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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088855
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】遊技台
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240626BHJP
【FI】
A63F5/04 601A
A63F5/04 603D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203852
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】597044139
【氏名又は名称】株式会社大都技研
(74)【代理人】
【識別番号】100128934
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100112689
【弁理士】
【氏名又は名称】佐原 雅史
(72)【発明者】
【氏名】岩本 真悟
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CD16
2C182DA08
2C182DA44
(57)【要約】
【課題】装飾部材のデザインを阻害することなく、装飾部材の見栄えを良くすることができる遊技台を提供する。
【解決手段】遊技台は、第一の部材と、前記第一の部材の少なくとも一部を支持する第二の部材と、前記第二の部材に支持された前記第一の部材を照射可能な発光手段と、を備える。また、前記第一の部材は、前記発光手段から出射される光の少なくとも一部を透過可能であり、前記第二の部材は、前記第一の部材へ向けて臨む第一の部分と、該第一の部分よりは該第一の部材へ向けて臨んでいない第二の部分を有する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の部材と、
前記第一の部材の少なくとも一部を支持する第二の部材と、
前記第二の部材に支持された前記第一の部材を照射可能な発光手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の部材は、前記発光手段から出射される光の少なくとも一部を透過可能であり、
前記第二の部材は、前記第一の部材へ向けて臨む第一の部分と、該第一の部分よりは該第一の部材へ向けて臨んでいない第二の部分を有する、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技台であって、
前記第一の部分は、前記第一の部材に当接する当接部であり、
前記第二の部分は、前記第一の部材に当接しない非当接部であり、
前記第二の部材は、前記第一の部材に向けて突出形成された壁部を有し、
前記壁部は、前記当接部と前記非当接部を含み、
前記非当接部は、前記当接部を切り欠いた構造からなる、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項3】
請求項1または2に記載の遊技台であって、
前記非当接部は、前記第二の部材の長手方向において左右対称に配置される、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項2を引用する請求項3に記載の遊技台であって、
前記第二の部材は、複数の角部を有する多角形の部材で構成され、
前記当接部は、少なくとも前記複数の角部に配置され、
前記非当接部は、前記複数の角部を除いた部位に配置される、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項5】
請求項3または4に記載の遊技台であって、
メッキが施された第三の部材を備え、
前記第一の部材の周囲近傍の少なくとも一部に、前記第三の部材が配設される、
ことを特徴とする遊技台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)、回胴遊技機(スロットマシン)、封入式遊技機あるいはメダルレススロットマシンに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技台においては、遊技の興趣を高めるために、液晶表示装置、スピーカ、ランプ等の各種演出装置が搭載されており、例えば、特許文献1には、背部の光源から装飾部材を照射する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-237513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技台では、背部の光源から装飾部材を照らす際に、装飾部材の背部に配置される部材の影が装飾部材に投影され、デザイン性を損なうおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、装飾部材のデザインを阻害することなく、装飾部材の見栄えを良くすることができる遊技台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技台は、第一の部材と、前記第一の部材の少なくとも一部を支持する第二の部材と、前記第二の部材に支持された前記第一の部材を照射可能な発光手段と、を備えた遊技台であって、前記第一の部材は、前記発光手段から出射される光の少なくとも一部を透過可能であり、前記第二の部材は、前記第一の部材へ向けて臨む第一の部分と、該第一の部分よりは該第一の部材へ向けて臨んでいない第二の部分を有する、ことを特徴とする遊技台である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装飾部材のデザインを阻害することなく、装飾部材の見栄えを良くすることができる遊技台を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図2】スロットマシン100の入賞ラインの一例を示す図である。
図3】(a)前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。(b)スロットマシン100の側断面図である。
図4】(a)バックライトモジュール630の正面図である。(b)バックライトモジュール630の側面図である。(c)バックライトモジュール630を構成する部材を分解して正面側から見た外観斜視図である。
図5】制御部の回路ブロック図を示したものである。
図6】リプレイ(再遊技役)の入賞時におけるリール前照明250の発光態様の変化の一例を時系列で示した図である。
図7】ボーナス遊技におけるリール前照明250の発光態様の変化の一例を時系列で示した図である。
図8】演出制御ユニット600を構成する主要部材を分解して演出制御ユニット600の正面側から見た分解斜視図である。
図9】演出制御ユニット600を構成する主要部材を分解して演出制御ユニット600の背面側から見た分解斜視図である。
図10】(a)演出制御ユニット600の正面図である。(b)演出制御ユニット600からシールドカバー620を取り除き、上板金シールド618を示した正面図である。(c)演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618を取り除き、上基板ケース608を示した正面図である。(d)演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618、上基板ケース608を取り除き、サブ制御基板612とサブ周辺基板614を示した正面図である。
図11】(a)演出制御ユニット600からシールドカバー620と上板金シールド618だけを抜き出し、シールドカバー620を透過して示した斜視図である。(b)シールドカバー620と上板金シールド618を回動して開放した状態を示す外観図である。(c)シールドカバー620と上板金シールド618を回動して閉鎖した状態を示す外観図である。
図12】(a)演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618、上基板ケース608、サブ制御基板612、サブ周辺基板614を取り除き、下基板ケース606を示した正面図である。(b)演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618、上基板ケース608、サブ制御基板612、サブ周辺基板614、下基板ケース606を取り除き、下板金シールド604を示した正面図である。(c)演出周辺基板カバー616aと演出周辺基板ハーネスカバー616bの正面図である、(d)演出周辺基板カバー616aと演出周辺基板ハーネスカバー616bを分解して示した外観斜視図である。(e)演出周辺基板カバー616aと演出周辺基板ハーネスカバー616bの側面図である。
図13】(a)スロットマシン100の下部に配設される演出装置を正面側から見た正面図である。(b)同演出装置を背面側から見た背面図である。
図14】(a)レンズユニット700の正面図である。(b)レンズユニット700の背面図である。(c)レンズユニット700を構成する主要部材を分解して示した分解斜視図である。
図15】(a)組み立て前のレンズユニット700を示した分解図である。(b)レンズホルダ702にインナーレンズ704を取り付けた状態のレンズユニット700を示した分解図である。(c)レンズホルダ702にインナーレンズ704とアウターレンズ706を取り付けた状態のレンズユニット700を示した分解図である。(d)組み立て後のレンズユニット700を示した分解図である。
図16】(a)アウターレンズ706とレンズカバー708を取り付ける前のレンズホルダ702の要部を拡大して示した部分拡大図である。(b)アウターレンズ706を取り付けた後のレンズホルダ702の要部を拡大して示した部分拡大図である。(c)レンズカバー708とアウターレンズ706を取り付けた後のレンズホルダ702の要部を拡大して示した部分拡大図である。
図17】(a)パネルユニット750を構成する主要部材を分解して示した分解斜視図である。(b)パネルユニット750を前面側から見た外観斜視図である。(c)パネルユニット750を背面側から見た外観斜視図である。
図18】(a)パネルユニット750の側面図である。(b)パネルユニット750からパネル652を取り除いた状態を下方斜めから見た外観斜視図である。(c)同状態を上方斜めから見た外観斜視図である。
図19】(a)パネルユニット750の正面図である。(b)(a)に示すA-A線に沿う側断面図と、その要部拡大図である。(c)上部演出ユニット650に取り付けられた状態のパネルユニット750からパネル652の図示を省略して示した部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<<実施形態1>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(スロットマシン)について説明する。
【0010】
<全体構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
【0011】
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。
【0012】
リール110~112の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。
【0013】
なお、このような表示装置としては、リール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールを本体101の中央部に配置しているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0014】
告知ランプ123は、例えば、内部抽選において特定の入賞役(例えば、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つであるリプレイ(再遊技)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。
【0015】
ベットボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0016】
演出ボタン156は、遊技者が操作可能な操作手段である。本実施形態では、遊技者による押下操作が可能なボタンで構成しており、各種演出に使用される。このような演出に用いられる操作手段は、ボタンに限定されず、例えば、レバーやタッチパネル等で構成してもよいし、操作手段を複数備えていてもよい。
【0017】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
【0018】
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器であり、押順演出を行うための指示モニタとしても利用される。本例では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
【0019】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0020】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0021】
以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作(以下、「1停」や「第1停止」ともいう。)、次の停止操作を第2停止操作(以下、「2停」や「第2停止」ともいう。)、最後の停止操作を第3停止操作(以下、「3停」や「第3停止」ともいう。)という。
【0022】
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを、順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を、操作順序(または、押順)という。
【0023】
ストップボタン137~139の操作順序(押順)は、左ストップボタン137を「左またはR」、中ストップボタン138を「中またはC」、右ストップボタン139を「右またはR」で表した場合、(1)左→中→右の操作順序(左中右またはLCR),(2)左→右→中の操作順序(左右中またはLRC),(3)中→左→右の操作順序(中左右またはCLR),(4)中→右→左の操作順序(中右左またはCRL),(5)右→左→中の操作順序(右左中またはRLC),(6)右→中→左の操作順序(右中左またはRCL)の6種類である。
【0024】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0025】
ストップボタン137~139の下部には、メダル払出口155、メダル受皿161が設けられている。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144,654は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。
【0026】
前面扉102の上部にはパネルユニット750(詳細は後述)が配設され、その下方のリール110~112の前方には透過式の液晶表示装置157が配設されている。

なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。また、パネルユニット750の配設場所も、本例に限定されず、例えば、前面扉102の下部に配設してもよい。
【0027】
また、本体101の内部には、回転操作により、オンとオフに切り替え可能な設定キーや、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能な設定スイッチが設けられている。設定キーは、設定値(本例では設定1~設定6)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段であり、設定スイッチは、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段の一つである。
【0028】
<入賞ライン>
次に、図2を用いて、入賞ラインについて説明する。図2は、スロットマシン100の入賞ラインの一例を示す図である。
【0029】
図1を用いて説明したように、リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
【0030】
具体的には、左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄という。
【0031】
また、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄という。
【0032】
また、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄という。
【0033】
本実施形態では、入賞ラインとして、左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)および右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1(以下、単に「入賞ラインL1」という場合がある。)のみが設けられている。
【0034】
ここで、入賞ラインとは、図柄表示窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否か(揃ったか否か)が判定されるラインのことである。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。
