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特開2024-87611端末装置、画像形成装置及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087611
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】端末装置、画像形成装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240624BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240624BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
G06F3/12 371
G06F3/12 303
G06F3/12 331
G06F3/12 368
G06F3/12 336
B41J29/38 203
H04N1/00 127A
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202529
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】中村 優哉
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HN05
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA12
5C062AA13
5C062AA14
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE15
5C062AF01
(57)【要約】
【課題】画像形成装置に、データを適切に記憶させる技術を提供すること。
【解決手段】送信されたデータを格納するための個別フォルダを前記データの送信元毎に作成する画像形成装置と通信可能な通信部と、制御部と、記憶部と、を備えており、前記制御部は、連携情報を取得し、前記連携情報に基づいて特定される第1の個別フォルダを送信先として、前記記憶部に記憶されているデータを送信する端末装置。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信されたデータを格納するための個別フォルダを前記データの送信元毎に作成する画像形成装置と通信可能な通信部と、
制御部と、
記憶部と、
を備えており、
前記制御部は、
連携情報を取得し、
前記連携情報に基づいて特定される第1の個別フォルダを送信先として、前記記憶部に記憶されているデータを送信する
端末装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の個別フォルダを送信先としてデータを送信する情報処理装置に表示された前記連携情報を取得する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記画像形成装置に表示された前記個別フォルダ毎に対応付けられた前記連携情報の中から前記第1の個別フォルダに対応する前記連携情報を取得する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、二次元コードとして表示された前記連携情報を認識することで、当該連携情報を取得する、請求項2又は3に記載の端末装置。
【請求項5】
表示部を更に備え、
前記制御部は、
前記画像形成装置が有する前記個別フォルダの情報を前記表示部に一覧表示し、
ユーザにより選択された1の個別フォルダを特定する情報を含む前記連携情報を取得する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記画像形成装置と近距離無線通信を行う近距離無線通信部を更に備え、
前記制御部は、前記近距離無線通信部を介して前記画像形成装置と近距離無線通信を行い、当該画像形成装置から、前記個別フォルダの情報及び前記連携情報を取得する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記通信部を介して、前記画像形成装置が有する前記個別フォルダの情報を記憶するサーバ装置と通信を行い、当該サーバ装置から、前記個別フォルダの情報及び前記連携情報を取得する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1の個別フォルダを送信先として設定しない場合は、前記画像形成装置に、第2の個別フォルダに前記データを格納させる、請求項1に記載の端末装置。
【請求項9】
データを出力可能な画像形成部と、
端末装置と通信可能な通信部と、
記憶部と、
制御部と、
を備えており、
前記記憶部は、個別フォルダを有しており、
前記制御部は、
前記通信部を介して、前記端末装置からデータと個別フォルダを特定する情報とを受信し、
前記個別フォルダを特定する情報を受信したときは、当該特定する情報に基づく第1の個別フォルダに前記端末装置から受信したデータを格納し、
前記個別フォルダを特定する情報を受信しなかったときは、第2の個別フォルダを前記記憶部に生成し、当該第2の個別フォルダに前記端末装置から受信したデータを格納する
画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記通信部を介して情報処理装置からデータを受信したときに、前記第1の個別フォルダを前記記憶部に生成する、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
表示部を更に備え、
前記制御部は、前記端末装置に、前記第1の個別フォルダを特定する情報を取得させるための連携情報を前記表示部に表示する、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記個別フォルダを特定する情報を受信した場合であって、前記記憶部に前記第2の個別フォルダを有しているとき、前記第1の個別フォルダと前記第2の個別フォルダとをグループ化する、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記記憶部が前記第1の個別フォルダと前記第2の個別フォルダとを有する場合、ユーザの操作に基づいて、前記第1の個別フォルダと前記第2の個別フォルダとをグループ化する請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記制御部は、ユーザの操作に応じて、前記グループの名前を変更する、もしくは、前記グループの情報を表示する、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記通信部は、個別フォルダの情報を記憶したサーバ装置と通信可能であり、
前記制御部は、前記個別フォルダの情報に応じて、前記記憶部に、個別フォルダを生成する、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記個別フォルダは、ユーザと対応付けられており、
前記制御部は、ユーザ毎に、前記個別フォルダをグループ化する、請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
送信されたデータを格納するための個別フォルダを前記データの送信元毎に作成する画像形成装置と通信可能なコンピュータに、
連携情報を取得させ、
前記連携情報に基づいて特定される第1の個別フォルダを送信先として、前記コンピュータに記憶されているデータを送信させる
ことを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置等に関する。
【0002】
複合機等の画像形成装置には、受信したデータを所定の記憶領域に記憶するものがある。また、他の装置で生成された印刷データを画像形成装置に投入したユーザのアイコンを表示したアイコン一覧画面を表示する際、印刷データを保存しているユーザのアイコンを表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-093394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、例えば、画像形成装置に、データを適切に記憶させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本開示の端末装置は、送信されたデータを格納するための個別フォルダを前記データの送信元毎に作成する画像形成装置と通信可能な通信部と、制御部と、記憶部と、を備えており、前記制御部は、連携情報を取得し、前記連携情報に基づいて特定される第1の個別フォルダを送信先として、前記記憶部に記憶されているデータを送信することを特徴とする。
【0006】
また、本開示の画像形成装置は、データを出力可能な画像形成部と、端末装置と通信可能な通信部と、記憶部と、制御部と、を備えており、前記記憶部は、個別フォルダを有しており、前記制御部は、前記通信部を介して、前記端末装置からデータと個別フォルダを特定する情報とを受信し、前記個別フォルダを特定する情報を受信したときは、当該特定する情報に基づく第1の個別フォルダに前記端末装置から受信したデータを格納し、前記個別フォルダを特定する情報を受信しなかったときは、第2の個別フォルダを前記記憶部に生成し、当該第2の個別フォルダに前記端末装置から受信したデータを格納することを特徴とする。
【0007】
本開示のプログラムは、送信されたデータを格納するための個別フォルダを前記データの送信元毎に作成する画像形成装置と通信可能なコンピュータに、連携情報を取得させ、前記連携情報に基づいて特定される第1の個別フォルダを送信先として、前記コンピュータに記憶されているデータを送信させることを実行させること特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、例えば、画像形成装置に、データを適切に記憶させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態におけるシステムの全体構成を示す図である。
図2】第1実施形態における画像形成装置の機能構成を示す図である。
図3】第1実施形態における画像形成装置が記憶するデータの構成の例を示す図である。
図4】第1実施形態における情報処理装置の機能構成を示す図である。
図5】第1実施形態における端末装置の機能構成を示す図である。
図6】第1実施形態における設定テーブルのデータ構成の例を
図7】第1実施形態における処理の概要を示すシーケンス図である。
図8】第1実施形態における情報処理装置が実行する処理を示す図である。
図9】第1実施形態における端末装置が実行する処理を示す図である。
図10】第1実施形態における端末装置が実行する処理を示す図である。
図11】第1実施形態における画像形成装置が実行する処理を示す図である。
図12】第1実施形態におけるデータ記憶処理の流れを示す図である。
図13】第1実施形態における個別フォルダ表示処理の流れを示す図である。
図14】第1実施形態におけるユーザフォルダ表示処理の流れを示す図である。
図15】第1実施形態における動作例を示す図である。
図16】第1実施形態における動作例を示す図である。
図17】第1実施形態における動作例を示す図である。
図18】第2実施形態における動作例を示す図である。
図19】第2実施形態における動作例を示す図である。
図20】第3実施形態における端末装置が実行する処理を示す図である。
図21】第3実施形態における画像形成装置が実行する処理を示す図である。
図22】第3実施形態における動作例を示す図である。
図23】第4実施形態における個別フォルダ表示処理の流れを示す図である。
図24】第4実施形態における動作例を示す図である。
図25】第4実施形態における動作例を示す図である。
図26】第4実施形態における動作例を示す図である。
図27】第4実施形態における動作例を示す図である。
図28】第5実施形態におけるシステムの全体構成を示す図である。
図29】第5実施形態におけるサーバ装置の機能構成を示す図である。
図30】第5実施形態における処理の概要を示す図である。
図31】第5実施形態における情報処理装置が実行する処理を示す図である。
図32】第5実施形態における端末装置が実行する処理を示す図である。
図33】第5実施形態におけるサーバ装置が実行する処理を示す図である。
図34】第5実施形態における画像形成装置が実行する処理を示す図である。
図35】第5実施形態の別の例の処理の概要を示す図である。
