(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088128
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】印刷システム、及び印刷システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240625BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240625BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
G06F3/12 392
G06F3/12 322
G06F3/12 304
G06F3/12 336
G06F3/12 385
H04N1/00 127B
H04N1/00 127A
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203151
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕介
(72)【発明者】
【氏名】黒田 直人
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HK05
2C061HN05
2C061HN26
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC34
(57)【要約】
【課題】印刷物に係わるセキュリティーを向上でき、且つ、ユーザーに手間がかかることなく印刷装置によって印刷できるようにする。
【解決手段】印刷システム1000は、第1端末装置4、印刷装置1、及び第1サーバーを備え、第1端末装置4は、印刷装置1と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、印刷装置1に表示されるコードによって、印刷装置1のメールアドレスを取得し、第2通信経路を介して、電子データ、及び取得したメールアドレスを第1サーバーに送信し、第1サーバーは、受信したメールアドレスに基づいて、受信した電子データを、第3通信経路を介して印刷装置1へ送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末装置、印刷装置、及び第1サーバーを備え、
前記第1端末装置は、
前記印刷装置と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、前記印刷装置に表示されるコードによって、前記印刷装置の第1固有情報を取得し、
第2通信経路を介して、電子データ、及び取得した前記第1固有情報を前記第1サーバーに送信し、
前記第1サーバーは、
受信した前記第1固有情報に基づいて、受信した前記電子データを、第3通信経路を介して前記印刷装置へ送信する、
印刷システム。
【請求項2】
第2端末装置を備え、
前記第2端末装置は、前記電子データを前記第1サーバーに送信し、
前記第1端末装置は、前記第1サーバーから前記電子データを受信する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記第1端末装置は、
前記第1固有情報が、前記印刷装置に割り当てられたメールアドレスである場合、前記第2通信経路を介して、前記第1固有情報と前記電子データとを前記第1サーバーに送信し、
前記第1固有情報が、前記第3通信経路におけるアドレスである場合、前記第3通信経路を介して前記電子データを前記印刷装置へ送信する、
請求項1又は2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記第1端末装置は、
前記第1通信経路を介して前記印刷装置から、又は、前記コードから、前記第1固有情報を取得するための第2固有情報を取得し、取得した前記第2固有情報を前記第1サーバーに送信し、
前記第1サーバーは、
前記第1端末装置のユーザーが前記印刷装置の利用サービスにログインしている場合に、受信した前記第2固有情報を前記第1固有情報に変換し、変換した前記第1固有情報を前記第1端末装置に送信し、
前記第1端末装置は、
前記第1サーバーから前記第1固有情報を受信することで、前記第1固有情報を取得する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項5】
第3端末装置を備え、
前記第1サーバーは、
前記第3通信経路を介して、前記電子データを前記第3端末装置に送信し、
前記第3端末装置は、
前記第1サーバーから受信した前記電子データに基づいて、前記印刷装置のコマンド体系に従った制御コマンドと前記電子データとを含む印刷データを生成し、
前記第3通信経路、又は第4通信経路を介して、生成した前記印刷データを前記印刷装置に送信する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記第3端末装置は、
前記第1サーバーに、前記印刷装置に係わる情報を送信する、
請求項5に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記印刷装置で1枚印刷するための印刷権限情報を提供する第2サーバーを備え、
前記第1端末装置は、
前記第1端末装置のユーザーが前記印刷装置を利用するために課金した課金額を示す課金情報を、前記第2サーバーに送信し、
前記第2サーバーは、
前記第1端末装置から受信した前記課金情報が示す前記課金額に応じた数分、前記印刷権限情報を前記第1端末装置に送信し、
前記第1端末装置は、
前記第2サーバーから受信した前記印刷権限情報を用いて、前記電子データと前記第1固有情報とを前記第1サーバーに送信する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記第1サーバーは、
前記第1端末装置が前記第2サーバーに送信した前記課金情報を管理する、
請求項7に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記第1サーバーは、
前記印刷装置の印刷に係わる印刷情報を管理し、
管理している前記印刷情報に基づいて、前記印刷装置における印刷費用を算出し、
算出した前記印刷費用を前記印刷装置の設置者に提供する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項10】
前記第1サーバーは、
前記印刷装置の印刷に係わる印刷情報を管理し、
管理した前記印刷情報に基づいて、前記印刷装置における印刷費用を前記印刷装置の設置者の口座に振り込む、
請求項1又は9に記載の印刷システム。
【請求項11】
第1端末装置が、
印刷装置と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、前記印刷装置に表示されるコードによって、前記印刷装置の第1固有情報を取得し、
第2通信経路を介して、電子データ、及び取得した前記第1固有情報を第1サーバーに送信し、
第1サーバーが、
受信した前記第1固有情報に基づいて、受信した前記電子データを、第3通信経路を介して前記印刷装置へ送信する、
