(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087597
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】見積内訳変換装置、見積内訳変換方法および見積内訳変換プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240624BHJP
【FI】
G06Q30/0601 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202500
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】星野 良樹
(72)【発明者】
【氏名】隠塚 尚孝
(72)【発明者】
【氏名】藤本 峻大
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB55
5L049BB55
(57)【要約】
【課題】見積から契約連携する場合に連携を行いたい粒度で見積から契約連携を実施することができる見積内訳変換装置、見積内訳変換方法および見積内訳変換プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の見積内訳変換装置であって、見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名、および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成し、費目マスタ、見積内訳項目変換マスタ、および積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える見積内訳変換装置であって、
費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けた費目マスタと、
作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けた見積内訳項目変換マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名、および、大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力部と、
前記費目マスタ、前記見積内訳項目変換マスタおよび前記見積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する明細情報生成部と、
を備えること、
を特徴とする見積内訳変換装置。
【請求項2】
請求項1に記載の見積内訳変換装置であって、
前記明細情報を出力する出力制御部、
をさらに備えること、
を特徴とする見積内訳変換装置。
【請求項3】
請求項2に記載の見積内訳変換装置であって、
前記明細情報生成部は、
前記売上明細連携粒度および前記原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に売上金額および原価金額を積算した前記明細情報を生成すること、
を特徴とする見積内訳変換装置。
【請求項4】
請求項3に記載の見積内訳変換装置であって、
前記明細情報生成部は、
前記売上明細連携粒度、前記原価明細連携粒度、前記明細情報に基づいて、契約売上明細データおよび契約原価明細データを生成すること、
を特徴とする見積内訳変換装置。
【請求項5】
請求項4に記載の見積内訳変換装置であって、
入力装置を介して前記明細情報を登録する登録ボタンが押下された場合、前記契約売上明細データおよび前記契約原価明細データを記憶部に登録する登録部、
をさらに備えること、
を特徴とする見積内訳変換装置。
【請求項6】
制御部を備える見積内訳変換装置で実行される見積内訳変換方法であって、
費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けた費目マスタと、
作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けた見積内訳項目変換マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名、および、大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力ステップと、
前記費目マスタ、前記見積内訳項目変換マスタおよび前記見積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する明細情報生成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする見積内訳変換方法。
【請求項7】
制御部を備える見積内訳変換装置に実行させるための見積内訳変換プログラムであって、
費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けた費目マスタと、
作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けた見積内訳項目変換マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部に実行させるための、
前記見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名、および、大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力ステップと、
前記費目マスタ、前記見積内訳項目変換マスタおよび前記見積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する明細情報生成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする見積内訳変換プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見積内訳変換装置、見積内訳変換方法および見積内訳変換プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、多種の設備機器を備える施設の維持管理業務を受託する管理会社が、その契約に先立って、施設のオーナー等に見積を提示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ビルメンテナンス会社の清掃業務の見積では、清掃箇所1区間毎、設備においては規格毎に異なる原価、提出金額を決定して積算を作成する。