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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088452
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】複合積層体およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/28 20060101AFI20240625BHJP
   B29C 65/02 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
B32B5/28 A
B29C65/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203635
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】511041857
【氏名又は名称】ART&TECH株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114258
【弁理士】
【氏名又は名称】福地 武雄
(74)【代理人】
【識別番号】100125391
【弁理士】
【氏名又は名称】白川 洋一
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 泰
(72)【発明者】
【氏名】城野 秀治
【テーマコード(参考)】
4F100
4F211
【Fターム(参考)】
4F100AB01D
4F100AJ10D
4F100AK01D
4F100AK07A
4F100AK07B
4F100AK23C
4F100AP00D
4F100AT00B
4F100BA03
4F100BA04
4F100BA07
4F100DC11D
4F100DG06D
4F100DG11A
4F100DG11C
4F100DG15A
4F100DH01A
4F100DH02A
4F100DH02C
4F100EH36
4F100EJ17
4F100EJ42
4F100JA04B
4F100JB16D
4F211AA11
4F211AA13
4F211AA21
4F211AA24
4F211AA28
4F211AD06
4F211AD16
4F211AG01
4F211AG03
4F211AR02
4F211AR06
4F211AR12
4F211TA13
4F211TC01
4F211TN07
4F211TQ04
(57)【要約】
【課題】接合層が介在することで、被接合層と形状安定性に優れたPP-FRP層とが接合された複合積層体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】PP-FRPを応用した複合積層体100であって、シート状の第1のテキスタイルおよび第1のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたポリプロピレンを有する複数の複合層111~114からなるPP-FRP層110と、PP-FRP層110の一方の主面に設けられ、シート状の第2のテキスタイルおよび第2のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたPVBを有する接合層120と、接合層120に接し、接合層120の介在によりPP-FRP層110に接合される被接合層130と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PP-FRPを応用した複合積層体であって、
シート状の第1のテキスタイルおよび前記第1のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたポリプロピレンを有する複数の複合層からなるPP-FRP層と、
前記PP-FRP層の一方の主面に設けられ、シート状の第2のテキスタイルおよび前記第2のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたPVBを有する接合層と、
前記接合層に接し、前記接合層の介在により前記PP-FRP層に接合される被接合層と、を備えることを特徴とする複合積層体。
【請求項2】
前記被接合層は、熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載の複合積層体。
【請求項3】
前記被接合層は、木材、スエードまたはメタルメッシュの一つで形成されている加飾層であることを特徴とする請求項1記載の複合積層体。
【請求項4】
前記接合層は、高融点のポリプロピレンで形成され、前記PP-FRP層に接するフィルム層をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の複合積層体。
【請求項5】
前記複数の複合層に挟まれて設けられた回路部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の複合積層体。
【請求項6】
不織布および前記不織布に含浸されたポリプロピレンを有する複数のプリプレグシートを重ね、熱プレスしてPP-FRP層を生成する工程と、
前記PP-FRP層に対し、テキスタイルとPVBフィルムとを重ねて配置し、熱プレスして接合層を形成する工程と、を含むことを特徴とする複合積層体の製造方法。
【請求項7】
織布および前記織布に含浸されたポリプロピレンを有する複数のプリプレグシートとシート状のテキスタイルを交互に重ね、熱プレスしてPP-FRP層を生成する工程と、
前記PP-FRP層に対し、テキスタイルとPVBフィルムとを重ねて配置し、熱プレスして接合層を形成する工程と、を含むことを特徴とする複合積層体の製造方法。
【請求項8】
前記PP-FRP層および前記接合層からなる中間部材に対し、前記接合層側に熱可塑性樹脂を射出成形する工程をさらに含むことを特徴とする請求項6または請求項7記載の複合積層体の製造方法。
【請求項9】
前記PP-FRP層および前記接合層からなる中間部材に対し、前記接合層側に加飾層を配置して熱圧着する工程をさらに含むことを特徴とする請求項6または請求項7記載の複合積層体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PP-FRP(Fiber Reinforced Plastics)を応用した複合積層体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂の加飾成形技術として、樹脂を繊維内に浸潤させて部材を作製する方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。その際に浸潤させる樹脂として、例えばPVB(ポリビニルブチラール)等が用いられる。樹脂と繊維層とが一体化された部材は、十分な強度を有する。このような部材では、射出成形される基盤樹脂層も、不織布層の各繊維の隙間に浸潤しつつ固着される。
【0003】
特許文献1記載のハウジングでは、不織布層が接着樹脂層を介して加飾層に接着されている。接着樹脂層には、例えば軟化により接着樹脂層内の気泡を逃すことができる程度の粘度を有するPVB(ポリビニルブチラール)が用いられている。特許文献1には、ハウジングを構成する基盤樹脂層の材料の一例としてポリプロピレンが用いられることや、接着樹脂層が導線を内蔵していることも開示されている。
【0004】
特許文献2には、突板の裏面と樹脂フィルムとの間に、樹脂フィルムの融点よりも高い温度での形状維持が可能な繊維を主体とした不織布を介装させ、樹脂フィルムをあたかもFRPのように構成した突板シートとその応用製品が開示されている。そして、不織布の例としてPET繊維、樹脂フィルムの例としてプロピレンのフィルムが挙げられている。特許文献2記載の突板シートでは、不織布と基材樹脂との間でアンカー効果を発揮させることで両者を強固に接合させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-175641号公報
【特許文献2】再表2013-190839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ポリプロピレンは、低コストで調達できるだけでなく、耐薬品性にも優れており、様々な用途への応用の可能性を有しているものの、ポリプロピレンで形成された複数のシートを重ねて熱圧着しても、容易には一体化しない。
【0007】
これに対し、本発明の発明者らは、不織布の繊維内に浸潤させる樹脂としてポリプロピレンのみを用い、一体化した積層体としてPP-FRP部材を開発した。PP-FRP部材は、形状安定性に優れており、これを一層として他層と接合することで様々な積層体へ展開可能であり、産業上の観点で非常に大きな意味を持つ。
【0008】
しかしながら、ポリプロピレンに代表されるポリオレフィンは、分子内に極性基を持たないために接着性に劣る。PP-FRP部材は表面がポリプロピレンで形成されており、これをPP-FRP層として他層と接合することは容易ではない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、接合層が介在することで、被接合層と形状安定性に優れたPP-FRP層とが接合された複合積層体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の複合積層体は、PP-FRPを応用した複合積層体であって、シート状の第1のテキスタイルおよび前記第1のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたポリプロピレンを有する複数の複合層からなるPP-FRP層と、前記PP-FRP層の一方の主面に設けられ、シート状の第2のテキスタイルおよび前記第2のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたPVBを有する接合層と、前記接合層に接し、前記接合層の介在により前記PP-FRP層に接合される被接合層と、を備えることを特徴としている。このように接合層が介在することで、被接合層と形状安定性に優れたPP-FRP層とが接合された複合積層体を形成できる。
【0011】
(2)また、上記(1)記載の複合積層体において、前記被接合層は、熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴としている。これにより、PP-FRP層に熱可塑性樹脂を射出成形した複合積層体を形成できる。
【0012】
(3)また、上記(1)または(2)記載の複合積層体において、前記被接合層は、木材、スエードまたはメタルメッシュの一つで形成されている加飾層であることを特徴としている。これにより、表層材として用いられる加飾層のバッカーに形状安定性に優れたPP-FRP層を利用できる。
【0013】
(4)また、上記(1)から(3)のいずれかに記載の複合積層体において、前記接合層は、高融点のポリプロピレンで形成され、前記PP-FRP層に接するフィルム層をさらに有することを特徴としている。これにより、PP-FRP層と接合層とをさらに強固に接合できる。
【0014】
(5)また、上記(1)から(4)のいずれかに記載の複合積層体において、前記複数の複合層に挟まれて設けられた回路部材をさらに備えることを特徴としている。これにより、複合積層体をワイヤーハーネスやヒータの部品として用いることができる。
【0015】
(6)また、本発明の複合積層体の製造方法は、不織布および前記不織布に含浸されたポリプロピレンを有する複数のプリプレグシートを重ね、熱プレスしてPP-FRP層を生成する工程と、前記PP-FRP層に対し、テキスタイルとPVBフィルムとを重ねて配置し、熱プレスして接合層を形成する工程と、を含むことを特徴としている。このように、テキスタイルとPVBフィルムとを重ねて接合層を形成することで、基盤樹脂層や加飾層である被接合層に対しPP-FRP層を接合できる。
【0016】
(7)また、上記(6)記載の複合積層体の製造方法において、織布および前記織布に含浸されたポリプロピレンを有する複数のプリプレグシートとシート状のテキスタイルを交互に重ね、熱プレスしてPP-FRP層を生成する工程と、前記PP-FRP層に対し、テキスタイルとPVBフィルムとを重ねて配置し、熱プレスして接合層を形成する工程と、を含むことを特徴としている。このように、テキスタイルとPVBフィルムとを重ねて接合層を形成することで、基盤樹脂層や加飾層である被接合層に対しPP-FRP層を接合できる。
【0017】
(8)また、上記(6)または(7)記載の複合積層体の製造方法において、前記PP-FRP層および前記接合層からなる中間部材に対し、前記接合層側に熱可塑性樹脂を射出成形する工程をさらに含むことを特徴としている。これにより、PP-FRP層に対する被接合層として基盤樹脂層を形成できる。
【0018】
(9)また、上記(6)から(8)のいずれかに記載の複合積層体の製造方法において、前記PP-FRP層および前記接合層からなる中間部材に対し、前記接合層側に加飾層を配置して熱圧着する工程をさらに含むことを特徴としている。これにより、PP-FRP層に対する被接合層として加飾層を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】複合積層体を示す断面図である。
図2】(a)~(c)それぞれプリプレグ作製の工程を示す断面図である。
図3】PP-FRP層の形成工程を示す斜視図である。
図4】(a)~(d)それぞれ接合層の形成およびトリミングの工程を示す断面図である。
図5】(a)、(b)射出成形による被接合層の形成工程を示す断面図である。
図6】プリプレグとテキスタイルとを熱圧着する工程を示す斜視図である。
図7】(a)、(b)それぞれ導線および素子を埋設したPP-FRP層を示す断面図である。
図8】被接合層の接合工程を示す断面図である。
図9】切断面の顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0021】
[第1実施形態]
[複合積層体]
図1は、複合積層体100を示す断面図である。図1に示す形態は一例である。複合積層体100は、PP-FRP技術を応用したものであり、PP-FRP層110、接合層120および被接合層130を備えている。
【0022】
(PP-FRP層)
PP-FRP層110は、PP複合層111~114で構成されている。PP複合層111~114は積層されており、PP複合層111~114のそれぞれは、シート状の第1のテキスタイルおよび第1のテキスタイルの網目内に浸潤し固着されたポリプロピレンで形成されている。
【0023】
PP複合層111~114では、ポリプロピレンが層を超えて連続的に存在しており、第1のテキスタイルの網目内に浸潤している。浸潤したポリプロピレンのアンカー効果により、PP複合層111~114のそれぞれが隣り合う層と強固に接合している。このようにして強固に一体化された板状部材が構成される。
【0024】
ポリプロピレンは、5wt%以上30wt%以下のタッキファイヤを含むことが好ましい。タッキファイヤは、粘着付与樹脂であり、例えば石油系が用いられる。これにより、ホットメルトによりプリプレグの準備が容易になる。
【0025】
ポリプロピレンとしては、高融点のものを用いることができる。このような高融点ポリプロピレンは、高収縮タイプの材料であり、高弾性率を要する製品向けの部材に用いることができる。高融点ポリプロピレンとしては、例えば、融点150℃以上のものが好ましい。このような高融点ポリプロピレンは、85wt%以上95wt%以下のポリプロピレンと5wt%以上15wt%以下のタッキファイヤで構成されることが好ましい。
【0026】
また、ポリプロピレンとして低融点のものも用いることができる。このような低融点ポリプロピレンは低収縮タイプであり、高融点ポリプロピレンより若干柔らかい。ポリエチレン強化繊維等の耐熱温度の低い合成繊維織物への含浸に用いることができる。低融点ポリプロピレンとしては、例えば、融点100℃以下のものが好ましい。このような低融点ポリプロピレンは、70wt%以上85wt%以下のポリプロピレンと15wt%以上30wt%以下のタッキファイヤで構成されることが好ましい。
【0027】
ポリプロピレンの融点は少なくとも160℃以下であることが好ましい。これにより、低い温度での加工が可能になり、融点の異なる層との接合が可能になる。例えば融点の高いポリプロピレンで表層加飾した部材を形成し、その部材とPP-FRP層とを接合できる。
【0028】
PP複合層111~114のそれぞれに含まれる第1のテキスタイルは、すべて不織布であるか不織布と織布とが交互に重なっていることが好ましい。不織布は、スパンボンド系不織布が好ましく、特にポリエステルを含むスパンボンド系不織布が好ましい。不織布は、ポリエステルを含む抄紙系不織布またはフェルトであってもよい。織布には、ポリエチレン強化繊維織布を用いることもできる。ポリエステル不織布を用いる場合の坪数は、30g/m以上250g/m以下であることが好ましい。これにより、軟化したポリプロピレンが含浸しやすくなる。
【0029】
PP-FRP層110では、PP複合層111~114が4層構造を有しているが、その他の数の積層であってもよい。4層構造以上とすることでPP-FRP層110の強度を向上し形状を安定にすることができる。一方で、4層構造未満であれば成形が容易になる。
【0030】
(接合層)
接合層120は、PP-FRP層110の一方の主面に設けられ、PP-FRP層110と被接合層130とを接合している。図1に示す例では、接合層120が、PVB複合層121、123およびPVBフィルム層122を有している。
【0031】
PVB複合層121、123は、シート状の第2のテキスタイルおよび第2のテキスタイルの網目内に浸潤し、固着されたPVB(ポリビニルブチラール)を有する。PVBは、溶融温度を上回る温度で即溶融し、凝固温度を下回る温度で即凝固する性質を有し、接合層120を構成する接着剤として非常に有効である。
【0032】
第2のテキスタイルは、織布であってもよいが、不織布であることが好ましい。不織布は調達容易であり、低コストで複合積層体100を製造できる。不織布は、スパンボンド系不織布が好ましく、特にポリエステルを含むスパンボンド系不織布が好ましい。不織布は、ポリエステルを含む抄紙系不織布またはフェルトであってもよい。織布として、ポリエチレン強化繊維織布を用いることもできる。
【0033】
PVBフィルム層122は、PVBフィルムに由来する層であり、PVBで構成された薄い層である。PVBは、層を超えて連続的に存在しており、PVBフィルム層122を構成するPVBは、第2のテキスタイルの網目内に浸潤しているPVBと連続している。PVBの接着力と浸潤したPVBのアンカー効果により、PVB複合層121、123のそれぞれが隣り合う層と強固に接合している。なお、PVBフィルムのすべてのPVBが浸潤し、隣り合う第2のテキスタイルが接する場合には、PVBフィルム層122が無くPVB複合層121、123同士が接する状態となる。
【0034】
接合層120は、高融点のポリプロピレンで形成され、PP-FRP層110に接するPPフィルム層をさらに有することが好ましい。ポリプロピレンは、分子内に極性基を持たないために接着性に劣る。高融点のポリプロピレンのフィルムをPP-FRP層110と第2のテキスタイルとの間に配置して圧着することで、PP-FRP層110と接合層120とをさらに強固に接合できる。
【0035】
図1に示す例では、接合層120は、3層で形成されているが、PVB複合層を有していれば1~2層であってもよいし、3層以上であってもよい。接合層120が複数層で形成される場合、PVBフィルム層とPVB複合層とが交互に形成されているか、PVB複合層が連続して形成される。PVB複合層が連続して形成される場合には、隣り合う第2のテキスタイルが接している。
【0036】
(被接合層)
被接合層130は、接合層に接し、接合層の介在によりPP-FRP層に接合される。接合層120が介在することで、被接合層130と形状安定性に優れたPP-FRP層110とが接合された複合積層体100を形成できる。
【0037】
被接合層130は、熱可塑性樹脂で形成されていることが好ましい。これにより、PP-FRP層に射出成形を施した複合積層体を形成できる。熱可塑性樹脂には、ABS樹脂、PP、PC、PMMAが挙げられる。熱可塑性樹脂以外で形成された被接合層については後述する。
【0038】
[複合積層体の製造方法]
上記のように構成された複合積層体100の製造方法を説明する。
【0039】
(PP-FRP層の形成)
まずはPP-FRP層110を生成する。PP-FRP層110は、プリプレグ作製、熱圧着、プレフォーム成形およびトリミングの工程で製造される。図2(a)~(c)は、それぞれプリプレグ作製の工程を示す断面図である。
【0040】
まず、プリプレグを作製する。例えば図2(a)に示すように、表面を水平にした状態でシート状のテキスタイル10を置き、その上から軟化点を超える温度に加熱し軟化したポリプロピレン20を塗布し浸潤、固着させることでプリプレグ30を作製できる。テキスタイル10としては、厚さ50μm以上500μm以下のものを用いるのが好ましい。
【0041】
塗布には、ホットメルトによる塗布機としてメルターと呼ばれる装置を用いることができる。図2(a)に示す装置例は、枚葉塗布機であり、テキスタイル10を固定し、噴霧式のノズル部M1をテキスタイル10の全体にわたって移動させることでポリプロピレン20をテキスタイル10に塗布しプリプレグ30を作製できる。
【0042】
図2(b)に示す装置例は、ロール・トゥ・ロールの連続含浸装置である。噴霧式のノズル部M2を固定し、テキスタイル10をロールR1からロールR2に移動させることでテキスタイル10の全体にポリプロピレン20を塗布しプリプレグ30を作製できる。以上のような塗布機では、塗布の際には、塗布機側またはテキスタイル側の一方を他方に対して一定速度で移動させることが好ましい。
【0043】
図2(c)に示す装置例も、ロールを用いた連続含浸装置である。吐出式のノズル部M3を固定し、ロールR3、R4間の位置にポリプロピレン20を供給する。ロールR3、R4間に挟まれて送り出されるテキスタイル10には、ポリプロピレン20が浸潤する。このような連続含浸装置を用いてプリプレグ30の生産効率を向上させることができる。
【0044】
加熱し軟化したポリプロピレンを容器に溜め、容器内にシート状のテキスタイルを浸漬してもよい(いわゆる「どぶ漬け」)。このようにしてテキスタイルに浸潤したポリプロピレンを冷却して硬化させることでプリプレグを形成する。この場合、ローラー等の回転によりテキスタイルを一定速度で連続的に移動させてポリプロピレン内をくぐらせることが好ましい。
【0045】
このようにして得られたシート状のプリプレグは、厚さ100μm以上1500μm以下であることが好ましく、厚さ100μm以上500μm以下であることがさらに好ましい。
【0046】
得られた複数のシート状のプリプレグ30は、所定の設計通りに重ねて配置し、重畳体(第1の重畳体)を形成する。そして、配置された重畳体を加熱した上でプレスして熱圧着する。図3は、PP-FRP層の形成工程を示す斜視図である。図3に示す例では、4枚のプリプレグ31~34を重ねた重畳体40aを上下から加熱しつつプレスしている。その結果、シート状の積層体が形成される。
【0047】
熱圧着は、油圧熱プレス機または多段プレス機を用いて、所定の温度以上かつ所定の圧力以上で熱プレスするのが好ましい。所定の温度は、ポリプロピレンの融点以下軟化点以上の温度である。例えば、140℃以上160℃以下に加熱することが好ましい。所定の圧力は、1.5MPa以上2.5MPa以下であることが好ましい。これにより、ポリプロピレンがテキスタイル内の網目に浸潤し、固着することでアンカー効果が生じ、層を強固に一体化できる。
【0048】
このように、ポリプロピレンの軟化点より高く融点より低い温度でプリプレグが熱圧着されることで、網目内に浸潤したポリプロピレンが連続的に一体化し、アンカー効果により強固に網目に固着する。その結果、浸潤により行き渡ったポリプロピレンにより複数のテキスタイルが堅固に接合された積層シートとしてPP-FRP層110のシートが生成される。
【0049】
PP-FRP層110は、形状安定性に優れており、100℃以上150℃以下の温度および2.5MPa以下の圧力で熱プレスしたとき、プレス前後の長さの変化率の絶対値が1%以下である。このようにPP-FRP層は、プレスの前後で寸法に変化が生じにくい。そのため、設計通りにPP-FRP層を形成でき、応用も容易になる。
【0050】
PP-FRP層110は、熱圧着による積層化の後、自然冷却により形状の安定化が可能である。したがって、多段プレス機を用いて同時に大量生産することも可能である。多段プレスは、上下の熱板の他に、中間にも熱板を配置し、材料を挟む段として開口部を複数設けた熱プレス機である。複数段に材料を挟み、加熱しながらプレスで加圧して同時に複数のPP-FRP層を形成できる。
【0051】
PP-FRP層は、ポリプロピレンがテキスタイル内に浸潤して固着された複合層の構造を有しているため、高強度を有している。これにより、自動車のボディなどの軽量で強度が必要とされる層に利用できる。
【0052】
(接合層の形成)
上記の工程で得られたPP-FRP層のシート上には、接合層が形成され、成形およびトリミングがなされる。図4(a)~(d)は、それぞれ接合層の形成およびトリミングの工程を示す断面図である。まず、図4(a)に示すように、オス金型D1とメス金型D2との間に、積層体41に対し、その表面から順番にテキスタイル51、PVBフィルム52およびテキスタイル53を重ねて配置する。そして、それらを120℃以上130℃以下で加熱しながら加圧する。その際には、PVBが軟化し、テキスタイル51、53の網目内に浸潤する。
【0053】
次に、図4(b)に示すようにオス金型D1とメス金型D2とを型締めする。その結果、積層体41、テキスタイル51、53およびPVBフィルム52が賦形される。型締め後、図4(c)に示すように、オス金型D1とメス金型D2とを型開きし、得られた成形体42を離型する。そして、図4(d)に示すように、不要な部分をトリミングにより除去し、プレフォーム成形体43を得る。
【0054】
成形の加工を経ても、積層体41の長さの変化率は1%以内であり、PP-FRP層は形状安定性に優れている。このように、テキスタイル51、53とPVBフィルム52とを重ねて接合層120を形成することで、基盤樹脂層や加飾層である被接合層130に対しPP-FRP層110を接合できる。
【0055】
(被接合層の形成)
上記のように形成されたPP-FRP層と接合層とが接合されたプレフォーム成形体43(中間部材)に対し、接合層側に熱可塑性樹脂を射出成形することで被接合層130を形成できる。射出成形で得られる被接合層130は基盤樹脂層を構成する。図5(a)、(b)は、射出成形による被接合層130の形成工程を示す断面図である。熱可塑性樹脂として、ABS樹脂、PP、PC、PMMA等をそれぞれの溶融温度で用いることができる。例えば、ABS樹脂を用いる場合には、240℃~260℃でABS樹脂を溶融させて用いる。
【0056】
図5(a)に示すように、PP-FRP層側を表にしてプレフォーム成形体43を射出成形用のメス金型M12内に装着した上で、メス金型M12を射出成形用のオス金型M13に向けて移動する。それとともに射出機の射出孔M15をオス金型M13の射出成形孔M16に押し当てた上で、射出スクリューM11を時計回りに回転させてタンクT1内の基盤樹脂層の原料P1をプレフォーム成形体43と射出成形用のオス金型M13とで規定される空間に射出する。すなわち、中間部材の接合層120側である裏側の主面に、熱可塑性樹脂を射出成型する。
【0057】
基盤樹脂層の原料P1である熱可塑性樹脂の溶融液は、射出成形機M10で加熱溶融され、プレフォーム成形体43が装着されたメス金型M12の中に射出されて、テキスタイル層の各繊維の隙間に浸潤して固着される。このとき、熱可塑性樹脂はテキスタイルの各繊維の隙間に浸潤し、原料P1の冷却固化時における収縮によりプレフォーム成形体43と基盤樹脂層との固着がより強固になる。
【0058】
そして、図5(b)に示すように、射出成形された基盤樹脂層が冷却固化した後、射出機および射出成形用のオス金型M13をメス金型M12から離間し、PP-FRP層110、接合層120、被接合層130を備えた複合積層体100が取り出される。得られた複合積層体100は、適宜、用途に応じて切削加工される。得られた複合積層体100は、熱可塑性樹脂を表層材とする様々な製品に応用できる。このように例えば120~150℃程度での加工による様々な用途に応用できる。
【0059】
[第2実施形態]
上記の実施形態では、PP-FRP層をプリプレグのみを重ねて熱圧着しているが、プリプレグとテキスタイルとを交互に重ねてそれらを熱圧着してもよい。図6は、プリプレグとテキスタイルとを熱圧着する工程を示す斜視図である。プリプレグと交互に重ねるテキスタイルは、織布または不織布である。図6に示す例では、2枚のプリプレグ35~36と2枚のテキスタイル61~62とを交互に重ねた重畳体40b(第2の重畳体)を形成し、その重畳体40bの熱圧着を行っている。その結果、シート状の積層体が形成される。この場合の熱圧着も、第1実施形態と同様の機器を用いて同様の温度条件で行うことができる。
【0060】
この場合も、ポリプロピレンの軟化点より高く融点より低い温度でプリプレグとテキスタイルとが熱圧着されることで、プリプレグ内のポリプロピレンがテキスタイルの網目内にも浸潤し、アンカー効果により強固に網目に固着する。その結果、浸潤により連続的に行き渡ったポリプロピレンによりプリプレグとテキスタイルとが接合された積層シートとしてPP-FRP層のシートが生成される。なお、接合層および被接合層の形成は、第1実施形態と同様である。
【0061】
[第3実施形態]
[回路部材埋設型のPP-FRP層の構成]
上記のPP-FRP層110の本体層には導電体を埋設することができる。図7(a)、(b)は、それぞれ本体層に導線および素子を埋設したPP-FRP層210、310を示す断面図である。PP-FRP層210は、基本的にPP-FRP層110と同様に構成されているが、導線231の埋設およびそれに関連する特徴を有している。
