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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089033
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20240626BHJP
   F21S 8/00 20060101ALI20240626BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240626BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240626BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240626BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21S8/00 100
F21S2/00 230
F21V23/00 120
F21V23/00 160
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204130
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】石川 健吾
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】天井面または壁面に取り付けるどの取付姿勢であっても安定した良好な施工性が得られる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置10は、器具本体20と、取付部材21と、筐体24と、光源部25と、電源部23とを備える。器具本体20は、天井面11に取り付けられる第1の取付姿勢と、壁面12に取り付けられる第2の取付姿勢とのいずれかで取り付けられる。取付部材21は、器具本体20に設けられる。筐体24は、器具本体20を覆って取付部材21に取り付けられる。光源部25は、筐体24に取り付けられる。電源部23は、光源部25を点灯させる電源部23であって、器具本体20の第1の取付姿勢および第2の取付姿勢とも、電源部23よりも下方でかつ取付部材21との間に配線スペース46が設けられる器具本体20の位置に取り付けられる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井面に取り付けられる第1の取付姿勢と、壁面に取り付けられる第2の取付姿勢とのいずれかで取り付けられる器具本体と;
前記器具本体に設けられた取付部材と;
前記器具本体を覆って前記取付部材に取り付けられる筐体と;
前記筐体に取り付けられる光源部と;
前記光源部を点灯させる電源部であって、前記器具本体の前記第1の取付姿勢および前記第2の取付姿勢とも、前記電源部よりも下方でかつ前記取付部材との間に配線スペースが設けられる前記器具本体の位置に取り付けられた電源部と;
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記器具本体は、前記器具本体の一辺から所定の距離位置に、前記天井面または前記壁面に取り付ける取付孔を有し、
前記電源部は、前記取付孔と同じ前記器具本体の一辺から所定の距離位置に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記取付部材は、前記器具本体との間に内側空間を形成するように両端部が前記器具本体に取り付けられ、
前記電源部は、前記取付部材の前記内側空間に配置されている
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井面と壁面の境目に配置するコーナー灯と呼ばれる照明装置がある。この照明装置では、設置方向の向きに応じた取付姿勢を変えることで、天井面と壁面のいずれにも設置可能になっている。
【0003】
また、この照明装置の施工時において、隣接して配置される他の照明装置に電力を送るための送り配線を内部に通す配線作業が行われることがある。この場合、照明装置がどの取付姿勢であっても、送り配線の配線作業に手間が掛かったり、施工する照明装置の部品間に送り配線が挟み込まれるようなことなく、施工できることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-225095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、天井面または壁面に取り付けるどの取付姿勢であっても安定した良好な施工性が得られる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の照明装置は、器具本体と、取付部材と、筐体と、光源部と、電源部とを備える。