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特開2024-88271制御装置、撮像システム、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088271
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】制御装置、撮像システム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/52 20230101AFI20240625BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20240625BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240625BHJP
   G03B 11/00 20210101ALI20240625BHJP
【FI】
H04N23/52
H04N23/55
H04N23/60
G03B11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203356
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】森 俊夫
【テーマコード(参考)】
2H083
5C122
【Fターム(参考)】
2H083AA04
2H083AA15
2H083AA26
5C122EA01
5C122FB11
5C122FC05
5C122FF07
5C122FF18
5C122FH11
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】撮像素子の劣化を防ぐことができるとともに、適切に遠赤外線画像を撮像することができる撮像システム、及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】撮像システム1は、第1撮像素子で撮像された第1画像を取得する第1画像取得部と、遠赤外光を検出する第2撮像素子で撮像された第2画像を取得する第2画像取得部と、第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定する特定部43と、高温物体の位置に基づいて、第2撮像素子における遮光エリアを設定する遮光エリア設定部44と、前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように、前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子を制御する遮光制御部45と、を備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1撮像素子で撮像された第1画像を取得する第1画像取得部と、
遠赤外光を検出する第2撮像素子で撮像された第2画像を取得する第2画像取得部と、
前記第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定する特定部と、
前記高温物体の位置に基づいて、前記第2撮像素子における遮光エリアを設定する遮光エリア設定部と、
前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように、前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子を制御する遮光制御部と、を備えた制御装置。
【請求項2】
前記遮光エリア設定部は、前記第1撮像素子に対する前記第2撮像素子の相対的な位置及び方向に基づいて、前記第1画像における画素アドレスを第2撮像素子における画素アドレスに変換することで、前記遮光エリアを設定する請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記第1撮像素子に設けられた第1レンズユニットと前記第2撮像素子に設けられた第2レンズユニットに関するレンズ情報を取得するレンズ情報取得部をさらに備え、
前記レンズ情報に基づいて、前記遮光エリア設定部が前記遮光エリアを設定する請求項1、又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記高温物体の種類に応じて、前記遮光エリア設定部が遮光エリアを設定する請求項1、又は2に記載の制御装置。
【請求項5】
第1撮像素子で撮像された第1画像を取得するステップと、
遠赤外光を検出する第2撮像素子で撮像された第2画像を取得するステップと、
前記第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定するステップと、
前記高温物体の位置に基づいて、遠赤外光を検出する第2撮像素子における遮光エリアを設定するステップと、
