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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087756
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】回路基板及び回路基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/32 20060101AFI20240624BHJP
   H05K 3/24 20060101ALI20240624BHJP
   H05K 3/18 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
H05K3/32 C
H05K3/24 D
H05K3/18 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023131487
(22)【出願日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0178096
(32)【優先日】2022-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 盛 皓
(72)【発明者】
【氏名】全 成 日
【テーマコード(参考)】
5E319
5E343
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AC02
5E319AC11
5E319CC12
5E319GG01
5E343AA12
5E343BB23
5E343BB24
5E343BB44
5E343CC61
5E343DD33
5E343DD43
5E343ER12
5E343GG08
(57)【要約】
【課題】ワイヤボンディングチップの実装のための接続パッドを微細ピッチで実現できる回路基板及び回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による回路基板は、互いに対向する第1面及び第2面を有する基板と、基板の第1面から、垂直な第1方向に突出し、互いに交差する上面及び側面を有する第1接続パッドと、第1接続パッドの上面に配置される第1導電層と、第1導電層の上面と第1接続パッドの側面に接触して配置される第2導電層と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1面及び第2面を有する基板と、
前記基板の前記第1面から、垂直な第1方向に突出し、互いに交差する上面及び側面を有する第1接続パッドと、
前記第1接続パッドの前記上面に配置される第1導電層と、
前記第1導電層の上面と前記第1接続パッドの前記側面に接触して配置される第2導電層と、を有することを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記第1導電層は、前記第1接続パッドの前記側面には配置されないことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第2導電層は、前記第1接続パッドと前記第1導電層とを一体に囲むように配置されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記基板の面に平行な第2方向に測定された所定の幅を基準とする時、前記第1導電層の幅は、前記第1接続パッドの幅と同一であることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項5】
前記基板の前記第1面上に配置される回路層と、
前記基板の前記第1面の上から前記回路層を覆う第1ソルダレジスト層と、をさらに有し、
前記第1ソルダレジスト層は、前記第1接続パッドと前記第1方向に重畳する第1開口部を含むことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1開口部は、前記第1接続パッドの平面積よりも大きい平面積を有することを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1開口部の内周面は、前記第1接続パッドの前記側面に配置される第2導電層から離隔して配置されることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1ソルダレジスト層の前記第1方向に沿った厚さは、前記第1接続パッドの前記第1方向に沿った厚さよりも厚いことを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1導電層は、前記回路層の上面にさらに配置されることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1導電層は、ニッケル(Ni)導電層を含み、
前記第2導電層は、金(Au)導電層を含むことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項11】
前記基板の前記第2面上に配置される第2接続パッドと、
前記基板の前記第2面で、前記第2接続パッドと前記第1方向に重畳する第2開口部を有するように配置される第2ソルダレジスト層と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第2開口部は、前記第2接続パッドの平面積よりも小さい平面積を有することを特徴とする請求項11に記載の回路基板。
【請求項13】
前記基板は、複数の絶縁層を含み、
前記複数の絶縁層は、それぞれ回路層を含むことを特徴とする請求項11に記載の回路基板。
【請求項14】
シード層を有する基板の第1面上に第1メッキレジストを塗布し、メッキ工程を行って回路層と第1接続パッドとを形成する段階と、
前記回路層及び前記第1接続パッド上に、メッキ工程を行って第1導電層を形成する段階と、
前記基板から前記第1メッキレジストを剥離する段階と、
前記シード層をエッチングして前記基板から除去する段階と、
前記基板の前記第1面上に前記第1接続パッドと重畳する開口部を有するソルダレジスト層を形成する段階と、
前記第1導電層及び前記第1接続パッドの表面にメッキ工程を行って第2導電層を形成する段階と、を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記回路層を露出させながら前記第1接続パッドを覆う第2メッキレジストを塗布する段階と、
前記回路層上に配置される前記第1導電層をエッチングして除去する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の回路基板の製造方法。
【請求項16】
前記回路層と第1接続パッドとを形成する段階は、前記第1接続パッドの厚さが、前記第1メッキレジストの厚さよりも薄くメッキする段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の回路基板の製造方法。
【請求項17】
前記第1導電層を形成する段階は、前記第1導電層の上面が、前記第1メッキレジストの上面より低く位置するようにメッキする段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の回路基板の製造方法。
【請求項18】
前記ソルダレジスト層を形成する段階は、前記開口部の内周面が、前記第1接続パッドから離隔して配置されるように前記第1ソルダレジスト層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の回路基板の製造方法。
【請求項19】
前記第2導電層を形成する段階は、前記第1接続パッドと前記第1導電層とを一体に囲むように前記第2導電層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の回路基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板及び回路基板の製造方法に関し、特に、ワイヤボンディングチップの実装のための接続パッドを微細ピッチで実現できる回路基板及び回路基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業の発達とともに電子機器が次第に高性能化されるに伴い、半導体パッケージは小型化/薄型化されると同時に高密度化されることが要求されている。
パッケージの高密度化のために、実装されるICの個数が増えるにつれてI/O接続端子の個数も増加し、これによって、ボンディングパッドピッチが減少した微細回路実現のための工程能力の確保が必要になってきている。
【0003】
現在の高密度パッケージにおけるICの実装方法は、ワイヤボンディング方式とフリップボンディング方式が用いられている。
I/O接続端子の個数が一定水準以上増加すると、実装時にかかる費用が考慮されてフリップボンディング方式が好まれている。
しかし、ワイヤボンディングチップを実装する場合にも、微細回路で実現されたボンドフィンガーが必要であり、ワイヤボンディング環境を整えるようにニッケルメッキ層が形成される。
この時、ニッケルメッキ層がボンディングパッドの左右に拡散するのを防止して微細ピッチのボンディングパッドを実現することが要求され、課題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-162260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の高密度パッケージにおける課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ワイヤボンディングチップの実装のための接続パッドを微細ピッチで実現できる回路基板及び回路基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による回路基板は、互いに対向する第1面及び第2面を有する基板と、前記基板の前記第1面から、垂直な第1方向に突出し、互いに交差する上面及び側面を有する第1接続パッドと、前記第1接続パッドの前記上面に配置される第1導電層と、前記第1導電層の上面と前記第1接続パッドの前記側面に接触して配置される第2導電層と、を有することを特徴とする。
【0007】
前記第1導電層は、前記第1接続パッドの前記側面には配置されないことが好ましい。
前記第2導電層は、前記第1接続パッドと前記第1導電層とを一体に囲むように配置されることが好ましい。
前記基板の面に平行な第2方向に測定された所定の幅を基準とする時、前記第1導電層の幅は、前記第1接続パッドの幅と同一であることが好ましい。
前記基板の前記第1面上に配置される回路層と、前記基板の前記第1面の上から前記回路層を覆う第1ソルダレジスト層と、をさらに有し、前記第1ソルダレジスト層は、前記第1接続パッドと前記第1方向に重畳する第1開口部を含むことが好ましい。
前記第1開口部は、前記第1接続パッドの平面積よりも大きい平面積を有することが好ましい。
前記第1開口部の内周面は、前記第1接続パッドの前記側面に配置される第2導電層から離隔して配置されることが好ましい。
前記第1ソルダレジスト層の前記第1方向に沿った厚さは、前記第1接続パッドの前記第1方向に沿った厚さよりも厚いことが好ましい。
前記第1導電層は、前記回路層の上面にさらに配置されることが好ましい。
前記第1導電層は、ニッケル(Ni)導電層を含み、前記第2導電層は、金(Au)導電層を含むことが好ましい。
前記基板の前記第2面上に配置される第2接続パッドと、前記基板の前記第2面で、前記第2接続パッドと前記第1方向に重畳する第2開口部を有するように配置される第2ソルダレジスト層と、をさらに有することが好ましい。
前記第2開口部は、前記第2接続パッドの平面積よりも小さい平面積を有することが好ましい。
前記基板は、複数の絶縁層を含み、前記複数の絶縁層は、それぞれ回路層を含むことが好ましい。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明による回路基板の製造方法は、シード層を有する基板の第1面上に第1メッキレジストを塗布し、メッキ工程を行って回路層と第1接続パッドとを形成する段階と、前記回路層及び前記第1接続パッド上に、メッキ工程を行って第1導電層を形成する段階と、前記基板から前記第1メッキレジストを剥離する段階と、前記シード層をエッチングして前記基板から除去する段階と、前記基板の前記第1面上に前記第1接続パッドと重畳する開口部を有するソルダレジスト層を形成する段階と、前記第1導電層及び前記第1接続パッドの表面にメッキ工程を行って第2導電層を形成する段階と、を有することを特徴とする。
【0009】
前記回路層を露出させながら前記第1接続パッドを覆う第2メッキレジストを塗布する段階と、前記回路層上に配置される前記第1導電層をエッチングして除去する段階と、をさらに有することが好ましい。
前記回路層と第1接続パッドとを形成する段階は、前記第1接続パッドの厚さが、前記第1メッキレジストの厚さよりも薄くメッキする段階を含むことが好ましい。
前記第1導電層を形成する段階は、前記第1導電層の上面が、前記第1メッキレジストの上面より低く位置するようにメッキする段階を含むことが好ましい。
前記ソルダレジスト層を形成する段階は、前記開口部の内周面が、前記第1接続パッドから離隔して配置されるように前記第1ソルダレジスト層を形成する段階を含むことが好ましい。
前記第2導電層を形成する段階は、前記第1接続パッドと前記第1導電層とを一体に囲むように前記第2導電層を形成する段階を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る回路基板及び回路基板の製造方法によれば、基板と、基板から垂直に突出し互いに交差する上面及び側面を有する第1接続パッドと、第1接続パッドの上面に配置される第1導電層と、第1導電層の上面と第1接続パッドの側面に接触して配置される第2導電層と、を有することにより、ワイヤボンディングチップの実装のための接続パッドを微細ピッチで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態による回路基板の概略構成を示す断面図である。
図2】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図3】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図4】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図5】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図6】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図7】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図8】本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図9】本発明の他の実施形態による回路基板の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係る回路基板及び回路基板の製造方法を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0013】
図面において本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素については、同一の参照符号を付した。
また、添付図面において一部の構成要素は、誇張又は省略したり、又は概略的に示しており、各構成要素の大きさは実際の大きさを完全に反映するわけではない。
添付した図面は本明細書に開示した実施形態を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、添付した図面によって本明細書に開示した技術的思想が制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むことが理解されなければならない。
【0014】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用できるが、構成要素は用語によって限定されない。
用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるとする時、これは他の部分の「直上に」ある場合のみならず、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。
逆に、ある部分が他の部分の「直上に」あるとする時には、中間に他の部分がないことを意味する。
さらに、基準となる部分の「上に」あるというのは、基準となる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向側に「上に」位置することを意味するわけではない。
【0015】
明細書全体において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性を予め排除しないことが理解さなければならない。
したがって、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
また、明細書全体において、「平面上」とする時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」とする時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0016】
さらに、明細書全体において、「接続される」とする時、これは2以上の構成要素が直接的に接続されることだけを意味するのではなく、2以上の構成要素が他の構成要素を介して間接的に接続されること、物理的に接続されることだけでなく、電気的に接続されること、又は位置や機能により異なる名称で称されたが、一切を意味する。
明細書全体において、基板は、平面上広くて断面上薄い構造を有し、他に定義されない限り、「基板の平面方向」は、基板の広くて平らな面に平行な方向であり、「基板の厚さ方向」は、基板の広くて平らな面に垂直な方向を意味する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態による回路基板の概略構成を示す断面図である。
図1を参照すると、本実施形態による回路基板101は、基板110と、基板110上に突出するように形成される第1接続パッド121とを含む。
回路基板101は、半導体パッケージ用に使用可能であり、印刷回路基板(Printed Circuit Board)で構成される。
【0018】
基板110は、互いに対向する第1面110a及び第2面110bを有する。
第1接続パッド121は、基板110の厚さ方向、つまり、基板110の第1面110aから基板110の面に垂直な第1方向に突出する。
したがって、第1接続パッド121は、互いに交差する上面及び側面を有する。
この時、第1接続パッド121の上面は、基板110の面に平行であり第1方向を向くように形成され、第1接続パッド121の側面は、基板110の面に垂直であり第1方向に垂直な第2方向を向くように形成される。
ここで、第1接続パッド121は、銅(Cu)層を含む。
基板110は、樹脂絶縁層を含む。
基板110は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらにガラス繊維又は無機フィラーのような補強材が含浸された樹脂、例えば、プリプレグが使用可能であり、さらに、熱硬化性樹脂及び/又は光硬化性樹脂などを含み得るが、これに限定されない。
【0019】
第1接続パッド121の上面には、第1導電層132が配置される。
第1導電層132は、ニッケル(Ni)導電層を含む。
第1導電層132の上面と第1接続パッド121の側面には、第2導電層134が接触して配置される。
第2導電層134は、金(Au)導電層を含み、第1接続パッド121と第1導電層132とを一体に囲むように配置される。
本実施形態において、第1導電層132は、第1接続パッド121と接触して配置され、第1接続パッド121の側面には配置されない。
したがって、基板110の面に平行な第2方向に測定された幅(所定の幅)を基準とする時、第1導電層132の幅は、第1接続パッド121の幅と同一である。
本実施形態において、第1導電層132と第2導電層134は、電解メッキ又は無電解メッキ方法で形成される。
つまり、銅を含む第1接続パッド121に電流を印加してニッケル/金の金属被膜を形成するか、電気エネルギーを加えずに化学的還元作用によりニッケル/金の金属被膜を形成する方法により、ニッケル導電層と金導電層が形成される。
【0020】
基板110の第1面110a上には回路層122が配置され、回路層122を覆う第1ソルダレジスト層141が塗布される。
第1ソルダレジスト層141は、第1接続パッド121と第1方向に重畳する第1開口部141aを有する。
第1開口部141aは、第1接続パッド121の平面積よりも大きい平面積を有し、この時、第1開口部141aの内周面は、第1接続パッド121の側面に配置された第2導電層134から離隔して配置される。
また、第1方向に沿った厚さにおいて、第1ソルダレジスト層141の厚さは、第1接続パッド121の厚さよりも厚い。
つまり、基板110の第1面110aから測定された高さ(所定の高さ)を基準とする時、第1接続パッド121の高さは、第1開口部141aにおける第1ソルダレジスト層141の高さよりも低い。
この時、第1導電層132は、第1ソルダレジスト層141の上面よりも低い位置で第1接続パッド121と境界面を形成し、第1導電層132の高さは、第1ソルダレジスト層141の上面の高さよりも低く形成される。
【0021】
基板110は、ボンドフィンガー領域を有するワイヤボンディングパッドを含む。
この時、第1接続パッド121は、ワイヤボンディングパッド用ボンドフィンガーを構成し、このため、第1接続パッド121には、半導体チップのワイヤボンディング時に導電性ワイヤが接合可能である。
基板110の第2面110b上には、第2接続パッド125がさらに形成される。
基板110の第2面110bで第2接続パッド125と第1方向に重畳する第2開口部145aを有する第2ソルダレジスト層145が形成される。
第2開口部145aは、第2接続パッド125の平面積よりも小さい平面積を有する。
【0022】
また、図1に示した回路基板101は、基板110の両面に接続パッド(121、125)を有する構造を示しているが、基板110の第2面110bに配置された第2接続パッド125は、省略可能であり、これも本発明の範囲に属する。
さらに、基板110は、複数の絶縁層を含み、複数の絶縁層は、それぞれ回路層を含み得る。
したがって、3層以上の絶縁層それぞれに回路層が形成され、これらの回路層を接続するように絶縁層の厚さ方向にビアが延長され得る。
【0023】
図2図8は、本発明の実施形態による図1の回路基板を製造する方法を説明するための工程断面図である。
図1とともに図2図8を参照して、本発明の実施形態による回路基板の製造方法を説明する。
【0024】
図2に示しているように、シード層118を有する基板110の第1面110a上に第1メッキレジスト51を塗布しパターニングした後、メッキ工程を行って回路層122と第1接続パッド121とを形成する。
この時、第1接続パッド121の厚さが、第1メッキレジスト51の厚さよりも薄くメッキされる。
同様に、シード層119を有する基板110の第2面110b上に第2メッキレジスト52を塗布しパターニングした後、メッキ工程を行って回路層126と第2接続パッド125とを形成する。
【0025】
基板110は、樹脂絶縁層を含む。
基板110は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらにガラス繊維又は無機フィラーのような補強材が含浸された樹脂、例えば、プリプレグが使用可能であり、さらに、熱硬化性樹脂及び/又は光硬化性樹脂などを含み得るが、これに限定されない。
また、シード層(118、119)は、回路基板分野における回路用導電性金属として使用されるものであれば制限なく適用可能であり、銅を使用することが一般的である。
図に示した実施形態によれば、基板110の両面に2つの回路層(122、126)を含むものとして示したが、これに限定されず、より多数の絶縁層と、より多くの回路パターンとを含むことができ、これも本発明の範囲に属する。
【0026】
図3を参照すると、回路層122及び第1接続パッド121上にメッキ工程を行って第1導電層132を形成する。
この時、第1導電層132の上面は、第1メッキレジスト51の上面より低く位置するようにメッキする。
第1導電層132は、ニッケル導電層を含む。
これによって、ニッケル導電層は、第1接続パッド121の上面に同一の幅を有するように形成され、第1接続パッド121の側面にはニッケル導電層が形成されない。
【0027】
図4及び図5を参照すると、基板110から第1メッキレジスト51を剥離(strip)し、シード層(118、119)をクイックエッチング(quick etching)して基板110から除去する。
これによって、基板110の第1面110a上には、回路層122と第1接続パッド121とが形成され、これらの回路層122及び第1接続パッド121の上面には、それぞれ第1導電層132が形成される。
そして、基板110の第2面110b上には、回路層126と第2接続パッド125とが形成される。
【0028】
図6を参照すると、回路層122を露出させながら第1接続パッド121を覆う第3メッキレジスト61を塗布する。
つまり、第3メッキレジスト61は、回路層122と重畳する開口部61aを有するようにパターニングして塗布する。
図7を参照すると、回路層122上に配置された第1導電層133をエッチングして除去する。
その後、第3メッキレジスト61を剥離する。
【0029】
図8を参照すると、基板110の第1面110a上に第1接続パッド121と重畳する第1開口部141aを有する第1ソルダレジスト層141を形成する。
第1ソルダレジスト層141は、第1開口部141aの内周面は、第1接続パッド121から離隔して位置するように形成する。
同様に、基板110の第2面110b上に第2接続パッド125と重畳する第2開口部145aを有する第2ソルダレジスト層145を形成する。
【0030】
ソルダレジスト層(141、145)は、最外層回路を保護する保護層の機能をし、電気的絶縁のために形成する。
ソルダレジスト層(141、145)は、当業者においては公知のものにより、例えば、ソルダレジストインク、ソルダレジストフィルム、又はカプセル化剤などで構成されるが、特にこれに限定されるものではない。
その後、図1に示しているように、第1導電層132及び第1接続パッド121の表面にメッキ工程を行って第2導電層134を形成する。
第2導電層134は、第1接続パッド121と第1導電層132とを一体に囲むように形成する。
第2導電層134は、金(Au)導電層を含む。
【0031】
図9は、本発明の他の実施形態による回路基板の概略構成を示す断面図である。
上記の図2図8を参照して説明した製造方法において、図6及び図7に示した工程は、選択的に省略可能である。
つまり、基板110の第1面110a上に配置した回路層122の上面に形成された第1導電層133を除去せず、直ちに図8に示す工程を行う。
この時、図9に示しているように、回路層122は、上面に配置した第1導電層133を維持したまま、第1ソルダレジスト層141に覆われる。
その他の残りの構成は、図1に示した実施形態と同一であるので、重複した説明は省略する。
【0032】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0033】
51、52、61 (第1、第2、第3)メッキレジスト
101、102 回路基板
110 基板
118、119 シード層
121 第1接続パッド
122、126 回路層
125 第2接続パッド
132、133 第1導電層
134 第2導電層
141 第1ソルダレジスト層
145 第2ソルダレジスト層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9