(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024088928
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】生体フィードバック検出装置、生体感覚拡張装置、生体感覚拡張方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20240626BHJP
【FI】
G06F3/01 560
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203979
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀切 一輝
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA71
5E555AA76
5E555BA08
5E555BA21
5E555BA22
5E555BB21
5E555BB22
5E555BB38
5E555BE17
5E555CA46
5E555CB69
5E555DA24
5E555EA05
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】多様な触覚刺激を呈示することができる生体フィードバック検出装置、生体感覚拡張装置、生体感覚拡張方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】本開示に係る生体フィードバック検出装置は、生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部と、生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部と、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部と、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部と、
生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部と、
前記第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部と、
前記第二刺激感覚強度が、前記第一部位に対する刺激によって生じたものか、前記第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部と、を備える、
生体フィードバック検出装置。
【請求項2】
生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部と、
生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部と、
前記第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部と、
前記第二刺激感覚強度が、前記第一部位に対する刺激によって生じたものか、前記第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部と、
前記比率に基づいて、前記第一刺激部によって与える刺激の強度を維持しながら、前記第二刺激部によって与える刺激の強度を低減し、前記第一刺激部によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御するトレーニング部と、を備える、
生体感覚拡張装置。
【請求項3】
前記第一刺激部と前記第二刺激部の少なくともどちらか一方の作動を制御する作動制御部と、をさらに備え、
前記作動制御部は、前記第一刺激部によって与えられる第一部位への刺激によって第二部位に生じる刺激が所定値以上となった場合に、前記第二刺激部によって与えられる刺激の強度を低減するように第二刺激部を制御する、
請求項2に記載の生体感覚拡張装置。
【請求項4】
生体の第一部位の触覚を刺激するステップと、
生体の第二部位の触覚を刺激するステップと、
前記第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定するステップと、
前記第二刺激感覚強度が、前記第一部位に対する刺激によって生じたものか、前記第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出するステップと、
前記比率に基づいて、前記第一部位に対する刺激の強度を維持しながら、前記第二部位に対する刺激の強度を低減し、前記第一部位に対する刺激によって前記第二刺激感覚強度を強化するように制御するステップと、を含む、
生体感覚拡張方法。
【請求項5】
生体の第一部位の触覚を刺激するステップと、
生体の第二部位の触覚を刺激するステップと、
前記第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定するステップと、
前記第二刺激感覚強度が、前記第一部位に対する刺激によって生じたものか、前記第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出するステップと、