器具本体は、天井面に取り付けられる第1の取付姿勢と、壁面に取り付けられる第2の取付姿勢とのいずれかで取り付けられる。取付部材は、器具本体に設けられる。筐体は、器具本体を覆って取付部材に取り付けられる。光源部は、筐体に取り付けられる。電源部は、光源部を点灯させる電源部であって、器具本体の第1の取付姿勢および第2の取付姿勢とも、電源部よりも下方でかつ取付部材との間に配線スペースが設けられる器具本体の位置に取り付けられる。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の照明装置によれば、天井面または壁面に取り付けるどの取付姿勢であっても安定した良好な施工性を得ることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態を示す照明装置の斜視図である。
図2】同上照明装置の分解斜視図である。
図3】同上照明装置の第1の取付姿勢を示す筐体の側板を外した側面図である。
図4】同上照明装置の第2の取付姿勢を示す筐体の側板を外した側面図である。
図5】同上照明装置の器具本体の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
図1ないし図4に照明装置10を示す。照明装置10は、第1の被設置面である天井面11(図3および図4に示す)と第1の被設置面とは交差する第2の被設置面である壁面12(図3および図4に示す)との境目である略直角なコーナー部13に配置されるコーナー灯である。照明装置10は、長尺状に設けられ、長手方向がコーナー部13に沿って配置される。コーナー部13には、複数の照明装置10が、連続的または所定の間隔を空けて設置される場合がある。
【0011】
照明装置10は、器具本体20と、この器具本体20に取り付けられた取付部材21、端子台22および電源部23と、器具本体20を覆って取付部材21に取り付けられた反射体である筐体24と、この筐体24に取り付けられた光源部25と、を備えている。
【0012】
照明装置10は、図3に示すように、器具本体20が天井面11に取り付けられる第1の取付姿勢と、図4に示すように、器具本体20が壁面12に取り付けられる第2の取付姿勢とのいずれでもコーナー部13に設置可能とする。
【0013】
図2ないし図5に示すように、器具本体20は、長尺状に設けられている。器具本体20は、長方形状の取付板部28と、この取付板部28の長手方向に交差する短手方向である幅方向の両側から折曲された縁部29と、を備えている。器具本体20は、幅方向の一辺20aが、第1の取付姿勢および第2の取付姿勢ともコーナー部13に対向するように設置される。
【0014】
器具本体20の取付板部28には、長手方向の中央に電源線を引き込む配線孔30が設けられ、長手方向の両端側に取付孔31,32が設けられているとともに、これら取付孔31,32の幅方向の両側に器具本体20の背面側に突出する突部33が設けられ、さらに、取付孔31,32よりも長手方向の両端側に連結孔34が設けられている。
【0015】
取付孔31は、天井面11または壁面12に設置されたボルト35(図2に天井面11に設置されたボルト35を示す)に挿通されるもので、大小異なるピッチで一対ずつ設けられている。取付孔31を挿通したボルト35にはナット36が螺合され、天井面11または壁面12に器具本体20が取り付けられる。取付孔32は、天井面11または壁面12に螺着される木ねじが挿通される。連結孔34は、複数の照明装置10を連続的に設置する場合に、器具本体20同士を連結ガイドによって直線状に位置決めするのに用いられる。
【0016】
配線孔30と取付孔31,32と連結孔34は、それらの幅方向の中心が、コーナー部13に対向して配置される器具本体20の幅方向の一辺20aから所定の距離位置(図3ないし図5の1点鎖線位置)Aに配置されている。これは、ボルト35がコーナー部13から予め決められた位置に設置されることに対応している。突部33は、取付孔31,32の幅方向の中心から幅方向に等間隔の位置に設けられている。
【0017】
また、取付部材21は、器具本体20の長手方向の複数箇所であって、器具本体20の中央付近と両端付近の3箇所に取り付けられている。中央の取付部材21は、器具本体20の正面視で、配線孔30に重ならないように、配線孔30よりも器具本体20の長手方向の一端側にずれた位置に取り付けられている。取付部材21は、器具本体20の幅方向の中心よりも一辺20a側に寄った位置に取り付けられている。
【0018】
取付部材21は、金属板を折り曲げて略三角形状に形成されている。取付部材21は、器具本体20の取付板部28に取り付けられる両端の固定部37,38と、一方の固定部37から立ち上げられた立上部39と、他方の固定部38と立上部39の先端側との間に設けられた筐体取付部である傾斜部40と、を備えている。
【0019】
固定部37,38は、ねじまたは溶接などによって器具本体20の取付板部28に取り付けられている。立上部39は、器具本体20の取付板部28から略垂直に立ち上げられている。傾斜部40は、器具本体20の取付板部28に対して45°の角度に配置され、中央にはねじ孔である取付孔41が設けられている。
【0020】
取付部材21の内側には、器具本体20との間に略三角形状の内側空間42が形成されている。取付部材21は、図3および図4に示す側面視で、配線孔30および取付孔31,32を跨いで器具本体20に取り付けられ、配線孔30および取付孔31,32に内側空間42が配置される位置関係にある。
【0021】
また、端子台22は、器具本体20の取付板部28に、幅方向の一辺20aから所定の距離位置Aに少なくとも一部が重なるように配置されている。端子台22には、配線孔30から引き込まれた電源線が接続されるか、他の照明装置10からの送り配線45が接続され、商用電源から供給される交流電力などの外部電力が入力される。端子台22は、電源部23の外部電力入力部と接続するための内部配線が接続されており、入力された外部電力を電源部23に供給する。また、端子台22は、他の照明装置10に外部電力を送るための送り配線45が接続可能とし、入力された外部電力を送り配線45を通じて他の照明装置10に供給する。送り配線45は、例えば、2本の電圧線と1本のアース線を含み、3本の電線が平行に配置されて被覆されたFケーブルが用いられている。
【0022】
また、電源部23は、長尺状に設けられ、器具本体20の取付板部28に、電源部23の長手方向が器具本体20の長手方向に沿うとともに、器具本体20の幅方向の一辺20aから所定の距離位置Aに少なくとも一部が重なるように配置されている。このように電源部23が配置されることにより、器具本体20の第1の取付姿勢および第2の取付姿勢のいずれでも、電源部23よりも下方でかつ取付部材21との間に、送り配線45が通る配線スペース46が設けられている。配線スペース46は、器具本体20の第1の取付姿勢において、電源部23よりも下方でかつ取付部材21の立上部39および傾斜部40との間に設けられる配線スペース46aと、器具本体20の第2の取付姿勢において、電源部23よりも下方でかつ取付部材21の傾斜部40および器具本体20との間に設けられる配線スペース46bと、を有する。さらに、電源部23は、配線孔30と取付孔31,32との間で、中央の取付部材21の内側空間42に侵入する位置に配置されている。
【0023】
電源部23は、端子台22を通じて入力される外部電力を所定の点灯電力に変換して光源部25に供給する。電源部23は、一方の端部側の外部電力入力部と、他方の端部側の点灯電力出力部と、を有し、外部電力入力部が端子台22に向けて配置され、点灯電力出力部が端子台22とは反対側に向けて配置されている。点灯電力出力部には、先端側にコネクタを有する出力配線が接続されている。
【0024】
また、図1ないし図4に示すように、筐体24は、断面略三角形状に形成されている。筐体24は、第1の背面部48と、この第1の背面部48に対して略直角な第2の背面部49と、これら第1の背面部48の先端側と第2の背面部49の先端側とを結ぶ前面部50と、長手方向の両端の側面部51と、を備えた枠状に形成されている。
【0025】
第1の背面部48の中央域には、器具本体20が挿通可能な開口部52が設けられている。第2の背面部49は、平板状で、この背面全体を覆っている。前面部50は、各背面部48,49に対して45°の角度に設けられている。
【0026】
前面部50には、幅方向の中央に四角形状の窪み部53が長手方向に沿って設けられている。この窪み部53は、前面部50から折曲された両側の側壁面部54と、これら側壁面部54の先端間に設けられた取付面部55と、を有する。取付面部55は、前面部50と同じ角度であって、各背面部48,49に対して45°の角度に設けれている。
【0027】
窪み部53の取付面部55には、各取付部材21の取付孔41の位置に対応して挿通孔56が設けられ、挿通孔56に挿通された化粧ねじなどのねじ57が取付部材21の取付孔41に螺着される。ねじ57を締め付けると、窪み部53の取付面部55が取付部材21の傾斜部40に接触する前に第1の背面部48および第2の背面部49の少なくとも一方が天井面11または壁面12に接触し、筐体24が取り付けられる。
【0028】
