(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008785
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】集金代行システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240112BHJP
G06Q 20/08 20120101ALI20240112BHJP
G06Q 40/02 20230101ALI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q20/08 302
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181852
(22)【出願日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】P 2022108886
(32)【優先日】2022-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】593157127
【氏名又は名称】株式会社サンワ
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】霜野 祥章
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L055AA21
5L055BB01
(57)【要約】
【課題】学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行処理において、集金を代行できる請求の費目を実質的に増大できる集金代行システムを提供する。
【解決手段】
本願に開示する学校集金代行システムは、コンピュータにより構成され、学校の学校生徒からの集金を代行するシステムであって、生徒情報データベース24と、指導者情報データベース22と、支払者情報データベース25と、請求情報データベース26と、請求金額通知手段17とを具備する。請求金額通知手段17は、生徒情報と紐づいた指導者の承認を経て、支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される請求情報に示されている請求金額を決済代行業者、又は銀行等の電子決済機関に通知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより構成され、学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行システムであって、
前記学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベースに登録する生徒情報登録手段と、
前記学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を前記生徒情報と紐づけ、指導者情報データベースに登録する指導者情報登録手段と、
前記学校生徒に対する前記学校からの請求に応じ支払いを行う支払者に関する支払者情報を前記生徒情報と紐づけ、支払者情報データベースに登録する支払者情報登録手段と、
前記学校の前記学校生徒からの集金に関する請求情報を前記支払者情報と紐づけ、請求情報データベースに登録する請求情報登録手段と、
前記生徒情報と紐づいた前記指導者の承認を経て、前記支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される前記請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する請求金額通知手段
とを具備する集金代行システム。
【請求項2】
前記請求金額は、前記学校を介し前記学校生徒に配布される教材等の物品の対価を含む、請求項1に記載の集金代行システム。
【請求項3】
前記学校生徒が兄弟姉妹を有するか否かに関する兄弟情報を出力する兄弟情報出力手段を更に具備する、請求項1又は請求項2に記載の集金代行システム。
【請求項4】
学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行方法であって、コンピュータにより構成される集金代行システムに、
前記学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベースに登録する生徒情報登録ステップと、
前記学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を前記生徒情報と紐づけ、指導者情報データベースに登録する指導者情報登録ステップと、
前記学校生徒に対する前記学校からの請求に応じ支払いを行う支払者に関する支払者情報を前記生徒情報と紐づけ、支払者情報データベースに登録する支払者情報登録ステップと、
前記学校の前記学校生徒からの集金に関する請求情報を前記支払者情報と紐づけ、請求情報データベースに登録する請求情報登録ステップと、
前記生徒情報と紐づいた前記指導者の承認を経て、前記支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される前記請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する請求金額通知ステップ
とを実行させる、集金代行方法。
【請求項5】
学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行プログラムであって、コンピュータを、
前記学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベースに登録する生徒情報登録手段と、
前記学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を前記生徒情報と紐づけ、指導者情報データベースに登録する指導者情報登録手段と、
前記学校生徒に対する前記学校からの請求に応じ支払いを行う支払者に関する支払者情報を前記生徒情報と紐づけ、支払者情報データベースに登録する支払者情報登録手段と、
