(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088653
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】セルラ電気通信ネットワーク
(51)【国際特許分類】
H04W 60/00 20090101AFI20240625BHJP
H04W 76/18 20180101ALI20240625BHJP
H04W 48/02 20090101ALI20240625BHJP
【FI】
H04W60/00
H04W76/18
H04W48/02
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024041070
(22)【出願日】2024-03-15
(62)【分割の表示】P 2022577667の分割
【原出願日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】2009306.8
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】390028587
【氏名又は名称】ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 Braham Street,London,E1 8EE,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・フリップ
(72)【発明者】
【氏名】アルジュン・パレク
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・マッケンジー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】基地局によって以前にサービス提供されたUEへのサービスの継続性を保証するセルラ電気通信ネットワークの動作方法を提供する。
【解決手段】基地局及びユーザ機器(UE)を備え、基地局がトラッキングエリアコードをブロードキャストするセルラ電気通信ネットワークにおいて、管理ノードは、UEから、基地局がブロードキャストするトラッキングエリアコードを含むトラッキングエリア更新要求メッセージを受信し、UEが回線交換音声サービスを必要とすると決定すると、トラッキングエリアコードに基づいて、基地局が回線交換音声サービスを提供しないと決定し、トラッキングエリア更新拒否メッセージをUEに送る。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ電気通信ネットワークを動作させる方法であって、前記セルラ電気通信ネットワークは、第1の移動体通信事業者のための第1の基地局と、第2の基地局と、管理ノードとを含み、前記管理ノードは、トラッキングエリアコードに基づいて、前記トラッキングエリアコードに関係付けられた基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するように構成され、前記方法は、
前記第1の基地局の少なくとも一部がエネルギー節約モードに入るべきであると決定するステップと、
前記決定に応答して、第1の回線交換音声サービスの継続性を保証するエネルギー節約ソリューションを識別するステップと、
前記第1の基地局によってサポートされる前記第1の回線交換音声サービスが、エネルギー節約モードに入るように、
前記第1の基地局が前記第1の回線交換音声サービスをサポートしないことを示す第1のトラッキングエリアコードを前記第1の基地局が使用するように、
前記識別されたエネルギー節約ソリューションに従って前記第1の基地局の再構成を引き起こすステップと、
前記第2の基地局による前記第1の回線交換音声サービスのサポートを継続するステップとを含み、ここにおいて、前記第2の基地局は、前記第2の基地局が前記第1の回線交換音声サービスをサポートすることを示す第2のトラッキングエリアコードを使用する、方法。
【請求項2】
前記第1の回線交換音声サービスの提供を継続するステップは、前記第2の基地局が第2の回線交換音声サービスを使用可能にすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の基地局は、第2の移動体通信事業者のためのものであり、前記方法は、
前記第2の基地局が前記第1の移動体通信事業者のユーザと通信するように構成されるように、前記第2の基地局の再構成を引き起こすステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記セルラ電気通信ネットワークは第3の基地局をさらに含み、前記第1の基地局は第2のサービスも提供し、前記第1の基地局の再構成を引き起こすステップは、前記第1の基地局が前記第1の回線交換音声サービス及び前記第2のサービスのためのエネルギー節約モードに入ることを含み、前記方法は、前記第3の基地局が前記第2のサービスの提供を継続することをさらに含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記第3の基地局は、第2又は第3の移動体通信事業者のためのものであり、前記方法は、
前記第3の基地局が前記第1の移動体通信事業者のユーザと通信するように構成されるように、前記第3の基地局の再構成を引き起こすステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記決定するステップは、複数の候補エネルギー節約ソリューションの評価を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記評価は、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局の負荷の尺度、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局の容量の尺度、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局がそれぞれの移動体通信事業者のポリシーに基づいてエネルギー節約モードに入ることの望ましさの尺度、前記第1の基地局が前記第2の移動体通信事業者のポリシーに基づいて前記第2の基地局を補償するための劣化したサービスの損害の尺度、エネルギー節約モードに入る前記第2の基地局によって節約されるエネルギーの尺度、及び前記第1の基地局が前記第2の基地局を補償するために消費される追加のエネルギーの尺度を含む群のうちの1つ以上に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
中立ホストコントローラ上で実施される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記セルラ電気通信ネットワークが、エネルギー節約ソリューションをトリガするための少なくとも1つの条件を満たす初期ステップをさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの条件は、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局における負荷の尺度、及び/又は前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局のエネルギー消費の尺度を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項1から10のうちのいずれか一項に記載のステップを実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ読取可能キャリア媒体。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項に記載のステップを実行するように構成されたプロセッサを有するネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラ電気通信ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
セルラ電気通信ネットワークは、ワイヤレス通信を介して複数のユーザ機器(UE)に音声及びデータサービスを提供する基地局を含む。基地局は、(少なくとも部分的に)セルサイトに位置付けられ、セルサイトは、基地局を動作させるためのサポートインフラストラクチャ(電源など)をさらに含む。従来のアーキテクチャでは、セルサイト及び基地局は、単一の移動体通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)によって所有及び動作され、基地局は、そのMNOのコアネットワークのみに接続する。基地局は、典型的には、アンテナ支持体(例えば、支柱、アンテナフレーム、又は屋上取付け具)、1つ以上のアンテナ、及び1つ以上のコントローラ(例えば、無線ネットワークコントローラ(RNC))を含む。
【0003】
MNOが協働してインフラストラクチャを共有できる方法がいくつかある。共有MNOインフラストラクチャの最も基本的な例は、サイト共有として知られており、物理的なセルサイトがMNO間で共有されるが、各MNOが基地局機器(例えば、支柱、アンテナ、及びコントローラ)の所有権及び制御を維持するものである。基地局サポート機器(例えば電源)は、サイト共有配置では、MNO間で共有されてもよいし、又は共有されなくてもよい。共有MNOインフラストラクチャのさらなる例では、支柱共有として知られているものがあり、基地局の支柱(又は同等のアンテナ支持体)がMNO間で共有されるが、各MNOが残りの基地局機器(アンテナ及びコントローラ)の所有権及び制御を維持する。これもまた、基地局サポート機器(例えば電源)は、支柱共有配置では、MNO間で共有されてもよいし、又は共有されなくてもよい。
【0004】
共有MNOインフラストラクチャのより広範な形態が、マルチオペレータ無線アクセスネットワーク(MORAN:Multi-Operator Radio Access Network)として知られており、セルサイト、基地局機器、基地局サポート機器が、MNO間で共有される。基地局機器は、各オペレータの公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN:Public Land Mobile Network)識別子をそれぞれの信号中で送信するなどによって、すべてのMNOのUEと通信するように構成されなければならないが、各MNOの専用スペクトルレンジ内で通信しなければならない。基地局機器はまた、適切なMNOのコアネットワークにトラフィックを方向付けるように構成されなければならない。類似した配置がマルチオペレータコアネットワーク(MOCN:Multi-Operator Core Network)として知られており、セルサイト、基地局機器、及び基地局サポート機器が、これもまたMNO間で共有され、また異なるMNOのUEと通信するために共有スペクトルレンジも使用してもよい。
【0005】
共有インフラストラクチャのさらなる代替形態は、セルサイト、基地局、及び基地局サポート機器が、第3者によって所有及び/又は管理され、1つ以上のMNOが、第3者のインフラストラクチャ上で動作するものである。これは「中立ホスト(neutral host)」として知られている。
【0006】
現代のセルラ電気通信ネットワークの課題は、MNOがエネルギー効率目標を満たすことである。これらの目標は、MNOの基地局が提供することができるカバレッジ及び最大容量を押し下げる恐れがある。この懸念に対処するために、基地局がエネルギー節約モード(ここでは、すべてではないがほとんどの動作が一時停止される)に入ることを可能にするエネルギー節約機構が導入された。エネルギー節約基地局によって以前にサービス提供されたUEへのサービスの継続性を保証するために、UEは、1つ以上の近隣基地局に転送されてもよい。近隣基地局は、サービスを提供するためにそのカバレッジエリアを変更してもよい。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1の態様にしたがうと、セルラ電気通信ネットワークを動作させる方法が提供され、セルラ電気通信ネットワークは、第1の移動体通信事業者のための第1の基地局と、第2の基地局と、管理ノードとを含み、管理ノードは、トラッキングエリアコードに基づいて、トラッキングエリアコードに関係付けられた基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するように構成され、方法は、第1の基地局の少なくとも一部がエネルギー節約モードに入るべきであると決定するステップと、決定に応答して、第1の回線交換音声サービスの継続性を保証するエネルギー節約ソリューションを識別するステップと、第1の基地局によってサポートされる第1の回線交換音声サービスが、エネルギー節約モードに入るように、第1の基地局が第1の回線交換音声サービスをサポートしないことを示す第1のトラッキングエリアコードを第1の基地局が使用するように、識別されたエネルギー節約ソリューションに従って第1の基地局の再構成を引き起こすステップと、第2の基地局による第1の回線交換音声サービスのサポートを継続するステップとを含み、ここにおいて、第2の基地局は、第2の基地局が第1の回線交換音声サービスをサポートすることを示す第2のトラッキングエリアコードを使用する。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、プログラムがコンピュータによって実行されるとき、コンピュータに本発明の第1の態様のステップを実行させる命令を備える、コンピュータプログラムが提供される。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様のステップを実行するように構成されたプロセッサを有するネットワークノードが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明をより良く理解されることができるために、その実施形態が、ほんの一例として、添付の図面を参照して説明される。
【
図1】
図1は、本発明のセルラ電気通信ネットワークの実施形態の概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の方法の第1及び第2の実施形態で実施される第1のプロセスを図示するフロー図である。
【
図3】
図3は、本発明の方法の第1及び第2の実施形態で実施される第2のプロセスを図示するフロー図である。
【
図4】
図4は、本発明の方法の第1の実施形態を実施するセルラ電気通信ネットワークの第1の構成の概略図である。
【
図5】
図5は、
図4のセルラ電気通信ネットワークの第2の構成の概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の方法の第1の実施形態を図示するフロー図である。
【
図7】
図7は、本発明の方法の第2の実施形態を実施するセルラ電気通信ネットワークの第1の構成の概略図である。
【
図8】
図8は、
図7のセルラ電気通信ネットワークの第2の構成の概略図である。
【
図9】
図9は、本発明の方法の第2の実施形態を図示するフロー図である。
【
図10】
図10は、本発明の方法の第1及び第2の実施形態で実施されるさらなるプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、
図1を参照してセルラ電気通信ネットワーク1の第1の実施形態について説明する。
図1は、支柱20及び基地局サポート機器30(単一のユニットとして示されているが、例えば電源、冷却ユニット等の複数の構成要素を備えていてもよい)を含むセルサイト10を図示する。セルサイト10、支柱20、及び基地局サポート機器30は、第1の移動体通信事業者(MNO)及び第2のMNOによって共有されている。第1のMNOは、第1の基地局100を、1つ以上のトランシーバが支柱20に位置付けられ、任意の処理機器がセルサイト10内に位置付けられるように、セルサイトに配備する(そして基地局サポート機器30を利用してもよい)。第2のMNOもまた、第2の基地局200を、第2の基地局200のための1つ以上のトランシーバが支柱20に位置付けられ、任意の処理機器がセルサイト10内に位置付けられるように、セルサイト10に配備する(これもまた、基地局サポート機器30を利用してもよい)。第1の基地局100及び第2の基地局200の処理機器は、専用ハードウェア上で動作してもよく、又は共通ハードウェアプラットフォーム上の仮想化環境で動作してもよい。
【0012】
図1はまた、中立ホストサイト40を図示する。中立ホストサイト40は、第1の基地局100及び第2の基地局200とのトランスポート接続、第1のMNOのコアネットワークとの第1のバックホール接続、及び第2のMNOのコアネットワークとの第2のバックホール接続を有する。これらの接続は、典型的には光ファイバ接続である。中立ホストサイト40は、コントローラ42及びルータ44を含む。ルータ44は、第1のMNOのコアネットワークへの/からの第1の基地局100のためのトラフィックをルーティングし、第2のMNOのコアネットワークへの/からの第2の基地局200のためのトラフィックをルーティングすることを担う。コントローラ42は、セルサイトにおける共有動作の管理及び本発明の方法の実施形態の実施を担う(以下で説明する)。