図36】第6実施形態におけるサーバ装置の機能構成を示す図である。
図37】第6実施形態におけるサーバ装置が記憶するデータの構成の例を示す図である。
図38】第6実施形態における処理の概要を示す図である。
図39】第6実施形態におけるサーバ装置が実行する処理を示す図である。
図40】第6実施形態における情報処理装置が実行する処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した説明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0011】
画像形成装置には、ミスプリントや印刷物の取り違いを防ぐため、PC(Personal Computer)等の情報処理装置によって印刷指示がされたデータを、画像形成装置が有する記憶領域に一時保存する機能を備えるものがある。印刷指示がされたデータを一時保存する記憶領域は、個別フォルダや私書箱と呼ばれることがある。
【0012】
一般的に、個別フォルダは、データを送信した装置(データの送信元)毎に生成される。そのため、以下のような課題があった。
(1)PC等の情報処理装置から画像形成装置にデータを送信することで個別フォルダを生成したユーザが、他の装置(モバイル端末等)から画像形成装置にデータを送信すると、当該他の装置の情報で別の個別フォルダが生成される。しかし、ユーザ1人に対して、複数の個別フォルダが生成され、散在してしまうと、ユーザは、所望のデータが格納された個別フォルダを探したり、確認したりする際に、手間がかかる場合がある。
(2)既存の個別フォルダに、他の装置(モバイル端末等)から新しくデータを追加する手段が存在しない。
(3)複数の個別フォルダを、ユーザ単位でグルーピングする手段が存在しない。
【0013】
このような課題を解決するために、以下の実施形態におけるシステムでは、画像形成装置が、他の装置から受信したデータを適切に記憶する処理を実行する。
【0014】
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
図1は、本実施形態に係るシステム1の概要を示す図である。システム1は、画像形成装置10と情報処理装置20と端末装置30とが、ネットワークNWを介して接続されて構成される。ネットワークNWは、例えば、LAN(Local Area Network)であるが、各装置が通信可能であれば、WAN(Wide Area Network)等のネットワークが用いられてもよい。また、システム1は、複数の情報処理装置20、複数の端末装置30を含んで構成されてもよい。
【0015】
画像形成装置10は、例えば、原稿を読み取ったり、他の装置と通信を行ったりすることで、画像のデータを取得し、取得したデータに基づく画像を形成したり他の装置に送信したりすることで、データを出力する装置である。画像形成装置10は、例えば、コピー機能、スキャン機能、プリント機能、ファクス機能等を有する複合機(MFP、Multi-Function Printer/Peripheral)である。
【0016】
情報処理装置20及び端末装置30は、画像形成装置10にデータを送信することが可能な装置である。情報処理装置20は、例えば、PC(Personal Computer)である。端末装置30は、例えば、スマートフォンや、タブレットといったモバイル端末である。
【0017】
[1.2 機能構成]
[1.2.1 画像形成装置]
画像形成装置10は、図2に示すように、例えば、制御部100と、画像入力部120と、画像形成部130と、表示部140と、操作部150と、記憶部160と、近距離無線通信部180と、通信部190とを備えて構成される。
【0018】
制御部100は、画像形成装置10の全体を制御する。制御部100は、記憶部160に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部100は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central Processing Unit))等により構成されてもよい。また、制御部100は、以下に説明する機能のうち、複数の機能を有するSoC(System on a Chip)として構成されてもよい。
【0019】
制御部100は、記憶部160に記憶されたプログラムを実行することで、画像処理部102と、ユーザフォルダ管理部104として機能する。画像処理部102は、各種画像に関する処理を行う。例えば、画像処理部102は、画像入力部120や通信部190を介して入力された画像に対して、鮮鋭化処理や、階調変換処理を実行する。ユーザフォルダ管理部104は、ユーザの操作に基づき、後述するユーザフォルダにファイルを記憶したり、ユーザフォルダからファイルを削除したりする。
【0020】
画像入力部120は、画像を画像形成装置10に入力する。画像入力部120は、例えば、原稿台に載置された原稿を読み取るスキャナ装置や、USB(Universal Serial Bus)メモリに記憶された画像を読み出すためのインタフェース(端子)等により構成されてもよい。スキャナ装置は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)等のイメージセンサによって画像を電気信号に変換し、電気信号を量子化及び符号化する装置である。
【0021】
画像形成部130は、記録用紙等の記録媒体に対して画像を形成(印刷)する。画像形成部130は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等の印刷装置により構成されてもよい。画像形成部130は、例えば、画像形成装置10に備えられた給紙トレイから記録用紙を給紙し、記録用紙の表面に画像を形成し、記録用紙を画像形成装置10に備えられた排紙トレイから排紙する。
【0022】
表示部140は、各種情報を表示する。表示部140は、例えば、LCD(Liquid crystal display)、有機EL(electro-luminescence)ディスプレイ、マイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置により構成されてもよい。
【0023】
操作部150は、画像形成装置10を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部150は、キースイッチ(ハードキー)やタッチセンサ等の入力装置により構成されてもよい。タッチセンサにおいて接触(タッチ)による入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。なお、画像形成装置10には、表示部140と、操作部150とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
【0024】
記憶部160は、画像形成装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部160は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置(補助記憶装置)により構成されてもよい。
【0025】
記憶部160は、記憶領域として、データ記憶領域162と、ユーザ情報記憶領域164と、ユーザフォルダ情報記憶領域166と、個別フォルダ情報記憶領域168と、グループ情報記憶領域170とを確保する。
【0026】
データ記憶領域162は、画像形成装置10が取得したデータを記憶する。データは、例えば、PDL(Page Description Language)データであってもよい。PDLデータは、画像を形成させるために必要な情報を含むデータであり、例えば、画像形成装置10が実行可能な印刷用のコマンドを含むデータである。PDLデータは、ファイルや、ユーザにより作成された文書や画像が変換されることで生成される。なお、データは、画像ファイルや、PDF(Portable Document Format)形式の文書ファイル等であってもよい。また、データには、印刷(出力)の設定を示す情報や、PDLデータの変換元となったファイルの情報(ファイル名、作成日、作成したユーザのユーザ名等)が含まれてもよいし、属性として設定されてもよい。
【0027】
データ記憶領域162は、データを格納するフォルダを生成する記憶領域として、ユーザフォルダ記憶領域1620と、個別フォルダ記憶領域1622とを確保する。
【0028】
ユーザフォルダ記憶領域1620は、ユーザフォルダが確保される。ユーザフォルダは、画像形成装置10のユーザ毎に確保されるフォルダである。個別フォルダ記憶領域1622は、個別フォルダが確保される。個別フォルダは、画像形成装置10にデータを送信した装置(データの送信元)毎に確保されるフォルダである。
【0029】
ユーザ情報記憶領域164は、画像形成装置10のユーザの情報(ユーザ情報)を記憶する。ユーザ情報は、図3(a)に示すように、ユーザを識別するユーザ名(例えば、「S117332」)と、パスワード(例えば、「abc123」)とを含む。なお、ユーザを識別する情報は、ユーザIDやアカウント名であってもよい。また、ユーザ情報には、メールアドレス、所属名、連絡先等の情報が含まれてもよい。
【0030】
ユーザフォルダ情報記憶領域166は、ユーザフォルダに関する情報(ユーザフォルダ情報)を記憶する。ユーザフォルダ情報は、図3(b)に示すように、ユーザフォルダを識別するユーザフォルダID(例えば、「U0001」)と、当該ユーザIDにより特定されるユーザフォルダのフォルダ名(例えば、「田中」)と、当該ユーザフォルダに対応するユーザのユーザ名(例えば、「S117332」)とが含まれる。
【0031】
個別フォルダ情報記憶領域168は、個別フォルダに関する情報(個別フォルダ情報)を記憶する。個別フォルダ情報は、図3(c)に示すように、個別フォルダを識別する個別フォルダID(例えば、「F0001」)と、当該個別フォルダIDにより特定される個別フォルダのフォルダ名(例えば、「S117332 PC-10016L」)と、当該個別フォルダに対応する装置情報と、当該個別フォルダに設定されたパスワード(例えば、「abc123」)とを含む。
【0032】
装置情報は、その個別フォルダに対応する装置の情報である。つまり、装置情報と、個別フォルダとは対応する。このため、個別フォルダは、装置情報によって特定される。本実施形態では、装置情報は、装置のユーザ名(例えば、「S117332」)及び当該装置のコンピュータ名(例えば、「PC-10016L」)とする。
【0033】
なお、個別フォルダには、パスワードが設定されていなくてもよい。個別フォルダにパスワードが設定されていない場合、当該個別フォルダの個別フォルダ情報のパスワードには、情報が記憶されていなくてもよい。
【0034】
グループ情報記憶領域170は、個別フォルダのグループに関する情報(グループ情報)を記憶する。グループとは、複数の個別フォルダを指定するための単位である。グループ情報は、図3(d)に示すように、グループを識別するグループID(例えば、「1」)と、グループ名(例えば、「グループ_20220727」)と、当該グループに所属する個別フォルダの個別フォルダID(例えば、「F0001、F0002」)とを含む。
【0035】
近距離無線通信部180は、近距離無線通信手段を用いて、他の機器と近距離無線通信を行う。近距離無線通信部180は、例えば、アンテナを備えた通信装置により構成されてもよい。近距離無線通信部180が用いる近距離無線通信手段(無線通信の方式)は、例えば、Bluetooth(登録商標)、NFC、ZigBee(登録商標)等、一般的に近距離の通信に用いられる無線通信の方式であれば、何れの方式であってもよい。
【0036】
通信部190は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して、情報処理装置20等の他の装置や機器と通信を行う。通信部190は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC(Network Interface Card)等の通信装置や通信モジュールにより構成されてもよい。なお、通信部190は、ネットワークに接続可能なインタフェース(ネットワークI/F)を有してもよい。
【0037】
[1.2.2 情報処理装置]
情報処理装置20は、図4に示すように、例えば、制御部200と、表示部240と、操作部250と、記憶部260と、通信部290とを備えて構成される。
【0038】