そして、ビルメンテナンス会社では、作成した見積を元に契約締結を行い、必要に応じて作業発注を協力会社に対して行う。この場合、協力会社へ作業発注する単位は、協力会社単位となるので、ビルメンテナンス会社が受注先から請け負ったビルメンテナンス業務と必ずしも一致しない場合がある。このため、ビルメンテナンス会社は、請負先へ提出する見積が契約の規模や発注先の数によって連携を行う粒度が異なることで、一概に見積から契約連携を実施することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、見積から契約連携する場合に連携を行いたい粒度で見積から契約連携を実施することができる見積内訳変換装置、見積内訳変換方法および見積内訳変換プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る見積内訳変換装置は、制御部を備える見積内訳変換装置であって、費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けた費目マスタと、作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けた見積内訳項目変換マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名、および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力部と、前記費目マスタ、前記見積内訳項目変換マスタおよび前記見積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する明細情報生成部と、を備えること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る見積内訳変換方法は、制御部を備える見積内訳変換装置で実行される見積内訳変換方法であって、費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けた費目マスタと、作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けた見積内訳項目変換マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力ステップと、前記費目マスタ、前記見積内訳項目変換マスタおよび前記見積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する明細情報生成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る見積内訳変換プログラムは、制御部を備える見積内訳変換装置に実行させるための見積内訳変換プログラムであって、費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けた費目マスタと、作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けた見積内訳項目変換マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部に実行させるための、前記見積内訳項目変換マスタを参照し、入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名、および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力ステップと、前記費目マスタ、前記見積内訳項目変換マスタおよび前記見積内訳明細データを参照し、入力される見積番号、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度に基づいて、費目毎に、請求先または発注先、売上金額、原価金額、粗利および粗利率を対応付けた明細情報を生成する明細情報生成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、見積から契約連携する場合に連携を行いたい粒度で見積から契約連携を実施することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る見積内訳変換装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える費目マスタにおける費目コードテーブルの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える見積内訳項目変換マスタにおける見積内訳項目変換マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、顧客・協力会社への契約パターンの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、顧客・協力会社への契約パターンの別パターンの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、契約パターン1に基づく売上明細および原価明細の費目の一例を示す売上・原価明細データの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える費目マスタに紐付く科目に応じて発生する発生仕訳の売上仕訳データの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える費目マスタに紐付く科目に応じて発生する発生仕訳の原価仕訳データの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、契約パターン1の見積イメージの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、契約パターン1における作成契約の売上・原価明細データの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、契約パターン2の見積イメージの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、契約パターン2における作成契約の売上・原価明細データの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、見積内訳変換装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、見積内訳ヘッダデータの一例を示す図である。
