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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088217
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
H01R13/52 301E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203279
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】柏田 知一
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE07
5E087EE11
5E087FF12
5E087LL03
5E087LL12
5E087MM05
5E087MM08
5E087MM12
5E087RR03
5E087RR04
5E087RR12
(57)【要約】
【課題】幅方向の小型化を可能としたコネクタを提供すること。
【解決手段】コネクタ11は、芯線12aと絶縁被覆12bとを有する複数の電線12に固定される。コネクタ11は、芯線12aに接続される端子21と、芯線12a及び端子21を覆う樹脂ハウジング22と、樹脂ハウジング22を覆うとともに金属ケースに固定するための固定孔23eを有する金属シェル23と、絶縁被覆12bに沿った液体の浸入を阻止するゴム栓24とを備える。ゴム栓24は、絶縁被覆12bと金属シェル23との間に介在され、固定孔23eは、複数の電線12が並設される幅方向において、複数の電線12同士の間に設けられている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯線と絶縁被覆とを有する複数の電線に固定されるコネクタであって、
前記芯線に接続される端子と、
前記芯線及び前記端子を覆う樹脂ハウジングと、
前記樹脂ハウジングを覆うとともに、外部アース部材に固定するための固定孔を有する金属シェルと、
前記絶縁被覆に沿った液体の浸入を阻止するゴム栓と、
を備え、
前記ゴム栓は、前記絶縁被覆と前記金属シェルとの間に介在され、
前記固定孔は、前記複数の電線が並設される幅方向において、前記複数の電線同士の間に設けられている、
コネクタ。
【請求項2】
前記芯線は、前記絶縁被覆から露出するとともに前記絶縁被覆の内部よりも扁平形状の扁平接続部を有するものであり、前記扁平接続部の薄肉方向が前記幅方向に沿うように配置され、
前記固定孔は、前記扁平接続部同士の間に設けられている、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記端子は、板状の端子接続部を有し、前記扁平接続部と溶接によって固定されている、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記樹脂ハウジングは、前記扁平接続部を前記幅方向に挟む位置で前記芯線の先端方向に向かうほど前記幅方向の間隔が徐々に小さくなる一対の縮幅壁部を有する、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記樹脂ハウジングは、前記端子を前記幅方向に挟む位置に一対の端子被覆壁部を有し、
前記一対の端子被覆壁部の内面同士の間隔は、前記絶縁被覆の直径よりも小さい、
請求項1に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電線の端部に固定されるコネクタとしては、電線の芯線に接続される端子と、端子を区画して覆う樹脂ハウジングと、樹脂ハウジングを覆う電磁シールド機能を有した金属シェルとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このコネクタは、電線の絶縁被覆における外周に外嵌されるとともに樹脂ハウジングに内嵌されることで、絶縁被覆に沿った液体の浸入を阻止するゴム栓を備える。また、金属シェルは、複数の電線が並設される方向である幅方向の外側に突出した固定部を有する。コネクタは、固定部に設けられた固定孔を貫通するボルトによって、外部アース部材である金属ケース等に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-157417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記したようなコネクタでは、ゴム栓が金属シェルに覆われた樹脂ハウジングに内嵌されるため、ゴム栓と樹脂ハウジングと金属シェルとが幅方向に並ぶことになる。よって、コネクタが幅方向に大型化してしまうという問題がある。また、上記したようなコネクタでは、固定孔が金属シェルの幅方向の外側に突出した固定部に設けられるため、コネクタが幅方向に大型化してしまうという問題がある。