前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように、前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子を制御するステップと、を備えた制御方法。
【請求項6】
第1画像を撮像する第1撮像素子と、
遠赤外光を検出して、第2画像を撮像する第2撮像素子と、
前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子と、
前記第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定する特定部と、
前記高温物体の位置に基づいて、前記第2撮像素子における遮光エリアを設定する遮光エリア設定部と、
前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように前記遮光素子を制御する遮光制御部と、を備えた撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、撮像システム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、可視光を検出して可視光画像データを生成する第1の撮像素子と、赤外光を検出して赤外線画像データを生成する第2の撮像素子とを備えた撮像装置が開示されている。第1の撮像素子には、赤外線カットフィルタが設けられている。第2の撮像素子には、可視光カットフィルタが設けられている。撮像装置は、可視光画像データに基づいて、顔位置を特定している。撮像装置は、可視光画像データの顔位置から、赤外線画像での顔領域を推定している。
【0003】
特許文献2には、CCD(Charge Coupled Device)に太陽光が直接入射することを防止するための装置が開示されている。特許文献2の撮像装置では、CCD撮像素子の前に、透過型液晶素子が配置されている。制御装置は、現在時刻及び日時情報に基づいて、太陽位置を演算している。そして、制御装置は、太陽位置に応じて、透過型液晶素子を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-107110号公報
【特許文献2】特開平10-327337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
遠赤外線カメラは、太陽などの高温物体を撮像すると、受光素子に入射する遠赤外線の光量が大きくなってしまう。従って、撮像素子が劣化してしまうおそれがある。例えば、撮像素子の感度が変わったり、故障したりする。一方、特許文献2のように、現在時刻及び日時情報に基づいて、太陽光の位置を演算した場合、適切に遠赤外線画像を撮像することができない場合がある。例えば、曇りの場合であっても、太陽の位置をマスクしてしまう。よって、適切に遠赤外線画像を撮像することができないおそれがある。
【0006】
本開示は、上述した課題に鑑み、撮像素子の劣化を防ぐことができるとともに、適切に遠赤外線画像を撮像することができる制御装置、撮像システム、及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態の一態様に係る制御装置は、第1撮像素子で撮像された第1画像を取得する第1画像取得部と、遠赤外光を検出する第2撮像素子で撮像された第2画像を取得する第2画像取得部と、前記第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定する特定部と、前記高温物体の位置に基づいて、前記第2撮像素子における遮光エリアを設定する遮光エリア設定部と、前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように、前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子を制御する遮光制御部と、を備えている。
【0008】
本実施形態の一態様に係る制御方法は、第1撮像素子で撮像された第1画像を取得するステップと、遠赤外光を検出する第2撮像素子で撮像された第2画像を取得するステップと、前記第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定するステップと、前記高温物体の位置に基づいて、遠赤外光を検出する第2撮像素子における遮光エリアを設定するステップと、
前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように、前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子を制御するステップと、を備えている。
【0009】
本実施形態の一態様に係る撮像システムは、第1画像を撮像する第1撮像素子と、遠赤外光を検出して、第2画像を撮像する第2撮像素子と、前記第2撮像素子に向かう遠赤外光を部分的に遮光する遮光素子と、前記第1画像に基づいて、高温物体の位置を特定する特定部と、前記高温物体の位置に基づいて、前記第2撮像素子における遮光エリアを設定する遮光エリア設定部と、前記遮光エリアに入射する前記高温物体からの遠赤外光を遮光するように前記遮光素子を制御する遮光制御部と、を備えている。
