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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089056
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20240626BHJP
   A47B 13/02 20060101ALI20240626BHJP
   F24C 7/04 20210101ALI20240626BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B13/02
F24C7/04 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204176
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】522495599
【氏名又は名称】清水 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】清水 卓
【テーマコード(参考)】
3B053
3L087
【Fターム(参考)】
3B053NP04
3B053NQ02
3B053NQ10
3B053NR01
3L087AA16
3L087CA04
3L087CC02
3L087DA24
(57)【要約】
【課題】ユーザが利用する際に足が当たって脚部が邪魔にならないテーブルを提供することである。
【解決手段】こたつ1(テーブル)は、四角形状で使用時に水平となる台部11と、台部11を使用時かつ恒常的に維持するための脚部14と、を有し、台部14は、脚部14が接続される接続辺部11b、接続辺部11bとは反対の辺である自由端辺部11aと、接続辺部11dと自由端辺部11aとを接続する左側辺部11b及び右側辺部11cと、を有し、脚部14は、自由端辺部11aの下部位置から、左側辺部11b及び右側辺部11cの自由端辺部11aから少なくとも3/4の距離の下部位置側には位置しない。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角形状で使用時に水平となる台部と、
前記台部を使用時かつ恒常的に維持するための脚部と、を有し、
前記台部は、
前記脚部が接続される接続辺部、
前記接続辺部とは反対の辺である自由端辺部と、
前記接続辺部と前記自由端辺部とを接続する左側辺部及び右側辺部と、を有し
前記脚部は、
前記自由端辺部の下部位置から、前記左側辺部及び前記右側辺部の前記自由端辺部から少なくとも3/4の距離の下部位置側には位置していない
テーブル。
【請求項2】
前記自由端辺部の下部位置には、一時的に前記台部を支えるための補助脚部を有する
請求項1に記載のテーブル
【請求項3】
前記脚部は、床に接する接地部を有し、
前記接地部の一部は、少なくとも、前記左側辺部及び前記右側辺部方向から見て前記自由端辺部側に少なくとも2/3以上の位置まで伸びている
請求項1又は2に記載のテーブル。
【請求項4】
前記台部の下部位置に電気により発熱する発熱部が配置され、
前記台部は、こたつ布団を保持可能に形成されている
請求項2又は3に記載のテーブル。
【請求項5】
使用時に水平となる台部と、
前記台部を使用時かつ恒常的に維持するための脚部と、を有し、
前記脚部は、全周の1/3以下の辺の範囲の下部位置にのみ位置する
テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルの技術に属する。より詳細・好適には、こたつの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、1本の脚でテーブルを保持する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実全昭51―175675号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の方法においては、脚部が邪魔になるという不利益がある。
【0005】
本発明は、ユーザが利用する際に足が当たって脚部が邪魔にならないテーブルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点におけるテーブルは、四角形状で使用時に水平となる台部と、前記台部を使用時かつ恒常的に維持するための脚部と、を有し、前記台部は、前記脚部が接続される接続辺部、前記接続辺部とは反対の辺である自由端辺部と、前記接続辺部と前記自由端辺部とを接続する左側辺部及び右側辺部と、を有し前記脚部は、前記自由端辺部の下部位置から、前記左側辺部及び前記右側辺部の前記自由端辺部から少なくとも3/4の距離の下部位置側には位置しない。