制御部200は、情報処理装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部260に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部200は、制御部100と同様の演算装置により構成されてもよいし、SoCとして構成されてもよい。
【0039】
表示部240は、各種情報を表示する。表示部240は、表示部140と同様の表示装置により構成されてもよい。操作部250は、情報処理装置20を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部250は、操作部150と同様の表示装置により構成されてもよい。情報処理装置20には、表示部240と、操作部250とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。また、操作部250は、キーボードやマウスといった入力装置と接続可能なインタフェースとして構成されてもよい。
【0040】
記憶部260は、情報処理装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部260は、記憶部160と同様の記憶装置により構成されてもよい。
【0041】
記憶部260は、プリンタドライバ262と、装置情報264とを記憶する。プリンタドライバ262は、制御部200に、ジョブの設定画面を表示する機能やデータを他の装置に送信する機能を実現させる。装置情報264は、情報処理装置20の装置情報である。装置情報264は、ユーザ名2640と情報処理装置20のコンピュータ名2642とを含む。装置情報264は、例えば、ユーザにより予め設定される。
【0042】
また、記憶部260は、データを記憶する記憶領域としてデータ記憶領域266を確保する。データ記憶領域266に記憶されるデータは、文章、画像等のコンテンツに基づくファイルであってもよい。また、データは、ファイルから生成される印刷データ(PDLデータ)であってもよい。制御部200は、データを出力するとき(例えば、ユーザがデータを印刷したいとき)は、画像形成装置10に送信してもよい。
【0043】
通信部290は、LANやWAN等のネットワークを介して、画像形成装置10等の他の装置や機器と通信を行う。通信部290は、通信部190と同様の通信装置や通信モジュールにより構成されてもよい。
【0044】
[1.2.3 端末装置]
端末装置30は、図5に示すように、例えば、制御部300と、撮影部320と、表示部340と、操作部350と、記憶部360と、近距離無線通信部380と、通信部390とを備えて構成される。
【0045】
制御部300は、端末装置30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部360に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部300は、制御部100と同様の演算装置により構成されてもよいし、SoCとして構成されてもよい。
【0046】
撮影部320は、画像を撮影し、撮影した画像を入力する。撮影部320は、例えば、カメラ等の撮影装置により構成されてもよい。
【0047】
表示部340は、各種情報を表示する。表示部340は、表示部240と同様の表示装置により構成されてもよい。操作部350は、端末装置30を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部350は、表示部340と同様の表示装置により構成されてもよい。なお、端末装置30には、表示部340と、操作部350とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
【0048】
記憶部360は、端末装置30の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部360は、記憶部160と同様の記憶装置により構成されてもよい。
【0049】
また、記憶部360は、データ送信アプリ362と、装置情報364と、設定テーブル366とを記憶する。データ送信アプリ362は、制御部300に、他の装置にデータを送信する機能を実現させるアプリ(アプリケーション)である。データ送信アプリ362は、送信するデータやファイルを受け付けたり、画像形成装置10において実行されるジョブの設定画面を表示したりする機能を、制御部300に実現させてもよい。装置情報364は、端末装置30の装置情報である。装置情報364は、ユーザ名3640と端末装置30のコンピュータ名3642とを含む。装置情報364は、例えば、ユーザにより予め設定される。
【0050】
設定テーブル366は、端末装置30に設定された内容を記憶するテーブルである。設定テーブル368は、図6に示すように、例えば、設定項目名(例えば、「連携を行う」)と、当該設定項目名に対する設定値(例えば、「Yes」)とを対応づけて記憶させたテーブルである。
【0051】
設定テーブル366には、画像形成装置10に送信するデータの送信先となるフォルダを特定する情報(フォルダ特定情報)が記憶される。フォルダ特定情報は、画像形成装置10に生成されたフォルダを特定することが可能な情報である。フォルダ特定情報は、例えば、装置情報やフォルダID(個別フォルダID又はユーザフォルダID)である。本実施形態では、フォルダ特定情報として、例えば、図6のD100に示すように、他の装置(例えば、PC)のユーザ名及びコンピュータ名が記憶される。
【0052】
また、記憶部360は、データを記憶する記憶領域としてデータ記憶領域368を確保する。データ記憶領域368に記憶されるデータは、文章、画像等のコンテンツに基づくファイルであってもよい。また、データは、端末装置30がカメラ装置により撮影した写真に基づく画像であってもよい。また、データは、ファイルから生成される印刷データ(PDLデータ)であってもよい。制御部300は、データを出力するとき(例えば、ユーザがデータを印刷したいとき)は、画像形成装置10に送信してもよい。
【0053】
近距離無線通信部380は、近距離無線通信手段を用いて、他の機器と近距離無線通信を行う。近距離無線通信部380は、近距離無線通信部180と同様の通信装置や通信モジュールにより構成されてもよい。
【0054】
通信部390は、LANやWAN等のネットワークを介して、画像形成装置10等の他の装置や機器と通信を行う。通信部390は、通信部190と同様の通信装置や通信モジュールにより構成されてもよい。
【0055】
[1.3 処理の流れ]
[1.3.1 処理の流れの概要]
図7は、端末装置30から画像形成装置10に送信されたデータが、情報処理装置20の個別フォルダに記憶される処理の概要を示すシーケンス図である。なお、情報処理装置20の個別フォルダとは、情報処理装置20が画像形成装置10にデータを送信することで生成される個別フォルダである。
【0056】
はじめに、情報処理装置20は、連携情報を表示部240に表示する(S1000)。連携情報とは、画像形成装置10にデータを送信する装置(例えば、端末装置30)が、当該装置とは異なる装置(例えば、情報処理装置20)や、画像形成装置10に生成されたフォルダ(個別フォルダやユーザフォルダ)と連携するために用いられる情報である。画像形成装置10にデータを送信する装置は、他の装置若しくは画像形成装置10に生成されたフォルダと連携することにより、当該他の装置の個別フォルダや、連携した個別フォルダに、データを送信することができる。
【0057】
連携情報には、少なくとも、フォルダ特定情報が含まれる。本実施形態では、情報処理装置20は、情報処理装置20の装置情報264をフォルダ特定情報として含んだ連携情報を表示する。なお、連携情報は、所定の方法により符号化された情報を示す画像(識別コード)として表現されてもよい。例えば、連携情報は、識別コードとして、QRコード(登録商標)や、MaxiCode、PDF417等の二次元コードにより表現されてもよい。以下、本実施形態においてはQRコードを例に説明する。
【0058】
端末装置30は、撮影部320を用いて表示部240に表示された画像を取得し、表示部240に表示された連携情報を認識する(S1002)。これにより、端末装置30は、情報処理装置20から連携情報を取得する(S1004)。端末装置30は、取得した連携情報に含まれるフォルダ特定情報を記憶する(S1006)。これにより、端末装置30は、データを画像形成装置10に送信する前に、情報処理装置20と連携することができる(PC・モバイル事前連携)。すなわち、端末装置30と情報処理装置20とで、個別フォルダに関する情報が共有される。
【0059】
つづいて、端末装置30は、データ及び自機の装置情報364と併せて、S1006において記憶したフォルダ特定情報を画像形成装置10に送信する(S1008)。画像形成装置10は、端末装置30からフォルダ特定情報を受信した場合、当該フォルダ特定情報からフォルダを特定し、特定したフォルダに当該端末装置30から受信したデータを記憶する(S1010)。なお、画像形成装置10は、データの記憶後、端末装置30に、データを記憶したことを示すレスポンスを送信してもよい(S1012)。端末装置30は、レスポンスの受信後、データが記憶されたことを示すメッセージを表示してもよい。
【0060】
[1.3.2 情報処理装置の処理]
図8は、情報処理装置20が実行する処理を示す図である。図8に示した処理は、ユーザの操作に基づき、制御部200が、プリンタドライバ262を読み出したときに実行される。
【0061】
制御部200は、ジョブの設定画面を表示する(ステップS100)。ジョブの設定画面には、画像形成装置10が実行するジョブを設定するためのUI(ユーザインタフェース)の他に、連携情報を表示させるためのUI(例えば、ボタン)が含まれてもよい。
【0062】
制御部200は、ユーザによって連携情報を表示する操作がされた場合、連携情報を表示する(ステップS102;Yes→ステップS104)。例えば、制御部200は、連携情報を表示させるためのボタンが選択された場合、連携情報を表示する操作がされたと判定し、連携情報として、情報処理装置20の装置情報を示すQRコードを表示部240に表示する。ここで、情報処理装置20の装置情報は、フォルダ特定情報である。そのため、QRコードを認識した装置は、情報処理装置20の個別フォルダを特定する情報を取得することができる。なお、制御部200は、連携情報に、情報処理装置20の個別フォルダのフォルダ名、当該個別フォルダのパスワードの設定の有無、当該個別フォルダのパスワードを暗号化した情報(例えば、パスワードのハッシュ値)等を含めてもよい。また、制御部200は、連携情報を表示する操作がされていないと判定した場合は、ステップS104を省略する(ステップS102;No)。なお、制御部200は、情報処理装置20の個別フォルダが画像形成装置10に生成されていない場合は、ユーザに対して、連携情報を表示する操作を行えないようにしてもよい。このようにすることで、制御部200は、情報処理装置20の個別フォルダが生成されている場合に限って、連携情報を取得可能にすることができる。
【0063】
つづいて、制御部200は、ユーザにより、データを画像形成装置10に送信する操作がされた場合、情報処理装置20の装置情報及びデータを画像形成装置10に送信する(ステップS106;Yes→ステップS108)。例えば、制御部200は、データとして、ユーザにより編集されているコンテンツ(文章や画像)のPDLデータや、ユーザによって選択されたファイルを画像形成装置10に送信する。また、制御部200は、ジョブの設定を示す情報を画像形成装置10に送信してもよい。なお、制御部200は、データを画像形成装置10に送信する操作がされていないと判定した場合は、ステップS102に戻る(ステップS106;No→ステップS102)。
【0064】
[1.3.3 端末装置の処理]
図9及び図10は、端末装置30が実行する処理を示す図である。図9及び図10に示した処理は、ユーザの操作に基づき、制御部300が、データ送信アプリ362を読み出し、データを送信するための画面(データ送信画面)が表示部340に表示されたときに実行される。また、端末装置30は、画像形成装置10と通信を行うために必要な情報を予め取得しており、画像形成装置10との通信が可能な状態であるとする。
【0065】
制御部300は、連携情報を取得する操作がされたか否かを判定する(ステップS110)。例えば、制御部300は、データ送信画面に連携情報を取得するためのUI(例えば、ボタン)を表示し、ユーザによって、当該UIを選択する操作がされた場合に、連携情報を取得する操作がされたと判定する。
【0066】
