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特開2024-88728通信ネットワークのクロック同期化方法及び通信ノード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088728
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】通信ネットワークのクロック同期化方法及び通信ノード
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/00 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
H04L7/00 080
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024061184
(22)【出願日】2024-04-05
(62)【分割の表示】P 2022532003の分割
【原出願日】2019-12-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0157696
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517223668
【氏名又は名称】ソリッド インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ドンヒ
(72)【発明者】
【氏名】ホン,フピョ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】通信ネットワークを設置空間に好適な形態に設計することができる方法を提供する。
【解決手段】通信ネットワークに含まれている通信ノードの間で行われるクロック同期化のために、最上位通信ノードではない第1通信ノードにより行う方法であって、同期ソース信号を受信するステップと、受信した同期ソース信号に基づいて、クロック同期化のための基準クロックを生成するステップと、前記通信ネットワークでダウンリンク信号が前記第1通信ノードに伝送される第1経路を逆行する少なくとも一部の経路を含み、前記通信ネットワークが接続された基地局を経由しない第2経路を通じて、生成された前記基準クロックを少なくも一つの第2通信ノードに伝送するステップと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークに含まれている通信ノードの間に行われるクロック同期化のために、最上位通信ノードではない第1通信ノードにより行われる方法において、
同期ソース信号を受信するステップと、
受信された同期ソース信号に基づいて、クロック同期化のための基準クロックを生成するステップと、
前記通信ネットワークでダウンリンク信号が前記第1通信ノードに伝送される第1経路を逆行する少なくとも一部の経路を含み、前記通信ネットワークが接続された基地局を経由しない第2経路を通じて、生成された前記基準クロックを少なくも一つの第2通信ノードに伝送するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記最上位通信ノードは、前記通信ネットワークに含まれている通信ノードのうち、前記基地局より前記ダウンリンク信号を最初に受信する通信ノードである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通信ネットワークは、ヘッドエンド装置、拡張装置、及びリモート装置のうち少なくともいずれか一つを含み、
前記第1通信ノード及び前記第2通信ノードは、前記リモート装置である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通信ネットワークは、ヘッドエンド装置、拡張装置、及びリモート装置のうち少なくともいずれか一つを含み、
前記第1通信ノードは、前記拡張装置である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基準クロックは、前記通信ネットワークで前記第1通信ノードに隣接している少なくも一つの第3通信ノードから、前記第1通信ノードに隣接していない少なくも一つの第4通信ノードへの方向に伝達される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基準クロックを伝達するステップでは、
前記少なくも一つの第3通信ノードのいずれかが同期マスタとして定められ、且つ、前記少なくも一つの第4通信ノードが同期スレーブとして定められ、
前記同期マスタとして定められた通信ノード側から、前記同期スレーブとして定められた通信ノード側に前記基準クロックが伝達される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記同期マスタ及び前記同期スレーブが定まる際には、SSMプロトコルに基づいて動的に定まる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記同期ソース信号を提供する2以上の同期ソースとそれぞれ連結されている2以上の通信ノードのうち、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択するステップをさらに含み、
前記同期ソース信号を受信するステップでは、選択された前記一つの通信ノードを通じて前記同期ソース信号を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記一つの通信ノードを選択するステップでは、前記2以上の通信ノードのうち、障害が発生した通信ノードを除いて、前記一つの通信ノードを選択する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記一つの通信ノードを選択するステップでは、前記2以上の通信ノードそれぞれの状態と、前記2以上の通信ノードそれぞれに同期ソース信号を提供する2以上の同期ソースの性能に応じて、前記一つの通信ノードを選択する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記同期ソース信号は、GPS信号である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記通信ネットワークの少なくとも一部は、建物内に設けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記同期ソース信号を受信する前記第1通信ノードは、前記通信ネットワークに含まれている複数の通信ノードのうち最も高い高度に設けられた通信ノードである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
通信ネットワークでクロック同期化を行い、且つ、最上位通信ノードではない第1通信ノードにおいて、
同期ソース信号を受信し、受信された同期ソース信号に基づいて基準クロックを生成し、前記通信ネットワークでダウンリンク信号が前記第1通信ノードに伝送される第1経路を逆行する少なくとも一部の経路を含み、前記通信ネットワークが接続された基地局を経由しない第2経路を通じて、生成された前記基準クロックを少なくとも一つの第2通信ノードに伝送する、第1通信ノード。
【請求項15】
前記少なくとも一つの第2通信ノードは、前記ダウンリンク信号の伝送方向を基準として前記第1通信ノードの上位ノードである、請求項14に記載の第1通信ノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークのクロック同期化方法及びこれを用いる通信ネットワークに係り、さらに詳細には、ダウンリンク信号が伝送される第2経路を逆行する少なくとも一部の経路を含む第1経路を通じて、基準クロックを伝達することができる通信ネットワークのクロック同期化方法及びこれを用いる通信ネットワーク等に関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販されている分散アンテナシステム(Distributed Antenna System、DAS)は、ヘッドエンド装置で外部基準クロック情報を受信して他のノード(例えば、拡張装置、またはリモート装置など)に基準クロックを伝達する形態を持つ。
【0003】
しかし、ヘッドエンド装置はサイズ及び重量がかなり大きく、かつ別途の電源を供給せねばならないという理由で、ほとんど分散アンテナシステムが設けられる建物内の別途の空間に配置されることが一般的である。このような構造で外部基準クロック情報を受信するためには、遠く離れて配置されたクロックソースとヘッドエンド装置とをケーブルで連結せねばならないという点で、構造的に非効率的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ダウンリンク信号が伝送される第2経路を逆行する少なくとも一部の経路を含む第1経路を通じて、基準クロックを伝達することができる通信ネットワークのクロック同期化方法及びこれを用いる通信ネットワーク等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態による通信ネットワークに含まれている通信ノードの間で行われるクロック同期化のために、最上位通信ノードではない第1通信ノードにより行われる方法は、同期ソース信号を受信するステップと、受信された同期ソース信号に基づいて、クロック同期化のための基準クロックを生成するステップと、前記通信ネットワークでダウンリンク信号が前記第1通信ノードに伝送される第1経路を逆行する少なくとも一部の経路を含み、前記通信ネットワークが接続された基地局を経由しない第2経路を通じて、生成された前記基準クロックを少なくも一つの第2通信ノードに伝送するステップと、を含む。
【0006】
一部の実施形態で、前記最上位通信ノードは、前記通信ネットワークに含まれている通信ノードのうち、前記基地局より前記ダウンリンク信号を最初に受信する通信ノードである。
【0007】
一部の実施形態で、前記通信ネットワークは、ヘッドエンド装置、拡張装置、及びリモート装置のうち少なくともいずれか一つを含み、前記第1通信ノード及び前記第2通信ノードは、前記リモート装置である。
【0008】
一部の実施形態で、前記通信ネットワークは、ヘッドエンド装置、拡張装置、及びリモート装置のうち少なくともいずれか一つを含み、前記第1通信ノードは、前記拡張装置である。
【0009】
一部の実施形態で、前記基準クロックは、前記通信ネットワークで前記第1通信ノードに隣接している少なくも一つの第3通信ノードから、前記第1通信ノードに隣接していない少なくも一つの第4通信ノードへの方向に伝達される。
【0010】
一部の実施形態で、前記基準クロックを伝達するステップで、 前記少なくも一つの第3通信ノードのいずれかが同期マスタとして定められ、且つ、前記少なくも一つの第4通信ノードが同期スレーブとして定められ、前記同期マスタと定められた通信ノードから、前記同期スレーブと定められた通信ノード側に前記基準クロックが伝達される。
【0011】
一部の実施形態で、前記同期マスタ及び前記同期スレーブが定まる際には、SSM(Synchronization Status Message)プロトコルに基づいて動的に定まる。
【0012】
一部の実施形態で、前記同期ソース信号を提供する2以上の同期ソースとそれぞれ連結されている2以上の通信ノードのうち、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択するステップをさらに含み、前記同期ソース信号を受信するステップで、選択された前記一つの通信ノードを通じて前記同期ソース信号を受信する。
【0013】
一部の実施形態で、前記一つの通信ノードを選択するステップで、前記2以上の通信ノードのうち障害が発生した通信ノードを除いて、前記一つの通信ノードを選択する。
【0014】
一部の実施形態で、前記一つの通信ノードを選択するステップで、前記2以上の通信ノードそれぞれの状態と、前記2以上の通信ノードそれぞれに同期ソース信号を提供する2以上の同期ソースの性能によって、前記一つの通信ノードを選択する。
【0015】
一部の実施形態で、前記同期ソース信号はGPS(Global Positioning System)信号である。
【0016】
一部の実施形態で、前記通信ネットワークの少なくとも一部は、建物内に設けられる。
【0017】
一部の実施形態で、前記同期ソース信号を受信する前記第1通信ノードは、前記通信ネットワークに含まれている複数の通信ノードのうち最も高い高度に設けられた通信ノードである。
【0018】
本発明の一実施形態による通信ノードは、通信ネットワークでクロック同期化を行い、且つ、最上位通信ノードではない第1通信ノードにおいて、同期ソース信号を受信し、受信された同期ソース信号に基づいて基準クロックを生成し、前記通信ネットワークでダウンリンク信号が前記第1通信ノードに伝送される第1経路を逆行する少なくとも一部の経路を含み、前記通信ネットワークが接続された基地局を経由しない第2経路を通じて、生成された前記基準クロックを少なくとも一つの第2通信ノードに伝送する。
【0019】
一部の実施形態で、前記少なくとも一つの第2通信ノードは、前記ダウンリンク信号の伝送方向を基準として前記第1通信ノードの上位ノードである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施形態による方法及び装置等は、ダウンリンク信号が伝送される第2経路を逆行する少なくとも一部の経路を含む第1経路を通じて基準クロックを伝達することで、同期信号を提供する同期ソースを、通信ネットワーク内の多様な位置に多様な形態で連結することができるため、通信ネットワークを設置空間に好適な形態に設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の詳細な説明で引用される図面をさらに十分に理解するために各図面の簡単な説明が提供される。
図1】本発明の一実施形態による通信システムの概念図である。
図2図1に示されている分散アンテナシステムの一実施形態によるブロック図である。
図3図1に示されている分散アンテナシステムの他の実施形態によるブロック図である。
図4】本発明の一実施形態による通信ネットワークのクロック同期化方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の技術的思想は、多様な変更を加えられ、かつ多様な実施形態を持つことができるところ、特定の実施形態を図面に例示し、これを詳細に説明する。しかし、これは、本発明の技術的思想を特定の実施形態によって限定しようとするものではなく、本発明の技術的思想の範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むと理解されねばならない。
【0023】
本発明の技術的思想を説明するに当って、係る公知技術についての具体的な説明が本発明の趣旨を不要に不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、本明細書の説明過程で用いられる数字(例えば、第1、第2など)は一つの構成要素を他の構成要素から区分するための識別記号に過ぎない。
【0024】
また、本明細書において、一構成要素が他の構成要素と「連結される」か、または「接続する」などと言及された時には、前記一構成要素が前記他の構成要素と直接連結されるか、または直接接続することもあるが、特に逆の記載が存在しない以上、中間にさらに他の構成要素を介して連結されるか、または接続することもあると理解されねばならない。
【0025】
また、本明細書に記載の「~部」、「~器」、「~子」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerate Processor Unit)、DSP(Drive Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合で具現され、少なくとも一つの機能や動作の処理に必要なデータを保存するメモリと結合される形態で具現されてもよい。
【0026】
そして、本明細書における構成部の区分は、各構成部が担当する主機能別に区分したことに過ぎないということを明らかにする。すなわち、以下で説明する二つ以上の構成部が一つの構成部に合わせられるか、または一つの構成部がさらに細分化した機能別に二つ以上に分化して備えられてもよい。そして、以下で説明する構成部それぞれは、自分の担当する主機能以外にも他の構成部が担当する機能のうち一部または全部の機能をさらに行ってもよく、構成部それぞれが担当する主機能のうち一部の機能が他の構成部によって専担されて行われてもよいということは言うまでもない。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による通信システムの概念図である。
【0028】
図1を参照すれば、通信システム10は、コアネットワーク50と、基地局(Base Transceiver Station、BTS)100と、基地局100の通信信号を中継する分散アンテナシステム(DAS)200と、分散アンテナシステム200を管理及びモニタリングするNMS(Network Management ServerまたはNetwork Management System)300と、を備える。
【0029】
実施形態によって、通信システム10は、コアネットワーク50と、使用者端末をコアネットワーク50に接続させるアクセスネットワークを構成する基地局100と分散アンテナシステム200とに分けられる。
【0030】
分散アンテナシステム200は、通信ネットワークの一例示として説明され、基地局100の少なくとも一部機能を直接行える。
【0031】
分散アンテナシステム200は、基地局100と通信的に連結され、かつヘッドエンドノードを構成するヘッドエンド装置210と、リモートノードを構成し、かつ他のリモートノードと連結されるか、または遠隔のそれぞれのサービスの位置に配置されて、使用者端末と通信的に連結される複数のリモート装置220a、220b、220c、220dと、拡張ノードを構成する拡張装置230a及び230bと、を備える。
【0032】
実施形態によって、分散アンテナシステム200は、アナログ分散アンテナシステムに具現される。
【0033】
他の実施形態によって、分散アンテナシステム200は、デジタル分散アンテナシステムに具現され、場合によっては、混合型(例えば、一部のノードはアナログ処理、残りのノードはデジタル処理を行う形態)に具現されてもよい。
【0034】
一方、図1は、分散アンテナシステム200のトポロジーの一例を示すものであり、分散アンテナシステム200は、設置領域及び適用分野(例えば、インビルディング(In-Building)、地下鉄、病院、競技場など)の特殊性に鑑みて多様な変形ができる。
【0035】
実施形態によって、分散アンテナシステム200の構造は、図2で後述する二重化構造を含む形態に具現される。
【0036】
分散アンテナシステム200において、拡張装置230a及び230bは、設置の必要なリモート装置の数に比べて、ヘッドエンド装置210のブランチ数が制限的な場合に活用される。
【0037】
分散アンテナシステム200内のそれぞれのノード及びその機能についてさらに詳細に説明すれば、ヘッドエンド装置210は、基地局とのインターフェースの役割を行う。
【0038】
実施形態によって、ヘッドエンド装置210は、複数の基地局と連結されてもよい。
【0039】
実施形態によって、ヘッドエンド装置210は、メインヘッドエンド装置及びサブヘッドエンド装置で具現されて、特定事業者のサービス周波数帯域別またはそれぞれのセクタ別の基地局と連結され、場合によって、メインヘッドエンド装置は、サブヘッドエンド装置によってカバレッジを補ってもよい。
【0040】
一般的に基地局から伝送されるRF(Radio Frequency)信号は、高電力の信号であるため、ヘッドエンド装置210は、このような高電力のRF信号を、それぞれのノードで処理するのに好適な電力の信号に減衰させる。ヘッドエンド装置210は、それぞれの周波数帯域別またはそれぞれのセクタ別の高電力のRF信号を低電力に低める。ヘッドエンド装置210は、低電力のRF信号を結合し、結合された信号を拡張装置230aまたはリモート装置220aに分配する役割を行う。
【0041】
実施形態によって、ヘッドエンド装置210は、デジタルフォーマットの通信信号(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)、ORI(Open Radio Interface)、OBSAI(Open Baseband Remote Radiohead Interface)、またはe-CPRIなど)を基地局100から直接受信してもよい。
【0042】
リモート装置220a、220b、220c、220dそれぞれは、伝達されて結合された信号を周波数帯域別に分離して、増幅などの信号処理を行う。これによって、ぞれぞれのリモート装置220a、220b、220c、220dは、サービスアンテナ(図示せず)を通じて、自分のサービスカバレッジ内のユーザ端末に基地局信号を伝送する。
【0043】
リモート装置220aとリモート装置220bとの間は、RFケーブルまたは無線通信を通じて連結され、必要に応じて、複数のリモート装置がカスケード構造で連結される。
【0044】
拡張装置230aは、伝達されて結合された信号を、拡張装置230aと連結されているリモート装置220cに伝達する。
【0045】
拡張装置230bは、リモート装置220aの一端に連結され、ダウンリンク通信でヘッドエンド装置210から伝達された信号を、リモート装置220aを通じて受信する。この時、拡張装置230bは、受信された信号を、拡張装置230bの後端に連結されているリモート装置220dに再び伝達する。
【0046】
一方、基地局100とヘッドエンド装置210とは、RFケーブル、光ケーブル、またはイーサネット・ケーブル(例えば、ツイスト・ケーブル、UTPケーブル)などを通じて互いに連結され、ヘッドエンド装置210の下位端では、リモート装置220aとリモート装置220bとの間を除いては、光ケーブルまたはイーサネット・ケーブル(例えば、ツイスト・ケーブル、UTPケーブル)などを通じて互いに連結され、各ノードの間の信号伝送媒体や通信方式は、これとは異なる多様な変形が可能である。
実施形態によって、分散アンテナシステム200の内部構成が互いに光ケーブルで連結される場合、ヘッドエンド装置210と、リモート装置220a、220b、220c、220dと、拡張装置230a及び230bとは、電光変換/光電変換を通じて光タイプの信号を送受信するための光トランシーバモジュールを備えてもよく、単一の光ケーブルでノードが連結される場合には、WDM(Wavelength Division Multiplexing)素子を含んでもよい。
【0047】
このような分散アンテナシステム200は、ネットワークを通じて外部の管理装置(図示せず)、例えば、NMS(Network Management ServerまたはNetwork Management System)300、NOC(Network Operation Center)(図示せず)などと連結される。これによって、管理者は、遠隔で分散アンテナシステムのそれぞれのノードの状態及び問題をモニタリングして、遠隔でそれぞれのノードの動作を制御する。
【0048】
図2は、図1に示されている分散アンテナシステムの一実施形態によるブロック図である。
【0049】
図1及び図2を参照すれば、分散アンテナシステム200Aは、ヘッドエンド装置210、リモート装置220-1ないし220-4、拡張装置230-1及び230-2、スモルセル400、及び同期ソース500を備える。
【0050】
通信ネットワーク、例えば、分散アンテナシステム200Aは、分散アンテナシステム200Aに含まれている複数の通信ノード210、220-1ないし220-4、230-1ないし230-2のうち最上位通信ノード(例えば、210)を除いた残りの通信ノード(例えば、220-1ないし220-4及び230-1ないし230-2)のうち、いずれか一つの通信ノード(例えば、220-1)を通じて同期ソース信号を受信する。
【0051】
実施形態によって、最上位通信ノード(例えば、210)は、通信ネットワーク、例えば、分散アンテナシステム200Aに含まれている通信ノード210、220-1ないし220-4、230-1ないし230-2、400のうち、ダウンリンク信号を基地局100側から最初に受信する通信ノードを意味することもある。
【0052】
実施形態によって、同期ソース信号を受信する通信ノードは、リモート装置220-1ないし220-4または拡張装置230-1または230-2であってもよい。
【0053】
第1リモート装置220-1が同期ソース信号を受信する場合、第1リモート装置220-1は同期ソース500と連結される。
【0054】
同期ソース500は、同期ソース信号を受信または生成する。実施形態によって、同期ソース500は、GPS(Global Positioning System)アンテナを含んでもよく、この時、同期ソース500は、分散アンテナシステム200Aの外部からGPS信号を受信し、受信されたGPS信号を同期ソース信号として使う。
【0055】
第1リモート装置220-1は、同期ソース500から受信した同期ソース信号から、クロック同期化のための基準クロックを抽出または生成する。
【0056】
第1リモート装置220-1は、抽出または生成された基準クロックを、分散アンテナシステム200Aでダウンリンク信号が伝送される第1経路PATH1を逆行する少なくとも一部の経路を含む第2経路PATH2を通じて、他の通信ノード(例えば、210、220-2ないし220-4、及び230-1ないし230-2)に伝達する。
【0057】
第1経路PATH1は、分散アンテナシステム200Aでダウンリンク信号が伝送される経路であって、基地局100から伝送されたダウンリンク信号は、ヘッドエンド装置210を通じて拡張装置230-1及び230-2それぞれに伝送され、拡張装置230-1及び230-2は、拡張装置230-1及び230-2それぞれに連結されたリモート装置220-1ないし220-4にダウンリンク信号を伝送する。リモート装置220-1ないし220-4のうちスモルセル400と連結されているリモート装置(例えば、220-2)は、受信されたダウンリンク信号を第1経路PATH1を通じてスモルセル400に伝送する。
【0058】
第2経路PATH2は、分散アンテナシステム200Aで基準クロックが伝送される経路であって、第1リモート装置220-1によって抽出または生成された基準クロックは、第2経路PATH2に沿って伝達される。
【0059】
第2経路PATH2は、第1経路PATH1を逆行する少なくとも一部の経路を含む。例えば、第2経路PATH2で第1リモート装置220-1から第1拡張装置230-1までの経路、第1拡張装置230-1からヘッドエンド装置210までの経路は、第1経路PATH1を逆行する。
【0060】
第2経路PATH2は、同期ソース信号を受信するリモート装置(例えば、220-1)に隣接している通信ノードから、リモート装置(例えば、220-1)から遠い通信ノードの方向に形成される。基準クロックは、同期ソース信号を受信するリモート装置(例えば、220-1)から、第2経路PATH2の上に隣接している通信ノードから第2経路PATH2の上から遠い通信ノードの方向に伝達される。
【0061】
例えば、基準クロックは、第1リモート装置220-1から第2経路PATH2の上に隣接している第1拡張装置230-1から第2経路PATH2の上で第1リモート装置220-1から遠いヘッドエンド装置210に伝達され、かつ第1リモート装置220-1から第2経路PATH2の上に隣接している第1拡張装置230-1から第2経路PATH2の上で第1リモート装置220-1から遠い第2リモート装置220-2に伝達される。
【0062】
実施形態によって、第2経路PATH2の上に相対的に隣接している通信ノード(例えば、230-1)が同期マスタと定められ、第2経路PATH2の上から相対的に遠い通信ノード(例えば、210または220-2)が同期スレーブと定められる。この時、同期マスタと定められた通信ノード(例えば、230-1)から同期スレーブと定められた通信ノード(例えば、210または220-2)側に基準クロックが伝達される。
【0063】
実施形態によって、同期マスタ及び同期スレーブを定める時、SSM(Synchronization Status Message)プロトコルに基づいて動的に定めてもよい。
【0064】
図3は、図1に示されている分散アンテナシステムの他の実施形態によるブロック図である。
【0065】
図1及び図3を参照すれば、分散アンテナシステム200Bは、ヘッドエンド装置210、リモート装置220-1aないし220-5a及び220-1bないし220-5b、拡張装置230-1aないし230-5a、スモルセル400-1aないし400-5a及び400-1bないし400-5b、及び同期ソース500-1及び500-2を備える。
【0066】
分散アンテナシステム200Bは、それぞれが同期ソース信号を提供する同期ソース500-1及び500-2と連結されている2以上の通信ノード(例えば、220-5a及び2200-5b)を含む。
【0067】
実施形態によって、ヘッドエンド装置210またはNMS 300は、複数の同期ソース500-1及び500-2と連結されている通信ノード(例えば、220-5a及び220-5b)のうち、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択してもよい。
【0068】
実施形態によって、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択する時、複数の同期ソース500-1及び500-2と連結されている通信ノード(例えば、220-5a及び220-5b)のうち障害が発生した通信ノードを除いて、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択してもよい。この場合、ヘッドエンド装置210またはNMS 300は、通信ノード(例えば、220-1aないし220-5a、220-1bないし220-5b、230-1aないし230-5a)に障害が発生したかどうかをモニタリングすることができる。
【0069】
実施形態によって、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択する時、複数の同期ソース500-1及び500-2と連結されている通信ノード(例えば、220-5a及び220-5b)それぞれの状態(例えば、障害如何、トラフィックなど)と、複数の同期ソース500-1及び500-2それぞれの性能(同期ソースの等級、同期ソース信号の安定度、正確度など)によって、クロック同期化に使う一つの通信ノードを選択してもよい。
【0070】
実施形態によって、分散アンテナシステム200Bの少なくとも一部は建物内に設けられてもよい。この場合、分散アンテナシステム200Bの各構成は、建物の層別に配置されてもよく、相異なる層間の通信は、拡張装置230-1aないし230-5a及びヘッドエンド装置210を通じて行われる。
【0071】
実施形態によって、同期ソース信号を受信する通信ノード(例えば、220-5a及び220-5b)は、分散アンテナシステム200Bに含まれている複数の通信ノードのうち、最も高い高度(または層)に設けられた通信ノードであってもよい。このとき、同期ソース信号を受信する通信ノード(例えば、220-5a及び220-5b)は、同期ソース信号を受信するのに有利な建物の屋上と隣接して配置されて、短い距離で同期ソース信号を獲得することができる。
【0072】
図4は、本発明の一実施形態による通信ネットワークのクロック同期化方法のフローチャートである。
【0073】
図1ないし図4を参照すれば、通信ネットワーク(例えば、200、200A、200B)に含まれている通信ノードのうち最上位通信ノード(例えば、210)を除いた残りの通信ノードのうち、いずれか一つの通信ノード(例えば、220-1、220-5a、または220-5b)を通じて同期ソース信号を受信する(ステップS410)。
【0074】
実施形態によって、同期ソース信号はGPS信号であってもよい。
【0075】
同期ソース信号を受信した通信ノード(例えば、220-1、220-5a、または220-5b)は、受信された同期ソース信号からクロック同期化のための基準クロックを生成する(ステップS420)。
【0076】
同期ソース信号を受信した通信ノード(例えば、220-1、220-5a、または220-5b)は、隣接している他の通信ノード(例えば、230-1または230-5a)側に、ダウンリンク信号が伝送される第1経路(例えば、PATH1)を逆行する少なくとも一部の経路を含む第2経路(例えば、PATH2)を通じて、ステップS420で生成された基準クロックを伝達する(ステップS430)。
【0077】
以上、本発明を望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び範囲内で当業者によって様々な変形及び変更ができる。
図1
図2
図3
図4