【
図18】
図18は、見積内訳明細データの一例を示す図である。
【
図19】
図19は、見積内訳明細データにおける一例を示す図である。
【
図21】
図21は、連携明細作成における見積内訳明細データイメージの一例を示す図である。
【
図22】
図22は、連携明細作成における見積内訳明細データ(仕様)イメージの一例を示す図である。
【
図23】
図23は、明細情報を含む契約入力画面の一例を示す図である。
【
図24】
図24は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える登録部によって登録される契約基本データの一例を示す図である。
【
図25】
図25は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える登録部によって登録される契約売上明細データの一例を示す図である。
【
図26】
図26は、実施形態に係る見積内訳変換装置が備える登録部によって登録される契約原価明細データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る見積内訳変換装置、見積内訳変換方法および見積内訳変換プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
[1.構成]
本実施形態に係る見積内訳変換装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、見積内訳変換装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0013】
図1に示す見積内訳変換装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、見積内訳変換装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0014】
見積内訳変換装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。見積内訳変換装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0015】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、見積内訳変換装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、見積内訳変換装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0016】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0017】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、費目マスタ106aと、見積内訳項目変換マスタ106bと、を記憶している。
【0018】
費目マスタ106aは、費目コード毎に、費目名、売上科目および債務科目を対応付けて記憶する。
【0019】
図2は、費目マスタ106aにおける費目コードテーブルの一例を示す図である。
図2に示す費目マスタテーブルT1の1行目には、費目コード「00000010」に、費目名「設備機器定期点検業務費」、売上科目「11000 売上」および債務科目「12000 外注費」が対応付けて記憶されている。
【0020】
見積内訳項目変換マスタ106bは、作業項目毎に、大分類、中分類、小分類および費目を対応付けて記憶する。
【0021】
図3は、見積内訳項目変換マスタ106bにおける見積内訳項目変換マスタテーブルの一例を示す図である。
図3に示す見積内訳項目変換マスタテーブルT2の1行目には、作業項目「設備機器定期点検業務費」に、大分類「00000010」および費目「0000004C」を対応付けて記憶している。同様に、見積内訳項目変換マスタテーブルT2の2行目には、作業項目「設備機器定期点検業務費」に、大分類「00000010」、中分類「0000002C 給排水衛生設備」および費目「00000041 給排水衛生設備」を対応付けて記憶している。また、見積内訳項目変換マスタテーブルT2の3行目には、作業項目「設備機器定期点検業務費」に、大分類「00000010」、中分類「0000002C 給排水衛生設備」、小分類「0000003C 上水受水槽」および費目「00000042 上水受水槽」を対応付けて記憶している。
【0022】
ここで、見積内訳項目変換マスタ106bに作業項目の組み合わせ登録する際の作業項目について詳細に説明する。
図4は、作業情報の一例を示す図である。
【0023】
図4に示す作業情報テーブルT3には、作業情報に項目名と仕様等が含まれる。また、作業情報テーブルT3には、入力イメージの階層それぞれを「1」の大分類、「2」の中分類、「3」の小分類および「4」の内訳(仕様)に分類されている。例えば、作業情報テーブルT3には、「1」の大分類が「設備機器定期点検業務費」となり、「2」の中分類が「給排水衛生設備」となり、「3」の小分類が「上水受水槽」となり、「4」の内訳が「FRP 10立米」と分類されている。
【0024】
このように、見積内訳項目変換マスタ106bでは、ユーザが入力装置112を介して上記「1」~「4」の組み合わせを登録する。
【0025】
図1に戻り、見積内訳変換装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、見積内訳変換装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、見積内訳入力部102aと、明細情報生成部102bと、出力制御部102cと、登録部102dと、を備える。
【0026】
見積内訳入力部102aは、モニタ114に見積内訳入力画面を表示させ、見積内訳項目変換マスタ106bを参照し、ユーザが入力装置112を介して入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する。
【0027】
明細情報生成部102bは、ユーザが入力装置112を介して入力する見積番号、売上明細連携粒度、原価明細連携粒度、費目マスタ106a、見積内訳項目変換マスタ106bおよび見積内訳明細データに基づいて、費目毎に、請求先または発注先と、売上金額と、原価金額と、粗利と、粗利率と、を対応付けた明細情報を生成する。さらに、明細情報生成部102bは、売上明細連携粒度、原価明細連携粒度および明細情報に基づいて、契約基本データ、契約売上明細データおよび契約原価明細データを生成する。
