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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024087810
(43)【公開日】2024-07-01
(54)【発明の名称】内側層切欠き形状を有する蓋の角部
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/04 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
B65D77/04 D
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023213635
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】22214415.6
(32)【優先日】2022-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】パウルス・アントニウス・アウグスティヌス・ヘフテ
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AA11
3E067AB99
3E067BA06C
3E067BA12B
3E067BB01C
3E067BB26C
3E067CA07
3E067EA22
3E067EA32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】補強された蓋角部を含む蓋を含む容器を提供する。
【解決手段】実施例としては、箱、蓋及びロックを含む容器が挙げられる。蓋は、上部と、第1の側面と、第2の側面とを備え、これらは、第1の側面に平行な第1の長手方向折り線に沿って、かつ第2の側面に平行な第2の長手方向折り線に沿って接続された第1の外側板紙層及び第1の内側板紙層を備える第1の角部セグメントで交差する。第1の内側層は、第1の切欠き形状を含む。第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントに沿って細長く、第1及び第2の長手方向折り線から0.5cmを超えて離れて終端し、第1及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大全長を有し、第1の角部セグメントに沿った第1の内側層の高さの90%未満かつ10%を超える長さを有する。
【選択図】図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器であって、前記容器が、箱と、前記箱のための蓋と、前記蓋を閉位置に維持するロックとを備え、前記箱が、基部と、側壁と、前記基部に対向する開口部とを備え、前記蓋が、上部(302、3002)と側面とを備え、前記上部が前記開口部を覆い、前記側面が、前記蓋が前記閉位置にある際に前記箱の前記側壁の少なくとも一部を覆う、容器であって、前記側面が、少なくとも第1の側面(303、3003)及び第2の側面(304、3004)を備え、前記第1の側面と前記第2の側面とが、前記上部に対して垂直な角部方向(D)に沿って第1の角部セグメント(301)で交差し、前記第1の角部セグメントが、前記角部方向に沿って折り畳まれた第1の外側厚紙又は板紙層(310)と、前記角部方向に沿って折り畳まれた第1の内側厚紙又は板紙層(320)とを備え、前記第1の外側層が、前記第1の角部セグメントにおいて前記第1の内側層に重なり、前記第1の外側層が、前記第1の側面に平行な第1の長手方向折り線(333、3033)に沿って、かつ前記第2の側面に平行な第2の長手方向折り線(334、3034)に沿って前記第1の内側層に接続されており、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とが、上部から離れた前記第1の側面と第2の側面とのそれぞれの遠位端を規定し、前記第1の内側層と前記第1の外側層とが、少なくとも前記長手方向折り線と前記蓋の前記上部との間に位置するポイント(350、550、650、750)において互いに取り付けられており、前記第1の外側層が、前記第1の角部セグメントにおける連続層であり、前記第1の内側層が、前記第1の角部セグメントにおいて第1の切欠き形状(340)を有し、前記第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントに沿って細長い容器において、前記第1の切欠き形状が、前記第1の長手方向折り線及び前記第2の長手方向折り線から0.5cmより離れて(D1)終端し、前記第1の切欠き形状が、前記第1の側面及び前記第2の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパン(W)を有し、第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントに沿って前記第1の内側層の高さ(H1)の90%未満かつ10%超の長さ(L)を有することを特徴とする、容器。
【請求項2】
前記第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントと一致する頂点又は頂部のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記第1の切欠き形状が、楕円、卵形、菱形、半月、細長い玉状、又はこれらのいずれかの重ね合わせのうちの1つ又は複数を含む、請求項1又は請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記第1の切欠き形状が、直径2mmの外形を超えて延在する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記第1の外側層及び前記第1の内側層が段ボールを含み、前記段ボールがフルートを含み、前記フルートが前記角部方向に平行に延びる、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記側面が少なくとも第3の側面(605)を備え、前記第2の側面と第3の側面とが、前記角部方向に平行な方向に沿って第2の角部セグメント(601)で交差し、前記第2の角部セグメントが、前記角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた前記第1の外側層と、前記角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた前記第1の内側層とを備え、前記第1の外側層が、前記第2の角部セグメントにおいて前記第1の内側層に重なり、前記第1の外側層が、前記第3の側面に平行な第3の長手方向折り線(635)に沿って前記第1の内側層に接続され、前記第3の長手方向折り線が、前記上部から離れた前記第3の側面の遠位端を画定し、前記第1の外側層が、前記第2の角部セグメントにおいて連続層であり、前記第1の内側層が、前記第2の角部セグメントにおいて第2の切欠き形状(640)を有し、前記第2の切欠き形状が前記第2の角部セグメントに沿って細長く、前記第2の切欠き形状が、前記第2の長手方向折り線及び第3の長手方向折り線から0.5cmを超えて離れて終端し、前記第2の切欠き形状が、前記第2の側面及び第3の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において、少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、前記第2の切欠き形状は、前記第2の角部セグメントに沿って前記第1の内側層の高さの90%未満かつ10%超の長さを有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記第1の側面が、第1の主フラップ(730)と、前記第1の主フラップを前記上部に接続する第1の主フラップ折り線(731)とを備え、前記第1の外側層の一部が、前記第1の主フラップと前記第1の内側層との間に挟まれて前記第1の側面の一部を形成する、請求項1から請求項6のいずれかに記載の容器。
【請求項8】
前記蓋の前記上部が長方形であり、前記第2の側面が前記第1の側面より長く、前記蓋が前記第2の側面に平行な平面に沿って対称である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記第1の内側層が、前記ロックの当接タブを形成する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の容器。
【請求項10】
前記第1の内側層が、前記第2の側面の少なくとも特定の部分において、前記角部方向に平行な方向に沿って前記第1の外側層よりも短い、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の容器。
【請求項11】
前記第1の内側層と前記第1の外側層とが、前記長手方向折り線と前記蓋の前記上部との間に位置する少なくとも2つのポイント(550)で互いに取り付けられ、前記第1の角部セグメントは、前記少なくとも2つのポイントの間にある、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の容器。
【請求項12】
前記第1の内側層が、前記第1の側面の少なくとも第1の部分において、前記角部方向に平行な方向に沿って前記第1の外側層と同じ高さを有する、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の容器。
【請求項13】
洗剤製品と、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の容器とを備え、前記箱が前記洗剤製品を含む、消費者製品。
【請求項14】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の容器を製造するための方法であって、前記方法は、
ダイの切断ルールを使用して、前記第1の切欠き形状を前記第1の内側層に切断するステップ(901)と、
1つ又は複数のピンを使用して、前記第1の切欠き形状の前記切断に対応する切欠き材料を穿孔するステップ(902)と、
前記1つ又は複数のピンを使用して、前記第1の内側層から前記切欠き材料を完全に除去するステップ(903)と、
前記第1の外側層と前記第1の内側層とを、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とに沿って互いの上に折り畳むステップ(904)であって、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とは、折り畳む間に位置合わせされる、ステップと、
前記第1の外側層と前記第1の内側層とを互いの上に取り付けるステップ(905)と、
前記角部方向に沿って、前記取り付けられた第1の外側層及び第1の内側層を折り畳むことによって前記第1の角部セグメントを形成するステップ(906)であって、前記第1の内側層は、前記折り畳むことによって前記第1の外側層に入れ子にされる、ステップと、をこの順番で含み、
前記形成するステップの結果として、前記第1の切欠き形状は、前記第1の角部セグメントに沿って細長く、前記第1の切欠き形状は、前記第1及び第2の長手方向折り線から少なくとも0.5cm離れて終端し、前記第1の切欠き形状は、前記第1及び第2の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において、少なくとも2mmの最大総スパンを有し、前記第1の切欠き形状は、前記第1の角部セグメントに沿って、
前記第1の内側厚紙層の高さの90%未満かつ10%を超える長さを有する、方法。
【請求項15】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の容器を製造するための請求項14に記載の方法であって、前記第1の角部セグメントの形成は、前記第1の側面の前記第1の部分に沿って挿入された取り外し可能なマンドレルの周りで行われる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、厚紙又は板紙容器に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は概して、板紙又は厚紙の材料を使用した包装に関する。板紙又は厚紙は、リサイクル、特に低減された非繊維含有成分、例えば5重量%の最大非繊維含有成分を含み得る紙のリサイクルの流れにおけるリサイクルに特に適している、広く使用されている包装材料であり、それによって、特に環境に優しい。しかし、板紙又は厚紙は、特に機械的特性に関する限り、プラスチック材料などの他の包装材料と比較して限界がある。仏国特許第3083781A1号は、輸送箱を形成するためのブランク及びこのブランクによって形成された箱を開示している。米国特許第3734392A号は、多壁容器を開示している。米国特許第3178093A号は、強化容器を開示している。国際公開第2016077450A1号は、キャリア及びそのブランクを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】仏国特許第3083781A1号
【特許文献2】米国特許第3734392A号
【特許文献3】米国特許第3178093A号
【特許文献4】国際公開第2016077450A1号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図1B】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図1C】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図1D】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図1E】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図2A】他の例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図2B】他の例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図3A】例示的な蓋の例示的な角部を示す図である。