【0005】
本開示の目的は、幅方向の小型化を可能としたコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のコネクタは、芯線と絶縁被覆とを有する複数の電線に固定されるコネクタであって、前記芯線に接続される端子と、前記芯線及び前記端子を覆う樹脂ハウジングと、前記樹脂ハウジングを覆うとともに、外部アース部材に固定するための固定孔を有する金属シェルと、前記絶縁被覆に沿った液体の浸入を阻止するゴム栓と、を備え、前記ゴム栓は、前記絶縁被覆と前記金属シェルとの間に介在され、前記固定孔は、前記複数の電線が並設される幅方向において、前記複数の電線同士の間に設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本開示のコネクタによれば、幅方向の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態におけるコネクタと相手側コネクタの斜視図である。
図2図2は、一実施形態におけるコネクタの分解斜視図である。
図3図3は、一実施形態におけるコネクタの分解斜視図である。
図4図4は、一実施形態におけるコネクタの側面図である。
図5図5は、図4における5-5線に沿った断面図である。
図6図6は、図5における6-6線に沿った断面図である。
図7図7は、一実施形態におけるコネクタの一部分解正面図である。
図8図8は、一実施形態におけるコネクタの一部正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
[1]芯線と絶縁被覆とを有する複数の電線に固定されるコネクタであって、前記芯線に接続される端子と、前記芯線及び前記端子を覆う樹脂ハウジングと、前記樹脂ハウジングを覆うとともに、外部アース部材に固定するための固定孔を有する金属シェルと、前記絶縁被覆に沿った液体の浸入を阻止するゴム栓と、を備え、前記ゴム栓は、前記絶縁被覆と前記金属シェルとの間に介在され、前記固定孔は、前記複数の電線が並設される幅方向において、前記複数の電線同士の間に設けられている。
【0010】
同構成によれば、ゴム栓は、絶縁被覆と金属シェルとの間に介在されるため、例えば、絶縁被覆と樹脂ハウジングとの間に介在されるものに比べて、コネクタの幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、ゴム栓が、例えば、絶縁被覆と樹脂ハウジングとの間に介在されるものでは、ゴム栓と樹脂ハウジングと金属シェルとが幅方向に並ぶことでコネクタの幅方向の大型化を招いてしまうがこれを回避することができる。また、固定孔は、幅方向において、複数の電線同士の間に設けられているため、コネクタの幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、固定孔が、例えば、金属シェルの幅方向の外側に突出した固定部に設けられるものでは、コネクタの幅方向の大型化を招いてしまうがこれを回避することができる。
【0011】
[2]上記[1]において、前記芯線は、前記絶縁被覆から露出するとともに前記絶縁被覆の内部よりも扁平形状の扁平接続部を有するものであり、前記扁平接続部の薄肉方向が前記幅方向に沿うように配置され、前記固定孔は、前記扁平接続部同士の間に設けられていてもよい。
【0012】
同構成によれば、芯線は、扁平接続部を有し、扁平接続部の薄肉方向が幅方向に沿うように配置され、固定孔は、扁平接続部同士の間に設けられるため、コネクタの幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、扁平接続部の薄肉方向が幅方向に沿うように配置されることで扁平接続部同士の間に大きなスペースを確保することができるので、例えば、複数の電線同士の間隔を広げることなく、固定孔を複数の電線同士の間に設けることができる。よって、コネクタの幅方向の小型化を図ることができる。
【0013】
[3]上記[2]において、前記端子は、板状の端子接続部を有し、前記扁平接続部と溶接によって固定されていてもよい。
同構成によれば、端子は、板状の端子接続部を有し、扁平接続部と溶接によって固定されているため、例えば、板状の端子接続部を有さずに、圧着等によって固定した場合に比べて、コネクタの幅方向の小型化を図ることが可能となる。
【0014】
[4]上記[2]または上記[3]において、前記樹脂ハウジングは、前記扁平接続部を前記幅方向に挟む位置で前記芯線の先端方向に向かうほど前記幅方向の間隔が徐々に小さくなる一対の縮幅壁部を有していてもよい。
【0015】
