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特開2024-89ヒータユニット、ヒータ構造体、及び加熱調理器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000089
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】ヒータユニット、ヒータ構造体、及び加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/06 20060101AFI20231225BHJP
   F24C 7/04 20210101ALI20231225BHJP
【FI】
H05B3/06 A
F24C7/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098637
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】591031902
【氏名又は名称】シンポ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 利明
(72)【発明者】
【氏名】加藤 幸生
【テーマコード(参考)】
3K092
3L087
【Fターム(参考)】
3K092PP01
3K092QA01
3K092QB02
3K092QC59
3K092RA01
3K092RA02
3K092RD03
3K092TT07
3L087AA01
3L087AB11
3L087DA08
(57)【要約】
【課題】抵抗加熱式のヒータを備える、清掃が容易なヒータユニットを提供する。
【解決手段】ヒータユニット51は、第一端子512と、第一端子512と電気的に接続された抵抗加熱式のヒータ511と、を備える。
【選択図】図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器用のヒータユニットであって、
第一端子と、
前記第一端子と電気的に接続された抵抗加熱式のヒータと、
を備える、
ヒータユニット。
【請求項2】
前記ヒータの形状は、棒状である、
請求項1に記載のヒータユニット。
【請求項3】
前記ヒータの形状は、円柱形である、
請求項2に記載のヒータユニット。
【請求項4】
前記ヒータユニットの上面視及び下面視は同一である、
請求項1から3のいずれか1項に記載のヒータユニット。
【請求項5】
加熱調理器用のヒータ構造体であって、
請求項1から4のいずれか1項に記載のヒータユニットと、
電源と電気的に接続される第二端子を備えるコネクタユニットであって、前記第二端子が、前記第一端子に接触可能な接触面を有し、前記第一端子に対して相対移動可能である、コネクタユニットと、
を備え、
前記ヒータユニット及び/又は前記コネクタユニットは、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとを着脱可能に連結する連結部材をさらに備え、
前記ヒータユニット又は前記コネクタユニットは、前記第一端子又は前記第二端子の一方が他方によって押し込まれたときに、前記一方を前記他方に向けて押圧する第一弾性部材をさらに備える、
ヒータ構造体。
【請求項6】
前記接触面は、凹曲面であり、
前記第一端子のうち、前記接触面と接触する部分は、前記接触面よりも小さい、
請求項5に記載のヒータ構造体。
【請求項7】
前記ヒータユニットは、前記コネクタユニットに上下反転して連結可能である、
請求項5又は6に記載のヒータ構造体。
【請求項8】
前記ヒータユニットは、前記第一端子が配置されるヒータケーシングをさらに備え、
前記コネクタユニットは、前記加熱調理器に設置可能で、且つ、前記第二端子が配置されるコネクタケーシングをさらに備え、
前記連結部材は、前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも一方に配置された永久磁石であり、
前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも他方は磁性材料製であり、
前記ヒータケーシングと前記コネクタケーシングとが前記永久磁石の磁力により接着されることで、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとは連結される、
請求項5から7のいずれか1項に記載のヒータ構造体。
【請求項9】
前記ヒータユニットは、前記ヒータケーシング内に配置される第一絶縁体をさらに備え、前記第一端子は前記第一絶縁体に固定されており、
前記コネクタユニットは、前記コネクタケーシング内に配置される第二絶縁体をさらに備え、
前記第二端子は、前記接触面を有する第一部分と、前記接触面とは反対側に一体形成され、前記第一部分の直径よりも小さい直径を有する第二部分と、を備え、
前記第二絶縁体は、前記第一部分が挿入可能な第一貫通穴と、前記第一部分の直径よりも小さい直径を有し且つ前記第二部分が挿入可能な第二貫通穴と、を備え、
前記第一部分は、前記第一貫通穴内に配置され、前記第二部分は、前記第一貫通穴及び前記第二貫通穴を通って延在しており、
前記第一弾性部材は、前記第一貫通穴内で、且つ、前記第一部分と前記第二絶縁体の壁部との間に配置されており、
前記第一端子によって前記第二端子が押し込まれたとき、前記第一弾性部材は前記第一部分と前記第二絶縁体の壁部との間で圧縮され、圧縮された前記第一弾性部材の復元力よって、前記第二端子は前記第一端子に向けて押圧される、
請求項8に記載のヒータ構造体。
【請求項10】
請求項5から9のいずれか1項に記載のヒータ構造体を備える加熱調理器。
【請求項11】
アウターケーシングと、
前記アウターケーシング内に収容されるインナーケーシングと、
を備え、
前記アウターケーシングは、第一開口部を有する側壁を備え、
前記インナーケーシングは、前記第一開口部に相対する位置に第二開口部を有する側壁を備え、
前記コネクタユニットは、前記アウターケーシングの前記側壁の外面に移動不能に固定されており、
前記第二端子の前記接触面は、前記第一開口部、及び、前記第二開口部を通して露出しており、
前記ヒータユニットは、前記インナーケーシング内から、前記第一開口部及び前記第二開口部に挿入され、前記コネクタユニットに連結される、
請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項12】
アウターケーシングと、
前記アウターケーシング内に収容されるインナーケーシングと、
軸部材と、
を備え、
前記アウターケーシングは、第一開口部を有する側壁を備え、
前記インナーケーシングは、前記第一開口部に相対する位置に第二開口部を有する側壁を備え、
前記連結部材は、前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも一方に配置された永久磁石であり、
前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも他方は磁性材料製であり、
前記ヒータケーシングと前記コネクタケーシングとが前記永久磁石の磁力により接着されることで、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとは連結され、
前記コネクタユニットは、前記軸部材によって、前記アウターケーシングの前記側壁の外面に旋回可能に接続されており、
前記第二端子の前記接触面は、前記第一開口部、及び、前記第二開口部を通して露出しており、
前記ヒータユニットは、前記インナーケーシング内から、前記第一開口部及び前記第二開口部に挿入され、前記コネクタユニットに連結される、
請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項13】
前記コネクタユニットを前記アウターケーシングに向けて付勢する第二弾性部材をさらに備える、
請求項12に記載の加熱調理器。
【請求項14】
前記ヒータから放射された熱を反射する反射部材をさらに備え、前記反射部材の少なくとも一部は、前記ヒータの下方に配置されている、
請求項10から13のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項15】
前記ヒータユニットは、互いに離隔された二本の前記ヒータを備え、