図3B】例示的な蓋の例示的な角部を示す図である。
図3C】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図3D】例示的な容器及び消費者製品を示す図である。
図4A】例示的な切欠き形状を示す。
図4B】例示的な切欠き形状を示す。
図4C】例示的な切欠き形状を示す。
図4D】例示的な切欠き形状を示す。
図4E】例示的な切欠き形状を示す。
図4F】例示的な切欠き形状を示す。
図4G】例示的な切欠き形状を示す。
図4H】例示的な切欠き形状を示す。
図5】別の例示的な角部を示す図である。
図6】例示的な蓋の例示的な角部を示す図である。
図7A】例示的な蓋の他の例示的な角部を示す図である。
図7B】例示的な蓋の他の例示的な角部を示す図である。
図7C図7A及び図7Bの例示的な蓋の例示的なブランクを示す図である。
図8】例示的な角部の別の例示的なブランクを示す図である。
図9】例示的な容器を製造するための例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
蓋は、容器の重要な構造要素である。本開示は、確実に製造され得、経時的にその構造的完全性を維持し得る、蓋を有する容器を提供することに焦点を当てている。より具体的には、蓋の角部は、蓋の所望の構造的完全性を劣化させる可能性がある衝撃又は張力を受ける可能性が高い。補強層の積層は、蓋の角部を補強すると考えられ得るが、そのような積層は、このため、角部構造内に機械的張力を発生させる可能性があり、別の外側層に入れ子にされた内側層が、外側層の弱化、更には破損又は引き裂きに繋がる張力を発生させる可能性がある。このような張力は、関係する角部構造を形成する前に補強層が互いに取り付けられる状況において特に増大し、外側層は、外側層に入れ子にされた内側層よりも大きい曲率半径を受け、互いの上に摺動して結果として生じる伸びを、取り付け点を越えて広げる可能性がない。入れ子にされた内側層の制御された予備的弱化は、張力のいくらかを解放し得るが、折り線、部分的切断又は貫通切断のみによる制御された予備的弱化は十分ではないことが見出された。しかし、材料を切断して除去することによる入れ子状の内側層の弱化は、内側層に取り付けられた外側層の損傷を回避するのに十分な張力を解放することが見出された。しかし、そのような切欠き除去は、蓋の製造ライン上の微小な切欠き片の蓄積に起因して、そのようなライン上で問題を発生させ、製造ライン速度に悪影響を及ぼし、又は製造ラインを停止させることさえあることが見出された。本開示による切欠き形状の実施例は、蓋劣化のリスクに対処するだけでなく、例えば、カートンコンバーターにおける工業用ダイ切断マシンなどの製造ラインにおける問題にも対処し、関連する蓋の形成の間、より一般的には、カートン形成の間、充填ラインにおいて、及びエンドユーザによって使用されるときに、信頼性及び精度を向上させる、強化された多層蓋角部を提供することが見出された。より具体的には、そのような切欠き形状は、角部セグメントの位置決めの精度及び予測可能性、外側層への張力の解放、望ましくないフラップ折り曲げのリスクがある高い曲げ力の回避、及び製造ライン上での切欠き破片の蓄積の回避など、複数の問題を解決することを可能にした。
【0007】
板紙又は厚紙は、機械的に言えば、比較的可撓性の材料であり、これは、板紙又は厚紙で作製された容器の壁が外圧下で曲げられることに対する抵抗をほとんど示さないことがあることを意味する。曲げられることに対する抵抗及び/又は高い引き裂き抵抗が重要であるいくつかの用途では、板紙又は厚紙とは異なる材料が使用される場合がある。しかし、板紙又は厚紙とは異なる材料は、リサイクルが簡単ではない場合がある。それによって、そのような材料の選択は、妥協の結果である。本開示の目的は、蓋を含む容器であって、それにより、補強された蓋角部を含むことが、容器構造全体の補強に繋がり、そうでなければ別の材料を使用することによって妥協することになる用途における板紙又は厚紙の使用を可能にする、容器を提案することである。
【0008】
この詳細な説明による容器は、既に製造場所で所定の位置にある可能性がある折り畳み装置を使用して成形される場合があることから、本開示による構造を実装するための追加の資本が、製造場所においてほとんど又は全く必要とされない。
【0009】
本開示による蓋、箱、又は容器は、紙材料から作ることができ、紙材料は、例えば、板紙、厚紙、少なくとも1つの板紙又は厚紙層を含む積層体から選択される。板紙又は厚紙は、セルロース繊維材料又はそれらの混合物を含む。蓋、箱又は容器を作製するために使用される材料は、着色剤、保護ワニス、表面強化コーティング、バリアコーティング、防腐剤、再生繊維材料、可塑剤、UV安定剤、酸素バリア、香料バリア、及び水分バリア、又はこれらの混合物などの他の成分を含んでもよい。いくつかの実施例において、所望の引き裂き抵抗及び強度を提供するために、セルロース繊維の長さは、0.1~5mm、好ましくは1~3mmの範囲である。いくつかの実施例では、セルロース繊維は、新しい軟木もしくは硬材、麻、草、トウモロコシ、バガス、サトウキビ、竹もしくは他のものなどの様々な供給源から供給され、かつ/又は、製造後もしくは消費後の再生紙及び厚紙から供給される。
【0010】
蓋、箱、又は容器は、外部又は内部の印刷の領域を含む場合がある。蓋、箱、又は容器は、例えば厚紙製造によって作製される場合がある。好適な蓋、箱、又は容器の製造プロセスは、限定ではないが、接着工程、折り畳み、又はそれらの組み合わせによる、平らな厚紙又は板紙のシートからのチューブ形成を含む場合がある。蓋、箱又は容器は、例えば内容物を外部光から保護するために、不透明であってもよく、又はいくつかの特定の波長をフィルタリングしてもよい。いくつかの実施例では、蓋、箱、又は容器は、少なくとも部分的に、また、いくつかの特定の実施例ではその全体が、紙系材料から作られる。紙系材料は、本明細書では、紙を含む材料を意味する。理論に拘束されることを望むものではないが、「紙」は、本明細書では、セルロース系パルプから作製された材料を意味する。板紙は、自重で潰れないような厚さ及び剛性を有する紙系の材料から作られてもよい。板紙は、単一層の材料を含むものとして理解されるべきであるが、厚紙は、複数の紙系の材料層を含むものとして理解されるべきである。いくつかの実施例では、紙系材料は、板紙、厚紙、又はそれらの混合物を含み、好ましくは、厚紙は、板紙、段ボール、又はそれらの混合物を含む。段ボールは、一連のフルートを含む。各フルートは、チャネルであると理解することができる。フルートは、互いに平行に延び、フルートの方向は、各チャネルに沿って進む方向である。紙系材料は、紙、厚紙、又はそれらの混合物を含む積層体であってもよく、いくつかの実施例では、厚紙は、板紙、段ボール又はそれらの混合物、及び少なくとも別の材料を含む。いくつかの実施例では、少なくとも別の材料は、プラスチック材料を含む。いくつかの実施例では、プラスチック材料は、ポリエチレン、より具体的には低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、又はそれらの混合物を含む。いくつかの実施例では、プラスチック材料は、エチレンを始点とするモノマー及びビニルアルコールからのコポリマー、又はEVOHを含む。少なくとも別の材料として、バリア材料を使用してもよい。バリア材料は、二軸配向ポリプロピレン、金属化ポリエチレンテレフタレート、又はそれらの混合物であり得る。少なくとも別の材料は、ワックス、セルロース材料、ポリビニルアルコール、二酸化シリカ、カゼイン系材料、又はそれらの混合物を含み得る。いくつかの実施例では、紙系積層体は、50重量%超、好ましくは85重量%超、より好ましくは95重量%超の繊維系材料の紙系積層体を含む。いくつかの実施例では、バリア材料は、10ミクロンから60ミクロンの間の厚さを有するプラスチック材料を含む場合がある。いくつかの実施例では、バリア材料は、10ミクロンから35ミクロンの間の厚さを有するプラスチック材料を含む場合がある。紙系材料は、積層体であってもよい。いくつかの実施例では、蓋、箱又は容器の内面は、板紙、厚紙、又はそれらの混合物を含み、特定の実施例では、厚紙は、板紙、段ボール、ポリエチレン、特にLDPEの積層体、又はそれらの混合物を含み、いくつかの実施例では、蓋、箱もしくは容器、又はそれらの組み合わせの外面は、少なくとも別の材料を含む。あるいは、少なくとも別の材料はまた、本開示による板紙又は厚紙の層などの2つの紙系の材料層の間に積層されてもよい。理論に拘束されることを望むものではないが、この少なくとも別の材料は、蓋、箱、又は容器の内側に面する紙系材料によって吸収された漏れた液体のバリアとして作用して、汚染する流れが蓋、箱、又は容器の壁を通るのを防止又は低減する場合がある。内容物からの漏れを回避するために、又は内容物を、例えばシャワー、シンクからの外部流体、又は容器もしくは蓋を濡れた手で取り扱うことによる外部流体から保護するために、他の構造が効果的であることが見出される場合がある。蓋、箱、又は容器の壁の汚染は、消費者にとって目障りであり得る、又は貯蔵領域を汚染し得る。いくつかの実施例では、蓋、箱、又は容器は、2つの段ボール層の間に積層された少なくとも別の材料を含む紙系材料で作られる。いくつかの実施例では、蓋、箱、又は容器に使用される材料は、2つの平面状の厚紙層(又は板紙)とポリエチレン積層体との間に挟まれたコア厚紙フルート材料を含む。本開示による板紙又は厚紙の層は、リサイクル材料又はリサイクルされたセルロース繊維から作製される場合があるか、又はそれを含む場合がある。蓋、箱又は容器の外面は、コーティング又はワニスを含んでもよい。このようなコーティング又はワニスは、ボードを撥水性にするのを助けることができるか、又は封入された洗剤組成物などの内容物をUV光から保護するのを助けることができる。コーティング又はワニスはまた、例えば液体洗剤組成物を封入した水溶性単位用量洗剤の漏れが生じた場合に、蓋、箱又は容器の外面が内容物、例えば封入された洗剤組成物によって汚染されるのを保護するのを助けることができる。
【0011】
内面上のコーティング又はワニスは、内容物が内面に付着するのを防止するか、インク、着色剤、香料、非イオン性物質、油、グリース及び他の成分が内容物から板紙中に、又はインクもしくは添加剤が板紙から内容物上に移動するのを防止するのを助けることができる。いくつかの実施例では、耐洗剤性ワニス又はコーティングを、内容物に曝露される領域に塗布することができる。
【0012】
図1Aから図1Cは、異なる例示的な容器を上面図で示す。図1D及び図1Eは、異なる例示的な容器を側面図で示す。図示のように、本開示による容器は、多数の形状を取り得る。一実施例では、立方体容器は図1A及び図1Dに対応し、そのような立方体容器100は、箱101と、箱のための蓋102と、蓋を閉位置に維持するロック103とを備え、ロック103は、例えば略円形の作動領域を備える。一実施例では、立方体容器は図1A及び図1Eに対応し、そのような立方体容器110は、箱111と、箱のための蓋112と、蓋を閉位置に維持するロック113とを備え、ロック113は、例えば蓋と箱とを結合するラバーバンドなどの細長い要素を備えている。図示されるように、蓋は、箱の側壁の異なる割合を覆う場合がある側面を備える。蓋112の側面は、図1Eに示されるように箱111の側壁の大部分を覆うが、蓋102の側面は、図1Dに示されるように箱101の側壁の小部分を覆う。図示のように、ロックは、異なるタイプのものであってもよい。図1Aによって示される立方体容器の両方の実施例は、2つの角部121及び122(以下の図2Aに記載される容器と同様の、縁部120の周りにヒンジ留めされたヒンジ留め蓋)、又は4つの角部121~124(以下の図2Bに記載される容器と同様の、完全に取り外され得る蓋)のいずれかを有する蓋を備える。他の実施例では、三角形の断面を有する容器が示され、蓋の上部は三角形であり、蓋は3つの角部125から127を含み、そのような容器は、図1B及び図1D、又は別の実施例では図1B及び図1Eのいずれかに対応する。更なる実施例では、図1C及び図1Dに対応して、又は別の実施例では図1C及び図1Eに対応して、単一の角部128を有する蓋を備える容器が示される。図1Aから図1Eは、本開示による多数の例示的な容器を示しているが、更なる容器の実施例、例えば六角形又は八角形が考えられてもよく、これらはここでは示されていない。いくつかの特定の例示的な容器が、図2A及び図2Bに基づいてより詳細に説明される。
【0013】
