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特開2024-88779アデノシン経路活性化を有する癌を検出および治療するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088779
(43)【公開日】2024-07-02
(54)【発明の名称】アデノシン経路活性化を有する癌を検出および治療するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/06 20060101AFI20240625BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240625BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240625BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240625BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20240625BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20240625BHJP
   G01N 33/574 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
A61K45/06
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61K31/519
G01N33/53 M
G01N33/574 A
G01N33/53 Y
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024063781
(22)【出願日】2024-04-11
(62)【分割の表示】P 2021500692の分割
【原出願日】2019-07-12
(31)【優先権主張番号】62/846,525
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/697,303
(32)【優先日】2018-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/742,919
(32)【優先日】2018-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/757,630
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518203618
【氏名又は名称】コーバス・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィリングハム,スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ホットソン,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,リチャード・エイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】癌を有する、または癌を有する疑いのある対象を治療するための方法を提供する。
【解決手段】癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出し、任意選択的に、アデノシン経路アンタゴニスト、例えば、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシンA2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストで対象を治療する方法である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)前記生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、前記遺伝子またはタンパク質が、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、
(c)前記対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより前記癌を治療することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼであるである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
PD-1阻害剤が、投与される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
PD-L1阻害剤が、投与される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記CXCR2阻害剤が、AZD5069、抗CXCR2抗体、およびナバリキシンから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CCL20およびCX3CL1を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記生物学的サンプル中のCCL20発現が、対照よりも高く、前記生物学的サンプル中のCX3CL1発現が、前記対照よりも低い、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、IL6を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記生物学的サンプル中のIL6発現が、対照よりも高い、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、IL8を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記生物学的サンプル中のIL8発現が、対照よりも高い、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CD68を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CD163を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記遺伝子またはタンパク質が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記遺伝子またはタンパク質が、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記遺伝子またはタンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記遺伝子またはタンパク質が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記遺伝子またはタンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記遺伝子またはタンパク質が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記生物学的サンプルが、腫瘍生検である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記癌におけるCD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルを判定することをさらに含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記CD68タンパク質レベルおよび/または前記CD163タンパク質レベルが、免疫組織化学によって判定される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を選択する方法であって、前記対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)前記生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の高レベルの発現を検出することであって、前記遺伝子またはタンパク質が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM2から選択される、検出することと、
(c)前記アデノシン経路阻害剤ならびに前記PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための前記対象を選択することと、を含む、方法。
【請求項32】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、IL6を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、IL8を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記生物学的サンプル中のIL8発現が、対照よりも高い、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記遺伝子またはタンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、およびTNFSF18から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記遺伝子またはタンパク質が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CD68を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CD163を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
前記癌におけるCD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルを判定することをさらに含む、請求項31~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記CD68タンパク質レベルおよび/または前記CD163タンパク質レベルが、免疫組織化学によって判定される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を選択する方法であって、前記対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)前記生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の低レベルの発現を検出することであって、前記遺伝子またはタンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択される、検出することと、
(c)前記アデノシン経路阻害剤ならびに前記PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための前記対象を選択することと、を含む、方法。
【請求項42】
前記遺伝子またはタンパク質が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記遺伝子が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、請求項31~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、請求項31~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
PD-1阻害剤が、投与される、請求項31~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
PD-L1阻害剤が、投与される、請求項31~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項31~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記遺伝子またはタンパク質が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM21から選択され、対照よりも高い前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルが、前記対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、請求項1~10または25~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、IL6を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、IL8を含む、請求項52または53に記載の方法。
【請求項55】
前記遺伝子またはタンパク質が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、請求項52~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記遺伝子またはタンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、およびTNFSF18から選択される、請求項52~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CD68を含む、請求項52~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、CD163を含む、請求項52~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項52~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
タンパク質発現のレベルが、免疫組織化学によって決定される、請求項1~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記遺伝子またはタンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルが、前記対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、請求項1~10または25~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記遺伝子またはタンパク質が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記遺伝子またはタンパク質が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項61~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の減少した発現レベル、ならびに/あるいはCD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/もしくはTREM21から選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の増加した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、
(c)前記対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより前記癌を治療することと、を含む、方法。
【請求項66】
前記1つ以上の遺伝子が、IL6を含む、請求項122に記載の方法。
【請求項67】
前記1つ以上の遺伝子が、IL8を含む、請求項122に記載の方法。
【請求項68】
前記1つ以上の遺伝子の発現レベルが、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、ハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって決定された、請求項122に記載の方法。
【請求項69】
アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を選択するための方法であって、前記対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
b)前記生物学的サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを検出することと、
c)前記サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを、好適な対照中のCD68および/またはCD163の発現レベルと比較することと、
d)前記生物学的サンプル中の発現レベルが、前記好適な対照中の発現レベルよりも高い場合、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための前記対象を選択することと、を含む、方法。
【請求項70】
CD68タンパク質のレベルが、検出される、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
CD68遺伝子発現のレベルが、検出される、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
CD163タンパク質のレベルが、検出される、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
CD163遺伝子発現のレベルが、検出される、請求項69に記載の方法。
【請求項74】
前記タンパク質レベルが、免疫組織化学を使用して検出される、請求項70または72に記載の方法。
【請求項75】
前記サンプル中の1つ以上の追加の遺伝子の発現レベルを検出することをさらに含む、請求項69~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
前記1つ以上の追加の遺伝子が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記サンプル中の1つ以上の追加のタンパク質の発現レベルを検出することをさらに含む、請求項69~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記1つ以上の追加のタンパク質が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、請求項69~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、請求項69~79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
前記生物学的サンプルが、腫瘍生検である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、請求項69~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項69~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、請求項69~83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、請求項69~83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
PD-1阻害剤が、投与される、請求項69~86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
PD-L1阻害剤が、投与される、請求項69~87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)前記生物学的サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを検出することと、
(c)前記対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより前記癌を治療することと、を含む、方法。
【請求項91】
前記アデノシン経路阻害剤が、アデノシンA2A受容体アンタゴニストである、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼであるである、請求項90に記載の方法。
【請求項94】
前記CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
PD-1阻害剤が、投与される、請求項90~94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
PD-L1阻害剤が、投与される、請求項90~94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む、請求項90~97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
前記CXCR2阻害剤が、AZD5069、抗CXCR2抗体、およびナバリキシンから選択される、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
CD68タンパク質のレベルが、検出される、請求項90~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
CD68遺伝子発現のレベルが、検出される、請求項90~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
CD163タンパク質のレベルが、検出される、請求項90~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項103】
CD163遺伝子発現のレベルが、検出される、請求項90~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項104】
前記タンパク質レベルが、免疫組織化学を使用して検出される、請求項100または102に記載の方法。
【請求項105】
前記サンプル中の1つ以上の追加の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することをさらに含む、請求項90~104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記1つ以上の追加の遺伝子またはタンパク質が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、請求項232に記載の方法。
【請求項107】
他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、請求項90~106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
前記生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、請求項90~107のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記生物学的サンプルが、腫瘍生検である、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、請求項90~109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
(c)前記サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを、好適な対照中のCD68および/またはCD163の発現レベルと比較することをさらに含む、請求項90~110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を識別する方法であって、前記対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)CD68および/またはCD163の発現レベルを検出することであって、
好適な対照よりも高いCD68および/またはCD163の発現レベルが、前記対象が前記アデノシン経路阻害剤ならびに前記PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【請求項114】
前記好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
CD68タンパク質のレベルが、検出される、請求項113または114に記載の方法。
【請求項116】
CD68遺伝子発現のレベルが、検出される、請求項113または114に記載の方法。
【請求項117】
CD163タンパク質のレベルが、検出される、請求項113または114に記載の方法。
【請求項118】
CD163遺伝子発現のレベルが、検出される、請求項113または114に記載の方法。
【請求項119】
癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)前記生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することと、
(c)前記対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤を投与し、それにより前記癌を治療することと、を含む、方法。
【請求項120】
前記アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼであるである、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
前記CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
PD-1阻害剤が、投与される、請求項119~123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
PD-L1阻害剤が、投与される、請求項119~123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
前記PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む、請求項119~126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記CXCR2阻害剤が、AZD5069、抗CXCR2抗体、およびナバリキシンから選択される、請求項127に記載の方法。
【請求項129】
(d)前記サンプル中の前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを、好適な対照中の前記1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較することをさらに含む、請求項119~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
前記好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を選択する方法であって、前記対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)前記対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)前記生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の高い発現レベルを検出することと、
(c)PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた前記アデノシン経路阻害剤による治療のための前記対象を選択することと、を含む、方法。
【請求項132】
前記好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼであるである、請求項131に記載の方法。
【請求項134】
前記CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
PD-1阻害剤が、投与される、請求項131~134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
PD-L1阻害剤が、投与される、請求項131~135のいずれか一項に記載の方法。
【請求項137】
前記PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、ALOX5AP、AQP9、BCL2A1、BCL3、BIRC3、C15orf48、C19orf59、C5AR1、CCL2、CCL20、CCL3、CCL4、CCL7、CD300A、CD300E、CEACAM3、CFB、CLEC5A、CLEC7A、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、EMR3、EREG、FCAR、FCGR3B、FFAR2、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、HBEGF、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1RN、IL6、IL8、JUNB、LIF、LILRA5、MAP3K8、MEFV、MNDA、NAMPT、NCOA7、NFKBIZ、NLRP3、OSM、PI3、PLAU、PLAUR、PPBP、PTGS2、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAMSN1、SERPINB2、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A3、SOCS3、SOD2、SRGN、TNF、TNFAIP3、TNFAIP6、TREM1、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される、請求項119~137のいずれか一項に記載の方法。
【請求項139】
前記1つ以上の遺伝子またはタンパク質が、BCL2A1、CCL2、CCL20、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、FCGR3B、FPR2、IER3、IL1B、IL6、IL8、NFKBIZ、OSM、PLAUR、PTGS2、S100A8、S100A9、SOCS3、および/またはTREM1から選択される、請求項119~137のいずれか一項に記載の方法。
【請求項140】
タンパク質レベルが、検出される、請求項119~139のいずれか一項に記載の方法。
【請求項141】
前記タンパク質レベルが、免疫組織化学を使用して検出される、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
遺伝子発現レベルが、検出される、請求項119~139のいずれか一項に記載の方法。
【請求項143】
前記サンプル中の1つ以上の追加の遺伝子および/または1つ以上の追加のタンパク質の発現レベルを検出することをさらに含む、請求項119~142のいずれか一項に記載の方法。
【請求項144】
前記1つ以上の追加の遺伝子および/または1つ以上の追加のタンパク質が、表1~9の遺伝子/タンパク質から選択される、請求項143に記載の方法。
【請求項145】
前記生物学的サンプル中の発現レベルが、対照よりも高い、請求項119~144のいずれか一項に記載の方法。
【請求項146】
他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、請求項119~145のいずれか一項に記載の方法。
【請求項147】
前記生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、請求項119~146のいずれか一項に記載の方法。
【請求項148】
前記生物学的サンプルが、腫瘍生検である、請求項147に記載の方法。
【請求項149】
遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、請求項119~148のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月12日に出願された米国仮特許出願第62/697,303号、2018年10月8日に出願された米国仮特許出願第62/742,919号、2018年11月8日に出願された米国仮特許出願第62/757,630号、および2019年5月10日に出願された米国仮特許出願第62/846,525号の優先権を主張し、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
アデノシンは、炎症および免疫反応を制限するために身体によって使用されるシグナル伝達分子である。多くの異なる種類の腫瘍は、腫瘍微小環境内で高レベルのアデノシンを生成し、能動的に維持する。腫瘍細胞がアデノシンを生成する方式のうちの1つは、それらの表面上に、高レベルのCD73と呼ばれる酵素を発現させることによるものである。CD73は、アデノシンを生成し、これは、腫瘍微小環境内の高レベルのアデノシンの維持に寄与する。
【0003】
アデノシンは、主に、2つの方式:(1)腫瘍細胞を破壊することができる免疫細胞の活性化および有効性をブロックすることによって、ならびに(2)免疫細胞が腫瘍に反応するのを抑制するように作用する制御性T細胞(T-reg)の数を増加させることによって、免疫系が腫瘍を攻撃する能力を妨げる。腫瘍細胞が進化し、癌性増殖を形成するにつれて、それらは、これらのプロセスを利用して、免疫攻撃を回避し、それら自体の生存を促進する。
【0004】
腫瘍が産生するアデノシンは、侵入する免疫細胞の表面上のアデノシン受容体と相互作用する。A2Aとして知られるアデノシン受容体の一種は、T細胞、NK細胞、マクロファージ、および樹状細胞を含む、免疫系のいくつかの細胞上に発現する。アデノシンのA2A受容体への結合は、免疫細胞が腫瘍を攻撃する能力を弱める効果を有する。科学的データの重要な部分は、A2A受容体を介したアデノシン-癌軸の標的化が、抗腫瘍免疫反応の発生を促進し、腫瘍退縮につながり得ることを示す。
【0005】
PD-1リガンド1(PD-L1)は、免疫細胞表面上のプログラムされた細胞死1(PD1)に結合して、免疫細胞の活性を阻害する膜貫通タンパク質である。腫瘍細胞表面上での癌を介したPD-L1の上方調節は、腫瘍細胞のT細胞攻撃を阻害し得る。PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤のいずれかに結合し、相互作用をブロックする抗体は、この阻害を解放し、T細胞が腫瘍を攻撃することを可能にする。
【0006】
分子の半減期が、10秒未満であるため、腫瘍内のアデノシンレベルの測定は、技術的に困難である。したがって、腫瘍内のアデノシンレベルの直接測定を必要としない、腫瘍内のアデノシンが上方調節されているかどうかを判定するための方法を見出すことは有益であろう。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出するための方法に関し、本方法は、対象からの生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、1つ以上の遺伝子の発現レベル(例えば、対照と比較して)が、癌がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤の投与によって治療することができることを示す、検出することを含む。
【0008】
実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される。
【0009】
理論によって拘束されることなく、1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、対象における(または癌における)アデノシン経路の活性化のレベルを示すと考えられており、活性化は、アデノシン経路阻害剤、例えば、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせて投与するときに、アデノシン2A受容体(ADORA2A)アンタゴニスト、アデノシン2B受容体アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼに対する癌の感受性を示し得る。実施形態において、本方法は、サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを、好適な対照中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルと比較することをさらに含む。実施形態において、1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、各遺伝子の発現のLog2の平均(または各タンパク質のレベル)として計算される。
【0010】
本開示はさらに、癌を有する対象を治療する方法に関し、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0011】
本開示はさらに、癌を有する対象を治療する方法に関し、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0012】
本開示はさらに、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子またはタンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0013】
本開示はさらに、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための対象を選択する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子またはタンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM2から選択される、検出することと、(c)アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための対象を選択することと、を含む。
【0014】
本開示はさらに、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子またはタンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0015】
本開示はさらに、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0016】
本開示はさらに、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための対象を選択する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択される、検出することと、(c)アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための対象を選択することと、を含む。
【0017】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0018】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0019】
実施形態において、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、遺伝子は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される。実施形態において、遺伝子は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、およびCXCL8から選択される。実施形態において、遺伝子は、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、他の遺伝子の発現は、検出されない。
【0020】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。実施形態において、遺伝子は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される。実施形態において、遺伝子は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。実施形態において、遺伝子は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される。
【0021】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、遺伝子は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。
【0022】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、遺伝子は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される。実施形態において、遺伝子は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、およびCXCL8から選択される。実施形態において、遺伝子は、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、遺伝子は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択される。実施形態において、遺伝子は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される。実施形態において、遺伝子は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。実施形態において、他の遺伝子の発現は、検出されない。
【0023】
実施形態において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0024】
実施形態において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0025】
実施形態において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。実施形態において、遺伝子は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。
【0026】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0027】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、遺伝子は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2から選択される。実施形態において、他の遺伝子の発現は、検出されない。
【0028】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、遺伝子は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。実施形態において、他の遺伝子の発現は、検出されない。
【0029】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上の遺伝子の低下した発現レベル(例えば、対照と比較して)、ならびに/またはCD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/もしくはTNFSF18から選択される1つ以上の遺伝子の増加した発現レベル(例えば、対照と比較して)を有するとしての患者の識別を受容することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0030】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上の遺伝子の低下した発現レベル(例えば、対照と比較して)、ならびに/またはCCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/もしくはTNFSF18から選択される1つ以上の遺伝子の増加した発現レベル(例えば、対照と比較して)を有するとしての患者の識別を受容することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0031】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、タンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。
【0032】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、タンパク質は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される。実施形態において、タンパク質は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、およびCXCL8から選択される。実施形態において、タンパク質は、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、タンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択される。実施形態において、タンパク質は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される。実施形態において、タンパク質は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。実施形態において、他のタンパク質の発現は、検出されない。
【0033】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0034】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。実施形態において、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、タンパク質は、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、タンパク質は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される。実施形態において、タンパク質は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、およびCXCL8から選択される。実施形態において、他のタンパク質の発現は、検出されない。
【0035】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。実施形態において、タンパク質は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される。実施形態において、タンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される。実施形態において、タンパク質は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。実施形態において、他のタンパク質の発現は、検出されない。
【0036】
実施形態において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0037】
実施形態において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0038】
実施形態において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0039】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0040】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、タンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、他のタンパク質の発現は、検出されない。
【0041】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、タンパク質は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。実施形態において、他のタンパク質の発現は、検出されない。
【0042】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/もしくはTNFSF18から選択される1つ以上のタンパク質の増加した発現レベル、ならびに/またはCCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上のタンパク質の低下した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0043】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/もしくはTNFSF18から選択される1つ以上のタンパク質の増加した発現レベル、ならびに/またはCCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上のタンパク質の低下した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0044】
一態様において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)サンプル中のCD163および/またはCD68の発現レベルを検出することと、(c)対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、CD163および/またはCD68遺伝子の発現レベルが、検出される。実施形態において、CD163および/またはCD68タンパク質の発現レベルが、検出される。
【0045】
一態様において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象におけるCD68および/またはCD163の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)CD68および/またはCD163の発現レベルを検出することと、サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを好適な対照中のCD68および/またはCD163の発現レベルと比較することと、を含み、好適な対照中の発現レベルよりも高い生物学的サンプル中の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す。
【0046】
一態様において、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための対象を選択するための方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)CD68および/またはCD163の発現レベルを検出することと、(c)サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを好適な対照中のCD68および/またはCD163の発現レベルと比較することと、(d)生物学的サンプル中の発現レベルは、好適な対照中の発現レベルよりも高い場合、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための対象を選択することと、を含む。
【0047】
一態様において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を識別する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)CD68および/またはCD163の発現レベルを検出することであって、好適な対照よりも高いCD68および/またはCD163の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。
【0048】
実施形態において、少なくとも1つの追加の遺伝子および/またはタンパク質の発現レベルが、検出される。実施形態において、少なくとも1つの追加の遺伝子および/またはタンパク質は、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される。
【0049】
実施形態において、アデノシン経路阻害剤は、ADORA2Aアンタゴニストである。実施形態において、ADORA2Aアンタゴニストは、CPI-444である。(化学名:(S)-7-(5-メチルフラン-2-イル)-3-((6-(((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)メチル)ピリジン-2-イル)メチル)-3H-[1,2,3]トリアゾロ¥[4,5-d]ピリミジン-5-アミン)。例えば、WO/2017/112917(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。実施形態において、CPI-444の化学構造は、以下の通りである。
【化1】
【0050】
実施形態において、ADORA2Aアンタゴニストは、以下の通りである。
【化2】
【0051】
実施形態において、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブである。
【0052】
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む。実施形態において、CXCR2阻害剤は、AZD5069(AstraZeneca)、レパリキシン(Dompe Farmaceutici)、ダニリキシン(GSK)、ラダリキシン(Dompe Farmaceutici)、QBM076(Novartis)、SX-682(Syntrix Biosystems)、抗CXCR2抗体、ナバリキシン(MK-7123;Ligand Pharmaceuticals/Merck & Co.)から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】健常なヒト末梢血単核細胞におけるNECA治療によって発現が調節される遺伝子の表示である。各ドットは、特定の遺伝子の発現レベルを表す。ドットシェードは、使用されたNECAおよび/または異なるPBMCドナーの濃度を表す。対角軸より上の遺伝子は、DMSO対照と比較して上方調節されている。対角軸より下の遺伝子は、DMSO対照と比較して下方調節されている。標識された遺伝子は、NECAでの治療によって一貫して調節されている遺伝子のサブセットを表す。
図2A】NECAを用いて治療し、CPI-444の有無にかかわらず、抗CD3/CD28抗体によって活性化された健常なヒトPBMCにおける治療レジメンを示す。CXCL5の発現は、活性化から2日後に、ELISAによって決定された。
図2B】NECA+/-CPI-444での治療に対する2人の異なるドナーからのPBMCの応答を示す。DMSOは、ビヒクル対照として使用された。青いバーは、NECAで刺激されたヒトPBMCの培養上清における(ELISAによって測定された)CXCL5の用量依存的な増加を示す。赤いバーは、CXCL5におけるこの増加が、NECA(アデノシン)の免疫抑制効果を中和するA2AR受容体アンタゴニストであるCPI-444の添加によってブロックすることができることを示す。この制御は、CXCL5の誘導がアデノシン受容体を介したシグナル伝達に特異的であることを確立するのに役立つ。
図2C】NECA+/-CPI-444での治療に対する2人の異なるドナーからのPBMCの応答を示す。DMSOは、ビヒクル対照として使用された。青いバーは、NECAで刺激されたヒトPBMCの培養上清における(ELISAによって測定された)CXCL5の用量依存的な増加を示す。赤いバーは、CXCL5におけるこの増加が、NECA(アデノシン)の免疫抑制効果を中和するA2AR受容体アンタゴニストであるCPI-444の添加によってブロックすることができることを示す。この制御は、CXCL5の誘導がアデノシン受容体を介したシグナル伝達に特異的であることを確立するのに役立つ。
図3A】TCGAデータベースを使用して決定されるように、様々な癌型におけるアデノシン複合遺伝子発現モジュール(CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、およびIL1B)における遺伝子の平均log2発現(X軸)とCCL20遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。試験した全ての腫瘍型については、p<0.0001。
図3B】TCGAデータベースを使用して決定されるように、様々な癌型におけるアデノシン複合遺伝子発現モジュール(CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、およびIL1B)における遺伝子の平均log2発現(X軸)とCCL20遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。試験した全ての腫瘍型については、p<0.0001。
図4A】ベースラインRCCサンプル中のアデノシン複合遺伝子発現モジュール(X軸)の遺伝子の平均log2発現とCCL20遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。これらの遺伝子の発現とCCL20との間には正相関がある。
図4B】ベースラインRCCサンプル中のアデノシン複合遺伝子発現モジュール(X軸)の遺伝子の平均log2発現とCX3CL1遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。これらの遺伝子の発現とCX3CL1との間には負相関がある。
図5A】RCC患者からのベースライン血漿サンプル中の腫瘍CX3CL1遺伝子発現と循環(血漿)CX3CL1タンパク質レベルとの間の相関を示す。
図5B】RCC患者からのベースライン血漿サンプル中の腫瘍CCL20遺伝子発現と循環(血漿)CCL20タンパク質レベルとの間の相関を示す。
図6A】ベースラインRCCサンプル中のCX3CL1遺伝子発現(X軸)とCCL20遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。RCC腫瘍におけるCCL20遺伝子発現とCX3CL1遺伝子発現の間には負相関があり、腫瘍は、CCL20またはCX3CL1のいずれかを発現する。
図6B】RCC患者からのベースライン血漿サンプル中のCX3CL1タンパク質レベル(X軸)とCCL20タンパク質レベル(Y軸)との相関を示す。CCL20血漿レベルとCX3CL1血漿レベルとの間には負相関がある。
図7】ベースラインRCCサンプル中の低CCL20または高CCL20遺伝子発現とアデノシン複合遺伝子発現モジュールにおける遺伝子の平均log2発現の相関との間の関係を示す。CCL20、CX3CL1である腫瘍は、CCL20、CX3CL1腫瘍よりも、これらの遺伝子の有意により高い発現を有する。
図8A】RCC患者におけるCCL20、CX3CL1血漿レベルとCPI-444およびアテゾリズマブの同時治療に対するインビボでの腫瘍応答との関係を表す。腫瘍サイズが30%超減少した4人の対象のうちの4人は、CCL20、CX3CL1血漿レベルを示した。
図8B】RCC患者のアデノシン複合遺伝子発現モジュールにおける遺伝子の低い発現を有する腫瘍に対して、CPI-444およびアテゾリズマブの同時治療後の腫瘍サイズにおける最良の全変化率を示す。
図8C】RCC患者のアデノシン複合遺伝子発現モジュールにおける遺伝子の高い発現を有する腫瘍に対して、CPI-444およびアテゾリズマブの同時治療後の腫瘍サイズにおける最良の全変化率を示す。
図9A】RCC患者におけるCPI-444およびアテゾリズマブの同時治療後のIL6タンパク質レベルと腫瘍サイズにおける最良の全変化率との間の関係を示す。腫瘍サイズが30%超減少した4人の対象のうちの4人は、IL6血漿レベルを示した。
図9B】RCC患者におけるCPI-444およびアテゾリズマブの同時治療後のIL8タンパク質レベルと腫瘍サイズにおける最良の全変化率との間の関係を示す。腫瘍サイズが30%超減少した4人の対象のうちの4人は、5pg/mL超の血漿IL8レベルを示した。
図10A】CPI-444およびアテゾリズマブの同時治療に対して最良応答(腫瘍サイズにおける減少)を示した患者における治療後の血漿中のIL6およびIL8レベルが減少したことを示す。
図10B】CPI-444およびアテゾリズマブの同時治療に対して最良応答(腫瘍サイズにおける減少)を示した患者における治療後の血漿中のIL6およびIL8レベルが減少したことを示す。
図10C】CPI-444およびアテゾリズマブの同時治療に対して最良応答(腫瘍サイズにおける減少)を示した患者における治療後の血漿中のIL6およびIL8レベルのlog2倍変化の相関を示す。
図11A】ベースラインRCCサンプル(図11A;p=0.0002)および市販の腎癌腫瘍(図11B;p=0.002)におけるアデノシン複合遺伝子発現モジュール(X軸)の遺伝子の平均log2発現とCD68遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。
図11B】ベースラインRCCサンプル(図11A;p=0.0002)および市販の腎癌腫瘍(図11B;p=0.002)におけるアデノシン複合遺伝子発現モジュール(X軸)の遺伝子の平均log2発現とCD68遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。
図11C】RCC患者におけるCPI-444およびアテゾリズマブの同時治療後の腫瘍サイズにおける最良の全変化率とCD68遺伝子発現との間の相関を示す。
図12A】ベースラインRCCサンプル(図11A;p=0.02)および市販の腎癌腫瘍(図11B;p=0.001)におけるアデノシン複合遺伝子発現モジュール(X軸)の遺伝子の平均log2発現とCD163遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。
図12B】ベースラインRCCサンプル(図11A;p=0.02)および市販の腎癌腫瘍(図11B;p=0.001)におけるアデノシン複合遺伝子発現モジュール(X軸)の遺伝子の平均log2発現とCD163遺伝子発現(Y軸)との相関を示す。
図12C】RCC患者におけるCPI-444およびアテゾリズマブの同時治療後の腫瘍サイズにおける最良の全変化率とCD163遺伝子発現との間の相関を示す。
図13】腫瘍型内および腫瘍型全体のAdenoSigの有病率(prevalance)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
I.定義
本明細書で使用される「a」または「an」という用語は、1つ以上を意味する。
【0055】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、特定の値を含む値の範囲を意味し、当業者は、特定の値に合理的に類似していると見なすであろう。実施形態において、約は、当該技術分野における一般的に許容される測定値を使用する標準偏差内を意味する。実施形態において、約は、特定の値の+/-10%に及ぶ範囲を意味する。実施形態において、約は、特定の値を含む。
【0056】
本明細書で使用される場合、「癌」という用語は、白血病、リンパ腫、癌腫、および肉腫を含む、哺乳動物(例えば、ヒト)に見出される全ての種類の癌、新生物、または悪性腫瘍を指す。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る例示的な癌としては、脳癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、前立腺癌、髄芽細胞腫、黒色腫、子宮頸癌、胃癌、卵巣癌、肺癌、頭部癌、ホジキン病、および非ホジキンリンパ腫が挙げられる。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る例示的な癌としては、甲状腺癌、内分泌系癌、脳癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、直腸癌、胃癌、および子宮癌が挙げられる。さらなる例としては、甲状腺癌、胆管癌、膵臓腺癌、皮膚の皮膚黒色腫、結腸腺癌、直腸腺癌、胃腺癌、食道癌、頭頸部扁平上皮癌、乳房浸潤癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、非小細胞肺癌、中皮腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、多形性膠芽細胞腫、卵巣癌、横紋筋肉腫、原発性血小板血症、原発性マクログロブリン血症、原発性脳腫瘍、悪性膵インスリノーマ(insulanoma)、悪性カルチノイド、膀胱癌、前悪性皮膚病変、精巣癌、リンパ腫、甲状腺癌、神経芽細胞腫、食道癌、泌尿生殖器癌、悪性高カルシウム血症、子宮内膜癌、副腎皮質癌、内分泌もしくは外分泌膵臓新生物、甲状腺髄様癌、甲状腺髄様癌腫、黒色腫、結腸直腸癌、甲状腺乳頭癌、肝細胞癌、または前立腺癌が挙げられる。実施形態において、癌または腫瘍型は、副腎皮質癌、膀胱/尿路上皮癌、乳癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸直腸腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、神経膠腫、頭頸部扁平上皮癌、腎癌、腎明細胞癌、乳頭状細胞癌、肝細胞癌、肺癌、中皮腫、卵巣癌、膵臓癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、前立腺癌、直腸癌、肉腫、黒色腫、胃癌または食道癌、精巣癌、甲状腺癌、胸腺腫、子宮癌、および/またはブドウ膜黒色腫である。
【0057】
「白血病」という用語は、造血器官の進行性の悪性疾患を広く指し、一般に血液および骨髄中での白血球およびそれらの前駆細胞の歪んだ増殖および発達により特性付けられる。白血病は、一般に、(1)疾患の持続期間および特徴(急性または慢性)、(2)関与する細胞の種類(骨髄(骨髄性)、リンパ(リンパ行性)、または単球性、ならびに(3)血液白血性または非白血性(亜白血性)中の異常細胞数の増加または非増加に基づいて臨床的に分類される。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る例示的な白血病としては、例えば、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、急性顆粒球性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性前骨髄球性白血病、成人T細胞性白血病、非白血性白血病(aleukemic leukemia)、白血球性白血病、好塩基球性白血病、芽細胞白血病、ウシ白血病、慢性骨髄球性白血病、皮膚白血病、胎児性白血病、好酸球性白血病、グロス白血病、ヘアリー細胞白血病、血芽球性白血病、血球芽細胞性白血病、組織球性白血病、幹細胞性白血病、急性単球性白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、リンパ行性白血病、リンパ球系白血病、リンパ肉腫細胞性白血病、肥満細胞性白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、骨髄芽球性白血病、骨髄球性白血病、骨髄顆粒球性白血病、骨髄単球性白血病、ネーゲリ白血病、形質細胞白血病、多発性骨髄腫、形質細胞性白血病、前骨髄球性白血病、リーダー細胞白血病、シリング白血病、幹細胞性白血病、亜白血性白血病(subleukemic leukemia)、または未分化細胞白血病が挙げられる。
【0058】
本明細書で使用される場合、「リンパ腫」という用語は、造血組織およびリンパ系組織に影響を及ぼす癌の群を指す。主にリンパ節、脾臓、胸腺、および骨髄に見られる血球であるリンパ球で発症する。2つの主な種類のリンパ腫は、非ホジキンリンパ腫およびホジキン病である。ホジキン病は、診断された全てのリンパ腫のおよそ15%に相当する。これは、リードスタンバーグ悪性Bリンパ球に関連するがんである。非ホジキンリンパ腫(NHL)は、がんが増殖する速度および関与する細胞の種類に基づいて分類され得る。NHLには、侵攻性(高悪性度)および緩徐進行性(低悪性度)の種類のNHLがある。関与する細胞に基づいて、NHLには、B細胞およびT細胞NHLがある。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る例示的なB細胞リンパ腫としては、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、節外性(MALT)リンパ腫、節性(単球性B細胞)リンパ腫、脾リンパ腫、びまん性大細胞Bリンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、免疫芽球性大細胞リンパ腫、または前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る例示的なT細胞リンパ腫としては、皮膚T細胞リンパ腫、末梢T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、菌状息肉腫、および前駆体Tリンパ芽球性リンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
「肉腫」という用語は、一般に、胚生結合組織のような物質から構成され、一般に、線維性または均質な物質中に埋め込まれた緊密に詰め込まれた細胞から構成される腫瘍を指す。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る肉腫としては、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、アベメシー肉腫、脂肪性肉腫、脂肪肉腫、胞状軟部肉腫、エナメル上皮肉腫、ブドウ状肉腫、緑色肉腫、絨毛がん、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍性肉腫、子宮内膜肉腫、間質肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞性肉腫、巨細胞肉腫、顆粒球性肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発性色素性出血性肉腫、B細胞免疫芽球性肉腫、リンパ腫、T細胞免疫芽球性肉腫、イエンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパー細胞肉腫、血管肉腫、白血肉腫、悪性間葉腫肉腫、傍骨性骨肉腫、網赤血球性肉腫、ラウス肉腫、漿液嚢腫性肉腫、滑膜肉腫、または毛細血管拡張性肉腫が挙げられる。
【0060】
「黒色腫」という用語は、皮膚および他の臓器のメラニン細胞系から生じる腫瘍を意味すると解釈される。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る黒色腫としては、例えば、末端性黒子性黒色腫、メラニン欠乏性黒色腫、良性若年性黒色腫、クラウドマン黒色腫、S91黒色腫、ハーディング・パッセー黒色腫、若年性黒色腫、悪性黒子型黒色腫、悪性黒色腫、結節性黒色腫、爪下黒色腫、または表在拡大型黒色腫が挙げられる。
【0061】
「癌腫」という用語は、周囲組織に浸潤し、転移を生じる傾向のある上皮細胞から構成される悪性新生物を指す。本明細書に提供される化合物または方法で治療され得る例示的な癌腫としては、例えば、甲状腺髄様癌、家族性甲状腺髄様癌、細葉細胞癌、腺房細胞癌、腺細胞癌、腺様嚢胞癌、腺腫性癌(carcinoma adenomatosum)、副腎皮質癌、肺胞癌、肺胞細胞癌、基底細胞癌、基底細胞癌(carcinoma basocellulare)、類基底細胞癌、基底有棘細胞癌、細気管支肺胞癌、細気管支癌、気管支原性癌、大脳様癌(cerebriform carcinoma)、胆管細胞癌、絨毛細胞癌、コロイド状癌、コメド癌、体癌(corpus carcinoma)、篩状癌、鎧状癌、皮膚癌、円筒状癌、円筒細胞癌、腺管癌、緻密性癌(carcinoma durum)、胎児性癌、脳様癌、類表皮癌、咽頭扁桃上皮癌、外方増殖性癌、潰瘍癌、繊維状癌、ゼラチン状癌、コロイド腺癌、巨細胞癌、巨細胞性癌、腺癌、顆粒膜細胞癌、毛母癌、血液様癌、肝細胞癌、ヒュルトレ細胞癌、ガラス様癌、副腎様癌、乳児性胎児性癌、上皮内癌(carcinoma in situ)、表皮内癌、上皮内癌、Krompecher癌(Krompecher’s carcinoma)、Kulchitzky細胞癌、大細胞癌、レンズ状癌、レンズ性癌、脂肪腫性癌、リンパ上皮癌、髄様癌(carcinoma medullare)、髄様癌(medullary carcinoma)、黒色癌、軟性癌(carcinoma molle)、粘液性癌、粘液分泌性癌(carcinoma muciparum)、粘液細胞性癌、粘液性類表皮癌、粘液性癌(carcinoma mucosum)、粘膜癌、粘液腫様癌、上咽頭癌、燕麦細胞癌、骨化性癌、骨様癌、乳頭状癌、門脈周辺癌、前浸潤癌、有棘細胞癌、糊状癌、腎臓の腎細胞癌、貯蔵細胞癌、肉腫様癌、シュナイダー癌、硬性癌、陰嚢癌、印環細胞癌、単純癌、小細胞癌、ソラノイド癌(solanoid carcinoma)、球状細胞癌、紡錘体細胞癌、多孔性癌、扁平上皮癌、扁平上皮細胞癌、ストリング癌(string carcinoma)、毛細血管拡張性癌、毛細血管拡張様癌、移行上皮癌、結節性癌(carcinoma tuberosum)、結節状癌、疣状癌、および絨毛性癌が挙げられる。
【0062】
「治療する」または「治療」という用語は、損傷、疾患、病理、または状態の治療または改善における成功の任意の兆候を指し、任意の客観的または主観的パラメータ、例えば、寛解、緩解;症状を低減すること、または患者にとって損傷、病理、もしくは状態をより許容できるものにすること;変性もしくは減退の速度を遅延させること;変性の最終点をより衰弱的でないものにすること;患者の肉体的もしくは精神的な福祉を改善することを含む。症状の治療または改善は、客観的または主観的パラメータに基づくことができ、それらは、身体検査、神経精神病学検査、および/または精神病学評価の結果を含む。「治療すること」という用語およびその活用は、損傷、病変、状態、または疾患の予防を含み得る。実施形態において、治療することは、予防することである。実施形態において、治療することは、予防することを含まない。
【0063】
本明細書で使用される(かつ当該技術分野で十分に理解されている)「治療すること」または「治療」は、臨床結果を含む、対象の状態における有益なまたは所望の結果を得るための任意のアプローチも広範に含む。有益なまたは所望の臨床結果としては、部分的であるか全体であるか、かつ検出可能であるか検出不可能であるかにかかわらず、1つ以上の症状または状態の緩和または改善、疾患の程度の低減、病状の安定化(すなわち、悪化させない)、疾患の感染または拡大の予防、疾患増悪の遅延または減速、病状の改善または軽減、疾患再発の減少、および寛解が挙げられ得るが、これらに限定されない。言い換えれば、本明細書で使用される「治療」とは、疾患の任意の治癒、改善、または予防を含む。治療は、疾患が発症するのを防ぐか、疾患の拡散を抑制するか、疾患の症状(例えば、眼痛、光周辺で後光を見ること、目の充血、非常に高い眼圧)を軽減するか、疾患の根本原因を完全にもしくは部分的に除去するか、疾病の継続期間を短縮するか、またはこれらの組み合わせを行い得る。
【0064】
本明細書で使用される「治療すること」および「治療」には、予防的治療が含まれる。治療方法は、対象に、治療有効量の活性薬剤を投与することを含む。投与するステップは、単回投与からなり得るか、または一連の投与を含み得る。治療期間の長さは、状態の重症度、患者の年齢、活性薬剤の濃度、治療に使用される組成物の活性、またはそれらの組み合わせ等の様々な要因に依存する。治療または予防のために使用される薬剤の有効投薬量が特定の治療または予防計画の間に増加または減少し得ることも理解されよう。投薬量の変更は、当該技術分野で知られている標準的な診断アッセイによってもたらされ得るか、それによって明らかにされ得る。場合によっては、慢性投与が必要とされ得る。例えば、組成物は、患者を治療するのに十分な量でおよび持続時間、対象に投与される。実施形態において、治療することまたは治療は、予防的治療ではない。
【0065】
「患者」または「それを必要とする対象」は、本明細書に提供されるような薬学的組成物の投与によって治療することができる疾患または状態に罹患しているかまたは罹患しやすい生物を指す。非限定的な例には、ヒト、他の哺乳動物、ウシ、ラット、マウス、イヌ、サル、ヤギ、ヒツジ、ウシ、シカ、および他の非哺乳動物が含まれる。いくつかの実施形態において、患者は、ヒトである。
【0066】
本明細書で使用される「有効量」とは、化合物なしと比較して、化合物が規定の目的を達成する(例えば、それが投与される効果を達成するか、疾患を治療するか、酵素活性を減少させるか、酵素活性を増加させるか、シグナル伝達経路を減少させるか、または疾患もしくは状態の1つ以上の症状を軽減する)のに十分な量である。本明細書に記載の方法において、有効量のアデノシン経路阻害剤は、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせられる。これらの方法において、アデノシン経路阻害剤は、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせて、方法の規定の目的を達成するのに有効な量である。同様に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤は、有効量のアデノシン経路阻害剤と組み合わせて、方法の規定の目的を達成するのに有効な量である。この文脈において、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤は、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤の「組み合わせられた有効量」と称され得る。「有効量」または「組み合わせられた有効量」の一例は、疾患の症状(複数可)の治療、予防、または軽減に寄与するのに十分な量であり、「治療上有効量」または「治療上組み合わせられた有効量」とも称され得る。症状(複数可)の「軽減」(およびこの語句の文法的等価物)は、症状(複数可)の重症度もしくは頻度の低下、または症状(複数可)の排除を意味する。正確な量は、治療の目的に依存し、既知の技法を使用して当業者によって解明可能であろう(例えば、Lieberman,Pharmaceutical Dosage Forms(vols.1-3,1992)、Lloyd,The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compounding(1999)、Pickar,Dosage Calculations(1999)、およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2003,Gennaro,Ed.,Lippincott,Williams & Wilkinsを参照のこと)。
【0067】
本明細書に記載の任意の化合物については、治療有効量は、最初に細胞培養アッセイから決定され得る。標的濃度は、本明細書に記載の方法または当該技術分野で既知の方法を使用して測定される、本明細書に記載の方法を達成することが可能である活性化合物(複数可)の濃度であろう。
【0068】
当該技術分野において周知であるように、ヒトで使用されている治療有効量はまた、動物モデルからも決定され得る。例えば、ヒトに対する用量は、動物において有効であることが見出されている濃度を達成するように製剤化され得る。ヒトにおける投薬量は、上記のように、化合物の有効性をモニタリングし、投薬量を上方または下方調整することによって調整され得る。上記の方法および他の方法に基づいてヒトにおける最大有効性を達成するように用量を調整することは、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0069】
本明細書で使用される「治療有効量」という用語は、上記のように、障害を改善するのに十分な治療薬の量を指す。例えば、所与のパラメータについて、治療有効量は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、40%、50%、60%、75%、80%、90%、または少なくとも100%の増加または減少を示すであろう。治療有効性は、「倍」増加または減少としても表され得る。例えば、治療有効量は、対照よりも少なくとも1.2倍、1.5倍、2倍、5倍、またはそれ以上効果的であり得る。
【0070】
投与量は、患者の必要条件および使用される化合物に応じて異なり得る。本開示との関連で、患者に投与される用量は、有益な治療応答を患者に経時的にもたらすのに十分であるべきである。用量のサイズは、任意の有害な副作用の存在、性質、および程度によっても決定されるであろう。特定の状況に対する適切な投薬量の決定は、当業者の能力の範囲内である。一般に、治療は、化合物の最適な用量未満であるより少ない投薬量から開始される。その後、投薬量は、環境下で最適な効果に達するまでわずかな増分だけ増加する。投薬量および間隔は、治療される特定の臨床的適応に有効な投与された化合物のレベルを提供するように個別に調整され得る。これにより、個体の病状の重症度にふさわしい治療レジメンが提供されるであろう。
【0071】
本明細書で使用される場合、「投与すること」という用語は、対象への、経口投与、坐薬としての投与、局所接触、静脈内、非経口、腹腔内、筋肉内、病巣内、髄腔内、鼻腔内、もしくは皮下投与、または徐放デバイス、例えば、小型浸透圧ポンプの移植を意味する。投与は非経口および経粘膜(例えば、口腔、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、膣内、直腸内、または経皮)を含む、任意の経路による。非経口投与には、例えば、静脈内、筋肉内、細動脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、および頭蓋内投与が含まれる。他の送達様式としては、リポソーム製剤、静脈内注入、経皮パッチ等の使用が挙げられるが、これらに限定されない。実施形態において、投与は、列挙された活性剤以外のいかなる活性剤の投与も含まない。
【0072】
「対照」、「好適な対照」、または「対照実験」は、その簡易な通常の意味に従って使用され、実験の対象または試薬が、実験の手順、試薬、または変数の省略を除いて並行実験と同様に扱われる実験を指す。場合によっては、対照は、実験効果を評価する際の比較基準として使用される。いくつかの実施形態において、対照は、本明細書(実施形態および実施例を含む)に記載の化合物の不在下でのタンパク質の活性の測定値である。例えば、試験サンプルは、所与の疾患(癌)を有することが疑われる患者から採取され、既知の癌患者または既知の正常(非疾患)個体由来のサンプルと比較し得る。対照はまた、同様の個体、例えば癌患者、または同様の医学的背景、同じ年齢、体重等の健康な個体の集団から収集された平均値を表し得る。対照値はまた、同じ個体から、例えば、初期に得られたサンプルから、疾患前にまたは処置前に得ることができる。当業者は、対照を任意の数のパラメータの評価のために設計し得ることを認識するであろう。実施形態において、対照は、陰性対照である。遺伝子/タンパク質、または遺伝子/タンパク質のサブセットの発現レベルの検出に関するいくつかの実施形態等の実施形態において、対照は、対象集団(例えば、癌を有する)における、または健常なもしくは一般的な集団における、平均発現量(例えば、タンパク質またはmRNA)を含む。実施形態において、対照は、対象の数(n)が5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、25以上、50以上、100以上、1000以上、5000以上、または10000以上である集団における平均量(例えば、発現量)を含む。実施形態において、対照は、標準対照である。実施形態において、対照は、癌対象の集団である。当業者は、どの対照が所与の状況において有益であるかを理解し、対照値との比較に基づいてデータを分析することができるであろう。対照はまた、データの有意性を判断するためにも有益である。例えば、所与のパラメータの値が対照において大きく変動する場合、試験サンプルの変動は有意であるとみなされない。
【0073】
本明細書で定義されるように、タンパク質-阻害剤相互作用(例えば、経路阻害(inhibibtion))に関して「阻害」、「阻害する」、「阻害すること」等の用語は、阻害剤の不在下でのタンパク質の活性または機能と比較してタンパク質の活性または機能に悪影響を与える(例えば、減少させる)ことを意味する。実施形態において、阻害は、阻害剤の不在下でのタンパク質の濃度またはレベルと比較してタンパク質の濃度またはレベルに悪影響を及ぼすこと(例えば、それを低減させること)を意味する。実施形態において、阻害とは、疾患または疾患の症状の軽減を指す。実施形態において、阻害とは、特定のタンパク質標的の活性の低下を指す。したがって、阻害は、少なくとも部分的に、刺激を部分的にまたは完全に遮断すること、シグナル伝達または酵素活性またはタンパク質の量を、減少させること、阻止すること、または活性化を遅延させること、または不活性化すること、脱感作させること、または下方調節することを含む。実施形態において、阻害とは、直接相互作用に起因する標的タンパク質の活性の低下を指す(例えば、阻害剤は、標的タンパク質に結合する)。実施形態において、阻害とは、間接相互作用に起因する標的タンパク質の活性の低下を指す(例えば、阻害剤は、標的タンパク質を活性化するタンパク質に結合し、それにより、標的タンパク質の活性化を阻止する)。「ADORA2Aアンタゴニスト」は、阻害剤の不在下でのADORA2Aの活性または機能と比較して、ADORA2Aの活性または機能に悪影響を与える(例えば減少させる)化合物である。
【0074】
「阻害剤」、「抑制因子」、または「アンタゴニスト」、または「下方調節因子」という用語は、同義に、所与の遺伝子またはタンパク質の発現または活性を検出可能に低減させることができる物質を指す。アンタゴニストは、アンタゴニストの不在下での対照と比較して、発現または活性を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上低減させることができる。ある特定の例では、発現または活性は、アンタゴニストの不在下での発現または活性よりも1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、またはそれ以上低い。
【0075】
「アデノシン経路阻害剤」は、アデノシン経路の活性を阻害する分子を指す。アデノシン経路阻害剤は、アデノシン受容体(例えば、アデノシン2A受容体またはアデノシン2B受容体)アンタゴニスト、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼであり得るが、これらに限定されない。CD73アンタゴニストの例は、PCT公開第WO2017/100670号および同第WO2018/013611号、ならびにPCT出願第PCT/US18/26142号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に見出され得る。
【0076】
「アデノシン受容体アンタゴニスト」は、典型的には直接作用によって、アデノシン受容体(例えば、A2AまたはA2B受容体)の活性を阻害する分子を指す。アデノシン受容体アンタゴニストは、小分子または高分子アンタゴニストであり得る。実施形態において、CPI-444は、例示的なA2A受容体アンタゴニストである。CPI-444は、進行癌患者における進行中の第1/1b相試験で単剤療法としておよびアテゾリズマブと組み合わせて抗腫瘍活性を示した選択的A2ARアンタゴニストである。CPI-444は、例えば、PCT特許公開第WO2017/112917号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0077】
本明細書で提供される「A2Aアデノシン受容体」という用語は、(例えば、ADORA2Aと比較して、少なくとも50%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の活性の範囲内の)ADORA2Aタンパク質活性を維持する、A2Aアデノシン受容体(ADORA2A)の任意の組換え体または天然に存在する形態、またはそれらのバリアントもしくはホモログを含む。いくつかの態様において、バリアントまたはホモログは、天然に存在するADORA2Aポリペプチドと比較して、配列の全体または配列の一部分(例えば、50、100、150、または200個の連続したアミノ酸部分)にわたって、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のアミノ酸配列同一性を有する。実施形態において、ADORA2Aは、NCBI配列参照GI:5921992によって同定されるタンパク質、そのホモログまたは機能的断片である。
【0078】
「発現」または「発現する」という用語は、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、および分泌を含むが、これらに限定されない、ポリペプチドの産生に関与する任意のステップを含む。発現(「発現レベル」)は、タンパク質を検出するための従来の技法(例えば、ELISA、ウエスタンブロッティング、フローサイトメトリー、免疫蛍光、免疫組織化学等)を使用して検出され得る。
【0079】
II.バイオマーカー
腫瘍微小環境における細胞外アデノシンは、免疫細胞上のアデノシン受容体、例えば、A2A受容体(A2AR)を介してシグナル伝達することによって、腫瘍の成長および転移を促進する免疫抑制ニッチを生成する。理論によって拘束されることなく、腫瘍微小環境に高レベルのアデノシンを有する腫瘍を有する患者は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための良い候補者であると考えられている。実施形態において、本開示は、腫瘍または対象における遺伝子/タンパク質または遺伝子/タンパク質のサブセットの発現を測定することによって腫瘍、または癌を有する対象において、遺伝子もしくはタンパク質、または遺伝子もしくはタンパク質のサブセットの発現レベルを判定することによって、癌がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤による治療の影響を受けやすいと予想されるかどうかを判定する方法に関する。
【0080】
一実施形態において、1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定することは、生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現のLog2の平均を計算することを含む。一実施形態において、遺伝子発現は、Nanostringカウントによって判定される。一実施形態において、遺伝子発現は、サンプルで検出された転写物の数によって決定される。当業者は、RNAseqまたは定量的PCR等の、遺伝子発現(例えば、mRNAレベル)を定量化するための他の方法を使用し得る。
【0081】
一実施形態において、1つ以上のタンパク質の発現レベルを判定することは、生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の量のLog2の平均を計算することを含む。次いで、得られた値は、(例えば、対照内の同じタンパク質のレベルに基づいて)同じ様式で得られた他の値と比較することができる。一実施形態において、タンパク質レベルは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析(MS)、例えば、液体クロマトグラフィー-質量分析;酵素免疫吸着アッセイ(ELISA)、タンパク質免疫沈降、免疫電気泳動、ウエスタンブロット、タンパク質免疫染色、免疫蛍光、またはマスサイトメトリーによって決定される。
【0082】
実施形態において、測定される遺伝子またはタンパク質には、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、およびIL1Bが含まれる。実施形態において、測定される遺伝子またはタンパク質には、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8が含まれる。
【0083】
表1は、アデノシン(アデノシン経路)によって下方調節され、本明細書に記載の方法を使用して検出され得る遺伝子(またはタンパク質)の一覧を含む。実施形態において、表1に列記された遺伝子の任意の組み合わせの発現は、腫瘍または腫瘍微小環境内で高いアデノシンレベルと負に相関する。実施形態において、表1の遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンの存在下で細胞内で下方調節される。実施形態において、対照よりも低い表1の遺伝子/タンパク質の任意の組み合わせの対象または腫瘍における発現レベルは、腫瘍がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤で治療され得ることを示す。表1の遺伝子(またはタンパク質)の1つ以上、2つ以上、3つ以上等の任意の組み合わせの発現レベルを判定することができる。実施形態において、表1の遺伝子(またはタンパク質)のうちのいずれか1つ以上を除外することができる。
【0084】
実施形態において、表1からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも65の遺伝子の発現が、判定される。
【0085】
実施形態において、表1からの1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表1からの2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの31の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの32の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの33の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの34の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの36の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの37の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの38の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの39の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの41の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの42の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの43の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの44の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの46の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの47の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの48の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの49の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの51の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの52の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの53の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの54の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの56の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの57の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの58の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの59の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの61の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの62の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの63の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの64の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの65の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの66の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表1からの67の遺伝子の発現が、判定される。
【0086】
表2は、アデノシン(アデノシン経路)によって上方調節され、本明細書に記載の方法を使用して検出され得る遺伝子(またはタンパク質)の一覧を含む。実施形態において、表2に記載された遺伝子の任意の組み合わせの発現は、腫瘍または腫瘍微小環境内で高いアデノシンレベルと正に相関する。実施形態において、表2の遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンの存在下で細胞内で上方調節される。実施形態において、対照よりも高い表1の遺伝子/タンパク質の任意の組み合わせの対象または腫瘍における発現レベルは、腫瘍がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤で治療され得ることを示す。表2の遺伝子(またはタンパク質)のうちの1つ以上、2つ以上、3つ以上等の任意の組み合わせの発現レベルを判定することができる。一実施形態において、(対照と比較して)低いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれかの1つ以上を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。実施形態において、表2の遺伝子(またはタンパク質)のうちのいずれか1つ以上を除外することができる。
【0087】
表7、8、および9は、アデノシン(アデノシン経路)によって上方調節されることが知られている遺伝子の発現パターンと相関する様々な癌型の発現パターンを有し、本明細書に記載の方法を使用して検出され得る遺伝子(またはタンパク質)の一覧を含む。実施形態において、表7、8、および/または9に記載された遺伝子の任意の組み合わせの発現は、腫瘍または腫瘍微小環境内で高いアデノシンレベルと正に相関する。実施形態において、表7、8、および/または9の遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンの存在下で細胞内で上方調節される。実施形態において、対照よりも高い表7、8、および/または9の遺伝子/タンパク質の任意の組み合わせの対象または腫瘍における発現レベルは、腫瘍がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤で治療され得ることを示す。表7、8、および/または9の遺伝子(またはタンパク質)の1つ以上、2つ以上、3つ以上等の任意の組み合わせの発現レベルを判定することができる。一実施形態において、(対照と比較して)低いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれかの1つ以上を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。実施形態において、表7、8、および/または9の遺伝子(またはタンパク質)のうちのいずれか1つ以上を除外することができる。
【0088】
実施形態において、少なくとも1つのタンパク質および少なくとも1つの遺伝子のレベルが、判定される。遺伝子およびタンパク質の発現レベルは、同じ生物学的サンプルまたは異なる生物学的サンプルから判定され得る。実施形態において、表1からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルおよび表1からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルおよび表2からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルおよび表7からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表8からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルおよび表8からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表9からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルおよび表9からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。
【0089】
実施形態において、表2からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも65の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも70の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも75の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも80の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも85の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも90の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも95の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも100の遺伝子の発現が、判定される。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれかの1つ以上を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0090】
実施形態において、表2からの1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表2からの2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの31の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの32の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの33の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの34の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの36の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの37の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの38の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの39の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの41の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの42の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの43の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの44の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの46の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの47の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの48の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの49の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの51の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの52の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの53の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの54の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの56の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの57の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの58の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの59の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの61の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの62の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの63の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの64の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの65の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの66の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの67の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの68の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの69の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの70の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの71の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの72の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの73の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの74の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの75の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの76の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの77の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの78の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの79の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの80の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの81の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの82の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの83の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの84の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの85の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの86の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの87の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの88の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの89の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの90の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの91の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの92の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの93の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの94の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの95の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの96の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの97の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの98の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの99の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの100の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの101の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの102の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの103の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの104の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの105の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの106の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの107の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの108の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表2からの109の遺伝子の発現が、判定される。
【0091】
実施形態において、表7からの少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも65の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも70の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも75の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも80の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも85の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも90の遺伝子の発現が、判定される。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれか1つ以上を有する対象に、アデノシン経路阻害剤を投与する。
【0092】
実施形態において、表7からの1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表7からの2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの31の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの32の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの33の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの34の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの36の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの37の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの38の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの39の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの41の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの42の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの43の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの44の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの46の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの47の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの48の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの49の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの51の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの52の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの53の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの54の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの56の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの57の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの58の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの59の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの61の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの62の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの63の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの64の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの65の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの66の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの67の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの68の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの69の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの70の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの71の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの72の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの73の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの74の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの75の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの76の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの77の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの78の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの79の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの80の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの81の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの82の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの83の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの84の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの85の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの86の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの87の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの88の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの89の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの90の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表7からの91の遺伝子の発現が、判定される。
【0093】
実施形態において、表8からの1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表8からの2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの23の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの24の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの25の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの26の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの27の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの28の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの29の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの30の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの31の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの32の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの33の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの34の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの35の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの36の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの37の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの38の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの39の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの40の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの41の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの42の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの43の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの44の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの45の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの46の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの47の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの48の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの49の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの50の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの51の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの52の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの53の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの54の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの55の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの56の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの57の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの58の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの59の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの60の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの61の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの62の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの63の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの64の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの65の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの66の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの67の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの68の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの69の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの70の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの71の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの72の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの73の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの74の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの75の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの76の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの77の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの78の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの79の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの80の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの81の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの82の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの83の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの84の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの85の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの86の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの87の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの88の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの89の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの90の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの91の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの92の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの93の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの94の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの95の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの96の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの97の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの98の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの99の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの100の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの101の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの102の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの103の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの104の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの105の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの106の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの107の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの108の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの109の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの110の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの120の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの130の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの140の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの150の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの160の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの170の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの180の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの190の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表8からの196の遺伝子の発現が、判定される。
【0094】
実施形態において、表9からの1つの遺伝子の発現レベルが、判定される。実施形態において、表9からの2つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの3つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの4つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの5つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの6つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの7つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの8つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの9つの遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの10の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの11の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの12の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの13の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの14の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの15の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの16の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの17の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの18の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの19の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの20の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの21の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの22の遺伝子の発現が、判定される。実施形態において、表9からの23の遺伝子の発現が、判定される。
【0095】
実施形態において、表1からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの少なくとも65のタンパク質の発現が、判定される。
【0096】
実施形態において、表1からの1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表1からの2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの31のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの32のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの33のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの34のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの36のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの37のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの38のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの39のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの41のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの42のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの43のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの44のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの46のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの47のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの48のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの49のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの51のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの52のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの53のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの54のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの56のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの57のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの58のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの59のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの61のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの62のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの63のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの64のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの65のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの66のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表1からの67のタンパク質の発現が、判定される。
【0097】
実施形態において、表2からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも65のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも70のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも75のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも80のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも85のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも90のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも95のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの少なくとも100のタンパク質の発現が、判定される。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれかの1つ以上を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0098】
実施形態において、表2からの1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表2からの2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの31のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの32のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの33のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの34のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの36のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの37のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの38のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの39のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの41のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの42のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの43のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの44のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの46のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの47のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの48のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの49のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの51のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの52のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの53のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの54のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの56のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの57のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの58のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの59のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの61のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの62のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの63のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの64のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの65のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの66のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの67のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの68のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの69のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの70のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの71のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの72のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの73のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの74のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの75のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの76のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの77のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの78のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの79のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの80のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの81のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの82のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの83のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの84のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの85のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの86のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの87のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの88のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの89のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの90のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの91のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの92のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの93のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの94のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの95のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの96のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの97のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの98のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの99のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの100のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの101のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの102のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの103のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの104のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの105のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの106のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの107のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの108のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表2からの109の遺伝子の発現が、判定される。
【0099】
実施形態において、表7からの少なくとも1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも65のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも70のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも75のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも80のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも85のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも90のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの少なくとも95のタンパク質の発現が、判定される。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれか1つ以上を有する対象に、アデノシン経路阻害剤を投与する。
【0100】
実施形態において、表7からの1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表7からの2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの31のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの32のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの33のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの34のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの36のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの37のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの38のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの39のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの41のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの42のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの43のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの44のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの46のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの47のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの48のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの49のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの51のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの52のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの53のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの54のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの56のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの57のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの58のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの59のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの61のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの62のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの63のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの64のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの65のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの66のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの67のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの68のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの69のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの70のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの71のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの72のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの73のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの74のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの75のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの76のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの77のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの78のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの79のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの80のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの81のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの82のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの83のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの84のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの85のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの86のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの87のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの88のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの89のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの90のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの91のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの92のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの93のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの94のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの95のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表7からの96のタンパク質の発現が、判定される。
【0101】
実施形態において、表8からの1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表8からの2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの23のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの24のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの25のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの26のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの27のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの28のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの29のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの30のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの31のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの32のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの33のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの34のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの35のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの36のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの37のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの38のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの39のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの40のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの41のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの42のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの43のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの44のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの45のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの46のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの47のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの48のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの49のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの50のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの51のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの52のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの53のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの54のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの55のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの56のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの57のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの58のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの59のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの60のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの61のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの62のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの63のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの64のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの65のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの66のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの67のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの68のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの69のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの70のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの71のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの72のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの73のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの74のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの75のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの76のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの77のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの78のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの79のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの80のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの81のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの82のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの83のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの84のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの85のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの86のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの87のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの88のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの89のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの90のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの91のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの92のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの93のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの94のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの95のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの96のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの97のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの98のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの99のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの100のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの101のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの102のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの103のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの104のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの105のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの106のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの107のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの108のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの109のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの110のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの120のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの130のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの140のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの150のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの160のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの170のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの180のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの190のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表8からの196のタンパク質の発現が、判定される。
【0102】
実施形態において、表9からの1つのタンパク質の発現レベルが、判定される。実施形態において、表9からの2つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの3つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの4つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの5つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの6つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの7つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの8つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの9つのタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの10のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの11のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの12のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの13のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの14のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの15のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの16のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの17のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの18のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの19のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの20のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの21のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの22のタンパク質の発現が、判定される。実施形態において、表9からの23のタンパク質の発現が、判定される。
【0103】
実施形態において、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18のうちの1つ以上の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。実施形態において、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18のうちの1つ以上の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。実施形態において、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18のうちの1つ以上の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれかの1つ以上を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0104】
実施形態において、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAのうちの1つ以上の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)減少する。実施形態において、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPのうちの1つ以上の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)減少する。一実施形態において、(対照と比較して)低いレベルのこれらの遺伝子/タンパク質のうちのいずれかの1つ以上を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0105】
実施形態において、CCL20の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。実施形態において、CX3CL1の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)減少する。実施形態において、CCL20の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加し、CX3CL1の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)減少する。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのCCL20および/または低いレベルのCX3CL1を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0106】
実施形態において、IL6の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのIL6を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0107】
実施形態において、CD68の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのCD68を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0108】
実施形態において、CD163の遺伝子またはタンパク質レベルは、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象からの生物学的サンプル中で(対照と比較して)増加する。一実施形態において、(対照と比較して)高いレベルのCD163を有する対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせてアデノシン経路阻害剤を投与する。
【0109】
実施形態において、遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンに応答して腫瘍(または腫瘍細胞)内で下方調節される。実施形態において、遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンに応答して腫瘍(または腫瘍細胞)内で上方調節される。実施形態において、遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンに応答して免疫細胞内で下方調節される。実施形態において、遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は、アデノシンに応答して免疫細胞内で上方制御される。実施形態において、免疫細胞は、末梢血単核細胞(PBMC)または顆粒球である。実施形態において、PBMCは、T細胞、B細胞、またはナチュラルキラー細胞である。実施形態において、顆粒球は、好中球、好塩基球、または好酸球である。
【表1-1】
【表1-2】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【0110】
実施形態において、表1または表2に記載される遺伝子またはタンパク質のうちの1つ以上は、検出されない。すなわち、本明細書に開示される任意の遺伝子またはタンパク質は、この方法から具体的に除外され得る。
【0111】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、および/またはWDR83OSから選択される。
【0112】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。
【0113】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8から選択される。
【0114】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される。
【0115】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される。
【0116】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL1βから選択される。この遺伝子/タンパク質群は、「アデノシン複合遺伝子発現モジュール」と称され得る。
【0117】
CCL20の発現を使用して、腫瘍がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療の影響を受けやすい可能性があるかどうかを判定することができることがさらに企図される。一実施形態において、CX3CL1の発現を使用することができる。一実施形態において、CCL20を高度に発現するが、CX3CL1を高度に発現しない腫瘍は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療の影響を受けやすいと予想される。
【0118】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、SLC11A1、TFRC、TLR5、TNFSF14、および/またはTREM2から選択される。この遺伝子/タンパク質の群は、「アデノシンシグネチャー遺伝子モジュール」と呼ばれることがある。これらの遺伝子は、例えば、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL1β等であるが、これらに限定されない、本明細書に記載の1つ以上の追加の遺伝子と共調節され得る。これらの遺伝子は、例えば、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8であるが、これらに限定されない、本明細書に記載の1つ以上の追加の遺伝子と共調節され得る。機能的には、共調節遺伝子には、補体、ケモカイン、および骨髄細胞のマーカーが含まれる。実施形態において、対照よりも高い1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。
【0119】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、および/またはTOLLIPから選択される。この遺伝子/タンパク質の群は、「CX3CL1遺伝子モジュール」と呼ばれることがある。これらの遺伝子の発現は、例えば、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL1β等であるが、これらに限定されない、本明細書に記載の1つ以上の追加の遺伝子またはタンパク質の発現と負に相関し得る。これらの遺伝子の発現は、例えば、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8であるが、これらに限定されない、本明細書に記載の1つ以上の追加の遺伝子またはタンパク質の発現と負に相関し得る。機能的には、負に相関した遺伝子/タンパク質には、補体調節およびMAPK経路シグナル伝達の要素が含まれる。実施形態において、対照よりも低い1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。
【0120】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、および/またはVEGFAから選択される。この遺伝子/タンパク質の群は、「成長因子モジュール」と呼ばれることがある。これらの遺伝子の発現は、例えば、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL1β等であるが、これらに限定されない、本明細書に記載の1つ以上の追加の遺伝子またはタンパク質の発現と負に相関し得る。これらの遺伝子の発現は、例えば、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8であるが、これらに限定されない、本明細書に記載の1つ以上の追加の遺伝子またはタンパク質の発現と負に相関し得る。機能的には、負に相関した遺伝子/タンパク質には、FGFR、EGFR、NGF、およびERBB2によるシグナル伝達が強化されているReactome経路データベースが含まれる。実施形態において、対照よりも低い1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。
【0121】
一態様において、癌を有する対象を治療する方法が、提供される。一実施形態において、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することと、(c)対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、本方法は、サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを、好適な対照中の1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較することを含む。実施形態において、好適な対照は、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである。
【0122】
一態様において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を識別する方法が、提供される。一実施形態において、対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがある。実施形態において、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することと、を含む。実施形態において、好適な対照よりも高い発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための候補者であることを示す。実施形態において、好適な対照は、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである。
【0123】
一態様において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を選択する方法が提供され、当該対象は、癌を有するか、または有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の高い発現レベルを検出することと、(c)PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を選択することと、を含む。
【0124】
実施形態において、「高レベル」の発現は、対照における遺伝子またはタンパク質の発現レベルよりも高い遺伝子またはタンパク質の発現レベルである。対照は、任意の好適な対照であり得、これらの例は、本明細書に記載されている。
【0125】
実施形態において、「低レベル」の発現は、対照における遺伝子またはタンパク質の発現レベルよりも低い遺伝子またはタンパク質の発現レベルである。対照は、任意の好適な対照であり得、これらの例は、本明細書に記載されている。
【0126】
実施形態において、本明細書に列記されたもの以外の遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)は検出されない。本明細書に列記されている遺伝子またはタンパク質のうちのいずれか1つは、本明細書に記載されている方法で検出される遺伝子(複数可)またはタンパク質(複数可)の一覧表から明示的に除外され得る。
