(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000892
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】超音波診断装置
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
A61B8/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099869
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】320011683
【氏名又は名称】富士フイルムヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】袖山 彩
(72)【発明者】
【氏名】田中 千鶴枝
(72)【発明者】
【氏名】丸山 美咲
(72)【発明者】
【氏名】池田 貞一郎
(72)【発明者】
【氏名】網野 和宏
(72)【発明者】
【氏名】久津 将則
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE04
4C601EE07
4C601EE22
4C601GB06
4C601HH21
4C601HH25
4C601HH38
4C601JB02
4C601JB03
4C601JB53
4C601JC06
(57)【要約】
【課題】高画質な超音波画像を形成し得るビームフォーミングパラメータを決定する。あるいは、本撮像パラメータの決定処理の演算量を低減する。
【解決手段】特性データ決定部34は、信号処理部18から受け取った、信号処理された受信フレームデータの信号特性、又は、画像形成部20から受け取った超音波画像の画像特性に基づいて、超音波画像の画質に関する複数の画質項目それぞれについての現在の項目値からの変化量を表す特性データを決定する。パラメータ決定部36は、特性データ決定部34が決定(又は修正)した特性データに基づいて、撮像パラメータを決定(変更)する。送信部14、受信部16、信号処理部18、及び画像形成部20は、変更後の撮像パラメータを用いて、受信フレームデータを取得し、受信フレームデータに対する信号処理を行い、受信フレームデータに基づいて超音波画像を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を送受信することにより得られた受信フレームデータの信号特性、又は、前記受信フレームデータに基づいて形成される超音波画像の画像特性に基づいて、超音波の送信ビームフォーミングに関する送信ビームフォーミングパラメータ、又は、超音波の受信ビームフォーミングに関する受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方を決定するパラメータ決定部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記送信ビームフォーミングパラメータには、超音波プローブが有する振動素子アレイのうちの超音波を送信する振動素子を示す送信開口、被検体に送信される超音波の送信焦点、前記送信開口に含まれる各前記振動素子から送信される超音波の振幅を示す送信アポダイゼーション、前記超音波プローブに供給される電気信号である送信信号の波形、前記送信開口に含まれる各前記振動素子からの超音波の送信タイミング、又は、被検体に送信される超音波の送信間隔、の少なくとも1つを決定するためのパラメータが含まれ、
前記受信ビームフォーミングパラメータには、超音波プローブが有する振動素子アレイのうちの被検体からの反射波を受信する振動子を示す受信開口、前記反射波の受信焦点、前記受信開口に含まれる各前記振動素子に付され各前記振動素子が受信した反射波の重みを示す受信アポダイゼーション、前記反射波の受信間隔、又は、開口合成処理における合成重み係数、の少なくとも1つを決定するためのパラメータが含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記受信フレームデータの信号特性、又は、前記受信フレームデータに基づいて形成される超音波画像の画像特性に基づいて、超音波画像の画質に関する複数の画質項目それぞれについての変化量を表す特性データを決定する特性データ決定部、
をさらに備え、
前記パラメータ決定部は、決定された前記特性データに基づいて、前記送信ビームフォーミングパラメータ又は前記受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方を決定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
超音波を送受信することにより得られた受信フレームデータの信号特性、又は、前記受信フレームデータに基づいて形成される超音波画像の画像特性に基づいて、超音波画像の画質に関する複数の画質項目それぞれについての変化量を表す特性データを決定する特性データ決定部と、