【0013】
第1の基地局100及び第2の基地局200はそれぞれ、トラッキングエリアコードを送信するように構成される。以下の実施形態では、第1の基地局100は、第1の基地局100が第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する場合に第1のトラッキングエリアコードを送信し、第1の基地局100が第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない場合に第2のトラッキングエリアコードを送信するように構成される。同様に、第2の基地局100は、第2の基地局100が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する場合、第3のトラッキングエリアコードを送信し、第2の基地局100が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない場合、第4のトラッキングエリアコードを送信するように構成される。
【0014】
第1のMNOのコアネットワークは、第1のモビリティ管理エンティティ(MME)を含む。第2のMNOのコアネットワークは、第2のMMEを含む。第1のMMEは、トラッキングエリアコードのデータベースを記憶し、トラッキングエリアコードの第1のセットは、第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局に関係付けられ、トラッキングエリアコードの第2のセットは、第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない基地局に関係付けられる。この実施形態では、第1のMMEのデータベースに記憶されたトラッキングエリアコードの第1のセットは、第1のトラッキングエリアコードを含み、第1のMMEのデータベースに記憶されたトラッキングエリアコードの第2のセットは、第2のトラッキングエリアコードを含む。
【0015】
同様に、第2のMMEは、トラッキングエリアコードのデータベースを記憶し、トラッキングエリアコードの第1のセットは、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局に関係付けられ、トラッキングエリアコードの第2のセットは、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない基地局に関係付けられる。この実施形態では、第2のMMEのデータベースに記憶されたトラッキングエリアコードの第1のセットは、第3のトラッキングエリアコードを含み、第2のMMEのデータベースに記憶されたトラッキングエリアコードの第2のセットは、第4のトラッキングエリアコードを含む。
【0016】
本発明の方法の実施形態についてより詳細に説明する前に、(これらの実施形態で使用される)2つのプロセスの概要を説明する。第1のプロセスは、エネルギー節約トリガ機構である。(
図2に示す)この第1のプロセスの第1のステップS101において、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100及び第2の基地局200についての複数のメトリックをモニタリングする。これらのメトリックには、
・使用されている無線リソースの割合又は無線容量の割合としての無線スループットなどの負荷の尺度、
・エネルギー消費量の尺度(二酸化炭素排出量の同等の測定単位に変換されてもよい)、
・各サービスオファリング(service offering)及びコミットメント(commitment)の識別子、が含まれる。
【0017】
第2のステップS103において、中立ホストコントローラ42は、モニタリングされた各基地局についての複数のメトリックのうちの1つ以上が、(例えば、補償基地局になるために)エネルギー節約ソリューションに含めるための少なくとも1つの基準を満たすかどうかを決定する。これらのエネルギー節約ソリューションについては、以下で詳述する第2のプロセスでより詳細に説明する。基準は、例えば、基地局が、エネルギー節約モードに入っている別の基地局を補償することができるくらい十分に低い負荷を有すること、又は基地局が、通常(アクティブ)モードからエネルギー節約モード又は補償モードのいずれかへの切り替えを禁止する任意のサービスオファリング/コミットメントを有さないことを、負荷の尺度が示すものであってもよい。少なくとも1つの基準を満たすすべての基地局を、候補のエネルギー節約ソリューションに含めるために識別する。基地局についてのすべてのメトリックが基準を満たさない場合、その基地局を、候補のエネルギー節約ソリューションに含めるようには識別しない。
【0018】
ステップS105において、中立ホストコントローラ42は、モニタリングされた各基地局についての複数のメトリックのうちの1つ以上が少なくとも1つのエネルギー節約基準を満たすかどうかを決定し、例えば、しきい値を下回る負荷の尺度は、十分に低い負荷を示し、しきい値を上回るエネルギー消費量の尺度は、基地局(又はMNO)が、過剰なエネルギーを消費しており、及び/又は(MNOのエネルギー目標に基づいて)過剰な単位の二酸化炭素排出量の原因であること、及び/又は基地局が、エネルギー節約モードに入ることを禁止するサービスオファリング/コミットメントを実施しないことを示す。基地局についてのこれらのメトリックのうちの1つ以上が少なくとも1つの基準を満たす場合、中立ホストコントローラは、その基地局を、第2のプロセスで可能性のあるエネルギー節約基地局として含めるために識別する。基地局についてのすべてのメトリックが、関連する基準を満たさない場合、その基地局を、第2のプロセスで可能性のあるエネルギー節約基地局として識別しない。いったんすべての基地局についてのすべてのメトリックを分析し、少なくとも1つの基地局を、可能性のあるエネルギー節約基地局として含めるために識別すると、第2のプロセスがトリガされる。
【0019】
好適なエネルギー節約ソリューションを決定するための第2のプロセスを
図3に示す。概要としては、この中立ホストコントローラ42は、第1のプロセスの結果に基づいて複数の候補エネルギー節約ソリューションを評価する。中立ホストコントローラ42は、(第1のプロセスで)可能性のあるエネルギー節約基地局として識別された基地局のうちの1つ以上がエネルギー節約モードに入り、エネルギー節約ソリューションの一部として含めるために識別された1つ以上の基地局が、エネルギー節約モード、通常(アクティブ)モード、又は補償モードで作動する、候補エネルギー節約ソリューションのすべての可能なバリエーションを評価する。各候補について、中立ホストコントローラ42は、基地局がエネルギー節約モードに入る適性(suitability)の重み付きスコア(「エネルギー節約スコア」)を、その候補ソリューションでエネルギー節約モードに入る基地局ごとに評価し、基地局が補償モードで作動する適性を表す重み付きスコア(「補償スコア」)を、その候補ソリューションで補償モードに入る基地局ごとに評価し、これらのエネルギー節約スコアと補償スコアを合計して、その候補ソリューションについての総合スコアを得る。
【0020】
例えば、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100がエネルギー節約モードに入り、第2の基地局200が補償モードに入る、第1の候補エネルギー節約ソリューションを評価する。第1のステップS201において、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100のエネルギー節約スコア及び第2の基地局200の補償スコアを評価する。エネルギー節約スコアESは、以下のように評価される。
【数1】
【0021】
ここで、
・nは、エネルギー節約モードに入ることについて評価されている基地局の識別子であり、
・iは、評価されている候補ソリューションの識別子であり(いくつかの異なる候補ソリューションが存在する場合に同じ基地局について異なるESスコアがあり得るため)、
・Lは、0から1の間の値に正規化された、基地局nの負荷を表し、
・Dは、0から1の間の値に正規化された、基地局nについてのエネルギー節約の望ましさ(desirability)(以下でより詳細に説明する)を表し、
・Cは、0から1の間の値に正規化された、評価されている候補ソリューションの1つ以上の補償基地局によって基地局nが補償されるときの基地局nのユーザ及び各補償基地局のユーザの損害(cost)(これもまた以下でより詳細に説明する)を表す。
【0022】
MNOのポリシーに基づいて、重み付けが、各係数L、D、及びCに適用されてもよい。
【0023】
補償スコアCompは、以下のように評価される。
【数2】
【0024】
ここで、
・nは、補償モードに入ることについて評価されている基地局の識別子であり、
・iは、評価されている候補ソリューションの識別子であり(いくつかの異なる候補ソリューションが存在する場合に同じ基地局について異なる補償スコアがあり得るため)、
・SCは、0から1の間の値に正規化された、基地局nのスペア容量を表す(例えば、基地局の総容量に基づく)。
【0025】
ステップS203において、エネルギー節約スコアと補償スコアが合計されて、第1の候補エネルギー節約ソリューションについての総合スコアを決定する。第2のプロセスは、次いでステップS201にループバックして、残りの候補エネルギー節約ソリューションについての総合スコアを評価する。次いで、最も高い総合スコアを有するエネルギー節約ソリューションが、実施されるべきエネルギー節約ソリューションとして選択される(ステップS205)。
【0026】
望ましさ係数(desirability factor)Dは、関連するMNOのポリシーに基づく、エネルギー節約モードに入る基地局nにとっての利益の評価である。この評価を実行するために、中立ホストコントローラ42は、メモリに、望ましさ係数を決定するための各MNOのポリシーを記憶し、基地局についての望ましさ係数を評価するときに、関連するポリシーを検索する。各ポリシーは、
・基地局のエネルギー消費量目標に対する基地局のエネルギー消費量の尺度、及び/又は、
・エネルギー節約モードに入る基地局nを補償するために補償モードに入る1つ以上の基地局が必要とする追加のエネルギーだけオフセットされた、組合せiにおけるエネルギー節約モードに入ることによって基地局nによって節約されるエネルギーの推定値、のうちの1つ以上に基づいてもよい。
【0027】
基地局のエネルギー消費量の尺度は、MNOの目標に対する、エネルギーの単位又はその二酸化炭素排出量の単位の同等物(エネルギーの各単位について排出された二酸化炭素量に基づく)に基づいてもよい。MNOの目標はまた、例えば1か月にわたる、累積目標であってもよい。
【0028】
損害係数(cost factor)は、エネルギー節約モードに入る基地局のユーザ、又は1つ以上の補償基地局のユーザの任意の損害を表す。これは、補償基地局によってサービス提供されているときにユーザが経験するサービス低下の損害、又はエネルギー節約基地局を補償するために補償基地局のうちの1つが被る損害(エネルギー節約基地局及び補償基地局が異なる移動体通信事業者のものである場合にMOCNモードに切り替わるのに必要なリソースなど)であるかもしれない。これもまた、この評価を実行するために、中立ホストコントローラ42は、メモリに、損害係数を決定するための各MNOのポリシーを記憶し、基地局についての損害係数を評価するときに関連するポリシーを検索する。各ポリシーは、
・エネルギー節約モードに入る基地局によって提供されたサービス、
・エネルギー節約モードに入る基地局のサービスコミットメント、
・補償モードに入る基地局が、エネルギー節約モードに入る基地局のサービスオファリング/コミットメントを補償する能力、のうちの1つ以上に基づいてもよい。
【0029】
サービスオファリング及びコミットメントは、特定のサービスを提供しないことに対する相対的な損害と相関するように重み付けられてもよい。したがって、コミットされたサービスを提供しないことに対してより重大なペナルティがあるかもしれないので、サービスコミットメントのほうが、サービスオファリングよりも大きい重みが与えられてもよい。
【0030】
本発明の方法の実施形態に図示したように、エネルギー節約モードに入る基地局は、回線交換音声サービスを提供する(又は提供することにコミットする)ことができる。補償モードに入る基地局が回線交換音声サービスを提供することができない場合、劣化したサービスの損害は比較的高い。同様に、エネルギー節約モードに入る基地局は、補償モードに入る基地局によって提供できない、超低遅延、超高信頼性サービスなど、調整されたサービスを提供することができる。この場合も、劣化したサービスの損害が比較的高くなる。
【0031】
上述したように、任意の所定の配置のために複数の候補エネルギー節約ソリューションが利用可能である。両方が可能性のあるエネルギー節約基地局である第1及び第2の基地局を有する最も基本的なシナリオでは、第1の基地局がエネルギー節約モードに入り、第2の基地局が補償モードに入るか、又は第2の基地局がエネルギー節約モードに入り、第1の基地局が補償モードに入るという、少なくとも2つの候補エネルギー節約ソリューションが利用可能である。しかしながら、エネルギー節約モード又は補償モードへの切り替えについて評価されている第3の基地局があるとき、及び/又は各基地局が複数のプロトコルにしたがってユーザにサービス提供し、これらのサービスがエネルギー節約モード又は補償モードに独立して切り替えられてもよいとき、及び/又は各基地局が、UEとの通信のために複数のスペクトルレンジ(複数の「キャリア」)を使用し、各キャリアがエネルギー節約モード又は補償モードに独立して切り替えられてもよいときなど、評価されてもよいさらに多くのオプションが存在してもよい。基地局が(例えば、異なるプロトコル又は異なるキャリアを介する)複数のアクセスオプションを提供するシナリオでは、第1及び第2のプロセスは、複数のアクセスオプションのうちの各々に対してそれらの分析を実行してもよい。すなわち、第1のプロセスは、各アクセスオプションについてメトリックを分析して、候補エネルギー節約ソリューションに含めるために各アクセスオプションをマークするかどうか、及びエネルギー節約モードに入るように各アクセスオプションをマークするかどうかを決定してもよく、第2のプロセスは、各アクセスオプションが、エネルギー節約モード、通常(アクティブ)モード、又は補償モードのいずれかで作動する複数の候補エネルギー節約ソリューションを分析してもよい。
【0032】
本発明の方法のいくつかの実施形態について説明する。各実施形態では、第1及び第2の基地局100、200は、(
図4に示すように)第1の基地局100が「4G」サービス(すなわち、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))のリリース8からリリース14のうちの1つ以上に基づく)及び「5G」サービス(すなわち、リリース15及び5Gサービスと見なされる3GPPの任意の後続のリリースのうちの1つ以上に基づく)を提供するように構成され、第2の基地局200が4G及び5Gサービスを提供するように構成され、さらに「2G」サービス(すなわち、欧州電気通信規格協会(ETSI)の移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))仕様のうちの1つ以上に基づく)を提供するように構成される初期構成にある。したがって、第1の基地局100は、VoIP(ボイスオブインターネットプロトコル)(Voice of Internet Protocol)テクノロジーを介して音声サービスを提供し、第2の基地局200は、任意の4G及び5Gユーザに対してVoIPを介して、又は2Gユーザに対して回線交換音声サービスを介して音声サービスを提供する(2G音声サービスはすべての音声サービスに使用され、4G/5Gはデータサービスに使用されることができるので、VoIP4G/5Gサービスはオプションである)。
【0033】
この初期構成では、第1の基地局100は、(第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないことを示す)第2のトラッキングエリアコードをブロードキャストし、第2の基地局200は、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す)第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストする。
【0034】
次に、
図4から
図6を参照して、本発明の方法の第1の実施形態について説明する。上述したように、
図4は、セルラ電気通信ネットワークの初期構成を表す。この実施形態の第1のステップ(ステップS301)では、
図6の流れ図に示すように、中立ホストコントローラ42は、(
図2に関連して上述したような)第1のプロセスを実行し、エネルギー節約しきい値が満たされたと決定する。これは、この実施形態の第2のステップ(ステップS303)をトリガし、中立ホストコントローラ42は、(