印刷システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、及び印刷システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーバーが、端末装置から受信した電子データを印刷装置に送信し、印刷装置が、サーバーから受信した電子データに基づいて印刷を実行する印刷システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1が開示する印刷システムは、実行指示端末のURLへのアクセスに応じて、印刷サーバーが、保存している印刷ジョブを印刷装置に送信し、印刷装置が、印刷サーバーから受信した印刷ジョブに基づいて印刷を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載のような印刷システムには、第三者が行き交う場所で印刷装置が印刷するシステムがある。しかしながら、この種のシステムは、ユーザーより先に、第三者が印刷物を閲覧できたり取得できたりするため、印刷物に係わるセキュリティーに懸念がある。そこで、従来から、この種のシステムにおいては、ユーザーが印刷装置の近くに居る場合に印刷装置が印刷を行う仕組みが提案されている。しかしながら、この仕組みでは、ユーザーが使用する端末装置と印刷装置とを同一のネットワークに参加させる必要があり、印刷装置による印刷においてユーザーに手間がかかっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の印刷システムは、第1端末装置、印刷装置、及び第1サーバーを備え、前記第1端末装置は、前記印刷装置と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、前記印刷装置に表示されるコードによって、前記印刷装置の第1固有情報を取得し、第2通信経路を介して、電子データ、及び取得した前記第1固有情報を前記第1サーバーに送信し、前記第1サーバーは、受信した前記第1固有情報に基づいて、受信した前記電子データを第3通信経路を介して前記印刷装置へ送信する。
【0006】
また、本開示の印刷システムの制御方法は、第1端末装置が、印刷装置と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、前記印刷装置に表示されるコードによって、前記印刷装置の第1固有情報を取得し、第2通信経路を介して、電子データ、及び取得した前記第1固有情報を第1サーバーに送信し、第1サーバーが、受信した前記第1固有情報に基づいて、受信した前記電子データを第3通信経路を介して前記印刷装置へ送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】印刷装置、第1端末装置、及び第2端末装置の構成を示す図。
【
図3】転送サーバー、提供サーバー、及び課金サーバーの構成を示す図。
【
図10】印刷システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[1.第1実施形態]
[1-1.印刷システムの構成]
図1は、印刷システム1000の構成を示す図である。
図1に示すように、印刷システム1000は、印刷装置1によって印刷を行うシステムである。本実施形態の印刷システム1000は、ホテルHTに設置された印刷装置1によって印刷を行う。印刷装置1が設置される場所は、フロントやロビーなどの客室以外の場所である。ホテルHTに設置された印刷装置1は、ホテルHTの利用者Pに利用される。
利用者Pは、本開示の「ユーザー」の一例である。
【0009】
印刷システム1000は、印刷装置1を備える。
印刷装置1は、ホテルHT内に構築されたローカルネットワークLNに接続する。ローカルネットワークLNは、通信装置2を介してワイドエリアネットワークWNに接続する。印刷装置1は、印刷媒体に画像を印刷する装置である。印刷装置1の印刷方式について制限はなく、インクジェット式や、電子転写式、ドットインパクト式、熱昇華式、サーマル式等の印刷方式を採用できる。本実施形態では、印刷装置1の印刷方式がインクジェット式である場合を例示する。
【0010】
ホテルHTに設置される印刷装置1においては、筐体の所定の位置に、NFC(Near Field Communication)タグ3が付されている。NFCタグ3には、印刷装置1に割り当てられたメールアドレス、又は、印刷装置1に割り当てられたIPアドレスが記録されている。NFCタグ3には、メールアドレス又はIPアドレスの他に、設置者ID(Identification)が記録されている。設置者IDとは、印刷装置1の設置者を一意に識別する情報である。以下では、印刷装置1の設置者を、単に、設置者という。本実施形態において、設置者は、ホテルHTを運営する主体などが例に挙げられる。
メールアドレス、及びIPアドレスは、本開示の「第1固有情報」の一例である。
【0011】
なお、印刷装置1には、NFCタグ3に代わって、メールアドレス又はIPアドレス、及び設置者IDが記録されたコードが表示されていてもよい。コードは、一次元コードでも二次元コードでもよい。コードの表示の態様は、コードが印刷されたタグ、ラベル、紙片が付される態様でもよいし、印刷装置1が備えるディスプレイがコードを表示する態様でもよい。
【0012】
印刷システム1000は、第1端末装置4を備える。
第1端末装置4は、利用者Pが使用するPC(Personal Computer)である。本実施形態では、第1端末装置4が、スマートフォンやタブレット端末などの携帯型のPCである場合を例示する。本実施形態の第1端末装置4は、電話機能を有していて、電話回線に接続している。なお、本実施形態の第1端末装置4は、ローカルネットワークLN及びワイドエリアネットワークWNに接続可能である。第1端末装置4には、印刷装置1を利用する利用サービスを受けるためのアプリケーションプログラムがインストールされている。以下、このアプリケーションプログラムを、「印刷アプリ」といい「411」の符号を付す。
【0013】
印刷システム1000は、第2端末装置5を備える。第2端末装置5は、利用者Pが使用するPCである。本実施形態では、第2端末装置5が、ラップトップ型のPCである場合を例示する。第2端末装置5は、ワイドエリアネットワークWNに接続する。第2端末装置5は、ローカルネットワークLNを介してワイドエリアネットワークWNに接続してもよいし、ローカルネットワークLNとは別のネットワークを介してワイドエリアネットワークWNに接続してもよい。
【0014】
印刷システム1000は、転送サーバー6を備える。
転送サーバー6は、第2端末装置5が記憶する電子データを第1端末装置4に転送するサーバー装置である。転送サーバー6は、ワイドエリアネットワークWNに接続し、第1端末装置4と第2端末装置5と通信する。
【0015】
印刷システム1000は、提供サーバー7を備える。
提供サーバー7は、印刷装置1の利用サービスを提供するサーバー装置である。提供サーバー7は、ワイドエリアネットワークWNに接続し、印刷装置1、第1端末装置4、及び課金サーバー8と通信する。
なお、転送サーバー6、及び提供サーバー7とは、第1サーバー13を構成する。第1サーバー13は、転送サーバー6、及び提供サーバー7を総称したサーバーである。
課金サーバー8は、本開示の「第2サーバー」の一例である。
【0016】
印刷システム1000は、課金サーバー8を備える。
課金サーバー8は、印刷装置1を利用するために課金された課金額に応じて、電子情報である印刷チケットを利用者Pに発行するサーバー装置である。印刷チケットとは、印刷装置1で1枚単位で印刷するための権限情報である。印刷システム1000では、1つの印刷チケットを用いて、印刷装置1で1枚印刷できる。課金サーバー8は、ワイドエリアネットワークWNに接続し、第1端末装置4、及び提供サーバー7と通信する。
印刷チケットは、本開示の「印刷権限情報」の一例である。
【0017】
印刷システム1000において、利用者Pは、印刷装置1で印刷を行う場合、課金によって事前に印刷チケットを発行させ、発行された印刷チケットを消費して印刷装置1により印刷を行う。また、印刷システム1000において、利用者Pは、第2端末装置5に記憶された電子データのうち、例えば画像を印刷装置1で印刷する場合、印刷対象の画像の画像データを第1端末装置4に転送させる。また、印刷システム1000において、利用者Pは、印刷装置1まで移動し、第1端末装置4を用いて印刷装置1に印刷させる。以下、印刷対象の一例として、画像データの印刷を前提に記述するが、文書ファイルなど、他の電子データを印刷対象にできることは、言うまでもない。
【0018】
[1-2.印刷システムの各装置の構成]
次に、印刷システム1000の各装置の構成について説明する。
図2は、印刷装置1、第1端末装置4、及び第2端末装置5の構成を示す図である。
【0019】
[1-2-1.印刷装置の構成]
まず、印刷装置1の構成について説明する。
印刷装置1は、印刷制御装置10、印刷通信部11、及び印刷部12を備える。
【0020】