決定された前記特性データに基づいて、超音波の送受信から超音波画像の形成までの処理に関する撮像パラメータを決定するパラメータ決定部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
前記撮像パラメータには、超音波の送信ビームフォーミングに関する送信ビームフォーミングパラメータ、超音波の受信ビームフォーミングに関する受信ビームフォーミングパラメータ、受信フレームデータに対する信号処理に関する信号処理パラメータ、又は、超音波画像の形成処理に関する画像形成処理パラメータの少なくとも1つが含まれる、
ことを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記パラメータ決定部は、前記特性データと前記撮像パラメータの変化量を示す情報との複数の組み合わせが記憶された撮像パラメータデータベースを参照し、前記撮像パラメータデータベースにおいて、前記特性データと同一又は類似する特性データに関連付けられた撮像パラメータの変化量を示す情報に基づいて前記撮像パラメータを決定する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記パラメータ決定部は、前記複数の画質項目のうちの注目画質項目を最適化する最適化処理によって前記撮像パラメータを決定する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記パラメータ決定部は、前記複数の画質項目のうち前記注目画質項目以外の画質項目に関する制約条件を課した前記最適化処理によって前記撮像パラメータを決定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記受信フレームデータは、振動素子が2次元配列された2次元超音波プローブで得られたボリュームデータである、
ことを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、超音波診断装置を開示する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、超音波プローブ上に配置された複数の振動素子から、送信ビームフォーミングにより生成された超音波ビームを被検体に送信し、被検体での伝搬過程で生じる反射波を複数の振動素子により受信して受信信号に変換する。その後、振動素子毎に得られた受信信号に所定の遅延値を与えつつ整相加算処理を行う。この処理を、送信位置を移動(走査)させながら繰り返し、撮像領域内の整相信号である受信フレームデータを得る(受信ビームフォーミング)。このように取得された受信フレームデータに対して、帯域整形などの受信フィルタ処理や検波処理を含む信号処理、あるいは、画像形成処理などが施されて超音波画像が形成される。
【0003】
超音波画像を形成するまでの間の各処理には、種々の撮像パラメータが関与する。撮像パラメータの一部は、医師などのユーザによって設定可能なものである。撮像パラメータには、例えば、超音波の送信ビームフォーミングに関する送信ビームフォーミングパラメータ、超音波の受信ビームフォーミングに関する受信ビームフォーミングパラメータ、受信フレームデータに対する信号処理に関する信号処理パラメータ、あるいは、超音波画像の形成処理に関する画像形成処理パラメータなどが含まれる。
【0004】
上記各種パラメータは、形成される超音波画像の分解能やコントラストなどの画質に大きく影響する。したがって、高画質な超音波画像を得るためには、これらのパラメータを適切に設定することが望ましい。しかし、これらのパラメータの最適値は、撮像対象や被検体の生体特性などに応じて異なる得るため、特に、経験の浅いユーザにとっては、適切なパラメータを設定することが困難となることがある。
【0005】
上記を鑑み、超音波画像の画質向上を目的とした、パラメータの自動調整機能が提案されている。例えば、特許文献1には、被検体内における超音波の減衰に起因する超音波画像の画質劣化の抑制のために、所定の深度の受信信号の解析により得られる超音波ビームの深部到達度に基づいて、送信周波数および受信フィルタに関するパラメータを設定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された技術では、送信周波数および受信フィルタに関する適応的な設定方法が開示されている。しかしながら、特許文献1には、撮像パラメータのうちの限定的な部分を設定する方法のみ開示され、その他の撮像パラメータ、特に、送信ビームフォーミングパラメータ及び受信ビームフォーミングパラメータ(本明細書ではこれらを包括して単に「ビームフォーミングパラメータ」と記載する場合がある)を適切に設定する方法は示されていない。なお、送信周波数は、単に送信超音波の周波数であり、これは、超音波ビームを形成する送信ビームフォーミングに関するパラメータではない。また、超音波画像は、超音波ビームの送信タイミングに対してリアルタイムに形成(及び表示)されることが望まれる場合が多く、撮像パラメータの決定処理の処理時間を短縮すべく、撮像パラメータの決定処理の演算量を低減することも望まれる。
【0008】
