IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 厚木プラスチック株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-蓋付容器 図1
  • 特開-蓋付容器 図2
  • 特開-蓋付容器 図3
  • 特開-蓋付容器 図4
  • 特開-蓋付容器 図5
  • 特開-蓋付容器 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089202
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】蓋付容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/34 20060101AFI20240626BHJP
【FI】
B65D81/34 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204410
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】591007295
【氏名又は名称】株式会社アプリス
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】田邉 敦士
(72)【発明者】
【氏名】三堂地 広晶
【テーマコード(参考)】
3E013
【Fターム(参考)】
3E013BA24
3E013BB01
3E013BB11
3E013BC01
3E013BC04
3E013BE01
3E013BF04
(57)【要約】
【課題】電子レンジで加熱したときに容器本体から漏れ出す蒸気や加熱空気を抑制する蓋付容器を提供する。
【解決手段】蓋付容器1は、一端有底及び他端開口の容器本体2と、容器本体2上に載せられる蓋体3とを備える。容器本体2は、端部に環状の容器側フランジ部24を有する。蓋体3は、容器側フランジ部24上に載り、当該蓋体3の最外縁が、容器側フランジ部24の最外縁までと同径、又は容器側フランジ部24の最外縁より小径である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端有底及び他端開口の容器本体と、
前記容器本体上に載せられる蓋体と、
を備え、
前記容器本体は、端部に環状の容器側フランジ部を有し、
前記蓋体は、前記容器側フランジ部上に載り、当該蓋体の最外縁が、前記容器側フランジ部の最外縁までと同径、又は前記容器側フランジ部の最外縁より小径であること、
を特徴とする蓋付容器。
【請求項2】
前記蓋体は、前記容器側フランジ部の少なくとも側方下部又は側方全部を前記蓋体から露出させること、
を特徴とする請求項1記載の蓋付容器。
【請求項3】
前記蓋体は、最外周に、前記容器側フランジ部に接触する蓋側フランジ部を有し、
前記蓋側フランジ部は、前記容器側フランジ部上に載り、当該蓋側フランジ部の最外縁が、前記容器側フランジ部の最外縁までと同径、又は前記容器側フランジ部の最外縁より小径であること、
を特徴とする請求項1記載の蓋付容器。
【請求項4】
前記蓋側フランジ部は、前記容器側フランジ部の少なくとも側方下部又は側方全部を前記蓋体から露出させること、
を特徴とする請求項3記載の蓋付容器。
【請求項5】
前記蓋体は、前記容器本体の内側に嵌る内嵌合部を有すること、
を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の蓋付容器。
【請求項6】
前記蓋付容器の全周囲を覆うシュリンクフィルムを備え、
前記シュリンクフィルムは、前記蓋体の最外縁及び前記容器側フランジ部に付着すること、
を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の蓋付容器。
【請求項7】
前記蓋体は、全周のうちの15%以下の範囲に収まり、前記容器側フランジ部よりも外方へ2mm以下の範囲で延出するタブを有すること、
を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の蓋付容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品又は飲料が収容され、飲食前に電子レンジで加熱される蓋付容器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子レンジで加熱されることを予定する食品又は飲料等の飲食物が、コンビニエンスストア等で陳列及び販売されている。これら飲食物は、電子レンジによる加熱対応の使い捨ての蓋付容器に収容され、蓋付容器から取り出さずに電子レンジに収容及び加熱される。
【0003】
