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特開2024-87763光源アレイユニット、光検出装置、撮像装置、印刷装置および通信装置
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  • 特開-光源アレイユニット、光検出装置、撮像装置、印刷装置および通信装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087763
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】光源アレイユニット、光検出装置、撮像装置、印刷装置および通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/028 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
H04N1/028 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023174619
(22)【出願日】2023-10-06
(31)【優先権主張番号】P 2022202309
(32)【優先日】2022-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000104629
【氏名又は名称】キヤノン・コンポーネンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 基
(72)【発明者】
【氏名】霜田 修一
【テーマコード(参考)】
5C051
【Fターム(参考)】
5C051AA01
5C051DB28
5C051DC05
5C051DC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光検出装置のサイズの多様化および検出精度の向上の双方を実現する光源アレイユニット、光検出装置、現像装置、印刷装置及び通信装置を提供する。
【解決手段】光検出装置において、光源アレイユニット13は、互いに交差する第1方向及び第2方向に延設された基板131と、基板上において第1方向に配列された複数の光源132と、複数の光源を覆うように配され、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に複数の光源の発光光を案内可能な導光部材133と、を備える。複数の光源のうち、第1方向における一方端に位置するものを第1光源132aとし、他方端に位置するものを第2光源132bとしたとき、導光部材は、第1方向における両端面として、第1光源側で、第1光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第1側面F1aと、第2光源側で、第2光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第2側面F1bと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに交差する第1方向および第2方向に延設された基板と、
前記基板上において前記第1方向に配列された複数の光源と、
前記複数の光源を覆うように配された導光部材であって、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に前記複数の光源の発光光を案内可能に構成された導光部材と、を備え、
前記複数の光源のうち、前記第1方向における一方端に位置するものを第1光源とし、他方端に位置するものを第2光源としたとき、
前記導光部材は、前記第1方向における両端面として、
前記第1光源側の第1側面であって、前記第1光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第1側面と、
前記第2光源側の第2側面であって、前記第2光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第2側面と、
を含む
ことを特徴とする光源アレイユニット。
【請求項2】
前記第1側面および前記第2側面は、Ra(算術平均粗さ)が0.03~6.3の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項1記載の光源アレイユニット。
【請求項3】
前記第1側面および前記第2側面は、Raが0.05~2.5の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項2記載の光源アレイユニット。
【請求項4】
前記第1側面および前記第2側面は、Raが0.329~0.340の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項3記載の光源アレイユニット。
【請求項5】
前記第1側面および前記第2側面は、Rz(最大高さ)が0.12~25の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項1記載の光源アレイユニット。
【請求項6】
前記第1側面および前記第2側面は、Rzが0.2~10の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項5記載の光源アレイユニット。
【請求項7】
前記第1側面および前記第2側面は、Rzが1.960~2.167の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項6記載の光源アレイユニット。
【請求項8】
前記第1側面および前記第2側面は、Rzjis(十点平均粗さ)が0.12~25の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項1記載の光源アレイユニット。
【請求項9】
前記第1側面および前記第2側面は、Rzjisが0.2~10の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項8記載の光源アレイユニット。
【請求項10】
前記第1側面および前記第2側面は、Rzjisが1.960~2.167の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項9記載の光源アレイユニット。
【請求項11】