前記反射部材は、前記二本のヒータそれぞれの下方に配置される二つの谷部と、前記二つの谷部の間に設けられた山部と、を備える、
請求項14に記載の加熱調理器。
【請求項16】
前記ヒータユニットへの汚れの付着を防止するヒータカバーをさらに備える、
請求項10から15のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗加熱式のヒータを備えたヒータユニット、当該ヒータユニットを備えたヒータ構造体、及び、当該ヒータ構造体を備えた加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
食材を焼いて調理する加熱調理器の熱源は、ガスバーナが主流である。しかしながら、例えば高層ビルにおいては、防災の観点から、電気ヒータの使用が望まれることがある。電気ヒータを備えた加熱調理器は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-178193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気ヒータは、食材から落ちる油などによって汚れるため、定期的に清掃する必要がある。電気ヒータを清掃するに当たり、電気ヒータを簡単に清掃できることが望ましい。
【0005】
本発明は、抵抗加熱式のヒータを備える、清掃が容易なヒータユニットを提供することを目的とする。また、本発明は、当該ヒータユニットを備えたヒータ構造体を提供することを目的とする。また、本発明は、当該ヒータ構造体を備えた加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下に掲げる態様の発明を提供する。
(項目1)
加熱調理器用のヒータユニットであって、
第一端子と、
前記第一端子と電気的に接続された抵抗加熱式のヒータと、
を備える、
ヒータユニット。
【0007】
(項目2)
前記ヒータの形状は、棒状である、
項目1に記載のヒータユニット。
【0008】
(項目3)
前記ヒータの形状は、円柱形である、
項目2に記載のヒータユニット。
【0009】
(項目4)
前記ヒータユニットの上面視及び下面視は同一である、
項目1から3のいずれか1項に記載のヒータユニット。
【0010】
(項目5)
加熱調理器用のヒータ構造体であって、
項目1から4のいずれか1項に記載のヒータユニットと、
電源と電気的に接続される第二端子を備えるコネクタユニットであって、前記第二端子が、前記第一端子に接触可能な接触面を有し、前記第一端子に対して相対移動可能である、コネクタユニットと、
を備え、
前記ヒータユニット及び/又は前記コネクタユニットは、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとを着脱可能に連結する連結部材をさらに備え、
前記ヒータユニット又は前記コネクタユニットは、前記第一端子又は前記第二端子の一方が他方によって押し込まれたときに、前記一方を前記他方に向けて押圧する第一弾性部材をさらに備える、
ヒータ構造体。
【0011】
(項目6)
前記接触面は、凹曲面であり、
前記第一端子のうち、前記接触面と接触する部分は、前記接触面よりも小さい、
項目5に記載のヒータ構造体。
【0012】
(項目7)
前記ヒータユニットは、前記コネクタユニットに上下反転して連結可能である、
項目5又は6に記載のヒータ構造体。
【0013】
(項目8)
前記ヒータユニットは、前記第一端子が配置されるヒータケーシングをさらに備え、
前記コネクタユニットは、前記加熱調理器に設置可能で、且つ、前記第二端子が配置されるコネクタケーシングをさらに備え、
前記連結部材は、前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも一方に配置された永久磁石であり、
前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも他方は磁性材料製であり、
前記ヒータケーシングと前記コネクタケーシングとが前記永久磁石の磁力により接着されることで、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとは連結される、
項目5から7のいずれか1項に記載のヒータ構造体。
【0014】
(項目9)
前記ヒータユニットは、前記ヒータケーシング内に配置される第一絶縁体をさらに備え、前記第一端子は前記第一絶縁体に固定されており、
前記コネクタユニットは、前記コネクタケーシング内に配置される第二絶縁体をさらに備え、
前記第二端子は、前記接触面を有する第一部分と、前記接触面とは反対側に一体形成され、前記第一部分の直径よりも小さい直径を有する第二部分と、を備え、
前記第二絶縁体は、前記第一部分が挿入可能な第一貫通穴と、前記第一部分の直径よりも小さい直径を有し且つ前記第二部分が挿入可能な第二貫通穴と、を備え、
前記第一部分は、前記第一貫通穴内に配置され、前記第二部分は、前記第一貫通穴及び前記第二貫通穴を通って延在しており、
前記第一弾性部材は、前記第一貫通穴内で、且つ、前記第一部分と前記第二絶縁体の壁部との間に配置されており、
前記第一端子によって前記第二端子が押し込まれたとき、前記第一弾性部材は前記第一部分と前記第二絶縁体の壁部との間で圧縮され、圧縮された前記第一弾性部材の復元力よって、前記第二端子は前記第一端子に向けて押圧される、
項目8に記載のヒータ構造体。
【0015】
(項目10)
項目5から9のいずれか1項に記載のヒータ構造体を備える加熱調理器。
【0016】
(項目11)
アウターケーシングと、
前記アウターケーシング内に収容されるインナーケーシングと、
を備え、
前記アウターケーシングは、第一開口部を有する側壁を備え、
前記インナーケーシングは、前記第一開口部に相対する位置に第二開口部を有する側壁を備え、
前記コネクタユニットは、前記アウターケーシングの前記側壁の外面に移動不能に固定されており、
前記第二端子の前記接触面は、前記第一開口部、及び、前記第二開口部を通して露出しており、
前記ヒータユニットは、前記インナーケーシング内から、前記第一開口部及び前記第二開口部に挿入され、前記コネクタユニットに連結される、
項目10に記載の加熱調理器。
【0017】
(項目12)
アウターケーシングと、
前記アウターケーシング内に収容されるインナーケーシングと、
軸部材と、
を備え、
前記アウターケーシングは、第一開口部を有する側壁を備え、
前記インナーケーシングは、前記第一開口部に相対する位置に第二開口部を有する側壁を備え、
前記連結部材は、前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも一方に配置された永久磁石であり、
前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも他方は磁性材料製であり、
前記ヒータケーシングと前記コネクタケーシングとが前記永久磁石の磁力により接着されることで、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとは連結され、
前記コネクタユニットは、前記軸部材によって、前記アウターケーシングの前記側壁の外面に旋回可能に接続されており、
前記第二端子の前記接触面は、前記第一開口部、及び、前記第二開口部を通して露出しており、
前記ヒータユニットは、前記インナーケーシング内から、前記第一開口部及び前記第二開口部に挿入され、前記コネクタユニットに連結される、
項目10に記載の加熱調理器。
【0018】
(項目13)
前記コネクタユニットを前記アウターケーシングに向けて付勢する第二弾性部材をさらに備える、
項目12に記載の加熱調理器。
【0019】
(項目14)
前記ヒータから放射された熱を反射する反射部材をさらに備え、前記反射部材の少なくとも一部は、前記ヒータの下方に配置されている、
項目10から13のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【0020】
(項目15)
前記ヒータユニットは、互いに離隔された二本の前記ヒータを備え、
前記反射部材は、前記二本のヒータそれぞれの下方に配置される二つの谷部と、前記二つの谷部の間に設けられた山部と、を備える、
項目14に記載の加熱調理器。
【0021】
(項目16)
前記ヒータユニットへの汚れの付着を防止するヒータカバーをさらに備える、
