(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008882
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/339 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
H01L29/76 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109144
(22)【出願日】2023-07-03
(31)【優先権主張番号】10-2022-0084620
(32)【優先日】2022-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】李 旭
(72)【発明者】
【氏名】高 聖勳
(72)【発明者】
【氏名】金 宰浩
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA05
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA02
4M118CA34
4M118CB01
4M118DA11
4M118DA18
4M118DD04
4M118FA28
4M118GC09
4M118GD07
(57)【要約】
【課題】イメージセンサを提供する。
【解決手段】分離領域によって第1方向に互いに離隔され、基板の内部に垂直に延びる2つの垂直部分、及び2つの垂直部分の上部に位置し、2つの垂直部分を互いに連結する連結部分を含むデュアル垂直ゲートと、第1方向に垂直部分の側面に配置される素子分離膜と、を含み、2つの垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、上部垂直部分の側壁と、第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、下部垂直部分の側壁と、第1方向に沿って延びた線とは、第2傾斜角をなし、第1傾斜角と第2傾斜角とは互いに異なっている、イメージセンサである。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離領域によって第1方向に互いに離隔され、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って基板の内部に延びる2つの垂直部分、及び2つの垂直部分の上部に位置し、2つの前記垂直部分を互いに連結する連結部分を含むデュアル垂直ゲートと、
前記第1方向に前記垂直部分の側面に配置される素子分離膜と、を含み、
2つの前記垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、前記上部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第2傾斜角をなし、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角とは互いに異なっている、イメージセンサ。
【請求項2】
前記分離領域は、シリコンで充填され、前記第1方向及び前記第2方向と垂直な第3方向に延びる、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第2方向に垂直な前記分離領域の断面は、長方形状を有する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第2方向に垂直な前記分離領域の断面は、長方形状を有し、前記分離領域の断面の第3方向への長さは、前記デュアル垂直ゲートの第3方向への長さより短い、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記第2方向に垂直な前記分離領域の断面は、台形状を有する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記第2方向に垂直な前記分離領域の断面は、T字状を有する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記連結部分は、2つの前記垂直部分とオーバーラップされる第1領域、及び前記第1領域を除いた残り領域である第2領域を含み、前記連結部分の前記第2領域の下面は、前記連結部分の前記第1領域の下面より高い垂直レベルに位置する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
基板と、
前記基板の上部部分に配置されたデュアル垂直ゲートと、
前記基板の内部で前記デュアル垂直ゲートの下部に配置された光電変換素子と、
前記基板の上面に平行な第1方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して配置された素子分離膜と、
前記デュアル垂直ゲートに隣接し、前記基板の上部部分に配置されたフローティング拡散領域と、を含み、
前記デュアル垂直ゲートは、
分離領域によって前記第1方向に互いに離隔され、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って前記基板の内部に延びる2つの垂直部分、及び2つの前記垂直部分の上部で2つの前記垂直部分を互いに連結する連結部分を含み、
2つの前記垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、前記上部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第2傾斜角をなし、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角とは互いに異なっている、イメージセンサ。
【請求項9】
前記下部垂直部分の側壁のうち、前記素子分離膜と隣接する側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第2傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁のうち、前記分離領域と隣接する側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第4傾斜角をなし、前記第2傾斜角と前記第4傾斜角とは互いに異なっている、請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
基板と、
前記基板の上部部分に配置されたデュアル垂直ゲートと、
前記デュアル垂直ゲートの少なくとも一部を取り囲むゲート絶縁膜と、
前記基板の内部で前記デュアル垂直ゲートの下部に配置された光電変換素子と、
前記基板の上部部分で前記基板の上面と平行な第1方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して配置された素子分離膜と、
前記デュアル垂直ゲートに隣接し、前記基板の上部部分に配置されたフローティング拡散領域と、を含み、
前記デュアル垂直ゲートは、
分離領域によって前記第1方向に互いに離隔され、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って前記基板の内部に垂直に延びる2つの垂直部分、及び2つの前記垂直部分の上部で2つの前記垂直部分を互いに連結する連結部分を含み、
2つの前記垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、前記上部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、前記第1傾斜角と相異なる第2傾斜角をなし、
前記上部垂直部分の上面は、前記素子分離膜の上面と同一垂直レベルに位置し、前記上部垂直部分の下面は、前記素子分離膜の下面と同一垂直レベルに位置し、前記上部垂直部分は、前記素子分離膜と接する、イメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、具体的には、デュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学映像を電気信号に変換させる。一般に使用されるイメージセンサには、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサと、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサ(CMOS Image Sensor:CIS)がある。そのようなイメージセンサは、二次元マトリックス形態に配置された複数のピクセルを具備し、それぞれのピクセルは、光エネルギーからイメージ信号を出力する。複数のピクセルそれぞれは、光電変換素子を介して入射された光の量に相応する光電荷を蓄積し、蓄積された光電荷に基づいてピクセル信号を出力する。最近、イメージセンサの集積度が大きく増加するにつれて、ピクセルのサイズが小さくなり、ピクセル回路の構成要素のサイズも小さくなる傾向がある。これにより、垂直ゲート構造を含むイメージセンサが開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、微細ピクセル領域にも形成可能であり、界面特性及びノイズ特性が改善され、ミスアライン(misalign)を防止することができるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の課題を解決するために、本発明の技術的思想は、分離領域によって第1方向に互いに離隔され、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って基板の内部に延びる2つの垂直部分、及び2つの垂直部分の上部に位置し、2つの前記垂直部分を互いに連結する連結部分を含むデュアル垂直ゲートと、前記第1方向に前記垂直部分の側面に配置される素子分離膜と、を含み、2つの前記垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、前記上部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第2傾斜角をなし、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角とは互いに異なっている、イメージセンサを提供する。
