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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088050
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】陳列箱及び陳列方法
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/11 20060101AFI20240625BHJP
   B65D 5/52 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
A47F5/11
B65D5/52 A
B65D5/52 C
B65D5/52 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203016
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】390020019
【氏名又は名称】レック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】小澤 一壽
【テーマコード(参考)】
3B118
3E060
【Fターム(参考)】
3B118GA08
3B118GA12
3B118GA37
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA03
3E060BC02
3E060CB06
3E060CB11
3E060CB12
3E060CB16
3E060CB22
3E060CC12
3E060CC34
3E060CE07
3E060CE15
3E060CE18
3E060CE19
3E060CE22
3E060CE30
3E060CF05
3E060DA04
3E060EA06
3E060EA14
3E060EA20
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、簡易且つ迅速に陳列することができる陳列箱及び陳列方法を提供するものである。
【解決手段】
陳列箱1は、球面又は曲面状を有する被収納物2を複数収納する略直方体形状の陳列箱1であって、この陳列箱1は、底面部材10と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14と、第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14の上部空間を覆う天井面部材15とを有し、底面部材10に対して陳列箱1の最後列から陳列箱1の最前列の被収納物2に向かって、下がり勾配に傾斜して設けられた底部部材4を有し、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んでおり、陳列箱1の最前列の被収納物2を露出させるように、天井面部材15の全体ではなく、天井面部材15の一部が開口又は除去されて、陳列箱1の最前列の被収納物2を陳列させるものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱であって、
この陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、
前記底面部材の上面に当接し、前記底面部材に対して前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって、下がり勾配に傾斜して設けられた底部部材を有し、
前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、
前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が開口又は除去されて、前記陳列箱の最上部であって前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させる
ことを特徴とする陳列箱。
【請求項2】
陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んだもので、その上に前記被収納物が積層されていない一層に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の陳列箱。
【請求項3】
球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱であって、
この陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、
前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、
前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を陳列させるものであり、
前記陳列箱が載置される載置面と前記陳列箱との間に設けた介在物により、前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって下がり勾配に傾斜している
ことを特徴とする陳列箱。
【請求項4】
陳列箱の最上部であって最前列の被収納物を露出させるように、天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を陳列させるものであり、前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んだもので、その上に前記被収納物が積層されていない一層に形成されている
ことを特徴とする請求項3記載の陳列箱。
【請求項5】
天井面部材の一部が除去された部位は、陳列箱の最上部であって最前列の被収納物を陳列させるためのものであり、
前記除去された部位で介在物を形成する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の陳列箱。
【請求項6】
