ107は、取得したファイルの画像を読み込む。
【0123】
S707において、バッチサーバ107は、S706で取得したファイルの画像上で2次元バーコード位置を特定するため、ファイルの頁毎の画像として記憶する。
【0124】
S708において、バッチサーバ107は、S707で記憶した画像の枚数分S708からS710の処理を繰り返す。
【0125】
S709において、バッチサーバ107は、QR位置ボタン906で定義された位置の2次元バーコードを読み取り、2次元バーコードを読み取れたページを記憶する。S709の処理では2次元バーコードを読み取れなかった画像に対して処理は行わない。
【0126】
S710において、バッチサーバ107は、S708からの処理を画像の枚数が終了するまで繰り返す。
【0127】
S711において、バッチサーバ107は、S709で2次元バーコードが読み取れたページの数だけ、S711からS713の処理を繰り返す。
【0128】
S712において、バッチサーバ107は、S709で記憶したページ(2次元バーコードが存在したページ)を先頭とするファイルとして、各頁の画像を2次元バーコードで分割してファイルとして記憶し、データベースサーバ106に送信する。
【0129】
S713において、バッチサーバ107は、S711からの処理を2次元バーコードが読み取れたページの回数分繰り返す。
【0130】
S714において、バッチサーバ107は、S709で読み取った2次元バーコードから読み取った値がインデックスデータとして適切かをチェックする処理を行う。たとえば、「取引金額」欄の文字型が数字になっているか、図9(b)の914の欄のように都道府県を入力する欄に都道府県名以外が入力されていないかなどのチェックを行う。
【0131】
S715において、バッチサーバ107は、S714でチェックしたインデックスデータとS712で分割記憶したファイル名とを紐付けて記憶し、データベースサーバ106に送信する。
【0132】
S716において、バッチサーバ107は、S704からの処理をS702で取得したファイルの数分繰り返す。
【0133】
以上のように、電子帳簿内に2次元バーコードとしてインデックスデータを保持している場合は、複数の電子帳簿をまとめてアップロードすることもでき、それぞれ2次元バーコード毎に別のファイルとして分割することができる。従来は、電子帳簿のインデックスデータとの紐付け作業は、インデックスデータの登録作業と電子帳簿のスキャンとを交互に行う必要があったが、図7のフローチャートの処理により、2次元バーコード付きの電子帳簿であれば、まとめて電子帳簿のインデックスデータとの紐付け作業を行うことができる。以上で図7のフローチャートの説明を終える。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0134】
S407において、バッチサーバ107は、S405で登録されたファイルがスキャナ保存要件を満たす必要があるファイルの場合の処理を行う。詳細は図8を参照して説明する。
【0135】
図8は、スキャナ保存要件をチェックする処理の流れを説明するフローチャートである。
【0136】
図8の各ステップは、バッチサーバ107のCPU201が実行する処理のステップである。
【0137】
S801において、バッチサーバ107は、S405、およびS406で分割されデータベースサーバ106に登録されたファイルを取得する。なお、図8のフローチャートは1ファイル毎に処理を繰り返す。
【0138】
S802において、バッチサーバ107は、スキャナ保存要件を満たすことを要求されたファイルかどうかを判断する。スキャナ保存要件を満たすことを要求されたファイルである場合は、ステップS803へと処理を遷移し、スキャナ保存要件を満たすことを要求されていないファイルの場合は図8のフローチャートを終える。スキャナ保存要件を満たすことを要求されたファイルかどうかの判断は、バッチファイル実行でバッチサーバ107からデータを取得した場合は、初期設定ファイル1311の「Batch1.datatp」の設定値1317が所定のID(今の場合、「0」)が管理者により設定されているかどうかで判断する。書類アップロード画面931からWebサーバ105を通して取得した場合は、データ区分欄934がスキャナ保存になっているかどうかで判断する。
【0139】
S803において、バッチサーバ107は、S514の処理で取得したスキャナ保存要件を満たすことをチェックするための情報(スキャン画像の解像度や階調、書類の大きさなど)を取得する。
【0140】
S804において、バッチサーバ107は、S803で取得したスキャナ保存要件チェック情報が以下の条件に一致しているかを判断する。
・各ページに1つの画像があること
・解像度が200dpi以上であること
・階調が256であること
・色空間がRGBまたはグレースケールであること
・イメージ高さ・幅:1mm以上であること
上記条件の全てに一致しているファイルであれば、S805へと処理を遷移する。上記条件に一致していない場合はS807へと処理を遷移する。
【0141】
