(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088823
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06N 20/00 20190101AFI20240626BHJP
A41H 1/02 20060101ALI20240626BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240626BHJP
G06T 7/62 20170101ALI20240626BHJP
【FI】
G06N20/00
A41H1/02 Z
G06T7/00 350B
G06T7/00 660B
G06T7/62
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022202397
(22)【出願日】2022-12-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴康
(72)【発明者】
【氏名】小野 健吾
(72)【発明者】
【氏名】小島 映里
(72)【発明者】
【氏名】ボー リ
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA09
5L096CA02
5L096FA64
5L096KA04
5L096KA15
(57)【要約】
【課題】目的ごとに利用者の体型サイズの適切な計測を可能とすること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、学習部とを備える。取得部は、利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する。学習部は、3次元モデルから推定された線分の長さが、測定対象の線分の長さの実測値となるように、3次元モデルから目的に用いられる測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得部と、
前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部により取得されたデータは、前記3次元モデルから推定された線分の長さを示す情報と、前記測定対象の線分の長さの実測値を示す情報とが利用者ごとに収集されたデータである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記3次元モデルは、一部のサイズを測定することで全体のサイズが推定されたモデルである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記利用者は、前記3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さと前記測定対象の線分の長さの実測値とを提供する利用者である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記学習部は、
複数の前記利用者の前記3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さと前記測定対象の線分の長さの実測値とを教師データとして学習させる
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記3次元モデルが表示されたユーザインターフェース上で事業者が測定対象となる範囲を指定することで決定された前記範囲を示す情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記利用者である対象利用者の3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さを前記学習部により学習された推定モデルに入力することで、当該対象利用者の前記測定対象の線分の長さの実測値を推定する推定部、を更に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記利用者とは異なる対象利用者の3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さを前記学習部により学習された推定モデルに入力することで、当該対象利用者の前記測定対象の線分の長さの実測値を推定する推定部、を更に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記利用者は、所定の症状により前記測定対象に浮腫を有する利用者であり、
対象利用者は、前記所定の症状により前記測定対象に浮腫を有する利用者である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得工程と、
前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得手順と、
前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者の体型サイズを計測する技術が知られている。例えば、身体サイズ計測用衣服を用いて利用者の3次元モデルを作成し、利用者の体型に関するサイズ情報を取得する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/189846号
【特許文献2】特開2020-95633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、目的ごとに利用者の体型サイズの適切な計測を可能とすることができなかった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、目的ごとに利用者の体型サイズの適切な計測を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得部と、前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、目的ごとに利用者の体型サイズの適切な計測を可能とすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、実施形態に係る3次元モデルの表示の一例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、実施形態に係る範囲の指定の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る事業者端末の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る第1利用者端末の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る第2利用者端末の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るモデル学習用データ記憶部の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る第2利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