前記学校生徒からの集金に関する請求情報を前記支払者情報と紐づけ、請求情報データベースに登録する請求情報登録手段と、
前記生徒情報と紐づいた前記指導者の承認を経て、前記支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される前記請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する請求金額通知手段
として機能させる集金代行プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校の学校生徒からの集金を代行する、集金代行システム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
幼稚園、学習塾等の事業者が、授業料や月謝等の役務の対価を生徒等の会員から集金する集金システムとして、特許文献1には、事業者からの申請に基づいて、保護者等の支払者に対し役務の対価についての請求書を発行し、電子決済手段とともに請求書に関する情報を支払者に通知する集金システムが記載されている。特許文献1に記載の集金システムにおいては、役務の提供を受ける会員にではなく支払者に、請求書に関する情報が通知される。従って、より確実に請求書に関する情報を支払者に通知でき、より迅速に支払いを受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の集金システムにおいては、事業者の申請のみに基づいて請求金額が決められる。従って、例えば教材、学用品等の物品が学校を介し生徒に配布される場合に特許文献1に記載の集金システムを準用すると、物品の販売店等の事業者からの申請のみに基づいて支払者に対する請求金額が決定されることとなり、学校生徒から誤って教材等の注文がなされたような場合には、不要の物品の対価が支払者に請求される。その結果、学校を介し学校生徒に配布される教材の対価を集金するような場合に特許文献1に記載の集金システムを準用すると、不都合が生じるおそれがあり、特許文献1に記載の集金システムにおいては集金を代行できる請求の費目は実質的に限定される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行処理において、集金を代行できる請求の費目を実質的に増大できる集金代行システム、プログラム、及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する集金代行システムは、コンピュータにより構成され、学校の学校生徒からの集金を代行するシステムであって、生徒情報登録手段と、指導者情報登録手段と、支払者情報登録手段と、請求情報登録手段と、請求金額通知手段とを具備する。前記生徒情報登録手段は、前記学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベースに登録する。前記指導者情報登録手段は、前記学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を前記生徒情報と紐づけ、指導者情報データベースに登録する。前記支払者情報登録手段は、支払者に関する支払者情報を前記生徒情報と紐づけ、支払者情報データベースに登録する。前記支払者は、前記学校生徒に対する前記学校からの請求に応じ支払いを行う者である。前記請求情報登録手段は、前記学校の前記学校生徒からの集金に関する請求情報を前記支払者情報と紐づけ、請求情報データベースに登録する。前記請求金額通知手段は、前記生徒情報と紐づいた前記指導者の承認を経て、前記支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される前記請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する。
【0007】
本願に開示する集金代行システムにおいて、前記請求金額は、前記学校を介し前記学校生徒に配布される教材等の物品の対価を含む。
【0008】
また、本願に開示する集金代行システムは、兄弟情報出力手段を更に具備する。前記兄弟情報出力手段は、前記学校生徒が兄弟姉妹を有するか否かに関する兄弟情報を出力する。
【0009】
本願に開示する集金代行方法は、コンピュータにより構成される集金代行システムに、生徒情報登録ステップと、指導者情報登録ステップと、支払者情報登録ステップと、請求情報登録ステップと、請求金額通知ステップとを実行させる。前記生徒情報登録ステップにおいては、前記学校生徒に関する生徒情報が生徒情報データベースに登録される。前記指導者情報登録ステップにおいては、前記学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報が前記生徒情報と紐づけられ、指導者情報データベースに登録される。前記支払者情報登録ステップにおいては、支払者に関する支払者情報が前記生徒情報と紐づけられ、支払者情報データベースに登録される。前記支払者は、前記学校生徒に対する前記学校からの請求に応じ支払いを行う者である。前記請求情報登録ステップにおいては、前記学校の前記学校生徒からの集金に関する請求情報が前記支払者情報と紐づけられ、請求情報データベースに登録される。前記請求金額通知ステップにおいては、前記生徒情報と紐づいた前記指導者の承認を経て、前記支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される前記請求情報に示されている請求金額が電子決済機関に通知される。
【0010】