【0035】
本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満のときは、どの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
【0036】
以下、図柄表示窓113のうち、入賞ラインL1上の図柄位置2、5、8を「入賞位置」、それ以外の図柄位置、つまり図柄位置1、3、4、6、7、9を「非入賞位置」と称する場合がある。すなわち、入賞位置とは、入賞ライン上にあり、かつ入賞役に対応する図柄組合せを構成する図柄が停止する位置をいう。
【0037】
なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、入賞ラインL1に加えて、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、メダルの賭数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0038】
<内部構造>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の内部構造について説明する。図3(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図であり、同図(b)は、スロットマシン100の側断面図である。
【0039】
本体101は、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。
【0040】
そして、下方には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置(図示省略)等が配設されている。電源装置は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
【0041】
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。
【0042】
前面扉102は、本体101の左側にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、リール前照明250(詳細は後述)、液晶表示装置157、上部スピーカ272、これらの液晶表示装置157、スピーカ272等を制御する演出制御ユニット600(詳細は後述する)等を設けている。また、図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路265等を設けている。
【0043】
<リール前照明(第一の発光手段)>
次に、図3(a),(b)を用いて、リール前照明250(第一の発光手段)について説明する。
【0044】
リール前照明250は、各リール110~112のリール帯(図3(b)には中リール111のリール帯111aのみ図示)を前方側(前面)から照らす(照明する)発光手段(第一の発光手段)であり、本例では、前面扉102の背面における図柄表示窓113の上部に、リール110~112のリール帯に対向するように配設されている。
【0045】
本例のリール前照明250は、リール110~112のリール帯の前面に向けて光を出射可能な複数のLEDと、これらのLEDの前方に配置される有色透明(本例では、乳白色)のレンズカバーと、を有して構成されている。
【0046】
なお、本発明に係る「第一の発光手段」は、「少なくともリールのリール帯を前方側から照らすことができる発光手段」であればよく、その構造は特に限定されないが、レンズカバーが無い場合、または、レンズカバーが無色透明の部材である場合には、LEDから出射される光がリール110~112のリール帯に粒状に映り込んでしまい(いわゆる「点光り」)、リール110~112の見栄えが悪くなってしまったり、LEDから出射される光がうまく広がらずにリール帯全体を均一に照らすことができず、リール110~112の視認性が悪くなってしまったりするおそれがあることから、有色透明の部材からなるレンズカバーでLEDの前方を覆うことが好ましい。
【0047】
なお、リール前照明250(第一の発光手段)からリール帯までの最短距離αと、後述するリールバックライト264(第二の発光手段)からリール帯までの最短距離βの関係は「最短距離α<最短距離β」となっており、リール前照明250の方がリールバックライト264よりもリール帯に近い位置関係となっている。
【0048】
このように、リール前照明250はリール帯までの距離が近いことからも点光りしやすくなってしまうことから、レンズカバーを設けている。一方で、リールバックライト264はリール前照明250よりもリール帯までの距離を確保できており、LEDから出射される光が拡散する距離を有している点、また、後述するリフレクタ266によっても十分に光を拡散できているためレンズカバーは備えていない。
【0049】
<リールバックライト(第二の発光手段)>
次に、図3(b)と図4を用いて、リールバックライト264(第二の発光手段)について説明する。
【0050】
本例に係るスロットマシン100は、左リール110を備える左リール装置(図示省略)と、中リール111を備える中リール装置260(図3(b)参照)と、右リール112を備える右リール装置(図示省略)と、これらの3個のリール装置を内部に収容可能なリールフレーム262(図3(b)参照)と、を有して構成される。
【0051】
なお、本例のスロットマシン100の左リール装置および右リール装置の構造は、中リール装置260の構造と同一であるため、ここでは、中リール装置260の説明を行い、左リール装置および右リール装置の説明は省略する。
【0052】
中リール装置260は、中リール111と、この中リール111を回転駆動するリール駆動部(図示省略)と、中リール111のリール帯111aを後方側(背面)から照らす(照明する)リールバックライト264と、中リール111の回転位置を検知するためのリール検知部(図示省略)等を有して構成される。
【0053】
中リール111は、複数種類の図柄が等間隔で印刷されたリール帯111aと、このリール帯111aの両側面を支持するリール枠111b等を有して構成される。リール帯111aは、矩形の帯状部材の長手方向の端部同士を接着して構成される平板リング状の部材である。
【0054】
図4(a)は、リールバックライト264の正面図であり、同図(b)は、リールバックライト264の側面図であり、同図(c)は、リールバックライト264を構成する部材を分解して正面側から見た外観斜視図である。
【0055】
リールバックライト264は、各リール110~112のリール帯を後方側(背面)から照らす(照明する)発光手段(第二の発光手段)であり、本例では、リフレクタ266と、このリフレクタ266の背面に着脱可能に取り付けられる照明基板268と、リフレクタ266の側面に配設される化粧板270によって構成されている。
【0056】
本例のリールバックライト264のリフレクタ266は、白色のプラスチックで形成されるが、リールバックライト264のリフレクタ266の材質は、特に限定されず、金属等であってもよいし、他の色の部材であってもよい。
【0057】
リフレクタ266には、正面側から背面側に通じる開口部266a~266cが縦方向に3つ並んで形成されている。また、照明基板268には、この開口部266a~266cに対応する位置に、LED268aが6つずつ配置されている。
【0058】
中リール装置260が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED268aは、中リール装置260に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置4~6の位置)に対応する位置に配置される。
【0059】
左リール装置(図示省略)が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED266aは、左リール装置に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置1~3の位置)に対応する位置に配置される。
【0060】
右リール装置(図示省略)が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED268aは、右リール装置に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置7~9の位置)に対応する位置に配置される。
【0061】
本例では、開口部266a~266cに対応する位置に、LED268aを6つずつ配置することにより、或る開口部から出射される光が、他の開口部から出射される光と干渉しないように構成されている。これにより、図柄表示窓113の複数の図柄位置のそれぞれに対して、光を均一に照射することができる。
【0062】
例えば、全てのLED268aを点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄を背後から全て照らすことができる。また、LED268aの一部を点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄のうち、一部の図柄を背後から照らすことができる。なお、開口部やLEDの数や位置については、本例に限定されるものではない。
【0063】
また、本例では、リフレクタ266において、上方の開口部266aの下面と、中央の開口部266bの上面および下面と、下方の開口部266cの上面に、所定の間隔ごとに複数のスリット(溝)266d~266gを設けている。これにより、LED268aから出射される光を前方に位置する図柄に均一に照射することができ、図柄の視認性を高めることができる。
【0064】
また、上方の開口部266aの下面に設けているスリット266dと、中央の開口部266bの上面に設けているスリット266e、および、中央の開口部266bの下面に設けているスリット266fと、下方の開口部266cの上面に設けているスリット266gは、それぞれのスリットが形成された部位とスリットが形成されていない部位が上下方向において互い違いになるように(スリットの位置が開口部の仕切りの上下で一致しないように)配置している。このような構造により、隣接する開口部からスリットを介して出射される光同士が干渉しないように構成されている。
【0065】
なお、リールバックライト264には、リフレクタ266やスリット(溝)266d~266gによって十分にかつ均一にリール帯を照らすことができているため、リール前照明250のようにレンズカバーは備えていないが、レンズカバーを備える構成としてもよく、これにより、リール帯を均一に照らせるようにでき、さらに、リール組立時や遊技台のメンテナンス時にリールバックライト264を直視することがないので、作業者の眩しさを軽減することができる。
【0066】
<制御部>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
【0067】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0068】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
【0069】
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0070】
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0071】
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0~65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
【0072】
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ等)の状態を監視している。
【0073】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0074】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0075】
ベットボタン132センサは、メベットボタン132に設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0076】
主制御部300は、リール110~112を駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0077】
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路651にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0078】
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0079】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0080】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、リール前照明250,リールバックライト264の発光色や点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
【0081】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0082】
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0083】
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、リール前照明250、リールバックライト264、パネルユニット750のパネル照明基板664等)が接続されている。
【0084】
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には、入力インタフェースを介して、演出ボタン156の押下操作を検知可能な演出ボタンセンサ430と、を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428と演出ボタンセンサ430の状態を監視している。
【0085】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157(以下、「液晶表示装置157」ともいう。)の表示制御を含む各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【0086】
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
【0087】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0088】
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0089】
<リール前照明の発光態様の変化>
次に、図6を用いて、リール前照明250の発光態様の変化について説明する。図6は、リプレイ(再遊技役)の入賞時におけるリール前照明250の発光態様の変化の一例を時系列で示した図である。
【0090】
<リール前照明の発光態様の変化/Nゲーム(開始操作)>
図6において符号T1で示す状態は、N(Nは正の整数)ゲームにおいて、開始操作(スタートレバー135の押下操作)が行われ、リプレイ(再遊技役)に内部当選した状態である。
【0091】
本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、或る遊技の少なくともリールの回転中において、第三の発光態様(例えば、白色)に制御可能であり、第二の発光手段(例えば、リールバックライト264)は、或る遊技の少なくともリールの回転中において、第三の発光態様と同一色または同系色の第二の発光態様(例えば、白色)に制御可能に構成している。
【0092】
符号T1で示す状態では、開始操作が行われたことから、リール110~112の回転を開始するとともに、リール前照明250(第一の発光手段)を白色(第三の発光態様)に制御(設定)することで、白色で発光させ、リールバックライト264(第二の発光手段)を白色(第二の発光態様)に制御(設定)することで、白色で発光させている。これにより、リール110~112のリール帯の前面と背面が白色で照らされる。
【0093】
ここで、本例では、図5を用いて説明したように、リール前照明250は、第1副制御部400の駆動回路422によって駆動されることから、「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」とは、主制御部300が第1副制御部400に対して「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」旨のコマンドを送信し、当該コマンドを受信した第1副制御部400が、駆動回路422に対して「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」ための各種設定を行うことである(後述する水色(第一の発光態様)の制御も同様)。
【0094】
また、「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」旨のコマンドの代わりに、「開始操作に基づくコマンド」や「当選役に基づくコマンド」、「表示判定(入賞判定)に基づくコマンド」でもよく、これらのコマンドに応じて第1副制御部400によりリール照明250の発光色が設定されてもよい。
【0095】
なお、リール前照明250は、1つまたは3つ以上の制御部によって制御してもよく、例えば、1つの制御部(例えば、主制御部300)で制御する場合、「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」とは、1つの制御部(例えば、主制御部300)が、「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」ための各種設定を行うことである(後述する水色(第一の発光態様)の制御も同様)。
【0096】
また、リールバックライト264も同様に、本例では、リールバックライト264は、第1副制御部400の駆動回路422によって駆動されることから、「リールバックライト264を白色(第二の発光態様)に制御(設定)する」とは、主制御部300が第1副制御部400に対して「リールバックライト264を白色(第二の発光態様)に制御(設定)する」旨のコマンドを送信し、当該コマンドを受信した第1副制御部400が、駆動回路422に対して「リールバックライト264を白色(第二の発光態様)に制御(設定)する」ための各種設定を行うことである。
【0097】
また、「リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する」旨のコマンドの代わりに、「開始操作に基づくコマンド」や「当選役に基づくコマンド」、「表示判定(入賞判定)に基づくコマンド」でもよく、これらのコマンドに応じて第1副制御部400によりリールバックライト264の発光色が設定されてもよい。
【0098】
なお、リールバックライト264は、1つまたは3つ以上の制御部によって制御してもよく、例えば、1つの制御部(例えば、主制御部300)によって制御する場合、「リールバックライト264を白色(第二の発光態様)に制御(設定)する」とは、1つの制御部(例えば、主制御部300)が、「リールバックライト264を白色(第二の発光態様)に制御(設定)する」ための各種設定を行うことである。
【0099】
また、本発明に係る「第二の発光態様」や「第三の発光態様」の一要素である色(発光色)は、白色に限定されるものではなく、白色以外の色でもよい。また、「第二の発光態様」と「第三の発光態様」の一要素である色は、同一色(白色。カラーコード#F0F0F0)でもよいし、同系色(例えば、一方が練色(ねりいろ。黄色を含む白色。カラーコード#FFF4DB)で、他方が乳白色(カラーコード#FFFEF6))であってもよい。
【0100】
また、本発明に係る「第二の発光態様」や「第三の発光態様」は、発光色のほか、点灯パターン(点滅、点灯、消灯)、輝度(光の明るさ)等、および、これらの組合せを含む概念である。したがって、例えば、リール前照明250によって、リール110~112のリール帯の前面を、第一の輝度の白色で照らし、リールバックライト264によって、リール110~112のリール帯の背面を、第一の輝度よりも低い(または高い)第二の輝度の白色で照らしてもよい。また、リール前照明250によって、リール110~112のリール帯の前面を、白色の点滅で照らし、リールバックライト264によって、リール110~112のリール帯の背面を、白色の点灯(点滅無し)で照らしてもよい。
【0101】
<リール前照明の発光態様の変化/Nゲーム(第1停止操作~第3停止操作)>
図6において符号T2で示す状態は、Nゲームにおいて、第1停止操作(ストップボタン137~139の最初の停止操作)が行われた状態であり、符号T3で示す状態は、Nゲームにおいて、第3停止操作(ストップボタン137~139の最後の停止操作)が行われた状態である。
【0102】
本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、第三の発光態様(例えば、白色)に制御されている或る遊技において所定の条件が成立し(例えば、リプレイ役に内部当選し)、該或る遊技において第一のタイミングが到来した場合(例えば、第3停止操作が行われた場合)に、少なくとも或る期間(或る遊技における第一のタイミング(例えば、第3停止操作のタイミング)から該或る遊技の次の遊技における第二のタイミング(例えば、第3停止操作のタイミング)までの期間)に亘って第一の発光態様(例えば、水色)に制御され、第二の発光手段(例えば、リールバックライト264)は、第二の発光態様(例えば、白色)に制御されている或る遊技において所定の条件が成立し、該或る遊技において第一のタイミングが到来した場合であっても、該第二の発光態様の制御を維持するように構成している。
【0103】
符号T3で示す状態では、第3停止操作が行われたことから、リール110~112の回転を停止している。本例では、Nゲームにおいてリプレイに入賞していることから、図柄表示窓113の入賞ラインL1に、リプレイに対応する図柄組合せ「リプレイ-リプレイ-リプレイ」を停止表示している。
【0104】
また、符号T3で示す状態では、Nゲーム(或る遊技)においてリプレイ役に内部当選し(所定の条件が成立し)、該Nゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)ことから、リール前照明250を水色(第一の発光態様)に制御(設定)することで、リール前照明250の発光色を、白色から水色に変化させている。
【0105】
一方、リールバックライト264(第二の発光手段)は、白色(第二の発光態様)に制御されているNゲーム(或る遊技)においてリプレイ役に内部当選し(所定の条件が成立し)、該Nゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合であっても、白色(第二の発光態様)の制御を維持することから、符号T3で示す状態では、白色(第二の発光態様)の制御を継続し、リールバックライト264を白色で発光させている。これにより、符号T3で示す状態では、リール110~112のリール帯の前面が水色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0106】
なお、本発明に係る「第一のタイミング」は、第3停止操作を受け付けたタイミングに限定されず、第3停止操作が解除された(ストップボタンが離反された)タイミング、リール110~112の全てが停止したタイミング、図柄の表示判定(入賞判定)が終了したタイミング、入賞演出が終了したタイミング、これらのタイミングから所定時間が経過したタイミング等であってもよい。
【0107】
<リール前照明の発光態様の変化/N+1ゲーム(ベット操作、開始操作)>
図6において符号T4で示す状態は、ベット操作(ベットボタン130乃至132の押下操作)が行われ、N+1ゲームが開始された状態であり、符号T5で示す状態は、N+1ゲームにおいて、開始操作(スタートレバー135の押下操作)が行われ、入賞役の内部当選が非当選(ハズレ)になった状態である。なお、Nゲームにおいてリプレイが表示されたことから、符号T4に示すベット操作は、リプレイに伴う自動ベットであってもよい。
【0108】
符号T5で示す状態では、開始操作が行われたことから、リール110~112の回転を開始するとともに、リールバックライト264(第二の発光手段)を白色(第二の発光態様)に制御(設定)することで、白色で発光させている。
【0109】
一方、リール前照明250(第一の発光手段)は、Nゲーム(或る遊技)においてリプレイ役に内部当選し(所定の条件が成立し)、該Nゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合には、Nゲーム(或る遊技)における第3停止操作のタイミング(第一のタイミング)から、N+1ゲーム(或る遊技の次の遊技)における第3停止操作のタイミング(第二のタイミング)までの期間に亘って、水色(第一の発光態様)に制御されることから、符号T4で示すN+1ゲームのベット操作のタイミングおよび符号T5で示すN+1ゲームの開始操作のタイミングでは、水色(第一の発光態様)の制御を継続し、リール前照明250を水色で発光させている。これにより、符号T4,符号T5で示す状態では、リール110~112のリール帯の前面が水色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0110】
本例によれば、第一の発光手段(本例では、リール前照明250)を第一の発光態様(本例では、水色)に制御するタイミング(本例では、図6において符号T3で示す、Nゲーム目の第3停止操作のタイミング)は、第二の発光手段(本例では、リールバックライト264)を第二の発光態様(本例では、白色)に制御するタイミング(本例では、図6において符号T5で示す、N+1ゲーム目の第3停止操作のタイミング)よりも早いタイミングであるため、2種類の発光手段の発光タイミングを異ならせることで、第一の発光手段と第二の発光手段の不具合が重なった場合であっても、リールの視認性が著しく低下し、遊技者に不利益を与えてしまうような事態を未然に防止することができる。
【0111】
また、本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、第一の発光態様(例えば、水色)で制御されている期間では、該第一の発光態様以外の発光態様の制御が規制されるように構成している。
【0112】
符号T5で示す状態では、所定条件が成立した(本例では、開始操作を受け付けたこと)を契機として、水色(第一の発光態様)に制御されているリール前照明250(第一の発光手段)が、他の発光態様に変化しないように、色、輝度、点灯パターン等を設定する処理を規制する(実行されないようにする)処理(変化規制処理)を実行している。
【0113】
本例によれば、変化規制処理の区間中に色変化の演出データを受信してしまっても、そのまま色を維持する制御をすることで視認性が害されることがない。なお、変化規制処理は、リール前照明250が白色発光していても、水色発光していても、開始操作後のリール回転中に行われるようにしてもよい(リールバックライト264も同様である)。
【0114】
また、本例では、リールバックライト264(第二の発光手段)についても同様に、所定条件が成立した(本例では、開始操作を受け付けたこと)を契機として、白色(第二の発光態様)に制御されているリールバックライト264(第二の発光手段)が、他の発光態様に変化しないように、色、輝度、点灯パターン等を設定する処理を規制する(実行されないようにする)処理(変化規制処理)を実行しているが、本発明はこれに限定されず、リールバックライト264(第二の発光手段)については、変化規制処理を実行しないように構成してもよい。
【0115】
本例によれば、第一の発光手段(本例では、リール前照明250)は、第一の発光態様(本例では、水色)で制御されている期間では、該第一の発光態様以外の発光態様の制御が規制されるように構成しているため、規制を実行しない場合に比べて、第一の発光手段に関する不具合を抑制することができ、リールの視認性が阻害されることを未然に防止することができる。
【0116】
また、第一の発光手段(本例では、リール前照明250)は、或る遊技の少なくともリールの回転中において、第一の発光態様(本例では、水色)に制御可能であり、第二の発光手段(本例では、リールバックライト264)は、或る遊技の少なくともリールの回転中において、第二の発光態様(本例では、白色)に制御可能であるため、第一の発光態様を、第二の発光手段と同じ第二の発光態様で制御する場合に比べて、第一の発光手段と第二の発光手段の不具合に一早く気付くことができる上に、第二の発光手段に関する不具合が発生した場合におけるリールの視認性の低下を抑制することができる。
【0117】
<リール前照明の発光態様の変化/N+1ゲーム(停止操作)>
図6において符号T6で示す状態は、N+1ゲームにおいて、第1停止操作(ストップボタン137~139の最初の停止操作)が行われた状態であり、符号T7で示す状態は、N+1ゲームにおいて、第3停止操作(ストップボタン137~139の最後の停止操作)が行われた状態である。
【0118】
符号T7で示す状態では、第3停止操作が行われたことから、リール110~112の回転を停止している。本例では、入賞役の内部当選が非当選(ハズレ)になったことから、図柄表示窓113の入賞ラインL1に、ハズレに対応する図柄組合せ「リプレイ-リプレイ-ブランク」を停止表示している。
【0119】
また、リールバックライト264(第二の発光手段)は、白色(第二の発光態様)に制御されている或る遊技においてリプレイ役に内部当選し(所定の条件が成立し)、該Nゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合であっても、白色(第二の発光態様)の制御を維持することから、符号T7で示す状態では、白色(第二の発光態様)の制御を継続し、リールバックライト264を白色で発光させている。
【0120】
一方、リール前照明250(第一の発光手段)は、Nゲーム(或る遊技)においてリプレイ役に内部当選し(所定の条件が成立し)、該Nゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合には、Nゲーム(或る遊技)における第3停止操作のタイミング(第一のタイミング)から、N+1ゲーム(或る遊技の次の遊技)における第3停止操作のタイミング(第二のタイミング)までの期間に亘って、水色(第一の発光態様)に制御されることから、符号T7で示すN+1ゲームの第3停止操作のタイミング(第二のタイミング)まで水色(第一の発光態様)の制御を継続し、リール前照明250を水色で発光させている。
【0121】
これにより、符号T3で示すNゲームの第3停止操作のタイミング(第一のタイミング)から、符号T7で示すN+1ゲームの第3停止操作のタイミング(第二のタイミング)までの期間(或る期間)に亘って、リール110~112のリール帯の前面が水色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0122】
本例によれば、或る遊技における第一のタイミングから該或る遊技の次の遊技における第二のタイミングまでの期間(或る期間)において、多彩な演出を提供しつつ、第二の発光手段の発光態様を維持することで、最低限の発光手段の光量を確保し、リールの視認性を維持することができる。
【0123】
続いて、第3停止操作のタイミング(第二のタイミング)が経過した後は、リール前照明250およびリールバックライト264に対する変化規制処理を終了するとともに、リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)することで、リール前照明250の発光色を、水色から白色に変化させている。
【0124】
また、図示は省略するが、N+1ゲームにおいて、再びリプレイに内部当選した場合には、ボーナス遊技への期待感が高まることから、当該N+1ゲームにおいて第3停止操作が行われたタイミング(第一のタイミングが到来したタイミング)で、リール前照明250を第四の発光態様(例えば、黄色)に制御(設定)することで、リール前照明250の発光色を、水色から黄色に変化させる。
【0125】
また、N+1ゲームの次の遊技のN+2ゲームにおいて、再びリプレイに内部当選した場合には、ボーナス遊技への期待感がさらに高まることから、当該N+2ゲームにおいて第3停止操作が行われたタイミング(第一のタイミングが到来したタイミング)で、リール前照明250を第五の発光態様(例えば、赤色)に制御(設定)することで、リール前照明250の発光色を、黄色から赤色に変化させる。
【0126】
なお、リプレイの当選が連続した場合におけるリール前照明250の発光態様の変化は、「水色→黄色→赤色」に限定されず、例えば、他の色を採用してもよいし、色を3回以上変化させてもよいし、リプレイ以外の他の入賞役(例えば、特別役)に入賞した場合にも、発光態様を変化させてもよい。なお、リプレイの当選の連続が途切れた場合は、上述したようにリール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)する。
【0127】
また、「水色(点滅無し)→水色(中速点滅)→水色(高速点滅)」のように、点灯パターンを変化させてもよいし、「水色(輝度低)→水色(輝度中)→水色(輝度高)」のように輝度を変化させてもよい。
【0128】
<リール前照明の発光態様の変化/エラー発生時>
本例に係るスロットマシンでは、リール110~112の回転中にエラーが発生した場合には、当該回転中はエラーに関する処理や報知は実行せず、第3停止操作が行われた後(リール110~112の全てが停止した後)に、エラーに関する処理や報知を実行するように構成している。
【0129】
そして、リール110~112の回転中にエラーが発生した或る遊技において所定の条件が成立し(例えば、リプレイ役に内部当選し)、該或る遊技において第一のタイミング(例えば、第3停止操作のタイミング)が到来した場合であっても、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)を第一の発光態様(例えば、水色)に制御せず、エラーが解消した場合に、第一の発光態様(例えば、水色)に制御するように構成している。
【0130】
なお、リール110~112の回転中にエラーが発生した或る遊技において所定の条件が成立し(例えば、リプレイ役に内部当選し)、該或る遊技において第一のタイミング(例えば、第3停止操作のタイミング)が到来した場合に、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)を第一の発光態様(例えば、水色)に制御し、エラー中であっても第一の発光態様(例えば、水色)の制御を維持するように構成してもよい。
【0131】
このような構成とすれば、「リプレイが消滅したかもしれない」、「期待感の無いリプレイかもしれない」といった不安感を遊技者に抱かせることがなく、遊技者の遊技意欲の減退を防ぐことができる。
【0132】
<リール前照明の発光態様の変化/ボーナス遊技>
次に、図7を用いて、ボーナス遊技におけるリール前照明250の発光態様の変化について説明する。図7は、ボーナス遊技におけるリール前照明250の発光態様の変化の一例を時系列で示した図である。
【0133】
<リール前照明の発光態様の変化/ボーナス遊技/Mゲーム(第3停止操作)>
図7において符号T1で示す状態は、M(Mは正の整数)ゲームにおいて、第3停止操作(ストップボタン137~139の最後の停止操作)が行われた状態である。
【0134】
本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、第三の発光態様(例えば、白色)に制御されている或る遊技において特典遊技(例えば、ボーナス)に入賞し、該或る遊技において第一のタイミングが到来した場合(例えば、第3停止操作が行われた場合)に、当該第一のタイミングから、該特典遊技の最終遊技の次の遊技における第三のタイミング(例えば、ベット操作のタイミング)までの期間に亘って、第六の発光態様(例えば、赤色)に制御され、第二の発光手段(例えば、リールバックライト264)は、第二の発光態様(例えば、白色)に制御されている或る遊技において特典遊技(例えば、ボーナス)に入賞した場合であっても、該第二の発光態様の制御を維持するように構成している。
【0135】
符号T1で示す状態では、第3停止操作が行われたことから、リール110~112の回転を停止している。本例では、Mゲームにおいてボーナスに入賞していることから、図柄表示窓113の入賞ラインL1に、ボーナスに対応する図柄組合せ「セブン-セブン-セブン」を停止表示している。
【0136】
また、符号T1で示す状態では、Mゲーム(或る遊技)において特典遊技(ボーナス)に入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)ことから、リール前照明250を赤(第六の発光態様)に制御(設定)することで、リール前照明250の発光色を、白色から赤色に変化させている。
【0137】
一方、リールバックライト264(第二の発光手段)は、白色(第二の発光態様)に制御されているMゲーム(或る遊技)においてボーナスに入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合であっても、白色(第二の発光態様)の制御を維持することから、符号T1で示す状態では、白色(第二の発光態様)の制御を継続し、リールバックライト264を白色で発光させている。これにより、符号T1で示すMゲームの第3停止操作のタイミングでは、リール110~112のリール帯の前面が赤色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0138】
<リール前照明の発光態様の変化/ボーナス遊技/M+1ゲーム(ベット操作)>
図7において符号T2で示す状態は、Mゲームの次のM+1ゲームにおいて、ベット操作(ベットボタン130乃至132の押下操作)が行われ、M+1ゲームが開始された状態である。
【0139】
本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、特典遊技の実行中は、ベット操作を契機として第六の発光態様(例えば、赤色)に制御可能に構成している。
【0140】
符号T2で示す状態では、ベット操作が行われ、規定枚数のメダルが投入されたことから、遊技の開始操作が可能になるとともに、リール前照明250(第一の発光手段)を赤色(第六の発光態様)に制御(設定)することで、赤色で発光させている。
【0141】
一方、リールバックライト264(第二の発光手段)は、白色(第二の発光態様)に制御されている或る遊技においてボーナス(特典遊技)に入賞した場合であっても、白色(第二の発光態様)の制御を維持することから、符号T2で示すM+1ゲームのベット操作のタイミングでは、白色(第二の発光態様)の制御を継続し、リールバックライト264を白色で発光させている。これにより、符号T2で示す状態では、リール110~112のリール帯の前面が赤色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0142】
<リール前照明の発光態様の変化/ボーナス遊技/M+1ゲーム(開始操作)>
図7において符号T3で示す状態は、M+1ゲームにおいて、開始操作(スタートレバー135の押下操作)が行われ、ベル役に入賞した状態である。
【0143】
符号T3で示す状態では、開始操作が行われたことから、リール110~112の回転を開始するとともに、リールバックライト264(第二の発光手段)を白色(第二の発光態様)に制御(設定)することで、白色で発光させている。
【0144】
一方、リール前照明250(第一の発光手段)は、白色(第三の発光態様)に制御されているMゲーム(或る遊技)においてボーナス(特典遊技)に入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた場合(第一のタイミングが到来した場合)に、当該第3停止操作が行われたタイミング(第一のタイミング)から、ボーナス(特典遊技)の最終遊技の次の遊技におけるベット操作のタイミング(第三のタイミング)までの期間に亘って、第六の発光態様(例えば、赤色)に制御されることから、符号T3で示すM+1ゲームの開始操作のタイミングでは、赤色(第六の発光態様)の制御を継続し、リール前照明250を赤色で発光させている。これにより、符号T3で示す状態では、リール110~112のリール帯の前面が赤色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0145】
本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、第六の発光態様(例えば、赤色)で制御されている期間では、該第六の発光態様以外の発光態様の制御が規制されるように構成している。
【0146】
符号T3で示す状態では、所定条件が成立したこと(本例では、開始操作を受け付けたこと)を契機として、赤色(第六の発光態様)に制御されているリール前照明250(第一の発光手段)が、他の発光態様に変化しないように、色、輝度、点灯パターン等を設定する処理を規制する(実行されないようにする)処理(変化規制処理)を実行している。
【0147】
また、本例では、リールバックライト264(第二の発光手段)についても同様に、所定条件が成立したこと(本例では、開始操作を受け付けたこと)を契機として、白色(第二の発光態様)に制御されているリールバックライト264(第二の発光手段)が、他の発光態様に変化しないように、色、輝度、点灯パターン等を設定する処理を規制する(実行されないようにする)処理(変化規制処理)を実行しているが、本発明はこれに限定されず、リールバックライト264(第二の発光手段)については、変化規制処理を実行しないように構成してもよい。
【0148】
<リール前照明の発光態様の変化/ボーナス遊技/M+1ゲーム(停止操作)>
図7において符号T4で示す状態は、M+1ゲームにおいて、第1停止操作(ストップボタン137~139の最初の停止操作)が行われた状態であり、符号T5で示す状態は、M+1ゲームにおいて、第3停止操作(ストップボタン137~139の最後の停止操作)が行われた状態である。
【0149】
符号T5で示す状態では、第3停止操作が行われたことから、リール110~112の回転を停止している。本例では、入賞役のベル役に入賞したことから、図柄表示窓113の入賞ラインL1に、ベル役に対応する図柄組合せ「ベル-ベル-ベル」を停止表示している。
【0150】
また、リールバックライト264(第二の発光手段)は、白色(第二の発光態様)に制御されているMゲーム(或る遊技)においてボーナス(特典遊技)に入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合であっても、白色(第二の発光態様)の制御を維持することから、符号T5で示す第3停止操作のタイミングでは、白色(第二の発光態様)の制御を継続し、リールバックライト264を白色で発光させている。
【0151】
一方、リール前照明250(第一の発光手段)は、白色(第三の発光態様)に制御されているMゲーム(或る遊技)においてボーナス(特典遊技)に入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合に、当該第3停止操作が行われたタイミング(第一のタイミング)から、該ボーナス(特典遊技)の最終遊技の次の遊技におけるベット操作のタイミング(第三のタイミング)までの期間に亘って、赤色(第六の発光態様)に制御されることから、符号T5で示す第3停止操作のタイミングでは、赤色(第六の発光態様)の制御を継続し、リール前照明250を赤色で発光させている。これにより、符号T5で示す状態では、リール110~112のリール帯の前面が赤色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0152】
続いて、第3停止操作のタイミング(第二のタイミング)が経過した後は、リール前照明250およびリールバックライト264に対する変化規制処理を終了している。
【0153】
<リール前照明の発光態様の変化/ボーナス遊技/最終遊技(ベット操作)>
図7において符号T6で示す状態は、ボーナス遊技の最終遊技の次のLゲームにおいて、ベット操作が行われ、Lゲームが開始された状態である。つまり、符号T6における操作はLゲームに係るベット操作である。
【0154】
本例に係るスロットマシンでは、第一の発光手段(例えば、リール前照明250)は、第三の発光態様(例えば、白色)に制御されている或る遊技において特典遊技(例えば、ボーナス)に入賞し、該或る遊技において第一のタイミングが到来した場合(例えば、第3停止操作が行われた場合)に、当該第一のタイミングから、該特典遊技の最終遊技の次の遊技における第三のタイミング(例えば、ベット操作のタイミング)までの期間に亘って、第六の発光態様(例えば、赤色)に制御されるように構成している。
【0155】
符号T6で示す状態では、ベット操作が行われ、規定枚数のメダルが投入されたことから、遊技の開始操作が可能になっている。
【0156】
また、リールバックライト264(第二の発光手段)は、白色(第二の発光態様)に制御されているMゲーム(或る遊技)においてボーナス(特典遊技)に入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合であっても、白色(第二の発光態様)の制御を維持することから、符号T6で示すベット操作のタイミングでは、白色(第二の発光態様)の制御を継続し、リールバックライト264を白色で発光させている。
【0157】
一方、リール前照明250(第一の発光手段)は、白色(第三の発光態様)に制御されているMゲーム(或る遊技)においてボーナス(特典遊技)に入賞し、該Mゲーム(或る遊技)において第3停止操作が行われた(第一のタイミングが到来した)場合に、当該第3停止操作が行われたタイミング(第一のタイミング)から、該ボーナス(特典遊技)の最終遊技の次の遊技であるLゲームにおけるベット操作のタイミング(第三のタイミング)までの期間に亘って、赤色(第六の発光態様)に制御されることから、符号T6で示す、ボーナス遊技の次の遊技であるLゲームのベット操作のタイミング(第三のタイミング)まで赤色(第六の発光態様)の制御を継続し、リール前照明250を赤色で発光させている。
【0158】
これにより、符号T1で示す、ボーナスに入賞したMゲームの第3停止操作のタイミング(第一のタイミング)から、符号T6で示す、ボーナス遊技の最終遊技の次の遊技であるLゲームのベット操作のタイミング(第三のタイミング)までの期間に亘って、リール110~112のリール帯の前面が赤色で照らされ、背面が白色で照らされる。
【0159】
本例によれば、特典遊技に入賞した或る遊技における第一のタイミングから、該特典遊技の最終遊技の次の遊技における第三のタイミングまでの期間において、多彩な演出を提供しつつ、第二の発光手段の発光態様を維持することで、最低限の発光手段の光量を確保し、リールの視認性を維持することができる。
【0160】
続いて、ベット操作のタイミング(第三のタイミング)が経過した後は、リール前照明250を白色(第三の発光態様)に制御(設定)することで、リール前照明250の発光色を、赤色から白色に変化させている。そして、Lゲームの進行中では(開始操作がされると)、リール前照明250もリールバックライト264も白色発光以外の発光態様とならないように変化規制処理が行われる(図6および図7の実施形態で共通である)。
【0161】
<リール前照明の発光態様の変化/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数種類の図柄が配置されたリール帯を有するリール(例えば、図1に示すリール110~112)と、少なくとも前記リール帯を前方側から照らす第一の発光手段(例えば、図3(a),(b)に示すリール前照明250)と、少なくとも前記リール帯を後方側から照らす第二の発光手段(例えば、図3(b),図4に示すリールバックライト264)と、を備えた遊技台であって、前記第一の発光手段は、少なくとも前記リールの回転中において、第一の発光態様(例えば、水色)で制御されることが可能な手段であり、前記第二の発光手段は、少なくとも前記リールの回転中において、第二の発光態様(例えば、白色)で制御されることが可能な手段であり、前記第一の発光手段は、前記第一の発光態様で制御されている期間では、該第一の発光態様以外の発光態様の制御が規制される、ことを特徴とする遊技台である。
【0162】
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の発光手段は、第一の発光態様で制御されている期間では、該第一の発光態様以外の発光態様の制御が規制されるように構成しているため、規制を実行しない場合に比べて、第一の発光手段に関する不具合を抑制することができ、リールの視認性が阻害されることを未然に防止することができる。また、第一の発光手段は第一の発光態様に制御可能であり、第二の発光手段は第二の発光態様に制御可能であるため、第一の発光態様を、第二の発光手段と同じ第二の発光態様で制御する場合に比べて、第一の発光手段と第二の発光手段の不具合に一早く気付くことができる上に、第二の発光手段に関する不具合が発生した場合におけるリールの視認性の低下を抑制することができる。
【0163】
また、前記第一の発光手段を前記第一の発光態様に制御するタイミング(例えば、図6において符号T3で示す、Nゲーム目の第3停止操作のタイミング)と、前記第二の発光手段を前記第二の発光態様に制御するタイミング(例えば、図6において符号T5で示す、N+1ゲーム目の第3停止操作のタイミング)が異なるものであってもよい。
【0164】
このような構成とすれば、2種類の発光手段の発光タイミングを異ならせることで、第一の発光手段と第二の発光手段の不具合が重なった場合であっても、リールの視認性が著しく低下し、遊技者に不利益を与えてしまうような事態を未然に防止することができる。
【0165】
また、前記第一の発光手段を前記第一の発光態様に制御するタイミング(例えば、図6において符号T3で示す、Nゲーム目の第3停止操作のタイミング)は、前記第二の発光手段を前記第二の発光態様に制御するタイミング(例えば、図6において符号T5で示す、N+1ゲーム目の第3停止操作のタイミング)よりも早いタイミングであってもよい。
【0166】
このような構成とすれば、2種類の発光手段の発光タイミングを異ならせることで、第一の発光手段と第二の発光手段の不具合が重なった場合であっても、リールの視認性が著しく低下し、遊技者に不利益を与えてしまうような事態を未然に防止することができる。
【0167】
また、前記第一の発光手段は、第三の発光態様(例えば、白色)に制御されている状態において第一のタイミング(例えば、図6において符号T3で示す、Nゲーム目の第3停止操作のタイミング)が到来した場合に、該第三の発光態様から前記第一の発光態様(例えば、水色)に制御される場合があり、前記第二の発光手段は、前記第二の発光態様(例えば、白色)に制御されている状態において前記第一のタイミングが到来した場合であっても、該第二の発光態様の制御を維持するものであってもよい。
【0168】
このような構成とすれば、第一の発光手段の発光態様の変化によって多彩な演出を提供しつつ、第二の発光手段の発光態様を維持することで、最低限の発光手段の光量を確保し、リールの視認性を維持することができる。
【0169】
また、前記第一の発光手段は、或る遊技(例えば、図6に示すNゲーム)の少なくとも前記リールの回転中において、前記第三の発光態様(例えば、白色)に制御可能な手段であり、前記第二の発光手段は、或る遊技の少なくとも前記リールの回転中において、前記第二の発光態様(例えば、白色)に制御可能な手段であり、前記第三の発光態様と前記第二の発光態様は、同一色(例えば、カラーコード#F0F0F0の白色)または同系色(例えば、カラーコード#FFF4DBの練色と、カラーコード#FFFEF6の乳白色)の発光態様であり、前記第一の発光手段は、前記第三の発光態様に制御されている前記或る遊技において所定の条件が成立し(例えば、リプレイ役に内部当選し)、該或る遊技において前記第一のタイミングが到来した場合に、少なくとも或る期間に亘って前記第一の発光態様に制御され、前記第二の発光手段は、前記第二の発光態様に制御されている前記或る遊技において前記所定の条件が成立し、該或る遊技において前記第一のタイミングが到来した場合であっても、該第二の発光態様の制御を維持し、前記或る期間は、前記或る遊技における前記第一のタイミング(例えば、図6において符号T3で示す、Nゲーム目の第3停止操作のタイミング)から該或る遊技の次の遊技(例えば、図6に示すN+1ゲーム)における第二のタイミング(例えば、図6において符号T7で示す、N+1ゲーム目の第3停止操作のタイミング)までの期間であってもよい。
【0170】
このような構成とすれば、或る遊技における第一のタイミングから該或る遊技の次の遊技における第二のタイミングまでの期間(或る期間)において、多彩な演出を提供しつつ、第二の発光手段の発光態様を維持することで、最低限の発光手段の光量を確保し、リールの視認性を維持することができる。
【0171】
なお、リール前照明250を赤色から白色に戻す第三のタイミングについては、ボーナス最終遊技の次遊技(L遊技目)にかかるベット操作されたタイミングとしたが、これに限らず、L遊技目にかかる開始操作がされたタイミングでもよいし、ボーナス最終遊技における第3停止操作のタイミングであってもよいし、第3停止操作後の払い出しが終了したタイミングであってもよい。いずれのタイミングであっても、L遊技目が進行されるまで(リールが回転されるまで)に赤色から白色に発光色を戻すことによって、ボーナス遊技が終了したことや、次遊技までボーナス遊技が継続していないことを明確にでき、L遊技目までもボーナス遊技であることの誤認を防ぐことができる。
【0172】
<演出制御ユニット>
次に、図8図12を用いて、演出制御ユニット600について説明する。
【0173】
図3(a)を用いて説明したように、演出制御ユニット600は、液晶表示装置157、スピーカ272,277、各種ランプ420等を制御する各種基板等が収容されるユニットであり、本例では、前面扉102の背面における図柄表示窓113の上部に配設されている。なお、演出制御ユニット600の配設場所は、本例に限定されないことは言うまでもない。
【0174】
図8は、演出制御ユニット600を構成する主要部材を分解して演出制御ユニット600の正面側から見た分解斜視図であり、図9は、演出制御ユニット600を構成する主要部材を分解して演出制御ユニット600の背面側から見た分解斜視図である。
【0175】
演出制御ユニット600は、前面扉102の背面に固定される基板取付ベース602と、この基板取付ベース602の前面に配設される下板金シールド604と、この下板金シールド604の前面に配設される下基板ケース606と、この下基板ケース606と上基板ケース608で構成される箱状の基板ケース(収容ケース)610に収容されるサブ制御基板612,サブ周辺基板614と、基板取付ベース602の上部背面に配設される演出周辺基板616と、上基板ケース608の前面に回動可能に配設される上板金シールド618およびシールドカバー620と、を有して構成される。
【0176】
図10(a)は、演出制御ユニット600の正面図であり、同図(b)は、演出制御ユニット600からシールドカバー620を取り除き、上板金シールド618を示した正面図である。
【0177】
また、同図(c)は、演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618を取り除き、上基板ケース608を示した正面図であり、同図(d)は、演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618、上基板ケース608を取り除き、サブ制御基板612とサブ周辺基板614を示した正面図である。
【0178】
<シールドカバー>
次に、図8図9図10(a)を用いて、シールドカバー620について説明する。
【0179】
シールドカバー(第二のカバー部材)620は、無色透明の樹脂からなる箱状の部材であり、本例では、正面視長方形形状のベース部620aと、このベース部620aの外縁を基端として厚み方向に突出形成された板状の壁部620bと、ベース部620aの正面視右側端部を基端として外側に突出形成されたヒンジ620cと、を有して構成される。なお、シールドカバー620の材質や色は、特に限定されず、プラスチック、セラミック、ゴム、ガラス等の部材であってもよいし、他の色の部材であってもよい。
【0180】
シールドカバー(第二のカバー部材)620は、上板金シールド(第一のカバー部材)618においてサブ制御基板612とサブ周辺基板614が配置される側とは反対側に配置され、上板金シールド(第一のカバー部材)618を覆うように配設される。なお、本発明に係る「第二のカバー部材」は、本発明に係る「第一のカバー部材」の少なくとも一部を覆うように配設される部材であればよい。
【0181】
本例によれば、遊技台の上部から液体が流し込まれた場合等に、当該液体が基板周辺に滞留することを防止することができるため、液体に起因する電気的な故障を未然に防止することができる。また、各基板に設けられた部品からの発熱によって上板金シールド(第一のカバー部材)618が高温になってしまうところ、遊技店の店員等が基板の確認作業を行う際に火傷をすることを防止することができる。
【0182】
シールドカバー620のベース部620aには、サブ制御基板612が有するファン624(図10(d)参照)に対応する位置に、通風孔620a1が形成され、サブ制御基板612が有する音量ツマミ625に対応する位置に、音量ツマミ用開口部620a2が形成され、正面視左側端部に、下板金シールド604の嵌合突起604c(図12(b)参照)が嵌合可能な嵌合孔620a3が形成されている。また、シールドカバー620の正面視上側の壁部620には、上基板ケース608の係止部608b1(図10(c),図8参照)に係止可能な係止爪620b1が形成されている。
【0183】
<上板金シールド>
次に、図8図9図10(b)を用いて、上板金シールド618について説明する。
【0184】
上板金シールド(第一のカバー部材)618は、金属からなる箱状の部材であり、本例では、正面視長方形形状のベース部618aと、このベース部618aの外縁を基端として厚み方向に突出形成された板状の壁部618bと、を有して構成される。
【0185】
上板金シールド(第一のカバー部材)618は、サブ制御基板612,サブ周辺基板614の一方の側(本例では、各基板の表面側)に配置され、サブ制御基板612とサブ周辺基板614を収容した状態の基板ケース610(収容ケース)を覆うように配設される。なお、本発明に係る「第一のカバー部材」は、基板を収容した状態の収容ケースの少なくとも一部を覆うように配設される部材であればよい。
【0186】
本例によれば、少なくとも収容ケース(基板ケース610)、第一のカバー部材(上板金シールド618)、および、第二のカバー部材(シールドカバー620)によって基板を保護することができるため、基板に対する不正行為等を未然に防止することができ、セキュリティ性を高めることができる。
【0187】
また、基板ケースそのものを金属製にすると、遊技直後では部品の発熱や放熱によって基板ケース自体が高温になってしまい点検や交換作業に支障をきたす虞があるが、本例のように基板ケースを上板金シールドとシールドカバーで覆うことにより、静電気対策を実現しながら、基板ケース自体が高温にならず遊技直後の点検や交換作業に支障をきたすことを防ぐことができる。
【0188】
上板金シールド618のベース部618aには、サブ制御基板612が有するファン624(図10(d)参照)に対応する位置に、通風孔618a1が形成され、サブ制御基板612が有する音量ツマミ625に対応する位置に、音量ツマミ用開口部618a2が形成され、正面視左側端部に、下板金シールド604の嵌合突起604c(図12(b)参照)が嵌合可能な嵌合孔618a3が形成され、サブ制御基板612が有するモニタランプ(発光手段)627(図10(d)参照)に対応する位置に、貫通孔からなるモニタLED確認孔618a4が形成されている。
【0189】
本例によれば、金属製の第一のカバー部材(上板金シールド618)によって、基板を静電気等から保護することができ、基板の不具合を未然に防止することができる上に、基板に配設された発光手段(モニタランプ627)を通じて遊技情報を把握することができ、メンテナンス性や利便性を高めることができる。
【0190】
図11(a)は、演出制御ユニット600からシールドカバー620と上板金シールド618だけを抜き出し、シールドカバー620を透過して示した斜視図である。
【0191】
上板金シールド618は、シールドカバー620の内側に重畳して(重ねられて)収容され、シールドカバー620に全体を覆われた状態でシールドカバー620に固定される。具体的には、シールドカバー620の係止爪(図示省略)が、上板金シールド618に設けられた被係止部618a5に係止することによって固定される。本例のシールドカバー620は、無色透明の樹脂で構成されていることから、上板金シールド618に形成されたモニタLED確認孔618a4等は、シールドカバー620を通して外部から視認可能である。
【0192】
上板金シールド618の平面視上側の壁部618bの長さL1は、この壁部618bの外方に重畳する(重なる)シールドカバー620の平面視上側の壁部620bの長さL2よりも短く、上板金シールド618の平面視左側の壁部618bの長さL3は、この壁部618bの外方に重畳する(重なる)シールドカバー620の平面視左側の壁部620bの長さL4よりも短くなっている。なお、図示は省略するが、上板金シールド618の平面視下側および右側の壁部618bについても同様である。
【0193】
換言すれば、上板金シールド618(第一のカバー部材)は、シールドカバー620(第二のカバー部材)と重畳する壁部618b(一の面)における短手方向の長さL1がシールドカバー620(第二のカバー部材)よりも短くなっている。
【0194】
本例によれば、金属製の第一のカバー部材(上板金シールド618)で基板を覆った場合であっても、樹脂製の第二のカバー部材(シールドカバー620)を通して、基板の一部を外部から視認することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
【0195】
また、長さL2よりも長さL1の方が短く、長さL4よりも長さL3の方が短いことから、ライトを上方または側方から照らすことによってシールドカバー620を回動させることなく基板(サブ制御基板612とサブ周辺基板614)や基板ケース610を視認することができる。
【0196】
図11(b)は、シールドカバー620と上板金シールド618を回動して開放した状態を示す外観図であり、同図(c)は、シールドカバー620と上板金シールド618を回動して閉鎖した状態を示す外観図である。
【0197】
上板金シールド618とシールドカバー620は、シールドカバー620のヒンジ620cを回動中心として、一体的に回動(旋回)可能に構成されている(詳細は後述する)。
【0198】
<上基板ケース>
次に、図8図9図10(c)を用いて、上基板ケース608について説明する。
【0199】
上基板ケース608は、無色透明の樹脂からなる箱状の部材であり、本例では、正面視長方形形状のベース部608aと、このベース部608aの外縁を基端として厚み方向に突出形成された板状の壁部608bと、を有して構成される。
【0200】
上基板ケース608のベース部608aには、サブ制御基板612が有するファン624(図10(d)参照)に対応する位置に、通風孔608a1が形成され、サブ制御基板612が有する音量ツマミ625に対応する位置に、音量ツマミ用開口部608a2が形成されている。
【0201】
また、上基板ケース608の平面視上側の壁部608bには、シールドカバー620の係止爪620b1が係止される係止部608b1と、下基板ケース606の係止爪606bが係止される係止部608b2と、基板ケースカシメ部材621(図8図9参照)によって下基板ケース606のカシメ部材606cとともに封印されるカシメ部材608b3が形成されている。
【0202】
なお、上基板ケース608と下基板ケース606の封印を解除した場合に基板ケースカシメ部材621に痕跡が残るように構成すれば、不正行為を抑止することができるとともに、不正行為が行われた場合であっても、痕跡によって不正行為が行われた事実を確実に発見することができ、不正行為への対応を迅速に行うことができる。
【0203】
<サブ制御基板,サブ周辺基板>
次に、図8図9図10(d)を用いて、サブ制御基板612とサブ周辺基板614について説明する。
【0204】
上基板ケース608と下基板ケース606で構成される基板ケース610には、正面視右側に、サブ制御基板612が収容され、正面視左側に、サブ周辺基板614が収容されており、これらのサブ制御基板612とサブ周辺基板614は、基板間コネクタ622を介してBtoB接続(基板間基板接続)されている。
【0205】
サブ制御基板612とサブ周辺基板614は、図5を用いて説明した第1副制御部400を構成する基板であり、遊技や演出に関する制御を行う基板である。サブ制御基板612の基板上には、モニタランプ627と、冷却用のファン624が配設され、このファン624の上方は、ファンカバー626(図8参照)で覆われている。
【0206】
モニタランプ(発光手段)627は、遊技情報(所定の状況)を報知可能な手段であり、本例では、複数のLEDによって構成される。モニタランプ627によって報知可能な遊技情報(所定の状況)は、特に限定されないが、例えば、遊技状態、指示情報、RT状態、払出枚数、作動条件装置、有利区間、リール駆動、エラー、ドアオープン、設定変更、設定確認、当該基板への電源供給状態や当該基板における電力供給状態、液晶表示装置の稼働状態、当該基板に直接または間接に電気的に接続されている各種部品やセンサのON/OFF状態や稼働状態、当該基板と接続されている他の基板や部品との通信状況、等に関する情報が挙げられる。
【0207】
また、本発明に係る「基板」は、サブ制御基板612とサブ周辺基板614に限定されない。したがって、例えば、基板ケース610に、1つ、または、3つ以上の基板を収容してもよいし、演出制御以外の制御(例えば、遊技価値の払出制御、メイン制御基板、電源回路)を行う基板を収容してもよい。
【0208】
<下基板ケース>
次に、図8図9図12(a)を用いて、下基板ケース606について説明する。
【0209】
図12(a)は、演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618、上基板ケース608、サブ制御基板612、サブ周辺基板614を取り除き、下基板ケース606を示した正面図である。
【0210】
下基板ケース606は、無色透明の樹脂からなる板状の部材であり、本例では、正面視長方形形状のベース部606aと、このベース部608aの外縁に突出形成された複数の係止爪606bと、基板ケースカシメ部材621(図8図9参照)によって上基板ケース608のカシメ部材608b3とともに封印されるカシメ部材606cと、を有して構成される。
【0211】
<下板金シールド>
次に、図8図9図12(b)を用いて、下板金シールド604について説明する。
【0212】
図12(b)は、演出制御ユニット600からシールドカバー620、上板金シールド618、上基板ケース608、サブ制御基板612、サブ周辺基板614、下基板ケース606を取り除き、下板金シールド604を示した正面図である。
【0213】
下板金シールド604は、金属からなる箱状の部材であり、本例では、正面視長方形形状のベース部604aと、このベース部618aの外縁を基端として厚み方向に突出形成され、基板ケース610に係止可能な複数の係止爪604bと、シールドカバー620の嵌合孔620a3と上板金シールド618の嵌合孔618a3に嵌合可能な嵌合突起604cと、アース線が接続されるアース接続部604dと、を有して構成される。
【0214】
なお、本実施形態においては、下板金シールド604は金属部材からなる箱状のものであると説明したが、ほとんどがベース部604aで構成された板状のものであっても差し障りない。
【0215】
図11(b),(c)を用いて説明したように、シールドカバー620と上板金シールド618は、シールドカバー620のヒンジ620cを回動中心として、一体的に回動可能である。
【0216】
図11(b)に示すように、シールドカバー620と上板金シールド618を、シールドカバー620のヒンジ620cを回動中心として、基板取付ベース602から離反する方向に回動(開放)すると、上基板ケース608が外部に露出し、シールドカバー620と上板金シールド618が開放状態となる。
【0217】
この開放状態では、基板ケース610を基板取付ベース602から取り外し、基板ケースカシメ部材621の封印を解除することで、基板ケース610内のサブ制御基板612とサブ周辺基板614へのアクセスが可能になる。
【0218】
一方、図11(c)に示すように、シールドカバー620と上板金シールド618を、シールドカバー620のヒンジ620cを回動中心として、基板取付ベース602に近接する方向に回動(閉鎖)し、シールドカバー620の嵌合孔620a3と上板金シールド618の嵌合孔618a3が、下板金シールド604の嵌合突起604cに嵌合されると、上板金シールド618と下板金シールド604が接触した状態でロックされ、シールドカバー620と上板金シールド618が閉鎖状態となる。また、閉鎖状態では、下板金シールド604の係止爪604bと上板金シールド618の平面視上側の壁部618bとが当接される。
【0219】
この閉鎖状態では、基板ケース610が、シールドカバー620と上板金シールド618に覆われることから、サブ制御基板612とサブ周辺基板614へのアクセスが不可能になるとともに、上板金シールド618は、下板金シールド604に接触し、下板金シールド604を介してアース(接地)される。
【0220】
本例によれば、シールドカバー620と上板金シールド618を閉鎖状態にすることで、基板ケース610を挟むように配置される下板金シールド604と上板金シールド618を、確実にアース(接地)状態にすることができ、演出制御ユニット600に配設される基板や回路等の電子部品に対する静電気対策を確実に行うことができる。
【0221】
<演出周辺基板>
次に、図8図9図12(b)を用いて、演出周辺基板616について説明する。
【0222】
演出周辺基板616は、図5を用いて説明した第2副制御部500を構成する基板であり、遊技に関する制御を行う基板である。この演出周辺基板616は、基板取付ベース602の上部背面に配設され、図示しない複数のケーブルやコネクタを介して、基板取付ベース602の前面側に配設されるサブ制御基板612やサブ周辺基板614に電気的に接続される。
【0223】
図12(c)は、演出周辺基板カバー616aと演出周辺基板ハーネスカバー616bの正面図であり、同図(d)は、演出周辺基板カバー616aと演出周辺基板ハーネスカバー616bを分解して示した外観斜視図であり、同図(e)は、演出周辺基板カバー616aと演出周辺基板ハーネスカバー616bの側面図である。
【0224】
演出周辺基板カバー616aは、無色透明のプラスチックからなる細長箱状の部材であり、演出周辺基板616の前面を覆うように、基板取付ベース602の上部前面に固定される。
【0225】
演出周辺基板ハーネスカバー616bは、演出周辺基板カバー616aを内部に収容可能な無色透明のプラスチックからなる細長箱状の部材であり、演出周辺基板カバー616aと、演出周辺基板616から基板取付ベース602の前面に導かれるケーブルを覆うように、演出周辺基板カバー616aの外方に重畳されて(重ねられて)配設される。この演出周辺基板ハーネスカバー616bは、演出周辺基板カバー616aの正面視右側に配設されたヒンジ616a1を回動中心として、演出周辺基板カバー616aに対して回動可能である。
【0226】
演出周辺基板ハーネスカバー616bの上面は、図12(e)の側面図に示すように、背面側から前面側に向けて徐々に下降傾斜する傾斜面で構成されており、スロットマシン100の上部から液体が流し込まれた場合等に、当該液体が演出周辺基板ハーネスカバー616bの上面に滞留せずに、上面の傾斜に沿って下方に流れ落ちるように構成されている。
【0227】
本例の演出周辺基板ハーネスカバー616bによれば、スロットマシン100の上部から液体が流し込まれた場合等に、当該液体が演出周辺基板616やケーブルの周辺に滞留することを防止することができるため、液体に起因する電気的な故障を未然に防止することができる。
【0228】
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、基板(例えば、図8に示すサブ制御基板612とサブ周辺基板614)と、第一のカバー部材(例えば、図8に示す上板金シールド618)と、発光手段(例えば、図10(d)に示すモニタランプ627)と、を備えた遊技台であって、前記第一のカバー部材は、前記基板の少なくとも一方の側に配置される金属製の部材であり、前記第一のカバー部材は、前記基板における特定箇所に対応する位置に貫通孔(例えば、図10(b)に示すモニタLED確認孔618a4)を備え、前記発光手段は、所定の状況(例えば、遊技情報)を報知可能な手段であり、前記特定箇所には、前記発光手段が配設されている、ことを特徴とする遊技台である。
【0229】
本実施形態に係る遊技台によれば、金属製の第一のカバー部材によって、基板を静電気等から保護することができ、基板の不具合を未然に防止することができる上に、基板に配設された発光手段を通じて遊技情報を把握することができ、メンテナンス性や利便性を高めることができる。
【0230】
また、第二のカバー部材(例えば、図8に示すシールドカバー620)を備え、前記第二のカバー部材は、樹脂製の部材であり、前記第二のカバー部材は、前記第一のカバー部材において前記基板が配置される側とは反対側に配置されるものであってもよい。
【0231】
このような構成とすれば、遊技台の上部から液体が流し込まれた場合等に、当該液体が基板周辺に滞留することを防止することができるため、液体に起因する電気的な故障を未然に防止することができる。また、遊技店の店員等が基板の確認作業を行う際に火傷をすることを防止することができる。
【0232】
また、前記基板を収容可能な収容ケース(例えば、図8に示す基板ケース610)を備え、前記第一のカバー部材は、前記基板を収容した状態の前記収容ケースの少なくとも一部を覆うように配設され、前記第二のカバー部材は、前記第一のカバー部材の少なくとも一部を覆うように配設されるものであってもよい。
【0233】
このような構成とすれば、少なくとも収容ケース、第一のカバー部材、および、第二のカバー部材によって基板を保護することができるため、基板に対する不正行為等を未然に防止することができ、セキュリティ性を高めることができる。
【0234】
また、基板ケースそのものを金属製にすると、遊技直後では部品の発熱や放熱によって基板ケース自体が高温になってしまい点検や交換作業に支障をきたす虞があるが、本例のように基板ケースを上板金シールドとシールドカバーで覆うことにより、静電気対策を実現しながら、基板ケース自体が高温にならず遊技直後にすぐに点検や交換作業を行うことができる。
【0235】
また、前記第一のカバー部材は、前記第二のカバー部材と重畳する少なくとも一の面における短手方向の長さが第二のカバー部材よりも短いものであってもよい。
【0236】
このような構成とすれば、金属製の第一のカバー部材で基板を覆った場合であっても、樹脂製の第二のカバー部材を通して、基板の一部を外部から視認することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
【0237】
<レンズユニットの組み付け構造>
次に、レンズユニット700の組み付け構造について説明する。
【0238】
図13(a)は、スロットマシン100の下部に配設される演出装置を正面側から見た正面図であり、同図(b)は、同演出装置を背面側から見た背面図である。
【0239】
スロットマシン100は、上部演出ユニット650と、この上部演出ユニット650の下方に配置されるパネルユニット750と、上部演出ユニット650とパネルユニット750の両側に配置されるサイドランプ654等を備える。
【0240】
上部演出ユニット650は、光を出力可能なレンズユニット700と、音を出力可能な複数のスピーカ660と、これらのレンズユニット700やスピーカ660等を支持する演出カバー662と、を有して構成される。
【0241】
パネルユニット750は、板状のパネル652と、このパネル652の背面側に配置されるパネル照明リフレクタ658と、このパネル照明リフレクタ658の前面に配設されるパネル照明基板664と、パネル652の下方を支持するパネル仕切り656と、を有して構成される。なお、パネルユニット750の詳細については後述する。
【0242】
<レンズユニット>
次に、レンズユニット700について説明する。
【0243】
図14(a)は、レンズユニット700の正面図であり、同図(b)は、レンズユニット700の背面図であり、同図(c)は、レンズユニット700を構成する主要部材を分解して示した分解斜視図である。
【0244】
レンズユニット700は、レンズホルダ702と、このレンズホルダ702に取り付けられるインナーレンズ704と、このインナーレンズ704の前面に配設されるアウターレンズ706と、このアウターレンズ706とインナーレンズ704を覆うように配設されるレンズカバー708と、を有して構成される。
【0245】
<レンズユニット/レンズホルダ>
レンズホルダ702は、照明基板(図示省略)、インナーレンズ704、アウターレンズ706、レンズカバー708等の装着部材が取り付けられる取付部材であり、本例では、背面視逆三角形状の板状部材からなるベース部702aと、このベース部702aの外縁に突出形成された壁部702bと、ベース部702aに固定される照明基板(図示省略)と、を有して構成される。
【0246】
レンズホルダ702のベース部702aには、インナーレンズ704の板状の係合片704b1が係合可能なインナーレンズ用係合部702a1が、上部両端に各1つ、下部に1つ、合計3つ形成されている。なお、インナーレンズ704の係合片704b1とレンズホルダ702のインナーレンズ用係合部702a1の数や位置は、本例に限定されないことは言うまでもない。
【0247】
また、レンズホルダ702の壁部702bには、アウターレンズ(第一の装着部材)706のアウターレンズ係合片706aが係合可能なアウターレンズ用係合部(第一の係合部)702b1が、上部に2つ、下部に2つ、合計4つ形成され、レンズカバー(第二の装着部材)708のレンズカバー係合片708aが係合可能なレンズカバー用係合部(第二の係合部)702b2が、上部に3つ、下部に3つ、合計6つ形成されている。
【0248】
なお、アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706a、レンズカバー708のレンズカバー係合片708a、レンズホルダ702のアウターレンズ用係合部702b1およびレンズカバー用係合部702b2の数や位置は、本例に限定されないことは言うまでもない。
【0249】
また、インナーレンズ用係合部702a1、アウターレンズ用係合部702b1およびレンズカバー用係合部702b2は、互い違いに配置されていて、インナーレンズ204、アウターレンズ706、レンズカバー708と一対一の対応関係となっていることから、異なる係合部に異なるレンズの係合片を挿入してもレンズホルダ702に適切な装着できず組み付けの間違いに気づきやすい構造となっている。
【0250】
照明基板(図示省略)は、複数のLEDが実装された基板であり、ベース部702aにおけるインナーレンズ704側の面に固定され、インナーレンズ704に向けて光を出射可能に構成される。
【0251】
<レンズユニット/インナーレンズ>
インナーレンズ704は、レンズホルダ702の照明基板に実装されたLEDから出射される光を、アウターレンズ706やレンズカバー708に向けて出射・拡散することが可能な部材であり、本例では、背面視逆三角形状の板状部材からなり、複数のリフレクタを有するベース部704aと、このベース部704aの外縁に突出形成された壁部704bと、を有して構成される。
【0252】
インナーレンズ704の壁部704bには、レンズホルダ702のインナーレンズ用係合部702a1に係合可能な係合片704b1が、上部両端に各1つ、下部に1つ、合計3つ形成されている。
【0253】
<レンズユニット/アウターレンズ>
アウターレンズ(第一の装着部材)706は、インナーレンズ704の前面に配設される有色透明(本例では、オレンジ色)の部材であり、本例では、インナーレンズ704の一部が収容可能な内側空間を有する背面視逆三角形状の筒状部材で構成される。
【0254】
アウターレンズ706の開口部には、レンズホルダ702のアウターレンズ用係合部702b1に係合可能なアウターレンズ係合片706aが、上部に3つ、下部に3つ、合計6つ形成されている。
【0255】
詳細は図16(b)を用いて説明するが、このアウターレンズ係合片706aには、アウターレンズ用係合部702b1の係合爪702b12に係合可能な係合孔706a1が形成されている。
【0256】
<レンズユニット/レンズカバー>
レンズカバー(第二の装着部材)708は、アウターレンズ706とインナーレンズ704を覆うように配設される無色透明の部材であり、本例では、アウターレンズ706の一部が収容可能な内側空間を有する背面視逆三角形状の筒状部材で構成される。
【0257】
レンズカバー708の開口部には、レンズホルダ702のレンズカバー用係合部702b2に係合可能なレンズカバー係合片708aが、上部に3つ、下部に3つ、合計6つ形成されている。
【0258】
詳細は図16(c)を用いて説明するが、このレンズカバー係合片708aには、レンズカバー用係合部702b2の係合爪702b22に係合可能な係合孔708a1が形成されている。
【0259】
<レンズユニット/組み立て工程>
次に、図15を用いて、レンズユニット700の組み立て工程について説明する。
【0260】
図15(a)は、組み立て前のレンズユニット700を示した分解図であり、同図(b)は、レンズホルダ702にインナーレンズ704を取り付けた状態のレンズユニット700を示した分解図である。
【0261】
また、同図(c)は、レンズホルダ702にインナーレンズ704とアウターレンズ706を取り付けた状態のレンズユニット700を示した分解図であり、同図(d)は、組み立て後のレンズユニット700を示した分解図である。
【0262】
レンズユニット700を組み立てる場合、最初に、図15(a),(b)に示すように、レンズホルダ702の3つのインナーレンズ用係合部702a1に、インナーレンズ704の3つの係合片704b1を係合することで、レンズホルダ702にインナーレンズ704を取り付ける。
【0263】
次に、図15(b),(c)に示すように、インナーレンズ704が取り付けられた状態のレンズホルダ702の4つのアウターレンズ用係合部702b1に、アウターレンズ706の4つのアウターレンズ係合片706aを係合することで、レンズホルダ702にアウターレンズ706を取り付ける。これにより、インナーレンズ704の外側に、アウターレンズ706が重なった状態で固定される。
【0264】
最後に、図15(c),(d)に示すように、アウターレンズ706とインナーレンズ704が取り付けられた状態のレンズホルダ702の6つのレンズカバー用係合部702b2に、レンズカバー708の6つのレンズカバー係合片708aを係合することで、レンズホルダ702にレンズカバー708を取り付ける。これにより、アウターレンズ706の外側に、レンズカバー708が重なった状態で固定される。
【0265】
図15(d)に示すように、レンズユニット700を組み立てた状態では、アウターレンズ706の4つのアウターレンズ係合片706aと、レンズカバー708のレンズカバー係合片708aが、レンズホルダ702において交互に配置される。
【0266】
なお、本例では、レンズホルダ702に対して、インナーレンズ704を装着し、次にアウターレンズ706を装着し、最後にレンズカバー708を装着するような組み立て工程を説明したが、本発明はこれに限らず、インナーレンズ704、アウターレンズ706、レンズカバー708を重ね合わせた状態でレンズホルダ702に装着するような組み立て工程でもよい。
【0267】
これは、インナーレンズ704の係合片704b1、アウターレンズ係合片706a、レンズカバー係合片708aが互い違いとなる位置関係となっており、これら3つの部材を重ね合わせても互いに干渉することがないために、重ね合わせた状態でレンズホルダ702に装着できるようにもなっており、組み立て工程における効率化を図ることができる。
【0268】
本例によれば、取付部材(本例では、レンズホルダ702)の一の面において、第一の装着部材(本例では、アウターレンズ706)との係合部(本例では、アウターレンズ用係合部702b1)と、第二の装着部材(本例では、レンズカバー708)の係合部(本例では、レンズカバー用係合部702b2)が、交互に配設されるため、第一装着部材と第二の装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、第一装着部材と第二の装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0269】
<レンズユニット/レンズホルダの係合部>
次に、図16を用いて、レンズホルダ702の係合部について説明する。
【0270】
図16(a)は、アウターレンズ706とレンズカバー708を取り付ける前のレンズホルダ702の要部を拡大して示した部分拡大図であり、同図(b)は、アウターレンズ706を取り付けた後のレンズホルダ702の要部を拡大して示した部分拡大図であり、同図(c)は、レンズカバー708とアウターレンズ706を取り付けた後のレンズホルダ702の要部を拡大して示した部分拡大図である。
【0271】
図16(a)に示すように、レンズホルダ702のアウターレンズ用係合部702b1は、アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706aが挿通可能な挿通孔702b11と、アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706aに形成された係合孔706a1が係合可能な係合爪702b12と、アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706aが嵌合可能な嵌合通路702b13と、を有して構成される。
【0272】
嵌合通路702b13は、壁部702bの短手方向に沿った第一の部分と、アウターレンズ706が装着される側とは反対の方向に延出している第二の部分があり、係合爪702b12は嵌合通路の第二の部分における先端側に設けられている。
【0273】
一方、同図(a)に示すように、レンズホルダ702のレンズカバー用係合部702b2は、レンズカバー708のレンズカバー係合片708aが嵌合可能な嵌合通路702b21と、レンズカバー708のレンズカバー係合片708aに形成された係合孔708a1が係合可能な係合爪702b22と、を有して構成される。