S805へと処理を遷移すると、バッチサーバ107は、ファイル(電子帳簿)はスキャナ保存要件を満たしていると判断し、S806において、タイムスタンプ付与条件を満たすことを示すフラグをONにする。
【0142】
S807へと処理を遷移すると、バッチサーバ107は、ファイル(電子帳簿)がスキャナ保存要件を満たしていないと判断し、S808において、タイムスタンプ付与条件を満たすことを示すフラグをエラーとする。以上で、図8のフローチャートの説明を終える。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0143】
S408において、バッチサーバ107は、S407でタイムスタンプ付与条件を満たすことを示すフラグをONになったファイルのタイムスタンプ生成要求をタイムスタンプサーバ(TSA)に送信し、タイムスタンプサーバからタイムスタンプトークンを受信する。タイムスタンプを付与することで、タイムスタンプに刻印されている時刻以前にその電子文書が存在し、かつ改竄されていないことを証明できる。
【0144】
以上の処理により、電子帳簿の検索機能の確保のために、インデックスデータをデータベースサーバに登録し、インデックスデータと電子帳簿を紐付けることでインデックスデータの検索結果から紐付く電子帳簿を検索でき、その際に、電子帳簿に付与するインデックスデータを書類種別毎に変えたい場合にも、図9(a)の書類種別毎の選択画面から図9(b)に遷移するようにインデックスデータを変更することができ、検索項目を管理者が設定できる。
【0145】
また、同じ書類種別でインデックスデータの提供方法の違いによりインデックスデータのデータ項目順などが違う時がある場合でも、提供方法毎にインデックスデータのデータ項目順を選択画面図9(b)の912、913、919、920などで適切に取り込むことができる。
【0146】
図10を参照して、CSVデータとデータベースサーバ106に登録されるデータ、登録されるデータを管理者用端末104や担当者用端末110で表示したイメージを説明する。
【0147】
図10(a)は、CSVデータの一例であり、1001の内容が図10(c)の1024のような2次元バーコードとして記号化されて埋め込まれている。このように、2次元バーコードに項目名が入力されていないデータとして登録されている場合、対応させるインデックスデータを適切に設定できなければならない。本実施例の1001のデータのように項目名の情報を有していないインデックスデータが電子帳簿の発行元から送られてくることもあり、それぞれの値と項目との関係がわからないために、インデックスデータと項目名(1011のコラム名)との関係を特定する必要が生じる。そのために、図9(b)の911において、2次元バーコードに埋め込まれているデータ(1001)と項目名とを紐付ける処理を行う。
【0148】
図10(b)は、1001のデータがデータベースに登録されるデータの一例である。データ例1011では、1001のデータが図10(c)の1022に設定されたインデックスデータとして取得されている。インデックスデータに紐付くファイル名も「契約書_20221014.pdf」として1023のようなファイルの名前が登録される。
【0149】
図10(c)は、管理者用端末104や担当者用端末110で表示される書類照会画面の一例である。ブラウザ1021にデータ例1011を反映した画面を表示しており、書類表示欄1023には取得した電子帳簿が表示されている。2次元バーコード1024から取得したインデックスデータを図9(b)の911のような画面で設定した書類インデックス項目で取得し1022のように各インデックスデータが反映されている。電子帳簿との紐付けは書類名欄1025にファイル名が登録されている。書類名欄1025のファイル名をマウスでクリックなどすると、該当するファイル「契約書_20221014.pdf」を開くこともできる。
【0150】
図11を参照して、書類検索画面のイメージを説明する。
【0151】
図11の1101が書類検索画面の一例である。テキスト入力部1102のが電子帳簿を検索する時の検索条件を入力する欄であり、検索条件入力欄1103は管理者が図9(b)の911のような画面で設定した書類インデックス項目に対応する。検索条件入力欄1103の場合は、デフォルトで設定されている「取引先」「取引金額」「取引日」の他に、「単価」というインデックスデータを911で指定した例である。した検索した検索結果は結果表示欄1104に表示されている。詳細ボタン1105が管理者やユーザから押下されると、図10(c)の1021のような書類照会画面を表示する。
【0152】
以上のように、書類インデックス項目を図9(b)の911のような画面で管理者がインデックスデータを設定すれば、書類検索画面の検索条件入力欄1103のように検索項目に設定することができる。
【0153】
図12を参照して、インデックスデータの先行登録、ファイル(電子帳簿)の後付け登録の処理を説明する。
【0154】