前記第1側面および前記第2側面は、拡散角度が5度~85度の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項1記載の光源アレイユニット。
【請求項12】
前記第1側面および前記第2側面は、拡散角度が30度~60度の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする請求項11記載の光源アレイユニット。
【請求項13】
前記導光部材は、前記導光部材内部を透過する光を拡散または吸収する添加物を含有する
ことを特徴とする請求項1記載の光源アレイユニット。
【請求項14】
前記添加物の粒径は、1~300μmの範囲内である
ことを特徴とする請求項13記載の光源アレイユニット。
【請求項15】
前記添加物の含有量は、前記導光部材の重量に対して0.01~10%の範囲内である
ことを特徴とする請求項13記載の光源アレイユニット。
【請求項16】
前記添加物は、前記導光部材の屈折率とは異なる屈折率を有する
ことを特徴とする請求項13記載の光源アレイユニット。
【請求項17】
前記添加物は、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、チタン酸バリウムおよび酸化チタンの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項13記載の光源アレイユニット。
【請求項18】
請求項1記載の光源アレイユニットが前記第1方向に複数配列されて成る光源ユニットと、
光を検出可能なラインセンサであって、前記第1方向に延設されたラインセンサと、を備える
ことを特徴とする光検出装置。
【請求項19】
前記ラインセンサは、前記第1方向に配列された複数のセンサアレイユニットであって、それぞれ複数のセンサが前記第1方向に配列されて成る複数のセンサアレイユニットを含む
ことを特徴とする請求項18記載の光検出装置。
【請求項20】
前記複数の光源アレイユニットは、互いに隣り合う2つの光源アレイユニット間に所定のギャップが形成されるように配列されている
ことを特徴とする請求項18記載の光検出装置。
【請求項21】
個々の光源アレイユニットが備える前記複数の光源における互いに隣り合う2つの間の距離をL1とし、
互いに隣り合う2つの光源アレイユニットの一方を第1の光源アレイユニットとし、
該互いに隣り合う2つの光源アレイユニットの他方を第2の光源アレイユニットとしたとき、
前記第1の光源アレイユニットが備える前記複数の光源のうち前記第2の光源アレイユニット側の最端の1つと、前記第2の光源アレイユニットが備える前記複数の光源のうち前記第1の光源アレイユニット側の最端の1つと、の距離はL1である
ことを特徴とする請求項20記載の光検出装置。
【請求項22】
請求項18から請求項21の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて信号処理を行うプロセッサと、を備える
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項23】
画像データに基づいて印刷を実行可能な印刷装置であって、
請求項18から請求項21の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて画像データを生成するプロセッサと、を備える
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項24】
画像データを通信により送信可能な通信装置であって、
請求項18から請求項21の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて画像データを生成するプロセッサと、を備える
ことを特徴とする通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に光検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナ等に搭載されうる光検出装置は、例えば一方向に延設された長尺状の構造を有し、相対移動される原稿に対して光を照射しながら該原稿からの反射光を検出することにより画像データを取得する(特許文献1参照)。このような構成に伴い、光を照射するための光源ユニット等、光検出装置の各要素も一方向に延設されて構成されうる(特許文献2~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-136140号公報
【特許文献2】特開2011-165590号公報
【特許文献3】特開2005-5275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の光検出装置においては、サイズの一層の多様化が求められることがあり、そのような場合、長尺化に伴って生じうる変形により検出精度が低下することも考えられる。
【0005】
本発明は、光検出装置のサイズの多様化および検出精度の向上の双方を実現するのに有利な技術を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの側面は光源アレイユニットにかかり、前記光源アレイユニットは、
互いに交差する第1方向および第2方向に延設された基板と、
前記基板上において前記第1方向に配列された複数の光源と、
前記複数の光源を覆うように配された導光部材であって、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に前記複数の光源の発光光を案内可能に構成された導光部材と、を備え、
前記複数の光源のうち、前記第1方向における一方端に位置するものを第1光源とし、他方端に位置するものを第2光源としたとき、
前記導光部材は、前記第1方向における両端面として、
前記第1光源側の第1側面であって、前記第1光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第1側面と、
前記第2光源側の第2側面であって、前記第2光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第2側面と、
を含む
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、光検出装置のサイズの多様化および検出精度の向上の双方を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る光検出装置の構成例を示すブロック図。