例えば図2A又は図2Bに示すように、例示的な容器は、本開示において、例えば容器の空洞内に、内容物を収容する物体として理解されるべきである。容器は、消費者製品などの内容物の保護、輸送、保管、アクセス、及び廃棄を容易にする。本開示では、容器は箱201を含む。箱は、例えば、空洞を画定する、概して平行六面体、バレル形状、円筒形、立方体形、部分的に円形又は部分的に卵形の三次元物体として理解されるべきである。平行六面体箱の使用は、空間効率的な方法で箱を積み上げることを可能にすることによって、保管及び輸送を容易にすることができる。いくつかの実施例では、箱は、いくつかの丸みを帯びたテーパ台形又は面取り縁部を備えた平行六面体であってもよい。本開示による箱は、例えば洗剤製品を含むが、他の製品、特に他の感湿性製品を含むことができる。本開示による箱は、基部210と、側壁241~244と、基部の反対側の開口部215とを備えてもよい(図2A及び図2Bでは、容易に読むことができるようにいくつかの要素が繰り返されていないことに留意されたい)。本開示による基部は、棚又は床などの支持表面上に置かれた際に箱が横たわり得る表面として理解されるべきであり、使用位置にある際に、重力によって箱内の内容物を維持するために、開口部が上を向き、基部が下を向く。いくつかの実施例では、基部は平坦である。いくつかの実施例では、基部は長方形である。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形である。いくつかの実施例では、基部は、レリーフ内で浮き彫りになっているエンボス形状を有する。本開示による側壁は、基部から延在し、基部を開口部、移行部品、又は、図2Aのヒンジ接続された蓋202もしくは図2Bの全体が取り外し可能な蓋212などの蓋に接続するものとして理解されるべきである。基部と開口部との接続は、側壁に加えて、移行部品を含み得ることを理解されたい。例えば、移行部品は、側壁に接着されても、又は別様に取り付けられてもよい。いくつかの実施例では、側壁は、基部に対して垂直である。いくつかの実施例では、基部は矩形で4つの側壁を有し、4つの側壁は基部から垂直に延在し、各側壁は矩形であり、各側壁は側壁側面によって基部の側面に接続され、2つの他の側壁によって4つの側壁のうちの他の2つの側壁に接続される。いくつかの実施例では、側壁は、正方形、長方形、台形、球の断面、卵形の断面、又は楕円体の断面のうちの1つに対応する形状を有する。本開示による開口部は、例えば、箱内に含まれる洗剤製品などの内容物へのアクセスを提供するアパーチャとして理解されるべきである。いくつかの実施例では、開口部は、基部の表面よりも小さい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば基部から90度超の角度で基部から延在する側壁を使用して、改善されたアクセスを提供するために、基部の表面よりも大きい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば、最初の使用時に除去される穿孔片、又は蓋を箱又はトレイにロックする開封明示ステッカーを含む、不正開封防止機構の除去後に提供される。いくつかの実施例では、開口部は箱の上部パネル上に配置され、箱の上部パネルは箱の基部に面し、箱の上部パネルは箱の基部から少なくとも側壁によって分離され、箱の上部パネルは箱の基部と概ね同一平面上にあり、開口部は上部パネルの一部を占め、上部パネルは開口部を取り囲む周辺部分を含み、周辺部分は例えば側壁と開口部との間の移行部品を含む。いくつかの実施例では、開口部は長方形である。いくつかの実施例では、開口部は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。いくつかの実施例では、開口部は円形又は卵形の断面を有する。本開示による蓋は、容器の開口部を繰り返し閉鎖又は開放することを可能にする要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、蓋は、例えばヒンジによる蓋202など、箱に接続され得るか、又は蓋212など、箱から分離され得る。本開示による蓋は、例えば上部220などの上部と、例えば側面230から233などの側面とを備える。蓋の上部は、蓋が閉位置にあるときに箱の開口部を覆うことを目的としていることを理解されたい。いくつかの実施例では、蓋の上部は長方形である。いくつかの実施例では、蓋の上部は多角形、例えば、三角形、長方形、正方形、六角形、又は八角形である。蓋の上部はまた、例えば、図1Cに図示されるように、円形又は卵形の断面を備えてもよい。いくつかの実施例では、蓋は、面取りされた縁部を含む。蓋は、側面を含む。本開示による側面は、蓋の上部に接続され、かつ箱の1つ以上の側壁に係合するために蓋から延在する要素であることを理解されたい。側部は、蓋の上部を開口部の上に配置することに関与する。いくつかの実施例では、側面は、蓋の上部から垂直に延在する。いくつかの実施例では、側面は、蓋の上部の周囲全体を取り囲む。いくつかの実施例では、側面230、231、及び233を備えるが、蓋のヒンジ部分に対応する側面232を備えないヒンジ接続された蓋202の場合に示されるように、側面は蓋の上部の全周を部分的に囲み、蓋の上部の一部には側面がない。蓋の上部は、開口部を覆うことができ、側面の少なくとも一部分は、蓋が閉位置にあるときに側壁の少なくとも特定の部分を覆うことができ、蓋は、閉位置から開位置に移動可能である。蓋の動きは、ヒンジなどの箱への接続によって抑制されてもよく、又は例えば、箱の内容物への改善されたアクセスを提供するために、完全に取り外し可能であってもよい。箱及び蓋は協働して、容器の内容物を保管し、輸送し、容器の内容物へのアクセスを容易にするための容器の役割を果たすことに関与する。
【0014】
本開示による容器は、例えば、図1Dのロック103、図1Eのロック113、図2Aのロック203、又は図2Bのロック213のうちの1つなどのロックを備える。ロックは、本開示において、偶発的な開放の可能性を防止又は低減する機構として理解されるべきである。本開示によるロックは、蓋を閉鎖位置に維持するためのものである。本開示によるロックは、容器の通常の使用下で機能することが期待されることを理解されたい。例えば、箱が異常な状態で使用される場合、又は箱が異常な状態にある場合、ロックはその機能を満たさない可能性があることを理解されたい。いくつかの実施例では、例示的なロック103、203、又は213などのロックは、蓋が閉位置にある際に作動圧力をアクチュエータに加えることによってロック位置から開位置に移動可能なアクチュエータを含む。アクチュエータは、そのような実施例では、外力又は作動圧力によって作動する際に移動される機械的構造として理解されるべきであり、そのような移動は、そのような移動が行われるときにロックの開放をもたらす。いくつかの実施例では、そのような実施例によるアクチュエータは弾性であり、デフォルト位置を有し、そのようなデフォルト位置は、蓋が閉じたままであることに対応し、弾性は、蓋を開くための外力又は作動圧力によって打ち消される。いくつかの実施例では、アクチュエータは、可撓性要素を含み、可撓性要素が、蓋が閉じたままであることに対応するデフォルト位置を有し、可撓性要素が蓋を開くために押圧され、可撓性要素が圧力を解放するとデフォルト位置に跳ね返るという点で、弾性である。表面に力を加えることによって圧力が生成されることを理解されたい。そのような実施例によるアクチュエータは、開位置とロック位置とである少なくとも2つの位置を有し、開位置は、蓋の開放を可能にする位置に対応し、ロック位置は、例えば容器を操作し、蓋によって容器を保持しつつ、蓋の開放を防止するか、又は蓋の偶発的な開放の可能性を低減する。
【0015】
例えば図2A及び図2Bの箱201上のアクチュエータ203又は213として示されるようなアクチュエータは、箱の側壁の特定の部分に接続されていてもよく、この特定の部分は、蓋が閉位置にある際に側面の少なくとも一部分によって覆われる特定の部分であってもよく、アクチュエータは、ロック位置にあるときに側面のロックタブ又は当接タブに当接し、アクチュエータは、開位置にあるときにロックタブから離れて維持され、アクチュエータは、作動圧力によって、側壁の特定の部分に対して垂直な方向にロック解除変位距離だけ変位可能である。側壁の特定の部分へのアクチュエータの接続は、側壁の特定の部分を覆う側面の一部から側壁の特定の部分をロック又はロック解除し、それによって蓋を箱から解放することを可能にすることにアクチュエータが関与していることに起因する。側面は、例えば、本開示による内部の板紙又は厚紙の層によって形成される、ロックタブ又は当接タブを備えてもよい。ロックタブは、アクチュエータと連動する機械的要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、ロックタブは、側面から離れる方向に延び、アクチュエータの領域内で側壁の特定の部分が側面から分離するのを防止するために、ロック位置にあるときにアクチュエータがタブに当接することができるように、蓋の側面から側壁の特定の部分に向かって突出する膨張部、隆起部、エンボス、又は追加の材料層の形態であってもよい。いくつかの実施例では、ロックタブは、側面自体に含まれる(例えば、図7A及び図7BのΔを参照)。本開示による当接は、アクチュエータ又はアクチュエータの一部とタブとの間の接触として理解されるべきであり、そのような接触は、蓋の開放を防止する。アクチュエータは、ロックタブを解放するために、開位置にあるときにロックタブから離れて維持される。ロックタブのそのような解放は、蓋が開くことを可能にする。ロック位置から開位置へのアクチュエータの変位又は移動は、アクチュエータがロックタブと接触するのを抑制するのに十分な距離、変位距離に対応する距離などだけ、側壁の特定の部分に対して垂直な方向にアクチュエータが変位するように、アクチュエータに作動圧力又は力を(直接的又は間接的に)加えることによるものである。変位に繋がる力又は圧力は、いくつかの異なる方向を有することができ、そのような力又は圧力の成分が側壁の特定の部分に対して垂直な方向にある場合、そのような異なる方向は変位に寄与することを理解されたい。そのような力又は圧力はまた、側壁に平行であり得る成分を含んでもよい。しかしながら、作動は、側壁の部分に対して垂直であるそのような力又は圧力の成分によって引き起こされる。側壁の一部に対して垂直であるそのような成分の存在は、側壁に平行な力を加えて蓋を持ち上げることによって容器を持ち上げることによる偶発的な開放を回避するロックの役割に関与するが、所望の開放は、消費者がアクチュエータを「押す」こと、及び蓋の開放を可能にするロック解除力又は圧力を加えることによって起こる。言い換えれば、消費者は、側壁に対して垂直でない場合がある方向に沿ってアクチュエータに力を加えることができるが、そのような力の成分が側壁に対して垂直である場合、そのような成分は、変位に繋がる圧力の印加に関与し得る。
【0016】
そのようなロックは、消費者による所望の開放を可能にしながら、蓋の偶発的な開放のリスクを抑制又は低減することに関与し、そのようなロックの機能は、消費者製品を輸送する又は持ち上げるために側壁に平行な方向に蓋が強く引っ張られた場合でも、アクチュエータがロックタブに対して当接し続けることが確実であることに依存する。偶発的な開放のリスクの回避又は低減はまた、例えば、本開示による箱と並んで配置された別の箱との摩擦によって、又は輸送中に箱が転倒することによって、又は輸送中に箱の内容物の内部移動が蓋を押すことによって、側壁に平行な方向に加えられる力にも当てはまる。しかし、側壁に平行な方向への強い引っ張りは、容器の構造に衝撃を与える場合があり、例えば、蓋の角部を損傷させることになり、そのような損傷は、ロックタブのアクティベータからの望ましくない係合解除に繋がる場合がある。これは、蓋の望ましくない開放をもたらすことになる。蓋のそのような望ましくない開放は、本明細書で説明されるような補強された蓋の角部を使用する場合には起こりにくい。
【0017】
いくつかの実施例では、ロックは、箱の側壁の中央領域に配置されている。中央領域は、関係する側壁の両縁部から実質的に等距離にあると理解されるべきであり、そのような縁部は、箱の基部に対して垂直な方向に沿っている。そのような実施例では、ロックは、基部に垂直な縁部に関して中央領域にありながらも、基部に近い側壁の縁部よりも開口部に近い側壁の縁部に近い位置にあることを理解されたい。いくつかの実施例では、ロックは、側壁上でかつ側壁の2つの縁部の間に配置されてもよく、そのような縁部は、基部に対して垂直であり、ロックは、2つの縁部の他方の縁部よりも一方の縁部に近く、例えば、2つの縁部間の距離の1/3で一方の縁部の近くに配置される。いくつかの実施例では、1つの側壁は、2つのロックを含んでもよい。
【0018】
消費者製品、例えば洗剤製品などの本開示による容器の内容物は、特に容器が最近入手され、したがってかなりの量の製品を保持する場合に、比較的重い場合がある製品である。一部の消費者は、箱の基部を支持することによってそのような容器を慎重に持ち上げて輸送する場合があるが、そのような持ち上げ及び輸送は、そのような消費者製品を蓋によって保持することによって、特に、基部を保持することなく蓋の上部から離れた蓋の側面の遠位端を保持することによって行われる場合もある。一部の消費者は、蓋の側面と箱の側壁との間に指を挿入することによって容器を保持することさえある場合がある。このような場合、容器の内容物の重力を受ける蓋が、蓋のそのような側面の間の角部セグメントの張力、又は破断さえ受け、箱が偶発的に開き、箱が落下し、場合によってはその内容物が広がる可能性がある。そのような状況は回避されるべきである。そのような意図しない解放を回避することを超えて、容器の構造は、開口の人間工学を維持又は改善し、例えば、輸送中に、他の物体に対して食料品ショッピングバッグにおいて、外圧を受けた際に、又は落下した際に、容器に加えられる力の過剰な又は繰り返しの印加の際の構造的変形を防止又は低減するべきであり、又は使用中の複数回の開口及び再閉鎖サイクルに耐えるように耐久性があるべきである。同時に、容器は環境を保存するために精巧に作られてもよい。本開示による容器は、これらの異なる態様を考慮に入れることを目的としている。
【0019】
容器の蓋は、少なくとも第1の側面及び第2の側面を備え、第1の側面と第2の側面とは、蓋の上部に垂直な角部方向に沿って第1の角部セグメントで交差する。そのような角部セグメントは、例えば、図1Aから図1Cの蓋の角部121から128、図2A又は図2Bの隣接する側面230と側面233との間の角部、図2A又は図2Bの隣接する側面230と側面231との間の角部、図2Bの隣接する側面232と側面233との間の角部、又は図2Bの隣接する側面232と側面231との間の角部に対応し得る。第1の側面と第2の側面とは隣接しており、第1の角部セグメントを共有していることが実際に理解されるべきである。いくつかの実施例では、角部は90度の角部であるが、他の実施例では、角部は異なる角度であってもよい。第1の角部セグメントは、直線であり、一端が蓋の上部によって制限され、他端が蓋の上部から離れた第1の側面及び第2の側面の遠位端によって制限されるものとして理解されるべきである。そのような第1の角部セグメントは、蓋の上部に垂直な角部方向に沿っており、これは、蓋の上部と概ね位置合わせされた平面に実質的に垂直な方向に従うものとして理解されるべきである。