制御部300は、連携情報を取得する操作がされた場合、撮影部320を介して画像を取得し、当該画像から連携情報を認識できたか否かを判定する(ステップS112)。制御部300は、連携情報を認識できない場合はステップS112の処理を繰り返す(ステップS112;No)。一方、制御部300は、連携情報を認識できた場合、当該連携情報に基づいて特定される個別フォルダにパスワードが設定されているか否かを判定する(ステップS112;Yes→ステップS114)。例えば、制御部300は、連携情報に、個別フォルダのパスワードが設定されていることを示す情報が含まれている場合、パスワードが設定されていると判定する。
【0067】
制御部300は、パスワードが設定されている場合、ユーザからパスワードを取得し、当該パスワードが正しいか否かを判定する(ステップS114;Yes→ステップS116)。例えば、制御部300は、ユーザから取得したパスワードを暗号化した情報と、連携情報に含まれる個別フォルダのパスワードを暗号化した情報とが一致する場合、ユーザから取得したパスワードが正しいと判定する。なお、制御部300は、ユーザから取得したパスワードが正しくない場合は、ステップS116の処理を繰り返す(ステップS116;No)。また、パスワードが設定されていない場合は、ステップS116の処理を省略する(ステップS114;No)。
【0068】
つづいて、制御部300は、連携情報に基づき特定されるフォルダを、データの送信先として設定する(ステップS118)。例えば、制御部300は、ステップS112において認識した連携情報に含まれるフォルダ特定情報を、設定テーブル366に記憶する。本実施形態では、フォルダ特定情報として装置情報が含まれるため、制御部300は、連携情報に含まれる装置情報により特定される個別フォルダを、データの送信先として設定する。なお、制御部300は、個別フォルダの情報(例えば、フォルダ名)や、他の装置若しくは画像形成装置10に生成されたフォルダと連携をしていることを示す情報を、設定テーブル366に記憶してもよい。
【0069】
なお、制御部300は、ステップS110において、連携情報を取得する操作がされていないと判定した場合は、ステップS112からステップS118までの処理を省略する(ステップS110;No)。
【0070】
つづいて、制御部300は、データを送信する操作がされたか否かを判定する(ステップS120)。制御部300は、データを送信する操作がされていない場合は、ステップS110に戻る(ステップS120;No→ステップS110)。一方、制御部300は、データを送信する操作がされた場合、データの送信先が設定されているか否かを判定する(ステップS120;Yes→ステップS122)。例えば、制御部300は、設定テーブル366に、フォルダ特定情報が記憶されている場合、データの送信先が設定されていると判定する。
【0071】
制御部300は、データの送信先が設定されている場合、画像形成装置10に、端末装置30の装置情報364と、データと、設定テーブル366に記憶されたフォルダ特定情報とを送信する(ステップS122;Yes→ステップS124)。これにより、制御部300は、連携情報に含まれるフォルダ特定情報に基づいて特定されるフォルダ(本実施形態では、個別フォルダ)に、データを送信することができる。
【0072】
一方、制御部300は、データの送信先が設定されていない場合、画像形成装置10に、端末装置30の装置情報364と、データとを送信する(ステップS122;No→ステップS126)。これにより、制御部300は、端末装置30の装置情報に基づいて特定される個別フォルダに、データを送信することができる。ここで、制御部300は、データとして、ユーザによって選択されたファイル(例えば、コンテンツとして文章、画像、PDF等)を画像形成装置10に送信する。また、制御部300は、ファイルに対応するPDLデータを生成して送信してもよい。
【0073】
[1.3.4 画像形成装置の処理]
(メイン処理)
図11は、画像形成装置10が実行する処理を示す図である。制御部100は、ユーザを登録する操作がされた場合、ユーザの操作に基づき、ユーザ情報を記憶する(ステップS130;Yes→ステップS132)。例えば、制御部100は、ユーザ情報を入力する画面を表示部140に表示し、ユーザにより入力されたユーザ情報を、ユーザ情報記憶領域164に記憶する。また、制御部100は、ユーザフォルダID及び生成するユーザフォルダのフォルダ名を決定し、ユーザフォルダをユーザフォルダ記憶領域1620に生成する(ステップS134)。なお、制御部100は、ユーザ情報に含まれる情報からフォルダ名を決定してもよいし、ユーザにフォルダ名を入力させてもよい。このとき、制御部100は、生成したユーザフォルダのユーザフォルダID、フォルダ名、当該ユーザフォルダに対応するユーザのユーザ名を含むユーザフォルダ情報を、ユーザフォルダ情報記憶領域166に記憶する。なお、制御部100は、ユーザを登録する操作がされていないと判定した場合は、ステップS132及びステップS134を省略する(ステップS130;No)。
【0074】
つづいて、制御部100は、他の装置からデータを受信した場合は、受信したデータを記憶する処理(データ記憶処理)を実行する(ステップS136;Yes→ステップS138)。データ記憶処理については後述する。制御部100は、他の装置からデータを受信していない場合は、ステップS138の処理を省略する(ステップS136;No)。
【0075】
つづいて、制御部100は、個別フォルダを表示する操作がされた場合は、個別フォルダを表示する処理(個別フォルダ表示処理)を実行する(ステップS140;Yes→ステップS142)。個別フォルダ表示処理については後述する。制御部100は、個別フォルダを表示する操作がされていない場合は、ステップS142の処理を省略する(ステップS140;No)。
【0076】
つづいて、制御部100は、ユーザフォルダを表示する操作がされた場合は、ユーザフォルダを表示する処理(ユーザフォルダ表示処理)を実行する(ステップS144;Yes→ステップS146)。ユーザフォルダ表示処理については後述する。制御部100は、ユーザフォルダを表示する操作がされていない場合は、ステップS146の処理を省略する(ステップS144;No)。
【0077】
(データ記憶処理)
図12は、データ記憶処理の流れを示す図である。はじめに、制御部100は、データと共にフォルダ特定情報も受信したか否かを判定する(ステップS150)。
【0078】
制御部100は、データと共にフォルダ特定情報を受信したと判定した場合、当該フォルダ特定情報に対応する個別フォルダ(第1の個別フォルダ)を特定する(ステップS150;Yes→ステップS152)。本実施形態では、制御部100は、フォルダ特定情報として装置情報を受信する。そのため、制御部100は、受信した装置情報と同じ装置情報を含む個別フォルダ情報に対応する個別フォルダを、フォルダ特定情報に対応する個別フォルダとして特定する。また、制御部100は、特定した個別フォルダに、図11のステップS136において受信したデータを記憶する(ステップS154)。
【0079】
つづいて、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダ(第2の個別フォルダ)が存在するか否かを判定する(ステップS156)。ここで、図10のステップS124及びステップS126において説明したように、データを送信した装置(例えば、端末装置30)は、当該装置の装置情報を送信している。そのため、例えば、制御部100は、データを送信した装置の装置情報と同じ装置情報を含む個別フォルダ情報に対応する個別フォルダを、当該データを送信した装置の個別フォルダとして特定する。また、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダが特定できた場合、当該データを送信した装置の個別フォルダが存在すると判定する。
【0080】
データを送信した装置の個別フォルダが存在する場合、当該個別フォルダと、ステップS152において特定した個別フォルダとの2つの個別フォルダが、グループ化(統合)されているか否かを判定する(ステップS156;Yes→ステップS158)。例えば、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダの個別フォルダIDと、ステップS152において特定した個別フォルダの個別フォルダIDとを含むグループ情報が記憶されている場合、2つの個別フォルダがグループ化されていると判定する。
【0081】
制御部100は、2つの個別フォルダがグループ化されていない場合、その2つの個別フォルダをグループ化するか否かをユーザに問い合わせ、グループ化する操作がされたか否かを判定する(ステップS158;Yes→ステップS160)。例えば、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダのフォルダ名やユーザ名と、フォルダ特定情報により特定した個別フォルダのフォルダ名やユーザ名とを表示し、2つの個別フォルダをグループ化するか否かを選択するボタンを表示する。
【0082】
制御部100は、ユーザによりグループ化する操作がされた場合は、2つの個別フォルダをグループ化する(ステップS160;Yes→ステップS162)。例えば、制御部100は、グループID及びグループ名を決定し、当該グループIDと、グループ名と、グループ化する2つの個別フォルダのフォルダIDとを含むグループ情報を、グループ情報記憶領域170に記憶する。ここで、制御部100は、グループ名を、日付等に基づき決定する。これにより、制御部100は、既に、データを送信した装置の情報で個別フォルダが生成されている場合に、当該データを送信した装置の個別フォルダと、フォルダ特定情報により特定されるフォルダとをグループ化することができる。
【0083】
なお、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダが存在しない場合(ステップS156;No)、既にグループ化がされている場合(ステップS158;No)、グループ化する操作がされなかった場合(ステップS160;No)は、ステップS162の処理を省略する。
【0084】
一方、制御部100は、ステップS150において、データと共にフォルダ特定情報を受信していないと判定した場合、データを送信した装置の個別フォルダが存在するか否かを判定する(ステップS150;No→ステップS164)。ステップS164の処理は、ステップS156における処理と同様の処理である。
【0085】
制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダが存在しない場合、データを送信した装置の装置情報に基づき、当該データを送信した装置の個別フォルダを生成する(ステップS164;No→ステップS166)。例えば、制御部100は、データを送信した装置の装置情報から個別フォルダのフォルダ名を決定し(例えば、ユーザ名とコンピュータ名とを組み合わせたフォルダ名)、当該フォルダ名を付した個別フォルダを生成する。また、制御部100は、個別フォルダIDを決定し、当該個別フォルダIDと、生成した個別フォルダのフォルダ名と、データを送信した装置の装置情報とを含む個別フォルダ情報を、個別フォルダ情報記憶領域168に記憶する。なお、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダが存在する場合は、ステップS166の処理を省略する(ステップS164;Yes)。
【0086】
つづいて、制御部100は、データを送信した装置の個別フォルダに、図11のステップS136において受信したデータを記憶する(ステップS168)。
【0087】
(個別フォルダ表示処理)
図13は、個別フォルダ表示処理の流れを示すフロー図である。はじめに、制御部100は、個別フォルダ及びグループを一覧表示する(ステップS170)。例えば、制御部100は、個別フォルダ情報記憶領域168に記憶された個別フォルダ情報に含まれるフォルダ名と、グループ情報記憶領域170に記憶されたグループ情報に含まれるグループ名とを、選択可能に表示部140に表示する。なお、制御部100は、個別フォルダとグループとの表示態様を異ならせてもよい。
【0088】
つづいて、制御部100は、ユーザにより選択された個別フォルダ又はグループの内容を表示する(ステップS172)。例えば、制御部100は、個別フォルダが選択された場合、選択された個別フォルダに格納されたデータを選択可能に表示する。一方、制御部100は、グループが選択された場合、選択されたグループに所属する個別フォルダに格納されたデータを選択可能に表示する。