本明細書で開示される超音波診断装置の目的は、高画質な超音波画像を形成し得るビームフォーミングパラメータを決定することにある。あるいは、本明細書で開示される超音波診断装置の目的は、撮像パラメータの決定処理の演算量を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で開示される超音波診断装置は、超音波を送受信することにより得られた受信フレームデータの信号特性、又は、前記受信フレームデータに基づいて形成される超音波画像の画像特性に基づいて、超音波の送信ビームフォーミングに関する送信ビームフォーミングパラメータ、又は、超音波の受信ビームフォーミングに関する受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方を決定するパラメータ決定部と、を備えることを特徴とする。
また、前記送信ビームフォーミングパラメータには、超音波プローブが有する振動素子アレイのうちの超音波を送信する振動素子を示す送信開口、被検体に送信される超音波の送信焦点、前記送信開口に含まれる各前記振動素子から送信される超音波の振幅を示す送信アポダイゼーション、前記超音波プローブに供給される電気信号である送信信号の波形、前記送信開口に含まれる各前記振動素子からの超音波の送信タイミング、又は、被検体に送信される超音波の送信間隔、の少なくとも1つを決定するためのパラメータが含まれ、前記受信ビームフォーミングパラメータには、超音波プローブが有する振動素子アレイのうちの被検体からの反射波を受信する振動子を示す受信開口、前記反射波の受信焦点、前記受信開口に含まれる各前記振動素子に付され各前記振動素子が受信した反射波の重みを示す受信アポダイゼーション、前記反射波の受信間隔、又は、開口合成処理における合成重み係数、の少なくとも1つを決定するためのパラメータが含まれるとよい。
【0010】
当該構成によれば、受信フレームデータの信号特性又は超音波画像の画像特性に基づいて、送信ビームフォーミングパラメータ又は受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方が決定(換言すれば自動調整)される。したがって、パラメータ決定部が決定した送信ビームフォーミングパラメータ又は受信ビームフォーミングパラメータを用いて超音波画像を形成することで、変更前の送信ビームフォーミングパラメータ又は受信ビームフォーミングパラメータを用いて形成された超音波画像に比して、高画質な超音波画像を形成することができる。
【0011】
前記受信フレームデータの信号特性、又は、前記受信フレームデータに基づいて形成される超音波画像の画像特性に基づいて、超音波画像の画質に関する複数の画質項目それぞれについての変化量を表す特性データを決定する特性データ決定部、をさらに備え、前記パラメータ決定部は、決定された前記特性データに基づいて、前記送信ビームフォーミングパラメータ又は前記受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方を決定するとよい。
【0012】
当該構成によれば、パラメータ決定部は、特性データが示す各画質項目の変化量を指標として送信ビームフォーミングパラメータ又は受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方を決定する処理を行うようにすることで、送信ビームフォーミングパラメータ又は受信ビームフォーミングパラメータの少なくとも一方の決定処理の演算量を低減することができる。
【0013】
本明細書で開示される超音波診断装置は、超音波を送受信することにより得られた受信フレームデータの信号特性、又は、前記受信フレームデータに基づいて形成される超音波画像の画像特性に基づいて、超音波画像の画質に関する複数の画質項目それぞれについての変化量を表す特性データを決定する特性データ決定部と、決定された前記特性データに基づいて、超音波の送受信から超音波画像の形成までの処理に関する撮像パラメータを決定するパラメータ決定部と、を備えることを特徴とする。
また、前記撮像パラメータには、超音波の送信ビームフォーミングに関する送信ビームフォーミングパラメータ、超音波の受信ビームフォーミングに関する受信ビームフォーミングパラメータ、受信フレームデータに対する信号処理に関する信号処理パラメータ、又は、超音波画像の形成処理に関する画像形成処理パラメータの少なくとも1つが含まれるとよい。
【0014】
当該構成によれば、受信フレームデータの信号特性又は超音波画像の画像特性に基づいて、撮像パラメータが決定(換言すれば自動調整)される。したがって、パラメータ決定部が決定した撮像パラメータを用いて超音波画像を形成することで、変更前の撮像パラメータを用いて形成された超音波画像に比して、高画質な超音波画像を形成することができる。それと共に、当該構成によれば、特性データが示す各画質項目の変化量を指標として撮像パラメータを決定する処理を行うようにすることで、撮像パラメータの決定処理の演算量を低減することができる。
【0015】