印刷制御装置10は、印刷装置1の各部を制御する制御装置である。印刷制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサーである印刷プロセッサー100と、印刷メモリー110と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、印刷装置1の各部を制御する。
【0021】
印刷メモリー110は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。印刷メモリー110は、制御プログラム111、印刷プロセッサー100に処理されるデータを記憶する。印刷メモリー110は、不揮発性の記憶領域を有する。また、印刷メモリー110は、揮発性の記憶領域を備え、印刷プロセッサー100のワークエリアを構成してもよい。印刷メモリー110は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)によって構成される。
【0022】
印刷通信部11は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、印刷制御装置10の制御に従って、第3通信経路を介して提供サーバー7と通信する。第3通信経路は、ローカルネットワークLNを用いた通信経路である。なお、印刷通信部11の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0023】
印刷部12は、印刷媒体に対して画像を印刷する印刷機構を備える。印刷部12は、インクを吐出する印刷ヘッド、及び印刷媒体を搬送する搬送機構を備える。印刷部12は、印刷媒体の位置やサイズを検出する各種のセンサー、印刷ヘッドを走査させるヘッド走査機構等を備える構成でもよい。
【0024】
印刷プロセッサー100は、制御プログラム111を読み出して実行することにより、印刷通信制御部101、及び印刷制御部102として機能する。
印刷通信制御部101は、印刷通信部11を介して、提供サーバー7と通信する。
印刷制御部102は、印刷部12によって印刷を行う。
【0025】
[1-2-2.第1端末装置の構成]
次に、第1端末装置4の構成について説明する。
第1端末装置4は、第1端末制御装置40、第1端末通信部41、読取部42、及びタッチパネル43を備える。
【0026】
第1端末制御装置40は、第1端末装置4の各部を制御する制御装置である。第1端末制御装置40は、CPUなどのプロセッサーである第1端末プロセッサー400と、第1端末メモリー410と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、第1端末装置4の各部を制御する。
【0027】
第1端末メモリー410は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。第1端末メモリー410は、印刷アプリ411、第1端末プロセッサー400に処理されるデータを記憶する。第1端末メモリー410は、不揮発性の記憶領域を有する。また、第1端末メモリー410は、揮発性の記憶領域を備え、第1端末プロセッサー400のワークエリアを構成してもよい。第1端末メモリー410は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0028】
第1端末通信部41は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、第1端末制御装置40の制御に従って、第2通信経路を介して第1サーバーと通信可能である。第2通信経路は、ローカルネットワークLN以外のネットワークを用いた通信経路であり、本実施形態では電話回線を用いた通信経路を例示する。また、第1端末通信部41は、第1端末装置4がローカルネットワークLNに参加している場合、第1端末制御装置40の制御に従って、第3通信経路を介して印刷装置1と通信可能である。
【0029】
読取部42は、NFCモジュールやカメラを有し、読取対象に記録された情報を読み取り、読み取った情報を第1端末制御装置40に出力する。本実施形態では、読取部42は、近距離距離無線通信を行う第1通信経路を介してNFCタグ3から情報を読み取る。なお、NFCタグ3は、印刷装置1に付されているため、NFCタグ3と第1通信経路を介して通信することは、印刷装置1と第1通信経路を介して通信することに相当する。
【0030】
タッチパネル43は、液晶表示パネル等の表示パネルと、表示パネルに重ねて、或いは一体に設けられたタッチセンサーとを備える。表示パネルは、第1端末制御装置40の制御で、各種画像を表示する。タッチセンサーは、タッチ操作を検出し、第1端末制御装置40に出力する。第1端末制御装置40は、タッチセンサーからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0031】
第1端末プロセッサー400は、印刷アプリ411を読み出して実行することにより、印刷アプリ実行部401として機能する。
印刷アプリ実行部401は、第1端末通信部41を介して第1サーバー13と通信する。
印刷アプリ実行部401は、読取部42によって読取対象から情報を読み取る。
印刷アプリ実行部401は、タッチパネル43によって各種の情報を表示する。
印刷アプリ実行部401は、タッチパネル43を介して利用者Pから各種操作を受け付ける。
【0032】
[1-2-3.第2端末装置の構成]
次に、第2端末装置5の構成について説明する。
第2端末装置5は、第2端末制御装置50、第2端末通信部51、及び入力部52を備える。
【0033】
第2端末制御装置50は、第2端末装置5の各部を制御する制御装置である。第2端末制御装置50は、CPUなどのプロセッサーである第2端末プロセッサー500と、第2端末メモリー510と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、第2端末装置5の各部を制御する。
【0034】
第2端末メモリー510は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。第2端末メモリー510は、制御プログラム511、第2端末プロセッサー500に処理されるデータを記憶する。第2端末メモリー510は、不揮発性の記憶領域を有する。また、第2端末メモリー510は、揮発性の記憶領域を備え、第2端末プロセッサー500のワークエリアを構成してもよい。第2端末メモリー510は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0035】
第2端末通信部51は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、第2端末制御装置50の制御に従って、転送サーバー6と通信する。なお、第2端末通信部51の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0036】
入力部52は、第2端末装置5に設けられた操作スイッチや、タッチ入力機能を有するパネル、マウス、キーボード等の入力手段を接続し、入力手段に対する操作を検出し、検出結果を第2端末制御装置50に出力するインターフェイスである。第2端末制御装置50は、入力部52からの入力に基づいて、入力手段に対する操作に対応する処理を実行する。
【0037】
第2端末プロセッサー500は、制御プログラム511を読み出して実行することにより、端末通信制御部501、及び受付部502として機能する。
端末通信制御部501は、第2端末通信部51を介して転送サーバー6と通信する。
受付部502は、入力部52を介して利用者Pから各種操作を受け付ける。
【0038】
次に、各サーバーの構成について説明する。
図3は、転送サーバー6、提供サーバー7、及び課金サーバー8の構成を示す図である。
【0039】
[1-2-4.転送サーバーの構成]
まず、転送サーバー6の構成について説明する。
転送サーバー6は、転送制御装置60、及び転送通信部61を備える。
【0040】
転送制御装置60は、転送サーバー6の各部を制御する制御装置である。転送制御装置60は、CPUなどのプロセッサーである転送プロセッサー600と、転送メモリー610と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、転送サーバー6の各部を制御する。
【0041】
