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  • 特開-自動弁装置 図1
  • 特開-自動弁装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088469
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】自動弁装置
(51)【国際特許分類】
   F16T 1/22 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
F16T1/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203664
(22)【出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000133733
【氏名又は名称】株式会社テイエルブイ
(72)【発明者】
【氏名】神丸 直毅
(57)【要約】      (修正有)
【課題】弁体手段によって弁口部を確実に閉塞しつつ、弁体と弁座との摩耗を抑制する。
【解決手段】流入口11aを通じて弁室15内にドレンが流入した場合、フロート10が浮上して弁軸20を矢印93方向に直線的に下降させるため、弁体プラグ21は弁開口43を開放してドレンは流出口11bから排出される。ドレンの排出後はフロート10が下降して、弁軸20が矢印94方向に直線的に上昇し、弁体プラグ21は弁座41に着座して弁開口43を閉塞する。ここで、弁軸20を弁体プラグ21が弁開口43を開放する方向(矢印93方向)に常時、付勢しているコイルバネ2の付勢力は、弁軸20が矢印94方向に上昇移動する閉弁力よりもやや小さくなるように予め調整されている。このため、弁体プラグ21が弁座41に着座する際の衝撃が緩和され、弁体プラグ21及び弁座41の衝撃による摩耗を抑制することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出対象流体が流入する入口部、当該入口部から流入した排出対象流体が滞留する弁室部、及び当該弁室部に滞留した排出対象流体を排出する出口部を有する本体部、
前記弁室部に設けられた弁座部であって、前記出口部に連通する弁口部が形成された弁座部、
前記弁室部に滞留する排出対象流体の流体量に対応して動作し、開弁姿勢又は閉弁姿勢に変化する弁体手段であって、当該開弁姿勢にあるとき前記弁座部から離れて前記弁口部を開放し、当該閉弁姿勢にあるとき前記弁座部に接して前記弁口部を閉塞する弁体手段、
前記弁体手段が、前記閉弁姿勢から前記開弁姿勢に変化する動作を、所定の付勢力をもって付勢する付勢手段であって、前記弁体手段が前記開弁姿勢から前記閉弁姿勢に変化する際の閉弁力よりも小さい付勢力をもって付勢する付勢手段、
を備えたことを特徴とする自動弁装置。
【請求項2】
請求項1に係る自動弁装置において、
前記付勢手段の前記付勢力を調整する調整手段、
を備えたことを特徴とする自動弁装置。
【請求項3】
請求項2に係る自動弁装置において、
前記付勢手段は、中心軸方向に沿って圧縮又は伸張が可能なコイルバネ機構であり、
前記調整手段は、当該コイルバネ機構を中心軸方向に加圧することによって、前記付勢力を調整する、
ことを特徴とする自動弁装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2又は請求項3に係る自動弁装置において、
前記弁室部に滞留する排出対象流体の流体量に従って浮動する浮動手段、
前記浮動手段と前記弁体手段とを接続し、前記浮動手段の浮動に従って前記弁体手段を動作させる接続手段、
を備えており、
前記弁体手段は直線的に移動して動作する、
ことを特徴とする自動弁装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願に係る自動弁装置は、弁体手段が弁口部を自動的に開閉する自動弁の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動弁装置としては、たとえば後記特許文献1に開示されているレバーフロート式ドレントラップがある。このレバーフロート式ドレントラップは、フロートの損傷を防止することを目的としている。弁室6内には、入口1からドレンが流入する。そして、その液位の上昇又は低下に応じて弁室6内に配置されているフロート12が浮上又は下降する。