【0007】
好適には、前記自由端辺部の下部位置には、一時的に前記台部を支えるための補助脚部を有する
【0008】
好適には、前記脚部は、床に接する接地部を有し、前記接地部の一部は、少なくとも、前記左側辺部及び前記右側辺部方向から見て前記自由端辺部側に少なくとも2/3以上の位置まで伸びている
【0009】
好適には、前記台部の下部位置に電気により発熱する発熱部が配置され、前記台部は、こたつ布団を保持可能に形成されている。
【0010】
本発明の第2の観点におけるテーブル1は、使用時に水平となる台部11と、台部11を使用時かつ恒常的に維持するための脚部14と、を有し、脚部14は、全周の1/3以下の辺の範囲の下部位置にのみ位置する。
【発明の効果】
【0011】
本発明におけるテーブルによって、ユーザが利用する際に足が当たって脚部が邪魔にならないテーブルを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施形態に係るテーブルの説明図である。
図2】本発明がこたつに利用される場合の説明図である。
図3】補助脚部の説明図である。
図4】脚部の他の実施形態2の説明図である。
図5】脚部の他の実施形態3の説明図である。
図6】テーブルの変形例の説明図である。
図7】テーブルの変形例2の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るテーブルの説明図である。
【0014】
図1はより詳細にはテーブルの一例であるこたつ1において、こたつ布団16(図2参照)を取り外した際のこたつ1の状態を表している。
こたつ1は、台部11と、脚部14とを有している。
台部11は、四角形状である。この台部11は正方形でも、長方形でもよい。図1では長方形形状を有した例を表している。
この台部11は、板状の形状を有していて、通常は水平になるように脚部14によって保持(支持)されている。
【0015】
台部11の4辺は、接続される接続辺部11d、左側辺部11b、右側辺部11c及び自由端辺部11aを有している。
接続辺部11dは、脚部14に接続されている。
なお、こたつ1の場合には、実際には、直接に台部11に接続されているわけではなく、この台部11を保持するために、この台部11と同等、または、少し小さい大きさの四角の保持台(図示せず)にこの脚部14が接続されている。
しかし、本発明は、こたつ1は一例でありこれに限定しているわけではないため、こたつ以外のテーブルでは、台部11は脚部14に直接接続されることが、大部分なのでこのように記載する。以下、こたつ1おいては同様である。
これによって、台部11は、脚部14によって水平に保持される。
なお、脚部14は、接続辺部11dに連続的に接続されるだけでなく、その下部の付近に接続される場合も含む。
ただし、実質的に接続辺部11dの下部位置(付近)に接続されているといえる範囲に限定される。
具体的には、その脚部14の接続されている位置を、台部14について4つの位置に分割した場合に、主として(脚部14のほとんど(80%以上)という意味である)、接続辺部11dの下部位置に存在する場合である。
5つの位置とは、接続辺部11dの下部位置、自由端辺部11aの下部位置、左側辺部11bの下部位置、右側辺部11cの下部位置、及び、中央部位置である。
【0016】
自由端辺部11aは、逆に、この接続辺部11dとは反対側の部分である。
この部分は、後述する図3の補助脚部21以外には保持(支持)されていない。
なお、補助脚部21はあくまで、通常の使用で使用されるものではなく、恒常的に使われることを想定していない台部11の保持(支持)構造である。
【0017】
左側辺部11b及び右側辺部11cは、自由端辺部11aと接続辺部11cとの間の左右の辺部である。)
【0018】
脚部14は、支持部12と接地部13を有している。
接地部13は、こたつ1が転倒しないように、一定の位置(広さ)で形成されている。
具体的には、左右方向(左側辺部11b及び右側辺部11cとの間の方向)の幅は、左側辺部11b及び右側辺部11cの幅(L1)の、最低でも2/3以上が必要である。そして、可能であれば(設計上、予算上、空間の占有が可能であれば)、左右方向の幅は、左側辺部11b及び右側辺部11cの幅の同等かそれ以上が望ましい。なお、当然であるが、左右方向では左右対称の位置関係となることが望ましい。
また、縦方向(自由端辺部11aと接続辺部11c)の方向では、左側辺部11b及び右側辺部11cの長さの2/3以上の長さを有している必要がある。
つまり、接地部13の一部は、少なくとも、左側辺部11b及び右側辺部11c方向から見て自由端辺部11a側に少なくとも2/3以上(最大長さの制限はないが、使用性により3/2ぐらいが最大であろう)の位置まで伸びているということである。もちろん、これ以上であればさらに安定化させることが可能である。
もちろん、接地部13は段差が大きいと使用感が悪いためできるだけ薄く(5mm以内)形成したほうが適切である。
そのため、図1のように薄い平らな板状の接地部13が好適である。
このように形成したことにより、左右方向から見た場合にコ字の形状を有しているといえる。
【0019】
支持部12は、図1のように垂直に立ちあがっていることが通常である。ただし、垂直方向が主であるという範囲(90°±30°)であれば足りる。
この支持部12が台部11に接続される。
なお、繰り返すが、こたつ1の場合には、こたつ布団16をはさむ必要があるため、実際には保持台(図示せず)にこの支持部12が接続される。
【0020】
脚部14の支持部12と接地部13との関係は、別部材で形成されていてもいいし、一体のものであってもよい(図4なども参照のこと)。
【0021】
図2は本発明がこたつ1に利用される場合の説明図である。
【0022】
こたつに1利用される場合には、こたつ布団14の台部11に対応する部分は、通常この台部11の裏面部分と脚部14の保持台(図示せず)とで挟み込まれる。これによって、こたつ布団14が保持される。
保持部の下部には、電気で発熱する発熱部15が設置され、発熱した熱をこたつ布団16で保温して、こたつ1としての機能を果たすことになる。
【0023】
このような構成、より具体的には自由端辺部11a側(左側辺部11b及び右側辺部11cのほとんどの部分、自由端辺部11a側の部分)に脚部14が存在しないことにより、ユーザは、自由に足を差し入れたり、移動したりすることができる。
例えば、こたつ1内で睡眠をとるようなことがあっても、脚部14が邪魔になるようなことがない。
【0024】
図3は、補助脚部の説明図である。
【0025】
こたつ1は、上述してきたように、コ字形状をしていても十分に台部11が水平に保持(支持)できるように形成している。
しかしながら、恒常的でなく、一時的に、大きな荷重がかかる使用方法をユーザがどうしてもしたい可能性がある。
このような需要にこたえるため、補助脚部21を設けることが好適である。
【0026】
この補助脚部21の構造の一例としては、図3のように、補助脚部本体23とこれを回転可能に支持する回転軸22を有するようにして、必要な時に補助脚部21を引き出して使えるようにすることが好適である。
もちろん、平常時、通常時、恒常的には、この補助脚部21は本発明の利点を維持するためにしまわれていることが適切である。
【0027】
<第2の実施形態>
図4は、脚部14の他の実施形態2の説明図である。
【0028】
図4のように、脚部14の支持部12に該当する部分が2つに分かれていてもよい。
具体的には、図4のように、パイプ状の第1支持部112aと第2支持部112bとを有し、接地部13ボルトやビスで一体化することも可能である。
なお、パイプ状の第1支持部112aと第2支持部112bは、台部11と同じくボルトやビスなどで一体化することも可能である。
この図4のような2つの支持部12である必要がなく、十分な強度が作れれば、1つであればより、足を動かせる範囲は広がるのでそれに越したことはない。
もちろん、図1のように、接続辺部11dすべての部分から立ち下がる壁のような形状であってもよい。
これ以外にも、自由端辺部11a側に入ったユーザの足が一定の範囲自由に動かせるものであればそれでよい。
また、本発明のような構成であると、自由端辺部11aと左側辺部11bとの角部分、自由端辺部11aと右側辺部11cとの各部分も、ユーザが座ることができる。これにより、複数の人間が同時にこたつ1(テーブル)に入った時の脚部14のわずらわしさがない。
【0029】
<第3の実施形態>
図5は、脚部14の他の実施形態3の説明図である。
【0030】
図5のように、支持部12の形状は直角に降り曲がらなくてよい。
また、この図5でより表現したいことは、左側面支持部212b及び右側支持部212cがあることである。
本発明の重要なポイントの1つは、自由端辺部11aがわに支持部12がないことであるので。
必ずしも、接続辺部11c側のみに支持部12があるという必然性は必ずしもない。
図5のように、その長さL4がL2の長さの1/3以下であれば一定の機能を果たす。
このように左側面支持部212b及び右側支持部212cがあれば、補助各部21を回転させて機能させなくてもより台部11を水平に保持することが構造的に可能になる。
もちろん、この水平に保持することができるのであれば、この左側面支持部212及び右側支持部212cは薄くてよく、図1のように全くなくてもよい。
【0031】
図6は、テーブルの変形例の説明図である。
【0032】
本発明は、こたつ1にのみ適用されるものではない。
図6のように、ダイニングテーブル、机など台を有するものであればどのようなものにも適用できる。
【0033】
<第4の実施形態>
以上の例では、四角の台部11を想定していたが、必ずしも四角である必要はない。
四角以外に、丸形、楕円、5角形以上の多角形、それ以外の形状であっても、ユーザの足が自由になるという点で同じであるからである。
特に、丸や楕円(四角よりも多角形となることによって丸に近づく多角形も同様である)などでは、ユーザが四角などよりも任意に着席する可能性が高く、本発明の利点はより存在する。
この場合、自由端辺部11a、左側辺部11b、右側辺部11c及び接続辺部11dは存在しないので、少なくとも、辺の全周の1/3の長さ部分の範囲の下位位置にのみ脚部14が存在すれば足りる。もちろん、この1/3の長さはできるだけ短い範囲であることが望ましい。」
【0034】
<第5の実施形態>
図7は、テーブルの変形例2の説明図である。
図7のようにすることで、支持部12部分に台部11を保持(支持)するのに十分な強度を出すことができる。
また、支持部12に、本を建てる部分(マガジンラック)などをつけることによって、スペースを有効活用することもできる。
もちろん、このようなマガジンラック以外のその他の装飾性、機能性をこの支持部12に付加することも可能である。
また、図7のように、1本まだは2本以上の補助脚部21を設置することもできる。
この補助脚部21は、折り畳み収納式が好適である。
この構造においても、第4の実施形態のように、四角である必要はなく、丸、楕円、5角形以上であってもよい。
【0035】
<第6の実施形態>
さらに、台部11の高さを調整できるようにした方が、より使いやすくなる。
【0036】
<実施形態の構成及び効果>
こたつ1(テーブル)は、四角形状で使用時に水平となる台部11と、台部11を使用時かつ恒常的に維持するための脚部14と、を有し、台部14は、脚部14が接続される接続辺部11b、接続辺部11bとは反対の辺である自由端辺部11aと、接続辺部11dと自由端辺部11aとを接続する左側辺部11b及び右側辺部11cと、を有し、脚部14は、自由端辺部11aの下部位置から、左側辺部11b及び右側辺部11cの自由端辺部11aから少なくとも3/4の距離の下部位置側には位置しない。
このような構成を有することから、ユーザが利用する際に足が当たって脚部14が邪魔にならないテーブルを提供することが可能になる。
【0037】
好適には、自由端辺部11aの下部位置には、一時的に台部11を支えるための補助脚部21を有する。
このような構成を有することから、一時的に重いものを台部11に置くことが可能となる。
【0038】
好適には、脚部14は、床に接する接地部13を有し、接地部13の一部は、少なくとも、左側辺部11b及び右側辺部11c方向から見て自由端辺部11a側に少なくとも2/3以上の位置まで伸びている。
このような構成を有するので、転倒することがないように安定的に台部11を保持(支持することが)可能となる。
【0039】
台部13の下部位置に電気により発熱する発熱部15が配置され、台部11は、こたつ布団16を保持可能に形成されている。
このような構成を有することから、こたつ1を使用するユーザにより快適な使用を提供することができる。
【0040】
こたつ1(テーブル)テーブル1は、使用時に水平となる台部11と、台部11を使用時かつ恒常的に維持するための脚部14と、を有し、脚部14は、全周の1/3以下の辺の範囲の下部位置にのみ位置する。
このような構成を有することから、ユーザが利用する際に足が当たって脚部14が邪魔にならないテーブルを提供することが可能になる。
【0041】
本発明の、構造、材料、各部材の連結、などは、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更可能である。
材質も、金属、プラスチック、FRP、木材、コンクリート等を自由に選択することが可能である。
例えば、2つ以上の部材を1つにすることも可能であるし、逆に、1つの部材を2つ以上の別の部材から構成して接続することも可能である。
また、上記実施形態は、あくまでも、現在のところの最良の形態の1つにすぎない。
【0042】
<定義等>
本発明におけるテーブルは、水平な台部があるものであればどのようなものであってもよい。例えば、机などであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 こたつ
11 台部
11a 自由端辺部
11b 左側辺部
11c 右側辺部
11d 接続辺部
12 支持部
13 接地部
14 脚部
15 発熱部
16 こたつ布団
21 補助脚部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7