転送メモリー610は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。転送メモリー610は、制御プログラム611、転送用DB(database)612、転送プロセッサー600に処理されるデータを記憶する。転送メモリー610は、不揮発性の記憶領域を有する。また、転送メモリー610は、揮発性の記憶領域を備え、転送プロセッサー600のワークエリアを構成してもよい。転送メモリー610は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0042】
転送用DB612は、画像データを第1端末装置4に転送するためのデータベースである。転送用DB612に格納される1件のレコードには、ユーザーIDと端末通信情報とが記録されている。
ユーザーIDは、印刷アプリ411のユーザーを識別する情報である。
端末通信情報は、第1端末装置4と通信するための情報であり、アドレス情報が例に挙げられる。
【0043】
転送通信部61は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、転送制御装置60の制御に従って、第1端末装置4及び第2端末装置5と通信する。
【0044】
転送プロセッサー600は、制御プログラム611を読み出して実行することにより、転送通信制御部601として機能する。
転送通信制御部601は、転送通信部61を介して、第1端末装置4及び第2端末装置5と通信する。
【0045】
[1-2-5.提供サーバーの構成]
次に、提供サーバー7の構成について説明する。
提供サーバー7は、提供制御装置70、及び提供通信部71を備える。
【0046】
提供制御装置70は、提供サーバー7の各部を制御する制御装置である。提供制御装置70は、CPUなどのプロセッサーである提供プロセッサー700と、提供メモリー710と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、提供サーバー7の各部を制御する。
【0047】
提供メモリー710は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。提供メモリー710は、制御プログラム711、課金管理DB712、印刷管理DB713、設置者管理DB714、提供プロセッサー700に処理されるデータを記憶する。提供メモリー710は、不揮発性の記憶領域を有する。また、提供メモリー710は、揮発性の記憶領域を備え、提供プロセッサー700のワークエリアを構成してもよい。提供メモリー710は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0048】
課金管理DB712は、課金情報を管理するデータベースである。課金管理DB712に格納される1件のレコードには、ユーザーIDと、課金情報とが記録されている。課金情報は、印刷装置1を利用するために課金された課金額を示す情報である。
【0049】
印刷管理DB713は、印刷に係わる情報を管理するデータベースである。印刷管理DB713に格納される1件のレコードには、設置者ID、及び印刷情報が記録されている。印刷情報には、印刷対象の画像を示す画像データ、及び印刷条件が記録されている。
【0050】
設置者管理DB714は、設置者に係わる情報を管理するデータベースである。設置者管理DB714に格納される1件のレコードには、設置者通信情報、設置者口座情報、及び設置者IDが記録されている。
設置者通信情報は、設置者が使用するPCと通信するための情報であり、例えば、アドレスである。
設置者口座情報は、設置者が使用する口座を示す情報であり、口座番号などが例に挙げられる。
設置者管理DB714のレコードに記録されるメールアドレスは、設置者が設置した印刷装置1に割り当てられたメールアドレスである。
【0051】
提供通信部71は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、提供制御装置70の制御に従って、印刷装置1、第1端末装置4、第2端末装置5、及び課金サーバー8と通信する。
【0052】
提供プロセッサー700は、制御プログラム711を読み出して実行することにより、提供通信制御部701、生成部702、算出部703、及び振込部704として機能する。
【0053】
提供通信制御部701は、提供通信部71を介して、印刷装置1、第1端末装置4、第2端末装置5、及び課金サーバー8と通信する。
【0054】
生成部702は、印刷データを生成する。印刷データは、画像データと、印刷装置1のコマンド体系に準拠した制御コマンドと、を含む。
【0055】
算出部703は、印刷装置1における印刷費用を算出する。印刷費用は、消費した印刷媒体の費用や、消費したインクの費用などを含む。
【0056】
振込部704は、算出部703が算出した印刷費用を設置者の口座に振り込む。
【0057】
[1-2-6.課金サーバーの構成]
次に、課金サーバー8の構成について説明する。
課金サーバー8は、課金制御装置80、及び課金通信部81を備える。
【0058】
課金制御装置80は、課金サーバー8の各部を制御する制御装置である。課金制御装置80は、CPUなどのプロセッサーである課金プロセッサー800と、課金メモリー810と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、課金サーバー8の各部を制御する。
【0059】
課金メモリー810は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。課金メモリー810は、制御プログラム811、課金プロセッサー800に処理されるデータを記憶する。課金メモリー810は、不揮発性の記憶領域を有する。また、課金メモリー810は、揮発性の記憶領域を備え、課金プロセッサー800のワークエリアを構成してもよい。課金メモリー810は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0060】
課金通信部81は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、課金制御装置80の制御に従って、第1端末装置4、及び提供サーバー7と通信する。
【0061】
課金プロセッサー800は、制御プログラム811を読み出して実行することにより、課金通信制御部801、及び決定部802として機能する。
【0062】
課金通信制御部801は、課金通信部81を介して、第1端末装置4、及び提供サーバー7と通信する。
【0063】
決定部802は、発行する印刷チケットの数を決定する。
【0064】
[1-3.印刷システムの動作]
次に、印刷システム1000の動作について説明する。
【0065】
[1-3-1.印刷チケットの発行に係わる動作]
上述した通り、印刷システム1000において、利用者Pは、発行された印刷チケットを消費して印刷装置1により印刷を行う。
まず、印刷チケットの発行に係わる印刷システム1000の動作について説明する。
【0066】
図4は、印刷システム1000の動作を示すフローチャートである。
図4において、フローチャートFAは第1端末装置4の動作を示し、フローチャートFBは課金サーバー8の動作を示し、フローチャートFCは提供サーバー7の動作を示す。
【0067】
第1端末装置4の印刷アプリ実行部401は、印刷チケットの購入する購入操作を受け付ける(ステップSA1)。
【0068】
次いで、印刷アプリ実行部401は、発行要求情報を課金サーバー8に送信する(ステップSA2)。発行要求情報は、印刷チケットの発行を要求する情報である。発行要求情報には、利用者Pが印刷装置1を利用するために課金した課金額を示す課金情報が含まれる。また、発行要求情報には、ユーザーIDが含まれる。なお、ユーザーIDは、所定のタイミングで第1端末装置4に入力され、印刷アプリ実行部401が読み出し可能な記憶領域に記憶されている。
【0069】
フローチャートFBで示すように、課金通信制御部801は、発行要求情報を受信する(ステップSB1)。
【0070】