【0003】
このフロート12はレバー11の先端に設けられており、レバー11は揺動軸10を中心に回転移動が自在である。そして、フロート12の浮上又は下降の動きは、レバー11を介して弁棒16に伝達され、この弁棒16に固定された第1弁体18及び第2弁体19が、第1弁口7及び第2弁口8を開閉する。
【0004】
レバー11の下方には、ストッパ部材20が設けられている。そして、弁室6内の液位の低下に従ってフロート12が下降したとき、レバー11がストッパ部材20に当接してフロート12の下降を停止させる。これによって、フロート12が弁室6の底壁に衝突することを回避し、フロート12の損傷を防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-286239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述の特許文献1に開示されたレバーフロート式ドレントラップでは、フロート12の損傷を防止することができるものの、使用条件等によっては、弁体(第1弁体18及び第2弁体19)と弁座に摩耗が生じやすくなる場合がある。
【0007】
例えば、第1弁体18及び第2弁体19が1弁口7及び第2弁口8を閉塞して閉弁する際、第1弁体18及び第2弁体19はフロート12の下降に従って勢いよく上昇することがある。このとき第1弁体18及び第2弁体19は、第1弁口7及び第2弁口8のそれぞれの周辺に形成される弁座部分に強く衝突することにより、第1弁体18及び第2弁体19と弁座の摩耗が生じる虞がある。特に、レバーフロート式ドレントラップにおいては、弁棒の鉛直方向への動作に従って弁体が直線的に移動するため、弁座に対する衝突の際の衝撃が大きくなり摩耗が生じやすくなる場合がある。
【0008】
そこで本願に係る自動弁装置は、弁体手段によって弁口部を確実に閉塞しつつ、弁体と弁座の摩耗を抑制することができる自動弁装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に係る自動弁装置は、
排出対象流体が流入する入口部、当該入口部から流入した排出対象流体が滞留する弁室部、及び当該弁室部に滞留した排出対象流体を排出する出口部を有する本体部、
前記弁室部に設けられた弁座部であって、前記出口部に連通する弁口部が形成された弁座部、
前記弁室部に滞留する排出対象流体の流体量に対応して動作し、開弁姿勢又は閉弁姿勢に変化する弁体手段であって、当該開弁姿勢にあるとき前記弁座部から離れて前記弁口部を開放し、当該閉弁姿勢にあるとき前記弁座部に接して前記弁口部を閉塞する弁体手段、
前記弁体手段が、前記閉弁姿勢から前記開弁姿勢に変化する動作を、所定の付勢力をもって付勢する付勢手段であって、前記弁体手段が前記開弁姿勢から前記閉弁姿勢に変化する際の閉弁力よりも小さい付勢力をもって付勢する付勢手段、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本願に係る自動弁装置においては、付勢手段は、弁体手段が閉弁姿勢から開弁姿勢に変化する動作を所定の付勢力をもって付勢する。そして、この付勢力は、弁体手段が開弁姿勢から閉弁姿勢に変化する際の閉弁力よりも小さい。
【0011】
したがって、弁体手段が弁座部に接する際の衝撃が、付勢手段の付勢力によって緩和される。このため、弁体手段によって弁口部を確実に閉塞しつつ、弁体手段及び弁座部の衝撃による摩耗を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願に係る自動弁装置の第1の実施形態を示すレバーフロート式ドレントラップ1の全体構成を示す一部断面図である。
図2図1に示す開閉ボックス40近傍の拡大一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態における用語説明]
実施形態において示す主な用語は、それぞれ本願に係る自動弁装置の下記の要素に対応している。
【0014】
コイルバネ2・・・付勢手段、コイルバネ機構
