(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088472
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】小荷物専用昇降機
(51)【国際特許分類】
B66B 13/28 20060101AFI20240625BHJP
B66B 13/06 20060101ALI20240625BHJP
B66B 9/00 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
B66B13/28 B
B66B13/06 B
B66B9/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203669
(22)【出願日】2022-12-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】599030699
【氏名又は名称】菱電エレベータ施設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢野 秀明
(72)【発明者】
【氏名】清水 保志
【テーマコード(参考)】
3F301
3F307
【Fターム(参考)】
3F301AA12
3F307AA03
3F307CD32
(57)【要約】
【課題】出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置された小荷物専用昇降機において、かご室と出し入れ口を形成する枠との間に形成された隙間の少なくとも一部を閉塞することができるようにする。
【解決手段】小荷物専用昇降機は、枠8、ドア12、かご室14、ドア24、及び閉塞装置16を備える。枠8は、出し入れ口7の下端が床9から500mm以上の高さに配置されるように出し入れ口7を形成する。閉塞装置16は、着床状態でドア12及びドア24が開放されると、枠8とかご室14との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように前記出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備えた小荷物専用昇降機。
【請求項2】
前記閉塞装置は、平板状の閉塞体を備え、
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記閉塞体は、前記かご室及び前記第1ドアに接触せずに前記第2ドアの上に載置される請求項1に記載の小荷物専用昇降機。
【請求項3】
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記第2ドアは、その上面が前記かご室の床面及び前記第1ドアの上面より低い位置に配置される請求項2に記載の小荷物専用昇降機。
【請求項4】
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記閉塞装置は、
第1軸を介して前記第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、
第2軸を介して前記第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、
前記第1腕及び前記第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、
を備えた請求項1から請求項3の何れか一項に記載の小荷物専用昇降機。
【請求項5】
前記第1腕は規制部を備え、
前記閉塞体が前記かご室に対して上方に移動するように前記第1腕が回転すると、前記規制部が前記床に接触することによって前記第1腕の回転が規制される請求項4に記載の小荷物専用昇降機。
【請求項6】
荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように前記出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に支持され、前記第2ドアが全開した際に前記第2ドアを下方から受けるドア受けと、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記第1側壁に、前記第1ドア及び前記第2ドアが開放された際に前記枠と前記かご室との間に形成される隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置を取り付けるための第1貫通孔が形成され、
前記第2側壁に、前記閉塞装置を取り付けるための第2貫通孔が形成され、
前記ドア受けは、
前記第2ドアの下方に配置された支持部材と、
前記閉塞装置に備えられた平板状の閉塞体であって前記隙間を塞ぐために前記第2ドアの上に載置される閉塞体の厚さに合わせた厚さを有するスペーサと、
前記支持部材に前記スペーサを介して設けられ、前記第2ドアの全開時に前記第2ドアの下面が接触する緩衝部材と、
を備えた小荷物専用昇降機。
【請求項7】
出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記閉塞装置は、平板状の閉塞体を備え、
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記閉塞体は、前記かご室及び前記第1ドアに接触せずに前記第2ドアの上に載置される小荷物専用昇降機。
【請求項8】
出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記閉塞装置は、
第1軸を介して前記第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、