窪み部53の取付面部55には、長手方向の両端近傍には、光源部25を取り付けるためのばね受金具58が取り付けられている。窪み部53の取付面部55の一端側には、電源部23からの出力配線が窪み部53内に引き出される引出孔59が設けられている。
【0029】
筐体24の側面部51には、送り配線45を通すためのノックアウト孔である送り孔62が設けられている。送り孔62は、第1の背面部48と第2の背面部49とで成す角部から所定の距離位置であって、筐体24を器具本体20に取り付けた際に器具本体20の幅方向の一辺20aから所定の距離位置Aに設けられている。送り孔62は、初期の未使用には切り離し可能なノックアウト63によりを閉塞されており、使用時にペンチなどの工具でノックアウト63を切り離すことで開口される。送り孔62は、側面部51の側面部分から第1の背面部49側の縁部に亘って開口される。
【0030】
また、光源部25は、長尺状に設けられた光源バーであり、筐体24の窪み部53に着脱可能に取り付けられる。光源部25は、長尺状のシャーシ66と、このシャーシ66の前面側に配設された光源モジュールと、この光源モジュールを覆ってシャーシ66に取り付けられた透光性を有する光源カバー67と、シャーシ66の背面側の両端近傍に取り付けられた取付ばね68と、を備えている。
【0031】
光源モジュールは、長尺状の基板の前面側に例えばLEDなどの発光素子が実装されており、基板の背面側がシャーシ66に対向して取り付けられている。光源モジュールの長手方向の一端側には先端側にコネクタを有する入力配線が接続され、この入力配線がシャーシ66の背面側から引き出され、窪み部53の引出孔59から引き出されている出力配線とコネクタ接続可能とする。
【0032】
取付ばね68は、トーションばねが用いられ、取付金具69によってシャーシ66の背面側に取り付けられている。取付ばね68は、ばね力に抗してシャーシ66から引き起こされてばね受金具58に引っ掛けられることで、光源部25を筐体24に対して吊り下げ支持し、光源部25を筐体24に向けて移動させることで、ばね力の作用により光源部25を筐体24に引き寄せて取り付ける。
【0033】
そして、図2および図3に示すように、照明装置10の施工時において、器具本体20を天井面11に第1の取付姿勢で取り付ける場合には、器具本体20の一辺20aがコーナー部13に対向する向きとし、天井面11から引き出されている電源線を器具本体20の配線孔30に通し、器具本体20を天井面11に向けて押し上げて天井面11から突出されているボルト35に取付孔31を通し、その通したボルト35にナット36を螺合して締め上げることにより、器具本体20を天井面11に取り付ける。配線孔30に通した電源線は、端子台22に接続する。
【0034】
光源部25が外された状態の筐体24の開口部52を上方に向け、筐体24の引出孔59に電源部23からの出力配線を通し、筐体24を壁面12に沿って上方に移動させ、筐体24内に開口部52を通じて器具本体20が配置されるように筐体24を器具本体20に被せる。
【0035】
ねじ57を筐体24の窪み部53の挿通孔56を通じて取付部材21の取付孔41に螺着し、筐体24を天井面11または壁面12に締め上げて取り付ける。
【0036】
光源部25の取付ばね68をばね力に抗して引き起こして筐体24の窪み部53のばね受金具58に引っ掛ける。この引っ掛け状態で、筐体24と光源部25のシャーシ66との間に形成される隙間を通じて、引出孔59に通した出力配線と光源部25の入力配線とをコネクタ接続する。余分な出力配線を引出孔59に戻しながら、光源部25を筐体24に向けて移動させることで、取付ばね68のばね力の作用により光源部25を筐体24に取り付ける。
【0037】
一方、図4に示すように、照明装置10の施工時において、器具本体20を壁面12に第2の取付姿勢で取り付ける場合には、器具本体20の一辺20aがコーナー部13に対向する向きとし、壁面12から引き出されている電源線を配線孔30に通し、器具本体20を壁面12に向けて移動させて壁面12から突出されているボルト35に取付孔31を通し、その通したボルト35にナット36を螺合して締め上げることにより、器具本体20を壁面12に取り付ける。配線孔30に通した電源線は、端子台22に接続する。なお、取付孔32を通じて木ねじを壁面12に螺着することにより、器具本体20を壁面12に取り付けることも可能とする。
【0038】
光源部25が外された状態の筐体24の開口部52を側方に向け、筐体24の引出孔59に電源部23からの出力配線を通し、筐体24を天井面11に沿って水平方向に移動させ、筐体24内に開口部52を通じて器具本体20が配置されるように筐体24を器具本体20に被せる。
【0039】