前記パラメータ決定部は、前記特性データと前記撮像パラメータの変化量を示す情報との複数の組み合わせが記憶された撮像パラメータデータベースを参照し、前記撮像パラメータデータベースにおいて、前記特性データと同一又は類似する特性データに関連付けられた撮像パラメータの変化量を示す情報に基づいて前記撮像パラメータを決定するとよい。
【0016】
当該構成によれば、撮像パラメータデータベースを参照して撮像パラメータを決定することで、撮像パラメータの決定処理の演算量をより低減することができる。
【0017】
前記パラメータ決定部は、前記複数の画質項目のうちの注目画質項目を最適化する最適化処理によって前記撮像パラメータを決定するとよい。
【0018】
当該構成によれば、撮像パラメータデータベースを予め用意しておく必要なく、撮像パラメータの決定処理を行うことができる。
【0019】
前記パラメータ決定部は、前記複数の画質項目のうち前記注目画質項目以外の画質項目に関する制約条件を課した前記最適化処理によって前記撮像パラメータを決定するとよい。
【0020】
当該構成によれば、注目画質項目以外の画質項目の劣化を抑制しつつ、注目画質項目が最適化された撮像パラメータを決定することができる。
【0021】
前記受信フレームデータは、振動素子が2次元配列された2次元超音波プローブで得られたボリュームデータであるとよい。
【0022】
当該構成によれば、撮像パラメータの決定処理の演算量が特に大きくなる、受信フレームデータがボリュームデータである場合に、撮像パラメータの決定処理の演算量を低減することができる。
【発明の効果】
【0023】
本明細書で開示される超音波診断装置によれば、高画質な超音波画像を形成し得るビームフォーミングパラメータを決定することができる。あるいは、本明細書で開示される超音波診断装置によれば、撮像パラメータの決定処理の演算量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施形態に係る超音波診断装置の構成概略図である。
【
図2A】特定特性データの第1の例を示す図である。
【
図2B】特定特性データの第2の例を示す図である。
【
図2C】特定特性データの第3の例を示す図である。
【
図3】方位方向と深度方向における超音波ビームの信号強度の分布を示す図である。
【
図4】所定深度における方位方向に対する超音波ビームの信号強度の分布を示す図である。
【
図5】送信ビームフォーミングパラメータの変更に応じて、超音波ビームのS/N比が改善された様子を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る超音波診断装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本実施形態に係る超音波診断装置10の構成概略図である。超音波診断装置10は、病院などの医療機関に設置され、超音波検査時に使用される医用装置である。
【0026】
超音波診断装置10は、Bモードを含む複数の動作モードで動作可能となっている。Bモードとは、超音波ビーム(送信ビーム)が走査されて得られた受信フレームデータに基づいて、走査面からの反射波の振幅強度が輝度に変換された超音波画像(Bモード画像)を生成して表示するモードである。
【0027】
超音波プローブであるプローブ12は、超音波ビームの送信及び反射波の受信を行うデバイスである。具体的には、プローブ12は、被検体の体表に当接され、被検体に向けて超音波ビームを送信し、被検体内の組織において反射した反射波を受信する。プローブ12内には、複数の振動素子からなる振動素子アレイが設けられている。振動素子アレイに含まれる各振動素子には、後述の送信部14から電気信号である送信信号が供給され、これにより、超音波ビーム(送信ビーム)が生成される。本明細書では、送信信号に基づいて超音波ビームを生成する処理を送信ビームフォーミングと呼ぶ。また、振動素子アレイに含まれる各振動素子は、被検体からの反射波を受信し、反射波を電気信号である受信信号に変換して後述の受信部16に送信する。
【0028】
プローブ12は、振動子アレイが1次元に配列された複数の振動素子から構成される1次元超音波プローブであってもよいし、振動子アレイが2次元に配列された複数の振動素子から構成される2次元超音波プローブであってもよい。
【0029】
送信部14は、超音波の送信時において、複数の送信信号をプローブ12(詳しくは振動素子アレイ)に対して並列的に供給する。これにより、送信ビームフォーミングが行われ、プローブ12から超音波ビームが送信される。
【0030】
送信部14は、送信ビームフォーミングパラメータに基づいて、プローブ12へ供給する複数の送信信号を生成する。送信ビームフォーミングパラメータは、プローブ12が有する振動素子アレイのうちの超音波を送信する振動素子を示す送信開口、被検体に送信される超音波の送信焦点、送信開口に含まれる各振動素子から送信される超音波の振幅を示す送信アポダイゼーション、送信信号の波形、送信開口に含まれる各振動素子からの超音波の送信タイミング、又は、被検体に送信される超音波の送信間隔、の少なくとも1つを決定するためのパラメータを含む。
【0031】