第2軸を介して前記第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、
前記第1腕及び前記第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、
を備えた小荷物専用昇降機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、小荷物専用昇降機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、フロアタイプのダムウェータが記載されている。特許文献1に記載のダムウェータは補助板を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたダムウェータはフロアタイプである。しかし、特許文献1では、他のタイプのダムウェータについて考慮されていない。
【0005】
また、特許文献1に記載されたダムウェータでは、補助板によって隙間が塞がれた際に蝶番や補助板の凸部が上向きに大きく突出する。このため、利用者は、これらを乗り越えるように荷物を動かさなければならない。
【0006】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされた。本開示の目的は、出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置された小荷物専用昇降機において、かご室と出し入れ口を形成する枠との間に形成された隙間の少なくとも一部を閉塞することができる小荷物専用昇降機を提供することである。
【0007】
本開示の他の目的は、かご室と出し入れ口を形成する枠との間に形成された隙間の少なくとも一部を閉塞し、且つ荷物を出し入れする際に障害となり得る突起物をより少なくすることができる小荷物専用昇降機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る小荷物専用昇降機は、荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。
【0009】
本開示に係る小荷物専用昇降機は、荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に支持され、第2ドアが全開した際に第2ドアを下方から受けるドア受けと、を備える。かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備える。第1側壁に、第1ドア及び第2ドアが開放された際に枠とかご室との間に形成される隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置を取り付けるための第1貫通孔が形成される。第2側壁に、閉塞装置を取り付けるための第2貫通孔が形成される。ドア受けは、第2ドアの下方に配置された支持部材と、閉塞装置に備えられた平板状の閉塞体であって隙間を塞ぐために第2ドアの上に載置される閉塞体の厚さに合わせた厚さを有するスペーサと、支持部材にスペーサを介して設けられ、第2ドアの全開時に第2ドアの下面が接触する緩衝部材と、を備える。
【0010】
本開示に係る小荷物専用昇降機は、出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。閉塞装置は、平板状の閉塞体を備える。着床状態で第1ドア及び第2ドアが全開すると、閉塞体は、かご室及び第1ドアに接触せずに第2ドアの上に載置される。
【0011】
本開示に係る小荷物専用昇降機は、出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備える。閉塞装置は、第1軸を介して第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、第2軸を介して第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、第1腕及び第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置された小荷物専用昇降機において、かご室と出し入れ口を形成する枠との間に形成された隙間の少なくとも一部を閉塞することができる。
【0013】
また、本開示によれば、小荷物専用昇降機において、かご室と出し入れ口を形成する枠との間に形成された隙間の少なくとも一部を閉塞し、且つ荷物を出し入れする際に障害となり得る突起物をより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態1における小荷物専用昇降機の例を示す図である。
【
図3】
図2に示すかごからドア装置を取り外した状態を示す図である。
【
図8】
図7に示す閉塞装置を模式的に示した側面図である。
【
図10】閉塞装置の動きを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照して詳細な説明を行う。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0016】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における小荷物専用昇降機の例を示す図である。
図1に示す小荷物専用昇降機は、かご1、及びつり合いおもり2を備える。かご1は、昇降路3を上下に移動する。かご1は、ロープ4によって昇降路3に吊り下げられる。ロープ4は、例えばワイヤロープである。つり合いおもり2は、かご1が移動する方向とは逆の方向に昇降路3を移動する。
【0017】