天井面部材の一部を開口又は除去された残りの前記天井面部材の部位の上面に、宣伝広告又は、前記被収納物の商品説明のための表示部が設けられている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の陳列箱。
【請求項7】
球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱が載置面に載置され、
前記陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、
前記底面部材の上面に当接し、前記底面部材に対して前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって、下がり勾配に傾斜して設けられた底部部材を有し、
前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、
前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が開口又は除去されて、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させる
ことを特徴とする陳列方法。
【請求項8】
球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱が介在物を介して載置面に載置され、
前記陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、
前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、
前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるものであり、
前記陳列箱が載置される前記載置面と前記陳列箱との間に設けた前記介在物により、前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって下がり勾配に傾斜している
ことを特徴とする陳列方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陳列箱及び陳列方法に係り、特に、簡易且つ迅速に陳列することができる陳列箱及び陳列方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、外箱の内部にトレーを挿入し、外箱の前壁下部に形成した開口部からトレーを手前に引き出して、トレーの底壁の後部に連設した誘導板を外箱の後壁に当接するように後上がりに傾斜させた状態で、商品(陳列箱に収納される被収納物)を陳列するようにした陳列箱において、前記トレーの後部に、両側壁から底壁への切込により下方へ突出する脚片を形成し、トレーの底壁を後方が高くなるように傾斜させた被収納物の陳箱がある(特許文献参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-88943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記被収納物の陳列箱にあっては、特開2005-88943号公報の段落番号0013に記載されているように、被収納物を収納した陳列箱を小売店へ配送し、店頭で被収納物を陳列する際には、ジッパ(12)を引き裂いて、ミシン目(13)を切断し、外箱(1)の前壁(3)の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレー(2)を手前に引き出さねばならず、その作業が煩わしく、被収納物を簡易且つ迅速に陳列することができないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされた陳列箱及び陳列方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の陳列箱は、球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱であって、この陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、前記底面部材の上面に当接し、前記底面部材に対して前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって、下がり勾配に傾斜して設けられた底部部材を有し、前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が開口又は除去されて、前記陳列箱の最上部であって前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるものである。
【0007】
また、請求項2記載の陳列箱は、請求項1記載の陳列箱において、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んだもので、その上に前記被収納物が積層されていない一層に形成されているものである。
【0008】
また、請求項3記載の陳列箱は、球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱であって、この陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を陳列させるものであり、前記陳列箱が載置される載置面と前記陳列箱との間に設けた介在物により、前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって下がり勾配に傾斜しているものである。
【0009】
また、請求項4記載の陳列箱は、請求項3記載の陳列箱において、陳列箱の最上部であって最前列の被収納物を露出させるように、天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最上部であって最前列の前記被収納物を陳列させるものであり、前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んだもので、その上に前記被収納物が積層されていない一層に形成されているものである。
【0010】