ナット5・・・調整手段
フロート10・・・浮動手段
ケーシング11及びケーシング12・・・本体部
流入口11a・・・入口部
流出口11b・・・出口部
弁室15・・・弁室部
弁体プラグ21・・・弁体手段
レバー31、連結片34、中間ブロック36及び連結ブロック37・・・接続手段
弁座41・・・弁座部
弁開口43・・・弁口部
軸線L1・・・中心軸
ドレン・・・排出対象流体
開弁状態・・・開弁姿勢
閉弁状態・・・閉弁姿勢
【0015】
[第1の実施形態]
本願に係る自動弁装置の第1の実施形態を、レバーフロート式自動弁装置としてのレバーフロート式ドレントラップを例に説明する。ドレントラップは、たとえば産業プラントに設置されている蒸気移送のための配管系統に接続され、蒸気から発生するドレン(凝縮水)を自動的に適宜、外部に排出する装置である。そして、レバーフロート式ドレントラップは、配管系統の末端近傍に設置されることが多く、ドレンの流れの終端に集まる多量のドレンを一気に排出し、蒸気の噴出口からドレンが漏れ出す事態を防止する役割を担う。
【0016】
(レバーフロート式ドレントラップ1の全体構成の説明)
図1は、本実施形態におけるレバーフロート式ドレントラップ1の全体構成を示す断面図である。ケーシング11とケーシング蓋12とは接続されてボルト18で固定され、本体を構成している。ケーシング11とケーシング蓋12との間にガスケット13が介在することによって、内部に形成される弁室15は気密性を保つ。
【0017】
ケーシング11には、弁室15と連通する流入口11aと流出口11bが形成されている。これら流入口11aと流出口11bとは同軸上に配置されており、流入口11aは配管系統上の配管(図示せず)に接続され、流出口11bは排出管(図示せず)に接続される。配管内を圧送される蒸気は流入口11aから弁室15内に流入し、蒸気から発生するドレンも同様に弁室15内に流入する。
【0018】
弁室15の底部近傍には、開閉ボックス40が固定されている。図2に示すように、この開閉ボックス40の内部空間は流出口11bに接続されている。そして、開閉ボックス40の上部には、弁室15と流出口11bとを連通させるための弁開口43が形成されている。この弁開口43は円形状を有している。なお、弁開口43の開口縁部は弁座41として構成される。
【0019】
弁室15内に滞留したドレンは、弁開口43を通過して流出口11bに向けて排出される。レバーフロート式ドレントラップ1は、多量にドレンが発生する配管位置に設置されるため、弁室15内に溜まった多量のドレンを一気に排出することができるように、比較的大きな口径を備えた弁開口43が形成されている。
【0020】
弁室15内には真空破壊筒45が設けられており、この真空破壊筒45は流出口11bに通じている。真空破壊筒45は、多量のドレンが一気に排出されたこと等によって弁室15に生じる真空状態を破壊して解消するための機器であり、真空状態が発生したときに開いて、流出口11bから外気が弁室15内に導入されるようになっている。真空破壊筒45の先端部には逆止弁機能が設けられており、弁室15内の蒸気が流出口11bから流出することはない。なお、図において真空破壊筒45は断面ではなく側面図として表されている。
【0021】
開閉ボックス40の内部には、弁開口43を開閉するための直線的移動手段としての弁軸20が配置されており、弁軸20には弁開口43に対応する弁体プラグ21が固定されている。弁軸20は円柱形状を有しており、弁体プラグ21は略ディスク形状を有している。
【0022】
弁体プラグ21は、弁軸20の上端に一体的に固定されており、この弁体プラグ21の上面には連結ブロック37の下面が固定されている。そして、連結ブロック37の上面にはさらに中間ブロック36の下面が固定されている。
【0023】
一方、弁室15内には、中空部材で構成されたフロート10が配置されている。このフロート10は、弁室15内に流入するドレンの水位に従って浮上又は下降するようになっており、レバー31の先端に固定されている。レバー31は、開閉ボックス40に固定されている支持ブロック39に揺動軸32を介して取り付けられており、レバー31は揺動軸32を中心に回動方向に揺動自在である。
【0024】
