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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088860
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/45 20130101AFI20240626BHJP
【FI】
G06F21/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203864
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 淳一
(72)【発明者】
【氏名】正能 達也
(57)【要約】
【課題】認証情報の設定の操作性および利便性の向上を図る。
【解決手段】情報処理システム1は、アプリケーションap1を通じて他装置にアプリケーションap2を設定させる場合に、情報処理装置10の制御部11は、アプリケーションap1が設定された際の認証情報5をサーバ30に送信し、サーバ30のアドレス情報31と、アプリケーションap2を有しているサーバ40のアドレス情報41とをコード化した識別コードC0を生成して表示する。情報処理装置20の制御部21は、識別コードC0を読み取って、アドレス情報41にもとづきサーバ40からアプリケーションap2を取得し、アドレス情報31にもとづきサーバ30から認証情報5を取得する。制御部21は、アプリケーションap1の情報処理装置10への設定時に使用された認証情報5を引き継いで、アプリケーションap2を情報処理装置20に設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
起動中の第1のアプリケーションを通じて第2のアプリケーションを他装置に対して設定させる場合に、前記第1のアプリケーションが設定された際の認証情報を第1のサーバに送信し、前記第1のサーバの第1のアドレス情報と、前記第2のアプリケーションを有している第2のサーバの第2のアドレス情報とをコード化した識別コードを生成して表示する第1の制御部を備える第1の情報処理装置と、
前記識別コードを読み取って前記第1のアドレス情報と前記第2のアドレス情報とを取得する第1の処理と、前記第2のアドレス情報にもとづいて前記第2のサーバへアクセスし、前記第2のサーバから前記第2のアプリケーションが含まれる応答情報を受信し、前記第1のアドレス情報にもとづき前記第1のサーバへアクセスして前記第1のサーバから前記認証情報を取得して、前記第1のアプリケーションの前記第1の情報処理装置への設定時に使用された前記認証情報を引き継いで前記第2のアプリケーションを設定する第2の処理と、を行う第2の制御部を備える第2の情報処理装置と、
を有する情報処理システム。
【請求項2】
前記第2の制御部は、前記第2のアドレス情報にもとづいて前記第2のサーバへアクセスすると共に前記第1のアドレス情報を前記第2のサーバへ送信し、前記第2のサーバから前記第2のアプリケーションと前記第1のアドレス情報とが含まれる前記応答情報を受信し、前記応答情報に含まれる前記第1のアドレス情報にもとづき前記第1のサーバへアクセスして前記第1のサーバから前記認証情報を取得する、
請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1の制御部は、前記第1のアプリケーションの起動時に前記第2のアプリケーションへのプロモーションリンクを表示し、前記プロモーションリンクの操作が行われた場合に前記識別コードの生成を行う、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1の情報処理装置はデスクトップ型情報処理装置であり、前記第2の情報処理装置はモバイル型情報処理装置であり、
前記第2のアプリケーションは、前記デスクトップ型情報処理装置で使用される前記第1のアプリケーションを前記モバイル型情報処理装置で使用可能にしたアプリケーションである、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項5】
起動中の第1のアプリケーションを通じて第2のアプリケーションを他装置に対して設定させる場合に、前記第1のアプリケーションが設定された際の認証情報を第1のサーバに送信し、前記第1のサーバの第1のアドレス情報と、前記第2のアプリケーションを有している第2のサーバの第2のアドレス情報とをコード化した識別コードを生成して表示する制御部、
を有する情報処理装置。
【請求項6】
他装置で第1のアプリケーションが設定された際の認証情報を保持する第1のサーバの第1のアドレス情報と、前記第1のアプリケーションを通じて設定すべき第2のアプリケーションを有している第2のサーバの第2のアドレス情報とがコード化された識別コードを読み取って前記第1のアドレス情報と前記第2のアドレス情報とを取得する第1の処理と、前記第2のアドレス情報にもとづいて前記第2のサーバへアクセスし、前記第2のサーバから前記第2のアプリケーションが含まれる応答情報を受信し、前記第1のアドレス情報にもとづき前記第1のサーバへアクセスして前記第1のサーバから前記認証情報を取得して、前記第1のアプリケーションの前記他装置への設定時に使用された前記認証情報を引き継いで前記第2のアプリケーションを設定する第2の処理と、を行う制御部、
を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デスクトップパソコンやスマートフォン等の情報処理装置で使用されるソフトウェアは、装置全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)と、OSにインストールされて稼働する応用ソフトウェアであるアプリケーションとに分けられる。
【0003】
アプリケーションの例としては、文書作成、表計算、メール等のオフィス系のアプリケーションや、個人が趣味で楽しむフォトレタッチや音楽再生等のアプリケーションがある。
【0004】
また、デスクトップパソコンに使用されるアプリケーションはデスクトップアプリケーションと呼ばれ、モバイル端末に使用されるアプリケーションはモバイルアプリケーションと呼ばれており、それぞれの情報処理装置に対して、ユーザにとって使い勝手のよいアプリケーションが開発されている。
【0005】
関連技術としては、例えば、情報処理装置から受信した送信元識別情報を添付して電子データを出力装置から要求された場合、送信元識別情報に基づいて特定されるユーザに対応付けられた電子データを出力装置に送信する技術が提案されている(特許文献1)。また、アカウント情報にもとづいて、ユーザが周辺装置へのアクセスを認可されているかどうかの判定を行い、アクセスを認可されている場合、ユーザに周辺装置へのアクセスを許可する技術が提案されている。さらに、プラットフォームがアプリケーションを識別し、ユーザがアプリケーションをダウンロードするかどうかの情報に基づいた決定を行えるように、アプリケーションについて取得されたセキュリティ情報を通知する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-102463号公報
【特許文献2】特開2014-197385号公報
【特許文献3】特表2017-509054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、デスクトップアプリケーションをモバイル端末でも使用可能にしたモバイルアプリケーション(デスクトップアプリケーションのモバイル版)が提供されている。
このようなモバイルアプリケーションをモバイル端末にインストールする場合、デスクトップパソコン上で起動中のデスクトップアプリケーションに、モバイルアプリケーションのインストールページがプロモーションされる。ユーザがインストールページにアクセスすることで、このモバイルアプリケーションをモバイル端末に対してインストールすることができる。
【0008】
しかし、従来では、デスクトップパソコンにデスクトップアプリケーションをインストールしたときの認証情報(アカウント情報)を、モバイルアプリケーションのモバイル端末へのインストール時に引き継ぐことが難しい。
【0009】
このため、ユーザは、モバイル端末に対して、上記のような、デスクトップアプリケーションをモバイル端末でも使用可能にしたモバイルアプリケーションを設定する場合、手動で認証情報の再設定を行うことになり、操作性および利便性が低いという問題がある。
【0010】
1つの側面では、本発明は、認証情報の設定の操作性および利便性の向上を図った情報処理システムおよび情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、情報処理システムが提供される。情報処理システムは、起動中の第1のアプリケーションを通じて第2のアプリケーションを他装置に対して設定させる場合に、第1のアプリケーションが設定された際の認証情報を第1のサーバに送信し、第1のサーバの第1のアドレス情報と、第2のアプリケーションを有している第2のサーバの第2のアドレス情報とをコード化した識別コードを生成して表示する第1の制御部を備える第1の情報処理装置と、識別コードを読み取って第1のアドレス情報と第2のアドレス情報とを取得する第1の処理と、第2のアドレス情報にもとづいて第2のサーバへアクセスし、第2のサーバから第2のアプリケーションが含まれる応答情報を受信し、第1のアドレス情報にもとづき第1のサーバへアクセスして第1のサーバから認証情報を取得して、第1のアプリケーションの第1の情報処理装置への設定時に使用された認証情報を引き継いで第2のアプリケーションを設定する第2の処理と、を行う第2の制御部を備える第2の情報処理装置と、を有する。
【0012】
また、上記課題を解決するために、上記第1の情報処理装置と同様の制御を行う情報処理装置が提供される。
さらに、上記課題を解決するために、上記第2の情報処理装置と同様の制御を行う情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0013】
1側面によれば、認証情報の設定の操作性および利便性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】情報処理システムの一例を説明するための図である。
図2】情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3】情報処理装置のハードウェアの一例を示す図である。
図4】情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図5】情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図6】デスクトップ端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】モバイル端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において実質的に同一の機能を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
【0016】
図1は情報処理システムの一例を説明するための図である。情報処理システム1は、情報処理装置10(第1の情報処理装置)、情報処理装置20(第2の情報処理装置)、サーバ30(第1のサーバ)およびサーバ40(第2のサーバ)を備える。情報処理装置10は、例えば、デスクトップパソコン等のデスクトップ型情報処理装置であり、情報処理装置20は、例えば、スマートフォン等のモバイル型情報処理装置である。
【0017】
情報処理装置10は制御部11を含み、情報処理装置20は制御部21を含む。制御部11、21の機能は、情報処理装置10、20のそれぞれが備える図示しないプロセッサが、所定のプログラムを実行することによって実現することができる。
【0018】
動作について説明する。なお、情報処理装置20の制御部21は、第1の処理と第2の処理を行う。第1の処理は以下のステップS3であって識別コードの読み取り処理である。また、第2の処理は以下のステップS4からステップS7であって認証情報の引継ぎ処理およびアプリケーションap2の設定処理である。
【0019】
〔ステップS1〕情報処理装置10で起動しているアプリケーションap1(第1のアプリケーション)を通じて、アプリケーションap2(第2のアプリケーション)を情報処理装置20で設定させるものとする。この場合、情報処理装置10の制御部11は、アプリケーションap1が情報処理装置10に設定された際の認証情報5をサーバ30に送信する。
【0020】
〔ステップS2〕制御部11は、サーバ30のアドレス情報31(第1のアドレス情報)と、アプリケーションap2を有しているサーバ40のアドレス情報41(第2のアドレス情報)とをコード化した識別コードC0を生成して画面上に表示する。識別コードC0は、例えば、QRコード(登録商標)のような2次元コードである。
【0021】
〔ステップS3〕情報処理装置20の制御部21は、識別コードC0の読み取りを行う。制御部21は、識別コードC0の読み取ることで、第1のアドレス情報31と第2のアドレス情報41とを取得する。
【0022】
〔ステップS4〕制御部21は、アドレス情報41にもとづきサーバ40へアクセスすると共にサーバ40に対してアドレス情報31を送信する。
〔ステップS5〕制御部21は、サーバ40から応答情報6を受信する。応答情報6には、アプリケーションap2とアドレス情報31とが含まれている。
【0023】
〔ステップS6〕制御部21は、応答情報6に含まれるアドレス情報31にもとづきサーバ30へアクセスしてサーバ30から認証情報5を取得する。
〔ステップS7〕制御部21は、情報処理装置10に対してアプリケーションap1が設定された際に使用された認証情報5を引き継いで、認証情報5にもとづいてアプリケーションap2を情報処理装置20に設定する。
【0024】
このように、情報処理システム1では、情報処理装置10にアプリケーションap1を設定したときの認証情報5を自動的に引き継いで、引き継いだ認証情報5によって情報処理装置20にアプリケーションap2を設定する。これにより、情報処理装置20に対して、ユーザによる手動での認証情報5の再設定が不要となるので、認証情報5の設定の操作性および利便性の向上を図ることが可能になる。
【0025】
また、情報処理装置20の制御部21では、識別コードC0の読み取りを行う第1の処理と、認証情報5の引継ぎおよびアプリケーションap2の設定を行う第2の処理とは独立した処理になっている。これにより、第1の処理には識別コード読み取り用の任意のアプリケーションを使用することができ、ユーザに対して使い勝手のよい操作性を提供することができる。
【0026】
さらに、第2の処理では、上記のように、識別コードC0から取得したアドレス情報31をサーバ40に送信して、サーバ40から送信される、アプリケーションap2とアドレス情報31とが含まれる応答情報6を受信し、応答情報6に含まれるアドレス情報31を用いることで認証情報5を取得している。これにより、第1の処理と第2の処理とを連携させて、任意のアプリケーションを使用した第1の処理に対しても第2の処理を実行して認証情報を効率よく取得することが可能になる。
【0027】
次に情報処理システム1の構成および動作について以降詳しく説明する。図2は情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、デスクトップ端末10a、モバイル端末20a、アカウント引継ぎサーバ30aおよびインストールサイトサーバ40aを備える。
【0028】
デスクトップ端末10aは、情報処理装置10の機能を有し、モバイル端末20aは情報処理装置20の機能を有する。アカウント引継ぎサーバ30aは、サーバ30の機能を有し、インストールサイトサーバ40aは、サーバ40の機能を有する。なお、以降では認証情報5をアカウント情報5と呼ぶ場合がある。さらに、アプリケーションap1をデスクトップアプリケーションap1、アプリケーションap2をモバイルアプリケーションap2と呼ぶ場合がある。
【0029】
デスクトップ端末10a、アカウント引継ぎサーバ30aおよびインストールサイトサーバ40aは、ネットワーク71を介して接続される。また、アクセスポイント(無線基地局)72がネットワーク71に接続され、モバイル端末20aは、アクセスポイント72に対して無線接続される。
【0030】
図3は情報処理装置のハードウェアの一例を示す図である。デスクトップ端末10aは、制御部11の機能を有するプロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などの電子回路で実現してもよい。
【0031】
メモリ102は、デスクトップ端末10aの主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)などの揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0032】
バス109に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
【0033】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、デスクトップ端末10aの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0034】
GPU104は、画像処理を行う演算装置であり、グラフィックコントローラとも呼ばれる。GPU104には、モニタ201が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ201の画面に表示させる。モニタ201としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置などがある。
【0035】
入力インタフェース105には、キーボード202とマウス203とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード202やマウス203から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス203は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
【0036】
光学ドライブ装置106は、レーザ光などを利用して、光ディスク204に記録されたデータの読み取り、または光ディスク204へのデータの書き込みを行う。光ディスク204は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク204には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(Re Writable)などがある。
【0037】
機器接続インタフェース107は、デスクトップ端末10aに周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置205やメモリリーダライタ206を接続することができる。メモリ装置205は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ206は、メモリカード207へのデータの書き込み、またはメモリカード207からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード207は、カード型の記録媒体である。
【0038】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク71に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク71を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。ネットワークインタフェース108は、例えばスイッチやルータなどの有線通信装置にケーブルで接続される有線通信インタフェースである。またネットワークインタフェース108は、アクセスポイントなどの無線通信装置に電波によって通信接続される無線通信インタフェースであってもよい。
【0039】
デスクトップ端末10aは、以上のようなハードウェアによって、本発明の処理機能を実現することができる。デスクトップ端末10aは、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、本発明の処理機能を実現する。デスクトップ端末10aに実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
【0040】
例えば、デスクトップ端末10aに実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。またデスクトップ端末10aに実行させるプログラムを、光ディスク204、メモリ装置205、メモリカード207などの可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101は、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0041】
なお、上記のデスクトップ端末10aのハードウェアは、モバイル端末20aに対しても同様なハードウェアを適用することができる。
図4図5は情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【0042】
〔ステップS11〕デスクトップ端末10aの制御部11は、デスクトップアプリケーションap1を起動する。
〔ステップS12〕制御部11は、デスクトップアプリケーションap1の起動中において、デスクトップアプリケーションap1をモバイル端末20a側で使用可能にしたモバイルアプリケーションap2の設定を促すプロモーションリンク13を画面上に表示する。例えば、プロモーションリンク13は、デスクトップアプリケーションap1のメニューバーに表示される。
【0043】
〔ステップS13〕制御部11は、ユーザによってプロモーションリンク13が押下されたことを検出する。
〔ステップS14〕制御部11は、デスクトップアプリケーションap1がデスクトップ端末10aにインストールされた際のアカウント情報5をアカウント引継ぎサーバ30aにアップロードする。
【0044】
〔ステップS15〕制御部11は、アカウント引継ぎサーバ30aからの応答を受ける。
〔ステップS16〕制御部11は、アカウントアップロード先URL(Uniform Resource Locator)の文字列と、モバイルアプリケーションap2を有しているインストールサイトサーバ40aのインストールサイトURLの文字列とをコード化して識別コードC0を生成する。なお、アカウントアップロード先URLはアドレス情報31に対応し、インストールサイトURLはアドレス情報41に対応する。
【0045】
〔ステップS17〕制御部11は、デスクトップ端末10aの画面上に識別コードC0を表示する。
〔ステップS18〕モバイル端末20aの制御部21は、識別コードC0の読み取りを行う。例えば、識別コードC0がQRコード(登録商標)の場合、制御部21の機能の1つであるQRコードリーダによってコード内容の読み取りを行う。
【0046】
〔ステップS19〕制御部21は、識別コードC0の読み取りによって、インストールサイトURLおよびアカウントアップロード先URLを取得する。そして、制御部21は、インストールサイトURLにもとづいてインストールサイトサーバ40aへアクセスする。また、制御部21は、インストールサイトサーバ40aへのアクセスと共にアカウントアップロード先URLをインストールサイトサーバ40aに送信する。
【0047】
〔ステップS20〕インストールサイトサーバ40aは、モバイルアプリケーションaP2とアカウントアップロード先URLとをパッキングしたプログラム情報である応答情報6を生成する。
【0048】
〔ステップS21〕インストールサイトサーバ40aは、アクセス元のモバイル端末20aに応答情報6を送信する。
〔ステップS22〕制御部21は、応答情報6を受信し、応答情報6に含まれるモバイルアプリケーションap2をモバイル端末20aにインストールする。
【0049】
〔ステップS23〕制御部21は、応答情報6から取得したアカウントアップロード先URLにもとづいてアカウント引継ぎサーバ30aへアクセスする。
〔ステップS24〕制御部21は、アカウント引継ぎサーバ30aに事前にアップロードしてあるアカウント情報5をアカウント引継ぎサーバ30aから取得する。
【0050】
〔ステップS25〕制御部21は、デスクトップ端末10aに対してデスクトップアプリケーションap1が設定された際に使用されたアカウント情報5を引き継いで、アカウント情報5にもとづいてモバイルアプリケーションap2をモバイル端末20aにセットアップする。
【0051】
図6はデスクトップ端末の動作の一例を示すフローチャートである。
