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特開2024-88639エアロゾル発生物品の消費の転換で使用するための自動消費検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088639
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】エアロゾル発生物品の消費の転換で使用するための自動消費検出
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20240625BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20240625BHJP
   A24F 40/65 20200101ALI20240625BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240625BHJP
【FI】
G16H10/00
A24F40/53
A24F40/65
A24F40/60
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024037089
(22)【出願日】2024-03-11
(62)【分割の表示】P 2020552275の分割
【原出願日】2019-04-25
(31)【優先権主張番号】18169634.5
(32)【優先日】2018-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】トープ アンドリュー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】あるタイプのエアロゾル発生物品の消費から別のタイプのエアロゾル発生物品の消費への転換で使用するシステム、装置及び方法を提供する。
【解決手段】第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す表示を発生させて、それをユーザに提供するシステム200において、ユーザインターフェース装置201は、ある期間にわたる、例えば、燃焼式エアロゾル発生物品(可燃性紙巻たばこなど)の第1のタイプのエアロゾル発生物品2の消費を表す少なくとも1つの第1の値及び例えば、加熱型エアロゾル発生物品(熱スティックなど)の第2のタイプのエアロゾル発生物品4の消費を表す少なくとも1つの第2の値を自動的に検出し、ディスプレイ206を介してユーザに提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ化された方法であって、
第1のコンピュータが、検出装置を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出して、前記少なくとも1つの期間にわたる前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供することと、
第2のコンピュータが、前記少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を提供することと、を含み、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品が、前記第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なり、
前記コンピュータが、前記少なくとも1つの第1の値と前記少なくとも1つの第2の値とに基づいて、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させる、コンピュータ化された方法。
【請求項2】
非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、そこに保存されたプログラムコード部分を有し、前記プログラム製品がコンピュータまたはネットワーク装置上で作動すると、前記プログラムコード部分が、
検出装置を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出して、前記少なくとも1つの期間にわたる前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供することと、
前記少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す前記少なくとも1つの第1の値と前記少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値とに基づいて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることであって、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品が、前記第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる、発生させることと、
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す前記少なくとも1つの表示をユーザに送達することと、を行うように構成されている、コンピュータプログラム製品。
【請求項3】
ユーザインターフェース装置であって、
第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を提示するように構成されたグラフィカルユーザインターフェースを備えるディスプレイと、
1つ以上のプロセッサを備え、前記ディスプレイに動作可能に結合されたコントローラと、を備え、前記コントローラが、
少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された検出装置から受信することと、
少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値と前記少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値とに基づいて、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることであって、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品が、前記第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる、発生させることと、
前記グラフィカルユーザインターフェース上に、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す前記少なくとも1つの表示を表示することと、を行うように構成されている、ユーザインターフェース装置。
【請求項4】
システムであって、
請求項3に記載のユーザインターフェース装置と、
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された検出装置であって、前記検出装置が、
前記ユーザインターフェース装置にデータを転送し、かつ前記ユーザインターフェース装置からデータを転送する第1の通信インターフェース、および
1つ以上のプロセッサを備える第1のコントローラ、を備え、前記コントローラが、
前記少なくとも1つの期間にわたる前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を判定すること、および
前記少なくとも1つの期間にわたる前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す前記少なくとも1つの第1の値を前記ユーザインターフェース装置に送信すること、を行うように構成されている、検出装置と、
前記第2のタイプのエアロゾル発生物品を使用してエアロゾルを発生させるように構成されたエアロゾル発生器具と、を備え、前記エアロゾル発生器具が、
前記ユーザインターフェース装置にデータを転送し、かつ前記ユーザインターフェース装置からデータを転送する通信インターフェース、および
1つ以上のプロセッサを備えるコントローラ、を備え、前記コントローラが、
前記エアロゾル発生器具を使用して、少なくとも1つの期間にわたる前記第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を判定すること、および
前記少なくとも1つの期間にわたる前記第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す前記少なくとも1つの第2の値を前記ユーザインターフェース装置に送信すること、を行うように構成されている、システム。
【請求項5】
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することが、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す前記ユーザの少なくとも1つの身体部分の動きを分析することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項6】
前記検出装置が、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す前記ユーザの少なくとも1つの身体部分の動きを判定する少なくとも1つの加速度計を備える、請求項5に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項7】
前記検出装置が、前記ユーザの手首に取り付けられるように構成されている、請求項5または6のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項8】
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することが、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた1つ以上の音を分析することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項9】
前記検出装置が、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた1つ以上の音を分析するための音データを記録する少なくとも1つのマイクロフォンを備える、請求項8に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項10】
前記検出装置が、前記ユーザの首に取り付けられるように構成されている、請求項8または9のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項11】
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することが、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた熱エネルギーを検出することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項12】
前記検出装置が、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた熱エネルギーを検出する少なくとも1つの赤外線焦電センサを備える、請求項11に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項13】
前記検出装置が、前記ユーザの指、手、または手首に取り付けられるように構成されている、請求項11または12のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項14】
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す前記少なくとも1つの表示を発生させることが、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率を発生させることを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項15】
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す前記少なくとも1つの表示が、複数の以前の期間からの、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の複数の以前の転換率の移動平均に少なくとも基づく、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の累積率を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項16】
前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す前記少なくとも1つの表示が、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表すグラフィカル表示を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【請求項17】
前記方法が、消費の転換を表す前記少なくとも1つの表示に少なくとも基づいて応援テキストメッセージを発生させて、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への前記消費の転換に関する励ましをユーザに伝えることをさらに含むか、または前記コントローラが、前記伝えることを実行ようにさらに構成されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法、コンピュータプログラム製品、装置、およびシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、あるタイプのエアロゾル発生物品の消費から別のタイプのエアロゾル発生物品の消費への転換で使用するためのシステム、装置、および方法に関する。1つまたは両方のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータは、様々な処理および器具を使用して自動的に判定または検出され、次いで、エアロゾル発生物品の消費の転換で使用するためのシステム、装置、および方法によって使用され得る。
【0002】
従来の紙巻たばこの喫煙者は、例えば、たばこ基体を含む物品からの燃焼なしにエアロゾルを発生する装置の消費への転換を望む場合がある。例えば、燃焼することなく加熱されるたばこ基体を含む物品から発生するエアロゾルは、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解から生成される煙またはエアロゾルよりも少ない量または濃度のある特定の煙成分を含有する。
【0003】
エアロゾル発生装置の1つの周知のタイプにおいて、エアロゾルは熱源から、物理的に分離されたエアロゾル発生物品(例えば、たばこ含有基体を含む)への熱伝達によって発生する。装置は、熱源が基体を燃焼しないように構成されている。使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル発生基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に混入される。放出された化合物が冷えるにつれて、これらは凝縮してユーザによって吸入されるエアロゾルを形成する。
【0004】
さらに、エアロゾル発生装置は、例えば、無線データ転送機能などの、エアロゾル発生装置へおよびエアロゾル発生装置からデータを転送するためのデータ転送機能を含むように構成され得る。PCT公開公報WO-2009/127401A1号は、電気的ハードウェアとインターフェースするように構成され、例えば、喫煙挙動情報が遠隔ホストにアップロードされ得るように、遠隔ホストとの通信リンクを確立するように動作可能である、電気加熱式の喫煙システムを開示する。このタイプのエアロゾル発生装置に一般的であるように、この構成は、限られた組のソフトウェア支援構成要素を備えるハードウェアを含む。このタイプの構成では、エアロゾル発生装置の利用可能なデータ処理能力は低い。
【0005】
いくつかのエアロゾル発生装置および関連装置は、従来の紙巻たばこの喫煙を示すユーザの挙動を検出するために、様々な技術を使用する様々な器具を含み得る。例えば、加速度計を含むセンサユニットは、ユーザに結合され(例えば、着用、搬送、または別様にユーザに物理的に結合され)、かつ喫煙挙動を示す動きの感知されたパターンから加速度計データを採取することによって喫煙挙動を検出するように構成され得る。さらに、例えば、オーディオセンサは、ユーザに(例えば、ネックレスに)結合され、かつ喫煙挙動を示す聴覚データ(例えば、ライターが点火される音、吸気音、呼吸音、呼気音)を採取することによって喫煙挙動を検出するように構成され得る。またさらに、例えば、温度または熱センサは、ユーザに結合され、かつ熱エネルギーを検出することによって喫煙挙動を検出するように構成され得る。
【0006】
例えば、可燃性紙巻たばこなどの可燃性エアロゾル発生物品から、燃焼することなく加熱されるエアロゾル発生物品への消費の転換は、ユーザにとって困難である場合がある。例えば、可燃性エアロゾル発生物品のユーザの消費量、および燃焼することなく加熱されるエアロゾル発生物品のユーザの消費量を、ユーザが正確に追跡することは不便かつ煩雑で、問題がある場合がある。例えば、ユーザは、可燃性エアロゾル発生物品の自身の消費量を、記録可能な媒体(例えば、ペンおよび紙、スマートフォンなどの電子ユーザインターフェース装置)に記録する必要があり得る。または、例えば、器具は、例えば、別のタイプのエアロゾル発生物品の以前の使用データまたは使用消費量などの間接的なデータに基づいて、可燃性エアロゾル発生物品の消費量を推定し得る。
【0007】
さらに、ユーザが、可燃性エアロゾル発生物品から燃焼することなく加熱されるエアロゾル発生物品への転換におけるユーザの進行の状態を判定することが特に問題となり得る。またさらに、ユーザは、自身の、可燃性エアロゾル発生物品から燃焼することなく加熱されるエアロゾル発生物品への転換の間に追加的な励ましまたは応援を必要とする場合がある。なおまたさらに、ユーザはまた、例えば、ユーザの転換に有用であり得る、転換処理に関連する情報の提示を望む場合がある。
【0008】
本発明の実施例の1つの目的は、例えば、燃焼型エアロゾル発生物品(例えば、可燃性紙巻たばこ)などの第1のタイプのエアロゾル発生物品から、例えば、加熱型エアロゾル発生物品(例えば、非燃焼加熱型エアロゾル発生装置で使用される熱スティック)などの第2のタイプのエアロゾル発生物品へのユーザの転換を追跡する、迅速かつ簡便な方法をユーザに提供することである。
【0009】
ただし、上記で説明されたように、エアロゾル形成基体(分離されたエアロゾル発生物品の一部であるエアロゾル形成基体の可能性がある)を燃焼することなく加熱するタイプのエアロゾル発生装置は通常、限られた組のソフトウェア支援構成要素を備えるハードウェアを含む。これは、多くの理由による。第1に、かかるエアロゾル発生装置は、物理的に非常に小さくする必要がある。それらは、従来の可燃性紙巻たばこの喫煙者によって広く受け入れられるよう、従来の紙巻たばこの一部のみとサイズが類似して、従来の紙巻たばこに類似した知覚を与える。したがって、ソフトウェアが組み込まれ得るハードウェアは非常にコンパクトである必要があり、このことは、利用可能な機能を制限する。エアロゾル発生物品ハードウェアは通常、特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、エアロゾル発生物品での使用のためにカスタマイズされた包埋型ソフトウェアを備えたプロセッサの形態である。ASICは通常、物品の過熱を防止するなどの、本質的な安全機能を行う。ASICが利用できる電力は非常に限られている。これは、エアロゾル発生装置のコンパクトな形態が、電池または複数の電池に利用可能な空間を制限し、また、エアロゾル発生基体の電気的加熱のために、電池または複数の電池から比較的多量の電力が必要とされるためである。まとめると、このことは、ASICの利用可能なデータ処理能力を著しく制限する。
【0010】
さらに、エアロゾル発生物品のコンパクトな寸法は、ユーザインターフェースに対して非常に限られた空間を提供する。通常、オン/オフスイッチ以外のユーザインターフェース機構のための空間はなく、いくつかのタイプの装置はオン/オフスイッチも有していないが、吸煙起動される。
【0011】
本特許出願の発明者は、分離された第2のコンピュータをエアロゾル発生物品に使用することで(汎用コンピュータ、例えば、スマートフォン)、エアロゾル発生物品からのデータを処理するための適切なソフトウェアまたはアプリケーションを備えるコンピュータによって、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を提供する、適切なデータ処理能力が提供され得ることを認識した。こうした装置は通常、液晶表示ディスプレイなどのディスプレイを有し、有意なことに、本特許出願の発明者は、これを使用して関連する情報をユーザに容易に提供し得ることを認識した。
【0012】
さらに、有利なことに、スマートフォンなどの汎用コンピュータ上のソフトウェアまたはアプリケーションは、インターネットを経由して遠隔サーバまたはクラウドサーバなどの中央データストアから容易に更新され得る。このようにして、汎用コンピュータ上のソフトウェアまたはアプリケーションの機能は、都合よく変更または改良され得る。コンパクトな寸法およびエアロゾル発生物品で利用可能な制限された電力は、インターネットへの容易な接続、特にインターネットへの無線接続が利用可能ではないことを意味する。
【0013】
本明細書で使用される「可燃性エアロゾル発生物品」または「燃焼型エアロゾル発生物品」は、例えば、消費者によって吸入され得るエアロゾルを生成するたばこロッドなどのエアロゾル発生基体を燃焼するように構成される物品である。可燃性エアロゾル発生物品の例としては、紙巻たばこ、葉巻たばこ、およびシガリロが挙げられる。
【0014】
本明細書で使用される「加熱型エアロゾル発生物品」は、エアロゾル発生基体を含み、エアロゾル発生基体を燃焼することなく加熱するように構成されるエアロゾル発生装置で使用するように構成される、エアロゾル発生物品である。加熱型エアロゾル発生物品の一例は、IQOSで使用されるフィリップモリスインターナショナル社製のマルボロ熱スティック(MARLBORO HEATSTICKS)としても周知のIQOS熱スティック、同じくフィリップモリスインターナショナル社製の加熱非燃焼式エアロゾル発生装置である。
【0015】
本発明の実施例の別の目的は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータ(および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータ)を自動的に取得して、正確な転換情報を提供することである。例えば、このようにして、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を、ユーザが手動で記録するか、またはユーザが手動で記録しないときに推定する必要がない場合がある。
【0016】
本発明の実施例の別の目的は、転換処理に関連する情報を発生させて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への転換時のユーザの進行状態の1つ以上の表示をユーザに提供することである。さらに、本発明の実施例の別の目的は、有用な励ましおよび応援の一方または両方をユーザに提供して、第1のタイプのエアロゾル発生物品の使用から第2のタイプのエアロゾル発生物品へのユーザの転換を支援することである。またさらに、本発明の実施例の別の目的は、消費転換処理に関連する情報、および一部の実施形態では、消費転換処理の特定の工程または段階に関連する情報を、ユーザに提示することである。
【0017】
1つの態様では、方法であって、第1のコンピュータが、検出装置を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供することと、第2のコンピュータが、少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を提供することと、を含む、方法が提供される。第1のタイプのエアロゾル発生物品は、第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる。本方法は、コンピュータが、少なくとも1つの第1の値と少なくとも1つの第2の値とに基づいて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることをさらに含む。
【0018】
本方法は、本方法の工程のそれぞれがコンピュータ上で実行される、コンピュータ化された方法であり得る。本出願の発明者は、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、およびタブレットコンピュータなどの汎用コンピュータが現在ユビキタスであり、それらが、あるタイプのエアロゾル発生物品の消費から別のタイプのエアロゾル発生物品の消費への転換のための構成に対するプラットフォームまたは技術的解決策を形成し得ることを認識した。これは、それらが常に、自身の消費を転換しようとしている人の近くまたは人と共にあることが期待できるため、有利である。説明した構成は、このような構成をどのようにコンピュータ上に実装するかという技術的な課題に対する技術的解決策を提供する。コンピュータ化された方法は、この技術的環境に特異的な、コンピュータ上での実施に特有の技能的または技術的課題に対処する。コンピュータは、一部のタスクを実行することには長けているが、その他のタスクの実行には長けていない。開示の技術的解決策は、汎用コンピュータが、あるタイプのエアロゾル発生物品の消費から別のタイプのエアロゾル発生物品の消費への転換を助ける際に、人が使用を理解することが簡単であるユーザインターフェースを提供するよう実行することに長けていることを考慮する。記載の方法、システム、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品は、あるタイプのエアロゾル発生物品の消費から別のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を著しく助ける。
【0019】
1つの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、そこに保存されたプログラムコード部分を有し、上記プログラム製品がコンピュータまたはネットワーク装置上で作動すると、プログラムコード部分が、検出装置を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供することと、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値と少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値とに基づいて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることと、を行うように構成されている、コンピュータプログラム製品が提供される。第1のタイプのエアロゾル発生物品は、第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる。プログラムコード部分は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示をユーザに送達するようにさらに構成されている。
【0020】
1つの態様では、コンピュータプログラムであって、検出装置を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供することと、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値と少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値とに基づいて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることと、を行うように構成されている、コンピュータプログラムが提供される。第1のタイプのエアロゾル発生物品は、第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる。プログラムコード部分は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示をユーザに送達するようにさらに構成されている。
【0021】
1つの態様では、ユーザインターフェース装置であって、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を提示するように構成されたグラフィカルユーザインターフェースを備えるディスプレイと、1つ以上のプロセッサを備え、ディスプレイに動作可能に結合されたコントローラと、を備え、コントローラが、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された検出装置から受信することと、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値と少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値とに基づいて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることと、行うように構成されている、ユーザインターフェース装置が提供される。第1のタイプのエアロゾル発生物品は、第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる。コントローラは、グラフィカルユーザインターフェース上に、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を表示するようにさらに構成されている。
【0022】
1つの態様では、システムであって、上述のようなユーザインターフェース装置と、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された検出装置と、を備える、システムが提供される。検出装置は、ユーザインターフェース装置へおよびユーザインターフェース装置からデータを転送する第1の通信インターフェースと、1つ以上のプロセッサを備える第1のコントローラと、を備える。検出装置のコントローラは、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を判定することと、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値をユーザインターフェース装置に送信することと、を行うように構成されている。本システムは、第2のタイプのエアロゾル発生物品を使用してエアロゾルを発生させるように構成されたエアロゾル発生器具をさらに含む。エアロゾル発生器具は、ユーザインターフェース装置へおよびユーザインターフェース装置からデータを転送する通信インターフェースと、1つ以上のプロセッサを備えるコントローラと、を備える。エアロゾル発生器具のコントローラは、エアロゾル発生器具を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を判定することと、少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値をユーザインターフェース装置に送信することと、を行うように構成されている。
【0023】
ユーザインターフェース装置をエアロゾル発生器具に組み込むことは、技術的環境を考慮した技術的解決策である。ユーザインターフェース装置をエアロゾル発生器具に含めることにより、ユーザが、自身の、あるタイプのエアロゾル発生物品から別のタイプのエアロゾル発生物品の消費への転換がどのように進んでいるかを知ることが特に容易である、ということは、本発明者による実現化である。
【0024】
エアロゾル発生器具は、電源を含むエアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置に動作可能に結合されてエアロゾル発生装置の電源を少なくとも再充電するインターフェースを含むホスト装置を備え得る。ホスト装置は、通信インターフェースおよびコントローラを備え得る。エアロゾル発生器具のコントローラは、エアロゾル発生装置がホスト装置に動作可能に結合されているときに、少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値に関連付けられたデータをエアロゾル発生装置から受信するようにさらに構成され得る。エアロゾル発生装置は、通信インターフェースおよびコントローラを備え得る。
【0025】
期間は一日とし得る。この期間は、スマートフォンなどの一部のコンピュータの制限されたメモリ容量を考慮すると同時に、1つのタイプのエアロゾル発生物品の消費から別のタイプのエアロゾル発生物品の消費への転換を支援するのに十分なデータが保存され得るような期間である。
【0026】
第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率を発生させることを含み得る。この技術的解決策は、第1のタイプのエアロゾル発生物品が紙巻たばこ、葉巻たばこ、またはシガリロなどの従来の喫煙物品または可燃性喫煙物品である場合に、これらの物品がすぐに使える電気接続を有しないことから、特に有利である。追加的に、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することができ、それにより、例えば、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費をユーザが手動で入力もしくは記録するか、または手動入力の代わりに推定する必要はない。
【0027】
少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値は、初期の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す初期の第2の値と、複数の後続の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す複数の後続の第2の値とを含み得、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値は、初期の期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す初期の第1の値と、複数の後続の期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す複数の後続の第1の値とを含み、複数の後続の第1の値の発生した後続の第1の値は、初期の第1の値、初期の第2の値、および発生した後続の第1の値に対応する複数の後続の第2の値のうちのある後続の第2の値に基づいて発生する。
【0028】
初期および後続の第1の値は、自動的に検出もしくは判定され得るか、またはユーザによって手動でインプットされ得る。第1の値は、様々な装置および器具を使用して、様々な異なる方法で自動的に検出され得る。1つの実施例では、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することは、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示すユーザの少なくとも1つの身体部分の動きを分析することを含む。さらに、検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示すユーザの少なくとも1つの身体部分の動きを判定する少なくとも1つの加速度計を備え得る。またさらに、検出装置は、ユーザの手首に取り付けられるように構成されている。
【0029】
1つの実施例では、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することは、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた1つ以上の音を分析することを含む。さらに、検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた1つ以上の音を分析するための音データを記録する少なくとも1つのマイクロフォンを備え得る。またさらに、検出装置は、ユーザの首に取り付けられるように構成されている。
【0030】
1つの実施例では、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出することは、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた熱エネルギーを検出することを含む。さらに、検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた熱エネルギーを検出する少なくとも1つの赤外線焦電センサを備え得る。またさらに、検出装置は、ユーザの手、指、または手首に取り付けられるように構成されている。
【0031】
第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させることは、現在の後続の第2の値を、現在の後続の第1の値と対応する現在の後続の第2の値との合計で割ることで、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率を発生させることを含み得る。これは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させるのに計算効率のよい方法である。
【0032】
第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示は、複数の以前の期間からの、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への複数の以前の消費転換率の移動平均に少なくとも基づく、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の累積率を含み得る。これは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させるのに計算効率のよい方法である。
【0033】
第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表すグラフィカル表示を含み得る。グラフィカル表示は、棒グラフを含み得る。これは、特にユーザフレンドリーな表示である。
【0034】
本方法が、消費の転換を表す少なくとも1つの表示に少なくとも基づいて応援テキストメッセージを発生させて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換に関する励ましをユーザに伝えることをさらに含み得るか、またはコントローラが、これを実行するようにさらに構成され得る。
【0035】
本方法が、消費の転換を表す少なくとも1つの表示に少なくとも基づいて第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換に関する情報コンテンツを発生させて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を支援するための追加的な情報をユーザに伝えることをさらに含み得るか、またはコントローラが、これを実行するようにさらに構成され得る。
【0036】
様々な態様において、本発明は、少なくとも1つの期間にわたる、例えば、燃焼式エアロゾル発生物品(例えば、可燃性紙巻たばこ)などの第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供し、少なくとも1つの期間にわたる、例えば、加熱型エアロゾル発生物品(例えば、熱スティック)などの第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を提供するように構成され、第1のタイプのエアロゾル発生物品は第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なる、システム、装置、および方法を提供する。本発明はさらに、消費の転換、すなわち、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値に少なくとも基づく、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費転換を表す少なくとも1つの表示を発生させて、ユーザに提供するように構成されている、システム、装置、および方法を提供する。
【0037】
様々な態様において、本発明は、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサを備え、ディスプレイに動作可能に結合されたコントローラと、を備えるユーザインターフェース装置をさらに提供する。ディスプレイは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を提示するように構成されたグラフィカルユーザインターフェースを備え得る。
【0038】
様々な態様において、本発明は、第2のタイプのエアロゾル発生物品を使用してエアロゾルを発生させるように構成されたエアロゾル発生器具をさらに提供する。エアロゾル発生器具は、ユーザインターフェース装置へおよびユーザインターフェース装置からデータを転送する通信インターフェースと、1つ以上のプロセッサを備えるコントローラと、を備える。コントローラは少なくとも、エアロゾル発生器具を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を判定し、少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値をユーザインターフェース装置に送信するように構成されている。
【0039】
本発明によるシステム、装置、および方法の様々な態様は、現時点で入手可能なエアロゾル発生物品および関連するシステムに対し1つ以上の利点を提供し得る。例えば、ユーザの、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す表示は、該表示が、ユーザが自身の転換の進行を追跡できる方法を提供すると共に応援または励ましをユーザに提供するために、有利であり得る。さらに、例えば、ユーザの、消費の転換を表す表示は、該表示がユーザの転換の進行のスナップショット、または概観を提供するために、有利であり得る。
【0040】
またさらに、例えば、ユーザインターフェース装置は、ディスプレイが、ユーザに目障りとなることなく、励ましおよび応援を含む、消費転換進行に関する情報をユーザに提示する方法を提供する点において有利であり得る。そしてまたさらに、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータの自動的な取得は、手動入力よりも煩雑ではない可能性がある使用の容易さを提供し得る。追加的に、システム、装置、および方法は、目障りとなることなく、励ましおよび応援を含む、ユーザの転換に関する情報を提供することによって、より楽しい包括的なユーザ体験を提供し得る。
【0041】
なおまたさらに、例えば、エアロゾル発生器具の通信インターフェースは、例えば、第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値などの使用データをユーザインターフェース装置に提供するための、迅速、簡便、かつ信頼できる工程、または方法を提供するため、有利である。
【0042】
なおまたさらに、本発明は、ユーザからユーザの消費習慣についてのインプットデータを採取し、2つのタイプの喫煙物品間の転換率をアウトプットとして戻すことを提案する。以下で完全に説明されるように、インプットデータは、ユーザからの特定のインプットを必要とせずに自動的に採取されてもよく、あるいは、ユーザが、自身の消費について直接クエリされてもよい。さらに、データはまた、所定の式に基づいて推定されてもよい。転換率は、定期的に計算されてユーザに送達され得る。有利なことに、追加的なコンテンツが、現在の転換値に基づいて発生してもよい。例えば、転換率が常に非常に低い場合、これにより、従来の紙巻たばこの使用に対するエアロゾル発生システムの使用の利点についてユーザに知らせるより教育的なコンテンツの送達がトリガされ得る。
【0043】
本発明は、エアロゾル発生物品の消費の転換で使用するための、システム、装置、および方法に関する。より具体的には、例示的なシステム、装置、および方法は、例えば燃焼型エアロゾル発生物品などの第1のタイプのエアロゾル発生物品から、例えば加熱型エアロゾル発生物品などの第2のタイプのエアロゾル発生物品への転換を意図するユーザによって使用され得る。そのために、本システム、装置、および方法は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータ、および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータを取る、または提供され、そして、該消費データを使用して、転換を企図する際にユーザに有用であり得る情報またはアウトプットデータを発生させるか、または生成するように構成され得る。第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータは、例えば、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す挙動を検出する着用可能な装置などの装置を使用して自動的に検出され得る。
【0044】
本開示に提示される考察の大部分は燃焼型エアロゾル発生物品の消費から加熱型エアロゾル発生物品の消費への転換に関するが、本開示に記載するシステム、装置、および方法は、任意の第1のタイプのエアロゾル発生物品から任意の第2のタイプのエアロゾル発生物品への転換に適用可能であることが理解されよう。燃焼型エアロゾル発生物品および加熱型エアロゾル発生物品以外のエアロゾル発生物品の例には、液体エアロゾル発生基体(電子たばこ用のe液体など)を含むエアロゾル発生物品および粉末の吸入のための基体を含むエアロゾル発生物品が挙げられる。
【0045】
第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータは、例えば、一日などの特定の期間の間、または特定の期間にわたってユーザによって消費された第1のタイプのエアロゾル発生物品の、例えば、量、または数などの少なくとも1つの第1の値を含むことが好ましい。同様に、第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータは、例えば、同一の特定の期間の間、または特定の期間にわたってユーザによって消費された第2のタイプのエアロゾル発生物品の、例えば、量、または数などの少なくとも1つの第2の値を含むことが好ましい。例示的なシステム、器具、および装置に関して本明細書にさらに記載されるように、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータは、様々な手動のまたは自動的な方法で提供または収集され得る。例えば、ユーザは、ユーザによって消費される第1および/または第2のタイプのエアロゾル発生物品の、量、または数をユーザインターフェース装置にインプットまたは入力し得る。1つ以上の実施形態において、ユーザは、ユーザインターフェース装置によって、1つの期間にわたって消費される第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の一方または両方の量をインプットまたは入力するよう、要求されてもよく、あるいは促されてもよい。さらに、例えば、ユーザによって消費される第2のタイプのエアロゾル発生物品の量、または数は、エアロゾル発生装置から、ユーザインターフェース装置などの別の装置またはシステムへと自動的に転送されてもよい(例えば、無線または有線データ転送)。
【0046】
さらに、例えば、ユーザインターフェース装置への、ユーザによって消費される第1および/または第2のタイプのエアロゾル発生物品の量または数は、様々な検出装置を使用して自動的に検出され得る。1つ以上の実施形態では、検出装置は、ユーザの身体部分に着用可能であっても、取り付け可能であってもよい。例えば、検出装置は、指輪、ブレスレット、腕時計、アームバンド、ネックレス、補聴器、眼鏡、および帽子と共に、またはそれらの一部として含めることができる。
【0047】
検出装置は、例えば、従来の紙巻たばこなどの第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示すユーザの挙動を検出することによって検出し得る。例えば、検出装置は、周りに検出装置が結合されているか、または結合されていない身体部分の運動を検出するセンサを含み得る。より具体的には、運動を検出するための検出装置は、周りに検出装置が取り付けられている身体部分の運動を検出する加速度計を含み得る。ある期間にわたる特定の方法での手または腕の運動は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示すことができる。いくつかの実施形態では、検出装置は、腕時計、ブレスレット、またはリングに含まれていても、それらの一部であってもよい。
【0048】
さらに、例えば、検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す音を検出するセンサを含み得る。より具体的には、音を検出するための検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す音を検出する1つ以上のマイクロフォンまたはその他の音検出器具を含み得る。音には、例えば、吸気音、呼気音、燃焼音またはひび割れ音、および口が立てる音など、第1のタイプのエアロゾル発生物品を消費するときにユーザが立てる音が含まれ得る。言い換えれば、1つ以上の音は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられてもよく、検出装置は、かかる音を検出するセンサを含み得る。いくつかの実施形態では、検出装置は、ネックレスまたはユーザの首の周りにぶらさがるように構成された他の器具に含まれていても、それらの一部であってもよい。
【0049】
さらに、例えば、検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す熱エネルギーを検出するセンサを含み得る。より具体的には、熱エネルギーを検出するための検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示す熱(例えば、熱「サイン」)を検出する1つ以上の赤外線焦電センサまたは他の熱検出装置を含み得る。検出される熱は、例えば、紙巻たばこまたは類似の第1のタイプのエアロゾル発生物品の燃焼先端から発生した熱、第1のタイプのエアロゾル発生物品を消費しているときにユーザの呼気により発生した熱などの、消費しているときに第1のタイプのエアロゾル発生物品から作られる熱パターンまたはサインであってもよい。言い換えれば、熱サインは、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられてもよく、検出装置は、かかる熱サインを検出するセンサを含み得る。いくつかの実施形態では、検出装置は、ネックレスまたはユーザの手もしくは手首の周りにぶらさがるように構成された他の器具に含まれていても、それらの一部であってもよい。
【0050】
検出装置は、例えば、少なくともテレメトリ回路およびアンテナなどの、エアロゾル発生器具、ユーザインターフェース装置、サーバ、ネットワーク装置、パーソナルコンピュータ、およびこれらに類するものなどの他の装置、ならびにインターネットおよびこれに類するものなどの他のネットワークと双方向通信するための、通信インターフェースを含み得る。より具体的には、データおよびコマンドは、通信インターフェースを使用して、検出装置と他の装置および/またはネットワークとの間のアップリンクテレメトリまたはダウンリンクテレメトリ中に送信および受信され得る。少なくとも1つの実施形態では、通信インターフェースは、例えば、Bluetooth、Wi-Fi、極超短波(UHF)帯における任意のプロトコル、センチメートル波(SHF)帯における任意のプロトコル、低周波等の1つ以上の無線(無線周波数)データ送信プロトコルを使用する無線インターフェースである。
【0051】
第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータが提供される、あるいは収集される期間には、一日以上または一日未満を含み得ることが理解されるべきである。期間は単日であることが好ましい。ただし、別の実施形態では、期間は、約1時間以上、約2時間以上、約6時間以上、約12時間以上、約18時間以上、約22時間以上、約1日よりも長い、約2日以上、または約1.5週間以上であり得る。さらに、別の実施形態では、期間は、約3か月以下、約1か月以下、約2週間以下、約1週間以下、または約5日以下であり得る。
【0052】
さらに、例示的な検出装置は、例えば、通信インターフェースを使用して、ユーザが各期間にわたって消費した第1のタイプのエアロゾル発生物品の量または第1の値をユーザインターフェース装置に転送し得る。検出装置からユーザインターフェース装置への転送は、例えば、期間ごとに一度などの定期的に、または本明細書にさらに記載される接続機能に依存してより断続的に行われてもよい。
【0053】
またさらに、例示的なシステム、装置、および方法は、多数のまたは複数の期間にわたる第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータを提供または収集するように構成され得ると理解されるべきである。例示的なシステム、装置、および方法は、第1の期間の初期の第1の値、および後続の期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す任意の後続の第1の値を自動的に検出し得るか、または判定し得ることが好ましい。例示的なシステム、装置、および方法が第1のタイプのエアロゾル発生の消費を表す第1の値を自動的に検出することができない場合、第1のタイプのエアロゾル発生の消費を表す値は、例えば、初期の第1の値および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第2の値に関する他の値などの他のデータに基づいて、推定または予測され得る。言い換えれば、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第1の値が自動的に検出されない場合、例示的なシステム、装置、および方法は、本明細書に記載される第1の値を推定または予測し得る。追加的に、1つ以上の実施形態では、ユーザは、様々な期間にわたってユーザが消費した第1のタイプのエアロゾル発生物品の量を(例えば、例示的なユーザインターフェース装置を使用して)インプットまたは入力することができる。
【0054】
さらに、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータが複数の期間にわたって提供または収集され、例えば、単一の期間よりも長い期間にわたる消費の転換率の傾向を提供してもよい。第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータは、複数の期間にわたって手動でおよび/または自動で収集されてもよい。
【0055】
最初に、ユーザは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品で、自身の転換を開始すると予想されるため、初期の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す初期の第2の値は0である。ただし、ユーザが、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への転換を開始した後に、例示的なシステム、装置、および方法の使用を開始した場合には、初期の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す初期の第2の値は、ユーザによってインプットまたは入力されてもよく、あるいは、エアロゾル発生器具からユーザインターフェース装置に転送されてもよい。
【0056】
後続の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す後続の第2の値を、例示的なシステム、装置、および方法によって提供することもできる。例えば、ユーザは、後続の各期間にわたってユーザが消費した第2のタイプのエアロゾル発生物品の量を(例えば、例示的なユーザインターフェース装置を使用して)インプットまたは入力することができる。例示的なシステム、装置、および方法は、後続の期間にわたって消費される第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の一方または両方の量をインプットまたは入力するよう、ユーザに定期的に要求または促してもよい。さらに、例えば、例示的なエアロゾル発生器具は、後続の各期間にわたってユーザが消費した第2のタイプのエアロゾル発生物品の量をユーザインターフェース装置に転送してもよい。エアロゾル発生器具からユーザインターフェース装置への転送は、例えば、期間ごとに一度などの定期的に、または本明細書にさらに記載される接続機能に依存してより断続的に行われてもよい。
【0057】
本明細書に記されるように、例示的なシステム、装置、および方法は、例えば、第1の値の自動検出に失敗した場合、後続の期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す後続の第1の値を推定または予測し得る。推定は、例えば、以前の第1の値および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第2の値に関する他の値などの他のデータに基づき得る。現在の後続の第2の値がユーザによってインプットされていない場合、発生した後続の第1の値は、初期の期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す初期の第1の値、初期の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す初期の第2の値、および発生した後続の第1の値に対応する(例えば、これと同じ期間に対応する)後続の第2の値に基づいて発生することが好ましい。より具体的には、発生した後続の第1の値は、対応する、または現在の後続の第2の値を初期の第1および第2の値の合計から差し引くことで計算され得る。例えば、初期の第1の値が20(例えば、20本の従来の紙巻たばこの消費を表す)の場合、初期の第2の値は0(例えば、0本の加熱式エアロゾル発生物品の消費を表す)であり、存在する、または現在の後続の第2の値は15(例えば、15本の加熱式エアロゾル発生物品の消費を表す)であり、発生する後続の第2の値は5である(5=20+0-15)。言い換えれば、例示的なシステム、装置、および方法は、同一の期間にわたって消費された第2のタイプのエアロゾル発生物品の量に基づいて、ユーザが、5本の第1のタイプのエアロゾル発生物品を消費したと推定、または予測し得る。
【0058】
例示的なシステム、装置、および方法は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータおよび第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータに基づいて、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させ得る。言い換えれば、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関するデータを使用して、転換を表す少なくとも1つの表示を判定、または計算し得る。
【0059】
転換を表す少なくとも1つの表示は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率を含むことが好ましい。転換率は、例えば、一日などの特定の期間に対してユーザによって使用または消費されるすべてのエアロゾル発生物品における、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費の割合として表現され得る。言い換えれば、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率は、現在の後続の第2の値を現在の後続の第2の値と対応する現在の後続の第1の値の合計で割ることで発生させるか、または計算することができる。例えば、ユーザが一日の間に15本の第1のタイプのエアロゾル発生物品と、5本の第2のタイプのエアロゾル発生物品を喫煙した場合、消費の転換率は25%となり得る(5を5および15の合計で割る)。
【0060】
さらに、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率は、例えば、棒グラフ、円グラフ、ベン図、「ストップライト」、およびこれに類するものなどのグラフィカル表示としてグラフィカルに表現され得る。ユーザが、グラフィカル表示を見て、より効率的かつ効果的に、ユーザの、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への転換の状態を知らされ得ることが好ましい。例えば、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率は、0%を表す第1の端部から100%を表す第2の端部まで延びる棒グラフとして表現され得る。前の実施では、棒グラフは、棒グラフ全体の四分の一延びて、消費の転換率が25%であることを示し得る。
【0061】
さらに、例えば、特定の色が様々な消費の転換率に関連付けられてもよく、これは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換率のグラフィカル表示に使用され得る。例えば、ユーザの転換率が約33%未満である場合、転換率に関連付けられる色は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への「低い」転換率を示す、赤色とし得る。さらに、ユーザの転換率が約34%~約66%である場合、転換率に関連付けられる色は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への「中程度の」転換率を示す、黄色とし得る。またさらに、ユーザの転換率が約67%~約94%である場合、転換率に関連付けられる色は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への「高い」転換率を示す、緑色とし得る。またさらに、ユーザの転換率が約95%~約100%である場合、転換率に関連付けられる色は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品へユーザが「転換済み」であることを示す、濃緑色とし得る。
【0062】
本明細書に記されるように、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す値のデータ取得は、例えば、どれくらいの頻度で検出装置がユーザインターフェース装置と通信するか、どれくらいの頻度でエアロゾル発生器具がユーザインターフェース装置と通信するか、どれくらいの頻度でエアロゾル発生装置がホスト装置と動作可能に結合されるか、どれくらいの頻度でユーザがこうした値をインプットするか、およびこれに類するものに依存して、断続的に行うことができる。本発明は、断続的なデータの取得を補正する1つ以上の処理を含むことが好ましい。例えば、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第1の値のデータ取得が断続的に行われる場合、例示的なシステム、装置、および方法は、後続の期間に対する第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す、推定された、または予測された後続の第1の値を使用し得るが、これは、本明細書に記載するように、例えば、初期の第1の値および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第2の値に関する他の値などのその他のデータに基づき得る。
【0063】
さらに、例えば、第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第2の値のデータ取得が断続的に行われる場合、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示は、断続的なデータ取得に対して調整され得ることが好ましい。例えば、例示的なシステム、装置、および方法が、第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す現在の後続の第2の値を受信していないか、提供されていない場合、消費の転換を表す表示は、以前の期間(例えば、一日)からの消費の転換を表す以前の表示に設定され得る。このようにして、ユーザは、不完全および/または不正確なデータに基づき得る消費の転換の表示を提供されない場合がある。代わりに、消費の転換の表示は、単に以前のデータに基づいてもよい。
【0064】
さらに、好ましくは、転換を表す少なくとも1つの表示は、複数の以前の期間からの、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への複数の以前の消費転換率の移動平均に少なくとも基づく、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の累積率を含み得る。より具体的には、一実施形態では、移動平均で使用される複数の以前の消費転換率は、以前の5つの期間を含み得る。さらに、好ましくは、そしてより具体的には、一実施形態において、移動平均で使用される複数の以前の消費転換率は、最大外れ値および最小外れ値の一方または両方などの少なくとも1つの外れ値を排除し得る。
【0065】
例示的なシステム、装置、および方法は、好ましくは初期の複数の期間の間に異なる挙動をとり得る。例えば、第1の5つの期間にわたる転換を表す少なくとも1つの表示は、消費の転換の累積率を含まず、代わりに、単一の期間から計算されるか、または発生する転換率を含み得る。
【0066】
記されるように、本発明は、ユーザインターフェース装置および1つ以上の検出装置を含み得る。ユーザインターフェース装置は、携帯電話であることが好ましい。別の実施形態では、ユーザインターフェース装置および検出装置のうちの1つ以上は、スマートウォッチである。概して、ユーザインターフェース装置は、ユーザによって相互作用可能なグラフィカルユーザインターフェースを提供するためのディスプレイを含む任意の電子装置として説明することができ、検出装置は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費または使用を検出することができる、着用可能であるか、またはユーザに結合されていることが好ましい任意の装置として説明することができる。ユーザインターフェース装置および検出装置の各々は、例えば、少なくともテレメトリ回路およびアンテナなどの、エアロゾル発生器具、サーバ、ネットワーク装置、パーソナルコンピュータ、およびこれらに類するものなどの他の装置、ならびにインターネットおよびこれに類するものなどの他のネットワークと双方向通信するための、通信インターフェースを含む。より具体的には、データおよびコマンドは、通信インターフェースを使用して、ユーザインターフェース装置、検出装置、他の装置、および/またはネットワークの間のアップリンクテレメトリまたはダウンリンクテレメトリ中に送信および受信され得る。少なくとも1つの実施形態では、通信インターフェースは、例えば、Bluetooth、Wi-Fi、極超短波(UHF)帯における任意のプロトコル、センチメートル波(SHF)帯における任意のプロトコル、低周波等の1つ以上の無線(無線周波数)データ送信プロトコルを使用する無線インターフェースである。
【0067】
ユーザインターフェース装置および検出装置の各々は、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を備えるコントローラを含み得る。1つ以上のプロセッサは、処理プログラムまたはルーチンおよび例示的な方法を実行するのに使用され得る1つ以上のタイプのデータにアクセスするために、関連付けられたデータストレージまたはメモリで動作し得る。例えば、データストレージに保存される処理プログラムまたはルーチンとしては、統計、行列計算、圧縮アルゴリズム(例えば、データ圧縮アルゴリズム)、標準化アルゴリズム、比較アルゴリズム、または本明細書に記載の1つ以上の例示的な方法および処理を実装するのに使用される任意のその他の処理を挙げることができる。さらに、例えば、データストレージに保存される処理プログラムまたはルーチンとしては、ユーザインターフェース装置、検出装置、およびエアロゾル発生器具の間でデータおよびコマンドを無線で転送する処理および機能を挙げることができる。データストレージまたはメモリは、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連するデータ、消費の転換を表す少なくとも1つの表示の生成に関連するデータおよび式、ならびに本明細書に記載の処理および方法を実施するのに必要な任意のその他のデータおよび/または式を保存するようにさらに構成され得る。
【0068】
1つ以上の実施形態では、ユーザインターフェース装置および検出装置は、処理能力(例えば、マイクロコントローラ、プログラマブル論理装置など)、データストレージ(例えば、揮発性もしくは不揮発性メモリ、および/または記憶素子)、インプット装置、およびアウトプット装置を含む1つ以上のプログラム可能なプロセッサ上で実行される1つ以上のコンピュータプログラムを使用して実装されるものとして記載され得る。本明細書に記載されるプログラムコードおよび/または論理は、インプットデータに適用されて、本明細書に記載の機能を実施し、所望のアウトプット情報を発生させ得る。アウトプット情報は、本明細書に記載される1つ以上の他の装置および/または処理へのインプットとして適用されてもよく、周知の様式で適用され得る。
【0069】
本明細書に記載の処理を実装するのに使用されるコンピュータプログラム製品は、任意のプログラム可能な言語、例えば、コンピュータシステムとの通信に適した、高レベル手続型および/またはオブジェクト指向型プログラム言語を使用して提供され得る。こうしたプログラム製品は、例えば、任意の適切な装置、例えば、汎用または特定用途プログラムによって読み出し可能な記憶媒体、本明細書に記載の手順を実施するために適切な装置が読み出されるときにコンピュータを構成および動作させるためのコントローラ装置上に保存され得る。言い換えれば、少なくとも1つの実施形態では、ユーザインターフェース装置は、コンピュータプログラムで構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を使用して実装することができ、そのように構成された記憶媒体は、本明細書に記載される機能を実施するために、コンピュータを特有および所定の方法で動作させる。
【0070】
ユーザインターフェース装置および検出装置のコントローラの正確な構成は限定されるものではなく、本質的に、本明細書に記載される例示的な方法を実装するのに適切な計算能力および制御能力を提供可能な任意の装置が使用され得る。上記に照らして、本発明による1つ以上の実施形態で記載される機能は、当業者に周知であり得る任意の方法で実装され得ることは容易に明らかであろう。このため、コンピュータ言語、コントローラ、または本明細書に記載の処理を実装するのに使用される任意のその他のソフトウェア/ハードウェアは、本明細書に記載のシステム、処理、またはプログラム(例えば、こうした処理またはプログラムによって提供される機能)の範囲に限定されるものではない。本システムに起因するものを含む、本開示に記載する方法および処理、または様々な構成要素は、少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。例えば、本技術の様々な態様は、1つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、CPLD、マイクロコントローラ、またはその他の任意の同等の集積回路もしくは個別の論理回路、ならびにこうした構成要素の任意の組み合わせを含む、1つ以上のプロセッサ内で実装され得る。ソフトウェア内に実装される場合、本開示のシステム、装置、および方法に属する機能は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、FLASHメモリ、磁気データ記憶媒体、光データ記憶媒体、およびこれに類するものなどのコンピュータ可読媒体上の命令として具体化され得る。命令は、1つ以上のプロセッサによって実行され、本開示に記載の機能の1つ以上の態様をサポートし得る。
【0071】
ユーザインターフェース装置は、ディスプレイを介したデータのアウトプットのためにコントローラに動作可能に結合されたディスプレイをさらに含み得る。ディスプレイは、ユーザがインタラクト可能な、グラフィカルユーザインターフェースを記述する、およびユーザがインタラクト可能な、グラフィカルユーザインターフェースとして使用されるようにさらに構成され得る。グラフィカルユーザインターフェースおよびディスプレイは、タッチスクリーンを備え得る。グラフィカルユーザインターフェースは、グラフィカルユーザインターフェースが、ユーザがディスプレイ上でデータを閲覧および/または操作することを可能にして、ユーザがユーザインターフェース装置、およびこれに類するものとインタラクトすることを可能にするように構成され得るために、ユーザがインタラクト可能であるものとして記載され得る。
【0072】
グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザが、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第1および第2の値を入力することを可能として、ユーザが、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を閲覧し、これとインタラクトすることを可能にするように構成され得る。グラフィカルユーザインターフェースは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換に関する励ましをユーザに伝達する応援テキストメッセージ、および/または第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の支援のための追加的な情報をユーザに伝達する第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換に関連する情報コンテンツを表示するようにさらに構成され得る。こうした応援テキストメッセージおよび情報コンテンツは、消費の転換を表す少なくとも1つの表示に少なくとも基づいて、ユーザインターフェース装置のコントローラによって発生し得る。
【0073】
例えば、消費の転換が進行している場合、「よくやっています!」、または「がんばってください!」と記した応援テキストメッセージがコントローラによって発生し、グラフィカルユーザインターフェース上に表示されてもよい。応援テキストメッセージは、グラフィカルユーザインターフェース上に、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の少なくとも1つの表示の近傍に表示されてもよい。さらに、例えば、消費の転換が、ユーザが転換したことを示す100%近づいた場合、「もう少しです!」と記した応援テキストメッセージがコントローラによって発生し、グラフィカルユーザインターフェース上に表示されてもよい。
【0074】
さらに、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換に関連する情報コンテンツは、例えば、エアロゾル発生器具製品情報(例えば、様々なエアロゾル発生装置、エアロゾル発生基体などに関する情報)などの情報を含み得る。さらに、情報コンテンツはさらに、ユーザが、エアロゾル発生装置、ホスト装置、およびエアロゾル発生物品などのエアロゾル発生器具を購入し得る製品ストアへのリンクを含み得る。より具体的には、情報コンテンツは、オンラインストアなどの、ユーザが自身のエアロゾル発生物品を再補充することを可能にし得る情報、こうしたエアロゾル発生物品が入手可能な場所へのマップ、およびこれに類するものを含み得る。
【0075】
ユーザインターフェース装置は、エアロゾル発生器具および検出装置を含む例示的なシステムと共に使用され得ることが好ましい。エアロゾル発生器具は、エアロゾル発生装置およびホスト装置を含み得る。「エアロゾル発生装置」という用語は、揮発性化合物を放出してユーザによって吸入され得るエアロゾルを形成するエアロゾル発生物品を使用、または利用するように構成されている装置を意味する。「エアロゾル発生物品」という用語は、加熱されると揮発性化合物を放出することが可能な物質であって、エアロゾルを形成し得るものを意味する。本発明によるエアロゾル発生物品から発生するエアロゾルは、見えても、または見えなくてもよく、蒸気(例えば、気状である物質の微粒子は室温にて通常、液体または固体である)、ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
【0076】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみを画定してもよく、また、物品のエアロゾル発生基体を加熱してエアロゾルを発生させるように構成されたヒーターを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、少なくともヒーターに給電する電源を含んでもよく、また、ホスト装置にインターフェースするように、または、ホスト装置に動作可能に結合するように構成されてもよい。ホスト装置は、エアロゾル発生装置にインターフェースする、またはエアロゾル発生装置に動作可能に結合されて、少なくともエアロゾル発生装置の電源を充電するインターフェースを含んでもよい。
【0077】
エアロゾル発生器具は、1つ以上のプロセッサを備えるコントローラと、ユーザインターフェース装置におよびユーザインターフェース装置からデータを転送するための通信インターフェース(例えば、Bluetooth無線プロトコルインターフェースなどの無線通信インターフェース)と、を含み得る。エアロゾル発生器具のコントローラおよび通信インターフェース装置は、本明細書の記載のユーザインターフェースのコントローラおよび通信インターフェースと類似したものでもよい。1つ以上のプロセッサを備えるコントローラは、エアロゾル発生装置およびホスト装置の一方または両方の一部として含まれてもよい。言い換えれば、電子的インテリジェンスは、エアロゾル発生装置および/またはホスト装置の一部とし得る。
【0078】
エアロゾル発生器具は、例えば、通信インターフェースを使用して、ユーザインターフェース装置と通信して、複数の期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表すデータを送信するように構成されてもよい。例えば、エアロゾル発生器具は、複数の期間のそれぞれに対する第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を送信するように構成され得る。
【0079】
ホスト装置は、エアロゾル発生装置がホスト装置につながれているか、またはホスト装置に動作可能に結合されているときに、エアロゾル発生装置から使用データを取得または収集し得る。エアロゾル発生装置から使用データを受信した後、ホスト装置は、通信インターフェースを使用してデータをユーザインターフェース装置に送信し得る。エアロゾル発生装置がコントローラと通信インターフェースとを備える場合、エアロゾル発生装置は、データ通信にホスト装置を直接使用することなく、ユーザインターフェース装置と通信するように構成され得る。
【0080】
「コントローラ」および「プロセッサ」という用語は、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、等価のディスクリートもしくは集積論理回路、またはそれらの任意の組み合わせなどの好適な計算能力および制御能力を提供することができ、書き込みおよび/または読み取り可能であり得るデジタルビット(例えば、2進または3進などにコードされた)を含有する任意の媒体(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、CD-ROM、ディスクまたはテープなどの磁気記録媒体など)を含む好適なデータストレージ能力を提供することができる、任意の装置または器具を意味する。
【0081】
「通信インターフェース」という用語は、エアロゾル発生装置と、例えば様々なテレメトリ回路およびアンテナなどのユーザインターフェース装置との間の好適なデータ通信能力を提供することができ、例えば、Bluetooth、Wi-Fi、極超短波(UHF)帯における任意のプロトコル、センチメートル波(SHF)帯における任意のプロトコル、低周波、またはそれらの組み合わせなどの1つ以上の有線または無線(例えば、無線周波数)を使用し得る、任意の装置または器具を意味する。
【0082】
本明細書で使用されるすべての科学的および技術的な用語は、別途指定のない限り、当業界で一般に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。本明細書で使用される単数形(「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」)は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。本明細書で使用される「または」は概して、「および/または」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の1つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。本明細書で使用される「有する、持つ(have)」、「有している、持っている(having)」、「含む(include)」、「含まれる(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「含む(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、1つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外することを意図するものではない。
【0083】
本開示に記載の1つ以上の態様を描写する図面をこれから参照する。しかしながら、当然のことながら、図面に描写されていないその他の態様も本開示の範囲および趣旨の中に収まる。図内で使用されている類似の番号は、類似の構成要素、工程、およびこれに類するものを指す。しかし当然のことながら、所与の図内で1つの構成要素を指すために1つの番号を使用することは、別の図内で同一の番号が付けられた構成要素を制限することを意図するものではない。加えて、異なる図内で構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号の付いた構成要素を他の番号の付いた構成要素と同一または類似のものとすることはできないと示すことを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
図1図1は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させるのに使用される例示的なシステム200のブロック図である。
図2図2は、エアロゾル発生装置102と、エアロゾル発生装置102とインターフェースするように構成されたホスト装置101と、を含む、例示的なエアロゾル発生器具100の概略断面図である。
図3図3図5は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す表示を示すユーザインターフェース装置201で使用するための例示的なグラフィカルユーザインターフェース250図である。
図4図3図5は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す表示を示すユーザインターフェース装置201で使用するための例示的なグラフィカルユーザインターフェース250図である。
図5図3図5は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す表示を示すユーザインターフェース装置201で使用するための例示的なグラフィカルユーザインターフェース250図である。
図6図6は、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の表示を発生させる例示的な方法のフローチャートである。
図7図7および図8は、複数の期間にわたる、第1のタイプのエアロゾル発生物品および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表すデータ、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の表示、およびそれらに関連する中間データを含む、様々なシナリオを図示するチャートである。
図8図7および図8は、複数の期間にわたる、第1のタイプのエアロゾル発生物品および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表すデータ、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の表示、およびそれらに関連する中間データを含む、様々なシナリオを図示するチャートである。
図9図9図11は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を検出する例示的な検出装置の図である。
図10図9図11は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を検出する例示的な検出装置の図である
図11図9図11は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を検出する例示的な検出装置の図である
【0085】
概略図は必ずしも実寸に比例しておらず、また図示の目的で提示されるものであり、限定するものではない。
【0086】
図1を参照すると、本発明による例示的な方法および例示的なシステム200の機能スキームが描かれている。システム200は、ユーザインターフェース装置201、エアロゾル発生器具100、および検出装置109を含む。ユーザインターフェース装置201、エアロゾル発生器具100、および検出装置109は、物理的に別個の装置である。ユーザインターフェース装置201は、汎用コンピュータ(本実施例では、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ)であり、コントローラ202および関連するデータストレージ203を含む。データストレージ203は、例えば、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表すデータの取得、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の表示の発生のためのプログラムおよびルーチン、ならびに本明細書に記載される例示的な方法および処理を実行するための任意のその他のプログラムまたはルーチンなどの、プログラムおよびルーチン204を含む。データストレージ203は、第1および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表すデータ、複数の期間にわたる消費の転換の表示、およびこれらに類するものなどのデータ205をさらに含む。ユーザインターフェース装置201は、ユーザがインタラクト可能なグラフィカルユーザインターフェースを備えるディスプレイ206をさらに含む。ユーザインターフェース装置は、無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fi)トランシーバ(図示せず)などのインターネットへの通信接続を含む。
【0087】
ブロック2は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第1の値を表し、ブロック4は、第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第2の値を表し、これらのそれぞれはユーザインターフェース装置201にインプットされ得る。この実施形態によると、第2のタイプのエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生器具100のエアロゾル発生装置102で使用される熱スティック104であり、第1のタイプのエアロゾル発生物品は、従来の燃焼型紙巻たばこである。
【0088】
概して、例えば、熱スティックなどの第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関する第2の値4、HScurは、ユーザによってユーザインターフェース装置器具201に、および/またはエアロゾル発生器具100によって(例えば、エアロゾル発生装置102によって自動的に)ユーザインターフェース装置器具201に提供され得る。同様に、例えば、従来の紙巻たばこなどの第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関する第1の値2、CCcurは、検出装置109によってユーザインターフェース装置201に提供(例えば、自動的に検出されて提供)され得る。少なくとも1つの実施形態では、第1の値2、CCcurは、ユーザインターフェース装置201によって実行されたクエリに応答して検出装置109から直接受信されたデータであり、これは、所定の時間スケジュールに従って適宜間隔が置かれ得る。さらに、第1の値2、CCcurが検出装置109によって受信される場合、予測される第2のデータ、CCpredは、ユーザインターフェース装置201によって発生してもよく、これは、所定の式に基づいて推定され得る従来の紙巻たばこ消費のインプットデータである。
【0089】
第1の値2および第2の値4がユーザインターフェース装置201に提供された後、ユーザインターフェース装置201は、受信した値2、4に基づいてアウトプットデータCSを判定し得る。記述の通り、アウトプットデータCSは、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の少なくとも1つの表示、例えば、従来の紙巻たばこの消費から熱スティックの使用への転換率などを含み得る。アウトプットデータCSは、ユーザインターフェース装置201のディスプレイ206を介してユーザに送達され得る。これらの方法ステップは、ユーザの行程の間にユーザに知らせ/教え、そしてユーザを、例えば、加熱型エアロゾル発生物品などのリスクが低減された製品の消費に転換させることを具体的な目的として、後続の時間間隔の間定期的に繰り返され得る。第1の値2および第2の値4の採取、ならびに消費の転換の少なくとも1つの表示(例えば、転換率)の計算および送達は、日常的に実施される動作であることが好ましい。
【0090】
さらに図1を参照すると、ユーザインターフェース装置201は、データを転送/受信するために、外部データベースサーバ50への接続を確立するように構成された携帯型装置とし得る。データは、ユーザインターフェース装置201のWi-Fiトランシーバを介してインターネットを経由して転送および/または受信することができる。データストレージ203内のプログラムおよびルーチンまたはアプリケーションは、クラウドサーバなどの遠隔サーバ(図示せず)からインターネットを経由して更新されてもよい。その結果、データストレージ203内のアプリケーションは、容易に更新され得る。
【0091】
本明細書に記されるように、システム200は、図2を参照してより詳細に記載するように、エアロゾル発生器具100を含み得る。エアロゾル発生器具100は、エアロゾル発生装置102およびホスト装置101を含むことが好ましい。エアロゾル発生装置102は、熱スティック104などの第2のタイプのエアロゾル発生物品と、熱スティック104への熱源を提供して、吸入可能なエアロゾルを生成するように構成されたヒーター134とを受けるためのくぼみ132を備える。エアロゾル発生装置102は、1つ以上のプロセッサおよび関連するメモリを備えるコントローラ128をさらに含む。コントローラ128は、第2のインプット消費データ4、HScurを採取するために、ヒーター134に関連付けられ得る。実際には、有利なことに、コントローラ128は、喫煙発生の間に、例えば、ユーザの吸煙による温度降下を含むヒーター134の温度履歴を感知/記録し得る。ヒーター134の温度履歴に対する全データを採取することで、コントローラ128は、熱スティック104が消費されたかどうかを検出し得る。消費された場合、制御ユニット128は、内部カウンタを更新する。コントローラ128は、その後、日ごと喫煙された熱スティック104の数の記録を続ける。コントローラ128は、例えば、ユーザインターフェース装置201および/またはホスト装置101と通信するための、例えば、無線通信インターフェースなどの通信インターフェースをさらに含み得る。コントローラ128の通信インターフェースは、Bluetoothインターフェースを含み得ることが好ましい。エアロゾル発生装置102は、電源126と、電力およびデータインターフェースポート130と、をさらに備える。
【0092】
ホスト装置101は、エアロゾル発生装置102をホストして、電力およびインターフェースポート130を介してエアロゾル発生装置102の電源126を再充電するように構成されたくぼみ112を含む。エアロゾル発生装置102の電源126は、ユーザが、熱スティック104の消費後に、エアロゾル発生装置102をホスト装置101に再び挿入して、ホスト装置101の電力およびデータインターフェースポート110を介してエアロゾル発生装置102の電池126を再充電しなければならないように、一度の喫煙の体験に十分なだけの電力を供給するように設計され得ることが好ましい。
【0093】
ホスト装置101は、コントローラ108を含み、コントローラ108は、1つ以上のプロセッサを備え、かつエアロゾル発生装置102のコントローラ128とインタラクトして、エアロゾル発生装置102とホスト装置101が電気的に結合されているとき(例えば、エアロゾル発生装置102が無線通信を介してつながれているときなど)に、消費した熱スティックの一日の量または数などの採取されたデータHScurを交換/保存する通信インターフェースユニット106に関連付けられている。通信インターフェースユニット106は次に、第2のインプットデータ4、HScurなどの採取したデータをユーザインターフェース装置201へ/ユーザインターフェース装置201から交換するように構成され得る。有利には、通信インターフェースユニット106は無線通信モジュールを有し、好ましくはBluetoothインターフェースを備える。これは、低電力インターフェースである。
【0094】
このようにして、一日当たりの熱スティックの消費数HScurは、ユーザ側でのアクションを伴わずに、システム200に保存され、かつ図7および図8における異なる実際的なシナリオを参照して以下に説明されるように、ユーザインターフェース装置201に通信される(転換率であるアウトプットデータの計算のために)。
【0095】
グラフィカルユーザインターフェース250を示すディスプレイ206を含む例示的なユーザインターフェース装置201を図3図5に示す。グラフィカルユーザインターフェース250は、従来の紙巻たばこから加熱型エアロゾル発生物品への消費の転換の2つの表示260、264、消費の転換に関する励ましを伝える応援テキストメッセージ262、および消費の転換の支援のための追加的な情報をユーザに伝える、消費の転換に関連する情報コンテンツ266を含む。従来の紙巻たばこから加熱型エアロゾル発生物品への消費の転換の第1の表示260は、従来の紙巻たばこから加熱型エアロゾル発生物品への消費の転換率または割合を含む(「図3の「20%転換済み」、図4の「50%転換済み」、および図5の「75%転換済み」)。従来の紙巻たばこから加熱型エアロゾル発生物品への消費の転換の第2の表示264は、従来の紙巻たばこから加熱型エアロゾル発生物品への消費の転換率または割合を表す棒グラフを含む。図3では、応援テキストメッセージ262は「よくやっています!」と書かれている。図4では、応援テキストメッセージ262は「がんばってください!」と書かれている。図5では、応援テキストメッセージ262は「もう少しです」と書かれている。
【0096】
概して、本発明による例示的な方法は、ユーザインターフェース装置201(通常、携帯電話またはタブレット)上でサーバデータベース50から、ユーザからダウンロードされるソフトウェアアプリケーションによって実装され得る。ユーザは、アプリケーションがダウンロードされると第1のログインを実施することができ、かつ自身の第1および第2のタイプの喫煙物品の消費習慣に関する初期データと共に、自身の認定書を挿入するよう要求され得る。別の言い方をすると、ユーザが自身の転換行程を開始する(これは、例示的なエアロゾル発生システムの購入に対応し得る)1日目に、ユーザは、自身の熱スティックの平均消費(一日当たりの熱スティックの数)および自身の従来の紙巻たばこの平均消費(一日当たりの従来の紙巻たばこの数)のデータを挿入するよう求められ得る。通常、一日当たりの熱スティックの初期の数は、最初のログイン時にユーザが既に熱スティックを喫煙していない限り、0である。
【0097】
第1の値2、例えば、従来の紙巻たばこの一日の数などは、検出装置109によって保存判定され、検出装置109に保存され、かつユーザがアプリケーションにログインして、検出装置109とユーザインターフェース装置201との間で同期を実施するたびに、転換率の計算を行うためにユーザインターフェース装置201に通信される。同期中に、従来の紙巻たばこの消費データは、検出装置109からユーザインターフェース装置201へ転送される。したがって、どれくらいの頻度でユーザが自身の検出装置109を自身のユーザインターフェース装置201に同期させるかという観点におけるユーザの挙動に応じて、異なるシナリオが可能である。さらに、検出装置109は、例えば、従来の紙巻たばこなどの第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費の検出時に、ユーザインターフェース装置201と自動的に、または一日に一回などの定期的に同期させることができる。
【0098】
例えば、熱スティックの一日の喫煙数などの第2の値4は、エアロゾル発生器具100内に保存され、ユーザがアプリケーションにログインして、エアロゾル発生器具100とユーザインターフェース装置201との間で同期を実施するたびに、転換率の計算を行うためにユーザインターフェース装置201に通信される。同期の間、熱スティック消費データは、エアロゾル発生器具100からユーザインターフェース装置201に転送される。したがって、どれくらいの頻度でユーザが自身のエアロゾル発生器具100を自身のユーザインターフェース装置201に同期させるかという観点におけるユーザの挙動に応じて、異なるシナリオが可能である。
【0099】
図7および図8は、複数の期間にわたる、第1のタイプのエアロゾル発生物品および第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表すデータ、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の表示、およびそれらに関連する中間データを含む、様々なシナリオを図示するチャートである。図7の第1のシナリオでは、ユーザは、非常に適合しており、自身のエアロゾル発生システムを毎日同期している。
【0100】
この実施例では、第1のログインにおいて、ユーザは初期のデータ:
HSinit=0、
CCinit=18を挿入する。
【0101】
したがって、ユーザは新たに熱スティックを喫煙するものであり、従来の紙巻たばこの非常に熱心な喫煙者であるように思われる(つまり、一日当たり18本)。1日目が経過すると、ある特定の数の熱スティックおよび従来の紙巻たばこが喫煙されている。本明細書に説明するように、熱スティックの数がエアロゾル発生システムに保存される。2日目中、ユーザがログインすると、前日の1日目に関するインプットデータが取得される。特に、熱スティック消費(例えば、1日目の熱スティックの喫煙数)HScurは、エアロゾル発生器具100とユーザインターフェース装置201との同期によって送達されるが、従来の紙巻たばこの消費CCpredは、所定の式に基づいて推定される。
【0102】
具体的には、1日目のCCpredの計算のための式は、1日目のHScurに基づいており、第1の一定値CCinitおよび第2の一定値HSinitは最初のログイン時に始めから提供されている。
CCpred=HSinit+CCinit-HScur
【0103】
言い換えると、熱スティックの喫煙数は、従来の紙巻たばこの同数に置き換えられると推定される。したがって、1日目について、採取される第1および第2のインプットデータは、
HScur=10、
CCpred=8である。
【0104】
このインプットに基づいて、器具は、従来の紙巻たばこから熱スティックへの転換率CSを、以下の一般式に基づいて計算する。
CS=HS/(HS+CC)
【0105】
ここで、喫煙物品の効率的な消費が実施されたとき(熱スティックおよび従来の紙巻たばこ)と、関連するデータがアプリケーションに転送されたときとの間に一日の遅れがあるため、アウトプットデータCSrawとCSactualとを区別することが有用であり得る。概して、CSrawは、特定の日に送達される転換率であり得るが、これは、実際には、前日の消費を指す。一般論として、一般的な日(n)において、日(n-1)のインプットデータのみが完全であり処理され得る。1日目において、CSrawは、HSinitに基づいて以下のように計算される。
CSraw(1日目)=HSinit/HSinit+CCinit=0(この場合、HSinitは0である)
【0106】
2日目において、CSrawは、1日目に対するインプットデータに基づいて計算される。
CSraw(2日目)=HScur(1日目)/HScur(1日目)+CCpred(1日目)
【0107】
1日目のCSactualは実際に、1日目の消費に基づく転換率であり、
CSactual(1日目)=HScur(1日目)/HScur(1日目)+CCpred(1日目)
したがって、ここでは、概して、以下のことが明らかである。
CSraw(n日目)=CSactual(n-1日目)
【0108】
上記で説明した論理では、毎日、CSrawおよびCSactualアウトプット値が、第1および第2のインプットデータに基づいて計算される。ただし、このことは、ユーザが適合しており、自身の装置を毎日同期するシナリオにおいては必ずしも真ではない場合がある。さらに、従来の紙巻たばこの一日の喫煙数は常に予想されるとは限らないが、1つ以上の検出装置を使用して自動的に判定および提供される場合がある(これは、インプットされたときに、CCcurとして表示される)。要求は、特定の所定の時間スケジュールに基づいて実行される。CCcurは、入手可能である場合、計算で使用されるインプットデータである。
【0109】
第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換の表示CSrawを発生させる例示的な方法300のフローチャートを図6に図示する。図示されるように、本方法は、最初に、エアロゾル発生器具100とユーザインターフェース装置201との間で同期302が行われたかどうかをチェックし、ひいては、第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す第2の値HScurがエアロゾル発生器具100からユーザインターフェース装置201にダウンロードされたかどうかを判定する。特定の日に同期302が行われなかった場合、消費の転換の表示CSrawは、計算した場合に正確でない場合があり、ひいては、消費の転換の表示CSrawは、前日または昨日のアウトプット値308と等しく設定される。302で、特定の日に同期が行われた場合、本方法300は、302で、検出装置109とユーザインターフェース装置201との間で同期が行われて、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費CCcurが提供されているかどうかを、304でチェックすることができる。304で、特定の日に第1の値が検出装置109から提供されていない場合、方法300は、本明細書に記載されるように推定され得る予測された第1の値CCpredを使用して、消費の転換の表示CSrawを計算し得る。この状況において、消費の転換の表示CSrawは、310で、第2の値HScurを第2の値HScurと第1の値CCpredの合計で割ったものに等しいものとして計算され得る。304で、特定の日に第1の値が検出装置109によって自動的に検出および提供されている場合、方法300は、提供された第1の値CCcurを使用してもよく、その結果、306で、CSrawが、第2の値HScurを第2の値HScurと第1の値CCcurの合計で割ったものに等しいものとして計算され得る。
【0110】
CSrawは取得されると、次に説明するように、CSorigに転換される。概して、CSorigは、いくつかの挙動コンテンツを供給するのに使用されるデータである。好ましくは、CSorigはCSrawの「トリミングされた平均」として、以下のように、1日目~5日目まではCSorig=CSraw、6日目からは、CSorigは、最近の5日の複数のCSrawを取り、最小値および最大値を除いた、残りの3日の平均を測定することで計算され得る。
【0111】
さらに、消費の転換率は、段階に分類され、以下のようにコード化された情報に変えられ得る。<33%=低い、33~66% =中程度、66~95% =高い、そして>95%=転換済み。分類/コード化された情報のそれぞれは、図7および図8の表において対応するアウトプットデータの近傍に示される。
【0112】
図8のチャートに図示される第2のシナリオは、ユーザがあまり適合しておらず、エアロゾル発生器具100とユーザインターフェース装置201を毎日は同期しない点において、図7の第1のシナリオとは異なる。このシナリオでは、ユーザが同期しないときには、器具は熱スティック消費の第1のインプットを知らない場合がある(前日に喫煙した熱スティックの数)。この場合、CSrawは、以前の日のいずれか1日と等しいと計算される。このことは、図8のチャートの第2のシナリオで明確に示されている。ユーザが自身の装置を同期しない(そしてインプットデータを送達しない)場合であっても転換率CSrawが計算されてユーザに送達される理由は、例えば、ユーザがインプットデータを提供しない場合であっても転換率をユーザに提供することが有用であり得るからである。上記に概説したように、CSorigは、それに基づいて挙動コンテンツが送達され、CSrawから計算されるアウトプットである。第2のシナリオにおいて、毎日は同期しないユーザに対して、CSactualからCSrawの変動を理解することは可能である(特に、転換率は、例えば、低い転換、中程度の転換、高い転換、および転換済みなどの分類/コード化された情報の観点からユーザに付与され得る)。
【0113】
従来の紙巻たばこなどの第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するための様々な検出装置109が図9図11に描かれている。図9の検出装置109は、ユーザの指の周りに着用可能であるように構成されており、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された1つ以上のセンサ111を含む。例えば、図9の検出装置109のセンサ111は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた熱エネルギーを検出する1つ以上の赤外線焦電センサを含む。図10の検出装置109は、ユーザの首の周りに着用可能であるように構成されており、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された1つ以上のセンサ111を含む。例えば、図10の検出装置109のセンサ111は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費に関連付けられた1つ以上の音を分析するための音データを記録する1つ以上のマイクロフォンまたはその他の音センサを含む。図11の検出装置109は、ユーザの手首の周りに着用可能であるように構成されており、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出するように構成された1つ以上のセンサ111を含む。例えば、図10の検出装置109のセンサ111は、第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を示すユーザの少なくとも1つの身体部分の動きを判定する1つ以上の加速度計を含む。
【0114】
したがって、第1のタイプのエアロゾル発生物品から第2のタイプのエアロゾル発生物品への転換で使用される、システム、装置、および方法が記載される。本発明の様々な修正および変形が、本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。特定の好ましい実施形態に関連付けて本発明を説明してきたが、特許請求する通りの本発明は、こうした特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、電子技術、コンピュータ技術、およびエアロゾル発生物品製造または関連分野の当業者にとって明らかである、本発明を実行するための記述された方法の様々な修正は、以下の特許請求の範囲の範囲内に収まるものであることが意図される。
【0115】
本発明のさらなる態様によると、転換は、電子たばこから熱スティックで計算され得る。ここで、計算の割合は、上述の通りである。本発明のこの態様では、e液体の体積のどれだけが単一の可燃性紙巻たばこに相当するかを理解することが重要である。EC(equivalent)が、1つの可燃性紙巻たばこに対応するe液体の体積である場合、それを単一の体積として定義し得るが、これは、上記の記載による熱スティックへの転換を計算するのに使用される。同様に、可燃性紙巻たばこから熱スティックへの転換について、EC(init)を初期EC(equivalent)として定義し得るが、これは、いくつかの同等の可燃性紙巻たばこにおいて計算される最初に使用された(開始時)液体の体積を意味する。
【0116】
EC(cur)=後続のEC(equi)読取値。EC(cur)を計算するある方法は、ユーザに、所与の体積のe液体がどれだけ持続するかをインターフェース装置にインプットさせ、これから、一日当たりの平均消費体積、ひいては、同等の可燃性紙巻たばこの数(上述するように)を計算するものである。
【0117】
ECは、他の実施例のものと同様の式を用いてEC(pred)を予測することもできる。さらに別の実施例では、2つの異なるエアロゾル発生物品、例えば、電子たばこおよび可燃性紙巻たばこの使用(従来の紙巻たばこと電子たばこのデュアル使用が行われている)から熱スティックへの転換が計算されてもよい。
【0118】
これは、第1のタイプの物品から第2のタイプの物品への転換を参照して上述するように行うことができ、差異は、電子たばこと可燃性紙巻たばこ両方の消費の合計を使用して転換率が計算されることである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ化された方法であって、
第1のコンピュータが、検出装置を使用して、少なくとも1つの期間にわたる第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を自動的に検出して、前記少なくとも1つの期間にわたる前記第1のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第1の値を提供することと、
第2のコンピュータが、前記少なくとも1つの期間にわたる第2のタイプのエアロゾル発生物品の消費を表す少なくとも1つの第2の値を提供することと、を含み、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品が、前記第2のタイプのエアロゾル発生物品とは異なり、
前記コンピュータが、前記少なくとも1つの第1の値と前記少なくとも1つの第2の値とに基づいて、前記第1のタイプのエアロゾル発生物品から前記第2のタイプのエアロゾル発生物品への消費の転換を表す少なくとも1つの表示を発生させる、コンピュータ化された方法。
【外国語明細書】