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特開2024-8872光学フィルムおよびバックライトモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008872
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】光学フィルムおよびバックライトモジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240112BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20240112BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20240112BHJP
   G02B 5/02 20060101ALI20240112BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20240112BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240112BHJP
【FI】
F21S2/00 481
F21V5/00 530
F21V5/02 150
F21V5/02 300
F21V5/02 350
F21V5/02 400
G02B5/02 C
F21Y105:10
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107499
(22)【出願日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/359,765
(32)【優先日】2022-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521504429
【氏名又は名称】暘旭光電股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Sunrise Optronics Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】No.58-8,Shangqingpu,Xinwu Dist.,Taoyuan City327001,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】鄭文峰
【テーマコード(参考)】
2H042
3K244
【Fターム(参考)】
2H042BA04
2H042BA05
2H042BA11
2H042BA13
2H042BA20
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA18
3K244BA28
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA19
3K244GA01
3K244GA02
3K244GB02
3K244GB03
3K244GB14
3K244GC02
3K244GC12
3K244GC13
3K244GC14
(57)【要約】
【課題】本発明は、より優れた拡散効果を提供することができ、また静電気吸着を低減する光学フィルムおよび当該光学フィルムを使用したバックライトモジュールを提供する。
【解決手段】
本発明の光学フィルムは、第1表面と第2表面を含み、前記第1表面と前記第2表面は互いに表裏の反対方向を向く。前記第1表面には、複数の第1微細構造と複数の第2微細構造が設けられ、前記第1微細構造と前記第2微細構造が隣り合って設置され、前記第1微細構造は上凸の四角錐状構造であり、前記第2微細構造は下凹の四角錐状構造であることを特徴とする。
【選択図】図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面および第2表面を備え、
前記第1表面と前記第2表面は互いに表裏の反対方向を向いており、前記第1表面には、複数の第1微細構造および複数の第2微細構造が設けられており、前記第1微細構造と前記第2微細構造は互いに隣接して設置され、前記第1微細構造は凸型の四角錐構造であり、前記第2微細構造は凹型の四角錐構造である光学フィルム。
【請求項2】
第1表面および第2表面を備え、
前記第1表面と前記第2表面は互いに表裏の反対方向を向いており、前記第1表面には、複数の第1微細構造および複数の第2微細構造が設けられており、前記第1微細構造と前記第2微細構造は互いに隣接して設置され、前記第1微細構造は凸型の三角錐構造であり、前記第2微細構造は凹型の三角錐構造である光学フィルム。
【請求項3】
前記第2表面に複数の第3微細構造が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム。
【請求項4】
前記第3微細構造が円柱状であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
【請求項5】
前記第3微細構造が円形の凸レンズ状であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
【請求項6】
前記第3微細構造がランダムに配置されていることを特徴とする請求項5に記載の光学フィルム。
【請求項7】