ロープ4は、巻上機5に巻き掛けられる。巻上機5は、かご1を駆動する。制御装置6は、巻上機5を制御する。即ち、かご1の移動は、制御装置6によって制御される。小荷物専用昇降機が据え付けられた建物の複数の階に、かご1に荷物を出し入れするための出し入れ口7が形成される。
図1は、かご1がある階の出し入れ口7の高さに合わせて配置された状態を示す。以下においては、
図1に示す状態を着床状態ともいう。
【0018】
出し入れ口7は、枠8によって形成される。枠8は、例えばテーブル8aと三方枠8bとを備える。テーブル8aの上面は、出し入れ口7の下側の縁を形成する。三方枠8bは、テーブル8aの上に配置される。三方枠8bは、出し入れ口7の側方の縁と上側の縁とを形成する。また、三方枠8bに操作パネル(図示せず)が設けられる。一例として、出し入れ口7は、その下端が床9から500mm以上の特定の高さに配置されるように枠8によって形成される。床9は、出し入れ口7が形成された階の床である。例えば、テーブル8aの上面の床9からの高さは500mmである。
図1は、所謂テーブルタイプの小荷物専用昇降機を示す。
【0019】
枠8に、ドア装置10が設けられる。
図1は、ドア装置10が、出し入れ口7を開閉するための2つのドア、即ちドア11及びドア12を備える例を示す。ドア11及びドア12は、レール13に案内されることによって上下に移動する。ドア11は、枠8に対して上方に移動することにより、出し入れ口7の上半分を開放する。ドア12は、枠8に対して下方に移動することにより、出し入れ口7の下半分を開放する。なお、ドア11及びドア12は、ロープ(図示せず)によって釣瓶式に連結されており、互いに逆方向に移動する。
図1に示すドア装置10は、一例である。ドア装置10は、1つのドアのみ、或いは3つ以上のドアを備えても良い。ドア装置10が備える少なくとも1つのドアは、ドア12のように、枠8に対して下方に移動することにより、出し入れ口7を開放する。
【0020】
図2は、かご1を示す正面図である。
図2は、かご1を出し入れ口7側から見た状態を示す。かご1は、かご室14、ドア装置15、及び閉塞装置16(
図2では図示せず)を備える。
図3は、
図2に示すかご1からドア装置15を取り外した状態を示す図である。
【0021】
かご室14に、荷物を出し入れするための開口17が形成される。着床状態では、開口17が出し入れ口7に対向するようにかご室14は停止する。かご室14は、床18、側壁19~21、及び天井22を備える。荷物は、床18に載せられる。側壁19~21は、床18の三方を囲むように配置される。側壁21は、出し入れ口7側から見て奥側の壁である。側壁19は、出し入れ口7側から見て左側の壁である。側壁20は、出し入れ口7側から見て右側の壁である。側壁19及び側壁20は、床18を間に挟んで互いに対向するように配置される。
【0022】
ドア装置15は、かご室14に設けられる。
図1及び
図2は、ドア装置15が、開口17を開閉するための2つのドア、即ちドア23及びドア24を備える例を示す。ドア23及びドア24は、開口17を開閉するために上下に移動する。
図1及び
図2は、ドア23及びドア24が全閉した状態を示す。ドア23は、かご室14に対して上方に移動することにより、開口17の上半分を開放する。ドア24は、かご室14に対して下方に移動することにより、開口17の下半分を開放する。
図4は、かご1を示す正面図であり、ドア23及びドア24が全開した状態を示す。なお、
図1及び
図2に示すドア装置15は、一例である。ドア装置15は、1つのドアのみ、或いは3つ以上のドアを備えても良い。ドア装置15が備える少なくとも1つのドアは、ドア24のように、かご室14に対して下方に移動することにより、開口17を開放する。
【0023】
図5は、
図4のA-A断面を示す図である。
図5では、ドア装置10の構成も示している。また、
図5では、ドア装置10及びドア装置15等の説明を詳しく行うため、閉塞装置16の図示を省略している。
【0024】
ドア装置15は、ドア23及びドア24の他に、支持枠25、モータ26、及びロープ27を更に備える。ドア23及びドア24は、支持枠25を介してかご室14に支持される。ドア23及びドア24は、ロープ27によって釣瓶式に連結されており、互いに逆方向に移動する。モータ26は、ドア23及びドア24を移動させるための駆動力を発生させる。
【0025】
支持枠25は、一対のレール28、上枠29、及び下枠30を備える。ドア23及びドア24は、レール28に案内されることによって上下に移動する。
図5に示す例では、一方のレール28は、補強31を介して側壁19の外側の面に固定される。もう一方のレール28は、補強32を介して側壁20の外側の面に固定される。上枠29は、レール28の上端部間を繋ぐようにレール28に設けられる。下枠30は、レール28の下端部間を繋ぐようにレール28に設けられる。
【0026】
下枠30は、ドア24のためのドア受けを構成する。ドア受けは、かご室14に支持され、ドア24が全開した際にドア24を下方から受ける機能を有する。下枠30は、支持部材33、及び緩衝部材34を備える。支持部材33は、例えば板金からなる棒状の部材である。支持部材33は、レール28の下端部間に連結される。支持部材33は、ドア24の下方、具体的にはドア24の直下に配置される。緩衝部材34は、ドア24が全開した際に、ドア24の下面が接触する部材である。緩衝部材34は、支持部材33の上向きの面から突出するように当該面に設けられる。
【0027】
小荷物専用昇降機では、着床状態でドア装置10に備えられたドアとドア装置15に備えられたドアとが全開している際に、荷物の出し入れが行われる。
