(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088568
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】インナーレンズおよびこれを含むランプ
(51)【国際特許分類】
F21S 43/241 20180101AFI20240625BHJP
F21S 43/50 20180101ALI20240625BHJP
F21S 43/33 20180101ALI20240625BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20240625BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20240625BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240625BHJP
【FI】
F21S43/241
F21S43/50
F21S43/33
F21S43/14
F21W103:00
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075486
(22)【出願日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0179136
(32)【優先日】2022-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム チュル ヒュン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】法規を遵守する配光を形成し、且つ審美感を高めるデザインを実現できるように、機能用構成とデザイン用構成が統合して、構造が単純化したインナーレンズが備えられたランプを提供する。
【解決手段】ランプ1に備えられたインナーレンズであって、光源30から出射された光の少なくとも一部が透過された後、出射される光透過部100と、光透過部100から出射された光である透過光のうち配光パターンを形成する光をランプ1の外部に出射する配光形成部200と、透過光のうちイメージパターンを形成する光を外部に出射するイメージ形成部300とを含む、インナーレンズ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプに備えられたインナーレンズであって、
光源から出射された光の少なくとも一部が透過された後、出射される光透過部と、
前記光透過部から出射された光である透過光のうち配光パターンを形成する光を前記ランプの外部に出射する配光形成部と、
前記透過光のうちイメージパターンを形成する光を前記外部に出射するイメージ形成部とを含む、インナーレンズ。
【請求項2】
前記透過光のいずれか一部を第1透過光、他の一部を第2透過光としたときに、
前記配光形成部は、
前記第1透過光が入射されて透過した後、前記外部に出射され、第1配光パターンを形成する第1配光形成部を含み、
前記イメージ形成部は、
前記第2透過光が入射され、前記第1配光形成部から光が出射される方向である出射方向とずれる方向であるガイド方向に沿って延び、入射された前記第2透過光の進行を前記ガイド方向に沿って案内するライトガイドを含む、請求項1に記載のインナーレンズ。
【請求項3】
前記第1配光形成部のうち前記第1透過光が出射される領域である第1配光出射領域では、前記第1透過光が拡散する、請求項2に記載のインナーレンズ。
【請求項4】
前記第1配光形成部は、
前記第1配光出射領域と前記ライトガイドとの間から前記出射方向に延びる延長領域を含み、
前記延長領域は、前記光透過部を透過した前記第1透過光の少なくとも一部を散乱させるように腐食処理が施されている、請求項3に記載のインナーレンズ。
【請求項5】
前記延長領域は、前記出射方向に行くほど垂直方向の幅が狭くなる形状を有する、請求項4に記載のインナーレンズ。
【請求項6】
前記ライトガイドは、入射された前記第2透過光を全反射させる、請求項2に記載のインナーレンズ。
【請求項7】
前記ライトガイドには、入射された前記第2透過光のいずれか一部であるイメージ形成光を前記外部に向かって反射させてイメージパターンを形成するイメージオプティックが形成されている、請求項6に記載のインナーレンズ。
【請求項8】
前記出射方向と垂直な方向を垂直方向としたときに、
前記ガイド方向は、前記光透過部から前記垂直方向に遠くなるほど前記出射方向に傾斜する方向と定義され、
前記イメージオプティックは複数で提供され、前記ガイド方向に沿って離隔するように配列される、請求項7に記載のインナーレンズ。
【請求項9】
複数の前記イメージオプティックそれぞれは、
前記ライトガイドの前記出射方向の反対方向側から前記出射方向に凹入した形状を有する、請求項8に記載のインナーレンズ。
【請求項10】
前記配光形成部は、前記第2透過光の他の一部であるパターン形成光が入射されて透過した後、前記外部に出射され、第2配光パターンを形成する第2配光形成部を含み、
前記ライトガイドは、
前記光透過部と前記第2配光形成部との間から延び、前記パターン形成光を前記第2配光形成部に案内する第1ライトガイドを含む、請求項7に記載のインナーレンズ。
【請求項11】
前記第2配光形成部のうち前記ライトガイドで案内された前記パターン形成光が入射される領域である入射領域には、前記パターン形成光を前記外部に向かって反射させる配光反射オプティックが形成されている、請求項10に記載のインナーレンズ。
【請求項12】
前記第2配光形成部のうち前記配光反射オプティックで反射した前記パターン形成光が出射される領域である第2配光出射領域では、前記配光反射オプティックで反射した前記パターン形成光が拡散する、請求項11に記載のインナーレンズ。
【請求項13】
前記入射領域は、前記第2配光形成部の前記出射方向の反対方向側に形成され、
前記第2配光出射領域は、前記第2配光形成部の前記出射方向側に形成されている、請求項12に記載のインナーレンズ。
【請求項14】
前記ライトガイドは、前記第1ライトガイドより上側に配置される第2ライトガイドをさらに含み、
前記第1ライトガイドは、前記第1配光形成部より下側に配置され、且つ前記第2配光形成部より上側に配置され、
前記第2ライトガイドは、前記第1配光形成部より上側に配置される、請求項10に記載のインナーレンズ。
【請求項15】
前記第1ライトガイドおよび前記第2ライトガイドの垂直方向の隔離距離は、前記出射方向に行くほど大きくなる、請求項14に記載のインナーレンズ。
【請求項16】
前記光透過部は、
前記第1配光形成部に入射される前記第1透過光が出射され、前記第1配光形成部のうち前記第1透過光が出射される領域である第1配光出射領域と対向する第1光透過部を含む、請求項2に記載のインナーレンズ。
【請求項17】
前記第1光透過部には、
前記第1配光出射領域に前記第1透過光を案内する透過オプティックが形成されている、請求項16に記載のインナーレンズ。
【請求項18】
前記光透過部は、
前記ライトガイドに向かって前記第2透過光が出射され、前記第1光透過部から前記出射方向の反対方向に延びる第2光透過部をさらに含む、請求項16に記載のインナーレンズ。
【請求項19】
前記第2光透過部は、
前記光源から出射された前記光の少なくとも一部を散乱させるように腐食処理が施されている、請求項18に記載のインナーレンズ。
【請求項20】
光が出射される光源と、
前記光源から出射された光が入射されるインナーレンズとを含み、
前記インナーレンズは、
前記光源から出射された光の少なくとも一部が透過された後、出射される光透過部と、
前記光透過部から出射された光である透過光のうち配光パターンを形成する光を外部に出射する配光形成部と、
前記透過光のうちイメージパターンを形成する光を外部に出射するイメージ形成部とを含む、ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インナーレンズおよびこれを含むランプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、車両の後方に備えられるリアランプは、外部の人に情報を提供する役割をする。リアランプは、運転者がブレーキを踏む時に点灯するブレーキ灯、車両の左折または右折を外部に知らせるために繰り返して点滅することができる方向指示灯、暗いトンネルで運転者の車両の後方に位置した他の車両に搭乗した人に運転者の車両の存在を知らせることができる尾灯などで構成される。一方、このようなリアランプは、法規を遵守する配光を形成するための機能を要し、最近、このようなリアランプの機能だけでなく、審美感を高めるためのリアランプのデザインに関する関心も高まっている。
【0003】
従来のランプには、リアランプに求められる機能を実現するための機能用構成と、リアランプのデザインを実現するためのデザイン用構成が別に備えられてきた。このように機能用構成とデザイン用構成が別に備えられる場合、ランプの構造が複雑になり、且つ作製にかかるコストが嵩む問題がある。
【0004】
そのため、最近、リアランプに求められる機能およびデザインを同時に実現すべく、機能用構成とデザイン用構成が統合したランプに関する関心が高まり続けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、法規を遵守する配光を形成し、且つ審美感を高めるデザインを実現することができるように、機能用構成とデザイン用構成が統合して、構造が単純化したインナーレンズが備えられたランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一側面によると、ランプに備えられたインナーレンズであって、光源から出射された光の少なくとも一部が透過された後、出射される光透過部と、前記光透過部から出射された光である透過光のうち配光パターンを形成する光を前記ランプの外部に出射する配光形成部と、前記透過光のうちイメージパターンを形成する光を前記外部に出射するイメージ形成部とを含む、インナーレンズが提供されることができる。
【0007】
また、前記透過光のいずれか一部を第1透過光、他の一部を第2透過光としたときに、前記配光形成部は、前記第1透過光が入射されて透過した後、前記外部に出射され、第1配光パターンを形成する第1配光形成部を含み、前記イメージ形成部は、前記第2透過光が入射され、前記第1配光形成部から光が出射される方向である出射方向とずれる方向であるガイド方向に沿って延び、入射された前記第2透過光の進行を前記ガイド方向に沿って案内するライトガイドを含む、インナーレンズが提供されることができる。
【0008】
また、前記第1配光形成部のうち前記第1透過光が出射される領域である第1配光出射領域では、前記第1透過光が拡散する、インナーレンズが提供されることができる。
【0009】
また、前記第1配光形成部は、前記第1配光出射領域と前記ライトガイドとの間から前記出射方向に延びる延長領域を含み、前記延長領域は、前記光透過部を透過した前記第1透過光の少なくとも一部を散乱させるように腐食処理が施されている、インナーレンズが提供されることができる。
【0010】
また、前記延長領域は、前記出射方向に行くほど垂直方向の幅が狭くなる形状を有する、インナーレンズが提供されることができる。
【0011】
また、前記ライトガイドは、入射された前記第2透過光を全反射させる、インナーレンズが提供されることができる。
【0012】
また、前記ライトガイドには、入射された前記第2透過光のいずれか一部であるイメージ形成光を前記外部に向かって反射させてイメージパターンを形成するイメージオプティックが形成されている、インナーレンズが提供されることができる。
【0013】
また、前記出射方向と垂直な方向を垂直方向としたときに、前記ガイド方向は、前記光透過部から前記垂直方向に遠くなるほど前記出射方向に傾斜する方向と定義され、前記イメージオプティックは複数で提供され、前記ガイド方向に沿って離隔するように配列される、インナーレンズが提供されることができる。
【0014】
また、複数の前記イメージオプティックそれぞれは、前記ライトガイドの前記出射方向の反対方向側から前記出射方向に凹入した形状を有する、インナーレンズが提供されることができる。
【0015】
また、前記配光形成部は、前記第2透過光の他の一部であるパターン形成光が入射されて透過した後、前記外部に出射され、第2配光パターンを形成する第2配光形成部を含み、前記ライトガイドは、前記光透過部と前記第2配光形成部との間から延び、前記パターン形成光を前記第2配光形成部に案内する第1ライトガイドを含む、インナーレンズが提供されることができる。
【0016】
また、前記第2配光形成部のうち前記ライトガイドで案内された前記パターン形成光が入射される領域である入射領域には、前記パターン形成光を前記外部に向かって反射させる配光反射オプティックが形成されている、インナーレンズが提供されることができる。
【0017】
また、前記第2配光形成部のうち前記配光反射オプティックで反射した前記パターン形成光が出射される領域である第2配光出射領域では、前記配光反射オプティックで反射した前記パターン形成光が拡散する、インナーレンズが提供されることができる。
【0018】
また、前記入射領域は、前記第2配光形成部の前記出射方向の反対方向側に形成され、前記第2配光出射領域は、前記第2配光形成部の前記出射方向側に形成されている、インナーレンズが提供されることができる。
【0019】
また、前記ライトガイドは、前記第1ライトガイドより上側に配置される第2ライトガイドをさらに含み、前記第1ライトガイドは、前記第1配光形成部より下側に配置され、且つ前記第2配光形成部より上側に配置され、前記第2ライトガイドは、前記第1配光形成部より上側に配置される、インナーレンズが提供されることができる。
【0020】
また、前記第1ライトガイドおよび前記第2ライトガイドの垂直方向の隔離距離は、前記出射方向に行くほど大きくなる、インナーレンズが提供されることができる。
【0021】
また、前記光透過部は、前記第1配光形成部に入射される前記第1透過光が出射され、前記第1配光形成部のうち前記第1透過光が出射される領域である第1配光出射領域と対向する第1光透過部を含む、インナーレンズが提供されることができる。
【0022】
また、前記第1光透過部には、前記第1配光出射領域に前記第1透過光を案内する透過オプティックが形成されている、インナーレンズが提供されることができる。
【0023】
また、前記光透過部は、前記ライトガイドに向かって前記第2透過光が出射され、前記第1光透過部から前記出射方向の反対方向に延びる第2光透過部をさらに含む、インナーレンズが提供されることができる。
【0024】
また、前記第2光透過部は、前記光源から出射された前記光の少なくとも一部を散乱させるように腐食処理が施されている、インナーレンズが提供されることができる。
【0025】
また、光が出射される光源と、前記光源から出射された光が入射されるインナーレンズとを含み、前記インナーレンズは、前記光源から出射された光の少なくとも一部が透過された後、出射される光透過部と、前記光透過部から出射された光である透過光のうち配光パターンを形成する光を外部に出射する配光形成部と、前記透過光のうちイメージパターンを形成する光を外部に出射するイメージ形成部とを含む、ランプが提供されることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によるランプは、法規を遵守する配光を形成し、且つ審美感を高めるデザインを実現することができるように、機能用構成とデザイン用構成が統合したインナーレンズを備えることで、構造の単純化およびコストダウンを図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】本発明による光源から出射された光の光経路を図示したランプの縦断面図である。
【
図3】
図1に図示されている「A」を拡大した拡大図である。
【
図4】
図1に図示されている「B」を拡大した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の一部の実施形態について例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付ける際、同じ構成要素に対しては、異なる図面上に表示されていても、できるだけ同じ符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の実施形態について説明する際、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施形態に関する理解を妨害すると判断した場合には、その詳細な説明は省略する。
【0029】
また、本発明の実施形態の構成要素について説明する際、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「入射」、「透過」または「出射」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接入射、透過、または出射されることができるが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「入射」、「透過」または「出射」されることもあると理解すべきである。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明によるランプ1について説明する。
【0031】
本発明によるランプ1は、外部の人に情報を提供することができる。このようなランプ1は、一例として、車両の後方に備えられるリアランプであることができる。
図1を参照すると、ランプ1は、インナーレンズ10と、アウターレンズ20と、光源30と、ハウジング40とを含むことができる。
【0032】
インナーレンズ10には、光源30から出射された光が入射されて透過した後、出射されることができる。このようなインナーレンズ10から出射された光は、配光パターンおよびイメージパターンを形成することができる。配光パターンは、法規を遵守する光属性を有するパターン光を意味し得る。イメージパターンは、ランプ1を見る人に審美感を提供するパターン光を意味し得る。このようなイメージパターンは、様々な形状を有するようにユーザによって設計されることができる。このようなインナーレンズ10は、光透過部100と、配光形成部200と、イメージ形成部300とを含むことができる。
【0033】
光透過部100には、光源30から出射された光が入射されることができる。このような光透過部100は、入射された光の少なくとも一部を出射することができる。このような光透過部100から出射された光は、透過光と称することができる。このような光透過部100は、光源30を包むように配置されることができる。光透過部100は、第1光透過部110と、第2光透過部120とを含むことができる。
【0034】
第1光透過部110からは、後述する第1配光形成部210に入射される光が出射されることができる。このような第1光透過部110から出射される光は、透過光のいずれか一部であることができる。透過光のいずれか一部は、第1透過光と称することができる。このような第1光透過部110は、後述する第1配光出射領域211と対向するように配置されることができる。また、第1光透過部110は、光源30の出射方向R側の面と対向するように配置されることができる。このような第1光透過部110には、透過オプティック111が形成されることができる。
【0035】
透過オプティック111は、第1配光出射領域211に第1透過光を案内することができる。このような透過オプティック111は、第1光透過部110のうち第1透過光が出射される領域に形成されることができる。透過オプティック111は、出射方向Rの反対方向に突出した凹凸形状を有することができる。出射方向Rは、第1配光形成部210から光が出射される方向と定義することができる。このような出射方向Rは、後方として理解することができる。また、出射方向Rの反対方向は、出射反対方向と称することができ、前方として理解することができる。
【0036】
このような透過オプティック111は、複数で提供されることができる。複数の透過オプティック111は、垂直方向Hに沿って配列されることができる。垂直方向Hは、出射方向Rと垂直な方向と定義することができる。このような垂直方向Hは、上下方向を含む概念として理解することができる。このような複数の透過オプティック111のうち互いに隣接する2つの透過オプティック111の間には、腐食処理(corrosion treatment)が施された領域が備えられることができる。このような互いに隣接する2つの透過オプティック111の間に備えられた腐食処理が施された領域では、光源30から出射された光の少なくとも一部が散乱することができる。
【0037】
第2光透過部120からは、イメージ形成部300に入射される光が出射されることができる。このような第2光透過部120から出射される光は、透過光の他の一部であることができる。このような透過光の他の一部は、第2透過光と称することができる。このような第2光透過部120は、光源30から出射された光をイメージ形成部300に案内することができる。
【0038】
第2光透過部120は、第1光透過部110から出射反対方向に延びることができる。このような第2光透過部120は、ガイド方向に凸状の形状を有することができる。ガイド方向は、垂直方向Hに対して出射方向Rに傾斜する方向と定義することができる。例えば、ガイド方向は、光透過部100から垂直方向Hに遠くなる方向に対して出射方向Rに傾斜する方向と定義することができる。このようなガイド方向は、後述する第1ガイド方向と、第2ガイド方向とを含むことができる。
図1を基準に、第1ガイド方向は、左側下方に向かう方向として理解することができ、第2ガイド方向は、左側上方に向かう方向として理解することができる。このような第2光透過部120には、透過腐食領域121が備えられることができる。
【0039】
透過腐食領域121は、第2光透過部120のうち腐食処理が施された部分と定義することができる。このような透過腐食領域121は、光源30から出射された光の少なくとも一部を散乱させることができる。
【0040】
図2をさらに参照すると、配光形成部200からは、光透過部100から出射された透過光が入射されて透過した後、出射されることができる。このような配光形成部200から出射された光は、配光パターンを形成することができる。このような配光パターンは、後述する第1配光パターンと、第2配光パターンとを含むことができる。このような配光形成部200は、第1配光形成部210と、第2配光形成部220とを含むことができる。
【0041】
図3をさらに参照すると、第1配光形成部210からは、第1透過光が入射されて透過した後、出射されることができる。例えば、第1配光形成部210から出射された第1透過光は、アウターレンズ20を透過した後、ランプ1の外部に出射されることができる。このような第1配光形成部210から出射された光は、第1配光パターンを形成することができる。このような第1配光形成部210は、一例として、第2配光形成部220より上側に配置されることができる。このような第1配光形成部210は、「上部配光形成部」と称することができる。第1配光形成部210は、第1配光出射領域211と、延長領域212とを含むことができる。
【0042】
第1配光出射領域211は、第1透過光が出射される領域と定義することができる。このような第1配光出射領域211は、垂直方向Hに延びることができる。このような第1配光出射領域211は、イメージ形成部300より出射方向R側に配置されることができる。このような第1配光出射領域211から出射される第1透過光は、垂直方向Hに拡散することができる。このような第1配光出射領域211には、第1配光オプティックが備えられることができる。第1配光オプティックは、出射方向Rに凸状の形状を有することができる。第1配光オプティックは、垂直方向Hに沿って複数で配列されることができる。また、このような複数の第1配光オプティックのうち互いに隣接する2つの第1配光オプティックの間には、第1配光腐食領域211aが備えられることができる。
【0043】
第1配光腐食領域211aは、第1配光出射領域211のうち腐食処理が施された部分と定義することができる。このような第1配光腐食領域211aは、第1透過光を散乱させることができる。このような第1配光腐食領域211aは、複数で提供されることができる。複数の第1配光腐食領域211aおよび複数の第1配光オプティックは、垂直方向Hに沿って互いに交互に配列されることができる。
【0044】
延長領域212は、第1配光出射領域211とイメージ形成部300との間から出射方向Rに沿って延びることができる。このような延長領域212は、出射方向Rに行くほど垂直方向Hの幅が狭くなる形状を有することができる。このような延長領域212には、腐食処理が施されることができる。腐食処理が施された延長領域212は、第1透過光の少なくとも一部を散乱させることができる。
【0045】
図4をさらに参照すると、第2配光形成部220からは、第2透過光のうちパターン形成光が入射されて透過した後、出射されることができる。第2透過光のいずれか一部は、イメージ形成部300に入射されるイメージ形成光と称し、第2透過光の他の一部は、第2配光形成部220に入射されるパターン形成光と称することができる。パターン形成光は、第2透過光のうち後述する第1ライトガイド310に入射される光のいずれか一部であることができる。このようなパターン形成光は、第2光透過部120を透過し、第1ライトガイド310を通過した光であることができる。また、イメージ形成光は、第1イメージ形成光と、第2イメージ形成光とを含むことができる。第1イメージ形成光は、第1ライトガイド310に入射された後、後述する第1イメージオプティック311で全反射し、出射方向Rに沿ってランプ1の外部に出射される光と定義することができる。また、第2イメージ形成光は、第2ライトガイド320に入射された後、後述する第2イメージオプティック321で全反射し、出射方向Rに沿ってランプ1の外部に出射される光と定義することができる。
【0046】
このような第2配光形成部220から出射されたパターン形成光は、アウターレンズ20を透過した後、ランプ1の外部に出射されることができる。このような第2配光形成部220から出射された光は、第2配光パターンを形成することができる。このような第2配光形成部220は、「下部配光形成部」と称することができる。第2配光形成部220は、第2配光出射領域221と、入射領域222とを含むことができる。
【0047】
第2配光出射領域221は、パターン形成光が出射される領域と定義することができる。このような第2配光出射領域221は、第2配光形成部220の出射方向R側を形成することができる。このような第2配光出射領域221は、垂直方向Hに延びることができる。このような第2配光出射領域221から出射されるパターン形成光は、垂直方向Hに拡散することができる。このような第2配光出射領域221には、複数の第2配光オプティックが備えられることができる。
【0048】
複数の第2配光オプティックは、垂直方向Hに沿って互いに離隔するように配列されることができる。また、このような複数の第2配光オプティックのうち互いに隣接する2つの第2配光オプティックの間には、第2配光腐食領域221aが備えられることができる。
【0049】
第2配光腐食領域221aは、第2配光出射領域221のうち腐食処理が施された部分と定義することができる。このような第2配光腐食領域221aは、パターン形成光を散乱させることができる。このような第2配光腐食領域221aは、複数で提供されることができる。複数の第2配光腐食領域221aおよび複数の第2配光オプティックは、垂直方向Hに沿って互いに交互に配列されることができる。
【0050】
入射領域222には、第1ライトガイド310を通過した光が入射されることができる。このような入射領域222は、第2配光形成部220の出射反対方向側を形成することができる。例えば、入射領域222は、第2配光出射領域221より出射反対方向側に配置されることができる。このような入射領域222には、配光反射オプティック222aが形成されることができる。
【0051】
配光反射オプティック222aは、第1ライトガイド310を通過したパターン形成光を第2配光出射領域221に向かって反射させることができる。このような配光反射オプティック222aは、出射方向Rに突出した凹凸形状を有することができる。このような配光反射オプティック222aは、複数で提供されることができる。複数の配光反射オプティック222aは、垂直方向Hに沿って配列されることができる。
【0052】
イメージ形成部300は、イメージパターンを形成する光をランプ1の外部に出射することができる。イメージパターンは、後述する第1イメージパターンと、第2イメージパターンとを含むことができる。このようなイメージ形成部300は、ライトガイド310、320を含むことができる。ライトガイド310、320は、第2透過光の進行をガイド方向に沿って案内することができる。このようなライトガイド310、320の内部では、ライトガイド310、320に入射された第2透過光の全反射が行われることができる。このようなライトガイド310、320は、第1ライトガイド310と、第2ライトガイド320とを含むことができる。
【0053】
第1ライトガイド310には、第2透過光のうち第1イメージ形成光およびパターン形成光が入射されることができる。このような第1ライトガイド310は、パターン形成光の進行を第1ガイド方向に沿って第2配光形成部220に案内することができる。このような第1ライトガイド310に入射された光は、第1ライトガイド310の内部で全反射することができる。このような第1ライトガイド310は、第1配光形成部210および第2光透過部120それぞれの下端の端部から第1ガイド方向に延びることができる。このような第1ライトガイド310には、第1イメージオプティック311が形成されることができる。
【0054】
第1イメージオプティック311は、第1イメージ形成光をランプ1の外部に向かって反射させて第1イメージパターンを形成することができる。換言すれば、第1イメージオプティック311は、第1イメージ形成光の進行を出射方向Rに沿ってランプ1の外部に案内することができる。このような第1イメージオプティック311は、第1ライトガイド310の出射反対方向側に形成されることができる。また、第1イメージオプティック311は、出射方向Rに突出した凹凸形状を有することができる。また、第1イメージオプティック311には、腐食処理が施されることができる。例えば、腐食処理が施された第1イメージオプティック311は、第1イメージ形成光を散乱させることができる。
【0055】
このような第1イメージオプティック311は、複数で提供されることができる。複数の第1イメージオプティック311は、第1ガイド方向に沿って離隔するように配列されることができる。このような複数の第1イメージオプティック311を介して、第1イメージパターンは、ランプ1の外部の人に立体的に観察されることができる。換言すれば、このような複数の第1イメージオプティック311は、ランプ1を見る人が感じる審美感を高めることができる。
【0056】
第2ライトガイド320には、第2透過光のうち第2イメージ形成光および消滅光が入射されることができる。消滅光は、第2ライトガイド320に入射された光のうち、ランプ1の外部に出射されない光と定義することができる。まとめると、第2透過光は、パターン形成光、第1イメージ形成光、第2イメージ形成光および消滅光を含む概念として理解することができる。さらには、パターン形成光および第1イメージ形成光は、第1ライトガイド310に入射され、第2イメージ形成光および消滅光は、第2ライトガイド320に入射されることができる。
【0057】
このような第2ライトガイド320に入射された光は、第2ライトガイド320の内部で全反射することができる。このような第2ライトガイド320は、第1配光形成部210および第2光透過部120それぞれの上端から第2ガイド方向に延びることができる。また、第2ライトガイド320および第1ライトガイド310は、垂直方向Hに互いに離隔することができる。例えば、第2ライトガイド320および第1ライトガイド310の垂直方向Hの隔離距離は、出射方向に行くほど大きくなることができる。このような第2ライトガイド320には、第2イメージオプティック321が形成されることができる。
【0058】
第2イメージオプティック321は、第2イメージ形成光をランプ1の外部に向かって反射させて第2イメージパターンを形成することができる。換言すれば、第2イメージオプティック321は、第2イメージ形成光の進行を出射方向Rに沿ってランプ1の外部に案内することができる。
【0059】
このような第2イメージオプティック321は、第2ライトガイド320の出射反対方向側に形成されることができる。また、第2イメージオプティック321は、出射方向Rに突出した凹凸形状を有することができる。また、第2イメージオプティック321には、腐食処理が施されることができる。例えば、腐食処理が施された第2イメージオプティック321は、第2イメージ形成光を散乱させることができる。
【0060】
このような第2イメージオプティック321は、複数で提供されることができる。複数の第2イメージオプティック321は、第2ガイド方向に沿って離隔するように配列されることができる。このような複数の第2イメージオプティック321を介して、第2イメージパターンは、ランプ1の外部の人に立体的に観察されることができる。換言すれば、このような複数の第2イメージオプティック321は、ランプ1を見る人が感じる審美感を高めることができる。アウターレンズ20からは、インナーレンズ10から出射された光が入射されて透過した後、ランプ1の外部に出射されることができる。このようなアウターレンズ20は、インナーレンズ10より出射方向R側に配置されることができる。例えば、アウターレンズ20は、ランプ1の後方側を形成することができる。
【0061】
光源30は、光透過部100に向かって光を出射することができる。このような光源30は、一例として、LEDであることができる。より詳細な例として、光源30は、4FLEDであることができる。4FLEDは、4個の部分から光が出射されるLEDを意味し得る。光源30が4FLEDである時に、光源30の出射方向Rと垂直な4個の出射面(一例として、上側面、下側面、左側面、右側面)から光が出射されることができる。ただし、本発明の思想がこれに限定されるものではなく、光源30のうち光が出射されることができる出射面は、5個以上であってもよく、光源30の出射方向R側の面および出射反対方向側の面からも光が出射されてもよい。このような光源30は、一例として、出射方向Rと垂直な4個の出射面が第2光透過部120と対向するように配置されることができる。
【0062】
このような光源30は、一例として、単数で提供されることができる。より詳細な例として、本発明によるランプ1は、一つの光源30で配光パターンおよびイメージパターンをいずれも形成することができる。このように、一つの光源30だけで配光パターンおよびイメージパターンをいずれも形成可能なことにより、ランプ1の作製に必要な光源30の個数が最小化し、ランプ1の製造コストが減るという利点がある。
【0063】
ハウジング40は、アウターレンズ20とともにランプ1の外観を形成することができる。このようなハウジング40とアウターレンズ20の内部には、インナーレンズ10および光源30が配置されることができる。また、ハウジング40は、インナーレンズ10、アウターレンズ20および光源30を支持することができる。
【0064】
以上、本発明の実施形態を構成するすべての構成要素が、一つに結合するか、結合して動作するものと説明されていても、本発明は、必ずしもこのような実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、そのすべての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上で記載の「含む」、「構成する」または「有する」などの用語は、特別に反対意味の記載がない限り、当該構成要素が内在し得ることを意味するため、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることに解釈すべきである。技術的もしくは科学的な用語を含むすべての用語は、異なる意味に定義されない限り、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。辞書に定義されている用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈すべきであり、本発明で明白に定義しない限り、理想的もしくは過剰に形式的な意味に解釈されない。
【0065】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正および変形が可能である。したがって、本発明に開示されている実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであって、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
【符号の説明】
【0066】
1 ランプ
10 インナーレンズ
20 アウターレンズ
30 光源
40 ハウジング
100 光透過部
110 第1光透過部
111 透過オプティック
120 第2光透過部
121 透過腐食領域
200 配光形成部
210 第1配光形成部
211 第1配光出射領域
211a 第1配光腐食領域
212 延長領域
220 第2配光形成部
221 第2配光出射領域
221a 第2配光腐食領域
222 入射領域
222a 配光反射オプティック
300 イメージ形成部
310 第1ライトガイド
311 第1イメージオプティック
320 第2ライトガイド
321 第2イメージオプティック
R 出射方向
H 垂直方向