前記比率に基づいて、前記第一部位に対する刺激の強度を維持しながら、前記第二部位に対する刺激の強度を低減し、前記第一部位に対する刺激によって前記第二刺激感覚強度を強化するように制御するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体フィードバック検出装置、生体感覚拡張装置、生体感覚拡張方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、仮想現実(VR:Virtual Reality)の体験をより没入感や現実世界との錯覚する精度を高めるために、触覚情報を呈示する技術の開発が行われている。また、身体の所定の部位の感覚が失われた場合に、その部位に生じる感覚を他の感覚により近くすることが求められていた。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、位置情報に適応的に触覚刺激の出力を変化させることが可能な情報処理装置であって、少なくとも二つ以上の触覚刺激部に対して触覚刺激の出力を制御する出力制御部を備え、出力制御部は、所定の位置情報および当該位置情報に関連する触覚出力に関する情報に応じて、所定の位置情報に対応する触覚刺激部の出力を変更する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の情報処理装置は、位置情報に応じて触覚刺激の出力を変化させることができるものの、多様な触覚刺激のフィードバックや、それに応じた多様な触覚刺激を呈示することはできなかった。また、仮想現実の体験における触覚提示の要求は高く、この他に様々な触覚デバイスが提案されているが、デバイスを装着している箇所だけに刺激を与えるため、全身など広い範囲をカバーするのは困難であった。
【0006】
本開示は上記課題を鑑み、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができる生体フィードバック検出装置、生体感覚拡張装置、生体感覚拡張方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る生体フィードバック検出装置は、生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部と、生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部と、前記第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部と、前記第二刺激感覚強度が、前記第一部位に対する刺激によって生じたものか、前記第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部と、を備える。
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る生体感覚拡張装置は、生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部と、生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部と、前記第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部と、前記第二刺激感覚強度が、前記第一部位に対する刺激によって生じたものか、前記第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部と、前記第一刺激部によって与える刺激の強度を維持しながら、前記第二刺激部によって与える刺激の強度を低減し、前記第一刺激部によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御するトレーニング部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、多様な触覚刺激を呈示することができる生体フィードバック検出装置、生体感覚拡張装置、生体感覚拡張方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示に係る生体フィードバック検出装置、または生体感覚拡張装置の模式図である。
【
図2】
図2は、本開示に係る生体感覚拡張システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、本開示に係る生体フィードバック検出装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、本開示に係る計測値記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本開示に係るモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本開示に係る生体感覚拡張装置の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、本開示に係る生体感覚拡張方法のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
(生体フィードバック検出装置、または生体感覚拡張装置の概要)
まず、本開示に係る生体フィードバック検出装置、または生体感覚拡張装置の概要について
図1を用いて説明する。
図1は、本開示に係る生体フィードバック検出装置、または生体感覚拡張装置の模式図である。
【0013】
図1に示すように、本開示に係る生体フィードバック検出装置100(100A)、または生体感覚拡張装置100(100B)は、例えば、第一部位としての人間の腕の肘から上の上腕部に設けられる第一刺激装置120と、第二部位としての人間の腕の肘から下の下腕部に設けられる第二刺激装置130と、を備える。
【0014】
生体フィードバック検出装置100(100A)は、第一刺激装置120と第二刺激装置130により、例えば、人間の腕を刺激して、第一刺激装置120により刺激した部位とは異なる部位にも生じる刺激の感覚を検出する装置である。生体感覚拡張装置100(100B)は、第一刺激装置120と第二刺激装置130により、例えば、人間の腕を刺激して、第一刺激装置120により刺激した部位とは異なる部位にも刺激の感覚が生じたと感じさせる装置である。なお、第一部位と第二部位は一対一で対応が想定されるが、一箇所の第一部位に対して刺激の与え方によって複数の第二部位への刺激を生じさせるようにしてもよい。また、生体フィードバック検出装置100(100A)、または生体感覚拡張装置100(100B)に第一部位と第二部位の刺激が生じる箇所を示すマッピング情報を記憶しておいてもよい。