【発明の効果】
【0010】
本実施形態によれば、撮像素子の劣化を防ぐことができるとともに、適切に遠赤外線画像を撮像することができる制御装置、撮像システム、及び制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】撮像システムの全体構成を示す模式図である。
図2】撮像システムの制御系の制御ブロック図である。
図3】遠赤外線カメラの光学系を説明するための模式図である。
図4】可視光画像における特定領域と遠赤外線画像における遮光エリアを説明するための模式図である。
図5】撮像システムの制御方法を示すフローチャートである。
図6】変形例にかかる遠赤外線カメラの光学系を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0013】
本実施の形態にかかる撮像システムは,車両等の移動体や、ドローンなどの飛行体に搭載可能となっている。例えば、撮像システムはドライブレコーダなどの車載機器として利用される。あるいは、撮像システムは、ドローンや鳥等の飛行体を監視するための監視システムに搭載されていてもよい。例えば、撮像システムは、不審なドローンや鳥などの侵入を検知するために、空港などの設備に設置されていてもよい。また、撮像システムは監視カメラや防犯カメラとして利用されてもよい。
【0014】
図1は、本実施形態に係る撮像システムの概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係る撮像システム1は、可視光カメラ2と、遠赤外線カメラ3と、制御装置4と、を備えている。
【0015】
可視光カメラ2は可視光を検出して、被写体を撮像する。可視光カメラ2は、動画像をあるいは、連続する静止画像を撮像してもよい。可視光カメラ2で撮像された画像を可視光画像又は第1画像とする。可視光カメラ2は、制御装置4に無線あるいは有線で通信接続されている。可視光カメラ2は、例えば、飛行体を検出するために、上方を向いて配置されている。可視光カメラ2は、所定の画角で被写体を撮像する。
【0016】
具体的には、可視光カメラ2はレンズユニット21と撮像素子22とを備えている。撮像素子22は、CCDカメラやCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)センサなどの光検出器である。撮像素子22は、水平方向及び垂直方向に配列された複数の画素(受光素子)を備えている。撮像素子22の入射側にはレンズユニット21が配置されている。レンズユニット21は被写体の象を撮像素子22に結像する。撮像素子22は、レンズユニット21で屈折された可視光を検出する。レンズユニット21は、少なくとも1枚のレンズを有している。例えば、レンズユニット21は、ズームレンズやフォーカスレンズなどの複数のレンズを備えていてもよい。なお、撮像素子22を第1撮像素子ともいう。
【0017】
遠赤外線カメラ3は、遠赤外光(遠赤外線ともいう)を検出して、被写体を撮像する。遠赤外線カメラ3は、動画像を撮像する。あるいは、遠赤外線カメラ3は、連続する静止画像を撮像する。遠赤外線カメラ3で撮像された画像を遠赤外線画像又は第2画像とする。遠赤外線カメラ3は、制御装置4に無線あるいは有線で通信接続されている。遠赤外線カメラ3は、所定の画角で被写体を撮像する。
【0018】
遠赤外線カメラ3はレンズユニット31と撮像素子32を備えている。撮像素子32は、マイクロボロメータなどの光検出器である。撮像素子32は、熱型(非冷却型)の素子でもよく、量子型(冷却型)の素子でもよい。撮像素子22は、水平方向及び垂直方向に配列された複数の画素を備えている。撮像素子32の入射側にはレンズユニット31が配置されている。レンズユニット31は被写体の象を撮像素子32に結像する。撮像素子32は、レンズユニット31で屈折された遠赤外光を検出する。レンズユニット31は、ズームレンズやフォーカスレンズなどの複数のレンズを備えていてもよい。なお、撮像素子32を第2撮像素子ともいう。
【0019】
遠赤外線カメラ3は上方に向けて配置されている。なお、遠赤外線カメラ3と、可視光カメラ2とは、同じ方向を撮影できれば、夫々離れて設けられていてもよく、撮影範囲が同一、または一方の撮影範囲に他方の撮影範囲が含まれていればよい。遠赤外線カメラ3に対する可視光カメラ2の相対的な取付位置、及び取付方向は既知となっている。
【0020】
遠赤外線カメラ3と可視光カメラ2は同軸に配置されていてもよい。この場合、遠赤外線カメラ3と可視光カメラ2の手前に、遠赤外光と可視光を分岐するビームスプリッタなどが設けられていてもよい。
【0021】