【0028】
出力制御部102cは、明細情報生成部102bが生成した明細情報を含む契約入力画面を出力する。
【0029】
登録部102dは、ユーザが入力装置112を介して契約入力画面の登録ボタンを押下した場合、明細情報を記憶部106に登録する。具体的には、登録部102dは、契約基本データ、契約売上明細データおよび契約原価明細データを記憶部106に格納することによって登録する。
【0030】
[2.従来の見積提出から契約締結までの一般的な内容の概要]
〔2-1:見積〕
まず、従来の見積について説明する。
図5は、従来の見積の一例を示す図である。
【0031】
図5に示すように、従来、ユーザは、入力装置112を介して顧客に提出する見積の元となる提出情報の入力を行う。この場合、
図5の見積データテーブルT10に示すように、ビルメンテナンス会社の見積では、清書箇所1区間毎、設備においては規格毎に異なる原価、提出金額を決定して積算を行って見積を作成する。この場合、ビルメンテナンス会社は、提出情報を売上情報として管理している。
【0032】
〔2-2:契約〕
次に、従来の契約について説明する。
図6は、顧客・協力会社への契約パターン(以下、単に「契約パターン1」と表記)の一例を示す図である。
図7は、顧客・協力会社への契約パターンの別パターン(以下、単に「契約パターン2」と表記)の一例を示す図である。
【0033】
従来、メンテナンス会社は、作成した見積を元に顧客側(受注)と契約締結を行い、必要に応じて作業発注を協力会社に対して行う。この場合、作業発注する単位は、協力会社単位となるため、メンテナンス会社が顧客側(受注)から請け負ったビルメンテナンス業務と必ずしも一致はしないときがある。なお、
図6の顧客・協力会社への契約パターンT12,T13では、顧客側(受注)、協力会社側(発注)の受注/発注の契約を表している。
【0034】
〔2-2-1:契約パターン1〕
まず、契約パターン1について説明する。
図8は、契約パターン1に基づく売上明細および原価明細の費目の一例を示す売上・原価明細データの一例を示す図である。
図9は、費目マスタ106aに紐付く科目に応じて発生する発生仕訳の売上仕訳データの一例を示す図である。
図10は、費目マスタ106aに紐付く科目に応じて発生する発生仕訳の原価仕訳データの一例を示す図である。
【0035】
図8~
図10に示すように、契約パターン1では、費目マスタ106aに紐付く売上科目および債務科目それぞれに応じて、
図8の売上・原価明細データT14から
図9の発生仕訳データT15および
図10の原価仕訳データT16が発生する。
【0036】
〔2-2―2:契約パターン1における連携〕
次に、契約パターン1における連携について説明する。
図11は、契約パターン1の見積イメージの一例を示す図である。
図12は、契約パターン1における作成契約の売上・原価明細データの一例を示す図である。
【0037】
従来では、見積イメージに対して、契約の規模や発注先の数によって連携を行う粒度が異なる、このため、メンテナンス会社は、一概に見積から契約連携を実施することが難しかった。例えば、従来では、顧客への契約規模が大きいが、発注を行う協力会社が異なることで、発注の明細を分けたい場合があった。この結果、従来では、
図11の見積イメージT17に基づく作成契約は、
図12に示す作成契約の売上・原価明細データT18において、原価明細の費目が2つとなってしまい、発注を行う協力会社毎に明細を分けることが難しかった。
【0038】
〔2-2-3:契約パターン2〕
次に、契約パターン2について説明する。
図13は、契約パターン2の見積イメージの一例を示す図である。
図14は、契約パターン2における作成契約の売上・原価明細データの一例を示す図である。なお、従来の契約パターン2は、同一契約だが、請求明細として分割しない場合について説明する。
【0039】
従来の契約パターン2(上述した
図7を参照)では、メンテナンス会社は、顧客への契約規模が小さいが、発注を行う協力会社が同一のため、発注明細をまとめたい。しかしながら、従来の契約パターン2では、
図13の見積イメージT19に基づく作成契約は、
図14に示す作成契約の売上・原価明細データT20において、売上明細に応じて原価明細も分割してしまい、発注明細をまとめることが難しかった。
【0040】
そこで、実施形態の見積内訳変換装置100では、見積内訳項目変換マスタ106bに作業項目の組み合わせを登録し、契約連携する際に連携を行いたい粒度を選択可能とする。
【0041】
[3.見積内訳変換装置による処理の概要]
次に、見積内訳変換装置100が実行する処理の概要について説明する。
図15は、見積内訳変換装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0042】
図15に示すように、まず、見積内訳入力部102aは、モニタ114に見積内訳入力画面を表示させ、見積内訳項目変換マスタ106bを参照し、ユーザが入力装置112を介して入力される項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する見積内訳入力処理を実行する(ステップS1)。
【0043】
図16は、見積内訳入力画面W1の一例を示す図である。
図16の見積内訳入力画面W1に示すように、見積No、物件、件名、見積先、部門、期間、作業情報、頻度、原価情報および提出状態が含まれる。さらに、作業情報には、項目名、仕様等、数量および単位が含まれる。また、原価情報には、単価、金額および支払先が含まれる。さらに、提出情報には、単価および金額が含まれる。
【0044】
ユーザは、入力装置112を介して、項目名毎に、仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報それぞれの入力を行う。なお、
図16では、ユーザが入力装置112を介して、各項目の入力を行っているが、これに限定されることなく、例えば他者が予め入力したデータや他のサーバからデータを自動的に取得してもよい。
【0045】
図16に示す場合、見積内訳入力部102aは、見積内訳項目変換マスタ106bを参照し、ユーザが入力装置112を介して入力する項目名毎の仕様、数量、単位、頻度、原価情報および提出情報に基づいて、見積内訳番号毎に、見積費目コード、見積費目名および大分類、中分類、小分類それぞれに対応する見積内訳コードを対応付けた見積内訳明細データを生成する。
【0046】
図17は、見積内訳ヘッダデータの一例を示す図である。
図18は、見積内訳明細データの一例を示す図である。