【0020】
図3A及び図3Bは、本開示による例示的な蓋の角部、例えば、蓋の角部121、125、又は128の三次元断面図を表し、断面は、第1の角部セグメント301に平行な平面Sに沿っている。図3Aは、蓋の外側からの図であり(蓋が閉じられ、容器がその基部上にある場合、容器の外側かつ上方からの図を意味する)、一方、図3Bは、蓋の内側からの図である(この場合、蓋は、図を読みやすくするために上下逆になっている)。この実施例における蓋は、上部302と、第1の側面303と、第2の側面304とを備える。
【0021】
図3Bに示されるように、第1の角部セグメント301は、角部方向Dに沿って折り畳まれた第1の外側の板紙又は厚紙の層310と、角部方向Dに沿って折り畳まれた第1の内側の板紙又は厚紙の層320とを備える。他の実施例では、1つ又は複数の更なる層が、第1の外側層もしくは第1の内側層に入れ子にされるかもしくは重なり合うか、又は第1の外側層と第1の内側層との間に挟まれて設けられてもよいことに留意されたい。第1の外側層310は、第1の角部セグメント301で第1の内側層320に重なり、第1の外側層は、第1の側面303に平行な第1の長手方向折り線333に沿って、かつ第2の側面304に平行な第2の長手方向折り線334に沿って第1の内側層に接続され、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線は、上部302から離れた第1の側面303及び第2の側面304のそれぞれの遠位端を画定する。このような層の重なりは、所望の角部の堅牢性、剛性及び/又は引き裂き抵抗を得ることに関与する。第1の内側層及び第1の外側層は、内側層及び外側層を画定するために長手方向折り線に沿って折り畳まれる前に、同じ材料の同じシートから生じてもよいことに留意すべきである。
【0022】
例示的な長手方向折り線333又は334など、側面に平行であるとして本明細書で説明される長手方向折り線は、いくつかの例では、例えば図3A図3B図2A又は図2Bに示されるように、基部に対応する平面又は蓋の上部にも平行であってもよい。そのような状況では、長手方向の線は、例えば、蓋の側面及び上部の両方に平行な特定の方向に従う。しかしながら、図3Cは、本開示による異なる構成を示しており、箱3001の蓋3002は、第1の側面3003と、第2の側面3004と、第1の角部セグメント3011と、第1の側面3003に平行であり、かつ第2の側面3004に平行な第2の長手方向折り目3034に沿った第1の長手方向折り目3033とを備え、第2の長手方向折り目3034は、第2の側面及び蓋の上部の両方に平行であり、第1の長手方向折り目3033は、第1の側面3003に平行であるが、上部蓋に対してある角度を成している。図3Dでは、類似の例示的構成(参照番号なし)は、第1及び第2の長手方向折り目の両方が蓋の上部から角度を成すようなものである。ここに図示されていない他の構成も考えられる。蓋の上部及び基部は、必ずしも互いに平行でなくてもよいことにも留意すべきである。
【0023】
例えば図3Bに示すように、第1の内側層と第1の外側層とは、少なくとも、長手方向折り線333及び334と蓋の上部との間に位置するポイント350などのポイントにおいて互いに取り付けられる。そのような取り付けは、接着、ヒートシール、ステープリング、又は他の取り付け方法のうちの1つ又は複数によって得られてもよい。このような取り付けは、ユーザが例えば内側層と外側層との間に指を挿入し得ることを回避することに関与する。内側層と外側層とを分離することは、実際に角部の堅牢性に悪影響を与える。いくつかの実施例では、取り付けポイントは単一の取り付けポイントである。いくつかの実施例では、第1の内側層と第1の外側層とは、長手方向折り線と蓋の上部との間に位置する少なくとも2つのポイントで互いに取り付けられ、第1の角部セグメントは、少なくとも2つのポイントの間にあり、それにより、層間の取り付けを向上させる。それぞれの角部セグメントのいずれかの側へのそのような層の取り付けは堅牢性を促進するが、そのような取り付けは角部構造の可撓性を更に制限し、それによって、本開示による切欠きの導入から更に利益を得ることに留意されたい。
【0024】
図3Bに示されるように、第1の外側層310は、第1の角部セグメントにおいて連続層であるのに対して、第1の内側層は、第1の角部セグメントにおいて第1の切欠き形状340を含む。この実施例では、第1の外側層と第1の内側層との間に層は存在せず、それにより、第1の外側層の部分310aが、切欠き340を通して見えるようになっている。そのような切欠き形状は、第1の内側層から除去された材料に対応する外周によって画定され、そのような材料の除去は、角部領域における圧力の解放をもたらし、そのような領域において第1の外側層を損傷するリスクを回避又は低減する。連続層とは、角部領域において切れ目のない全体を形成する層、換言すれば、切欠きによって中断されていない層として理解されるべきである。いくつかの実施例では、連続的な第1の外側層は、第1の側面に含まれる繊維部分と、第2の側面における同じ繊維の別の繊維部分との両方を含む途切れのない繊維を含み、外側の板紙又は厚紙の層のそのような途切れのない繊維は、内側の板紙又は厚紙の層の切欠き形状を埋め、それによって角部の堅牢性を提供する。
【0025】
図3Bに示されるように、第1の切欠き形状340は、第1の角部セグメントに沿って、すなわち方向Dに沿って細長くなっている。そのような伸長は、角部を形成するためのそのような方向Dに沿った折り畳みを容易にする効果を有する。伸長は、全体的な切欠き形状が、角部方向Dに垂直な方向に沿った最大幅よりも長い角部方向Dに沿った最大長さを有するという点で理解されるべきであることに留意されたい。折り畳みにより、切欠きは、結果として3次元形状を有し得ることに留意されたい。切欠き340は、概して楕円形又は卵形の形状を有するものとして表されているが、例えば図4Aから図4Hに示されるように、他の形状が考慮されてもよい。図4Aから図4Hでは、切欠き形状は平坦に表されており、それらは実際に板紙又は厚紙層に対応する平坦なシートから生産又は製造されてもよいが、そのような切欠き形状は、角部を形成するために角部方向Dに沿って折り曲げられると3次元形状をとる。図4Bに示される例示的な形状などのいくつかの切欠き形状は、これらが角部セグメントに隣接しながら、2つの側面のうちの単一の側面上に残るので、2次元形状を維持する場合がある。図4Aでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い菱形形状である。図4Bでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い半楕円形状である。図4Cでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い六角形形状である。図4Dでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い形状を生成するカーブと多角形との組み合わせである。図4Eでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い別の六角形形状である。図4Fでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い形状を生成する長方形とディスクとの組み合わせである。図4Gでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い全体の、又は結果としての形状を生成する、菱形セクションの組み合わせである。図4Hでは、切欠き形状は、角部方向Dにおいて細長い全体の、又は結果としての形状を生成する、玉状又は丸形のセクションの組み合わせである。形状の各々が、方向Dに沿うその最大長さLよりも小さい、方向Dに垂直な方向に沿う最大幅Wを有することに留意されたい。いくつかの実施例では、角部方向Dに垂直な方向に沿う切欠き形状の最大幅Wは、角部方向Dに沿う切欠きの最大長さの90%未満である。いくつかの実施例では、角部方向Dに垂直な方向に沿う切欠き形状の最大幅Wは、角部方向Dに沿う切欠きの最大長さの70%未満である。いくつかの実施例では、角部方向Dに垂直な方向に沿う切欠き形状の最大幅Wは、角部方向Dに沿う切欠きの最大長さLの50%未満である。いくつかの実施例では、角部方向Dに垂直な方向に沿う切欠き形状の最大幅Wは、角部方向Dに沿う切欠きの最大長さLの30%未満である。いくつかの実施例では、角部方向Dに垂直な方向に沿う切欠き形状の最大幅Wは、角部方向Dに沿う切欠きの最大長さLの10%未満である。折り曲げられた後に長さLが線形のままであるが、幅Wは、折り曲げられると2つのセグメントで形成することができる(1つのセグメントは第1の側面に沿い、別のセグメントは第2の側面に沿う)ことに留意されたい。互いに分離された異なるセクションから形成された切欠き形状の場合(例えば、図4G又は図4H参照)、全体の最大長さ及び全体の最大幅は、切欠きセクション間の図4G及び図4HのセクションM等の材料セクションを含む、伸長を定義するために考慮されることに留意されたい。いくつかの実施例では、互いに分離された異なるセクションから形成された切欠き形状は、比較的長い角部セグメントに関連付けられる。ここでは、互いに分離された異なるセクションを含む切欠き形状が、角部方向Dに沿って広がる異なるセクションを有するものとして表されているが、他の構成が考慮されてもよい。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、楕円、卵形、菱形、半月、細長い玉状、又はこれらのいずれかの重ね合わせのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントと一致する頂点又は頂部のうちの1つ又は複数を含み(例えば、図3Bの切欠き形状340、又は図4A図4B図4C図4D図4F図4G、及び図4Hに表される切欠き形状を参照)、そのような構成は、角部が成形される角部方向Dを画定する際の精度を促進することに留意されたい。いくつかの実施例では、頂点又は頂部は、例えば、そのような角部方向Dに沿った折り畳みをガイドすることに寄与するために、角部方向Dに沿った切欠き形状の両側に提供される。いくつかの実施例では、切欠き形状は、角部方向Dに垂直な平面に関して対称である。
【0026】
本開示による第1の切欠き形状は、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線から0.5cmを超えて離れて終端する。換言すると、第1の長手方向折り線又は第2の長手方向折り線のいずれか1つに最も近い切欠き形状のポイントは、例示的な切欠き340の距離D1などの、少なくとも0.5cmの距離だけそのような折り線から分離される。そのような最小距離は、角部の堅牢性への影響を制限しながら、張力を低減する際に切欠きの効果から利益を得ることを可能にする。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線から0.7cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線から1cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線から1.5cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の長手方向折り線又は第2の長手方向折り線のいずれか1つに最も近い切欠き形状のポイントは、第1の角部セグメントと一致する切欠き形状の頂点又は頂部であり、角部の堅牢性及び折り畳みの精度の向上を提供することに留意されたい。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、十分な量の材料を切り欠くために、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線から3cm未満離れて終端する。
【0027】
いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、堅牢性を更に増加させるために、蓋の上部から0.5cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、上部から0.7cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、上部から1cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、上部から1.5cmを超えて離れて終端する。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、十分な量の材料を切り欠くために、上部から3cm未満離れて終端する。
【0028】