【0089】
つづいて、制御部100は、ユーザによりデータが選択された場合、選択されたデータを出力するジョブの画面を表示する(ステップS174)。データを出力するジョブの画面は、例えば、当該データに基づく画像を形成することで出力するプリントジョブの画面であってもよいし、当該データを他の装置に送信するジョブの画面であってもよい。
【0090】
つづいて、制御部100は、ユーザにより、ジョブを実行する操作がされた場合、ジョブを実行する(ステップS176;Yes→ステップS178)。一方、制御部100は、ジョブを実行する操作がされていない場合は、ステップS176の処理を繰り返す(ステップS176;No)。
【0091】
つづいて、制御部100は、ユーザにより、データを削除する操作がされた場合、当該データを削除する(ステップS180;Yes→ステップS182)。さらに、制御部100は、データを削除した結果、当該データが格納された個別フォルダに格納されたデータの数が0となった場合、すなわち、個別フォルダが空になった場合、当該個別フォルダを削除する(ステップS184;Yes→ステップS186)。例えば、制御部100は、個別フォルダ記憶領域1622から、データの数が0となった個別フォルダを削除する。また、制御部100は、削除した個別フォルダの個別フォルダ情報を、個別フォルダ情報記憶領域168から削除する。
【0092】
なお、制御部100は、個別フォルダに格納されたデータの数が0となっていない場合は、ステップS186の処理を省略する(ステップS184;No)。また、制御部100は、ステップS180において、データを削除する操作がされなかったと判定した場合、ステップS182からステップS186までの処理を省略する(ステップS180;No)。
【0093】
(ユーザフォルダ表示処理)
図14は、ユーザフォルダ表示処理の流れを示すフロー図である。はじめに、制御部100は、ユーザフォルダを一覧表示する(ステップS190)。例えば、制御部100は、ユーザフォルダ情報記憶領域166に記憶されたユーザフォルダ情報に含まれるフォルダ名を、選択可能に表示部140に表示する。
【0094】
つづいて、制御部100は、ユーザにより選択されたユーザフォルダに格納されたデータを選択可能に一覧表示し(ステップS192)、ユーザにより選択されたデータを出力するジョブの画面を表示する(ステップS194)。制御部100は、ユーザにより、ジョブを実行する操作がされた場合、ジョブを実行する(ステップS196;Yes→ステップS198)。一方、制御部100は、ジョブを実行する操作がされていない場合は、ステップS196の処理を繰り返す(ステップS196;No)。
【0095】
[1.4 動作例]
図15から図17までは、本実施形態の動作例を示す図である。なお、動作例の説明では、画像形成装置10にデータを送信する装置は端末装置30であり、端末装置30が、情報処理装置20と連携する場合について説明する。
【0096】
図15は、情報処理装置20の表示部240に表示される画面の画面例を示す図である。図15(a)は、ジョブの設定画面W100の画面例である。設定画面W100には、連携情報を表示するボタンとして「モバイル端末でこのPCと共通の個別フォルダを使う」と記載されたボタンB100が設けられている。図15(b)は、ボタンB100が選択された場合に表示される画面W110の画面例である。画面W110の領域E110には、情報処理装置20の装置情報を含む連携情報が、二次元コードにより表示される。
【0097】
図16は、端末装置30の表示部340に表示される画面の画面例を示す図である。図16(a)は、データ送信画面W120の画面例を示す図である。データ送信画面W120には、連携情報を取得するためのボタンB120が含まれる。図16(b)は、ボタンB120が選択された場合に表示される画面W130の画面例を示す図である。画面W130には、撮影部320によって取得された画像が表示され、当該画像に含まれる連携情報が認識される。なお、連携情報が認識された場合、図16(c)に示すように、他の装置又は画像形成装置10に生成されたフォルダと連携を行うか否かをユーザに問い合わせるメッセージM140を含む画面W140が表示されてもよい。また、メッセージM140には、連携を行うことを指示するボタンB140と、連携を行わないことを指示するボタンB142が含まれてもよい。この場合、選択されたボタンに応じて、連携又は連携のキャンセルがされてもよい。また、連携が行われる場合において、他の装置から取得された連携情報に基づいて特定される個別フォルダにパスワードが設定されているとき、ユーザにパスワードの入力が要求されてもよい。
【0098】
図16(d)は、他の装置との連携がされた後に表示される画面W150の画面例を示す図である。画面W150の領域E150には、連携した装置(例えば、情報処理装置20)の情報(例えば、コンピュータ名)や、連携した装置の個別フォルダのフォルダ名が表示される。
【0099】
図17は、画像形成装置10の表示部140に表示される画面の画面例を示す図である。図17(a)は、画像形成装置10が、情報処理装置20と連携した端末装置30からデータを受信した場合において、既に、端末装置30の個別フォルダが生成されているときに表示される画面W160の画面例である。画面W160には、端末装置30の個別フォルダと、情報処理装置20の個別フォルダとを連携させるか否かを問い合わせるダイアログD160が表示される。ダイアログD160には、情報処理装置20の個別フォルダの情報(例えば、情報処理装置20のユーザ名)E160と、端末装置30の個別フォルダの情報(例えば、端末装置30のユーザ名)E162とが含まれる。また、ダイアログD160には、2つの個別フォルダをグループ化することを指示するボタンB160と、グループ化しないことを指示するボタンB162とが含まれる。
【0100】
図17(b)は、2つの個別フォルダがグループ化された場合に表示される、個別フォルダ及びグループを一覧表示した画面W170の画面例である。画面W170には、2つの個別フォルダが所属するグループを選択するためのボタンB170が追加される。また、図17(c)は、ボタンB170が選択された場合に表示される画面W180の画面例である。画面W180は、ユーザにより選択されたグループに所属する個別フォルダに格納されたデータを表示する画面である。ユーザは、画面W180からデータを選択し、当該データを出力するジョブを実行させることができる。
【0101】
なお、図17(a)に示した画面W160において、ボタンB162が選択された場合は、個別フォルダはグループ化されない。この場合、図17(b)の画面W170には、ボタンB170は追加されない。
【0102】
なお、上述した説明以外の方法であっても、端末装置30が連携情報を取得し、当該連携情報に基づいて特定される個別フォルダをデータの送信先として設定し、当該データを送信先として設定した個別フォルダに送信できれば、適宜変更を加えてもよい。例えば、装置情報は、ユーザ名又はコンピュータ名の何れか一方であってもよいし、装置のIP(Internet Protocol)アドレスや、当該装置のシリアル番号や型番やモデル名であってもよい。すなわち、装置情報は、装置の情報のうち、その装置に固有の情報であればよい。
【0103】
また、連携情報に、個別フォルダのパスワードの設定の有無及び当該パスワードを暗号化した情報が含まれなくてもよい。この場合、図9のステップS116において、制御部300は、連携情報に含まれるフォルダ特定情報を画像形成装置10に送信する。画像形成装置10は、端末装置30から受信したフォルダ特定情報から特定されるフォルダにパスワードが設定されているか否かを示す情報を端末装置30に送信する。制御部300は、画像形成装置10から受信した情報に基づき、パスワードが設定されているか否かを判定する。同様に、図9のステップS118において、制御部300は、フォルダ特定情報及びユーザから取得したパスワードを画像形成装置10に送信する。画像形成装置10は、端末装置30から受信したフォルダ特定情報により特定されるフォルダに設定されたパスワードと、端末装置30から受信したパスワードとが一致するか否かを示す情報を端末装置30に送信する。制御部300は、画像形成装置10から受信した情報に基づき、パスワードが正しいか否かを判定する。
【0104】
また、上述した説明では、システム1に含まれる端末装置30は1台である場合について説明したが、システム1に含まれる端末装置30は複数であってもよい。この場合、複数の端末装置30のそれぞれが、1台の情報処理装置20から連携情報を取得することで、複数の端末装置30の何れもが、1台の情報処理装置20の個別フォルダにデータを送信することが可能となる。
【0105】
本実施形態によれば、ユーザは、PC等の情報処理装置と、モバイル端末等の端末装置との複数の装置(マルチデバイス)を使用する場合、これらの装置を事前に連携させて、2つの装置において、個別フォルダを共通して利用することが可能となる。さらに、情報処理装置に表示される連携情報を、複数の端末装置で取得することで、その複数の端末装置は、情報処理装置の個別フォルダを利用することが可能となる。これにより、ユーザは、特定の個別フォルダに対してデータを送信することができるため、送信したデータを探す手間を省くことができる。また、端末装置は、既に生成された情報処理装置の個別フォルダに対して、データを新たに追加することができる。
【0106】
また、本実施形態によれば、情報処理装置に連携情報が表示されるので、情報処理装置は、情報処理装置の装置情報を、直接端末装置に取得させることができる。また、端末装置は、情報処理装置の装置情報を画像形成装置に送信することで、情報処理装置の個別フォルダに対して、データを送信することが可能となる。
【0107】
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態の端末装置30が、画像形成装置10から連携情報を取得する実施形態である。
【0108】
本実施形態では、画像形成装置10の制御部100は、第1実施形態の図13のステップS170において、個別フォルダのフォルダ名とともに、連携情報を表示する。例えば、制御部100は、個別フォルダIDをフォルダ特定情報として含む連携情報を表示する。連携情報には、フォルダ名やパスワードの設定の有無等の情報が含まれてもよい。また、フォルダ特定情報には、その個別フォルダに対応する装置の装置情報が含まれてもよい。
【0109】
同様に、画像形成装置10の制御部100は、第1実施形態の図14のステップS190において、ユーザフォルダのフォルダ名とともに、連携情報を表示する。例えば、制御部100は、ユーザフォルダIDをフォルダ特定情報として含む連携情報を表示する。なお、連携情報には、フォルダ名等の情報が含まれてもよい。
【0110】
端末装置30の制御部300は、第1実施形態の図9に示した処理を実行する。ここで、制御部300は、図9のステップS112において、画像形成装置10の表示部140に表示された連携情報を読み取る。パスワードが設定されていた場合は、制御部100は、連携情報を認識したタイミングで、ユーザにパスワードを入力させる。また、制御部300は、図9のステップS116において、連携情報に含まれるフォルダIDを、フォルダ特定情報として記憶し、図10のステップS124において、フォルダIDをフォルダ特定情報として送信する。これにより、制御部300は、画像形成装置10から連携情報を取得した場合、当該取得した連携情報に含まれるフォルダ特定情報に基づき特定されるフォルダにデータを送信することができる。
【0111】
また、画像形成装置10の制御部100は、第1実施形態の図12のステップS152において、フォルダ特定情報として受信したフォルダIDにより識別される個別フォルダ又はユーザフォルダを、データを記憶するフォルダとして特定する。また、制御部100は、ステップS154において、ステップS152において特定したフォルダに、受信したデータを記憶する。
【0112】
なお、画像形成装置10の制御部100は、第1実施形態の図13のステップS170において、グループに対する識別コードを表示してもよい。端末装置30は、グループに対する識別コードを認識した場合、当該グループに所属する個別フォルダの情報や、当該グループに所属する個別フォルダに格納されたデータを表示してもよい。
【0113】
図18は、画像形成装置10の表示部140に表示される、個別フォルダを一覧表示した画面W200の画面例を示す図である。図18に示すように、画面W200には、個別フォルダのフォルダ名(例えば、図18の領域E200)と、当該個別フォルダに対応する連携情報(例えば、図18の領域E202)とが表示される。
【0114】
図19は、端末装置30の表示部340に表示される画面の画面例を示す図である。図19(a)は、データ送信画面W220の画面例を示す図である。データ送信画面W220には、連携情報を取得するためのボタンB220が含まれる。図19(b)は、ボタンB220が選択された場合に表示される画面W230の画面例を示す図である。画面W230には、撮影部320によって取得された画像が表示され、当該画像に含まれる連携情報が認識される。なお、連携情報が認識された場合、図19(c)に示すように、連携を行うか否かを問い合わせるメッセージM240が表示されてもよい。また、連携が行われる場合において、連携情報に基づいて特定される個別フォルダにパスワードが設定されているとき、ユーザにパスワードの入力が要求されてもよい。また、図19(d)は、連携がされた後に表示される画面W250の画面例を示す図である。画面W250の領域E250には、連携したフォルダの情報(例えば、フォルダ名)が表示される。
【0115】
このように、本実施形態によれば、端末装置は、画像形成装置に表示された連携情報を直接取得し、画像形成装置に生成されたフォルダにデータを送信することができる。
【0116】
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態において、識別コードを用いて連携情報を取得する処理に加えて、近距離無線通信を用いて連携情報を取得する処理が実行される実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図9図20に、第1実施形態の図13図21にそれぞれ置き換えたものである。なお、同一の処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0117】
[3.1 処理の流れ]
[3.1.1 端末装置の処理]
図20は、端末装置30が実行する処理を示す図である。本実施形態では、制御部300は、連携情報を取得する操作がされた場合、近距離無線通信部380を介して、画像形成装置10から、個別フォルダリスト情報を受信したか否かを判定する(ステップS300)。個別フォルダのリスト情報は、個別フォルダ毎に、当該個別フォルダのフォルダ名や、当該個別フォルダに対応する装置の装置情報(ユーザ名及びコンピュータ名)を項目としたリストの情報である。制御部300は、個別フォルダリスト情報を受信した場合、表示部340に、個別フォルダリストを選択可能に表示する(ステップS300;Yes→ステップS302)。
【0118】
制御部300は、ユーザにより、ステップS302において表示した個別フォルダリストから、1の個別フォルダが選択された場合、近距離無線通信部380を介して、画像形成装置10に、選択された個別フォルダに対応する連携情報の要求を送信する(ステップS304;Yes→ステップS306)。なお、制御部300は、個別フォルダが選択されない場合、ステップS304の処理を繰り返す(ステップS304;No)。
【0119】
また、制御部300は、近距離無線通信部380を介して、画像形成装置10から、連携情報を受信したか否かを判定する(ステップS308)。制御部300は、連携情報を受信するまで、ステップS308の処理を実行する(ステップS308;No)。一方、制御部300は、連携情報を受信した場合(ステップS308;Yes)、受信した連携情報に基づき、ステップS114以降の処理を実行する。
【0120】
[3.1.2 画像形成装置の処理]
図21は、画像形成装置10が実行する処理を示す図である。本実施形態では、制御部100は、個別フォルダ及びグループを一覧表示した後、近距離無線通信部180を介して他の装置を検知した場合、当該他の装置に、近距離無線通信部180を介して、個別フォルダのリスト情報を送信する(ステップS310;Yes→ステップS312)。例えば、制御部100は、個別フォルダ情報記憶領域168に記憶された個別フォルダ情報毎に、個別フォルダ情報に含まれるフォルダ名や装置情報を項目としたリストを生成し、近距離無線通信部180を介して検知した他の装置に送信する。
【0121】
制御部100は、近距離無線通信部180を介して他の装置から、個別フォルダに対応する連携情報の要求を受信した場合、当該個別フォルダに対応する連携情報を、近距離無線通信部180を介して当該他の装置に送信する(ステップS314;Yes→ステップS316)。制御部100は、連携情報の要求を受信しない場合は、ステップS314の処理を繰り返す(ステップS314;No)。また、制御部100は、ステップS310において、他の装置を検知しなかった場合は、ステップS312からステップS316までの処理を省略する(ステップS310;No)。
【0122】
また、制御部100は、データが選択された場合、ステップS172からステップS186までの処理を実行する(ステップS318;Yes)。一方、制御部100は、データが選択されない場合、ステップS310に戻る(ステップS318;No→ステップS310)。
【0123】
[3.2 動作例]
図22は、端末装置30の表示部340に表示される画面の画面例を示す図である。図22(a)は、データ送信画面W300の画面例を示す図である。データ送信画面W300には、連携情報を取得するボタンB300が含まれる。図22(b)は、ボタンB300が選択された場合に表示される画面W310の画面例を示す図である。画面W310には、画像形成装置10の近距離無線通信部180に、端末装置30を近接させることを促すメッセージが表示される。図22(c)は、画像形成装置10から個別フォルダのリスト情報を受信したときに表示される画面W320の画面例を示す図である。画面W320には、個別フォルダ毎に、フォルダ名や対応する装置の装置情報が選択可能に表示される。
【0124】
図22(d)は、画面W320において1の個別フォルダが選択された場合に表示される画面W330の画面例を示す図である。画面W330には、連携を行うか否かをユーザに問い合わせるメッセージM330が表示されてもよい。また、連携情報に基づいて特定される個別フォルダにパスワードが設定されているとき、ユーザにパスワードの入力が要求されてもよい。図22(e)は、連携がされた後に表示される画面W340の画面例を示す図である。画面W340には、データの送信先として設定された個別フォルダの情報(例えば、個別フォルダのフォルダ名)が表示される。
【0125】
本実施形態によれば、ユーザは、識別コードを認識させる操作を行うこと無く、端末装置を画像形成装置に近接させる操作を行うことで、連携情報を取得し、データの送信先を設定することが可能となる。
【0126】
[4.第4実施形態]
第4実施形態は、第1実施形態において説明した処理に加えて、ユーザに対して、個別フォルダをグループ化させたり、個別フォルダ名やグループ名を変更させたり、個別フォルダやグループの詳細情報を表示可能にさせたりする実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図13図23に置き換えたものである。なお、同一の処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0127】
[4.1 処理の流れ]
図23は、本実施形態における個別フォルダ表示処理の流れを示すフロー図である。本実施形態では、制御部100は、個別フォルダ及びグループを一覧表示した後、ユーザにより個別フォルダをグループ化する操作がされた場合、グループ化する個別フォルダを選択する操作を受け付ける(ステップS400;Yes→ステップS402)。制御部100は、選択された個別フォルダにパスワードが設定されている場合、ユーザからパスワードを取得し、取得したパスワードが正しいか否かを判定する(ステップS404;Yes→ステップS406)。なお、制御部100は、ユーザによって選択された個別フォルダのうち、複数の個別フォルダにパスワードが設定されていた場合、その複数の個別フォルダのそれぞれに対するパスワードを取得する。
【0128】
制御部100は、取得したパスワードが正しい場合、つまり、個別フォルダに設定されたパスワードと一致する場合、ステップS402において選択された個別フォルダをグループ化する(ステップS406;Yes→ステップS408)。ステップS408の処理は、図12のステップS162と同様の処理である。なお、制御部100は、パスワードが正しくない場合はステップS406の処理を繰り返す(ステップS406;No)。
【0129】
制御部100は、ステップS404において、パスワードが設定されていないと判定した場合は、ステップS406の処理を省略する(ステップS404;No)。また、制御部100は、ステップS400において、個別フォルダをグループ化する操作がされていないと判定した場合、ステップS402からステップS408までの処理を省略する(ステップS400;No)。
【0130】
つづいて、制御部100は、グループ名を変更する操作がされた場合、ユーザから、グループを選択する操作を受け付ける(ステップS410;Yes→ステップS412)。また、制御部100は、ユーザから、グループ名を取得し、ステップS412において選択されたグループのグループ名を、ユーザから取得したグループ名に変更する(ステップS414)。例えば、制御部100は、ステップS412において選択されたグループのグループ情報に、ユーザから取得したグループ名を記憶する。なお、制御部100は、ステップS410において、グループ名を変更する操作がされていないと判定した場合は、ステップS412及びステップS414の処理を省略する(ステップS410;No)。
【0131】
つづいて、制御部100は、ユーザによってグループの詳細情報を表示する操作がされた場合、グループを選択する操作を受け付ける(ステップS416;Yes→ステップS418)。つづいて、制御部100は、ステップS418において選択されたグループの詳細情報を表示する(ステップS420)。例えば、制御部100は、グループ名、グループ化された個別フォルダのフォルダ名、グループに所属する個別フォルダのデータの総数、データの最終更新日、パスワードの設定の有無、識別コード等を表示する。なお、制御部100は、ステップS416において、グループの詳細情報を表示する操作がされていないと判定した場合、ステップS418及びステップS420の処理を省略する(ステップS416;No)。
【0132】
[4.2 動作例]
図24から図27は、画像形成装置10の表示部140に表示される画面の画面例を示す図である。図24(a)は、個別フォルダが一覧表示された画面W400の画面例を示す図である。画面W400では、サイドメニューE400が表示可能である。サイドメニューE400には、個別フォルダをグループ化するボタンB400と、個別フォルダ名又はグループ名を変更するボタンB402と、個別フォルダ又はグループの詳細情報を表示するボタンB404とが含まれる。
【0133】
図24(b)は、画面W400においてボタンB400が選択された場合に表示される画面W410の画面例を示す図である。画面W410では、ユーザによる個別フォルダの選択操作が受け付けられる。なお、選択された個別フォルダは、選択されていない個別フォルダと表示態様を異ならせることにより、識別表示されてもよい。
【0134】
図25(a)は、画面W410において選択された個別フォルダにパスワードが設定されていた場合に表示される画面W420の画面例を示す図である。ユーザは、個別フォルダに設定されたパスワードを入力する。また、図25(b)は、画面W420において入力されたパスワードが正しい場合に表示される画面W430の表示例を示す図である。画面W430に示すように、グループが生成される(図25(b)のボタンB430)。グループ名は、日付等に基づき、自動で付与される。なお、画面W410において選択された個別フォルダにパスワードが設定されていない場合は、画面W420は表示されない。
【0135】
図26(a)は、図24(a)の画面W400においてボタンB402が選択された場合に表示される画面W440の画面例を示す図である。画面W440では、グループの選択操作が受け付けられる。図26(b)は、画面W440においてグループが選択された場合に表示される画面W450の画面例を示す図である。画面W450では、グループ名の入力が受け付けられる。図26(c)は、画面W450においてグループ名が入力され場合に表示される画面W460の画面例を示す図である。図26(c)のボタンB460に示すように、ユーザによって選択されたグループのグループ名は、新たなグループ名に変更される。