前記第1微細構造及び前記第2微細構造の配置方向が前記光学フィルムの側面と45°であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム。
【請求項8】
複数の光源を備える光源アレイと、
前記光源アレイの上方に設置され、各々が重ね合わせて設置される複数の光学フィルムと、を備え、
前記光学フィルムは請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学フィルムであるバックライトモジュール。
【請求項9】
前記光学フィルムの上方に設置されるプリズムシートが少なくとも1枚含まれ、
前記プリズムシートの頂面には複数の三角柱構造が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のバックライトモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルムおよびバックライトモジュール、特にディスプレイに適用される光学フィルムおよびバックライトモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
バックライトモジュールは、現代の液晶ディスプレイの主要な構成要素の1つであり、バックライトモジュールには複数の発光部品があり、液晶ディスプレイに必要な光源を提供するために使用されます。発光部品の光線がより均一になるようにし、液晶ディスプレイの表示画質を向上させるための現行の解決策は、ダウン型バックライトモジュールに拡散板(Diffuser plate)を設置することです。拡散板には縞模様があり、光の屈折、反射、散乱などの物理現象を利用して、光線がより均一に分布するようにします。
【0003】
技術の進歩に伴って、ディスプレイのコントラストを向上させるために、バックライトモジュールの発光部品は徐々にサブミリメートル発光ダイオード(Mini LED)によって一般的な発光ダイオード(LED)に取って代わられています。しかし、サブミリメートル発光ダイオード(Mini LED)の発光面積はより小さく、従来の拡散板はその発光部品から放出される光を効果的に分散することができません。図1から図3を参照してください。図1は従来のバックライトモジュールの一例を示し、図2は光源の輝度分布図を示し、図3は従来のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。図3は、図6のA-A断面線から生成された輝度分布図です。従来のバックライトモジュール10は、基板11、光源12および複数の拡散フィルム13を含み、これらの拡散フィルム13は、粗い表面または拡散粒子を塗布することで拡散効果を得るものです。さらに、図2図3を比較すると、図2は単純な光源の輝度分布図であり、図3は光源12の上に3つの拡散フィルム13をカバーした輝度分布図です。これから、拡散フィルム13が拡散効果を達成できることが分かりますが、効果は理想的ではありません。図3では、光線は横軸の5、4の間および-4、-5の間の位置に集中しており、つまり光源12が設置されている位置です。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
次に、図4図5を参照してください。図4は、プリズムシート14が追加されたバックライトモジュールを示し、図5図4のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。図5から、光線はさらに拡散していますが、その性能は依然として不十分であり、光線は光源周辺に集中しています。また、従来の拡散フィルム13は、バックライトモジュール10内で高い静電吸着を引き起こします。
【0005】
従って、上記の問題を解決する方法は、本分野の通常の知識を持つ者にとって考慮すべきことです。
【0006】
このため、本発明は、表面に上凸および下凹の交互に配置された微細構造を有する光学フィルムを提供することで、より優れた拡散効果を提供し、同時に光学フィルムが生成する静電吸着を低減することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、光学フィルムであり、第1表面および第2表面を含む、第1表面と第2表面は互いに表裏の反対方向を向いており、第1表面には複数の第1微細構造および複数の第2微細構造が設置されており、第1微細構造および第2微細構造は互いに隣接して配置されており、第1微細構造は上凸の四角錐構造であり、第2微細構造は下凹の四角錐構造である。
【0008】
本発明は、光学フィルムであり、第1表面および第2表面を含む、第1表面と第2表面は互いに表裏の反対方向を向いており、第1表面には複数の第1微細構造および複数の第2微細構造が設置されており、第1微細構造および第2微細構造は互いに隣接して配置されており、第1微細構造は上凸の三角錐構造であり、第2微細構造は下凹の三角錐構造である。前記金属酸化物は、五酸化バナジウム(V)又は酸化マグネシウム(MgO)である。
【0009】
前述の光学フィルムにおいて、第2表面に複数の第3の微細構造が設置されている。
【0010】
前述の光学フィルムにおいて、第3微細構造は円柱形状である。
【0011】
前述の光学フィルムにおいて、第3微細構造は円形の凸レンズ状である。
【0012】
前述の光学フィルムにおいて、第3微細構造はランダムな配列を呈している。
【0013】
前述の光学フィルムにおいて、第1微細構造と第2微細構造の配列方向は、光学フィルムの側面と45°をなしている。
【0014】
本発明はまた、光源アレイおよび複数の光学フィルムを含むバックライトモジュールを提供します。光源アレイは、複数の光源を含みます。光学フィルムは、光源アレイの上部に設置され、光学フィルムは互いに積み重ねられています。ここで、光学フィルムは、前述のいずれかの光学フィルムです。
【0015】
前述のバックライトモジュールにおいて、さらに少なくとも2枚のプリズムシートが含まれ、プリズムシートは光学フィルムの上部に設置され、各プリズムシートの頂面には複数の三角柱構造が設けられている。一方のプリズムシートの三角柱構造の延伸方向と、もう一方のプリズムシートの三角柱構造の延伸方向が互いに垂直である。
【発明の効果】
【0016】
本発明はまた、上記の光学フィルムを含むバックライトモジュールを提供する。このバックライトモジュールは、基板、複数の発光部品、および上記の光学フィルムを含む。光学フィルムは発光部品から放出される光を効果的に拡散し、液晶ディスプレイに均一な光源を提供することができる。このバックライトモジュールは、従来のバックライトモジュールに比べて優れた光学性能を提供し、ディスプレイの表示品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】伝統的なバックライトモジュールを示す図である。
図2】光源の輝度分布図を示す図である。
図3】伝統的なバックライトモジュールの輝度分布図を示す図である。
図4】付加的なプリズムシートのバックライトモジュールを示す図である。
図5図4のバックライトモジュールの輝度分布図を示す図である。
図6】光学シミュレーション図を示す図である。
図7】本発明の第1実施例の光学フィルムの示意図である。
図8】光学フィルムの側面断面図を示す図である。
図9】微細構造の示唆図を示す図である。
図10】第2実施例の光学フィルムを示す図である。
図11】第2実施例の光学フィルムを示す図である。
図12】第3実施例の光学フィルム片を示す図である。
図13】第3実施例の光学フィルム片を示す図である。
図14】角度θの示唆図を示す図である。
図15】角度θの示唆図を示す図である。
図16】第4実施例の光学フィルムの第2表面を示す図である。
図17】第4実施例の光学フィルムの第2表面を示す図である。
図18】第5実施例の光学フィルムを示す図である。
図19】第6実施例の光学フィルムを示す図である。
図20】第6実施例の光学フィルムを示す図である。
図21】第3微細構造430の設置方法を示す図である。
図22】第3微細構造430の設置方法を示す図である。
図23】バックライトモジュールの示意図である。
図24】プリズムシートの設置示意図である。
図25】第1実施例のバックライトモジュールである。
図26】第1実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図27】第2実施例のバックライトモジュールである。
図28】第2実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図29】第3実施例のバックライトモジュールである。
図30】第3実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図31】第4実施例のバックライトモジュールである。
図32】第4実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図33】第5実施例のバックライトモジュールである。
図34】第5実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図35】第6実施例のバックライトモジュールである。
図36】第6実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図37】第7実施例のバックライトモジュールである。
図38】第7実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図39】第8実施例のバックライトモジュールである。
図40】第8実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図41】第9実施例のバックライトモジュールである。
図42】第9実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図43】第10実施例のバックライトモジュールである。
図44】第10実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図45】第11実施例のバックライトモジュールである。
図46】第11実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
図47】第12実施例のバックライトモジュールである。
図48】第12実施例のバックライトモジュールの輝度分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図7から図9を参照してください。図7は本発明の第1実施例の光学フィルムの示唆図であり、図8は光学フィルムの側面断面図であり、図9は微細構造の示唆図です。本発明の光学フィルム100は、第1表面1111と第2表面1112を含んでおり、第1表面1111が向いている方向と第2表面1112が向いている方向が互いに反対です。第1表面1111上には、複数の第1微細構造110と第2微細構造120が設けられており、第1微細構造110と第2微細構造120が互いに隣接して設置されています。第1微細構造110は凸型の四角錐構造であり、第2微細構造120は凹型の四角錐構造です。
【0019】
具体的には、図9を参照してください。図9は光学フィルム100の平面図であり、第1微細構造110と第2微細構造120は互いに隣接して設置されています。図9では、断面線で示される凹型の第2微細構造120です。つまり、光学フィルム100の第1表面1111には、凸型と凹型の微細構造が交互に配列されています。
【0020】
また、図8を参照してください。第1微細構造110と第2微細構造120の凸凹は、光学フィルム100の基準面111によって定義されます。基準面111とは、第1微細構造110と第2微細構造120の平均高さが位置する平面を指します。言い換えると、凸型の第1微細構造110の頂点は基準面111よりも高く、凹型の第2微細構造120の頂点は基準面よりも低く、第1微細構造110の高さと第2微細構造120の深さが等しいです。また、基準面111は、四角錐構造の底面が位置する平面であり、第1微細構造110と第2微細構造120は、この四角錐によって形成される凸型および凹型の微細構造です。
【0021】
図10図11を参照してください。図10図11は、第2実施例の光学フィルム200を示しています。図10の実施例では、光学フィルム200上の第1微細構造210は、上凸の三角錐で構成されており、第2微細構造220は、下凹の三角錐で構成されています。さらに図11を参照すると、第1微細構造210と第2微細構造220は互いに隣接して配置されており、つまり光学フィルム200上には、上凸と下凹の三角錐微細構造が交互に配列されています。
【0022】
次に、図12図13を参照してください。図12図13は、第3実施例の光学フィルム片100’を示しています。図12および図13の実施例では、第1微細構造110’および第2微細構造120’の配列方向は、光学フィルム100’の側縁と角度θで表示されています。この角度θは、例えば45°です。さらに言えば、この角度θは基板11上の光源12の配置に関連しています。
【0023】
図14および図15を参照してください。図14および図15は、角度θの示唆図です。第1微細構造110’および第2微細構造120’の配列方向の延長線203は、光学フィルム100’の端部の水平線204と角度θを挟んでいます。次に図15を参照すると、角度θは光源12の配列によって決定され、一方の光源12と斜めの光源12の間の角度として角度θが与えられます。つまり、角度θの正接関数は、第2方向201上の光源12の距離Yを第1方向202上の光源12の距離Xで除したものであり、すなわちtanθ=Y/Xです。したがって、第1微細構造110’および第2微細構造120’の傾斜角度θは、光源12の配列に対応しています。
【0024】
図16図17を参照してください。図16図17は、第4実施例の光学フィルム300の第2表面3112を示しています。この実施例の光学フィルム300の第1表面3111は、前述の実施例と同様に、第1微細構造310と第2微細構造320の上凸と下凹が交互に配列された微細構造を有しており、ここでは繰り返し説明しません。この実施例の特徴は、光学フィルム300の第2表面3112には、さらに複数の第3微細構造330が含まれており、第3微細構造330は、例えば円柱体であり、光学フィルム300の第2表面3112上に平行に配列されています。図18を参照してください。図18は、第5実施例の光学フィルム300’を示しており、この実施例では、第2表面3112’の複数の第3微細構造330’は、前述の第3実施例と同様に、第3微細構造330’の延伸方向が光学フィルム300’の端部と角度θで表示されています。
【0025】
図19図20を参照してください。図19図20は、第6実施例の光学フィルム400を示しています。この実施例の光学フィルム400の第1表面4111は、前述の実施例と同様に、第1微細構造410と第2微細構造420の上凸と下凹が交互に配列された微細構造を有しており、ここでは繰り返し説明しません。この実施例の特徴は、第2表面4112にはさらに複数の第3微細構造430が含まれており、第3微細構造430は円形の凸レンズ状であり、第2表面4112上に分散配置されています。次に、図21図22を参照してください。図21図22は、第3微細構造430の配置方法を示しています。図21に示すように、円形の凸レンズ状の第3微細構造430は、第2表面4112上に整然と並べられて配置することができます。別の実施例では、図22に示すように、円形の凸レンズ状の第3微細構造430は、第2表面4112上でランダムに配置されていることもあります。
【0026】
図23を参照してください。図23はバックライトモジュールの概要図です。バックライトモジュール101は、本発明の光学フィルムの適用例であり、この実施形態のバックライトモジュール101は、光源アレイ1011、複数の光学フィルム100、および複数のプリズムシート1013を含んでいます。光源アレイ1011には、複数の光源1012が含まれており、例えば、発光ダイオード(LED)またはミニ発光ダイオード(Mini LED)が含まれています。複数の光学フィルム100は、光源アレイ1011の上に配置され、第2面が光源1012に向かって配置され、光源1012からの光を受けるようになっています。また、複数の光学フィルム100は、互いに積層されて配置されています。これらの光学フィルム100は、前述の実施例の光学フィルム100、100’、200、300、300’、または400であり、同じ種類の光学フィルムを積層して配置することも、混在して配置することもできます。
【0027】
プリズムシート1013は、光学フィルム100の上に積層されて配置されています。図24を参照してください。図24は、プリズムシートの配置概要図です。各プリズムシート1013の上面には、複数の三角柱構造1014が設けられており、一方のプリズムシート1013aの三角柱構造1014aの延び方向と、もう一方のプリズムシート1013bの三角柱構造1014bの延び方向が互いに垂直になっています。具体的には、複数のプリズムシート1013a、1013bが垂直に積層されている場合、各プリズムシート1013aの三角柱構造1014aと隣接するプリズムシート1013bの三角柱構造1014bが、水平延び方向で角度90度をなすようになっています。
【0028】
異なる光学フィルムとプリズムシートの組み合わせにより、光源の上に配置されることで異なる拡散効果が生じます。以下では、異なる組み合わせとシミュレーション後の輝度分布図について説明します。また、図6に示すように、以下に示す輝度分布図はすべて、光学シミュレーション図A-Aの断面線で生成され、光源12は横軸の5、4の間および-4、-5の間の位置に設置されています。
【0029】
図25図26を参照してください。図25はバックライトモジュールの第1実施例を示し、図26は第1実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム100(図7図9参照)を3枚含んでいます。図3の輝度分布図と比較して、図26から全体的な輝度が低下し、拡散効果が図3よりも優れていることがわかります。
【0030】
図27図28を参照してください。図27はバックライトモジュールの第2実施例を示し、図28は第2実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の第1実施例の光学フィルム100(図7図9参照)を3枚含み、さらに光学フィルム100の上にプリズムシート1013が2枚含まれており、2つのプリズムシート1013は直交するように積層されて配置されています(図24参照)。図5の輝度分布図と比較して、図28から光源部の輝度がさらに低下し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図5よりも優れていることがわかります。
【0031】
図29図30を参照してください。図29はバックライトモジュールの第3実施例を示し、図30は第3実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム100’(図12図3C参照)を3枚含んでおり、つまり、光学フィルムの微細構造と光学フィルムの端部との間に角度θが存在します。図3の輝度分布図と比較して、図30から光源部の輝度がさらに低下し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図3よりも優れていることがわかります。さらに、図26と比較すると、図30から微細構造を傾けることで、より良い光線拡散効果が得られることがわかります。
【0032】
図31図32を参照してください。図31はバックライトモジュールの第4実施例を示し、図32は第4実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム100’(図12参照)を3枚含み、さらに光学フィルム100’の上にプリズムシート1013が2枚含まれており、2つのプリズムシート1013は直交するように積層されて配置されています(図24参照)。図5の輝度分布図と比較して、図32から光源部の明るい領域がほぼ消失し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図5よりも優れていることがわかります。
【0033】
図33図34を参照してください。図33はバックライトモジュールの第5実施例を示し、図34は第5実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム300(図16図17参照)を3枚含んでおり、つまり第2表面に円柱形状の第3微細構造があります。図3の輝度分布図と比較して、図34から光源部の輝度が明らかに低下し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図3よりも優れていることがわかります。
【0034】
図35図36を参照してください。図35はバックライトモジュールの第6実施例を示し、図36は第6実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム300(図16図17参照)を3枚含み、さらに光学フィルム100’の上にプリズムシート1013が2枚含まれており、2つのプリズムシート1013は直交するように積層されて配置されています(図24参照)。図5の輝度分布図と比較して、図36から光源部のハイライト領域がほぼ消失し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図5よりも優れていることがわかります。
【0035】
図37図38を参照してください。図37はバックライトモジュールの第7実施例を示し、図38は第7実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム300’(図18参照)を3枚含んでおり、つまり第3微細構造と光学フィルムの端部との間に角度があります。図3の輝度分布図と比較して、図38から光源部の輝度が明らかに低下し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図3よりも優れていることがわかります。
【0036】
図39および図40を参照してください。図39はバックライトモジュールの第8実施例を示し、図40は第8実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム300’(図18を参照)を3枚含み、さらに光学フィルム300’の上に2つのプリズムシート1013が配置され、2つのプリズムシート1013は垂直に交差するように積み重ねられています(図24を参照)。図5の輝度分布図と比較して、図40からは光源部の明るい領域がほぼ消失し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図5よりも優れていることがわかります。
【0037】
図41および図42を参照してください。図41はバックライトモジュールの第9実施例を示し、図42は第9実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム400(図19から図22を参照)を3枚含み、第2表面に円形レンズ状の第3微細構造が設けられています。図3の輝度分布図と比較して、図42からは光源部の明るさが明らかに低下し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図3よりも優れていることがわかります。
【0038】
図43および図44を参照してください。図43はバックライトモジュールの第10実施例を示し、図44は第10実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、前述の実施例の光学フィルム400(図19から図22を参照)を3枚含み、さらに光学フィルム400の上に2つのプリズムシート1013が配置され、2つのプリズムシート1013は垂直に交差するように積み重ねられています(図24を参照)。図5の輝度分布図と比較して、図44からは光源部の明るい領域がほぼ消失し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図5よりも優れていることがわかります。
【0039】
図45図46を参照してください。図45は、バックライトモジュールの第11実施例を示し、図46は第11実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、3枚の光学フィルム400’(前述の実施例)を含んでおり、光学フィルムの微細構造と光学フィルムの端部が角度θを持っています。図3の輝度分布図と比較して、図46から光源部の明るさが低下し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図3よりも優れていることがわかります。
【0040】
図47図48を参照してください。図47は、バックライトモジュールの第12実施例を示し、図48は第12実施例のバックライトモジュールの輝度分布図を示しています。この実施例のバックライトモジュールは、3枚の光学フィルム400’(前述の実施例)を含んでおり、光学フィルム400’の上に2枚のプリズムシート1013が設置され、プリズムシート1013は垂直交差する方法で積み重ねられています(図24参照)。図5の輝度分布図と比較して、図48から光源部の明るい領域がほぼ消失し、光線範囲が明らかに広がり、拡散効果が図5よりも優れていることがわかります。
【0041】
本発明の光学フィルムは、凸部と凹部の微細構造を持ち、光源の光線拡散効果を効果的に向上させ、光線が表示領域をより広くカバーできるようになります。従来技術のバックライトモジュールと比較して、本発明のバックライトモジュールはより優れた光線性能を提供でき、発光コンポーネントの密度を低下させても同等の光線性能が得られるため、バックライトモジュールにLEDを少なく使用し、さらにバックライトモジュールの製造コストを削減できます。さらに、凸部と凹部の微細構造は、光学フィルム同士の接触面積を減らし、バックライトモジュール内で発生する静電気をさらに低減できます。
【0042】
上記の実施形態は、説明の便宜のための単なる例であり、当業者によって行われる任意の修正は、何れも特許請求の範囲において保護しようとする範囲から逸脱するものではない。
【符号の説明】
【0043】
10 バックライトモジュール
11 基板
12 光源
13 拡散フィルム
14 プリズムシート
100、100’、200、300、300’、400 光学フィルム
111 基準面
110、110’、210、310、410 第1微細構造
120、120’、220、320、420 第2微細構造
330、330’、430 第3微細構造
1111、3111、4111 第1表面
1112、3112、3112’、4112 第2表面
201 第2方向
202 第1方向
203 延長線
204 水平線
θ 角度
101 バックライトモジュール
1011 光源アレイ
1012 光源
1013 プリズムシート
1014、1014a、1014b 三角柱構造
図1
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