本願に開示する集金代行プログラムは、学校の学校生徒からの集金を代行するためのプログラムであって、コンピュータを、生徒情報登録手段と、指導者情報登録手段と、支払者情報登録手段と、請求情報登録手段と、請求金額通知手段として機能させる。前記生徒情報登録手段は、前記学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベースに登録する。前記指導者情報登録手段は、前記学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を前記生徒情報と紐づけ、指導者情報データベースに登録する。前記支払者情報登録手段は、支払者に関する支払者情報を前記生徒情報と紐づけ、支払者情報データベースに登録する。前記支払者は、前記学校生徒に対する前記学校からの請求に応じ支払いを行う者である。前記請求情報登録手段は、前記学校の前記学校生徒からの集金に関する請求情報を前記支払者情報と紐づけ、請求情報データベースに登録する。前記請求金額通知手段は、前記生徒情報と紐づいた前記指導者の承認を経て、前記支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される前記請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る集金代行システム、プログラム、及び方法によれば、学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行処理において、集金を代行できる請求の費目を実質的に増大できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る集金代行システムを示すブロック図である。
【
図2】実施形態の運営サーバを示すブロック図である。
【
図3】(a)実施形態の学校情報データベースを示すテーブル図である。(b)実施形態の指導者情報データベースを示すテーブル図である。(c)実施形態の事業者情報データベースを示すテーブル図である。
【
図4】(a)実施形態の生徒情報データベースを示すテーブル図である。(b)実施形態の支払者情報データベースを示すテーブル図である。
【
図5】(a)実施形態の請求情報データベースのヘッダーを示すテーブル図である。(b)実施形態の請求情報データベースの明細を示すテーブル図である。
【
図6】実施形態の集金代行システムにおける指導者情報登録処理を示す流れ図である。
【
図7】実施形態の集金代行システムにおける事業者情報登録処理を示す流れ図である。
【
図8】実施形態の集金代行システムにおける生徒情報登録処理を示す流れ図である。
【
図9】実施形態の集金代行システムにおける請求情報登録処理の前半部分を示す流れ図である。
【
図10】実施形態の集金代行システムにおける請求情報登録処理の後半部分を示す流れ図である。
【
図11】実施形態の集金代行システムにおける決済処理を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る集金代行システム、方法、及びプログラムを図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するのに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この実施形態に限定されるものではない。
【0014】
〈実施形態1〉
以下に、
図1から
図5を参照して、本発明の一実施形態に係る集金代行システム、方法、及びプログラムを説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る集金代行システムを示すブロック図である。
図2は、実施形態の運営サーバを示すブロック図である。
図3(a)は、実施形態の学校情報データベースを示すテーブル図である。
図3(b)は、実施形態の指導者情報データベースを示すテーブル図である。
図3(c)は、実施形態の事業者情報データベースを示すテーブル図である。
【0015】
図4(a)は、実施形態の生徒情報データベースを示すテーブル図である。
図4(b)は、実施形態の支払者情報データベースを示すテーブル図である。
図5(a)は、実施形態の請求情報データベースのヘッダーを示すテーブル図である。
図5(b)は、実施形態の請求情報データベースの明細を示すテーブル図である。
【0016】
図1に示すように、実施形態の集金代行システムは、運営サーバ1を備えており、学校の学校生徒からの集金を代行するためのシステムである。実施形態の集金代行システムが対象とする集金は、代表的には、学校を介し学校生徒に配布される教材、学用品等の物品の対価についての集金である。なお、実施形態の集金代行システムが対象とする集金には、PTA会費、修学旅行等の積立金、及び給食費等を含ませることができる。
【0017】
運営サーバ1は、コンピュータであり、制御部10、記憶部20、及び通信部30を備える。制御部10は、中央処理装置、及び主記憶装置等から構成され、運営サーバ1の動作を統括的に制御する。記憶部20は、補助記憶装置から構成され、各種情報を記憶し、保存する。通信部30は、運営サーバ1が外部装置と通信するための処理を行う。
【0018】
運営サーバ1は、通信部30によってネットワーク2と接続され、ネットワーク2を介し、事業者端末3A、支払者端末3B、及び指導者端末3C等の端末装置3と通信する。ネットワーク2は、インターネット等のグローバルネットワークを含む通信ネットワークである。事業者端末3Aは、後述の事業者がネットワーク2に接続するための端末装置3である。支払者端末3Bは、後述の支払者がネットワーク2に接続するための端末装置3である。指導者端末3Cは、後述の指導者がネットワーク2に接続するための端末装置3である。
【0019】
端末装置3は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、又はノートパソコン等のコンピュータであり、無線通信、及び有線通信等の通信機能を有し、ネットワーク2と接続される。
【0020】
図2に示すように、運営サーバ1の制御部10は、コンピュータの主記憶装置に記憶されるプログラムを中央処理装置に読み込ませ、プログラムに含まれる命令を実行させることによって、運営サーバ1を制御するとともに、学校情報登録手段11、指導者情報登録手段12、事業者情報登録手段13、生徒情報登録手段14、支払者情報登録手段15、請求情報登録手段16、請求金額通知手段17、及び兄弟情報出力手段18として機能する。プログラムは、CD-ROM、USBメモリ等の記憶媒体に記憶され、記憶媒体から運営サーバ1に読み出され、インストールされるものであってもよいし、ネットワーク2を介し運営サーバ1にインストールされるものであってもよい。