制御装置4は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサ4aと、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの内部メモリ4bと、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージデバイス4cと、ディスプレイなどの周辺機器を接続するための入出力I/F4dと、装置外部の機器と通信を行う通信I/F4eと、を備えた通常のコンピュータのハードウェア構成を有する。制御装置4は、ストレージデバイス4cに格納されたコンピュータプログラムを実行することで後述する遮光制御を行うことができる。
【0022】
図2は、本実施形態に係る撮像システム1の制御系を示す制御ブロック図である。制御装置4は、可視光画像取得部41と、遠赤外線画像取得部42と、特定部43と、遮光エリア設定部44と、遮光制御部45と、を備えている。また、制御装置4は、レンズ情報取得部47と、位置情報取得部48と、物体情報取得部49と、を備えていてもよい。遠赤外線カメラ3は、遮光素子33を備えている。図3は、遠赤外線カメラ3の光学系を模式的に示す図である。図3に示すように、遠赤外線カメラ3は、レンズユニット31と、撮像素子32と、遮光素子33とを備えている。
【0023】
可視光画像取得部41には、可視光カメラ2が接続されている。可視光画像取得部41は、可視光カメラ2により撮影された可視光画像を取得する。可視光画像取得部41を第1画像取得部ともいう。可視光画像取得部41で取得された可視光画像を第1画像ともいう。
【0024】
遠赤外線画像取得部42には、遠赤外線カメラ3が接続されている。遠赤外線画像取得部42は、遠赤外線カメラ3により撮影された遠赤外線画像を取得する。遠赤外線画像取得部42を第2画像取得部ともいう。遠赤外線画像取得部42で取得された遠赤外線画像を第2画像ともいう。
【0025】
遮光素子33は、撮像素子32に向かう遠赤外光を部分的に遮光する空間変調器である。これにより、撮像素子32の一部の領域に向かう光を遮光することができる。遮光素子33は撮像素子32の遮光エリアに向かう遠赤外光のみを遮光する。遮光エリアは撮像素子32の一部の画素に対応するエリアである。遮光エリアについては後述する。遮光素子33はレンズユニット31の光軸上に配置されている。遮光素子33は、レンズユニット31で屈折された遠赤外光の一部のみを遮光する。遮光素子33で遮光された領域は遠赤外光が入射しない。
【0026】
遮光素子33は、例えば、複数のマイクロミラー33aを備えるDMD(Digital Micromirror Device)である。複数のマイクロミラー33aは2次元アレイ状に配列されている。複数のマイクロミラー33aの角度は独立して可変となっている。例えば、後述する遮光制御部45がマイクロミラー33aをオンオフ制御することで、レンズユニット31からの光の反射方向を変えることができる。
【0027】
図3に示すように、オン電圧が印加されたマイクロミラー33aは、レンズユニット31からの光を撮像素子32に向けて反射する。オフ電圧が印加されたマイクロミラー33aは、レンズユニット31からの光が撮像素子32に入射しないように反射する。つまり、オフ電圧が印加されたマイクロミラー33aは、レンズユニット31からの光が撮像素子32の外側に向かうように反射する。遮光制御部45が複数のマイクロミラー33aを独立して制御することで、撮像素子32に向かう遠赤外光を部分的に遮光することができる。
【0028】
なお、図3では、レンズユニット31の1枚のレンズのみが模式的に示されているが、複数のレンズが設けられていてもよい。例えば、遮光素子33と撮像素子32との間に、光を撮像素子32に結像するレンズが設けられていてもよい。
【0029】
図2の説明に戻る。特定部43は、可視光画像取得部41により取得された可視光画像において、高温物体の位置を特定する。例えば、高温物体は、太陽となっている。可視光カメラ2が太陽を撮像した場合、その画素では輝度が極めて高くなる。特定部43は、輝度が極めて高くなる白色の画素に基づいて、太陽の位置を特定する。例えば、特定部43は、飽和している画素や閾値以上の輝度の画素を太陽光が直接入射している画素として特定する。
【0030】
このように特定部43は、可視光画像に対して画像処理を施すことで、太陽を検出することができる。特定部43は、可視光画像において、太陽を含む領域を特定領域として特定する。特定部43は、可視光画像から特定領域を抽出する。特定領域は、可視光画像つまり、撮像素子22における画素アドレスで示すことが可能である。特定部43は、可視光画像における太陽の画素アドレスを求める。
【0031】
遮光エリア設定部44は、可視光画像における太陽の位置に基づいて、撮像素子32の遮光エリアを設定する。遮光エリアは、太陽を覆うように設定される。つまり、遮光エリアは、レンズユニット31を介して撮像素子32上に投影される太陽の大きさよりも広いエリア,又は、太陽と同じ大きさのエリアとなる。遮光エリアは、撮像素子32における画素アドレスで示すことが可能である。