次いで、決定部802は、ステップSB1で受信された発行要求情報に含まれる課金情報が示す課金額に基づいて、利用者Pに発行する印刷チケットの枚数を決定する(ステップSB2)。例えば、「α」の課金額に対して20枚の印刷チケットを発行することが定められているとする。この場合において発行要求情報の課金情報が示す課金額が「2α」であると、決定部802は、発行する印刷チケットの枚数を40枚に決定する。
【0071】
次いで、課金通信制御部801は、発行要求情報の応答として、ステップSB2で決定された枚数分の印刷チケットを、第1端末装置4に送信する(ステップSB3)。
【0072】
フローチャートFAで示すように、印刷アプリ実行部401は、ステップSB2で決定された枚数分の印刷チケットを受信する(ステップSA3)。
【0073】
次いで、印刷アプリ実行部401は、受信した印刷チケットを第1端末メモリー410に記憶する(ステップSA4)。
【0074】
フローチャートFBで示すように、課金通信制御部801は、ステップSB1で受信した発行要求情報に含まれるユーザーIDと課金情報とを提供サーバー7に送信する(ステップSB4)。
【0075】
フローチャートFCで示すように、提供通信制御部701は、ユーザーIDと課金情報とを課金サーバー8から受信する(ステップSC1)。
【0076】
次いで、提供通信制御部701は、ステップSC1で受信したユーザーIDと課金情報とが記録されたレコードを、課金管理DB712に格納する(ステップSC2)。これにより、課金情報は、提供サーバー7によって管理されることになる。
【0077】
[1-3-2.画像データの転送に係わる動作]
上述した通り、第2端末装置5で作成した画像や第2端末装置5がダウンロードした画像などを印刷装置1によって印刷する場合、印刷システム1000では、第2端末装置5に記憶された画像データが第1端末装置4に転送される。
次に、画像データの転送に係わる印刷システム1000の動作について説明する。
【0078】
図5は、印刷システム1000の動作を示すフローチャートである。
図5において、フローチャートFDは第2端末装置5の動作を示し、フローチャートFEは転送サーバー6の動作を示し、フローチャートFFは第1端末装置4の動作を示す。
【0079】
フローチャートFDで示すように、受付部502は、転送する画像の選択操作、及び、選択された画像の画像データを転送する転送操作を受け付ける(ステップSD1)。
【0080】
次いで、端末通信制御部501は、転送要求情報を転送サーバー6に送信する(ステップSD2)。転送要求情報は、ステップSD1で選択された画像の画像データの転送を要求する情報であり、当該画像データと、ユーザーIDとが含まれる。ユーザーIDは、所定のタイミングで第2端末装置5に入力され、端末通信制御部501が読み出し可能な記憶領域に記憶されている。
【0081】
フローチャートFEで示すように、転送通信制御部601は、転送要求情報を受信する(ステップSE1)。
【0082】
次いで、転送通信制御部601は、転送用DB612から、転送要求情報に含まれるユーザーIDが記録されたレコードを特定する(ステップSE2)。
【0083】
次いで、転送通信制御部601は、ステップSE2で特定したレコードに含まれる端末通信情報に基づいて、ステップSE1で受信した転送要求情報に含まれる画像データを、第1端末装置4に送信する(ステップSE3)。
【0084】
フローチャートFFで示すように、印刷アプリ実行部401は、転送サーバー6から画像データを受信する(ステップSF1)。
【0085】
次いで、印刷アプリ実行部401は、ステップSF1で受信した画像データを第1端末メモリー410に記憶させる(ステップSF2)。
【0086】
[1-3-3.印刷に係わる動作]
上述した通り、利用者Pは、印刷装置1まで移動し、第1端末装置4を用いて印刷装置1に印刷を実行させる。
次に、第1端末装置4を用いて印刷装置1に印刷させる場合の印刷システム1000の動作について説明する。
【0087】
図6は、印刷システム1000の動作を示すフローチャートである。
図6において、フローチャートFGは第1端末装置4の動作を示し、フローチャートFHは提供サーバー7の動作を示し、フローチャートFIは印刷装置1の動作を示す。
【0088】
フローチャートFGで示すように、印刷アプリ実行部401は、印刷装置1に印刷させる画像の選択を受け付ける(ステップSG1)。ステップSG1で選択される画像は、第2端末装置5から転送された画像でもよいし、第1端末装置4が予め保持する画像でもよい。
【0089】
次いで、印刷アプリ実行部401は、ステップSG1で選択された画像の印刷に係わる印刷条件を受け付ける(ステップSG2)。ステップSG2で受け付ける印刷条件には、印刷枚数や、印刷媒体のサイズ、カラー又はモノクロの印刷態様などが含まれる。印刷アプリ実行部401は、印刷条件のうち印刷枚数に関しては、第1端末メモリー410に記憶されている印刷チケットの数を超えない範囲で受け付ける。換言すれば、印刷アプリ実行部401は、印刷チケットの数を超える印刷枚数の印刷条件を受け付けない。
【0090】
次いで、印刷アプリ実行部401は、読取部42によってNFCタグ3から情報を読み取る(ステップSG3)。
【0091】
次いで、印刷アプリ実行部401は、ステップSG3で読み取った情報に、メールアドレスが含まれるかIPアドレスが含まれるかを判定する(ステップSG4)。ステップSG4の判定は、「@」のような特定の記号を含むか否かや、文字列の体系等に基づいて行われる。
【0092】
印刷アプリ実行部401は、IPアドレスが含まれると判定した場合(ステップSG4:IPアドレス)、対応する処理を実行する(ステップSG5)。
【0093】
ステップSG5において、印刷アプリ実行部401は、第1端末装置4がローカルネットワークLNに接続していない場合、ローカルネットワークLNへの接続要求を行う。また、ステップSG5において、印刷アプリ実行部401は、第1端末装置4がローカルネットワークLNに接続している場合、ステップSG3で読み取ったIPアドレスを用いて、ステップSG1で選択された画像の画像データを印刷装置1へ送信する。また、ステップSG5において、印刷アプリ実行部401は、格納要求情報を提供サーバー7に送信する。格納要求情報には、ステップSG3で読み取った設置者IDと、ステップSG1で選択された画像の画像データと、ステップSG2で受け付けた印刷条件とが記録されている。なお、提供サーバー7の提供通信制御部701は、格納要求情報を受信すると、格納要求情報に含まれる設置者ID、画像データ、及び印刷条件が記録されたレコードを、印刷管理DB713に格納する。
【0094】
一方、印刷アプリ実行部401は、メールアドレスが含まれると判定した場合(ステップSG4:メールアドレス)、印刷指示情報を提供サーバー7に送信する(ステップSG6)。印刷指示情報は、提供サーバー7に対する印刷指示を示す情報である。印刷指示情報は、ステップSG3で読み取られたメールアドレスと、ステップSG1で選択された画像の画像データと、ステップSG2で受け付けた印刷条件とが記録されている。
【0095】
フローチャートFHで示すように、提供通信制御部701は、印刷指示情報を受信する(ステップSH1)。
【0096】
次いで、提供通信制御部701は、ステップSH1で受信された印刷指示情報に含まれる設置者ID、画像データ、及び印刷条件が記録されたレコードを、印刷管理DB713に格納する(ステップSH2)。
【0097】
次いで、生成部702は、ステップSH1で受信された印刷指示情報に記録された印刷条件及び画像データに基づいて、印刷データを生成する(ステップSH3)。
【0098】
次いで、提供通信制御部701は、ステップSH1で受信された印刷指示情報に記録されているメールアドレスを宛先に、ステップSH3で生成された印刷データを印刷装置1に送信する(ステップSH4)。
【0099】
フローチャートFIで示すように、印刷通信制御部101は、提供サーバー7から印刷データを受信する(ステップSI1)。
【0100】
次いで、印刷制御部102は、ステップSI1で受信された印刷データに基づいて、印刷部12により印刷を実行する(ステップSI2)。
【0101】
[1-3-4.印刷費用の提供に係わる動作]
本実施形態の印刷システム1000では、印刷費用が印刷装置1の設置者に提供される。
次に、印刷費用の提供に係わる動作について説明する。
図7は、提供サーバー7の動作を示すフローチャートFJである。
【0102】
算出部703は、印刷費用を算出するトリガーが発生したか否かを判定する(ステップSJ1)。当該トリガーとしては、現在日が所定日に至ったことや、現在時刻が所定時刻に至ったことなどが例に挙げられる。
【0103】
算出部703は、設置者管理DB714から1つレコードを特定する(ステップSJ2)。
【0104】
次いで、算出部703は、ステップSJ2で特定したレコードに含まれる設置者IDが記録されたレコードを、印刷管理DB713から全て特定する(ステップSJ3)。
【0105】
次いで、算出部703は、ステップSJ3で特定したレコードの各々について、レコードに記録された画像データ及び印刷条件を解析して、印刷費用を算出する(ステップSJ4)。
【0106】
ステップSJ4について説明する。
算出部703は、レコードごとに、画像データ及び印刷条件を解析して、印刷枚数や、印刷媒体のサイズ、インク使用量などの要素を取得し、取得した要素を、所定のアルゴリズムや、要素と費用とが関連付けられたテーブルなどに当てはめて、1件のレコードに対応する費用を算出する。そして、算出部703は、全レコードについて算出した費用を合算し、合算した費用を印刷費用とする。
【0107】
提供通信制御部701は、ステップSJ3で特定されたレコードの設置者通信情報に基づいて、ステップSJ4で算出された印刷費用を示す費用情報を印刷装置1の設置者に送信する(ステップSJ5)。このステップSJ5の送信によって、ステップSJ4で算出された印刷費用が、設置者に提供されることになる。
【0108】
次いで、算出部703は、ステップSJ2において設置者管理DB714の全てのレコードを特定したか否かを判定する(ステップSJ6)。
【0109】
設置者管理DB714において全てのレコードを特定していないと判定した場合(ステップSJ6:NO)、算出部703は、処理をステップSJ2に戻し、ステップSJ2において未特定のレコードを特定し、ステップSJ3以降の処理を実行する。
【0110】
一方、設置者管理DB714において全てのレコードを特定したと判定した場合(ステップSJ6:YES)、提供プロセッサー700は、本処理を終了する。
【0111】
[1-3-5.振込に係わる動作]
本実施形態の印刷システム1000では、印刷費用が印刷装置1の設置者の口座に振り込まれる。
次に、この振込に係わる動作について説明する。
図8は、提供サーバー7の動作を示すフローチャートFKである。
図8に示すフローチャートFKにおいて、
図7に示すフローチャートFJと同じステップについては同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0112】
振込部704は、印刷費用を振り込むトリガーが発生したか否かを判定する(ステップSK1)。当該トリガーとしては、現在日が所定日に至ったことが例に挙げられる。
【0113】
トリガーが発生したと振込部704が判定した場合(ステップSK1:YES)、算出部703は、ステップSJ2からステップSJ4を行う。
【0114】
次いで、振込部704は、ステップSJ3で特定されたレコードの設置者口座情報に基づいて、ステップSJ4で算出された印刷費用を設置者の口座に振り込む(ステップSK2)。なお、振込部704は、提供サーバー7を管理する主体の口座から、設置者の口座に振り込む。提供サーバー7を管理する主体の口座には、提供サーバー7が管理する課金情報が示す課金額が、課金サーバー8を管理する主体から振り込まれている。
【0115】
次いで、提供プロセッサー700は、ステップSJ6の処理を実行する。
【0116】
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
第1実施形態と第2実施形態とを比較し、第2実施形態では、NFCタグ3又は印刷装置1に表示されるコードに記録されている情報が、特定用文字列である。特定用文字列とは、印刷装置1を一意に特定する文字列である。
特定用文字列は、本開示の「第2固有情報」の一例である。
【0117】
また、第1実施形態と第2実施形態とを比較し、第2実施形態の印刷システム1000は、変換サーバー9をさらに備える。変換サーバー9は、特定用文字列をメールアドレスに変換する装置である。このメールアドレスは、印刷装置1に割り当てられているメールアドレスである。変換サーバー9は、ワイドエリアネットワークWNに接続し、第1端末装置4と通信する。
第2実施形態においても、メールアドレスは、本開示の「第1固有情報」の一例である。
【0118】
本実施形態では、転送サーバー6、提供サーバー7、及び変換サーバー9が第1サーバー14を構成する。第1サーバー14は、転送サーバー6、提供サーバー7、及び変換サーバー9を総称したサーバーである。
【0119】
[2-1.変換サーバーの構成]
変換サーバー9の構成について説明する。
図9は、変換サーバー9の構成を示す図である。
変換サーバー9は、変換制御装置90、及び変換通信部91を備える。
【0120】
変換制御装置90は、変換サーバー9の各部を制御する制御装置である。変換制御装置90は、CPUなどのプロセッサーである変換プロセッサー900と、変換メモリー910と、他の装置やセンサー類を接続するためのインターフェース回路とを備え、変換サーバー9の各部を制御する。
【0121】
変換メモリー910は、プログラムやデータを記憶するメモリーである。変換メモリー910は、制御プログラム911、変換用DB(database)912、変換プロセッサー900に処理されるデータを記憶する。変換メモリー910は、不揮発性の記憶領域を有する。また、変換メモリー910は、揮発性の記憶領域を備え、変換プロセッサー900のワークエリアを構成してもよい。変換メモリー910は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0122】
変換用DB912は、特定用文字列をメールアドレスに変換するためのデータベースである。変換用DB912に格納される1件のレコードには、特定用文字列とメールアドレスとが記録されている。なお、変換用DB912のレコードに記録されているメールアドレスは、印刷装置1に割り当てられたメールアドレスである。
【0123】
変換通信部91は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、変換制御装置90の制御に従って、第1端末装置4と通信する。
【0124】
変換プロセッサー900は、制御プログラム911を読み出して実行することにより、変換通信制御部901、及び変換部902として機能する。
【0125】
変換通信制御部901は、変換通信部91を介して、第1端末装置4と通信する。
【0126】
変換部902は、変換用DB912を参照して、特定用文字列をメールアドレスに変換する。変換部902は、利用者Pが印刷装置1の利用サービスにログインしている場合に、変換を行う。変換部902は、変換通信制御部901が受信した情報が、印刷アプリ411の機能によって送信された変換要求情報である場合、特定用文字列をメールアドレス変換する。変換要求情報は、特定用文字列をメールアドレスに変換することを要求する情報であり、特定用文字列を示す情報の他に、利用者Pが印刷装置1の利用サービスにログインしていることを示す情報が含まれる。一方で、変換部902は、変換通信制御部901が受信した情報が、変換要求情報以外の情報である場合、変換を行わない。
【0127】
[2-2.印刷システムの動作]
第1実施形態と第2実施形態と比較し、第2実施形態は、第1端末装置4を用いて印刷装置1に印刷させる場合の動作が、第1実施形態と異なる。その他の動作については、第2実施形態と第1実施形態とは同じである。
【0128】
図10は、第2実施形態の印刷システム1000の動作を示すフローチャートである。
図10において、フローチャートFLは第1端末装置4の動作を示し、フローチャートFMは変換サーバー9の動作を示し、フローチャートFNは提供サーバー7の動作を示し、フローチャートFOは印刷装置1の動作を示す。
【0129】
図10に示す各フローチャートにおいて、
