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特開2024-88735供給のためのオブジェクトの単体化および配向付け
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088735
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】供給のためのオブジェクトの単体化および配向付け
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/14 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
B65G47/14 102A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024061699
(22)【出願日】2024-04-05
(62)【分割の表示】P 2020553597の分割
【原出願日】2019-04-15
(31)【優先権主張番号】62/657,068
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519009437
【氏名又は名称】9754741 カナダ エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プリストパ,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】パカク,ジョン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】オブジェクトを単体化、分類、および配向付けし、そして選択されたオブジェクトを、秩序付けられた配列の中に設置するためのシステムである。
【解決手段】ダクト51中の流れにおけるオブジェクト52は、すべての配向が整列するように、少なくともいくらか回転させられることによって、単体化および方向付けがなされる。1つの配置では、スロット58が単体化ダクト51に配され、胴部はそこへ落ち、ヘッドは単体化ダクト51に残る。別の配置では、バッファ装置と、配向付けられたオブジェクトをバッファ装置から作動位置へ搬送するための搬送部材66が配される。別の配置では、第1の経路は第2の経路に対して配向を変更する。オブジェクト52は、単体化ダクト51から、単体化ダクト51の回転軸上にある出口開口部を有する供給ダクトへ供給される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各オブジェクトは配向軸を有し、かつ、オブジェクトが配向軸について第1および第2の異なる配向を有するように形作られる、オブジェクトの大量供給からの流れにおいてオブジェクトを供給するための方法であって:
オブジェクトの大量供給を供給する工程と;
供給からのオブジェクトを単体化ダクトの中へ搬送する工程と;
オブジェクトを単体化ダクトに沿って通過させること、および、回転によって生成される遠心力が、オブジェクトを単体化ダクトに沿って駆動し、かつ、オブジェクトが壁に沿ってスライドするように、単体化ダクトの壁に対してオブジェクトに圧力をかけるよう作用するように、単体化ダクトを回転軸の周りで回転させることによって、オブジェクトを、次から次へと単体化されるオブジェクトの流れへと形成する工程と;
流れの中の全てのオブジェクトが、位置合わせがなされた配向を有するように、流れの中のオブジェクトを嵌め込み、オブジェクトの少なくともいくつかを回転させることにより、流れの中のオブジェクトを配向付ける工程と
を含む、方法。
【請求項2】
配向後に、流れのある位置にある全てのオブジェクトが、縦軸、および位置合わせがなされたその配向を有するように、オブジェクトの少なくともいくつかの縦軸を、横軸の周りで回転させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
同じ配向にある各オブジェクトに対して動作が行われるように、作動位置に配向付けられたオブジェクトに対して、前記動作を適用する工程を含む、請求項1-2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
オブジェクトを配向付ける工程が、オブジェクトが単体化ダクトにある間に実行される、請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
配向付ける工程が、単体化ダクトにある間にオブジェクトと係合し、オブジェクト、またはオブジェクトの配向軸を、横軸の周りで回転させるように作用する、橋台構造によって達成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
配向付ける工程が、全ての縦軸が、単体化ダクトに沿った動きの方向に対して横向きとなるように、オブジェクトを回転させるよう作用する、請求項1-5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記オブジェクトがヘッドと胴部を有し、前記縦軸が前記胴部の長手方向である、請求項1-6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ヘッドと前記胴部が、移動の方向に対して垂直に位置合わせされている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ヘッドが単体化ダクト内に留まり、縦軸が単体化ダクトに対して横方向になるようにオブジェクトを配向付ける一方で、胴部が収まるスロットが単体化ダクトに配される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
方向付ける工程が、単体化ダクトの端部を越えて位置する、請求項1-3に記載の方法。
【請求項11】
前記オブジェクトが、それらが単体化ダクトから配向付け部材の中へ放出される際の、捕捉によって配向付けられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つのバッファ装置、および、バッファ装置から作動位置へ、単体化され配向付けられたオブジェクトを搬送するための搬送部材を含む、請求項1-11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記オブジェクトが、前記オブジェクトの供給を形成するためにバッファ装置の中で停止される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
バッファ装置が単体化ダクトと共に回転し、その後、オブジェクトをダウンロードするために停止される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも2つのバッファ装置が提供され、1つは単体化ダクトからロードされている間、もう1つは停止される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
次々にオブジェクトを使用するために、オブジェクトがバッファ装置からツールへ供給される、請求項12-15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
オブジェクトが、バッファ装置コンテナからツールへ直接供給される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
流れの中のオブジェクトの特性を検知するためのセンサが配される、請求項1-17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
オブジェクトのいくつかが、検知された特性に応じて廃棄される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
流れの中のオブジェクトの配向を検知するためのセンサが配される、請求項1-19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
オブジェクトが、検知された配向に応じて、その配向を変化させるように作動する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
オブジェクトが、流れの中で、同じ配向で、開口部から出現するように、オブジェクトが、単体化ダクトから、単体化ダクトの回転軸上にある出口開口部を有する供給ダクトに供給される、請求項1-21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
第1および第2の単体化ダクトが、前記回転軸の周りと回転する共通の回転体上に配され、ここで前記第1および第2の単体化ダクトは、異なる特性の第1および第2のオブジェクトを受け取る、請求項1-22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
軸の周りの回転のために搭載された回転体が配され、その回転体は、軸に隣接する内端から、軸から内端よりも大きな半径方向距離で離間されている外端まで、外側に伸びる、少なくとも1つのダクトを画定し、
ここで、大量のオブジェクトは、前記少なくとも1つのダクトの内端で供給され、
オブジェクトの内部の低速端の中への進入のため、および、コンジット内の粒子の流れの、前記少なくとも1つのダクトの別のものへの分離のために、供給コンジットが、オブジェクトを前記少なくとも1つのダクトの内端に置くように作用するように、内端が軸に隣接して並んで配置され、
前記少なくとも1つのダクトは、オブジェクトが、前記少なくとも1つのダクトの中へ分離され、外端の方へ動くにつれてダクト内で次から次へと連続して位置合わせがなされるよう、オブジェクトが内端から外端へ通過するにつれて加速されるように形作られ、かつ配置されている、
請求項1-23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
流れの中のオブジェクトの配向を検知するためのセンサが提供され、ここでオブジェクトは、第1および第2の配向の検知に応じて、第1および第2の経路に沿って方向付けられ、またここで、オブジェクトが第1および第2の経路からの、同じ配向である共通の流れと組み合わされるように、第1の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を第2の経路に対して変化させるように配置される、請求項1-24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
単体化ダクトの一部が、少なくとも1つの配向のオブジェクトに作用する慣性力が、少なくとも1つの第2の配向のオブジェクトに作用する慣性力が正味トルクを生成し、少なくとも1つの第2の配向のオブジェクトに作用する慣性力は正味トルクを生成しないように形作られる、請求項1-25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
オブジェクトの配向が測定され、単体化ダクトの一部の形状が、測定された配向に基づいて、少なくとも一部変更される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
ダクトが複数の経路を含み、ここで各経路は配向の異なるセットを有するオブジェクトを運び、オブジェクトの配向に応じて、第1の経路から第2の経路へとオブジェクトを動かすデバイスが提供される、請求項1-27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
オブジェクトの大量供給からの流れにおいてオブジェクトを供給するための方法であって、前記方法は:
オブジェクトの大量供給を供給する工程と;
オブジェクトを、次から次へと単体化されるオブジェクトの流れへと形成する工程と;
を含み、
前記流れにおいて前記オブジェクトの前記オブジェクトの配向を検知するためのセンサが配され;、
前記オブジェクトは、第1および第2の配向に応じて第1および第2の経路に沿って方向付けられ;
オブジェクトが第1および第2の経路からの、同じ配向である共通の流れと組み合わされるように、第1の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を第2の経路に対して変化させるように配置される、
方法。
【請求項30】
第1の経路は、第1の方向の共通の流れにオブジェクトを供給するように配置され、第2の経路は、第1の方向とは反対の、第2の方向の共通の流れにオブジェクトを供給するように配置される、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
第2の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を逆にするための部品を含む、請求項28-30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
第2の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を逆にするためのねじれを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
第2の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を逆にするための、オブジェクトを逆配向に運ぶように作動する可動部品を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
複数の配向の各オブジェクトの特性を検知するための、センサが配されている、請求項1-33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
測定が、時間について、または位置について行われ、前記測定が機械可読媒体に格納される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
操作が、検出された特性に少なくとも部分的に基づいて、オブジェクト上で行なわれる、請求項34または35に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オブジェクトを単体化、分類、および配向付けし、そして選択されたオブジェクトを、秩序付けられた配列の中に設置するためのシステムである。本発明は、第一に、自動組立のための、オブジェクトの単体化および配向付けを目的としている。例示的な適用では、オブジェクトは、自動スクリュードライバに供給されるねじなどの、留め具であり得る。他のタイプのオブジェクトが使用されてもよい。
【背景技術】
【0002】
自動締結機は、製品を組み立てるための製造において、広く使用される。いくつかの方法は、従来技術で、組み立てられるパーツに留め具を設置する装置に、留め具を搬送する前に、それらを単体化し方向付けるために使用される。ボウルフィーダーは、らせん状の傾斜路を振動させることにより動作する。振動は、中央の貯蔵場所にある留め具の無秩序な集まりにエネルギーを供給し、留め具の方向を変化させる。振動数は一般に60Hzから400Hzで、留め具との共鳴が単体化されるように調整される。好ましい配向の留め具(長軸が局所的な傾斜軸と実質的に整列している)は、らせん状の傾斜路に沿って推進され、好ましくない配向のものは、中央の貯蔵場所に落下する。別の変形では、留め具の群が振動する傾斜路に、ステップフィーダーで供給される。別の変形では、留め具が、配向機能を有する、断続的に振動するプレート上に供給される。振動の期間の後、留め具の配向は、マシンビジョン(machine vision)によって検知され、それらの好ましい配向の留め具が自動ピッカー(automated picker)で抽出される。これらの装置は、弱められなければならない著しい音響ノイズを生む。上述の従来技術の方法は、毎秒2-3のパーツを供給し得る。本発明の第1の目的は、製造速度を上げるために、自動留め具デバイスに供給され得る1秒ごとのパーツの数を、増やすことである。本発明の別の目的は、単体化装置のサイズを減らすことである。本発明の別の目的は、単体化装置のコストを減らすことである。本発明の別の目的は、単体化装置の雑音を減らすことである。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、オブジェクトを単体化、分類、および配向付けし、そして選択されたオブジェクトを、秩序付けられた配列の中に設置するためのシステムである。本発明の文脈において、オブジェクトという用語は、基材あるいは別のオブジェクトに対して配向を必要とする任意のアイテムを指す。別のオブジェクトに対して「逆平行(antiparallel)である」と称されるオブジェクトは、その逆平行のオブジェクトが参照オブジェクトに対して、180度で配向されていることを意味する。秩序付けられた配列という用語は、配列内のオブジェクトの重心間に、一定の平均的変位が存在するという意味を有する。オブジェクトの配向は、オブジェクトの少なくとも1つの、空間的に変化する特性と関係する、1セットの配向ベクトルによって指定され得る。便宜上、オブジェクトの重心は、以下の議論において配向ベクトルの起点として解釈される。異なる特性が、関係する配向ベクトルの異なるセットを有していても良い。配向は、度々、オブジェクトの形状によって指定されるが、材料の特性、または電気回路の配線の変更などの、形状に無関係な、オブジェクトの内部特性によって指定されてもよい。本明細書における配向という用語は一般に、1以上の、選択された配向ベクターのセットを指す。その選択されたセットは、異なるオブジェクトの特性に関係する配向ベクトルを含み得る。例えば、1つの配向ベクトルは、面法線の方向を指定しても良く、また別の配向ベクトルは、重心から電気的接点への方向を指定しても良い。配向軸の用語は、本明細書において配向ベクトルの用語と交換に使用される。実施形態の1つの重要なセットでは、配向ベクトルはオブジェクトの縦軸に相当する。縦軸の用語は、全体を通して説明を目的として使用され、本発明を縦軸のみの配向に限定するものとは解釈されない。本発明の趣向および意図内において、縦軸の用語は、選択された配向軸と同じ意味を有する。あるオブジェクトは、例えば、シリコン基板上の回路と接合される、形成されたプラスチック土台であり得る。オブジェクトは、製造されたアイテムの、2以上のパーツを合わせて結合させるために使用される、ねじ、またはリベットなどの留め具であり得る。オブジェクトは、土壌基材中における設置前に配向を必要とする、チューリップの球根であり得る。
【0004】
本発明の第1の態様によれば、各オブジェクトは配向軸を有し、かつ、そのオブジェクトが配向軸について第1および第2の異なる配向を有するように形作られている、オブジェクトの大量供給からの流れにおいてオブジェクトを供給するための方法が提供され、当該方法は:オブジェクトの大量供給を供給する工程と;供給からのオブジェクトを単体化ダクトの中へ搬送する工程と;オブジェクトを単体化ダクトに沿って通過させること、および、回転によって生成される遠心力が、オブジェクトを単体化ダクトに沿って駆動し、かつ、オブジェクトが壁に沿ってスライドするように、単体化ダクトの壁に対してオブジェクトに圧力をかけるよう作用するように、単体化ダクトを回転軸の周りで回転させることによって、オブジェクトを、次から次へと単体化されるオブジェクトの流れへと形成する工程と;流れの中の全てのオブジェクトが、整列した配向を有するように、流れの中のオブジェクトを嵌め込み、オブジェクトの少なくともいくつかを回転させることにより、流れの中のオブジェクトを配向付ける工程とを含む。
【0005】
配向軸は通常、関係する本体の長手方向であるが、これは、他の形状のオブジェクトが本明細書の方法によって配向され得るので、必ずしもそうでは無い。
【0006】
好ましくは、方法は、配向後に、流れのある位置にある全てのオブジェクトが、縦軸、および整列したその配向を有するように、オブジェクトの少なくともいくつかの縦軸を、横軸の周りで回転させる工程を含む。
【0007】
つまり、配向が、ダクトに沿った移動中に発生する配向軸に沿って、単にオブジェクト整列させる以上に、配向軸を回転させるように整列したオブジェクトに作用する、別の部品が追加的に提供される。このように、ねじまたは他の留め具などのオブジェクトは、ヘッドが前進する、またはヘッドが後進する、あるいはねじの軸が流れの動きの方向に対して横方向となる状態で、配置され得る。
【0008】
本発明の別の重要な態様によれば、オブジェクトバッファ装置から操作ツールに、単体化され配向付けられたオブジェクトを搬送するための、オブジェクトバッファ装置および搬送部材が提供される。
【0009】
本発明の別の態様によれば、配向付られたオブジェクトに対するある動作が、同じ配向にある各オブジェクトに対して行われるように、提供される。
【0010】
本明細書の定義が、経路またはダクトに言及する場合、回転体は、わずか1つの単体化ダクトを含み得るか、または、生産性を高めるために同じオブジェクト上で作動している複数のダクト、または異なるサイズの留め具など異なるタイプのオブジェクト上で作動している複数のダクトを伴い得る。
【0011】
本発明の別の態様によれば、流れの中のオブジェクトの配向を検知するためのセンサが提供され、ここでオブジェクトは、第1および第2の配向の検知に応じて、第1および第2の経路に方向付けられ、またここで、オブジェクトが第1および第2の経路からの、同じ配向である共通の流れと組み合わされるように、第1の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を第2の経路に対して変化させるように配置される。
【0012】
1例において、第1の経路は、第1の方向の共通の流れにオブジェクトを供給するように配置され、第2の経路は、第1の方向とは反対の、第2の方向の共通の流れにオブジェクトを供給するように配置される。これは、第2の経路にあるオブジェクトの配向を、第1の経路に対して反転させ、共通の流れにおける全てのオブジェクトが同じ配向を有することを確実にする。
【0013】
別の例では、第2の経路は、そこにあるオブジェクトの配向を反転するための部品を含む。これは、そこにあるオブジェクトの配向を反転させるためのねじれであり得る。これは、そこにあるオブジェクトの配向を反転させるための、そのオブジェクトを逆配向へと運ぶように作動可能な、可動部品であり得る。
【0014】
1つの配置では、オブジェクトの配向付けは、オブジェクトが単体化ダクトにある間に実行される。
【0015】
つまり、配向付けは、単体化ダクトにある間にオブジェクトと係合し、オブジェクト、またはオブジェクトの配向軸を、横軸の周りで回転させるように作用する、橋台構造(abutment structure)によって達成され得る。
【0016】
1例において、配向付けは、全ての縦軸が、単体化ダクトに沿った動きの方向に対して横向きとなるように、オブジェクトを回転させるよう作用する。これは、特に留め具に対して効果的であり、その場合、スクリュードライバなどのツールの方へ動いているマガジン(magazine)またはバッファ(buffer)に、ねじの軸が移動の方向に対して横方向となる状態で、留め具が供給される。
【0017】
1例において、オブジェクトはヘッドと胴部を有し、その縦軸は胴部に対して長手方向である。しかし、本明細書に説明される配置は、特別な配向を必要とするオブジェクトの他の形状および他の構造と共に使用され得る。好ましくは、ネジまたは留め具は、ヘッドと胴部が、移動の方向に対して垂直に整列するように、配置される。しかし、配向は、移動方向に沿って、一方の端部に先端を、他方の端部にヘッドを向けた状態で、留め具を供するように使用されてもよい。
【0018】
例えば、配向は、ヘッドが単体化ダクト内を沿って通ったままである一方で、胴部が収まるスロットを単体化ダクトに配することによって達せされ得る。このように、スロットは、縦軸が単体化ダクトに対して横方向になるように、オブジェクトを配向付けるように作用する。
【0019】
別の配置では、配向付けは、ダクトが単に単体化のみに作用し、配向はオブジェクトが単体化の流れの中にあり続けてはいるが、ダクトの下流にある間に実行されるように、単体化ダクトの端部を超えて位置する。
【0020】
1例において、オブジェクトは、オブジェクトが単体化ダクトから配向付け部材の中へ放出される際の、捕捉によって配向付けられる。
【0021】
別の例において、流れの中のオブジェクトの配向を検知するためのセンサが提供され、また、オブジェクトは、検知された配向に応じてその配向を変化させるために、操作される。
【0022】
これは、オブジェクトが、第1および第2の配向の検知に応じて、第1および第2の経路に方向付けられる、別の例においてなされ得る。この配置では、好ましくは、オブジェクトが第1および第2の経路からの、同じ配向である共通の流れと組み合わされるように、第1の経路が、そこにあるオブジェクトの配向を第2の経路に対して変化させるように配置される。
【0023】
上述の単体化および配向付けシステムの、1つの特別な最終の使途では、オブジェクトは、単体化ダクトからバッファコンテナに搬送され、そこでオブジェクトの供給物を形成するために停止される。これは、オブジェクトが操作ツールに供給品として供給される場合に、特に必要となる。このように作動する装置の1例では、バッファコンテナは単体化ダクトと共に回転し、その後、オブジェクトをダウンロード(download)するために停止される。つまり、バッファは、バッファと単体化ダクトが共に回転している間にオブジェクトを収集し、その後、バッファはダウンロード操作中に停止される。この例では、好ましくは、少なくとも2つのバッファコンテナが提供され、1つは単体化ダクトからロードされている間、もう1つは停止される。
【0024】
オブジェクトが、次から次へと使用するためにツールに供給される場合、1例では、オブジェクトは、バッファコンテナからツールに直接供給される。しかし、別の配置では、オブジェクトは直接供給されず、代わりに、ツールへの供給を形成する、細長い格納部材か、またはマガジンに挿入される。これは例えば、オブジェクトがその上で一列になって運ばれる紙などの材料、または、オブジェクトがその中で端から端まで一列になって運ばれるプラスチックなどの材料の、ストリップ(strip)であり得る。
【0025】
配向に加え、別の例において、流れの中のオブジェクトの特性を検知するためのセンサが提供され、その流れにおいては、オブジェクトのいくつかが、検知された特性に応じて、廃棄され得るか、または置き換えられ得る。例えば、システムは、ねじなどのオブジェクトの質または実行可能性を評価し、適さないものを使用から廃棄するために、使用される。しかし、感知システムおよび計測システムの他の多くの使途が、他の多くの方法で使用され得る。
【0026】
ねじなどのオブジェクトが、相互に絡み合う傾向がある場合、好ましくは、オブジェクトを大量供給から単体化ダクトに搬送するための供給ダクトが配され、ここで供給ダクトは、オブジェクトが単体化ダクトに進入することを確実にするように促される。
【0027】
別の構造では、オブジェクトは、単体化ダクトから供給ダクトへ供給され、供給ダクトは、単体化ダクトと共に回転し、かつ、単体化ダクトの回転軸上にある出口開口部に対してオブジェクトが単体化および配向付けられた時に、そのオブジェクトを運ぶ。このように、オブジェクトは流れの中で、同じ配向で、開口部から出現する。これは、単体化され、配向付けられ、軸に沿って移動するオブジェクトを、挿入ツールの軸に供給するのに、特に有効である。
【0028】
ある場合には、オブジェクトの1以上のパラメータを検知する測定装置が、単にオブジェクトの存在を検知してもよく、別の場合には、その存在および検知されたオブジェクトの1以上の特性が取得されても良い。
【0029】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、単体化されたオブジェクトの少なくとも1つのパラメータを検知するための、オブジェクト測定装置が提供される。
【0030】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、時間に対するオブジェクトの測定を記録するための、制御システムが提供される。
【0031】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、オブジェクトバッファ装置における位置に対するオブジェクトの測定を記録するための、制御システムが提供される。
【0032】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、単体化されたオブジェクトの少なくとも1つのパラメータの検知に応じて、選択されたオブジェクトをオブジェクトバッファ装置から迂回させるための、迂回装置が提供される。
【0033】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、最初のテスト済みオブジェクトが、搬送装置へと進むための条件に合致せず廃棄された場合に、置き換え用のオブジェクトが入手可能になるように、単体化速度は、最低限必要な速度より高い。
【0034】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、格納コンテナは、少なくとも第1および第2の別々のコンテナを含み、それらは第1および第2の品質パラメータを有するそれぞれのオブジェクトを含み、そして、コンテナを選択する制御装置が使用される。
【0035】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、搬送装置がオブジェクトを、ダクトの出口から、オブジェクト用のレセプタクル(receptacle)を備えた最終の使用位置へ運ぶ。
【0036】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、搬送装置は、搬送装置を退出するオブジェクトの角速度がおよそ0となるように、配列される。
【0037】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、搬送装置はファネル(funnel)、および、キャッチポジション(catch position)とリリースポジション(release position)との間を動くように、アクチュエータで作動可能備なスロット、を含む。この配置では、ある場合には、オブジェクトの圧力および/または速度を検知するためのセンサが配され得る。別の重要な特徴は、オブジェクト供給動作の精度を確実なものとし、かつ、閉塞または一貫性を欠く作動が発生した場合に作動を停止するように、オブジェクトが実際にオブジェクトバッファ装置に達するか否か、および、いつオブジェクトが実際にオブジェクトバッファ装置に達するのかを検知する、センサが提供され得る。
【0038】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な特徴によれば、包装手段が、単体化され配向付けられたオブジェクトを収容するために供給される。
【0039】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、オブジェクト供給システムは、オブジェクトの各々、またはいくつかに、潤滑油または接着剤などの表面コーティングを供給するためのシステムを含む。
【0040】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の重要な随意の特徴によれば、軸の周りの回転のために搭載された回転体が配され、その回転体は、軸に隣接する内端から、軸から内端よりも大きな半径方向距離で離間されている外端まで、外側に伸びる、少なくとも1つのダクトを画定し、ここで、大量のオブジェクトは、前記少なくとも1つのダクトの内端で供給され、オブジェクトの内部の低速端の中への進入のため、および、コンジット内のオブジェクトの流れの、前記少なくとも1つのダクトの別のものへの分離のために、供給コンジットが、オブジェクトを前記少なくとも1つのダクトの内端に置くように作用するように、内端が軸に隣接して並んで配置され、前記少なくとも1つのダクトは、オブジェクトが、前記少なくとも1つのダクトの中へ分離され、外端の方へ動くにつれてダクト内で次から次へと連続して整列するよう、オブジェクトが内端から外端へ通過するにつれて加速されるように形作られ、かつ配置されている。
【0041】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の別の重要な特徴によれば、オブジェクトが固まることなく流れるように、供給コンジットから供給されるオブジェクトを揺り動かす、動揺手段が供給される。動揺手段は、供給コンジットの中、回転体の上、またはその両方に存在し得る。動揺手段は、例えば振動器であり得る。動揺手段は、例えば、供給コンジットまたは回転体に対して回転させられる一連のパドル(paddle)であり得る。動揺手段は,供給コンジットの内壁の突起であり得る。
【0042】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の別の重要な特徴によれば、異なるタイプのオブジェクトを回転体に運ぶ複数の供給コンジットが提供され、ここで各供給コンジットは、任意の他の供給コンジットによって供給された1以上のダクトのセットとは異なる、1以上のダクトのセットを供給する。ダクトの各セットの内端は、好ましくは、ダクトの任意の他のセットに対して、軸方向に移動させられる。装置は、例えば、各タイプに特化したダクトの数、およびオブジェクトの各タイプのための供給コンジットにおける通過速度を調整することによって、異なるタイプのオブジェクトを必要な比率でさらなるプロセスに供給するために使用され得る。
【0043】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の別の重要な特徴によれば、回転体、および関連する供給コンジット、ダクト、ディテクタ(detector)、ダイバータ(diverter)、および他のオブジェクトバッファの、少なくとも1つのパラメータについての情報を受け取る、演算手段が提供される。
【0044】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の別の重要な特徴によれば、演算手段は、受け取られた情報に基づいて、オペレータに対してサマリーレポートを生成する。
【0045】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の別の重要な特徴によれば、演算手段は、受け取られた情報の少なくとも一部に基づいて、少なくとも1つの操作パラメータを変更することができる。
【0046】
上記または下記の特徴のいずれとも独立して使用され得る、本発明の別の重要な特徴によれば、演算手段は、複数の回転体装置から情報を受け取り、受け取られた情報に基づいて、少なくとも1つの操作パラメータを変更し、複数の回転体装置の集合的な動作が、オペレータが指定したパラメータを充足するようなオブジェクトの出力を生成するように、変更を有効化する。
【0047】
本発明の1つの目的は、完成部品がより迅速に製造され得るように、オブジェクトが組立装置に供され得る速度を上げることである。本発明のさらなる目的は、各オブジェクトの品質特性を、各オブジェクトバッファに搬送される時間、およびオブジェクトバッファ内におけるそのポジションについての情報と共に、提供することである。
【0048】
最も好ましい実施形態では、単体化手段は、本出願人によって2018年2月1日に公開されたPCT出願WO 2018/018155に説明されている通りであり、その配置が本明細書で使用され得る。
【0049】
そのため、単体化システムは、中央領域から走る1以上のダクトと共に回転体を成し、ここで嵩の大きいオブジェクトは、巨大オブジェクト貯蔵器から、単体化されたオブジェクトが放出される外部領域へ導入される。オブジェクトは、回転体の角速度およびダクトの形状に依存する慣性力によって加速される。
【0050】
この装置における単一ダクトによって達成される単体化速度は、従来技術のボールフィーダ(bowl feeder)によって達成される単体化速度より著しく高く、オブジェクトがオブジェクトバッファへ、有意により高い速度で搬送されることを可能にする。本実施形態に基づく自動化いた自動組立ステーションは、単体化工程が転送速度制限をするものではないため、完成品をより迅速に組み立てることができる。このタイプの単体化システムは、電気または油圧で便利に駆動され得る回転モータのみを必要とする。公開されているPCT出願WO 2018/018155に説明される単体化システムは、巨大オブジェクトの中心間の距離の分布によって部分的に特定される間隔で、オブジェクトを放出する。平均期間と期間の分散は、オブジェクトのサイズおよび形状と、ダクト壁との摩擦を調節する表面の触感次第で決まる。各オブジェクトは、位置エネルギーを最小化するように、ダクトの中で配向いている。球状のオブジェクト以外については、オブジェクトの長軸がダクトの軸と優先的に整列するであろう。本明細書は、ダクト内または放出後のオブジェクト特性の測定、および測定特性に基づいてオブジェクトを再度方向付けする手段を含む。本発明におけるオブジェクトバッファは、一定の速度での、オブジェクトの、オブジェクトバッファからの放出を可能にするように機能する。オブジェクトバッファからの放出の最大速度は、オブジェクトバッファの中へのオブジェクトの到着の平均速度である。
【0051】
他の実施形態では、オブジェクトはファネルによって集められ、キャッチポジションとリリースポジションとの間を宇動くように、アクチュエータで作動可能備なスロットに置かれる。スロットの幅は、スロットがオブジェクトを、放出時間の分散に応じた時間の長さで受け取ることができるように、選択される。オブジェクトが捕捉された後、アクチュエータがリリースポジションの方へ加速し、慣性力がオブジェクトを、スロットの後縁端部に対して駆動する。後縁端部は、オブジェクトを配向付けるように形作られている。例えば、後縁端部そのものが、ネジ胴部を受け入れるのに十分広くねじヘッドを除外するのに十分狭い、スロットを有していても負い。
【0052】
多くの場合、方法は、単体化オブジェクトが単体化された状態のまま、その上で操作を実行する工程を含む。その操作は、単体化されたオブジェクトを単に見ること、または数えることを含み得る。しかし、単体化は、潤滑油または接着剤でコーティングすることによるなどの、単体化されたオブジェクトを処理するのに、特に効果的である。他の場合、操作は、オブジェクトの分析または評価を実行することを含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、オブジェクト測定手段は、1以上の波長において、オブジェクトのサイズ、形状および反射率に関する情報を提供する、画像化システムである。
【0054】
いくつかの実施形態では、オブジェクト測定手段は音響で、オブジェクト内の密度のばらつきに関する情報を提供する。測定は、例えばクラック(crack)を検知する。システムは、完成組立品における可能な故障を防ぐために、クラックのあるオブジェクトを不合格にすることができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、複数の測定手段が使用される。いくつかの実施形態では、オブジェクトに関する情報は、オブジェクトバッファにおけるその位置に関する情報と共に格納される。
【0056】
好ましい実施形態では、オブジェクト供給システムは、各オブジェクトの少なくとも1つの測定された品質パラメータに応じて、オブジェクトを別の位置に転換させるように作動可能な、転換手段を有する。もし、品質パラメータがオペレータ指定の閾値を充足する場合、オブジェクトはオブジェクトバッファへと続き、そうでなければ、オブジェクトはコンテナへ転換される。例えば、もしオブジェクトがねじであれば、ねじは、良と判定されたねじはオブジェクトバッファへと続き、不良と判定されたねじは不合格ビンへと転換される。この実施形態では、もしオブジェクトが不合格ビンに転換された場合に、取替用のオブジェクトがその後すぐ使用可能となるように、オブジェクトバッファが組立ツールで空にされる速度よりもわずかに高い速度で、単体化手段を操作することが望ましい。いくつかの実施形態では、使用に適しているにもかかわらず余剰分となっているオブジェクトは、格納ビンへと転換され、後に単体化手段に再導入される。このことは、例えばオブジェクトバッファが一杯である場合に、起こり得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、オブジェクトバッファは、既定の数のオブジェクトが容器内に置かれた時に、別の包装コンテナと取り替えられる、包装コンテナである。ある場合には、包装コンテナは、特定の配向にあるたった1つのオブジェクトを受け取る。例えば、包装コンテナは、限定的な配向にある電子部品を保持する、一連の区画を備えたテープ片であり得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、オブジェクト供給システムは、複数の巨大オブジェクト貯蔵所と関連付けられ、各々が異なるタイプのオブジェクトを含む。演算手段は、オブジェクト貯蔵所が接続し、単体化手段にいつでも供給を行うのは、どの1つかを選択する。
【0059】
システムが、単体化されたオブジェクトの高速の流れを作り出す単一ダクトに対しては有効であり得る一方で、多くの場合、中央供給コンジットの周りに整列して配置される、複数のダクトが配される。この配置は、オブジェクト単体化の速度を上げること、および、以下に説明される通り、複数のオブジェクトタイプが同時に単体化されることを許容することの両方を可能にする。各オブジェクトタイプは、そのオブジェクトタイプ専用の1以上のダクトと連絡し合いながらオブジェクトを軸方向のプラットフォームに搬送する、対応する供給コンジットを有する。各オブジェクトタイプのための軸方向のプラットフォームは、単体化システムの回転軸に沿ってジグザグに配される。例えば、あるダクトは#4-40ねじを単体化し、別のダクトは#6-32ねじを単体化する。
【0060】
上に定義された装置は、オブジェクトの流れの少なくとも1つの測定可能なパラメータを検知するために使用されることが可能で:供給コンジット内のオブジェクトの流れにおいてオブジェクトを運ぶこと;回転体を軸のまわりで回転させること;軸に隣接する内端から、軸から内端よりも大きな半径方向距離で外側へ離間されている外端まで、外側に伸びる、少なくとも1つのダクトを画定する回転体と;オブジェクトの内部の低速端の中への進入のために、供給コンジットが、オブジェクトを前記少なくとも1つのダクトの内端に置くように作用するように、軸に隣接して並んで配置される内端と;オブジェクトが、前記少なくとも1つのダクトの中へ分離され、外端の方へ動くにつれてダクト内で次から次へと連続して整列するよう、オブジェクトが内端から外端へ通過するにつれて加速されるように形作られ、かつ配置されている、前記少なくとも1つのダクトと;オブジェクトの前記少なくとも1つのパラメータを測定する、前記少なくとも1つのダクトの各々と、を含む。
【0061】
ある場合には、ダクトの各々について、オブジェクトが、パラメータの測定によって決定されたように複数の経路の1つに方向付けられるように、オブジェクトを分類するための装置が提供される。測定されたパラメータは、各オブジェクトの配向となり得る。各配向のオブジェクトは、異なる経路の中へと方向付けられる。例えば、ねじの流れは平行に整列し、ダクトの軸に対して逆平行となるであろう。平行に整列したねじは、逆平行に整列したねじとは異なる経路に方向付けられる。好ましい実施形態では、異なる経路は、オブジェクトを共通の整列状態にし、続いて単一経路へと融合するように、配置される。しかし、本明細書における配置を使用したオブジェクトの単体化の程度の増加を考慮して、より効果的に得られるパラメータ(複数可)の測定は、他の目的のために使用され得る。
【0062】
したがって、上に定義された配置は、本体の回転によって得られる速度上昇が、本体上のオブジェクトの加速度上昇と共に、パラメータの検知のために、各オブジェクトを次のものからより良く分離するという利点を提供し得る。その上、パラメータの検知または測定がより迅速に実行され得るので、オブジェクトの速度上昇はシステムの処理能力を上昇させるのに使用され得る。
【0063】
1つの配置では、パラメータの測定は、オブジェクトがダクトにある間に実行される。これは、オブジェクトの位置が、本体の回転およびダクトのポジションによって制御されるので、よりはっきり、かつ明確であるという利点を持つ。オブジェクトのより正確な位置を考慮し、多くの場合、パラメータの測定はより効果的に実行され得る。
【0064】
この場合、好ましくは、パラメータの測定は、回転体上に置かれる測定装置によって実行される。このように、測定装置はダクトに対して特定のポジションに、したがってオブジェクトに対して特定のポジションに、位置する。このことは、特定の場所により正確に焦点を合わせることができるため、測定デバイスの操作を簡素化し得る。この場合、各ダクトは、ダクトを通って流れるオブジェクトの測定専用の、1以上の別の測定装置を含み得る。つまり、ダクトに沿って移動している時、各オブジェクトは、一列に整列しているかもしれない多数のセンサや測定装置を通り、ここで、各々がオブジェクトの異なるパラメータを検知し、オブジェクトについてより良い評価がなされることを可能にする。しかし、ある場合には、単一のセンサが必要とされる情報のすべてを提供し得る。
【0065】
好ましくは、測定装置に近接するダクトの一部は、透明な材料で構成される。ダクトの一部を透明にすることで、ダクトがオブジェクトの動きを制御し続けるように一定の形状を維持しながら、透明部分を通して測定が実行されることが可能になる。
【0066】
1つの配置では、ダクトの壁またはダクト自体が、セグメント間の1以上の間隙でセグメント化される。1以上の測定装置は間隙に近接して位置し、ダクトの壁によって視界が遮られない状態で、オブジェクトの異なるパラメータを測定する。ダクト自体が分離されたセグメントに分割されている場合、各セグメントは好ましくは、ダクトに沿ったオブジェクトの流れによる動揺を最小化するために、ダクトの経路に沿って、実質的に前記セグメントにおけるオブジェクトの平均速度ベクトルに対して平行に、配置される。そのためオブジェクトは、間隙にある間に、本明細書に記載される技法のいずれかを使用して操作され得る。
【0067】
別の配置では、オブジェクトの分離は製電力を使用して実行されることが可能で、ここでは、差別的に通電を行うことでオブジェクトを別の経路へと転換させるように、オブジェクトは選択されたパラメータに従って差別的に通電され、その後に電界を通過する。通常、各オブジェクトは異なるまたは固有の単位質量あたりの電荷を有するので、オブジェクトに対して異なる質量に基づいて異なって作用する電界に、それらのオブジェクトを通過させることによって、異なる質量のオブジェクトが分離されるように、各オブジェクトに等しい電荷を生成する配置が提供される。この方法により、例えば望まれない空隙を含むオブジェクトを不合格ビンへ方向付けるために、使用され得る。
【0068】
好ましくは、ダクトは、内端に対して外端が角度的に遅らせられるように、湾曲している。オブジェクトは遠心力とコリオリ力(Coriolis force)の下で加速され、ダクトの側面に対する過剰な摩擦を受けずに経路に沿って移動できるため、この形状は通常、オブジェクトの経路に忠実にたどる。
【0069】
好ましくは、供給コンジットがオブジェクトを直接ダクトの内端の中へと分離し、回転体の直径が大きくなる領域の方へダクトが動くにつれて、ダクトの外端の方への間隔が大きくなるような方法で、軸に隣接する内端で、直接隣接して配置される。
【0070】
好ましくは、ディスクが水平面に位置するように、回転体の軸は垂直である。しかし、他の配向が使用され得る。
【0071】
好ましくは、オブジェクトが移動する各ダクトの側壁は、オブジェクトにかかる加速力がオブジェクトを共通の半径方向の平面に動かして回転体から放出するように作用するよう、軸に沿った方向に傾斜している。つまり、加速力は、オブジェクトを回転体の軸方向に、共通の軸方向のポジションの方へ動かすのに役立つ。このように、たとえオブジェクトが、軸に沿って離間されているポジションのダクトに進入しても、ダクトの形状がそれら全てを同じ軸方向の位置へ移動させる。
【0072】
1つの好ましい配置では、各ダクトは、加速がオブジェクトをダクトの壁に対して動くように形作られており、ここで壁は、オブジェクトをV字型の底部に閉じ込めるように、V字型をしている。壁は、ダクトにオブジェクトを嵌め込んで回転させるための旋条を含む表面を含み得る。さらに壁は、オブジェクトより小さな部品が開口部を通る放出によってオブジェクトから分離されるように、1つの位置に1以上の開口部を含み得る。各ダクトはダクトに平行な関連する第2のダクトを含み、分離されたより小さな部品はその中へ進入する。これは、オブジェクトがサイズによって第1のダクトから分離されるように、大量なそのようなダクトを有するシステムにおいて使用され得る。関係する好ましい配置では、ダクト壁の開口部は、オブジェクトがダクト壁に対して整列するように、オブジェクトの一部のみの通過を可能にする。例えば、ダクト壁は、ねじの本体は通すが、ねじのヘッドは通さないスロットを含み得る。スロットが十分に深ければ、ねじの軸はダクトの壁に対して垂直に整列する。
【0073】
1例では、各分離装置は、分離されるオブジェクトが流れの前端の方へ動くように配置された、前端を有する分離ヘッドと、流れの1つの側面にあって、オブジェクトを流れの第2の側に方向付けるように配置された第1のポジションと、流れの第2の側面にあって、オブジェクトを流れの前記第1の側に方向付けるように配置された第2のポジションとの間で、前端を移動するためのアクチュエータとを含む。
【0074】
この例では、好ましくは、分離ヘッドは回転体の半径方向の平面に配置され、第1および第2の側は半径方向の平面の各々の側面に配置される。
【0075】
この例では、好ましくは、分離ヘッドは、一般にくさび形状になるように、前端の第1および第2の側面に、傾斜したガイド面(guide surface)を含む。他の実施形態では、分離ヘッドは、通常三角形をした3以上の面を有しても良く、底辺は各三角形の多角形を形成し、ここで多角形の垂線は(ニュートラルポジションでは)、入射オブジェクトの方向から180度である。分離ヘッドは、鋭利な先端に至る必要はない:つまり、側面は台形であるかもしれない。この配置では、分離ヘッドの底部は多角形であり、分離ヘッドの先端は 尺度のみ異なる底部の多角形に類似する。例えば、分離ヘッドは一般に、3つの別個の経路の中へオブジェクトを方向付けるために、四面体の形状をしていても良い。例えば、分離ヘッドは一般に、4つの別個の経路の中へオブジェクトを方向付けるために、ピラミッド型の形状をしていても良い。
【0076】
好ましくは、アクチュエータは圧電性部材によって動かされる。しかし、例えば電磁ボイスコイルなどの、他の駆動力が使用されても良い。
【0077】
好ましくは、アクチュエータは、分離ヘッドに半径方向の面に位置し、かつ分離ヘッドの外側に半径方向に伸びるチューブに搭載される。
【0078】
本発明は、関係するオブジェクトのタイプやサイズに限定されることなく、分離される異なる粒子またはオブジェクトと共に操作され得る。発明の配置は、サイズがミクロンからメ―トルに及ぶオブジェクトのために使用され得る。ミクロンのサイズ範囲では、オブジェクトは、例えば、その光学的特性がオブジェクトの寸法および配向によって決まる、量子ドットなどの薄片であっても良い。オブジェクトは、例えば結晶体であるかもしれず、本明細書の配置が、結晶体表面を内部の結晶面に対して配向するように使用される。結晶体は、例えば複屈曲であるかもしれず、本発明の配向操作は、光学システムにおける組立のために、光軸を整列させるのに使用される。結晶体は、例えばシリコンであるかもしれず、本発明の配向操作は、レーザー切断、イオン加工またはエッチングなどの更なる処理操作のために、特定の結晶軸を供するのに使用される。オブジェクトは、例えば、マイクロミラーまたはマイクロレンズなどの、MEMS装置、またはMEMS装置の一部であるかもしれない。オブジェクトは、プリント回路基板などのキャリア(carrier)上へのパッケージングのため、または設置のための、本発明によって単体化され配向付けられる、抵抗またはコンデンサなどの受動電子部品であるかもしれない。オブジェクトは、プリント回路基板などのキャリア(carrier)上へのパッケージングのため、または設置のための、本発明によって単体化され配向付けられる、トランジスタ、LED、または集積回路チップなどの能動電子部品であるかもしれない。オブジェクトは、ボタン、金具、ねじ、ぼると、くぎ、リベット、ナット、またはワッシャなどの留め具であるかもしれない。オブジェクトは、例えばパネルアセンブリへの搭載のために単体化され配向付けられた、電子コネクタであるかもしれない。オブジェクトは、さらなるアセンブリのためのパッケージングのために、本発明によって単体化され配向付けられる、製造部品、あるいは製造品のサブアセンブリであるかもしれない。製造部品は、不規則な形状を有していても良い。オブジェクトは、植え付けの前に、単体化され配向付け(根茎側が下)られる、チューリップの球根、松の木、またはつる植物などの植物であるかもしれない。オブジェクトは、例えば複合材料中の繊維を配向付けるために、単体化および配向付けられる、材料のベール(bale)であるかもしれない。オブジェクトは、梱包中に本発明によって単体化され方向付けられる、食品のパッケージ、または製造品のパッケージングであるかもしれない。オブジェクトは、各オブジェクトを追跡し、かつ目的地へ送る郵便システム、または配達システムにおいて、本発明によって単体化され方向付けられる、封筒、箱、梱包物または輸送用コンテナであるかもしれない。同様に、本発明は、配給および在庫管理システムにおいて使用されるかもしれない。オブジェクトは、例えば空港、鉄道駅、バスステーション、または港などの輸送システムにおける、荷物であるかもしれない。本明細書において参照されるオブジェクトおよび使途のタイプは事例的であり、本発明の範囲を、本明細書に説明されるオブジェクトおよび使途のタイプに限定するものではない。
【0079】
本明細書のいくつかの例で説明されるように、ダクトは一般に、ディスクに形成された、まっすぐな側面を備えたチャネルであるが、ダクトは、円形、楕円形、三角形、四角形などである可能性もあり、また、一般にC-字形、V-字形、L-字形である、部分的なチューブである可能性もある。ダクトはまた、最小の二次元、または三次元の面、あるいはオブジェクトに力を与える接点によって定義される面によっても画定され得る。ダクトはまた、円形、楕円形、三角形、または四角形などの、多くの異なる断面形状の格納されたチューブであるかもしれない。
【0080】
ダクトは複数の経路から成り、ここで各経路は配向の異なるセットを有するオブジェクトを運び、オブジェクトの配向に応じて、第1の経路から第2の経路へとオブジェクトを動かす手段が提供される。いくつかの実施形態では、ダクト内の経路の少なくとも1つは、経路に進入するオブジェクトの配向を変更するように形作られ、かつ配置される。いくつかの実施形態では、ダクト内の経路の少なくとも1つは、経路内のオブジェクトの配向を変更するように形作られ、かつ配置される。いくつかの実施形態では、ダクト内の経路の少なくとも1つは、経路を退出するオブジェクトの配向を変更するように形作られ、かつ配置される。いくつかの実施形態では、経路の少なくとも1つは、測定パラメータに少なくとも部分的に基づいて、オブジェクトを廃棄ビンへ排出するための手段を含む。いくつかの実施形態では、経路の少なくとも1つは、オブジェクトの過渡特性に基づいて、オブジェクトを廃棄ビンへ排出するための手段を含む。いくつかの実施形態では、経路の少なくとも1つは、測定パラメータに少なくとも部分的に基づいて、オブジェクトを再循環ビンへ方向付けるための手段を含む。いくつかの実施形態では、経路の少なくとも1つは、オブジェクトの過渡特性に基づいて、オブジェクトを再循環ビンへ方向付けるための手段を含む。好ましい実施形態では、ダクト内の経路は、異なる配向でダクトに進入するオブジェクトが同一の配向でダクトから退出するように形作られ、かつ配置される。
【0081】
本発明では、回転する基準系で計算されたオブジェクトに対する慣性力は、経路表面によって提供される垂直力によって少なくとも1つの方向に抵抗され、オブジェクトは、残りの正味の慣性力に応じて加速される。関係する基準系内で生成される慣性力は角速度に応じて決まり、また、従来技術システムで使用される重力よりもはるかに大きいかもしれない。より大きな力は、本発明の配置が高速でオブジェクトを単体化および配向付けすることを可能にする。最適な回転速度は、表面力の大きさで決まる。一般に、ミクロンサイズのオブジェクトは動きに抵抗する強い表面力を受け、例えば100,000RPMなどの高い回転速度が適切である。メートルサイズのオブジェクトについては、質量に対する表面力が小さく、例えば100RPMなどの回転速度が十分な処理能力を提供し得る。より高い回転速度が、処理能力を向上させるために使用されても良い。より低い回転速度が、繊細なオブジェクトに対する衝撃力を制限するために使用されても良い。
【0082】
オブジェクトをある経路から別の経路へ動かす手段は、動的または静的であり得る。静的な場合では、経路の形状は、経路に沿った少なくとも1つの点で、異なる方向付けがなされたオブジェクトに異なる垂直力を与え、その異なる力によって、異なる方向付けがなされたオブジェクトは異なる経路を追従する。例えば、本発明の半径方向のダクト部分にあるオブジェクトは、遠心力によって外側へ、およびコリオリ力によってダクト壁の中に接線方向へ加速される。ダクト壁は、第1の配向のオブジェクトが第1の段差内にフィットし、第2の配向のオブジェクトが第1の段差を超えて伸長するように、接線方向に段差付けされていても良い。第1の配向のオブジェクトは、接線方向の正味の力を受けず、半径方向の軸の周りの正味のトルクを受けない。第2の配向のオブジェクトは、半径方向の軸の周りの正味トルク、および、おそらくは(段差に対してオブジェクトの重心がどこに位置するかに応じた)接線方向の正味の力を受ける。第2の配向のオブジェクト上に対する正味トルクおよび/または正味の接線方向の力によって、前記オブジェクトは第1の配向のオブジェクトとは異なる経路をたどる。別の例では、ダクトは、第1の配向のオブジェクトは突起と係合せず、第2の配向のオブジェクトの一部が突起と係合するように置かれている、ダクト壁は接線上のくさび型の突起を含み、第2の配向のオブジェクトの経路を変更する。ダクト中のオブジェクトの変位ベクトルは、回転軸に対してダクト壁の一部を傾斜させることにより、回転軸に対して平行な成分を含み得る。別の例では、ダクト壁は、第1の配向のオブジェクトが回転軸に対して平行な変位を有することを可能にし、第2の配向にあるオブジェクトが回転軸に対して平行な変位を有することを妨げるように、形作られ得る。そのプロセスが、回転軸に対して平行な異なる変位を有する経路に、それぞれ複数の異なる配向を有するオブジェクトを分類するために、繰り返され得る。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、各オブジェクトの配向のための異なるバッファに供給される。経路に沿った第1の配向のオブジェクトは、突起が係合しオブジェクト上にトルクを作り出すように、経路に沿った突起を配置することによって、第2の配向に回転され得る。好ましい実施形態では、各配向のオブジェクトは、バッファ中に置かれる前に、共通の配向へ回転する。
【0083】
動的な実施形態の力学は、センサシステムが各オブジェクトの配向を測定し、各オブジェクトの経路の形状を変更するために1以上アクチュエータにシグナルを送信する点を除いて、上述の静的な実施形態の力学に類似している。例えば、センサが第1のオブジェクトの配向を検知すると、突起がダクト壁から拡張されても良く、前記突起は、ピボット上におけるオブジェクトの入射を、ダクト壁に対して垂直な軸の周りを90度回転させる、支点として作用する。突起は、第2の配向にあると検知されたオブジェクトに対しては格納され、回転は生じない。
【0084】
いくつかの実施形態では、単体化および配向プロセスの間に、単体化され配向付けられたオブジェクト上で、操作が実行される。操作は、オブジェクトの経路に沿った任意の位置における、センサ手段による検査であるかもしれない。いくつかの実施形態では、検査はオブジェクトの経路に沿った複数の位置で行われ、経路は、各位置で1以上のセンサによる検査に対してオブジェクトの異なる表面を供するように、形作られる。例えば、オブジェクト経路は、連続するカメラに対して、四角い箱の6面の各々を供するように構成されているかもしれない。いくつかの実施形態では、センサからの情報は、各オブジェクトの位置を追跡するために使用される。いくつかの実施形態では、各オブジェクトについてのセンサ情報は格納されて分析される。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、センサによって測定された少なくとも1つのオブジェクトパラメータに基づいて、異なる経路に方向付けられる。操作は、例えばレーザーまたは染料を使う、ラベル付けまたはマーキングでありるかもしれない。ラベル付けまたはマーキング操作は、例えば、製品コードまたはロットコードまたは日付コードまたはオブジェクトの測定されたパラメータについて情報であり得る。操作は、例えば保存料、潤滑剤、または接着剤を使用したコーティングであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0085】
本発明の1つの実施形態が、ここで添付の図面と併せて説明される。
図1A】本発明の好ましい実施形態の概略図を示し、図1Aは平面図である。
図1B】本発明の好ましい実施形態の概略図を示し、図1Bは側面図である。
図2】本発明によるオブジェクトの単体化のための配置を示す分類装置の等角図である。
図3図2の装置を横切る垂直の断面図である。
図4A図2および図3の装置の分離装置を横切る垂直の断面図を示す。
図4B図2および図3の装置の分離装置を横切る垂直の断面図を示す。
図4C図2および図3の装置の分離装置を横切る垂直の断面図を示す。
図5】本発明による、代替的な単体化および配向付け配置の概略図である。
図6A】オブジェクトを配向付けるための本発明による別の配置の概略図を示す。
図6B】オブジェクトを配向付けるための本発明による別の配置の概略図を示す。
図6C】オブジェクトを配向付けるための本発明による別の配置の概略図を示す。
図7】単体化され配向付けられたオブジェクトの流れを方向付けるための装置のさらなる概略図であり、ここでオブジェクトは、単体化システムの回転軸の軸方向に搬送される。
図8A】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、本発明による配置の概要図を示す。
図8B】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、本発明による配置の概要図を示す。
図9A】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、本発明による配置のさらなる概要図の3つのポジションを示す。
図9B】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、本発明による配置のさらなる概要図の3つのポジションを示す。
図9C】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、本発明による配置のさらなる概要図の3つのポジションを示す。
図10A】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、さらなる装置の概要図を示す。
図10B】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、さらなる装置の概要図を示す。
図11A】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、さらなる装置の概要図を示す。
図11B】異なるタイプのオブジェクトを単体化し配向付けする、さらなる装置の概要図を示す。
図12】オブジェクトの配向を変更するように作用する図6Aの配置の1つの経路(86)の概略図である。
図13】オブジェクトの配向を変更するように作用する図6Aの配置の経路(81)と(86)の概略図である。
図14A】接線方向の段差を用いて配向することによってオブジェクトを分類する概略図である。
図14B】突起を備える面においてオブジェクトを分類する概略図である。
図14C】スロットを用いて接線方向に配向することによってオブジェクトを分類する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
図1Aで示される通り、以下に詳述される回転体(50)は、角度をつけて離間された本体(50)上に置かれる1以上の一体型のダクト(51)を有する。そのため、ダクトは本体の中心の軸の周りを回転される。ダクトは、供給コンジット(53)によってオブジェクト(52)が供給され、また、オブジェクトを単体化し、それらが一列に次々と供給されるように作用する。供給コンジット(53)は、回転体(50)上にオブジェクトの流れを規制するゲート(531)を含む。オブジェクトは、オブジェクトがダクトの内端から外端へと動くにつれて、ダクトに対して(521)に示されるように平行か、あるいは(522)に示されるように逆平行になるように、ダクト軸に沿って長手方向に整列する。
【0087】
示される例では、各オブジェクトは縦軸を有し、オブジェクトがその縦軸について第1および第2の異なる配向を有するように、形作られる。つまり、ねじまたは類似の留め具に適用される1例では、オブジェクトはヘッド(523)および胴部(524)有し、縦軸は胴部の長手方向であり、縦軸がダクトの長手方向と整列する時に、ヘッドは最前部または最後部になり得る。
【0088】
したがって、装置上では、オブジェクトは、オブジェクトを単体化ダクトに沿って通過させること、および、回転によって生成される遠心力が、オブジェクトを単体化ダクトに沿って駆動し、かつ、オブジェクトが壁(56)に沿ってスライドするように、単体化ダクト(51)の壁(56)に対してオブジェクトに圧力をかけるように作用するように、単体化ダクトを軸(55)の周りで回転させることによって、次から次へと単体化されたオブジェクトの流れへと形成される。
【0089】
オブジェクトの縦軸がダクトの長さに対して横方向になるようオブジェクトを配向付けるために、(57)で示されるダクトの部分は、胴部などのオブジェクトの一部のみが進入することを許容し、一方でヘッドはダクト中に残りスロットに進入できないように、形作られ、かつ設計されたスロット(58)を含む。図1Bにより良く示される通り、ダクト(57)の部分は可動式で、オブジェクトを、第1のバッファ(61)、または第2のバッファ(62)へ方向付ける。
【0090】
つまり、配向付ける工程は、この例では、単体化ダクト中にあるオブジェクトと係合し、縦軸を横方向の軸の周りで回転させるように作用するスロット(58)である、橋台構造によって達成される。
【0091】
オブジェクトは、コリオリ力によって、スロットに進入できないオブジェクトの一部についてトルクを受け、かつ、オブジェクトをダクトとスロットの両方に対して配向付けるように回転する。そのため、ヘッドと胴部は移動の方向に対して垂直に整列する。
【0092】
検出器(59)は、ダクト中にある通過オブジェクトを検査し、ダクトの端部の分流器(60)と通信する。分流器(60)は、オブジェクトを、上方へあるいは下方へと、異なる経路の中へ方向付けるように作動する。分流器は異なる形態を取り得る。図1Bで示されるような分流器(60)は、バッファ(61)の方向に向かって上方に、またはバッファ(62)の方向に向かって下方にダクトの角度を変更することによって作動する、短いダクト部を含む。分流器の別の形態が図4に示されており、それは、一般に検出器(59)に近接する(591)で示される、欠陥オブジェクトを排出するための好ましい形態である。分流器は、回転体と同調して(同じ角速度で)回転するバッファ(61)へ、または不合格ビン(図示されず)へ、オブジェクトを方向付ける。図1Bでより容易に確認できる通り、分流器は、バッファA(61)およびバッファB(62)への異なる経路に沿ってオブジェクトを方向付けることができる。2つのバッファのみが例示的目的のために示されるが、より好ましくは、3つ存在する。各バッファが、3つの可能な状態を有する。第1に、バッファは、回転体、および秩序付けられた配列での格納のための受取りオブジェクトと、同調して回転している可能性がある。第2に、バッファは角加速度を受けている可能性がある。そのため、オブジェクトは、単体化ダクト(56)からバッファコンテナ(63)に搬送され、そこでオブジェクトの供給物を形成するために停止される。バッファコンテナ(63)中のオブジェクトは、隣接する配列としてツールによって使用されても良く、または、ツールによる使用のために、胴部を最初にチューブの中へ排出されても良い。
【0093】
角加速度は、バッファを固定された基準系に対して停止させるか、またはバッファを回転体と同期させる。第3に、バッファは停止中である可能性がある。停止中、バッファ中のオブジェクトは、別の固定されたバッファの中へ搬送され得る。図1Bを参照すると、ダクト(56)からのオブジェクトは、同調して回転しているバッファAに方向付けられる。検出器(59)は、バッファAに進入するオブジェクトを数え、かつ、閾値数のオブジェクトがバッファAに格納されると、バッファBを同調的な動きへと加速させる信号を生成する。検出器の個数が、いっぱいの状態のバッファAに対応する第2の閾値個数に到達すると、分流器がオブジェクトをバッファBに方向付ける。オブジェクトの個数は、バッファに進入するオブジェクトの数を表わすと理解され、測定されたパラメータに基づいて不合格品ビンに分流されたオブジェクトを含まない旨、注意が必要である。オブジェクトがバッファBに分流されている間、バッファAは停止され、空にされる。空になると、バッファAは、バッファBに代わりオブジェクトを受取る準備ができている。そのため、各バッファは前述の3つの状態間を循環する。オブジェクトの連続供給を提供するためには、各状態に1つの、少なくとも3つのバッファが必要である。
【0094】
図1Aで示される通り、6つのバッファ(63)が、ダクト出口と並ぶように角度をつけて離間されている。代替的な配置では、バッファをダクト出口間の中間の角度で配置することによって、複数のバッファ(63)が各ダクト出口に関連付けられても良い。例えば、ダクト出口の各対の間に、代わりに4以上のバッファが角度を付けて存在し得る。この代替的な実施形態では、毎回バッファはいっぱいの状態になると;バッファのリングは、リング中の次の空のバッファに回転する。リング中のいっぱいの状態のバッファは、上述されるように個々に搬送されても良く、または、リング中のすべてのバッファがいっぱいになった時にリングを別のものに交換することによる、グループであっても良い。
【0095】
図2および3に示される、オブジェクトの測定可能なパラメータに基づいた、オブジェクトを供給するための装置は、供給物(10A)(図3)から、単体化されかつ配向付けられるオブジェクトを運んでいる供給コンジット(10)を含み、それは、コンジットを通り、軸(12)の周りで回転する回転体(11)へ続く提供のための連続的な流れの中で、オブジェクトを供給する。示される実施形態では、回転体は、軸(12)を有した平らなディスクで垂直に配置され、そのディスクは上部水平面を提供し、その上に、オブジェクト(13)がコンジット(10)からの流れで供給される。コンジットは、オブジェクトが、ディスクは回転しているが、外側方向の速度がほとんど存在しないポジションの中心上に置かれるように、ディスクの中心に配置される。この点でのオブジェクト速度は、供給コンジット(10)中の流れからのものである。ディスク上のこの点での速度は、v=wrであり、この時、wは角速度でrは半径である。もしオブジェクトが速度変化の高すぎる領域に置かれると、それらは弾み、流れは無秩序となる。オブジェクトは、速度変化を最小化するために中心領域に置かれる。
【0096】
回転体を形成しているディスクの上部表面では、軸に隣接する内端(15)から、軸から内端よりも大きな半径方向距離で外側へ離間されている外端まで、外側に伸びる1以上のダクト(14)(図3)が配される。この実施形態では、ダクトの外端(16)は、ディスク(11)の端部(17)に隣接するが内側に離間されて配置される。この実施形態では、各ダクト(14)は中心に密接に近接するポジションから、ディスクの外周(17)へ伸び、その結果ダクトの中心が直接隣接して配置され、ダクトは外端(16)の外周で離間されるように外側に分岐する。
【0097】
そのため、内端(15)は配列状に軸に近接して配置され、その結果、供給コンジット(10)は、単体化され配向付けられるオブジェクトの内端への進入のために、ダクトの内端(15)にオブジェクトが分類されるようオブジェクトを置くように作用する。内端がディスクの中心に直接隣接するので、そこにあるオブジェクトが中心でオブジェクトの山を形成し、それは自動的に均一に、ダクト内端でダクトの開口部の中へ分類される。中心におけるオブジェクトの連続的な山を仮定し、ディスクの回転は、オブジェクトの寸法に対する開口の寸法によって定義されている流れで、オブジェクトを均一に個々のダクトの中へ分類するように作用するであろう。ダクトに沿った経路の発端において、オブジェクトは直接近接しているか、または重なり合っている。しかし、遠心力によって加速されながらのオブジェクトのダクトに沿った通過は、重なりの無いオブジェクトの列を成形するよう、次から次へとオブジェクトを広げるように作用する。軸(12)からの半径方向の距離の増加に伴って力が増加するにしたがい、オブジェクトはますます加速され、そのため、オブジェクト間の距離はダクト長さに沿って増加するであろう。オブジェクトは、ダクトの第1の部分でダクトと軸方向に整列し、また、オブジェクト長さは、オブジェクトの配向の違いによるいくらかのばらつきと共に、当初の中心間距離を画定する。遠心加速度は、既定の半径で同一である。摩擦力は、コリオリ力=uN(u=摩擦係数、N=主にコリオリ力によって供給されるダクト壁への垂直力)で測る。上に設定される通り、ダクトは(前文中に言及された)正味の力のラインに沿ってダクトを湾曲させることにより、垂直力および摩擦を最小化するように形作られ得る、反対に、オブジェクトの加速度は、ダクトを湾曲させて垂直力を増加させること、ダクトを一定あるいは半径を減少させて湾曲させること、または、触感および/または材料を変更することでダクトの選択部の摩擦係数を増加させることによって、低減できる。
【0098】
単体化されたオブジェクトは、次から次へと完全に分離され間隔を画定しても良く、互いに直接前後していても良く、あるいは、わずかに重なりあっていても良い。
【0099】
そのため、ダクトは、オブジェクトが外端の方へ動くにつれて次から次へと連続して整列するよう、オブジェクトが内端から外端へ通過するにつれて加速されるように形作られ、かつ配置される。
【0100】
外端(16)は、各ダクト中のオブジェクト列のオブジェクトが、ディスクからの遠心力によってディスクの軸から外側へ放出されるように、回転体の外周で角度をつけて離間された配列で配置される。開口部はすべて、ディスクの半径方向の共通面に位置する。ダクトは、より厚いディスクの上面へカットされた溝として、またはディスクの最上面に適用された追加的な壁、あるいは二次元および/または三次元形状のガイドによって、形成され得る。
【0101】
オブジェクト分離装置(21)の配列(20)は、個々の分離デバイス(21)がディスクのまわりの角度的に離間されたポジションに配置されるように、ディスクの外端(17)に環状に配置される。
【0102】
各分離装置は、各オブジェクトを、分離装置の操作によって決定されるような複数の経路の1つに方向付けるように操作が可能である。示される例では、分離装置は出口(16)の面に対して上方または下方へオブジェクトを方向付けるように配置される。図2および図4Aに示されるように、分離装置(21)は、オブジェクトが1方向または多方向に分離されていない、当初の中間または開始ポジションを占有することができる。図4Bで示されるように、分離装置は、収集チャンバ(25)内への収集のための経路(22)の中へとオブジェクトを下方へ方向付けるように、上方へ動かされることが可能である。同様に、分離装置が図4Cで示されるような下方位置に動かされる時は、オブジェクトは、チャンバ(23)内における収集のために、経路(24)に沿って分離装置の上部を超えて上方へ動かされる。チャンバ(23)および(25)は、不合格ビン、ダクトの部分、梱包操作、マーキング操作、またはバッファであるかもしれない。2つの経路(22)および(24)は、オブジェクトがチャンバ(23)、(25)の1つまたは他方に確実に動くようにするガイドプレート(26)によって分離される。ガイドプレート(26)、およびチャンバ(23)、(25)の壁は、オブジェクトへの衝撃力を減じるための軟質材料で覆われていても良い。オブジェクトは、気流、またはコンテナ(23)、(25)への侵入時の適合材料で作られたカーテンによって、ゆっくりになっても良い。
【0103】
分離装置(21)を制御するために、一般に(28)で示される測定システムが提供され、それは、オブジェクトがディスク縁部のダクト端部から分離装置の方へ動く際に、選択されたパラメータ、またはオブジェクトのパラメータを測定するために使用される。測定装置は取付けリング(28A)上に置かれる。
【0104】
測定システムは、オブジェクトの光学特性を検知して測定される必要のある特定のパラメータを判定する、例えば光学測定システムなどの、この業界で既知の任意の適切なタイプのものであり得る。使用されるシステムおよび選択されるパラメータのタイプは本発明の一部ではないので、他の測定システムも使用され得る。
【0105】
各分離装置(21)は、オブジェクトのパラメータを測定するよう操作可能な複数の検知部品を含み得るそれぞれの検知装置(28)に関連付けられ、関連付けられた検知装置によって測定されたパラメータに応じて、それぞれのまたは分離装置が経路(22)または経路(24)を選択するように操作される。
【0106】
必要ならば測定されるパラメータに応じて経路の数を変更し、2を超える経路を含めるように変更され得ることが理解されよう。経路の数の増加に対するそのような選択は、最初の分離の下流に位置する後続の分離装置(21)を配することによって実行され得る。この方法で、経路の1つまたは両方が2以上の従属的な経路に分割されることが可能で、分離装置の全ては、測定装置(28)からデータを受信する制御システム(29)によって制御される。
【0107】
そのため、ディスク(11)は、供給コンジットに面する正面(30)を有し、また、ダクト(14)は、ディスクの半径方向の平面に位置し、軸からディスク(11)の外周(17)へ外側に伸びる。
【0108】
図2に示される通り、ダクト(14)は、外端(16)が内端(15)に対して角度的に遅延されるように湾曲される。このことは、Dで示される、時計回り方向の回転方向に対して角度的に遅延させられる、各ダクトの側面を形成する。ダクトのこの湾曲は、オブジェクトがダクトのいずれかの側壁に対する過大な圧力無しにダクトに沿って追従するよう、コリオリ力と遠心力に実質的に追従するように配置される。しかし、ダクトの形状は、コリオリ力がダクト(14)の下流側とは反対にオブジェクトを駆動するように、手配される。
【0109】
図2に最も良く示される通り、ダクト(14)は、軸に隣接する内端(15)に直接隣接しており、また外端(16)に向かって間隔を大きくする。内端(15)では、ダクトは直接隣接し合っており、ダクトの最大数は、2*πを、開口部(15)のダクト端の幅に対する角度で割ることによって求められる。ダクトが分岐を含み、各ダクトがその長さに沿って1以上の分岐へと分割する、ここに示されていない配置では、ダクトの数は増やされ得る。
【0110】
図2および3の実施形態では、検知装置(28)および分離装置(21)は両方とも、ディスクの外周(17)内に位置する。このように、オブジェクトは、それらがダクトの外端から分離装置の配列へ通過するように導かれる。
【0111】
図2に示される通り、壁(98)はオブジェクトの外側への動きを停止させるために使用されても良い。壁(98)は例えばバッファの端部に位置しても良い。好ましくは、壁(98)は、オブジェクトの衝撃を和らげ、オブジェクトに対するダメージの可能性を低下させるために、ゴムなどの軟質の適合材料(99)の層を有する。図4A、4Bおよび4Cに最も良く示される通り、各分離装置は一般に、ディスク(11)の半径方向の平面にある先端(41)を有する分離ヘッド(40)を含み、外端(16)から放出されたオブジェクトは先端(41)の方へ動く。分離ヘッド(40)は、先端(41)のそれぞれの側面に、傾斜ガイド面(42)および(43)を含む。このように、分離ヘッド(40)は一般にくさび形をしている。分離ヘッドは、チューブ(45)内部に搭載されたレバー(44)に搭載され、その結果、レバーとレバーのための駆動機構は、分離ヘッドの裏側に位置し、それによって保護されているチューブ内で保護される。オブジェクトの経路によって画定される、半径方向の平面の上部および下部の第1および第2のポジショ間に、先端を動かすためのアクチュエータ(46)が配される。そのため、図4Aでは、中心ポジションおよびニュートラルポジションが示される。図4Bでは、先端(41)は上方に動き、オブジェクトを半径方向の平面の下の、半径方向の平面の側面へと方向付けるように配置される。図4Cで示されるポジションでは、先端は半径方向の平面の第2の側面へ向かって下方に動き、オブジェクトを半径方向の平面の第1の側面、または上側へと方向付けるように配置される。くさび形のヘッド、およびその先端のこの動きは、先端(41)の動きをほとんど必要とせず、単にオブジェクト自身の推進力のみを使用し、オブジェクトがガイド表面(42)および(43)上をスライドすることのみによって、分離を引き起こす。したがって、分離ヘッドは、必要とされる分離力をオブジェクトが生成できるような位置に動くだけで良いため、オブジェクトと衝突したり、オブジェクトに横方向の力を生成したりする必要は無い。
【0112】
レバーの提供を考慮して、アクチュエータ(46)は短距離の動きのみを生成することを求められ、それ故に、圧電性部材によって動かされ得る。代替的に、その動きは小さな電磁コイルによって実行され得る。この設計により、図4Bおよび4Cの2つの位置を十分に迅速に占有し、オブジェクトの高速移動に対応するために必要な、高速動作を発生させることができる部品の使用が可能になる。示される通り、アクチュエータ(46)は、分離ヘッドの外側に位置し、分離ヘッドの半径方向の平面に位置する。
【0113】
したがって、本発明の配置は、例えば、ねじなどのオブジェクトの単体化および配向付けのためのシステムを提供し、ここで、オブジェクトは供給ゾーンで供給され、ダクトおよびダクトの入口でオブジェクトの複数の流れを形成するように分離される。
【0114】
図1に最も良く示される通り、オブジェクトバッファリング装置(63)は、単体化され配向付けられたオブジェクトをオブジェクトバッファリング装置(63)からスクリュードライバなどの操作ツール(67)へ搬送するための搬送部材(66)に、(65)で示される通りに搬送されるオブジェクトの供給を提供する。
【0115】
ドライバ(67)の代わりとして、バッファ(63)からのオブジェクトは、(70)で示される通り、配向付けられたオブジェクトに対して動作が適用されるマーカーなどの操作デバイス(71)に供給されることが可能で、その結果、その動作は同じ配向にある各オブジェクトに対して行われる。
【0116】
図5に示される通り、代替配置が示され、ここで配向付けは、単体化ダクト自身の中では無く、単体化ダクトの端部を超えたところに位置する。
【0117】
この配置では、回転体(75)が配され、その上にオブジェクト(74)が、供給コンジット(77)によって中心領域に置かれる。
【0118】
この配置では、供給コンジット(77)はダクトが撹拌装置(79)を含むことが可能で、その結果、供給ダクトは振動され、オブジェクトが単体化ダクト(複数可)に確実に進入し、摩擦または連結によってロックしないようにする。
【0119】
オブジェクトは、遠心力の影響下で、内側開口部から外側開口部まで回転体(75)と一体型のダクト(76)に沿って動く。オブジェクトは、コリオリ力によってダクト壁(78)に対して整列する。ダクトを退出するオブジェクトは、空隙(80)を横断し、固定されたダクト(81)の中へと方向付けられ、そのことが一連のくさび型(82)によってこの実施形態のオブジェクトバッファを構成し、各オブジェクトの配向が検出器(83)によって測定される。望ましい配向範囲内にあると判定されたオブジェクトは、固定されたダクト(81)の中へと続き、そうでない配向のオブジェクトは、分流器(84)によって 不合格とされ(場合によっては、供給ダクト(77)へ再導入され)る。(図示されていない)関連形態では、分流器(84)は、オブジェクトを異なるバッファの中へ異なる配向で方向付ける。例えば、第1のバッファは、端から端まで、チューブ軸に対して平行な配向ベクトルで配向付けられたオブジェクトで充填されたチューブであるかもしれず、また、第2のバッファは、端から端まで、チューブ軸に対して逆平行に配向されたオブジェクトで充填されているかもしれない。充填後に両チューブは外され、そして、第2のチューブは180度回転され、第2のチューブ内の全てのオブジェクトの配向を第1のチューブ内のオブジェクトと整列させる。
【0120】
好ましくは、固定されたダクトの壁がオブジェクトの配向を保存するように、固定されたダクトはオブジェクトよりわずかに大きい断面を有する。好ましくは、固定されたダクトは、進入するオブジェクトがダクトの片側のダクト壁にぶつかるように、湾曲している。ダクト壁は、オブジェクトを長手方向に整列させる。いくつかの実施形態では、オブジェクトは端から端までバッファリングされ使用される。いくつかの実施形態では、ダクト壁は、オブジェクト整列のためのスロットなどの、隣接構造を含む。固定されたダクトに進入するオブジェクトは、グレージング角度(glazing angle)で固定されたダクトの壁にぶつかり、推進力を失い、最終的に停止する。オブジェクトは随意に、固定されたダクトの入口と出口との間の気圧の差によって、さらに運ばれ得る。
【0121】
図6Aから6Cは、オブジェクトバッファ内の共通の配向に対して、異なる配向を有するオブジェクトの流れをもたらすための、代替的な方法を説明する。図6Aでは、オブジェクトの流れは、遠心力の影響下で左から右へ動き、単体化される。オブジェクトは、最初は平行に、かつ、コリオリ力によりダクト壁に対して逆平行に配向付けられる。各オブジェクトの配向は、分流器と通信する、流れに近接する検出器によって判定される。オブジェクトが望ましい配向であれば、オブジェクトは第1の経路に沿って続く。そうでなければ、オブジェクトは分流器(84)によって別の経路へ分流される。1つの配置(図示されず)では、経路は正確に配向付けられていないオブジェクトと係合するように作動し、それらは供給コンジットに戻される。
【0122】
図6Aに示される配置は、縦軸に直交する軸の周りの、πラジアンのオブジェクト回転機であり、前述または後述の配向方法とは別に、または組み合わされて使用され得る。この配置では、分流器(84)は追従経路(81)に対して逆平行に配向されたオブジェクト、および追従経路(86)に対して平行に配向されたオブジェクトを、方向付けるように作動する。経路(86)は、上部からバッファにオブジェクトを供給する。経路(81)は、底部からバッファにオブジェクトを供給する。バッファに進入するオブジェクトは、右へ推進される。バッファは、経路(81)および経路(86)に沿って進入するオブジェクトの配向を保存するように形作られる。オブジェクトは、反対の配向を有して反対の方向から進入するので、バッファ中のオブジェクトは、示される通り同じ配向を有する。
【0123】
そのため、オブジェクトは、検知された配向に応じてその配向を変更するように操作され、また、オブジェクトは、第1および第2の配向に応じて、第1および第2の経路(81)、(86)に沿って方向付けられる。第1の経路(81)は、オブジェクトが第1および第2の経路からの、同じ配向である共通の流れ(63)と組み合わされるように、そこにあるオブジェクトの配向を第2の経路に対して変化させるように配置される。
【0124】
図6Bに示される配置は、縦軸に直交する軸の周りの、π/2ラジアンのオブジェクト回転機であり、前述または後述の配向方法とは別に、または組み合わされて使用され得る。この配置で示されるケースは、4倍の回転対称性を有する表面実装集積回路チップ(100)である。ドット(dot)(101)は、慣例的に、ピン1のポジションを表わし、単体化に続く8のポジション:単体化ダクト壁の方に向いている4の配向、および単体化ダクト壁から離れる方に向いている4つの配向、の任意の1つに存在し得る。検出器(83)は、オブジェクトの配向を判定する。分流器(84)は、右上および右下の角にピン1を有するオブジェクトを、それぞれ経路(811)および(861)へ方向付けるように作動する。経路(861)は、上部からバッファにオブジェクトを供給する。経路(811)は、直接バッファにオブジェクトを供給する。バッファに進入するオブジェクトは、右へ推進される。バッファは、経路に沿って進入するオブジェクトの配向を保存するように形作られる。オブジェクトは、直交する方向から進入するので、バッファ中のオブジェクトは示される通り同じ配向を有する。π/2ラジアンおよび-π/2ラジアンのオブジェクト回転は、図6Bに示す配置での互いの鏡像であることを理解されたい。バッファ中の配向付けられたオブジェクトは、(103)で一般に示される梱包操作へ供給される。オブジェクトは、テープ(105)のポケット(104)の中に設置される。2つの経路(811)および(861)に沿った経路長さ、または移動時間は、経路(861)へ抽出されたオブジェクトが、反転され、それが取り除かれた同じ場所で経路(811)に戻されるように、手配される。経路(76)、(811)および(861)の全ては、共通の回転体に搭載されることが可能であり、あるいは、経路(861)および(811)は、経路(76)が単体化の動作を提供するよう回転している間、固定されて保持され得る。
【0125】
図6Cに示される配置は、縦軸の周りの、πラジアンのオブジェクト回転機であり、前述または後述の配向方法とは別に、または組み合わされて使用され得る。単体化壁から離れる方に向い配向付けられたオブジェクトは、経路(811)へ分流され、直接バッファへ移動する。単体化壁に面して配向付けられたオブジェクトは、πラジアンのねじれ(862)を有する経路(861)へ分流される。経路(861)のダクト壁は、オブジェクトが経路軸に追従するよう拘束するよう形作られる。それ故に、経路(861)中の(862)におけるπラジアンのねじれは、オブジェクトの配向をπラジアン反転させ、その後、オブジェクトをバッファに置く。バッファ中の配向付けられたオブジェクトは、例えば、マーキング操作(864)を通り、そこではその後、マーキングされたオブジェクトが梱包操作(103)へ方向付けられ、梱包操作ではオブジェクトがテープ(105)のポケット(104)の中に設置される。
【0126】
図6Aから6Cは直交するオブジェクトの回転を示すが、回転の他の角度が可能であり、回転が、望ましいオブジェクト配向を達成するために連続して適用され得ることを理解されたい。
【0127】
図7は、軸(824)の周りを回転する本体(88)上に置かれたダクト(89)中の、単体化され配向付けられたオブジェクトの半径方向の流れを、出口ダクト(90)に沿って流れる、単体化され配向付けられたオブジェクトの軸方向の流れへと、変換するための方法を説明する。オブジェクトは、回転体の中央領域に置かれ、図1から3により詳細に示される通りダクトへ進入する。オブジェクトは、整列ゾーンと呼ばれる領域の図1、6A、6Bおよび6Cにより良く示される方法によって、回転体の外周の近くの領域で、配向付けられる。整列ゾーンを退出するオブジェクトは、軸(824)の方へ半径方向内側に湾曲する、経路(91)とラベル付けされているダクトに進入し、端末端部(90)で軸方向になる。遠心力と摩擦が、経路(91)に沿ったオブジェクトの動きに抵抗し、そのため、経路(91)の方向に動力を提供する必要がある。動力は、出口(90)で経路(91)の端末端部(91A)に真空を適用することによって発生する、圧力勾配によって供給され得る。オブジェクトの進行方向に沿ったあるポイント(図示されず)で、経路(91)に送られる気圧などの、他の方法が使用されても良い。経路(91)はまた、例えば、オブジェクト(図示されず)を受け取るための容器を備えた可動ベルトの形態をとり得る。
【0128】
示される配置が端末端部のオブジェクト中の回転を引き起こす場合があることに留意されたい。回転ジョイント(rotating joint)と結合される随意の端部(91B)は、オブジェクトの回転を減じる反対方向に回転させられ得る。
【0129】
そのため、オブジェクトは、単体化ダクト(89)から、単体化ダクトの回転軸上に位置する端部(90)を有する供給ダクト(91)へ供給され、その結果、オブジェクトは、ツールまたはドライバへの供給のために、(例えば経路(91)内に図6Aの配置を含むことによって、)端部(90)で同じ配向の流れに供給される。示される単体化ダクトは、重力が単体化ダクト内に生成される慣性力と比較して小さいため、任意の方向でオブジェクトの軸方向の流れを作り出すことができる。
【0130】
図8Aおよび8Bは、異なるタイプのオブジェクトを単一化し配向付けるのに適した配置を示す。図8Aは、2つのダクト(911)および(912)を備えた回転体(901)を示す。ダクト(911)は、第1のオブジェクトタイプの大量供給(図示されず)に接続される供給コンジット(921)を介して、オブジェクトが供給される。ダクト(912)は、第2のオブジェクトタイプの大量供給(図示されず)に接続される供給コンジット(922)を介して、オブジェクトが供給される。同心の供給コンジットは固定されており、回転体(901)に取り付けられていない。いくつかの実施形態では、示されるように、ダクト(911)はオブジェクトの配向を規制するように(914)に収容される。それ故、図8Aの配置では、2つの異なるタイプのオブジェクトの単体化された流れは、ダクト(911)と(912)を介して同じラインで供給され得る。図8Bは代替配置を示し、ここで供給コンジット(921)、(922)および(923)は、側面から回転体(901)、(902)および(903)の中心領域に、それぞれオブジェクトを供給する。供給コンジットは、柔軟性を有するホース、または硬質なパイプであっても良い。供給コンジットは固定されており、回転体に取り付けられていない。回転体(901)、(902)および(903)は、ダクト(911)、(912)および(913)をそれぞれ含む。回転体は、異なるタイプのオブジェクトを必要な量で下流の操作へ供給するように、異なる速度で回転しても良い。あるいは、回転体(901)、(902)および(903)は、単一の本体として同調して回転しても良い。
【0131】
図9Aから9Cは、オブジェクトの配向を変更し、オブジェクトをバッファの端から端に設置するための、別の方法の一連の工程を示す。検出器(106)は、単体化ダクト(107)中のオブジェクトの配向を判定する。逆平行に整列したオブジェクトは、回転体(111)中のスロット(108)に進入する。好ましくは、スロット(108)は、収縮し、オブジェクトの運動エネルギーを保存するスプリング(109)を含む。スプリングが圧縮されているので、回転体は回転し、また、スロット(108)は図9Bに示されるリリースポジション(110)へ動く。スプリング(109)中の保存されたエネルギーはその後、逆の配向で、進入した時と実質的に同じ運動エネルギーを有するオブジェクトを排出する。スプリング(109)が機械的または電磁的であって良いことに留意されたい。好ましくは、回転体(111)は、第2のオブジェクトを捕捉するために必要な角運動の範囲を制限するためのスロットを、対向する面に有する。単体化ダクト軸に対して平行に整列しているオブジェクトについては、回転体が回転し、オブジェクトがバッファへまっすぐに通過する経路(112)を提供する。
【0132】
検出器がオブジェクトは第1の配向にあると判定すると、第2の回転体(111)が第1のポジションへ回転され、回転体を介してダクト(112)をオブジェクト経路(107)と整列させ、オブジェクトは妨げられること無く第1の配向を保持して、供給ダクトまたはバッファ(114)へと通過する。供給ダクト(114)は、チューブカートリッジである。検出器がオブジェクトは第2の配向にあると判定すると、第2の回転体は第2のポジションへ回転され、回転体中のくぼみをオブジェクト経路と整列させる。オブジェクトはくぼみに進入し、オブジェクトの運動エネルギーをスプリングの位置エネルギーへ転化させるよう、スプリングに対して作用する。
【0133】
第2の回転体(111)は、リリースポジションへ回転し、そこでオブジェクトが異なる配向で放出される。ある場合には、第2の回転体は、リリースポジションへ回転中にオブジェクトを保持するケースメント(casement)(図示されず)を有する。リリースポジションでは、スプリングに保存された位置エネルギーが、オブジェクトのための運動エネルギーに転化される。示される配置は、オブジェクト自体からかなりの距離の、本体(111)の回転の軸(116)を配する。ある場合には、軸(116)は、図9Aおよび9Bのポジション間を移動するのに必要にエネルギーを減じるように、オブジェクトの重心、またはオブジェクト内にあっても良い。
【0134】
スプリング(109)はまた、電磁スプリングで提供され得る。正味の電荷、または正味の電荷分離(双極子)を有するオブジェクトについては、電界は随意に印加され、スプリングを固定位置に保持したり、あるいはスプリングに保存されたエネルギーを既定のレベルに増加させたりすらする。第2の回転体はその後リリースポジションへ回転し、電界がオフに切り替えられるか、または逆転される。スプリングの位置エネルギーがオブジェクトへ転化され、そして、オブジェクトが異なる配向のくぼみから排出される。オブジェクトの運動エネルギーは、電界を逆転させることによって、リリースポジションでさらに増加され得る。
【0135】
図10Aおよび10Bは二段処理を示し、ここでは、オブジェクトが回転体(121)上のダクト(120)によって単体化され、そして、外周の周りの全ての方向に放出される。オブジェクトは、好ましくは適合材料で作られているファネル構造(123)によって捕捉され、オブジェクトの運動エネルギーを減じる。
【0136】
図10Aでは、検出器(125)がオブジェクトの存在を測定し、オブジェクト(128)を捕捉するために配向ダクト(127)がリリースダクトに整列するよう、第2の回転体(126)を回転させる信号を生成する際に、ファネルはオブジェクトをリリースダクト(124)へ方向付ける。配向ダクト(127)は、隣接するスロット(130)の方へオブジェクトを導くように、形作られる。回転体および一体型の配向ダクトはその後、軸(131)の周りを回転し、オブジェクトの一部を隣接するスロットに進入させ、また、図1Aを参照して説明されているのと同じ方法でオブジェクトの縦軸をダクト壁に対して垂直にする、慣性力を生成する。遠心力によるオブジェクトの半径方向の動きは、第2の回転体のまわりのケースによって妨げられる(図示されず)。整列したオブジェクトは、リリースポジション(133)でバッファ(132)内へ放出される。バッファは、単体化されかつ配向付けられたオブジェクトを、ツール(134)へ供給する。
【0137】
図10Bでは、ファネルは、オブジェクトの配向を、縦軸がファネル軸に対して平行および逆平行になるような状態に拘束する。検出器(125)は、オブジェクトの配向を測定し、信号を生成して、分流器(135)に、バッファ(137)に対して逆平行に配向付けられた物体、および、平行な配向を保持するポケット(138)を備えた整列ホイール(136)に対して平行に配向付けられた物体を、方向付ける。ホイールはその後、1ポケットポジションの距離を回転し、平行に配向付けられた次のオブジェクトに空のポケットを供する。外側のケースは、ポケット中のオブジェクトを捕捉ポジション(139)とリリースポジション(140)との間で保持する。捕捉およびリリースポジション間のポケットが一杯になると、ホイールの各増分は、1つのオブジェクトを捕捉し、かつ1つのオブジェクトを捕捉場所から角度的に変位した方向へと放出する。そのため、示されるように、オブジェクトは平行な配向で捕捉され、バッファ(137)への経路(141)で、実質的に逆平行の配向で放出される。オブジェクトは、バッファ(137)からツール(134)へ供給される。
【0138】
図11Aおよび11のBの構造は、図10Aおよび10Bの構造と非常に類似しており、また、それらの実施形態で示されるのと同じ配向付けシステムを使用する。図7に示される実施形態のように、オブジェクトは、回転体(88)の中央領域に置かれ、図1から3により詳細に示される通りダクト(89)へ進入する。オブジェクトは、軸(824)の周りを回転する本体(88)上に置かれるダクト(89)で単体化される。図7の実施形態ではオブジェクトが回転体上で共通の配向にされるが、図11Aおよび11Bの実施形態では、オブジェクトは軸方向のポート(90)を退出した後に共通の配向にされる。具体的には、縦軸を備えたオブジェクトが、回転軸に対して平行または逆平行のいずれかの配向で、軸方向のポート(90)へ進入する。
【0139】
図11Aでは、検出器(125)がオブジェクトの存在を測定し、オブジェクト(128)を捕捉するために配向ダクト(127)が供給ダクト(91)に整列するよう、第2の回転体(126)を回転させる信号を生成する際に、軸方向のポートはオブジェクトを供給ダクト(91)へ方向付ける。配向ダクト(127)は、隣接するスロット(130)の方へオブジェクトを導くように、形作られる。回転体および一体型の配向ダクトはその後、軸(131)の周りを回転し、オブジェクトの一部を隣接するスロットに進入させ、また、図1Aを参照して説明されているのと同じ方法でオブジェクトの縦軸をダクト壁に対して垂直にする、慣性力を生成する。遠心力によるオブジェクトの半径方向の動きは、第2の回転体のまわりのケースによって妨げられる(図示されず)。整列したオブジェクトは、リリースポジション(133)でバッファ(132)内へ放出される。
【0140】
図11Bでは、検出器(125)は、軸方向のポート(90)に近接するオブジェクトの配向を測定し、信号を生成して、分流器(135)に、バッファ(137)に対して逆平行に配向付けられた物体、および、ポジション(139)でオブジェクトを捕捉するように形作られ、かつ平行な配向を保持するポケットを備えた、整列ホイール(136)に対して平行に配向付けられた物体を、方向付ける。ホイールはその後、1つのポケットポジション回転し、平行に配向付けられた次のオブジェクトに空のポケットを供する。外側のケースは、ポケット中のオブジェクトを捕捉ポジション(139)とリリースポジション(140)との間で保持する。捕捉およびリリースポジション間のポケットが一杯になると、ホイールの各増分は、1つのオブジェクトを捕捉し、かつ1つのオブジェクトを捕捉場所から角度的に変位した方向へと放出する。そのため、示されるように、オブジェクトは平行な配向で捕捉され、かつ搬送手段(141)によって実質的に逆平行の配向でバッファ(137)に放出される。オブジェクトは、バッファ(137)からツール(134)へ供給される。
【0141】
単体化ダクトまたは下流分離ダクトのいずれかであり得るダクト内のオブジェクトを配向付けるため、上記のスロット配置(58)(図1A)に加え、配向を変更する多くの他の配置が可能である。1つの配置(図示されず)では、オブジェクトは、ダクト内でオブジェクトが回転するのに十分な間隔がダクト内にあれば、オブジェクトと、オブジェクトが移動する壁との間の単純な摩擦によって配向付けられ得る。この配置では、オブジェクトが、より大きい、またはより小さい摩擦の領域を有する場合、摩擦は、壁との摩擦効果が最も大きいオブジェクトの領域が、その領域が後続し、かつより小さな摩擦効果の領域が先行するポジションに位置するようにする。
【0142】
他の配置は、下に説明される跳ね返り効果を使用することができる。オブジェクトに係合し、かつ配向の変更を得るためにオブジェクトをある軸の周りで回転させる、多くの他の表面配置が設計され得る。いくつかのオブジェクトが多くの異なる軸を有してその軸の周りで配向が変更され、かつ、本明細書で説明される配置が、8の異なる配向の選択された1つを得るために、オブジェクトを全ての軸の周りで再度配向付けるように繰り返し使用され得ることも理解されるであろう。
【0143】
図12を参照すると、図6A、6Bおよび6Cに類似する別の配置が示され、ここでオブジェクトの配向はセンサ(83)によって判定され、デフレクタ(deflector)(84)によって2つの別々の経路の1つに方向付けられる。経路の一方では配向が維持され、また、経路の他方では配向が逆転される。図12では、第2の経路が(142)で示され、また配向は、オブジェクト(148)を跳ね返り装置(146)を含む経路(145)へ導入することによって変更される。オブジェクトは、検出器(144)がオブジェクトの性質または配向を感知するように位置している空隙(143)を通過する。跳ね返り装置は、跳ね返りがオブジェクトに配向を変更させるよう、必要な位置でオブジェクトに衝突するように配置される。そのため、示される通り、もしヘッドが最初に跳ね返り装置に衝突すると、オブジェクトは経路(145)で方向が逆転され、胴部または後部が最初になる。跳ね返り装置(146)は、センサ(144)からのデータに応じて、異なる経路に跳ね返りの方向を変更するよう、動かされ、または駆動され得る。
【0144】
図13では、図6の配置に類似する別の配置が示される。この配置では、デフレクタ(84)は、センサ(83)によるオブジェクトの配向の検知に応じて、2つの異なるポジションの間を動くことができる、跳ね返りデフレクタ(821)によって置き換えられる。配向が必要な配向であると判定される1つの位置では、デフレクタ(821)は経路から離れるように動き、オブジェクトが同じ配向を維持しながら経路76から経路81へと通過することを可能にする。第2の位置では、跳ね返りデフレクタが反対の配向であると判定されたオブジェクトにぶつかり、オブジェクトを経路(86)に進入させ、同時に跳ね返り中に配向を逆転させる方法で、オブジェクトにぶつかる。
【0145】
図14Aは、ダクトに沿っておよびダクト壁の中へ、遠心力およびコリオリ慣性力をそれぞれ示されるように発生させながら、軸(824)の周りを回転する、ダクト(825)の半径方向の部分を示す。示されるようなダクト形状は、簡略化および図示のみを目的とする。ダクト壁は一般に、半径方向および接線方向の両成分を有して湾曲していても良い。オブジェクト(826)および(827)は経路(828)に沿って動いており、オブジェクト間の間隔を増加させるような遠心力によって加速される。経路(828)のダクト壁からの垂直力がダクト壁へのコリオリ力に対抗するので、第1の配向にあるオブジェクト(826)は経路(828)に沿って安定している。第2の配向にあるオブジェクト(827)は経路(828)に沿って不安定であり、ダクト壁(830)の接線方向の段差によって経路(829)の方へ傾く。オブジェクト(827)は、軸(831)の周りで経路(829)の方へトルクを受ける。それ故に、異なる配向を有するオブジェクトは、ダクト回転軸の方向に垂直に、図14Aに示される配置によって異なる経路に分類される。
【0146】
図14Bは、経路(833)に沿って動くオブジェクトの配向を変更するのに適した、別の配置を示す。1つの配置では、突起(834)が、オブジェクト(827)の配向でオブジェクトと係合し、かつ、オブジェクトを90度回転させるトルクを発生させるように配置される。オブジェクト(826)は、突起(834)の下を通過し、同じ配向を保存する。第2の配置では、検出器(図示されず)が各オブジェクトの配向を測定し、そして、測定された配向に応じて、制御システムが突起(835)を駆動し、選択されたオブジェクトと係合し、かつ選択されたオブジェクトを第1の配向から第2の配向へ回転させる。
【0147】
図14Cは、オブジェクトの配向に応じてオブジェクトを接線方向に分類するための配置を示す。オブジェクト(826)および(827)は、遠心力によって経路(836)に沿って加速され、コリオリ力によって経路(836)のダクト壁に対して保持される。オブジェクト(827)はスロット(839)に至り、(840)と(841)で示されるダクト壁の部分によって、スロット(839)の上部および下部で支持される。いくつかの実施形態では、スロット(839)は、オブジェクトの配向のセンサ測定に応じて、アクチュエータによって開かれたり閉じられたりしても良い。それ故に、オブジェクト(826)は経路(836)に沿って続く。オブジェクト(826)はスロット(839)に至り、(840)で示されるダクト壁の小片部によってのみ支持される。それ故に、オブジェクト(826)はコリオリ力によってスロット(839)を介して引っ張られ、また、経路(838)間の間隙を横切って、経路(837)に沿って進む。それ故に、異なる配向のオブジェクトは、図14Cに示される配置によって、接線方向に分類される。
【0148】
図14A、14Bおよび14Cに示される配置は、本発明の範囲内で、互いとの任意の組み合わせ、または上述の配置との任意の組み合わせで使用され得る。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13
図14A
図14B
図14C
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各オブジェクトは配向軸を有し、かつ、オブジェクトが配向軸について第1および第2の異なる配向を有するように形作られる、オブジェクトの大量供給からの流れにおいてオブジェクトを供給するための方法であって:
オブジェクトの大量供給を供給する工程と;
供給からのオブジェクトを単体化ダクトの中へ搬送する工程と;
オブジェクトを単体化ダクトに沿って通過させること、および、回転によって生成される遠心力が、オブジェクトを単体化ダクトに沿って駆動し、かつ、オブジェクトが壁に沿ってスライドするように、単体化ダクトの壁に対してオブジェクトに圧力をかけるよう作用するように、単体化ダクトを回転軸の周りで回転させることによって、オブジェクトを、次から次へと単体化されるオブジェクトの流れへと形成する工程と;
流れの中の全てのオブジェクトが、位置合わせがなされた配向を有するように、流れの中のオブジェクトを嵌め込み、オブジェクトの少なくともいくつかを回転させることにより、流れの中のオブジェクトを配向付ける工程と
を含む、方法。
【外国語明細書】