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特開2024-88681ゲームプログラム、方法、情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088681
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20240625BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240625BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240625BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/58
A63F13/69 500
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024052677
(22)【出願日】2024-03-28
(62)【分割の表示】P 2020102173の分割
【原出願日】2019-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】和田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】橋本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】石川 洋生
(72)【発明者】
【氏名】宋 慶芸
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多様なゲームプレイの態様を可能にすることで、ゲームシステム側の都合でのゲームプレイを強いることなくゲームプレイをするユーザの総数を増加させ得る技術を提供する。
【解決手段】第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値をメモリに記憶させ、現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることによりゲームプレイを開始させ、現在値から第1の量を減算する。ゲームプログラムは、時間経過により現在値を上限値まで回復させ、第1のユーザの行動量パラメータの少なくとも一部を、ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための入力操作を受け付ける。当該入力操作により、第1のユーザの行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、第2のユーザの行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させ、第1のユーザに、ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
各ユーザについて管理される行動量パラメータであって、前記コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値を前記メモリに記憶させるステップと、
前記現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、前記ゲームプレイを開始させ、前記現在値から前記第1の量を減算するステップと、
時間経過により前記現在値を前記上限値まで回復させるステップと、
前記第1のユーザの前記行動量パラメータの少なくとも一部を、前記ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を前記第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の入力操作に応答して、前記第1のユーザの前記行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、前記第2のユーザの前記行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップと、
前記第1の入力操作を受け付けることにより、前記第1のユーザに、前記ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップと、を実行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記報酬を付与するステップにおいて、前記報酬として、前記ゲームプレイを開始させることによっては減少しない報酬を前記第1のユーザに付与する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記報酬を付与するステップにおいて、前記報酬として、前記ゲームプレイ中に利用できるゲームオブジェクトを前記第1のユーザに付与する、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記報酬を付与するステップにおいて、前記報酬として、前記ゲームプレイ中に前記第1のユーザが操作可能なキャラクタオブジェクト、または、前記ゲームプレイ中に利用できるアイテムの少なくともいずれかを前記第1のユーザに付与する、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記報酬を付与するステップにおいて、前記譲渡される前記第2のユーザがゲームを実行したか否かにかかわらず、前記第1の入力操作を受け付けることにより、前記報酬を前記第1のユーザに付与する、請求項1から4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記第1のユーザが譲渡を受けた前記行動量パラメータを、前記第1のユーザが受け取るための第2の入力操作を受け付けるステップと、
前記第2の入力操作に応答して、前記第1のユーザの前記現在値を増加させるステップとを実行させ、
前記報酬を付与するステップにおいて、前記譲渡される前記第2のユーザが、当該第2のユーザが操作するコンピュータに対し前記第2の入力操作をすることにより前記行動量パラメータを受け取るか否かにかかわらず、前記第1の入力操作を受け付けることにより、前記報酬を前記第1のユーザに付与する、請求項1から4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記受け付けるステップにおいて、前記譲渡する対象となる前記第2のユーザの候補を前記第1のユーザに提示し、当該第2のユーザを指定する操作を前記第1の入力操作として受け付けており、
前記第1のユーザに提示する対象となる前記第2のユーザの候補は、前記行動量パラメータが最大値よりも小さいユーザである、請求項1から6のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記受け付けるステップにおいて、前記譲渡する対象となる前記第2のユーザを前記第1のユーザが指定することを要さずとも前記第1の入力操作を受け付ける、請求項1から7のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記加算させるステップにおいて、前記第1のユーザが前記行動量パラメータの現在値を減少させた量を前記第2の量として、前記第2のユーザの前記上限値を超えない範囲で現在値に加算する、請求項1から8のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させる方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、
各ユーザについて管理される行動量パラメータであって、前記コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値を前記メモリに記憶させるステップと、
前記現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、前記ゲームプレイを開始させ、前記現在値から前記第1の量を減算するステップと、
時間経過により前記現在値を前記上限値まで回復させるステップと、
前記第1のユーザの前記行動量パラメータの少なくとも一部を、前記ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を前記第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の入力操作に応答して、前記第1のユーザの前記行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、前記第2のユーザの前記行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップと、
前記第1の入力操作を受け付けることにより、前記第1のユーザに、前記ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップと、を実行する、方法。
【請求項11】
プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、
各ユーザについて管理される行動量パラメータであって、前記コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値を前記メモリに記憶させるステップと、
前記現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、前記ゲームプレイを開始させ、前記現在値から前記第1の量を減算するステップと、
時間経過により前記現在値を前記上限値まで回復させるステップと、
前記第1のユーザの前記行動量パラメータの少なくとも一部を、前記ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を前記第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の入力操作に応答して、前記第1のユーザの前記行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、前記第2のユーザの前記行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップと、
前記第1の入力操作を受け付けることにより、前記第1のユーザに、前記ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップと、を実行する、情報処理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがゲームをプレイするにあたり、所定の行動量を消費したうえでゲームプレイを進行させるものがある。
【0003】
例えば、所定数のプレイチケットをユーザに付与し、ゲーム単位(例えば、クエストとも称される)をプレイする際にプレイチケットを消費するとともに、時間の経過でユーザが保有するプレイチケットを回復させるものがある。
【0004】
このような例としては、他に、ゲーム単位(クエストとも称される)ごとに行動量の消費量(スタミナ消費量とも称される)をユーザに提示したうえで、ユーザが行動量のパラメータ(スタミナ値やライフ値とも称される。以下、スタミナ値。)から、ゲーム単位ごとに規定された消費量を消費することでゲームプレイを可能にするものもある。ここで、スタミナ値は、時間の経過とともに、上限値まで回復するように構成されている。
【0005】
下記の特許文献1には、このようなスタミナ制のゲームにおいて、課金の支払い(購入)により又はこの支払いにより得られるゲームアイテムの使用により、スタミナ値の上限値を超えてもスタミナ値を回復させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-183700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、ゲームプレイをする頻度は、ユーザの置かれている状況によって異なることが想定される。休日でまとまった時間でゲームプレイをしたいユーザもいれば、仕事のためゲームプレイができないユーザもいることとなる。そういった状況にも関わらず、従来のスタミナ制のゲームは、ユーザが置かれている状況に関わらず、ユーザが効率的にゲームプレイをするために、まとめてプレイするにはスタミナ値を購入することが必要な状況や、一日に何度もゲームプレイを要求する状況を発生させていた。
【0008】
そこで、本開示は、多様なゲームプレイの態様を可能にすることで、ゲームシステム側の都合でのゲームプレイを強いることなくゲームプレイをするユーザの総数を増加させ得る技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムが提供される。ゲームプログラムは、プロセッサに、各ユーザについて管理される行動量パラメータであって、コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値をメモリに記憶させるステップと、現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、ゲームプレイを開始させ、現在値から第1の量を減算するステップと、時間経過により現在値を上限値まで回復させるステップと、第1のユーザの行動量パラメータの少なくとも一部を、ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を第1のユーザから受け付けるステップと、第1の入力操作に応答して、第1のユーザの行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、第2のユーザの行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップと、第1の入力操作を受け付けることにより、第1のユーザに、ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップと、を実行させる。
【0010】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させる方法が提供される。方法は、プロセッサが、各ユーザについて管理される行動量パラメータであって、コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値をメモリに記憶させるステップと、現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、ゲームプレイを開始させ、現在値から第1の量を減算するステップと、時間経過により現在値を上限値まで回復させるステップと、第1のユーザの行動量パラメータの少なくとも一部を、ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を第1のユーザから受け付けるステップと、第1の入力操作に応答して、第1のユーザの行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、第2のユーザの行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップと、第1の入力操作を受け付けることにより、第1のユーザに、ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップと、を実行する。
【0011】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置が提供される。プロセッサが、各ユーザについて管理される行動量パラメータであって、コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値をメモリに記憶させるステップと、現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、ゲームプレイを開始させ、現在値から第1の量を減算するステップと、時間経過により現在値を上限値まで回復させるステップと、第1のユーザの行動量パラメータの少なくとも一部を、ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を第1のユーザから受け付けるステップと、第1の入力操作に応答して、第1のユーザの行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、第2のユーザの行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップと、第1の入力操作を受け付けることにより、第1のユーザに、ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、ユーザが使用しなかった行動量パラメータを、他のユーザに譲渡することができ、譲渡を受けたユーザがゲームプレイを行うことを一時的に促進することができる。また、ユーザの置かれた状況からゲームを行うことのできないユーザであっても、自身が消費する予定のない行動量パラメータを、他のユーザに譲渡することで報酬を得ることができ、当該報酬に基づいてゲームプレイをする意欲をよりいっそう向上させることができる。これにより、多様なゲームプレイの態様を可能にすることで、ゲームプレイをするユーザの総数を増加させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ゲームシステム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1のゲームシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。
図3】サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、フレンドリスト282のデータ構造を示す図である。
図5】ユーザがゲーム単位を指定して当該ゲーム単位に設定される消費量をスタミナ値の現在値から消費してゲームプレイを行う処理を示すフローチャートである。
図6】第1のユーザが第2のユーザに対しスタミナ値を譲渡することで報酬を得る処理を示すフローチャートである。
図7】端末装置10Aまたは端末装置10Bの画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0015】
<1 ゲームシステム全体の構成図>
図1は、ゲームシステム1の全体の構成を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数の端末装置(図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0016】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであるとしてもよい。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0017】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0018】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0019】
図示するように、端末装置10は、ゲームコントローラ11と有線又は無線により接続する。ユーザは、ゲームコントローラ11を操作してゲームプレイをすることができる。端末装置10は、複数のゲームコントローラ11と通信可能であるとしてもよい。例えば、複数のユーザが、1台の端末装置10を使用してゲームを行うことができる。
【0020】
サーバ20は、各ユーザの情報を管理する。サーバ20は、ユーザの情報として、各ユーザが保有するゲームキャラクタ、ゲームアイテム、仮想通貨の保有量(無償でユーザに付与したもの、有償でユーザに付与したものを含む)、各ユーザがゲーム単位(クエストとも称される)をプレイするのに消費する行動量のパラメータ(「スタミナ値」とも称される)の現在値および最大値(上限値)、各ユーザがフレンド登録している他のユーザの情報、等を管理する。
【0021】
サーバ20は、ユーザ間の交流を促すための処理として、具体的には、複数のユーザでゲームプレイをするマルチプレイを支援するため、ユーザのマッチング等を行う。また、サーバ20は、ユーザ間のメッセージの送受信等を行う。
【0022】
サーバ20は、各ユーザのスタミナ値の現在値および最大値を管理しており、時間の経過とともに、現在値を最大値まで回復させる。例えば、サーバ20は、3分毎など所定時間ごとに、スタミナ値の現在値を増加させる。サーバ20は、ユーザがゲーム単位のゲームプレイを開始すること等により、スタミナ値の最大値からスタミナ値を減少させたことに応答して、所定時間のタイマーを設定する。当該タイマーにより所定時間が経過したことを検出して、スタミナ値を所定量だけ増加させる。サーバ20は、スタミナ値を回復させた結果、スタミナ値の上限に達していない場合に、再びタイマーを設定する。
【0023】
なお、ゲーム単位のゲームプレイに消費する行動量パラメータの量が、いずれのゲーム単位についても同値である(スタミナ消費量が固定である)場合もあれば、ゲーム単位ごとに、ゲームプレイの際に消費する行動量パラメータの量が設定されていることとしてもよい。
【0024】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0025】
なお、図示する例では、端末装置10は、サーバ20を介して互いに通信することとしているが、サーバ20を介さず、近距離無線通信により複数の端末装置10が互いに直接通信することとしてもよい。例えば、2台の端末装置10を使用して、インターネットを介さずローカル通信で対戦プレイ等が可能であるとしてもよい。
【0026】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のゲームシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0027】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0028】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0029】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0030】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0031】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0032】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0033】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、ゲームシステム1において、フレンド登録しているユーザの位置を参照可能にしている場合、端末装置10は、ユーザの近くにいるフレンドの一覧をディスプレイ132に表示することができる。
【0034】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0035】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181を記憶する。
【0036】
ユーザ情報181は、ゲームプログラムに基づくゲームにおけるユーザの情報である。ユーザの情報としては、ユーザを識別する情報、ユーザの名称、ゲームプログラムに基づくゲームにおけるユーザのレベル、スタミナ値の現在値および最大値(上限値)、ユーザが保有しているゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテムを含む)、ユーザが保有している仮想通貨の量、ユーザとフレンド登録している他のユーザの識別情報、等が含まれる。
【0037】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、表示制御部194としての機能を発揮する。
【0038】
入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0039】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20、ゲームコントローラ11等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0040】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0041】
(i)クエストのゲームプレイに伴うスタミナ値の減少: 例えば、データ処理部193は、ユーザがクエストを選択してゲームプレイをする際に、スタミナ値を減算等する一連の処理を行う。具体的には、複数のゲーム単位(クエスト)をディスプレイ132に表示して、ユーザから、ゲームプレイの対象となるゲーム単位の指定を受け付ける。データ処理部193は、ゲーム単位のゲームプレイに必要な消費量を、ユーザのスタミナ値の現在値が上回っている場合に、当該ゲーム単位のゲームプレイを開始する。データ処理部193は、ユーザがゲーム単位のゲームプレイをすることにより、スタミナ値の現在値から所定の消費量を減算する。また、ユーザがゲームプレイの対象とするゲーム単位に設定されている消費量が、ユーザのスタミナ値の現在値よりも大きい場合に(すなわち、スタミナ値が不足しておりクエストを開始させられない場合に)、ユーザに対し、スタミナ値を回復させられるアイテム等の消費を促す画面等を表示する。
【0042】
(ii)スタミナ値の時間経過による回復: データ処理部193は、スタミナ値の現在値を、時間の経過に応じてスタミナ値の最大値まで順次回復させる処理を行う。
【0043】
(iii)スタミナ値を他のユーザに譲渡する処理: データ処理部193は、ユーザが、スタミナ値の現在値を、他のユーザに譲渡するための処理を行う。具体的には、データ処理部193は、スタミナ値を譲渡する対象となる他のユーザの候補をディスプレイ132に表示させる。データ処理部193は、ユーザから、他のユーザにスタミナ値を譲渡するための入力操作を受け付けて、当該ユーザのスタミナ値の現在値から、所定量を減算する。データ処理部193は、ユーザが指定した他のユーザのスタミナ値の現在値を、所定量だけ増加させるようサーバ20に信号を送信する。ここで、データ処理部193は、ユーザのスタミナ値の現在値から減算した量と同量を、他のユーザに譲渡するものとしてもよいし、ユーザのスタミナ値の現在値から減算した量とは異なる量を他のユーザに譲渡するものとしてもよい。
【0044】
(iv)スタミナ値を譲渡したことによる報酬の付与: データ処理部193は、ユーザが他のユーザに対しスタミナ値を譲渡したことに基づいて、ユーザに報酬を付与する。ここで、ユーザに付与する報酬として、データ処理部193は、スタミナ値以外のもの(すなわち、ゲームプレイを開始させることによっては減少しない報酬)を付与することとしてもよい。具体的には、報酬として、データ処理部193は、ゲームプレイにおいてユーザが利用することができるゲームキャラクタ、またはゲームアイテム等のゲームオブジェクトをユーザに付与する。また、データ処理部193は、譲渡をされた当該他のユーザがゲームプレイをしたか否か、または、当該他のユーザが当該譲渡されたスタミナ値を受け取る操作を行ったか否かにかかわらず、ユーザが他のユーザに対してスタミナ値を譲渡する操作を行ったことに応答して、ユーザに報酬を付与する。
【0045】
(v)購入処理: データ処理部193は、ユーザからの購入処理を受け付ける。例えば、データ処理部193は、購入処理を受け付けることにより、ユーザに対し有償仮想通貨を付与する。また、購入処理により、スタミナ値の現在値を回復できることとしてもよく、特定のゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテム等)をユーザに付与することとしてもよく、継続してユーザに特典を付与する(特別なログインボーナスを受け取れるようにする等)こととしてもよい。有償仮想通貨は、様々な用途に使用することができ、スタミナ値の現在値を回復させること、抽選によりゲームオブジェクトを得ること等に用いることができる。
【0046】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理を行う。
【0047】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0048】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0049】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース281と、フレンドリスト282等を記憶する。
【0050】
ユーザ情報データベース281は、ゲームプログラムに基づくゲームにおける各ユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
フレンドリスト282は、各ユーザがフレンド登録しているユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0052】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。
【0053】
操作内容取得モジュール2041は、ユーザの操作内容を取得する。操作内容取得モジュール2041は、例えば、ユーザがゲームプレイの対象としていずれのゲーム単位を指定したか等を、ユーザの操作内容として取得する。
【0054】
受信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0055】
送信制御モジュール2043は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0056】
マッチングモジュール2044は、マルチプレイ等を行うユーザをマッチングさせる。マッチングモジュール2044は、例えば、フレンドリストに登録されているユーザのフレンドをマッチングの対象としてもよい。
【0057】
ゲーム進行モジュール2045は、ユーザがゲーム単位を指定する操作に基づいて、当該ユーザがゲーム単位をゲームプレイするのに十分なスタミナ値を保有しているか判定し、スタミナ値の現在値から、当該ゲーム単位に設定される消費量を減算してユーザ情報DB281を更新する。ゲーム進行モジュール2045は、ゲーム単位のゲームプレイに必要なデータ(キャラクタの音声データ、キャラクタを移動させるマップのデータ、敵キャラクタのデータ等)を、ユーザの端末装置10へ応答する。
【0058】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、フレンドリスト282のデータ構造を示す図である。
【0059】
図4に示すように、ユーザ情報データベース281のレコードのそれぞれは、ユーザを識別する情報それぞれについて、項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」と、項目「ユーザ名」と、項目「ユーザレベル」と、項目「スタミナ現在値」と、項目「スタミナ最大値」と、項目「保有ゲームオブジェクト」と、項目「無償仮想通貨」と、項目「有償仮想通貨」等を含む。
【0060】
項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」は、ユーザそれぞれを識別する情報である。
項目「ユーザ名」は、ユーザが設定した名称である。
項目「ユーザレベル」は、ユーザがゲームプレイを繰り返すことにより、ゲームキャラクタ等のレベルとは別に上昇するパラメータである。例えば、ユーザレベルが上昇するにつれて、項目「スタミナ最大値」に設定される値が増加する。これにより、ユーザレベルが上昇するほど、よりスタミナ値の消費量が大きいゲーム単位をユーザがプレイしやすくなる。
項目「スタミナ現在値」は、ユーザの行動量のパラメータの現在値(スタミナ値の現在値)である。スタミナ値の現在値が、ゲーム単位に設定される消費量に満たない場合、ユーザは、当該ゲーム単位のゲームプレイを開始することができない。ユーザは、スタミナ値の現在値を、スタミナ値を回復させられるゲームアイテムを消費することにより、または、有償又は無償仮想通貨を消費することにより、増加させることができる。このとき、スタミナ値の現在値を、スタミナ値の最大値を超えて回復させられることとしてもよい。
項目「スタミナ最大値」は、ユーザの行動量のパラメータの最大値(スタミナ値の最大値、上限値)である。スタミナ値の現在値は時間経過により当該最大値まで回復する。
項目「保有ゲームオブジェクト」は、ユーザが保有しているゲームキャラクタ、ゲームアイテム等の情報である。当該項目において、各ゲームキャラクタ、ゲームアイテムのレベル等の情報も含まれる。
項目「無償仮想通貨」は、ユーザに無償で付与された仮想通貨についてユーザが保有している量を示す。例えば、端末装置10は、ログインボーナス、イベントの報酬等により、無償仮想通貨をユーザに付与する。
項目「有償仮想通貨」は、ユーザに有償で付与された仮想通貨についてユーザが保有している量を示す。例えば、端末装置10は、購入処理により、有償仮想通貨を購入する処理を受け付けることで、有償仮想通貨をユーザに付与する。
【0061】
フレンドリスト282のレコードのそれぞれは、項目「ユーザ1」と、項目「ユーザ2」と、項目「フレンド登録日」と、項目「ギフト送付履歴」等を含む。
【0062】
項目「ユーザ1」は、互いにフレンドとして登録しているユーザのうちの一方のユーザを示す。
項目「ユーザ2」は、互いにフレンドとして登録しているユーザのうちの他方のユーザを示す。
項目「フレンド登録日」は、ユーザ同士がフレンドとして登録された日時を示す。
項目「ギフト送付履歴」は、ユーザ間でスタミナ値等の譲渡を行った履歴を示す。
【0063】
なお、フレンド登録の方法としては、一方のユーザが他のユーザに対しフレンド登録の申請をし、他のユーザが承認した場合に、フレンドリストに登録されることとしてもよい。また、一方のユーザが他のユーザの承認がなくともリストに追加できる(フォローする)こととしてもよい。この場合、双方のユーザが互いにフォローしあうことで、相互フォローの状態となる。
【0064】
<3 動作>
以下、端末装置10によるゲーム処理を説明する。
【0065】
図5は、ユーザがゲーム単位を指定して当該ゲーム単位に設定される消費量をスタミナ値の現在値から消費してゲームプレイを行う処理を示すフローチャートである。
【0066】
ステップS501Aにおいて、端末装置10は、プレイ単位となるクエストをディスプレイ132に表示して、ユーザから、クエストの選択を受け付ける。
【0067】
ステップS503Aにおいて、端末装置10は、ユーザのスタミナ値の現在値が、ユーザが指定したクエストに設定されるスタミナ消費量を上回っているか否かを判定する。ユーザのスタミナ値の現在値が、クエストのスタミナ消費量を上回っている場合、端末装置10は、サーバ20に対し、当該クエストのゲームプレイを開始することを示す信号を送信する。端末装置10は、ユーザのスタミナ値の現在値から、クエストに設定されたスタミナ消費量を減算する。
【0068】
ステップS553において、サーバ20は、ユーザが指定しているクエストに設定される消費量に基づいて、ユーザのスタミナ値から消費量を減算して、ユーザ情報DB281を更新する。
【0069】
ステップS505Aにおいて、端末装置10は、ユーザが指定したクエストのゲームプレイを、ユーザの入力操作に応じて進行させる。
【0070】
ステップS507Aにおいて、端末装置10は、クエストの終了条件を満たしたか否かを判定し(例えば、クエストに設定されるボスキャラクタをユーザが操作するゲームキャラクタが撃破する、ユーザが操作するゲームキャラクタが戦闘不能になる、等)、クエストを終了させる場合に、各種パラメータを更新する。例えば、端末装置10は、ユーザの経験値を増加させる、クエストに設定されたドロップアイテムをユーザに付与する等により、各種パラメータを更新する。
【0071】
ステップS555において、サーバ20は、ユーザの各種パラメータの更新結果に基づいて、ユーザ情報DB281を更新する。
【0072】
図6は、第1のユーザが第2のユーザに対しスタミナ値を譲渡することで報酬を得る処理を示すフローチャートである。
【0073】
ステップS601Aにおいて、第1のユーザが操作する端末装置10Aは、スタミナ値を他のユーザに譲渡するための入力操作を第1のユーザから受け付ける。端末装置10Aは、入力操作に応答して、スタミナ値を譲渡する対象となるユーザの候補をサーバ20に問い合わせる。
【0074】
ステップS653において、サーバ20は、端末装置10Aに対し、第1のユーザのフレンドのリスト、および、これらフレンドのユーザのスタミナ値の現在値および最大値の情報を応答する。すなわち、サーバ20は、端末装置10Aに対し、スタミナ値の現在値が上限値より小さいユーザの情報を応答する。
【0075】
ステップS603Aにおいて、端末装置10Aは、スタミナ値を譲渡する対象となるユーザの候補をディスプレイ132に表示して、ユーザから譲渡先のユーザの指定を受け付ける。端末装置10Aは、スタミナ値を譲渡する対象のユーザの情報をサーバ20へ送信する。例えば、端末装置10Aは、譲渡先のユーザごとに、譲渡するスタミナ値の量を指定する。
【0076】
ステップS655において、サーバ20は、スタミナ値を譲渡したユーザの現在値を、譲渡した量の分だけ減算する。サーバ20は、譲渡先のユーザの端末装置(この図の例では、第2のユーザが操作する端末装置10B)に、スタミナ値が第1のユーザから譲渡されたことを通知する。
【0077】
ステップS657において、サーバ20は、スタミナ値を譲渡したユーザ(すなわち、第1のユーザ)に付与する報酬を決定し、決定した報酬を第1のユーザに付与するとともに、ユーザ情報DB281を更新する。例えば、サーバ20は、抽選により、報酬の内容を決定することとしてもよいし、固定の報酬を第1のユーザに付与することとしてもよい。
【0078】
ステップS605Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザが他のユーザにスタミナ値を譲渡したことにより得られる報酬の情報をサーバ20から受信して、ディスプレイ132に表示する。
【0079】
サーバ20は、第1のユーザから第2のユーザに対してスタミナ値を譲渡する操作が行われたことにより、ユーザ情報DB282の項目「ギフト送付履歴」を更新する。なお、フレンド登録していないユーザに対してもスタミナ値を譲渡できることとしてもよい。
【0080】
ステップS613Bにおいて、端末装置10Bは、サーバ20を介して、第1のユーザからスタミナ値が譲渡されたこと、および、譲渡されたスタミナ値の量を第2のユーザに通知する。
【0081】
ステップS615Bにおいて、端末装置10Bは、第1のユーザから譲渡されたスタミナ値を受け取るための入力操作を第2のユーザから受け付ける。端末装置10Bは、当該入力操作に応答して、第2のユーザが、譲渡されたスタミナ値を受け取る操作を行った旨をサーバ20へ通知する。
【0082】
ステップS659において、サーバ20は、第2のユーザのスタミナ値の現在値を、譲渡されたスタミナ値の量だけ増加させて、ユーザ情報DB281を更新する。サーバ20は、第2のユーザのスタミナ値の現在値と、第1のユーザから譲渡されたスタミナ値との合計値が、第2のユーザのスタミナ値の最大値を超える場合も、当該現在値と、譲渡されたスタミナ値との合計を、新たにスタミナ値の現在値とする(すなわち、スタミナ値の上限値を超えて回復させる)。
【0083】
ステップS617Bにおいて、端末装置10Bは、スタミナ値の現在値に、第1のユーザから譲渡されたスタミナ値を加算する。
【0084】
<4 画面例>
図7は、端末装置10Aまたは端末装置10Bの画面例を示す図である。
【0085】
図7の画面例(A)は、スタミナ値を譲渡する第1のユーザの端末装置10Aにおける画面例を示す。同画面例(A)は、第1のユーザが、他のユーザに対し、スタミナ値を譲渡する操作を開始する局面を示す。図6のステップS601Aに相当する。
【0086】
画面例(A)に示すように、端末装置10Aは、ディスプレイ132に、第1のユーザのユーザレベルの情報を示すレベル表示部132Aと、第1のユーザのスタミナ値の現在値および最大値を示すスタミナ値表示部132Bとを表示する。端末装置10Aは、スタミナ値を他のユーザに譲渡するための操作を受け付ける操作受付部132Cを表示する。画面例(A)において、端末装置10Aは、第1のユーザから、操作受付部132Cへの入力操作を受け付けることにより、画面例(B)に遷移させる。
【0087】
図7の画面例(B)は、第1のユーザが、スタミナ値を譲渡する対象とするユーザを指定する局面を示す。図6のステップS603Aに相当する。
【0088】
画面例(B)に示すように、端末装置10Aは、ディスプレイ132に、スタミナ値を譲渡する対象となるユーザの候補を示す候補表示部132Dと、スタミナ値の譲渡量をユーザの操作によらず自動的に決定する操作を受け付ける操作受付部132Eと、ユーザが指定したスタミナ値を他のユーザに譲渡する操作を受け付ける操作受付部132Fとを表示する。
【0089】
端末装置10Aは、候補表示部132Dに、スタミナ値を譲渡する対象となるユーザの候補を所定の並び順で表示する。例えば、スタミナ値を必要とするユーザを優先して候補表示部132Dに表示することとしてもよい。画面例(B)では、端末装置10Aは、スタミナ値の消費量が多い順に、候補表示部132Dに、他のユーザを表示する。
【0090】
この他にも、スタミナ値を現に必要とする可能性が高いユーザを優先して候補表示部132Dに表示することとしてもよい。例えば、他のユーザのうち、ゲームにログインしているユーザを優先して候補表示部132Dに表示することとしてもよい。この場合、ゲームにログインしており、スタミナ値を最大値から消費しているユーザを優先して候補表示部132Dに表示してもよい。また、ゲームにログイン中のユーザであって、直近の一定期間内(例えば、1週間など)のゲームプレイ時間が短いユーザを優先して候補表示部132Dに表示することとしてもよい。また、ユーザがスタミナ値を譲渡しようとする時(時間帯)に応じて、当該時(時間帯)においてゲームプレイを行う傾向にあるユーザを優先して候補表示部132Dに表示することとしてもよい。
【0091】
また、ゲームにログインしていないユーザであっても、スタミナ値の現在値が最小値に近い場合(スタミナが尽きている場合)、スタミナの現在値が所定のゲーム単位のプレイに満たない場合(例えば、上級者向けのクエストに設定されるスタミナ消費量に満たない場合等)など、ゲームプレイをすることができず中断している可能性があるユーザを優先して候補表示部132Dに表示してもよい。
【0092】
上記のように、候補表示部132Dに表示する他のユーザを決定する条件について説明したが、これらを組み合わせて、候補表示部132Dに表示するユーザを決定してもよい。
【0093】
第1のユーザは、候補表示部132Dに示される各ユーザへの譲渡量を入力することができる。
【0094】
第1のユーザが操作受付部132Eに入力操作を行うと、各ユーザに対し、所定の規則に基づいて、譲渡量が自動的に決定される。例えば、第1のユーザのスタミナ値の現在値をもとに、他のユーザのうち、スタミナ値の現在値が小さいユーザほど、スタミナ値の譲渡量を大きくすることとしてもよい。また、他のユーザのうち、スタミナ値の現在値と最大値との差分が大きいユーザほど(すなわち、ゲームプレイによりスタミナ値を大きく消費しているユーザほど)、スタミナ値の譲渡量を大きくすることとしてもよい。また、他のユーザのうち、ユーザのレベルが小さいユーザほど(すなわち、ゲームを始めたてのユーザほど)、スタミナ値を優先的に譲渡することとしてもよい。
【0095】
また、他のユーザに譲渡できるスタミナ値の量は、他のユーザが譲渡を受けたときに、スタミナ値の最大値を超えない量であるとしてもよい。例えば、画面例(B)において、フレンドであるユーザ「A」は、スタミナ値の現在値「75」、スタミナ値の最大値「100」である。すなわちユーザ「A」は、スタミナ値の最大値から「25」だけ消費している。このとき、第1のユーザは、スタミナ値の現在値「65」のうち、ユーザ「A」に対し、「25」まで譲渡できることとしてもよい。
【0096】
なお、上記の例に限らず、画面例(A)の操作受付部132Cへの入力操作に応答して、譲渡先のユーザおよびスタミナ値の譲渡量を自動的に決定して、スタミナ値を譲渡することとしてもよい。これにより、第1のユーザは、譲渡先のユーザ、および、スタミナの譲渡量をユーザ自身で指定することなく、自動的に他のユーザにスタミナ値を譲渡することができる。
【0097】
また、他のユーザにスタミナ値を譲渡する操作としては、操作受付部132Cへの入力操作に限らず、他の操作であってもよい。例えば、ユーザが、端末装置10のホーム画面に遷移させる、端末装置10を電源オフする等によりゲームプログラムを待機状態にした場合に、ユーザがゲームプレイを継続しないとして他のユーザにスタミナ値を譲渡することとしてもよい。例えば、ユーザが一定時間以上、ゲームプレイを継続したことを条件に、ユーザがゲームプログラムを待機状態にしたことに応答して、他のユーザにスタミナ値を譲渡することとしてもよい。この他に、ユーザが、ゲームプログラムに基づくゲームのタイトル画面に遷移させる操作を行うことにより、ユーザがゲームプレイを継続しないものとして、他のユーザにスタミナ値を譲渡することとしてもよい。
【0098】
また、端末装置10へのユーザの操作を要することなく、自動的に他のユーザにスタミナ値を譲渡することとしてもよい。このように自動的にスタミナ値を他のユーザに譲渡する条件としては、ゲームプレイにかかるユーザのパラメータを設定することとしてもよい。例えば、ユーザのスタミナ値の現在値が一定値(例えば、最大値)に達したことに応答して、ユーザの操作によらず、他のユーザにスタミナ値を自動的に譲渡することとしてもよい。スタミナ値は時間経過により回復していくため、ユーザがゲームプレイをしていない間にスタミナ値が一定値まで回復し得るが、一定値に達することにより、ユーザの操作によらず他のユーザへスタミナ値を譲渡することができる。なお、ユーザの操作によらず他のユーザにスタミナ値を譲渡できる総量を制限することとしてもよい。例えば、スタミナ値の譲渡量、譲渡の回数等に制限を設けることとしてもよい。例えば、ユーザの操作によらず他のユーザにスタミナ値を譲渡できる譲渡量は、スタミナ値の最大値の一定割合(例えば、半分程度)までとしてもよい。また、ユーザの操作によらず他のユーザにスタミナ値を譲渡できる回数は一定回数(例えば、1~2回まで)としてもよい。これにより、スタミナ値がユーザ間で流通する流動性を、ゲーム運営事業者が調整することがいっそう容易になる。なお、このようにユーザの操作によらずスタミナ値を譲渡する場合の制限は、一定の条件を満たすことで解除することとしてもよい。例えば、ユーザがゲームプレイをする、ユーザが所定の操作を行う、スタミナ値の譲渡が制限されてから一定時間が経過する等の条件を満たすことにより、再び、ユーザの操作によらずスタミナ値が譲渡されるようにしてもよい。
【0099】
図7の画面例(C)は、第1のユーザが、スタミナ値を他のユーザに譲渡することにより報酬を獲得する局面を示す。図6のステップS605Aに相当する。
【0100】
画面例(C)に示すように、端末装置10Aは、ディスプレイ132に、第1のユーザが報酬を獲得したことを通知するための通知領域132Gを表示する。また、スタミナ値表示部132Bに示すように、第1のユーザが他のユーザにスタミナ値を譲渡したため、第1のユーザのスタミナ値の現在値が「0」になっている。
【0101】
この例では、第1のユーザに対し、報酬として、クエストのゲームプレイ中に利用できるゲームオブジェクトが付与されていることが、第1の報酬132Hに示されている。
【0102】
具体的には、第1の報酬132Hにおいて、クエストのゲームプレイ中に利用できるゲームキャラクタ132K(例えば、ユーザが操作することができるゲームキャラクタ)、クエストのゲームプレイ中に利用できるゲームアイテム132L(例えば、回復アイテム、攻撃アイテムなど)が報酬内容として示されている。
【0103】
また、第1のユーザに対し、報酬として、その他のゲームオブジェクトが付与されていることが、第2の報酬132Jに示されている。これらの報酬は、クエストのゲームプレイ中ではないタイミングで使用できるものが含まれており、例えば、抽選チケット132Mである。抽選チケット132Mは、抽選処理(ガチャとも称される)によりゲームオブジェクトを得る処理を実行するためのアイテム(ガチャチケット等とも称される)である。この他に、報酬としては、クエストの開始前に使用することができるアイテムも含まれる。例えば、一定時間に限って、クエストをクリアした際の報酬(経験値、アイテム等)が増量されるアイテム、ゲームオブジェクトを成長させられる素材アイテム等が含まれる。このように、報酬は、スタミナ値そのものではなく、ユーザのゲーム進行を有利にするアイテム等としてもよい。