図6に示す各フローチャートと同じステップについては同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0130】
フローチャートFLで示すように、印刷アプリ実行部401は、読取部42によってNFCタグ3から特定用文字列を読み取る(ステップSL1)。
【0131】
次いで、印刷アプリ実行部401は、変換要求情報を変換サーバー9に送信する(ステップSL2)。ステップSL2で送信される変換要求情報には、ステップSL1で読み取られた特定用文字列が記録されている。
【0132】
フローチャートFMで示すように、変換通信制御部901は、変換要求情報を受信する(ステップSM1)。
【0133】
次いで、変換部902は、ステップSM1で受信された変換要求情報に含まれる特定用文字列をメールアドレスに変換する(ステップSM2)。ステップSM2において、変換部902は、ステップSM1で受信された変換要求情報に含まれる特定用文字列が記録されたレコードを、変換用DB912から特定する。そして、変換部902は、変換要求情報に含まれる特定用文字列を、特定したレコードに記録されたメールアドレスに変換する。
【0134】
次いで、変換通信制御部901は、ステップSM2で変換されたメールアドレスを示す情報を、変換要求情報の応答として第1端末装置4に送信する(ステップSM3)。
【0135】
フローチャートFLで示すように、印刷アプリ実行部401は、メールアドレスを示す情報を変換サーバー9から受信する(ステップSL3)。
【0136】
次いで、印刷アプリ実行部401は、印刷指示情報を提供サーバー7に送信する(ステップSL4)。ステップSL4で送信される印刷指示情報は、ステップSL3で受信された情報が示すメールアドレスと、ステップSG2で受け付けた印刷条件と、ステップSG1で選択された画像の画像データとが記録されている。
【0137】
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
【0138】
[3-1.印刷システムの構成]
図11は、第3実施形態の印刷システム1000の構成を示す図である。
第1実施形態及び第2実施形態と比較し、第3実施形態の印刷システム1000は、第3端末装置15をさらに備える。
図11に示す印刷システム1000は、第1実施形態の構成において更に第3端末装置15を備える場合を例示しているが、第2実施形態の構成において更に第3端末装置15を備える構成でもよい。
【0139】
第3実施形態の第3端末装置15は、例えば、ホテルHTの従業員が使用するPCである。本実施形態では、第3端末装置15が、ラップトップ型のPCである場合を例示する。第3端末装置15は、ローカルネットワークLN以外のネットワークに接続している。第3端末装置15は、提供サーバー7と印刷装置1との通信を中継する。第3端末装置15には、プリンタードライバーがインストールされている。このプリンタードライバーは、第3端末装置15と接続する印刷装置1のコマンド体系に準拠した印刷データを生成する機能を有する。第3端末装置15は、定期的に、ローカルネットワークLNに接続する印刷装置1に係わる情報を提供サーバー7に送信する。印刷装置1に係わる情報としては、印刷装置1のメーカーや、印刷装置1の機種などが例に挙げられる。これにより、提供サーバー7は、印刷装置1に係わる情報を管理可能となる。
【0140】
また、第1実施形態及び第2実施形態と比較し、第3実施形態では、メールアドレスの代わりに印刷装置IDが用いられる。印刷装置IDは、印刷装置1を一意に特定する識別情報であり、メールアドレス以外の情報である。
本実施形態において、印刷装置IDは、本開示の「第1固有情報」の一例である。
【0141】
[3-2.印刷システムの動作]
次に、第3実施形態の印刷システム1000の動作について説明する。
第1実施形態及び第2実施形態と比較し、第3実施形態は、第1端末装置4を用いて印刷装置1に印刷させる場合の動作が、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。その他の動作については、第2実施形態と第1実施形態と同じである。
【0142】
第3実施形態の提供通信制御部701は、第1端末装置4から受信した印刷指示情報に含まれる画像データを第3端末装置15に送信する。そのため、第3実施形態の提供サーバー7は、印刷データを生成しない。なお、本実施形態の提供サーバー7は、第3端末装置15と通信するための通信情報と印刷装置IDとの対応関係を管理している。そのため、提供通信制御部701は、第1端末装置4から受信した印刷指示情報に含まれる印刷装置IDから当該通信情報と取得でき、適切に第3端末装置15に画像データを送信できる。
【0143】
第3端末装置15は、画像データを受信すると、プリンタードライバーの機能によって、受信した画像データに基づいて印刷データを生成する。次いで、第3端末装置15は、生成した印刷データを印刷装置1に送信する。印刷装置1は、第3端末装置15から受信した印刷データに基づいて印刷を実行する。また、第3端末装置15は、第3通信経路を介さずに印刷データを印刷装置1に送信してもよい。この場合、例えば、受信した画像データに基づいて生成した印刷データをUSBメモリー16に保存し、当該USBメモリー16を印刷装置1に装着するか、又は、USBケーブル17等の有線で第3端末装置15と印刷装置1とを接続することで、印刷データを印刷装置1に送信する。USBメモリー16又はUSBケーブル17等を用いた印刷データの通信経路を、第4通信経路とする。
【0144】
[4.他の実施形態]
上述した各実施形態は、一態様を示すものであり、任意に変形および応用が可能である。
【0145】
上述した各実施形態では、印刷システム1000がホテルHTに適用される場合を例示したが、印刷システム1000が適用される場所はホテルHTに限定されず、学習塾や、学校、駅、スーパー、百貨店などに適用されてもよい。すなわち、印刷システム1000が適用される場所は、第3者が行き交う場所に印刷装置1が設置される場所であればよい。
【0146】
上述した各実施形態では、第2通信経路として電話回線を用いた通信経路を例示したが、第2通信経路は、印刷装置1が接続するネットワーク以外のネットワークを用いた通信経路であればよい。
【0147】
上述した第1実施形態では、NFCタグ3又はコードから読み取られるアドレスがメールアドレス又はIPアドレスである。他の実施形態では、NFCタグ3又はコードから読み取られるメールアドレスのみでもよい。
【0148】
上述した各実施形態では、NFCタグ3が印刷装置1に付されている構成であるが、印刷装置1がNFCモジュールを備え、このNFCモジュールに上述の情報が記録されている構成としてもよい。
【0149】
上述した第1実施形態では、第1サーバー13が2つの装置により構成されている場合を例示した。しかしながら、第1サーバー13は、必ずしも2つの装置により構成されることに限定されない。第1サーバー13は、処理内容が異なる複数の装置を含んで構成されたものでもよいし、第1サーバー13の各機能を実行する単一の装置で構成されてもよい。
【0150】
上述した第2実施形態では、第1サーバー14が3つの装置に分かれている場合を例示した。しかしながら、第1サーバー14は、必ずしも3つの装置により構成されることに限定されない。第1サーバー14は、処理内容が異なる複数のサーバー装置を含んで構成されたものでもよいし、第1サーバー14の各機能を実行する単一の装置で構成されてもよい。
【0151】
印刷プロセッサー100、第1端末プロセッサー400、第2端末プロセッサー500、転送プロセッサー600、提供プロセッサー700、課金プロセッサー800、及び変換プロセッサー900の機能は、複数のプロセッサー、又は、半導体チップにより実現してもよい。
【0152】
図2、
図3、及び
図9に示した各部は一例であって、特に限定されない。必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。ソフトウェアで実現される機能の一部はハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部はソフトウェアで実現してもよい。その他、印刷装置1、第1端末装置4、第2端末装置5、転送サーバー6、提供サーバー7、課金サーバー8、及び変換サーバー9について他の各部の具体的な細部構成について、任意に変更可能である。