【0127】
RNAは、rtPCR、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、ハイブリダイゼーションベースの配列決定、ハイブリダイゼーションベースの検出および定量化(例えば、NanoString)を含むが、これらに限定されない、任意の既知の方法論によって検出され得る。
【0128】
タンパク質は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析(MS)、例えば、液体クロマトグラフィー-質量分析;酵素免疫吸着アッセイ(ELISA)、タンパク質免疫沈降、免疫電気泳動、ウエスタンブロット、タンパク質免疫染色、免疫蛍光、マスサイトメトリー、または免疫組織化学を含むが、これらに限定されない、任意の既知の方法論によって検出され得る。
【0129】
実施形態において、アデノシン複合遺伝子発現モジュールの遺伝子、またはそれらの遺伝子のサブセット、またはアデノシン複合遺伝子発現モジュールによって表される経路の遺伝子を発現する腫瘍は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路のアンタゴニストで治療される患者を定義し得る。実施形態において、そのような腫瘍は、アデノシンに富んでいる。
【0130】
実施形態において、成長因子遺伝子モジュールの遺伝子、またはそれらの遺伝子のサブセット、またはその成長因子遺伝子モジュールによって表される経路の遺伝子の低レベルの発現を示す腫瘍は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路のアンタゴニストで治療される患者を定義し得る。実施形態において、そのような腫瘍は、アデノシンに富んでいる。
【0131】
実施形態において、CXCL1遺伝子モジュールの遺伝子、またはそれらの遺伝子のサブセット、またはCXCL1遺伝子モジュールによって表される経路の遺伝子の低レベルの発現を示す腫瘍は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路のアンタゴニストで治療される患者を定義し得る。実施形態において、そのような腫瘍は、アデノシンに富んでいる。
【0132】
実施形態において、アデノシン経路は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせて、CPI-444等のA2ARのアンタゴニストによって阻害される。
【0133】
実施形態において、アデノシン経路は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせて、A2BRのアンタゴニストによって阻害され得る。実施形態において、アデノシン経路は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせて、アデノシンデアミナーゼによって阻害される。
【0134】
III.方法
バイオマーカー(複数可)を検出する方法
本開示は、対象からの生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することを含む、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子またはタンパク質(上記のように)の発現レベルを検出するための方法に関する。理論によって拘束されることなく、1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、対象における(または癌における)アデノシン経路の活性化のレベル、ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路の阻害剤による治療に対する癌の感受性を示すと考えられている。
【0135】
実施形態において、本方法は、サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを、好適な対照中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルと比較することをさらに含む。
【0136】
実施形態において、癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルを検出するための方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルを検出することと、を含み、1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)は、表1に列記されるものから選択される。実施形態において、本方法は、(c)サンプル中の1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルを、好適な対照中の1つ以上の遺伝子(またはタンパク質)の発現レベルと比較することをさらに含む。
【0137】
実施形態において、対照よりも高い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CD68、CD163、LBP、IL6、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。
【0138】
実施形態において、対照よりも高い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、IL6、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL1βから選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8から選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、SLC11A1、TFRC、TLR5、TNFSF14、および/またはTREM2から選択される。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL20である。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、IL6である。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、IL8である。
【0139】
実施形態において、対照よりも低い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、および/またはTOLLIPから選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、および/またはVEGFAから選択される。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CX3CL1である。
【0140】
治療方法
本開示はさらに、癌を有する対象を治療する方法に関し、本方法は、対象から生物学的サンプルを得ることと、生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質(上記のように)の発現レベルを検出することと、対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0141】
本開示はさらに、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、対象から生物学的サンプルを得ることと、生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、対照よりも高い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される。実施形態において、遺伝子またはタンパク質は、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、SLC11A1、TFRC、TLR5、TNFSF14、および/またはTREM2から選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL1βから選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、IL1β、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、および/またはCXCL8から選択される。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL20である。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、IL6である。
【0142】
本開示はさらに、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための対象を識別する方法に関し、当該対象は、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、対照よりも低い1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、および/またはTOLLIPから選択される。実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、および/またはVEGFAから選択される。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される。一実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CX3CL1である。
【0143】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出することであって、遺伝子またはタンパク質は、表1に列記されているものから選択される、検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0144】
実施形態において、検出される遺伝子またはタンパク質は、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択され、対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)による治療のための候補者であることを示す。
【0145】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを任意に得ることと、(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の低下した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0146】
実施形態において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを任意に得ることと、(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される1つ以上の遺伝子またはタンパク質の増加した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。
【0147】
一態様において、癌を有する対象を治療する方法が提供され、本方法は、(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、(b)サンプル中のCD163および/またはCD68の発現レベルを検出することと、(c)対象に、有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤(例えば、ADORA2Aアンタゴニスト)を投与し、それにより癌を治療することと、を含む。実施形態において、CD163および/またはCD68遺伝子の発現レベルが、検出される。実施形態において、CD163および/またはCD68タンパク質の発現レベルが、検出される。実施形態において、アデノシン経路阻害剤は、CD163および/またはCD68の発現レベルが対照よりも高い場合に投与される。実施形態において、少なくとも1つの追加の遺伝子および/またはタンパク質の発現レベルが、検出される。実施形態において、少なくとも1つの追加の遺伝子および/またはタンパク質は、表1および/または表2に列記された遺伝子/タンパク質から選択される。実施形態において、少なくとも1つの追加の遺伝子および/またはタンパク質は、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される。
【0148】
実施形態において、ADORA2Aアンタゴニストは、CPI-444である。実施形態において、ADORA2Aアンタゴニストは、AZD4635(AstraZeneca)、EVOEXS21546(Exscientia-Evotec)、AB928(Arcus Biosciences)、SEL330-475(Selvita)、EOS100850(iTEOS)、およびPBF-509(Palobiofarma SL)である。
【0149】
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象に、免疫チェックポイント阻害剤を投与することをさらに含む。実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、追加のPD-L1阻害剤、追加のPD-1阻害剤、またはCTLA-4阻害剤である。
【0150】
実施形態において、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブ、アベルマブ、またはデュルバルマブである。実施形態において、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブである。実施形態において、PD-1阻害剤は、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、またはセミプリマブである。
【0151】
理論によって拘束されることなく、腫瘍による高いアデノシン産生(腫瘍微小環境における高いアデノシンレベル)は、(例えば、腫瘍によるCXCL1、CXCL2、CXCL5、および/またはIL-8の発現を増加させることによって)CXCR2経路の活性化につながり、それにより好中球および骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)を腫瘍に動員すると考えられている。これらの細胞の存在は、腫瘍のT細胞浸潤を阻害し、したがって免疫抑制環境を促進する。CXCR2阻害剤(例えば、抗CXCR2抗体)による腫瘍/対象の治療は、CXCR2経路を阻害し、腫瘍へのT細胞浸潤を促進し、免疫許容環境を促進することができる。実施形態において、免疫療法に対する腫瘍の感受性が増加する。実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む。実施形態において、CXCR2阻害剤は、AZD5069(AstraZeneca)、抗CXCR2抗体、ナバリキシン(MK-7123;Ligand Pharmaceuticals/Merck & Co.)から選択される。実施形態において、CXCR2阻害剤および免疫療法剤(例えば、免疫チェックポイント阻害剤)の両方が、アデノシン経路阻害剤およびPD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤と共に投与される。
【0152】
本開示の方法のいくつかの例では、遺伝子/タンパク質の発現レベルまたは遺伝子/タンパク質のサブセットを評価する場合、発現(exression)レベルを、遺伝子(複数可)/タンパク質(複数可)の対照発現レベルと比較する。対照発現レベルとは、癌を有さないサンプルもしくは対象、癌もしくは癌状態の選択されたステージにあるサンプルもしくは対象からの遺伝子(複数可)/タンパク質(複数可)の、または治療剤等の特定の変数の不在下での、発現レベルを意味する。あるいは、対照レベルには、既知量の遺伝子(複数可)/タンパク質(複数可)が含まれる。そのような既知量は、癌を有していないか、癌もしくは癌状態の選択されたステージにあるか、または治療剤等の特定の変数の不在下での、対象の平均レベルと相関する。対照レベルには、本明細書に記載の1つ以上の選択されたサンプルまたは対象からの遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現レベルも含まれる。例えば、対照レベルには、癌を有していないか、癌もしくは癌状態の選択されたステージにあるか、または癌を有するが癌の処置を未だ受けていない対象からのサンプル中の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現レベルの評価が含まれる。別の例示的な対照レベルには、癌を有していないか、癌の選択されたステージにあるか、または癌を有するが癌の処置を未だ受けていない、複数の対象から採取されたサンプル中の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現レベルの評価が含まれる。
【0153】
患者または腫瘍における遺伝子またはタンパク質の比較に対して好適な対照には、健常な対象からのサンプル、非癌性組織から(同じ患者または異なる個人から)のサンプル、または集団(例えば、癌を有する集団または健常な集団)における平均発現レベルが含まれるが、これらに限定されない。他の好適な対照には、治療後のサンプルとベースラインサンプルとの比較、アデノシンレベルによって変化することが知られていない遺伝子および/または基本的な細胞機能の維持に必要な構成遺伝子(いわゆるハウスキーピング遺伝子は当該技術分野でよく知られている)が含まれるが、これに限定されない。実施形態において、対照は、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による同時治療に対する反応性に基づく発現閾値である。
【0154】
実施形態において、対照は、非癌性組織からのサンプルである。実施形態において、対照は、腫瘍に近接する健常な組織(例えば、腫瘍生検における明らかに健常な末梢組織)からのサンプルである。実施形態において、対照は、健常な対象からの血液サンプルである。実施形態において、対照は、対象の集団における発現の平均である。実施形態において、対照は、対象の集団における発現の中央値である。実施形態において、対照は、対象からのベースラインサンプル(例えば、アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を用いて、治療前に採取されたサンプル)である。
【0155】
いくつかの実施形態において、遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の上昇した発現(exression)レベルの閾値は、対照サンプル群の中央値発現レベルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第1四分位数を超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第3四分位数を超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第5パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第10パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第20パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第30パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第40パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第45パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第50パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第60パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第70パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第80パーセンタイルを超える。いくつかの実施形態において、それは、対照サンプル群の遺伝子(複数可)および/またはタンパク質(複数可)の発現の第90パーセンタイルを超える。
【実施例0156】
実施例1:PBMCにおけるmRNA発現は、NECAによって調節される
5’-N-エチルカルボキサミドアデノシン(NECA)で処理され、抗CD3/CD28抗体で活性化された正常で健常なヒト末梢血単核細胞(PBMC)から精製されたRNAを、NanoStringハイブリダイゼーションベースの定量化(NanoString Technologies,Inc.)によって分析した。図1は、NanoString定量化データを示し、標識された遺伝子は、NECA処理によって一貫して調節される。各ドットは、特定の遺伝子の発現レベルを表す。ドットシェードは、使用されたNECAおよび/または異なるPBMCドナーの濃度を表す。対角軸より上の遺伝子は、DMSO対照と比較して上方調節されている。対角軸より下の遺伝子は、DMSO対照と比較して下方調節されている。表3は、NanoString NPR1配列決定によって判定された、0.1μM、1μM、および/または10μMのNECA処理(ビヒクル処理対照と比較して)によって上方調節または下方調節された遺伝子の一覧を提供する。
【表3】
【0157】
データは、RNA配列決定(RNA-Seq)によって確認された。表4~6は、RNA-Seqによって判定されるように、0.1μM、1μM、および10μMのNECA処理(ビヒクル処理対照と比較して)によって上方調節または下方調節された遺伝子の一覧を提供する。
【表4】
【表5】
【表6】
【0158】
インビトロA2AR刺激は、CXCR2リガンド(CXCL1、2、3、5、8)および好中球/MDSC生物学の主要なメディエーター(CSF3、IL-23)の用量依存的な増加をもたらした。SERPINB2、S100A8、PTGS2、THBS1の増加と同様に、IL-1bおよびCCL2、3、7、8、20等の単球/マクロファージ炎症性メディエーターの増加も観察された。CXCL10およびGZMBの発現は減少し、IFNg応答の抑制と一致した。CPI-444処理は、転写産物およびタンパク質レベルでこれらの変化を抑制した。A2ARアゴニストは、MDSCおよび単球/マクロファージ生物学の免疫抑制メディエーターによって支配された特定の遺伝子シグネチャー(ある特定の遺伝子サブセットの増加および/または遺伝子の第2のサブセットの減少)を誘導する。CPI-444によるこれらの遺伝子の阻害が、観察される。これらの遺伝子シグネチャーは、患者選択のためのバイオマーカーとして使用され得る。
【0159】
実施例2:CPI-444は、NECA誘発性サイトカイン発現を阻害する
CXCL5タンパク質発現のNECA活性化を評価した。PBMCは、2人の異なるヒトドナーから採取された。図2Aに示されるように、細胞は、NECAで処理され、続いてCPI-444で処理され、次いで、抗CD3/CD28で処理されて、PBMCを活性化した。CPI-444(Corvus Pharmaceuticals)は、アデノシンA2A受容体のアンタゴニストである。培養上清中のCXCL5タンパク質は、活性化の2日後にELISAによって評価された。データを、図2Bおよび2Cに提供する。CXCL5の発現は、NECAによって活性化される。CXCL5におけるこの活性化が、NECAの免疫抑制効果を中和するA2AR受容体アンタゴニストであるCPI-444の添加によってブロックすることができる。これは、CXCL5の誘導がアデノシン受容体を介したシグナル伝達に特異的であることを確立する。
【0160】
実施例3:CCL20の発現は、複数の腫瘍型におけるアデノシン調節遺伝子のサブセットの発現と相関する
アデノシンによって調節されることが示された遺伝子のサブセットの発現と比較したCCL20の遺伝子発現は、癌ゲノムアトラス(National Cancer Institute,National Human Genome Research Institute;cancergenome.nih.govで見つけられる)Genomic Data Commons Data Portalを使用して、複数の固形腫瘍型で判定された。アデノシン経路の発現レベルは、アデノシンによって誘導されることが示された遺伝子(CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、およびIL1B)の発現のLog2の平均として各腫瘍型で計算された。CCL20の遺伝子発現およびこの遺伝子サブセットの発現は、固形腫瘍で高度に相関しており(図3Aおよび3B)、CCL20(および共調節遺伝子)がこの遺伝子サブセットの発現の代理として使用され得ることを示す。全ての腫瘍型について、p<0.0001。全ての腫瘍型について、この遺伝子群は、CCL20と全ての遺伝子相関の上位5%にある。12種類の腫瘍のうちの7種類について、この遺伝子群は、CCL20と全ての遺伝子相関の上位1%にある。
【0161】
実施例4:遺伝子発現は、ヒト臨床試験のベースラインRCCサンプル中のアデノシン調節遺伝子のサブセットの発現と相関する
方法:RCC(n=30)の患者からの試験スクリーニングで得られた腫瘍生検は、免疫活性および炎症の770個のマーカーを含むNanostring PanCancer Immune Panelで遺伝子発現プロファイルについて分析された。遺伝子発現相関(スピアマン)マトリックスを、階層的クラスター化を行い(ウォード法)、腫瘍全体で共発現した遺伝子のモジュールを識別した。遺伝子発現は、PanCancer免疫パネルに含まれるハウスキーパー遺伝子に対して正規化された。遺伝子クラスターの発現強度を、腫瘍サイズにおける評価可能な最良の変化が0以下(n=8)と0超(n=15)の患者間で比較した。複合遺伝子発現スコアは、アデノシンによって正常な末梢血単核細胞でインビトロで誘導されることが示された7つの遺伝子(CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、IL1B、IL8、SERPINB2)の発現値(正規化されたNanostringカウント)のLog2の平均値として計算された。タンパク質発現は、MesoScaleアッセイを使用して、ベースライン(未治療)腎細胞癌(RCC)患者からの血液(血漿)サンプルから判定された。
【0162】
結果:複合遺伝子発現スコアと比較した遺伝子発現は、Nanostring Pan Cancer Immuneパネルを使用して、ベースライン(未治療)腎細胞癌(RCC)患者からの腫瘍サンプルで判定された。
【0163】
CCL20の遺伝子発現および複合遺伝子発現スコアは、RCCサンプルで評価された固形腫瘍において高度に相関する(図4Aおよび7A)。対照的に、CX3CL1の遺伝子発現および複合遺伝子発現スコアは、RCCサンプルで負に相関する(図4B)。CX3CL1(図5A)およびCCL20(図5B)については、RCCサンプル中の遺伝子発現および血漿タンパク質レベルは、相関しており、CX3CL1および/またはCCL20の血漿レベルが腫瘍における複合遺伝子発現スコア(例えば、本明細書に記載の複数の遺伝子のレベル)のプロキシとして評価することができることを示す。
【0164】
CCL20およびCX3CL1の遺伝子発現は、血漿タンパク質レベル(図6B)と同様に、RCCサンプル(図6A)において負に相関する。
【0165】
複合遺伝子発現スコアと様々な遺伝子モジュールとの相関関係を評価するために、Nanostring Pan Cancer Immuneパネルを使用して、遺伝子の発現レベルを判定した。共調節遺伝子のモジュールを見つけるために、最初に、全ての腎患者の腫瘍サンプルにわたってアッセイされた遺伝子の全ての対の間で、スピアマン相関値が計算された。次に、全ての遺伝子をウォード法でクラスター化し、高い相関値を有する遺伝子、つまり相関発現を示した遺伝子を、一緒にクラスター化した。最後に、樹状図の高さが12以下の全ての遺伝子は、同じクラスター内にあるものとして分類され、これは、患者全体で同様の発現パターンを示す共調節遺伝子のモジュールを含む。
【0166】
アデノシン複合遺伝子発現スコアは、共調節遺伝子の遺伝子モジュールの一部である。この「アデノシン経路」遺伝子モジュールは、他の遺伝子モジュールと負に相関する。負に相関するあるモジュールは、CX3CL1遺伝子モジュールであり、これは、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、および/またはTOLLIPからなる。機能的には、このモジュールには、補体調節およびMAPK経路シグナル伝達の要素が含まれる。アデノシン複合遺伝子発現モジュールと負に相関する第2の遺伝子モジュールは、成長因子モジュールであり、これは、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、およびVEGFAからなる。機能的には、このモジュールは、FGFR、EGFR、NGF、およびERBB2によるシグナル伝達が強化されているReactome経路データベースによって特徴付けられる。
【0167】
実施例5:アデノシン調節遺伝子の高ベースライン発現を伴う腎腫瘍で観察されたアテゾリズマブと組み合わせたCPI-444治療による腫瘍退縮
腎癌患者を、CPI-444およびアテゾリズマブで治療し、腫瘍サイズにおける変化を測定した。高いCCL20および低いCX3CL1血漿タンパク質レベルを有する患者は、CPI-444およびアテゾリズマブによる治療に応答する可能性が高かった(図8A)。腫瘍が高い複合遺伝子発現スコアを示した4人の患者は、治療後に腫瘍サイズにおける減少を示したが、腫瘍退縮は、低い複合遺伝子発現スコアを有する腫瘍を有する患者においては観察されなかった(図8Bおよび8C)。
【0168】
同様に、IL6(図9A)およびIL8(図9B)のベースライン血漿タンパク質レベルは、治療後に腫瘍サイズにおける減少を有する患者においてはより高かった。これらの2つのサイトカインの血漿レベルは、治療後に腫瘍サイズにおける減少を有する患者において、治療(4週間)後に減少した(図10A、10B、および10C)。
【0169】
実施例6:CD68およびCD163の発現は、腎癌におけるアデノシン調節遺伝子の発現と相関する
CD68の遺伝子発現およびアデノシンシグネチャー遺伝子モジュールにおける遺伝子の発現は、治療前のRCCサンプル(図11A)および市販の腎癌サンプル(図11B)で評価された固形腫瘍で高度に相関する。
【0170】
同様に、CD163の遺伝子発現およびアデノシンシグネチャー遺伝子モジュールにおける遺伝子の発現は、治療前のRCCサンプル(図12A)および市販の腎癌サンプル(図12B)で評価された固形腫瘍で高度に相関する。
【0171】
図11Cおよび12Cは、CD68およびCD163のベースライン発現を伴う腫瘍におけるCPI-444およびアテゾリズマブによる治療に対する腫瘍応答を示す。腫瘍内の高いCD68または高いCD163遺伝子レベルを有する患者は、CD68またはCD163の低いレベルを有する患者よりもアテゾリズマブと組み合わせたCPI-444による治療に応答する可能性が高かった。
【0172】
結論
アデノシンレベルによって調節される遺伝子のサブセットの発現は、RCCにおけるCPI-444/アテゾリズマブの同時治療を伴う進行中のPh1/1b試験における腫瘍退縮と相関する。遺伝子のサブセットの高い発現を有する患者は、低い発現を有する患者よりも腫瘍退縮を有する可能性が高かった。A2ARアゴニストは、MDSCおよび単球/マクロファージ生物学の免疫抑制メディエーターによって支配された特定の遺伝子シグネチャーを誘導する。CPI-444/アテゾリズマブの同時治療によるこれらの遺伝子およびタンパク質の阻害は、治療を受けた患者の腫瘍生検でインビトロおよびインビボで観察される。これらの遺伝子およびタンパク質は、高レベルのアデノシンを有する患者を識別し、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン産生またはシグナル伝達に拮抗する薬剤による治療に応答する可能性が最も高い患者を選択するための患者選択のためのバイオマーカーとして使用することができる。
【0173】
実施例7:複数の癌型における遺伝子発現とアデノシン調節遺伝子の発現との相関
8つのアデノシン誘導免疫関連遺伝子(IL1B、PTGS2、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8)の発現は、CPI-444のPh1/1b臨床試験からの患者腫瘍サンプル中の検出可能なレベルで発現されたため、アデノシン調節遺伝子として選択された。遺伝子発現複合スコア(「AdenoSig」)は、各遺伝子成分のカウントのLog2値の平均値として計算された。Ph1/1b試験で評価された全てのRCC患者のAdenoSigの分布が判定され、最適なカットオフは、AdenoSigの低い発現を有する患者と高い発現を有する患者を区別するために選択された。
次に、AdenoSigの発現は、癌ゲノムアトラス(TCGA)で公的に入手可能な腫瘍遺伝子発現データから計算された。腫瘍型内および腫瘍型全体のAdenoSigの有病率を、図13に示す。
【0174】
AdenoSigを構成するように選択された8つの遺伝子に加えて、追加の遺伝子が生物学的に共調節され、AdenoSigに組み込まれるか、AdenoSigの代理として機能し得る。相関遺伝子を識別するために、31の腫瘍型について、TCGAで表される約20,000個の遺伝子全てが、AdenoSigと相関した(スピアマン相関)。各腫瘍型内で、AdenoSigと最も相関の高い上位2%の遺伝子が、識別された。次いで、各遺伝子について、所与の遺伝子が全ての遺伝子相関の上位2%にある腫瘍型の数が、判定された。31の腫瘍型のうちの少なくとも15の腫瘍型について、AdenoSigとの相関の上位2%にあった遺伝子、つまり、これらの遺伝子はAdenoSigと広く相関し、同じ生物学的プロセスの一部である可能性が高いことを、表7に示す。したがって、これらの遺伝子の発現は、AdenoSigと同様の患者を識別し、アデノシンシグネチャスコアを計算するために使用される代替遺伝子のセットとして潜在的に使用され得る。遺伝子名は、TCGAデータベースに基づく。www.cancer.gov/about-nci/organization/ccg/research/structural-genomics/tcgaでアクセスされ、例えば、Weinstein et al.,Nature Genetics volume 45,pages 1113-1120(2013)(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)も参照されたいも参照されたい。
【表7-1】
【表7-2】
【0175】
AdenoSigと相関する遺伝子を識別する際には、代替の方法を利用し得ることを認識するべきである。例えば、31の腫瘍型のうちの少なくとも15の腫瘍型に現れるAdenoSigと最も高く相関する遺伝子の上位2%を識別する代わりに、閾値は、少なくとも14/31腫瘍型でAdenoSigと相関する上位3%の遺伝子を選択するために調節され得る。表8を参照のこと。あるいは、遺伝子は、TCGAの31の腫瘍型のうちの少なくとも15の腫瘍型で、少なくとも0.5のAdenoSigとのスピアマン相関値を有することによって選択され得る。表9を参照のこと。
【表8-1】
【表8-2】
【表8-3】
【表8-4】
【表9】
参考文献
1.Highfill et al.“Disruption of CXCR2-Mediated MDSC Tumor Trafficking Enhances Anti-PD1 Efficacy,” Cancer
2.Katoh et al.,“CXCR2-Expressing Myeloid-Derived Suppressor Cells are Essential to Protein Colitis-Associated Tumorigenesis,” Cancer Cell
3.Steele et al.,“CXCR2 Inhibition Profoundly Suppresses Metastases and Augments Immunotherapy in Pancreatic Ductal Adenocarcinoma,” Cancer Cell
4.Chen et al.,“CD38-Mediated Immunosuppression as a Mechanism of Tumor Cell Escape from PD-1/PD-L1 Blockade,” Cancer Discovery 8(9);1156-75(2018)._
5.McDermott et al.,“Clinical activity and molecular correlates of response to atezolizumab alone or in combination with bevacizumab versus sunitinib in renal cell carcinoma,” Nature Medicine 24,pages749-757(2018)._
6.Willingham S,et al.Identification of Adenosine Pathway Genes Associated with Response to Therapy with the Adenosine Receptor Antagonist CPI-444.European Society for Medical Oncology poster presentation.Munich,Germany,2018.