図2】光検出装置の断面構造の一例を示す図。
図3】フレームの構成例を説明するための図。
図4】光源アレイユニットの構成例を示す図。
図5】光源の発光光の出射態様を示す図。
図6】互いに隣り合う2つの光源アレイユニットの位置関係を示す図。
図7】照射光量の分布を示す図。
図8】撮像装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
(装置構成について)
図1は、実施形態に係る光検出装置1の構成の一例を示す機能ブロック図である。図2は、光検出装置1の断面構造の一例を示す模式図である。図中において、理解の容易化のため、装置全体の幅方向はX方向と示され、奥行き方向はY方向と示され、また、高さ方向はZ方向と示される(後述の他の図についても同様とする。)。X~Z方向は互いに交差(実質的に直交)し、X方向およびY方向は水平面を形成しているものとする。
【0011】
光検出装置1は、本実施形態では、支持体2、光源ユニット3、レンズアレイユニット4およびセンサアレイユニット5を備える。支持体2は、基材11および複数のフレーム12を含む。光源ユニット3は、複数の光源アレイユニット13を含む。レンズアレイユニット4は、複数のロッドレンズアレイユニット14を含む。センサアレイユニット5は、複数のセンサアレイユニット15を含む。基材11は、詳細については後述とするが、複数のフレーム12の位置決めを行い且つ其れらを固定するための板状の支持台である。
【0012】
支持体2は、複数のフレーム12を基材11上にてX方向に連結することで形成される。支持体2は、光源アレイユニット13、ロッドレンズアレイユニット14、センサアレイユニット15等、光検出装置1の機能を実現するための個々の要素を支持、固定あるいは保持する。本実施形態では、支持体2は、互いに対向するように一対配されるものとする。支持体2を構成する複数のフレーム12のうち、一方の支持体2に含まれる複数のフレーム12は支持部材120Lを形成し、他方の支持体2を構成する複数のフレーム12は支持部材120Rを形成する。其れら支持部材120L及び120Rの一方または双方に対応の要素が取り付けられ、或いは、其れらにより他の要素が挟持される。また、個々のフレーム12は、詳細については後述とするが、他のフレーム12との連結を実現するための連結部121を含み(図3参照)、それによりフレーム12はX方向にて複数連結可能となっている。
【0013】
光源ユニット3は、支持体2を構成する複数のフレーム12に対して複数の光源アレイユニット13がX方向に配列されて取り付けられることにより形成され、所定方向に光を照射可能とする。個々の光源アレイユニット13は、詳細については後述とするが、基板131と、基板131上においてX方向に配列された複数の光源(光源素子)132と、複数の光源132を覆う導光部材133と、を含む(図4参照)。個々の光源132には、LED等の公知の発光素子が用いられうる。
【0014】
尚、図2に示されるように、光源アレイユニット13は、一対の支持部材120L及び120Rのそれぞれの上方部に対して固定され、よって、本実施形態においては一対の光源アレイユニット13が配列されることとなる。
【0015】
レンズユニット4は、支持体2を構成する複数のフレーム12に対して複数のロッドレンズアレイユニット14がX方向に配列されて取り付けられることにより形成され、光を所定方向に案内可能とする。個々のロッドレンズアレイユニット14は、円柱状のロッドレンズ141がX方向に複数配列されて成り、個々のロッドレンズが一方端からの入射光を集光して他方端から出射する。
【0016】
ラインセンサ5は、支持体2を構成する複数のフレーム12に対して複数のセンサアレイユニット15がX方向に配列されて取り付けられることにより形成され、光を検出可能とする。個々のセンサアレイユニット15は、基板151と、基板151上においてX方向に配列された複数のセンサ(センサ素子)152と、を含む。個々のセンサ152には、CCD/CMOSイメージセンサ等、公知の光電変換素子が用いられうる。
【0017】
本実施形態では、X方向で見た場合、レンズユニット4は、一対の支持部材120L及び120RによりY方向で挟持され、また、ラインセンサ5は、レンズユニット4からZ方向に離間した位置において一対の支持部材120L及び120Rに架設されているものとする。
【0018】
以上のような構成により、光検出装置1は、その上方にて相対移動された原稿(不図示)に対して光を照射しながら該原稿からの反射光を集光して検出することにより、画像を読み取って画像データを取得する。即ち、光源ユニット3により照射された原稿からの反射光は、レンズユニット4によりラインセンサ5に案内され、それにより画像データとして検出されうる。このような光検出装置1は、CIS(コンタクトイメージセンサ)等とも表現され、スキャナに典型的に適用され、また、スキャン機能を備えるプリンタ、スキャン機能を含む複数の機能を備えるMFP(複合機)等、多様な電気装置に適用されうる。
【0019】
(フレームの構成について)
図3(a)および図3(b)は、フレーム12の構成の一例を説明するための模式図である。図3(a)は、連結前の状態のフレーム12を示し、図3(b)は、連結後の状態のフレーム12を示す。ここでは図を見やすくするため、一対の支持部材120L及び120Rの一方(支持部材120L)のみが図示されるが、他方(支持部材120R)についても同様である。
【0020】
フレーム12は、中央部用のフレーム(区別のためフレーム12Cとする。)と、一端部用のフレーム(区別のためフレーム12Lとする。)と、他端部用のフレーム(区別のためフレーム12Rとする。)との3種類を含みうる。即ち、フレーム12L及び12Rは支持体2の両端に配され、フレーム12Cは其れらフレーム12L及び12Rの間に位置することとなる。尚、本明細書において、フレーム12C、12L及び12Rは、其れらを特に区別しない場合には単にフレーム12と表現されうる。
【0021】
フレーム12Cは、一方端に設けられた連結部121(区別のため連結部121Lとする。)と、他方端に設けられた連結部121(区別のため連結部121Rとする。)と、を含む。連結部121L及び121Rは、互いに隣り合う2つのフレーム12C同士が互いに係合するように構成され、特に、Y方向において互いに重なるように構成されうる。例えば、連結部121Lが凸型および凹型の一方を形成するように構成され、連結部121Rが凸型および凹型の他方を形成するように構成されてもよい。より広義には、連結部121Lが雄型および雌型の一方を形成するように構成され、連結部121Rが雄型および雌型の他方を形成するように構成されてもよい。このような構成により、互いに隣り合う2つのフレーム12Cは、連結部121にて、例えばボルト等の締結部材B1がY方向に挿入されることにより締結ないし固定され、相互に連結されうる。