【0153】
図4-
図8、及び
図10に示す動作のステップ単位は、印刷システム1000の各部の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、適宜に入れ替えてもよい。
【0154】
[5.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)第1端末装置、印刷装置、及び第1サーバーを備え、前記第1端末装置は、前記印刷装置と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、前記印刷装置に表示されるコードによって、前記印刷装置の第1固有情報を取得し、第2通信経路を介して、電子データ、及び取得した前記第1固有情報を前記第1サーバーに送信し、前記第1サーバーは、受信した前記第1固有情報に基づいて、受信した前記電子データを第3通信経路を介して前記印刷装置へ送信する、印刷システム。
【0155】
この構成によれば、ユーザーが印刷装置の近くにいる場合に印刷装置に印刷させることができ、且つ、同一のネットワークに端末装置と印刷装置とが参加していなくても、端末装置を用いて印刷装置に印刷させることができる。よって、印刷物に係わるセキュリティーを向上でき、且つ、ユーザーに手間がかかることなく印刷装置によって印刷できる。
【0156】
(付記2)第2端末装置を備え、前記第2端末装置は、前記電子データを前記第1サーバーに送信し、前記第1端末装置は、前記第1サーバーから前記電子データを受信する、付記1に記載の印刷システム。
【0157】
この構成によれば、第2端末装置が記憶する画像を第1端末装置に転送できる。よって、印刷装置に印刷させる際に使用する端末装置と別の端末装置が記憶する画像も、印刷装置によって印刷できる。よって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0158】
(付記3)前記第1端末装置は、前記第1固有情報が、前記印刷装置に割り当てられたメールアドレスである場合、前記第2通信経路を介して、前記第1固有情報と前記電子データとを前記第1サーバーに送信し、前記第1固有情報が、前記第3通信経路におけるアドレスである場合、前記第3通信経路を介して前記電子データを前記印刷装置へ送信する、付記1又は付記2に記載の印刷システム。
【0159】
この構成によれば、第1固有情報の種類に応じて、電子データを送信する通信経路を切り替えることができる。よって、第1固有情報の種類によっては電子データを印刷装置に送信できないといった事態の発生を低減できる。
【0160】
(付記4)前記第1端末装置は、前記第1通信経路を介して前記印刷装置から、又は、前記コードから、前記第1固有情報を取得するための第2固有情報を取得し、取得した前記第2固有情報を前記第1サーバーに送信し、前記第1サーバーは、前記第1端末装置のユーザーが前記印刷装置の利用サービスにログインしている場合に、受信した前記第2固有情報を前記第1固有情報に変換し、変換した前記第1固有情報を前記第1端末装置に送信し、前記第1端末装置は、前記第1サーバーから前記第1固有情報を受信することで、前記第1固有情報を取得する、付記1から付記3のいずれか一つに記載の印刷システム。
【0161】
この構成によれば、端末装置のユーザーが印刷装置の利用サービスにログインしている場合に第2固有情報から第1固有情報に変換されるため、印刷装置によって印刷できるユーザーを制限できる。よって、印刷装置の不正利用を抑制できる。
【0162】
(付記5)第3端末装置を備え、前記第1サーバーは、前記第3通信経路を介して、前記電子データを前記第3端末装置に送信し、前記第3端末装置は、前記第1サーバーから受信した前記電子データに基づいて、前記印刷装置のコマンド体系に従った制御コマンドと前記電子データとを含む印刷データを生成し、前記第3通信経路、又は第4通信経路を介して、生成した前記印刷データを前記印刷装置に送信する、付記1から付記4のいずれか一つに記載の印刷システム。
【0163】
この構成によれば、第3端末装置が、第1サーバーから電子データを受信して印刷データを生成し、第3端末装置が印刷装置に印刷データを送信する。よって、第1サーバーが、印刷装置に対応する印刷データを生成する機能を有していない場合でも、ユーザーの近くで印刷装置が印刷可能なシステムを構築できる。
【0164】
(付記6)前記第3端末装置は、前記第1サーバーに、前記印刷装置に係わる情報を送信する、付記5に記載の印刷システム。
【0165】
この構成によれば、第1サーバーが印刷装置に係わる情報を管理できるようになる。そのため、印刷装置に対応する印刷データを生成する機能を有していない場合でも、第1サーバーは、印刷装置に係わる情報を活用した処理を実行可能となる。
【0166】
(付記7)前記印刷装置で1枚印刷するための印刷権限情報を提供する第2サーバーを備え、前記第1端末装置は、前記第1端末装置のユーザーが前記印刷装置を利用するために課金した課金額を示す課金情報を、前記第2サーバーに送信し、前記第2サーバーは、前記第1端末装置から受信した前記課金情報が示す前記課金額に応じた数分、前記印刷権限情報を前記第1端末装置に送信し、前記第1端末装置は、前記第2サーバーから受信した前記印刷権限情報を用いて、前記電子データと前記第1固有情報とを前記第1サーバーに送信する、付記1から付記6のいずれか一つに記載の印刷システム。
【0167】
この構成によれば、印刷物に係わるセキュリティーを向上でき、且つ、ユーザーに手間がかかることなく印刷装置によって印刷できるシステムに加えて、課金によって印刷できるシステムを構築できる。
【0168】
(付記8)前記第1サーバーは、前記第1端末装置が前記第2サーバーに送信した前記課金情報を管理する、付記7に記載の印刷システム。
【0169】
この構成によれば、印刷権限情報を提供するサーバーと別のサーバーが課金情報を管理する。そのため、印刷権限情報を提供するサーバーと別のサーバーが課金情報を活用できる。
【0170】
(付記9)前記第1サーバーは、前記印刷装置の印刷に係わる印刷情報を管理し、管理している前記印刷情報に基づいて、前記印刷装置における印刷費用を算出し、算出した前記印刷費用を前記印刷装置の設置者に提供する、付記1から付記8のいずれか一つに記載の印刷システム。
【0171】
この構成によれば、印刷費用が印刷装置の設置者に提供されるため、印刷装置の設置者が印刷費用を活用できるようになる。よって、印刷装置の設置者にとっての利便性を向上できる。
【0172】
(付記10)前記第1サーバーは、前記印刷装置の印刷に係わる印刷情報を管理し、管理した前記印刷情報に基づいて、前記印刷装置における印刷費用を前記印刷装置の設置者の口座に振り込む、付記1から付記9のいずれか一つに記載の印刷システム。
【0173】
この構成によれば、印刷費用が印刷装置の設置者の口座に自動的に振り込まれるため、印刷装置の設置者が印刷費用を回収したりする必要がない。よって、印刷装置の設置者にとっての利便性を向上できる。
【0174】
(付記11)第1端末装置が、印刷装置と近距離無線通信を行う第1通信経路によって、又は、前記印刷装置に表示されるコードによって、前記印刷装置の第1固有情報を取得し、第2通信経路を介して、電子データ、及び取得した前記第1固有情報を第1サーバーに送信し、第1サーバーが、受信した前記第1固有情報に基づいて、受信した前記電子データを第3通信経路を介して前記印刷装置へ送信する、印刷システムの制御方法。
【0175】
この構成によれば、付記1に記載の印刷システムと同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0176】
1…印刷装置、2…通信装置、3…NFCタグ、4…第1端末装置、5…第2端末装置、6…転送サーバー、7…提供サーバー、8…課金サーバー、9…変換サーバー、13、14…第1サーバー、15…第3端末装置、1000…印刷システム、HT…ホテル、LN…ローカルネットワーク、P…利用者(ユーザー)、WN…ワイドエリアネットワーク。