【0032】
遮光エリア設定部44は、可視光カメラ2に対する遠赤外線カメラ3の相対的な位置及び方向に基づいて、可視光画像における画素アドレスを撮像素子32における画素アドレスに変換する。このようにすることで、遮光エリア設定部44は、遮光エリアを設定することができる。
【0033】
遠赤外線カメラ3に対する可視光カメラ2の相対的な取付位置、及び取付方向は既知となっている。遮光エリア設定部44は、相対的な取付位置や取付方向に関するデータを記憶している。遮光エリア設定部44は、可視光画像の画素アドレスを、撮像素子32の画素アドレスに変換する変換式や変換テーブルを有している。変換式や変換テーブルは、取付位置、及び取付方向の設計データに基づいて、作成可能である。
【0034】
遮光制御部45は遮光エリアに向かう光を遮光するように、遮光素子33を制御する。例えば、マイクロミラー33aをオンオフ制御する電圧を遮光素子33に供給する(図3参照)。撮像素子32において遮光エリアに対応する画素において、遠赤外光が検出されないように、遮光制御部45が遮光素子33を制御する。遮光エリア以外のエリアに対応する画素においては、遠赤外光が検出されるように、遮光制御部45が遮光素子33を制御する。遮光エリア以外のエリアについては、撮像素子32に被写体の像が結像される。
【0035】
以下、特定領域と、遮光エリアとについて、図4を用いて説明する。図4は、可視光画像P1と遠赤外線画像P2を模式的に示す図である。図3において、可視光カメラ2の画角が画角A1とし、遠赤外線カメラ3の画角が画角A2として、示されている。
【0036】
可視光画像P1は、太陽Sを含む画角A1で撮像されている。同様に遠赤外線画像P2も、太陽を含む画角A2で撮像されている。ここでは、可視光カメラ2と遠赤外線カメラ3とが、同じ方向を向いている。さらに、可視光カメラ2と遠赤外線カメラ3とは、近接して配置されている。可視光カメラ2と遠赤外線カメラ3は水平方向にずれて配置されている。画角A1と画角A2は一部が重複しており、その重複部分に太陽Sがある。特定部43は可視光画像P1における太陽Sの位置に基づいて、特定領域R1を特定する。
【0037】
遮光エリア設定部44は、太陽Sを含む遮光エリアR2を設定する。太陽Sからの太陽光を検出する画素では、遠赤外光の光量が大きくなってしまうため、劣化するおそれがある。よって、遮光素子33は、遮光エリアR2の画素に向かう遠赤外光を、撮像素子32の外側に向けて反射する。遮光素子33は、遮光エリアR2の画素以外の画素に向かう遠赤外光を、撮像素子32の外側に向けて反射する。
【0038】
このようにすることで、非常に強い遠赤外光が撮像素子32に直接入射することを防ぐことができる。遮光エリアR2における画素が飽和した状態となることを防ぐことができる。よって、撮像素子32の劣化を抑制することができる。
【0039】
遮光素子33が部分的に遠赤外光を遮光している。よって、遠赤外線カメラ3の画角A2に太陽Sが含まれる場合でも、撮像システム1が撮影を続けることができる。撮像システム1は、遮光エリアR2の外側における画像を撮像することができる。遠赤外線カメラ3に高温物体である太陽Sからの光が直接入射しないため、撮像素子32のダイナミックレンジを広くすることができる。撮像システム1は、より適切に飛行体や移動体を監視することができる。例えば、撮像システム1は、太陽Sの近傍からの飛行体を検知することができる。
【0040】
なお、高温物体は太陽に限定されるものではない。例えば、高温物体は、1000℃以上の物体とすることができる。具体的には、高温物体は、溶鉱炉、溶岩、高温の火、炎などである。このような高温物体からの遠赤外光が撮像素子32に入射することを防ぐことができる。よって、撮像素子32の劣化を防ぐことができる。
【0041】
また、図4では、特定領域R1と遮光エリアR2とが矩形状に形成されているが、矩形以外の形状であってもよい。例えば、太陽などの高温物体の形状に応じた形状であってもよい。特定領域R1と遮光エリアR2は、高温物体よりも大きい領域とすることが好ましい。
【0042】
また、可視光カメラ2の画角A1と遠赤外線カメラ3の画角A2は一部重複しているが、画角A2は画角A1に含まれていてもよい。可視光カメラ2は、遠赤外線カメラ3の撮像範囲よりも広い範囲を撮像してもよい。つまり、画角A1が画角A2を包含するように設定されていてもよい。これにより、確実に太陽からの遠赤外光を確実に遮光することができる。太陽は無限遠点に存在するため、可視光カメラ2と遠赤外線カメラ3が近接して配置されていればよい。可視光カメラ2の画角A1と遠赤外線カメラ3の画角A2が異なっていても、容易に対応することができる。
【0043】
また、特定領域R1を特定するための画像は可視光画像に限られるものではない。可視光以外の検出波長帯を有するカメラで撮像された画像に基づいて、特定部43が高温物体を特定してもよい。具体的には,紫外線カメラや近赤外線カメラなどの他の検出波長帯を有するカメラを可視光カメラ2の代わりに用いることができる。