図12(a)は、911の画面において、書類(後付け登録)タブ921が選択されている際の画面イメージである。書類(後付け登録)タブ921が選択されている時は、他のタブと異なり、リスト部916には書類インデックス項目のリストは表示せず、先行登録されているインデックスデータと紐付ける情報を設定する画面を表示する。なお、書類の後付け登録を行う場合は、インデックスのみ(先行登録)タブ920により設定される書類インデックス項目のインデックスデータが登録されていることが前提となる。
【0155】
図12(b)は、先行登録されているインデックスデータの例である。インデックス先行登録例1221では、紐付く書類名欄1223にはまだ書類名が登録されていない状態である。
【0156】
図12(a)のリスト部916には、ファイル名の名前をキーに先行登録したインデックスデータと紐付けるためのパラメータが設定されている。
【0157】
セパレータ欄1203には、ファイル名を区切るデリミタの記号が指定されている。キー項目指定位置1204には、セパレータ欄1203で区切られたファイル名の中の何番目のワードをキー項目とするかを設定している。キー項目指定1205には、キー項目指定位置1204で指定されたワードが、先行登録されているインデックスデータの内、どのデータをキーとするのかを指定している。リスト部916の例では、キー項目指定位置1204が「2」なっており、キー項目指定1205が「取引先」となっているので、たとえば図12(c)のようなファイル名例1211であれば、セパレータ「_(アンダーバー)」で区切られた2番目の値である「A社」や「B社」などがキー項目になる。
【0158】
図12(a)のリスト部916の設定とファイル名例1211とから、図12(b)のインデックス先行登録例1221のデータは、取引先1222をファイル名例1211と紐付けて、図12(d)の後付け登録後インデックス例1231のように、ファイルを紐付ける。取引先1232のデータに対応する書類名欄1233には、対応するファイル名が登録され、先行登録されたインデックスデータ(1221)にファイルが後付で登録されている。
【0159】
なお、ファイルが後付け登録されたインデックスデータと、まだファイルが後付けされていないインデックスデータとは識別可能に表示してもよい。
【0160】
このように、インデックスデータのみを先に受信して、後から受信する電子帳簿を紐付けることが可能となり、海外からのインボイス情報などのように、電子帳票が遅れて届く場合でもインデックスデータを先行登録しておくことが可能になる。なお、図12の例ではファイル名からキー項目を抽出しているが、キー項目はファイル名ではなくてもファイルが有するプロパティの中に埋め込んだデータでもよい。
【0161】
以上のように、書類種別ごとに異なるインデックスが付与されている場合やインデックスデータの取得方法によってインデックスの項目順が異なる場合でも適切にインデックスデータを取得することができる。また、従来はインデックスデータの登録作業と電子帳簿のスキャンとを交互に行う必要があったが、本処理では、インデックスデータの登録と電子帳票のスキャンを分離して行うことができる。
【0162】
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0163】
また、本発明におけるプログラムは、図4乃至8に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図4乃至8の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図4乃至8の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0164】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0165】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0166】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、DVD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0167】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0168】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0169】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0170】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0171】
100 情報処理システム
102 スキャナ装置
104 管理者用端末
105 Webサーバ
106 データベースサーバ
107 バッチサーバ
108 MFP
110 担当者用端末
112 インターネット回線
114 クラウド環境
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