【0021】
図2に示すように、運営サーバ1の記憶部20は、学校情報データベース21、指導者情報データベース22、事業者情報データベース23、生徒情報データベース24、支払者情報データベース25、及び請求情報データベース26を記憶し、保存する。
【0022】
学校情報登録手段11は、学校に関する学校情報を学校情報データベース21に登録する。実施形態において、学校とは、小学校、及び中学校である。しかしながら、本発明の学校は、学校教育法に定められる学校であればよく、高等学校、大学、高等専門学校等を含む。
【0023】
図3(a)に示すように、学校情報データベース21は、実施形態においては、学校ID、学校名、請求時期、所在地、及び連絡先の各項目を有する。項目「学校ID」には、学校の識別番号が記憶される。項目「学校名」には、学校の名称が記憶される。項目「請求時期」には、学校ごとに決められる、一定の決済期間の締日に関する情報が記憶される。項目「所在地」には、学校の住所が記憶される。項目「連絡先」には、電話番号等の連絡先に関する情報が記憶される。
【0024】
指導者情報登録手段12は、学校生徒に関する生徒情報と紐づけ、学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を指導者情報データベース22に登録する。実施形態においては、指導者情報データベース22に登録される指導者は学校生徒の主たる指導者であり、学級担任など、学校生徒が所属する学級の受け持ちとなっている教師である。また、複数担任制であれば、各学校生徒に対し複数の指導者の指導者情報を登録することもできる。
【0025】
図3(b)に示すように、指導者情報データベース22は、実施形態においては、指導者ID、指導者名、パスワード、連絡先、及び学校IDの各項目を有する。項目「指導者ID」には、指導者の識別番号が記憶される。項目「指導者名」には、指導者の氏名が記憶される。項目「パスワード」には、指導者が指導者端末3Cによって運営サーバ1に接続する際のパスワードが記憶される。項目「連絡先」には、イーメールアドレス等の連絡先に関する情報が記憶される。項目「学校ID」には、指導者が所属する学校の学校IDが記憶される。
【0026】
事業者情報登録手段13は、事業者に関する事業者情報を事業者情報データベース23に登録する。事業者情報データベース23に登録される事業者は、学校生徒から集金される請求金額を最終的に受領する権利を有する、教材販売業者等の請求権者、もしくは集金委託者であるか、又は請求金額を保管する権限を有する者をいう。例えば、学校生徒に配布される教材の対価であれば、教材の学校への納品者である教材販売業者等が事業者となり、PTA会費や修学旅行の積立金であれば、学校が事業者となり、給食費であれば、学校、給食センター、又は地方自治体等が事業者となる。
【0027】
図3(c)に示すように、事業者情報データベース23は、実施形態においては、事業者ID、事業者名、パスワード、代表者名、所在地、及び連絡先の各項目を有する。項目「事業者ID」には、事業者の識別番号が記憶される。項目「事業者名」には、事業者の名称が記憶される。項目「パスワード」には、事業者が事業者端末3Aによって運営サーバ1に接続する際のパスワードが記憶される。項目「代表者名」には、代表者の氏名が記憶される。項目「所在地」には、事業者の住所が記憶される。項目「連絡先」には、イーメールアドレス等の連絡先に関する情報が記憶される。
【0028】
生徒情報登録手段14は、学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベース24に登録する。
【0029】
図4(a)に示すように、生徒情報データベース24は、実施形態においては、生徒ID、生徒名、支払者ID、学校ID、クラス、指導者ID、利用不可、及び年長兄弟の各項目を有する。項目「生徒ID」には、学校生徒の識別番号が記憶される。項目「生徒名」には、学校生徒の氏名が記憶される。項目「支払者ID」には、学校生徒の保護者等の支払者の識別番号が記憶される。項目「学校ID」には、学校生徒が所属する学校の識別番号が記憶される。項目「クラス」には、学校生徒が所属する学級の名称が記憶される。項目「指導者ID」には、学校生徒の学級担任等の指導者の識別番号が記憶される。項目「利用不可」には、学校生徒の支払者が、ネットワーク2を介し運営サーバ1に接続可能な支払者端末3Bを所有していないことを示す情報が記憶される。項目「年長兄弟」には、学校生徒が年上の兄弟姉妹を有しているか否かを示す情報が記憶される。実施形態においては、年上の兄弟姉妹が学校生徒と同じ学校に所属しているとき、項目「年長兄弟」に、学校生徒が年上の兄弟姉妹を有していることが記録される。
【0030】
支払者情報登録手段15は、支払者に関する支払者情報を支払者情報データベース25に登録する。支払者情報データベース25に登録される支払者は、学校生徒に対する学校からの請求に応じ支払いを行う者であり、例えば学校生徒の保護者のように、学校生徒に対する学校からの請求に応じ支払いを行うことが法的、又は社会的に期待される者である。
【0031】
図4(b)に示すように、支払者情報データベース25は、実施形態においては、支払者ID、支払者名、パスワード、決済方法、及び連絡先の各項目を有する。項目「支払者ID」には、支払者の識別番号が記憶される。項目「支払者名」には、支払者の氏名が記憶される。項目「パスワード」には、支払者が支払者端末3Bによって運営サーバ1に接続する際のパスワードが記憶される。項目「決済方法」には、支払者が自身に紐づけられた請求の決済を行う決済方法を示す情報が記憶される。例えば、クレジットカードによって自動決済する「クレジットカード払い」、自動決済である「口座振替」、コンビニエンスストアにおいて支払いを行う「コンビニ決済」、及び「銀行振込」等の各種決済方法を記憶することができる。項目「連絡先」には、イーメールアドレス等の連絡先に関する情報が記憶される。