本開示による第1の切欠き形状は、第1の側面及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有する。そのような最大総スパンは、例えば、図4Aから図4Hに幅Wとしても示されている。そのような最大総スパンを提供することは、特にピンを使用して、製造中に切り欠きされた材料の除去を容易にすることを可能にし、ピンは、切欠き材料内に挿入されて、そのような切欠き材料を製造ラインから、例えば、工業用打抜き機械から高速で除去することを可能にし得、さもなければ製造生産性に悪影響を及ぼす切欠き材料破片の蓄積を回避する。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、第1の側面及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも3mmの最大総スパンを有する。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、第1の側面及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも4mmの最大総スパンを有する。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、第1の側面及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも5mmの最大総スパンを有する。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、第1の側面及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも6mmの最大総スパンを有する。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、構造の剛性を維持しながら十分な量の材料を切り欠くために、第1の側面及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、1cm未満の最大総スパンを有する。幅Wに関して上述したように、スパンは、折り畳まれると、2つのセグメント(第1の側面に沿った1つのセグメント、第2の側面に沿った別のセグメント)から形成することができる。いくつかの実施例では、そのようなスパンは、内側層厚さの関数であり、より厚い内側層は、より厚い層に対応する増加した張力を解放するために、より広い、又はより高いスパンの切欠きから利益を得る。いくつかの実施例では、0.3~1mmのスパンが平板(波形ではない)層に使用される。いくつかの実施例では、1~4mmのスパンが波形層に使用される。いくつかの実施例では、0.8~1.2mmのスパンが、N(0.5mm)フルート層に使用される。いくつかの実施例では、1~1.5mmのスパンがF(1mm)フルート層に使用される。いくつかの実施例では、1.5~2mmのスパンが、E(1.5mm)フルート層に使用される。いくつかの実施例では、3~4mmのスパンがB(3mm)フルート層に使用される。
【0029】
本開示による第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントに沿った第1の内側層の、図3Bの例示的な高さH1などの高さの90%未満かつ10%超の、図4Aから図4Hの長さLに対応する長さを有する。これは、第1の角部セグメントに沿った第1の内側層の堅牢性に著しく影響を与えることなく、切欠きの効果から利益を得ることを可能にする。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントに沿った第1の内側層の高さの80%未満かつ20%超の長さを有する。いくつかの実施例では、本開示による第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントに沿った第1の内側層の高さの70%未満かつ30%超の長さを有する。
【0030】
いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、2mmの直径プロファイルを超えて延在する。幅W及び切欠き形状の最大総スパンに関連して説明したように、そのような2mmの直径は、切欠きが製造される際に除去される材料のディスクに対応する場合があるが、そのような除去される材料のディスクは、角が形成されるときに3次元形状をとる場合がある。そのような2mmの直径プロファイルは、図4Aから図4Hにおいて破線のディスクによって表される。2mmの直径プロファイルを超えるそのような延在は、切欠きの製造中にピンで切欠き材料を捕捉することを可能にすることができ、ピンは、直径プロファイル未満の直径を有し、切欠き材料のそのような捕捉は、そのような切欠き材料の除去を可能にする。いくつかの実施例では、切欠き材料は、代替的な方法、例えば吹き付けによって除去されてもよいが、そのような代替的な方法は、除去に対してより少ない制御しか提供しない場合がある。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、3mmの直径プロファイルを超えて延びる。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、4mmの直径プロファイルを超えて延びる。いくつかの実施例では、第1の切欠き形状は、5mmの直径プロファイルを超えて延びる。このようにしてより大きな延長部を提供することにより、ピン留め及び切欠き材料の制御された除去が容易になる。切欠き形状が複数の分離された切欠きセクションを含むいくつかの実施例では、各切欠きセクションは、各セクションがピン留めされ得るように、2mm、3mm、又は4mmの直径プロファイルを超えて延在する。切欠き形状が複数の分離された切欠きセクションを備えるいくつかの実施例では、各切欠きセクションは、内側層が堅牢性を保持するように、30mmの直径プロファイル内に延在する。切欠き形状が複数の分離された切欠きセクションを備えるいくつかの実施例では、各切欠きセクションは、内側層が堅牢性を保持する一方で、ユーザの指を意図せずに捕らえることを回避するように、1cmの直径プロファイル内に延在する。
【0031】
いくつかの実施例では、特に、図3Bに示された実施例に基づき、かつ平面Sなどの平面に沿って見た図である図5に示されるように、第1の外側層及び第1の内側層は、破断部分510に示されるような段ボールを含み、段ボールはフルートを含み、フルートは、角部方向Dに平行に延びる。このような構成は、角部の形成を容易にしながら、特に堅牢であることが見出された。そのような構成は、フルートが角部方向と正確に位置合わせされない場合があり、折り線をシフトさせ、そのような結果として生じる折り線を所望の角部方向からずらす傾向にあり得る場合のケースにおいて角部形成の精度を提供するために、第1の角部セグメントと一致する頂点又は頂部のうちの1つ又は複数を備える第1の切欠き形状に特に適していることが見出されたことに留意されたい。
【0032】
図5に示されるように、第1の内側層と第1の外側層とは、長手方向折り線と蓋の上部との間に位置する少なくとも2つの取付けセグメント550に沿って互いに取り付けられてもよく、第1の角部セグメントは、少なくとも2つの取付けセグメントの間にある。そのような取り付けは、例えば、層を互いの上に折り畳む前、及び折り畳むことによって角部セグメントを形成する前に、グルーガンを用いて接着剤を塗布することによってもたらされ得る。
【0033】
いくつかの実施例では、本開示による内側又は外側の板紙又は厚紙の層は、プレーンボード層又は波状繊維ボード層である。いくつかの実施例では、本開示による板紙又は厚紙の層は、300~900、好ましくは500~700のgsm(グラム/平方メートル)範囲を有するリサイクルされた成分を含むプレーンボードから作製される。いくつかの実施例では、本開示による板紙又は厚紙の層は、250~600、好ましくは300~500のgsm(グラム/平方メートル)範囲を有する、未使用のプレーンボードから作製されるか、リサイクルされた成分を含まない。
【0034】
いくつかの実施例では、図1Aの平面Sの代わりに平面S2などの平面に沿って見た図3Bに示される実施例に基づき、それにより例示的な蓋の2つの角部を示す、図6に特に示すように、蓋は、この実施例では側部に示されており、容器は第3の側面605を備え、第2の側面304と第3の側面605とは、角部方向Dに平行な方向に沿って第2の角部セグメント601で交差し、第2の角部セグメントは、角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた第1の外側層310と、角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた第1の内側層320とを備え、第1の外側層は、第2の角部セグメント601において第1の内側層に重なり、第1の外側層は、第3の側面に平行な第3の長手方向折り線635に沿って第1の内側層に接続され、第3の長手方向折り線は上部302から離れた第3の側面の遠位端を画定し、第1の外側層は、第2の角部セグメントにおける連続層であり、第1の内側層は、第2の角部セグメントにおいて第2の切欠き形状640を有し、第2の切欠き形状は、第2の角部セグメントに沿って細長く、第2の切欠き形状は、第2の長手方向折り線及び第3の長手方向折り線から0.5cmより離れて終端し、第2の切欠き形状は、第2の側面及び第3の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、第2の切欠き形状は、第2の角セグメントに沿って第1の内側層の高さの90%未満かつ10%を超える長さを有する。そのような複数の切欠き形状を提供することは、本開示による同じ蓋に複数の補強された角部を提供することを可能にする。
【0035】
図6に示すように、第1の内側層と第1の外側層とは、長手方向折り線と蓋の上部との間に位置するステープル650によって互いに取り付けられてもよい。
【0036】
第2の切欠き形状は、第1の切欠き形状の文脈で説明したように、その特性が変化してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1の切欠き形状と第2の切欠き形状とは同じである。いくつかの例示的な実施形態では、第1の切欠き形状と第2の切欠き形状とは、異なる。
【0037】
図7Aは、別の例示的な容器を示しており、図7Aは、図1Aの平面S3などの平面に沿う視野を伴って、図6に示される実施例に基づいており、容器は少なくとも第4の側面706を含んでおり、第1の側面303と第4の側面706とは、角部方向Dに平行な方向に沿って第3の角部セグメント701で交差し、第3の角部セグメントは、角部方向に平行な方向に平行な方向に沿って折り畳まれた第2の外側の板紙又は厚紙の層710と、角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた第2の内側の板紙又は厚紙の層720とを備え、第2の外側層は、第3の角部セグメント701において第2の内側層に重なり、第2の外側層は、第1の長手方向折り線333に沿って、かつ第4の側面に平行な第4の長手方向折り線736に沿って第2の内側層に接続されており、第4の長手方向折り線は、上部302から離れた第4の側面の遠位端を規定し、第2の外側層は、第3の角部セグメントにおける連続層であり、第2の内側層は、第3の角部セグメントにおいて第3の切欠き形状740を有し、第3の切欠き形状は、第2の角部セグメントに沿って細長く、第3の切欠き形状は、第1の長手方向折り線及び第4の長手方向折り線から0.5cmより離れて終端し、第3の切欠き形状は、第1の側面及び第4の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、第3の切欠き形状は、第3の角部セグメントに沿って第2の内側層の高さの90%未満かつ10%を超える長さを有する。
【0038】
図7Aに示すように、第1の内側層320及び720ならびに第1の外側層310及び710は、それぞれ、長手方向折り線と蓋の上部との間に位置する複数の取り付けセグメント750に沿って互いに取り付けられてもよく、各角部セグメントは、少なくとも2つの取り付けセグメントの間にある。図5に示すように、そのような取り付けは、例えば、それぞれの層を互いの上に折り畳む前に、かつ異なる角部セグメントを折り畳むことによって形成する前に、グルーガンを用いて接着剤を塗布することによってもたらされ得る。
【0039】
第3の切欠き形状は、第1の切欠き形状又は第2の切欠き形状に関連して説明したように、その特性が変化してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1の切欠き形状、第2の切欠き形状、及び第3の切欠き形状は、同一である。いくつかの例示的な実施形態では、第1の切欠き形状、第2の切欠き形状、及び第3の切欠き形状は異なっている。
【0040】
ここでは詳細に説明しないが、例えば図1Aの角部123などの第4の(又は更に追加の)蓋の角部が設けられてもよい。
【0041】
本明細書で説明される実施例のいずれかによる、特に図7A図7Aは、図7Aに示される平面S4に沿う図7Bの断面図によって補完され、平面S4は、第2の側面304に平行である)に示される第1の側面は、第1の主フラップ730と、第1の主フラップを上部302に接続する第1の主フラップ折り線731とを備え、第1の外側層の部分310bは、第1の主フラップ730と第1の内側層320との間に挟まれて、第1の側面303の一部を形成する。第1の主フラップを設けることにより、蓋を更に補強することができる。多数の構成が提供され得るが、特定の例示的なブランク図7Cが、本開示によるそのような主フラップ及び4つの蓋角部を提示する例示的な蓋について提供される。いくつかの実施例では、ここでは図示されていないが、第1の内側層は、主フラップと第1の外側層との間に挟まれており、主フラップは、蓋が閉じられた際に、第1の内側層よりも対応する箱側壁に近くなる。
【0042】
例えば図2Bに示すように、いくつかの実施例では蓋の上部は長方形であり、第2の側面、この実施例では側面230は、第1の側面、この実施例では側面231又は側面232のいずれかよりも長く、蓋は、第2の側面に平行な平面に沿って対称である。そのような構成において、蓋は、例えば、各角部に1つの切欠きを備えてもよい。そのような蓋の対称性の利点は、そのような蓋が可逆的に箱の上に配置され得ることである。