【0015】
なお、本発明における生体フィードバックとは、生体の一部に刺激を与えた場合に、生体の異なる部位の刺激による感覚を生じさせること、具体的には生体のある部位に対して皮膚感覚を刺激した際に、異なる部位に皮膚感覚を生じさせることを示す。例えば第一部位(手のひら)に与えられた刺激を、第二部位(肘)で受けたという感覚を生じさせる訓練を行う。
【0016】
(生体感覚拡張システムの構成)
次に、本開示に係る生体感覚拡張システム1の概要について
図2を用いて説明する。
図2は、本開示に係る生体感覚拡張システムの構成例を示す図である。
図2は、トレーニング後の仮想現実体験を実行するための生体感覚拡張システム1の構成を示している。
図2に示すように、本開示に係る生体感覚拡張システム1は、情報処理装置200と、感覚呈示装置300と、ネットワークNと、を有する。なお、トレーニング時は、生体感覚拡張装置100(100B)によってトレーニングが可能であり、必ずしも、生体感覚拡張装置100(100B)をネットワークNに接続する必要はないことから、
図2には、生体感覚拡張装置100(100B)図示していない。生体感覚拡張システム1は、情報処理装置200による仮想現実の刺激を感覚呈示装置300によってユーザに提示する。生体感覚拡張装置100(100B)によるトレーニング後は、感覚呈示装置300が装着された部位だけでなく、装着していない部位でも刺激を感じることができる。トレーニング後は、トレーニングが済んでいるので生体感覚拡張装置100(100B)は、ネットワークNに接続する必要はない。ただし、生体感覚拡張装置100(100B)は、ネットワークNを介して情報処理装置200に接続されてもよい。生体感覚拡張装置100(100B)は、情報処理装置200に繋がった状態でトレーニングを行うことも可能であり、仮想現実における映像、音声を紐づけて、トレーニングを行うことができる。以下、これらの構成について順を追って簡単に説明する。
【0017】
生体フィードバック検出装置100(100A)、または生体感覚拡張装置100(100B)は、一般的な触覚刺激呈示装置により利用者に触覚刺激を呈示して、一か所を刺激するだけで他の箇所にも刺激を感じられるようにトレーニングする装置である。生体フィードバック検出装置100(100A)、または生体感覚拡張装置100(100B)の詳細な構成については後述して説明する。
【0018】
情報処理装置200は、利用者に仮想現実体験を提供する情報処理装置である。情報処理装置200は、各種の仮想現実体験を実現するソフトウェアが実装されて、利用者からの操作に基づいて、生体フィードバック検出装置100(100A)、または生体感覚拡張装置100(100B)に制御指令信号を与える。情報処理装置200は、例えば、PC(Personal Computer)、WS(Work Station)、サーバの機能を備えるコンピュータなどにより実現されてよい。
【0019】
感覚呈示装置300は、情報処理装置200が提供する仮想現実体験における触覚刺激を利用者に呈示する。感覚呈示装置300は、一般的な感覚呈示装置であり、感覚が呈示されればよく、必ずしもフィードバックを検出、あるいはトレーニングを行う装置ではなくともよい。生体感覚拡張装置100Bによってトレーニングされた利用者は、感覚呈示装置300による一か所の刺激によって他の箇所に刺激を感じることができる。なお、感覚呈示装置300は、仮想現実体験に利用者が用いるコントローラーを兼ねてもよく、生体フィードバック検出装置100A、または生体感覚拡張装置100Bを兼ねてもよい。
【0020】
ネットワークNは、生体フィードバック検出装置100(100A)、または生体感覚拡張装置100(100B)と、情報処理装置200を有線、又は無線により相互に通信可能に接続する。ネットワークNが有線の場合は、IEEE802.3に規定されるイーサネット(登録商標)(ETHERNET(登録商標))により実現されてよい。また、ネットワークNが無線の場合は、IEEE802.11に規定される無線LAN(Local Area Network)により実現されてよい。
【0021】
なお、生体感覚拡張システム1は、仮想現実における感覚を提示する感覚呈示装置300と、生体フィードバック検出装置100Aと、生体感覚拡張装置100Bが一体の同じ装置であってもよく、情報処理装置200に繋がった状態でトレーニングを行う。また、生体感覚拡張システム1は、生体フィードバック検出装置100Aと、生体感覚拡張装置100Bと、情報処理装置200と、感覚呈示装置300が一体の装置であってもよい。
【0022】
(生体フィードバック検出装置の構成)
次に、生体フィードバック検出装置100Aの構成について、
図3を用いて説明する。
図3は、本開示に係る生体フィードバック検出装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、本開示に係る生体フィードバック検出装置100Aは、通信部110と、第一刺激装置120と、第二刺激装置130と、制御部140と、記憶部150と、を備える。
【0023】
通信部110は、生体フィードバック検出装置100Aの内部と外部を相互に通信可能に接続し、生体フィードバック検出装置100Aの内部と外部との間で相互に情報を送受信する。通信部110は、例えば、無線LAN(Local Area Network)カード、Bluetooth(登録商標)モジュール、Wi-Fi(登録商標)モジュール、アンテナ等によって実現されてよい。
【0024】
(第一刺激装置120について)
第一刺激装置120は、生体の第一部位の皮膚感覚を刺激する装置である。ここで、皮膚感覚は、触覚、圧覚、痛覚、冷覚、温覚を含む。第一刺激装置120は、第一刺激部121と、第一刺激感覚強度測定部122を備える。これらの構成について順を追って説明する。