【0044】
撮像システム1は車両やドローンなどの移動体に搭載されていてもよい。車両などに撮像システム1が搭載された場合、車両の移動方向や太陽の位置によっては、夕日や朝日などが画角A2に含まれてしまう。このような場合であっても、撮像システム1が適切に遠赤外線画像を撮像することができる。撮像素子32の劣化を防ぐことができる。
【0045】
さらに、ドローンや鳥等の飛行体を監視するために撮像システム1を用いてもよい。飛行体を監視する場合、上空に向けて遠赤外線カメラ3及び可視光カメラ2を設置することになる。このような場合であっても、撮像システム1が適切に遠赤外線画像を撮像することができる。撮像素子32の劣化を防ぐことができる。また、遠赤外線カメラ3が、太陽以外の被写体を適切に撮像することができる。監視システム等において、可視光画像を利用しない場合、撮像素子22の前に減光フィルタなどを配置してもよい。これにより、撮像素子22の劣化を抑制することができる。
【0046】
また、可視光カメラ2や遠赤外線カメラ3の取付位置や取付方向には、取付誤差が発生するおそれがある。つまり、設計データから取付誤差だけずれた位置や方向に可視光カメラ2や遠赤外線カメラ3が取り付けられてしまう。この場合、遮光エリア設定部44が、設計データに基づく変換テーブル等を取付誤差に応じて補正してもよい。あるいは、遠赤外線カメラ3などに人、動物、物などが接触することによって、取付位置や取付方向がずれる場合がある。この場合も、遮光エリア設定部44が、設計データに基づく変換テーブル等を補正してもよい。
【0047】
また、図2に示すように、制御装置4は、レンズ情報取得部47と、位置情報取得部48と、物体情報取得部49と、を備えていてもよい。以下、レンズ情報取得部47、位置情報取得部48と、物体情報取得部49とを用いた処理について説明する。
【0048】
レンズ情報取得部47と可視光カメラ2のレンズユニット21と、遠赤外線カメラ3のレンズユニット31とに関するレンズ情報を取得する。レンズ情報に基づいて、画角A1、A2が決定されるため、遮光エリア設定部44は、特定領域から遮光エリアを適切に算出することができる。例えば、遮光エリア設定部44は、レンズ情報に基づいて、可視光画像における特定領域の画素アドレスを、遠赤外線画像における遮光エリアの画素アドレスに変換する。具体的には遮光エリア設定部44は、画素アドレスを変換するための変換テーブルや変換式を用いることができる。
【0049】
例えば、レンズ情報取得部47は、レンズユニット21、31の種類に関するレンズ情報を取得する。制御装置4は可視光カメラ2に取り付けられたレンズユニット21の種類から、可視光カメラ2の画角A1を決定する。制御装置4は遠赤外線カメラ3に取り付けられたレンズユニット31の種類から、遠赤外線カメラ3の画角A2を決定する。可視光カメラ2と遠赤外線カメラ3との相対的な取付位置と取付方向は既知となっている。よって、レンズ情報から、可視光画像の画素アドレスを遠赤外線画像P2の画素アドレスに変換することができる。また、レンズユニット21、31が交換可能に設けられていてもよい。この場合、交換したレンズユニットの種類に応じて、遮光エリア設定部44は、変換式や変換テーブルを更新することができる。
【0050】
太陽を遠赤外線カメラ3で撮像した場合、撮像素子32の画素にフレアが映り込むことがある。フレアはレンズユニット31内での光の反射によるものである。したがって、フレアによっても撮像素子32の画素が影響を受ける可能性がある。フレアの起き方は遠赤外線カメラ3のレンズユニット31の種類によって変わる。レンズユニット31の種類毎に遮光エリアを設定するように、遮光エリア設定部44が変換テーブルなどを設定しておく。例えば、下側にフレアが起きやすいレンズユニットであれば、遮光エリア設定部44が下側だけ遮光エリアを20%広げるといった処理を行う。遮光エリア設定部44は、レンズユニット31の種類に応じて変換テーブルなどを切り替える。特定領域が同じであっても、レンズユニットが変わった場合、遮光エリアが異なることになる。
【0051】
レンズユニット21、31がズームなどを変えた場合、画角A1、A2が変化する。この場合、レンズ情報取得部47は、レンズユニット21,31のズームに関するレンズ情報を取得する。遮光エリア設定部44は、ズームに関するレンズ情報に基づいて、遮光エリアを設定する。これにより、適切に遮光エリアを設定することができる。
【0052】
位置情報取得部48は、可視光カメラ2、及び遠赤外線カメラ3の位置を示す位置情報を取得する。位置情報は、撮像システム1の現在の位置や撮像方向を示す情報である。例えば、撮像システム1が自動車は飛行体などの移動体に搭載されている場合、移動体のGPS(Global Positioning System)などの衛星測位システムにより移動体の位置情報が求められる。位置情報取得部48は、車両のナビゲーションシステム等から現在位置を示す位置情報を取得してもよい。また、撮像システム1が空港などの設備に固定されている場合、位置及び撮像方向は変化しない。