被服のオーダーメイド等において、利用者の3次元モデルを用いたサービスが考えられる。例えば、身体サイズ計測用衣服を用いて利用者の3次元モデルを作成することで、被服のオーダーメイド等への利用が考えられる。例えば、このような身体サイズ計測用衣服は、伸縮性を有し、所定の位置に所定の印やパターン等が配置されており、このような身体サイズ計測用衣服を着用した状態の利用者を複数の方向から撮影した撮影画像を解析することで、利用者の3次元モデルを生成する手法が考えられる。また、上記のような身体サイズ計測用衣服を用いた手法では、頭や指先など、身体サイズ計測用衣服で覆われていない部分の計測値を取得することができない場合がある。このため、データの直接入力や映像データ(例えば、画像や動画など)から身体サイズを推定する技術などにより各部位の計測値を取得する手法も考えられる。以下、実施形態に係る身体サイズ計測用衣服は、頭や指先など、身体の各部位を覆うものであってもよい。また、実施形態に係る身体サイズ計測手法は、データの直接入力や映像データから身体サイズを推定する技術などにより各部位の計測値を取得する手法であってもよい。この他、実施形態に係る身体サイズ計測手法は、足の周囲を撮影することで足のサイズが計測可能な計測技術(例えば、ZOZOMAT)、手の周囲を撮影することで手指のサイズが計測可能な計測技術(例えば、ZOZOMAT for Hands)、胸の周囲を撮影することで胸のサイズが計測可能な計測技術(例えば、ZOZOBRA)を用いた手法などであってもよい。
【0011】
ここで、このような身体サイズ計測用衣服を着用した利用者の撮影画像から3次元モデルを生成する場合、3次元モデルの各部分の位置関係を正確に利用者と一致させるためには、利用者の身体の全てのポイントについて、位置関係(例えば、どの方向にどれくらいずれているか)の測定を行う必要がある。しかしながら、このように利用者の身体のすべてのポイントについて位置関係を測定するのは、現実的に実行できない。
【0012】
そこで、身体サイズ計測用衣服に付与された印のうち、あらかじめ定められた印の位置関係、すなわち、有限の数のポイントの位置関係のみを測定し、測定結果に基づいて3次元モデルを生成する手法が考えられる。このような手法により3次元モデルを生成した場合、一般的な人間の形状に基づいて3次元モデル全体の形状が推定されるため、実際に位置関係の測定が行われたポイント以外のポイントの位置には、実際の位置との間に誤差が生じてしまう。なお、このような補完をしないと、測定した位置のみのデータになってしまい、3次元モデルが滑らかでなくなってしまい、3次元モデルの利用価値が低下してしまう。
【0013】
このような3次元モデルを用いた場合、測定場所によっては、正確なサイズが特定できず、オーダーメイド等への利用の際に齟齬が生じてしまう。特に、3次元モデル全体の形状を推定する場合、一般的な人間の形状に基づいた推定が行われるため、例えば、外反母趾といった各種の患者や骨折、労働により身体の一部が変化している場合、利用者の実際の身体の形状と3次元モデルとの差分がさらに大きくなってしまう。そこで、本願では、サイズを補正するモデルを生成する。特に、事業者ごと、事業者を利用する利用者のグループごとに、このようなモデルを生成する。
【0014】
〔1.情報処理システムの構成〕
図1に示す情報処理システム1について説明する。
図1に示すように、情報処理システム1は、事業者端末10と、第1利用者端末20と、第2利用者端末30と、情報処理装置100とが含まれる。事業者端末10と、第1利用者端末20と、第2利用者端末30と、情報処理装置100とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
【0015】
事業者端末10は、利用者の体型サイズを適切に把握したいといった要望を有する事業者(ベンダー)によって利用される情報処理装置である。事業者端末10を利用する事業者は、例えば、情報処理装置100が提供するサービスの申し込みを行った事業者である。例えば、事業者端末10を利用する事業者は、被服や古着等を所定の電子商店街で販売する事業者である。事業者端末10は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、事業者端末10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。
【0016】
第1利用者端末20は、利用者の体型サイズを推定する推定モデルの学習のために、3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さと、測定対象の線分の長さの実測値とを提供する利用者によって利用される情報処理装置である。第1利用者端末20を利用する利用者は、例えば、事業者と協力関係にあるデータ収集のための協力者である。第1利用者端末20は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、第1利用者端末20は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。
【0017】
第2利用者端末30は、情報処理装置100が提供するサービスを利用する利用者によって利用される情報処理装置である。第2利用者端末30を利用する利用者は、例えば、エンドユーザである。第2利用者端末30は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、第2利用者端末30は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。
【0018】
情報処理装置100は、事業者ごとに利用者の体型サイズの適切な計測を可能とすることを目的とした情報処理装置であり、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。情報処理装置100は、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、事業者のサービスの申し込みに応じてアカウントを発行する。また、例えば、情報処理装置100は、エンドユーザに種々のサービスを提供する。
【0019】
〔2.情報処理の一例〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の情報処理の一例を示す図である。以下実施形態では、3次元モデルは、一部のサイズを測定することで全体のサイズが推定されたモデルである。例えば、実施形態に係る3次元モデルは、利用者が着用することで特定部分のサイズを計測可能な身体サイズ計測用衣服から取得されたデータに基づき利用者の全体のサイズが推定された3次元モデルである。なお、実施形態に係る3次元モデルは、第1利用者の3次元モデルであってもよいし、第2利用者の3次元モデルであってもよい。また、事業者V1は、実施形態に係るサービスの申し込みを行った事業者である。また、第1利用者A1は、事業者V1とデータ収集の協力関係にある利用者(協力者)である。また、第2利用者U1は、情報処理装置100が提供するサービスを利用する利用者(エンドユーザ)である。以下、適宜、第1利用者と第2利用者とをまとめて「利用者」とする場合がある。また、実施形態に係る測定対象となる範囲は、3次元モデルから指定され得る範囲であれば利用者の身体のどの部分であってもよく特に限定されなくてもよい。このため、事業者ごとに任意の部分を測定対象となる範囲に設定可能であってもよい。また、実施形態に係る測定対象となる範囲は位置であってもよく、以下適宜、測定対象となる範囲を「測定対象となる位置」と読み替えてもよい。