同構成によれば、樹脂ハウジングは、扁平接続部を挟む位置で芯線の先端方向に向かうほど幅方向の間隔が徐々に小さくなる一対の縮幅壁部を有するため、樹脂ハウジングの幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、扁平接続部は、絶縁被覆の部位よりも幅方向の寸法が小さくなるため、それらの寸法に応じて、樹脂ハウジングの幅方向の小型化を図ることができる。よって、コネクタの幅方向の小型化を図ることができる。
【0016】
[5]上記[1]から上記[4]のいずれか1つにおいて、前記樹脂ハウジングは、前記端子を前記幅方向に挟む位置に一対の端子被覆壁部を有し、前記一対の端子被覆壁部の内面同士の間隔は、前記絶縁被覆の直径よりも小さくてもよい。
【0017】
同構成によれば、樹脂ハウジングは、端子を幅方向に挟む位置に一対の端子被覆壁部を有し、一対の端子被覆壁部の内面同士の間隔は、絶縁被覆の直径よりも小さいため、端子と対応した位置での樹脂ハウジングの幅方向の小型化を図ることができる。よって、コネクタの幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、一対の端子被覆壁部の内面同士の間隔が絶縁被覆の部位をも収容可能な構成では、一対の端子被覆壁部の間の無駄な空間が大きくなってしまうが、これを回避することができる。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」や「直交」や「真円」は、厳密に平行や直交や真円の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交や真円の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0019】
[コネクタ11の構成]
図1及び図4に示すように、コネクタ11は、複数の電線12の端部に固定されるものであり、相手側コネクタ13に嵌合されるとともに、外部アース部材としての金属ケース14に固定されるものである。なお、本実施形態のコネクタ11は、2つの電線12の端部に固定されるものである。
【0020】
また、図中には、第1軸線Xと、第1軸線Xと直交する第2軸線Yと、第1軸線Xと第2軸線Yとに直交する第3軸線Zとを図示している。本実施形態では、第1軸線Xに沿った方向を幅方向とし、第2軸線Yに沿った方向を前後方向とし、第3軸線Zに沿った方向を軸方向として説明する。
【0021】
図2及び図3に示すように、コネクタ11は、端子21と、樹脂ハウジング22と、金属シェル23と、ゴム栓24と、リテーナ25と、金属ブラケット26と、かしめリング27とを備える。端子21と樹脂ハウジング22とゴム栓24とは、電線12の数に応じて2つずつ設けられている。
【0022】
(端子21の構成)
図5に示すように、電線12は、芯線12aと絶縁被覆12bとを有する。端子21は、絶縁被覆12bから露出した芯線12aの端部に接続される。
【0023】
詳しくは、芯線12aは、絶縁被覆12bから露出するとともに絶縁被覆12bの内部よりも扁平形状の扁平接続部12cを有する。すなわち、扁平接続部12cは、扁平方向である薄肉方向が絶縁被覆12bの内部における芯線12aの直径よりも小さい。複数の電線12は、扁平接続部12cの薄肉方向が複数の電線12が並設される方向である幅方向に沿うように配置される。端子21は、相手側コネクタ13の相手側端子13a(図1参照)が嵌合可能な端子嵌合部21aと、扁平接続部12cと接続される板状の端子接続部21bとを有する。なお、端子21は、金属板材が折り曲げられて形成されているが、図面では、その詳細を図示せずに模式的に図示している。端子21は、端子接続部21bが扁平接続部12cと板厚方向に重ねられて溶接によって固定されている。なお、本実施形態では、扁平接続部12cは、端子接続部21bと接触された状態で潰されることによって扁平形状に形成され、その状態で端子接続部21bと抵抗溶接されている。
【0024】
(樹脂ハウジング22の構成)
図2図3及び図5に示すように、樹脂ハウジング22は、露出した芯線12a、すなわち扁平接続部12c及び端子21を覆うように筒状に形成されている。図3に示すように、樹脂ハウジング22は、端子嵌合部21aと対応した位置に前方に開口して相手側端子13a(図1参照)が挿通可能な端子用開口22aを有する。
【0025】
また、図5に示すように、樹脂ハウジング22は、扁平接続部12cを幅方向に挟む位置で軸方向に沿った先端方向であって芯線12aの先端方向に向かうほど幅方向の間隔が徐々に小さくなる一対の縮幅壁部22bを有する。
【0026】