【0005】
前述の課題を解決するために、本発明の技術的思想は、基板と、前記基板の上部部分に配置されたデュアル垂直ゲートと、前記基板の内部で前記デュアル垂直ゲートの下部に配置された光電変換素子と、前記基板の上面に平行な第1方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して配置された素子分離膜と、前記デュアル垂直ゲートに隣接し、前記基板の上部部分に配置されたフローティング拡散領域と、を含み、前記デュアル垂直ゲートは、分離領域によって前記第1方向に互いに離隔され、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って前記基板の内部に延びる2つの垂直部分、及び2つの前記垂直部分の上部で2つの前記垂直部分を互いに連結する連結部分を含み、2つの前記垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、前記上部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第2傾斜角をなし、前記第1傾斜角と前記第2傾斜角とは互いに異なっている、イメージセンサを提供する。
【0006】
前述の課題を解決するために、本発明の技術的思想は、基板と、前記基板の上部部分に配置されたデュアル垂直ゲートと、前記デュアル垂直ゲートの少なくとも一部を取り囲むゲート絶縁膜と、前記基板の内部で前記デュアル垂直ゲートの下部に配置された光電変換素子と、前記基板の上部部分で前記基板の上面と平行な第1方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して配置された素子分離膜と、前記デュアル垂直ゲートに隣接し、前記基板の上部部分に配置されたフローティング拡散領域と、を含み、前記デュアル垂直ゲートは、分離領域によって前記第1方向に互いに離隔され、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って前記基板の内部に垂直に延びる2つの垂直部分、及び2つの前記垂直部分の上部で2つの前記垂直部分を互いに連結する連結部分を含み、2つの前記垂直部分それぞれは、上部垂直部分及び下部垂直部分を含み、前記上部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、第1傾斜角をなし、前記下部垂直部分の側壁と、前記第1方向に沿って延びた線とは、前記第1傾斜角と相異なる第2傾斜角をなし、前記上部垂直部分の上面は、前記素子分離膜の上面と同一垂直レベルに位置し、前記上部垂直部分の下面は、前記素子分離膜の下面と同一垂直レベルに位置し、前記上部垂直部分は、前記素子分離膜と接する、イメージセンサを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを説明するためのブロック図である。
【
図2】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルアレイの回路図である。
【
図3】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルを示す平面図である。
【
図4】
図3のA-A’線に沿って切断した断面図である。
【
図5A】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲートを示す断面図である。
【
図5B】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲートを示す断面図である。
【
図5C】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲートを示す断面図である。
【
図5D】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲートを示す断面図である。
【
図5E】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲートを示す断面図である。
【
図6A】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルを示す平面図である。
【
図6B】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルを示す平面図である。
【
図6C】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルを示す平面図である。
【
図7A】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図7B】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図7C】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図7D】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図7E】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図7F】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図7G】本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の段階を示す断面図である。
【
図8A】本発明の例示的な実施形態による電子システムを示すブロック図である。
【
図8B】
図8Aの電子システムに含まれたカメラモジュールを示す詳細ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付した図面を参照して、本発明の技術的思想の実施形態について詳細に説明する。図面上の同一構成要素に対しては同一参照符号を使用し、それらに係わる重複説明は省略する。
【0009】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを説明するためのブロック図である。
【0010】
図1を参照すれば、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサ100は、ピクセルアレイ10と、ピクセルアレイ10を制御するための回路とを含みうる。例示的な実施形態において、ピクセルアレイ10を制御するための回路は、カラムドライバ20、ロウドライバ30、タイミングコントローラ40及びリードアウト回路50を含んでもよい。
【0011】
イメージセンサ100は、イメージプロセッサ70から受信する制御命令によって動作することができ、外部のオブジェクト(object)から伝達される光を電気信号に変換し、イメージプロセッサ70に出力することができる。イメージセンサ100は、CMOSイメージセンサとしうる。
【0012】
ピクセルアレイ10は、複数のロウ(row)ライン及び複数のカラム(column)ラインに沿ってマトリックス形態に配列された二次元アレイ構造を有する複数の単位ピクセルPXUを含む。
【0013】
複数の単位ピクセルPXUは、それぞれ光電変換素子を含む。光電変換素子は、前記オブジェクトから伝達される光を受光し、電荷を生成することができる。イメージセンサ100は、複数の単位ピクセルPXUに含まれた複数の光電変換素子から生成されるピクセル信号の位相差を利用して、自動焦点(autofocus)機能を行うことができる。複数の単位ピクセルPXUは、それぞれ光電変換素子で生成される電荷からピクセル信号を生成するためのピクセル回路を含みうる。
【0014】
カラムドライバ20は、相関二重サンプラー(Correlated Double Sampler:CDS)、アナログ・デジタルコンバータ(Analog-to-Digital Converter:ADC)などを含む。前記相関二重サンプラーは、ロウドライバ30が供給するロウ選択信号によって選択されるロウに含まれる単位ピクセルPXUとカラムラインを介して連結され、相関二重サンプリングを遂行し、リセット電圧及びピクセル電圧を検出することができる。前記アナログ・デジタルコンバータは、前記相関二重サンプラーが検出したリセット電圧及びピクセル電圧をデジタル信号に変換し、リードアウト回路50に伝達することができる。
【0015】
リードアウト回路50は、デジタル信号を一時保存可能なラッチまたはバッファ回路、増幅回路などを含み、カラムドライバ20から受信したデジタル信号を一時保存または増幅し、イメージデータを生成することができる。カラムドライバ20、ロウドライバ30及びリードアウト回路50の動作タイミングは、タイミングコントローラ40によって決定され、タイミングコントローラ40は、イメージプロセッサ70が伝送する制御命令によって動作することができる。
【0016】
イメージプロセッサ70は、リードアウト回路50が出力するイメージデータを信号処理し、ディスプレイ装置に出力するか、あるいはメモリのような保存装置に保存することができる。イメージセンサ100が自律走行車両に搭載される場合、イメージプロセッサ70は、イメージデータを信号処理し、前記自律走行車両を制御するメインコントローラなどへ伝送することができる。