【0020】
情報処理装置100は、事業者V1からサービスの申し込みを受け付けると、事業者V1のためのアカウントを発行し、サービス利用のためのアプリ情報を事業者V1へ提供する(ステップS101)。
【0021】
事業者V1は、データ収集のための協力者である第1利用者A1へ、情報処理装置100から提供されたアプリ情報に基づくアプリを提供する(ステップS102)。
【0022】
第1利用者A1は、自身の体型サイズの計測を行い、事業者端末10から提供されたアプリ情報に基づくアプリを介して計測結果を事業者V1へ提供する(ステップS103)。例えば、第1利用者端末20は、第1利用者A1の体型サイズの計測結果を事業者端末10へ送信する。
【0023】
事業者端末10は、第1利用者A1の体型サイズの計測結果を取得すると、情報処理装置100から提供されたアプリを介して、取得した計測結果に基づき第1利用者A1の体型の3次元モデルを表示する(ステップS104)。
図3Aは、実施形態に係る3次元モデルの表示の一例を示す図である。
【0024】
事業者V1は、情報処理装置100から提供されたアプリを介して、事業者端末10に表示された3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を指定すると、事業者端末10は、事業者V1による範囲の指定を受け付ける(ステップS105)。
図3Bは、実施形態に係る範囲の指定の一例を示す図である。事業者V1は、左側の画像から範囲の指定を行ってもよいし、右側の入力欄から範囲の指定を行ってもよい。なお、
図3Bでは、3次元モデルの右腕の手首から肩までの範囲が選択されたため、この範囲が指定されている。
【0025】
事業者端末10は、情報処理装置100から提供されたアプリを介して、3次元モデルから指定された範囲の線分の長さを推定する(ステップS106)。また、事業者V1は、第1利用者A1の測定対象の線分の長さの実測値を計測(例えば、ハンドメジャーなどで計測)し、計測結果を事業者端末10に入力することで、事業者端末10は、第1利用者A1の測定対象の線分の長さの実測値を受け付ける。
【0026】
情報処理装置100は、事業者V1により指定された測定対象となる範囲を示す情報と、第1利用者A1の測定対象の線分の長さのデータ(3次元モデルから推定された線分の長さの推定値、及び、測定対象の線分の長さの実測値)とを取得する(ステップS107)。そして、情報処理装置100は、3次元モデルから推定された線分の長さが、測定対象の線分の長さの実測値となるように、3次元モデルから測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる(ステップS108)。なお、情報処理装置100は、事業者V1により指定された測定対象となる範囲を示す情報と、複数の第1利用者の測定対象の線分の長さのデータとを取得することで推定モデルの学習を行ってもよい。例えば、情報処理装置100は、事業者V1により指定された測定対象となる範囲と、3次元モデルから推定された長さの測定値とが入力された場合に、測定対象の線分の長さの実測値を出力するように推定モデルの学習を行えばよい。すなわち、情報処理装置100は、事業者V1により指定された測定対象となる範囲を示す情報と、複数の第1利用者の測定対象の線分の長さのデータとを教師データとして推定モデルを学習させてもよい。また、情報処理装置100は、事業者ごとに推定モデルを学習させてもよいし、目的ごとに推定モデルを学習させてもよい。同じ事業者でも、例えば、スーツのジャケットを仕立てる場合のウエスト部分の長さを測る場合と、スーツのパンツを仕立てる場合のウエスト部分の長さを測る場合とで、測り具合が異なる場合がある。例えば、パンツの場合の方がジャケットの場合よりも詰めて測る場合には、パンツの場合のウエスト部分の長さの計測結果が、ジャケットの場合のウエスト部分の長さの計測結果よりも細くなる傾向になると想定される。情報処理装置100は、第1利用者の測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得することで、3次元モデルから目的に用いられる測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させてもよい。
【0027】
情報処理装置100は、例えば、事業者V1が販売する商品のサイズのうち第2利用者U1に合うサイズを第2利用者U1に提案する場合、事業者ごとに学習された推定モデルのうち事業者V1により指定された測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを用いて3次元モデルから測定対象の線分の長さを推定するサービスを第2利用者U1へ提供する(ステップS109)。例えば、情報処理装置100は、第2利用者U1が自身の体型サイズを一度計測すれば、その計測情報を記憶することにより、各事業者のサービスが利用できるサービスを提供する。
【0028】
〔3.事業者端末の構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る事業者端末10の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る事業者端末10の構成例を示す図である。
図4に示すように、事業者端末10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0029】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送取得を行う。
【0030】
(入力部12)
入力部12は、事業者からの各種操作を受け付ける。
図2では、事業者V1からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介して事業者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、事業者端末10に設けられたボタンや、事業者端末10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0031】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部13は、情報処理装置100から送信された情報を表示する。
【0032】
(制御部14)
制御部14は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、事業者端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、事業者端末10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、情報処理装置100から送信されたアプリ情報に基づくアプリを実行させるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0033】
図4に示すように、制御部14は、受信部141と、送信部142とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0034】
(受信部141)
受信部141は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部141は、情報処理装置100から送信されたアプリ情報を受信する。また、例えば、受信部141は、事業者とデータ収集の協力関係にある第1利用者の第1利用者端末20から送信されたデータを受信する。
【0035】
(送信部142)
送信部142は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部142は、事業者から受け付けたサービスの申し込み情報を情報処理装置100へ送信する。また、例えば、送信部142は、情報処理装置100から送信されたアプリ情報に含まれる情報であってデータ収集を可能とするための情報を第1利用者端末20へ送信する。
【0036】
〔4.第1利用者端末の構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る第1利用者端末20の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る第1利用者端末20の構成例を示す図である。
図5に示すように、第1利用者端末20は、通信部21と、入力部22と、出力部23と、制御部24とを有する。
【0037】
(通信部21)
通信部21は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部21は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、事業者端末10等との間で情報の送取得を行う。
【0038】
(入力部22)
入力部22は、第1利用者からの各種操作を受け付ける。
図2では、第1利用者A1からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部22は、タッチパネル機能により表示面を介して第1利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部22は、第1利用者端末20に設けられたボタンや、第1利用者端末20に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0039】
(出力部23)
出力部23は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部23は、事業者端末10から送信された情報を表示する。
【0040】
(制御部24)
制御部24は、例えば、コントローラであり、CPUやMPU等によって、第1利用者端末20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、第1利用者端末20にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、事業者端末10から送信されたアプリ情報に基づきアプリを実行させるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部24は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0041】
図5に示すように、制御部24は、受信部241と、送信部242とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0042】
(受信部241)
受信部241は、事業者端末10等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部241は、データ収集のために事業者端末10から送信されたアプリ情報を受信する。
【0043】
(送信部242)
送信部242は、事業者端末10等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部242は、データ収集のためのデータを事業者端末10へ送信する。例えば、送信部242は、特定の事業者が指定した測定対象の範囲の線分の長さを推定する推定モデルを学習させるためのデータを事業者端末10へ送信する。
【0044】
〔5.第2利用者端末の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る第2利用者端末30の構成について説明する。
図6は、実施形態に係る第2利用者端末30の構成例を示す図である。
図6に示すように、第2利用者端末30は、通信部31と、入力部32と、出力部33と、制御部34とを有する。
【0045】
(通信部31)
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送取得を行う。
【0046】
(入力部32)
入力部32は、第2利用者からの各種操作を受け付ける。
図2では、第2利用者U1からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部32は、タッチパネル機能により表示面を介して第2利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部32は、第2利用者端末30に設けられたボタンや、第2利用者端末30に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0047】
(出力部33)
出力部33は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部33は、情報処理装置100から送信された情報を表示する。
【0048】
(制御部34)
制御部34は、例えば、コントローラであり、CPUやMPU等によって、第2利用者端末30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、第2利用者端末30にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、情報処理装置100が提供するサービスを利用するためのアプリを実行させるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部34は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0049】
図6に示すように、制御部34は、受信部341と、送信部342とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0050】
(受信部341)
受信部341は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部341は、情報処理装置100が提供するサービスを利用するための情報を受信する。
【0051】
(送信部342)
送信部342は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部342は、情報処理装置100が提供するサービスに対するフィードバックを送信する。なお、送信部342は、特定の事業者が指定した測定対象の範囲の線分の長さを推定する推定モデルを学習させるためのデータを送信してもよい。
【0052】
〔6.情報処理装置の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図7に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0053】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、事業者端末10等との間で情報の送取得を行う。
【0054】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図7に示すように、記憶部120は、モデル学習用データ記憶部121と、第2利用者情報記憶部122とを有する。
【0055】
モデル学習用データ記憶部121は、測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させるための教師データを記憶する。ここで、
図8に、実施形態に係るモデル学習用データ記憶部121の一例を示す。
図8に示すように、モデル学習用データ記憶部121は、「推定モデルID」、「事業者ID」、「目的」、「収集データ」といった項目を有する。
【0056】
「推定モデルID」は、推定モデルを識別するための識別情報を示す。「事業者ID」は、事業者を識別するための識別情報を示す。「目的」は、実施形態に係る所定の目的を示す。例えば、「目的」は、事業者により指定された測定対象の範囲を示す。「収集データ」は、事業者と協力関係にある協力者のデータを示す。例えば、「収集データ」には、3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さのデータや、測定対象の線分の長さの実測値のデータが含まれる。
図8に示した例では、「収集データ」に「収集データ#1」や「収集データ#2」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、線分の長さを示す数値等が格納される。
【0057】
第2利用者情報記憶部122は、第2利用者の情報を記憶する。例えば、第2利用者情報記憶部122は、第2利用者の3次元モデルの情報を記憶する。ここで、
図9に、実施形態に係る第2利用者情報記憶部122の一例を示す。
図9に示すように、第2利用者情報記憶部122は、「第2利用者ID」、「第2利用者情報」といった項目を有する。
【0058】
「第2利用者ID」は、第2利用者を識別するための識別情報を示す。「第2利用者情報」は、第2利用者情報を示す。例えば、「第2利用者情報」には、第2利用者の3次元モデルの情報が含まれる。
図9に示した例では、「第2利用者情報」に「第2利用者情報#1」や「第2利用者情報#2」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、第2利用者の各部の線分の長さを示す数値等が格納される。
【0059】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0060】
図7に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、学習部133と、推定部134と、提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0061】
(取得部131)
取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部131は、事業者端末10等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0062】
取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、取得した各種情報を記憶部120に格納する。
【0063】
取得部131は、利用者の3次元モデルから事業者により指定された長さの測定対象となる範囲を示す情報を取得する。また、取得部131は、測定対象の線分の長さのデータを取得する。例えば、取得部131は、3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さのデータを取得する。また、例えば、取得部131は、測定対象の線分の長さの実測値のデータを取得する。
【0064】
(生成部132)
生成部132は、利用者の3次元モデルを入力とし、事業者ごとに指定された測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを生成する。例えば、生成部132は、事業者ごとに教師データを収集することで収集された教師データに基づいて、事業者ごとに推定モデルを生成する。また、生成部132は、目的ごとに測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを生成してもよい。
【0065】
(学習部133)
学習部133は、第1利用者の3次元モデルから推定された線分の長さが、その第1利用者の測定対象の線分の長さの実測値となるように、生成部132により生成された推定モデルを学習させる。また、学習部133は、第2利用者の3次元モデルから推定された線分の長さが、その第2利用者の測定対象の線分の長さの実測値となるように、生成部132により生成された推定モデルを学習させてもよい。なお、学習部133は、教師データが増えるたびに推定モデルを学習させてもよいし、所定の期間ごと、教師データのデータ数が所定の閾値に達するごとに、推定モデルを学習させてもよい。このように、学習部133は、推定モデルの精度向上のために繰り返し学習を行ってもよい。なお、教師データの数は事業者ごとに設定可能であってもよく、精度を上げる必要があれば教師データの数を増やす変更を事業者が自由に行ってもよい。また、学習部133は、出身地や人種などの身体的特徴や、測定時間帯などの外的特徴などを含めて推定モデルの学習を行ってもよい。例えば、学習部133は、外的特徴であれば、朝のほうが夜よりもむくみ易いため、朝用の推定モデルと夜用の推定モデルとを別々に生成し、別々に学習を行ってもよい。また、例えば、学習部133は、身体的特徴であれば、スポーツ選手の脚のほうがスポーツ選手でない人の脚よりも太いため、スポーツ選手用の推定モデルとスポーツ選手でない人用の推定モデルとを別々に生成し、別々に学習を行ってもよい。
【0066】
(推定部134)
推定部134は、学習部133により学習された推定モデルを用いて、第2利用者の3次元モデルから、特定の事業者が指定した測定対象の範囲の線分の長さを推定する。例えば、推定部134は、第2利用者が選択したサービスに応じた事業者の指定した測定対象の範囲の線分の長さを推定する。
【0067】
(提供部135)
提供部135は、各種情報を事業者端末10、第1利用者端末20、第2利用者端末30へ送信する。例えば、提供部135は、推定部134により推定された線分の長さの情報を第2利用者へ提供する。
【0068】
〔7.情報処理のフロー〕
次に、
図10及び