【0104】
以上のように、第1のユーザは、第2のユーザにスタミナ値を譲渡したことの報酬として、ゲームプレイを開始させることによっては減少しない報酬(スタミナ値以外の報酬)を得ることができる。第1のユーザがゲームプレイを頻繁に行えない状況にある(スタミナ値の消費量が少ない)場合であっても、第2のユーザにスタミナ値を譲渡することで報酬を得ることができ、第1のユーザと第2のユーザとの交流を促しつつ、第1のユーザのゲームプレイを有利に進行させ得る。
【0105】
図7の画面例(D)は、スタミナ値の譲渡を受けた第2のユーザが、端末装置10Bを操作して、スタミナ値を受け取る操作を行う局面を示す。図6のステップS613B、S615Bに相当する。
【0106】
画面例(D)に示すように、端末装置10Bは、ディスプレイ132に、第2のユーザへの通知内容を表示するための受信ボックス132Pを表示する。端末装置10Bは、受信ボックス132Pにおいて、第1のユーザ(ユーザ「M」)からスタミナ値が譲渡されたこと、譲渡されたスタミナ量を表示する。第2のユーザは、受取ボタン132Rに対する入力操作を行うことにより、第1のユーザから譲渡されたスタミナ値を、第2のユーザのスタミナ値の現在値に加算することができる。
【0107】
ここで、第1のユーザから譲渡されたスタミナ値を、第2のユーザのスタミナ値の現在値に加算した場合に、第2のユーザのスタミナ値の最大値を超えることがあり得る。この場合、第2のユーザのスタミナ値の最大値を超えて、現在値を回復させられることとしてもよい。また、第1のユーザから譲渡されたスタミナ値を第2のユーザの現在値に加算した場合に、第2のユーザの最大値まで回復させることとしてもよい。例えば、購入処理等によっては、スタミナ値の最大値を超えて現在値を回復させられるようにする一方で、他のユーザから譲渡されたスタミナ値については、スタミナ値の最大値までの回復に留めることとしてもよい。
【0108】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、スタミナ値をユーザ間で譲渡することにより、ユーザ間での交流を促しつつ、譲渡したユーザに、スタミナ値以外のものを報酬として付与することでゲーム進行を有利に進行させ得る。ゲームプレイをする頻度をほどほどにしたいユーザ(例えば、スタミナ値が余りがちなユーザ)にとっては、スタミナ値を必要とする他のユーザ(頻繁にゲームプレイをするユーザ)を支援しつつ、自身のペースでゲームプレイを行うことができる。また、頻繁にゲームプレイをするユーザにとっては、スタミナ値の譲渡を他のユーザから受けることで、スタミナ値を回復させるための購入処理を抑えることもできる。これにより、ゲーム人口をゆるやかに増加させ得る。
【0109】
<5 変形例>
(1) 以上の実施形態の説明では、第1のユーザが第2のユーザにスタミナ値を譲渡した後、第2のユーザが、当該譲渡されたスタミナ値を受け取るための操作をすることで(図7の画面例(D))、第2のユーザのスタミナ値の現在値に、譲渡された量を加算することとしている。この他に、第2のユーザが、譲渡されたスタミナ値を受け取る操作を要さず、第1のユーザが譲渡をすることにより、第2のユーザのスタミナ値の現在値が増加することとしてもよい。
【0110】
(2) 以上の実施形態の説明では、第1のユーザが、スタミナ値を譲渡する対象とするユーザを指定するものとして説明している。この他に、第1のユーザが、スタミナ値を他のユーザに譲渡する操作を行った際に、譲渡先のユーザを第1のユーザが指定することなく自動的に決定することとしてもよい。上記の図7の画面例(B)で説明したように、他のユーザのユーザレベル、スタミナ値の現在値の大きさ、スタミナ値の現在値と最大ととの差分等に基づいて、端末装置10が、譲渡先のユーザを自動的に決定することとしてもよい。また、スタミナ値を譲渡する対象のユーザは、ユーザのフレンドリストに登録されているユーザに限らずともよい。
【0111】
(3) 以上の実施形態において、スタミナ値を必要とするユーザは、他のユーザに対し、スタミナ値を譲渡してもらうようリクエストを送ることができることとしてもよい。ここで、ユーザに対し、複数の他のユーザから、スタミナ値の譲渡を促す複数の通知が送られてくると、ユーザにとって煩わしいおそれがある。そのため、スタミナ値を譲渡してもらうよう他のユーザにリクエストを送ることはできるが、当該リクエスト自体は送付先のユーザには通知されず、ユーザがスタミナ値を譲渡する操作を行ったタイミング(例えば、図7の画面例(A))で、当該リクエストを送ったユーザを、スタミナ値の譲渡先の候補として表示する(図7の画面例(B))こととしてもよい。
【0112】
(4) 以上のように、スタミナ値をユーザ間で譲渡する方法としては、第1のユーザのスタミナ値の現在値を減少させて、第2のユーザのスタミナ値の現在値を上昇させる例を説明した。この他に、ゲーム単位をプレイするためのスタミナ消費量を減少させることとしてもよい。例えば、第1のユーザから第2のユーザにスタミナ値の譲渡が行われた場合に、第2のユーザがゲーム単位をプレイする際、ゲーム単位に設定されるスタミナ消費量にかかわらず、譲渡を受けたスタミナ値に応じて、スタミナ消費量を減少させて(すなわち、ゲーム単位に規定されるスタミナ値を消費せず)ゲームプレイをすることができる。
【0113】
また、ユーザがスタミナ値を他のユーザに譲渡する方法として、ゲーム単位をユーザが指定することとしてもよい。ユーザが指定したゲーム単位を、他のユーザがプレイする場合に、当該他のユーザにスタミナ値を譲渡するか、当該ゲーム単位のゲームプレイにかかるスタミナ消費量を減少させることとしてもよい。例えば、ユーザがゲーム単位を指定した場合に、サーバ20において、当該指定されたゲーム単位の方法を記憶する。サーバ20は、当該ゲーム単位をプレイする複数のユーザのうち、スタミナ値を譲渡するユーザを決定する。これにより、譲渡を行ったユーザが、他のユーザを指定せずとも、サーバ20側で、譲渡先となるユーザを選択することができる。この場合、サーバ20は、所定のゲーム単位をプレイしようとするユーザに対し、スタミナ値の譲渡を受けられることを、当該所定のゲーム単位のプレイ開始前に通知することとしてもよいし、プレイ後に通知することとしてもよい。例えば、端末装置10Aは、ユーザがプレイ対象の複数のゲーム単位の一覧を表示して、ユーザからゲーム単位の指定を受け付ける局面で、スタミナ値の譲渡を受けられるゲーム単位があることを通知してもよい。例えば、「クエストAは、今ならユーザBのおかげでスタミナ値を消費せずプレイできます」等の通知を、スタミナ値の譲渡を受けられるゲーム単位と関連付けて表示してもよい。また、例えば、譲渡を受けたユーザがゲーム単位のゲームプレイによりゲームクリアし、当該ゲーム単位のクリアにかかる報酬を確認する画面等において、「ユーザBのおかげでスタミナ値を消費せずプレイできました」等の通知を行ってもよい。この場合、スタミナ値の譲渡を行ったユーザは、譲渡時に報酬を受け取ることとしてもよいし、譲渡を受けたユーザがゲーム単位のゲームプレイを行って得られる報酬の範囲内で、報酬を受け取れることとしてもよい。
【0114】
以上のように、ユーザが、ゲーム単位を指定して、当該ゲーム単位に対応付けてスタミナ値を譲渡する例を説明した。スタミナ値を譲渡する対象のゲーム単位は、譲渡を行うユーザが指定してもよいし、ユーザの指定によらず自動的に決定することとしてもよい。例えば、ユーザがゲームプレイの対象としているゲーム単位を、ユーザの指定によらずスタミナ値を譲渡する対象としてもよい。例えば、ユーザが直近でゲームプレイしているゲーム単位、ユーザが一定期間内でプレイする頻度が一定割合以上であるゲーム単位等を、スタミナ値の譲渡の対象としてもよい。また、スタミナ値を譲渡する対象になるゲーム単位を、ゲームの運営を行う事業者がユーザに通知することとしてもよい。例えば、イベント期間など一定期間にわたって、イベントにかかわるゲーム単位についてスタミナ値をユーザが譲渡できることとしてもよい。
【0115】
<6 付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0116】
(付記1) プロセッサ(19)と、メモリ(13)とを備えるコンピュータ(10)に実行させるためのゲームプログラムが提供される。ゲームプログラムは、プロセッサに、各ユーザについて管理される行動量パラメータ(181、281)であって、コンピュータを操作する第1のユーザの行動量パラメータの現在値及び上限値をメモリに記憶させるステップと、現在値がゲームプレイに必要な第1の量以上であることにより、ゲームプレイを開始させ、現在値から第1の量を減算するステップ(S503A)と、時間経過により現在値を上限値まで回復させるステップ(20、193)と、第1のユーザの行動量パラメータの少なくとも一部を、ユーザとは異なる第2のユーザに譲渡するための第1の入力操作を第1のユーザから受け付けるステップ(S603A、132C、132D、132F)と、第1の入力操作に応答して、第1のユーザの行動量パラメータの現在値を減少させるとともに、第2のユーザの行動量パラメータの現在値に第2の量を加算させるステップ(S603A、S655、S659)と、第1の入力操作を受け付けることにより、第1のユーザに、ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与するステップ(S605A、S657)と、を実行させる。
【0117】
(付記2) (付記1)において、報酬を付与するステップにおいて、報酬として、ゲームプレイを開始させることによっては減少しない報酬(132H、132J)を第1のユーザに付与する。
【0118】
(付記3) (付記2)において、報酬を付与するステップにおいて、報酬として、ゲームプレイ中に利用できるゲームオブジェクト(132H、132K、132L)を第1のユーザに付与する。
【0119】
(付記4) (付記3)において、報酬を付与するステップにおいて、報酬として、ゲームプレイ中に第1のユーザが操作可能なキャラクタオブジェクト(132K)、または、ゲームプレイ中に利用できるアイテム(132L)の少なくともいずれかを第1のユーザに付与する。
【0120】
(付記5) (付記1)から(付記4)のいずれかにおいて、報酬を付与するステップにおいて、譲渡される第2のユーザがゲームを実行したか否かにかかわらず、第1の入力操作を受け付けることにより、報酬を第1のユーザに付与する(132G、S603A、S605A)。
【0121】
(付記6) (付記1)から(付記4)のいずれかにおいて、ゲームプログラムは、プロセッサに、第1のユーザが譲渡を受けた行動量パラメータを、第1のユーザが受け取るための第2の入力操作を受け付けるステップと(132R、S615B)、第2の入力操作に応答して、第1のユーザの現在値を増加させるステップ(S615B、S659、S617B)とを実行させ、報酬を付与するステップにおいて、譲渡される第2のユーザが、当該第2のユーザが操作するコンピュータに対し第2の入力操作をすることにより行動量パラメータを受け取るか否かにかかわらず、第1の入力操作を受け付けることにより、報酬を第1のユーザに付与する(S605A、132G)。
【0122】
(付記7) (付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、受け付けるステップにおいて、譲渡する対象となる第2のユーザの候補を第1のユーザに提示し、当該第2のユーザを指定する操作を第1の入力操作として受け付けており(132D)、第1のユーザに提示する対象となる第2のユーザの候補は、行動量パラメータが最大値よりも小さいユーザである。
【0123】
(付記8) (付記1)から(付記7)のいずれかにおいて、受け付けるステップにおいて、譲渡する対象となる第2のユーザを第1のユーザが指定することを要さずとも第1の入力操作を受け付ける(132E)。
【0124】
(付記9) (付記1)から(付記8)のいずれかにおいて、加算させるステップにおいて、第1のユーザが行動量パラメータの現在値を減少させた量を第2の量として、第2のユーザの上限値を超えない範囲で現在値に加算する(132B)。
【符号の説明】
【0125】
10A,10B 端末装置、11 ゲームコントローラ、12 通信IF、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、81 無線基地局、82 無線LAN基地局、130 操作受付部(タッチスクリーン)、132 ディスプレイ、181 ユーザ情報、281 ユーザ情報データベース、282 フレンドリスト。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ユーザ毎に管理され、ゲーム単位をプレイするのに消費する行動量パラメータについて、前記コンピュータを操作する第1のユーザ及び第2のユーザの前記パラメータの現在値を前記メモリに記憶させるステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの操作に応じて、前記現在値が第1の量以上であることにより、前記ゲーム単位のプレイに関する所定の処理を実行し、前記現在値から前記第1の量を減少させるステップと、
時間経過により前記現在値を増加させるステップと、
記第1のユーザによる、前記パラメータを他のユーザに譲渡する操作を要することなく、前記第1のユーザ、前記パラメータの減少対象のユーザとして特定するステップと、
前記第2のユーザを、前記パラメータの増加対象のユーザとして特定するステップと、
前記第1のユーザの前記パラメータの現在値を減少させるステップと、
前記第1のユーザの前記パラメータの現在値を減少させた値に応じて、前記第2のユーザの前記パラメータの現在値を増加させるステップと、
を実行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させる方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、
ユーザ毎に管理され、ゲーム単位をプレイするのに消費する行動量パラメータについて、前記コンピュータを操作する第1のユーザ及び第2のユーザの前記パラメータの現在値を前記メモリに記憶させるステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの操作に応じて、前記現在値が第1の量以上であることにより、前記ゲーム単位のプレイに関する所定の処理を実行し、前記現在値から前記第1の量を減少させるステップと、
時間経過により前記現在値を増加させるステップと、
記第1のユーザによる、前記パラメータを他のユーザに譲渡する操作を要することなく、前記第1のユーザ、前記パラメータの減少対象のユーザとして特定するステップと、
前記第2のユーザを、前記パラメータの増加対象のユーザとして特定するステップと、
前記第1のユーザの前記パラメータの現在値を減少させるステップと、
前記第1のユーザの前記パラメータの現在値を減少させた値に応じて、前記第2のユーザの前記パラメータの現在値を増加させるステップと、
を実行する、方法。
【請求項3】
プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、
ユーザ毎に管理され、ゲーム単位をプレイするのに消費する行動量パラメータについて、前記情報処理装置を操作する第1のユーザ及び第2のユーザの前記パラメータの現在値を前記メモリに記憶させるステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの操作に応じて、前記現在値が第1の量以上であることにより、前記ゲーム単位のプレイに関する所定の処理を実行し、前記現在値から前記第1の量を減少させるステップと、
時間経過により前記現在値を増加させるステップと、
記第1のユーザによる、前記パラメータを他のユーザに譲渡する操作を要することなく、前記第1のユーザ、前記パラメータの減少対象のユーザとして特定するステップと、
前記第2のユーザを、前記パラメータの増加対象のユーザとして特定するステップと、
前記第1のユーザの前記パラメータの現在値を減少させるステップと、
前記第1のユーザの前記パラメータの現在値を減少させた値に応じて、前記第2のユーザの前記パラメータの現在値を増加させるステップと、を実行する、
情報処理装置。