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特開2024-88927画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088927
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240626BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203977
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】樋口 武士
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムにおいて、省資源で簡単に、梱包材の受取人に適した情報を伝達する。
【解決手段】画像処理装置100は、梱包材Pの送付先の住所に対応する地域情報を取得する取得部111と、取得部111によって取得された地域情報に基づいて、梱包材Pに印刷される印刷データを生成するデータ生成部112とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成するデータ生成部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、企業又は組織から得られる前記地域情報を取得する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記地域情報は、前記送付先の住所のゴミ収集に関するゴミ収集情報である
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記データ生成部は、ユーザによって選択された前記地域情報の印刷の有無及び前記地域情報の種類のうち少なくとも一方の設定に基づき、前記印刷データを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】
コンピュータによって行われる画像処理方法であって、
梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得することと、
取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成することと
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項6】
梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得する機能と、
取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成する機能と
をコンピュータに実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データを生成する画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被梱包物のリサイクル等に関する情報を記憶したICチップを梱包材に付加したり、「これはリサイクル紙です」などのリサイクル情報を梱包材に印刷したりする梱包方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-075384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のようにICチップを梱包材に付加し、このICチップに情報を記憶させると、ICチップを梱包材に付加することで省資源化に反したり、このICチップから情報を読み出すリーダが必要になって梱包材の受取人が簡単に情報を読み出すことができなかったりする。
【0005】
昨今、段ボール材料等の梱包材には、いろいろな印刷がされているが、商品名、ブランド名、輸送条件などがほとんどで、それ以上の情報は上述のICチップや2次元・3次元コードなどで持たせているのが一般的である。よって、梱包材(商品)を受け取るユーザは、梱包材からは限定的な情報しか得ていない。
【0006】
ところで、情報を受ける人にとって有用な情報を伝達するためには、情報を受ける人に関連性が高い情報を伝達することが必要となり、例えば、情報を受ける人の個人情報を取得することが前提となる。そうでなければ、伝達する情報が一般的なものとなり、情報を受ける人にとって、関連性が低い情報となる場合が多い。
【0007】
本発明の目的は、省資源で簡単に、梱包材の受取人に適した情報を伝達することができる画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様では、画像処理装置は、梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成するデータ生成部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
前記態様によれば、省資源で簡単に、梱包材の受取人に適した情報を伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施の形態における印刷システム等の構成を示すブロック図である。
図2】一実施の形態における梱包材への地域情報(印刷データ)の印刷を説明するための説明図である。
図3】一実施の形態における画像処理方法を説明するためのフローチャートである。
図4】一実施の形態の変形例における画像処理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態に係る、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、一実施の形態における印刷システム1等の構成を示すブロック図である。
【0013】
図2は、梱包材Pへの地域情報Pa(印刷データ)の印刷を説明するための説明図である。
【0014】
図1に示す印刷システム1は、画像処理装置100と、サーバ装置200と、印刷装置300とを備える。印刷システム1は、例えば、電子商取引のEC(electronic commerce)サイトを運営する通販会社等の企業に備えられる。なお、印刷システム1の画像処理装置100、サーバ装置200、及び印刷装置300のうち一部又は全部が、ECサイトの運営企業と提携する企業などに配置されてもよい。
【0015】
画像処理装置100は、制御部110と、記憶部120と、インターフェース部130とを備える。
【0016】
制御部110は、例えば、画像処理装置100の各部の動作を制御する演算処理装置として機能する1つ以上のプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)を有する。このプロセッサは、例えば、記憶部120から、或いは、画像処理装置100に対して着脱可能な記憶媒体(非一過性のコンピュータ読取可能記録媒体)から、所定のプログラムを読み出して実行することにより、取得部111及びデータ生成部112として機能する。このように、制御部110(又は画像処理装置100)は、プログラムを実行するコンピュータの一例として機能する。
【0017】
取得部111は、図2に示す梱包材Pの送付先の住所に対応する地域情報Paを、例えばサーバ装置200から取得する。この地域情報Paは、例えば、企業又は組織から得られる情報である。企業から得られる情報としては、送付先の住所のゴミ収集に関するゴミ収集情報、販売店(チラシ情報提供者)のチラシ情報などが挙げられる。例えば、組織から得られる情報としては、選挙情報などの行政情報が挙げられる。
【0018】
例えば、地域情報Paは、ゴミ収集情報所有企業端末400から得られるゴミ収集情報、チラシ情報所有企業端末500から得られるチラシ情報、行政端末600から得られる行政情報などであり、対応する地域のテーブル(データベース)とともに得られるものであるとよい。ゴミ収集情報は、送付先の住所のゴミ収集に関するゴミ収集日や分別方法の情報である。ゴミ収集日は、梱包材Pの到着予定日以降のもの(複数又は直近のもの)が選択されるとよいし、梱包材Pの到着予定日や発送日を含む月などのものが選択されてもよい。チラシ情報は、チラシ画像などの画像や特売品の値段などの文字列の情報である。行政情報は、投票日や立候補者リストなどの画像や文字列の選挙情報などの情報である。なお、地域情報Paは、送付先の住所に対応する天気情報などの他の情報であってもよい。地域情報Paが天気情報である場合、この天気情報は、天気予報提供会社などの企業や、気象庁などの組織(役所)から得ることができる。
【0019】
データ生成部112は、取得部111によって取得された地域情報Paに基づいて、梱包材Pに印刷される印刷データを生成する。ここで、データ生成部112は、地域情報Paの画像や文字列のみを印刷データとして生成してもよいし、地域情報Paの画像や文字列に加えて、他の画像や文字列(一例としては、背景画像や定型文や周縁の枠など)を含む印刷データを生成してもよい。制御部110は、後述する印刷装置300の印刷部310に対し、データ生成部112によって生成された印刷データを梱包材Pに印刷させる。
【0020】
記憶部120は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)などのメモリや、ハードディスク装置などを有する。
【0021】
インターフェース部130は、サーバ装置200、印刷装置300などの印刷システム1における外部機器との間で各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部130は、地域情報Paの取得のためにサーバ装置200から地域情報Paを受信したり、地域情報Pa(印刷データ)の印刷のために印刷装置300に印刷データを送信したりする。
【0022】
サーバ装置200は、制御部210と、記憶部220と、インターフェース部230とを備える。サーバ装置200は、ネットワークNを介して、後述するゴミ収集情報所有企業端末400、チラシ情報所有企業端末500、行政端末600、購入者端末900などとの間で通信を行う。サーバ装置200は、例えば、購入者端末900から商品購入の受注を行う受注装置として機能してもよい。
【0023】
制御部210は、例えば、サーバ装置200の各部の動作を制御する演算処理装置として機能する1つ以上のプロセッサ(例えばCPU)を有する。このプロセッサは、例えば、記憶部220から、或いは、サーバ装置200に対して着脱可能な記憶媒体(非一過性のコンピュータ読取可能記録媒体)から、所定のプログラムを読み出して実行する。
【0024】
記憶部220は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどのメモリや、ハードディスク装置などを有する。
【0025】
記憶部220は、ゴミ収集情報所有企業端末400、チラシ情報所有企業端末500、及び行政端末600から得られた地域情報Paを記憶する。そのため、記憶部220は、多数の地域情報Paを記憶するために、外部の記憶装置(データベース)を有していてもよい。なお、サーバ装置200は、例えば規定頻度で各地域に対応する地域情報Paをゴミ収集情報所有企業端末400、チラシ情報所有企業端末500、行政端末600などから受信するとよい。また、サーバ装置200の記憶部220に代えて、画像処理装置100の記憶部120などが、ゴミ収集情報所有企業端末400等から得られた地域情報Paを記憶していてもよい。また、上述の画像処理装置100の取得部111が直接的にゴミ収集情報所有企業端末400等から地域情報Paを得てもよい。
【0026】
インターフェース部230は、画像処理装置100などの印刷システム1における外部機器、或いは、印刷システム1とネットワークNを介して接続されるゴミ収集情報所有企業端末400、チラシ情報所有企業端末500、行政端末600などの外部機器との間で各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部230は、ゴミ収集情報所有企業端末400、チラシ情報所有企業端末500、行政端末600などから地域情報Paを受信したり、画像処理装置100に地域情報Paを送信したりする。
【0027】
印刷装置300は、印刷部310と、制御部320と、記憶部330と、インターフェース部340とを備え、画像処理装置100の制御部110の印刷制御に基づき、梱包材Pに地域情報Paの印刷を行う。
【0028】
図2に示すように、印刷部310は、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのそれぞれの色ごとに6つずつのヘッド311を有する。なお、ヘッド311は、図2には表れない印刷部310の背面側に位置するため、かくれ線である破線で図示する。例えば、各色の6つのヘッド311は、コンベアC上を搬送される梱包材Pの搬送方向の位置を異ならせながら高さ方向に配列されている。なお、複数のヘッド311のそれぞれは、横方向にインクを吐出し、印刷を行う。この横方向は、鉛直方向と、梱包材Pの搬送方向(図2における右方向)とに交差する方向(図2における前後方向)であり、例えば水平方向である。但し、ヘッド311は、鉛直下方などの他の方向にインクを吐出してもよい。また、印刷部310は、例えば感熱方式等の、インクジェット方式以外の印刷部であってもよい。梱包材Pは、内容物(購入商品など)を収容する直方体等の箱であってもよいし、封筒などであってもよい。コンベアCは、梱包材Pへの内容物の封入や梱包に用いられるものであってもよい。
【0029】
印刷部310は、画像処理装置100の制御部110の印刷制御に基づき、発送前の梱包材Pに対し、上述の地域情報Paに基づき生成される印刷データの印刷を行う。一例ではあるが、この印刷データに含まれる地域情報Paは、例えば、図2に示す「□□市〇〇町:段ボールゴミ回収日 6月2、16、22日 7月:5、18、25日 8月:7、19、28日」というゴミ収集日の文字列などの送付先の住所のゴミ収集に関するゴミ収集情報である。印刷部310がゴミ収集情報の印刷を行う際には、ゴミ収集情報所有企業端末400のゴミ収集情報所有企業のリンク(URL)の印刷も行うとよい。また、梱包材Pの送付先住所に対応するゴミ収集情報が取得できない場合には、印刷部310は、ゴミ収集情報所有企業のリンクの印刷のみを行い、梱包材Pの受取人にゴミ収集情報所有企業を介してのゴミ収集情報の取得を促してもよい。これにより、ゴミ収集情報所有企業にゴミ収集情報を提供しない行政の住人から行政への要望で、ゴミ収集情報所有企業にゴミ収集情報を提供する行政が増加する。なお、印刷部310がチラシ情報の印刷を行う際には、チラシ情報所有企業端末500のチラシ情報所有企業のリンクの印刷を行うとよい。
【0030】
地域情報Pa(印刷データ)は、例えば、梱包材Pに貼り付けられるシール(ラベル)などに印刷されるものであってもよいし、梱包材Pに下地印刷が行われた後に、その下地の上に印刷されるものであってもよい。また、地域情報Pa(印刷データ)は、梱包材Pの送付先の住所とともに印刷が行われてもよい。なお、梱包材Pをリユースする場合を想定した場合、印刷部310は、地域情報Pa(印刷データ)の印刷に、温風やアイロンによる高温下で発色を消すことができるロイコ染料など、消しやすい色材を用いるとよい。
【0031】
制御部320は、印刷装置300全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU)を有する。このプロセッサは、例えば、記憶部330から、或いは、印刷装置300に対して着脱可能な記憶媒体(非一過性のコンピュータ読取可能記録媒体)から、所定のプログラムを読み出して実行する。
【0032】
記憶部330は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどのメモリを有する。
【0033】
インターフェース部340は、画像処理装置100などの外部機器との間で各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部340は、画像処理装置100のデータ生成部112から地域情報Pa(印刷データ)とともに印刷指示を受ける。
【0034】
なお、サーバ装置200や印刷装置300が取得部111及びデータ生成部112を有する場合には、サーバ装置200や印刷装置300が画像処理装置として機能することができる。
【0035】
ゴミ収集情報所有企業端末400、チラシ情報所有企業端末500、行政端末600、行政端末700、販売店端末800、及び購入者端末900は、画像処理装置100やサーバ装置200と同様に、制御部、記憶部、インターフェース部などを備えるとよい。
【0036】
ゴミ収集情報所有企業端末400は、各地域に対応する複数の行政端末700から送付先の住所のゴミ収集日、分別方法などのゴミ収集に関するゴミ収集情報を取得し、例えば規定頻度(ゴミ収集情報が変更になるタイミングなど)でサーバ装置200に送信する。ゴミ収集情報所有企業端末400は、例えば、ゴミ収集情報の周知に対する対価を行政端末700の行政(自治体)から受け取る企業である。
【0037】
チラシ情報所有企業端末500は、複数の販売店端末800から送付先の住所のチラシ情報を取得し、例えば規定頻度(チラシ情報が更新されるタイミングなど)でサーバ装置200に送信する。チラシ情報所有企業端末500のチラシ情報所有企業は、販売店端末800の販売店などから対価を受け取る企業である。また、チラシ情報所有企業端末500は、印刷システム1のECサイトの運営者に、チラシ情報の周知に対する対価(印刷料及び掲載料)を支払うとよい。
【0038】
行政端末600は、選挙情報などの行政情報を例えば規定頻度(行政情報が更新されるタイミングなど)でサーバ装置200に送信する。なお、行政端末600は、行政情報所有組織の一例である行政の端末であるが、行政端末600の行政から行政情報を取得した企業の端末が、行政情報をサーバ装置200に送信してもよい。行政端末600の行政(自治体)は、印刷システム1のECサイトの運営者に、行政情報の周知に対する対価を支払ってもよい。
【0039】
購入者端末900は、印刷システム1のECサイトで商品を購入する購入者の端末である。購入者は、購入した商品が梱包された梱包材Pの受取人であり、送付先住所の住人でもある。
【0040】
次に、図3のフローチャートを参照し、本実施の形態における画像処理方法について、上述の説明と重複する事項については省略しながら説明する。なお、図3に示すフローチャートは、購入者端末900の購入者が印刷システム1のECサイトで商品を購入し、通販会社の印刷システム1において梱包材Pに印刷が行われる場合の処理である。
【0041】
まず、画像処理装置100の取得部111は、梱包材Pの送付先住所に対応する上述のゴミ収集情報、チラシ情報、行政情報などの地域情報Paを例えばサーバ装置200の記憶部220から取得する(ステップS11)。なお、取得部111が梱包材Pの送付先住所に対応する地域情報Paを取得するタイミングは、送付先住所を利用するタイミング、例えば、梱包材P(梱包材Pに貼り付けられたラベル)への送付先住所の印刷時、梱包材Pに対応する商品等の封入時などであるとよい。また、梱包材Pの送付先住所に対応する地域情報Paが存在しない場合など、取得部111が地域情報Paを取得できない場合には、後述する印刷データの生成処理(ステップS12)を行わずに図3に示す処理を終了するか、或いは、取得部111が上述のようにゴミ収集情報所有企業端末400のゴミ収集情報所有企業やチラシ情報所有企業端末500のチラシ情報所有企業のリンクを取得するとよい。
【0042】
データ生成部112は、取得部111によって取得された地域情報Paに基づいて印刷データを生成する(ステップS12)。制御部110は、このように生成された印刷データを梱包材Pに印刷させる。
【0043】
図4は、購入者端末900の購入者(ユーザ)が印刷システム1のECサイトで商品を購入する際に、地域情報Paの印刷の有無と地域情報Paの種類とのうち少なくとも一方の設定を選択する場合の変形例である。これらの選択は、例えば、ECサイトにおけるチェックボックスなどで入力されるとよい。
【0044】
まず、画像処理装置100の取得部111は、ユーザによって選択された地域情報Paの印刷の有無の設定が、印刷設定ありになっているかを判定する(ステップS21)。
【0045】
印刷設定なしの場合(ステップS21:NO)、図4に示す処理が終了し、梱包材Pへの印刷データ(地域情報Pa)の印刷は行われない。
【0046】
印刷設定ありの場合(ステップS21:YES)、取得部111は、ユーザによって選択された種類(例えば、ゴミ収集情報、チラシ情報、行政情報など)の地域情報Paを取得する(ステップS22)。なお、ユーザによって地域情報Paの種類の設定が選択されていない場合には、取得部111は、規定の種類の地域情報Paを取得するか、単一の梱包材Pに同時に印刷可能な範囲で複数の種類の地域情報Paを取得すればよい。
【0047】
次に、データ生成部112は、取得部111によって取得された地域情報Paに基づいて印刷データを生成する(ステップS23)。制御部110は、このように生成された印刷データを梱包材Pに印刷させる。そして、図4に示す処理が終了する。
【0048】
なお、図4に示すフローチャートでは、データ生成部112は、ユーザによって選択された地域情報Paの印刷の有無と地域情報Paの種類との両方の設定に基づき印刷データを生成するが、ユーザによって選択可能なのが地域情報Paの印刷の有無及び地域情報Paの種類のうちの一方のみの設定である場合などには、データ生成部112は、地域情報Paの印刷の有無及び地域情報Paの種類のうちの一方の設定に基づき、印刷データを生成すればよい。
【0049】
以上説明した本実施の形態では、画像処理装置100は、梱包材Pの送付先の住所に対応する地域情報Paを取得する取得部111と、取得部111によって取得された地域情報Paに基づいて印刷データを生成するデータ生成部112とを備える。
【0050】
方法の観点では、コンピュータ(例えば、制御部110、画像処理装置100)によって行われる画像処理方法は、梱包材Pの送付先の住所に対応する地域情報Paを取得すること(ステップS11,S22)と、取得された地域情報Paに基づいて、梱包材Pに印刷される印刷データを生成すること(ステップS12,S23)とを含む。
【0051】
プログラムの観点では、プログラムは、梱包材Pの送付先の住所に対応する地域情報Paを取得する機能(ステップS11,S22)と、取得された地域情報Paに基づいて、梱包材Pに印刷される印刷データを生成する機能(ステップS12,S23)とをコンピュータ(例えば、制御部110、画像処理装置100)に実現させる。
【0052】
これらの画像処理装置100、画像処理方法、及びプログラムでは、梱包材Pの送付先の住所に対応する地域情報Paに基づき梱包材Pに印刷される印刷データを生成する。そのため、この印刷データの印刷が行われた梱包材Pを受取る受取人は、地域情報Paとは異なる情報が梱包材Pに印刷されている場合と比較して、自らに関連性が高い情報を得ることができる。また、梱包材Pの送付先の住所を用いることによって、簡単に受取人の住所に対応する地域情報Paを取得することができる。更には、梱包材Pに地域情報Paに基づく印刷データを印刷することによって、印刷用紙などの梱包材Pとは異なる情報伝達媒体を用いる場合と比較して、省資源で地域情報Paを伝達することができる。よって、本実施の形態によれば、省資源で簡単に、梱包材Pの受取人に適した情報を伝達することができる。
【0053】
また、本実施の形態では、画像処理装置100の取得部111(画像処理方法では地域情報Paを取得する工程、プログラムでは地域情報Paを取得する機能)は、企業(例えば、ゴミ収集情報所有企業、チラシ情報所有企業など)又は組織(例えば、行政など)から得られる地域情報Paを取得する。
【0054】
そのため、送付先の住所に対応する地域情報Paを例えばサーバ装置200が規定頻度で企業又は組織から受信し、この受信した地域情報Paを取得部111が取得することによって、地域情報Paを梱包材Pの受取人に適した情報に維持しやすくなる。
【0055】
また、本実施の形態では、地域情報Paは、送付先の住所のゴミ収集に関するゴミ収集情報である。
【0056】