図19は、見積内訳明細データにおける一例を示す図である。なお、
図18および
図19では、作図の都合上分けて作図しているが、実際には一つのデータテーブルとしてつながっているものである。
【0047】
まず、見積内訳ヘッダデータについて説明する。
図17に示すように、見積内訳入力部102aは、モニタ114が表示する見積内訳入力画面W1に対して、ユーザが入力装置112を介して入力した内容に応じた見積内訳ヘッダデータテーブルT31,T32を生成する。見積内訳ヘッダデータテーブルT31の1行目には、見積内訳明細Guid「headA」に、見積内訳NO「M000000001」、見積先CD「TOR001」、見積先名「オービック不動産株式会社」、物件CD「BUK001」、物件名「八重洲タワーマンション」、部門CD「BUM001」、部門名「東京 建物管理部門」および件名「八重洲タワーマンション 総合管理」が対応付けて記憶されている。また、見積内訳ヘッダデータテーブルT32の1行目には、開始日「2022/04/01」および終了日「2023/03/31」が対応付けて記憶されている。なお、Guidとは、見積内訳変換装置100のシステム上レコードを一意に特定するために登録時に自動採番する項目である。
【0048】
次に、見積内訳明細データについて説明する。
図18および
図19に示すように、見積内訳入力部102aは、モニタ114が表示する見積内訳入力画面W1(
図16を参照)に対して、ユーザが入力装置112を介して入力した内容に応じた見積内訳明細データテーブルT33を生成する。
【0049】
この場合、
図18および
図19に示すように、見積内訳明細データテーブルT33の1行目には、見積内訳明細Guid「meisaiA」に、見積内訳NO「M000000001」、CurrentLevel「1」、見積費目CD(コード)「00000040」、見積費目名「設備機器定期点検業務費」、見積内訳CD1(コード1)「00000010」が対応付けて記憶されている。
【0050】
同様に、見積内訳明細データテーブルT33の2行目には、見積内訳明細Guid「meisaiB」に、見積内訳NO「M000000001」、CurrentLevel「2」、見積費目CD(コード)「00000041」、見積費目名「給排水衛生設備」、見積内訳CD1(コード1)「00000010」および見積内訳CD2「00000020」が対応付けて記憶されている。
【0051】
さらに、見積内訳明細データテーブルT33の3行目には、見積内訳明細Guid「meisaiC」に、見積内訳NO「M000000001」、CurrentLevel「3」、見積費目CD(コード)「00000042」、見積費目名「上水受水槽」、見積内訳CD1(コード1)「00000010」、見積内訳CD2「00000020」、見積内訳CD3「00000030」、支払先CD(コード)「TOR000A」および支払先名「○○興業」が対応付けて記憶されている。
【0052】
さらにまた、見積内訳明細データテーブルT33の4行目には、見積内訳明細Guid「meisaiD」に、見積内訳NO「M000000001」、CurrentLevel「4」、見積費目名「上水受水点検清掃」、見積内訳CD1(コード1)「00000010」、見積内訳CD2「00000020」、見積内訳CD3「00000030」、仕様「FRP 10立米」、数量「1.000」、年間回数「12.0000」、単位区分名「基」、原価定価「50000.0000」、原価単価「50000.0000」、原価本体金額「560000.0000」、支払先CD(コード)「TOR000A」、支払先名「○○興業」、売上単価「50000.0000」および売上金額「600000.0000」が対応付けて記憶されている。
【0053】
図15に戻り、ステップS2以降の説明を続ける。
ステップS2において、明細情報生成部102bは、モニタ114に新規契約作成ダイアログ画面を表示させ、ユーザが入力装置112を介して入力する見積番号、売上明細連携粒度、原価明細連携粒度、費目マスタ106a、見積内訳項目変換マスタ106bおよび見積内訳明細データ(
図17および
図18を参照)に基づいて、費目毎に、請求先または発注先と、売上金額と、原価金額と、粗利と、粗利率と、を対応付けた明細情報を生成する契約入力処理を実行する。
【0054】
図20は、契約入力画面の一例を示す図である。
図21は、連携明細作成における見積内訳明細データイメージの一例を示す図である。
図22は、連携明細作成における見積内訳明細データ(仕様)イメージの一例を示す図である。
【0055】
図20に示すように、まず、明細情報生成部102bは、モニタ114に新規契約作成ダイアログ画面W2を表示させる。この場合、ユーザは、入力装置112を介して、新規契約作成ダイアログ画面W2における売上明細連携粒度セルK1、原価明細連携粒度セルK2、見積番号セルK3それぞれ入力する。
【0056】
続いて、明細情報生成部102bは、ユーザが入力装置112を介して、売上明細連携粒度セルK1、原価明細連携粒度セルK2、見積番号セルK3それぞれ入力した見積番号「M000000001」、売上明細連携粒度「1」(大分類)、原価明細連携粒度「2」(中分類)と、見積内訳項目変換マスタ106bおよび見積内訳明細データ(
図19を参照)に基づいて、費目毎に、請求先または発注先と、売上金額と、原価金額と、粗利と、粗利率と、を対応付けた明細情報を生成する。
【0057】
図20に示す場合、明細情報生成部102bは、売上明細連携粒度が「1」(大分類)のため、
図21の見積内訳明細データテーブルT40に示すように、費目であるLevelNo「1」の売上1を積算する。さらに、明細情報生成部102bは、原価明細連携粒度が「2」(中分類)のため、
図21に示すように、費目であるLeve2No「1」と「2」を原価「1-1」および原価「1-2」に分けて積算する。
【0058】
ここで、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度それぞれの「1」~「3」は、見積内訳項目変換マスタ106bにおける「大分類」、「中分類」および「小分類」に対応し、かつ、見積内訳データの「見積内訳CD1」、「見積内訳CD2」および「見積内訳3」に対応する。即ち、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度の「1」が「大分類」および「見積内訳CD1」に対応し、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度の「2」が「中分類」および「見積内訳CD2」に対応し、売上明細連携粒度および原価明細連携粒度の「3」が「小分類」および「見積内訳CD3」に対応する。