【0022】
フレーム12L及び12Rは、X方向に連結される複数のフレーム12の一方側の最端および他方側の最端にそれぞれ配され、本実施形態においては、フレーム12Lには連結部121Rのみが設けられ、フレーム12Rには連結部121Lのみが設けられる。これにより、X方向に連結された2以上のフレーム12Cの一方側にはフレーム12Lが連結可能となり、他方側にはフレーム12Rが連結可能となる。該連結に際しては、フレーム12C同様、連結部121において締結部材B1による締結が行われうる。
【0023】
小括すると、互いに隣り合う2つのフレーム12の連結部121L及び121Rは、Y方向にて互いに重なるように構成され、該2つのフレーム12は、それらの連結部121L及び121Rにおいて締結部材B1がY方向に挿入されることにより固定される。
【0024】
このような構成により、基材11上にて複数のフレーム12が連結されて成る支持体2の全長を調整可能となっている。図中ではフレーム12Cの数量を1として示されるが、例えば、複数のフレーム12の全長を大きくする場合にはフレーム12Cの数量を大きくし、また、複数のフレーム12の全長を小さくする場合にはフレーム12Cの数量を小さくすればよい。或いは、フレーム12Cを介さずにフレーム12L及び12Rが相互に連結されてもよい。
【0025】
ここで、光検出装置1の検出精度の向上のため、締結部材B1による締結は、光検出装置1の機能を実現するための個々の要素に与えうる影響が抑制されるように行われることが好ましい。前述のとおり、レンズユニット4は、一対の支持部材120L及び120Rにより挟持され、また、ラインセンサ5は、レンズユニット4から離間した位置において一対の支持部材120L及び120Rに架設される。そこで、本実施形態では、締結部材B1による締結はレンズユニット4とラインセンサ5との間において実現される(図2参照)。それにより、該締結によるレンズユニット4およびラインセンサ5に加わりうる応力が低減され、光検出装置1の検出精度が向上可能となる。
【0026】
同様の趣旨で、締結部材B1による締結は光源ユニット3とラインセンサ5との間において実現されるとよく、それにより、該締結による光源ユニット3に加わりうる応力が更に低減され、光検出装置1の検出精度が向上可能となる。付随的に、光源ユニット3は、締結部材B1による締結の位置よりも外方(ここではY方向に離れた位置)であるとよい。
【0027】
支持体2の全長は、光検出装置1についての設計値、その他の用途に応じて調整可能であり、それに対応した基材11が別途用意されうる。このような構成によれば、光検出装置1のサイズの多様化に有利であり、このことは、複数のフレーム12の数量を変更することにより比較的簡便に実現可能となる。
【0028】
複数のフレーム12は、比較的生産性の高い材料(成形、加工あるいは大量生産に有利な材料)で構成されればよく、例えば樹脂などで構成されればよい。基材11は、フレーム12に比べて変形し難く且つ機械強度の大きい材料で構成されればよく、例えば金属などで構成されればよい。付随的に、基材11には、変形の防止を目的の1つとして、主面の少なくとも一方の周縁部に枠部材が設けられてもよいし、該枠部材に架設されるように梁部が設けられてもよい。
【0029】
基材11には、複数のフレーム12をそれぞれ位置決めして固定するための複数の固定部111が設けられる(図2参照)。固定部111は、例えば、凸状(或いは凹状)に形成され、これに嵌合ないし係止するように、各フレーム12の下面には凹状(或いは凸状)が形成されうる。このような構成により、複数のフレーム12のそれぞれは、基材11上において固定部111により位置決めされた後、上述の連結部121において締結部材B1により締結され、固定されうる。よって、連結部121は、相互に連結される2つのフレーム12間の距離を調整可能に、かつ、締結部材B1の締結により該調整された距離が固定されるように構成されるとよい。
【0030】
尚、固定部111は、位置決め部、嵌合部、係止部などと表現されてもよい。また、固定部111を嵌合部または係止部と表現する場合、各フレーム12下面の凹状は被嵌合部または被係止部と表現されてもよい。
【0031】
このような構成によれば、光検出装置1を所望のサイズで作製可能となり、その際、支持体2を形成する複数のフレーム12の個々のサイズを小さくすることが可能となる。それにより、例えば、個々のフレーム12のX方向における変形(熱等に起因する伸縮)による影響が低減される。具体的には、複数のフレーム12を連結して支持体2を構成することにより、支持体2に生じうるX方向への変形量及び/又はZ方向への反り量は、単一のフレーム12で支持体2を構成した場合に比べて低減されうる。このことは、光検出装置1を長尺化する際に特に効果的である。
【0032】
光源アレイユニット13、ロッドレンズアレイユニット14およびセンサアレイユニット15のそれぞれの数量は、光検出装置1の上記サイズに基づいて決定され、それぞれ一様に配列されうる。尚、個々の要素は、互いに隣り合う2つのフレーム12の間に(該2つのフレーム12に跨って)配置されてもよい。
【0033】
(光源アレイユニットの構成について)
図4は、光源アレイユニット13の構成の一例を示す。前述のとおり、光源アレイユニット13は、基板131、複数の光源132および導光部材133を含む。基板131は、本実施形態においては長辺方向および短辺方向を有する長方形状の板材とするが、基板131の外形は正方形状であってもよいし、また、その角部は丸みを帯びていてもよい。複数の光源132は、基板131上において長辺方向に配列される。
【0034】
導光部材133は、複数の光源132を覆う(或いは、発光光の案内方向でみたときに複数の光源132を包含する)ように配され、基板131の主面に対して垂直な方向に光源132の発光光を案内可能に構成される。導光部材133は、可視光が透過可能な公知の材料で構成されればよく、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート(アクリル樹脂))、COP(シクロオレフィンポリマー)等で構成されうる。導光部材133は、金型等を用いた射出成型により製造されうる。
【0035】
導光部材133を構成する材料であって可視光が透過可能な材料は、所定の添加物を更に含有していてもよい。添加物には、例えば、光を拡散可能な光拡散材、所定波長の光を吸収可能な着色剤等が用いられ、その粒径は、例えば1~300μmの範囲内であるとよく、1~50μmの範囲内であると更によい。導光部材133の屈折率を変えるように添加物が選択されること(該添加物と導光部材133とで屈折率が互いに異なること)により光拡散効果を向上させることができる。添加物の例としては、屈折率1.46~1.53のシリカ、屈折率1.38~1.50のエポキシ樹脂等が挙げられる。添加物の含有量は、導光部材133の重量に対して0.01~10%の範囲内であるとよく、0.8~2%の範囲内であると更によい。このような添加物には、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化チタン等が用いられうるが、シリカが好適に用いられうる。
【0036】
このような添加物が導光部材133に添加されることにより、導光部材133内部を透過する光源132の光の進行方向が多様な角度で変わり、後述の全反射の抑制に有利となりうる。
【0037】
尚、導光部材133は、複数の光源132に近接しながら所定の基部により基板131に対して固定されていればよく、必ずしも個々の光源132に接触していなくてもよい。
【0038】
本実施形態では、複数の光源アレイユニット13を近接させて長辺方向(X方向)に配列可能となるように、導光部材133は、その両端面として側面F1aおよびF1bを含む。ここで、複数の光源132のうち、側面F1a側の1つ(一方端に位置する1つ)を光源132aとし、側面F1b側の1つ(他方端に位置する1つ)を光源132bとする。
【0039】
また、或る光源アレイユニット13に注目したとき、それに隣接する他の光源アレイユニット13は、区別のため「隣接の光源アレイユニット13」と表現される場合がある。同様に、その導光部材についても「導光部材133」と表現され、その側面F1a及びF1bについても「側面F1a」及び「側面F1b」とそれぞれ表現されうる。
【0040】
このとき、光源132aの発光光は、少なくとも部分的に、導光部材133から出射しないで側面F1aにて反射される要素を含みうる。同様に、光源132bの発光光は、少なくとも部分的に、導光部材133から出射しないで側面F1bにて反射される要素を含みうる。
【0041】
図5(a)は、光源132bの発光光のうち幾つかの光線について、側面F1bにて全反射が発生している様子を示す。このような場合、複数の光源アレイユニット13が配列されて成る光源ユニット3による照射光量の分布が、隣り合う2つの光源アレイユニット13の間において不均一になってしまう可能性がある。このような照明光量の不均一は、導光部材133が不連続になっている部分(例えば、光源アレイユニット13の導光部材133と、隣接の光源アレイユニット13の導光部材133との間の部分)上方にて特に発生しうる。このことは、光検出装置1の検出精度の低下の原因ともなりうる。
【0042】
そこで、本実施形態では、側面F1aには、光源132aの発光光の全反射を防ぐための表面加工が施され、また、側面F1bには、光源132bの発光光の全反射を防ぐための表面加工が施される。
【0043】
図5(b)は、光源132bの発光光のうち幾つかの光線について、側面F1bにて発生しうる全反射が抑制され、光線が側面F1bから屈折を伴って出射される様子を示す。光源アレイユニット13の側面F1bから出射した光線は、隣接の光源アレイユニット13の導光部材133の側面F1aに到達し、それから、導光部材133内に入射して導光部材133内を通過して導光部材133上方から出射される。
【0044】
このようにして、複数の光源アレイユニット13が配列された構成(導光部材133が不連続になっている構成)においても、其れらを実質的に単一の長尺状導光部材に近似する形で活用可能となる。即ち、図5(b)の例によれば、複数の光源アレイユニット13は、光量分布の不均一が抑制された実質的に単一の光源ユニットとして使用可能となる。
【0045】
側面F1a及びF1bは、所定の規格(JIS B 0601―2001、ISO 4287-1997)に準拠するパラメータを用いて、以下に例示される表面粗さを有するように表面加工されるとよい。
【0046】
側面F1a及びF1bは、例えば、Ra(算術平均粗さ)が0.329~0.340の範囲内となるように表面加工されうる。側面F1a及びF1bは、後述の光源132間距離あるいは導光部材133間距離に基づいてRaが0.03~6.3の範囲内あるいは0.05~2.5の範囲内の値となるように表面加工されてもよい。
【0047】
代替的/付随的に、側面F1a及びF1bは、例えば、Rz(最大高さ)が1.960~2.167の範囲内となるように表面加工されうる。側面F1a及びF1bは、後述の光源132間距離あるいは導光部材133間距離に基づいてRzが0.12~2.5の範囲内あるいは0.2~10の範囲内の値となるように表面加工されてもよい。
【0048】
同様に、側面F1a及びF1bは、例えば、Rzjis(十点平均粗さ)が1.960~2.167の範囲内となるように表面加工され、必要に応じて、0.12~2.5の範囲内あるいは0.2~10の範囲内の値となるように表面加工されうる。
【0049】
以上のことは、拡散反射の観点で表現されてもよい。即ち、側面F1a及びF1bは、拡散角度30度~60度の範囲内となるように表面加工されうる。側面F1a及びF1bは、後述の光源132間距離あるいは導光部材133間距離に基づいて拡散角度5度~80度の範囲内となるように表面加工されてもよい。ここでいう拡散角度は、光が入射面に対して垂直方向に入射した場合に、該垂直方向に出射した拡散光による輝度の1/2の輝度が観測される角度であり、半値角とも表現されうる。
【0050】
導光部材133が射出成型により製造される場合、側面F1a及びF1bに対応する金型表面を加工することにより、導光部材133の側面Fa1及びF1bを所望の表面粗さにすることが可能となる。或いは、所望の表面粗さは、平坦に形成された側面F1a及びF1bに対して切削、研磨等の物理的な加工を施すことにより実現されてもよい。
【0051】
導光部材133に前述の添加物が添加された場合、光源132の発光光は、導光部材133内部にて拡散反射される。そのため、光源132から導光部材133に入射した光のうち、導光部材133の側面F1a又はF1bに直線的に向かう成分を低減可能となり、即ち、該側面にて全反射する光成分を低減可能となる。これにより、前述の照射光量の分布の不均一が抑制可能となる。
【0052】
このような構成によれば、導光部材133の側面F1a及びF1bでの全反射が抑制された結果、導光部材133から出射した光(側面F1a及びF1bを通過した光)は隣接の導光部材133に入射し、その後、導光部材133上方から出射される。それにより、前述の照射光量の分布の不均一が抑制可能となる。
【0053】
尚、側面F1aおよび側面F1bは、互いに等しい表面粗さで形成されうるが、幾つかのパラメータを組み合わせて互いに異なる表面粗さで形成されてもよい。また、例えば導光部材133の構成材料(屈折率)が異なること等により一部の光の全反射が抑制されれば充分である場合には、側面F1a及びF1bの表面加工は部分的に施されてもよい。
【0054】
複数の光源アレイユニット13は、前述の変形(熱等に起因する伸縮)を考慮して、互いに隣り合う2つの間に所定のギャップG1が形成されるように配列されうる。本実施形態では、複数の光源アレイユニット13は、隣り合う任意の2つの光源132が何れも等間隔で並ぶように配列されるものとする。
【0055】
尚、本実施形態では、基板131の外縁および導光部材133の外縁は互いに実質的に一致しているものとするが、上記ギャップG1は、互いに隣り合う2つの光源アレイユニット13の側面F1a及びF1b間の距離に対応するものとする。
【0056】
図6は、複数の光源アレイユニット13のうち、互いに隣り合う2つ(区別のため、一方を光源アレイユニット13’とし、他方を光源アレイユニット13”とする。)の位置関係を示す模式図である。
【0057】
個々の光源アレイユニット13(光源アレイユニット13’及び13”を含む。)において、互いに隣り合う2つの光源132の間の距離をL1とする。光源アレイユニット13’における複数の光源132のうち、光源アレイユニット13”側の最端の1つを光源132’とし、光源アレイユニット13”における複数の光源132のうち、光源アレイユニット13’側の最端の1つを光源132”とする。このとき、光源アレイユニット13’及び13”は、光源132’及び132”間の距離がL1になるように、位置決めされる。
【0058】
このような構成によれば、光源ユニット3による前述の照射光量の分布の不均一を抑制しながら、複数の光源アレイユニット13を比較的簡便に位置決めすることが可能となり、光検出装置1の検出精度の向上に有利となりうる。
【0059】
他の実施形態として、光源132’及び132”間の物理距離を導光部材133の屈折率に基づいて光学距離に等価換算し、光源132’及び132”間の光学距離と他の光源132間の光学距離とが互いに等しくなるように、複数の光源アレイユニット13の位置決めが行われてもよい。即ち、ギャップG1は、光源132’及び132”間の光学距離と他の光源132間の光学距離とが互いに等しくなるように調整可能である。この場合、個々のフレーム12において変形が生じていない間においては、光源ユニット3による照射光量の分布の均一化に有利と謂える。
【0060】
図7(a)は、上記表面加工された側面F1a及びF1bにより発光光の全反射が発生しない場合の照射光量の分布D1を、該全反射が発生する場合の分布D1を参考例として対比させながら示す。横軸は、X方向の距離を示し、光源アレイユニット13’及び13”間のギャップG1中心を原点(X=0)とする。縦軸は、光源アレイユニット13’及び13”の照射光量の相対値を示し、複数の光源アレイユニット13からの照射光量の平均値を100%とする。尚、分布D1及びD1は、何れも原稿面にて検出される光量について示すものとする。
【0061】
また、図7(b)は、前述の変形(熱等に起因する伸縮)によりギャップG1が大きくなった場合における分布D2及びD2を、図7(a)同様に示す。
【0062】
分布D1及びD1の対比ならびに分布D2及びD2の対比から分かるように、側面F1a及びF1bに上記表面加工が施されることにより、照射光量の分布D1及びD2は均一化されうる。
【0063】
以上、本実施形態によれば、光検出装置1の機能を実現するための個々の要素は、複数の単位ユニットがX方向に配列されて構成される。これにより、光検出装置1のX方向のサイズの多様化が比較的簡便に実現可能となる。また、例えば、支持体2については複数のフレーム12がX方向に連結されて構成され、それにより、個々のフレーム12による変形に起因する影響が低減される。代替的/付随的に、光源ユニット3については複数の光源アレイユニット13がX方向に配列されて構成され、互いに隣り合う2つの光源アレイユニット13の間にて生じうる照射光量の不均一は、上記表面加工された側面F1a及びF1bにより抑制される。よって、本実施形態によれば、光検出装置1のX方向のサイズの多様化、及び、その際の光検出装置1の検出精度の向上に有利となる。
【0064】
光検出装置1の構成は、本実施形態の例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で部分的に変更されてもよい。
【0065】
例えば、光検出装置1は、フレーム12、光源アレイユニット13、ロッドレンズアレイユニット14およびセンサアレイユニット15のそれぞれが、複数、X方向に配列されて成る構成としたが、其れらの一部/全部の数量は変更されてもよい。例えば、レンズユニット4のX方向の長さと、ラインセンサ5のX方向の長さとは、実質的に同一であればよく、ロッドレンズアレイユニット14の数量と、センサアレイユニット15の数量とは互いに異なっていてもよい。
【0066】
また、例えば、X方向に延設された単一のロッドレンズアレイユニット14によりレンズユニット4が形成されてもよいし、及び/又は、X方向に延設された単一のセンサアレイユニット15によりラインセンサ5が形成されてもよい。
【0067】
また、例えば、個々のフレーム12は、一対の支持部材120L及び120Rが相互に係止されて成る構成としたが、其れらは一体成形されてもよい。或いは、個々のフレーム12は、更に他の支持部材が組み合わされて構成されてもよく、即ち、3以上の部材が連結されて構成されてもよい。同様のことが他の要素についても謂える。
【0068】
(適用例について)
図8は、このような光検出装置1が適用された撮像装置90の構成の一例を示す。撮像装置90は、光検出装置1の他、例えばキャリッジ91およびプロセッサ92を備える。キャリッジ91は、光検出装置1を所定方向に搬送可能であり、光検出装置1は原稿に対して相対移動されることにより該原稿の画像を読み取る。尚、キャリッジ91に代替して、原稿を搬送する搬送機構が設けられていてもよい。プロセッサ92は、光検出装置1からの信号に基づいて信号処理を行う。前述の画像データは、このプロセッサ92により生成されてもよい。
【0069】
尚、撮像装置の概念には、撮像機能を主機能として備えるデバイスの他、撮像機能を副機能として備える他のデバイスも含まれるものとする。その例としては、撮像機能により得られた画像データに基づいて印刷を実行可能な印刷装置、該画像データを通信により送信可能な通信装置などが挙げられる。
【0070】
(その他)
実施形態においては、個々の要素をその主機能に基づく表現で命名したが、実施形態で述べられた機能は副機能であってもよく、その表現に厳密に限定されるものではない。また、その表現は同様の表現に置換え可能とする。同様の趣旨で、「部(unit、pоrtiоn)」という表現は、「ツール(tооl)」、「部品(cоmpоnent)」、「部材(member)」、「構造体(structure)」、「組立体(assembly)」等に置換え可能である。或いは、其れらは省略されてもよい。
【0071】
(実施形態のまとめ)
実施形態の一側面に係る幾つかの特徴は次のようにまとめられる:
[a1]
互いに交差する第1方向および第2方向に延設された基板と、
前記基板上において前記第1方向に配列された複数の光源と、
前記複数の光源を覆うように配された導光部材であって、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に前記複数の光源の発光光を案内可能に構成された導光部材と、を備え、
前記複数の光源のうち、前記第1方向における一方端に位置するものを第1光源とし、他方端に位置するものを第2光源としたとき、
前記導光部材は、前記第1方向における両端面として、
前記第1光源側の第1側面であって、前記第1光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第1側面と、
前記第2光源側の第2側面であって、前記第2光源の発光光の全反射を防ぐように表面加工された第2側面と、
を含む
ことを特徴とする光源アレイユニット。
[a2]
前記第1側面および前記第2側面は、Ra(算術平均粗さ)が0.03~6.3の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a1]記載の光源アレイユニット。
[a3]
前記第1側面および前記第2側面は、Raが0.05~2.5の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a2]記載の光源アレイユニット。
[a4]
前記第1側面および前記第2側面は、Raが0.329~0.340の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a3]記載の光源アレイユニット。
[a5]
前記第1側面および前記第2側面は、Rz(最大高さ)が0.12~25の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a1]~[a4]の何れか1項記載の光源アレイユニット。
[a6]
前記第1側面および前記第2側面は、Rzが0.2~10の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a5]記載の光源アレイユニット。
[a7]
前記第1側面および前記第2側面は、Rzが1.960~2.167の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a6]記載の光源アレイユニット。
[a8]
前記第1側面および前記第2側面は、Rzjis(十点平均粗さ)が0.12~25の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a1]~[a7]の何れか1項記載の光源アレイユニット。
[a9]
前記第1側面および前記第2側面は、Rzjisが0.2~10の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a8]記載の光源アレイユニット。
[a10]
前記第1側面および前記第2側面は、Rzjisが1.960~2.167の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a9]記載の光源アレイユニット。
[a11]
前記第1側面および前記第2側面は、拡散角度が5度~85度の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a1]~[a10]の何れか1項記載の光源アレイユニット。
[a12]
前記第1側面および前記第2側面は、拡散角度が30度~60度の範囲内となるように表面加工された
ことを特徴とする[a11]記載の光源アレイユニット。
[a13]
前記導光部材は、前記導光部材内部を透過する光を拡散または吸収する添加物を含有する
ことを特徴とする[a1]記載の光源アレイユニット。
[a14]
前記添加物の粒径は、1~300μmの範囲内である
ことを特徴とする[a13]記載の光源アレイユニット。
[a15]
前記添加物の含有量は、前記導光部材の重量に対して0.01~10%の範囲内である
ことを特徴とする[a13]記載の光源アレイユニット。
[a16]
前記添加物は、前記導光部材の屈折率とは異なる屈折率を有する
ことを特徴とする[a13]記載の光源アレイユニット。
[a17]
前記添加物は、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、チタン酸バリウムおよび酸化チタンの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする[a13]記載の光源アレイユニット。
[a18]
[a1]~[a17]の何れか1項記載の光源アレイユニットが前記第1方向に複数配列されて成る光源ユニットと、
光を検出可能なラインセンサであって、前記第1方向に延設されたラインセンサと、を備える
ことを特徴とする光検出装置。
[a19]
前記ラインセンサは、前記第1方向に配列された複数のセンサアレイユニットであって、それぞれ複数のセンサが前記第1方向に配列されて成る複数のセンサアレイユニットを含む