また、請求項5記載の陳列箱は、請求項3又は請求項4記載の陳列箱において、天井面部材の一部が除去された部位は、陳列箱の最上部であって最前列の被収納物を陳列させるためのものであり、前記除去された部位で介在物を形成するものである。
【0011】
また、請求項6記載の陳列箱は、天井面部材の一部を開口又は除去された残りの前記天井面部材の部位の上面に、宣伝広告又は、前記被収納物の商品説明のための表示部が設けられているものである。
【0012】
また、請求項7記載の陳列方法は、球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱が載置面に載置され、前記陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、前記底面部材の上面に当接し、前記底面部材に対して前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって、下がり勾配に傾斜して設けられた底部部材を有し、前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が開口又は除去されて、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるものである。
【0013】
また、請求項8記載の陳列方法は、球面又は曲面状を有する被収納物を複数収納する略直方体形状の陳列箱が介在物を介して載置面に載置され、前記陳列箱は、底面部材と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材と、前記第1、第2、第3、第4の側壁面部材の上部空間を覆う天井面部材とを有し、前記陳列箱内の前記被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるものであり、前記陳列箱が載置される前記載置面と前記陳列箱との間に設けた前記介在物により、前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって下がり勾配に傾斜しているものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の陳列箱によれば、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱の前記被収納物が当接する底部部材は、前記載置面に対して前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって、下がり勾配に傾斜しており、例えば、出荷時、前記陳列箱の天井部の開口した開口部を天井面部材で覆い、例えば、店頭において、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が開口又は除去することにより、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるため、従来のように、ジッパを引き裂いて、ミシン目を切断し、外箱の前壁の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレーを手前に引き出させることなく、天井面部材の一部を開口又は除去するだけで、簡易且つ迅速に、しかも、従来のように、トレーを手前に引き出させるスペースがない分、陳列箱が載置される載置面の載置スペースを多く取らず、被収納物を陳列することができる。
【0015】
また、請求項2記載の陳列箱によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んだもので、その上に前記被収納物が積層されていない一層に形成されているため、陳列箱が嵩張らずコンパクトであり、しかも、前記陳列箱内の被収納物を深く手を伸ばさずにとることができ、更に、前記陳列箱の最前列の被収納物がない場合の確認が容易で、確認後、新たな陳列箱を迅速に、例えば、店頭に、供給して、陳列箱の取り換えを促進させ、商品の売り上げを向上させることができる。
【0016】
また、請求項3記載の陳列箱によれば、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱が載置される載置面と前記陳列箱との間に設けた介在物により、前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって下がり勾配に傾斜しており、例えば、出荷時、前記陳列箱の天井部の開口した開口部を天井面部材で覆い、例えば、店頭において、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるため、従来のように、ジッパを引き裂いて、ミシン目を切断し、外箱の前壁の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレーを手前に引き出させることなく、天井面部材の一部を除去し、載置面と前記陳列箱との間に介在物を設けるだけで、簡易且つ迅速に、しかも、従来のように、トレーを手前に引き出させるスペースがない分、前記陳列箱が載置される載置面の載置スペースを多く取らず、前記被収納物を陳列することができ、被収納物を陳列することができる。
【0017】
また、請求項4記載の陳列箱によれば、上述した請求項3記載の発明の効果に加え、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んだもので、その上に前記被収納物が積層されていない一層に形成されているため、陳列箱が嵩張らずコンパクトであり、しかも、前記陳列箱内の被収納物を深く手を伸ばさずにとることができ、更に、前記陳列箱の最前列の被収納物がない場合の確認が容易で、確認後、新たな陳列箱を迅速に、例えば、店頭に、供給して、陳列箱の取り換えを促進させ、商品の売り上げを向上させることができる。
【0018】
また、請求項5記載の陳列箱によれば、上述した請求項3又は請求項5記載の発明の効果に加え、天井面部材の一部が除去された部位は、陳列箱の最上部であって最前列の被収納物を陳列させるためのものであり、前記除去された部位で介在物を形成するため、廃棄する部位を少なくすると共に、天井面部材の除去された部位の有効活用を図ることができる。