【0274】
嵌合通路702b21は、壁部702bの短手方向に沿った第一の部分と、アウターレンズ706が装着される側とは反対の方向に延出している第二の部分があり、係合爪702b22は嵌合通路702b21の第二の部分における先端側に設けられている。
【0275】
アウターレンズ用係合部702b1の係合爪702b12は、下方(レンズホルダ702の内方)に向けて突出する部位であるのに対して、レンズカバー用係合部702b2の係合爪702b22は、上方(レンズホルダ702の外方)に向けて突出する部位であり、両者は突出方向が180度異なっている。
【0276】
レンズホルダ702にアウターレンズ706を取り付ける場合には、図16(b)に示すように、アウターレンズ係合片706aを、アウターレンズ用係合部702b1の挿通孔702b11に挿通した後、アウターレンズ係合片706aの係合孔706a1を、アウターレンズ用係合部702b1の係合爪702b12に係合させる(嵌め込む)ことで、アウターレンズ706をレンズホルダ702に固定する。
【0277】
これにより、アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706aは、レンズホルダ702の壁部702bの裏面(第一の面)に当接し、壁部702bの裏面(第一の面)の方向に押圧された状態でレンズホルダ702に固定される。
【0278】
一方、レンズホルダ702からアウターレンズ706を取り外す場合には、アウターレンズ係合片706aをレンズホルダ702の内方(第一の方向。図16における下方向)に押し込むことで、アウターレンズ用係合部702b1の係合爪702b12と、アウターレンズ係合片706aの係合孔706a1の係合を解除した後、アウターレンズ係合片706aを、アウターレンズ用係合部702b1の挿通孔702b11から退出させることで、アウターレンズ706をレンズホルダ702から取り外す。
【0279】
また、レンズホルダ702にレンズカバー708を取り付ける場合には、図16(c)に示すように、レンズカバー係合片708aを、レンズカバー用係合部702b2の嵌合通路702b21に沿って押し込んだ後、レンズカバー係合片708aの係合孔708a1を、レンズカバー用係合部702b2の係合爪702b22に係合させる(嵌め込む)ことで、レンズカバー708をレンズホルダ702に固定する。
【0280】
これにより、レンズカバー708のレンズカバー係合片708aは、レンズホルダ702の壁部702bの表面(第二の面)に当接し、壁部702bの表面(第二の面)の方向に押圧された状態でレンズホルダ702に固定される。また、この状態では、レンズカバー用係合部702b2の嵌合通路702b21の両側の壁の上面と、レンズカバー708のレンズカバー係合片708aの上面が略面一になるため、レンズユニット700の凹凸箇所を少なくすることができ、他部材との干渉を防ぐことができる。
【0281】
一方、レンズホルダ702からレンズカバー708を取り外す場合には、レンズカバー係合片708aをレンズホルダ702の外方(第二の方向。図16における上方向)に引っ張ることで、レンズホルダ用係合部702b2の係合爪702b22と、レンズカバー係合片708aの係合孔708a1の係合を解除した後、レンズカバー係合片708aを、レンズホルダ用係合部702b2の嵌合通路702b21に沿って引き抜くことで、レンズカバー708をレンズホルダ702から取り外す。
【0282】
本例によれば、装着部材(本例では、アウターレンズ706、レンズカバー708)の取り付けに工具やネジ等が不要なため、装着部材と取付部材(本例では、レンズホルダ702)の組み立て時における利便性を高めることができる上に、第一の係合部(本例では、アウターレンズ用係合部702b1)と第二の係合部(本例では、レンズホルダ用係合部702b2)は、装着部材との係合を解除する方向が異なるため、装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0283】
また、第一の装着部材(本例では、アウターレンズ706)と第一の係合部(本例では、アウターレンズ用係合部702b1)が係合する方向と、第二の装着部材(本例では、レンズカバー708)と第二の係合部(本例では、レンズホルダ用係合部702b2)が係合する方向が異なるため、第一の装着部材と第二の装着部材の取り付けミスを減らすことができる上に、第一装着部材と第二の装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、第一装着部材と第二の装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0284】
また、第一装着部材(本例では、アウターレンズ706)と第二の装着部材(本例では、レンズカバー708)を取付部材(本例では、レンズホルダ702)から取り外す際には、第一装着部材と第二の装着部材を反対の方向に移動させて取付部材との係合を解除する必要があるため、第一装着部材と第二の装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、第一装着部材と第二の装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0285】
また、取付部材(本例では、レンズホルダ702)を挟持するように装着部材(本例では、アウターレンズ706、レンズカバー708)が取り付けられるため、装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0286】
なお、本例では、取付部材の係合部(レンズホルダ702のアウターレンズ用係合部702b1)に、係合爪702b12を設け、装着部材(アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706a)に、係合孔706a1を設けたが、装着部材(アウターレンズ706のアウターレンズ係合片706a)に、取付部材の係合部に係合可能な係合爪を設け、取付部材の係合部(レンズホルダ702のアウターレンズ用係合部702b1)に、装着部材が係合可能な係合孔を設けてもよい。
【0287】
また、取付部材の係合部(レンズホルダ702のレンズホルダ用係合部702b2)に、係合爪702b22を設け、装着部材(レンズカバー708のレンズカバー係合片708a)に、係合孔708a1を設けたが、装着部材(レンズカバー708のレンズカバー係合片708a)に、取付部材の係合部に係合可能な係合爪を設け、取付部材の係合部(レンズホルダ702のレンズホルダ用係合部702b2)に、装着部材が係合可能な係合孔を設けてもよい。
【0288】
<レンズユニットの組み付け構造/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、装着部材(例えば、図16に示すアウターレンズ706、レンズカバー708)を取り付け可能な取付部材(例えば、図16に示すレンズホルダ702)を備えた遊技台であって、前記取付部材は、前記装着部材と係合可能な複数の係合部を備え、前記複数の係合部は、第一の係合部(例えば、図16に示すアウターレンズ用係合部702b1)と第二の係合部(例えば、図16に示すレンズホルダ用係合部702b2)を含み、前記第一の係合部と前記第二の係合部は、前記装着部材との係合を解除する方向が異なる、ことを特徴とする遊技台である。
【0289】
本実施形態に係る遊技台によれば、装着部材の取り付けに工具やネジ等が不要なため、装着部材と取付部材の組み立て時における利便性を高めることができる上に、第一の係合部と第二の係合部は、装着部材との係合を解除する方向が異なるため、装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0290】
また、前記取付部材は、複数の前記装着部材(以下、「複数の装着部材」という。)を取り付け可能であり、前記複数の装着部材のうちの一つは、第一の装着部材であり、前記複数の装着部材のうちの一つは、第二の装着部材であり、前記複数の装着部材は、第一の装着部材(例えば、図16に示すアウターレンズ706)をと第二の装着部材(例えば、図16に示すレンズカバー708)を含み、前記第一の係合部は、前記第一の装着部材と係合可能であり、前記第二の係合部は、前記第二の装着部材と係合可能であり、前記第一の装着部材と前記第一の係合部が係合する方向と、前記第二の装着部材と前記第二の係合部が係合する方向が異なるものであってもよい。
【0291】
このような構成とすれば、第一の装着部材と第一の係合部が係合する方向と、第二の装着部材と第二の係合部が係合する方向が異なるため、第一の装着部材と第二の装着部材の取り付けミスを減らすことができる上に、第一装着部材と第二の装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、第一装着部材と第二の装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0292】
また、前記第一の装着部材を前記第一の係合部の係合から解除する方向は、前記取付部材の一の面における第一の方向(例えば、レンズホルダ702の内方)であり、前記第二の装着部材を前記第二の係合部の係合から解除する方向は、前記取付部材の前記一の面における第二の方向(例えば、レンズホルダ702の内方)であり、前記第一の方向と前記第二の方向は、反対の方向であってもよい。
【0293】
このような構成とすれば、第一装着部材と第二の装着部材を取付部材から取り外す際には、第一装着部材と第二の装着部材を反対の方向に移動させて取付部材との係合を解除する必要があるため、第一装着部材と第二の装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、第一装着部材と第二の装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0294】
また、前記第二の装着部材は、前記第一の装着部材が前記取付部材に取り付けられた状態において、該第一の装着部材の外方に重ねられて取り付けられるものであってもよい。
【0295】
このような構成とすれば、重なり合って取付部材に取り付けられる第一装着部材と第二の装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0296】
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、装着部材(例えば、図16に示すアウターレンズ706、レンズカバー708)を取り付け可能な取付部材(例えば、図16に示すレンズホルダ702)を備えた遊技台であって、前記取付部材は、前記装着部材と係合可能な複数の係合部を備え、前記複数の係合部は、第一の係合部(例えば、図16に示すアウターレンズ用係合部702b1)と第二の係合部(例えば、図16に示すレンズホルダ用係合部702b2)を含み、前記装着部材と前記第一の係合部は、前記取付部材における第一の面で係合され、前記装着部材と前記第二の係合部は、前記取付部材における第二の面で係合され、前記第一の面と前記第二の面は、互いに表裏の関係にある面であってもよい。
【0297】
このような構成とすれば、装着部材の取り付けに工具やネジ等が不要なため、装着部材と取付部材の組み立て時における利便性を高めることができる上に、取付部材を挟持するように装着部材が取り付けられるため、装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0298】
また、前記第一の係合部は、前記取付部材における第一の面に、前記第一の装着部材の一部が嵌入可能な第一の嵌入部(例えば、図16に示す挿通孔702b11)を備え、前記第二の係合部は、前記取付部材における第二の面に、前記第二の装着部材の一部が嵌入可能な第二の嵌入部(例えば、図16に示す嵌合通路702b21)を備え、前記第一の面と前記第二の面は、互いに表裏の関係にある面であってもよい。
【0299】
このような構成とすれば、取付部材を挟持するように装着部材が取り付けられるため、装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0300】
また、前記第一の係合部は、第一の方向に突出する第一の突出片(例えば、図16に示す係合爪702b12)を備え、前記第二の係合部は、前記第一の方向とは反対方向に突出する第二の突出片(例えば、図16に示す係合爪702b22)を備えていてもよい。
【0301】
このような構成とすれば、装着部材の取り付けに工具やネジ等が不要なため、装着部材と取付部材の組み立て時における利便性を高めることができる上に、取付部材を挟持するように装着部材が取り付けられるため、装着部材が取付部材から容易に外れることが無く、装着部材の取り付け強度を高めることができる。
【0302】
また、前記第一の装着部材(例えば、図16に示すアウターレンズ706)と前記第二の装着部材(例えば、図16に示すレンズカバー708)は、光が透過可能であって色が異なる部材であってもよい。
【0303】
このような構成とすれば、発光色が1種類であっても、第一の装着部材と第二の装着部材の組み合わせ次第で、発光色を様々な色に変化させることができ、演出効果を高めることができる。
【0304】
また、前記第一の装着部材は、前記第二装着部材が前記取付部材に取り付けられた状態では、該取付部材に取り付けることができないものであってもよい。
【0305】
このような構成とすれば、第一の装着部材と第二の装着部材の取り付けミスを減らすことができる。
【0306】
<パネルの影防止構造>
次に、パネル652の影防止構造について説明するが、当該説明に先立って、図17を用いて、パネルユニット750について説明する。

<パネルの影防止構造/パネルユニット>
図17(a)は、パネルユニット750を構成する主要部材を分解して示した分解斜視図であり、同図(b)は、パネルユニット750を前面側から見た外観斜視図であり、同図(c)は、パネルユニット750を背面側から見た外観斜視図である。
【0307】
パネルユニット750は、板状のパネル652と、このパネル652の背面側に配置されるパネル照明リフレクタ658と、複数のLED664aが実装されたパネル照明基板664と、パネル652の下方を支持するパネル仕切り656と、を有して構成される。
【0308】
図13を用いて説明したように、このパネルユニット750は、パネル照明リフレクタ658に設けた上部演出ユニット取付部658dを介して、上部演出ユニット650の下方に取り付けられる。
【0309】
<パネルの影防止構造/パネルユニット/パネル>
パネル652は、パネル照明基板664(発光手段)から出射される光の少なくとも一部が透過可能な部材(第一の部材)であり、本例では、前面652aに装飾(文字、図形、記号、模様、キャラクタ等)が施された有色半透明の板状部材で構成される。
【0310】
なお、本発明に係る「第一の部材」は、装飾が施された有色半透明の板状部材に限定されず、装飾が施されていなくてもよいし、一部が光を透過可能な部材で構成され、他の一部が光を透過不可能な部材で構成されていてもよいし、板状部材でなくてもよい。
【0311】
<パネルの影防止構造/パネルユニット/パネル照明リフレクタ>
パネル照明リフレクタ658は、パネル(第一の部材)652を支持する部材(第二の部材)であり、本例では、複数の照明基板取付部658a1を有する板状のベース部658aと、このベース部658aの外縁を基端として厚み方向に延出形成された板状の壁部658bと、ベース部658aの外縁下方に設けられたパネル仕切り取付部658cと、ベース部658aの外縁上方に設けられた上部演出ユニット取付部658dと、を有して構成される。なお、このパネル照明リフレクタ658の細部構造については後述する。
【0312】
<パネルの影防止構造/パネルユニット/パネル照明基板>
パネル照明基板664(発光手段)は、パネル652に向けて光を出射可能なLED664aを複数備える。パネル照明基板664(発光手段)は、パネル照明リフレクタ658の照明基板取付部658a1にネジ止めされ、複数のLED664aがパネル652に向けられた状態で、パネル照明リフレクタ658のベース部658aに固定される。
【0313】
<パネルの影防止構造/パネルユニット/パネル仕切り>
パネル仕切り656は、パネル652を下方から支持可能な横長棒状体の部材であり、本例では、パネル652を載置(支持)可能なパネル支持部656aと、背面に設けられたリフレクタ取付部(図示省略)と、を有して構成される。
【0314】
パネル仕切り656は、パネル支持部656aにおいてパネル652の底部を支持した状態で、リフレクタ取付部(図示省略)を介してパネル照明リフレクタ658のパネル仕切り取付部658cにネジ止めされ、パネル照明リフレクタ658の下縁に固定される。
【0315】
<パネルの影防止構造/パネル照明リフレクタの細部構造>
次に、図18を用いて、パネル照明リフレクタ658の細部構造について説明する。
【0316】
図18(a)は、パネルユニット750の側面図であり、同図(b)は、パネルユニット750からパネル652を取り除いた状態を下方斜めから見た外観斜視図であり、同図(c)は、同状態を上方斜めから見た外観斜視図である。
【0317】
パネル照明リフレクタ658のベース部658aの外縁に立設された壁部658bは、パネル(第一の部材)652に当接する当接部658b1と、パネル(第一の部材)652に当接しない非当接部658b2と、一部が面取りされた面取部658b3と、を有して構成される。
【0318】