【0136】
また、図24(a)の画面W400においてボタンB404が選択された場合も、図26(a)の画面W440に示すグループの選択操作を受け付ける画面が表示され、グループが選択された場合、図27に示すような画面W470が表示される。画面W470は、グループの詳細情報を表示した画面である。画面W470には、グループに所属する個別フォルダの個別フォルダ名を表示する領域E470や、グループに対応する識別コードを表示する領域E472が含まれる。なお、個別グループの詳細情報を表示する場合、領域E470は非表示となる。
【0137】
本実施形態によれば、ユーザは、異なる装置を使って画像形成装置にデータを送信することで、複数の個別フォルダが生成された場合であっても、複数の個別フォルダを自由にグループ化したり、グループ名を変更したりすることができる。例えば、グループが作成された直後は、グループ名が自動生成された名称であるため、ユーザはグループを判別しにくい。本実施形態によれば、ユーザは、判別しやすいグループ名に変更することができる。また、ユーザは、グループに所属する個別フォルダの情報を確認することができる。
【0138】
[5.第5実施形態]
第5実施形態は、個別フォルダの情報を、サーバ装置が管理する実施形態である。すなわち、サーバ装置が個別フォルダの情報を記憶するデータベースを有する。第5実施形態は、第1実施形態の図1図28に、第1実施形態の図8図31に、第1実施形態の図9図32に、第1実施形態の図11図34にそれぞれ置き換えた実施形態である。なお、同一の装置、機能部及び処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0139】
[5.1 全体構成及び機能構成]
図28は本実施形態のシステム2の全体構成を示す図である。システム2は、システム1のネットワークNWにサーバ装置40が更に接続されたものである。また、サーバ装置40は、図29に示すように、例えば、制御部400と、記憶部460と、通信部490とを備えて構成される。
【0140】
制御部400は、サーバ装置40の全体を制御するための機能部である。制御部400は、記憶部460に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部400は、制御部100と同様の演算装置により構成される。
【0141】
記憶部460は、サーバ装置40の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部460は、記憶部160と同様の記憶装置により構成される。また、記憶部460は、個別フォルダ情報を記憶する個別フォルダ情報記憶領域462を確保する。個別フォルダ情報のデータ構成は、図3(a)に示す個別フォルダ情報と同様である。つまり、個別フォルダ情報記憶領域462は、個別フォルダの情報を記憶するデータベースである。
【0142】
通信部490は、LANやWAN等のネットワークを介して、他の装置や機器と通信を行う。通信部490は、通信部190と同様の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0143】
[5.2 処理の流れ]
[5.2.1 処理の概要]
図30は、本実施形態の処理の概要を示す図である。情報処理装置20は、サーバ装置40に、装置情報を送信する(S5000)。サーバ装置40は、装置情報を用いて、個別フォルダ情報を生成し、記憶する。
【0144】
一方、画像形成装置10は、サーバ装置40が記憶する個別フォルダ情報を取得する(S5002)。これにより、システム2に複数の画像形成装置10が存在する場合、複数の画像形成装置10の間で、同一の個別フォルダ情報を使用することができる。また、端末装置30は、サーバ装置40から、個別フォルダの情報を取得する(S5004)。これにより、端末装置30は、データの送信先とする個別フォルダが選択可能となる。
【0145】
[5.2.2 情報処理装置の処理]
図31は、情報処理装置20が実行する処理を示す図である。制御部200は、データを送信する操作がされた場合、情報処理装置20の装置情報をサーバ装置40に送信する(ステップS500)。制御部200は、サーバ装置40から応答情報を受信した場合、画像形成装置10に、装置情報とデータを送信する(ステップS502;Yes→ステップS504)。応答情報とは、情報処理装置20が送信した装置情報が受信され、当該装置情報に応じた処理が行われたことを示す情報である。なお、制御部200は、サーバ装置から応答情報を受信しない場合、応答情報を受信するまでステップS502の処理を繰り返す(ステップS502;No)。
【0146】
[5.2.3 端末装置の処理]
図32は、端末装置30が実行する処理の流れを示すフロー図である。本実施形態では、制御部300は、連携情報を取得する操作がされた場合、サーバ装置40に個別フォルダのリスト情報を要求し、サーバ装置40から個別フォルダのリスト情報を受信する(ステップS520)。個別フォルダのリスト情報は、第3実施形態で説明したように、個別フォルダ毎に、個別フォルダ名や装置情報を項目としたリストである。制御部300は、個別フォルダのリストを表示する(ステップS522)。また、制御部300は、個別フォルダのリストから1の個別フォルダが選択された場合、サーバ装置40に対して、選択された個別フォルダの連携情報の要求を送信する(ステップS524;Yes→ステップS526)。なお、制御部300は、個別フォルダが選択されない場合、ステップS524の処理を繰り返す(ステップS524;No)。
【0147】
制御部300は、サーバ装置40から連携情報を受信するまで、ステップS528の処理を実行する(ステップS528;No)。一方、制御部300は、連携情報を受信した場合(ステップS528;Yes)、受信した連携情報に基づき、ステップS116以降の処理を実行する。なお、制御部300は、ステップS116及びステップS118の処理に関して、連携情報からパスワードの設定の有無やユーザから取得したパスワードの正否が判定できない場合は、サーバ装置40に問い合わせを行う。
【0148】
[5.2.4 サーバ装置の処理]
図33は、サーバ装置40が実行する処理を示す図である。制御部400は、他の装置から装置情報を受信した場合(ステップS540;Yes)、当該装置情報を含む個別フォルダ情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS542)。
【0149】
制御部400は、ステップS540において受信した装置情報を含む個別フォルダ情報が記憶されていない場合、当該装置情報に基づく個別フォルダ情報を記憶する(ステップS542;No→ステップS544)。例えば、制御部400は、個別フォルダIDとフォルダ名とを決定し、当該個別フォルダIDと、当該フォルダ名と、装置情報とを含む個別フォルダ情報を、個別フォルダ情報記憶領域462に記憶する。また、制御部400は、ステップS544において記憶した個別フォルダ情報を、画像形成装置10に送信する(ステップS546)。なお、制御部400が、ステップS542において、装置情報を含む個別フォルダ情報が記憶されていると判定した場合は、ステップS544及びステップS546の処理を省略する(ステップS542;Yes)。
【0150】
つづいて、制御部400は、装置情報を送信した装置に対して、応答情報を送信する(ステップS548)。なお、制御部400は、ステップS540において、装置情報を受信していないと判定した場合は、ステップS542からステップS548までの処理を省略する(ステップS540;No)。
【0151】
つづいて、制御部400は、他の装置から個別フォルダのリスト情報が要求された場合は、個別フォルダのリスト情報を当該他の装置に送信する(ステップS550;Yes→ステップS552)。制御部400は、他の装置から個別フォルダのリスト情報が要求されていない場合は、ステップS552の処理を省略する(ステップS550;No)。
【0152】
また、制御部400は、他の装置から個別フォルダの連携情報が要求された場合は、要求された連携情報を当該他の装置に送信する(ステップS554;Yes→ステップS556)。制御部400は、他の装置から連携情報が要求されていない場合は、ステップS556の処理を省略する(ステップS554;No)。
【0153】
なお、制御部400は、上述した処理以外に、他の装置から、個別フォルダのパスワードの設定の有無や、パスワードの正否の問い合わせがされた場合は、当該他の装置に、パスワードの設定の有無を示す情報や、パスワードの正否を示す情報を送信する。
【0154】
[5.2.5 画像形成装置の処理]
図34は、画像形成装置10が実行する処理の流れを示すフロー図である。本実施形態では、制御部100は、サーバ装置40から個別フォルダ情報を受信した場合、当該個別フォルダ情報を個別フォルダ情報記憶領域168に記憶する(ステップS560;Yes→ステップS562)。また、制御部100は、サーバ装置40から受信した個別フォルダ情報に対応する個別フォルダを、個別フォルダ記憶領域1622に生成する(ステップS564)。一方、制御部100は、個別フォルダ情報を受信しなかった場合は、ステップS562及びステップS564の処理を省略する(ステップS560;No)。
【0155】
このように、上述した処理が実行されることで、画像形成装置10は、サーバ装置40によって個別フォルダ情報が記憶されたあと、当該個別フォルダ情報を受信し、当該個別フォルダ情報に対応する個別フォルダを生成することができる。これにより、システム2に、画像形成装置10が複数含まれる場合であっても、それぞれの画像形成装置10によって同じ個別フォルダ情報が使用されることで、複数の画像形成装置10において生成される個別フォルダは同一となる。なお、サーバ装置40は、システム2に含まれる複数の画像形成装置10の何れにもデータが記憶されていない個別フォルダがある場合、当該複数の画像形成装置10に対して、当該個別フォルダを削除させる処理を実行してもよい。また、サーバ装置40は、グループ情報を記憶し、複数の画像形成装置10にグループ情報を送信することで、当該複数の画像形成装置10において使用されるグループ情報を同一にしてもよい。
【0156】
[5.3 別の処理例]
端末装置30は、第3実施形態で説明したように、画像形成装置10に表示された連携情報を認識してもよい。この場合、画像形成装置10は、フォルダ特定情報とパスワードの設定の有無との最低限の情報のみを表示し、端末装置30に対して、個別フォルダの情報をサーバ装置40から取得させるようにしてもよい。
【0157】
この場合における処理の概要を、図35を参照して説明する。画像形成装置10は、表示部140に個別フォルダを一覧表示するとき、個別フォルダに対応する連携情報を表示する(S5000)。画像形成装置10は、連携情報に、フォルダ特定情報である個別フォルダIDと、パスワードの設定の有無の情報を含める。
【0158】
端末装置30は、撮影部320を用いて表示部140に表示された画像を認識し(S5002)、連携情報を取得する(S5004)。端末装置30は、パスワードが設定されていない場合は、個別フォルダIDに対応する個別フォルダ情報のリクエストをサーバ装置40に送信する(S5006)。サーバ装置40は、端末装置30からリクエストされた個別フォルダ情報を端末装置30に送信する(S5008)。これにより、端末装置30は、個別フォルダのフォルダ名等の情報を取得することができる。一方、端末装置30は、パスワードが設定されている場合は、ユーザから取得したパスワードとともに、個別フォルダIDに対応する個別フォルダ情報のリクエストをサーバ装置40に送信する(S5010)。サーバ装置40は、パスワードが正しい場合、端末装置30からリクエストされた個別フォルダ情報を端末装置30に送信する(S5012)。端末装置30は、サーバ装置40から個別フォルダ情報を受信したら、フォルダ特定情報を記憶する(S5014)。このとき、端末装置30は、個別フォルダのフォルダ名等の情報も記憶してもよい。
【0159】
つづいて、端末装置30は、データ及び自機の装置情報364とフォルダ特定情報とを画像形成装置10に送信する(S5016)。画像形成装置10は、フォルダ特定情報からフォルダを特定し、特定したフォルダに当該端末装置30から受信したデータを記憶する(S5018)。画像形成装置10は、データの記憶後、端末装置30に、データを記憶したことを示すレスポンスを送信してもよい(S5020)。端末装置30は、レスポンスの受信後、データが記憶されたことを示すメッセージを表示してもよい。