また、樹脂ハウジング22は、端子21を幅方向に挟む位置に一対の端子被覆壁部22cを有し、それら一対の端子被覆壁部22cの内面同士の間隔は、絶縁被覆12bの直径よりも小さく設定されている。すなわち、樹脂ハウジング22は、絶縁被覆12bの直径や扁平接続部12cの幅や端子21の幅に応じて内部の無駄な空間が小さくなるように一対の縮幅壁部22bと一対の端子被覆壁部22cとを有している。
【0027】
(金属シェル23の構成)
図5に示すように、金属シェル23は、樹脂ハウジング22を覆うように形成されている。金属シェル23は、軸方向の基端部に開口部23aを有しつつ軸方向の先端方向に延びるハウジング収容部23bを有する。ハウジング収容部23bは、樹脂ハウジング22の形状に応じて、樹脂ハウジング22をほぼ隙間無く収容可能な形状に形成されている。ハウジング収容部23bは、樹脂ハウジング22の数に応じて幅方向に2つ並設されている。また、図6に示すように、金属シェル23は、ハウジング収容部23bの先端側と連通するように前方に開口した連通孔23cを有する。
【0028】
また、図5に示すように、金属シェル23は、2つのハウジング収容部23bの間に、区画壁23dを有する。区画壁23dは、金属シェル23の軸方向の全体に形成されている。そして、図5及び図6に示すように、金属シェル23における区画壁23dには、前後方向に貫通する固定孔23eが設けられている。すなわち、固定孔23eは、複数の電線12が並設される幅方向において、複数の電線12同士の間に設けられている。言い換えると、固定孔23eは、一方の電線12が配設される幅方向の位置と、他方の電線12が配設される幅方向の位置との間の幅方向の位置に設けられている。図5に示すように、固定孔23eは、扁平接続部12c同士の間に設けられている。言い換えると、固定孔23eは、扁平接続部12cが配設される軸方向の位置と重なる軸方向の位置に設けられている。図1及び図6に示すように、金属シェル23は、固定孔23eを貫通して金属ケース14の雌ねじ14aに螺合されるボルト28によって、金属ケース14に固定可能とされている。
【0029】
(ゴム栓24の構成)
図5に示すように、ゴム栓24は、絶縁被覆12bに沿ったコネクタ11内への液体の浸入を阻止するように形成されている。詳しくは、ゴム栓24は、絶縁被覆12bと金属シェル23の開口部23aとの間に介在される筒状に形成されている。ゴム栓24は、絶縁被覆12bと金属シェル23の開口部23aとに密着することで、コネクタ11内への液体の浸入を阻止する。
【0030】
(リテーナ25の構成)
図2図3及び図5に示すように、リテーナ25は、金属シェル23に係止され、ゴム栓24の脱落を阻止するように構成されている。詳しくは、リテーナ25は、樹脂製である。リテーナ25は、金属シェル23から外部に突出するとともに絶縁被覆12bの外周に接触する2つの接触筒部25aを有する。
【0031】
また、図2及び図3に示すように、リテーナ25は、2つの接触筒部25aの軸方向の端部同士を連結しつつ外側に延びるフランジ部25bと、フランジ部25bから屈曲して延びる係止片25cとを有する。係止片25cは、4つ設けられている。係止片25cは、接触筒部25aの前後方向の位置にそれぞれ設けられている。係止片25cは、金属シェル23の外面に設けられた係止突起23fと係合することでリテーナ25を金属シェル23に係止させる。そして、フランジ部25bが開口部23aを塞ぐように配置されることで、リテーナ25はゴム栓24の開口部23aからの脱落を阻止する。なお、本実施形態のリテーナ25は、絶縁被覆12bを前後方向から挟み込むように、前後方向に沿って組み付けられた2部品から構成されている。
【0032】
(金属ブラケット26の構成)
図6に示すように、金属ブラケット26は、絶縁被覆12bを覆うシールド部材としての一括シールド部材29が接続されるとともに金属シェル23に接続される。詳しくは、本実施形態のシールド部材は、複数の絶縁被覆12bをまとめて覆う筒状の一括シールド部材29である。また、本実施形態の一括シールド部材29は、銅合金やアルミニウム合金などの導電性の素線が筒状に編み込まれた編組部材である。
【0033】
金属ブラケット26は、一括シールド部材29の全周が接続される筒部26aと、筒部26aの周方向の一部から延びる締結部26bとを有する。図2に示すように、筒部26aは、リテーナ25の2つの接触筒部25aを覆うことが可能な形状に形成されている。詳しくは、筒部26aは、一対の平行部26cと、一対の平行部26c同士を半円弧形状で繋ぐ一対の円弧部26dとを有する。そして、筒部26aの外周面に一括シールド部材29が配置された状態で、外側からかしめリング27がかしめ固定されることで、一括シールド部材29が筒部26aに接続されている。
【0034】