【0017】
図2は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルアレイの回路図である。
【0018】
図2を参照すれば、転送トランジスタTX及びロジックトランジスタRX、SX、SFXを含む単位ピクセルPXUをアレイ形態に示す。
【0019】
単位ピクセルPXUは、複数に配置されうる。例示的な実施形態において、複数の単位ピクセルPXUは、マトリックス形態に配置されうる。ここで、ロジックトランジスタは、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX及びソースフォロワトランジスタSFXを含みうる。前記リセットトランジスタRXは、リセットゲートRGを含み、前記選択トランジスタSXは、選択ゲートSGを含む。また、本発明の例示的な実施形態において、転送トランジスタTXは、デュアル垂直ゲート110(
図3参照)を含みうる。転送トランジスタTX及びデュアル垂直ゲート110については、以下、
図3及び
図4を参照してより詳細に説明する。
【0020】
前記単位ピクセルPXUは、光電変換素子PD及びフローティング拡散領域FDを含む。前記光電変換素子PDは、外部から入射された光の量に比例し、光電荷を生成して蓄積することができ、フォトダイオード(Photo Diode)、フォトトランジスタ(Photo Transistor)、フォトゲート、ピンドフォトダイオード(Pinned Photo Diode:PPD)またはそれらの組み合わせが使用可能である。
【0021】
転送トランジスタTXは、光電変換素子PDで生成された光電荷をフローティング拡散領域FDへ転送することができる。フローティング拡散領域FDは、前記光電変換素子PDで生成された光電荷を転送され、累積的に保存することができる。前記フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷の量によって、ソースフォロワトランジスタSFXが制御される。
【0022】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷を周期的にリセットさせることができる。前記リセットトランジスタRXのドレイン(drain)電極は、フローティング拡散領域FDと連結され、前記リセットトランジスタRXのソース(source)電極は、電源電圧VDDに連結されうる。
【0023】
リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されると、前記リセットトランジスタRXのソース電極と連結された電源電圧VDDが前記フローティング拡散領域FDに伝達されうる。前記リセットトランジスタRXがターンオンされるとき、前記フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷が排出され、前記フローティング拡散領域FDがリセットされうる。
【0024】
ソースフォロワトランジスタSFXは、単位ピクセルPXUの外部に位置する電流源(図示せず)と連結され、ソースフォロワバッファ増幅器(Source Follower Buffer Amplifier)として機能することができ、フローティング拡散領域FDにおける電位変化を増幅し、それを出力ラインVOUTに出力することができる。
【0025】
選択トランジスタSXは、ロウ単位で複数の単位ピクセルPXUを選択することができ、前記選択トランジスタSXがターンオンされるとき、電源電圧VDDがソースフォロワトランジスタSFXのソース電極に伝達されうる。
【0026】
図3は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルを示す平面図である。
図4は、
図3のA-A’線に沿って切断した断面図である。
【0027】
図3及び
図4を参照すれば、イメージセンサ100は、ピクセル領域PXを有する基板101を含む。
図3には、1つのピクセル領域PXが例示されているが、基板101は、複数のピクセル領域PXを含むことができる。基板101において、ピクセル領域PXは、ピクセル分離膜130によって定義されうる。ピクセル領域PXは、基板101内に形成された光電変換素子PDを含みうる。ピクセル領域PXは、外部から入射される光をセンシングする領域としうる。
【0028】
基板101は、半導体層を含む。例示的な実施形態において、基板101は、P型不純物でドーピングされた半導体層を含みうる。例えば、基板101は、Si、Ge、SiGe、II-VI族化合物半導体、III-V族化合物半導体またはそれらの組み合わせからなる半導体層、あるいはSOI(Silicon on insulator)基板を含んでもよい。例示的な実施形態において、基板101は、P型バルク(bulk)シリコン基板からエピタキシャル成長したP型エピタキシャル半導体層を含むこともできる。基板101は、前面101Aと、前記前面101Aに対向する背面101Bとを含みうる。
【0029】
ピクセル分離膜130は、光電変換素子PDを取り囲む平面構造を有することができる。ピクセル分離膜130は、基板101の前面101Aから背面101Bまで、基板101の厚み方向に長く延びる。例示的な実施形態において、ピクセル分離膜130は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、SiCN、SiON、SiOC、ポリシリコン、金属、金属窒化物、金属酸化物、BSG(borosilicate glass)、PSG(phosphosilicate glass)、BPSG(borophosphosilicate glass)、PE-TEOS(plasma enhanced tetraethyl orthosilicate)、FSG(fluoride silicate glass)、CDO(carbon doped silicon oxide)、OSG(organosilicate glass)、エア(air)またはそれらの組み合わせを含みうる。例えば、ピクセル分離膜130に含まれる金属は、タングステン(W)、銅(Cu)またはそれらの組み合わせとしうる。ピクセル分離膜130に含まれる金属窒化物は、TiN、TaNまたはそれらの組み合わせとしうる。ピクセル分離膜130に含まれる金属酸化物は、ITO(indium tin oxide)、酸化アルミニウム(Al2O3)またはそれらの組み合わせとしうる。
【0030】
ピクセル分離膜130は、多様な形態を有することができる。例えば、ピクセル分離膜130は、基板101を完全に貫通しなくてもよい。また、ピクセル分離膜130は、素子分離膜120を貫通する構造を有してもよく、素子分離膜120を貫通せず、素子分離膜120の下面にコンタクトする構造を有してもよい。
【0031】
基板101の前面101A上には、複数の活性領域AC1、AC2、AC3を定義する素子分離膜120が配置されうる。複数の活性領域AC1、AC2、AC3は、第1活性領域AC1、第2活性領域AC2及び第3活性領域AC3を含む。素子分離膜120の下面は、光電変換素子PDから垂直に離隔されうる。素子分離膜120の深さは、ピクセル分離膜130の深さよりも浅い。例示的な実施形態において、素子分離膜120は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはそれらの組み合わせを含む絶縁膜からなりうる。
【0032】
平面(X-Y平面)視において、第1活性領域AC1は、T字状を有し、第2活性領域AC2は、L字状を有し、第3活性領域AC3は、長方形状を有することができる。但し、それに限定されるものではなく、第1ないし第3活性領域AC1、AC2、AC3は、多様な形状を有することができる。例えば、第2活性領域AC2は、1つの水平方向に沿って長く延びた長方形状を有することもできる。
【0033】
第1活性領域AC1には、転送トランジスタTX(
図2参照)及びフローティング拡散領域FDが配置されうる。前記転送トランジスタTXは、デュアル垂直ゲート110を含むものとしうる。
【0034】
デュアル垂直ゲート110は、連結部分111及び2つの垂直部分113を含むものとしうる。デュアル垂直ゲート110は、X-Y平面上で、垂直レベルによって互いに異なる形態を有することができる。具体的には、X-Y平面上で、デュアル垂直ゲート110は、分離領域SA1の上面より高い垂直レベルでは、1つの長方形状を有し、分離領域SA1の上面以下の垂直レベルでは、2つの長方形状が第1方向(X方向)に互いに離隔された形態を有することができる。
【0035】
2つの垂直部分113それぞれは、基板101の内部に垂直に延び、分離領域SA1によって第1方向(X方向)に互いに離隔されうる。ここで、垂直とは、基板101の上面と垂直な第2方向(Z方向)を意味する。分離領域SA1は、デュアル垂直ゲート110によってカバーされ、2つの垂直部分113間に配置される半導体基板101の一部分を示す。
【0036】
半導体基板101に2つのトレンチ113Tが分離領域SA1を挟んで離隔されて配置され、2つのトレンチ113T内に2つの垂直部分113がそれぞれ配置されうる。2つのトレンチ113Tの互いに対向する第1側壁に、半導体基板101の分離領域SA1が露出され、2つのトレンチの前記第1側壁と反対側の第2側壁の少なくとも一部分に(例えば、前記第2側壁の上側に)、素子分離膜120が露出される。
【0037】