【0059】
これにより、明細情報生成部102bは、ユーザが入力装置112を介して新規契約作成ダイアログ画面W2に入力する見積番号「M000000001」、売上明細連携粒度「1」(大分類)、原価明細連携粒度「2」(中分類)に基づいて、見積内訳明細データにおける見積内訳項目変換マスタ106bにおける大分類、中分類および小分類それぞれを特定することができ、費目毎に、請求先または発注先と、売上金額と、原価金額と、粗利と、粗利率と、を対応付けた明細情報を生成することができる。さらに、明細情報生成部102bは、売上明細連携粒度、原価明細連携粒度および明細情報に基づいて、後述する契約基本データ、契約売上明細データおよび契約原価明細データを生成する。
【0060】
図23は、明細情報を含む契約入力画面の一例を示す図である。
図23に示す契約入力画面W3には、明細情報生成部102bによって生成された明細情報および見積内訳ヘッダデータテーブルT32(
図17を参照)の内容が含まれる。また、契約入力画面W3には、明細情報M1を登録する登録ボタンB1が含まれる。
【0061】
図15に戻り、ステップS3以降の説明を続ける。
ステップS3において、出力制御部102cは、明細情報生成部102bが生成した明細情報を出力する明細情報出力処理を実行する(ステップS3)。具体的には、出力制御部102cは、契約入力画面W3をモニタ114に表示させる。
【0062】
続いて、登録部102dは、ユーザが入力装置112を介して契約入力画面W3(
図23を参照)の登録ボタンB1を押下した場合、明細情報を記憶部106に登録する明細情報登録処理を実行する(ステップS4)。
【0063】
図24は、登録部102dによって登録される契約基本データの一例を示す図である。
図25は、登録部102dによって登録される契約売上明細データの一例を示す図である。
図26は、登録部102dによって登録される契約原価明細データの一例を示す図である。なお、
図25および
図26は、作図の都合上、データテーブルを分けて作図しているが、実際には一つのデータテーブルとしてつながっているものである。
【0064】
登録部102dは、
図24に示す契約基本データテーブルT50、
図25の契約売上明細データテーブルT51および
図26の契約原価明細データテーブル52を記憶部106に格納することによって登録する。ステップS4の後、見積内訳変換装置100は、本処理を終了する。
【0065】
以上説明した実施形態によれば、明細情報生成部102bがユーザによって入力装置112を介して入力された見積番号、売上明細連携粒度、原価明細連携粒度、費目マスタ106a、見積内訳項目変換マスタ106bおよび見積内訳明細データに基づいて、費目毎に、請求先または発注先と、売上金額と、原価金額と、粗利と、粗利率と、を対応付けた明細情報を生成するため、見積から契約連携する場合に連携を行いたい粒度で見積から契約連携を実施することができる。
【0066】
また、実施形態によれば、出力制御部102cが明細情報をモニタ114に出力するため、ユーザが直感的に明細情報を把握することができる。
【0067】
また、実施形態によれば、明細情報生成部102bが売上明細連携粒度、原価明細連携粒度、明細情報に基づいて、契約売上明細データおよび契約原価明細データを生成するため、見積成約後に改めて契約データを自社の運用に沿ってユーザが手作業で入力する人的作業の発生を防止し、登録ミスや不正な値引きが発生することを防止することができる。
【0068】
また、実施形態によれば、登録部102dが契約基本データ、契約売上明細データおよび契約原価明細データを記憶部106に格納することによって登録するので、見積男系での受発注金額の遷移を正確に把握することができるうえ、営業活動に有益な情報を蓄積することができる。
【0069】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0071】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0072】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0073】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0074】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0075】
また、見積内訳変換装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0076】
例えば、見積内訳変換装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて見積内訳変換装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0077】
また、このコンピュータプログラムは、見積内訳変換装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0078】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0079】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0080】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0081】
また、見積内訳変換装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、見積内訳変換装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0082】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、不動産・ビルメンテナンス業界において有用である。
【符号の説明】
【0084】
100 見積内訳変換装置
102 制御部
102a 見積内訳入力部
102b 明細情報生成部
102c 出力制御部
102d 登録部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 費目マスタ
106b 見積内訳項目変換マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク