(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088597
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】耐熱接触ユニットホルダレセプタクルアセンブリ及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/28 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
G01R31/28 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023199599
(22)【出願日】2023-11-27
(31)【優先権主張番号】18/068,581
(32)【優先日】2022-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】300057230
【氏名又は名称】セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトリア, ノヴェリー パンギリナン
【テーマコード(参考)】
2G132
【Fターム(参考)】
2G132AE02
2G132AE10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリを提供する。
【解決手段】レセプタクルアセンブリは、レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルカバーを含み、レセプタクルベースの内面からレセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングと、レセプタクルハウジングによって画定され、レセプタクルベースの外面からレセプタクルカバーの内面まで延在する貫通孔と、貫通孔内に配置され、レセプタクルベースの外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するように構成されたレセプタクルピンとを含んでよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリであって、
レセプタクルカバーの平面及びレセプタクルベースの平面を通過する少なくとも1つのねじを使用して前記レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルカバーと、
前記レセプタクルベースの内面から前記レセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングと、
前記レセプタクルハウジングによって画定された貫通孔であり、前記レセプタクルベースの外面から前記レセプタクルカバーの内面まで延在し、前記レセプタクルカバーの近位に配置された第1の直径の第1の孔と、前記レセプタクルカバーの遠位に配置された第2の直径の第2の孔とを含み、前記第1の直径が前記第2の直径よりも大きい、貫通孔と、
前記貫通孔内に配置され、前記レセプタクルベースの外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するように構成されたレセプタクルピンとを備える、接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリ。
【請求項2】
前記貫通孔に対応するように前記レセプタクルカバー内に形成された開口部であって、前記開口部の直径が前記第1の直径と実質的に同様である、開口部と、
前記レセプタクルハウジングの外周の周りに形成された凹状チャネルと、
前記レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルベースカバーであり、前記レセプタクルベースの前記外面にシールを貼り付けるように構成され、前記シールが、前記レセプタクルピンの周りの前記貫通孔の開口部を封止するように構成された、レセプタクルベースカバーとを備える、請求項1に記載のCUHレセプタクルアセンブリ。
【請求項3】
接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリであって、
レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルカバーと、
前記レセプタクルベースの内面から前記レセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングと、
前記レセプタクルハウジングによって画定され、前記レセプタクルベースの外面から前記レセプタクルカバーの内面まで延在する貫通孔と、
前記貫通孔内に配置され、前記レセプタクルベースの外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するように構成されたレセプタクルピンと、
前記レセプタクルベースの前記外面上に配置され、前記レセプタクルピンの周りの前記貫通孔の開口部を封止するように構成されたシールとを備える、接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリ。
【請求項4】
接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリを製造する方法であって、
レセプタクルカバーをレセプタクルベースに取り外し可能に取り付けることと、
前記レセプタクルベースの内面から前記レセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングを形成することと、
前記レセプタクルハウジングに貫通孔を形成することであり、前記貫通孔は、前記レセプタクルベースの外面から前記レセプタクルカバーの内面まで延在する、ことと、
レセプタクルピンを前記貫通孔内に配置することであり、前記レセプタクルピンは、前記レセプタクルベースの前記外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するように構成される、ことと、
前記レセプタクルベースの前記外面上にシールを配置することであり、前記シールは、前記レセプタクルピンの周りの前記貫通孔の開口部を封止するように構成される、こととを含む、製造方法。
【請求項5】
前記貫通孔を形成することは、前記レセプタクルカバーの遠位に第1の直径の第1の孔を形成することと、前記レセプタクルカバーの近位に第2の直径の第2の孔を形成することであり、前記第1の直径は前記第2の直径よりも大きい、ことを含み、
前記貫通孔に対応するように前記レセプタクルカバー内にオリフィスを形成することであり、前記オリフィスの直径が前記第1の直径と実質的に同様である、ことと、
前記レセプタクルカバーの外面において前記オリフィス内に円錐状フレアを形成することとを更に含む、請求項4に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2022年12月20日に出願された「Temperature Resistant Contact Unit Holder Receptacle Assembly and Related Methods」と題する米国特許出願第18/068,581号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本明細書の態様は一般に、半導体試験のための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体製造工程は、多くのステップを含む。ステップのうちの1つは試験であり、試験は2つのレベル、すなわちウエハを試験するウエハ試験(ダイソート又はプローブ試験とも呼ばれる)と、パッケージング後、及びパッケージされた集積回路(IC)が電子機器に組み込まれる前に行われるパッケージ試験(最終試験とも呼ばれる)とで行われる。半導体試験機器、又は自動試験機器(ATE)は、最終試験に使用されるデバイスであり、半導体デバイス又はパッケージICに電気信号を提供して、出力信号を期待値と比較して、半導体デバイスが設計仕様で指定されたように機能するかどうかを試験する。ATEに関連付けられた接触ピンは、パッケージされたIC又は被試験デバイス(DUT)の金属化接触面と物理的及び電気的に接触して配置されてもよい。これらの接点は、試験パッド、ボンドパッド、はんだボール、及び/又は他の導電性媒体を含む場合がある。DUTの機能は、様々な入力に対して刺激を呼び出し、金属化された接触面における出力に対する応答を測定することによって試験されてよい。
【発明の概要】
【0004】
接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルベースとレセプタクルカバーとの間でレセプタクルピンを個別に分離して、レセプタクルピン間の接触を防止し、短絡接続を防止する新規のデバイス及び方法が開示される。新規のレセプタクルカバーはまた、レセプタクルピンのねじれ又は曲がりが防止されるようにレセプタクルピンを収容する。レセプタクルピンは、レセプタクルベースからレセプタクルカバーまで延在するレセプタクルハウジングの孔又は貫通孔の中に設けられる。一例では、貫通孔は精密切断されている。いくつかの例では、レセプタクルピンのための貫通孔は、ハンドラチャンバの冷気と周囲空気との間の分離を実現するために、個別の封止部材(シリコンゴムなど)で封止されてもよい。したがって、新規のデバイス及び方法はまた、接触抵抗(CRES)及び漏れ不良に関連する問題が軽減される極端な温度条件下で対応し、動作することができる電気経路/電気接続を提供する。
【0005】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリに関し、これは、レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルカバーと、レセプタクルベースの内面からレセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングと、レセプタクルハウジングによって画定され、レセプタクルベースの外面からレセプタクルカバーの内面まで延在する貫通孔と、貫通孔内に配置され、レセプタクルベースの外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するように構成されたレセプタクルピンとを含む。
【0006】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、この場合、貫通孔は、レセプタクルカバーの近位に配置された第1の直径の第1の孔と、レセプタクルカバーの遠位に配置された第2の直径の第2の孔とを含み、第1の直径は第2の直径よりも大きい。
【0007】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、これは、貫通孔に対応するようにレセプタクルカバー内に形成された開口部を更に含み、開口部の直径は第1の直径と実質的に同様である。
【0008】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここでは円錐状フレアが、レセプタクルカバーの外面において開口部の端部を画定する。
【0009】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここでは、レセプタクルカバーの外面における円錐状フレアの直径は、レセプタクルカバーの内側の円錐状フレアの直径よりも大きく、レセプタクルカバーの内側の円錐状フレアの直径は、開口部の直径よりも小さい。
【0010】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここではレセプタクルピンは、第1の円筒形部分及び第2の円筒形部分を含み、第1の円筒形部分の直径は、第2の円筒形部分の直径よりも大きい。
【0011】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここでは、第1の円筒形部分は、第1の孔内で摺動可能であるように構成され、第2の円筒形部分は、第2の孔内で摺動可能であるように構成される。
【0012】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、これは、レセプタクルベースの外面上に配置され、レセプタクルピンの周りの貫通孔の開口部を封止するように構成されたシールを更に含む。
【0013】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、これは、レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルベースカバーを更に含み、レセプタクルベースカバーは、レセプタクルベースの外面にシールを取り付けるように構成される。
【0014】
いくつかの態様では、本明細書で説明される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここではレセプタクルカバーは、レセプタクルカバーの平面及びレセプタクルベースの平面を通過する少なくとも1つのねじを使用して、レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられる。
【0015】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、これは、レセプタクルハウジングの外周の周りに形成された凹状チャネルを更に含む。
【0016】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここでは、貫通孔は精密切断されている。
【0017】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリに関し、これは、レセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられたレセプタクルカバーと、レセプタクルベースの内面からレセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングと、レセプタクルハウジングに形成され、レセプタクルベースの外面からレセプタクルカバーの内面まで延在する貫通孔と貫通孔内に配置され、レセプタクルベースの外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するレセプタクルピンと、レセプタクルベースの外面に配置され、レセプタクルピンの周囲の貫通孔の開口部を封止するシールとを含む。
【0018】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、CUHレセプタクルアセンブリに関し、ここでは、シールはシリコンゴムシールを含む。
【0019】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリを製造する方法に関し、この方法は、レセプタクルカバーをレセプタクルベースに取り外し可能に取り付けることと、レセプタクルベースの内面からレセプタクルカバーの内面まで延在するレセプタクルハウジングを形成することと、レセプタクルハウジングに貫通孔を形成することであって、貫通孔は、レセプタクルベースの外面からレセプタクルカバーの内面まで延在する、ことと、レセプタクルピンを貫通孔内に配置することであって、レセプタクルピンは、レセプタクルベースの外面から突出し、被試験半導体デバイス(DUT)に接触するように構成される、ことと、レセプタクルベースの外面にシールを配置することであって、シールは、レセプタクルピンの周囲の貫通孔の開口部を封止するように構成される、こととを含む。
【0020】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、方法に関し、ここでは、貫通孔を形成することは、レセプタクルカバーの遠位に第1の直径の第1の孔を形成することと、レセプタクルカバーの近位に第2の直径の第2の孔を形成することとを含み、第1の直径は第2の直径よりも大きい。
【0021】
いくつかの態様では、本明細書に記載される技術は、方法に関し、方法は、貫通孔に対応するようにレセプタクルカバー内にオリフィスを形成することを更に含み、オリフィスの直径は第1の直径と実質的に同様である。
【0022】
いくつかの態様では、本明細書に説明される技術は、方法に関し、方法は、レセプタクルカバーの外面においてオリフィス内に円錐状フレアを形成することを更に含む。
【0023】
添付の図面及び以下の説明において、1つ以上の実装形態の詳細が記述される。他の特徴は、本説明及び図面から、並びに請求項から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリの断面図の一例を示す図である。
【
図2】自動試験装置(ATE)内に配置されたCUHハウジングアセンブリの一例を示す図である。
【
図3】CUHアセンブリの分解斜視図の一例を示す図である。
【
図4】CUHレセプタクルアセンブリの分解斜視図の一例を示す図である。
【
図5】CUHレセプタクルアセンブリの一例を示す図である。
【
図6】CUHレセプタクルアセンブリの一例を示す図である。
【
図7】CUHレセプタクルアセンブリの一例を示す図である。
【
図8】
図5~
図7のCUHレセプタクルアセンブリの一部の簡略化した斜視断面図の例を示す図である。
【
図9】
図5~
図7のCUHレセプタクルアセンブリの一部の簡略化した斜視断面図の例を示す図である。
【
図10】
図5~
図7のCUHレセプタクルアセンブリの一部の簡略化した斜視断面図の例を示す図である。
【
図11】
図5~
図7のCUHレセプタクルアセンブリの一部の簡略化した斜視断面図の例を示す図である。
【
図12】CUHレセプタクルアセンブリを製造する方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
最終試験中に、約-45℃の温度下でDUTに対して低温試験が行われてよい。これらの低温では、CUHレセプタクルアセンブリ40のセットアップ及び歩留まり性能は、経時的な漏れ及び使用によって劣化する可能性がある。例えば、約-45℃の低温空気は、ハンドラチャンバ(コンタクトチャック10、DUT20、及び半導体試験ソケットコンタクタ30を含む)からテスタ側及び負荷板50に流出して、負荷板50に霜を生じさせ、負荷板50の裏側の電気部品の性能に影響を与える可能性がある。いくつかの例では、CUHレセプタクルアセンブリ40は、経時的な使用を通じてレセプタクルピン410が曲げられることに起因して歩留まり性能が低下する可能性がある。曲がったピンはまた、短絡接続を引き起こす可能性があり、曲がってねじれたレセプタクルピン410を交換することが困難な場合がある。
【0026】
CUHレセプタクルベース404(レセプタクルベースとも称することができる)とCUHレセプタクルカバー402(レセプタクルカバーとも称することができる)との間に配置されたCUHレセプタクルハウジング415(レセプタクルハウジングとも称することができる)内のレセプタクルピン410を個々に分離する新規なデバイス及び方法が開示される。レセプタクルピン410は、CUHレセプタクルハウジング415の貫通孔に個々に設けられる。CUHレセプタクルハウジング415は、レセプタクルピン410間の接触を防止し、レセプタクルピン410の移動を案内する。ハンドラチャンバの温度(約-45℃)が周囲/高温(+25℃/+75℃)から適切に分離されて、デバイス試験の低い歩留まり性能につながり、ジャミング問題につながる可能性があるハンドラチャンバ及び負荷板50内の結露及び湿気を防止することを確実にするために、シール(複数可)がレセプタクルピン410の各々を分離する新規のデバイス及び方法が開示される。
【0027】
図1は、接触ユニットホルダ(CUH)レセプタクルアセンブリ45の断面図の一例を示す図である。
図1に示すように、CUHレセプタクルアセンブリは、CUHレセプタクルベース404に取り外し可能に取り付けられたCUHレセプタクルカバー402を含む。CUHレセプタクルベース404は、内面404-2及び外面404-1を有する。同様に、CUHレセプタクルカバー402は、内面402-2及び外面402-1を有する。CUHレセプタクルハウジング415は、CUHレセプタクルベース404の内面404-2からCUHレセプタクルカバー402の内面402-2まで延在する。
【0028】
貫通孔420がCUHレセプタクルハウジング415内に形成され、貫通孔420は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1からCUHレセプタクルカバー402の内面402-2まで延在する。したがって、貫通孔420は、CUHレセプタクルハウジング415によって画定されてよい。いくつかの例では、貫通孔420は、2つの異なる直径を有する孔、すなわち、第1の直径を有する第1の孔421と、第2の直径を有する第2の孔422とを含んでもよい。第1の孔421の直径は、第2の孔422の直径よりも大きくてもよい。いくつかの例では、第2の孔422は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1からCUHレセプタクルカバー402の内面402-2に向かって延びている。いくつかの例では、第1の孔421は、CUHレセプタクルカバー402の内面402-2からCUHレセプタクルベース404の外面404-1に向かって延びている。したがって、第1の孔421及び第2の孔422は、第1の孔421及び第2の孔422の接合部423において段付き構造を形成してもよい。
【0029】
貫通孔420の各々に対応するようにオリフィス又は開口部413がCUHレセプタクルカバー402に形成される。
【0030】
レセプタクルピン410が、貫通孔420のそれぞれの貫通孔の中に配置され、CUHレセプタクルベース404の外面404-1から突出する。いくつかの例では、レセプタクルピン410は、半導体試験ソケットコンタクタ30内に配置されたDUT20の接触パッドに接触するように構成されてもよい。いくつかの例では、レセプタクルピン410の周りの貫通孔420の開口部を封止するために、シール406がCUHレセプタクルベース404の外面に適用されてもよい。いくつかの例では、シール406はシリコンゴムシールであってもよい。CUHレセプタクルベースカバー407(CUHレセプタクルベースカバーと呼ぶこともできる)が、CUHレセプタクルベースに取り外し可能に取り付けられてシール406をCUHレセプタクルベース404の外面に取り付けてもよい。以下で更に詳細に説明するように、切欠き領域又は凹状チャネル416が、CUHレセプタクルハウジング415の外周に沿って形成されてもよい。凹状チャネル416は、CUHレセプタクルハウジング415をCUHレセプタクルベース404の側壁から分離することができる。
図1に示される要素及び他の特徴に関する更なる詳細は、
図2~
図12を参照して以下に説明される。
【0031】
図2に示すように、CUHハウジングアセンブリ1又は他の媒体は、ATEとDUT20との間のインターフェースを提供する。いくつかの例では、CUHハウジングアセンブリ1は、
図3に示すように、1つ又は複数のCUHアセンブリ2を含んでもよい。
図3に示すように、CUHハウジングアセンブリ1は、DUT20が挿入される1つ又は複数の接触チャック10を含むことができる。自動化された試験中、DUT20は、ハンドラによって接触チャック10に挿入され、試験中に定位置に保持されてよい。接触チャック10内にある間、例えばボールグリッドアレイ(BGA)の場合のはんだボールなどのDUT上の接触面は、CUHハウジングアセンブリ1内の接触子ピンに接触する。ソケットに挿入された後、DUTは、CHUハウジングアセンブリ1、そのサブアセンブリ、及び他のインターフェース装置を介してATEに電気的に接続されてよい。
【0032】
図3に示すように、CUHアセンブリ2は、試験のためにDUT20を受け入れるように構成された接触チャック10を含む。接触チャック10は、DUT20と共に、最終試験の期間中に半導体試験ソケット接触子30に挿入されてもよい。CUH頂部プレート70(頂部プレートとも称され得る)及びCUHセンタリングプレート60(センタリングプレートとも称され得る)が、接触チャック10と試験ソケット接触子30との間に配置されてよく、最終試験の期間中、DUT20をATEに電気的に接続するのを助ける。いくつかの例では、DUT20を取り扱う接触チャック10は、試験が開始される前に中心に位置合わせされるように、CUH頂部プレート70に予め位置合わせされてもよい。CUHレセプタクルアセンブリ40は、半導体試験ソケット接触子30を負荷板50に接続してよい。
【0033】
最終試験中に、約-45℃の温度下でDUTを試験することを含む低温試験が行われてよい。これらの低温では、CUHレセプタクルアセンブリ40のセットアップ及び歩留まり性能は、経時的な漏れ及び使用によって劣化する可能性がある。例えば、約-45℃の低温空気は、ハンドラチャンバ(コンタクトチャック10、DUT20、及び半導体試験ソケットコンタクタ30を含む)からテスタ側及び負荷板50に流出して、負荷板50に霜を生じさせ、負荷板50の裏側の電気部品の性能に影響を与える可能性がある。加えて、(約+25℃~+45℃の温度の)周囲空気が、CUHレセプタクルカバー402及びCUHレセプタクルベース404内のレセプタクルピン410のための開口部を通ってハンドラチャンバ内に入り込む可能性があり、これは湿気の蓄積を引き起こし、漏れ及び霜の形成につながる可能性がある。ハンドラチャンバの温度(約-45℃)が周囲/高温(+25℃/+75℃)から適切に分離されて、ハンドラチャンバ内に湿気の蓄積及び凍結をもたらす結露を防止することを確実にするために、1つ又は複数のシールがレセプタクルピン410の各々を個々に分離する新規のデバイス及び方法が開示される。ハンドラチャンバ内の結露及び湿気は、デバイス試験の歩留まり性能を低下させ、ジャミング問題を引き起こす可能性がある。
【0034】
いくつかの例では、CUHレセプタクルアセンブリ40は、レセプタクルピン410を通して、及び経時的な使用を通して流れ出る冷気に起因して、レセプタクルピン410が曲げられねじれることに起因して、歩留まり性能が低下する場合がある。曲げられねじれたレセプタクルピン410を交換することは困難な場合がある。曲がったピンはまた、短絡接続を引き起こす可能性があり、これは、曲がったピンに起因して生じた問題の原因に対する隔離及び修復において技術者に誤解を与える可能性がある。加えて、レセプタクルピン410のドッキング配置に起因して、曲がった/壊れたレセプタクルピン410を交換することが困難である場合がある。
【0035】
レセプタクルピン410間の接触を防止し、短絡接続を防止し、レセプタクルピン410の移動を案内するために、CUHレセプタクルベース404及びCUHレセプタクルカバー402内でレセプタクルピン410を個々に分離する新規なデバイス及び方法が開示される。CUHレセプタクルカバー402は、レセプタクルピン410のねじれ又は曲がりが防止されるような新規な方法でレセプタクルピン410を収容する。レセプタクルピン410は、CUHレセプタクルカバー402からCUHレセプタクルベース404まで延在するCUHレセプタクルハウジング415内の貫通孔420内に設けられる。いくつかの例では、貫通孔420は精密切断される。いくつかの例では、レセプタクルピン410のための貫通孔420は、ハンドラチャンバの冷気と周囲空気との間の適切な分離を提供するために、(例えば、シリコンゴムシールを使用して)個々の封止部材で封止されてもよい。したがって、新規のデバイス及び方法は、接触抵抗(CRES)及び漏れ故障に関連する問題が軽減される極端な温度条件下で動作することができる電気経路/電気接続を提供する。
【0036】
図4に示すように、CUHレセプタクルアセンブリ40は、インターポーザPCB基板又はソケット401と、インターポーザPCB基板又はソケット401の下に配置されたCUHレセプタクルカバー402とを含む。いくつかの例では、インターポーザPCB基板又はソケット401は、ソケット401の設置面積を負荷板50の設置面積に電気的に接続することができる。
【0037】
図4~
図6に示すように、CUHレセプタクルベース404は、CUHレセプタクルカバー402に取り外し可能に取り付けられて囲われた空間を形成してよい。第1のシリコンゴムシール403が、CUHレセプタクルベース404とCUHレセプタクルカバー402との間に配置されてよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルカバー402は、CUHレセプタクルカバー402の平面及びCUHレセプタクルベース404の平面を貫通する1つ又は複数のねじを使用して、CUHレセプタクルベース404に取り外し可能に取り付けられる。いくつかの例では、インターポーザPCB基板又はソケット401は、CUHレセプタクルカバー402よりもDUT20の近くに配置されてもよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルカバー402は、CUHレセプタクルベース404よりもDUT20の近くに配置されてもよい。
【0038】
いくつかの例では、CUHレセプタクルベース404及びCUHレセプタクルカバー402は、四辺形の断面を有することができる。いくつかの例では、CUHレセプタクルベース404は、少なくとも1つのねじ419を使用してCUHレセプタクルカバー402に取り付けられてもよい。いくつかの例では、
図7に示すように、CUHレセプタクルベース404は、CUHレセプタクルベース404とCUHレセプタクルカバー402とを一緒に保持するために四辺形CUHレセプタクルベース404の角にそれぞれねじ込まれる4つのねじ419によってCUHレセプタクルカバー402に取り付けられてもよい。
図7に示されるねじ419は、取り付け機構の単なる一例であり、例えば、リベット、ボルト、クリップ、クランプなどの様々な他の取り付け機構が、示された例の精神又は範囲から逸脱することなく使用されてもよい。
【0039】
いくつかの例では、レセプタクルピン410の4つのセットが、CUHレセプタクルベース404を通過し、CUHレセプタクルカバー402内に着座するように配置される。いくつかの例では、レセプタクルピン410の各々は、半導体試験ソケット接触子30内に配置されたDUT20の接触パッドに接触するように構成されてもよい。いくつかの例では、レセプタクルピン410の4つのセットの各々は、CUHレセプタクルベース404の中心から一定の距離のところに配置され、四辺形CUHレセプタクルベース404の1つの辺に各々平行であるそれぞれのグループに配列される。レセプタクルピン410の配置は単なる例示的な配置であり、レセプタクルピン410の様々な他の配置、例えば、レセプタクルピン410がCUHレセプタクルベース404の中心の周りに円形パターンで配置される、又はレセプタクルピン410が四辺形CUHレセプタクルベース404の中心から更に離れて周辺により近く配置されるなどが、図示された例の趣旨又は範囲から逸脱することなく使用されてもよい。いくつかの例では、レセプタクルピン410の4つのセットの各セットは、同じ数のピンを有しもよい。いくつかの例では、レセプタクルピン410の4つのセットのうちの1つ又は複数のセットは、他のセットとは異なる数のピンを有してもよい。レセプタクルピン410の配置及び構成に関する更なる詳細が以下に提供される。
【0040】
レセプタクルピン410のうちの1つ又は複数は、上記に開示される例では容易に交換することができる。最初に、CUHレセプタクルカバー402上の4つのねじが緩められ、CUHレセプタクルカバー402がCUHレセプタクルベース404から分離されてよい。変更されるレセプタクルピン410が、取り替えられ、新しいレセプタクルピン410と交換されてよい。次いで、CUHレセプタクルカバー402は、4つのねじ419によってCUHレセプタクルベース404に取り付けられてよい。
【0041】
図4に示すように、一例では、例えば406A、406B、406C、及び406D(第4のシール406Dは
図4に示す図には示されていない)などの4つのシール406が、CUHレセプタクルベース404上に配置されて、レセプタクルピン410の交換中及び交換後にCUHレセプタクルハウジング415内の貫通孔420の封止を確実にする。いくつかの例では、シールはシリコンゴムシールであってもよい。シリコンゴムシールは、シール406の単なる一例であり、例えば、ゴムシール、シリコンシール、熱可塑性(TPE)シール、及び他のポリマーシールなどの様々な他のシールが、図示された例の精神又は範囲から逸脱することなく、封止を確実にし、漏れを防止するために使用されてもよい。
【0042】
シール406はまた、周囲空気から約-45℃の温度で循環し得る、ハンドラチャンバからのチャンバ空気の適切な分離を確実にする。加えて、シール406は、周囲空気(約+25℃~+45℃の温度)がCUHレセプタクルカバー402及びCUHレセプタクルベース404内のレセプタクルピン410のための開口部を通ってハンドラチャンバ内に流れるのを防ぐことができ、これは湿気の蓄積を引き起こし、漏れ及び霜の形成につながる可能性がある。
【0043】
シール406の数は、図示される例の精神又は範囲から逸脱することなく、変動されてもよい。例えば、
図8に示すように、レセプタクルピン410の交換中及び交換後に貫通孔420の封止を確実にするために、1つのシール406がCUHレセプタクルベース404上に配置されてもよい。他の例では、レセプタクルピン410の交換中及び交換後に貫通孔420の封止を確実にするために、2つのシール406がCUHレセプタクルベース404上に並んで配置されてもよい。
【0044】
図4~
図5に示すように、CUHレセプタクルベースカバー407は、CUHレセプタクルベース404上に配置されてもよい。いくつかの例では、
図4~
図5に示すように、CUHレセプタクルベースカバー407は、4つのパッド407A、407B、407C、及び407Dが四辺形中心の各辺から延びる四辺形中心を有してよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルベースカバー407は、シール406を定位置に保持してもよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルベースカバー407は、シール406をCUHレセプタクルベース404の外面に取り付けるように構成されてもよい。
【0045】
いくつかの例では、
図5に示すように、CUHレセプタクルベースカバー407は、ねじ418によってCUHレセプタクルベース404に取り外し可能に取り付けられてもよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルベースカバー407のパッドの各々は、シール406がCUHレセプタクルベースカバー407とCUHレセプタクルベース404との間に配置された状態で、CUHレセプタクルベース404にねじ留めされてもよい。
図5に示されるねじ418は、取り付け機構の単なる例であり、例えば、リベット、ボルト、クリップ、クランプなどの様々な他の取り付け機構が、示される例の精神又は範囲から逸脱することなく、CUHレセプタクルベース404上にCUHレセプタクルベースカバー407を配置するために使用されてもよい。
【0046】
図4~5に示すように、フロータピンアライナプレート408が、CUHレセプタクルベースカバー407の上に配置されてもよい。いくつかの例では、フロータピンアライナプレート408は、レセプタクルピン410の位置合わせを確実にし、レセプタクルピン410の曲がり及び破損を防止するために、負荷板50へのドッキング中にレセプタクルピン410を保護することができる。いくつかの例では、フロータピンアライナプレート408は、CUHレセプタクルベースカバー407から一定の距離のところに配置されてもよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルベース404のほぼ中心に配置されたポストが、フロータピンアライナプレート408を支持してもよい。いくつかの例では、
図4~
図5に示すように、フロータピンアライナプレート408は、四辺形中心の各辺から延びる4つのパッド408A、408B、408C、及び408Dを有する四辺形中心を有することができる。
図5に示すように、一セットのレセプタクルピン410が、4つのパッド408A、408B、408C、408Dの各々を貫通するように配置されている。
【0047】
図4~
図5に示すように、第3のシール409が、CUHレセプタクルベース404の外側の周りに配置されてもよい。いくつかの例では、第3のシール409は、CUHレセプタクルアセンブリ40又はCUHアセンブリ2の取り外し中及び設置中にCUHレセプタクルアセンブリ40の周りからの漏れが防止されることを確実にしてよい。いくつかの例では、第3のシール409はシリコンゴムシールであってもよい。
【0048】
本開示全体にわたって、用語「の上に(over)」は様々な構成要素及び要素に対して使用される。これらの用語は、図面において上又は下の位置を伝えることを意味するのではなく、相対的な外側又は内側位置を伝えることを意味する。例えば、
図5の上(上方)方向及び下(下方)方向を使用すると、CUHレセプタクルベース404の上に配置された構成要素は、CUHレセプタクルベース404の上にあり、CUHレセプタクルベース404の下に配置された構成要素は、同様に、CUHレセプタクルベース404の上にある。「の上に(over)」という用語は、要素が、それが上にある要素と直接接触していることを伝えることは意味していない。例えば、中間要素が、CUHレセプタクルベース404と直接結合されてもよく、二次構成要素は、中間要素と直接結合されてもよく、二次要素は、CUHレセプタクルベース404と直接接触しなくてもよいが、それにもかかわらず、二次要素は、CUHレセプタクルベース404に対してより外側の層であるため、CUHレセプタクルベース404の上に結合される。CUHレセプタクルアセンブリ40が使用されているとき、CUHレセプタクルカバー402は、CUHレセプタクルベース404よりもDUT20に近くてもよく、すなわち、CUHレセプタクルカバー402は、DUT20に面してもよい。
【0049】
図5~
図6に示すように、CUHレセプタクルハウジング415は、CUHレセプタクルベース404とCUHレセプタクルカバー402との間の囲われたチャンバ内に形成されてもよい。CUHレセプタクルハウジング415は、CUHレセプタクルベース404の内面404-2からCUHレセプタクルカバー402の内面402-2まで延在してもよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルハウジング415は、CUHレセプタクルカバー402の内側に接触してもよい。いくつかの例では、CUHレセプタクルハウジング415は、CUHレセプタクルカバー402に当接してもよい。
図5~