2つの垂直部分113それぞれは、上部垂直部分113U及び下部垂直部分113Dを含みうる。上部垂直部分113Uは、下部垂直部分113D上に配置され、上部垂直部分113Uと下部垂直部分113Dとは互いに接することができる。すなわち、上部垂直部分113Uの下面は、下部垂直部分113Dの上面と接することができる。上部垂直部分113Uの第2方向への長さh2は、素子分離膜120の第2方向への長さh1と実質的に同一としうる。すなわち、上部垂直部分113Uの上面は、素子分離膜120の上面と同一垂直レベルに位置し、上部垂直部分113Uの下面は、素子分離膜120の下面と同一垂直レベルに位置することができる。例示的な実施形態において、下部垂直部分113Dの上面は、素子分離膜120の下面と同一垂直レベルに位置することができる。
【0038】
上部垂直部分113Uの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1をなすことができる。下部垂直部分113Dの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2をなすことができる。このとき、前記第1傾斜角θ1及び前記第2傾斜角θ2は、互いに異なっている。そのような傾斜角の差は、
図7A及び
図7Gを参照して後述するように、2回のエッチング工程を遂行してデュアル垂直ゲート110を形成するために発生しうる。例示的な実施形態において、第1傾斜角θ1は90°であり、第2傾斜角θ2は、前記第1傾斜角θ1よりも小さい。そのような傾斜角の差は、まず、精密なエッチング工程を通じて、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1をなす側壁を有する長方形状のトレンチ113Tの上側が形成され、次いで、一般エッチング工程を通じて、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2をなす側壁を有する、下部へ行くほど狭くなる形態のトレンチ113Tの下側が形成されることによって発生しうる。
【0039】
連結部分111は、2つの垂直部分113の上部で、2つの垂直部分113を連結することができる。連結部分111は、垂直部分113と第2方向(z方向)にオーバーラップされる第1領域S1、及び前記第1領域を除いた残り領域である第2領域S2を含みうる。例示的な実施形態において、連結部分111の上面は、素子分離膜120の上面より高いレベルに位置しうる。例示的な実施形態において、連結部分111の第2領域S2の下面は、連結部分111の第1領域S1の下面より高い垂直レベルに位置しうる。
【0040】
以下、
図5Aないし
図5Eを参照して、デュアル垂直ゲート110の多様な実施形態についてより詳細に説明する。
【0041】
図5Aないし
図5Eは、本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲートを示す断面図である。具体的には、
図5Aないし
図5Eは、
図4のB領域に対応する領域を拡大した拡大断面図である。
図5Aないし
図5Eの各構成は、
図4を参照して説明したイメージセンサ100の各構成と同様であるので、以下、相違点を中心に説明する。
【0042】
図5Aを参照すれば、デュアル垂直ゲート110aは、連結部分111a及び垂直部分113aを含むものでもある。垂直部分113aは、上部垂直部分113Ua及び下部垂直部分113Daを含みうる。上部垂直部分113Uaの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1aをなすことができる。下部垂直部分113Daの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2aをなすことができる。例示的な実施形態において、第2傾斜角θ2aは90°であり、第1傾斜角θ1aは、第2傾斜角θ2aよりも小さい。そのような傾斜角の差は、まず、一般エッチング工程を通じて、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1をなす側壁を有する、下部へ行くほど狭くなる形態のトレンチが形成され、次いで、精密なエッチング工程を通じて、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2をなす側壁を有する長方形状のトレンチが形成されることによって発生しうる。第1傾斜角θ1a及び第2傾斜角θ2aによって、分離領域SA1aの形態は、
図4に示された分離領域SA1と互いに異なっている。
【0043】
図5Bを参照すれば、デュアル垂直ゲート110bは、連結部分111b及び垂直部分113bを含みうる。垂直部分113bは、上部垂直部分113Ub及び下部垂直部分113Dbを含みうる。上部垂直部分113Ubの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1bをなすことができる。下部垂直部分113Dbの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2bをなすことができる。例示的な実施形態において、第1傾斜角θ1bは、第2傾斜角θ2bよりも大きい。第1傾斜角θ1b及び第2傾斜角θ2bによって、分離領域SA1bの形態は、
図4に示された分離領域SA1と互いに異なっている。
【0044】
図5Cを参照すれば、デュアル垂直ゲート110cは、連結部分111c及び垂直部分113cを含みうる。垂直部分113cは、上部垂直部分113Uc及び下部垂直部分113Dcを含みうる。上部垂直部分113Ucの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1cをなすことができる。下部垂直部分113Dcの側壁は、第1方向(x方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2cをなすことができる。例示的な実施形態において、第1傾斜角θ1cは、第2傾斜角θ2cよりも小さい。第1傾斜角θ1c及び第2傾斜角θ2cによって、分離領域SA1cの形態は、
図4に示された分離領域SA1と互いに異なっている。
【0045】
図5Dを参照すれば、デュアル垂直ゲート110dは、連結部分111d及び垂直部分113dを含みうる。垂直部分113dは、上部垂直部分113Ud及び下部垂直部分113Ddを含みうる。上部垂直部分113Udの側壁のうち、素子分離膜120と隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1dをなし、上部垂直部分113Udの側壁のうち、分離領域SA1dと隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第3傾斜角θ3dをなすことができる。下部垂直部分113Ddの側壁のうち、素子分離膜120と隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2dをなし、下部垂直部分113Ddの側壁のうち、分離領域SA1dと隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第4傾斜角θ4dをなすことができる。例示的な実施形態において、第1傾斜角θ1dと第3傾斜角θ3dとは互いに異なっており、第2傾斜角θ2dと第4傾斜角θ4dとは互いに同一であるとしうる。他の例示的な実施形態において、第1傾斜角θ1dと第3傾斜角θ3dとは互いに同一であり、第2傾斜角θ2dと第4傾斜角θ4dとは互いに異なっているとしうる。第1傾斜角θ1d、第2傾斜角θ2d、第3傾斜角θ3d及び第4傾斜角θ4dによって、分離領域SA1dの形態は、
図4に示された分離領域SA1と互いに異なっている。
【0046】
図5Eを参照すれば、デュアル垂直ゲート110eは、連結部分111e及び垂直部分113eを含みうる。垂直部分113eは、上部垂直部分113Ue及び下部垂直部分113Deを含みうる。上部垂直部分113Ueの側壁のうち、素子分離膜120と隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第1傾斜角θ1eをなし、上部垂直部分113Ueの側壁のうち、分離領域SA1eと隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第3傾斜角θ3eをなすことができる。下部垂直部分113Deの側壁のうち、素子分離膜120と隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第2傾斜角θ2eをなし、下部垂直部分113Deの側壁のうち、分離領域SA1eと隣接した側壁は、第1方向(X方向)と平行な仮想の線と第4傾斜角θ4eをなすことができる。例示的な実施形態において、第1傾斜角θ1eと第3傾斜角θ3eとは互いに異なっており、第2傾斜角θ2eと第4傾斜角θ4eも互いに異なっているとしうる。第1傾斜角θ1e、第2傾斜角θ2e、第3傾斜角θ3e及び第4傾斜角θ4eによって、分離領域SA1eの形態は、
図4に示された分離領域SA1と互いに異なっている。
【0047】
図4及び
図5Aないし
図5Eにおいて、連結部分111a~111eと垂直部分113a~113eとは、同一物質によって形成され、一体に結合された形態を有することができる。
【0048】
本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサ100、100a、100b、100c、100d、100eそれぞれは、それぞれの側壁が第1方向(X方向)に沿って延びる線となす傾斜角が互いに異なる上部垂直部分及び下部垂直部分を含むデュアル垂直ゲート110、110a、110b、110c、110d、110eを含む。
図7A及び
図7Gを参照して後述するように、デュアル垂直ゲート110は、1つのオープニングのみを有するフォトレジストパターンPR2を通じて形成されるので、2つのオープニングを有するフォトレジストパターンを通じてデュアル垂直ゲートが形成される場合に比べて、小さいデュアル垂直ゲートを形成することができ、故に、ピクセル領域の微細化を図ることができる。また、デュアルSTI(shallow trench isolation)工程を通じて素子分離膜120を形成する過程においてトレンチT1、T2が形成されるので、従来に比べて基板101のエッチングが最小化され、デュアル垂直ゲート110の界面特性及びノイズが改善されうる。
【0049】
再び
図3及び
図4を参照すれば、分離領域SA1は、2つの垂直部分113間に配置されうる。例示的な実施形態において、分離領域SA1の上面は、素子分離膜120の上面と同一垂直レベルに位置しうる。X-Z平面において、分離領域SA1の形状は、第1傾斜角θ1及び第2傾斜角θ2によって異なりうる。分離領域SA1は、第1方向(X方向)及び第2方向(Z方向)と垂直な第3方向(Y方向)にも延びる。このとき、X-Y平面において、分離領域SA1の形状は、長方形状であるとしうる。以下、
図6Aないし
図6Cを参照して、分離領域の多様な実施形態について説明する。
【0050】
図6Aないし
図6Cは、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサのピクセルを示す平面図である。
図6Aないし
図6Cの各構成は、
図3を参照して説明したイメージセンサ100の各構成と同様であるので、以下、相違点を中心に説明する。
【0051】
例示的な実施形態において、
図6Aを参照すれば、X-Y平面上で、分離領域SA2は、T字状を有することができる。この場合、第1活性領域AC1内でデュアル垂直ゲート110と半導体基板101との間の面積、すなわち、チャネル領域の面積が増大し、イメージセンサ100fのトランスファ特性が改善されうる。
【0052】
他の例示的な実施形態において、
図6Bを参照すれば、X-Y平面上で、分離領域SA3は、台形状を有することができる。同様に、この場合、第1活性領域AC1内でデュアル垂直ゲート110と半導体基板101との間の面積、すなわち、チャネル領域の面積が増大し、イメージセンサ100gのトランスファ特性が改善されうる。
【0053】
さらに他の例示的な実施形態において、
図6Cを参照すれば、X-Y平面上で、分離領域SA4は、長方形状を有することができる。このとき、
図3に示された分離領域SA1とは異なり、
図6Cに示された分離領域SA4の第3方向(Y方向)への長さは、デュアル垂直ゲート110の第3方向(Y方向)への長さよりも短い。この場合、
図3のイメージセンサ100とは異なり、
図6のイメージセンサ100hの第1活性領域AC1内でデュアル垂直ゲート110と半導体基板101との接する面が3つになる。したがって、第1活性領域AC1内でデュアル垂直ゲート110と半導体基板101との間の面積、すなわち、チャネル領域の面積が増大し、イメージセンサ100gのトランスファ特性が改善されうる。
【0054】
再び
図4を参照すれば、一方、分離領域SA1とデュアル垂直ゲート110との間には、ゲート絶縁膜115が配置される。ゲート絶縁膜115は、例えば、シリコン酸化物としうる。
【0055】
第2活性領域AC2には、ロジックトランジスタが配置されうる。例えば、第2活性領域AC2には、リセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSFX及び選択トランジスタSXのうち少なくとも1つが配置されうる。他の例において、第2活性領域AC2には、3つのトランジスタがいずれも配置されうる。また、実施形態によって、いずれか1つのピクセル領域PXの第2活性領域AC2に、ソースフォロワトランジスタSFXと選択トランジスタSXとが配置され、隣接する他のピクセル領域PXの第2活性領域AC2に、リセットトランジスタRXが配置されてもよい。そのような構造の場合、隣接する2つのピクセル領域PXがロジックトランジスタを共有することができる。第2活性領域AC2には、ピクセルゲートPXGが配置されうる。ピクセルゲートPXGは、例えば、リセットゲートRG(
図2参照)または選択ゲートSG(
図2参照)としうる。第2活性領域AC2には、コンタクトプラグ141が配置されうる。コンタクトプラグ141は、電源電圧コンタクトプラグとしうる。
【0056】
第3活性領域AC3は、不純物領域(図示せず)を含み、第3活性領域AC3の前記不純物領域には、コンタクトプラグ143が連結される。第3活性領域AC3の前記不純物領域は、接地領域であり、前記不純物領域に連結されたコンタクトプラグ143は、接地コンタクトプラグとしうる。
【0057】
基板101の前面101A上で、複数のトランジスタTX、RX、SX、SFX及び素子分離膜120は、配線構造物150によって覆われうる。光電変換素子PDで変換された電気信号は、基板101の前面101A上に配置された複数のトランジスタTX、RX、SX、SFXと配線構造物150とにおいて信号処理されうる。配線構造物150は、転送トランジスタTXを含む複数のトランジスタTX、RX、SX、SFXに選択的に連結される複数のコンタクトプラグ161と、コンタクトプラグ161を介して前記複数のトランジスタに選択的に連結されるように構成された複数の導電ライン163、165と、複数の導電ライン163、165を覆う複数の層間絶縁膜151、153、155とを含みうる。
【0058】
複数のコンタクトプラグ161及び複数の導電ライン163、165は、それぞれ金属、導電性金属窒化物またはそれらの組み合わせを含みうる。例えば、複数のコンタクトプラグ161及び複数の導電ライン163、165は、それぞれCu、Al、W、Ti、Mo、Ta、TiN、TaN、ZrN、WNまたはそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されるものではない。複数の層間絶縁膜151、153、155は、それぞれ酸化膜、窒化膜またはそれらの組み合わせを含みうる。
【0059】
複数の層間絶縁膜151、153、155及び複数の導電ライン163、165それぞれの層数及び配置は、
図4に示されたところに限定されず、必要に応じて多様な変更及び変形が可能である。配線構造物150に含まれた複数の導電ライン163、165は、ピクセル領域PXに形成された光電変換素子PDと電気的に連結された複数のトランジスタに連結される配線を含みうる。複数の導電ライン163、165は、光電変換素子PD(例えば、フォトダイオード)の配置と関係なく自由に配置可能である。
【0060】
基板101の背面101B上には、反射防止膜170、カラーフィルタCF及びマイクロレンズMLが順に積層されうる。
【0061】
反射防止膜170は、カラーフィルタCFを通過する入射光が側面に反射または散乱されることを防止する役割を行うことができる。反射防止膜170は、金属を含みうる。例えば、反射防止膜170は、W、Al、Cuまたはそれらの組み合わせを含んでもよい。
図4に示されたところと異なり、反射防止膜170は、複数層を含むこともできる。例えば、反射防止膜170は、第1反射防止層(図示せず)、第2反射防止層(図示せず)及び第3反射防止層(図示せず)を含んでもよい。前記第1反射防止層、前記第2反射防止層及び前記第3反射防止層それぞれは、互いに同一の金属を含んでもよい。例えば、前記第1反射防止層、前記第2反射防止層及び前記第3反射防止層それぞれは、Wを含んでもよい。しかし、それに限定されるものではなく、前記第1反射防止層、前記第2反射防止層及び前記第3反射防止層それぞれは、互いに異なる金属を含むこともできる。
【0062】
カラーフィルタCFは、集光された光をフィルタリングし、ピクセル領域PXに提供することができる。例示的な実施形態において、カラーフィルタCFは、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタまたはホワイトカラーフィルタを含みうる。前記ホワイトカラーフィルタは、可視光波長帯域の光を透過させる透明カラーフィルタであるとしうる。他の例示的な実施形態において、カラーフィルタCFは、シアン(cyan)、マゼンタ(magenta)またはイエロー(yellow)のような他のカラーを有することもできる。
【0063】
マイクロレンズMLは、入射光を集光することができる。マイクロレンズMLは、光電変換素子PDに対応するように配置される。マイクロレンズMLは、光電変換素子PDに入射される光を集光するように、外側に膨らんだ形状を有することができる。マイクロレンズMLは、透明であるとしうる。例えば、マイクロレンズMLは、可視光線領域の光に対して90%以上の透過率を有することができる。マイクロレンズMLは、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン・アクリル共重合系樹脂またはシロキサン系樹脂などの物質で形成されうる。
【0064】
イメージセンサ100の基板101は、
図1を参照して説明した複数の単位ピクセルPXUが配置される領域と、それらの周囲に配置される周辺回路領域(図示せず)と、パッド領域(図示せず)とをさらに含んでもよい。前記周辺回路領域は、複数の単位ピクセルPXU(
図1参照)を制御するための多様な種類の回路を含む領域であるとしうる。例えば、前記周辺回路領域は、複数のトランジスタを含みうる。前記周辺回路領域に配置された複数のトランジスタは、ピクセル領域PXに形成された光電変換素子PDに一定の信号を提供するか、あるいは光電変換素子PDからの出力信号を制御するように駆動されうる。例えば、前記周辺回路領域に配置された前記複数のトランジスタは、タイミング発生器(timing generator)、ロウデコーダ(row decoder)、ロウドライバ(row driver)、CDS、ADC、ラッチ部(latch)、カラムデコーダ(column decoder)など多様な種類のロジック回路を構成することができる。前記パッド領域は、複数の単位ピクセルPXUと、前記周辺回路領域にある回路とに電気的に連結される導電パッドを含みうる。前記導電パッドは、外部から複数の単位ピクセルPXU(
図1参照)と前記周辺回路領域にある回路とに電源及び信号を提供する接続端子として機能することができる。
【0065】
図7Aないし
図7Gは、本発明の例示的な実施形態によるデュアル垂直ゲート製造方法の各段階を示す断面図である。
図7Aないし
図7Gは、
図4に示されたデュアル垂直ゲート110を基準としてデュアル垂直ゲート製造方法について説明するが、本発明の技術的思想の範囲内で多様な変形及び変更を加え、
図5Aないし
図5Eを参照して説明したデュアル垂直ゲート110a、110b、110c、110d、110eを製造可能であることは当業者に自明であろう。
【0066】
図7Aを参照すれば、まず、基板101上に酸化膜OL及び窒化膜NLが順次形成され、窒化膜NL上にフォトレジストパターンPR1が形成される。フォトレジストパターンPR1は、2つのオープニングを有することができる。
【0067】
図7Bを参照すれば、次いで、2つのオープニングを有するフォトレジストパターンPR1(
図7A)を利用して、第1エッチング工程が遂行され、第1トレンチT1が基板101に形成される。第1トレンチT1の側壁は、第1方向(X方向)に沿って延びた線と第1傾斜角θ1(
図4参照)をなすことができる。前記第1エッチング工程は、例えば、精密なエッチング工程としうる。この場合、第1トレンチT1は、90°の第1傾斜角θ1を有する長方形状の断面を有することができる。
【0068】
図7Cを参照すれば、基板101上に第2フォトレジストパターンPR2を形成することができる。第2フォトレジストパターンPR2は、1つのオープニングのみを有する。前記1つのオープニングは、2つの第1トレンチT1のうち一部及び2つの第1トレンチT1間に位置する基板101を露出させることができる。第2フォトレジストパターンPR2が1つのオープニングのみを有するとしても、2つの第1トレンチT1間に位置する基板101上に酸化膜OL及び窒化膜NLが残存し、
図7Dを参照して後述する第2エッチング工程において、2つの第1トレンチT1間に位置する基板101が保護されうる。
【0069】
図7Dを参照すれば、第2フォトレジストパターンPR2を利用して、第2エッチング工程を遂行し、第2トレンチT2を形成することができる。第2トレンチT2は、第1トレンチT1よりさらに深く基板101を貫通することができる。第2トレンチT2の側壁は、第1方向(X方向)に沿って延びた線と第2傾斜角θ2(
図4参照)をなすことができる。前記第2エッチング工程は、例えば、一般エッチング工程としうる。この場合、第2トレンチT2は、90°より小さい第2傾斜角θ2を有する台形状の断面を有することができる。
【0070】
図7Eを参照すれば、第1トレンチT1及び第2トレンチT2に絶縁物質を充填し、前記絶縁物質のうち一部をエッチングし、素子分離膜120を形成することができる。前記絶縁物質は、例えば、シリコン酸化物としうる。
【0071】
図7Fを参照すれば、基板101上のトレンチT1、T2の内壁にゲート絶縁膜115を形成することができる。ゲート絶縁膜115は、例えば、シリコン酸化物としうる。
【0072】
図7Gを参照すれば、トレンチT1、T2を充填する垂直部分113U、113D、及び該垂直部分113U、113Dを上部で連結する連結部分111を形成し、デュアル垂直ゲート110を形成することができる。
【0073】
1つのオープニングのみを有するフォトレジストパターンPR2を介してデュアル垂直ゲートを形成する場合、2つのオープニングを有するフォトレジストパターンを介してデュアル垂直ゲートを形成する場合に比べて、さらに微細なピクセル領域でもデュアル垂直ゲートが形成されうる。したがって、ピクセル領域の微細化が図られる。また、デュアルSTI工程を利用して素子分離膜120を形成する過程において、トレンチT1、T2が形成されるので、従来に比べて基板101のエッチングが最小化され、デュアル垂直ゲート110の界面特性及びノイズが改善されうる。また、
図7C及び
図7Dを参照して説明したように、第2エッチング工程を遂行するとき、基板101上の酸化膜OL及び窒化膜NLが第1トレンチT1間に位置する基板101を保護するので、セルフアライン(Self-align)方式により、第1トレンチT1の一部に第2トレンチT2が形成される。これにより、エッチング工程を遂行する際に発生するミスアライン問題を改善することができる。
【0074】
図8Aは、本発明の例示的な実施形態による電子システムを示すブロック図であり、
図8Bは、
図8Aの電子システムに含まれたカメラモジュールを示す詳細ブロック図である。
【0075】
図8Aを参照すれば、電子システム1000は、カメラモジュールグループ1100、アプリケーションプロセッサ1200、PMIC(power management integrated circuit)1300及び外部メモリ1400を含むものでもある。
【0076】
カメラモジュールグループ1100は、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cを含むものでもある。たとえ、図面には、3つのカメラモジュール1100a、1100b、1100cが配置された実施形態が示されているとしても、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。一部実施形態において、カメラモジュールグループ1100は、2つのカメラモジュールのみを含むように変形されて実施されることも可能である。また、一部実施形態において、カメラモジュールグループ1100は、n個(nは、4以上の自然数)のカメラモジュールを含むように変形されて実施されることも可能である。
【0077】
以下、
図8Bを参照して、カメラモジュール1100bの詳細構成についてより具体的に説明するが、以下の説明は、実施形態によって、他のカメラモジュール1100a、1100cについても同様に適用可能である。
【0078】
図8Bを参照すれば、カメラモジュール1100bは、プリズム1105、OPFE(Optical Path Folding Element)1110、アクチュエータ1130、イメージセンシング装置1140及び保存部1150を含むものでもある。
【0079】
プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を含み、外部から入射される光Lの経路を変えることができる。
【0080】
一部実施形態において、プリズム1105は、第1方向(
図8BにおけるX方向)に入射される光Lの経路を、前記第1方向に垂直な第3方向(
図8BにおけるY方向)に変えることができる。また、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107の中心軸1106を中心にA方向に回転させるか、あるいは中心軸1106をB方向に回転させ、第1方向(X方向)に入射される光Lの経路を、垂直な第3方向(Y方向)に変えることができる。このとき、OPFE 1110も、第1方向(X方向)及び第3方向(Y方向)と垂直な第2方向(
図8BにおけるZ方向)に移動することができる。
【0081】
一部実施形態において、
図8Bに示されたように、プリズム1105のA方向の最大回転角度は、プラス(+)A方向には15°以下であり、マイナス(-)A方向には15°より大きいが、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。
【0082】
一部実施形態において、プリズム1105は、プラス(+)またはマイナス(-)B方向に、20°前後、または10°~20°、または15°~20°の範囲で回転することができ、ここで、回転角度は、プラス(+)またはマイナス(-)B方向に同一角度で回転するか、あるいは1°前後の範囲でほぼ類似した角度まで回転することができる。
【0083】
一部実施形態において、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を、中心軸1106の延長方向と平行な第2方向(例えば、Z方向)に移動することができる。
【0084】
OPFE 1110は、例えば、m個(ここで、mは自然数)のグループからなる光学レンズを含むものでもある。前記m個のレンズは、第3方向(Y方向)に移動し、カメラモジュール1100bの光学ズーム倍率(optical zoom ratio)を変更することができる。例えば、カメラモジュール1100bの基本の光学ズーム倍率をZとするとき、OPFE 1110に含まれたm個の光学レンズを移動させる場合、カメラモジュール1100bの光学ズーム倍率は、3Z、または5Z以上の光学ズーム倍率にも変更される。
【0085】
アクチュエータ1130は、OPFE 1110または光学レンズ(以下、光学レンズという)を特定位置に移動させることができる。例えば、アクチュエータ1130は、正確なセンシングのために、イメージセンサ1142が光学レンズの焦点距離(focal length)に位置するように、光学レンズの位置を調整することができる。
【0086】
イメージセンシング装置1140は、イメージセンサ1142、制御ロジック1144及びメモリ1146を含むものでもある。イメージセンサ1142は、光学レンズを介して提供される光Lを利用して、センシング対象のイメージをセンシングすることができる。制御ロジック1144は、カメラモジュール1100bの全般的な動作を制御することができる。例えば、制御ロジック1144は、制御信号ラインCSLbを介して提供された制御信号によって、カメラモジュール1100bの動作を制御することができる。
【0087】
メモリ1146は、キャリブレーションデータ1147のような、カメラモジュール1100bの動作に必要な情報を保存することができる。キャリブレーションデータ1147は、カメラモジュール1100bが外部から提供された光Lを利用してイメージデータを生成するのに必要な情報を含むこともできる。キャリブレーションデータ1147は、例えば、前述の回転度(degree of rotation)に係わる情報、焦点距離に係わる情報、光学軸(optical axis)に係わる情報などを含んでもよい。カメラモジュール1100bが、光学レンズの位置によって焦点距離が変わるマルチステート(multi-state)カメラ形態に具現される場合、キャリブレーションデータ1147は、光学レンズの各位置別(または、ステート別)の焦点距離値と、オートフォーカシング(auto-focusing)に係わる情報とを含むこともできる。
【0088】
保存部1150は、イメージセンサ1142を介してセンシングされたイメージデータを保存することができる。保存部1150は、イメージセンシング装置1140の外部に配置され、イメージセンシング装置1140を構成するセンサチップとスタックされた(stacked)形態にも具現される。一部実施形態において、保存部1150は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)によって具現されるが、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。
【0089】
イメージセンサ1142は、
図1ないし
図6Bを参照して説明したイメージセンサ100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、またはそれらから本発明の技術的思想の範囲内で多様に変形及び変更されたイメージセンサを含んでもよい。
【0090】
図8A及び
図8Bを参照すれば、一部実施形態において、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれは、アクチュエータ1130を含むものでもある。これにより、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれは、その内部に含まれたアクチュエータ1130の動作による、互いに同一のまたは互いに異なるキャリブレーションデータ1147を含む。
【0091】
一部実施形態において、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cのうち1つのカメラモジュール(例えば、カメラモジュール1100b)は、前述のプリズム1105とOPFE 1110とを含む折り畳みレンズ(folded lens)形態のカメラモジュールであり、残りカメラモジュール(例えば、カメラモジュール1100a及び1100c)は、プリズム1105とOPFE 1110とが含まれていないバーティカル(vertical)形態のカメラモジュールでもあるが、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。
【0092】
一部実施形態において、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cのうち1つのカメラモジュール(例えば、カメラモジュール1100c)は、例えば、IR(Infrared Ray)を利用してデプス(depth)情報を抽出するバーティカル形態のデプスカメラ(depth camera)でもある。この場合、アプリケーションプロセッサ1200は、当該デプスカメラから提供されたイメージデータと、他のカメラモジュール(例えば、カメラモジュール1100aまたは1100b)から提供されたイメージデータとを併合(merge)し、三次元デプスイメージ(3D depth image)を生成することができる。
【0093】
一部実施形態において、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cのうち少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、カメラモジュール1100a及び1100b)は、互いに異なる観測視野(Field of View、視野角)を有することができる。この場合、例えば、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cのうち少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、カメラモジュール1100a及び1100b)の光学レンズが互いに異なっているが、それに限定されるものではない。
【0094】
また、一部実施形態において、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれの視野角は、互いに異なっている。この場合、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれに含まれた光学レンズも互いに異なっているが、それに限定されるものではない。
【0095】
一部実施形態において、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれは、互いに物理的に分離されて配置されることが可能である。すなわち、1つのイメージセンサ1142のセンシング領域を、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cが分割して使用するものではなく、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれの内部に独立したイメージセンサ1142が配置されることが可能である。
【0096】
図8Aを参照すれば、アプリケーションプロセッサ1200は、イメージ処理装置1210、メモリコントローラ1220及び内部メモリ1230を含むものでもある。アプリケーションプロセッサ1200は、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cと分離されて具現可能である。例えば、アプリケーションプロセッサ1200と、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cとは、別途の半導体チップによって互いに分離されて具現可能である。
【0097】
イメージ処理装置1210は、複数のサブプロセッサ1212a、1212b、1212c、イメージ生成器1214及びカメラモジュールコントローラ1216を含むものでもある。イメージ処理装置1210は、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cの個数に対応する個数のサブプロセッサ1212a、1212b、1212cを含むこともできる。
【0098】
それぞれのカメラモジュール1100a、1100b、1100cから生成されたイメージデータは、互いに分離されたイメージ信号ラインISLa、ISLb、ISLcを介して、対応するサブプロセッサ1212a、1212b、1212cにも提供される。例えば、カメラモジュール1100aから生成されたイメージデータは、イメージ信号ラインISLaを介して、サブプロセッサ1212aに提供され、カメラモジュール1100bから生成されたイメージデータは、イメージ信号ラインISLbを介して、サブプロセッサ1212bに提供され、カメラモジュール1100cから生成されたイメージデータは、イメージ信号ラインISLcを介して、サブプロセッサ1212cに提供される。そのようなイメージデータ伝送は、例えば、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)に基づいたCSI(Camera Serial Interface)を利用して行われるが、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。
【0099】
一方、一部実施形態において、1つのサブプロセッサが複数のカメラモジュールに対応するように配置されることも可能である。例えば、サブプロセッサ1212aとサブプロセッサ1212cとが、図示されたように互いに分離されて具現されるものではなく、1つのサブプロセッサに統合されて具現され、カメラモジュール1100aとカメラモジュール1100cから提供されたイメージデータは、選択素子(例えば、マルチプレクサ)などを介して選択された後、統合されたサブプロセッサに提供されうる。
【0100】
それぞれのサブプロセッサ1212a、1212b、1212cに提供されたイメージデータは、イメージ生成器1214にも提供される。イメージ生成器1214は、イメージ生成情報(Generating Information)またはモード信号(Mode Signal)によって、それぞれのサブプロセッサ1212a、1212b、1212cから提供されたイメージデータを利用して、出力イメージを生成することができる。
【0101】
具体的には、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報またはモード信号によって、互いに異なる視野角を有するカメラモジュール1100a、1100b、1100cから生成されたイメージデータのうち少なくとも一部を併合(merge)し、出力イメージを生成することができる。また、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報またはモード信号によって、互いに異なる視野角を有するカメラモジュール1100a、1100b、1100cから生成されたイメージデータのうちいずれか1つを選択し、出力イメージを生成することができる。