〔ステップS31〕デスクトップ端末10aの制御部11は、デスクトップアプリケーションap1をモバイル端末20a側で使用可能にしたモバイルアプリケーションap2の設定を促すプロモーションリンク13が設けられたデスクトップアプリケーションap1を起動して表示する。
【0052】
〔ステップS32〕制御部11は、ユーザによってプロモーションリンク13が押下されたか否かの判定を行う。プロモーションリンク13が押下されたことを検出した場合はステップS33の処理に進み、押下されたことを検出しない場合は処理を終了する。
【0053】
〔ステップS33〕制御部11は、デスクトップアプリケーションap1がデスクトップ端末10aにインストールされた際のアカウント情報5をアカウント引継ぎサーバ30aにアップロードする。
【0054】
〔ステップS34〕制御部11は、アカウント引継ぎサーバ30aからの応答を受信する。
〔ステップS35〕制御部11は、アカウントアップロード先URL(Uniform Resource Locator)の文字列と、モバイルアプリケーションap2を有しているインストールサイトサーバ40aのインストールサイトURLの文字列とをコード化して識別コードC0を生成する。
【0055】
〔ステップS36〕制御部11は、デスクトップ端末10aの画面上に識別コードC0を表示する。
図7はモバイル端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【0056】
〔ステップS41〕モバイル端末20aの制御部21は、識別コードC0を読み取って、インストールサイトURLおよびアカウントアップロード先URLを取得する。
〔ステップS42〕制御部21は、インストールサイトURLにもとづいてインストールサイトサーバ40aへアクセスする。また、制御部21は、インストールサイトサーバ40aへのアクセスと共にアカウントアップロード先URLをインストールサイトサーバ40aに送信する。
【0057】
〔ステップS43〕制御部21は、インストールサイトサーバ40aからの応答情報6を受信し、応答情報6に含まれるモバイルアプリケーションap2をモバイル端末20aにインストールする。
【0058】
〔ステップS44〕制御部21は、応答情報6からアカウントアップロード先URLを取得して、アカウントアップロード先URLにもとづいてアカウント引継ぎサーバ30aへアクセスする。
【0059】
〔ステップS45〕制御部21は、アカウント引継ぎサーバ30aに事前にアップロードしてあるアカウント情報5をアカウント引継ぎサーバ30aから取得する。
〔ステップS46〕制御部21は、デスクトップ端末10aに対してデスクトップアプリケーションap1が設定された際に使用されたアカウント情報5を引き継いで、アカウント情報5にもとづいてモバイルアプリケーションap2をモバイル端末20aにセットアップする。
【0060】
以上説明したように、本発明によれば、デスクトップアプリケーションからモバイルアプリケーションへのアカウント引継ぎが自動的に行われるので、手動によるアカウント情報の入力作業が不要となり、アカウント情報の設定の操作性および利便性の向上を図ることが可能になる。また、人手の作業が不要となることにより、例えば、アカウント情報の預け忘れや、アカウント情報を預けたタイミングが古く誤ったアカウント情報でセットアップしてしまうなどの操作誤りによるセットアップミスを回避できるという効果も有している。
【0061】
なお、上記では情報処理装置10をデスクトップ端末とし、情報処理装置20をモバイル端末としたが、情報処理装置10をモバイル端末とし、情報処理装置20をデスクトップ端末としてもよい。この場合、モバイル端末の画面に表示された識別コードC0をデスクトップ端末に備えられたカメラで読み取ることになる。また、情報処理装置10、20の両方をデスクトップ端末とすることもでき、情報処理装置10、20の両方をモバイル端末とすることもできる。
【0062】
上記で説明した本発明の情報処理装置10、20の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。この場合、情報処理装置10、20が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0063】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶部、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶部には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、CD-ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto Optical disk)等がある。
【0064】
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたCD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶部に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0065】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶部に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶部からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0066】
また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
【0067】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態における任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 情報処理システム
10、20 情報処理装置
11、21 制御部
30、40 サーバ
31、41 アドレス情報
5 認証情報
6 応答情報
ap1、ap2 アプリケーション
C0 識別コード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7