【0025】
第一刺激部121は、生体の第一部位の皮膚感覚を刺激する。例えば、第一刺激部121は、第一部位に巻き付けられたカフにポンプによって空気を圧送することにより、第一部位の圧覚を刺激してよい。また、第一刺激部121は、ペルチェ素子が備えられた温熱感覚呈示装置であってよく、ペルチェ素子に与える電流の方向を変えることにより、冷覚、または温覚を刺激してもよい。また、第一刺激部121は、ゴムシートに設けられた電極にコッククロフト・ウォルトン回路など用いて昇圧した電流を流して電気刺激を与える電気刺激装置により痛覚を刺激してもよい。また、第一刺激部121は、例えば、小型のモータを備えた触覚呈示装置であってもよく、小型のモータを回転させることにより振動を生じさせて触覚を刺激してもよい。第一刺激部121は、グローブ、指輪型、靴、ベルト、ベストなどの形態により上述の技術を実現して、利用者が着用して刺激を与えるものであってもよい。また、第一刺激部121は、シートベルト、ハンドル、ペダルなど利用者が仮想現実を体験する際に接触、操作するものに寄せた形態により上述の技術を実現してもよい。
【0026】
第一刺激感覚強度測定部122は、第一部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第一刺激感覚強度を測定する。例えば、第一刺激感覚強度測定部122は、皮膚の電気活動状態を検出する皮膚電気活動(EDA:Electro Dermal Activity)センサにより実現されてよい。皮膚電気活動センサは、皮膚の汗腺(例えば、エクリン腺)から分泌される汗による皮膚の電気活動状態を計測する。皮膚電気活動は、皮膚電位と、皮膚コンダクタンスに大別される。皮膚電位は、皮膚電位水準と、皮膚電位反射に区別される。皮膚電位水準は、皮膚電位の直流成分であり、覚醒水準が高いときは陰性に高い値を示す。眠気を感じた場合や、リラックスした状態では陽性の値を示す。皮膚電位反射は、皮膚電位の交流成分であり、痛覚、触覚、聴覚、視覚、圧覚などの刺激の発生時や、深呼吸や身体の動き、暗算や考え事をしている時に皮膚電位反射が頻発する。そのため、皮膚電気活動センサにより、皮膚電位反射を計測することにより、刺激の感覚の強度を計測することができる。
【0027】
(第二刺激装置130について)
第二刺激装置130は、生体の第二部位の皮膚感覚を刺激する装置である。第二刺激装置130は、第二刺激部131と、第二刺激感覚強度測定部132を備える。これらの構成について順を追って説明する。
【0028】
第二刺激部131は、生体の第二部位の皮膚感覚を刺激する。第二刺激部131は、刺激する部位が異なること以外は、第一刺激部121と同じであるから説明を省略する。
【0029】
第二刺激感覚強度測定部132は、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する。第二刺激感覚強度測定部132は、刺激の感覚の強度を測定する部位が異なること以外は、第一刺激感覚強度測定部122と同じであるから説明を省略する。
【0030】
(制御部140について)
制御部140は、制御するコントローラ(controller)である。制御部140は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部150に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部140は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0031】
図3に示すように、制御部140は、取得部141と、作動制御部142と、刺激強度比率算出部143を備える。制御部140は、記憶部150からプログラムを読み出して実行することで、これらの構成を実現して、これらの処理を実行する。なお、制御部140は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、複数のCPUで、これらの処理を並列に実行してもよい。以下、これらの構成について順に説明する。
【0032】
取得部141は、第一刺激感覚強度測定部122によって測定される第一刺激感覚強度の測定値と、第二刺激感覚強度測定部132によって測定される第二刺激感覚強度の測定値と、作動制御部142の第一刺激部121、及び第二刺激部131への制御指令値を取得する。取得部141は、第一刺激装置120、及び第二刺激装置130から第一刺激部制御指令値、第二刺激部制御指令値を取得したら、システムクロックが示す計測日時に紐付けて、計測値記憶部151に記憶する。
【0033】
作動制御部142は、第一刺激部121と第二刺激部131の少なくともどちらか一方の作動を制御する。すなわち、作動制御部142は、第一刺激部121と第二刺激部131の少なくともどちらか一方に対して第一刺激部制御指令値や、第二刺激部制御指令値を与えてそれらの作動を制御する。第一刺激部制御指令値や、第二刺激部制御指令値は、刺激強度比率算出部143が算出した比率に基づいて、設定されてよい。また、作動制御部142は、第一刺激部121と第二刺激部131の少なくともどちらか一方の作動を制御することから、第一刺激部121と第二刺激部131の少なくともどちらか一方により生じる刺激の強度だけではなく、刺激の頻度も制御する。
【0034】