【0032】
請求情報登録手段16は、学校の学校生徒からの集金に関する請求情報を支払者情報と紐づけ、請求情報データベース26に登録する。
【0033】
図5に示すように、請求情報データベース26は、ヘッダー26Aと、明細26Bとを含む。請求情報データベース26のヘッダー26Aは、請求書番号、生徒ID、請求日、支払期日、事業者支払日、入金日、及び入金有無の各項目を有する。請求情報データベース26の明細26Bは、整理番号、請求書番号、費目、請求額、及び事業者IDの各項目を有する。
【0034】
ヘッダー26Aの項目「請求書番号」には、生徒情報に紐づけられる請求書の識別番号が記憶される。項目「生徒ID」には、学校生徒の識別番号が記憶される。実施形態において、生徒情報は支払者情報と紐づけられており、請求情報は、生徒情報を介し支払者情報と紐づけられる。項目「請求日」には、今期の決済期間における締日が記憶される。実施形態において、決済期間は、一カ月、二ヶ月など、学校ごとに適切な期間が予め定められる。
【0035】
ヘッダー26Aの項目「支払期日」には、「クレジットカード払い」、及び「口座振替」等の自動決済であれば、自動決済が実行される今期の日時が記憶され、「コンビニ決済」、及び「銀行振込」等の自動決済以外の決済方法であれば、支払者が支払いを行うべき期限を示す情報が記憶される。項目「事業者支払日」には、決済が行われた請求金額について事業者に支払いが行われる日時が記憶される。項目「入金日」には、電子決済機関、又は支払者から運営サーバ1の管理者である運営への入金があった日時が記憶される。項目「入金有無」には、電子決済機関、又は支払者から運営に入金が行われたか否かを示す情報が記憶される。
【0036】
明細26Bの項目「整理番号」には、請求事案の今期における通し番号が記憶される。項目「請求書番号」には、請求事案が紐づけられる請求書の識別番号が記憶される。項目「費目」には、請求事案の分類を示す情報が記憶される。項目「請求額」には、請求事案の請求金額が記憶される。項目「事業者ID」には、請求事案について支払いを受ける権利、又は請求金額を保管する権限を有する事業者の識別番号が記憶される。
【0037】
請求金額通知手段17は、生徒情報と紐づいた指導者の承認を経て、支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する。実施形態においては、請求情報データベース26のヘッダー26Aの項目「請求日」までに登録された請求情報のうち、指導者によって取り消されていない請求情報が、指導者の承認を経たものとして支払者ごとに集計され、電子決済機関に通知される。電子決済機関は、実施形態においては、銀行法、銀行法施行令、及び銀行法施行規則等の法令に基づく電子決済等代行業者、又は銀行である。
【0038】
兄弟情報出力手段18は、学校生徒が兄弟姉妹を有するか否かに関する兄弟情報を出力する。実施形態においては、兄弟情報出力手段18は、支払者情報データベース25に登録されている支払者に複数の学校生徒が紐づけられているとき、学校生徒が兄弟を有する旨のメッセージを必要に応じて出力するとともに、支払者に紐づけられている複数の学校生徒が同じ学校に所属しているとき、最年長の学校生徒を除いた学校生徒について、生徒情報データベース24の項目「年長兄弟」に、学校生徒が年上の兄弟姉妹を有していることを記録する。
【0039】
以下、
図6から
図11を参照して、実施形態における集金代行処理を説明する。
図6は、実施形態の指導者情報登録処理を示す流れ図である。
図7は、実施形態の事業者情報登録処理を示す流れ図である。
図8は、実施形態の生徒情報登録処理を示す流れ図である。
図9は、実施形態の請求情報登録処理の前半部分を示す流れ図である。
図10は、実施形態の請求情報登録処理の後半部分を示す流れ図である。
図11は、実施形態の決済処理を示す流れ図である。
【0040】
図6のステップS101において、学校の指導者は、指導者端末3Cによって運営サーバ1に接続し、運営サーバ1が開設しているウェブページにおいて、学校が実施形態の集金代行システムに参加することに関する申し込みをする。集金代行システムへの参加申し込みにおいては、学校名、所在地、連絡先、学校に所属する指導者のリスト、決済期間等の各種情報を送信する。
【0041】
図6のステップS201において、運営サーバ1は、学校の参加申し込みを受領し、学校情報登録手段11は、所定の審査を経て、参加申し込みのあった学校の学校情報を学校情報データベース21に登録する。また、指導者情報登録手段12は、参加申し込みのあった学校に所属する指導者の指導者情報を指導者情報データベース22に登録する。
【0042】
図6のステップS202において、運営サーバ1は、指導者情報データベース22に登録された指導者ID、ログイン用のパスワードを指導者にイーメール等で送信する。
【0043】
図6のステップS102において、指導者は、指導者端末3Cによって指導者ID、及びログイン用のパスワードを受領し、ステップS103において、受領した指導者ID、及びパスワードを使用し、運営サーバ1にログインし、指導者の認証等の初期設定を行う。
【0044】
図6のステップS203において、運営サーバ1は、指導者の認証等の初期設定を受付ける。
【0045】
図7のステップS401において、教材販売業者等の事業者は、実施形態の集金代行システムへの入会を申し込むために、事業者端末3Aによって運営サーバ1に接続し、運営サーバ1のウェブページにおいて事業者名、代表者名、所在地、連絡先などの各種情報を入力する。
【0046】
図7のステップS204において、運営サーバ1は、事業者からの参加申し込みを受領し、事業者情報登録手段13は、参加申し込みのあった事業者の事業者情報を事業者情報データベース23に登録する。ステップS205において、運営サーバ1は、事業者情報データベース23に登録された事業者ID、及びログイン用のパスワードをイーメール等で事業者に送信し、ステップS402において、事業者は、事業者ID、及びパスワードを受領する。