締結部26bは、一方の平行部26cの端部から後方に延びるとともに屈曲して軸方向に延びている。そして、締結部26bには、締結孔26eが設けられている。また、金属シェル23は、雌ねじ部23gを有する。雌ねじ部23gは、金属シェル23の後方の外面に設けられている。そして、図6に示すように、金属ブラケット26は、締結孔26eを貫通して雌ねじ部23gに螺合される締結ねじ30によって、金属シェル23に固定されている。
【0035】
また、図3図7及び図8に示すように、金属ブラケット26は、筒部26aの周方向において締結部26bと反対側に周方向に係合可能な周方向係合部としてのスリット26fを有する。金属シェル23は、スリット26fと係合する周方向被係合部としてのリブ23hを有する。詳しくは、金属ブラケット26は、筒部26aから軸方向に沿って延びる延設部26gを有する。そして、スリット26fは、延設部26gの先端における幅方向の中央から筒部26aの軸方向に沿って延びている。また、リブ23hは、金属シェル23から突出するとともに筒部26aの軸方向に沿って延びてスリット26fに嵌まるように形成されている。
【0036】
また、図7及び図8に示すように、金属シェル23は、金属ブラケット26の延設部26gの先端と突き当たる位置決め壁23jを有する。位置決め壁23jは、リブ23hと繋がりつつリブ23hから幅方向の両方に延びて設けられている。位置決め壁23jは、リブ23hがスリット26fに嵌まった状態で、延設部26gにおける軸方向の先端と突き当たるように設定されている。
【0037】
次に、上記のように構成されたコネクタ11の作用について説明する。
一括シールド部材29は、金属ブラケット26、金属シェル23、ボルト28を介して金属ケース14に電気的に接続されて、アース接続される。よって、一括シールド部材29、金属ブラケット26及び金属シェル23に覆われる電線12及び端子21からの電磁ノイズの放射が良好に抑制される。また、金属シェル23の開口部23aは、ゴム栓24によって埋められる。よって、コネクタ11内への絶縁被覆12bに沿った液体の浸入は阻止される。
【0038】
次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。
(1)ゴム栓24は、絶縁被覆12bと金属シェル23との間に介在されるため、例えば、絶縁被覆と樹脂ハウジングとの間に介在されるものに比べて、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、ゴム栓が、例えば、絶縁被覆と樹脂ハウジングとの間に介在されるものでは、ゴム栓と樹脂ハウジングと金属シェルとが幅方向に並ぶことでコネクタ11の幅方向の大型化を招いてしまうがこれを回避することができる。また、固定孔23eは、幅方向において、複数の電線12同士の間に設けられているため、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、固定孔が、例えば、金属シェル23の幅方向の外側に突出した固定部に設けられるものでは、コネクタ11の幅方向の大型化を招いてしまうがこれを回避することができる。これらのことから、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。
【0039】
(2)芯線12aは、扁平接続部12cを有し、扁平接続部12cの薄肉方向が幅方向に沿うように配置され、固定孔23eは、扁平接続部12c同士の間に設けられるため、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、扁平接続部12cの薄肉方向が幅方向に沿うように配置されることで扁平接続部12c同士の間に大きなスペースを確保することができる。よって、例えば、複数の電線12同士の間隔を広げることなく、固定孔23eを複数の電線12同士の間に設けることができる。よって、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。
【0040】
(3)端子21は、板状の端子接続部21bを有し、扁平接続部12cと溶接によって固定されているため、例えば、板状の端子接続部21bを有さずに、圧着等によって固定した場合に比べて、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることが可能となる。
【0041】
(4)樹脂ハウジング22は、扁平接続部12cを挟む位置で芯線12aの先端方向に向かうほど幅方向の間隔が徐々に小さくなる一対の縮幅壁部22bを有するため、樹脂ハウジング22の幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、扁平接続部12cは、絶縁被覆12bの部位よりも幅方向の寸法が小さくなるため、それらの寸法に応じて、樹脂ハウジング22の幅方向の小型化を図ることができる。よって、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。