図6に示すように、切欠き領域又は凹状チャネル416が、CUHレセプタクルハウジング415の外周に沿って形成されてもよい。凹状チャネル416は、CUHレセプタクルハウジング415をCUHレセプタクルベース404の側壁から分離することができる。CUHレセプタクルベース404の側壁は、CUHレセプタクルハウジング415の周りにリングを形成し得る。
【0050】
図6に示すように、貫通孔420が、CUHレセプタクルハウジング415に形成されてもよい。いくつかの例では、貫通孔420は、CUHレセプタクルハウジング415の周囲に沿って、かつCUHレセプタクルハウジング415の中心から一定の距離のところに均一に配置されてもよい。貫通孔420の各々は、レセプタクルピン410を収容するように構成され得る。レセプタクルピン410は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1を越えて貫通孔420から突出してもよい。各貫通孔420は、貫通孔420内に配置された各レセプタクルピン410の移動を案内してもよく、その結果、レセプタクルピン410が貫通孔420内に形成されたチャネル内で自由に動き、レセプタクルピン410間の短絡接続が防止される。
【0051】
図7~
図9に示すように、CUHレセプタクルハウジング415内の貫通孔420の封止を確実にするために、シール406が、CUHレセプタクルベース404の外面404-1に配置されてもよい。シール406は、レセプタクルピン410の各々の周りの貫通孔420を個別に封止するように構成される。
【0052】
図8に示すように、いくつかの例では、貫通孔420の各々は、2つの異なる直径を有する孔、すなわち、第1の直径を有する第1の孔421と、第2の直径を有する第2の孔422とを含むことができる。第1の孔421の直径は、第2の孔422の直径よりも大きくてもよい。
【0053】
いくつかの例では、第2の孔422は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1からCUHレセプタクルカバー402の内面402-2に向かって延びている。いくつかの例では、第2の孔422は、CUHレセプタクルカバー402の内面402-2に達する前に終端してもよい。いくつかの例では、第1の孔421は、CUHレセプタクルカバー402の内面402-2からCUHレセプタクルベース404の外面404-1に向かって延びている。いくつかの例では、第1の孔421は、CUHレセプタクルベース404の内面404-2に到達する前に終端してもよい。いくつかの例では、第1の孔421は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1から遠位の第2の孔422の端部で終端してもよい。したがって、第1の孔421及び第2の孔422は、第1の孔421及び第2の孔422の接合部423において段付き構造を形成してもよい。換言すれば、第1の孔421及び第2の孔422は、CUHレセプタクルハウジング415及びCUHレセプタクルベース404内にテーパ状開口部を形成してもよい。
【0054】
いくつかの例では、
図9に示すように、レセプタクルピン410の各々は、2つの円筒形部分、すなわち第1の円筒形部分411及び第2の円筒形部分412を含んでもよい。第1円筒形部分411の直径は、第2円筒形部分412の直径よりも大きくてもよい。いくつかの例では、第1の円筒形部分411の直径は、第1の孔421の直径に対応し、それよりもわずかに小さくてもよい。いくつかの例では、第2の円筒形部分412の直径は、第2の孔422の直径に対応し、それよりもわずかに小さくてもよい。したがって、貫通孔420は、レセプタクルピン410の移動を案内してよく、レセプタクルピンは、貫通孔420の中に内に引き込むことが可能であり得る。いくつかの例では、第1の円筒形部分411は、第1の孔421内で摺動可能であってもよく、第2の円筒形部分412は、第2の孔422内で摺動可能であってもよい。
【0055】
いくつかの例では、貫通孔420の段付き部分は、第1の円筒形部分411が第1の孔421と第2の孔422との接合部423を越えて移動し得ないので、レセプタクルピン410の移動のための静止停止部として機能し得る。いくつかの例では、レセプタクルピン410の各々は、CUHレセプタクルカバー402の開口部413及びCUHレセプタクルカバー402の貫通孔420内に配置されてもよい。レセプタクルピン410の一端は、CUHレセプタクルカバー402の開口部413内に載置されてもよく、レセプタクルピン410の他端は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1から突出してもよい。いくつかの例では、レセプタクルピン410の第1の円筒形部分411は、CUHレセプタクルカバー402の開口部413内に載置されてもよい。いくつかの例では、第2の円筒形部分412は、CUHレセプタクルベース404の外面404-1から突出してもよい。
【0056】
図10~11に示されるように、開口部413は、精密切断貫通孔420の第1の孔421の直径に対応し、これと一致するように、CUHレセプタクルカバー402内に穿孔されてもよい。いくつかの例では、開口部413は精密切断されてもよい。いくつかの例では、開口部413の直径は、第1の孔421の直径と実質的に同様であってもよい。
【0057】
CUHレセプタクルベース404から遠位の開口部413の一端は、円錐状フレア414で終端してもよい。いくつかの例では、円錐状フレア414は、半導体試験ソケット接触子30に面するCUHレセプタクルカバー402の外面402-1上に形成されてもよい。いくつかの例では、円錐状フレア414は、半導体試験ソケット接触子30のインターフェースピン417などの他のインターフェースピンとのインターフェースを提供してもよい。円錐状フレア414は、CUHレセプタクルカバー402の外面402-1において開口部の端部を画定してもよい。
【0058】
CUHレセプタクルカバー402の外面における円錐状フレア414の直径は、CUHレセプタクルカバー402の内側の円錐状フレア414の直径よりも大きくてもよく、CUHレセプタクルカバー402の内側の円錐状フレア414の直径は、レセプタクルピン410の第1の円筒形部分411の直径又はCUHレセプタクルカバー402内の開口部413の直径よりも小さくてもよい。したがって、開口部413と円錐状フレア414との組み合わせは、レセプタクルピン410がCUHレセプタクルカバー402から外に延出しないことを確実にしてよい。
【0059】
図12は、CUHレセプタクルアセンブリを製造する方法500の一例を示す図である。
図12は連続的な作業の例を示しているが、これは単なる一例であり、追加の又は代替の動作が含まれてもよいことが理解されよう。更に、
図12の作業及び関連する作業は、示されるものとは異なる順序で、又は並列若しくは重複する方法で実行されてもよい。
図1~
図11の動作の多くの説明は、
図12の同様の動作に適用可能であり、したがって、
図1~
図11のこれらの説明は、参照により本明細書に組み込まれる。これらの説明は、簡潔にするために繰り返されない場合がある。
【0060】
動作510において、CUHレセプタクルカバー402がCUHレセプタクルベース404に取り付けられてエンクロージャを形成する。CUHレセプタクルカバー402をCUHレセプタクルベース404に取り付けることに関する更なる詳細は、
図5~
図7を参照して上述されており、参照により本明細書に組み込まれる。動作520において、CUHレセプタクルハウジング415が形成され、これはCUHレセプタクルベース404の内面から延びている。一例では、CUHレセプタクルハウジング415は、レセプタクルカバー402の内面まで延びている。CUHレセプタクルハウジング415を形成することに関する更なる詳細は、
図5~
図7を参照して上述されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
動作530において、貫通孔420がCUHレセプタクルハウジング415に形成される。貫通孔420を形成することに関する更なる詳細は、
図7を参照して上述されており、参照により本明細書に組み込まれる。動作540において、レセプタクルピン410が貫通孔420内に配置される。貫通孔420内にレセプタクルピン410を配置することに関する更なる詳細は、
図6~
図7を参照して上述されており、参照により本明細書に組み込まれる。動作550において、CUHレセプタクルベース404の外面は、レセプタクルピン410の周りの貫通孔420の開口部を封止するように封止される。貫通孔420の開口部を封止することに関する更なる詳細は、
図5~
図7を参照して上述されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
いくつかの例では、方法は、CUHレセプタクルベースの遠位に第1の直径の第1の孔421を形成することと、CUHレセプタクルベースの近位に第2の直径の第2の孔422を形成することとを含んでもよく、第1の直径は、第2の直径より大きくてもよい。いくつかの例では、方法は、貫通孔420の各々に対応するようにCUHレセプタクルカバー402内に開口部413を形成することを含んでもよく、開口部413の直径は、第1の直径と実質的に同様であってもよい。いくつかの例では、方法は、CUHレセプタクルベースから遠位の開口部413の各々の端部に円錐状フレア414を形成することを含んでもよい。
【0063】
本開示、その態様及び実装形態は、本明細書に開示された特有の構成部品、組み立て手順又は方法要素に限定されない。意図されたCUHレセプタクルカバー及びCUHレセプタクルベース構造及び関連する方法と一致する、当技術分野で知られている多くの追加の構成要素、組み立て手順及び/又は方法要素は、本開示の特定の実装形態で使用するために明らかになるであろう。したがって、例えば、特定の実装形態が開示されているが、そのような実装形態及び実装構成要素は、そのようなCUHレセプタクルカバー及びCUHレセプタクルベース及び関連方法について当技術分野で知られているような任意の形状、サイズ、スタイル、タイプ、モデル、バージョン、測定、濃度、材料、量、方法要素、ことなど、並びに意図された動作及び方法と一致する実装構成要素及び方法を含んでよい。
【0064】
上述の明細書において、素子が、別の素子上にある、接続する、電気的に接続する、結合する、又は、電気的に結合すると言及される場合、素子は、他の素子上に直接あるか、接続するか、又は、結合することができるか、あるいは1つ以上の介在素子が存在し得ることが、理解されよう。一方、素子が、別の素子上に直接あるか、直接接続するか、又は、直接結合すると言及される場合、介在素子は存在しない。本発明の詳細な説明を通じて、直接ある、直接接続する、又は、直接結合するという用語が使用されないこともあるが、直接ある、直接接続している、又は、直接結合しているものとして図示される要素は、そのようなものとして言及され得る。本出願の特許請求の範囲(含まれている場合)は、本明細書において説明される、又は、図面に示される例示的な関係を述べるように補正され得る。
【0065】
本明細書において使用される際、単数形は、文脈の観点において、特定の事例を明確に示さない限り、複数形を含み得る。空間的相対性を示す用語(例えば、全体にわたって、上、上方、下、下側、下方、下位等)は、図面で描示する配向に加えて、使用中、又は、操作中のデバイスの異なる配向を包含することを意図している。一部の実装形態では、上及び下という相対的な用語はそれぞれ、垂直方向に上及び垂直方向に下を含むことができる。一部の実装形態では、隣接するという用語は、横方向に隣接するか、又は、水平方向に隣接することを含むことができる。
【0066】
本明細書で述べる種々の技術の実施は、デジタル電子回路、又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、あるいは、それらの組み合わせで実装できる(例えば、含められる)。一部の実装形態は、様々な半導体処理及び/又はパッケージング技術を使用して実装され得る。
【0067】
説明された実装形態の特定の特徴を、本明細書において説明されるとおりに例解してきたが、ここで、当業者は、多くの修正、代用、変更、及び、均等物を着想するであろう。それ故、添付の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更の全てを実装形態の範囲内に収まるよう網羅することを意図することが、理解されるであろう。これらは、限定ではなく、単なる例示として提示されており、形態及び細部に様々な変更がなされ得ることを、理解されたい。本明細書において説明される装置及び/又は方法のいずれの部分も、相互に排他的な組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わされ得る。本明細書において説明される実装形態は、説明される異なる実装形態の機能の様々な組み合わせ及び/又は部分組み合わせ、構成要素及び/又は特徴を含み得る。
【外国語明細書】