図3に関連して上述したような)第2のプロセスを実行して、(エネルギー節約モード、通常(アクティブ)モード、又は補償モードのいずれかで作動する基地局のすべてのバリエーションに基づいて、ここで、エネルギー節約モードに入る基地局は、第1のプロセスにおいて可能性のあるエネルギー節約基地局として識別された基地局を含む)候補エネルギー節約ソリューションごとに(エネルギー節約スコア及び補償スコアに基づいて)総合スコアを評価する。この実施形態では、エネルギー節約オプションは以下を含む:
1.第1の基地局100は、すべてのサービス(すなわち、その4G及び5Gサービス)に対してエネルギー節約モードに入り、第2の基地局200は、第1の基地局の4G及び5Gサービスに対して補償モードに入る;
2.第2の基地局200は、すべてのサービス(すなわち、その2G、4G、及び5Gサービス)に対してエネルギー節約モードに入り、第1の基地局100は、第2の基地局の4G及び5Gサービスのみに対して補償モードに入る;
3.第2の基地局200は、その2G及び4Gサービスのためのエネルギー節約モードに入り(したがって、その5Gサービスを維持し)、第1の基地局100は、2Gサービスを有効にし、第2の基地局の2G及び4Gサービスのための補償モードに入る。
【0035】
各候補エネルギー節約ソリューションについて評価された総合スコアは、最も適切なエネルギー節約ソリューションがオプション3であることを示す。第1の候補エネルギー節約ソリューションについての全体的なスコアは、(第2の基地局が第1の基地局100のすべてのサービスを提供することができるので)損害係数によってプラスの影響を受けるが、負荷係数(たとえば、第1の基地局100が第1のMNOのポリシーに基づいて比例して高い負荷を有する)、第1の基地局の望ましさ係数(たとえば、第1の基地局100が第1のMNOのポリシーのエネルギー節約目標に基づいて低いエネルギー消費を有する、及び/又は第1の基地局100がエネルギー節約モードに入ることによって多くのエネルギーを節約しない、及び/又は第2の基地局100が第1の基地局100を補償するためにかなりの量の追加のエネルギーを消費する)、及び/又は予備容量係数(たとえば、第2の基地局200が限られた予備容量を有する)のうちの1つ以上からのマイナスの影響を有する。さらに、第2の基地局200がエネルギー節約モードに入る場合、第1の基地局100は2Gサービスを補償することができないので、損害係数についての第2の候補エネルギー節約ソリューションについての全体的なスコアに対して著しいマイナスの影響がある。しかしながら、第3のエネルギー節約オプションは、第2の基地局200によって以前に提供された2Gサービスを補償することができるように、第1の基地局100が2Gサービスを有効にすることを伴う。したがって、第3の候補エネルギー節約ソリューションの損害係数は、第2の候補エネルギー節約ソリューションと同じマイナスの影響を有さず、したがって、第3の候補エネルギー節約ソリューションは、第2の候補エネルギー節約ソリューションよりも大きい総合スコアを有する。
【0036】
さらに、この例では、第3の候補エネルギー節約ソリューションは、第1の候補エネルギー節約ソリューションよりも大きい総合スコアを有する。(第1の基地局100が現在2Gサービスを提供しているときにより多くのエネルギーを消費することに起因して)望ましさ係数からのより大きなマイナスの影響があるかもしれないが、負荷係数、第1の基地局の望ましさ係数の別の係数(たとえば、エネルギー節約モードに入る第2の基地局200によって節約されるエネルギー)、及び/又は予備容量係数のうちの1つ以上からのより多くのプラスの影響があり、その結果、第1の候補エネルギー節約ソリューションよりも第3の候補エネルギー節約ソリューションの方が全体的なスコアが大きくなる。したがって、中立ホストコントローラ42は、第3のエネルギー節約ソリューションを選択する。
【0037】
ステップS305において、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100に2Gサービスを有効にさせるための命令メッセージを第1の基地局100に送る。これに応答して、ステップS307において、第1の基地局100は、2G無線機能を有効にし、(以前は第1の基地局100によって使用されていなかった)第1のMNOの2G認可スペクトルを利用することによって、2Gサービスを有効にする。他のインプリメンテーションでは、第1の基地局100は、他のプロトコルからのスペクトル(たとえば、2Gサービスのために使用されるべき第1のMNOの4G及び/又は5Gスペクトル)を再割当て(「リファーム」)(refarm)するか、(たとえば、スペクトル共有合意の下で)2Gサービスのために第2のMNOの認可スペクトルのうちのいくつかを使用するか、共有認可スペクトル(たとえば、認可共有アクセス)又は無認可スペクトルを使用してもよい。
【0038】
ステップS309において、中立ホストコントローラは、第1の基地局100に命令メッセージをさらに送り、第1の基地局100に、第2の基地局200を補償するように再構成させる。これは、MORAN構成からMOCN構成への切り替えを含み、第1の基地局100は、第1のMNOの公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)識別子と第2のMNOのPLMN識別子の両方の送信を開始し、第2の基地局200によってサービス提供されているすべてのユーザのハンドオーバー及びリダイレクションを受け入れる。この再構成の一部として、第1の基地局100は、第1のMNOのコアネットワークの第1のMMEと第2のMNOのコアネットワークの第2のMMEの両方に接続する。第1の基地局100は、少なくとも第2のMNOのネットワークのユーザに対して2Gサービスを有効にしているので、第1の基地局100は、第2のMMEから、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す第3のトラッキングエリアコードを取り出す。そして、第1の基地局100は、この第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストする。
【0039】
加えて、第1の基地局100の新たに有効化された2Gサービスが第1のMNOのネットワークのユーザによっても使用されてもよいシナリオでは、第1の基地局100は、第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることに加えて、第2のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることから(第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスも提供することを示す)第1のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることに切り替える。
【0040】
ステップS311において、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100によって現在サービス提供されている第2のMNOのユーザのための任意の2G及び/又は4Gトラフィックが第1の基地局100と第2のMNOのコアネットワークとの間でルーティングされるように、中立ホストルータを再構成する。
【0041】
ステップS313において、中立ホストコントローラ42は、命令メッセージを第2の基地局200に送り、第2の基地局に、その2G及び4Gサービスのためのエネルギー節約モードに入らせる。この再構成の一部として、第2の基地局200は、第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることから、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないことを示す)第4のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることに切り替える。ネットワークの最終状態を
図5に図示する。
【0042】
したがって、この第1の実施形態は、回線交換サービス(2Gサービス)を考慮したエネルギー節約ソリューションを提供し、その結果、回線交換サービスは、エネルギー節約ソリューションのインプリメンテーションに続いて維持される。そのようなソリューションは、最大量のエネルギー節約を提供しないかもしれないが、ユーザは、依然として、ユーザの回線交換サービスを維持する。さらに、エネルギー節約スコア及び補償スコアにおける様々な係数の重み付けを調整することによって、MNOは、エネルギー節約又はサービス維持のいずれかに有利に働くようにネットワークの応答を調整することができる。
【0043】
この第1の実施形態はまた、回線交換音声サービスを必要とするユーザ機器(UE)(たとえば、4G及び5Gセルラ電気通信プロトコルの音声サービス用に構成されていないUE)が、もはや回線交換音声サービスを提供しない基地局に接続しないことを保証する際に、追加の利益を提供する。このプロセスは、
図10のフロー図によって図示される。第2の基地局200に接続されていない、回線交換音声サービスを必要とするUEが、第2の基地局200によってブロードキャストされた第4のトラッキングエリアコードを受信したとき、UEは、トラッキングエリアコード更新プロセスを開始することができる。このプロセスの一部として、UEは、(ステップS601で第2のMMEにおいて受信された)第4のトラッキングエリアコードを含むトラッキングエリア更新要求を、第2の基地局200を介して第2のMMEに送る。トラッキングエリア更新要求を受信すると、ステップS603において、第2のMMEは、UEの能力に基づいて、UEが回線交換音声サービスを必要とするかどうかを決定する。これらの能力は、(以前の能力シグナリング手順から)第2のMMEに既に知られていてもよく、又はトラッキングエリア更新要求の受信時に(例えば、ホーム加入者サーバ(HSS)からその加入状態を取得することによって)取得されてもよい。この例では、第2のMMEは、UEが回線交換音声サービスを必要としていると決定し、プロセスはステップS605に進み、第2のMMEは、第2の基地局200が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供するか否かを決定する。これは、この実施形態では、第4のトラッキングエリアコードが、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局に関係付けられているか否かを決定するために、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供するか、又は第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない基地局のためのものとしてそれぞれマークされた)トラッキングエリアコードのそのデータベースを用いてルックアップ動作を実行することによって達成される。この例では、第2のMMEは、このルックアップ動作から、第2の基地局200が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないと決定する。したがって、ステップS607において、第2のMMEは、トラッキングエリア更新拒否メッセージをUEに送る。これは、第2の基地局200が回線交換音声サービスを提供しないとき、UEが第2の基地局200に接続するのを防ぐ。
【0044】
さらに、この実施形態では、トラッキングエリア更新拒否メッセージは、UEに、禁止トラッキングエリアコードのリストを第4のトラッキングエリアコードで更新させる原因コードを含む。これは、UEが、上記で概説したトラッキングエリア更新/拒否プロセスを実行する必要なしに、第4のトラッキングエリアコードを送信する任意の基地局に接続することを防止することになる。禁止トラッキングエリアコードのこのリストは、リセットされるまでUEに記憶される。
【0045】
拒否されたトラッキングエリア更新要求に続いて、UEは、回線交換音声サービスを可能にした第1の基地局100のような、回線交換音声サービスを提供する基地局に接続することができる。すなわち、
図10の上記のプロセスに続いて、UEが第1の基地局100によってブロードキャストされた第3のトラッキングエリアコードを受信し、トラッキングエリア更新要求を第1の基地局100に送るとき、第1の基地局100は、(MOCNモードへの切替えの一部として第2のMNOのコアネットワークに確立された接続を使用して)トラッキングエリア更新要求メッセージを第2のMMEに転送する。第2のMMEは、第1の基地局100によってブロードキャストされた第3のトラッキングエリアコードが、第1の基地局100が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示すと決定し、それに応答して、UEが第1の基地局100に接続することを許可するトラッキングエリア更新受諾メッセージをUEに送る(ステップS609)。
【0046】
図7から
図9を参照して、本発明の方法の第2の実施形態について説明する。
図7は、セルサイトに第1、第2及び第3の基地局100、200、300を含む、初期状態のネットワークを図示する。第1及び第2の基地局100、200は、上記の第1の実施形態で説明されたものと同一であり、第3の基地局300は、セルサイト10の同じ支柱20上にさらに配備される。第3の基地局300は、第3のMNOによって動作され、中立ホストは、(コントローラ42を介して)第3の基地局300を管理することと、(ルータ24を介して)第3の基地局300と第3のMNOのコアネットワークとの間でトラフィックをルーティングすることとを担う。第3のMNOのコアネットワークは第3のMMEも含み、第3のMMEは、トラッキングエリアコードの第1のセットが第3のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局のためのものであり、トラッキングエリアコードの第2のセットが第3のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない基地局のためのものである、トラッキングエリアコードのデータベースも含む。この実施形態では、第3のMMEのデータベース内のトラッキングエリアコードの第1のセットは、第5のトラッキングエリアコードを含み、第3のMMEのデータベース内のトラッキングエリアコードの第2のセットは、第6のトラッキングエリアコードを含む。
【0047】
第3の基地局300は、そのユーザに2Gサービス、4Gサービス、及び5Gサービスを提供するように構成される。
【0048】
この初期構成では、第1の基地局100は、(第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないことを示す)第2のトラッキングエリアコードをブロードキャストし、第2の基地局200は、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す)第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストし、第3の基地局300は、(第3のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す)第5のトラッキングエリアコードをブロードキャストする。
【0049】
この第2の実施形態の第1のステップ(S501)では、
図9の流れ図に示すように、中立ホストコントローラ42は、(
図2に関連して上述したような)第1のプロセスを実行し、少なくとも1つの基地局についてのエネルギー節約しきい値が満たされたと決定する。これは、この実施形態の第2のステップ(ステップS503)をトリガし、中立ホストコントローラ42は、(
図3に関連して上述したように)第2のプロセスを実行して、各候補エネルギー節約ソリューションについて(エネルギー節約スコア及び補償スコアに基づいて)総合スコアを評価する。それぞれが複数のプロトコルを有する3つの基地局があるので、利用可能な多くの異なる候補エネルギー節約ソリューションがある(すべてがこの説明で識別されるわけではない)。この実施形態では、第1の基地局100がエネルギー節約モードに入ることを伴うすべてのオプションは、(たとえば、負荷係数、望ましさ係数、及び/又は損害係数のうちの1つ以上のマイナスの影響により)比較的低い総合スコアを生成する。さらに、2Gサービスの継続性を保証しないすべてのオプション(すなわち、第2の基地局200及び第3の基地局300の一方又は両方が少なくともそれらの2Gサービスに関してエネルギー節約モードに入り、2Gサービスに対する補償が別の基地局によって提供されないとき)はすべて、(たとえば、損害係数のマイナスの影響により)非常に低い総合スコアを有する。この第2の実施形態では、最大総合スコアを有する候補エネルギー節約ソリューションは、第2の基地局200がその2G及び4Gサービスのためのエネルギー節約モードに入り(したがって、その5Gサービスを維持し)、第1の基地局100がその4Gサービスを補償し、第3の基地局300がその2Gサービスを補償することである。
【0050】
ステップS505において、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100に命令メッセージを送り、第1の基地局100に、第2の基地局200の4Gサービスを補償するように再構成させる。これは、MORAN構成からMOCN構成への切替えを含み、MOCN構成では、第1の基地局100が、4G送信のために第1のMNOの公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)識別子と第2のMNOのPLMN識別子の両方の送信を開始し、第2の基地局200によってサービス提供されているすべての4Gユーザのハンドオーバー及びリダイレクションを受け入れる。
【0051】
ステップS507において、中立ホストコントローラ42は、命令メッセージを第3の基地局300に送り、第3の基地局300に、第2の基地局200の2Gサービスを補償するように再構成させる。これはまた、MORAN構成からMOCN構成への切替えを含み、MOCN構成において、第3の基地局300は、2G送信のために第2のMNOのPLMN識別子と第3のMNOのPLMN識別子の両方を送信することを開始し、第2の基地局200によってサービス提供されているすべての2Gユーザのハンドオーバー及びリダイレクションを受け入れる。第3の基地局300はまた、(第3のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す第5のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることに加えて)第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す第3のトラッキングエリアコードを第2のMMEから取り出し、その後、第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストする。
【0052】
ステップS509において、中立ホストコントローラ42は、第1の基地局100によって現在サービス提供されている第2のMNOの4Gユーザのための任意のトラフィックが第1の基地局100と第2のMNOのコアネットワークとの間でルーティングされ、第3の基地局300によって現在サービス提供されている第2のMNOの2Gユーザのための任意のトラフィックが第3の基地局300と第2のMNOのコアネットワークとの間でルーティングされるように、中立ホストルータ44を再構成する。
【0053】
ステップS511において、中立ホストコントローラ42は、命令メッセージを第2の基地局200に送り、第2の基地局に、その2G及び4Gサービスのためのエネルギー節約モードに入らせる。この再構成に続いて、第2の基地局200は、第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることから、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないことを示す)第4のトラッキングエリアコードをブロードキャストすることに切り替える。ネットワークの最終状態が
図8に図示されている。
【0054】
回線交換音声サービスを必要とする第2のMNOのネットワークのUEが、回線交換音声サービスを提供しない基地局に接続しないことを保証するために、
図10に図示するプロセスの後に、第2の実施形態が続いてもよい。
【0055】
上記の実施形態では、基地局は、MNOがそれぞれの基地局のための同じセルサイト、支柱、及びサポート機器を共有するようにMORANシナリオにある。しかしながら、これは必須ではなく、基地局が別のMNOのユーザにサービス提供するように構成可能である限り、MNO間の任意の形態の共有配置が存在してもよい。さらに、基地局は共有契約に従って再構成されてもよいので、基地局がMORANからMOCN配置に切り替わることは必須ではない。
【0056】
上記第2の実施形態では、第3の基地局300は、同じセルサイトに配備される。しかしながら、第3の基地局は、別のセルサイトに位置付けられ、エネルギー節約モードに入る基地局のユーザにサービスを提供することができるので(これは、第3の基地局のカバレッジエリアの変化によるものかもしれない)、これは必須ではない。さらに、第3の基地局300は、エネルギー節約モードに入る基地局と同じネットワーク事業者によって所有されてもよく、その場合、(PLMNが同じであるので)第3の基地局300がその送信を再構成する必要はない。
【0057】
さらに、当業者は、(
図2に示される第1のプロセスにおける)エネルギー節約スイッチのためのトリガが、エネルギー節約モード又は補償モードに入る1つ以上の基地局に必ずしも基づく必要がないことを理解するであろう。すなわち、隣接する基地局に基づくことができる。さらに、第1のプロセスはそれぞれの基地局で実施されてもよく、トリガ条件を満たした後にメッセージが中立ホストコントローラに送られてもよい(基地局はまた、ネットワーク規模の応答について中立ホストに通知する前に、そのサービスのうちの1つのためにエネルギー節約モードに入るなど、それ自体のエネルギー節約ソリューションを実行してもよい)。
【0058】
上記の実施形態では、回線交換音声サービスはGSM 2Gサービスである。しかしながら、これは必須ではなく、当業者であれば、上記の実施形態が(3GPPによって標準化された)3G音声サービスなどの任意のプロトコルの回線交換音声サービスに適用されてもよいことを理解するであろう。
【0059】
当業者はまた、(
図3に示されるような)上記で詳述された第2のプロセスが例示的であり、回線交換音声サービスの維持がエネルギー節約ソリューションにおける考慮事項である他のプロセスが実施されてもよいことを理解するであろう。
【0060】
上で詳述されたすべての実施形態では、基地局がエネルギー節約モードを終了し、アクティブモードに切り替わって戻るための後続の決定があってもよい。これは、第1のプロセスで使用された同じトリガに基づいてもよく、又は独立したトリガに基づいてもよい。基地局がアクティブモードに戻ると、ユーザは、アクティブモード基地局に転送されて戻ってもよく、補償モード基地局は、アクティブモードに戻ってもよい。中立ホストコントローラ及びルータはまた、ユーザのサービング基地局を介してユーザトラフィックをルーティングするように再構成されてもよい。
【0061】
さらに、上記実施形態は、反復して実行されてもよく、それにより、新たなエネルギー節約ソリューションが最も好適なものとして決定されてもよく、中立ホストコントローラは、関連する基地局に、この新たなエネルギー節約ソリューションに切り替わるように命令してもよい。
【0062】
当業者であれば、上述の様々なプロセスが中立ホストコントローラ上で実行されることが必須ではないことも理解するであろう。すなわち、セルラ電気通信ネットワーク内の任意のエンティティが、上記プロセスを実施することができ、典型的には、オペレータ間の共有配置によってサポートされることになる。
【0063】
上記実施形態では、基地局は、再構成が必要であってもよい。典型的には、再構成は、基地局がリブートすることが必要であり、その結果、ユーザはサービスを失う。したがって、エンハンスメントでは、マルチキャリア基地局を利用することによって、そのようなサービス中断を回避することができる。例えば、マルチキャリア基地局のユーザは、1つのキャリアが未使用キャリアとなるようにキャリア間で転送されてもよく、この未使用キャリアはMOCNモードに再構成されてもよく、それにより、それ自体のオペレータ及び再構成される基地局のオペレータ両方のユーザにサービス提供してもよい。次いで、再構成される基地局のユーザは、マルチキャリア基地局の未使用キャリアに転送されてもよく、その結果、再構成される基地局は、以前にサービス提供したユーザ又はマルチキャリア基地局のユーザに対するサービス中断なく再構成されることができる。さらに、複数の候補ソリューションが存在する上記実施形態では、ネットワークの現在の状態からその最終状態への移行中のユーザへの悪影響が、選択プロセスの一部として分析されてもよい。
【0064】
上記の実施形態では、各基地局によって送信されるトラッキングエリアコードは、その基地局が回線交換音声サービスを提供するか提供しないかを示す。しかしながら、トラッキングエリアコードは、より一般的には、その基地局が回線交換音声サービスをサポートするかサポートしないかを示すことができる。すなわち、基地局は、回線交換音声サービス自体を提供する、又は回線交換音声サービスを提供しないが回線交換音声サービスへのフォールバックを容易にする場合、回線交換音声サービスをサポートすることができる。逆に、基地局は、回線交換音声サービスを提供せず、回線交換音声サービスへのフォールバックを容易にしない場合、回線交換音声サービスをサポートできない。たとえば、第1の実施形態への修正では、(第1の基地局100が2Gサービスを有効にし、第2の基地局200がその2Gサービスのためのエネルギー節約モードに入るように)第1及び第2の基地局を再構成した後、第2の基地局200は、第1の基地局の新たに有効にされた2Gサービスへの回線交換フォールバックを容易にする場合、第2のMNOのネットワークのユーザへの回線交換音声サービスを依然としてサポートすることができる。そのようなシナリオでは、第2の基地局200はまた、(回線交換音声サービスを必要とする)ユーザが第2の基地局200に接続することを許可されるように、第3のトラッキングエリアコードをブロードキャストしてもよい。
【0065】
上記の実施形態では、MMEは、回線交換音声サービスをサポート又は提供する基地局を識別するトラッキングエリアコードの第1のセットと、回線交換音声サービスをサポート又は提供しない基地局を識別するトラッキングエリアコードの第2のセットとを記憶した。これは必須ではなく、当業者は、他のインプリメンテーションが可能であることを理解するであろう。たとえば、MMEは、回線交換音声サービスをサポート又は提供する基地局を識別するトラッキングエリアコードの単一のリストを記憶することができ、次いで、MMEは、トラッキングエリア更新要求がそのリスト上のトラッキングエリアコードを含んだ場合のみ、基地局へのアクセスを許可することになる。別の例では、MMEは、回線交換音声サービスをサポート又は提供しない基地局を識別するトラッキングエリアコードの単一のリストを記憶してもよく、次いで、MMEは、トラッキングエリアコードを含むトラッキングエリア更新要求がそのリスト上にない場合のみ、基地局へのアクセスを許可することになる。
【0066】
当業者は、特徴の任意の組み合わせが、請求項中に記載されている本発明の範囲内で可能であることを理解するであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ電気通信ネットワークにおける管理ノードを動作させる方法であって、前記セルラ電気通信ネットワークは、基地局及びユーザ機器、UEを備え、ここにおいて、前記基地局はトラッキングエリアコードをブロードキャストし、前記方法は、
前記UEからトラッキングエリア更新要求メッセージを受信するステップと、前記トラッキングエリア更新要求メッセージは、前記基地局によってブロードキャストされる前記トラッキングエリアコードを含み、
前記UEは回線交換音声サービスを必要とすると決定するステップと、
前記トラッキングエリアコードに基づいて、前記基地局が回線交換音声サービスを提供しないと決定するステップと、
これらの決定に基づいて、トラッキングエリア更新拒否メッセージを前記UEに送るステップと
を含む、方法。
【請求項2】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項1に記載のステップを実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項4】
請求項1のステップを実行するように構成されたプロセッサを有する管理ノード。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
当業者は、特徴の任意の組み合わせが、請求項中に記載されている本発明の範囲内で可能であることを理解するであろう。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
セルラ電気通信ネットワークを動作させる方法であって、前記セルラ電気通信ネットワークは、第1の移動体通信事業者のための第1の基地局と、第2の基地局と、管理ノードとを含み、前記管理ノードは、トラッキングエリアコードに基づいて、前記トラッキングエリアコードに関係付けられた基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するように構成され、前記方法は、
前記第1の基地局の少なくとも一部がエネルギー節約モードに入るべきであると決定するステップと、
前記決定に応答して、第1の回線交換音声サービスの継続性を保証するエネルギー節約ソリューションを識別するステップと、
前記第1の基地局によってサポートされる前記第1の回線交換音声サービスが、エネルギー節約モードに入るように、
前記第1の基地局が前記第1の回線交換音声サービスをサポートしないことを示す第1のトラッキングエリアコードを前記第1の基地局が使用するように、
前記識別されたエネルギー節約ソリューションに従って前記第1の基地局の再構成を引き起こすステップと、
前記第2の基地局による前記第1の回線交換音声サービスのサポートを継続するステップとを含み、ここにおいて、前記第2の基地局は、前記第2の基地局が前記第1の回線交換音声サービスをサポートすることを示す第2のトラッキングエリアコードを使用する、方法。
[C2]
前記第1の回線交換音声サービスの提供を継続するステップは、前記第2の基地局が第2の回線交換音声サービスを使用可能にすることを含む、C1に記載の方法。
[C3]
前記第2の基地局は、第2の移動体通信事業者のためのものであり、前記方法は、
前記第2の基地局が前記第1の移動体通信事業者のユーザと通信するように構成されるように、前記第2の基地局の再構成を引き起こすステップをさらに含む、C2に記載の方法。
[C4]
前記セルラ電気通信ネットワークは第3の基地局をさらに含み、前記第1の基地局は第2のサービスも提供し、前記第1の基地局の再構成を引き起こすステップは、前記第1の基地局が前記第1の回線交換音声サービス及び前記第2のサービスのためのエネルギー節約モードに入ることを含み、前記方法は、前記第3の基地局が前記第2のサービスの提供を継続することをさらに含む、C2又は3に記載の方法。
[C5]
前記第3の基地局は、第2又は第3の移動体通信事業者のためのものであり、前記方法は、
前記第3の基地局が前記第1の移動体通信事業者のユーザと通信するように構成されるように、前記第3の基地局の再構成を引き起こすステップをさらに含む、C4に記載の方法。
[C6]
前記決定するステップは、複数の候補エネルギー節約ソリューションの評価を含む、C1から5のいずれか1項に記載の方法。
[C7]
前記評価は、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局の負荷の尺度、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局の容量の尺度、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局がそれぞれの移動体通信事業者のポリシーに基づいてエネルギー節約モードに入ることの望ましさの尺度、前記第1の基地局が前記第2の移動体通信事業者のポリシーに基づいて前記第2の基地局を補償するための劣化したサービスの損害の尺度、エネルギー節約モードに入る前記第2の基地局によって節約されるエネルギーの尺度、及び前記第1の基地局が前記第2の基地局を補償するために消費される追加のエネルギーの尺度を含む群のうちの1つ以上に基づく、C6に記載の方法。
[C8]
中立ホストコントローラ上で実施される、C1から7のいずれか一項に記載の方法。
[C9]
前記セルラ電気通信ネットワークが、エネルギー節約ソリューションをトリガするための少なくとも1つの条件を満たす初期ステップをさらに含む、C1から8のいずれか一項に記載の方法。
[C10]
前記少なくとも1つの条件は、前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局における負荷の尺度、及び/又は前記第1の基地局及び/又は前記第2の基地局のエネルギー消費の尺度を含む、C9に記載の方法。
[C11]
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、C1から10のうちのいずれか一項に記載のステップを実行させる、コンピュータプログラム。
[C12]
C11に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ読取可能キャリア媒体。
[C13]
C1から10のいずれか一項に記載のステップを実行するように構成されたプロセッサを有するネットワークノード。
【外国語明細書】