送信部14が参照する送信ビームフォーミングパラメータは、超音波診断装置10において予め定められていて(デフォルト値であって)よい。また、送信部14が参照する送信ビームフォーミングパラメータは、後述の入力インターフェース26から入力された、医師などのユーザからの指示に基づいて決定されたものであってもよい。また、本実施形態では、送信部14が参照する送信ビームフォーミングパラメータは、後述のパラメータ決定部36が決定したものであってもよい。
【0032】
受信部16は、反射波の受信時において、プローブ12(詳しくは振動素子アレイ)からの複数の受信信号を並列的に受け取る。受信部16では、複数の受信信号に対する種々の処理が実施され、これにより受信フレームデータが生成される。本明細書では、複数の受信信号に基づいて受信フレームデータを生成する処理を受信ビームフォーミングと呼ぶ。
【0033】
受信部16は、受信ビームフォーミングパラメータに基づいて、受信ビームフォーミングを行う。受信ビームフォーミングパラメータは、プローブ12が有する振動素子アレイのうちの被検体からの反射波を受信する振動子を示す受信開口、反射波の受信焦点、受信開口に含まれる各振動素子に付され各振動素子が受信した反射波の重みを示す受信アポダイゼーション、反射波の受信間隔、又は、開口合成処理における合成重み係数、の少なくとも1つを決定するためのパラメータを含む。
【0034】
受信部16が参照する受信ビームフォーミングパラメータは、超音波診断装置10において予め定められていて(デフォルト値であって)よい。また、受信部16が参照する受信ビームフォーミングパラメータは、後述の入力インターフェース26から入力されたユーザ指示に基づいて決定されたものであってもよい。また、本実施形態では、受信部16が参照する受信ビームフォーミングパラメータは、後述のパラメータ決定部36が決定したものであってもよい。
【0035】
信号処理部18は、受信部16からの受信フレームデータに対して、フィルタ処理、ゲイン補正処理を含む各種信号処理を行う。信号処理部18は、受信フレームデータに対する信号処理に関する信号処理パラメータに基づいて、各種信号処理を行う。信号処理パラメータには、例えば、フィルタ処理に用いられるフィルタ(例えばバンドパスフィルタ)の係数や、ゲイン補正処理時に参照されるゲイン係数などが含まれる。
【0036】
信号処理部18が参照する信号処理パラメータは、超音波診断装置10において予め定められていて(デフォルト値であって)よい。また、信号処理部18が参照する信号処理パラメータは、後述の入力インターフェース26から入力されたユーザ指示に基づいて決定されたものであってもよい。また、本実施形態では、信号処理部18が参照する信号処理パラメータは、後述のパラメータ決定部36が決定したものであってもよい。
【0037】
画像形成部20は、デジタルスキャンコンバータなどにより構成され、信号処理部18からの受信フレームデータに基づいて超音波画像(本実施形態ではBモード画像)を形成する画像形成処理を実行する。画像形成処理においては、超音波画像の形成処理に関する画像形成処理パラメータに基づいて、例えば、ゲイン補正処理、ノイズ除去処理、あるいはエッジ強調処理などの各種画像処理が行われる。画像形成処理パラメータには、例えば、ゲイン補正処理時に参照されるゲイン係数、並びに、ノイズ除去処理及びエッジ強調処理に関するパラメータなどが含まれる。
【0038】
画像形成部20が参照する画像形成処理パラメータは、超音波診断装置10において予め定められていて(デフォルト値であって)よい。また、画像形成部20が参照する画像形成処理パラメータは、後述の入力インターフェース26から入力されたユーザ指示に基づいて決定されたものであってもよい。また、本実施形態では、画像形成部20が参照する画像形成処理パラメータは、後述のパラメータ決定部36が決定したものであってもよい。
【0039】
表示制御部22は、画像形成部20で生成された超音波画像を、例えば液晶パネルなどにより構成されるディスプレイ24に表示させる。
【0040】
入力インターフェース26は、例えばボタン、トラックボール、あるいはタッチパネルなどから構成される。入力インターフェース26は、ユーザの指示を超音波診断装置10に入力するためのものである。
【0041】
メモリ28は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC(embedded Multi Media Card)、ROM(Read Only Memory)あるいはRAM(Random Access Memory)などを含んで構成される。メモリ28には、超音波診断装置10の各部を動作させるための超音波診断プログラムが記憶される。なお、超音波診断プログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ又はCD-ROMなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体に格納することもできる。超音波診断装置10は、そのような記憶媒体から超音波診断プログラムを読み取って実行することができる。また、
図1に示される通り、メモリ28には撮像パラメータDB(Data Base)30が記憶される。撮像パラメータDB30については後述する。
【0042】
制御部32は、汎用的なプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit)など)、及び、専用のプロセッサ(例えばGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、あるいは、プログラマブル論理デバイスなど)の少なくとも1つを含んで構成される。制御部32としては、1つの処理装置によるものではなく、物理的に離れた位置に存在する複数の処理装置の協働により構成されるものであってもよい。制御部32は、メモリ28に記憶された超音波診断プログラムに従って、超音波診断装置10の各部を制御する。
【0043】
超音波診断装置10においては、信号処理部18によって信号処理された受信フレームデータの信号特性、又は、画像形成部20により形成された超音波画像の画像特性に基づいて、撮像パラメータを自動調整可能となっている。撮像パラメータには、送信部14が参照する送信ビームフォーミングパラメータ、受信部16が参照する受信ビームフォーミングパラメータ、信号処理部18が参照する信号処理パラメータ、及び、画像形成部20が参照する画像形成処理パラメータの少なくとも1つが含まれる。以下、特性データ決定部34及びパラメータ決定部36の詳細と共に、撮像パラメータの自動調整処理について説明する。
【0044】
なお、送信部14、受信部16、信号処理部18、画像形成部20、表示制御部22、特性データ決定部34、及び、パラメータ決定部36の各部は、1又は複数のプロセッサ、チップ、電気回路などによって構成されている。これらの各部がハードウェアとソフトウエアとの協働により実現されてもよい。
【0045】
特性データ決定部34は、信号処理部18から受け取った、信号処理された受信フレームデータの信号特性、又は、画像形成部20から受け取った超音波画像の画像特性に基づいて、超音波画像の画質に関する複数の画質項目それぞれについての現在の項目値からの変化量を表す特性データを決定する。
【0046】
図2A~
図2Cは、特定特性データの例を示す図である。ここでは、撮像データのうちの送信ビームフォーミングパラメータを調整する場合を例に説明する。この例では、特性データは、複数の画質項目として、「分解能(方位分解能)」、「S/N比」、及び、「感度」を有している。なお、特性データが有する複数の画質項目はこれらに限られるものではない。
図2A~
図2Cは、複数の画質項目それぞれについての項目値が三角形のレーダーチャートの形で表されている。
【0047】
特性データを説明する前に、画質項目である、「分解能(方位分解能)」、「S/N比」、及び、「感度」について説明する。
図3は、方位方向X(超音波ビームの走査方向)と深度方向Zにおける超音波ビームの信号強度の分布を示す図であり、
図4は、所定深度(
図3のAで示される深度)における方位方向Xに対する超音波ビームの信号強度の分布を示す図である。
【0048】
図4を参照し、感度は、方位方向Xにおける信号強度のピーク値P
maxに基づいて決定される。分解能は、信号強度のピーク値P
maxを構成する山(メインローブ)の幅(例えば半値幅)Wに基づいて決定される。S/N比は、メインローブの信号成分E
Sとサイドローブの信号成分E
Nとの比に基づいて決定される。
【0049】
図2A~
図2Cの上側のレーダーチャートにおいては、現在の撮影パラメータにおける各画質項目の項目値が基準値として示されている。
図2A~
図2Cの下側のレーダーチャートにおいては、変化後の各画質項目の項目値が示され、また、各画質項目の基準値(現在の項目値)が破線で示されている。
図2A~
図2Cの下側のレーダーチャートが、各画質項目についての現在の項目値からの変化量を示す特性データである。
【0050】
図2Aの例では、例えば、受信フレームデータの信号特性、又は、超音波画像の画像特性が、超音波の通りが悪く深部感度が低いという特性を示していたため、特性データ決定部34は、当該特性に応じて、感度を上げるような特性データを決定している。なお、
図2Aの例では、特性データが分解能を下げることを示しているが、必ずしも分解能は下げる必要はない。
【0051】
図2Bの例では、例えば、受信フレームデータの信号特性、又は、超音波画像の画像特性が、深部まで十分な感度で描出されているという特性を示していたため、特性データ決定部34は、当該特性に応じて、分解能を上げるような特性データを決定している。なお、
図2Bの例では、特性データが感度を下げることを示しているが、必ずしも感度は下げる必要はない。
【0052】
図2Cの例では、例えば、受信フレームデータの信号特性、又は、超音波画像の画像特性が、ノイズがかなり多いという特性を示していたため、特性データ決定部34は、当該特性に応じて、S/N比を上げるような特性データを決定している。なお、
図2Cの例では、特性データが分解能を下げることを示しているが、必ずしも分解能は下げる必要はない。
【0053】
上述のように、特性データ決定部34は、受信フレームデータの信号特性、又は、超音波画像の画像特性に基づいて特性データを自動的に決定するのであるが、特性データ決定部34は、決定した特性データをユーザに提示して、ユーザからの指示に基づいて決定した特定データを修正するようにしてもよい。
【0054】
パラメータ決定部36は、特性データ決定部34が決定(又は修正)した特性データに基づいて、撮像パラメータを決定(変更)する。
図2A~
図2Cの例であ、調整対象のパラメータは送信ビームフォーミングパラメータではあるが、上述のように、撮像パラメータには、送信ビームフォーミングパラメータ、受信ビームフォーミングパラメータ、信号処理パラメータ、及び、画像形成処理パラメータの少なくとも1つが含まれるため、パラメータ決定部36は、これらのパラメータの少なくとも1つを決定する。
【0055】
例えば、特性データ決定部34が決定した特性データが感度を上げるようなもの(例えば
図2Aで示したもの)である場合、パラメータ決定部36は、感度が上がるように、撮像パラメータを調整する。ここで、送信ビームパラメータとしては、複数のパラメータか構成され得、各パラメータが複数の画質項目に影響を及ぼす場合もある。また、特性データが有する画質項目によっては、撮像パラメータに含まれる複数のパラメータ種別(送信ビームフォーミングパラメータ、受信ビームフォーミングパラメータ、信号処理パラメータ、及び、画像形成処理パラメータ)が有する複数のパラメータが影響する場合も有り得る。したがって、パラメータ決定部36は、以下のような方法にて、撮像パラメータを決定する。
【0056】
撮像パラメータを決定する第1の方法は、メモリ28に記憶された撮像パラメータDB30をLUT(Look Up Table)として参照する方法である。撮像パラメータDB30には、特性データ(上述のように、複数の画質項目それぞれについての現在の項目値からの変化量を表すもの)と、撮像パラメータ(に含まれる各パラメータ)の変化量を示す情報との複数の組み合わせが記憶されている。撮像パラメータDB30は、例えば超音波診断装置10の製造者や管理者などによって予め作成されてメモリ28に記憶される。パラメータ決定部36は、特性データ決定部34が決定した特定データをキーとして撮像パラメータDB30を検索し、当該特定データ(又はそれに類似する特定データ)に関連付けられている撮像パラメータの変化量を特定する。そして、現在の撮像パラメータに特定した変化量を適用することで、調整後の撮像パラメータを得る。
【0057】
撮像パラメータを決定する第2の方法は、撮像パラメータを変数とした、複数の画質項目のうちの注目画質項目に関する目的関数を生成し当該目的関数を最適化する最適化処理によって、特定データが示すように注目画質項目を増やす(又は減らす)撮像パラメータを決定する方法である。当該方法によれば、撮像パラメータDB30を予め用意しておく必要がない。例えば、注目画質項目をS/N比とし、S/N比を最小化するように送信ビームフォーミングパラメータに含まれる複数のパラメータを最適化する場合を例に説明する。
【0058】
ここでの目的関数は、
【数1】
となる。式1において、pは送信ビームフォーミングパラメータに含まれる複数のパラメータから成るパラメータベクトルp=(p
1、p
2、・・・、p
n)を表し、E
Nはサイドローブの信号成分を表し、E
Sはメインローブの信号成分を表す(
図4参照)。パラメータ決定部36は、この目的関数を最小化するようなパラメータベクトルpを探索する。
【0059】
まず、パラメータ決定部36は、以下の式2で表される、f(p)の勾配ベクトル∇f(p)を演算する。
【数2】
∇f(p)は、パラメータベクトルpを微量変化させたときにf(p)の変化量が最大となる方向を意味する。したがって、パラメータ決定部36は、演算した勾配ベクトル∇f(p)が示す方向とは反対方向、すなわち、-∇f(x)の方向にパラメータベクトルpの各成分を所定量(微量)変化させる。ここでの変化量は、予め定められていてよい。
【0060】
パラメータ決定部36は、変化後のパラメータベクトルpについて、再度上記式(2)によって勾配ベクトル∇f(p)を演算し、-∇f(x)の方向にパラメータベクトルpの各成分を再度所定量変化させる。
【0061】
このような処理を繰り返していって、パラメータベクトルpを探索していき、f(p)が十分に小さいと判断された場合、例えば、勾配ベクトル∇f(x)の大きさが所定値未満となった場合のパラメータベクトルpを調整後の送信ビームフォーミングパラメータとする。
【0062】
上述のように、目的関数を最小化することで撮像パラメータを決定する場合、注目画質項目が最適化されても、他の画質項目の値が望まれないものとなってしまう場合がある。上述の例で言えば、S/N比を最小化した結果、分解能又は感度がかなり下がってしまうことは適切ではない。
【0063】
したがって、パラメータ決定部36は、注目画質項目に関する目的関数において、複数の画質項目のうち注目画質項目以外の画質項目に関する制約条件を課した上で、当該目的関数を最小化することで撮像パラメータを決定するとよい。例えば、式1が目的関数である場合、