刺激強度比率算出部143は、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する。第一部位に対する刺激によって生じた第二刺激感覚強度、すなわち第二部位が感じた刺激の感覚は、生体の一部(第一部位)に刺激を与えた場合に、生体の異なる部位(第二部位)に刺激感覚を生じさせることを意味する生体フィードバックによる刺激感覚である。刺激強度比率算出部143が算出する、第二刺激感覚強度における第一部位に対する刺激によって生じた感覚強度の比率は、生体フィードバックの比率を示す値と言え、以下、生体フィードバック比率と呼ぶ。具体的には、刺激強度比率算出部143は、第二刺激感覚強度のうち、第一部位への刺激の強度の指令値を示す第一刺激部制御指令値だけを与えた場合の第一刺激部制御指令値と第一刺激感覚強度との関係を用いて、第二部位にも第一部位と同様に、第一刺激部制御指令値に対して、第二刺激感覚強度が計測されると仮定して、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を示す生体フィードバック比率を算出してよい。つまり、第一刺激部121と、第二刺激部131の両方の刺激を与えた場合に第二部位に生じる第二刺激感覚強度は、第一刺激部121の刺激により第二部位に生じる刺激感覚と、第二刺激部131の刺激により第二部位に生じる刺激感覚の両方が混在した刺激感覚である。刺激強度比率算出部143は、第一刺激部制御指令値と第二刺激部制御指令値との比率に対して、第一刺激部制御指令値に対する第一部位の刺激感覚強度の感度と、第二刺激部制御指令値に対する第二部位の刺激感覚強度の感度の比率を掛け合わせた値を算出しているといえる。
【0035】
記憶部150は、各種の情報を記憶する記憶装置である。記憶部150は、主記憶装置と補助記憶装置により実現されてよい。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等のような半導体メモリ素子によって実現されてよい。また、補助記憶装置は、例えばハードディスクやSSD(Solid State Drive)、光ディスク、メモリーカード等によって実現されてよい。
【0036】
図3に示すように、記憶部150は、計測値記憶部151と、モデル記憶部152を備える。
【0037】
(計測値記憶部151について)
計測値記憶部151は、計測値に関する情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、計測値記憶部151が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、本開示に係る計測値記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0038】
図4に示す例において、計測値記憶部151は、「計測日時」、「第一刺激部制御指令値」、「第一刺激感覚強度測定値」、「第二刺激部制御指令値」、「第二刺激感覚強度測定値」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0039】
「計測日時」は、各種の計測値を計測した日時を示す。「第一刺激部制御指令値」は、第一刺激部121に対する制御指令値を示す。「第一刺激感覚強度測定値」は、第一部位の触覚感覚の強度の第一刺激感覚強度測定部122による測定値を示す。「第二刺激部制御指令値」は、第二刺激部131に対する制御指令値を示す。「第二刺激感覚強度測定値」は、第二部位の触覚感覚の強度の第二刺激感覚強度測定部132による測定値を示す。
【0040】
すなわち、
図4においては、計測日時「TIME#1」に発信された第一刺激部制御指令値が「FRCTR#1」であり、それによる刺激によって生じた第一刺激感覚強度測定値が「FRMES#1」であり、同様に発信された第二刺激部制御指令値が「SCCTR#1」であり、それによる刺激によって生じた第二刺激感覚強度測定値が「SCMES#1」であることが一例として示されている。
【0041】
なお、計測値記憶部151に記憶される情報は、「計測日時」、「第一刺激部制御指令値」、「第一刺激感覚強度測定値」、「第二刺激部制御指令値」、「第二刺激感覚強度測定値」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の計測値に関係する情報が記憶されてよい。例えば、測定時の利用者の体温や、心拍数などの利用者の生体情報を紐付けて記憶されてもよい。
【0042】
(モデル記憶部152について)
モデル記憶部152は、モデルを記憶する。
図5は、本開示に係るモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0043】
図5に示す例において、モデル記憶部152は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0044】
「モデルID」は、機械学習モデルを識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「モデルデータ」は、機械学習モデルのモデルデータを示す。例えば、機械学習モデルは、ニューラルネットワークなどであってよい。機械学習モデルがニューラルネットワークである場合は、モデルデータ「MDT#1」には、例えば、ニューラルネットワークを構成する複数の層のそれぞれに含まれるノードが互いにどのように結合するかという結合情報や、結合されたノード間で入出力される数値に掛け合わされる結合係数などの各種情報が含まれる。
【0045】
すなわち、
図5において、モデルID「MID#1」で識別される機械学習モデルのモデルデータが「MDT#1」であることを示している。
【0046】
なお、モデル記憶部152は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報に限定されることなく、その他の任意の機械学習モデルに関係する情報が記憶されてよい。
【0047】
(生体感覚拡張装置の構成)
次に、生体感覚拡張装置100Bの構成について
図6を用いて説明する。