項目10から15のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【発明の効果】
【0022】
本発明のヒータユニットはユニット化されており、加熱調理器から取り外し可能であるため、ヒータユニットを取り外してヒータユニット単体で清掃を行うことができる。これにより、ヒータユニットの清掃が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1から図13Bは、本発明の第一実施形態に係るヒータ構造体及び加熱調理器を説明する図である。
図14Aから図16は、本発明の第二実施形態に係るヒータ構造体及び加熱調理器を説明する図である。
図17から図19は、本発明の第三実施形態に係るヒータ構造体及び加熱調理器を説明する図である。
【0024】
図1】テーブルに設置された加熱調理器の斜視図である。
図2】加熱調理器の組立斜視図である。
図3】加熱調理器の分解斜視図である。
図4図2のIV-IV線断面図である。
図5A】コネクタユニットをアウターケーシングに設置する前の、アウターケーシングの内部を示す斜視図である。
図5B】コネクタユニットをアウターケーシングに設置した後の、アウターケーシングの内部を示す斜視図である。
図6A図5Aとは別の角度から見たコネクタユニット及びアウターケーシングの斜視図であり、コネクタユニットをアウターケーシングに設置する前の、コネクタユニット及びアウターケーシングの斜視図である。
図6B図5Bとは別の角度から見たコネクタユニット及びアウターケーシングの斜視図であり、コネクタユニットをアウターケーシングに設置した後の、コネクタユニット及びアウターケーシングの斜視図である。
図7】アウターケーシング内にインナーケーシングを設置した後の、アウターケーシングの内部を示す斜視図である。
図8】ヒータユニットを設置した後の、アウターケーシングの内部を示す斜視図である。
図9A】ヒータユニットの斜視図である。
図9B図9Aとは別の角度から見たヒータユニットの斜視図である。
図10】ヒータカバーが装着されたヒータユニットの斜視図である。
図11】コネクタユニットの分解斜視図である。
図12A】コネクタユニットの組立斜視図である。
図12B図12Aとは別の角度から見たコネクタユニットの組立斜視図である。
図12C図12AのXIIc-XIIc線断面図である。
図13A】ヒータユニットとコネクタユニットの連結前の断面図である。
図13B】ヒータユニットとコネクタユニットの連結後の断面図である。
図14A】コネクタユニットをアウターケーシングに設置する前の、コネクタユニット及びアウターケーシングの斜視図である。
図14B】コネクタユニットをアウターケーシングに設置した後の、コネクタユニット及びアウターケーシングの斜視図である。
図15A】コネクタユニットの組立斜視図である。
図15B図15Aとは別の角度から見たコネクタユニットの組立斜視図である。
図15C図15AのXVc-XVc線断面図である。
図16】コネクタユニットからヒータユニットを取り外す方法を説明する断面図である。
図17】ヒータユニットの斜視図である。
図18】反射部材の斜視図である。
図19】ヒータと反射部材との位置関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明のヒータ構造体及び加熱調理器について図面を参照しながら説明する。以下で説明する実施形態は、本発明の好ましい一具体例を示すものである。本発明は、以下の実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。なお、明確性のため、断面図においてハッチングを省略することがある。
【0026】
[A 第一実施形態]
第一実施形態に係る加熱調理器100及びヒータ構造体5について説明する。
【0027】
<A.1 加熱調理器の全体構造>
図1は、テーブルTに設置された加熱調理器100の斜視図である。図2は、加熱調理器100の組立斜視図である。図3は、加熱調理器100の分解斜視図である。図4は、図2のIV-IV線断面図である。
【0028】
図3に示すように、加熱調理器100は、アウターケーシング1と、フィルタ2と、インナーケーシング3と、反射部材4と、ヒータ構造体5と、ヒータカバー6と、食材載置部材7と、トップカバー8と、トッププレート9と、制御ユニット(不図示)と、を備える。ヒータ構造体5は、ヒータユニット51と、コネクタユニット52と、を備える。
【0029】
図1に示すように、アウターケーシング1は、テーブルT内の空間に収容される。図4に示すように、フィルタ2及びインナーケーシング3は、アウターケーシング1内に収容されている。反射部材4、ヒータユニット51、ヒータカバー6及び食材載置部材7は、インナーケーシング3内に収容されている。トップカバー8及びトッププレート9は、アウターケーシング1の上部に配置されている。コネクタユニット52及び制御ユニットは、アウターケーシング1の外部に配置されている。
【0030】
制御ユニットは、電源と電気的に接続されている。制御ユニットは、演算処理を行うCPUや、制御プログラムなどが記憶されたメモリ(RAM、ROM)などを備えており、ヒータ構造体5の制御を行う。
【0031】
図3に示すように、ヒータユニット51は、抵抗加熱式のヒータ511を備える。コネクタユニット52は、制御ユニットを介して電源と電気的に接続されている。ヒータユニット51はコネクタユニット52に着脱可能であり、ヒータユニット51がコネクタユニット52に連結されているとき、ヒータユニット51とコネクタユニット52とは電気的に接続される。ヒータ511は、制御ユニットにより、加熱制御される。
【0032】
ヒータ511から放射された熱により、食材載置部材7上の食材が焼かれる。加熱調理器100は、例えば、焼肉用の加熱調理器、又は、串焼き用の加熱調理器として利用できる。
【0033】
以下では、加熱調理器100の各構成要素について詳細に説明する。
【0034】
<A.1-1 アウターケーシング及びフィルタ>
図3から図6Bを参照して、アウターケーシング1及びフィルタ2について説明する。図5Aは、コネクタユニット52をアウターケーシング1に設置する前の、アウターケーシング1の内部を示す斜視図である。図5Bは、コネクタユニット52をアウターケーシング1に設置した後の、アウターケーシング1の内部を示す斜視図である。図6A及び図6Bは、図5A及び図5Bとは別の角度から見た斜視図である。図6Aは、コネクタユニット52をアウターケーシング1に設置する前の、コネクタユニット52及びアウターケーシング1の斜視図である。図6Bは、コネクタユニット52をアウターケーシング1に設置した後の、コネクタユニット52及びアウターケーシング1の斜視図である。
【0035】
図3及び図4に示すように、アウターケーシング1は、矩形状の底壁11と、四つの側壁12(12A~12D)と、を備える。アウターケーシング1は、外観視で角型である。底壁11の中央には、底壁11を貫通する開口部が設けられている。開口部にはフィルタ2が設置されている。アウターケーシング1の下部にはダクトDが接続されている。ダクトDは、開口部と連通している。また、ダクトDは、ファンなどの排気装置(不図示)と接続されている。食材を焼いた際に発生した煙は、排気装置によって、フィルタ2を通ってダクトDから排出される。
【0036】
フィルタ2は、食材を焼いた際に発生した煙に含まれる油を回収する。フィルタ2はステンレスなどの金属製である。図3に示すように、本実施形態では、リング状の三つのフィルタ2が上下に重ねられている。フィルタ2の構造は、例えば、特開2011-153722号公報に開示されているため、本明細書ではフィルタ2の構造に関する詳細な説明は省略する。
【0037】
図3から図6Bに示すように、側壁12Aの内面、及び側壁12Aと対向する側壁12Cの内面はそれぞれ、支持壁121と、二つのガイド壁122と、を備える。支持壁121は、側壁12A,12Cの内面から内方に突出すると共に、水平方向に延びている。支持壁121には、インナーケーシング3の底壁31が載置される。ガイド壁122は、側壁12A,12Cの内面から内方に突出すると共に、支持壁121の両端から上方に延びている。ガイド壁122は、インナーケーシング3をアウターケーシング1内に収容する際にインナーケーシング3をガイドする。さらに、ガイド壁122は、水平方向におけるインナーケーシング3の移動を規制し、アウターケーシング1内においてインナーケーシング3を位置決めする。
【0038】
図4から図6Bに示すように、側壁12A~12Dの上部には、トップカバー8が取り付けられる。
【0039】
図5A及び図6Aに示すように、側壁12Aには、側壁12Aを貫通する開口部12aが設けられている。開口部12aは、後述するヒータケーシング513(図3参照)が通過可能な大きさを有する。
【0040】
<A.1-2 インナーケーシング>
図3図4図7及び図8を参照して、インナーケーシング3について説明する。図7はアウターケーシング1内にインナーケーシング3を設置した後の、アウターケーシング1の内部を示す斜視図である。図8は、ヒータユニット51を設置した後の、アウターケーシング1の内部を示す斜視図である。
【0041】
図3及び図4に示すように、インナーケーシング3は、矩形状の底壁31と、四つの側壁32(32A~32D)と、を備える。インナーケーシング3は、外観視で角型である。インナーケーシング3は、側壁32の外面とアウターケーシング1の側壁12の内面との間に隙間が存在するように、アウターケーシング1内に配置されている。
【0042】
加熱調理器100の使用時に、インナーケーシング3内には水が入れられる。これにより、インナーケーシング3の過熱を防止できる。さらに、食材の油などはインナーケーシング3内の水に落ちるため、インナーケーシング3の底壁31及び側壁32に油などの汚れが直接付着することを防止できる。
【0043】
図3に示すように、アウターケーシング1の側壁12Aと対向するインナーケーシング3の側壁32Aには、開口部32aが形成されている。開口部32aは、アウターケーシング1の開口部12aと相対している。インナーケーシング3をアウターケーシング1内に収容したとき、開口部32aは開口部12aと連通する。開口部32aは、後述するヒータケーシング513(図3参照)が通過可能な大きさを有する。
【0044】
図4及び図7に示すように、側壁32Aの内面には、ヒータユニット51を支持するためのヒータブラケット10が取り付けられている。ヒータブラケット10は、底壁101と、二つの側壁102と、を備える。底壁101は、開口部32aの底縁と略面一である。底壁101は、水平に延びると共に、先端は上方に傾斜している(図13A及び図13B参照)。図8に示すように、底壁101上には、ヒータユニット51が載置される。側壁102は、底壁101の両端から上方に延びており、開口部32aの側縁と略面一となっている。側壁102は、ヒータユニット51の水平方向への移動を規制している。
【0045】
図3図7及び図8に示すように、側壁32Bの内面、及び側壁32Bと対向する側壁32Dの内面にはそれぞれ、段差部321が設けられている。この段差部321には、反射部材4が載置される。
【0046】
<A.1-3 反射部材>
図3図4及び図7を参照して、反射部材4について説明する。反射部材4は、ヒータ511から放射された熱を反射する。反射部材4は、熱を反射する材料から作製されており、例えば、ステンレスなどの金属製である。反射部材4は、例えば、一枚の金属板をプレス加工することにより作製される。
【0047】
図3及び図4に示すように、反射部材4は、本体部41と、二つの取付部42と、を備える。本体部41は、ヒータ511の側面及び下面を覆っている。本体部41の一部は、ヒータ511の側方に配置されており、ヒータ511から側方に放射された熱を食材載置部材7に向けて反射する。本体部41の一部は、ヒータ511の下方に配置されており、ヒータ511から下方に放射された熱を食材載置部材7に向けて反射する。本体部41の底部には、開口部41aが設けられている。食材の油などは開口部41aを通ってインナーケーシング内の水に落ちる。二つの取付部42は、本体部41の両端にそれぞれ設けられている。各取付部42は、本体部41に対して略直角である。図7に示すように、各取付部42は、インナーケーシング3の段差部321上に載置される。
【0048】
<A.1-4 食材載置部材>
図3を参照して、食材載置部材7について説明する。図3に示すように、食材載置部材7は、角型である。食材載置部材7は、例えば網である。食材載置部材7は、インナーケーシング3の段差部321上に載置される。より詳細には、段差部321に反射部材4が載置された後に、食材載置部材7は反射部材4上に載置される。
【0049】
<A.1-5 トップカバー及びトッププレート>
図2から図4を参照してトップカバー8及びトッププレート9について説明する。トップカバー8は、アウターケーシング1の上端に固定されている。トップカバー8は段差部81を有している。トッププレート9は、段差部81上に載置される。
【0050】
トッププレート9は、側壁91と、上壁92と、を備える。
【0051】
側壁91には、複数の貫通穴91aが形成されている。貫通穴91aは、アウターケーシング1の側壁12とインナーケーシング3の側壁32との間の隙間と連通している。排気装置を作動させたとき、加熱調理中の食材から発生した煙は貫通穴91aに吸い込まれる。そして、煙は、側壁12と側壁32との間の隙間を通って下方に流れる。これにより、食材載置部材7から煙が上昇することを防止できる。
【0052】
上壁92には、複数の貫通穴92aが形成されている。貫通穴92aは、貫通穴91aよりもアウターケーシング1の側壁12に近接して設けられている。また、貫通穴92aは、アウターケーシング1の側壁12とインナーケーシング3の側壁32との間の隙間と連通している。排気装置を作動させたとき、外気が貫通穴92aから吸い込まれる。そして、外気は、側壁12と側壁32との間の隙間を通って下方に流れる。
【0053】
貫通穴92aから外気が吸い込まれることにより、外気によって上壁92が冷却され、上壁92の過熱を抑制することができる。これにより、喫食者の火傷を防止できる。また、貫通穴92aは、貫通穴91aよりも側壁12に近接して設けられているため、貫通穴92aから吸い込まれた外気は、貫通穴91aから吸い込まれた煙よりも、側壁12内面の近くを流れる。したがって、貫通穴92aから吸い込まれる外気により、油分を含む煙が側壁12の内面に直接接触することを防止でき、側壁12の内面に汚れが付着することを低減できる。
【0054】
<A.1-6 ヒータ構造体>
次に、ヒータ構造体5について説明する。既に述べたように、ヒータ構造体5は、ヒータユニット51と、コネクタユニット52と、を備える。
【0055】
<A.1-6-1 ヒータユニット>
まず、図9A及び図9Bを参照してヒータユニット51について説明する。図9Aは、ヒータユニット51の斜視図である。図9Bは、図9Aとは別の角度から見たヒータユニット51の斜視図である。なお、図9A及び図9Bでは、ヒータケーシング513の内部を明確に示すため、ヒータケーシング513の上面を省略している。
【0056】
図9A及び図9Bに示すように、ヒータユニット51は、複数のヒータ511(本実施形態では三本)と、一対の第一端子512と、ヒータケーシング513と、第一絶縁体514と、押さえ部材515と、を備える。
【0057】
ヒータ511は、抵抗に電流を流すことにより発熱する抵抗加熱式のヒータである。ヒータ511は、発熱部5111と、リード線5112と、を備える。発熱部5111は、リード線5112と電気的に接続されている。発熱部5111は、内部にニクロム線を有しており、リード線5112から送られる電流により発熱する。発熱部5111に流れる電流の大きさは、制御ユニットによって調節可能である。
【0058】
ヒータ511は、例えば、カートリッジヒータ、又はシーズヒータを使用することができる。本明細書において、カートリッジヒータとは、発熱部がシーズによって覆われたヒータであって、二本のリード線が発熱部の一方の端部のみから延出しているヒータのことを意味する。また、本明細書において、シーズヒータとは、発熱部がシーズに覆われたヒータであって、二本のリード線が発熱部の両端から一本ずつ延出しているヒータを意味する。本実施形態では、三本のカートリッジタイプのヒータ511が平行に配置されている。
【0059】
ヒータケーシング513は、フェライト系又はマルテンサイト系ステンレス鋼などの磁性材料製であり、直方体形状を有する。ヒータケーシング513の前壁5131の上下方向略中央には、三本の発熱部5111がそれぞれ通過可能な三つの貫通穴が形成されている。ヒータケーシング513は後壁を有しておらず、ヒータケーシング513の後方は、開口している。
【0060】
ヒータ511、第一端子512及び第一絶縁体514は組み立てられ、その組み立てられた組立体がヒータケーシング513の後方からヒータケーシング513内に入れられる。発熱部5111は前壁5131に設けられた貫通穴を通って、ヒータケーシング513の外に延出する。リード線5112、第一端子512、及び、第一絶縁体514は、ヒータケーシング513内に配置される。ヒータ511は、前壁5131に固定される。押さえ部材515は、第一絶縁体514の後面に接触して配置され、側壁5132に固定される。押さえ部材515により、第一絶縁体514は、ヒータケーシング513に対して固定される。こうして、ヒータユニット51が完成する。ヒータユニット51は上下対称である、すなわち、ヒータユニット51の上面視の形状と下面視の形状とは同一である。これにより、ヒータユニット51は、上下反転して使用することができる。
【0061】
第一絶縁体514には、二つの貫通穴が形成されている。一対の第一端子512は、第一絶縁体514のそれら二つの貫通穴にそれぞれ挿入され、且つ、第一絶縁体514に対して移動不能に固定されている。各第一端子512は、金属などの導電性材料製である。第一端子512は、第一絶縁体514によって、ヒータケーシング513と電気的に絶縁されている。各第一端子512の長さは、第一絶縁体514の厚みよりも大きい。したがって、各第一端子512の両端は、第一絶縁体514から延出している。各第一端子512は、第一絶縁体514からヒータ511側(すなわち、前方)に延出した第一部分5121と、第一絶縁体514から第一部分5121とは反対側(すなわち、後方)に延出した第二部分5122と、を有する。
【0062】
第一端子512の第一部分5121には、三本のヒータ511のリード線5112が電気的に接続されている。本実施形態では、三本のヒータ511の各リード線5112は、三本のヒータ511が並列接続されるように第一端子512と接続されている。
【0063】
第一端子512の第二部分5122は、後述する第二端子525の第一面5251a(図12C参照)と接触する。第二部分5122の先端は、テーパ状である。第二部分5122の先端の直径は、第一面5251aの直径よりも小さい。
【0064】
図10は、ヒータカバー6が装着されたヒータユニット51の斜視図である。図10に示すように、ヒータカバー6は、ヒータユニット51を覆っており、ヒータユニット51を保護している。ヒータカバー6は、好ましくはヒータユニット51に着脱可能に取り付けられる。ヒータカバー6は、ケーシングカバー61と、複数の発熱部カバー62と、を備える。ヒータカバー6は、高熱伝導性材料から作製されることが好ましく、例えばステンレスなどの金属製である。
【0065】
ケーシングカバー61は、ヒータケーシング513を覆っている。ケーシングカバー61は、第一部分611と、第二部分612と、を備える。第一部分611は、ヒータケーシング513上に配置され、ヒータユニット51がコネクタユニット52と連結されたときに、ヒータケーシング513の上面うちインナーケーシング3内に露出する部分を覆っている。第二部分612は、ヒータケーシング513の前壁5131を覆っている。
【0066】
複数の発熱部カバー62は、発熱部5111と同数設けられている。複数の発熱部カバー62は、ケーシングカバー61から延出し、各発熱部5111の上方に配置され、各発熱部5111の上面を覆っている。
【0067】
<A.1-6-2 コネクタユニット>
次に、図6A図6B図7図11、及び図12Aから図12Cを参照して、コネクタユニット52について説明する。図11は、コネクタユニット52の分解斜視図である。図12Aは、コネクタユニット52の組立斜視図である。図12Bは、図12Aとは別の角度から見たコネクタユニット52の組立斜視図である。図12Cは、図12AのXIIc-XIIc線断面図である。
【0068】
図11及び図12Aから図12Cに示すように、コネクタユニット52は、コネクタケーシング521と、第二絶縁体522と、複数の永久磁石523(本実施形態では二つ)と、複数の保持部材524(本実施形態では二つ)と、一対の第二端子525と、固定部材526と、第一弾性部材527と、を備える。
【0069】
コネクタケーシング521は、中央に設けられた中央開口部521aと、中央開口部521aの両横に一つずつ設けられた側部開口部521bと、を有する。第二絶縁体522は、中央開口部521aに嵌め込まれると共に、コネクタケーシング521に固定されている。永久磁石523は、保持部材524に一つずつ取り付けられている。保持部材524は、永久磁石523が側部開口部521bに嵌め込まれた状態で、コネクタケーシング521に固定される。こうして、二つの永久磁石523は、第二絶縁体522の両横にそれぞれ一つずつ配置される。
【0070】
コネクタケーシング521は、その上部及び下部に、フランジ5211を備える。図6A及び図6Bに示すように、このフランジ5211をアウターケーシング1に固定することで、コネクタケーシング521(すなわち、コネクタユニット52)は、アウターケーシング1に対して動かないように固定される。
【0071】
図7に示すように、コネクタユニット52がアウターケーシング1に取り付けられたとき、一対の第二端子525は、開口部12a及び開口部32aを通して、アウターケーシング1内、及び、インナーケーシング3内に露出している。
【0072】
第二端子525は、金属などの導電性材料製である。図12Cに示すように、第二端子525は、第一部分5251と、第二部分5252と、を備える。第一部分5251及び第二部分5252は、例えば円柱状である。第一部分5251は、第一端子512と接触する第一面5251aと、第一面5251aとは反対側の第二面5251bと、を備える。第一面5251aは、凹曲面となっている。第二部分5252は、第一部分5251と一体形成されている。第二部分5252は、第一部分5251の第二面5251bから延出している。第二部分5252の直径は、第一部分5251の直径よりも小さい。
【0073】
第二絶縁体522には、第二絶縁体522を貫通する二つの貫通穴5221が形成されている。一対の第二端子525は、それら二つの貫通穴5221にそれぞれ挿入されている。各第二端子525は、貫通穴5221内において、軸方向に摺動可能である。第二端子525は、第二絶縁体522によって、コネクタケーシング521と電気的に絶縁されている。
【0074】
各貫通穴5221は、第一貫通穴5221a、及び、第一貫通穴5221aと連通する第二貫通穴5221bから構成されている。第一貫通穴5221aの直径は、第二端子525の第一部分5251の直径よりもわずかに大きい。第二貫通穴5221bの直径は、第二端子525の第一部分5251の直径よりも小さく、且つ、第二端子525の第二部分5252の直径よりもわずかに大きい。
【0075】
第二端子525の第一部分5251は、第一貫通穴5221a内に配置されている。第二端子525の第二部分5252は、第一貫通穴5221a及び第二貫通穴5221b通って延在している。
【0076】
第二端子525の全長は、貫通穴5221の全長よりも大きい。そのため、第二部分5252は、第二貫通穴5221bから第二絶縁体522の外へ延出している。第二貫通穴5221bから延出した第二部分5252には、リード線を固定するための固定部材526が取り付けられている。固定部材526は、例えば、第二部分5252に螺合されたナットである。第二部分5252に接続されたリード線は制御ユニットに接続され、これにより、第二端子525は制御ユニットを介して電源と電気的に接続される。
【0077】
本実施形態において、固定部材526の外径は、第二貫通穴5221bの直径よりも大きい。これにより、固定部材526は、第二貫通穴5221bから延出した第二部分5252が、第二絶縁体522内に完全に引き込まれることを防止するストッパとしても機能している。つまり、第二端子525が図12Cの右方向に移動したとき、固定部材526が第二絶縁体522と接触することで、第二端子525はそれ以上、右方向に移動することができない。これにより、第二部分5252の一部が、第二絶縁体522から延出した状態が維持できる。
【0078】
図12Cに示すように、第一貫通穴5221a内に存在する第二部分5252と、第一貫通穴5221aの内面との間には隙間が存在する。この隙間には第一弾性部材527が配置されている。本実施形態において、第一弾性部材527は、コイルバネである。第一弾性部材527内には、第二端子525の第二部分5252が挿入されている。第一弾性部材527の内径は、第二貫通穴5221bの直径よりも大きく、且つ、第二端子525の第一部分5251の直径以下である。したがって、第一弾性部材527は、第一部分5251と、第二絶縁体522の壁部との間に挟まれている。つまり、第一弾性部材527の一端部は、第一部分5251の第二面5251bに接触しており、第一弾性部材527の他端部は、第二絶縁体522の壁部に接触している。
【0079】
<A.2 ヒータユニットとコネクタユニットとの着脱方法>
図13A及び図13Bを参照して、ヒータユニット51とコネクタユニット52との着脱方法について説明する。図13Aは、ヒータユニット51とコネクタユニット52の連結前の断面図である。図13Bは、ヒータユニット51とコネクタユニット52の連結後の断面図である。
【0080】
まず、ヒータユニット51をコネクタユニット52に連結する場合について説明する。食材載置部材7及びヒータカバー6を取り外した後、図13Aに示すように、インナーケーシング3内から、インナーケーシング3の開口部32a及びアウターケーシング1の開口部12aに、ヒータユニット51のヒータケーシング513を挿入する。図13Bに示すように、各第一端子512を、各第二端子525の第一面5251aにそれぞれ接触させ、ヒータユニット51をコネクタユニット52に向けて押し込む。これにより、第二端子525が第一端子512によって押し込まれる。第二端子525が押し込まれることにより、第一弾性部材527は、第二端子525の第一部分5251と第二絶縁体522の壁部との間で圧縮される。
【0081】
ヒータケーシング513が、コネクタユニット52の永久磁石523に接着することで、ヒータユニット51は、コネクタユニット52に連結される。ヒータケーシング513は、ヒータブラケット10の底壁101上に載置され、ヒータ511は水平姿勢となる。
【0082】
ヒータユニット51とコネクタユニット52とが連結されているとき、第二端子525は、圧縮された第一弾性部材527の復元力により、第一端子512に向けて常時押圧されている。これにより、第一端子512と第二端子525との電気的接触が維持される。制御ユニットのスイッチをオンにすることにより、ヒータ511に電流が流れ、発熱部5111が加熱される。
【0083】
次に、ヒータユニット51をコネクタユニット52から取り外す場合について説明する。食材載置部材7及びヒータカバー6を取り外した後、ヒータユニット51をコネクタユニット52に対して少し上に傾けると、ヒータユニット51がコネクタユニット52から外れる。こうして、ヒータユニット51をコネクタユニット52から取り外すことができる。
【0084】
<A.3 特徴>
複数の部品がユニット化されていない電気ヒータの場合、各部品をそれぞれ清掃する必要があり、手間が掛かる。これに対し、本発明のヒータユニット51はユニット化されているため、ヒータユニット51自体を清掃するだけでよく、ヒータユニット51の清掃に掛る手間を減らすことができる。また、ヒータユニット51が着脱可能であることにより、ヒータユニット51を加熱調理器100から取り外して、ヒータユニット51単体で清掃を行うことができるため、ヒータユニット51の清掃が簡単になる。
【0085】
ヒータ511が棒状であることにより、ヒータ511の強度が高くなる。その結果、使用者が、ヒータ511を誤ってぶつけたり、あるいは、ヒータユニット51を床に落としたりしたとしても、ヒータ511が壊れに難くなる。また、ヒータ511が円柱形であることにより、肉汁等の汚れがヒータ511の表面上に落ちたとしても、その汚れは、ヒータ511の表面上に滞留せず、ヒータ511の表面上を滑りながら落下する。その結果、ヒータ511が汚れ難くなる。
【0086】
本発明のヒータ構造体5では、ヒータユニット51とコネクタユニット52とが連結されているとき、圧縮された第一弾性部材527の復元力によって、第二端子525は、第一端子512に向けて常時押圧されている。これにより、加熱調理器100の使用中に、第一端子512と第二端子525との電気的接触を確実に維持することができる。つまり、加熱調理器100の使用中に、ヒータ511と電源との電気的接続を確実に確保することができる。
【0087】
ヒータユニット51とコネクタユニット52とが着脱可能に連結されていることにより、ヒータユニット51をコネクタユニット52(すなわち、加熱調理器100)から取り外すことができる。これにより、加熱調理器100の分解及び清掃、並びにヒータユニット51の修理及び交換を容易に行うことができる。特に、ヒータケーシング513とコネクタケーシング521とが永久磁石523の磁力により着脱可能に連結されていることにより、ヒータケーシング513とコネクタケーシング521とをワンタッチで容易に連結でき、且つ連結解除できる。
【0088】
図13Aに示すように、第一端子512の第二部分5122の直径が、第二端子525の第一面5251aの直径よりも小さく、且つ、第一面5251aが凹曲面であることにより、第一端子512が、第一面5251aの中心で接触した状態を維持できる。詳細に説明すると、最初に第一端子512が第一面5251aの中心からずれた位置に接触したとしても、第一端子512は、最初に接触した位置から、第一面5251aの凹曲面に沿って第一面5251aの中心まで案内され、第一面5251aの中心で、第二端子525と接触する。これにより、第一端子512と第二端子525との安定な接触を維持できる。
【0089】
ヒータユニット51が上下反転して使用できることにより、ヒータユニット51をコネクタユニット52に連結する際の上下の向きが限定されないため、コネクタユニット52へのヒータユニット51の連結が容易になる。また、ヒータユニット51を定期的に上下反転させて使用することにより、発熱部5111の表面の汚れ具合を均等化させることができるため、油やタレに含まれる塩類に起因する発熱部5111の腐食の進行を遅らせることができる。その結果、ヒータユニット51の寿命を延ばすことができる。
【0090】
反射部材4の一部がヒータ511の下方に設けられていることにより、ヒータ511から下方に放射された熱を食材載置部材7に向けて反射することができる。そのため、食材を効率的に調理することができる。
【0091】
ヒータカバー6を設けることにより、ヒータユニット51が汚れることを防止できる。すなわち、ケーシングカバー61の第一部分611により、ヒータケーシング513の上面に汚れが付着することを防止できる。ケーシングカバー61の第二部分612により、前壁5131の貫通穴と発熱部5111との間の隙間から、汚れが、ヒータケーシング513内に侵入することを防止できる。発熱部カバー62を設けることにより、発熱部5111に汚れが付着することを防止でき、油やタレに含まれる塩類に起因する発熱部5111の腐食が軽減され、発熱部5111の耐久性を向上させることができる。
【0092】
[B 第二実施形態]
第二実施形態に係る加熱調理器100及びヒータ構造体5について説明する。以下では、第一実施形態との相違点を中心として説明する。第二実施形態の構成要素のうち、第一実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
<B.1 アウターケーシング及びコネクタユニットの構造>
図14Aは、コネクタユニット52をアウターケーシング1に設置する前の、コネクタユニット52及びアウターケーシング1の斜視図である。図14Bは、コネクタユニット52をアウターケーシング1に設置した後の、コネクタユニット52及びアウターケーシング1の斜視図である。図15Aは、コネクタユニット52の組立斜視図である。図15Bは、図15Aとは別の角度から見たコネクタユニット52の組立斜視図である。図15Cは、図15AのXVc-XVc線断面図である。図16は、コネクタユニット52からヒータユニット51を取り外す方法を説明する断面図である。
【0094】
第一実施形態では、コネクタユニット52が、アウターケーシング1に動かないように固定されていたのに対し、第二実施形態では、コネクタユニット52が、アウターケーシング1に対して旋回可能に取り付けられている。
【0095】
第二実施形態に係る加熱調理器100では、アウターケーシング1及びコネクタユニット52の構造が、第一実施形態のアウターケーシング1及びコネクタユニット52の構造と異なっている。アウターケーシング1及びコネクタユニット52を除いて、第二実施形態に係る加熱調理器100の構成要素は、第一実施形態に係る加熱調理器100の構成要素と同じである。
【0096】
図14A及び図14Bに示すように、アウターケーシング1の側壁12Aの外面には、コネクタユニット52を支持するコネクタブラケット20が取り付けられている。コネクタブラケット20は、底壁201と、対向する二つの側壁202と、を備える。底壁201は、開口部12aの底縁よりも下方に設けられている。二つの側壁202は、底壁201から、開口部12aの上縁よりも上方まで延びている。各側壁202には、開口部12aの上縁よりも上方の位置に、貫通穴202aが形成されている。この貫通穴202aには、コネクタユニット52をコネクタブラケット20に接続するための軸部材30が挿入される。
【0097】
図14Aから図15Cに示すように、コネクタケーシング521は、フランジ5212を備える。フランジ5212は、二つの対向する側壁を備えており、それらの側壁にはそれぞれ貫通穴5212aが形成されている。
【0098】
図14A及び図14Bに示すように、コネクタケーシング521は、フランジ5212の貫通穴5212a及びコネクタブラケット20の貫通穴202aに軸部材30を挿入することにより、コネクタブラケット20に取り付けられる。コネクタユニット52は、軸部材30を中心として旋回可能なように、コネクタブラケット20を介してアウターケーシング1に取り付けられる。
【0099】
図14A及び図14Bに示すように、軸部材30には、第二弾性部材40が取り付けられている。第二弾性部材40は、アウターケーシング1の側壁12Aの外面、及びコネクタケーシング521に接触している。第二弾性部材40は、コネクタユニット52をアウターケーシング1に向けて付勢している。第二弾性部材40は、例えばトーションスプリングである。
【0100】
なお、第二実施形態では、第一実施形態とは異なり、永久磁石523は、保持部材524を用いずにヒータケーシング513に固定されている。しかしながら、第二実施形態でも、第一実施形態と同様に、永久磁石523を保持部材524に取り付け、保持部材524をヒータケーシング513に固定するようにしてもよい。
【0101】
<B.2 ヒータユニットの取り外し方法>
図16を参照して、ヒータユニット51をコネクタユニット52から取り外す方法について説明する。食材載置部材7及びヒータカバー6を取り外した後、ヒータユニット51をインナーケーシング3内に少し引き出すと共に、ヒータ511の先端が上方を向くように、ヒータユニット51を傾ける。ヒータケーシング513とコネクタケーシング521との連結部分(すなわち、ヒータケーシング513と永久磁石523との接着部分)を折り曲げるように、ヒータユニット51を上方に捻り、ヒータユニット51をコネクタユニット52から取り外す。こうして、ヒータユニット51をコネクタユニット52から取り外すことができる。
【0102】
<B.3 特徴>
永久磁石523による磁力が強力な場合には、上記のように、ヒータユニット51を上方に捩ったほうが、ヒータユニット51をコネクタユニット52から取り外し易い場合がある。第二実施形態のように、コネクタケーシング521がアウターケーシング1に対して旋回可能に接続されていることにより、ヒータユニット51を容易に斜め上方に向けて旋回させることができるため、ヒータユニット51をコネクタユニット52から容易に取り外すことができる。
【0103】
コネクタケーシング521が第二弾性部材40によってアウターケーシング1に向けて付勢されていることにより、ヒータ構造体5がぐらつかず、ヒータ構造体5の姿勢を維持することができる。
【0104】
[C 第三実施形態]
第三実施形態に係る加熱調理器100及びヒータ構造体5について説明する。以下では、第一実施形態及び第二実施形態との相違点を中心として説明する。第三実施形態の構成要素のうち、他の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0105】
<C.1 ヒータユニット及び反射部材の構造>
図17は、ヒータユニット51の斜視図である。図18は、反射部材4の斜視図である。図19は、ヒータ511と反射部材4との位置関係を示す側面図である。
【0106】
第三実施形態に係る加熱調理器100では、ヒータユニット51及び反射部材4の構造が、他の実施形態のヒータユニット51及び反射部材4の構造と異なっている。ヒータユニット51及び反射部材4を除いて、第三実施形態に係る加熱調理器100の構成要素は、第一実施形態又は第二実施形態に係る加熱調理器100の構成要素と同じである。
【0107】
第一実施形態及び第二実施形態に係るヒータユニット51が三本のヒータ511(図3参照)を備えるのに対し、第三実施形態に係るヒータユニット51は、図17に示すように、二本のヒータ511を備える。
【0108】
第一実施形態及び第二実施形態に係る反射部材4の下部が平坦(図3参照)であったのに対し、第三実施形態に係る反射部材4(本体部41)の下部は、図18及び図19に示すように、凹凸から構成された波形である。
【0109】
反射部材4の下部は、二つの互いに離隔した谷部411a,411bと、二つの谷部411a,411b間に設けられた山部412と、を備える。
【0110】
各谷部411a,411bは、下方に凹んだ部分である。谷部411aは、下方に向かうにしたがい互いに接近する二つの傾斜面413a,413bによって形成されている。谷部411bは、下方に向かうにしたがい互いに接近する二つの傾斜面413c,413dによって形成されている。各谷部411a,411bは、各ヒータ511の下方に配置されている。各谷部411a,411bの底部は、湾曲しているか、又は平坦である。各谷部411a,411bの底部は、開口部41aを有する。
【0111】
山部412は、上方に凸となった部分である。山部412は、上方に向かうにしたがい互いに接近する二つの傾斜面413b,413cによって形成されている。山部412の頂部は、湾曲しているか、又は平坦である。山部412の頂部は、二つのヒータ511の間で、且つ、二つのヒータ511の下端よりも下方に配置されている。
【0112】
ヒータ511から下方に放射された熱は、各傾斜面413a~413dによって、食材載置部材7に向けて反射される。
【0113】
<C.2 特徴>
ヒータ511の本数が三本である場合、中央のヒータ511の上方に熱が集中し、中央のヒータ511の上方の温度が、両側のヒータ511の上方の温度に比べ、高くなる可能性があると考えられる。中央のヒータ511の上方の温度が、他のヒータ511の上方の温度に比べて高いと、食材載置部材7の中心上に置かれた食材が焼け過ぎ、一方で、食材載置部材7の中心から離れた位置に置かれた食材が焼け難くなるという問題が発生することになる。さらに、食材載置部材7の中心上に置かれた食材が焼け過ぎる結果、「焚火現象」が生じるおそれもある。なお、「焚火現象」とは、脂肪分を多く含む食材を大量に加熱調理した際に、食材の油分に着火することで、食材及び食材載置部材7から炎が激しく立ち上がる現象を意味する。
【0114】
ヒータ511の本数を二本にすると共に、反射部材4の下部に二つの谷部411a,411b及び一つの山部412を設けることにより、二本のヒータ511の上方の温度を均一に近づけることができる。二つの谷部411a,411b及び一つの山部412によって熱の反射効率を向上させることができるため、食材を効果的に加熱できる。
【0115】
[D 変形例]
加熱調理器100及びヒータ構造体5の変形例について説明する。以下に示す変形例は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、適宜組み合わせ可能である。
【0116】
(1)アウターケーシング1、インナーケーシング3、食材載置部材7、トップカバー8及びトッププレート9は、角型に限定されず、例えば丸型であってもよい。
【0117】
(2)第一端子512が第一絶縁体514に対して可動であり、第二端子525が第二絶縁体522に対して移動不能に固定されていてもよい。そして、第一弾性部材527は、第一絶縁体514内に配置され、圧縮された際の復元力により、第一端子512を第二端子525に向けて押圧するように構成されていてもよい。