【0047】
図8のステップS104において、指導者は、運営サーバ1にログインし、自身が担当すべき学校生徒全員の生徒名、所属クラスを記載した生徒リストを送信する。
【0048】
図8のステップS207において、運営サーバ1は、生徒リストを受領し、生徒情報登録手段14は、各学校生徒の生徒情報を生徒情報データベース24に登録する。
【0049】
図8のステップS301において、支払者は、集金代行システムの案内を指導者から受け取り、運営サーバ1に接続する等して、集金代行システムに入会するための申し込みを行う。支払者の入会申し込みにおいては、支払者の氏名、住所、連絡先等の各種情報が集金代行システムの運営に送られる。集金代行システムの運営が支払者の入会申し込みを受領すると、支払者情報登録手段15は、入会申し込みのあった支払者に関する支払者情報を支払者情報データベース25に登録し、ステップS208において、支払者情報データベース25に登録された支払者ID、及びログイン用のパスワードを支払者端末3Bに送信し、支払者に通知する。
【0050】
図8のステップS302において、支払者は、支払者ID、及びパスワードを受領する。
【0051】
図8のステップS209において、運営サーバ1は、生徒情報データベース24に記憶されている生徒を認証するための生徒認証コードを発行し、指導者に通知する。
【0052】
図8のステップS105において、指導者は、各学校生徒の生徒認証コードを受領し、ステップS106において、各学校生徒の保護者等の支払者に、生徒認証コードを通知する。
【0053】
図8のステップS303において、支払者は、自身の子供の数だけの生徒認証コードを受領し、ステップS304において、支払者ID、及びパスワードを使用し、運営サーバ1にログインし、受領した全ての生徒認証コードを所定の入力欄に入力する。支払者が生徒認証コードを入力することによって、ステップS210において、支払者IDが生徒情報データベース24に記憶され、支払者情報が生徒情報と紐づけられる。また、支払者は、決済方法を指定し、クレジットカードによる自動決済のための手続や、口座引き落としのための手続を行う。
【0054】
図8のステップS107において、指導者は、支払者がネットワーク2に接続できる支払者端末3Bを所有しておらず、集金代行システムを利用できない学校生徒がいる場合には、運営サーバ1にログインし、当該学校生徒が「利用不可」であることを通知する。また、要保護児童、準要保護児童については、必要に応じて、当該学校生徒が要保護児童、準要保護児童であることを通知する。
【0055】
図8のステップS211において、運営サーバ1は、指導者からの通知を受領し、生徒情報登録手段14は、当該学校生徒が「利用不可」であることを生徒情報データベース24に登録する。また、必要に応じて、生徒情報登録手段14は、当該学校生徒が要保護児童、又は準要保護児童であることを生徒情報データベース24に登録する。
【0056】
図9のステップS404において、教材販売業者等の事業者は、販売しようとする教材、学用品等の物品の名称、写真、及び価格等の物品情報を運営サーバ1のウェブページの物品登録ページ等において入力する。ステップS212において、運営サーバ1は、物品のカテゴリごとに物品情報を閲覧可能にウェブページに登録する。
【0057】
図9のステップS305において、支払者は、運営サーバ1にログインし、ウェブページにおいて物品情報を閲覧し、学校生徒が必要とする物品を注文する。なお、生徒情報データベース24の項目「年長兄弟」に年上の兄弟姉妹を有することを示す情報が記憶されている学校生徒の支払者に対し、兄弟情報出力手段18は、「この学校生徒には年上の兄弟姉妹がいますが、この物品は本当に必要ですか?」等の、物品の購買の必要性を再確認するためのメッセージを注文確定の際の画面に表示するようにしてもよい。
【0058】
図9のステップS305において注文が行われると、ステップS213において、請求情報登録手段16は、生徒情報、及び支払者情報と紐づいた、新たな整理番号が付された請求案件を請求情報データベース26の明細26Bに追加することによって、請求情報を登録する。
【0059】
また、
図9のステップS305においては、指導者が、指導者端末3Cから運営サーバ1にログインし、ウェブページにおいて物品情報を閲覧し、自身が担当する学校生徒のために、必要な物品を必要な数量だけ注文することもできる。また、指導者が運営サーバ1にログインしたとき、ウェブページの物品情報を表示する画面に、生徒情報データベース24の項目「年長兄弟」に年上の兄弟姉妹を有する学校生徒の氏名を表示するようにしてもよい。
【0060】
また、
図9のステップS213において、運営サーバ1は、事業者への発注を受託し、S214において、事業者に注文書を送信する。
【0061】
図9のステップS405において、事業者は、注文書を受領し、S406において、学校に納品するとともに、指導者端末3Cに、請求の明細を送信する。請求の明細には、支払者が注文した物品については、物品を配布すべき学校生徒の氏名と物品の名称、数量、請求金額等が記載される。また、物品の代金が分割払いである場合には、今期分の請求金額が記載される。
【0062】
図9のステップS306において、指導者は教材等の物品を受領し、支払者が注文した物品については、二重買い、又は不要の物品を注文した等の問題がなければ学校生徒に物品を配布し、指導者が注文した物品については、物品を必要とする学校生徒に物品を配布する。
【0063】
図9のステップS307において、指導者は、実際に学校生徒に配布した物品の対価について、事業者に対し、請求を承認する旨を通知する。なんらかの事情で配布されない物品については、請求を不承認とし、返品することもできる。請求を不承認とした物品が支払者によって注文された物品であれば、指導者は、請求を不承認とした旨を集金代行システムの運営、及び支払者に通知し、請求を不承認とした請求案件を請求情報データベース26の明細26Bから消去することもできる。
【0064】
図9のステップS407において、事業者は、請求の承認、又は不承認の通知を受領する。
