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  • 特開-階層を有する共有電子バスケット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088614
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】階層を有する共有電子バスケット
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240625BHJP
【FI】
G06Q30/0601 304
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023212063
(22)【出願日】2023-12-15
(31)【優先権主張番号】10 2022 134 051.1
(32)【優先日】2022-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】301077552
【氏名又は名称】ネッチ ゲレーテバウ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ドリンジャー
【テーマコード(参考)】
5L030
【Fターム(参考)】
5L030BB58
(57)【要約】      (修正有)
【課題】組織を越えて注文プロセスを簡略化するために、共有電子バスケットと、共有バスケットを制御するための対応の方法及びシステムを提供する。
【解決手段】方法100は、商品リリースプレーン100Aのエンティティにより、バスケットの商品をリリースするステップ110と、注文リリースプレーン100Bのエンティティにより、バスケットの識別子を生成するステップ120と、バスケットの識別子を階層における注文プレーン100Cのエンティティと共有するステップ130と、注文プレーンのエンティティにより、商品をバスケット内のポジションとして選択するステップ150と、注文リリースプレーンのエンティティにより、バスケットをチェックするステップ170と、商品リリースのエンティティ又は注文リリースプレーンにおけるエンティティにより、チェックの結果に従って注文するステップ190と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
階層を有する共有電子バスケットを使用することによって商品を注文するための方法(100)であって、
前記階層の第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの商品をリリースするステップ(110)と、
前記階層の第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの識別子を生成するステップ(120)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの前記識別子を前記階層における第3プレーン(100C)の複数のエンティティと共有するステップ(130)と、
前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティの少なくとも1つのエンティティにより、前記商品を前記共有電子バスケット内のポジションとして選択するステップ(150)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットをチェックするステップ(170)と、
前記第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティ又は前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記チェックするステップ(170)の結果に従って注文するステップ(190)と、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(100)であって、前記識別子を生成する前記ステップ(120)が、前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記バスケットの属性を規定することを含む、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、前記バスケットの前記属性を規定することが、注文すべき前記商品における数量の閾値を規定することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の方法(100)であって、前記第3プレーン(100C)における前記少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットを登録するステップ(140)を更に含む、方法。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の方法(100)であって、前記第2プレーン(100B)における前記少なくとも1つのエンティティにより、前記バスケットを閉じるステップ(160)を更に含む、方法。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の方法(100)であって、前記バスケットの前記チェック(170)が、
前記バスケット内のポジションを拒否すること、
前記バスケット内のポジションに優先順位を付けること、
前記バスケット内のポジションを保留すること、
前記バスケット内のポジションをリリースすること、
の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の方法(100)であって、前記チェック(170)の結果に従い、前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティのうちの前記少なくとも1つのエンティティに通知するステップ(180)を更に含む、方法。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の方法(100)であって、人工知能を使用することにより、前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティのうちの前記少なくとも1つのエンティティの注文挙動を分析することを更に含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法(100)であって、前記注文挙動における前記分析の結果に基づいて、注文提案をすることを更に含む、方法。
【請求項10】
階層を有する共有電子バスケットを使用することによって商品を注文するためのシステムであって、
前記階層の第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの商品をリリースするよう構成された手段(110)と、
前記階層の第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの識別子を生成するよう構成された手段(120)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの前記識別子を前記階層における第3プレーン(100C)の複数のエンティティと共有するよう構成された手段(130)と、
前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティの少なくとも1つのエンティティにより、前記商品を前記共有電子バスケット内のポジションとして選択するよう構成された手段(150)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットをチェックするよう構成された手段(170)と、
前記第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティ又は前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、チェック(170)の結果に従って注文するよう構成された手段(190)と、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共有電子バスケットと、階層によって共有バスケットを制御するための対応の方法及びシステムに関し、特に、閉じられた組織内で共有バスケットを制御及び管理するための認可システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子バスケット又はウェブベースのショッピングカートは、電子プラットフォーム上で購買及び/又は注文取引を処理するために日常的に使用されており、これによりユーザーにとってこれらプロセスが簡略化される。例えば、オンラインマーケットプレイスeBayが提供している電子バスケットでは、物品を保存することが出来ると共に、ユーザーが買い物を続けている間は保存状態を維持することができる。ユーザーは、最終的に電子レジに進み、保存された物品の1個又は幾つかの代金を支払うことができる。特許文献1(欧州特許出願公開第3376457号明細書)には、注文を複数の支払者によって支払うことが既知である。
【0003】
特許文献2(米国特許出願公開第2006/122895号明細書)には、買物客のショッピングカートと他のショッピングカートとの間のリンクが既知である。この場合、買物客は、アクセス権により、一方のショッピングカートで他方のショッピングカート内のオブジェクトにアクセスすることが許可される。
【0004】
特許文献3(米国特許第6,876,977号明細書)は更に、選択的に複数の状態にすることができると共に、複数のユーザーが同時にアクセスすることを可能にする電子バスケットを開示している。付加的なステップは、バスケットの状態に影響を及ぼす異なる能力を各ユーザーに割り当て、これにより各ユーザーがバスケットの状態を同時に見ることができると共に、バスケットの状態に1人ずつ影響を及ぼして、購入する物品を共同で選択及び認可することができる。
【0005】
しかしながら、従来技術に既知の電子バスケット又はウェブベースのショッピングカートは、一元的(中央的)に管理及び制御されないという欠点を有する。従って、冗長な注文及び/又は複数の注文など、閉じられた組織内における非効率的な注文プロセスにつながる。これにより、コストの増加、及び/又は、共同注文の場合に本来は利用できるにもかかわらず、利用可能な数量割引が適用されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3376457号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/122895号明細書
【特許文献3】米国特許第6,876,977号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の課題の1つは、組織を越えて注文プロセスを簡略化するために、共有電子バスケットと、共有バスケットを制御するための対応の方法及びシステムを提供することである。注文プロセスは、容易に管理及び制御可能であるのが望ましい。
【0008】
本発明の更なる課題は、梱包及び輸送などの配送コストを削減するために、又は割引などの利用可能な節約を実現するために、1つ又は幾つかの組織にとって一括注文を可能にすることである。
【0009】
本発明の更に他の課題は、例えば、企業資源計画(ERP)システムへの接続により、及び/又は、人工知能を使用した自動化により、注文の計画性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題は、本発明によって解決される。特に、組織の1つ又は複数の部門における複数の顧客のための注文プロセスが標準化され、これにより注文を処理するための技術的労力の低減及び/又はより大きな注文量によるコスト節約などのスケーリング効果から利益を得ることができる。
【0011】
本発明の一態様によれば、階層を有する共有電子バスケットを使用することによって商品を注文するための方法は、階層の第1プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの商品をリリースするステップと、階層の第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの識別子を生成するステップと、第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの識別子を階層における第3プレーンの複数のエンティティと共有するステップと、第3プレーンにおける複数のエンティティの少なくとも1つのエンティティにより、商品をバスケット内のポジションとして選択するステップと、第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットをチェックするステップと、第1プレーンにおける少なくとも1つのエンティティ又は第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、チェックの結果に従って注文するステップとを含む。
【0012】
本発明の更なる態様によれば、階層を有する共有電子バスケットを使用することによって商品を注文するためのシステムは、階層の第1プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの商品をリリースするよう構成された手段と、階層の第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの識別子を生成するよう構成された手段と、第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの識別子を階層における第3プレーンの複数のエンティティと共有するよう構成された手段と、第3プレーンにおける複数のエンティティの少なくとも1つのエンティティにより、商品をバスケット内のポジションとして選択するよう構成された手段と、第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットをチェックするよう構成された手段と、第1プレーンにおける少なくとも1つのエンティティ又は第2プレーンにおける少なくとも1つのエンティティにより、チェックの結果に従って注文するよう構成された手段とを備える。
【0013】
有利な更なる設計及び構成は、従属請求項及び図面を参照した説明から明らかになる。
【0014】
上述した設計及び更なる構成は、有利であれば、互いに任意に組み合わせることができる。本発明の想定可能な更なる設計、更なる構成、並びに実施態様は、例示的な実施形態に関して上述し又は以下に説明する(明示されていない)特徴の組み合わせも含む。この場合、当業者であれば、特に、本発明のそれぞれの基本形態に対して個々の態様を改良又は付加として加えることができるであろう。
【0015】
以下、本発明を、概略図で示す例示的な実施形態に基づいて詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】階層を有する共有電子バスケットを使用する商品の注文の例示的なプロセスを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付図面は、本発明の実施形態をより広く理解するためのものである。添付図面は、一実施形態を示すと共に、本明細書の説明と一緒に、本発明の原理及び概念を説明するのに役立つ。他の実施形態及び上述した利点の多くは、図から明らかになる。図面の要素は、示された図における特定の設計を限定することはない。
【0018】
図1は、階層を有する共有電子バスケットを使用する商品(製品)注文の例示的なプロセス100を示す説明図である。このプロセスは、複数のステップ及び階層を含む。各ステップは、少なくとも1つの階層プレーンに割り当てられている。各プレーンのエンティティは、各ステップを実施する権限を有する。幾つかのエンティティが、個々に又は共同で、各ステップを実施することもできる。図示のプロセスの階層は、複数のプレーンを含むことができる。図1に示す好適な例において、階層は、3つのプレーン、即ち、商品リリースプレーン100A、注文リリースプレーン100B、並びに注文プレーン100Cを含む。
【0019】
<商品リリースプレーン100A>
商品リリースプレーン100Aのエンティティは、組織における1人又は複数の自然人及び/又は人工知能であり得る。商品リリースプレーン100Aのエンティティは、バスケットの商品をリリースする110権限を有する。商品リリースプレーン100Aのエンティティは、チェックされたバスケットに従って注文する権限を有することもできる。商品リリースプレーン100Aのエンティティは、例えば、1つ又は複数のサプライヤに電子インターフェースを提供する所定の標準フォーマットを使用することにより、異なるサプライヤのカタログをバスケットにリンクする権限を有することもできる。
【0020】
<注文リリースプレーン100B>
注文リリースプレーン100Aのエンティティは、組織における1人又は複数の自然人及び/又は人工知能であり得る。注文リリースプレーン100Bのエンティティは、バスケットの識別子(例えば「ショッピングカードID、SCID」)を生成する120権限を有する。注文リリースプレーン100Bのエンティティは更に、バスケットの属性を規定する権限を有することができる。バスケットの属性は、注文メモ、商品をバスケットに追加できる期限、開始日及び終了日を有する注文ウィンドウ、各組織、各サブ組織、各顧客のための予算或いは購入制限、又はバスケットを使用することによって注文する権限を有する組織(注文プレーン100C参照)の少なくとも1つ又は複数であり得る。属性は、特に、バスケットが閉じられる前に超過されるべき特定商品の数量に関しての閾値であり得る。
【0021】
注文リリースプレーン100Bのエンティティは、バスケットの共有120及び閉鎖160をする権限を有し、任意的に、規定属性に従った制限下でその権限を有する。注文リリースプレーン100Bにおいて、バスケットは、手動で閉じることもできる。閉じられたバスケットに関して、注文プレーン100Cでは更なる変更を行うことはもはやできないのに対して、注文リリースプレーン100Bではチェックの一部として依然として変更は可能である。
【0022】
このように、注文リリースプレーン100Bのエンティティは、バスケットをチェックする170権限を有することができ、任意的に、閾値に達したことなどの属性を考慮してその権限を有することができる。チェック170の結果として、注文プレーン100Cにおいて、決定をすることができ及び/又はアクションを開始することができる。この場合に決定とは、例えば、バスケット内のポジションとして保存された商品の拒否、優先順位付け、保留、注文リリース、又はこれらの組み合わせを含むことができる。注文リリースプレーン100Bの付加として又は代わりとして、商品リリースプレーン100Aのエンティティも、チェックされたバスケットに従って注文する190権限を有することができる。
【0023】
アクションとは、例えば、チェック170の結果に従う顧客への通知180及び/又はチェックの結果に従う注文190であり得る。
【0024】
<注文プレーン100C>
注文リリースプレーン100Aのエンティティは、組織における1人又は複数の自然人及び/又は人工知能であり得る。注文プレーン100Cのエンティティは、注文リリースプレーン100Bのように、バスケットを共有する権限を有することができ、任意的に、規定属性に従う制限下、例えばバスケットが1つの組織のエンティティとのみ共有され得るという制限下でその権限を有することができる。ただし、注文プレーン100Cにおいて、エンティティは、組織又はサブ組織の内部及び/又は外部における任意の数の更なるエンティティとバスケットを共有する権限を有することもできる。
【0025】
注文プレーン100Cのエンティティは、バスケットに登録する140ことができる。バスケットに関して、権限を有するエンティティの登録140は、例えば、電子メール、コストセンター、組織の部門、エンティティのアドレス、又はこれらの組み合わせを提供することによって行うことができる。バスケットに関して、エンティティに権限が付与されていることを検証するために登録済みエンティティの認証をすることも可能である。注文プレーン100Cにおける登録済みエンティティは、ある商品をポジションとしてバスケットに入れるために、その商品を選択する権限を有する150ことができる。権限の付与は、例えばシステムからエンティティをブロックすることにより、登録済みエンティティから再び取り消すこともできる。注文リリースプレーン130においてバスケットが閉じられるまで、注文プレーンでバスケットに対して変更、例えばポジションの削除をすることができる。注文プレーンにおいて、エンティティは、自らのポジションを変更する権限しか有することができない。注文プレーンにおいて、エンティティは更に、ポジションの属性を指定する権限を有することができる。ポジションの属性は、メモ、根拠、優先順位の少なくとも1つであり得る。
【0026】
優先順位の低いポジションは、注文リリースプレーン100Bで保留にすることができる。注文リリースプレーン100Bにおいて、バスケットへの変更(例えば注文が保留されるか又は拒否される)が行われた場合、注文プレーン100Cにおけるエンティティは、登録により、注文リリースプレーン100Bにおける変更に関して通知され得る。
【0027】
<方法の時系列的な例示>
階層を有する共有電子バスケットを使用することによって注文するための方法は、以下のステップの1つ又は幾つかを含むことができる。即ち、階層における第1プレーン100Aのエンティティにより、バスケットの商品をリリースするステップ110と、階層における第2プレーン100Bのエンティティにより、1つ又は複数の属性を有するバスケットの識別子を生成するステップ120と、第2プレーン100Bにおける少なくとも1つのエンティティにより、バスケットの識別子を階層における第3プレーン100Cの複数のエンティティと共有するステップ130と、第3プレーン100Cのエンティティにより、バスケットを登録するステップ140と、第3プレーン100Cにおいて登録されたエンティティにより、商品を選択するステップ150と、第2プレーン100Bのエンティティにより、バスケットを閉じるステップ160と、第2プレーン100Bのエンティティにより、バスケットをチェックするステップ170と、第2プレーン100Bのエンティティによるチェック170の結果に従って、第3プレーン100Cのエンティティに通知するステップ180と、第1プレーン100A又は第2プレーン100Bのエンティティによるチェック170の結果に従って、注文をするステップ190とを含むことができる。
【0028】
本方法は、階層を有する以前の共有電子バスケット(図示せず)に基づいて、階層を有する共有電子バスケットを生成するステップを含むことができる。例えば、上述した例示的な方法は、このステップを含むことができる。
【0029】
バスケットの生成は、人工知能を使用することによって注文の提案をするために、階層におけるプレーンのエンティティ又はエンティティのグループの注文挙動を分析することも含むことができる。注文提案は、例えば、時間間隔或いは年間供給、又は1つ或いは複数のエンティティの挙動に関連付けることができる。固定調達サイクルを任意的に設定し、これによりバスケットを自動的に生成することもできる。第3プレーン100Cのエンティティは、生成されたバスケットに関して自動的かつ反復的に通知され得る。
【0030】
<例示的なコンピュータプログラム製品>
上述した方法ステップの1つ又は幾つかは、コンピュータプログラム製品に実装することができる。方法ステップは、特に、各プレーンの権限に従ってバスケットを使用及び/又は制御するために、階層のプレーンにおける各コンピュータプログラム製品に実装することができる。
【0031】
<例示的なシステム>
階層を有する共有電子バスケットを使用することによって注文する方法を実施するための分散システムは、完全に又は部分的にクラウドベースとすることができ、及び/又は、1つ又は幾つかのプロセッサと、1つ又は幾つかの通信可能に結合され、かつ不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体とを備えることができ、これらは、上述した方法ステップの1つ又は幾つかを実施するために、個々に又は全体として構成されている。システムにおける個々のデバイスは、特に、各プレーンの権限に従ってバスケットを使用又は制御し、階層におけるプレーンの方法ステップを実施するために、個々に構成することができる。
【0032】
上述した詳細な説明の1つ又は幾つかの例では、厳密性を高めるための様々な特徴が簡略的に記載及び/又は要約されている。ただし、上述した説明は例示に過ぎず、限定的なものでないことは自明であろう。上述した説明は、様々な特徴及び例示的な実施形態の全ての代替案、修正例、並びに均等物を包含するという目的に役立つ。当業者であれば、他の多くの例は、上述した説明を考慮すれば、専門知識に基づいて直ぐにかつ直接的に明らかになるであろう。
【0033】
例示的な実施形態は、本発明が基づいている原理、並びに実際に適用されるオプションを可能な限り最適に説明できるように選択され、また説明されている。従って、当業者は、意図された目的に関して、本発明及びその様々な例示的な実施形態を最適に変更して使用することができる。
【0034】
特許請求の範囲及び明細書において、用語「including」及び「having」は、対応する用語「comprising」に関して言語的に中立な用語として使用されている。更に、用語「a」の使用は、そのように記載された複数の特徴及び構成要素を一般的に排除するものではない。
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
階層を有する共有電子バスケットを使用することによって商品を注文するための方法(100)であって、
前記階層の第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの商品をリリースするステップ(110)と、
前記階層の第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの識別子を生成するステップ(120)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの前記識別子を前記階層における第3プレーン(100C)の複数のエンティティと共有するステップ(130)と、
前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティの少なくとも1つのエンティティにより、前記商品を前記共有電子バスケット内のポジションとして選択するステップ(150)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットをチェックするステップ(170)と、
前記第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティ又は前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記チェックするステップ(170)の結果に従って注文するステップ(190)と、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(100)であって、前記識別子を生成する前記ステップ(120)が、前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記バスケットの属性を規定することを含む、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、前記バスケットの前記属性を規定することが、注文すべき前記商品における数量の閾値を規定することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、前記第3プレーン(100C)における前記少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットを登録するステップ(140)を更に含む、方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、前記第2プレーン(100B)における前記少なくとも1つのエンティティにより、前記バスケットを閉じるステップ(160)を更に含む、方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、前記バスケットの前記チェック(170)が、
前記バスケット内のポジションを拒否すること、
前記バスケット内のポジションに優先順位を付けること、
前記バスケット内のポジションを保留すること、
前記バスケット内のポジションをリリースすること、
の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、前記チェック(170)の結果に従い、前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティのうちの前記少なくとも1つのエンティティに通知するステップ(180)を更に含む、方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の方法(100)であって、人工知能を使用することにより、前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティのうちの前記少なくとも1つのエンティティの注文挙動を分析することを更に含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法(100)であって、前記注文挙動における前記分析の結果に基づいて、注文提案をすることを更に含む、方法。
【請求項10】
階層を有する共有電子バスケットを使用することによって商品を注文するためのシステムであって、
前記階層の第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの商品をリリースするよう構成された手段(110)と、
前記階層の第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの識別子を生成するよう構成された手段(120)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットの前記識別子を前記階層における第3プレーン(100C)の複数のエンティティと共有するよう構成された手段(130)と、
前記第3プレーン(100C)における前記複数のエンティティの少なくとも1つのエンティティにより、前記商品を前記共有電子バスケット内のポジションとして選択するよう構成された手段(150)と、
前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、前記共有電子バスケットをチェックするよう構成された手段(170)と、
前記第1プレーン(100A)における少なくとも1つのエンティティ又は前記第2プレーン(100B)における少なくとも1つのエンティティにより、チェック(170)の結果に従って注文するよう構成された手段(190)と、
を備える、システム。
【外国語明細書】