レバー31には、揺動軸32を挟んだ後端側に、連結軸33によって連結片34が回動自在に接続されている。そして、この連結片34はさらに連結軸35によって、前述の中間ブロック36に対して回動自在に接続されている。連結片34、中間ブロック36、弁軸20及び弁体プラグ21の中心は軸線L1(図2)に沿って配置されている。
【0025】
すなわち、フロート10が、弁室15内に流入するドレンの増加に従って浮上した場合、レバー31は揺動軸32を中心に図において時計回り(矢印91方向)に揺動し、この揺動は連結片34、中間ブロック36及び連結ブロック37を介して弁軸20に伝達され、弁軸20は矢印93方向に直線的に下降して移動する。
【0026】
逆に、フロート10が弁室15内のドレンの減少に従って下降した場合、レバー31は揺動軸32を中心に図において反時計回り(矢印92方向)に揺動し、この揺動の伝達を受けた弁軸20は矢印94方向に直線的に上昇して移動する。なお、図においてフロート10、レバー31、揺動軸32及び中間ブロック36は断面図ではなく側面図として表されている。
【0027】
弁軸20の軸線L1方向(矢印93、94方向)への直線移動に従って、弁開口43は弁軸20に一体的に固定された前述の弁体プラグ21によって開放又は閉塞される。弁体プラグ21が弁開口43を開放した状態が開弁状態であり、弁開口43を閉塞した状態が閉弁状態である。
【0028】
開閉ボックス40の底板49には支持ボックス3がボルト50によって固定されている。支持ボックス3は下部が開口した箱体であり上部中心に貫通孔が形成され、この貫通孔を弁軸20が貫通した状態で配置される。弁軸20の下端には座金4を介してナット5が取り付けられている。なお、ナット5は図において断面ではなく側面図として表されている。座金4と支持ボックス3の天井面3aとの間には、弁軸20を覆ってコイルバネ2が装着されている。コイルバネ2の付勢力によって、弁軸20及び弁体プラグ21は、弁体プラグ21が弁開口43を開放する方向(矢印93方向)に常時、付勢されている。
【0029】
弁軸20の下端部分の所定範囲にはネジ溝(図示せず)が形成されており、このネジ溝にナット5が螺入されている。このため、ナット5を螺入操作することによって座金4と支持ボックス3の天井面3aとの間隔を変化させることができ、ナット5の螺入操作でコイルバネ2の付勢力を自在に調整することができる。なおこのナット5の螺入は、レバーフロート式ドレントラップ1の組み立て段階で、開閉ボックス40の底板49の中央に形成された操作用穴49aを通じて工具を挿入して行われる。操作用穴49aの中心は軸線L1に沿って配置されている。
【0030】
コイルバネ2の付勢力は、弁軸20が矢印94方向に上昇移動し、弁体プラグ21が弁開口43を閉塞する閉弁力よりもやや小さくなるように予め調整されている。コイルバネ2は、製品の個体差によって微妙にその付勢力が異なるため、ナット5の操作によって個々の製品ごとに適正な強さになるよう調整される。
【0031】
(レバーフロート式ドレントラップ1の動作の説明)
続いて、レバーフロート式ドレントラップ1の動作を説明する。配管系統が蒸気移送を開始する前の初期段階においては、弁室15には初期エアーが充満しており、フロート10は下降した状態にある(図1及び図2)。この状態においては、弁体プラグ21が弁座41に着座して弁開口43を閉塞し、弁軸20は矢印94方向への上昇の限界位置に達している。
【0032】
この状態から、流入口11aを通じて弁室15内にドレンが矢印98方向(図1)に流入し、弁室15内のドレンの水位が上昇すると、これに従ってフロート10は矢印91方向に浮上する。このフロート10の浮上によってレバー31は揺動軸32を中心に矢印91方向に揺動し、この揺動の伝達を受けた弁軸20は矢印93方向に直線的に下降する。
【0033】
弁軸20の下降によって、弁体プラグ21は、弁座41から離れて弁開口43を開放する。弁開口43の開放によって、弁室15内に滞留していたドレンは、配管内の高圧の勢いを受けて弁開口43を通って流出口11bから排出管に向け、矢印99方向(図1)に一気に排出される。
【0034】