筐体24および光源部25の取り付けは、上述した第1の取付姿勢の場合と同様である。
【0040】
そして、電源部23に外部電力が供給されると、電源部23が外部電力を所定の点灯電力に変換して光源部25の光源モジュールに供給し、光源モジュールの発光素子が点灯して光源部25から外部に光が照射される。
【0041】
また、照明装置10の設置時において、コーナー部13に沿って複数の照明装置10を連続的に設置する場合がある。
【0042】
この場合には、器具本体20を天井面11または壁面12に取り付ける際に、隣り合う器具本体20の端部の連結孔34に連結ガイドを配置する。これにより、連続して配置される器具本体20が直線状に位置決めされる。
【0043】
連続的に配置される複数の照明装置10のうち、例えば最も端に位置する照明装置10に天井面11または壁面12から引き出されている電源線を配線し、この照明装置10から連続的に設置される他の照明装置10に対して送り配線45で電力供給するように配線可能とする。
【0044】
他の照明装置10に対して送り配線45で電力供給をする照明装置10では、器具本体20を天井面11または壁面12に取り付けた後、送り配線45を取付部材21の内側を通じて器具本体20の長手方向に沿って配線し、送り配線45の一端側を端子台22に接続する。電力供給する他の照明装置10が設置される側の筐体24の側面部51からノックアウト63を切り離して送り孔62を開口させ、筐体24を器具本体20に取り付ける際に送り配線45を送り孔62に挿通させる。
【0045】
他の照明装置10から送り配線45を通じて電力供給を受ける照明装置10では、器具本体20を天井面11または壁面12に取り付けた後、他の照明装置10からの送り配線45を取付部材21の内側を通じて器具本体20の長手方向に沿って配線し、送り配線45の他端側を端子台22に接続する。電力供給してくる他の照明装置10が設置される側の筐体24の側面部51からノックアウト63を切り離して送り孔62を開口させ、筐体24を器具本体20に取り付ける際に送り配線45を送り孔62に挿通させる。
【0046】
送り配線45は、端子台22と筐体24の送り孔62との間で重力により垂れ下がると、筐体24を器具本体20に被せて取り付ける際に送り配線45の挟み込みやすくなる。送り配線45を取付部材21の内側に通すことにより、取付部材21で送り配線45の垂れ下がりを防止し、筐体24を器具本体20に被せて取り付ける際に、送り配線45の挟み込みを防止し、良好な施工性が確保される。
【0047】
そして、図3に示すように、器具本体20を天井面11に取り付けた第1の取付姿勢において、電源部23よりも下方でかつ取付部材21との間に配線スペース46が設けられ、この配線スペース46に送り配線45を通すことができる。送り配線45は電源部23の下方に離反して配置されるため、点灯時に電源部23の温度が上昇しても、送り配線45に対する熱的な影響が抑制される。
【0048】
一方、図4に示すように、器具本体20を壁面12に取り付けた第2の取付姿勢において、電源部23よりも下方でかつ取付部材21との間に配線スペース46が設けられ、この配線スペース46に送り配線45を通すことができる。送り配線45は電源部23の下方に離反して配置されるため、点灯時に電源部23の温度が上昇しても、送り配線45に対する熱的な影響が抑制される。
【0049】
このように、照明装置10では、器具本体20の第1の取付姿勢および第2の取付姿勢のいずれでも、電源部23よりも下方でかつ取付部材21との間に配線スペース46が設けられるため、送り配線45の垂れ下がりや電源部23からの熱的な影響を抑制して、配線スペース46に送り配線45を配線することができ、安定した良好な施工性が得られる。
【0050】
また、電源部23が天井面11または壁面12のボルト35に取り付けられる取付孔31と同じ器具本体20の一辺20aから所定の距離位置Aに取り付けられるため、取付孔31とは幅方向に異なる位置に取り付けられる場合に比べて、器具本体20の歪みを抑制できる。
【0051】
また、電源部23が取付部材21の内側空間42に配置されるため、取付部材21の外側の空間を小さくし、照明装置10の小形化が可能となる。
【0052】
なお、器具本体20の取付部材21の位置と筐体24のばね受金具58の位置とを同じ位置としてもよく、この場合、筐体24の歪みを抑制できる。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
10 照明装置
11 天井面
12 壁面
20 器具本体
20a 一辺
21 取付部材
23 電源部
24 筐体
25 光源部
31,32 取付孔
42 内側空間
46 配線スペース
図1
図2
図3
図4
図5