壁部658bの当接部658b1は、パネルユニット750を組み立てた状態において、パネル652の背面652bに当接してパネル652の背面652bを支持する部位として機能する。
【0319】
一方、壁部658bの非当接部658b2は、当接部658b1の先端部を切り欠いた構造になっており、非当接部658b2の最大高さは、当接部658b1の最大高さよりも低く、パネルユニット750を組み立てた状態において、パネル652の背面652bに当接しないように構成される。
【0320】
つまり、壁部658bは凹部を備えた形状となっており、凹部になっていない箇所でパネル652の背面652bに当接して支持している。また、換言すると、壁部658bには、パネル652へ向けて臨んで(延出して)いる第一の壁部領域(当接部658b1)と、第一の壁部領域よりはパネル652へ向けて臨んで(延出してい)ない第二の壁部領域(非当接部658b2)を有しているとも言える。
【0321】
なお、必ずしも全ての当接部がパネル652と当接している必要はなく、一部の当接部が当接している構造でもよい。また、パネル652と当接部との間には間隙が生じていてもよく、間隙が生じさせることで、パネル653に衝撃が加えられた場合にパネル照明リフレクタ658へ衝撃が伝わるのを和らげることができる。
【0322】
なお、非当接部658b2の最大高さは、パネル652における影の発生の有無に応じて、適宜設計すればよく、当接部658b1の最大高さの3/4程度であってもよいし、1/2程度であってもよい。また、本例では、当接部658b1と非当接部658b2を一体的に形成したが、別体であってもよい。
【0323】
図18(b),(c)の外観斜視図に示すように、パネル照明リフレクタ658は、複数(本例では、6つ)の角部CPを有する多角形の部材からなり、当接部658b1は、この複数の角部CPを含む部位に配置される一方で、非当接部658b2は、この複数の角部CPを除いた部位に、パネル照明リフレクタ658の長手方向において、ほぼ左右対称に配置されている。
【0324】
本例によれば、第一の部材(本例では、パネル652)において左右均一に影の発生を抑止することができ、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)の影が第一の部材に映り込んでしまうような事態を防止しながらも、第一の部材のデザイン性を担保することができる。また、第一の部材の正面に外部から衝撃を加えられた場合であっても、衝撃力を左右に分散させることができ、第一の部材の破損を防ぎ、耐久性を確保することができる。
【0325】
また、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)の角部に当接部を配置することで、第二の部材の強度を高めることができ、第二の部材によって第一の部材(本例では、パネル652)を安定して支持することができる。
【0326】
図18(b)に示すように、壁部658bの面取部658b3は、当接部658b1の先端部を斜めに面取りした構造になっており、パネルユニット750を組み立てた状態において、先端部がパネル652の背面652bに当接し、先端部以外の部位がパネル652の背面652bに当接しないように構成される。本例では、面取部658b3が、パネル照明リフレクタ658の上縁の中央部に1つだけ配置されている。
【0327】
パネル652は様々な装飾やキャラクタが描かれるところ、その中央部分に目立つキャラクタや装飾が描かれることが多い。面取り部658b3はパネル652の長手方向における略中央にあたる箇所であるが、当該箇所で面取りが行われないと、パネルの中央部分にも暗い箇所が生じてしまい、パネルで最も目立つ箇所の見栄えが悪くなってしまう。
【0328】
一方で、当該箇所は他の非当接部と同じように切り欠いてしまうと、衝撃を加えられた際の耐久性を担保できなくなってしまう。そこで本例では、壁部658bにおいて、パネル52の長手方向の略中央にあたる箇所においては面取りした構造にすることで、パネル652の見栄えと耐久性を向上させることが実現できる。
【0329】
本例によれば、面取部658b3における当接部(先端部)によって、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)で第一の部材(本例では、パネル652)を支持する機能を維持しながらも、面取部658b3における非当接部(面取りされた部位)によって、第二の部材の影が第一の部材に映り込んでしまうような事態を未然に防止することができる。
【0330】
なお、面取部658b3は、無くてもよいし、2つ以上配置してもよい。また、非当接部658b2の一部または全てを、面取部658b3で構成してもよい。
【0331】
<パネルの影防止構造/非当接部と面取部の機能>
次に、図19(a),(b)を用いて、パネルユニット750における非当接部658b2と面取部658b3の機能について説明する。
【0332】
図19(a)は、パネルユニット750の正面図であり、同図(b)は、同図(a)に示すA-A線に沿う側断面図と、その要部拡大図である。
【0333】
パネル照明基板664のLED664aからパネル652の背面652bに向けて出射された光は、パネル652の背面652bに直接、到達する光と、パネル照明リフレクタ658の壁部658bに反射してパネル652の背面652bに到達する光と、に分類することができる。
【0334】
例えば、図19(b)において符号L1で示す光は、パネル照明リフレクタ658の壁部658bとは反対の方向に向かい、パネル652の背面652bに直接、到達する光であり、符号L2で示す光は、パネル照明リフレクタ658の非当接部658b2の上方を通過し、パネル652の背面652bの縁部に直接、到達する光であり、符号L3で示す光は、パネル照明リフレクタ658の非当接部658b2に反射してパネル652の背面652bに到達する光である。
【0335】
従来の遊技台では、パネル照明リフレクタ658の壁部658bは、本例の当接部658b1に相当する部位のみで構成され、本例の非当接部658b2と面取部658b3が無いため、図18(b)に示す光L1は、パネル652の背面652bに直接、到達することができるが、同図(b)に示す光L2は、本例の当接部658b1に相当する部位に反射してパネル652の背面652bに到達するため、パネル652の背面652bの縁部に直接、到達することができない。
【0336】
このため、従来の遊技台では、パネル652の背面652bの縁部に直接、到達する光L2の数量(光量)が相対的に少なくなり、パネル652の背面652bの中央部よりもパネル652の背面652bの縁部が暗くなってしまい、前面からのパネル652の見栄えが悪くなってしまうといった問題があった。
【0337】
この点、本例に係るパネル照明リフレクタ658は、パネル652に当接しない非当接部658b2、パネル652に一部が当接しない面取部658b3を有するため、図18(b)に示す光L2は、パネル652と非当接部658b2との間(または、パネル652と面取部658b3との間)に形成された隙間(空間)を通過し、パネル652の背面652bの縁部に直接、到達することができ、パネル652の背面652bの縁部を照らす光L2の数量(光量)を従来の遊技台よりも増やすことができる。
【0338】
本例によれば、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)は、第一の部材(本例では、パネル652)に当接しない非当接部658b2を有するため、第一の部材に向けて出射される光の一部が第二の部材に反射することで、第一の部材において第二の部材の影が発生し、第一の部材に映り込んでしまうような事態を未然に防止することができ、第一の部材のデザインを阻害することなく、第一の部材の見栄えを良くすることができる。
【0339】
また、当接部658b1によって、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)で第一の部材(本例では、パネル652)を支持する機能を維持しながらも、非当接部658b2によって、第二の部材の影が第一の部材に映り込んでしまうような事態を未然に防止することができる。また、非当接部658b2は当接部658b1を切り欠いた構造であるため、第二の部材の構造が複雑化することがなく、第二の部材の加工を容易に行うことができる。
【0340】
<パネルの影防止構造/パネルユニット周囲の部材>
次に、図19(c)を用いて、パネルユニット750周囲の部材について説明する。
【0341】
図19(c)は、上部演出ユニット650に取り付けられた状態のパネルユニット750からパネル652の図示を省略して示した部分拡大図である。
【0342】
パネルユニット750が上部演出ユニット650に取り付けられた状態では、パネルユニット750(パネル652およびパネル照明リフレクタ658)の長手方向両側は、サイドランプ654のサイドランプカバー654aの背面側に、このサイドランプカバー654aと重畳する位置(前後方向に重なる位置)に配置される。つまり、サイドランプカバー654aは、パネルユニット750よりも前方側に突出して配置される。
【0343】
また、同状態では、パネルユニット750(パネル652およびパネル照明リフレクタ658)の短手方向上側は、上部演出ユニット650の演出カバー662の背面側に、この演出カバー662と重畳する位置(前後方向に重なる位置)に配置され、パネルユニット750(パネル652およびパネル照明リフレクタ658)の短手方向下側は、パネル仕切り656の背面側に、このパネル仕切り656と重畳する位置(前後方向に重なる位置)に配置される。つまり、演出カバー662は、パネルユニット750よりも前方側に突出して配置される。
【0344】
本例によれば、パネル652の長手方向および短手方向の縁部を、他の部材(本例では、サイドランプカバー654a、演出カバー662、パネル仕切り656)で覆うことができるため、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)の影が第一の部材(本例では、パネル652)の縁部に映り込んだ場合であっても、影の映り込みが目立たないようにすることができ、第一の部材のデザインを阻害することなく、第一の部材の見栄えを良くすることができる。
【0345】
また、本例では、サイドランプカバー654a(第三の部材)におけるパネルユニット750近傍の縁部の表面と、演出カバー662(第三の部材)におけるパネルユニット750近傍の縁部の表面には、メッキ加工が施されている。
【0346】
本例によれば、メッキが施された第三の部材(本例では、サイドランプカバー654a、演出カバー662)を備え、第一の部材(本例では、パネル652)の周囲の少なくとも一部に、第三の部材が配設されるため、遊技店に設置された蛍光灯等の光を、第三の部材に反射させて第一の部材の周囲に照射することができ、第二の部材(本例では、パネル照明リフレクタ658)の影が第一の部材(本例では、パネル652)の縁部に映り込んだ場合であっても、影の映り込みが目立たないようにすることができ、第一の部材のデザインを阻害することなく、第一の部材の見栄えを良くすることができる。
【0347】
なお、本発明に係る「第三の部材」は、本例に限定されず、例えば、サイドランプカバー654aにおけるパネルユニット750近傍の縁部の表面と、演出カバー662におけるパネルユニット750近傍の縁部の表面のいずれか一方に、メッキ加工を施してもよいし、さらに、パネル仕切り656におけるパネルユニット750近傍の縁部の表面に、メッキ加工を施してもよい。
【0348】
また、第一の部材(本例では、パネル652)の周囲の少なくとも一部に、メッキが施された第三の部材(本例では、サイドランプカバー654a、演出カバー662)を配設する例を示したが、メッキが施された第三の部材を配設することに加えて(または、代えて)、第一の部材(本例では、パネル652)の前面の周囲の少なくとも一部に、裏打ちを施すことで、パネル652の縁部の影が目立たないように構成してもよい。
【0349】
<パネルの影防止構造/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の部材(例えば、図17(a)に示すパネル652)と、前記第一の部材の少なくとも一部を支持する第二の部材(例えば、図17(a)に示すパネル照明リフレクタ658)と、前記第二の部材に支持された前記第一の部材を照射可能な発光手段(例えば、図17(a)に示すパネル照明基板664、LED664a)と、を備えた遊技台であって、前記第一の部材は、前記発光手段から出射される光の少なくとも一部を透過可能であり、前記第二の部材は、前記第一の部材へ向けて臨む第一の部分(例えば、図18(a)~同図(c)に示す当接部658b1)と、該第一の部分よりは該第一の部材へ向けて臨んでいない第二の部分(例えば、図18(a)~同図(c)に示す非当接部658b2)を有する、ことを特徴とする遊技台である。
【0350】
本実施形態に係る遊技台によれば、第二の部材は、第一の部材に当接しない非当接部を有するため、第一の部材に向けて出射される光の一部が第二の部材に反射することで、第一の部材において第二の部材の影が発生し、第一の部材に映り込んでしまうような事態を未然に防止することができ、第一の部材のデザインを阻害することなく、第一の部材の見栄えを良くすることができる。
【0351】
また、前記第一の部分は、前記第一の部材に当接する当接部例えば、図18(a)~同図(c)に示す当接部658b1)であり、前記第二の部分は、前記第一の部材に当接しない非当接部(例えば、図18(a)~同図(c)に示す非当接部658b2)であり、前記第二の部材は、前記第一の部材に向けて突出形成された壁部(例えば、図18(a)に示す壁部658b)を有し、前記壁部は、前記当接部と前記非当接部を含み、前記非当接部は、前記当接部を切り欠いた構造からなるものであってもよい。
【0352】
このような構成とすれば、当接部によって、第二の部材で第一の部材を支持する機能を維持しながらも、非当接部によって、第二の部材の影が第一の部材に映り込んでしまうような事態を未然に防止することができる。また、非当接部は当接部を切り欠いた構造であるため、第二の部材の構造が複雑化することがなく、第二の部材の加工を容易に行うことができる。
【0353】
また、前記非当接部は、前記第二の部材の長手方向において左右対称に配置されるものであってもよい。
【0354】
このような構成とすれば、第一の部材において左右均一に影の発生を抑止することができ、第二の部材の影が第一の部材に映り込んでしまうような事態を防止しながらも、第一の部材のデザイン性を担保することができる。また、第一の部材の正面に外部から衝撃を加えられた場合であっても、衝撃力を左右に分散させることができ、第一の部材の破損を防ぎ、耐久性を確保することができる。
【0355】
また、前記第二の部材は、複数の角部(例えば、図18(b),(c)に示す角部CP)を有する多角形の部材で構成され、前記当接部は、少なくとも前記複数の角部に配置され、前記非当接部は、前記複数の角部を除いた部位に配置されるものであってもよい。
【0356】
このような構成とすれば、第二の部材の角部に当接部を配置することで、第二の部材の強度を高めることができ、第二の部材によって第一の部材を安定して支持することができる。
【0357】
また、メッキが施された第三の部材(例えば、図19(c)に示すサイドランプカバー654a、演出カバー662)を備え、前記第一の部材の周囲近傍の少なくとも一部に、前記第三の部材が配設されるものであってもよい。
【0358】
このような構成とすれば、遊技店に設置された蛍光灯等の光を、第三の部材に反射させて第一の部材の周囲に照射することができ、第二の部材の影が第一の部材の縁部に映り込んだ場合であっても、影の映り込みが目立たないようにすることができ、第一の部材のデザインを阻害することなく、第一の部材の見栄えを良くすることができる。
【0359】
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
【0360】
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
【産業上の利用可能性】
【0361】
本発明に係る遊技台は、本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)、回胴遊技機(スロットマシン)、封入式遊技機あるいはメダルレススロットマシンに代表される遊技台に適用することができる。
【符号の説明】
【0362】
100 スロットマシン
110~112 リール
113 図柄表示窓
130~132 ベットボタン
135 スタートレバー
137~139 ストップボタン
156 演出ボタン
157 演出画像表示装置(液晶表示装置)
250 リール前照明
264 リールバックライト
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部
600 演出制御ユニット
604 下板金シールド
606 下基板ケース
608 上基板ケース
610 基板ケース
612 サブ制御基板
614 サブ周辺基板614
618 上板金シールド
620 シールドカバー
652 パネル
658 パネル照明リフレクタ
700 レンズユニット
702 レンズホルダ
704 インナーレンズ
706 アウターレンズ
708 レンズカバー
750 パネルユニット
図1
図2
図3
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図5
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