図11を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図10及び
図11は、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0069】
図10に示すように、情報処理装置100は、利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、測定対象の線分の長さのデータを事業者から取得する(ステップS201)。
【0070】
情報処理装置100は、3次元モデルから推定された線分の長さが、測定対象の線分の長さの実測値となるように、3次元モデルから測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる(ステップS202)。
【0071】
情報処理装置100は、推定モデルを用いて推定された推定結果を提供する(ステップS203)。
【0072】
図11に示すように、情報処理装置100は、利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する(ステップS301)。
【0073】
情報処理装置100は、3次元モデルから推定された線分の長さが、測定対象の線分の長さの実測値となるように、3次元モデルから目的に用いられる測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる(ステップS302)。
【0074】
情報処理装置100は、推定モデルを用いて推定された推定結果を提供する(ステップS303)。
【0075】
〔8.適用例〕
上記実施形態は、例えば、病気などにより身体の各部位の線分情報が変化した場合などに特に適用が期待される。例えば、病気などにより特定部位がむくんだ状態になる症状を有する患者(例えば、皮膚の下にリンパ液がたまってむくんだ状態になる症状の患者)の測定対象の線分の長さの推定に適用されてもよい。病気などにより特定部位の線分情報のみが変化した利用者の測定対象の線分の長さの推定に適用することで、このような利用者の測定対象の線分の長さを適切に推定することが可能となる。また、このような特定部分のみ通常とは異なりむくみがある利用者の測定対象の線分の長さを推定することができるため、このような利用者のためのコスチュームや着ぐるみの製作などに応用することも可能である。なお、このような適用例は一例であり特に限定されなくてもよい。
【0076】
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、学習部133とを有する。取得部131は、利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報と、測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する。学習部133は、3次元モデルから推定された線分の長さが、測定対象の線分の長さの実測値となるように、3次元モデルから目的に用いられる測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる。
【0077】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、測定対象となる範囲を示す情報と、測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得して推定モデルを学習させるため、目的ごとに利用者の体型サイズの適切な計測を可能とすることができる。
【0078】
また、取得部131により取得されたデータは、3次元モデルから推定された線分の長さを示す情報と、測定対象の線分の長さの実測値を示す情報とが利用者ごとに収集されたデータである。
【0079】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者の体型サイズを推定する推定モデルの精度を適切に向上させることができる。
【0080】
また、3次元モデルは、一部のサイズを測定することで全体のサイズが推定されたモデルである。
【0081】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、3次元モデルを適切に生成することができる。
【0082】
また、利用者は、3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さと測定対象の線分の長さの実測値とを提供する利用者である。
【0083】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者から収集したデータに基づいて、利用者の体型サイズを推定する推定モデルの精度を適切に向上させることができる。
【0084】
また、学習部133は、複数の利用者の3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さと測定対象の線分の長さの実測値とを教師データとして学習させる。
【0085】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、教師データとして学習させることで、利用者の体型サイズを推定する推定モデルの精度を適切に向上させることができる。
【0086】
また、取得部131は、3次元モデルが表示されたユーザインターフェース上で事業者が測定対象となる範囲を指定することで決定された範囲を示す情報を取得する。
【0087】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、測定対象となる範囲をユーザインターフェース上で指定することができるため、ユーザビリティの向上を促進させることができる。
【0088】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者である対象利用者の3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さを学習部133により学習された推定モデルに入力することで、対象利用者の測定対象の線分の長さの実測値を推定する推定部134を更に有する。
【0089】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、学習された推定モデルを用いて、対象利用者の測定対象の線分の長さを適切に推定することができる。
【0090】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者とは異なる対象利用者の3次元モデルから推定された測定対象の線分の長さを学習部133により学習された推定モデルに入力することで、対象利用者の測定対象の線分の長さの実測値を推定する推定部134を更に有する。
【0091】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、学習された推定モデルを用いて、対象利用者の測定対象の線分の長さを適切に推定することができる。
【0092】
また、利用者は、所定の症状により測定対象に浮腫を有する利用者である。また、対象利用者は、所定の症状により測定対象に浮腫を有する利用者である。