【0019】
また、請求項6記載の陳列箱によれば、上述した請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、天井面部材の一部を開口又は除去された残りの前記天井面部材の部位の上面に、宣伝広告又は、前記被収納物の商品説明のための表示部が設けられているため、陳列箱内から被収納物を取り出す毎に、天井面部材の上面の表示部に需要者の目を向けさせ、注意を喚起させて、表示部の表示効果を高めることができる。
【0020】
また、請求項7記載の陳列方法によれば、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱の前記被収納物が当接する底部部材は、前記載置面に対して前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって、下がり勾配に傾斜しており、例えば、出荷時、前記陳列箱の天井部の開口した開口部を天井面部材で覆い、例えば、店頭において、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が開口又は除去することにより、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるため、従来のように、ジッパを引き裂いて、ミシン目を切断し、外箱の前壁の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレーを手前に引き出させることなく、天井面部材の一部を開口又は除去するだけで、簡易且つ迅速に、しかも、従来のように、トレーを手前に引き出させるスペースがない分、陳列箱が載置される載置面の載置スペースを多く取らず、被収納物を陳列することができる。
【0021】
また、請求項8記載の陳列方法によれば、陳列箱内の被収納物は、前記陳列箱の横方向と縦方向に並んでおり、前記陳列箱が載置される載置面と前記陳列箱との間に設けた介在物により、前記陳列箱の最後列から前記陳列箱の最前列の前記被収納物に向かって下がり勾配に傾斜しており、例えば、出荷時、前記陳列箱の天井部の開口した開口部を天井面部材で覆い、例えば、店頭において、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を露出させるように、前記天井面部材の全体ではなく、前記天井面部材の一部が除去されて、前記陳列箱の最前列の前記被収納物を陳列させるため、従来のように、ジッパを引き裂いて、ミシン目を切断し、外箱の前壁の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレーを手前に引き出させることなく、天井面部材の一部を除去し、載置面と前記陳列箱との間に介在物を設けるだけで、簡易且つ迅速に、しかも、従来のように、トレーを手前に引き出させるスペースがない分、前記陳列箱が載置される載置面の載置スペースを多く取らず、前記被収納物を陳列することができ、被収納物を陳列することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の一実施例の陳列箱の概略的斜視図である。
図2図2は、図1の概略的平面図である。
図3図3は、図1の陳列箱の実施品を上方より撮影した写真である。
図4図4は、図3の陳列箱内から取り出した底部部材と前記底部部材及び被収納物を取り除いた陳列箱を撮影した写真である。
図5図5は、図3の底部部材を撮影した写真である。
図6図6は、図4の陳列箱を展開した状態を撮影した写真である。
図7図7は、図1図6記載の陳列箱と異なる他の実施例の陳列箱の概略的斜視図である。
図8図8は、図7の概略的平面図である。
図9図9は、図7の陳列箱の実施品を上方より撮影した写真である。
図10図10は、図7の陳列箱を側面側から撮影した写真である。
図11図11は、図10の陳列箱を底面側から撮影した写真である。
図12図12は、図7の陳列箱の天井面部材の一部が除去される前の実施品の陳列箱から取り出し天井面部材を展開させた状態を撮影した写真である。
図13図13は、図12の天井面部材に連接した介在物の展開状態を撮影した写真である。
図14図14は、図13の展開状態の介在物の形成過程を撮影した写真である。
図15図15は、図14の介在物の形成過程を進めた状態を撮影した写真である。
図16図16は、図15の形成過程を進め、形成した介在物を陳列箱の底面部材に係止する前の状態を撮影した写真である。
図17図17は、図12の陳列箱を展開した状態を撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の一実施例の陳列箱及び陳列方法を図1乃至図6を参照して説明する。
図1に示す1は、被収納物2を複数収納する略直方体形状の陳列箱で、陳列箱1は、載置面3に載置されている。被収納物2は、球面又は曲面状を有するもので、より具体的には、カプセル玩具、球状の入浴剤等である。
【0024】
陳列箱1は、底面部材10と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14と、第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14の上部空間を覆う天井面部材15とを有している。陳列箱1は、例えば、段ボールで形成されている。
なお、図1記載の陳列箱1は、図6のABCDの部位を除去したものである。
図1に示す4は、底面部材10の上面に当接し、底面部材10に対して陳列箱1の最後列(2A、2B、2C、2D)から陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)に向かって、下がり勾配に傾斜して設けられた底部部材で、底部部材4は、例えば、段ボールで形成されている。
【0025】
陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んでおり、例えば、横方向に被収納物2が4個、縦方向に被収納物2が5個ならんでいる(図1参照)。
陳列箱1の被収納物2が当接する底部部材4は、載置面3に対して陳列箱1の最後列(2A、2B、2C、2D)から陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)に向かって、下がり勾配に傾斜している。