図5に示すように、かご室14の床18と枠8のテーブル8aとの間には、昇降路3に通じる隙間が形成される。具体的には、枠8のテーブル8aとドア12との間に隙間αが形成され、ドア12とドア24との間に隙間βが形成され、ドア24とかご室14の床18との間に隙間γが形成される。荷物を出し入れする際に、例えば食事用のスプーンやフォークがこれらの隙間から昇降路3に落下する恐れがある。
【0028】
閉塞装置16は、かご室14と枠8との間に形成された隙間から物が昇降路3に落下することを抑制するための装置である。閉塞装置16は、着床状態でドア装置10に備えられたドアとドア装置15に備えられたドアとが全開している時に、かご室14の床18と枠8のテーブル8aとの間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐことができるように構成される。なお、当該隙間の中で最も大きな隙間は、隙間βであることが多い。このため、着床状態でドア12とドア24とが開放された際に、隙間βの少なくとも一部が閉塞装置16によって塞がれることが好ましい。
【0029】
閉塞装置16は、かご室14に設けられる。閉塞装置16は、かご室14と枠8との間に形成される隙間を塞ぐための閉塞位置と、その大部分がかご室14に収納される収納位置とに変位可能である。閉塞装置16の変位は、ドア24が移動することによって行われる。
【0030】
図6は、閉塞装置16の例を示す図である。
図7は、
図4のA-A断面を示す図である。閉塞装置16は、閉塞体35、腕36、腕37、軸38、及び軸39を備える。なお、
図6では、軸38及び軸39は示されていない。また、
図7では、
図5と同様にドア装置10の構成も示されている。
【0031】
閉塞体35は、平板状の長方形状の部材である。閉塞体35の縁は、板状の部材が折り返されることによって曲面に形成されても良いし、面取り加工が施されても良い。腕36に、閉塞体35の一方の端部が設けられる。腕37に、閉塞体35のもう一方の端部が設けられる。
図6は、閉塞体35、腕36、及び腕37が板金によって一体で形成される例を示す。
【0032】
図6に示す例では、腕36と腕37は同じ形状である。例えば、腕36に、貫通孔36aが形成される。腕36は、軸38を介して側壁19に回転可能に設けられる。
図7は、ボルトによって軸38の機能が実現される例を示す。例えば、側壁19に、閉塞装置16の腕36を取り付けるための貫通孔19aが形成される。軸38の機能を有するボルトは、貫通孔36a及び貫通孔19aに通された上で、補強31に形成されたねじ孔(図示せず)にねじ込まれる。
【0033】
同様に、腕37に、貫通孔37aが形成される。腕37は、軸39を介して側壁20に回転可能に設けられる。
図7は、ボルトによって軸39の機能が実現される例を示す。例えば、側壁20に、閉塞装置16の腕37を取り付けるための貫通孔20aが形成される。軸39の機能を有するボルトは、貫通孔37a及び貫通孔20aに通された上で、補強32に形成されたねじ孔(図示せず)にねじ込まれる。
【0034】
図8は、
図7に示す閉塞装置16を模式的に示した側面図である。
図8は、着床状態において、ドア装置10に備えられたドアとドア装置15に備えられたドアとが全開している状態を示す。即ち、
図8に示す例では、ドア12及びドア24は全開しており、ドア24は緩衝部材34に接触している。
【0035】
図7及び
図8に示す例において、閉塞体35は、ドア24の上に載置され、水平な状態でドア24に下方から支持される。閉塞体35はドア24に接触しているが、ドア12、枠8、及びかご室14には接触していない。閉塞体35は、平面視において、かご室14の床18及びドア12に重ならないように配置される。
【0036】
なお、閉塞体35は、平面視において、ドア24の表面24aより枠8側に突出する。このため、閉塞体35とドア12との間には、平面視において隙間βよりも小さい僅かな隙間が形成される。表面24aは、ドア24の表面のうちドア12側を向く表面である。同様に、閉塞体35は、平面視において、ドア24の表面24bよりかご室14側に突出する。このため、かご室14の床18と閉塞体35との間には、平面視において隙間γよりも小さい僅かな隙間が形成される。表面24bは、表面24aが向く方向とは反対の方向を向く表面である。表面24bは、ドア24の全閉時に開口17に対向する。
【0037】
更に、
図7及び
図8は、かご室14の床18の上面(床面)、閉塞体35の上面、ドア12の上面、及びテーブル8aの上面が同じ高さに配置される例を示す。上述したように、閉塞体35は、ドア24の上面に載置される。このため、着床状態でドア12及びドア24が全開すると、ドア24の上面は、床18の上面、ドア12の上面、及びテーブル8aの上面より閉塞体35の厚さtの分だけ低い位置に配置される。
【0038】
例えば、テーブルタイプの小荷物専用昇降機では、トレーに載せられた食事が出し入れ口7からかご室14に入れられる。この時、トレーは、テーブル8aに載せられた後、そのままかご1側にスライドされる。このため、トレーの縁に突起物が当たると、トレーに載せられた食事がこぼれてしまう。
【0039】
本実施の形態に示す例では、閉塞装置16の腕36及び腕37が、軸38及び軸39を介して側壁19及び側壁20に設けられる。このため、従来例のように、床18に蝶番等を設ける必要がない。また、平板状の閉塞体35は、かご室14の床18やドア12に接触せずにドア24の上に載置される。このため、ドア12及びドア24の全開時に、平板状の閉塞体35に傾きが発生することを抑制できる。閉塞体35に傾きが発生すると、トレーが閉塞体35の縁に衝突し、トレーに載せられた食事がこぼれてしまう。本実施の形態に示す例であれば、荷物を出し入れする際に障害となり得る突起物をより少なくすることができる。
【0040】
図9及び
図10は、閉塞装置16の動きを説明するための図である。上述したように、
図8は、ドア24が全開している状態を示す。即ち、閉塞装置16は、閉塞位置に配置されている。
図9は、
図8に示す状態からドア24が上方に移動した状態を示す。
図8に示す状態からドア24が上方に移動すると、閉塞体35は、ドア24に押し上げられる。これにより、閉塞装置16は、軸38及び軸39を中心にB方向に回転し、閉塞体35がかご室14に対して上方に移動する。
【0041】
閉塞装置16のB方向への回転は、ドア24の上面が閉塞体35の先端側の縁35aより高い位置に配置されることによって止まる。その後は、閉塞体35の縁35aがドア24の表面24bに接触した状態で、ドア24は上方に移動する。
図9は、閉塞装置16が収納位置に配置された状態を示す。
【0042】
なお、ドア24の開閉が行われる度に、閉塞体35の縁35aが表面24bに擦れる。このため、表面24bに摩擦抵抗を低減させるための部材が設けられても良い。当該部材は、フッ素樹脂板又はフッ素樹脂テープ等でも良い。当該部材は、ドア24の上面と表面24bとの双方に設けられても良い。
【0043】
図10は、
図9に示す状態から閉塞装置16が更にB方向に回転した状態を示す。腕36は、閉塞装置16が収納位置に配置された状態で下端となる部分に、規制部36bを備える。同様に、腕37は規制部37bを備える。規制部36b及び規制部37bは、閉塞装置16の回り過ぎを規制する機能を有する。閉塞装置16は、規制部36b又は規制部37bの一方のみを備えても良い。
【0044】
例えば、閉塞装置16が収納位置から更にB方向に回転すると、規制部37bが床18に接触することによって閉塞装置16の回転が止まる。規制部37bが床18に接触する時の腕37の角度θは、閉塞体35の縁35aが表面24bに接触する時の腕37の角度より大きく、90°より小さい。
【0045】
図11は、閉塞装置16の他の例を示す図である。
図11に示す閉塞装置16は、上述した閉塞装置16と比較して、側壁19及び側壁20への取り付け方が異なる。なお、
図11は、
図4において符号Cで示した部分の断面図に相当する。
【0046】
図11に示す例では、閉塞装置16は、閉塞体35、腕36、腕37、軸38、及び軸39に加え、樹脂製のカラー40を更に備える。カラー40は、貫通孔20aに嵌め込まれるようにして側壁20に取り付けられる。
図11に示す例では、軸39の外周面に段差が形成される。軸39は、カラー40の中心に形成された貫通孔に、かご室14の内側から挿入される。そして、軸39に対して腕37がかご室14の内側から宛がわれ、ボルト41によって軸39に固定される。
【0047】
図11に示す例では、軸39が樹脂製のカラー40に対して回転する。このため、金属製の部材が擦れ合って金属粉が発生するような不具合を防止できる。
【0048】
閉塞装置16は、ボルト41や腕37の規制部37bを覆うカバー42を更に備えても良い。カバー42は、床18或いは側壁20に固定される。カバー42を床18に固定するために、ボルト43及び高ナット44が用いられても良い。なお、
図11は、腕37側の構成を示すが、腕36側の構成も
図11に示す構成と同様である。
【0049】
本実施の形態で開示した閉塞装置16は、後からかご室14に取り付けることが可能なオプション装置として備えられても良い。かかる場合、閉塞装置16が取り付けられる前の状態では、側壁19の貫通孔19a及び側壁20の貫通孔20aは、樹脂部材で塞がれていても良い。また、ドア受けを構成する下枠30は、支持部材33及び緩衝部材34の他に、スペーサ45を更に備えても良い。
【0050】
図12は、下枠30の例を示す図である。
図12は、
図4において符号Dで示した部分の拡大図に相当する。緩衝部材34は、スペーサ45を介して支持部材33に設けられる。スペーサ45は、閉塞体35の厚さtに合わせた厚さを有する。一例として、スペーサ45の厚さは閉塞体35の厚さtと同じである。
【0051】
上述したように、ドア24が全開すると、ドア24の下面が緩衝部材34に接触する。閉塞装置16が取り付けられていなければ、着床状態でドア12及びドア24が全開した際にかご室14の床18の上面、ドア24の上面、ドア12の上面、及びテーブル8aの上面が同じ高さに配置されるように、緩衝部材34の突出高さt1が調整される。
【0052】
そして、閉塞装置16が取り付けられる場合は、下枠30からスペーサ45が取り外され、緩衝部材34が支持部材33に付け直される。これにより、緩衝部材34の突出高さt1が、スペーサ45が取り外される前よりも、スペーサ45の厚さ分だけ低くなる。即ち、着床状態でドア12及びドア24が全開した際に、ドア24の上面を、かご室14の床18の上面、ドア12の上面、及びテーブル8aの上面よりもスペーサ45の厚さ分だけ低くすることができる。
【0053】
図12に示す例であれば、閉塞装置16を後から取り付ける際の調整作業を容易に行うことができる。
【0054】
本実施の形態では、小荷物専用昇降機がテーブルタイプの昇降機である例について説明した。上述した閉塞装置16は、他のタイプの小荷物専用昇降機に備えられても良い。例えば、かご室14の床18が出し入れ口7側の床9の高さに合わせて配置されるフロアタイプの小荷物専用昇降機に、閉塞装置16が備えられても良い。この場合であっても、荷物を出し入れする際に障害となり得る突起物をより少なくすることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 かご、 2 つり合いおもり、 3 昇降路、 4 ロープ、 5 巻上機、 6 制御装置、 7 出し入れ口、 8 枠、 8a テーブル、 8b 三方枠、 9 床、 10 ドア装置、 11~12 ドア、 13 レール、 14 かご室、 15 ドア装置、 16 閉塞装置、 17 開口、 18 床、 19~21 側壁、 19a~20a 貫通孔、 22 天井、 23~24 ドア、 24a~24b 表面、 25 支持枠、 26 モータ、 27 ロープ、 28 レール、 29 上枠、 30 下枠、 31~32 補強、 33 支持部材、 34 緩衝部材、 35 閉塞体、 35a 縁、 36~37 腕、 36a~37a 貫通孔、 36b~37b 規制部、 38~39 軸、 40 カラー、 41 ボルト、 42 カバー、 43 ボルト、 44 高ナット、 45 スペーサ
【手続補正書】
【提出日】2023-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように前記出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記閉塞装置は、平板状の閉塞体を備え、
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記閉塞体は、前記かご室及び前記第1ドアに接触せずに前記第2ドアの上に載置される小荷物専用昇降機。
【請求項2】
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記第2ドアは、その上面が前記かご室の床面及び前記第1ドアの上面より低い位置に配置される請求項1に記載の小荷物専用昇降機。
【請求項3】
荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように前記出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記閉塞装置は、
第1軸を介して前記第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、
第2軸を介して前記第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、
前記第1腕及び前記第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、
を備え、
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記閉塞体は、平面視において前記かご室の床及び前記第1ドアに重ならないように配置される小荷物専用昇降機。
【請求項4】
荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように前記出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記閉塞装置は、
第1軸を介して前記第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、
第2軸を介して前記第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、
前記第1腕及び前記第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、
を備え、
前記第1腕は規制部を備え、
前記閉塞体が前記かご室に対して上方に移動するように前記第1腕が回転すると、前記規制部が前記かご室の床に接触することによって前記第1腕の回転が規制される小荷物専用昇降機。
【請求項5】
荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように前記出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に支持され、前記第2ドアが全開した際に前記第2ドアを下方から受けるドア受けと、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記第1側壁に、前記第1ドア及び前記第2ドアが開放された際に前記枠と前記かご室との間に形成される隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置を取り付けるための第1貫通孔が形成され、
前記第2側壁に、前記閉塞装置を取り付けるための第2貫通孔が形成され、
前記ドア受けは、
前記第2ドアの下方に配置された支持部材と、
前記閉塞装置に備えられた平板状の閉塞体であって前記隙間を塞ぐために前記第2ドアの上に載置される閉塞体の厚さに合わせた厚さを有するスペーサと、
前記支持部材に前記スペーサを介して設けられ、前記第2ドアの全開時に前記第2ドアの下面が接触する緩衝部材と、
を備えた小荷物専用昇降機。
【請求項6】
出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記閉塞装置は、平板状の閉塞体を備え、
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記閉塞体は、前記かご室及び前記第1ドアに接触せずに前記第2ドアの上に載置される小荷物専用昇降機。
【請求項7】
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記第2ドアは、その上面が前記かご室の床面及び前記第1ドアの上面より低い位置に配置される請求項6に記載の小荷物専用昇降機。
【請求項8】
出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記閉塞装置は、
第1軸を介して前記第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、
第2軸を介して前記第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、
前記第1腕及び前記第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、
を備え、
前記着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが全開すると、前記閉塞体は、平面視において前記かご室の床及び前記第1ドアに重ならないように配置される小荷物専用昇降機。
【請求項9】
出し入れ口を形成する枠と、
前記枠に対して下方に移動することによって前記出し入れ口を開放する第1ドアと、
昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、
前記かご室に支持され、前記かご室に対して下方に移動することによって前記開口を開放する第2ドアと、
前記かご室に設けられ、前記開口が前記出し入れ口に対向するように前記かご室が停止した着床状態で前記第1ドア及び前記第2ドアが開放されると、前記枠と前記かご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、
を備え、
前記かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備え、
前記閉塞装置は、
第1軸を介して前記第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、
第2軸を介して前記第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、
前記第1腕及び前記第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、
を備え、
前記第1腕は規制部を備え、
前記閉塞体が前記かご室に対して上方に移動するように前記第1腕が回転すると、前記規制部が前記かご室の床に接触することによって前記第1腕の回転が規制される小荷物専用昇降機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示に係る小荷物専用昇降機は、荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。閉塞装置は、平板状の閉塞体を備える。着床状態で第1ドア及び第2ドアが全開すると、閉塞体は、かご室及び第1ドアに接触せずに第2ドアの上に載置される。
本開示に係る小荷物専用昇降機は、荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備える。閉塞装置は、第1軸を介して第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、第2軸を介して第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、第1腕及び第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、を備える。着床状態で第1ドア及び第2ドアが全開すると、閉塞体は、平面視においてかご室の床及び第1ドアに重ならないように配置される。
本開示に係る小荷物専用昇降機は、荷物の出し入れ口の下端が床から500mm以上の高さに配置されるように出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備える。閉塞装置は、第1軸を介して第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、第2軸を介して第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、第1腕及び第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、を備える。第1腕は規制部を備える。閉塞体がかご室に対して上方に移動するように第1腕が回転すると、規制部がかご室の床に接触することによって第1腕の回転が規制される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本開示に係る小荷物専用昇降機は、出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備える。閉塞装置は、第1軸を介して第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、第2軸を介して第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、第1腕及び第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、を備える。着床状態で第1ドア及び第2ドアが全開すると、閉塞体は、平面視においてかご室の床及び第1ドアに重ならないように配置される。
本開示に係る小荷物専用昇降機は、出し入れ口を形成する枠と、枠に対して下方に移動することによって出し入れ口を開放する第1ドアと、昇降路を移動し、開口が形成されたかご室と、かご室に支持され、かご室に対して下方に移動することによって開口を開放する第2ドアと、かご室に設けられ、開口が出し入れ口に対向するようにかご室が停止した着床状態で第1ドア及び第2ドアが開放されると、枠とかご室との間に形成された隙間の少なくとも一部を塞ぐ閉塞装置と、を備える。かご室は、互いに対向する第1側壁及び第2側壁を備える。閉塞装置は、第1軸を介して第1側壁に回転可能に設けられた第1腕と、第2軸を介して第2側壁に回転可能に設けられた第2腕と、第1腕及び第2腕に設けられた平板状の閉塞体と、を備える。第1腕は規制部を備える。閉塞体がかご室に対して上方に移動するように第1腕が回転すると、規制部がかご室の床に接触することによって第1腕の回転が規制される。