【0118】
(3)永久磁石523をヒータケーシング513に配置し、コネクタケーシング521を磁性材料から作製してもよい。あるいは、永久磁石523をヒータケーシング513とコネクタケーシング521の両方に配置するようにしてもよい。
【0119】
(4)ヒータカバー6は、必要に応じて設けられるものである。加熱調理器100は、ヒータカバー6を備えていなくてもよい。例えば、ヒータ511のシーズを厚くした場合や、ヒータ511のシーズに耐久性の高い材料を使用した場合など、ヒータ511の耐久性が高い場合には、加熱調理器100は、ヒータカバー6を備えていなくてもよい。加熱調理器100がヒータカバー6を備えていないことにより、ヒータ511から食材載置部材7への熱伝達を向上させることができる。
【符号の説明】
【0120】
100 加熱調理器
1 アウターケーシング
12A 側壁
12a 開口部(第一開口部)
3 インナーケーシング
32a 開口部(第二開口部)
4 反射部材
411 谷部
412 山部
5 ヒータ構造体
51 ヒータユニット
511 ヒータ
512 第一端子
513 ヒータケーシング
514 第一絶縁体
52 コネクタユニット
521 コネクタケーシング
522 第二絶縁体
5221a 第一貫通穴
5221b 第二貫通穴
523 永久磁石(連結部材)
525 第二端子
5251 第一部分
5251a 第一面(接触面)
5252 第二部分
527 第一弾性部材
6 ヒータカバー
30 軸部材
40 第二弾性部材
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2022-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器用のヒータユニットであって、
第一端子と、
前記第一端子と電気的に接続された抵抗加熱式のヒータと、
を備える、
ヒータユニット。
【請求項2】
前記ヒータの形状は、棒状である、
請求項1に記載のヒータユニット。
【請求項3】
前記ヒータの形状は、円柱形である、
請求項2に記載のヒータユニット。
【請求項4】
前記ヒータユニットの上面視及び下面視は同一である、
請求項1から3のいずれか1項に記載のヒータユニット。
【請求項5】
加熱調理器用のヒータ構造体であって、
請求項1に記載のヒータユニットと、
電源と電気的に接続される第二端子を備えるコネクタユニットであって、前記第二端子が、前記第一端子に接触可能な接触面を有し、前記第一端子に対して相対移動可能である、コネクタユニットと、
を備え、
前記ヒータユニット及び/又は前記コネクタユニットは、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとを着脱可能に連結する連結部材をさらに備え、
前記ヒータユニット又は前記コネクタユニットは、前記第一端子又は前記第二端子の一方が他方によって押し込まれたときに、前記一方を前記他方に向けて押圧する第一弾性部材をさらに備える、
ヒータ構造体。
【請求項6】
前記接触面は、凹曲面であり、
前記第一端子のうち、前記接触面と接触する部分は、前記接触面よりも小さい、
請求項5に記載のヒータ構造体。
【請求項7】
前記ヒータユニットは、前記コネクタユニットに上下反転して連結可能である、
請求項5又は6に記載のヒータ構造体。
【請求項8】
前記ヒータユニットは、前記第一端子が配置されるヒータケーシングをさらに備え、
前記コネクタユニットは、前記加熱調理器に設置可能で、且つ、前記第二端子が配置されるコネクタケーシングをさらに備え、
前記連結部材は、前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも一方に配置された永久磁石であり、
前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも他方は磁性材料製であり、
前記ヒータケーシングと前記コネクタケーシングとが前記永久磁石の磁力により接着されることで、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとは連結される、
請求項5に記載のヒータ構造体。
【請求項9】
前記ヒータユニットは、前記ヒータケーシング内に配置される第一絶縁体をさらに備え、前記第一端子は前記第一絶縁体に固定されており、
前記コネクタユニットは、前記コネクタケーシング内に配置される第二絶縁体をさらに備え、
前記第二端子は、前記接触面を有する第一部分と、前記接触面とは反対側に一体形成され、前記第一部分の直径よりも小さい直径を有する第二部分と、を備え、
前記第二絶縁体は、前記第一部分が挿入可能な第一貫通穴と、前記第一部分の直径よりも小さい直径を有し且つ前記第二部分が挿入可能な第二貫通穴と、を備え、
前記第一部分は、前記第一貫通穴内に配置され、前記第二部分は、前記第一貫通穴及び前記第二貫通穴を通って延在しており、
前記第一弾性部材は、前記第一貫通穴内で、且つ、前記第一部分と前記第二絶縁体の壁部との間に配置されており、
前記第一端子によって前記第二端子が押し込まれたとき、前記第一弾性部材は前記第一部分と前記第二絶縁体の壁部との間で圧縮され、圧縮された前記第一弾性部材の復元力よって、前記第二端子は前記第一端子に向けて押圧される、
請求項8に記載のヒータ構造体。
【請求項10】
請求項5に記載のヒータ構造体を備える加熱調理器。
【請求項11】
アウターケーシングと、
前記アウターケーシング内に収容されるインナーケーシングと、
を備え、
前記アウターケーシングは、第一開口部を有する側壁を備え、
前記インナーケーシングは、前記第一開口部に相対する位置に第二開口部を有する側壁を備え、
前記コネクタユニットは、前記アウターケーシングの前記側壁の外面に移動不能に固定されており、
前記第二端子の前記接触面は、前記第一開口部、及び、前記第二開口部を通して露出しており、
前記ヒータユニットは、前記インナーケーシング内から、前記第一開口部及び前記第二開口部に挿入され、前記コネクタユニットに連結される、
請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項12】
アウターケーシングと、
前記アウターケーシング内に収容されるインナーケーシングと、
軸部材と、
を備え、
前記アウターケーシングは、第一開口部を有する側壁を備え、
前記インナーケーシングは、前記第一開口部に相対する位置に第二開口部を有する側壁を備え、
前記連結部材は、前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも一方に配置された永久磁石であり、
前記ヒータケーシング及び前記コネクタケーシングの少なくとも他方は磁性材料製であり、
前記ヒータケーシングと前記コネクタケーシングとが前記永久磁石の磁力により接着されることで、前記ヒータユニットと前記コネクタユニットとは連結され、
前記コネクタユニットは、前記軸部材によって、前記アウターケーシングの前記側壁の外面に旋回可能に接続されており、
前記第二端子の前記接触面は、前記第一開口部、及び、前記第二開口部を通して露出しており、
前記ヒータユニットは、前記インナーケーシング内から、前記第一開口部及び前記第二開口部に挿入され、前記コネクタユニットに連結される、
請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項13】
前記コネクタユニットを前記アウターケーシングに向けて付勢する第二弾性部材をさらに備える、
請求項12に記載の加熱調理器。
【請求項14】
前記ヒータから放射された熱を反射する反射部材をさらに備え、前記反射部材の少なくとも一部は、前記ヒータの下方に配置されている、
請求項10から13のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項15】
前記ヒータユニットは、互いに離隔された二本の前記ヒータを備え、
前記反射部材は、前記二本のヒータそれぞれの下方に配置される二つの谷部と、前記二つの谷部の間に設けられた山部と、を備える、
請求項14に記載の加熱調理器。
【請求項16】
前記ヒータユニットへの汚れの付着を防止するヒータカバーをさらに備える、
請求項10から13のいずれか1項に記載の加熱調理器。