【0065】
図10のステップS108において、指導者は、学校生徒のために注文した教材等の物品の対価について、物品を配布した学校生徒に請求を振分け、各学校生徒に対する請求金額等の請求情報を運営サーバ1に通知する。学校生徒への請求の振分けにおいて、校費による支払い分がある場合には、校費による支払い分を減算した金額を各学校生徒に振り分ける。
【0066】
図10のステップS215において、請求情報登録手段16は、各学校生徒に振り分けられた請求についての請求情報を請求情報データベース26に登録し、ステップS216において、運営サーバ1は、請求情報データベース26に登録された請求情報を支払者に通知する。
【0067】
また、
図10のステップS108においては、PTA会費、修学旅行の積立金、給食費等の請求情報も、事業者(学校、給食センター、各地方自治体等)からの申請に基づいて、指導者の承認を経て、運営サーバ1に送信され、ステップS215において請求情報データベース26に登録され、ステップS216において通知される。
【0068】
図10のステップS308において、支払者は、請求情報データベース26に新たに登録された請求情報についての通知を受領する。支払者が受領する請求情報についての通知には、物品の対価であれば、物品が配布された学校生徒の氏名、物品の名称、数量、請求金額等が含まれる。また、PTA会費、修学旅行の積立金、給食費等も同様である。
【0069】
図11のステップS217において、運営サーバ1は、請求情報データベース26のヘッダー26Aに登録されている請求日に、今期の請求案件の請求金額を合算した請求書を支払者に発行し、「クレジットカード払い」、及び「口座振替」等の自動決済の準備をする。また、「コンビニ払い」、又は「銀行振込」を利用する支払者に対しては具体的な決済方法を通知する。
【0070】
自動決済の準備において、請求金額通知手段17は、
図9のステップS307、
図10のステップ108等において指導者の承認を経た請求案件についての請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する。
【0071】
図11のステップS309において、支払者は、運営サーバ1からの請求書を受領する。
【0072】
図11のステップS218において、電子決済機関は、請求情報データベース26のヘッダー26Aに登録されている支払期日に自動決済を実行し、請求金額通知手段17によって電子決済機関に通知された請求金額が運営を経て各事業者に入金され、決済結果が支払者に通知される。また、支払期日までに「コンビニ払い」、「銀行振り込み」等によって支払いが行われた請求金額も運営を経て各事業者に入金され、決済結果が支払者に通知される。なお、要保護児童、準要保護児童を対象とする請求については、別途決済が行われる。
【0073】
図11のステップS310において、支払者は、決済結果の通知を受領する。
【0074】
図11のステップS219において、運営サーバ1は、未納の支払者に督促メールを送信し、ステップS311において、支払者は、督促メールを受信し、ステップS312において、支払者は、支払いを行い、ステップS220において、運営は支払いを受領し、支払いのあった請求金額が事業者に入金される。
【0075】
図11のステップS221において、運営サーバ1は、更なる未納者に対し、督促をするように指導者に依頼し、ステップS109において、指導者は、督促依頼を受領し、ステップS110において、指導者は、未納者に対し督促を行い、ステップS313において、支払者は、督促を受領し、ステップS314において、支払者は、支払いを行い、ステップS222において、運営サーバ1の管理者である運営は、支払いのあった請求金額を事業者に入金し、支払われていない請求金額については請求を次期に繰り延べ、事業者に対する入金も繰り延べられる。
【0076】
以上、
図1から
図11を参照して説明したように、実施形態の集金代行システムによれば、生徒情報登録手段14が、学校生徒に関する生徒情報を生徒情報データベース24に登録し、指導者情報登録手段12が、学校生徒を指導する指導者に関する指導者情報を生徒情報と紐づけ、指導者情報データベース22に登録し、支払者情報登録手段15が、支払者に関する支払者情報を生徒情報と紐づけ、支払者情報データベース25に登録し、請求情報登録手段16が、学校の学校生徒からの集金に関する請求情報を支払者情報と紐づけ、請求情報データベース26に登録し、請求金額通知手段17が、生徒情報と紐づいた指導者の承認を経て、支払者情報と紐づいた、一定の決済期間内に登録される請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する。
【0077】
指導者の承認を経て請求が確定することによって、学校生徒から誤って教材の注文がなされたような場合にも、不要の教材の対価が支払者に請求されることがなく、システムの信頼性を高めることができ、学校の学校生徒からの集金を代行できる請求の費目を実質的に増大できる。
【0078】
また、上述したとおり、実施形態の集金代行システムにおいては、請求金額は、学校を介し学校生徒に配布される教材等の物品の対価を含む。従って、予め金額が決まっている授業料等の請求金額だけではなく、必要に応じて購入される教材、学用品等の物品についても学校生徒を介さずに支払者から直接に支払いを受けることができ、学校生徒が金銭を保管することに伴う危険を排除し、事業者は、安全かつ円滑に支払いを受けることができる。
【0079】
また、
図1から
図11を参照して説明したように、実施形態の集金代行システムによれば、兄弟情報出力手段18が、学校生徒が兄弟姉妹を有するか否かに関する兄弟情報を出力する。従って、指導者は、学校生徒が例えば年上の兄弟姉妹を有することを物品の注文の際などに知ることができ、二度買いを防止し、不要の物品の注文を防止することができる。また、支払者に対しても不要の物品を注文しないように注意を喚起することができる。
【0080】
〈実施形態2〉
以下、
図1から