【0062】
PP-FRP層210には、PP複合層211とPP複合層212との間に導線231が設けられている。このように、ポリプロピレンにより強固に一体化され、かつ内部に設けられた導線231で機能を付加されたPP-FRP層210を構成できる。
【0063】
図7(a)に示す例では、PP複合層211とPP複合層212との間に、断面円形の導線231を設けている。導線231は、例えば各装置の電力供給用または制御用の導線である。PP-FRP層210は、導線231を挟んで熱圧着することで形成されるため、導線231に押圧されたPP複合層212には、導線の断面形状に応じた半円形の窪みが生じている。このようにPP複合層211および212が柔軟に変形するため、PP複合層211上の表面を平滑にすることができる。PP複合層の間に埋設されるため、導線231は、絶縁性の被覆無しで導電性の材料が露出していても問題ない。上記の例のような回路部材を埋設した複合積層体は、ワイヤーハーネスやヒータの部品として応用できる。
【0064】
なお、上記の例では、導線231が、PP複合層内の不織布の間に設けられているが、不織布と織布とが交互に設けられる場合には、不織布と織布との間に設けられていてもよい。すなわち、導線231は、PP-FRP層210を構成する複数の層構造の内部に埋設されていればよく、その場合、いずれの層の間に埋設されていてもよい。
【0065】
一方、PP-FRP層310も、基本的にPP-FRP層210と同様に構成されているが、PP-FRP層310に埋設されている素子331およびこれに関連する特徴が異なる。図7(b)に示す例では、PP複合層311とPP複合層312との間に、素子331として断面平板状の素子を設けている。製造工程で素子331に押圧されたPP複合層312には、素子の断面形状に応じた平板形の窪みが生じている。
【0066】
PP-FRP層210、310の製造工程は、PP-FRP層110のものと同様である。ただし、プリプレグおよびテキスタイルの配置の際にそれらの間に導線231または素子331を配置する点が異なる。PP-FRP層210または310を用いた接合層および被接合層の形成は、第1実施形態と同様である。接合層および被接合層により導線231または素子331の形状による凹凸の変形を吸収または緩和することができる。
【0067】
[第4実施形態]
上記の実施形態では、基盤樹脂として、ABS樹脂、PP、PC、PMMAその他の樹脂を接合層側に射出成形しているが、被接合層として加飾層を用いることもできる。その場合、表層材のバッカーとしてPP-FRP層を用いることになる。木材、スエードまたはメタルメッシュの一つで形成されている加飾層を被接合層として形成することもできる。これにより、表層材として用いられる加飾層のバッカーに形状安定性に優れたPP-FRP層を利用できる。
【0068】
図8は、被接合層の接合工程を示す断面図である。図8に示す例では、PP-FRP層と接合層とが接合されたプレフォーム成形体43(中間部材)に対し、接合層側に加飾層70を配置して熱圧着する。これにより、PP-FRP層に対する被接合層として加飾層70を形成できる。
【0069】
[実験1]
タッキファイヤを添加したホットメルトポリプロピレン(HMPP)を加熱して軟化させ、スパンボンド系のポリエステルで形成された不織布に、上記の軟化されたポリプロピレンを塗布することでプリプレグを準備した。不織布には、東レ株式会社製不織布N2070-6Sを用いた。低融点(95℃)のホットメルトポリプロピレン(PP80wt%、タッキファイヤ20wt%)を用いたプリプレグを便宜上「プリプレグ2」と呼ぶ。得られたプリプレグを用いて以下の組み合わせで材料を重ねた。
【0070】
【表1】
【0071】
黒不織布は、通常の不織布より密度が高く硬い。黒不織布として、東レ株式会社製不織布G2200-BKOを用いた。粗白不織布は、通常の不織布より密度が低い。粗白不織布として東レ株式会社製不織布D5100を用いた。
【0072】
材料を重ねた試料の表面にペン先太さ0.5mmのサインペンで概ね一辺100mmの正方形を描き、各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。長さはデジタルノギスを用いて0.01mm単位まで測定した(以下同様)。油圧熱プレス機を用いて各試料を1分間プレスすることで熱圧着を行った。積層体試料3の熱圧着時には、圧着の目的を逸脱して試料が平らになり潰れすぎることを防止するために15mmのスペーサーを噛ませた。
【0073】
熱圧着後に正方形の各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。PP-FRP層として得られた積層体試料1~3はいずれも正方形の長さの変化率が1%以内であった。測定結果は、以下の表に示す通りである。
【0074】
【表2】
【0075】
