(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088338
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】再振替用情報生成装置、再振替用情報生成方法および再振替用情報生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/14 20120101AFI20240625BHJP
【FI】
G06Q20/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203450
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水谷 憲
(72)【発明者】
【氏名】清水 健一
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA23
5L020AA32
5L055AA23
5L055AA32
(57)【要約】
【課題】約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成することができる再振替用情報生成装置等の提供を課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)約定日後の所定時点における振替結果を契約番号毎に取得し、また、契約基本情報中の延滞月数に基づいて約定日後の所定時点における延滞月数を契約番号毎に算出して取得し、(2)前記取得した振替結果が共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、前記取得した延滞月数が共通パラメータ情報中の対象延滞月数以下であること、という条件を満たす契約番号を、再振替の対象となる契約として取得し、(3)前記取得した契約番号毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出し、(4)前記取得した契約番号と、前記算出した再振替用の振替日と、前記算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む再振替用の口座振替依頼情報を生成する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成する、制御部および記憶部を備える再振替用情報生成装置であって、
前記記憶部には、
口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間と、を含む共通パラメータ情報と、
顧客との契約を識別するための契約識別情報と、前記約定日前の所定時点における延滞期間と、を有するレコードを含む契約基本情報と、
が格納されており、
前記制御部は、
前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得手段と、
(i)前記振替結果等取得手段で取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得手段で取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得手段と、
前記再振替対象取得手段で取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出手段と、
前記再振替対象取得手段で取得した契約識別情報と、前記再振替算出手段で算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出手段で算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成手段と、
を備えること、
を特徴とする再振替用情報生成装置。
【請求項2】
前記契約基本情報中の前記レコードは、更に、再振替の対象とするか否かを前記契約識別情報毎に設定するための区分である再振替対象区分を有し、
前記再振替対象取得手段は、前記(i)および前記(ii)の条件に加えて、(iii)前記契約基本情報中の前記レコードが有する前記再振替対象区分が、再振替の対象とすることを示す区分であること、という条件を更に満たす契約識別情報を取得すること、
を特徴とする請求項1に記載の再振替用情報生成装置。
【請求項3】
前記共通パラメータ情報は、更に、前記再振替用の振替日を算出するための日数である再振替日数を含み、
前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記再振替日数に基づいて、前記再振替用の振替日を算出すること、
を特徴とする請求項1に記載の再振替用情報生成装置。
【請求項4】
前記共通パラメータ情報は、更に、遅延損害金の上乗せの有無を一律に設定するための区分である遅延損害金上乗せ有無一律区分を含み、
前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記遅延損害金上乗せ有無一律区分が、遅延損害金の上乗せをすることを示す区分である場合、遅延損害金を上乗せした前記再振替用の振替金額を算出すること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の再振替用情報生成装置。
【請求項5】
前記共通パラメータ情報は、更に、再振替手数料の上乗せの有無を一律に設定するための区分である再振替手数料上乗せ有無一律区分と、当該区分が再振替手数料の上乗せをすることを示すものである場合には再振替手数料と、を含み、
前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記再振替手数料上乗せ有無一律区分が、再振替手数料の上乗せをすることを示す区分である場合、前記共通パラメータ情報中の前記再振替手数料を上乗せした前記再振替用の振替金額を算出すること、
を特徴とする請求項4に記載の再振替用情報生成装置。
【請求項6】
前記契約基本情報中の前記レコードは、更に、遅延損害金の上乗せの有無を前記契約識別情報毎に個別に設定するための区分である遅延損害金上乗せ有無個別区分と、再振替手数料の上乗せの有無を前記契約識別情報毎に個別に設定するための区分である再振替手数料上乗せ有無個別区分と、を有し、
前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記遅延損害金上乗せ有無一律区分および前記再振替手数料上乗せ有無一律区分よりも、前記契約基本情報中の前記レコードが有する前記遅延損害金上乗せ有無個別区分および前記再振替手数料上乗せ有無個別区分に優先的に従い、前記再振替用の振替金額を算出すること、
を特徴とする請求項5に記載の再振替用情報生成装置。
【請求項7】
約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成する、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される再振替用情報生成方法であって、
前記記憶部には、
口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間と、を含む共通パラメータ情報と、
顧客との契約を識別するための契約識別情報と、前記約定日前の所定時点における延滞期間と、を有するレコードを含む契約基本情報と、
が格納されており、
前記制御部で実行される、
前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得ステップと、
(i)前記振替結果等取得ステップで取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得ステップで取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得ステップと、
前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出ステップと、
前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする再振替用情報生成方法。
【請求項8】
約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成する、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための再振替用情報生成プログラムであって、
前記記憶部には、
口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間と、を含む共通パラメータ情報と、
顧客との契約を識別するための契約識別情報と、前記約定日前の所定時点における延滞期間と、を有するレコードを含む契約基本情報と、
が格納されており、
前記制御部に実行させるための、
前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得ステップと、
(i)前記振替結果等取得ステップで取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得ステップで取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得ステップと、
前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出ステップと、
前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする再振替用情報生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再振替用情報生成装置、再振替用情報生成方法および再振替用情報生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、残高不足などで口座振替ができない場合に、再振替日に応じて変更した請求金額を再振替することにより、口座振替の委託者の負荷軽減を実現できる再振替システムおよび再振替方法が開示されている(特許文献1の0010段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、残高不足等により約定の口座振替ができなかった場合、架電での個別督促および別チャネルでの入金依頼等による初期催促を行うことが多い。
【0005】
しかしながら、架電での個別督促および別チャネルでの入金依頼は、顧客側および回収企業側ともに負担が大きいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成することができる再振替用情報生成装置、再振替用情報生成方法および再振替用情報生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る再振替用情報生成装置においては、約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成する、制御部および記憶部を備える再振替用情報生成装置であって、前記記憶部には、口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間と、を含む共通パラメータ情報と、顧客との契約を識別するための契約識別情報と、前記約定日前の所定時点における延滞期間と、を有するレコードを含む契約基本情報と、が格納されており、前記制御部は、前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得手段と、(i)前記振替結果等取得手段で取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得手段で取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得手段と、前記再振替対象取得手段で取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出手段と、前記再振替対象取得手段で取得した契約識別情報と、前記再振替算出手段で算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出手段で算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る再振替用情報生成装置においては、前記契約基本情報中の前記レコードは、更に、再振替の対象とするか否かを前記契約識別情報毎に設定するための区分である再振替対象区分を有し、前記再振替対象取得手段は、前記(i)および前記(ii)の条件に加えて、(iii)前記契約基本情報中の前記レコードが有する前記再振替対象区分が、再振替の対象とすることを示す区分であること、という条件を更に満たす契約識別情報を取得すること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る再振替用情報生成装置においては、前記共通パラメータ情報は、更に、前記再振替用の振替日を算出するための日数である再振替日数を含み、前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記再振替日数に基づいて、前記再振替用の振替日を算出すること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る再振替用情報生成装置においては、前記共通パラメータ情報は、更に、遅延損害金の上乗せの有無を一律に設定するための区分である遅延損害金上乗せ有無一律区分を含み、前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記遅延損害金上乗せ有無一律区分が、遅延損害金の上乗せをすることを示す区分である場合、遅延損害金を上乗せした前記再振替用の振替金額を算出すること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る再振替用情報生成装置においては、前記共通パラメータ情報は、更に、再振替手数料の上乗せの有無を一律に設定するための区分である再振替手数料上乗せ有無一律区分と、当該区分が再振替手数料の上乗せをすることを示すものである場合には再振替手数料と、を含み、前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記再振替手数料上乗せ有無一律区分が、再振替手数料の上乗せをすることを示す区分である場合、前記共通パラメータ情報中の前記再振替手数料を上乗せした前記再振替用の振替金額を算出すること、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る再振替用情報生成装置においては、前記契約基本情報中の前記レコードは、更に、遅延損害金の上乗せの有無を前記契約識別情報毎に個別に設定するための区分である遅延損害金上乗せ有無個別区分と、再振替手数料の上乗せの有無を前記契約識別情報毎に個別に設定するための区分である再振替手数料上乗せ有無個別区分と、を有し、前記再振替算出手段は、前記共通パラメータ情報中の前記遅延損害金上乗せ有無一律区分および前記再振替手数料上乗せ有無一律区分よりも、前記契約基本情報中の前記レコードが有する前記遅延損害金上乗せ有無個別区分および前記再振替手数料上乗せ有無個別区分に優先的に従い、前記再振替用の振替金額を算出すること、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る再振替用情報生成方法においては、約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成する、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される再振替用情報生成方法であって、前記記憶部には、口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間と、を含む共通パラメータ情報と、顧客との契約を識別するための契約識別情報と、前記約定日前の所定時点における延滞期間と、を有するレコードを含む契約基本情報と、が格納されており、前記制御部で実行される、前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得ステップと、(i)前記振替結果等取得ステップで取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得ステップで取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得ステップと、前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出ステップと、前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る再振替用情報生成プログラムにおいては、約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成する、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための再振替用情報生成プログラムであって、前記記憶部には、口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間と、を含む共通パラメータ情報と、顧客との契約を識別するための契約識別情報と、前記約定日前の所定時点における延滞期間と、を有するレコードを含む契約基本情報と、が格納されており、前記制御部に実行させるための、前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得ステップと、(i)前記振替結果等取得ステップで取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得ステップで取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得ステップと、前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出ステップと、前記再振替対象取得ステップで取得した契約識別情報と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出ステップで算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、再振替用情報生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、共通パラメータ情報の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、契約基本情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、初回の口座振替用の口座振替依頼情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、再振替対象の判断の具体例を説明するための図である。
【
図6】
図6は、再振替対象の判断の具体例を説明するための図である。
【
図7】
図7は、再振替対象の判断の具体例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、再振替用の振替日および振替金額の算出の具体例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、再振替用の口座振替依頼情報の生成の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る再振替用情報生成装置、再振替用情報生成方法および再振替用情報生成プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0018】
[1.概要]
BtoCの金融債権回収は、口座振替により行うのが一般的である。一方で、残高不足等により約定の口座振替ができなかった場合の初期督促としては、架電での個別督促および督促状の発行による別チャネル(銀行振込やコンビニ支払等)での入金依頼を行うことが多い。
【0019】
しかしながら、個別督促については事務負荷が大きいという問題があり、別チャネルでの入金依頼については回収コストが大きいという問題があった。
【0020】
ここで、顧客側の入金する手間の面ならびに回収企業側の業務負荷およびコストの面で、初期督促時においても、口座振替で回収することが最も低負荷かつ低コストとなる場合がある。例えば、大企業グループに属する企業におけるスケールメリットにより口振手数料が安い場合等である。この場合、既存の口座振替依頼データ生成の仕組みを活かし、口座再振替の仕組みを構築することが好ましい。
【0021】
しかしながら、再振替のタイミング、対象および金額は各社で異なるため、一律のルールを決めて再振替用のデータを生成することは難しかった。
【0022】
そこで、本実施形態においては、例えば、各社のルールに合わせた口座再振替により初期督促を行うことができるようにした。より具体的には、口座振替で振替NGとなった際に、再振替用の口座振替依頼情報を自動で生成できるようにした。また、再振替のタイミング、対象および金額は、パラメータ設定により柔軟にコントロールできるようにした。
【0023】
なお、本実施形態における「初期督促」の定義は以下のとおりである。金融債権の分割払い債権は毎月返済となるが、そのうち1~2ヶ月分未入金となった債権を初期延滞債権といい、当該初期延滞債権の入金催促を行うことを初期督促という。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0024】
[2.構成]
本実施形態に係る再振替用情報生成装置100の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、再振替用情報生成装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
再振替用情報生成装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、再振替用情報生成装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0026】
再振替用情報生成装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。再振替用情報生成装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0027】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、再振替用情報生成装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、再振替用情報生成装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0028】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0030】
記憶部106は、例えば、共通パラメータ情報106aと、契約基本情報106bと、口座振替依頼情報106cと、を備えている。
【0031】
共通パラメータ情報106aは、各契約に対して適用する共通のパラメータを設定するための情報である。共通パラメータ情報106aは、
図2に示すように、例えば、口座振替の約定日における振替結果のうち再振替の対象となる振替結果である対象振替結果と、再振替の対象となる延滞期間である対象延滞期間(対象延滞月数)と、再振替用の振替日を算出するための日数である再振替日数と、遅延損害金の上乗せの有無を一律に設定するための区分である遅延損害金上乗せ有無一律区分と、再振替手数料の上乗せの有無を一律に設定するための区分である再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)と、当該区分が再振替手数料の上乗せをすることを示すものである場合には再振替手数料(再口振手数料)と、等を含む。
【0032】
前記対象振替結果は、言い換えると、再振替対象とする前回約定口座振替時の結果である。前記対象振替結果の種類としては、「1:残高不足」、「2:取引なし」および「4:依頼書なし」等が存在する。複数種類の前記対象振替結果が指定されてもよい。
【0033】
前記対象延滞期間(対象延滞月数)は、言い換えると、再振替対象とする延滞月数である。例えば、前記対象延滞月数を「2」と設定した場合、延滞2ケ月以下の契約が再振替の対象となる。
【0034】
前記再振替日数は、言い換えると、初回口座振替日から何日後を再振替日とするかを定めた日数である。
【0035】
前記遅延損害金上乗せ有無一律区分としては、遅延損害金の上乗せをしないことを示す区分である「1:なし」および遅延損害金の上乗せをすることを示す区分である「2:あり」が存在する。
【0036】
前記再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)としては、再振替手数料の上乗せをしないことを示す区分である「1:なし」および再振替手数料の上乗せをすることを示す区分である「2:あり」が存在する。
【0037】
契約基本情報106bは、大まかに分けると、
図3に示すように、契約情報と、口座振替情報と、各契約に対して適用する個別のパラメータを設定するための情報である個別パラメータ情報と、からなる。より具体的には、契約基本情報106bは、
図3に示すように、例えば、顧客識別情報(顧客番号)と、顧客との契約を識別するための契約識別情報(契約番号)と、契約者識別情報(契約者名)と、前記約定日と、前記約定日前の所定時点における延滞期間(延滞月数)と、金融機関識別情報(金融機関コードおよび金融機関名)と、支店識別情報(支店コードおよび支店名)と、口座識別情報(口座番号)と、預金者識別情報(預金者名)と、再振替の対象とするか否かを前記契約識別情報毎に設定するための区分である再振替対象区分(再口振対象)と、遅延損害金の上乗せの有無を前記契約識別情報毎に個別に設定するための区分である遅延損害金上乗せ有無個別区分と、再振替手数料の上乗せの有無を前記契約識別情報毎に個別に設定するための区分である再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)と、等を有するレコードを含む。
【0038】
前記再振替対象区分(再口振対象)は、言い換えると、共通パラメータ情報106a中の条件に合致しても、特定の契約については再振替の対象外とするように設定できる区分である。前記再振替対象区分(再口振対象)としては、再振替の対象とすることを示す区分である「0:対象」および再振替の対象としないことを示す区分「1:対象外」が存在する。
【0039】
前記遅延損害金上乗せ有無個別区分としては、共通パラメータ情報106a中の前記遅延損害金上乗せ有無一律区分に従うことを示す区分である「0:共通を適用」、遅延損害金の上乗せをしないことを示す区分である「1:なし」および遅延損害金の上乗せをすることを示す区分である「2:あり」が存在する。後述する再振替算出部102cは、共通パラメータ情報106a中の前記遅延損害金上乗せ有無一律区分よりも、契約基本情報106b中の前記遅延損害金上乗せ有無個別区分に優先的に従う。
【0040】
前記再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)としては、共通パラメータ情報106a中の前記再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)に従うことを示す区分である「0:共通を適用」、再振替手数料の上乗せをしないことを示す区分である「1:なし」および再振替手数料の上乗せをすることを示す区分である「2:あり」が存在する。後述する再振替算出部102cは、共通パラメータ情報106a中の前記再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)よりも、契約基本情報106b中の前記再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)に優先的に従う。
【0041】
口座振替依頼情報106cは、
図4および
図9に示すように、例えば、振替日と、前記契約識別情報(契約番号)と、振替金額と、振替結果と、等を含む。
図4には、初回の口座振替(つまり約定日における口座振替)用の口座振替依頼情報106cを示している。
図9には、再振替用の口座振替依頼情報106cを示している。
【0042】
制御部102は、再振替用情報生成装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0043】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記約定日後の所定時点における振替結果を前記契約識別情報毎に取得し、また、前記契約基本情報中の前記延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を前記契約識別情報毎に算出して取得する振替結果等取得手段としての振替結果等取得部102aと、(2)(i)前記振替結果等取得手段で取得した振替結果が前記共通パラメータ情報中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)前記振替結果等取得手段で取得した延滞期間が前記共通パラメータ情報中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約識別情報を、再振替の対象となる契約として取得する再振替対象取得手段としての再振替対象取得部102bと、(3)前記再振替対象取得手段で取得した契約識別情報毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する再振替算出手段としての再振替算出部102cと、(4)前記再振替対象取得手段で取得した契約識別情報と、前記再振替算出手段で算出した再振替用の振替日と、前記再振替算出手段で算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む前記再振替用の口座振替依頼情報を生成する再振替用情報生成手段としての再振替用情報生成部102dと、を備えている。なお、各部が実行する処理の詳細については、以下の[4.処理の具体例]で説明する。
【0044】
振替結果等取得部102aは、口座振替の約定日後の所定時点における振替結果を契約番号毎に取得する。また、振替結果等取得部102aは、契約基本情報106b中の延滞期間に基づいて前記約定日後の所定時点における延滞期間を契約番号毎に算出して取得する。
【0045】
再振替対象取得部102bは、(i)振替結果等取得部102aで取得した振替結果が共通パラメータ情報106a中の対象振替結果と同じであること、および、(ii)振替結果等取得部102aで取得した延滞期間が共通パラメータ情報106a中の対象延滞期間以下であること、という条件を満たす契約番号を、再振替の対象となる契約として取得する。
【0046】
再振替対象取得部102bは、前記(i)および前記(ii)の条件に加えて、(iii)契約基本情報106b中のレコードが有する再振替対象区分(再口振対象)が、「0:対象」であること、という条件を更に満たす契約番号を取得してもよい。
【0047】
再振替算出部102cは、再振替対象取得部102bで取得した契約番号毎に、再振替用の振替日および再振替用の振替金額を算出する。
【0048】
再振替算出部102cは、共通パラメータ情報106a中の再振替日数に基づいて、再振替用の振替日を算出してもよい。
【0049】
再振替算出部102cは、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分が、「2:あり」である場合、遅延損害金を上乗せした再振替用の振替金額を算出してもよい。
【0050】
再振替算出部102cは、共通パラメータ情報106a中の再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)が、「2:あり」である場合、共通パラメータ情報106a中の再振替手数料(再口振手数料)を上乗せした再振替用の振替金額を算出してもよい。
【0051】
再振替算出部102cは、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分および再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)よりも、契約基本情報106b中のレコードが有する遅延損害金上乗せ有無個別区分および再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)に優先的に従い、再振替用の振替金額を算出してもよい。
【0052】