【0026】
図1に示すように、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を露出させるように、天井面部材15の全体ではなく、天井面部材15の一部15B(図6)が開口又は除去されて、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を陳列させるようにしている。
出荷時には、第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14の上部空間を天井面部材15で覆い、店頭において、天井面部材15の一部15B(図6のABCD)を開口又は除去されるもので、天井面部材15の一部が開口又は除去され易いように、ミシン目(例えば、図6のAB間、図6のBC間、図6のCD間にミシン目を設ける。)等が施されている。
天井面部材15の一部15B(図6)を開口又は除去された残りの天井面部材15の部位15Aの上面に、宣伝広告又は、被収納物2の商品説明のための表示部(15A)が設けられている。
そのため、陳列箱1内から被収納物2を取り出す毎に、天井面部材15の上面の表示部(15A)に需要者の目を向けさせ、注意を喚起させて、表示部(15A)の表示効果を高めることができる。
【0027】
なお、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んだものを積み重ねた多層(多段)のものでも良いが、望ましくは、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んだもので、その上に被収納物2が積層されていない一層に形成されているものが良い(図1参照)。
この陳列箱1によれば、二層以上段積みされたものに比べ、二層以上段積みされたものに比べ、陳列箱1が嵩張らずコンパクトであり、しかも、陳列箱1内の被収納物2を深く手を伸ばさずにとることができ、更に、陳列箱1の最前列の被収納物2がない場合の確認が容易で、確認後、新たな陳列箱1を迅速に、例えば、店頭に、供給して、陳列箱の取り換えを促進させ、商品の売り上げを向上させることができる。
【0028】
従って、上述した陳列箱1(陳列方法)によれば、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んでおり、陳列箱1の被収納物2が当接する底部部材4は、載置面3に対して陳列箱1の最後列(2A、2B、2C、2D)から陳列箱1の最前列(2a、2b、2c、2d)の被収納物2に向かって、下がり勾配に傾斜しており、例えば、出荷時、陳列箱1の天井部の開口した開口部を天井面部材15で覆い、例えば、店頭において、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を露出させるように、天井面部材15の全体ではなく、天井面部材15の一部15B(図6のABCD)が開口又は除去すれば、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を陳列させるため、従来のように、ジッパを引き裂いて、ミシン目を切断し、外箱の前壁の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレーを手前に引き出させることなく、天井面部材15の一部を開口15B(図6のABCD)又は除去するだけで、簡易且つ迅速に、しかも、従来のように、トレーを手前に引き出させるスペースがない分、陳列箱1が載置される載置面3の載置スペースを多く取らず、被収納物2を陳列することができる。例えば、陳列箱1の被収納物2aを取り出せば、被収納物2aの後方の被収納物2が傾斜面の底部部材4を転がって最前列へと供給される。
【0029】
なお、図6の第1の側壁面部材11の部材11Aを部材11B側に折り曲げ、折り曲げた部材11Aと部材11Bの間に第4の側壁面部材片14Xと第2の側壁面部材片12Xを差し込むと共に接着して、第1の側壁面部材11を立設することができる。また、一方の第3の側壁面部材片13Xと第4の側壁面部材14を、他方の第3の側壁面部材片13Yと第2の側壁面部材12を、天井面部材片15Cと第4の側壁面部材14を、それぞれ接着して、第2の側壁面部材12、第3の側壁面部材13、第4の側壁面部材14を立設すると共に、底部部材10の上に底部部材4を置き、部材15Xを部材11Aの内方に、部材15Yを第4の側壁面部材14の内方に、それぞれ位置させ、底部部材4の上に被収納物2を収納した後、第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14の上部空間を天井面部材15で覆って、陳列箱1を形成し、出荷する。出荷後、例えば、店頭において、図6のABCDの部位を除去して、図1図2図3の陳列箱1を形成することができる。
【0030】
次に述べる図7乃至図17記載の実施例においても、前述の図1乃至図6記載の実施例と同様、陳列箱1の横方向と縦方向に並んだものを積み重ねた多層(多段)のものでも良いが、望ましくは、陳列箱の最上部であって最前列の被収納物2を露出させるように、天井面部材15の全体ではなく、天井面部材15の一部が除去されて、陳列箱1の最上部であって最前列の被収納物2を陳列させるものであり、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んだもので、その上に被収納物2が積層されていない一層に形成されているのが良い。
この図7乃至図17記載の陳列箱1によれば、前述の図1乃至図6記載の実施例と同様、二層以上段積みされたものに比べ、陳列箱1が嵩張らずコンパクトであり、しかも、陳列箱1内の被収納物2を深く手を伸ばさずにとることができ、更に、陳列箱1の最前列の被収納物2がない場合の確認が容易で、確認後、新たな陳列箱1を迅速に、例えば、店頭に、供給して、陳列箱の取り換えを促進させ、商品の売り上げを向上させることができる。