【0093】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、対象利用者が浮腫を有し、測定対象の範囲にむくみがある場合でも、対象利用者の測定対象の線分の長さを適切に推定することができる。
【0094】
〔10.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る事業者端末10、第1利用者端末20、第2利用者端末30及び情報処理装置100は、例えば、
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図12は、事業者端末10、第1利用者端末20、第2利用者端末30及び情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0095】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0096】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを取得してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0097】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0098】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0099】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る事業者端末10、第1利用者端末20、第2利用者端末30及び情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部14、24、34及び130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0100】
〔11.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0101】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0102】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0103】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0104】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0105】
1 情報処理システム
10 事業者端末
11 通信部
12 入力部
13 出力部
14 制御部
20 第1利用者端末
21 通信部
22 入力部
23 出力部
24 制御部
30 第2利用者端末
31 通信部
32 入力部
33 出力部
34 制御部
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 モデル学習用データ記憶部
122 第2利用者情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 生成部
133 学習部
134 推定部
135 提供部
141 受信部
142 送信部
241 受信部
242 送信部
341 受信部
342 送信部
N ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2024-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報であって当該3次元モデルが表示されたユーザインターフェース上で事業者により指定された範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得部と、
前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部により取得されたデータは、前記3次元モデルから推定された線分の長さを示す情報と、前記測定対象の線分の長さの実測値を示す情報とが利用者ごとに収集されたデータである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記3次元モデルは、一部のサイズを測定することで全体のサイズが推定されたモデルである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記利用者は、前記3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さと前記測定対象の線分の長さの実測値とを提供する利用者である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記学習部は、
複数の前記利用者の前記3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さと前記測定対象の線分の長さの実測値とを教師データとして学習させる
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記利用者である対象利用者の3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さを前記学習部により学習された推定モデルに入力することで、当該対象利用者の前記測定対象の線分の長さの実測値を推定する推定部、を更に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記利用者とは異なる対象利用者の3次元モデルから推定された前記測定対象の線分の長さを前記学習部により学習された推定モデルに入力することで、当該対象利用者の前記測定対象の線分の長さの実測値を推定する推定部、を更に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記利用者は、所定の症状により前記測定対象に浮腫を有する利用者であり、
対象利用者は、前記所定の症状により前記測定対象に浮腫を有する利用者である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報であって当該3次元モデルが表示されたユーザインターフェース上で事業者により指定された範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得工程と、
前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
利用者の3次元モデルから長さの測定対象となる範囲を示す情報であって当該3次元モデルが表示されたユーザインターフェース上で事業者により指定された範囲を示す情報と、当該測定対象の線分の長さのデータであって所定の目的に用いられる目的に応じた長さのデータを取得する取得手順と、
前記3次元モデルから推定された線分の長さが、前記測定対象の線分の長さの実測値となるように、前記3次元モデルから前記目的に用いられる前記測定対象の線分の長さを推定する推定モデルを学習させる学習手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。