契約基本情報106b中の遅延損害金上乗せ有無個別区分を参照した遅延損害金の算出について具体的に説明する。再振替算出部102cは、
・契約基本情報106b中の遅延損害金上乗せ有無個別区分が「0:共通を適用」である場合には、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分に従って遅延損害金を算出して取得し、
・契約基本情報106b中の遅延損害金上乗せ有無個別区分が「1:なし」である場合には、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分が「2:あり」であっても、遅延損害金として0円を取得し、
・契約基本情報106b中の遅延損害金上乗せ有無個別区分が「2:あり」である場合には、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分が「1:なし」であっても、遅延損害金を算出して取得し、
当該取得した遅延損害金を上乗せした再振替用の振替金額を算出してもよい。
【0053】
契約基本情報106b中の再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)を参照した再振替手数料(再口振手数料)の算出について具体的に説明する。再振替算出部102cは、
・契約基本情報106b中の再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)が「0:共通を適用」である場合には、共通パラメータ情報106a中の再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)に従って再振替手数料(再口振手数料)を算出して取得し、
・契約基本情報106b中の再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)が「1:なし」である場合には、共通パラメータ情報106a中の再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)が「2:あり」であっても、再振替手数料(再口振手数料)として0円を取得し、
・契約基本情報106b中の再振替手数料上乗せ有無個別区分(再口振手数料上乗せ有無個別区分)が「2:あり」である場合には、共通パラメータ情報106a中の再振替手数料上乗せ有無一律区分(再口振手数料上乗せ有無一律区分)が「1:なし」であっても、再振替手数料(再口振手数料)を算出して取得し、
当該取得した再振替手数料(再口振手数料)を上乗せした再振替用の振替金額を算出してもよい。
【0054】
再振替用情報生成部102dは、再振替対象取得部102bで取得した契約番号と、再振替算出部102cで算出した再振替用の振替日と、再振替算出部102cで算出した再振替用の振替金額と、を有するレコードを含む再振替用の口座振替依頼情報106cを生成する。
【0055】
[3.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。具体的には、約定日(10/27)の口座振替結果を受けて、再振替用の口座振替依頼情報106cがどのように生成されるのかについて説明する。以下、[3-1]においては再振替対象の判断について説明し、[3-2]においては再振替用の振替日および振替金額の算出について説明し、[3-3]においては再振替用の口座振替依頼情報の生成について説明する。
【0056】
なお、本項目[3.処理の具体例]においては、共通パラメータ情報106aは
図2に示す内容で、契約基本情報106bは
図3に示す内容で、約定日における振替用の口座振替依頼情報106cは
図4に示す内容で予め生成されているものとする。
【0057】
[3-1.再振替対象の判断]
(1)ワークテーブルの生成
振替結果等取得部102aは、約定日(10/27)の口座振替結果の判明時(10/30)において、
図5に示すように、振替結果を契約毎に取得する。
【0058】
また、振替結果等取得部102aは、約定日(10/27)を過ぎると、
図3の契約基本情報106b中の延滞月数に1を加算(カウントアップ)する。これにより、振替結果等取得部102aは、約定日(10/27)の口座振替結果の判明時(10/30)において、
図5に示すように、延滞月数を契約毎に取得する。
【0059】
このようにして、振替結果等取得部102aは、約定日(10/27)後の所定時点(10/30)における振替結果および延滞月数等を契約毎に含む
図5に示すワークテーブルを生成する。このワークテーブルを用いて、以下の(2)で説明する再振替対象の判断が行われる。
【0060】
(2)再振替対象の判断
図6に改めて示す共通パラメータ情報106aを参照すると、対象振替結果は「1:残高不足」であり、また、対象延滞月数は「2」である。この場合、再振替対象取得部102bは、(1)で生成した
図6に改めて示すワークテーブルから、振替結果が「1:残高不足」であり、かつ、延滞月数が「2」以下である契約を取得する。すなわち、
図6のワークテーブルに示すように、契約番号101、102および103の3つの契約を取得する。
【0061】
図6に一部抜粋して改めて示す契約基本情報106bを参照すると、再口振対象の区分が「0:対象」である契約は、101以外の契約である。この場合、再振替対象取得部102bは、前記取得した3つの契約から、再口振対象の区分が「0:対象」に該当する契約として、102および103の契約を取得する。
【0062】
このようにして、再振替対象取得部102bは、振替結果、延滞月数および再口振対象の区分という3つの項目すべてが条件に合致する契約(=再振替の対象となる契約)として、
図7に示すように、102および103という2つの契約を取得する。
【0063】
[3-2.再振替用の振替日および振替金額の算出]
次に、再振替算出部102cは、[3-1]で取得した102および103という2つの契約を対象として、再振替用の振替日および振替金額を以下のようにして算出する。
【0064】
(1)102の契約について
102の契約についての再振替用の振替日および振替金額の算出について説明する。
【0065】
102の契約についての再振替用の振替日の算出について説明する。
図8に改めて示す共通パラメータ情報106aを参照すると、再振替日数は「6日」である。この場合、再振替算出部102cは、102の契約についての再振替用の振替日を、直近の振替日である10/27に再振替日数である6日を加算することにより、11/2と算出する。
【0066】
102の契約についての再振替用の振替金額の算出について説明する。