【0042】
(5)樹脂ハウジング22は、端子21を幅方向に挟む位置に一対の端子被覆壁部22cを有し、一対の端子被覆壁部22cの内面同士の間隔は、絶縁被覆12bの直径よりも小さい。よって、端子21と対応した位置での樹脂ハウジング22の幅方向の小型化を図ることができる。よって、コネクタ11の幅方向の小型化を図ることができる。すなわち、一対の端子被覆壁部22cの内面同士の間隔が絶縁被覆12bの部位をも収容可能な構成では、一対の端子被覆壁部22cの間の無駄な空間が大きくなってしまうが、これを回避することができる。
【0043】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、芯線12aは、扁平接続部12cを有し、扁平接続部12cの薄肉方向がコネクタ11の幅方向に沿うように配置されるとしたが、これに限定されず、他の構成に変更してもよい。例えば、芯線12aが扁平接続部12cを有していなくてもよい。
【0044】
・上記実施形態では、固定孔23eは、扁平接続部12c同士の間に設けられるとしたが、これに限定されず、扁平接続部12c同士の間から軸方向にずれた位置に設けられていてもよい。例えば、固定孔23eは、扁平接続部12c同士の間から軸方向にずれた位置であって、端子21同士の間に設けられていてもよい。また、例えば、固定孔23eは、コネクタ11の幅方向の同じ位置において、軸方向にずれた位置に複数設けられていてもよい。
【0045】
・上記実施形態では、端子21は、板状の端子接続部21bを有し、扁平接続部12cと溶接によって固定されているとしたが、これに限定されず、他の構成に変更してもよい。例えば、端子21は、板状の端子接続部21bを有さずに、芯線12aに圧着等によって固定されていてもよい。
【0046】
・上記実施形態では、樹脂ハウジング22は、扁平接続部12cを挟む位置で幅方向の間隔が徐々に小さくなる一対の縮幅壁部22bを有するとしたが、これに限定されず、一対の縮幅壁部22bを有していない構成としてもよい。例えば、樹脂ハウジング22は、扁平接続部12cを挟む位置で幅方向の間隔が一定の一対の壁部を有する構成としてもよい。
【0047】
・上記実施形態では、端子21を幅方向に挟む位置に設けられる一対の端子被覆壁部22cにおける内面同士の間隔は、絶縁被覆12bの直径よりも小さいとしたが、これに限定されず、例えば、絶縁被覆12bの直径よりも大きくてもよい。すなわち、一対の端子被覆壁部22cの内面同士の間隔は、絶縁被覆12bの部位をも収容可能な大きさであってもよい。
【0048】
・上記実施形態では、コネクタ11は、2つの電線12の端部に固定されるものであるとしたが、これに限定されず、例えば、3つ以上の電線の端部に固定されるものとしてもよい。なお、この場合、端子21や樹脂ハウジング22やゴム栓24の数を、電線12の数に応じて変更する必要がある。また、この場合、固定孔23eは、複数の電線12が並設される幅方向において、隣り合う電線12同士の全ての間に設けられていてもよいし、1箇所のみに設けられていてもよい。
【0049】
・上記実施形態では、外部アース部材を金属ケース14としたが、これに限定されず、他の外部アース部材に変更してもよい。例えば、金属ケース14は、車両ボディであってもよい。
【0050】
・上記実施形態の金属ブラケット26の構成や、金属ブラケット26の金属シェル23への固定構造等は、変更してもよい。例えば、上記実施形態では、絶縁被覆12bを覆うシールド部材として一括シールド部材29が採用されているとしたが、絶縁被覆12bをそれぞれ覆うシールド部材が採用されている場合等、金属ブラケット26の構成を変更してもよい。
【符号の説明】
【0051】
11 コネクタ
12 電線
12a 芯線
12b 絶縁被覆
12c 扁平接続部
13 相手側コネクタ
13a 相手側端子
14 金属ケース
14a 雌ねじ
21 端子
21a 端子嵌合部
21b 端子接続部
22 樹脂ハウジング
22a 端子用開口
22b 縮幅壁部
22c 端子被覆壁部
23 金属シェル
23a 開口部
23b ハウジング収容部
23c 連通孔
23d 区画壁
23e 固定孔
23f 係止突起
23g 雌ねじ部
23h リブ
23j 位置決め壁
24 ゴム栓
25 リテーナ
25a 接触筒部
25b フランジ部
25c 係止片
26 金属ブラケット
26a 筒部
26b 締結部
26c 平行部
26d 円弧部
26e 締結孔
26f スリット
26g 延設部
27 リング
28 ボルト
29 一括シールド部材
30 締結ねじ
X 第1軸線
Y 第2軸線
Z 第3軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8