【0176】
実施形態
実施形態1.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0177】
実施形態2.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態1の方法。
【0178】
実施形態3.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態2の方法。
【0179】
実施形態4.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態1の方法。
【0180】
実施形態5.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態4の方法。
【0181】
実施形態6.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態1~5のいずれか1つの方法。
【0182】
実施形態7.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態1~5のいずれか1つの方法。
【0183】
実施形態8.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態7の方法。
【0184】
実施形態9.対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む、実施形態1~8のいずれか1つの方法。
【0185】
実施形態10.CXCR2阻害剤が、AZD5069、抗CXCR2抗体、およびナバリキシンから選択される、実施形態9の方法。
【0186】
実施形態11.1つ以上の遺伝子が、CCL20およびCX3CL1を含む、実施形態1~10のいずれか1つの方法。
【0187】
実施形態12.生物学的サンプル中のCCL20発現が、対照よりも高く、生物学的サンプル中のCX3CL1発現が、対照よりも低い、実施形態11の方法。
【0188】
実施形態13.1つ以上の遺伝子が、IL6を含む、実施形態1~12のいずれか1つの方法。
【0189】
実施形態14.生物学的サンプル中のIL6発現が、対照よりも高い、実施形態13の方法。
【0190】
実施形態15.1つ以上の遺伝子が、IL8を含む、実施形態1~14のいずれか1つの方法。
【0191】
実施形態16.生物学的サンプル中のIL8発現が、対照よりも高い、実施形態15の方法。
【0192】
実施形態17.1つ以上の遺伝子が、CD68を含む、実施形態1~16のいずれか1つの方法。
【0193】
実施形態18.1つ以上の遺伝子が、CD163を含む、実施形態1~16のいずれか1つの方法。
【0194】
実施形態19.遺伝子が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態1~10のいずれか1つの方法。
【0195】
実施形態20.遺伝子が、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される、実施形態19の方法。
【0196】
実施形態21.遺伝子が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
【0197】
実施形態22.遺伝子が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態21の方法。
【0198】
実施形態23.遺伝子が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、実施形態1~10のいずれか1つの方法。
【0199】
実施形態24.遺伝子が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態1~10のいずれか1つの方法。
【0200】
実施形態25.他の遺伝子の発現が、検出されない、実施形態1~24のいずれか1つの方法。
【0201】
実施形態26.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態1~25のいずれか1つの方法。
【0202】
実施形態27.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態26の方法。
【0203】
実施形態28.遺伝子発現が、RNAシーケンシング、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態1~27のいずれか1つの方法。
【0204】
実施形態29.癌におけるCD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルを判定することをさらに含む、実施形態1~28のいずれか1つの方法。
【0205】
実施形態30.CD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルが、免疫組織化学によって判定される、実施形態29の方法。
【0206】
実施形態31.癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出するための方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、TREM2、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択され、
対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0207】
実施形態32.1つ以上の遺伝子が、IL6を含む、実施形態31の方法。
【0208】
実施形態33.1つ以上の遺伝子が、IL8を含む、実施形態31または32の方法。
【0209】
実施形態34.遺伝子が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態31の方法。
【0210】
実施形態35.遺伝子が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、実施形態31の方法。
【0211】
実施形態36.1つ以上の遺伝子が、CD68を含む、実施形態31~35のいずれか1つの方法。
【0212】
実施形態37.1つ以上の遺伝子が、CD163を含む、実施形態31~35のいずれか1つの方法。
【0213】
実施形態38.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態31~37のいずれか1つの方法。
【0214】
実施形態39.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態38の方法。
【0215】
実施形態40.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態31~35のいずれか1つの方法。
【0216】
実施形態41.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態40の方法。
【0217】
実施形態42.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態31~41のいずれか1つの方法。
【0218】
実施形態43.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態31~41のいずれか1つの方法。
【0219】
実施形態44.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態43の方法。
【0220】
実施形態45.対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態31~44のいずれか1つの方法。
【0221】
実施形態46.他の遺伝子の発現が、検出されない、実施形態31~45のいずれか1つの方法。
【0222】
実施形態47.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態31~46のいずれか1つの方法。
【0223】
実施形態48.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態47の方法。
【0224】
実施形態49.遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態31~48のいずれか1つの方法。
【0225】
実施形態50.癌におけるCD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルを判定することをさらに含む、実施形態31~49のいずれか1つの方法。
【0226】
実施形態51.CD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルが、免疫組織化学によって判定される、実施形態50の方法。
【0227】
実施形態52.癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出するための方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、
対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0228】
実施形態53.遺伝子が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態52の方法。
【0229】
実施形態54.遺伝子が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態52の方法。
【0230】
実施形態55.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態52~54のいずれか1つの方法。
【0231】
実施形態56.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態55の方法。
【0232】
実施形態57.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態52~56のいずれか1つの方法。
【0233】
実施形態58.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態57の方法。
【0234】
実施形態59.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態52~58のいずれか1つの方法。
【0235】
実施形態60.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態52~58のいずれか1つの方法。
【0236】
実施形態61.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態60に記載の方法。
【0237】
実施形態62.対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態52~61のいずれか1つの方法。
【0238】
実施形態63.他の遺伝子の発現が、検出されない、実施形態52~62のいずれか1つの方法。
【0239】
実施形態64.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態52~63のいずれか1つの方法。
【0240】
実施形態65.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態64の方法。
【0241】
実施形態66.遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態52~65のいずれか1つの方法。
【0242】
実施形態67.アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を識別する方法であって、当該対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM2から選択され、
対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0243】
実施形態68.1つ以上の遺伝子が、IL6を含む、実施形態67の方法。
【0244】
実施形態69.1つ以上の遺伝子が、IL8を含む、実施形態67の方法。
【0245】
実施形態70.生物学的サンプル中のIL8発現が、対照よりも低い、実施形態15の方法。
【0246】
実施形態71.遺伝子が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、およびTNFSF18から選択される、実施形態67の方法。
【0247】
実施形態72.遺伝子が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態67の方法。
【0248】
実施形態73.1つ以上の遺伝子が、CD68を含む、実施形態67の方法。
【0249】
実施形態74.1つ以上の遺伝子が、CD163を含む、実施形態67の方法。
【0250】
実施形態75.癌におけるCD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルを判定することをさらに含む、実施形態67~74のいずれか1つの方法。
【0251】
実施形態76.CD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルが、免疫組織化学によって判定される、実施形態75の方法。
【0252】
実施形態77.アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を識別する方法であって、当該対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、
対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0253】
実施形態78.遺伝子が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態77の方法。
【0254】
実施形態79.遺伝子が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態77の方法。
【0255】
実施形態80.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態67~79のいずれか1つの方法。
【0256】
実施形態81.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態80の方法。
【0257】
実施形態82.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態67~81のいずれか1つの方法。
【0258】
実施形態83.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態82の方法。
【0259】
実施形態84.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態67~83のいずれか1つの方法。
【0260】
実施形態85.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態67~83のいずれか1つの方法。
【0261】
実施形態86.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態85の方法。
【0262】
実施形態87.対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態67~86のいずれか1つの方法。
【0263】
実施形態88.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM21から選択され、対照よりも高い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0264】
実施形態89.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態88の方法。
【0265】
実施形態90.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態89の方法。
【0266】
実施形態91.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態88の方法。
【0267】
実施形態92.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態88~91のいずれか1つの方法。
【0268】
実施形態93.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態88~91のいずれか1つの方法。
【0269】
実施形態94.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態93の方法。
【0270】
実施形態95.1つ以上の遺伝子が、IL6を含む、実施形態88~94のいずれか1つの方法。
【0271】
実施形態96.1つ以上の遺伝子が、IL8を含む、実施形態88~95のいずれか1つの方法。
【0272】
実施形態97.遺伝子が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態88~94のいずれか1つの方法。
【0273】
実施形態98.遺伝子が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、およびTNFSF18から選択される、実施形態88~94のいずれか1つの方法。
【0274】
実施形態99.1つ以上の遺伝子が、CD68を含む、実施形態88~98のいずれか1つの方法。
【0275】
実施形態100.1つ以上の遺伝子が、CD163を含む、実施形態88~98のいずれか1つの方法。
【0276】
実施形態101.他の遺伝子の発現が、検出されない、実施形態88~100のいずれか1つの方法。
【0277】
実施形態102.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態88~101のいずれか1つの方法。
【0278】
実施形態103.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態102の方法。
【0279】
実施形態104.遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態88~103のいずれか1つの方法。
【0280】
実施形態105.対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態88~104のいずれか1つの方法。
【0281】
実施形態106.癌におけるCD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルを判定することをさらに含む、実施形態88~105のいずれか1つの方法。
【0282】
実施形態107.CD68タンパク質レベルおよび/またはCD163タンパク質レベルが、免疫組織化学によって判定される、実施形態106の方法。
【0283】
実施形態108.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、遺伝子が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上の遺伝子の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0284】
実施形態109.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態108の方法。
【0285】
実施形態110.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態109の方法。
【0286】
実施形態111.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態108の方法。
【0287】
実施形態112.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態108~111のいずれか1つの方法。
【0288】
実施形態113.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態108~111のいずれか1つの方法。
【0289】
実施形態114.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態113の方法。
【0290】
実施形態115.遺伝子が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態108~114のいずれか1つの方法。
【0291】
実施形態116.遺伝子が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態108~114のいずれか1つの方法。
【0292】
実施形態117.他の遺伝子の発現が、検出されない、実施形態108~116のいずれか1つの方法。
【0293】
実施形態118.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態108~117のいずれか1つの方法。
【0294】
実施形態119.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態118の方法。
【0295】
実施形態120.遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態108~119のいずれか1つの方法。
【0296】
実施形態121.対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態108~120のいずれか1つの方法。
【0297】
実施形態122.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上の遺伝子の減少した発現レベル、ならびに/あるいはCD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/もしくはTREM21から選択される1つ以上の遺伝子の増加した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0298】
実施形態123.1つ以上の遺伝子が、IL6を含む、実施形態122の方法。
【0299】
実施形態124.1つ以上の遺伝子が、IL8を含む、実施形態122の方法。
【0300】
実施形態125.1つ以上の遺伝子の発現レベルが、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、ハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって決定された、実施形態122の方法。
【0301】
実施形態126.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質が、CD68、CD163、LBP、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0302】
実施形態127.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態126の方法。
【0303】
実施形態128.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態127の方法。
【0304】
実施形態129.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態126の方法。
【0305】
実施形態130.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態126~129のいずれか1つの方法。
【0306】
実施形態131.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態126~129のいずれか1つの方法。
【0307】
実施形態132.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態131の方法。
【0308】
実施形態133.1つ以上のタンパク質が、CD163を含む、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0309】
実施形態134.1つ以上のタンパク質が、IL8を含む、実施形態126~133のいずれか1つの方法。
【0310】
実施形態135.1つ以上のタンパク質が、CCL20およびCX3CL1を含む、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0311】
実施形態136.生物学的サンプル中のCCL20の発現レベルが、対照よりも高く、生物学的サンプル中のCX3CL1の発現レベルが、対照よりも低い、実施形態133の方法。
【0312】
実施形態137.タンパク質が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0313】
実施形態138.タンパク質が、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、SERPINB2、IL8、および/またはIL-1βから選択される、実施形態133の方法。
【0314】
実施形態139.タンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、および/またはTBX21から選択される、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0315】
実施形態140.タンパク質が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態139の方法。
【0316】
実施形態141.タンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0317】
実施形態142.タンパク質が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0318】
実施形態143.1つ以上のタンパク質が、CD68を含む、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0319】
実施形態144.1つ以上のタンパク質が、CD163を含む、実施形態126~132のいずれか1つの方法。
【0320】
実施形態145.他のタンパク質の発現が、検出されない、実施形態126~144のいずれか1つの方法。
【0321】
実施形態146.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、免疫細胞から選択される、実施形態126~145のいずれか1つの方法。
【0322】
実施形態147.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態146の方法。
【0323】
実施形態148.生物学的サンプルが、血液サンプルである、実施形態146の方法。
【0324】
実施形態149.タンパク質発現が、ELISAによって測定される、実施形態126~148のいずれか1つの方法。
【0325】
実施形態150.タンパク質発現が、免疫組織化学によって測定される、実施形態126~148のいずれか1つの方法。
【0326】
実施形態151.癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出するための方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM2から選択され、
対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0327】
実施形態152.1つ以上のタンパク質が、IL6を含む、実施形態151の方法。
【0328】
実施形態153.1つ以上のタンパク質が、IL8を含む、実施形態151の方法。
【0329】
実施形態154.タンパク質が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態151の方法。
【0330】
実施形態155.タンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、実施形態151の方法。
【0331】
実施形態156.1つ以上のタンパク質が、CD68を含む、実施形態151の方法。
【0332】
実施形態157.1つ以上のタンパク質が、CD163を含む、実施形態151の方法。
【0333】
実施形態158.癌を有する、または癌を有する疑いのある対象における1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出するための方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出するすることであって、タンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、
対照よりも低い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0334】
実施形態159.タンパク質が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態158の方法。
【0335】
実施形態160.タンパク質が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態158の方法。
【0336】
実施形態161.アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を識別する方法であって、当該対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM2から選択され、
対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0337】
実施形態162.1つ以上のタンパク質が、IL6を含む、実施形態161の方法。
【0338】
実施形態163.1つ以上のタンパク質が、IL8を含む、実施形態161の方法。
【0339】
実施形態164.タンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、実施形態161の方法。
【0340】
実施形態165.1つ以上のタンパク質が、CD68を含む、実施形態161の方法。
【0341】
実施形態166.1つ以上のタンパク質が、CD163を含む、実施形態161の方法。
【0342】
実施形態167.アデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために対象を識別する方法であって、当該対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、
対照よりも低い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0343】
実施形態168.タンパク質が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態167の方法。
【0344】
実施形態169.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質が、CD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/またはTREM2から選択され、対照よりも高い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0345】
実施形態170.1つ以上のタンパク質が、IL6を含む、実施形態169の方法。
【0346】
実施形態171.1つ以上のタンパク質が、IL8を含む、実施形態169の方法。
【0347】
実施形態172.タンパク質が、CCL2、CCL3、CCL7、CD300E、CD93、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL8、ECEL1、HAS1、IL-1β、IL8、IL23、INHBA、PADI2、PID1、PTGS2、SCL747、SERPINB2、ST6GALNAC2、および/またはTHBS1から選択される、実施形態169の方法。
【0348】
実施形態173.タンパク質が、BIRC5、BST1、C4BPA、CARD11、CCL11、CDK1、CLEC5A、CXCL1、CXCL2、CXCL6、LIF、PTGS2、SAA1、SLC11A1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C1R、C1S、C2、CCL20、CCL8、CD14、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IL8、IRAK4、LY96、LYN、PLAUR、RIPK2、STAT2、STAT3、TLR5、TNFSF14、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCL3、CXCL5、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、および/またはTNFSF18から選択される、実施形態169の方法。
【0349】
実施形態174.1つ以上のタンパク質が、CD68を含む、実施形態169の方法。
【0350】
実施形態175.1つ以上のタンパク質が、CD163を含む、実施形態169の方法。
【0351】
実施形態176.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出することであって、タンパク質が、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/またはVEGFAから選択され、対照よりも低い1つ以上のタンパク質の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0352】
実施形態177.タンパク質が、EHF、FUT7、および/またはOST4から選択される、実施形態176の方法。
【0353】
実施形態178.タンパク質が、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CDH1、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、MIF、PPARG、RORA、RORC、SPA17、STAT5B、TLR3、および/またはTOLLIPから選択される、実施形態176の方法。
【0354】
実施形態179.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の、CCL24、CCNE1、EHF、FUT7、GALM、GBP6、IL5、LAP3、MRPL11、OST4、WDR83OS、TBX21、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、NOTCH1、NRP1、PRKCE、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、CD36、CDH1、MIF、RORA、TLR3、および/もしくはVEGFAから選択される1つ以上のタンパク質の減少した発現レベル、ならびに/あるいはCD68、CD163、LBP、CCL2、CCL3、CCL7、CD14、CD300E、CD86、CD93、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL6、IL8、INHBA、LAYN、LOC100505585、NID1、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、S100A8、SAA1、TFRC、TLR5、TNFSF14、BIRC5、BST1、CARD11、CDK1、TNFRSF11A、TREM1、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、および/もしくはTREM21から選択される1つ以上のタンパク質の増加した発現レベルを有するとしての患者の識別を受容することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0355】
実施形態180.1つ以上のタンパク質が、IL6を含む、実施形態179の方法。
【0356】
実施形態181.1つ以上のタンパク質が、IL8を含む、実施形態179の方法。
【0357】
実施形態182.CCL20の発現レベルが、対照よりも高く、CX3CL1の発現レベルが、対照よりも低い、実施形態179の方法。
【0358】
実施形態183.他のタンパク質の発現が、検出されない、実施形態151~180のいずれか1つの方法。
【0359】
実施形態184.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、免疫細胞から選択される、実施形態151~180のいずれか1つの方法。
【0360】
実施形態185.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態184の方法。
【0361】
実施形態186.生物学的サンプルが、血液サンプルである、実施形態184の方法。
【0362】
実施形態187.タンパク質発現が、ELISAによって測定される、実施形態151~186のいずれか1つの方法。
【0363】
実施形態188.タンパク質発現が、免疫組織化学によって測定される、実施形態151~186のいずれか1つの方法。
【0364】
実施形態189.対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、集団における平均発現レベルである、実施形態151~187のいずれか1つの方法。
【0365】
実施形態190.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態151~189のいずれか1つの方法。
【0366】
実施形態191.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態190の方法。
【0367】
実施形態192.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態151~189のいずれか1つの方法。
【0368】
実施形態193.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態151~192のいずれか1つの方法。
【0369】
実施形態194.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態151~192のいずれか1つの方法。
【0370】
実施形態195.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態194の方法。
【0371】
実施形態196.癌を有する、または癌を有する疑いのある対象におけるCD68および/またはCD163の発現レベルを検出するための方法であって、
a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
b)生物学的サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを検出することと、
c)サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを、好適な対照中のCD68および/またはCD163の発現レベルと比較することとであって、好適な対照中の発現レベルよりも高い生物学的サンプル中の発現レベルは、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、比較することと、を含む、方法。
【0372】
実施形態197.CD68タンパク質のレベルが、検出される、実施形態196の方法。
【0373】
実施形態198.CD68遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態196の方法。
【0374】
実施形態199.CD163タンパク質のレベルが、検出される、実施形態196の方法。
【0375】
実施形態200.CD163遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態196の方法。
【0376】
実施形態201.タンパク質レベルが、免疫組織化学を使用して検出される、実施形態197または199の方法。
【0377】
実施形態202.サンプル中の1つ以上の追加の遺伝子の発現レベルを検出することをさらに含む、実施形態196~201のいずれか1つの方法。
【0378】
実施形態203.1つ以上の追加の遺伝子が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、実施形態202の方法。
【0379】
実施形態204.サンプル中の1つ以上の追加のタンパク質の発現レベルを検出することをさらに含む、実施形態196~200のいずれか1つの方法。
【0380】
実施形態205.1つ以上の追加の遺伝子が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、実施形態204の方法。
【0381】
実施形態206.他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、実施形態196~205のいずれか1つの方法。
【0382】
実施形態207.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態196~206のいずれか1つの方法。
【0383】
実施形態208.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態207の方法。
【0384】
実施形態209.遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態196~208のいずれか1つの方法。
【0385】
実施形態210.好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態196~209のいずれか1つの方法。
【0386】
実施形態211.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態196~210のいずれか1つの方法。
【0387】
実施形態212.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態211の方法。
【0388】
実施形態213.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態196~210のいずれか1つの方法。
【0389】
実施形態214.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態196~213のいずれか1つの方法。
【0390】
実施形態215.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態196~214のいずれか1つの方法。
【0391】
実施形態216.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態215の方法。
【0392】
実施形態217.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを検出することと、
(c)対象に、有効量のアデノシン経路阻害剤ならびに有効量のPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0393】
実施形態218.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態217の方法。
【0394】
実施形態219.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態218の方法。
【0395】
実施形態220.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態217の方法。
【0396】
実施形態221.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態220の方法。
【0397】
実施形態222.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態217~221のいずれか1つの方法。
【0398】
実施形態223.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態217~221のいずれか1つの方法。
【0399】
実施形態224.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態223の方法。
【0400】
実施形態225.対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む、実施形態217~224のいずれか1つの方法。
【0401】
実施形態226.CXCR2阻害剤が、AZD5069、抗CXCR2抗体、およびナバリキシンから選択される、実施形態225の方法。
【0402】
実施形態227.CD68タンパク質のレベルが、検出される、実施形態217~226のいずれか1つの方法。
【0403】
実施形態228.CD68遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態217~226のいずれか1つの方法。
【0404】
実施形態229.CD163タンパク質のレベルが、検出される、実施形態217~226のいずれか1つの方法。
【0405】
実施形態230.CD163遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態217~226のいずれか1つの方法。
【0406】
実施形態231.タンパク質レベルが、免疫組織化学を使用して検出される、実施形態227または229の方法。
【0407】
実施形態232.サンプル中の1つ以上の追加の遺伝子の発現レベルを検出することをさらに含む、実施形態217~231のいずれか1つの方法。
【0408】
実施形態233.1つ以上の追加の遺伝子が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、実施形態232の方法。
【0409】
実施形態234.サンプル中の1つ以上の追加のタンパク質の発現レベルを検出することをさらに含む、実施形態217~233のいずれか1つの方法。
【0410】
実施形態235.1つ以上の追加の遺伝子が、CD68、CD163、BIRC5、BST1、CARD11、CCL2、CCL3、CCL7、CCL24、CCNE1、CD14、CD300E、CD86、CD93、CDK1、CLEC5A、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、DFNA5、ECEL1、EPB41L3、EHF、FUT7、GALM、GBP6、GPR157、HAS1、IL1A、IL-1β、IL23、IL24、IL5、IL6、IL8、INHBA、LAP3、LAYN、LOC100505585、MRPL11、NID1、OST4、PADI2、PID1、PLAUR、PPBP、PTGS2、RHCG、SERPINB2、SLC11A1、SLC7A7、SPON1、ST6GALNAC2、TBX21、THBS1、C1R、C1S、C4BPA、CCL11、CCL20、CXCL16、CXCL2、HAMP、HSD11B1、ITGAM、LIF、SAA1、TFRC、TLR5、TNFRSF11A、TNFSF14、TREM1、TREM2、TTK、ADA、BCL6、C2、CCL8、CEBPB、CFD、CSF1、CSF2RB、CXCR4、FCGR2A、IFI16、IRAK4、LY96、LYN、RIPK2、STAT2、STAT3、TNFSF4、ALCAM、C9、CCR6、CEACAM6、CT45A1、CXCR1、CXCR2、DMBT1、FOXJ1、ITCH、LBP、MAP2K2、PRAME、PSMD7、TNFSF18、APP、ATG10、BCL2、CCL15、CD24、CD46、CD59、CREB5、CX3CL1、CXCL14、CYFIP2、DEFB1、DPP4、ECSIT、EPCAM、IFIT1、IGF1R、ITGA6、ITGB3、MAP2K4、MAPK1、MASP1、PPARG、RORC、SPA17、STAT5B、TOLLIP、AKT3、BMI1、CD164、CD34、CD36、CDH1、CDH5、CREB1、DOCK9、ENG、HMGB1、ITGA1、JAM3、MAF、MAPK3、MAPK8、MCAM、MFGE8、MIF、NOTCH1、NRP1、PRKCE、RORA、TLR3、SMAD2、TAL1、THY1、TNFSF12、TRAF6、TXNIP、VEGFA、S100A8、および/またはWDR83OSから選択される、実施形態234の方法。
【0411】
実施形態236.他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、実施形態217~235のいずれか1つの方法。
【0412】
実施形態237.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態217~236のいずれか1つの方法。
【0413】
実施形態238.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態237の方法。
【0414】
実施形態239._遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態217~238のいずれか1つの方法。
【0415】
実施形態240.
(c)サンプル中のCD68および/またはCD163の発現レベルを、好適な対照中のCD68および/またはCD163の発現レベルと比較することをさらに含む、実施形態217~239のいずれか1つの方法。
【0416】
実施形態241.好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態240の方法。
【0417】
実施形態242.PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を識別する方法であって、当該対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)CD68および/またはCD163の発現レベルを検出することであって、
好適な対照よりも高いCD68および/またはCD163の発現レベルが、当該対象がアデノシン経路阻害剤ならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0418】
実施形態243.好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態242の方法。
【0419】
実施形態244.CD68タンパク質のレベルが、検出される、実施形態242または243の方法。
【0420】
実施形態245.CD68遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態242または243の方法。
【0421】
実施形態246.CD163タンパク質のレベルが、検出される、実施形態242または243の方法。
【0422】
実施形態247.CD163遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態242または243の方法。
【0423】
実施形態248.癌を有する対象を治療する方法であって、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することと、
(c)対象に、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせた有効量のアデノシン経路阻害剤を投与し、それにより癌を治療することと、を含む、方法。
【0424】
実施形態249.アデノシン経路阻害剤が、A2A受容体(ADORA2A)アンタゴニストである、実施形態248の方法。
【0425】
実施形態250.ADORA2Aアンタゴニストが、CPI-444である、実施形態249の方法。
【0426】
実施形態251.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼである、実施形態249の方法。
【0427】
実施形態252.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態251の方法。
【0428】
実施形態253.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態248~252のいずれか1つの方法。
【0429】
実施形態254.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態248~252のいずれか1つの方法。
【0430】
実施形態255.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態254の方法。
【0431】
実施形態256.対象に、CXCR2阻害剤を投与することをさらに含む、実施形態248~255のいずれか1つの方法。
【0432】
実施形態257.CXCR2阻害剤が、AZD5069、抗CXCR2抗体、およびナバリキシンから選択される、実施形態256の方法。
【0433】
実施形態258.
(d)サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現レベルを、好適な対照中の1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較することをさらに含む、実施形態248~257のいずれか1つの方法。
【0434】
実施形態259.好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態258の方法。
【0435】
実施形態260.PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための対象を識別する方法であって、当該対象が、癌を有するか、または癌を有する疑いがあり、
(a)対象から生物学的サンプルを得ることと、
(b)生物学的サンプル中の、ACTBL2、ADAM8、ALOX5AP、ANXA2P2、AQP9、AREG、ARHGAP9、BCL2A1、BCL3、BDKRB2、BIRC3、C10orf55、C15orf48、C19orf59、C1orf38、C1R、C1S、C3、C5AR1、C8orf4、CASP4、CCL18、CCL2、CCL20、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL4L2、CCL7、CCL8、CCR1、CD14、CD300A、CD300E、CD300LB、CD53、CD69、CD86、CDCP1、CEACAM3、CFB、CLEC4A、CLEC4D、CLEC4E、CLEC5A、CLEC7A、CSF2、CSF2RB、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、CXorf21、CYR61、CYTH4、CYTIP、DAPP1、DUSP1、DUSP5、EGR3、EMP1、EMR2、EMR3、EREG、F3、FCAR、FCER1G、FCGR2A、FCGR2B、FCGR3B、FFAR2、FGR、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GLIPR1、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、GPRC5A、HAS1、HBEGF、HCK、HK3、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1R2、IL1RL1、IL1RN、IL4R、IL6、IL7R、IL8、JUNB、KLF6、LAMC2、LCP2、LIF、LILRA5、LILRA6、LILRB2、LILRB3、LRG1、LYN、MAFF、MAP3K8、MCL1、MEFV、MMP1、MMP12、MMP3、MMP7、MNDA、MYO1G、NAMPT、NCF2、NCF4、NCOA7、NFE2、NFKBIZ、NLRP3、NNMT、OBFC2A、OSM、OSMR、P2RY6、PF4V1、PHLDA1、PI3、PLAU、PLAUR、PLEK、PLK3、PPBP、PPP1R15A、PRDM1、PTGS2、PTPN22、RARRES1、RASGRP4、RGS1、RGS2、RND1、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAA4、SAMSN1、SAT1、SELE、SERPINA1、SERPINB2、SERPINB4、SERPINB7、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A14、SLC2A3、SNAI1、SOCS3、SOD2、SPI1、SRGN、STX11、TDO2、TGM2、THBS1、TLR2、TNF、TNFAIP2、TNFAIP3、TNFAIP6、TNIP3、TREM1、VNN1、VNN2、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを検出することであって、
好適な対照よりも高い発現レベルは、当該対象がPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤と組み合わせたアデノシン経路阻害剤による治療のための候補者であることを示す、検出することと、を含む、方法。
【0436】
実施形態261.好適な対照が、健常な対象からのサンプル、非癌性組織からのサンプル、または集団における平均発現レベルである、実施形態260の方法。
【0437】
実施形態262.アデノシン経路阻害剤が、CD73アンタゴニスト、CD38アンタゴニスト、CD39アンタゴニスト、またはアデノシンデアミナーゼであるである、実施形態260またはの方法。
【0438】
実施形態263.CD73アンタゴニストが、抗CD73抗体である、実施形態262の方法。
【0439】
実施形態264.PD-1阻害剤が、投与される、実施形態260~263のいずれか1つの方法。
【0440】
実施形態265.PD-L1阻害剤が、投与される、実施形態260~264のいずれか1つの方法。
【0441】
実施形態266.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブである、実施形態265の方法。
【0442】
実施形態267.1つ以上の遺伝子が、ALOX5AP、AQP9、BCL2A1、BCL3、BIRC3、C15orf48、C19orf59、C5AR1、CCL2、CCL20、CCL3、CCL4、CCL7、CD300A、CD300E、CEACAM3、CFB、CLEC5A、CLEC7A、CSF3、CSF3R、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCR1、CXCR2、EMR3、EREG、FCAR、FCGR3B、FFAR2、FOS、FOSL1、FPR1、FPR2、G0S2、GNA15、GPR109A、GPR109B、GPR183、GPR84、GPR97、HBEGF、ICAM1、IER3、IL10、IL1A、IL1B、IL1RN、IL6、IL8、JUNB、LIF、LILRA5、MAP3K8、MEFV、MNDA、NAMPT、NCOA7、NFKBIZ、NLRP3、OSM、PI3、PLAU、PLAUR、PPBP、PTGS2、RND3、S100A12、S100A8、S100A9、SAA1、SAA2、SAMSN1、SERPINB2、SERPINB8、SERPINE1、SLC11A1、SLC2A3、SOCS3、SOD2、SRGN、TNF、TNFAIP3、TNFAIP6、TREM1、VNN3、ZC3H12A、および/またはZFP36から選択される、実施形態248~266のいずれか1つの方法。
【0443】
実施形態268.1つ以上の遺伝子が、BCL2A1、CCL2、CCL20、CSF3、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、FCGR3B、FPR2、IER3、IL1B、IL6、IL8、NFKBIZ、OSM、PLAUR、PTGS2、S100A8、S100A9、SOCS3、および/またはTREM1から選択される、実施形態248~266のいずれか1つの方法。
【0444】
実施形態269.タンパク質のレベルが、検出される、実施形態248~268のいずれか1つの方法。
【0445】
実施形態270.タンパク質レベルが、免疫組織化学を使用して検出される、実施形態269の方法。
【0446】
実施形態271.遺伝子発現のレベルが、検出される、実施形態248~268のいずれか1つの方法。
【0447】
実施形態272.サンプル中の1つ以上の追加の遺伝子および/または1つ以上の追加のタンパク質の発現レベルを検出することをさらに含む、実施形態248~271のいずれか1つの方法。
【0448】
実施形態273.1つ以上の追加の遺伝子および/または1つ以上の追加のタンパク質が、表1~9の遺伝子/タンパク質から選択される、実施形態272の方法。
【0449】
実施形態274.生物学的サンプル中の発現レベルが、対照よりも高い、実施形態248~273のいずれか1つの方法。
【0450】
実施形態275.他の遺伝子またはタンパク質の発現が、検出されない、実施形態248~274のいずれか1つの方法。
【0451】
実施形態276.生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞から選択される、実施形態248~275のいずれか1つの方法。
【0452】
実施形態277.生物学的サンプルが、腫瘍生検である、実施形態276の方法。
【0453】
実施形態278.遺伝子発現が、RNA配列決定、ナノ細孔配列決定、マイクロアレイ、またはハイブリダイゼーションベースの配列決定(例えば、NanoString)によって測定される、実施形態248~277のいずれか1つの方法。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アデノシン2A受容体アンタゴニストならびにPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤による治療のために、癌を有する対象を選択する方法であって、
(a)癌を有する対象から得た生物学的サンプル中の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出する工程であって、前記遺伝子またはタンパク質はCXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、IL-1βおよびPTGS2を含む工程、および
(b)前記遺伝子またはタンパク質の発現レベルが、対照における発現レベルよりも高い場合、(i)アデノシン2A受容体アンタゴニスト、および(ii)PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、またはこれらの組み合わせによる治療対象を選択する工程
を含む、方法。
【請求項2】
工程(b)が、(i)アデノシン2A受容体アンタゴニストおよび(ii)PD-1阻害剤による治療対象を選択する工程を含み、アデノシン2A受容体アンタゴニストが、(S)-7-(5-メチルフラン-2-イル)-3-((6-(((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)メチル)ピリジン-2-イル)メチル)-3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-5-アミン)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
PD-1阻害剤が、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、またはセミプリマブである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
工程(b)が、(i)アデノシン2A受容体アンタゴニストおよび(ii)PD-L1阻害剤による治療対象を選択する工程を含み、アデノシン2A受容体アンタゴニストが、(S)-7-(5-メチルフラン-2-イル)-3-((6-(((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)メチル)ピリジン-2-イル)メチル)-3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-5-アミン)である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、またはデュルバルマブである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
癌が腎癌である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
追加の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出する工程をさらに含み、前記追加の遺伝子またはタンパク質がCD68、CD163、IL6、CCL20、CX3CL1、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり、CD68、CD163、IL6および/またはCCL20の発現レベルが、対照における発現レベルよりも高く、CX3CL1の発現レベルが、対照における発現レベルよりも低い、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
対象における癌の治療方法において使用するための、アデノシン2A受容体アンタゴニストおよび/またはPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤を含む医薬組成物であって、前記方法は、
(a)前記癌を有する対象から得た生物学的サンプル中の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出する工程であって、前記遺伝子またはタンパク質はCXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL5、CXCL6、CXCL8、IL-1βおよびPTGS2を含む工程、および
(b)前記遺伝子またはタンパク質の発現レベルが、対照における発現レベルよりも高い場合、(i)有効量のアデノシン2A受容体アンタゴニスト、および(ii)有効量のPD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、またはこれらの組み合わせを、前記対象に投与する工程
を含む、医薬組成物。
【請求項10】
工程(b)が、有効量のアデノシン2A受容体アンタゴニストおよび有効量のPD-1阻害剤を、前記対象に投与する工程を含み、アデノシン2A受容体アンタゴニストが、(S)-7-(5-メチルフラン-2-イル)-3-((6-(((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)メチル)ピリジン-2-イル)メチル)-3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-5-アミン)である、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
PD-1阻害剤が、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、またはセミプリマブである、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
工程(b)が、有効量のアデノシン2A受容体アンタゴニストおよび有効量のPD-L1阻害剤を、前記対象に投与する工程を含み、アデノシン2A受容体アンタゴニストが、(S)-7-(5-メチルフラン-2-イル)-3-((6-(((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)メチル)ピリジン-2-イル)メチル)-3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-5-アミン)である、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項13】
PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、またはデュルバルマブである、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記生物学的サンプルが、血液サンプル、腫瘍生検、または免疫細胞である、請求項9~13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
癌が腎癌である、請求項9~14のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記方法が、追加の遺伝子またはタンパク質の発現レベルを検出する工程をさらに含み、前記追加の遺伝子またはタンパク質がCD68、CD163、IL6、CCL20、CX3CL1、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり、CD68、CD163、IL6および/またはCCL20の発現レベルが、対照における発現レベルよりも高く、CX3CL1の発現レベルが、対照における発現レベルよりも低い、請求項9~15のいずれか一項に記載の医薬組成物。