図8に一部抜粋して改めて示す契約基本情報106bを参照すると、102の契約についての遅延損害金上乗せ有無個別区分および再口振手数料上乗せ有無個別区分は、ともに、「0:共通を適用」である。この場合、再振替算出部102cは、102の契約については、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分および再口振手数料上乗せ有無一律区分に従って、遅延損害金および再口振手数料を算出する。
【0067】
図8に改めて示す共通パラメータ情報106aを参照すると、遅延損害金上乗せ有無一律区分は「1:なし」であるため、102の契約についての遅延損害金は、上乗せなし(0円)となる。
【0068】
一方で、
図8に改めて示す共通パラメータ情報106aを参照すると、再口振手数料上乗せ有無一律区分は「2:あり」であり、かつ、再口振手数料は「110円」であるため、102の契約についての再口振手数料は、110円となる。
【0069】
以上より、再振替算出部102cは、102の契約についての再振替用の振替金額を、直近振替額30,000円+遅延損害金0円+再口振手数料110円=30,110円と算出する。
【0070】
(2)103の契約について
103の契約についての再振替用の振替日および振替金額の算出について説明するが、103の契約についての再振替用の振替日は、(1)と同様の方法で算出されて11/2となるため、説明を省略する。
【0071】
103の契約についての再振替用の振替金額の算出について説明する。
図8に一部抜粋して改めて示す契約基本情報106bを参照すると、103の契約については、遅延損害金上乗せ有無個別区分は「2:あり」であり、かつ、再口振手数料上乗せ有無個別区分は、「1:なし」である。ここで、
図8に改めて示す共通パラメータ情報106aを参照すると、遅延損害金上乗せ有無一律区分は「1:なし」であり、再口振手数料上乗せ有無一律区分は「2:あり」である。このように、契約基本情報106b中の遅延損害金上乗せ有無個別区分および再口振手数料上乗せ有無個別区分と、共通パラメータ情報106a中の遅延損害金上乗せ有無一律区分および再口振手数料上乗せ有無一律区分と、で区分の意味する所が逆になっている場合、再振替算出部102cは、契約基本情報106b中の区分に優先的に従い、再振替用の振替金額を算出する。
【0072】
103の契約についての遅延損害金上乗せ有無個別区分は、前段落で述べたとおり「2:あり」である。この場合、再振替算出部102cは、一般的な遅延損害金の算出ロジックに従い、103の契約についての遅延損害金を、延滞金40,000円×遅延損害金利率14.6%×延滞日数6日/36500(切り捨て)=96円と算出する。
【0073】
103の契約についての再口振手数料上乗せ有無個別区分は、前段落で述べたとおり「1:なし」であるため、103の契約についての再口振手数料は、上乗せなし(0円)となる。
【0074】
以上より、再振替算出部102cは、103の契約についての再振替用の振替金額を、直近振替額40,000円+遅延損害金96円+再口振手数料0円=40,096円と算出する。
【0075】
そして、再振替算出部102cは、102の契約については、(1)で算出された再振替用の振替日11/2および再振替用の振替金額30,110円を含み、103の契約については、(2)で算出された再振替用の振替日11/2および再振替用の振替金額40,096円を含む、
図9に示すワークテーブル2を生成する。
【0076】
[3-3.再振替用の口座振替依頼情報の生成]
最後に、再振替用情報生成部102dは、生成したワークテーブル2に基づいて、
図9に示す再振替用の口座振替依頼情報106cを生成する。
【0077】
[4.本実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係る再振替用情報生成装置100によれば、約定の口座振替ができなかった場合に、再振替用の口座振替依頼情報を生成することができる。これにより、例えば、初期催促の際における顧客側および回収企業側の負担をともに軽減することができる。
【0078】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0081】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0082】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0083】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0084】
また、再振替用情報生成装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0085】
例えば、再振替用情報生成装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて再振替用情報生成装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0086】
また、このコンピュータプログラムは、再振替用情報生成装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0087】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0088】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0089】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0090】
また、再振替用情報生成装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、再振替用情報生成装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0091】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、例えば、顧客に対する報酬の請求を口座振替により行う、あらゆる業界および業種において有用である。
【符号の説明】
【0093】
100 再振替用情報生成装置
102 制御部
102a 振替結果等取得部
102b 再振替対象取得部
102c 再振替算出部
102d 再振替用情報生成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 共通パラメータ情報
106b 契約基本情報
106c 口座振替依頼情報
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク