IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088724
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20240625BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240625BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240625BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240625BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20240625BHJP
   H01L 33/50 20100101ALI20240625BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 338
G09F9/30 349Z
G09F9/00 348Z
G09F9/30 349B
G09F9/00 338
H01L33/00 L
H01L33/62
H01L33/50
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024060773
(22)【出願日】2024-04-04
(62)【分割の表示】P 2021203434の分割
【原出願日】2016-07-20
(31)【優先権主張番号】62/196,282
(32)【優先日】2015-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/267,770
(32)【優先日】2015-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】97-11, Sandan-ro 163 beon-gil, Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】竹谷 元伸
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヨン ヒョン
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】本発明は、ディスプレイ装置及びその製造方法に関し、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置は、規則的に配列された複数の発光ダイオードを含む第1基板、及び前記発光ダイオードを駆動させる複数のTFTを含むTFTパネル部を含む第2基板を含み、前記第1基板及び第2基板は互いに一面が対向するように結合され、前記各発光ダイオードと各TFTとが電気的に連結され得る。
【効果】窒化物半導体を用いたマイクロ発光ダイオードを用いてディスプレイ装置を構成することができ、ウェアラブル装置に適用可能な高効率及び高解像度を有し、低い消費電力を有するという効果がある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
規則的に配列された複数の発光ダイオードを含む第1基板、及び
前記発光ダイオードを駆動させる複数のTFTを含むTFTパネル部を含む第2基板を含み、
前記第1基板及び第2基板は互いに一面が対向するように結合され、前記各発光ダイオードと各TFTとが電気的に連結されたディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1基板は、
支持基板、
前記支持基板の上部に配列された複数の青色発光ダイオード、
前記支持基板の上部に配列され、前記複数の青色発光ダイオードと隣接するように配列された複数の緑色発光ダイオード、及び
前記支持基板の上部に配列され、前記複数の青色発光ダイオード及び複数の緑色発光ダイオードのうちいずれか一つと隣接するように配列された複数の赤色発光ダイオードを含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記複数の青色発光ダイオード、複数の緑色発光ダイオード及び複数の赤色ダイオードのそれぞれは、
n型半導体層、
p型半導体層、
前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在した活性層、
前記n型半導体層に結合されたn型電極、
前記p型半導体層に結合されたp型電極、及び
前記p型電極を取り囲むように形成された壁部を含む、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記複数の青色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第1接着部、
前記複数の緑色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第2接着部、及び
前記複数の赤色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第3接着部をさらに含み、
前記第1接着部、前記第2接着部、及び前記第3接着部は互いに異なる温度の融点を有する、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1基板と前記第2基板とを電気的に結合する異方性導電フィルムをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記複数の発光ダイオードは、青色光を放出する青色発光ダイオードであって、
前記青色光を放出する青色光部、前記青色光を緑色光に波長変換して放出する緑色光部、及び前記青色光を赤色光に波長変換して放出する赤色光部のうちいずれか一つ以上を含む波長変換部をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記複数の発光ダイオードは、青色光を放出する青色発光ダイオード、及び赤色光を放出する赤色発光ダイオードを含み、
前記青色光を放出する青色光部、前記青色光を緑色光に波長変換して放出する緑色光部、及び前記赤色光を放出する赤色光部のうちいずれか一つ以上を含む波長変換部をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記波長変換部は第3基板に形成され、
前記複数の発光ダイオードから放出された光の波長変換のために前記第1基板及び前記第3基板が結合された、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記緑色光部及び前記赤色光部は蛍光体を含み、
前記緑色光部に含まれた蛍光体は窒化物系蛍光体であって、
前記赤色光部に含まれた蛍光体は窒化物系又はフッ化物蛍光体(KSF)である、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第1基板乃至第3基板のうちいずれか一つ以上は、透明基板又は不透明なフレキシブル基板である、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記複数の発光ダイオードは青色発光ダイオードであって、
前記青色発光ダイオードから発光された青色光を白色光に波長変換する白色蛍光体部、及び
前記白色蛍光体部から放出された白色光から青色光を通過させる青色光部、緑色光を通過させる緑色光部、及び赤色光を通過させる赤色光部が含まれたカラーフィルターをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記発光ダイオードは、n型半導体層、p型半導体層、及び前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在した活性層を含み、
前記p型半導体層上に壁部が形成された、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように発光ダイオード部を製造する段階、及び
前記製造された発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階を含み、
前記発光ダイオード部を製造する段階は、
基板上に複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように形成する段階、
前記複数の発光ダイオードを伸縮性のある伸縮基板に転写する段階、
前記複数の発光ダイオードの間の離隔距離が拡大されるように前記伸縮基板を平面的に拡大する段階、及び
前記伸縮基板によって離隔距離が拡大された複数の発光ダイオードのうち一つ以上を支持基板に結合する段階を含むディスプレイ装置の製造方法。
【請求項14】
前記伸縮基板によって拡大される離隔距離は前記発光ダイオードの幅の2倍以上である、請求項13に記載のディスプレイ装置の製造方法。
【請求項15】
前記発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階は、異方性導電フィルムを用いて結合する、請求項13に記載のディスプレイ装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置及びその製造方法に関し、より詳細には、マイクロ発光ダイオードを用いたディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、電子と正孔との再結合で発生する光を放出する無機半導体素子であって、近年では、ディスプレイ、自動車ランプ、一般照明などの多くの分野で使用されている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、応答速度が速いという長所を有する。このような発光ダイオードを用いた発光装置は、多様な分野で光源として使用されている。
【0003】
近年、スマートテレビやモニターは、TFT-LCDパネルを用いて色を再現し、色の再現のためのバックライト光源として発光ダイオードを用いる傾向がある。そして、近年では、OLEDを用いてディスプレイ装置を製造する場合もある。しかし、TFT-LCDの場合、一つのLEDが広い画素の光源として使用されるので、バックライト光源は常にターンオンされている。したがって、表示される画面の明暗とは関係なく消費電力が一定である。これを補完するために、画面をいくつかの領域に区画することによって明暗を制御するディスプレイ装置もあるが、数千画素乃至数万画素を一つの単位として分割するので、消費電力を低減させながら明暗を細密に調節することは困難である。一方、OLEDの場合、技術発展を通じて消費電力が低下し続けているが、今までは無機半導体素子であるLEDに比べて消費電力が相当大きいので効率性が低下する。
【0004】
また、PM駆動方式のOLEDにおいては、大きな容量を有する有機ELに対してPAM(pulse amplifier modulation)制御をすることによって応答速度が低下するという問題が発生し得る。また、低いデューティを具現するために、PWM(pulse width modulation)制御を通じて高電流駆動をすることによって寿命の低下が発生し得る。そして、AM駆動方式でOLEDを駆動させると、画素ごとにTFTが連結される必要があり、生産費用が増加し得る。また、TFT特性によって輝度が不均一になり得るという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2015-500562号公報(2015.01.05)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、ウェアラブル装置、スマートフォン又はテレビなどに適用可能な消費電力の低いマイクロ発光ダイオードを用いたディスプレイ装置及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明が解決しようとする他の課題は、消費電力が低いと共に明暗を細密に調節できるディスプレイ装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、規則的に配列された複数の発光ダイオードを含む第1基板、及び前記発光ダイオードを駆動させる複数のTFTを含むTFTパネル部を含む第2基板を含み、前記第1基板及び第2基板は、互いに一面が対向するように結合され、前記各発光ダイオードと各TFTとが電気的に連結されたディスプレイ装置を提供する。
【0009】
一方、本発明は、複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように発光ダイオード部を製造する段階、及び前記製造された発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階を含み、前記発光ダイオード部を製造する段階は、基板上に複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように形成する段階、前記複数の発光ダイオードを伸縮性のある伸縮基板に転写する段階、前記複数の発光ダイオードの間の離隔距離が拡大されるように前記伸縮基板を平面的に拡大する段階、及び前記伸縮基板によって離隔距離が拡大された複数の発光ダイオードのうち一つ以上を支持基板に結合する段階を含むディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、窒化物半導体を用いたマイクロ発光ダイオードを用いてディスプレイ装置を構成することができ、ウェアラブル装置に適用可能な高効率及び高解像度を有し、低い消費電力を有するという効果がある。
【0011】
また、本発明によると、伸縮性のある基板を用いて製造することによって、マイクロ発光ダイオードを用いてディスプレイ装置を製造するとき、より簡単に製造できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部を示した斜視図である。
図3a】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3b】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3c】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3d】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3e】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3f】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3g】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3h】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3i】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3j】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3k】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3l】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3m】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3n】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3o】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3p】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4a】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4b】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4c】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4d】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4e】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4f】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4g】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図5】本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図7】本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図8】本発明の第5実施例に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置は、規則的に配列された複数の発光ダイオードを含む第1基板、及び前記発光ダイオードを駆動させる複数のTFTを含むTFTパネル部を含む第2基板を含み、前記第1基板及び第2基板は、互いに一面が対向するように結合され、前記各発光ダイオードと各TFTとが電気的に連結され得る。
【0014】
前記第1基板は、支持基板、前記支持基板の上部に配列された複数の青色発光ダイオード、前記支持基板の上部に配列され、前記複数の青色発光ダイオードと隣接して配列された複数の緑色発光ダイオード、及び前記支持基板の上部に配列され、前記複数の青色発光ダイオード及び複数の緑色発光ダイオードのうちいずれか一つと隣接して配列された複数の赤色発光ダイオードを含んでもよい。
【0015】
また、前記複数の青色発光ダイオード、複数の緑色発光ダイオード、及び複数の赤色ダイオードのそれぞれは、n型半導体層、p型半導体層、前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在した活性層、前記n型半導体層に結合されたn型電極、前記p型半導体層に結合されたp型電極、及び前記p型電極を取り囲むように形成された壁部を含んでもよい。
【0016】
そして、前記複数の青色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第1接着部、前記複数の緑色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第2接着部、及び前記複数の赤色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第3接着部をさらに含み、前記第1接着部乃至第3接着部は互いに異なる温度の融点を有してもよい。
【0017】
また、前記第1基板と前記第2基板とを電気的に結合する異方性導電フィルムをさらに含んでもよい。
【0018】
ここで、前記複数の発光ダイオードは、青色光を放出する青色発光ダイオードであって、前記青色光を放出する青色光部、前記青色光を緑色光に波長変換して放出する緑色光部、及び前記青色光を赤色光に波長変換して放出する赤色光部のうちいずれか一つ以上を含んでもよい。
【0019】
そして、前記複数の発光ダイオードは、青色光を放出する青色発光ダイオード、及び赤色光を放出する赤色発光ダイオードを含み、前記青色光を放出する青色光部、前記青色光を緑色光に波長変換して放出する緑色光部、及び前記赤色光を放出する赤色光部のうちいずれか一つ以上を含む波長変換部をさらに含んでもよい。
【0020】
このとき、前記波長変換部は第3基板に形成され、前記複数の発光ダイオードから放出された光の波長変換のために前記第1基板及び第3基板が結合され得る。そして、前記緑色光部及び赤色光部は蛍光体を含み、前記緑色光部に含まれた蛍光体は窒化物系蛍光体であってもよく、前記赤色光部に含まれた蛍光体は窒化物系又はフッ化物蛍光体(KSF)であってもよい。
【0021】
そして、前記第1基板乃至第3基板のうちいずれか一つ以上は、透明基板又は不透明なフレキシブル基板であってもよい。
【0022】
また、前記複数の発光ダイオードは、青色発光ダイオードであって、前記青色発光ダイオードから発光された青色光を白色光に波長変換する白色蛍光体部、及び前記白色蛍光体部から放出された白色光から青色光を通過させる青色光部、緑色光を通過させる緑色光部、及び赤色光を通過させる赤色光部が含まれたカラーフィルターをさらに含んでもよい。
【0023】
また、前記発光ダイオードは、n型半導体層、p型半導体層、及び前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在した活性層を含み、前記p型半導体層上に壁部が形成されてもよい。
【0024】
一方、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置の製造方法は、複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように発光ダイオード部を製造する段階、及び前記製造された発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階を含み、前記発光ダイオード部を製造する段階は、基板上に複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように形成する段階、前記複数の発光ダイオードを伸縮性のある伸縮基板に転写する段階、前記複数の発光ダイオードの間の離隔距離が拡大されるように前記伸縮基板を平面的に拡大する段階、及び前記伸縮基板によって離隔距離が拡大された複数の発光ダイオードのうち一つ以上を支持基板に結合する段階を含んでもよい。
【0025】
ここで、前記伸縮基板によって拡大される離隔距離は、前記発光ダイオードの幅の2倍以上であってもよい。
【0026】
そして、前記発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階は、異方性導電フィルムを用いて結合することができる。
【0027】
以下では、本発明の好ましい実施形態に対して添付の図面を参照してより具体的に説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図で、図2は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部を示した斜視図である。
【0029】
図1に示したように、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。
【0030】
図1及び図2を参照すると、発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、支持基板114、透明電極116、遮断部118、絶縁層120及び第1連結電極122を含む。
【0031】
発光ダイオード112は複数備えられ、支持基板114上に複数の発光ダイオード112が規則的に配列される。例えば、複数の発光ダイオード112は、図2に示したように、行列状に配列されてもよい。本実施形態において、複数の発光ダイオード112は、青色光を放出する複数の青色発光ダイオード112a、緑色光を放出する複数の緑色発光ダイオード112b、及び赤色光を放出する複数の赤色発光ダイオード112cを含む。複数の青色発光ダイオード112a、複数の緑色発光ダイオード112b及び複数の赤色発光ダイオード112cは、それぞれ交互に配列され、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cが互いに隣接した状態で配列される。
【0032】
本実施形態において、図2に示したように、発光ダイオード部110は、外部から印加された電源でディスプレイ装置100を駆動させることができる。すなわち、発光ダイオード部110の各発光ダイオード112のオン-オフの組み合わせによってイメージを再生することができ、別途のLCDを必要としない。それによって、一つの発光ダイオード112が含まれた領域は、ディスプレイ装置100で一つのサブピクセルとして利用可能である。発光ダイオード部110における一つのサブピクセルのサイズは、図2に示したように、サブピクセル内に配置される発光ダイオード112のサイズより相対的に大きく形成されてもよい。
【0033】
再び図1を参照すると、一つの発光ダイオード112は、n型半導体層23、活性層25、p型半導体層27、n型電極31、p型電極33及び壁部35を含む。n型半導体層23、活性層25及びp型半導体層27はIII-V族系列の化合物半導体を含んでもよく、一例として、(Al,Ga,In)Nなどの窒化物半導体を含んでもよい。このとき、n型半導体層23とp型半導体層27の位置は互いに変わってもよい。
【0034】
n型半導体層23はn型不純物(一例で、Si)を含んでもよく、p型半導体層27はp型不純物(一例として、Mg)を含んでもよい。活性層25は、n型半導体層23とp型半導体層27との間に介在し、多重量子井戸構造(MQW)を含んでもよく、所望のピーク波長の光を放出できるように組成比が決定され得る。
【0035】
そして、n型半導体層23、活性層25及びp型半導体層27を含む発光構造体は、垂直型発光ダイオード112と類似する形に形成されてもよい。それによって、n型半導体層23の外面にn型電極31が形成され、p型半導体層27の外面にp型電極33が形成され得る。
【0036】
また、図1に示したように、本実施形態において、垂直型と類似する形に形成された発光ダイオード112を支持基板114の透明電極116に結合するために、p型電極33と透明電極116との間に接着部Sが形成され得るが、接着部Sがp型電極33と透明電極116との間から外部に逸脱しないように壁部35が形成されてもよい。
【0037】
壁部35は、p型半導体層27上にp型電極33が露出するようにp型電極33の一部を覆いながら形成されてもよく、図示したように、複数の層で形成されてもよい。壁部35は第1層及び第2層を含んでもよく、SiNを含む第1層がp型半導体層27上にp型電極33の一部を覆うように形成された後、SiOを含む第2層が第1層上に形成され得る。このとき、第2層は、第1層の厚さより厚く形成されてもよく、第1層より狭く形成されてもよい。
【0038】
支持基板114は、複数の発光ダイオード112が実装される基板であって、絶縁性基板、導電性基板又は印刷回路基板などであってもよい。一例として、支持基板114は、サファイア基板、窒化ガリウム基板、ガラス基板、シリコンカーバイド基板、シリコン基板、金属基板及びセラミック基板のうち一つであってもよい。また、必要に応じて、支持基板114の上部に複数の発光ダイオード112と電気的に連結され得る複数の導電性パターンが形成されたり、内部に回路パターンが形成されたりしてもよい。そして、支持基板114としてはフレキシブル基板が用いられてもよい。
【0039】
透明電極116は支持基板114上に形成され、発光ダイオード112のp型電極33と電気的に連結されてもよい。本実施例において、透明電極116は支持基板114に多数個形成されてもよく、一つの透明電極116上に一つの発光ダイオード112が結合されてもよく、必要に応じて、一つの透明電極116上に複数の発光ダイオード112が結合されてもよい。また、多数の透明電極116は、支持基板114上で互いに離隔した状態で配置されてもよい。そして、一例として、透明電極116はITOなどで形成されてもよい。
【0040】
遮断部118は支持基板114上に形成され、多数個が備えられる。遮断部118は、発光ダイオード112から発光された光が透明電極116を介してのみ外部に放出できるようにし、隣接した他の発光ダイオード112から発光された光と混色されることを防止する役割をする。それによって、遮断部118は互いに離隔して配置された各透明電極116の間に形成され、必要に応じて、透明電極116の一部を覆うように形成されてもよい。本実施例において、遮断部118はクロム(Cr)で形成されてもよい。
【0041】
絶縁層120は発光ダイオード112を取り囲むように形成され、発光ダイオード112が結合された面のうち露出した面を覆うように形成される。それによって、絶縁層120は、遮断部118の一部を覆うように形成され得る。絶縁層120が発光ダイオード112を取り囲むように形成されることによって、絶縁層120を介して発光ダイオード112のn型半導体層23及びn型電極31が露出し得る。
【0042】
第1連結電極122は絶縁層120を覆うように形成され、絶縁層120によって覆われていないn型半導体層23及びn型電極31を覆うように形成されてもよい。それによって、第1連結電極122はn型半導体層23と電気的に連結され得る。
【0043】
TFTパネル部130は、パネル基板132及び第2連結電極134を含み、発光ダイオード部110と結合され、発光ダイオード部110に電源を供給するために備えられる。また、TFTパネル部130は、発光ダイオード部110に供給される電源を制御し、発光ダイオード部110に含まれた複数の発光ダイオード112のうち一部のみを発光させることができる。
【0044】
パネル基板132は、内部にTFT駆動回路が形成されてもよい。TFT駆動回路は、アクティブマトリックス(AM、active matrix)駆動のための回路であってもよく、パッシブマトリックス(PM、passive matrix)駆動のための回路であってもよい。
【0045】
第2連結電極134は、パネル基板132のTFT駆動回路と電気的に連結され、発光ダイオード部110の第1連結電極122と電気的に連結されてもよい。それによって、TFT駆動回路を介して供給された電源が第1連結電極122及び第2連結電極134を介して各発光ダイオード112に供給され得る。このとき、第2連結電極134は、別途の保護層によって覆われてもよく、保護層はSiNxを含んでもよい。
【0046】
異方性導電フィルム150は、発光ダイオード部110とTFTパネル部130とを互いに電気的に連結するために備えられる。異方性導電フィルム150には、絶縁性を有する接着性有機材料が含まれ、内部に電気的連結のための導電性粒子が均一に分散される。そして、異方性導電フィルム150は、厚さ方向に導電性を有するが、面方向に絶縁性を有する性質を示す。また、接着性を有するので、電気的に連結される必要がある発光ダイオード部110とTFTパネルとを接合することができる。特に、ITOのように高温でソルダリングしにくい電極を接続するのに有用である。
【0047】
前記のように異方性導電フィルム150を用いて発光ダイオード部110とTFTパネルとを結合すると、発光ダイオード部110の第1連結電極122とTFTパネル部130の第2連結電極134とが互いに電気的に連結されることによって電極連結部152が形成され得る。
【0048】
図3及び図4は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置100の発光ダイオード部110の製造方法を説明するための図である。
【0049】
以下では、図3及び図4を参照して本発明の発光ダイオード部110を製造する工程に対して説明する。まず、図3aに示したように、成長基板上にn型半導体層23、活性層25及びp型半導体層27を順次成長させる。そして、成長されたp型半導体層27上にp型電極33を形成する。p型電極33は、一つの発光ダイオード112に一つずつ形成できるように多数のp型電極33を互いに一定距離だけ離隔させた状態で形成されてもよい。
【0050】
図3bを参照すると、p型電極33が形成された状態でp型半導体層27上に壁部35を形成する。壁部35は二つの層で形成されてもよく、第1層はSiNを含み、p型電極33の一部を覆いながらp型半導体層27全体を覆うように形成される。そして、第2層はSiOを含み、第1層上に形成される。このとき、第2層は、第1層より厚く形成されてもよく、p型電極33が形成されていない領域の第1層上に形成されてもよい。
【0051】
図3cを参照すると、前記のように、壁部35が形成された状態で成長した半導体層を第1基板に結合する。このとき、壁部35の第2層が第1基板と結合される。第1基板は支持基板114などの基板であってもよく、本実施形態ではサファイア基板であってもよい。
【0052】
図3dを参照すると、第1基板に結合された状態で半導体層の上部に形成された成長基板を除去(LLO)した状態でそれぞれの発光ダイオード112にエッチングして分離することができる。このとき、各発光ダイオード112へのエッチングは、ドライエッチングを通じて行われてもよい。
【0053】
図3eを参照すると、各発光ダイオード112に分離された状態でn型半導体層23の上部にn型電極31を形成する。ここで、n型電極31は、各発光ダイオード112に分離する前に予め形成されてもよい。そして、図3fのように、形成されたn型電極31が第2基板に結合されるように各発光ダイオード112を第2基板に結合した後、第1基板を除去する。このとき、第2基板は第1基板と同一の種類の基板であってもよい。
【0054】
そして、図3gに示したように、壁部35が第3基板に結合されるように各発光ダイオード112を第3基板に結合した後、第2基板を除去する。このとき、第3基板は、面方向に伸縮可能な伸縮シートであってもよい。それによって、図3hに示したように、伸縮性のある第3基板を増加させ、各発光ダイオード112の間の距離を拡張することができる。
【0055】
このように各発光ダイオード112の間の距離が拡張された状態で、図3iに示したように、n型電極31が第4基板に結合されるように各発光ダイオード112を第4基板に結合する。それによって、伸縮性のある第3基板によって各発光ダイオード112の間の離隔した距離が維持され得る。このとき、第4基板は、フレキシブルな性質を有するベースと、ベース上に形成された接着層とを含んでもよい。
【0056】
このように第4基板上に配列された多数の発光ダイオード112を、図3jに示したように、支持基板に結合させるが、支持基板114には、多数の発光ダイオード112が配置される位置に接着部Sが形成されてもよい。支持基板114上に透明電極116及び遮断部118が形成された状態で発光ダイオード112が実装される位置に接着部Sが形成された状態である。それによって、第4基板に結合された多数の発光ダイオード112全体を支持基板114上に転写したとしても、支持基板114の接着部Sが形成された位置にのみ発光ダイオード112が転写され得る。
【0057】
図3kを参照すると、第4基板に結合された発光ダイオード112のうち、支持基板114に接着部Sが形成された位置に対応する発光ダイオード112のみが支持基板114に結合されるように外力を加えることができる。それによって、図3lに示したように、接着部Sが形成された位置にのみ発光ダイオード112が結合され得る。
【0058】
また、本実施例では別途に図示していないが、図3kに示したように、多数の発光ダイオード112が配列された第4基板で所望の発光ダイオード112のみを選択的な外力によって支持基板114に結合させる場合、伸縮性のある第3基板を用いなくてもよい。すなわち、図3fに示した第2基板の代わりに、フレキシブルな第4基板を用いた状態で、図3kに示したように、支持基板114に結合させる発光ダイオード112のみを選択的な外力によって支持基板114に結合させることができる。
【0059】
本実施形態において、図3lに示したように、発光ダイオード112を支持基板114に実装することと関連して、図4を参照して、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cをそれぞれ支持基板114に実装させることについて説明する。このとき、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cを製造する工程は図3a~図3iの工程と同一である。
【0060】
図4aは、図3jと同様に、支持基板114に接着部Sが形成されたことを示した図で、図4aは、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cがそれぞれ結合される全ての位置に接着部Sが形成される。このとき、接着部Sは、第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3に区分されてもよい。第1接着部S1は青色発光ダイオード112aを結合するために備えられ、第2接着部S2は緑色発光ダイオード112bを結合するために備えられる。そして、第3接着部S3は赤色発光ダイオード112cを結合するために備えられる。
【0061】
第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3はそれぞれボンディングされる温度が異なってもよく、第1接着部S1がボンディングされる温度が最も高く、第3接着部S3がボンディングされる温度が最も低い。一例として、第1接着部S1は、AgSnで形成され、ボンディングされる温度が約230℃である。また、第2接着部S2は、ZnSnで形成され、ボンディングされる温度が約198℃である。そして、第3接着部S3は、Inで形成され、ボンディングされる温度が約157℃である。このように第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3のボンディング温度が異なる理由は、各接着部Sに接着される発光ダイオード112の順序がそれぞれ異なるためである。
【0062】
青色発光ダイオード112aが最も先に支持基板114に結合されることによって、第1接着部S1のボンディング温度が最も高い。それによって、第1接着部S1のボンディング温度が第2接着部S2や第3接着部S3のボンディング温度より高いので、緑色発光ダイオード112bや赤色発光ダイオード112cが接着される間、第1接着部S1はボンディングされた状態を維持することができる。
【0063】
このように、図4aに示したように、第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3が支持基板114にそれぞれ形成された状態で、図4bに示したように、青色発光ダイオード112aが形成された第4基板を支持基板114の上部の対応する位置に配置させ、青色発光ダイオード112aを支持基板114に結合させる。このとき、第4基板に形成された青色発光ダイオード112aは、成長基板で形成されたときに比べて、第3基板である伸縮基板によって相互の間隔が広い状態である。それによって、青色発光ダイオード112aは、第2接着部S2や第3接着部S3の位置に対応する位置に配置されない。そして、青色発光ダイオード112aが第1接着部S1と接触された状態で約230℃に加熱した後、温度を下げ、第1接着部S1をボンディングさせることによって青色発光ダイオード112aを支持基板114上に結合する。
【0064】
このように青色発光ダイオード112aを支持基板114上に結合させた状態が図4cに示した通りである。この状態で、図4dに示したように、緑色発光ダイオード112bが形成された第4基板を支持基板114の上部の対応する位置に配置させ、緑色発光ダイオード112bを支持基板114に結合させる。このとき、第4基板に形成された緑色発光ダイオード112bは、上述したように、成長基板で緑色発光ダイオード112bが形成されたときに比べて相互の間隔が広い状態である。それによって、緑色発光ダイオード112bを支持基板114に形成された第2接着部S2に対応する位置に配置したとしても、既存に結合された青色発光ダイオード112aとの干渉が発生しない場合がある。この状態で緑色発光ダイオード112bと第2接着部S2とを接触させ、これを約198℃に加熱した後、温度を下げ、第2接着部S2をボンディングさせることによって、緑色発光ダイオード112bを支持基板114上に結合させることができる。
【0065】
このように青色発光ダイオード112aと緑色発光ダイオード112bとがそれぞれ支持基板114上に結合された状態は図4eに示した通りである。この状態で、図4fに示したように、赤色発光ダイオード112cが形成された第4基板を支持基板114の上部の対応する位置に配置させ、赤色発光ダイオード112cを支持基板114に結合させる。このとき、第4基板に形成された赤色発光ダイオード112cは、同様に相互の間隔が広い状態であり、それによって、支持基板114上に既に結合された青色発光ダイオード112aや緑色発光ダイオード112bとの干渉が発生しない場合がある。この状態で赤色発光ダイオード112cと第3接着部S3とを接触させ、これを約157℃に加熱した後、温度を下げ、第3接着部S3をボンディングさせることによって赤色発光ダイオード112cを支持基板114上に結合させることができる。このように青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cがそれぞれ支持基板114上に結合された状態は図4gに示した通りである。
【0066】
ここで、互いに異なる第4基板にそれぞれ形成された青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cの離隔した間隔は、各発光ダイオード112の幅より少なくとも2倍以上の距離を有するように離隔してもよい。このように支持基板114に各発光ダイオード112が2倍以上の間隔で離隔した状態が維持された状態で支持基板114に結合されることによって、他の発光ダイオード112との干渉が発生しない場合がある。
【0067】
再び図3mを参照すると、図3mは、図4gに示した平面図に対する断面図である。すなわち、図3mに示したように、支持基板114上に青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cをそれぞれ結合させることができる。この状態で、図3nに示したように、各発光ダイオード112の一部を除いた全体を覆うように絶縁層120が形成され得る。絶縁層120は、各発光ダイオード112を取り囲みながら透明電極116及び遮断部118を全て覆うように形成される。それによって、各発光ダイオード112と電気的に連結された透明電極116が外部に露出することを防止することができる。そして、各発光ダイオード112のn型半導体層23の上部及びn型電極31が絶縁層120の上部に露出し得る。
【0068】
このように絶縁層120の上部にn型半導体層23及びn型電極31が露出した状態で、図3oに示したように、n型半導体層23及びn型電極31を覆うように第1連結電極122が絶縁層120の上部に形成されてもよい。それによって、本実施形態に係る発光ダイオード部110を製造することができる。
【0069】
その次に、図3pに示したように、製造された発光ダイオード部110とTFTパネル部130とを異方性連結フィルムを用いて接合し、図1に示したように、本実施形態に係るディスプレイ装置100を製造することができる。
【0070】
図5は、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【0071】
図5に示したように、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。本発明の第2実施形態に対する説明において、第1実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0072】
発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、透明電極116、遮断部118、絶縁層120、第1連結電極122、透明基板124、蛍光体層126及び保護基板128を含む。
【0073】
発光ダイオード112は複数備えられてもよく、青色光を放出する青色発光ダイオード112aが用いられる。青色発光ダイオード112aは透明電極116と電気的に連結され、各透明電極116の間に遮断部118が形成されてもよい。そして、透明電極116の上部に透明基板124が形成されてもよい。透明基板124は、第1実施形態の支持基板114と同じ役割をすることができる。又は、第1実施形態のように、支持基板114を用いて発光ダイオード部110を製造した後、支持基板114を除去し、透明基板124を再び形成してもよい。
【0074】
そして、透明基板124の上部に蛍光体層126が形成されてもよい。蛍光体層126は、各青色発光ダイオード112aの上部に緑色蛍光体層126b、赤色蛍光体層126c及び透明層126eのうち一つがそれぞれ位置するように配置されてもよい。そして、緑色蛍光体層126b、赤色蛍光体層126c及び透明層126eの間に遮断層126dが形成されてもよい。緑色蛍光体層126bは、青色発光ダイオード112aから発光された青色光を波長変換することによって緑色光を放出させ、赤色蛍光体層126cは、青色発光ダイオード112aから発光された青色光を波長変換することによって赤色光を放出させることができる。そして、緑色蛍光体層126b及び赤色蛍光体層126cに隣接するように透明層126eを形成し、青色発光ダイオード112aから放出された青色光をそのまま放出させる。それによって、蛍光体層126を介して赤色光、緑色光及び青色光
がそれぞれ放出され得る。
【0075】
蛍光体層126の上部に保護基板128が形成されてもよい。保護基板128は、蛍光体層126の外部への露出を保護することができ、透明基板124と同様に透明な材質で形成されてもよい。
【0076】
図6は、本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【0077】
図6に示したように、本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。本発明の第3実施形態に対する説明において、第1実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0078】
発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、透明電極116、遮断部118、白色蛍光体フィルム125及びカラーフィルムを含む。
【0079】
発光ダイオード112は複数備えられてもよく、第2実施形態と同様に、青色光を放出する青色発光ダイオード112aが用いられる。青色発光ダイオード112aは透明電極116と電気的に連結され、各透明電極116の間に遮断部118が形成されてもよい。そして、透明電極116の上部に白色蛍光体フィルム125が形成されてもよい。
【0080】
白色蛍光体フィルム125は、青色発光ダイオード112aから発光された青色光を白色光に波長変換する。このために、白色蛍光体フィルム125には緑色蛍光体及び赤色蛍光体が含まれ得る。
【0081】
そして、白色蛍光体フィルム125の上部にカラーフィルター127が配置されてもよい。カラーフィルター127は、フィルム形状に形成されてもよく、白色蛍光体フィルム125を介して放出された白色光に含まれた青色光、緑色光及び赤色光のうちいずれか一つを残してフィルタリングする。このためのカラーフィルター127は、白色光をフィルタリングすることによって青色光を通過させる青色光部127a、白色光をフィルタリングすることによって緑色光を通過させる緑色光部127b、及び白色光をフィルタリングすることによって赤色光を通過させる赤色光部127cを含んでもよい。また、カラーフィルター127は、白色光がそのまま放出できるように透明部127eをさらに含んでもよい。
【0082】
青色光部127a、緑色光部127b、赤色光部127c及び透明部127eは互いに隣接するように配置されてもよく、これと異なり、青色光部127a、緑色光部127b、赤色光部127c及び透明部127eの間に光遮断部127dが形成されてもよい。
【0083】
図7は、本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【0084】
図7に示したように、本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。本発明の第4実施形態に対する説明において、第1実施形態及び第3実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0085】
発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、透明電極116、遮断部118、透明基板124、白色蛍光体フィルム125及びカラーフィルムを含む。
【0086】
発光ダイオード112は複数備えられてもよく、第2実施形態のように、青色光を放出する青色発光ダイオード112aが用いられる。青色発光ダイオード112aは透明電極116と電気的に連結され、各透明電極116の間に遮断部118が形成されてもよい。そして、透明電極116の上部に透明基板124が形成されてもよい。
【0087】
透明基板124は、第1実施形態の支持基板114と同じ役割をすることができ、又は、第1実施形態と同様に、支持基板114を用いて発光ダイオード部110を製造した後、支持基板114を除去し、透明基板124を再び形成してもよい。
【0088】
そして、透明基板124の上部に白色蛍光体フィルム125が形成され、白色蛍光体フィルム125上にカラーフィルター127が形成されてもよい。白色蛍光体フィルム125及びカラーフィルター127に対しては、第3実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0089】
図8は、本発明の第5実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。図8(a)~図8(f)は、第5実施形態に係るディスプレイ装置に伸縮性のある伸縮シート(stretchable sheet、SS)を用いて成長基板で成長された多数の発光構造体の間隔を調整した後、これらの発光構造体を支持基板に結合させることによってディスプレイ装置を製造する工程を示した図である。
【0090】
本発明の第5実施形態に係るディスプレイ装置は、上述した他の実施形態と同様に、発光構造体23、n型バンプ31、p型バンプ33、支持基板37及び波長変換部43を含む。本実施形態に対して説明しながら、上述した他の実施形態と同一の説明は省略し、図8を参照して、成長基板21で成長された発光構造体23を支持基板37に結合する過程を重点的に説明する。
【0091】
発光構造体23は、p型半導体層29及び活性層27が部分的に除去され、n型半導体層25が部分的に露出した領域を含んでもよい。このように露出したn型半導体層25にn型電極パッドが配置され、p型半導体層29にp型電極パッドがそれぞれ配置されてもよい。
【0092】
成長基板21は、窒化物半導体層を成長させることができる基板であれば限定されず、絶縁性又は導電性基板であってもよい。一例として、成長基板21は、サファイア基板、シリコン基板、シリコンカーバイド基板、窒化アルミニウム基板又は窒化ガリウム基板であってもよい。本発明の第1実施形態において、成長基板21は、サファイア基板であってもよく、窒化物半導体層を成長させる成長面としてC面を含んでもよい。
【0093】
上述した発光構造体23としてはフリップチップ型発光ダイオードが用いられた場合を説明したが、必要に応じて、垂直型発光ダイオードや水平型発光ダイオードが用いられてもよい。
【0094】
図8(a)に示したように、成長基板21上に多数の発光構造体23が成長する。このとき、多数の発光構造体23は、成長基板21で所定のパターンを有して配列されて成長され、各発光構造体21は互いに離隔して分離された状態で成長する。
【0095】
このように成長基板21に成長された発光構造体23を、図8(b)に示したように、伸縮シートSSの上部に裏返された状態で結合させる。そして、図8(c)に示したように、多数の発光構造体23が伸縮シートSSに結合されると、成長基板21をLLOなどの工程を用いて除去する。
【0096】
その後、図8(d)に示したように、伸縮シートSSは平面的に伸びたり縮み得るので、これを用いて伸縮シートSSを伸ばしたり縮ませることによって多数の発光構造体23の間隔を調節する。図8(d)は、伸縮シートSSを伸ばし、各発光構造体23の間隔が増加したことを例示したものである。ここで、一例として、伸縮シートSSとしては、ブルーシート(blue sheet)などが利用可能である。
【0097】
このように伸縮シートSSが伸びた状態で裏返され、固定シートFSに発光構造体23が結合される。この状態は、図8(e)に示した通りであり、多数の発光構造体23が固定シートFSに結合されると、多数の発光構造体23の上部に結合された伸縮シートSSを除去する。このとき、伸縮シートSSは、平面的に各部分が均一に伸縮可能であるので、多数の発光構造体23の間隔が均一に広がり得る。これは、必要に応じて多様に調節可能である。固定シートFSは、伸縮シートSSによって間隔が調節された多数の発光構造体23の間隔を維持するために各発光構造体23の位置を固定させる役割をする。
【0098】
前記のように、固定シートFSに各発光構造体23が結合されると、次に、図8(f)に示したように、支持基板37に多数の発光構造体23を結合させ、固定シートFSを除去する。このとき、支持基板37は、導電性パターン35又は配線回路などが形成された基板であって、一般的なPCB基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよく、伸縮シートSSのように伸縮可能な伸縮性基板であってもよい。
【0099】
前記のように、伸縮シートSSを用いて多数の発光構造体23の間隔を調節することができ、発光構造体23の間隔を一定に広げ、支持基板に1回で転写することができる。そのため、本発明に係るディスプレイ装置に用いられた多数の発光構造体23は、小型ウェアラブル装置のみならず、大型ディスプレイにも利用可能である。
【0100】
上述したように、本発明について、添付の図面を参照した実施形態に基づいて具体的に説明したが、上述した実施形態は、本発明の好ましい例を挙げて説明したものに過ぎず、本発明が前記実施形態にのみ限定されるものと理解してはならず、本発明の権利範囲は後述する請求の範囲及びその等価概念として理解されるべきである。
【符号の説明】
【0101】
100:ディスプレイ装置
110:発光ダイオード部 112:発光ダイオード
112a:青色発光ダイオード 112b:緑色発光ダイオード
112c:赤色発光ダイオード
21:成長基板
23:n型半導体層 25:活性層
27:p型半導体層 31:n型電極
33:p型電極 35:壁部
114:支持基板 116:透明電極
118:遮断部 120:絶縁層
122:第1連結電極 124:透明基板
125:白色蛍光体フィルム 126:蛍光体層
126b:緑色蛍光体層 126c:赤色蛍光体層
126d:遮断層 126e:透明層
127:カラーフィルター 127a:青色光部
127b:緑色光部 127c:赤色光部
127d:光遮断部 127e:透明部
128:保護基板 130:TFTパネル部
132:パネル基板 134:第2連結電極
150:異方性伝導フィルム 152:電極連結部
200:バックライトユニット 260:第1ドライバー
300:TFT-LCDパネル部 310:第2ドライバー
P:ピクセル
S:接着部 S1:第1接着部
S2:第2接着部 S3:第3接着部
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図3g
図3h
図3i
図3j
図3k
図3l
図3m
図3n
図3o
図3p
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図4g
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-04-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル基板と、
前記パネル基板の上に配置された発光源と、
を備え、
前記発光源は、
基板と、
前記基板の上の電極と、
前記電極の上に配置され、第1型半導体層、第2型半導体層、第1型電極、及び第2型電極を有する発光構造と、
前記発光構造の上に配置された透明電極と、
前記発光構造の上に配置された接着層と、
を含み、
前記第1型電極は、前記電極と電気的に接続され、
前記第2型電極は、前記透明電極と電気的に接続され、
前記接着層は、前記第2型電極と前記透明電極との間に配置される、
ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記発光源から発生した光は、前記透明電極を通して放出されるように構成されている、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記接着層は、導電性材料を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記発光源は、異なる色を有する光を放出するように構成された複数の発光素子を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記パネル基板は、アクティブマトリクス駆動またはパッシブマトリクス駆動のための回路を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記透明電極の少なくとも一側は非導電性領域に囲まれている、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置及びその製造方法に関し、より詳細には、マイクロ発光ダイオードを用いたディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、電子と正孔との再結合で発生する光を放出する無機半導体素子であって、近年では、ディスプレイ、自動車ランプ、一般照明などの多くの分野で使用されている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、応答速度が速いという長所を有する。このような発光ダイオードを用いた発光装置は、多様な分野で光源として使用されている。
【0003】
近年、スマートテレビやモニターは、TFT-LCDパネルを用いて色を再現し、色の再現のためのバックライト光源として発光ダイオードを用いる傾向がある。そして、近年では、OLEDを用いてディスプレイ装置を製造する場合もある。しかし、TFT-LCDの場合、一つのLEDが広い画素の光源として使用されるので、バックライト光源は常にターンオンされている。したがって、表示される画面の明暗とは関係なく消費電力が一定である。これを補完するために、画面をいくつかの領域に区画することによって明暗を制御するディスプレイ装置もあるが、数千画素乃至数万画素を一つの単位として分割するので、消費電力を低減させながら明暗を細密に調節することは困難である。一方、OLEDの場合、技術発展を通じて消費電力が低下し続けているが、今までは無機半導体素子であるLEDに比べて消費電力が相当大きいので効率性が低下する。
【0004】
また、PM駆動方式のOLEDにおいては、大きな容量を有する有機ELに対してPAM(pulse amplifier modulation)制御をすることによって応答速度が低下するという問題が発生し得る。また、低いデューティを具現するために、PWM(pulse width modulation)制御を通じて高電流駆動をすることによって寿命の低下が発生し得る。そして、AM駆動方式でOLEDを駆動させると、画素ごとにTFTが連結される必要があり、生産費用が増加し得る。また、TFT特性によって輝度が不均一になり得るという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2015-500562号公報(2015.01.05)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、ウェアラブル装置、スマートフォン又はテレビなどに適用可能な消費電力の低いマイクロ発光ダイオードを用いたディスプレイ装置及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明が解決しようとする他の課題は、消費電力が低いと共に明暗を細密に調節できるディスプレイ装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、規則的に配列された複数の発光ダイオードを含む第1基板、及び前記発光ダイオードを駆動させる複数のTFTを含むTFTパネル部を含む第2基板を含み、前記第1基板及び第2基板は、互いに一面が対向するように結合され、前記各発光ダイオードと各TFTとが電気的に連結されたディスプレイ装置を提供する。
【0009】
一方、本発明は、複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように発光ダイオード部を製造する段階、及び前記製造された発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階を含み、前記発光ダイオード部を製造する段階は、基板上に複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように形成する段階、前記複数の発光ダイオードを伸縮性のある伸縮基板に転写する段階、前記複数の発光ダイオードの間の離隔距離が拡大されるように前記伸縮基板を平面的に拡大する段階、及び前記伸縮基板によって離隔距離が拡大された複数の発光ダイオードのうち一つ以上を支持基板に結合する段階を含むディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、窒化物半導体を用いたマイクロ発光ダイオードを用いてディスプレイ装置を構成することができ、ウェアラブル装置に適用可能な高効率及び高解像度を有し、低い消費電力を有するという効果がある。
【0011】
また、本発明によると、伸縮性のある基板を用いて製造することによって、マイクロ発光ダイオードを用いてディスプレイ装置を製造するとき、より簡単に製造できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部を示した斜視図である。
図3a】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3b】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3c】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3d】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3e】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3f】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3g】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3h】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3i】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3j】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3k】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3l】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3m】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3n】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3o】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図3p】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4a】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4b】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4c】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4d】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4e】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4f】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図4g】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部の製造方法を説明するための図である。
図5】本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図7】本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
図8】本発明の第5実施例に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置は、規則的に配列された複数の発光ダイオードを含む第1基板、及び前記発光ダイオードを駆動させる複数のTFTを含むTFTパネル部を含む第2基板を含み、前記第1基板及び第2基板は、互いに一面が対向するように結合され、前記各発光ダイオードと各TFTとが電気的に連結され得る。
【0014】
前記第1基板は、支持基板、前記支持基板の上部に配列された複数の青色発光ダイオード、前記支持基板の上部に配列され、前記複数の青色発光ダイオードと隣接して配列された複数の緑色発光ダイオード、及び前記支持基板の上部に配列され、前記複数の青色発光ダイオード及び複数の緑色発光ダイオードのうちいずれか一つと隣接して配列された複数の赤色発光ダイオードを含んでもよい。
【0015】
また、前記複数の青色発光ダイオード、複数の緑色発光ダイオード、及び複数の赤色ダイオードのそれぞれは、n型半導体層、p型半導体層、前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在した活性層、前記n型半導体層に結合されたn型電極、前記p型半導体層に結合されたp型電極、及び前記p型電極を取り囲むように形成された壁部を含んでもよい。
【0016】
そして、前記複数の青色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第1接着部、前記複数の緑色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第2接着部、及び前記複数の赤色発光ダイオードを前記支持基板に結合させる第3接着部をさらに含み、前記第1接着部乃至第3接着部は互いに異なる温度の融点を有してもよい。
【0017】
また、前記第1基板と前記第2基板とを電気的に結合する異方性導電フィルムをさらに含んでもよい。
【0018】
ここで、前記複数の発光ダイオードは、青色光を放出する青色発光ダイオードであって、前記青色光を放出する青色光部、前記青色光を緑色光に波長変換して放出する緑色光部、及び前記青色光を赤色光に波長変換して放出する赤色光部のうちいずれか一つ以上を含んでもよい。
【0019】
そして、前記複数の発光ダイオードは、青色光を放出する青色発光ダイオード、及び赤色光を放出する赤色発光ダイオードを含み、前記青色光を放出する青色光部、前記青色光を緑色光に波長変換して放出する緑色光部、及び前記赤色光を放出する赤色光部のうちいずれか一つ以上を含む波長変換部をさらに含んでもよい。
【0020】
このとき、前記波長変換部は第3基板に形成され、前記複数の発光ダイオードから放出された光の波長変換のために前記第1基板及び第3基板が結合され得る。そして、前記緑色光部及び赤色光部は蛍光体を含み、前記緑色光部に含まれた蛍光体は窒化物系蛍光体であってもよく、前記赤色光部に含まれた蛍光体は窒化物系又はフッ化物蛍光体(KSF)であってもよい。
【0021】
そして、前記第1基板乃至第3基板のうちいずれか一つ以上は、透明基板又は不透明なフレキシブル基板であってもよい。
【0022】
また、前記複数の発光ダイオードは、青色発光ダイオードであって、前記青色発光ダイオードから発光された青色光を白色光に波長変換する白色蛍光体部、及び前記白色蛍光体部から放出された白色光から青色光を通過させる青色光部、緑色光を通過させる緑色光部、及び赤色光を通過させる赤色光部が含まれたカラーフィルターをさらに含んでもよい。
【0023】
また、前記発光ダイオードは、n型半導体層、p型半導体層、及び前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在した活性層を含み、前記p型半導体層上に壁部が形成されてもよい。
【0024】
一方、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置の製造方法は、複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように発光ダイオード部を製造する段階、及び前記製造された発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階を含み、前記発光ダイオード部を製造する段階は、基板上に複数の発光ダイオードが規則的に配列されるように形成する段階、前記複数の発光ダイオードを伸縮性のある伸縮基板に転写する段階、前記複数の発光ダイオードの間の離隔距離が拡大されるように前記伸縮基板を平面的に拡大する段階、及び前記伸縮基板によって離隔距離が拡大された複数の発光ダイオードのうち一つ以上を支持基板に結合する段階を含んでもよい。
【0025】
ここで、前記伸縮基板によって拡大される離隔距離は、前記発光ダイオードの幅の2倍以上であってもよい。
【0026】
そして、前記発光ダイオード部をTFTパネル部と結合する段階は、異方性導電フィルムを用いて結合することができる。
【0027】
以下では、本発明の好ましい実施形態に対して添付の図面を参照してより具体的に説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図で、図2は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の発光ダイオード部を示した斜視図である。
【0029】
図1に示したように、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。
【0030】
図1及び図2を参照すると、発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、支持基板114、透明電極116、遮断部118、絶縁層120及び第1連結電極122を含む。
【0031】
発光ダイオード112は複数備えられ、支持基板114上に複数の発光ダイオード112が規則的に配列される。例えば、複数の発光ダイオード112は、図2に示したように、行列状に配列されてもよい。本実施形態において、複数の発光ダイオード112は、青色光を放出する複数の青色発光ダイオード112a、緑色光を放出する複数の緑色発光ダイオード112b、及び赤色光を放出する複数の赤色発光ダイオード112cを含む。複数の青色発光ダイオード112a、複数の緑色発光ダイオード112b及び複数の赤色発光ダイオード112cは、それぞれ交互に配列され、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cが互いに隣接した状態で配列される。
【0032】
本実施形態において、図2に示したように、発光ダイオード部110は、外部から印加された電源でディスプレイ装置100を駆動させることができる。すなわち、発光ダイオード部110の各発光ダイオード112のオン-オフの組み合わせによってイメージを再生することができ、別途のLCDを必要としない。それによって、一つの発光ダイオード112が含まれた領域は、ディスプレイ装置100で一つのサブピクセルとして利用可能である。発光ダイオード部110における一つのサブピクセルのサイズは、図2に示したように、サブピクセル内に配置される発光ダイオード112のサイズより相対的に大きく形成されてもよい。
【0033】
再び図1を参照すると、一つの発光ダイオード112は、n型半導体層23、活性層25、p型半導体層27、n型電極31、p型電極33及び壁部35を含む。n型半導体層23、活性層25及びp型半導体層27はIII-V族系列の化合物半導体を含んでもよく、一例として、(Al,Ga,In)Nなどの窒化物半導体を含んでもよい。このとき、n型半導体層23とp型半導体層27の位置は互いに変わってもよい。
【0034】
n型半導体層23はn型不純物(一例で、Si)を含んでもよく、p型半導体層27はp型不純物(一例として、Mg)を含んでもよい。活性層25は、n型半導体層23とp型半導体層27との間に介在し、多重量子井戸構造(MQW)を含んでもよく、所望のピーク波長の光を放出できるように組成比が決定され得る。
【0035】
そして、n型半導体層23、活性層25及びp型半導体層27を含む発光構造体は、垂直型発光ダイオード112と類似する形に形成されてもよい。それによって、n型半導体層23の外面にn型電極31が形成され、p型半導体層27の外面にp型電極33が形成され得る。
【0036】
また、図1に示したように、本実施形態において、垂直型と類似する形に形成された発光ダイオード112を支持基板114の透明電極116に結合するために、p型電極33と透明電極116との間に接着部Sが形成され得るが、接着部Sがp型電極33と透明電極116との間から外部に逸脱しないように壁部35が形成されてもよい。
【0037】
壁部35は、p型半導体層27上にp型電極33が露出するようにp型電極33の一部を覆いながら形成されてもよく、図示したように、複数の層で形成されてもよい。壁部35は第1層及び第2層を含んでもよく、SiNを含む第1層がp型半導体層27上にp型電極33の一部を覆うように形成された後、SiOを含む第2層が第1層上に形成され得る。このとき、第2層は、第1層の厚さより厚く形成されてもよく、第1層より狭く形成されてもよい。
【0038】
支持基板114は、複数の発光ダイオード112が実装される基板であって、絶縁性基板、導電性基板又は印刷回路基板などであってもよい。一例として、支持基板114は、サファイア基板、窒化ガリウム基板、ガラス基板、シリコンカーバイド基板、シリコン基板、金属基板及びセラミック基板のうち一つであってもよい。また、必要に応じて、支持基板114の上部に複数の発光ダイオード112と電気的に連結され得る複数の導電性パターンが形成されたり、内部に回路パターンが形成されたりしてもよい。そして、支持基板114としてはフレキシブル基板が用いられてもよい。
【0039】
透明電極116は支持基板114上に形成され、発光ダイオード112のp型電極33と電気的に連結されてもよい。本実施例において、透明電極116は支持基板114に多数個形成されてもよく、一つの透明電極116上に一つの発光ダイオード112が結合されてもよく、必要に応じて、一つの透明電極116上に複数の発光ダイオード112が結合されてもよい。また、多数の透明電極116は、支持基板114上で互いに離隔した状態で配置されてもよい。そして、一例として、透明電極116はITOなどで形成されてもよい。
【0040】
遮断部118は支持基板114上に形成され、多数個が備えられる。遮断部118は、発光ダイオード112から発光された光が透明電極116を介してのみ外部に放出できるようにし、隣接した他の発光ダイオード112から発光された光と混色されることを防止する役割をする。それによって、遮断部118は互いに離隔して配置された各透明電極116の間に形成され、必要に応じて、透明電極116の一部を覆うように形成されてもよい。本実施例において、遮断部118はクロム(Cr)で形成されてもよい。
【0041】
絶縁層120は発光ダイオード112を取り囲むように形成され、発光ダイオード112が結合された面のうち露出した面を覆うように形成される。それによって、絶縁層120は、遮断部118の一部を覆うように形成され得る。絶縁層120が発光ダイオード112を取り囲むように形成されることによって、絶縁層120を介して発光ダイオード112のn型半導体層23及びn型電極31が露出し得る。
【0042】
第1連結電極122は絶縁層120を覆うように形成され、絶縁層120によって覆われていないn型半導体層23及びn型電極31を覆うように形成されてもよい。それによって、第1連結電極122はn型半導体層23と電気的に連結され得る。
【0043】
TFTパネル部130は、パネル基板132及び第2連結電極134を含み、発光ダイオード部110と結合され、発光ダイオード部110に電源を供給するために備えられる。また、TFTパネル部130は、発光ダイオード部110に供給される電源を制御し、発光ダイオード部110に含まれた複数の発光ダイオード112のうち一部のみを発光させることができる。
【0044】
パネル基板132は、内部にTFT駆動回路が形成されてもよい。TFT駆動回路は、アクティブマトリックス(AM、active matrix)駆動のための回路であってもよく、パッシブマトリックス(PM、passive matrix)駆動のための回路であってもよい。
【0045】
第2連結電極134は、パネル基板132のTFT駆動回路と電気的に連結され、発光ダイオード部110の第1連結電極122と電気的に連結されてもよい。それによって、TFT駆動回路を介して供給された電源が第1連結電極122及び第2連結電極134を介して各発光ダイオード112に供給され得る。このとき、第2連結電極134は、別途の保護層によって覆われてもよく、保護層はSiNxを含んでもよい。
【0046】
異方性導電フィルム150は、発光ダイオード部110とTFTパネル部130とを互いに電気的に連結するために備えられる。異方性導電フィルム150には、絶縁性を有する接着性有機材料が含まれ、内部に電気的連結のための導電性粒子が均一に分散される。そして、異方性導電フィルム150は、厚さ方向に導電性を有するが、面方向に絶縁性を有する性質を示す。また、接着性を有するので、電気的に連結される必要がある発光ダイオード部110とTFTパネル部130とを接合することができる。特に、ITOのように高温でソルダリングしにくい電極を接続するのに有用である。
【0047】
前記のように異方性導電フィルム150を用いて発光ダイオード部110とTFTパネル部130とを結合すると、発光ダイオード部110の第1連結電極122とTFTパネル部130の第2連結電極134とが互いに電気的に連結されることによって電極連結部152が形成され得る。
【0048】
図3及び図4は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置100の発光ダイオード部110の製造方法を説明するための図である。
【0049】
以下では、図3及び図4を参照して本発明の発光ダイオード部110を製造する工程に対して説明する。まず、図3aに示したように、成長基板21上にn型半導体層23、活性層25及びp型半導体層27を順次成長させる。そして、成長されたp型半導体層27上にp型電極33を形成する。p型電極33は、一つの発光ダイオード112に一つずつ形成できるように多数のp型電極33を互いに一定距離だけ離隔させた状態で形成されてもよい。
【0050】
図3bを参照すると、p型電極33が形成された状態でp型半導体層27上に壁部35を形成する。壁部35は二つの層で形成されてもよく、第1層はSiNを含み、p型電極33の一部を覆いながらp型半導体層27全体を覆うように形成される。そして、第2層はSiOを含み、第1層上に形成される。このとき、第2層は、第1層より厚く形成されてもよく、p型電極33が形成されていない領域の第1層上に形成されてもよい。
【0051】
図3cを参照すると、前記のように、壁部35が形成された状態で成長した半導体層を第1基板21aに結合する。このとき、壁部35の第2層が第1基板21aと結合される。第1基板21aは支持基板114などの基板であってもよく、本実施形態ではサファイア基板であってもよい。
【0052】
図3dを参照すると、第1基板21aに結合された状態で半導体層の上部に形成された成長基板21を除去(LLO)した状態でそれぞれの発光ダイオード112にエッチングして分離することができる。このとき、各発光ダイオード112へのエッチングは、ドライエッチングを通じて行われてもよい。
【0053】
図3eを参照すると、各発光ダイオード112に分離された状態でn型半導体層23の上部にn型電極31を形成する。ここで、n型電極31は、各発光ダイオード112に分離する前に予め形成されてもよい。そして、図3fのように、形成されたn型電極31が第2基板21bに結合されるように各発光ダイオード112を第2基板21bに結合した後、第1基板21aを除去する。このとき、第2基板21bは第1基板21aと同一の種類の基板であってもよい。
【0054】
そして、図3gに示したように、壁部35が第3基板21cに結合されるように各発光ダイオード112を第3基板21cに結合した後、第2基板21bを除去する。このとき、第3基板21cは、面方向に伸縮可能な伸縮シートであってもよい。それによって、図3hに示したように、伸縮性のある第3基板21cを増加させ、各発光ダイオード112の間の距離を拡張することができる。
【0055】
このように各発光ダイオード112の間の距離が拡張された状態で、図3iに示したように、n型電極31が第4基板21dに結合されるように各発光ダイオード112を第4基板21dに結合する。それによって、伸縮性のある第3基板21cによって各発光ダイオード112の間の離隔した距離が維持され得る。このとき、第4基板21dは、フレキシブルな性質を有するベースと、ベース上に形成された接着層とを含んでもよい。
【0056】
このように第4基板21d上に配列された多数の発光ダイオード112を、図3jに示したように、支持基板114に結合させるが、支持基板114には、多数の発光ダイオード112が配置される位置に接着部Sが形成されてもよい。支持基板114上に透明電極116及び遮断部118が形成された状態で発光ダイオード112が実装される位置に接着部Sが形成された状態である。それによって、第4基板21dに結合された多数の発光ダイオード112全体を支持基板114上に転写したとしても、支持基板114の接着部Sが形成された位置にのみ発光ダイオード112が転写され得る。
【0057】
図3kを参照すると、第4基板21dに結合された発光ダイオード112のうち、支持基板114に接着部Sが形成された位置に対応する発光ダイオード112のみが支持基板114に結合されるように外力を加えることができる。それによって、図3lに示したように、接着部Sが形成された位置にのみ発光ダイオード112が結合され得る。
【0058】
また、本実施例では別途に図示していないが、図3kに示したように、多数の発光ダイオード112が配列された第4基板21dで所望の発光ダイオード112のみを選択的な外力によって支持基板114に結合させる場合、伸縮性のある第3基板21cを用いなくてもよい。すなわち、図3fに示した第2基板21bの代わりに、フレキシブルな第4基板21dを用いた状態で、図3kに示したように、支持基板114に結合させる発光ダイオード112のみを選択的な外力によって支持基板114に結合させることができる。
【0059】
本実施形態において、図3lに示したように、発光ダイオード112を支持基板114に実装することと関連して、図4を参照して、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cをそれぞれ支持基板114に実装させることについて説明する。このとき、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cを製造する工程は図3a~図3iの工程と同一である。
【0060】
図4aは、図3jと同様に、支持基板114に接着部Sが形成されたことを示した図で、図4aは、青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cがそれぞれ結合される全ての位置に接着部Sが形成される。このとき、接着部Sは、第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3に区分されてもよい。第1接着部S1は青色発光ダイオード112aを結合するために備えられ、第2接着部S2は緑色発光ダイオード112bを結合するために備えられる。そして、第3接着部S3は赤色発光ダイオード112cを結合するために備えられる。
【0061】
第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3はそれぞれボンディングされる温度が異なってもよく、第1接着部S1がボンディングされる温度が最も高く、第3接着部S3がボンディングされる温度が最も低い。一例として、第1接着部S1は、AgSnで形成され、ボンディングされる温度が約230℃である。また、第2接着部S2は、ZnSnで形成され、ボンディングされる温度が約198℃である。そして、第3接着部S3は、Inで形成され、ボンディングされる温度が約157℃である。このように第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3のボンディング温度が異なる理由は、各接着部Sに接着される発光ダイオード112の順序がそれぞれ異なるためである。
【0062】
青色発光ダイオード112aが最も先に支持基板114に結合されることによって、第1接着部S1のボンディング温度が最も高い。それによって、第1接着部S1のボンディング温度が第2接着部S2や第3接着部S3のボンディング温度より高いので、緑色発光ダイオード112bや赤色発光ダイオード112cが接着される間、第1接着部S1はボンディングされた状態を維持することができる。
【0063】
このように、図4aに示したように、第1接着部S1、第2接着部S2、及び第3接着部S3が支持基板114にそれぞれ形成された状態で、図4bに示したように、青色発光ダイオード112aが形成された第4基板21dを支持基板114の上部の対応する位置に配置させ、青色発光ダイオード112aを支持基板114に結合させる。このとき、第4基板に形成された青色発光ダイオード112aは、成長基板21で形成されたときに比べて、第3基板21cである伸縮基板によって相互の間隔が広い状態である。それによって、青色発光ダイオード112aは、第2接着部S2や第3接着部S3の位置に対応する位置に配置されない。そして、青色発光ダイオード112aが第1接着部S1と接触された状態で約230℃に加熱した後、温度を下げ、第1接着部S1をボンディングさせることによって青色発光ダイオード112aを支持基板114上に結合する。
【0064】
このように青色発光ダイオード112aを支持基板114上に結合させた状態が図4cに示した通りである。この状態で、図4dに示したように、緑色発光ダイオード112bが形成された第4基板21dを支持基板114の上部の対応する位置に配置させ、緑色発光ダイオード112bを支持基板114に結合させる。このとき、第4基板21dに形成された緑色発光ダイオード112bは、上述したように、成長基板21で緑色発光ダイオード112bが形成されたときに比べて相互の間隔が広い状態である。それによって、緑色発光ダイオード112bを支持基板114に形成された第2接着部S2に対応する位置に配置したとしても、既存に結合された青色発光ダイオード112aとの干渉が発生しない場合がある。この状態で緑色発光ダイオード112bと第2接着部S2とを接触させ、これを約198℃に加熱した後、温度を下げ、第2接着部S2をボンディングさせることによって、緑色発光ダイオード112bを支持基板114上に結合させることができる。
【0065】
このように青色発光ダイオード112aと緑色発光ダイオード112bとがそれぞれ支持基板114上に結合された状態は図4eに示した通りである。この状態で、図4fに示したように、赤色発光ダイオード112cが形成された第4基板21dを支持基板114の上部の対応する位置に配置させ、赤色発光ダイオード112cを支持基板114に結合させる。このとき、第4基板21dに形成された赤色発光ダイオード112cは、同様に相互の間隔が広い状態であり、それによって、支持基板114上に既に結合された青色発光ダイオード112aや緑色発光ダイオード112bとの干渉が発生しない場合がある。この状態で赤色発光ダイオード112cと第3接着部S3とを接触させ、これを約157℃に加熱した後、温度を下げ、第3接着部S3をボンディングさせることによって赤色発光ダイオード112cを支持基板114上に結合させることができる。このように青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cがそれぞれ支持基板114上に結合された状態は図4gに示した通りである。
【0066】
ここで、互いに異なる第4基板21dにそれぞれ形成された青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cの離隔した間隔は、各発光ダイオード112の幅より少なくとも2倍以上の距離を有するように離隔してもよい。このように支持基板114に各発光ダイオード112が2倍以上の間隔で離隔した状態が維持された状態で支持基板114に結合されることによって、他の発光ダイオード112との干渉が発生しない場合がある。
【0067】
再び図3mを参照すると、図3mは、図4gに示した平面図に対する断面図である。すなわち、図3mに示したように、支持基板114上に青色発光ダイオード112a、緑色発光ダイオード112b及び赤色発光ダイオード112cをそれぞれ結合させることができる。この状態で、図3nに示したように、各発光ダイオード112の一部を除いた全体を覆うように絶縁層120が形成され得る。絶縁層120は、各発光ダイオード112を取り囲みながら透明電極116及び遮断部118を全て覆うように形成される。それによって、各発光ダイオード112と電気的に連結された透明電極116が外部に露出することを防止することができる。そして、各発光ダイオード112のn型半導体層23の上部及びn型電極31が絶縁層120の上部に露出し得る。
【0068】
このように絶縁層120の上部にn型半導体層23及びn型電極31が露出した状態で、図3oに示したように、n型半導体層23及びn型電極31を覆うように第1連結電極122が絶縁層120の上部に形成されてもよい。それによって、本実施形態に係る発光ダイオード部110を製造することができる。
【0069】
その次に、図3pに示したように、製造された発光ダイオード部110とTFTパネル部130とを異方性導電フィルム150を用いて接合し、図1に示したように、本実施形態に係るディスプレイ装置100を製造することができる。
【0070】
図5は、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【0071】
図5に示したように、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。本発明の第2実施形態に対する説明において、第1実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0072】
発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、透明電極116、遮断部118、絶縁層120、第1連結電極122、透明基板124、蛍光体層126及び保護基板128を含む。
【0073】
発光ダイオード112は複数備えられてもよく、青色光を放出する青色発光ダイオード112aが用いられる。青色発光ダイオード112aは透明電極116と電気的に連結され、各透明電極116の間に遮断部118が形成されてもよい。そして、透明電極116の上部に透明基板124が形成されてもよい。透明基板124は、第1実施形態の支持基板114と同じ役割をすることができる。又は、第1実施形態のように、支持基板114を用いて発光ダイオード部110を製造した後、支持基板114を除去し、透明基板124を再び形成してもよい。
【0074】
そして、透明基板124の上部に蛍光体層126が形成されてもよい。蛍光体層126は、各青色発光ダイオード112aの上部に緑色蛍光体層126b、赤色蛍光体層126c及び透明層126eのうち一つがそれぞれ位置するように配置されてもよい。そして、緑色蛍光体層126b、赤色蛍光体層126c及び透明層126eの間に遮断層126dが形成されてもよい。緑色蛍光体層126bは、青色発光ダイオード112aから発光された青色光を波長変換することによって緑色光を放出させ、赤色蛍光体層126cは、青色発光ダイオード112aから発光された青色光を波長変換することによって赤色光を放出させることができる。そして、緑色蛍光体層126b及び赤色蛍光体層126cに隣接するように透明層126eを形成し、青色発光ダイオード112aから放出された青色光をそのまま放出させる。それによって、蛍光体層126を介して赤色光、緑色光及び青色光
がそれぞれ放出され得る。
【0075】
蛍光体層126の上部に保護基板128が形成されてもよい。保護基板128は、蛍光体層126の外部への露出を保護することができ、透明基板124と同様に透明な材質で形成されてもよい。
【0076】
図6は、本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【0077】
図6に示したように、本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。本発明の第3実施形態に対する説明において、第1実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0078】
発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、透明電極116、遮断部118、白色蛍光体フィルム125及びカラーフィルター127を含む。
【0079】
発光ダイオード112は複数備えられてもよく、第2実施形態と同様に、青色光を放出する青色発光ダイオード112aが用いられる。青色発光ダイオード112aは透明電極116と電気的に連結され、各透明電極116の間に遮断部118が形成されてもよい。そして、透明電極116の上部に白色蛍光体フィルム125が形成されてもよい。
【0080】
白色蛍光体フィルム125は、青色発光ダイオード112aから発光された青色光を白色光に波長変換する。このために、白色蛍光体フィルム125には緑色蛍光体及び赤色蛍光体が含まれ得る。
【0081】
そして、白色蛍光体フィルム125の上部にカラーフィルター127が配置されてもよい。カラーフィルター127は、フィルム形状に形成されてもよく、白色蛍光体フィルム125を介して放出された白色光に含まれた青色光、緑色光及び赤色光のうちいずれか一つを残してフィルタリングする。このためのカラーフィルター127は、白色光をフィルタリングすることによって青色光を通過させる青色光部127a、白色光をフィルタリングすることによって緑色光を通過させる緑色光部127b、及び白色光をフィルタリングすることによって赤色光を通過させる赤色光部127cを含んでもよい。また、カラーフィルター127は、白色光がそのまま放出できるように透明部127eをさらに含んでもよい。
【0082】
青色光部127a、緑色光部127b、赤色光部127c及び透明部127eは互いに隣接するように配置されてもよく、これと異なり、青色光部127a、緑色光部127b、赤色光部127c及び透明部127eの間に光遮断部127dが形成されてもよい。
【0083】
図7は、本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。
【0084】
図7に示したように、本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置100は、発光ダイオード部110、TFTパネル部130及び異方性導電フィルム150を含む。本発明の第4実施形態に対する説明において、第1実施形態及び第3実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0085】
発光ダイオード部110は、発光ダイオード112、透明電極116、遮断部118、透明基板124、白色蛍光体フィルム125及びカラーフィルター127を含む。
【0086】
発光ダイオード112は複数備えられてもよく、第2実施形態のように、青色光を放出する青色発光ダイオード112aが用いられる。青色発光ダイオード112aは透明電極116と電気的に連結され、各透明電極116の間に遮断部118が形成されてもよい。そして、透明電極116の上部に透明基板124が形成されてもよい。
【0087】
透明基板124は、第1実施形態の支持基板114と同じ役割をすることができ、又は、第1実施形態と同様に、支持基板114を用いて発光ダイオード部110を製造した後、支持基板114を除去し、透明基板124を再び形成してもよい。
【0088】
そして、透明基板124の上部に白色蛍光体フィルム125が形成され、白色蛍光体フィルム125上にカラーフィルター127が形成されてもよい。白色蛍光体フィルム125及びカラーフィルター127に対しては、第3実施形態の説明と同一の説明は省略する。
【0089】
図8は、本発明の第5実施形態に係るディスプレイ装置を示した断面図である。図8(a)~図8(f)は、第5実施形態に係るディスプレイ装置に伸縮性のある伸縮シート(stretchable sheet、SS)を用いて成長基板で成長された多数の発光構造体の間隔を調整した後、これらの発光構造体を支持基板に結合させることによってディスプレイ装置を製造する工程を示した図である。
【0090】
本発明の第5実施形態に係るディスプレイ装置は、上述した他の実施形態と同様に、発光構造体23、n型バンプ31、p型バンプ33、支持基板37及び波長変換部43を含む。本実施形態に対して説明しながら、上述した他の実施形態と同一の説明は省略し、図8を参照して、成長基板21で成長された発光構造体23を支持基板37に結合する過程を重点的に説明する。
【0091】
発光構造体23は、p型半導体層29及び活性層27が部分的に除去され、n型半導体層25が部分的に露出した領域を含んでもよい。このように露出したn型半導体層25にn型電極パッドが配置され、p型半導体層29にp型電極パッドがそれぞれ配置されてもよい。
【0092】
成長基板21は、窒化物半導体層を成長させることができる基板であれば限定されず、絶縁性又は導電性基板であってもよい。一例として、成長基板21は、サファイア基板、シリコン基板、シリコンカーバイド基板、窒化アルミニウム基板又は窒化ガリウム基板であってもよい。本発明の第1実施形態において、成長基板21は、サファイア基板であってもよく、窒化物半導体層を成長させる成長面としてC面を含んでもよい。
【0093】
上述した発光構造体23としてはフリップチップ型発光ダイオードが用いられた場合を説明したが、必要に応じて、垂直型発光ダイオードや水平型発光ダイオードが用いられてもよい。
【0094】
図8(a)に示したように、成長基板21上に多数の発光構造体23が成長する。このとき、多数の発光構造体23は、成長基板21で所定のパターンを有して配列されて成長され、各発光構造体21は互いに離隔して分離された状態で成長する。
【0095】
このように成長基板21に成長された発光構造体23を、図8(b)に示したように、伸縮シートSSの上部に裏返された状態で結合させる。そして、図8(c)に示したように、多数の発光構造体23が伸縮シートSSに結合されると、成長基板21をLLOなどの工程を用いて除去する。
【0096】
その後、図8(d)に示したように、伸縮シートSSは平面的に伸びたり縮み得るので、これを用いて伸縮シートSSを伸ばしたり縮ませることによって多数の発光構造体23の間隔を調節する。図8(d)は、伸縮シートSSを伸ばし、各発光構造体23の間隔が増加したことを例示したものである。ここで、一例として、伸縮シートSSとしては、ブルーシート(blue sheet)などが利用可能である。
【0097】
このように伸縮シートSSが伸びた状態で裏返され、固定シートFSに発光構造体23が結合される。この状態は、図8(e)に示した通りであり、多数の発光構造体23が固定シートFSに結合されると、多数の発光構造体23の上部に結合された伸縮シートSSを除去する。このとき、伸縮シートSSは、平面的に各部分が均一に伸縮可能であるので、多数の発光構造体23の間隔が均一に広がり得る。これは、必要に応じて多様に調節可能である。固定シートFSは、伸縮シートSSによって間隔が調節された多数の発光構造体23の間隔を維持するために各発光構造体23の位置を固定させる役割をする。
【0098】
前記のように、固定シートFSに各発光構造体23が結合されると、次に、図8(f)に示したように、支持基板37に多数の発光構造体23を結合させ、固定シートFSを除去する。このとき、支持基板37は、導電性パターン35又は配線回路などが形成された基板であって、一般的なPCB基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよく、伸縮シートSSのように伸縮可能な伸縮性基板であってもよい。
【0099】
前記のように、伸縮シートSSを用いて多数の発光構造体23の間隔を調節することができ、発光構造体23の間隔を一定に広げ、支持基板に1回で転写することができる。そのため、本発明に係るディスプレイ装置に用いられた多数の発光構造体23は、小型ウェアラブル装置のみならず、大型ディスプレイにも利用可能である。
【0100】
上述したように、本発明について、添付の図面を参照した実施形態に基づいて具体的に説明したが、上述した実施形態は、本発明の好ましい例を挙げて説明したものに過ぎず、本発明が前記実施形態にのみ限定されるものと理解してはならず、本発明の権利範囲は後述する請求の範囲及びその等価概念として理解されるべきである。
【符号の説明】
【0101】
100:ディスプレイ装置
110:発光ダイオード部 112:発光ダイオード
112a:青色発光ダイオード 112b:緑色発光ダイオード
112c:赤色発光ダイオード
21:成長基板
23:n型半導体層 25:活性層
27:p型半導体層 31:n型電極
33:p型電極 35:壁部
114:支持基板 116:透明電極
118:遮断部 120:絶縁層
122:第1連結電極 124:透明基板
125:白色蛍光体フィルム 126:蛍光体層
126b:緑色蛍光体層 126c:赤色蛍光体層
126d:遮断層 126e:透明層
127:カラーフィルター 127a:青色光部
127b:緑色光部 127c:赤色光部
127d:光遮断部 127e:透明部
128:保護基板 130:TFTパネル部
132:パネル基板 134:第2連結電極
150:異方性伝導フィルム 152:電極連結部
200:バックライトユニット 260:第1ドライバー
300:TFT-LCDパネル部 310:第2ドライバー
P:ピクセル
S:接着部 S1:第1接着部
S2:第2接着部 S3:第3接着部
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図3g
図3h
図3i
図3j
図3k
図3l
図3m
図3n
図3o
図3p
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図4g
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】