また、上述した図1乃至図6記載の実施例においては、底部部材4を陳列箱1内に設けたが、本願発明は、これに限らず、例えば、図7に示すように、陳列箱1が載置される載置面3と陳列箱1との間に設けた介在物5により、陳列箱1の最後列から陳列箱1の最前列の被収納物2に向かって下がり勾配に傾斜している陳列箱1(陳列方法)としても良い(図7図17参照)。
【0031】
即ち、この場合の陳列箱1(陳列方法)は、球面又は曲面状を有する被収納物2を複数収納する略直方体形状の陳列箱1(陳列方法にあっては、陳列箱1が載置面3に載置され)であって、陳列箱1は、底面部材10と、四方を覆う第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14と、第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14の上部空間を覆う天井面部材15とを有し、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んだもので[例えば、横方向に被収納物2が4個、縦方向に被収納物2が5個ならんでいる(図7参照)]、その上に被収納物2が積層されていない一層に形成され、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を露出させるように、天井面部材15の全体ではなく、天井面部材15の一部15B(図17のABC)が除去されて、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を陳列させるものであり、陳列箱1が載置される載置面3と陳列箱1との間に設けた介在物5により、陳列箱1の最後列(2A、2B、2C、2D)から陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)に向かって下がり勾配に傾斜している。
【0032】
介在物5は、陳列箱1とは別個のものとしても良いが、望ましくは、天井面部材15の一部を除去された部位15B(図17のABC)で形成された側面視、三角筒の係止部付き係止体(5)の係止部51を陳列箱1の被収納物2の最前列より最後列に近い側の底面部材10の被係止部10Bに係止させ、底面部材10に対して陳列箱1の最後列から陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)に向かって下がり勾配に傾斜するようにする。52は第2の係止部で、53は第2の被係止部で、第2の被係止部53に第2の係止部52が係止して、介在物5を、側面視、三角筒に保持することができる。
【0033】
従って、上述した陳列箱1(陳列方法)によれば、陳列箱1内の被収納物2は、陳列箱1の横方向と縦方向に並んだもので、その上に被収納物2が積層されていない一層に形成され、陳列箱1が載置される載置面3と陳列箱1との間に設けた介在物5により、陳列箱1の最後列(2A、2B、2C、2D)から陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)に向かって下がり勾配に傾斜しており、例えば、出荷時、陳列箱1の天井部の開口した開口部を天井面部材15で覆い、例えば、店頭において、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を露出させるように、天井面部材15の全体ではなく、天井面部材15の一部15B(図17のABC)が除去されて、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)を陳列させるため、従来のように、ジッパを引き裂いて、ミシン目を切断し、外箱の前壁の下部を手前に倒して開口させた後、その開口部からトレーを手前に引き出させることなく、天井面部材15の一部を除去し、載置面3と陳列箱1との間に介在物5を設けるだけで、簡易且つ迅速に、しかも、従来のように、トレーを手前に引き出させるスペースがない分、陳列箱1が載置される載置面3の載置スペースを多く取らず、被収納物2を陳列することができ、更に、被収納物2が積層されていない一層であるため、陳列箱1が嵩張らずコンパクトで、陳列箱1内の被収納物2を深く手を伸ばさずにとることができ、しかも、陳列箱1の最前列の被収納物2(2a、2b、2c、2d)がない場合の確認が容易で、新たな陳列箱1を迅速に、例えば、店頭に、供給して、商品の売り上げを向上させることができる。
【0034】
なお、図17の第1の側壁面部材11の部材11Aを部材11B側に折り曲げ、折り曲げた部材11Aと部材11Bの間に第4の側壁面部材片14Xと第2の側壁面部材片12Xを差し込むと共に接着して、第1の側壁面部材11を立設することができる。また、一方の第3の側壁面部材片13Xと第4の側壁面部材14を、他方の第3の側壁面部材片13Yと第2の側壁面部材12を、天井面部材片15Cと第4の側壁面部材14を、それぞれ接着して、第2の側壁面部材12、第3の側壁面部材13、第4の側壁面部材14を立設すると共に、底部部材10の上に底部部材4を置き、部材15Dを部位15Bの側に折り曲げ、折り曲げた部材15Dを部材11Aの内方に位置させ、底部部材4の上に被収納物2を収納した後、第1、第2、第3、第4の側壁面部材11、12、13、14の上部空間を天井面部材15で覆って、陳列箱1を形成し、出荷する。
出荷後、店頭において、例えば、前記除去された部位で介在物5を形成するようにしても良い。即ち、図17のABC(図17のABCを除去し易いように図17のAB間、BC間をミシン目としても良い。)の部位を除去して、除去した図17のABCの部位で、図13図14図15図16に示すようにして介在物5を形成し、形成後、係止部51を底面部材10の被係止部10Bに係止させ、介在物5を陳列箱1に装着して、使用することができる(図7図8図9参照)。
【符号の説明】
【0035】
1 陳列箱
2 被収納物
3 載置面
4 底部部材
5 介在物(係止部付き係止体)
10 底面部材
11 第1の側壁面部材
12 第2の側壁面部材
13 第3の側壁面部材
14 第4の側壁面部材
15 天井面部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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