次に、高融点(155℃)のホットメルトポリプロピレン(PP90wt%、タッキファイヤ10wt%)を用いたプリプレグと低融点(95℃)のホットメルトポリプロピレンを用いたプリプレグとを積層し、両端を不織布で挟んだ試料を熱圧着した。高融点(155℃)のホットメルトポリプロピレンを用いたプリプレグを便宜上「プリプレグ1」と呼ぶ。以下の組み合わせで材料を重ねた。
【0076】
【表3】
【0077】
材料を重ねた試料の表面にサインペンで概ね一辺100mmの正方形を描き、各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。油圧熱プレス機を用いて各試料を1分間プレスすることで熱圧着を行った。熱圧着後に正方形の各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。PP-FRP層として得られた積層体試料4、5はいずれも正方形の長さの変化率が1%以内であった。測定結果は、以下の表に示す通りである。
【0078】
【表4】
【0079】
次に、高融点(155℃)のホットメルトポリプロピレンを用いたプリプレグと不織布とを積層した試料を熱圧着した。以下の組み合わせで材料を重ねた。
【表5】
【0080】
材料を重ねた試料の表面にサインペンで概ね一辺100mmの正方形を描き、各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。油圧熱プレス機を用いて各試料を1分間プレスすることで熱圧着を行った。熱圧着後に正方形の各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。PP-FRP層として得られた積層体試料6、7はいずれも正方形の長さの変化率が1%以内であった。測定結果は、以下の表に示す通りである。
【0081】
【表6】
【0082】
以上の通り、いずれの積層体試料においても熱圧着前後で長さの変化率が1%以外であり、形状安定性に極めて優れていることが示された。特に低融点のホットメルトポリプロピレンを用いたプリプレグを積層し、120℃以下の比較的に低い温度で熱圧着をする場合には、変化率が0.4%以下であった。このような結果からPP-FRP層の製造時の形状安定性はもちろんのこと、製造後のPP-FRP層は100℃以上150℃以下の温度および2.5MPa以下の圧力で熱プレスしたときにも変化率が1%以外であり、形状安定性に極めて優れていることも分かる。
【0083】
[実験2]
比較のため、厚さ0.5mmの100%ポリプロピレン(PP)フィルムを1分間熱処理した。熱処理は、以下の通りの温度、圧力および測定条件で行った。熱処理の前に、試料の表面にサインペンで概ね一辺100mmの正方形を描き、各辺の長さを2回測定し、それらを平均した。また、熱処理後に正方形の各辺の長さを2回測定し、それらを平均し、変化率を算出した。
【0084】
【表7】
【0085】
ポリプロピレンフィルム試料4、6のように軟化点を超えた温度で2MPaの圧力を加えると形状が変化することが分かった。これらについては変化率が1%を超えており、ポリプロピレンフィルムを圧着して積層体を作製しても十分な形状安定性が得られないことが分かる。
【0086】
[実験3]
実験1で得られたPP-FRP層を切断し、切断面を顕微鏡で観察した。図9は、切断面の顕微鏡写真である。図9に示すように、プリプレグ由来のPP複合層411および不織布由来のPP複合層412が積層したPP-FRP層410が形成されていることが分かる。不織布411a内に浸潤したポリプロピレン411bが連続的に一体化していることが分かる。
【0087】
[実験4]
4層構造の第1層と第2層との間に直径0.1mmヒータ線を埋設し、PP-FRP層を作製した。得られたPP-FRP層の表面を観察したところ、ヒータ線に由来する凹凸は無く平滑であった。得られたPP-FRP層に対し、導線に3V、4.5Aの電流を流したところ問題無く導通した。
【符号の説明】
【0088】
10 テキスタイル
20 ポリプロピレン
30 プリプレグ
31~36 プリプレグ
40a、40b 重畳体
41 積層体
42 成形体
43 プレフォーム成形体(中間部材)
51、53 テキスタイル
52 PVBフィルム
61~62 テキスタイル
100 複合積層体
110 PP-FRP層
111~114 PP複合層
120 接合層
121、123 PVB複合層
122 PVBフィルム層
130 被接合層
210 PP-FRP層
211~212 PP複合層
231 導線
310 PP-FRP層
311~312 PP複合層
331 素子
410 PP-FRP層
411 PP複合層
411a 不織布
411b ポリプロピレン
412 PP複合層
D1 オス金型
D2 メス金型
M1~M3 ノズル部
R1~R4 ロール
M10 射出成形機
M11 射出スクリュー
M12 メス金型
M13 オス金型
M15 射出孔
M16 射出成形孔
P1 原料
T1 タンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9