ことを特徴とする[a18]記載の光検出装置。
[a20]
前記複数の光源アレイユニットは、互いに隣り合う2つの光源アレイユニット間に所定のギャップが形成されるように配列されている
ことを特徴とする[a18]または[a19]記載の光検出装置。
[a21]
個々の光源アレイユニットが備える前記複数の光源における互いに隣り合う2つの間の距離をL1とし、
互いに隣り合う2つの光源アレイユニットの一方を第1の光源アレイユニットとし、
該互いに隣り合う2つの光源アレイユニットの他方を第2の光源アレイユニットとしたとき、
前記第1の光源アレイユニットが備える前記複数の光源のうち前記第2の光源アレイユニット側の最端の1つと、前記第2の光源アレイユニットが備える前記複数の光源のうち前記第1の光源アレイユニット側の最端の1つと、の距離はL1である
ことを特徴とする[a20]記載の光検出装置。
[a22]
[a18]~[a21]の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて信号処理を行うプロセッサと、を備える
ことを特徴とする撮像装置。
[a23]
画像データに基づいて印刷を実行可能な印刷装置であって、
[a18]~[a21]の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて画像データを生成するプロセッサと、を備える
ことを特徴とする印刷装置。
[a24]
画像データを通信により送信可能な通信装置であって、
[a18]~[a21]の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて画像データを生成するプロセッサと、を備える
ことを特徴とする通信装置。
【0072】
また、他の側面に係る幾つかの特徴は次のようにまとめられる:
[b1]
第1方向に連結された複数のフレームと、
前記第1方向に延設され且つ前記複数のフレームに対して取り付けられた光源ユニットと、
光を検出可能なラインセンサであって、前記第1方向に延設され且つ前記複数のフレームに対して取り付けられたラインセンサと、
前記複数のフレームをそれぞれ位置決めして固定するための複数の固定部が設けられた基材と、を備える
ことを特徴とする光検出装置。
[b2]
前記基材は、金属で構成されており、
前記複数のフレームは、樹脂で構成されている
ことを特徴とする[b1]記載の光検出装置。
[b3]
前記複数のフレームのそれぞれは、前記第1方向における端部において、他のフレームと連結するための連結部を含み、
互いに隣り合う2つのフレームにおいて、それらの連結部は、前記第1方向と交差する第2方向において互いに重なるように構成されており、該2つのフレームは、それらの連結部において所定の締結部材が前記第2方向に挿入されることにより固定されている
ことを特徴とする[b1]または[b2]記載の光検出装置。
[b4]
前記複数のフレームは、
前記第1方向における一方端に位置する第1のフレームと、
前記第1方向における他方端に位置する第2のフレームと、
を含み、
前記第1のフレームの連結部は前記他方端側に配されており、
前記第2のフレームの連結部は前記一方端側に配されている
ことを特徴とする[b3]記載の光検出装置。
[b5]
前記複数のフレームは、前記第1のフレームと前記第2のフレームとの間に位置する第3のフレームを更に含み、
前記第3のフレームの連結部は前記一方端側および前記他方端側のそれぞれに配されている
ことを特徴とする[b4]記載の光検出装置。
[b6]
前記第1方向に延設され且つ前記ラインセンサに光を案内可能なレンズユニットを更に備え、
前記複数のフレームのそれぞれは、前記レンズユニットを前記第2方向で挟持する一対の支持部材を含み、
前記ラインセンサは、前記レンズユニットから離間した位置において前記一対の支持部材に架設されており、
前記互いに隣り合う2つのフレームは、前記レンズユニットと前記ラインセンサとの間において前記締結部材により固定されている
ことを特徴とする[b3]~[b5]の何れか1項記載の光検出装置。
[b7]
前記互いに隣り合う2つのフレームは、前記光源ユニットと前記ラインセンサとの間において前記締結部材により固定されている
ことを特徴とする[b6]記載の光検出装置。
[b8]
前記光源ユニットは、前記第1方向に配列された複数の光源アレイユニットであって、それぞれ複数の光源が前記第1方向に配列されて成る複数の光源アレイユニットを含み、
前記ラインセンサは、前記第1方向に配列された複数のセンサアレイユニットであって、それぞれ複数のセンサが前記第1方向に配列されて成る複数のセンサアレイユニットを含み、
前記レンズユニットは、前記第1方向に配列された複数のロッドレンズアレイユニットであって、それぞれ複数のロッドレンズが前記第1方向に配列されて成る複数のロッドレンズアレイユニットを含む
ことを特徴とする[b7]記載の光検出装置。
[b9]
前記複数のフレームのそれぞれには、凸部および凹部の一方が設けられており、
前記複数の固定部のそれぞれは、前記凸部および前記凹部の他方であり、対応のフレームと嵌合することにより対応のフレームを固定する
ことを特徴とする[b1]~[b8]の何れか1項記載の光検出装置。
[b10]
[b1]~[b9]の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて信号処理を行うプロセッサと、を備える
ことを特徴とする撮像装置。
[b11]
画像データに基づいて印刷を実行可能な印刷装置であって、
[b1]~[b9]の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて画像データを生成するプロセッサと、を備える
ことを特徴とする印刷装置。
[b12]
画像データを通信により送信可能な通信装置であって、
[b1]~[b9]の何れか1項記載の光検出装置と、
前記光検出装置からの信号に基づいて画像データを生成するプロセッサと、を備える
ことを特徴とする通信装置。
【0073】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0074】
1:光検出装置、11:基材、12:フレーム、3:光源ユニット、13:光源アレイユニット、131:基板、132:光源、133:導光部材、5:ラインセンサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8