ドレンの排出によって弁室15内の水位は低下し、この水位の低下に従ってフロート10は自重によって矢印92方向に下降する。フロート10の下降によってレバー31は揺動軸32を中心に矢印92方向に揺動し、この揺動の伝達を受けた弁軸20は矢印94方向に向けて直線的に上昇して弁体プラグ21は弁座41に着座して当接し、弁開口43を閉塞する。
【0035】
ここで前述のように、コイルバネ2は、弁軸20及び弁体プラグ21を常時矢印93方向(つまり開弁方向)に付勢しており、この付勢力は、弁軸20がフロート10及びレバー31の重みにより常時矢印94方向に力を受けているため、矢印94方向に上昇移動する閉弁力よりもやや小さくなるように予め調整されている。すなわち、弁体プラグ21は開弁状態から閉弁状態に変化可能であり、かつ弁体プラグ21が弁座41に接する際の衝撃を緩和する程度に、コイルバネ2の付勢力が調整されている。
【0036】
このため、弁体プラグ21が弁座41に着座する際、弁体プラグ21はコイルバネ2の付勢力に抗って矢印94方向に移動することになり、コイルバネ2の付勢力によって弁体プラグ21と弁座41との衝突時の衝撃が緩和される。したがって、弁体プラグ21によって弁開口43を確実に閉塞しつつ、弁体プラグ21及び弁座41の衝撃による摩耗を抑制することができる。
【0037】
弁室15内のドレンを排出した後、流入口11aを通じて弁室15には蒸気が流入するが、弁開口43は弁体プラグ21によって閉塞されて閉弁状態にあるため、レバーフロート式ドレントラップ1から蒸気が多量に漏洩することはない。なお弁室15内の蒸気は、操作用穴49aから支持ボックス3内に侵入し、支持ボックス3の上部に形成された貫通孔と弁軸20の隙間から流入口11aに漏れ出すことがあるが、この隙間は小さく、また配管系等の末端近傍に設置されるレバーフロート式ドレントラップ1における移送圧はそれほど高くないことから、蒸気の漏洩量は微量であり、実際上、問題にはならない。
【0038】
そして、弁室15に再びドレンが流入した場合、フロート10はこれに従って浮上し、弁体プラグ21は弁開口43を開放してドレンを排出する。以上のように、弁室15内に滞留するドレンの水位の上昇又は低下に応じてフロート10が浮上又は下降し、弁体プラグ21は弁開口43の開放又は閉塞を自動的に繰り返してドレンを適宜、排出する。
【0039】
[その他の実施形態]
前述の実施形態においては、排出対象流体、入口部、弁室部、出口部、本体部、弁口部、弁座部、弁体手段、付勢手段、コイルバネ機構、調整手段、浮動手段及び接続手段のそれぞれについて例を掲げたが、これらは単なる例示であり、各々について異なる構成を採用することもできる。
【0040】
たとえば前述の実施形態においては、排出対象流体としてドレンを例示したが、自動弁装置が自動的に排出するものであれば他の流体を対象とすることができる。また、前述の実施形態においては、弁体手段として、弁軸20の動作によって直線的に移動する弁体プラグ21を例示したが、異なる軌道の動きによって弁口部(弁開口43等)を開閉する構成を採用してもよい。
【0041】
さらに、前述の実施形態においては、フロート10の浮上又は下降を作動源として弁口部(弁開口43等)を開閉するレバーフロート型の自動弁装置を例示したが、他の種類の自動弁に本願に係る自動弁装置を適用することもできる。たとえば、バケット型、バイメタル型又はベローズ型のドレントラップやスチームトラップに、本願に係る自動弁装置を適用することができる。さらにドレントラップやスチームトラップ以外の自動弁装置に適用してもよい。
【0042】
また、前述の実施形態においては、付勢手段及びコイルバネ機構としてコイルバネ2を例示したが、付勢手段として異なる構成を用いることができる。たとえば、板バネや弾性部材を用いて弁体手段(弁体プラグ21等)を付勢してもよい。
【0043】
さらに、前述の実施形態においては、調整手段としてナット5を例示したが、異なる構成を用いることができる。たとえば、押圧式レバーを用いて付勢手段(コイルバネ2等)を加圧して付勢手段の付勢力を調整してもよい。
【符号の説明】
【0044】
2:コイルバネ 5:ナット 10:フロート 11:ケーシング 12:ケーシング
11a:流入口 11b:流出口 15:弁室 21:弁体プラグ 31:レバー
34:連結片 36:中間ブロック 37:連結ブロック 41:弁座 43:弁開口
L1:軸線

図1
図2