図6は、本開示に係る生体感覚拡張装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、本開示に係る生体感覚拡張装置100Bは、通信部110と、第一刺激装置120と、第二刺激装置130と、制御部140と、記憶部150と、を備える。本開示に係る生体感覚拡張装置100Bの構成のうち、制御部140のトレーニング部144以外は、生体フィードバック検出装置100Aと同じである。そのため、本開示に係る生体感覚拡張装置100Bの構成のうち、生体フィードバック検出装置100Aと異なる構成であるトレーニング部144について説明し、それ以外の構成についての説明を省略する。
【0048】
トレーニング部144は、生体フィードバックを強化するように、作動制御部142が、第一刺激部121と第二刺激部131に与える第一刺激部制御指令値や、第二刺激部制御指令値を制御する。具体的には、トレーニング部144は、第一刺激部121によって与える刺激の強度を維持しながら、第二刺激部131によって与える刺激の強度を低減し、第一刺激部121によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御する。すなわち、トレーニング部144は、第一刺激部121に与える第一刺激部制御指令値を一定値に保ちながら、第一刺激部121に与える第二刺激部制御指令値を減少させて、第一刺激部121によって与えられる第一部位への刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化させるように制御する。
【0049】
トレーニング部144は、刺激強度比率算出部143が算出した生体フィードバック比率に基づいて第一刺激部121、第二刺激部131によって与える刺激の強度、頻度を制御してもよい。生体フィードバック比率が閾値以下であれば、刺激の強度を維持し、生体フィードバック比率が閾値を超えた場合に、第二刺激部131によって与える刺激の強度を低減することによって、生体フィードバック比率を高くするようにトレーニングを行う。例えば、トレーニング部144は、第一刺激部121、及び第二刺激部131によって与える刺激の強度だけを変化させてもよく、頻度だけを変化させてもよく、強度と頻度の両方を変化させてもよい。また、トレーニング部144は、第一刺激部121、及び第二刺激部131によって与える刺激の強度の差分が大きくなるように、第一刺激部121、及び第二刺激部131を制御してもよい。
【0050】
例えば、トレーニング部144は、第二部位に感覚を生じさせたい刺激を認識しやすい刺激方法で第1部位を刺激する。第二部位に感覚を生じさせたい刺激が、突くような刺激の場合は、第一部位には短時間で強い刺激を与え、第二部位に感覚を生じさせたい刺激が揺さぶられるような刺激の場合は、第一部位には強度(強弱)が周期的に変化するような刺激を与える。
【0051】
生体フィードバックのトレーニングの効果には個人差があり、ユーザに適したトレーニングを行うようにしてもよい。例えば、触覚、圧覚、痛覚、冷覚、温覚の皮膚感覚のうち、トレーニングを行うユーザが第一部位に与えた刺激で第二部位に感覚が生じやすい刺激から順にトレーニングを行うようにしてもよい。短時間で強い刺激、強度(強弱)が周期的に変化するような刺激など、各ユーザにおける第二部位で感覚が生じやすい刺激の与え方を選択して与えるようにしてもよい。トレーニング部144は、刺激強度比率算出部143が算出した生体フィードバック比率に基づいて、各ユーザにおける第二部位で感覚が生じやすい刺激の種類(皮膚感覚)、与え方を選択してもよい。生体フィードバック比率が高い刺激の与え方を、各ユーザにおける第二部位で感覚が生じやすい刺激の与え方として選択する。さらに、各ユーザの第二部位で生じた感覚を学習することにより、第一部位における刺激の与え方を制御するようにしてもよい。
【0052】
トレーニングを行う際に、第一部位と第二部位に対する刺激と共に、仮想現実における映像、音声を紐づけて、トレーニングを行うようにしてもよい。
【0053】
このように、生体感覚拡張装置100Bは、第一部位に与える刺激の強度を低減させても、第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御する。そのため、多様な刺激を呈示することが可能な生体感覚拡張装置100Bを提供することができる。
【0054】
(生体感覚拡張方法、及びプログラム)
次に、本開示に係る生体感覚拡張方法、及びプログラムについて、
図7を用いて説明する。
図7は、本開示に係る生体感覚拡張方法のフローを示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートに沿って、本開示に係る生体感覚拡張方法、及びプログラムを説明する。
【0055】
まず、生体感覚拡張装置100Bは、生体の第一部位の触覚を刺激する(ステップS101)。次に、生体感覚拡張装置100Bは、第一部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第一刺激感覚強度を測定する(ステップS102)。次に、生体感覚拡張装置100Bは、生体の第二部位の触覚を刺激する(ステップS103)。次に、生体感覚拡張装置100Bは、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する(ステップS104)。次に、生体感覚拡張装置100Bは、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する(ステップS105)。次に、生体感覚拡張装置100Bは、第一部位に対する刺激の強度を維持しながら、第二部位に対する刺激の強度を低減し、第一部位に対する刺激によって第二刺激感覚強度を強化するように制御する(ステップS106)。なお、フィードバックの効果には、個人差があると考えられることから、ステップS101、及びS103における刺激の与え方については、個人によって刺激の与え方を変化させてもよい。
【0056】