【0043】
いくつかの実施例では、例えば図3B図5図6図7A及び図7Bに示されるように、第1の内側層は、ロックの当接タブを形成し、そのような第1の内側厚紙層は、ロック機能と補強機能との両方を提供する。そのような実施例では、第1の内側層は、図7Bに表される例示的な特定の部分310cなどの第2の側面の少なくとも特定の部分において、角部方向に平行な方向に沿って第1の外側層よりも短い。そのような構成では、第2の側面の特定の部分は、ロックの作動領域を備えてもよく、そのような作動領域は、例えば、図7Cに示されるアパーチャ750等のアパーチャである。
【0044】
いくつかの実施例では、(図7Cのブランクに類似の)図8のブランクによって示されるように、第1の内側層320は、第1の側面の少なくとも第1の部分320aにおいて、角部方向に平行な方向に沿って第1の外側層の高さHeと同じ高さHiを有する。そのような構成は、そのような部分に沿う、そのような高さの差によって生じる不連続部Δなどの不連続部の抑制に繋がる。そのような等しい高さの構成は、選択された側面又はすべての側面に適用され得る。図8において、結果として生じる2つの短い側面は、同じ内側層及び外側層の高さを有し、一方、結果として生じる2つの長い側面は、この場合、各長い側面において、ロッキングタブ及び作動領域を提供することを可能にする不連続性を提示する。ここに示されていないいくつかの実施例では、蓋は、上部パネルに取り付けられた支持要素を更に備えてもよく、箱の側壁は、支持要素と蓋の対応する側面との間に挟まれ、それによって、例えば、2022年4月12日に出願された欧州特許第22167961.6号に記載されているように、更なる堅牢性を提供する。
【0045】
本開示は、一方では、偶発的な開放に抵抗する容器の材料の使用と、特に環境に優しい容器の材料の使用との間のこの明らかな矛盾を解決することを目的とする。
【0046】
容器は、剛性の板紙又は厚紙材料、可撓性の板紙又は厚紙材料、又はそれらの混合物から作製されてもよい。いくつかの実施例では、箱又は蓋を形成する層材料は、層毎に300ミクロン超かつ6mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、箱又は蓋を形成する層材料は、層毎に1mm超かつ2mm未満の壁厚を有する。容器は、紙材料、バイオベース材料、竹繊維、セルロース繊維、セルロース系もしくは繊維系材料、又はそれらの混合物から作製することができる。容器は、リサイクル材料、例えば、リサイクルされたセルロース繊維系材料を含む材料から作製することができる。いくつかの実施例では、容器は、C(3.2mm)フルート段ボールから作製される。いくつかの実施例では、容器は、二重壁厚紙から作製され、いくつかの実施例では、二重壁層毎に最大5mm厚の二重壁厚紙から作製される。
【0047】
いくつかの実施例では、蓋の側面は、箱の側壁の約30%を覆い、この場合30%は、一方では蓋の上部と箱の基部の両方に対して垂直な方向の側面の高さと、他方では蓋の上部と箱の基部の両方に対して垂直な方向の側壁の高さとの比に対応する。一実施例では、側面は、開口部の周りの側壁を完全に取り囲む。側面のそのような被覆は、蓋の配置、構造的弾力性、及び内容物の保護を確実にすることに関与する。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にある際に、側壁の少なくとも50%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にある際に、側壁の少なくとも75%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にある際に、側壁の少なくとも90%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にある際に、側壁の100%を覆う。側面が覆う割合を増加させると、剛性が増加する。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にある際に、側壁の最大90%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にある際に、側壁の最大80%を覆う。いくつかの実施例では、側面は、蓋が閉位置にあるときに、側壁の最大70%を覆う。側面が覆う割合を減少させることは、蓋と箱側壁との両方に把持表面を提供することによって、容器の開放を容易にすることができる。いくつかの実施例では、製造プロセスは、異なる箱サイズ、例えば、10cm、11.5cm、13.5cm又は16cmのいずれかの側壁高さを有する箱を提供することを含み、各箱には、提供されるすべての箱サイズに適合する同じ蓋、例えば7cmの側面高さを有する蓋を設けてもよい。いくつかの実施例では、側面高さは3cm超である。いくつかの実施例では、側面高さは5cm超である。いくつかの実施例では、側面高さは6cm超である。いくつかの実施例では、側面高さは9cm以上である。いくつかの実施例では、側面高さは12cm以上である。いくつかの実施例では、箱の側壁は、ベースに垂直な方向に沿って30cm以上の側壁高さを有する。いくつかの実施例では、箱の側壁は、ベースに垂直な方向に沿って40cmまでの側壁高さを有する。
【0048】
本開示は更に、洗剤製品と、本明細書に記載の実施例のいずれかによる容器とを含む消費者製品であって、箱が洗剤製品を含む、消費者製品を提供する。
【0049】
消費者製品は、本開示において、とりわけ、最終消費者に提供される製品として理解されるべきである。そのような消費者製品は、例えば、スーパーマーケットで購入することができ、最終消費者は、そのような消費者製品を自分の家に保存することができる。消費者製品は、大量に提供される場合もあるので、環境上の懸念を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店での棚保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店から消費者の家への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の家での保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の自宅での消費者製品の使用を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、廃棄を考慮して設計されるべきである。
【0050】
本開示による消費者製品は、洗剤製品を含む。洗剤製品は、本開示において、界面活性剤を含む製品として理解されるべきである。洗剤製品はまた、漂白剤又は他の成分を含み得る。例示的な洗剤製品組成物は、本明細書でより詳細に記載される。いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチ、好ましくは水溶性単位用量洗剤パウチ、より好ましくは可撓性水溶性単位用量洗剤パウチを含む。単位用量洗剤パウチの例は、本明細書でより詳細に記載される。
【0051】
いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品と容器とを含む。消費者製品は、「そのまま」販売され得、言い換えると、消費者製品は、消費者が棚から手に取る商品である。あるいは、消費者製品は、複数要素の製品の1つの単位として収容され得る。例えば、2つ以上の消費者製品が、外側パッケージ内に収容されてもよく、複数のパッケージ化された消費者製品が1回の購入で一緒に販売される。消費者製品は、審美的な要素、例えば、シュリンクスリーブ又は容器に貼り付けられたラベルを含んでいてもよい。あるいは、容器は、着色されていてもよく、又は審美的な要素もしくは情報を含む印刷物(例えば、使用指示)が印刷されていてもよい。
【0052】
いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、少なくとも1つの単位用量内部区画を形成するように適応された少なくとも1つの水溶性フィルムを含み、少なくとも1つの単位用量内部区画は、洗剤組成物を含む。水溶性フィルム及び洗剤組成物については、以下により詳細に説明する。いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも2つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも10個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも20個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも30個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも40個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも45個の水溶性単位用量物品を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、パウチの形態である。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、最終用途で利益を与えるのに十分な体積として、組成物の単位用量を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、単位用量物品が水溶性フィルムによって取り囲まれた少なくとも1つの内部区画を含むような形状の1つの水溶性フィルムを含む。少なくとも1つの区画は、洗浄組成物を含む。水溶性フィルムは、貯蔵中に洗浄組成物が区画から漏出しないように密封される。ただし、水溶性単位用量物品を水に加えると、水溶性フィルムは溶解して、内部区画の内容物を洗浄液中に放出する。単位用量物品は、1つより多い区画、少なくとも2つの区画、又は少なくとも3つの区画、又は少なくとも4つの区画、又は少なくとも5つの区画を含んでいてもよい。区画は、重ね合わせる位置付けで、すなわち、一方が他方の上に位置するように配置されてよい。あるいは、区画は、隣り合った位置付けで、すなわち、一方が他方に隣接する配向で位置してよい。区画は、「タイヤ及びリム」構成での位置付けであってもよく、すなわち、第1区画は、第2区画に隣接して位置するが、第1区画は、第2区画を少なくとも部分的に囲み、ただし、第2区画を完全には封入しない。あるいは、1つの区画が、別の区画内に完全に封入されてもよい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも2つの区画を含み、区画の一方は他方の区画より小さい。いくつかの実施例では、単位用量物品が少なくとも3つの区画を含む場合、区画のうちの2つが第3の区画より小さくてもよく、いくつかの実施例では、小さい方の区画が大きい方の区画上に重ね合わせられている。重ね合わせられた区画は、いくつかの実施例では、隣り合って位置付けられる。いくつかの実施例では、それぞれの個々の単位用量物品は、10g~40g、又は更には15g~35gの重量を有していてもよい。水溶性フィルムは、水に可溶性又は分散性であってもよい。単位用量品に形成される前に、水溶性フィルムは、いくつかの実施例では、20~150マイクロメートル、他の実施例では35~125マイクロメートル、更なる実施例では50~110マイクロメートル、更に更なる実施例では約76マイクロメートルの厚さを有する。水溶性フィルム材料の例は、ポリマー材料を含む。フィルム材料を、例えば、ポリマー材料の注型成形、吹込成形、押出成形又は吹込押出成形によって得ることができる。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、ポリビニルアルコールホモポリマー又はポリビニルアルコールコポリマー、例えば、ポリビニルアルコールホモポリマー及び/又はポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含み、例えば、ポリビニルアルコールコポリマーは、スルホン化及びカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマー、特にカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーから選択され、例えば、水溶性物は、ポリビニルアルコールホモポリマーとカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーとのブレンド、又は代替的にはポリビニルアルコールホモポリマーのブレンドを含む。あるいは、水溶性フィルム中のポリビニルアルコールは、アニオン性ポリビニルアルコールコポリマー、特にカルボキシル化ポリビニルアルコールコポリマーからなる。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、Monosolによって商品参照番号M8630、M8900、M8779、M8310として供給されているものがある。いくつかの実施例では、フィルムは、不透明、透明又は半透明であってもよい。フィルムは、印刷された領域を含んでもよい。印刷の領域は、フレキソ印刷又はインクジェット印刷などの技術を使用して得ることができる。フィルムは、嫌悪剤、例えば苦味剤を含んでもよい。好適な苦味剤としては、ナリンギン、スクロースオクタアセテート、塩酸キニーネ、デナトニウムベンゾエート、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な嫌悪剤のレベルには、1~5000ppm、100~2500ppm、又は250~2000ppmが挙げられるが、これらに限定されない。水溶性フィルムもしくは水溶性単位用量物品又は両方は、潤滑剤でコーティングされてもよい。いつくかの実施例では、潤滑剤は、タルク、酸化亜鉛、シリカ、シロキサン、ゼオライト、ケイ酸、アルミナ、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、変性デンプン、粘土、カオリン、石膏、シクロデキストリン、又はこれらの混合物から選択される。
【0053】
いつくかの実施例では、容器は、第1部分を含み、第1部分は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品が含有される第1区画を含む。いつくかの実施例では、第1区画は、少なくとも2つの水溶性単位用量物品を含む。第1区画は、1~80個の水溶性単位用量物品、1~60個の水溶性単位用量物品、1~40個の水溶性単位用量物品、又は1~20個の水溶性単位用量物品を含み得る。第1区画の容積は、500mL~5000mL、いくつかの実施例では800mL~4000mLであり得る。
【0054】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、洗剤組成物を含む。洗濯洗剤組成物は、洗濯洗浄組成物、自動食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、又はこれらの組み合わせであってよい。洗剤組成物は、固体、液体、又はこれらの混合物を含んでもよい。液体という用語は、ゲル、溶液、懸濁物、ペースト、又はこれらの混合物を含む。固体は粉末であってもよい。本明細書において粉末とは、洗剤組成物が固体粒子を含んでいてもよく、又は単一の均質な固体であってもよいことを意味する。いくつかの実施例では、粉末洗剤組成物は、粒子を含む。この場合、固体が単一の均質な固体であるのとは対照的に、粉末洗剤組成物が個々の固体粒子を含むことを意味する。粒子は、自由流動性であってもよく、又は圧縮されていてもよい。洗濯洗剤組成物は、布地手洗い操作に使用することもでき、又は自動の布地機械洗い操作に使用することもでき、例えば、自動の布地機械洗い操作で使用される。例示的な洗濯洗剤組成物は、非石鹸界面活性剤を含み、非石鹸界面活性剤は、アニオン性非石鹸界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~60重量%、又は20重量%~55重量%の非石鹸界面活性剤を含む。非石鹸アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との例示的な重量比は、1:1~20:1、1.5:1~17.5:1、2:1~15:1、又は2.5:1~13:1である。例示的な非石鹸アニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含む。直鎖アルキルベンゼンスルホネートとアルキルサルフェートとの例示的な重量比は、1:2~9:1、1:1~7:1、1:1~5:1、又は1:1~4:1である。例示的な直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、C10~C16アルキルベンゼンスルホン酸又はC11~C14アルキルベンゼンスルホン酸である。「直鎖状」とは、本明細書では、アルキル基が直鎖状であることを意味する。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、アルコキシル化アルキルサルフェート、もしくは非アルコキシル化アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含んでもよい。例示的なアルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、エトキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含む。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、1~5、1~3、又は2~3のモル平均エトキシル化度を有する、エトキシ化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含んでもよい。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、非エトキシル化アルキルサルフェート及びエトキシル化アルキルサルフェートを含んでもよく、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のモル平均エトキシル化度は、1~5、1~3、又は2~3である。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の例示的なアルキル画分は、脂肪族アルコール、オキソ合成アルコール、ゲルベアルコール、又はこれらの混合物から誘導される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~50重量%、15重量%~45重量%、20重量%~40重量%、又は30重量%~40重量%の非石鹸アニオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート、オキソ合成アルコールアルコキシレート、ゲルベアルコールアルコキシレート、アルキルフェノールアルコールアルコキシレート、又はこれらの混合物から選択される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の0.01重量%~10重量%、0.01重量%~8重量%、0.1重量%~6重量%、又は0.15重量%~5重量%の非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の1.5重量%~20重量%、2重量%~15重量%、3重量%~10重量%、又は4重量%~8重量%の石鹸、いくつかの実施例では、脂肪酸塩、いくつかの実施例では、アミン中和された脂肪酸塩を含み、いくつかの実施例では、アミンは、アルカノールアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、又はこれらの混合物から選択され、いくつかの実施例では、モノエタノールアミンである。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の15重量%未満、又は12重量%未満の水を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、1,2-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、又はこれらの混合物から選択される非水性溶媒を含む液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の10重量%~40重量%、又は15重量%~30重量%の非水性溶媒を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、香料を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、酵素、クエン酸塩、漂白剤、漂白触媒、染料、色相染料、増白剤、アルコキシル化ポリアミン及びポリエチレンイミンを含む洗浄ポリマー、汚れ放出ポリマー、界面活性剤、溶媒、移染防止剤、キレート剤、カプセル化香料、ポリカルボキシレート、構造化剤、pH調整剤、ならびにこれらの混合物を含むビルダーを含む群から選択される補助成分を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、6~10、6.5~8.9、又は7~8のpHを有し、洗濯洗剤組成物のpHは、20℃で脱塩水中の10%生成物濃度として測定される。液体の場合、洗濯洗剤組成物はニュートン性又は非ニュートン性であってよい。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、非ニュートン性である。理論に束縛されることを望むものではないが、非ニュートン液体は、ニュートン液体とは異なる特性を有し、より具体的には、非ニュートン液体の粘度は、剪断速度に依存し、一方、ニュートン液体は、適用される剪断速度にかかわらず一定の粘度を有する。非ニュートン液体の剪断適用時の粘度の低下は、液体洗剤の溶解を更に促進すると考えられる。本明細書に記載される液体洗濯洗剤組成物は、配合された成分及び組成物の目的などの要因に応じて、任意の好適な粘度を有し得る。
【0055】
図9は、本明細書に記載される実施例のいずれかによる容器を製造するための例示的な方法を示す。そのような例示的な方法は、ブロック901において、ダイの切断ルールを使用して、第1の切欠き形状を第1の内側層内に切断することを含む。いくつかの実施例では、ブロック901の間、第1の内側層及び第1の外側層は、図7C又は図8のブランクに示すように、同じ折り畳まれていない平坦なシートの一部である。例示的な方法は、ブロック902において、1つ又は複数のピンを使用して、第1の切欠き形状の切断に対応する切欠き材料を穿孔することを更に含む。これにより、一度切り抜かれた材料が制御されずに移動することが回避される。そのような穿孔902は、切断901の前、後、又は間に生じ得ることに留意されたい。例示的な方法は、ブロック903において、1つ又は複数のピンを使用して、第1の内側層から切欠き材料を完全に除去することを更に含む。これにより、製造ライン上に切り欠きされた材料の破片が蓄積することを回避することができる。例示的な方法は、ブロック904において、第1の外側層及び第1の内側層を、第1の長手方向折り線及び第2の長手方向折り線に沿って互いの上に折り重ねることを更に含み、第1の長手方向折り線と第2の長手方向折り線とは、折り重ねる間に位置合わせされる。これにより、対応する側面を準備する。本方法はまた、ブロック905において、第1の外側層と第1の内側層とを互いに取り付けることを含む。そのような取り付けは、例えば接着を含んでもよく、接着剤は、ブロック904のように折り畳む前に、層の一方又は両方に塗布されてもよい。そのような取り付けは、例えば、ブロック904による折り畳みが行われた後にステープル留めすることを含んでもよい。そのような取り付けは、例えば、内側層及び外側層が表面ヒートシール可能層を含む場合、ブロック904のような折り畳みが行われた後に、例えばヒートシールを含んでもよい。例示的な方法は、ブロック906において、取り付けられた第1の外側層及び第1の内側層を角部方向に沿って折り曲げることによって第1の角部セグメントを形成することを更に含み、第1の内側層は、折り曲げることによって第1の外側層に入れ子にされる。これにより、第1の外側層に過度の張力をかけることなく、補強された角部を形成することができる。ブロック901~906を適用した結果として、第1の切欠き形状は、本明細書に記載例のいずれかによるものであり、第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントに沿って細長く、第1の切欠き形状は、第1及び第2の長手方向折り線から少なくとも0.5cm離れて終端し、第1の切欠き形状は、第1及び第2の側面に沿って、かつ上部に平行な平面において、少なくとも2mmの最大総スパンを有し、第1の切欠き形状は、第1の角部セグメントに沿って、第1の内側厚紙層の高さの90%未満かつ10%を超える長さを有する。いくつかの実施例において、第1の角部セグメントの形成は、第1の側面の第1の部分に沿って挿入された取り外し可能なマンドレルの周りで行われる。いくつかの実施例では、マンドレルの「引っ掛かり」を回避するために、角部方向に平行な方向におけるマンドレルの移動は、ブランク8によって示されるように、第1の側面の少なくとも第1の部分において角部方向に平行な方向に沿って第1の外側の板紙又は厚紙の層と同じ高さを有する第1の内側の板紙又は厚紙の層を提供することによって容易にされ、当接タブ上へのマンドレルの引っ掛かりを回避する。このようなマンドレルはまた、上述した主フラップ730などの主フラップを折り畳むために使用されてもよい。
【0056】
そのような例示的な方法は、本明細書で説明される任意の例示的な容器の1つ又は複数の角部セグメントに適用され得る。
【0057】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
本明細書に開示される寸法および値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
[組み合わせ]
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
容器であって、前記容器が、箱と、前記箱のための蓋と、前記蓋を閉位置に維持するロックとを備え、前記箱が、基部と、側壁と、前記基部に対向する開口部とを備え、前記蓋が、上部と側面とを備え、前記上部が前記開口部を覆い、前記側面が、前記蓋が前記閉位置にある際に前記箱の前記側壁の少なくとも一部を覆う、容器であって、前記側面が、少なくとも第1の側面および第2の側面を備え、前記第1の側面と前記第2の側面とが、前記上部に対して垂直な角部方向に沿って第1の角部セグメントで交差し、前記第1の角部セグメントが、前記角部方向に沿って折り畳まれた第1の外側厚紙または板紙層と、前記角部方向に沿って折り畳まれた第1の内側厚紙または板紙層とを備え、前記第1の外側層が、前記第1の角部セグメントにおいて前記第1の内側層に重なり、前記第1の外側層が、前記第1の側面に平行な第1の長手方向折り線に沿って、かつ前記第2の側面に平行な第2の長手方向折り線に沿って前記第1の内側層に接続されており、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とが、上部から離れた前記第1の側面と第2の側面とのそれぞれの遠位端を規定し、前記第1の内側層と前記第1の外側層とが、少なくとも前記長手方向折り線と前記蓋の前記上部との間に位置するポイントにおいて互いに取り付けられており、前記第1の外側層が、前記第1の角部セグメントにおける連続層であり、前記第1の内側層が、前記第1の角部セグメントにおいて第1の切欠き形状を有し、前記第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントに沿って細長く、前記第1の切欠き形状が、前記第1の長手方向折り線および前記第2の長手方向折り線から0.5cmより離れて終端し、前記第1の切欠き形状が、前記第1の側面および前記第2の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントに沿って前記第1の内側層の高さの90%未満かつ10%超の長さを有する、容器。