【0102】
一部実施形態において、イメージ生成情報は、ズーム信号またはズームファクターを含むこともできる。また、一部実施形態において、モード信号は、例えば、ユーザ(user)から選択されたモードに基づいた信号でもある。
【0103】
イメージ生成情報がズーム信号(ズームファクター)であり、それぞれのカメラモジュール1100a、1100b、1100cが互いに異なる観測視野(視野角)を有する場合、イメージ生成器1214は、ズーム信号の種類によって互いに異なる動作を行うことができる。例えば、ズーム信号が第1信号である場合、カメラモジュール1100aから出力されたイメージデータと、カメラモジュール1100cから出力されたイメージデータとを併合した後、併合されたイメージ信号と、併合に使用しないカメラモジュール1100bから出力されたイメージデータとを利用して、出力イメージを生成することができる。若し、ズーム信号が第1信号と異なる第2信号である場合、イメージ生成器1214は、そのようなイメージデータ併合を行わず、それぞれのカメラモジュール1100a、1100b、1100cから出力されたイメージデータのうちいずれか1つを選択し、出力イメージを生成することができる。しかし、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではなく、必要に応じて、イメージデータを処理する方法は、いつでも変形されて実施可能である。
【0104】
一部実施形態において、イメージ生成器1214は、複数のサブプロセッサ1212a、1212b、1212cのうち少なくとも1つから、露出時間が互いに異なる複数のイメージデータを受信し、複数のイメージデータに対してHDR(high dynamic range)処理を行うことにより、ダイナミックレンジが増加した併合されたイメージデータを生成することができる。
【0105】
カメラモジュールコントローラ1216は、それぞれのカメラモジュール1100a、1100b、1100cに制御信号を提供することができる。カメラモジュールコントローラ1216から生成された制御信号は、互いに分離された制御信号ラインCSLa、CSLb、CSLcを介して、対応するカメラモジュール1100a、1100b、1100cにも提供される。
【0106】
複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cのうちいずれか1つ、例えば、カメラモジュール1100bは、ズーム信号を含むイメージ生成情報またはモード信号によって、マスター(master)カメラモジュールと指定され、残りカメラモジュール、例えば、カメラモジュール1100a、1100cは、スレーブ(slave)カメラとも指定される。そのような情報は、制御信号に含まれ、互いに分離された制御信号ラインCSLa、CSLb、CSLcを介して、対応するカメラモジュール1100a、1100b、1100cにも提供される。
【0107】
ズームファクターまたは動作モード信号によって、マスター及びスレーブとして動作するカメラモジュールが変更されもする。例えば、カメラモジュール1100aの視野角がカメラモジュール1100bの視野角より広く、ズームファクターが低いズーム倍率を示す場合、カメラモジュール1100bがマスターとして動作し、カメラモジュール1100aがスレーブとして動作することができる。一方、ズームファクターが高いズーム倍率を示す場合、カメラモジュール1100aがマスターとして動作し、カメラモジュール1100bがスレーブとして動作することができる。
【0108】
一部実施形態において、カメラモジュールコントローラ1216からそれぞれのカメラモジュール1100a、1100b、1100cに提供される制御信号は、シンクイネーブル(sync enable)信号を含むものでもある。例えば、カメラモジュール1100bがマスターカメラであり、カメラモジュール1100a、1100cがスレーブカメラである場合、カメラモジュールコントローラ1216は、カメラモジュール1100bにシンクイネーブル信号を伝送することができる。そのようなシンクイネーブル信号を提供されたカメラモジュール1100bは、提供されたシンクイネーブル信号に基づいてシンク信号(sync signal)を生成し、生成されたシンク信号を、シンク信号ラインSSLを介してカメラモジュール1100a、1100cに提供することができる。カメラモジュール1100bとカメラモジュール1100a、1100cとは、そのようなシンク信号に同期化され、イメージデータをアプリケーションプロセッサ1200へ伝送することができる。
【0109】
一部実施形態において、カメラモジュールコントローラ1216から複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cに提供される制御信号は、モード信号によるモード情報を含むものでもある。そのようなモード情報に基づいて、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cは、センシング速度と関連して、第1動作モード及び第2動作モードで動作することができる。
【0110】
複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cは、第1動作モードにおいて、第1速度でイメージ信号を生成(例えば、第1フレームレートのイメージ信号を生成)し、それを第1速度より高い第2速度でエンコーディング(例えば、第1フレームレートより高い第2フレームレートのイメージ信号をエンコーディング)し、エンコーディングされたイメージ信号をアプリケーションプロセッサ1200へ伝送することができる。このとき、第2速度は、第1速度の30倍以下でもある。
【0111】
アプリケーションプロセッサ1200は、受信されたイメージ信号、すなわち、エンコーディングされたイメージ信号を、内部メモリ1230、またはアプリケーションプロセッサ1200の外部にある外部メモリ1400に保存し、以後、内部メモリ1230または外部メモリ1400からエンコーディングされたイメージ信号を読み出してデコーディングし、デコーディングされたイメージ信号に基づいて生成されるイメージデータをディスプレイすることができる。例えば、イメージ処理装置1210の複数のサブプロセッサ1212a、1212b、1212cのうち対応するサブプロセッサがデコーディングを行うことができ、デコーディングされたイメージ信号に対してイメージ処理を行うことができる。
【0112】
複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cは、第2動作モードにおいて、第1速度より低い第3速度でイメージ信号を生成(例えば、第1フレームレートより低い第3フレームレートのイメージ信号を生成)し、イメージ信号をアプリケーションプロセッサ1200へ伝送することができる。アプリケーションプロセッサ1200に提供されるイメージ信号は、エンコーディングされていない信号でもある。アプリケーションプロセッサ1200は、受信されるイメージ信号に対してイメージ処理を行ったり、イメージ信号を内部メモリ1230または外部メモリ1400に保存したりする。
【0113】
PMIC 1300は、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれに電力、例えば、電源電圧を供給することができる。例えば、PMIC 1300は、アプリケーションプロセッサ1200の制御下、パワー信号ラインPSLaを介して、カメラモジュール1100aに第1電力を供給し、パワー信号ラインPSLbを介して、カメラモジュール1100bに第2電力を供給し、パワー信号ラインPSLcを介して、カメラモジュール1100cに第3電力を供給することができる。
【0114】
PMIC 1300は、アプリケーションプロセッサ1200からの電力制御信号PCONに応答して、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれに対応する電力を生成し、かつ、電力のレベルを調整することができる。電力制御信号PCONは、複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cの動作モード別の電力調整信号を含むものでもある。例えば、動作モードは、低電力モード(low power mode)を含み、このとき、電力制御信号PCONは、低電力モードで動作するカメラモジュール及び設定される電力レベルに係わる情報を含むこともできる。複数のカメラモジュール1100a、1100b、1100cそれぞれに提供される電力のレベルは、互いに同一であっても、互いに異なっていてもよい。また、電力のレベルは、動的に変更されもする。
【0115】
以上のように、図面と明細書で例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定用語を使用して実施形態を説明したが、それは、単に本発明の技術的思想を説明するための目的で使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。したがって、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらなければならない。
【符号の説明】
【0116】
101 基板
101A 前面
101B 背面
110 デュアル垂直ゲート
111 連結部分
113 垂直部分
113D 下部垂直部分
113U 上部垂直部分
113T トレンチ
115 ゲート絶縁膜
120 素子分離膜
150 配線構造物
151,153,155 層間絶縁膜
161 コンタクトプラグ
163,165 導電ライン
170 反射防止膜
CF カラーフィルタ
ML マイクロレンズ
PD 光電変換素子
SA1 分離領域