これにより、第一刺激部121によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御することができる。そのため、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができる生体感覚拡張方法、及びプログラムを提供することができる。
【0057】
(構成と効果)
本開示に係る生体フィードバック検出装置100Aは、生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部121と、生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部131と、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部132と、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部143と、を備える。
【0058】
この構成によれば第二刺激感覚強度が第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出することができる。そのため、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができる生体フィードバック検出装置100Aを提供することができる。
【0059】
本開示に係る生体感覚拡張装置100Bは、生体の第一部位の触覚を刺激する第一刺激部121と、生体の第二部位の触覚を刺激する第二刺激部131と、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定する第二刺激感覚強度測定部132と、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出する刺激強度比率算出部143と、第一刺激部121によって与える刺激の強度を維持しながら、第二刺激部131によって与える刺激の強度を低減し、第一刺激部121によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御するトレーニング部144と、を備える。
【0060】
この構成によれば、第一刺激部121によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御することができる。そのため、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができる生体感覚拡張装置100Bを提供することができる。
【0061】
本開示に係る生体感覚拡張装置100Bは、第一刺激部121と第二刺激部131の少なくともどちらか一方の作動を制御する作動制御部142と、をさらに備え、作動制御部142は、第一刺激部121によって与えられる第一部位への刺激によって第二部位に生じる刺激が所定値以上となった場合に、第二刺激部131によって与えられる刺激の強度を低減するように第二刺激部131を制御する。
【0062】
この構成によれば、第一刺激部121によって与えられる第一部位への刺激によって第二部位に生じる刺激が所定値以上となった場合に、第二刺激部131によって与えられる刺激の強度を低減するように第二刺激部131を制御することができる。そのため、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができる生体感覚拡張装置100Bを提供することができる。
【0063】
本開示に係る生体感覚拡張方法は、生体の第一部位の触覚を刺激するステップと、生体の第二部位の触覚を刺激するステップと、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定するステップと、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出するステップと、第一部位に対する刺激の強度を維持しながら、第二部位に対する刺激の強度を低減し、第一部位に対する刺激によって第二刺激感覚強度を強化するように制御するステップと、を含む。
【0064】
この構成によれば、第一刺激部121によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御することができる。そのため、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができる生体感覚拡張方法を提供することができる。
【0065】
本開示に係るプログラムは、生体の第一部位の触覚を刺激するステップと、生体の第二部位の触覚を刺激するステップと、第二部位が感じた刺激の感覚の強度を示す第二刺激感覚強度を測定するステップと、第二刺激感覚強度が、第一部位に対する刺激によって生じたものか、第二部位に対する刺激によって生じたものかに関する比率を算出するステップと、第一部位に対する刺激の強度を維持しながら、第二部位に対する刺激の強度を低減し、第一部位に対する刺激によって第二刺激感覚強度を強化するように制御するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0066】
この構成によれば、第一刺激部121によって与えられる第一部位への触覚刺激によって第二部位に生じる刺激感覚強度を強化するように制御することができる。そのため、多様な触覚刺激の呈示に寄与することができるプログラムを提供することができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0068】
100 生体フィードバック検出装置、生体感覚拡張装置
110 通信部
120 第一刺激装置
121 第一刺激部
122 第一刺激感覚強度測定部
130 第二刺激装置
131 第二刺激部
132 第二刺激感覚強度測定部
140 制御部
141 取得部
142 作動制御部
143 刺激強度比率算出部
144 トレーニング部
150 記憶部
151 計測値記憶部
152 モデル記憶部
200 情報処理装置
N ネットワーク