【0160】
本実施形態によれば、端末装置は、画像の認識や近距離無線通信を行うことなく、サーバ装置から個別フォルダの情報を取得することができる。また、画像形成装置は、サーバ装置から個別フォルダ情報を取得することで、複数の画像形成装置において、同一の個別フォルダを構成することができる。
【0161】
[6.第6実施形態]
第6実施形態は、第5実施形態において、システムを利用するユーザ毎に個別フォルダをグループ化する実施形態である。本実施形態は、第5実施形態の図29図36に、第5実施形態の図30図38に、第5実施形態の図31図39に、第5実施形態の図32図40にそれぞれ置き換えたものである。なお、同一の機能部及び処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0162】
[6.1 機能構成]
本実施形態では、第5実施形態のサーバ装置40を、サーバ装置42に置き換える。図36は、サーバ装置42の機能構成を示す図である。サーバ装置42は、サーバ装置40と比べて、制御部400が、ログイン処理部402として機能する点と、記憶部460が、ログインに関する情報(ログイン情報)を記憶するログイン情報記憶領域464をさらに確保する点が異なる。
【0163】
ログイン処理部402は、他の装置からログインデータを受信した場合、ログインデータに基づき、ユーザのログインを許可するか否かを判定し、判定結果に応じて、当該他の装置に情報を送信する処理を行う。ログインデータとは、サーバ装置42へのログインに必要なデータである。ログインデータは、例えば、アカウント名とパスワードである。ログイン処理部402は、例えば、後述するログイン情報の何れかに、他の装置から受信したログインデータが含まれるとき、ログインを許可する。ログイン処理部402は、ログインを許可するとき、ログインデータを送信した装置に対して、ログインを許可したことを示す情報や、ログインを許可したユーザに関する情報であるユーザ情報(例えば、ユーザ名、連絡先等)を送信する。ユーザに関する情報は、例えば、記憶部460に予め記憶されてもよい。一方、ログイン処理部402は、ログインを許可しない場合、ログインデータを送信した装置に対して、ログインを許可しなかったことを示す情報(例えば、エラー情報)を送信する。
【0164】
図37(a)は、ログイン情報のデータ構成の例を示す図である。ログイン情報には、ユーザを識別するアカウント名(例えば、「katou」)と、当該ユーザの認証に用いられるパスワード(例えば、「qwe456」)とが含まれる。なお、ログイン情報には、上述した情報以外の情報(例えば、ユーザに関する情報)が含まれてもよい。
【0165】
図37(b)は、本実施形態における個別フォルダ情報のデータ構成の例を示す図である。本実施形態の個別フォルダ情報には、図3(c)に示した個別フォルダ情報と比べて、さらに、アカウント名(例えば、「katou」)を含む点が異なる。アカウント名は、装置情報に対応する装置を操作するユーザを識別する情報である。換言すると、アカウント名は、個別フォルダが生成されたときにデータを送信したユーザを示す情報である。
【0166】
[6.2 処理の流れ]
[6.2.1 処理の概要]
図38は、本実施形態の処理の概要を示す図である。情報処理装置20は、個別フォルダにデータを送信するとき、ログインデータをサーバ装置42に送信する(S6000)。ログインデータとは、サーバ装置42へのログイン(ユーザの認証)に必要なデータである。ログインデータは、例えば、アカウント名とパスワードである。サーバ装置42は、ユーザのログインを許可する場合、情報処理装置20に、当該ユーザのユーザ情報を送信する(S6002)。情報処理装置20は、ユーザ情報を受信することで、個別フォルダにデータを送信することができる。
【0167】
端末装置30も同様に、個別フォルダにデータを送信するとき、ログインデータをサーバ装置42に送信する(S6004)。サーバ装置42は、ユーザのログインを許可する場合、端末装置30に、当該ユーザのユーザ情報を送信する(S6006)。端末装置30は、ユーザ情報を受信することで、個別フォルダにデータを送信することができる。
【0168】
画像形成装置10は、サーバ装置42から、個別フォルダ情報を取得する。画像形成装置10は、個別フォルダ情報に含まれるアカウント名に基づき、ユーザ単位で個別フォルダを管理(例えば、グループ化)する(S6008)。
【0169】
[6.2.2 情報処理装置の処理]
図39は、情報処理装置20が実行する処理の流れを示すフロー図である。制御部200は、ユーザにより個別フォルダを使用することが選択された場合(ステップS600;Yes)、ユーザからログインデータを取得し(ステップS602)、取得したログインデータをサーバ装置42に送信する(ステップS604)。例えば、制御部200は、ステップS602において、アカウント名及びパスワードを入力させる画面を表示する。また、制御部200は、ステップS604において、ユーザにより入力されたアカウント名及びパスワードを取得すればよい。
【0170】
つづいて、制御部200は、サーバ装置42からユーザ情報を受信した場合、ステップS106以降の処理を実行する(ステップS606;Yes)。一方、制御部200は、サーバ装置42からユーザ情報を受信しなかった場合(例えば、エラー情報を受信した場合)、ステップS602に戻る(ステップS606;No→ステップS602)。なお、制御部200は、個別フォルダを使用しない場合、個別フォルダを使用しない処理(例えば、ユーザフォルダを使用する処理)を実行する(ステップS600;No)。
【0171】
また、制御部200は、データを送信する操作がされたとき、装置情報とアカウント名とを、サーバ装置42に送信する(ステップS608)。
【0172】
[6.2.3 端末装置の処理]
図40は、端末装置30が実行する処理を示す図である。制御部300は、データを送信する操作がされた場合、個別フォルダを利用するか否かを判定する(ステップS610)。例えば、制御部200は、個別フォルダを使用するか否かをユーザに問い合わせる。
【0173】
制御部300は、ユーザにより個別フォルダを使用することが選択された場合(ステップS610;Yes)、ユーザからログインデータを取得し(ステップS612)、取得したログインデータをサーバ装置42に送信する(ステップS614)。ステップS612及びステップS614の処理は、図39のステップS602及びステップS604と同様の処理である。
【0174】
制御部300は、サーバ装置42からユーザ情報を受信した場合、図10に示した処理を実行する(ステップS616;Yes)。一方、制御部300は、サーバ装置42からユーザ情報を受信しなかった場合、ステップS612に戻る(ステップS616;No→ステップS612)。なお、制御部200は、個別フォルダを使用しない場合、個別フォルダを使用しない処理(例えば、ユーザフォルダを使用する処理)を実行する(ステップS610;No)。
【0175】
[6.2.4 サーバ装置の処理]
サーバ装置42の制御部400は、図33に示した処理を実行する。ここで、制御部400は、ステップS540において、装置情報とアカウント名とを受信したか否かを判定する。また、ステップS544において、個別フォルダ情報を記憶するとき、ステップS540において受信したアカウント名も個別フォルダ情報に含めて記憶する。
【0176】
また、制御部400は、ログイン処理部402としての機能を実現する。これにより、サーバ装置42は、他の装置からログインデータを受信した場合、ログインを許可するか否かに応じた情報を、当該他の装置に送信する。
【0177】
[6.2.5 画像形成装置の処理]
画像形成装置10の制御部100は、図34に示した処理を実行する。また、制御部100は、ステップS142の個別フォルダ表示処理として、図13に示した個別フォルダ表示処理を実行する。このとき、制御部100は、図13のステップS170において、個別フォルダ情報に記憶されたアカウント名が共通する個別フォルダをグループ化して表示する。このようにして、制御部100は、アカウント名を基準に、ユーザ毎に個別フォルダをグループ化することができる。
【0178】
本実施形態のシステムによれば、プリンタドライバの設定画面や、データ送信アプリの設定画面を介して、サーバ装置へのログインを可能とし、ユーザがログインした場合に、所定の個別フォルダにデータを送信させることが可能となる。
【0179】
[7.変形例]
本開示は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
【0180】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0181】
また、本開示の端末装置は、他の装置に表示された連携情報を認識することで、連携情報を取得するように構成されてもよい。
【0182】
また、本開示の端末装置は、連携情報を取得した後、当該連携情報に基づいて特定される個別フォルダにパスワードが設定されていた場合、ユーザにパスワードを入力させるように構成されてもよい。
【0183】
また、本開示の端末装置は、個別フォルダの情報として、個別フォルダの名前を表示するように構成されてもよい。
【0184】
また、本開示の画像形成装置は、記憶部に有する個別フォルダ毎に、当該個別フォルダを特定するフォルダ特定情報を含む連携情報を表示するように構成されてもよい。
【0185】
また、本開示の画像形成装置は、第1の個別フォルダと第2の個別フォルダとをグループ化する場合、第1の個別フォルダの情報と第2の個別フォルダの情報とを表示し、ユーザにより当該第1の個別フォルダ及び当該第2の個別フォルダをグループ化することが選択された場合に、グループ化を行うように構成されてもよい。
【0186】
また、本開示は、第1の制御部と表示部とを備えた情報処理装置と、第2の制御部と個別フォルダに格納されているデータを出力可能な画像形成装置と通信可能な通信部とを備えた端末装置とを含み、前記第1の制御部は、ユーザの操作に応じて、前記表示部に連携情報を表示し、前記第2の制御部は、前記表示部に表示された前記連携情報を認識することで、当該連携情報を取得し、前記連携情報に基づいて特定される第1の個別フォルダを送信先として設定し、前記データを前記送信先として設定された前記第1の個別フォルダに送信するシステムとして構成されてもよい。
【0187】
プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標) Disc) 等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本開示の機能が実現される場合もある。
【0188】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本開示に含まれるのは勿論である。
【0189】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、例えば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本開示の一以上の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0190】
1、2 システム
10 画像形成装置
100 制御部
102 画像処理部
120 画像入力部
130 画像形成部
140 表示部
150 操作部
160 記憶部
162 データ記憶領域
1620 ユーザフォルダ記憶領域
1622 個別フォルダ記憶領域
164 ユーザ情報記憶領域
166 ユーザフォルダ情報記憶領域
168 個別フォルダ情報記憶領域
170 グループ情報記憶領域
180 近距離無線通信部
190 通信部
20 情報処理装置
200 制御部
240 表示部
250 操作部
260 記憶部
262 プリンタドライバ
264 装置情報
290 通信部
30 端末装置
300 制御部
320 撮影部
340 表示部
350 操作部
360 記憶部
362 データ送信アプリ
364 装置情報
366 設定テーブル
380 近距離無線通信部
390 通信部
40、42 サーバ装置
400 制御部
460 記憶部
462 個別フォルダ情報記憶領域
464 ログイン情報記憶領域
490 通信部
図1
図2
図3
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