(付記2)
前記第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントと一致する頂点または頂部のうちの1つまたは複数を含む、付記1に記載の容器。
(付記3)
前記第1の切欠き形状が、楕円、卵形、菱形、半月、細長い玉状、またはこれらのいずれかの重ね合わせのうちの1つまたは複数を含む、付記1または付記2に記載の容器。
(付記4)
前記第1の切欠き形状が、直径2mmの外形を超えて延在する、付記1から付記3のいずれか一項に記載の容器。
(付記5)
前記第1の外側層および前記第1の内側層が段ボールを含み、前記段ボールがフルートを含み、前記フルートが前記角部方向に平行に延びる、付記1から付記4のいずれか一項に記載の容器。
(付記6)
前記側面が少なくとも第3の側面を備え、前記第2の側面と第3の側面とが、前記角部方向に平行な方向に沿って第2の角部セグメントで交差し、前記第2の角部セグメントが、前記角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた前記第1の外側層と、前記角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた前記第1の内側層とを備え、前記第1の外側層が、前記第2の角部セグメントにおいて前記第1の内側層に重なり、前記第1の外側層が、前記第3の側面に平行な第3の長手方向折り線に沿って前記第1の内側層に接続され、前記第3の長手方向折り線が、前記上部から離れた前記第3の側面の遠位端を画定し、前記第1の外側層が、前記第2の角部セグメントにおいて連続層であり、前記第1の内側層が、前記第2の角部セグメントにおいて第2の切欠き形状を有し、前記第2の切欠き形状が前記第2の角部セグメントに沿って細長く、前記第2の切欠き形状が、前記第2の長手方向折り線および第3の長手方向折り線から0.5cmを超えて離れて終端し、前記第2の切欠き形状が、前記第2の側面および第3の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において、少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、前記第2の切欠き形状は、前記第2の角部セグメントに沿って前記第1の内側層の高さの90%未満かつ10%超の長さを有する、付記1から付記5のいずれか一項に記載の容器。
(付記7)
前記第1の側面が、第1の主フラップと、前記第1の主フラップを前記上部に接続する第1の主フラップ折り線とを備え、前記第1の外側層の一部が、前記第1の主フラップと前記第1の内側層との間に挟まれて前記第1の側面の一部を形成する、付記1から付記6のいずれかに記載の容器。
(付記8)
前記蓋の前記上部が長方形であり、前記第2の側面が前記第1の側面より長く、前記蓋が前記第2の側面に平行な平面に沿って対称である、付記1から付記7のいずれか一項に記載の容器。
(付記9)
前記第1の内側層が、前記ロックの当接タブを形成する、付記1から付記8のいずれか一項に記載の容器。
(付記10)
前記第1の内側層が、前記第2の側面の少なくとも特定の部分において、前記角部方向に平行な方向に沿って前記第1の外側層よりも短い、付記1から付記9のいずれか一項に記載の容器。
(付記11)
前記第1の内側層と前記第1の外側層とが、前記長手方向折り線と前記蓋の前記上部との間に位置する少なくとも2つのポイントで互いに取り付けられ、前記第1の角部セグメントは、前記少なくとも2つのポイントの間にある、付記1から付記10のいずれか一項に記載の容器。
(付記12)
前記第1の内側層が、前記第1の側面の少なくとも第1の部分において、前記角部方向に平行な方向に沿って前記第1の外側層と同じ高さを有する、付記1から付記11のいずれか一項に記載の容器。
(付記13)
洗剤製品と、付記1から付記12のいずれか一項に記載の容器とを備え、前記箱が前記洗剤製品を含む、消費者製品。
(付記14)
付記1から付記12のいずれか一項に記載の容器を製造するための方法であって、前記方法は、
ダイの切断ルールを使用して、前記第1の切欠き形状を前記第1の内側層に切断するステップと、
1つまたは複数のピンを使用して、前記第1の切欠き形状の前記切断に対応する切欠き材料を穿孔するステップと、
前記1つまたは複数のピンを使用して、前記第1の内側層から前記切欠き材料を完全に除去するステップと、
前記第1の外側層と前記第1の内側層とを、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とに沿って互いの上に折り畳むステップであって、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とは、折り畳む間に位置合わせされる、ステップと、
前記第1の外側層と前記第1の内側層とを互いの上に取り付けるステップと、
前記角部方向に沿って、前記取り付けられた第1の外側層および第1の内側層を折り畳むことによって前記第1の角部セグメントを形成するステップであって、前記第1の内側層は、前記折り畳むことによって前記第1の外側層に入れ子にされる、ステップと、をこの順番で含む、方法。
(付記15)
付記1から付記12のいずれか一項に記載の容器を製造するための付記14に記載の方法であって、前記第1の角部セグメントの形成は、前記第1の側面の前記第1の部分に沿って挿入された取り外し可能なマンドレルの周りで行われる、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器であって、前記容器が、箱と、前記箱のための蓋と、前記蓋を閉位置に維持するロックとを備え、前記箱が、基部と、側壁と、前記基部に対向する開口部とを備え、前記蓋が、上部と側面とを備え、前記上部が前記開口部を覆い、前記側面が、前記蓋が前記閉位置にある際に前記箱の前記側壁の少なくとも一部を覆う、容器であって、前記側面が、少なくとも第1の側面および第2の側面を備え、前記第1の側面と前記第2の側面とが、前記上部に対して垂直な角部方向に沿って第1の角部セグメントで交差し、前記第1の角部セグメントが、前記角部方向に沿って折り畳まれた第1の外側厚紙または板紙層と、前記角部方向に沿って折り畳まれた第1の内側厚紙または板紙層とを備え、前記第1の外側層が、前記第1の角部セグメントにおいて前記第1の内側層に重なり、前記第1の外側層が、前記第1の側面に平行な第1の長手方向折り線に沿って、かつ前記第2の側面に平行な第2の長手方向折り線に沿って前記第1の内側層に接続されており、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とが、上部から離れた前記第1の側面と第2の側面とのそれぞれの遠位端を規定し、前記第1の内側層と前記第1の外側層とが、少なくとも前記長手方向折り線と前記蓋の前記上部との間に位置するポイントにおいて互いに取り付けられており、前記第1の外側層が、前記第1の角部セグメントにおける連続層であり、前記第1の内側層が、前記第1の角部セグメントにおいて第1の切欠き形状を有し、前記第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントに沿って細長く、前記第1の切欠き形状が、前記第1の長手方向折り線および前記第2の長手方向折り線から0.5cmより離れて終端し、前記第1の切欠き形状が、前記第1の側面および前記第2の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントに沿って前記第1の内側層の高さの90%未満かつ10%超の長さを有する、容器。
【請求項2】
前記第1の切欠き形状が、前記第1の角部セグメントと一致する頂点または頂部のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記第1の切欠き形状が、楕円、卵形、菱形、半月、細長い玉状、またはこれらのいずれかの重ね合わせのうちの1つまたは複数を含む、請求項1または請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記第1の切欠き形状が、直径2mmの外形を超えて延在する、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記第1の外側層および前記第1の内側層が段ボールを含み、前記段ボールがフルートを含み、前記フルートが前記角部方向に平行に延びる、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記側面が少なくとも第3の側面を備え、前記第2の側面と第3の側面とが、前記角部方向に平行な方向に沿って第2の角部セグメントで交差し、前記第2の角部セグメントが、前記角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた前記第1の外側層と、前記角部方向に平行な方向に沿って折り畳まれた前記第1の内側層とを備え、前記第1の外側層が、前記第2の角部セグメントにおいて前記第1の内側層に重なり、前記第1の外側層が、前記第3の側面に平行な第3の長手方向折り線に沿って前記第1の内側層に接続され、前記第3の長手方向折り線が、前記上部から離れた前記第3の側面の遠位端を画定し、前記第1の外側層が、前記第2の角部セグメントにおいて連続層であり、前記第1の内側層が、前記第2の角部セグメントにおいて第2の切欠き形状を有し、前記第2の切欠き形状が前記第2の角部セグメントに沿って細長く、前記第2の切欠き形状が、前記第2の長手方向折り線および第3の長手方向折り線から0.5cmを超えて離れて終端し、前記第2の切欠き形状が、前記第2の側面および第3の側面に沿って、かつ前記上部に平行な平面において、少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも2mmの最大総スパンを有し、前記第2の切欠き形状は、前記第2の角部セグメントに沿って前記第1の内側層の高さの90%未満かつ10%超の長さを有する、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記第1の側面が、第1の主フラップと、前記第1の主フラップを前記上部に接続する第1の主フラップ折り線とを備え、前記第1の外側層の一部が、前記第1の主フラップと前記第1の内側層との間に挟まれて前記第1の側面の一部を形成する、請求項1に記載の容器。
【請求項8】
前記蓋の前記上部が長方形であり、前記第2の側面が前記第1の側面より長く、前記蓋が前記第2の側面に平行な平面に沿って対称である、請求項1に記載の容器。
【請求項9】
前記第1の内側層が、前記ロックの当接タブを形成する、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
前記第1の内側層が、前記第2の側面の少なくとも特定の部分において、前記角部方向に平行な方向に沿って前記第1の外側層よりも短い、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
前記第1の内側層と前記第1の外側層とが、前記長手方向折り線と前記蓋の前記上部との間に位置する少なくとも2つのポイントで互いに取り付けられ、前記第1の角部セグメントは、前記少なくとも2つのポイントの間にある、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
前記第1の内側層が、前記第1の側面の少なくとも第1の部分において、前記角部方向に平行な方向に沿って前記第1の外側層と同じ高さを有する、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
洗剤製品と、請求項1に記載の容器とを備え、前記箱が前記洗剤製品を含む、消費者製品。
【請求項14】
請求項1に記載の容器を製造するための方法であって、前記方法は、
ダイの切断ルールを使用して、前記第1の切欠き形状を前記第1の内側層に切断するステップと、
1つまたは複数のピンを使用して、前記第1の切欠き形状の前記切断に対応する切欠き材料を穿孔するステップと、
前記1つまたは複数のピンを使用して、前記第1の内側層から前記切欠き材料を完全に除去するステップと、
前記第1の外側層と前記第1の内側層とを、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とに沿って互いの上に折り畳むステップであって、前記第1の長手方向折り線と前記第2の長手方向折り線とは、折り畳む間に位置合わせされる、ステップと、
前記第1の外側層と前記第1の内側層とを互いの上に取り付けるステップと、
前記角部方向に沿って、前記取り付けられた第1の外側層および第1の内側層を折り畳むことによって前記第1の角部セグメントを形成するステップであって、前記第1の内側層は、前記折り畳むことによって前記第1の外側層に入れ子にされる、ステップと、をこの順番で含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の容器を製造するための請求項14に記載の方法であって、前記第1の角部セグメントの形成は、前記第1の側面の前記第1の部分に沿って挿入された取り外し可能なマンドレルの周りで行われる、方法。
【外国語明細書】