【0053】
物体情報取得部49は、高温物体に関する情報を取得する。物体情報取得部49は、高温物体の種類に関する情報を取得してもよい。そして、高温物体の種類に応じて、遮光エリア設定部44が遮光エリアを設定してもよい。例えば、遮光エリア設定部44は、より温度が高い物体ほど、遮光エリアを広く設定することができる。
【0054】
太陽だけでなく他の高温物体でもフレアが発生する可能性がある。フレアの起き方は高温物体ごとに違う。例えば、高温物体が太陽である場合、遮光エリア設定部44は、太陽そのものの範囲よりもかなり大きな範囲を遮光するように制御する。高温物体が溶鉱炉である場合、溶鉱炉そのものの範囲よりもやや大きな範囲を遮光するように制御する。高温物体がろうそくなどの炎である場合、遮光エリア設定部44は、炎そのものの範囲よりも少し大きな範囲を遮光するように制御する。高温物体の温度が高くなるほど、遮光エリアを広くする。例えば、特定部43が、可視光画像を画像処理することで、高温物体の種類を特定してもよい。また、高温物体の位置情報が既知の場合はその位置情報から高温物体の種類を特定してもよい。遮光エリア設定部44が、高温物体毎に遮光エリアの大きさを変えてもよい。
【0055】
また、物体情報取得部49は暦(日時)から太陽の位置を示す物体情報を取得してもよい。太陽の位置は方位、及び仰角などで示されている。制御装置4は、撮像システム1の位置及び撮像方向を太陽の位置及び方位を比較する。そして、可視光カメラ2及び遠赤外線カメラ3が、太陽の方向を撮像していない場合、制御装置4は、太陽を遮光する制御を行わないようにしてもよい。特定部43、遮光エリア設定部44、遮光制御部45が処理を停止しても良い。換言すると、可視光カメラ2及び遠赤外線カメラ3の撮像方向が、太陽の方向と一致する場合のみ、撮像システム1が遮光制御を行うようにしてもよい。このように、制御装置4は、撮像方向と太陽の方向を比較して、遮光制御を行うか否かを判定してもよい。
【0056】
さらに、物体情報取得部49は、天候に関する天候情報を取得してもよい。例えば、物体情報取得部49は、インターネットなどから現在位置の天候情報を取得する。曇天や雨天の場合は、遠赤外線カメラ3が太陽の方向を向いていたとしても、強い太陽光が遠赤外線カメラ3に入射しない。このため、制御装置4が、遠赤外線カメラ3に入射する太陽光を遮光する必要がなくなる。よって、制御装置4が遮光制御を停止する。このように、制御装置4は、天候情報に基づいて、遮光制御を行うか否かを判定してもよい。
【0057】
上記のように、高温物体は、太陽に限られるものではない。溶鉱炉、溶岩、炎等が高温物体となる。物体情報取得部49は、溶鉱炉、溶岩などの高温物体の位置情報を取得してもよい。溶鉱炉、溶岩の位置情報が既知の場合、撮像システム1はその位置情報に基づいて遮光制御を行うか否かを判定してもよい。
【0058】
撮像システム1が移動体に搭載されている場合、位置情報は、撮像システム1を搭載した移動体の移動に応じて更新される。例えば、撮像システム1が車載機器である場合、車両の移動に応じて、位置や撮像方向が変化する。この場合、最新の撮像方向が太陽の方向と一致する場合、制御装置4が上記の遮光制御を行う。車両の移動に応じて、遠赤外線カメラ3が太陽の方向を向かなくなった場合、上記の遮光制御を停止する。
【0059】
例えば、可視光カメラ2、遠赤外線カメラ3が車両の前方を向いて配置されている場合において、車両の太陽と反対方向を向いて走行しているとする。あるいは、車両が地下、トンネル、建物内などを走行しているとする。このような場合、太陽が撮像されない。遠赤外線カメラ3が太陽を撮像しないため、制御装置4が遮光制御を行わないようにしてもよい。
【0060】
図5を用いて、撮像システム1の制御方法について説明する。図5は、制御装置4における遮光制御を示すフローチャートである。なお、撮像システム1は、同時に撮像された遠赤外線画像とフレーム画像に対して、以下の処理をリアルタイムで実行することができる。
【0061】
まず、可視光カメラ2が太陽を検出したか否かを特定部43が判定する(S101)。つまり,特定部43は、可視光画像に太陽が含まれているか否かを判定する。太陽を検出しない場合(S101のNO)、太陽を検出するまで処理を繰り返す。
【0062】
太陽を検出した場合(S101のYES)、特定部43が太陽の位置を特定する(S102)。特定部43が可視光画像に対して画像処理を行うことで、可視光画像における太陽の位置を特定する。特定部43は、太陽を含むように、特定領域の画素アドレスを特定する。
【0063】
次に、遮光エリア設定部44が遠赤外線画像における遮光エリアを設定する(S103)。例えば、遮光エリア設定部44は、特定領域の画素アドレスを撮像素子32の画素アドレスに変換する。これにより、遮光エリア設定部44が遮光エリアを設定することができる。なお、遮光エリア設定部44は、上述した位置情報、物体情報及びレンズ情報の少なくとも一つを用いて、遮光エリアを設定してもよい。