これにより、梱包材Pの受取人は、例えば梱包材Pのリサイクルのための情報などを、地域情報Paに基づく印刷データが印刷された梱包材Pから得ることができる。そのため、梱包材Pの受取人にとっては利便性が高まり、印刷システム1のECサイトの運営者にとっては受取人(購入者)の利便性が高まることで商品が売れやすくなるとともに環境アピールが可能となり、ゴミ収集情報を提供するゴミ収集情報所有企業端末400の企業にとってはゴミ収集情報の周知に対する対価を負担する参加自治体が増加し、行政(自治体)にとっては分別やリサイクルの精度が上がるとともに住民の満足度を高めることができる。
【0057】
なお、地域情報Paが送付先の住所のチラシ情報である場合には、梱包材Pの受取人にとっては地域の安売り情報などを簡単に(ふとしたタイミング)見ることができ、印刷システム1のECサイトの運営者にとってはチラシ情報所有企業端末500の企業から対価を得ることができ、チラシ情報を提供するチラシ情報所有企業端末500の企業にとっては地域情報Pa(印刷データ)の印刷に伴い販売店等から得られる対価を増やすことができ、販売店にとってはチラシ情報の閲覧者を増やすことができる。
【0058】
また、地域情報Paが行政情報である場合には、梱包材Pの受取人にとっては行政情報を簡単に(ふとしたタイミング)見ることができ、印刷システム1のECサイトの運営者にとっては行政端末600の行政(自治体)から対価を得ることができ、行政端末600の行政にとっては選挙情報の周知による投票率アップ(特に相対的にECサイトを利用することが多い若者世代の投票率アップ)や行政サービス向上を図ることができる。
【0059】
また、本実施の形態では、画像処理装置100のデータ生成部112(画像処理方法では印刷データを生成する工程、プログラムでは印刷データを生成する機能)は、ユーザによって選択された地域情報Paの印刷の有無及び地域情報Paの種類のうち少なくとも一方の設定に基づき、印刷データを生成する。
【0060】
これにより、梱包材Pの受取人(ユーザ)が梱包材Pへの地域情報Paに基づく印刷データの印刷を求めない場合には地域情報Paに基づく印刷データが印刷されず、梱包材Pの受取人が要望する種類の地域情報Paがあれば、その種類の地域情報Paに基づく印刷データを梱包材Pへ印刷することができる。したがって、梱包材Pの受取人により一層適した地域情報Paに基づく印刷データの印刷を行うことができるとともに、梱包材Pの受取人の満足度を高めることができる。
【0061】
なお、本発明は、上述の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。以下に、本願の明細書に記載された発明の一部を付記する。
【0062】
[付記1]
梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成するデータ生成部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【0063】
[付記2]
前記取得部は、企業又は組織から得られる前記地域情報を取得する
ことを特徴とする付記1記載の画像処理装置。
【0064】
[付記3]
前記地域情報は、前記送付先の住所のゴミ収集に関するゴミ収集情報である
ことを特徴とする付記1又は2記載の画像処理装置。
【0065】
[付記4]
前記データ生成部は、ユーザによって選択された前記地域情報の印刷の有無及び前記地域情報の種類のうち少なくとも一方の設定に基づき、前記印刷データを生成する
ことを特徴とする付記1から3のいずれか記載の画像処理装置。
【0066】
[付記5]
コンピュータによって行われる画像処理方法であって、
梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得することと、
取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成することと
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【0067】
[付記6]
梱包材の送付先の住所に対応する地域情報を取得する機能と、
取得された前記地域情報に基づいて、前記梱包材に印刷される印刷データを生成する機能と
をコンピュータに実現させるプログラム。
【符号の説明】
【0068】
1 印刷システム
100 画像処理装置
110 制御部
111 取得部
112 データ生成部
120 記憶部
130 インターフェース部
200 サーバ装置
210 制御部
220 記憶部
230 インターフェース部
300 印刷装置
310 印刷部
311 ヘッド
320 制御部
330 記憶部
340 インターフェース部
400 ゴミ収集情報所有企業端末
500 チラシ情報所有企業端末
600 行政端末
700 行政端末
800 販売店端末
900 購入者端末
C コンベア
N ネットワーク
P 梱包材
Pa 地域情報
図1
図2
図3
図4