分解能についての制約条件:撮像範囲内の分解能の平均値>現在値×W1
感度についての制約条件:撮像範囲内の感度の平均値>現在値×W2
との制約条件を付すとよい。ここで、W1及びW2は重みであり、ユーザなどによって予め定められていてよい。
【0064】
上記制約条件によれば、注目画質項目を最適化するに当たり、注目画質項目以外の画質項目が所定値(詳しくは現在値×重み)以下となることを抑制することができる。制約条件を課した上での目的関数を最小化するための手法としては、例えば、逐次2次計画法、内点法、拡張ラグランジュ関数法などを用いることができる。
【0065】
上述のように、本実施形態では、特性データ決定部34が特性データを決定し、パラメータ決定部36は、特性データに基づいて撮像パラメータを決定している。しかしながら、パラメータ決定部36は、受信フレームデータの信号特性又は超音波画像の画像特性に基づいて、撮像パラメータ(特に送信ビームフォーミングパラメータ又は受信ビームフォーミングパラメータ)を直接決定することもできる。ただし、この場合、受信フレームデータの信号特性又は超音波画像の画像特性としては、膨大な数の特性項目に対する特性値を有し得るところ、特性データのような、最適化の指標無くして撮像パラメータを最適化しようとすると、その演算量が大きくなってしまう場合がある。特に、プローブ12が2次元超音波プローブであり、受信フレームデータがボリュームデータである場合には、特に演算量が大きくなってしまう。
【0066】
したがって、特性データ決定部34が特性データを決定し、パラメータ決定部36は、特性データに基づいて撮像パラメータを決定するのが望ましい。すなわち、特性データを利用することで、撮像パラメータを決定するための演算量を低減することができるという効果を奏する。
【0067】
パラメータ決定部36は、決定(変更)した撮像パラメータを、送信部14、受信部16、信号処理部18、又は、画像形成部20の各部に送信する。変更された撮像パラメータを受けた上記各部は、変更後の撮像パラメータを用いて処理を行う。これにより、変更前の撮像パラメータを用いた場合に比して、高画質な超音波画像を形成し得る。
【0068】
図5は、
図4同様、所定深度における方位方向Xに対する超音波ビームの信号強度の分布を示す図である。
図5においては、破線が、変更前の送信ビームフォーミングパラメータを用いて送信ビームフォーミングをしたときの超音波ビーム信号強度の分布を示し、実線が、変更後の送信ビームフォーミングパラメータを用いて送信ビームフォーミングをしたときの超音波ビーム信号強度の分布を示す。
図5に示すように、送信ビームフォーミングパラメータの変更に応じて、超音波ビームのS/N比が改善されている。
【0069】
以下、
図6に示すフローチャートに従って、本実施形態に係る超音波診断装置10の処理の流れを説明する。
【0070】
ステップS10において、送信部14は、現在の送信ビームフォーミングパラメータに基づく送信信号をプローブ12に送信する。これにより、プローブ12により送信ビームフォーミングが行われ、超音波ビームが被検体に送信される。そして、プローブ12は、被検体からの反射波を受信し、受信信号を受信部16へ送信する。受信部16は、現在の受信ビームフォーミングパラメータに基づく受信ビームフォーミングを行い、受信フレーム信号を生成する。
【0071】
ステップS12において、信号処理部18は、現在の信号処理パラメータに基づく信号処理を行う。また、画像形成部20は、現在の画像形成パラメータに基づく画像形成処理を行って超音波画像を形成する。
【0072】
ステップS14において、特性データ決定部34は、信号処理後の受信フレームデータの信号特性、又は、超音波画像の画像特性を解析する。
【0073】
ステップS16において、特性データ決定部34は、ステップS14における解析結果に基づいて、特性データ(
図2A~
図2C参照)を決定する。
【0074】
ステップS18において、パラメータ決定部36は、ステップS16で決定された特性データに基づいて、LUTを用いた方法又は目的関数を最適化する方法などによって、変更後の撮像パラメータを決定する。
【0075】
ステップS20において、パラメータ決定部36は、ステップS18で決定した変更後の撮像パラメータを、送信部14、受信部16、信号処理部18、又は画像形成部20の少なくとも1つに送信する。
【0076】
ステップS22において、送信部14、受信部16、信号処理部18、及び画像形成部20は、変更後の撮像パラメータを用いて、受信フレームデータを取得し、受信フレームデータに対する信号処理を行い、受信フレームデータに基づいて超音波画像を生成する。
【0077】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
10 超音波診断装置、12 プローブ、14 送信部、16 受信部、18 信号処理部、20 画像生成部、22 表示制御部、24 ディスプレイ、26 入力インターフェース、28 メモリ、30 撮像パラメータDB、32 制御部、34 特性データ決定部、36 パラメータ決定部。