図11を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。
【0081】
本実施形態においては、集金代行システムの運営は、地方自治体である市町村、都道府県等の公的機関であり、運営サーバ1は、市町村、都道府県等の公的機関によって管理される。支払者からの支払いや、電子決済機関における決済金額は、公的機関である運営を介し、事業者としての販売業者や学校に支払われる。また、未払いに対する督促は、基本的には、公的機関である運営から支払者に対し通知される。
【0082】
従来、市町村等の公的機関に対する市税等の各種支払いについて、金融機関における窓口納付、コンビニ納付、口座振替等が利用されている。加えて、近年においては、市税等の各種支払いについてクレジットカードでの決済も可能となっている。本実施形態においては、市町村、又は都道府県等の公的機関が各種支払いを受領するのと同様のシステムを利用することによって、市町村、又は都道府県等の公的機関が本発明における運営として機能するものである。以下、実施形態2において特徴的な部分のみを主に説明する。
【0083】
図11のステップS217において、運営サーバ1は、「クレジットカード払い」、及び「口座振替」等の自動決済の準備をする。また、「コンビニ払い」、又は「銀行振込」を利用する支払者に対しては、公的機関である運営を振込先とする具体的な決済方法を通知する。自動決済の準備においては、請求金額通知手段17は、
図9のステップS307、
図10のステップ108等において指導者の承認を経た請求案件についての請求情報に示されている請求金額を電子決済機関に通知する。
【0084】
図11のステップS218において、電子決済機関は、請求情報データベース26のヘッダー26Aに登録されている支払期日に自動決済を実行し、請求金額通知手段17によって電子決済機関に通知された請求金額が公的機関である運営を経て各事業者に入金され、決済結果が支払者に通知される。また、支払期日までに「コンビニ払い」、「銀行振り込み」等によって支払いが行われた請求金額も公的機関である運営を経て各事業者に入金され、決済結果が支払者に通知される。
【0085】
図11のステップS219において、運営サーバ1は、未納の支払者に市町村、都道府県等の公的機関の名義にて督促メールを送信し、ステップS311において、支払者は、督促メールを受信し、ステップS312において、支払者は、支払いを行い、ステップS220において、公的機関である運営は支払いを受領し、支払いのあった請求金額が事業者に入金される。
【0086】
図11のステップS221において、運営サーバ1は、更なる未納者に対し、督促をするように指導者に依頼し、ステップS109において、指導者は、督促依頼を受領し、ステップS110において、指導者は、未納者に対し督促を行い、ステップS313において、支払者は、督促を受領し、ステップS314において、支払者は、支払いを行い、ステップS222において、運営サーバ1の管理者である運営は、支払いのあった請求金額を事業者に入金し、支払われていない請求金額については請求を次期に繰り延べ、事業者に対する入金も繰り延べられる。
【0087】
以上、
図1から
図11を参照して説明したように、実施形態2によれば、運営サーバ1の管理者である運営が、市町村、都道府県等の公的機関であり、市町村、都道府県等の公的機関が、支払者に対する請求、督促の名義人となる。従って、支払者は、一般的に高い信頼を置ける公的機関から支払いを請求され、督促されることとなり、安心して支払いができるとともに、未払いに対する督促にも応じやすくなり、より円滑に支払いが行われ、学校の学校生徒からの集金を代行する集金代行処理において、集金を代行できる請求の費目を実質的に更に増大できる。
【0088】
以上、図面(
図1~
図11)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記(1)~(3))。
【0089】
(1)
図9のステップS404、S212、S305、S213、S214、及びS405の処理においては、学校生徒に特定の時期に配布されることが決まっているような教材、学用品(例えば、漢字ドリル、計算ドリル、理科用教材)等の物品については、支払者の代わりに指導者が、学級に所属する学校生徒の人数に基づいて、個々の学校生徒の事情等を考慮した上で、必要な数量の物品を事業者に注文するようにしてもよい。
【0090】
(2)本発明においては決済等の支払いが完了した後に納品を行うことも可能である。例えば、
図9のステップS406において、事業者は納品に先だって請求を行い、ステップS306において、指導者は、事業者からの請求通知に対し、承認、又は不承認の判断を下す。
図10のステップS108において、指導者は、承認した請求について、教材等の物品を配布すべき学校生徒に請求を振分け、各学校生徒に対する請求金額等の請求情報を運営に通知する。
【0091】
次に、ステップS215において請求情報データベース26に請求情報を登録し、
図11のステップS218において、電子決済機関が決済を実行し、決済が実行された後、事業者は学校に納品する。指導者は、承認した請求に対応する納品であり、且つ決済が予定どおりに完了している納品については、その納品を承認し、承認した納品について、運営等が請求金額を事業者に支払う。請求金額の未納等によって承認しない納品については返品等することもできる。
【0092】
(3)支払者からの支払いは、予めプールした預託金によって行うこともできる。指導者、又は運営が、学期の初めや月初め等の一定の期日に予め定められた金額を支払者から受領・保管し、支払者に対する請求が発生したときに、支払者から受領・保管している金額から請求金額を差し引く等の処理を行ってもよい。
【符号の説明】
【0093】
1…運営サーバ
2…ネットワーク
3…端末装置
12…指導者情報登録手段
14…生徒情報登録手段
15…支払者情報登録手段
16…請求情報登録手段
17…請求金額通知手段
18…兄弟情報出力手段
22…指導者情報データベース
24…生徒情報データベース
25…支払者情報データベース
26…請求情報データベース