【0064】
次に、遮光素子33が遮光エリアを遮光する(S104)。遮光素子33が撮像素子32の一部の画素を遮光するように、遮光制御部45が遮光素子33を制御する。遮光制御部45はマイクロミラー33aのそれぞれにオン電圧又はオフ電圧を供給する。具体的には、遮光制御部45は、遮光エリアの画素に対応するマイクロミラー33aにオフ電圧を供給する。これにより、撮像素子32の遮光エリアに対応する画素に、遠赤外光が入射しなくなる。
【0065】
可視光カメラ2が太陽を検出したか否かを特定部43が判定する(S105)。例えば特定部43は、次のフレームの可視光画像に太陽が含まれているか否かを判定する。可視光カメラ2が太陽を検出した場合(S105のYES)、ステップS102に戻る。よって、特定部43が太陽の位置を特定する。さらに、遮光エリア設定部44が遮光エリアを設定し、遮光制御部45が遮光素子33を制御する。これにより、遮光エリアの画素に太陽光が入射するのを防ぐことができる。
【0066】
可視光カメラ2が太陽を検出しない場合(S105のNO)、遮光制御部45が遮光素子33の遮光を解除する(S106)。例えば、図3に示す例では、遮光制御部45が、全てのマイクロミラー33aにオン電圧を供給する。遮光素子33が遠赤外光を撮像素子32に向けて反射する。これにより、画角A2の全体の遠赤外線画像が撮像される。そして、ステップS101に戻る。
【0067】
撮像システム1は、定期的に上記の処理を繰り返す。特定領域及び遮光エリアが随時更新されていく。撮像システム1が移動したり、撮像方向が変わったりした場合であっても、適切に太陽光を遮光することができる。撮像素子32の劣化を抑制することができる。可視光カメラ2が継続して撮像しているため、特定部43が太陽の位置を随時更新することができる。
【0068】
さらに、フレーム毎に上記の処理を行うことで、適切に遠赤外線画像を撮像することができる。太陽に対する撮像システム1の相対的な位置及び方向の変化に対して、遮光エリアを追従させることができる。画角から太陽が外れた場合には、遮光素子33が遮光エリアを遮光しなくなる。画角内に太陽が含まれた場合には、遮光素子33が速やかに遮光エリアを遮光する。撮像素子32の劣化を効果的に抑制することができるともに、撮像システム1が、適切に遠赤外線画像を撮像することができる。
【0069】
変形例
本実施の形態の変形例について、図6を用いて説明する。図6は、遠赤外線カメラ3の光学系を模式的に示す図である。図3では、遮光素子33が反射型の光学素子となっていたが、図6では、遮光素子33が透過型の光学素子となっている。
【0070】
例えば、遮光素子33は、液晶パネル等の空間変調器である。液晶パネルである遮光素子33は、遠赤外光を透過する一対の基板を備えている。そして、一対の基板の間に液晶材料が挟持されている。遮光素子33は光を部分的に遮光して、残りを透過する。
【0071】
遮光素子33は、アレイ状に配列された複数の液晶画素33bを備えている。液晶画素33bに印加する電圧を変えることで、透過と遮光とを切り替えることができる。遮光エリアに対応する液晶画素33bは、遠赤外光を遮光する。遮光エリア以外のエリアに対応する液晶画素33bは、遠赤外光を透過する。
【0072】
このようにすることで、撮像素子32に向かう遠赤外光を部分的に遮光することができる。例えば、遮光素子33は、遮光エリアに遠赤外光が入射しないように、レンズユニット31からの遠赤外光の一部を遮光する。
【0073】
なお、遮光素子33は、液晶パネルに限らず、部分的に遮光するフィルタなどであってもよい。さらに,遮光素子33は、遮光エリアに入射する遠赤外光を完全に遮光するものに限られるものではない。例えば、遮光素子33は、遮光エリアに入射する遠赤外光を減光する減光フィルタであってもよい。具体的には、遮光素子33は、遮光エリアに向かう遠赤外光の80%を遮光するような光学素子であってもよい。
【0074】
上述した制御装置4の制御プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施の形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0075】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 撮像システム
2 可視光カメラ
3 遠赤外線カメラ
4 制御装置
21 レンズユニット
22 撮像素子
31 レンズユニット
32 撮像素子
33 遮光素子
41 可視光画像取得部(第1画像取得部)
42 遠赤外線画像取得部(第2画像取得部)
43 特定部
44 遮光エリア設定部
45 遮光制御部
47 レンズ情報取得部
48 位置情報取得部
49 物体情報取得部
P1 可視光画像(第1画像)
P2 遠赤外線画像(第2画像)
図1
図2
図3
図4
図5
図6