蓋付容器は、一端開口の容器本体と蓋体とを備えている。容器本体に飲食物が収容される。蓋体は、容器本体の開口を閉じる。一般的に、蓋体は容器本体に外嵌合させる(例えば、特許文献1及び2参照)。また、この蓋付容器は、密閉性を向上させて飲食物の品質変化を抑制するため、更にポリエチレン等のシュリンクフィルムにより梱包される(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
即ち、図6に示すように、容器本体2は、開口を囲む上端部に容器外側へ拡がった容器側フランジ部24を有する。容器本体2はプラスチック製又は紙製であり、開口を囲む上端部が外方へ延長され、又は開口を囲む上端部が外側へカールすることにより、容器側フランジ部24は形成されている。
【0005】
外嵌合式の蓋付容器では、容器本体2よりも蓋体130が大径である。蓋体130は、最外周に外嵌合部110を有している。外嵌合部110は、水平面111と周壁112とが一続きに繋がって成る。水平面111は、容器本体2の容器側フランジ部24に対して上方から接触する。周壁112は、水平面111の外周から続いて延設され、水平面111よりも下方へ拡がる。周壁112は、容器本体2の容器側フランジ部24の下端よりも更に下方に延長され、容器側フランジ部24の側方26全域に覆い被さる。
【0006】
シュリンクフィルム4は、例えばピローシュリンク包装法等を用いて蓋付容器にフィットさせる。ピローシュリンク包装法では、蓋付容器をフィルムで筒状に覆い、シール線を合掌ヒートシールし、続いてフィルムの開放端をヒートシールして袋状とし、シュリンクトンネル内でフィルムを加熱させる。これにより、シュリンクフィルム4は、張りが出た状態で蓋付容器の全周囲に密着する。尚、図6では、説明の都合上、シュリンクフィルム4の厚みを強調してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2022-71135号公報
【特許文献2】特開2021-155053号公報
【特許文献3】特開2009-096130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
外嵌合式の蓋付容器では、容器本体2の容器側フランジ部24よりも蓋体130の外嵌合部110が下方に垂れ下がり、外嵌合部110に容器本体2に当接していない領域が生じる。外嵌合部110の周壁112のうち、容器側フランジ部24の側方25から離れた下端域113は、容器本体2に当接していないため、外力によって変動可能となっている。
【0009】
シュリンクフィルム4で包装するために、フィルムを加熱により収縮させる際、シュリンクフィルム4のテンションTcにより容器本体2と蓋体130とが密着する。但し、容器側フランジ部24の下端域113は、容器側フランジ部24の側方25から離れているため、シュリンクフィルム4が収縮するとき、容器本体2の内側Dに向けて変形してしまう。即ち、蓋体130の外嵌合範囲120では、フィルムが収縮した分だけ外嵌合部110が変形するだけで、シュリンクフィルム4にかかるテンションTcは大きくならない。そのため、外嵌合範囲120では、容器本体2の容器側フランジ部24と蓋体130の外嵌合部110との密着性が低下する。
【0010】
飲食者は、蓋付容器を電子レンジに入れて飲食物を加熱する。加熱により蓋付容器の内圧が高まると、密着性が弱体化した容器側フランジ部24と外嵌合部110との間には隙間が生じる。この隙間から蒸気や加熱空気が容器本体2外へ漏れ出す。漏れ出した蒸気や加熱空気は、容器本体2の胴部22とシュリンクフィルム4との間の胴部周囲領域Ebに溜まる。
【0011】
電子レンジから蓋付容器を取り出すとき、飲食者は胴部周囲領域Ebに触れる。このとき、高温の胴部周囲領域Ebから飲食者に高熱が伝わり、電子レンジから蓋付容器を取り出した飲食者に不快感を与えてしまう。
【0012】
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、電子レンジで加熱したときに容器本体から漏れ出す蒸気や加熱空気を抑制する蓋付容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態に係る蓋付容器は、一端有底及び他端開口の容器本体と、前記容器本体上に載せられる蓋体と、を備え、前記容器本体は、端部に環状の容器側フランジ部を有し、前記蓋体は、前記容器側フランジ部上に載り、当該蓋体の最外縁が、前記容器側フランジ部の最外縁までと同径、又は前記容器側フランジ部の最外縁より小径である。
【0014】
前記蓋体は、前記容器側フランジ部の少なくとも側方下部又は側方全部を前記蓋体から露出させるようにしてもよい。
【0015】
前記蓋体は、最外周に、前記容器側フランジ部に接触する蓋側フランジ部を有し、前記蓋側フランジ部は、前記容器側フランジ部上に載り、当該蓋側フランジ部の最外縁が、前記容器側フランジ部の最外縁までと同径、又は前記容器側フランジ部の最外縁より小径であるようにしてもよい。
【0016】
前記蓋側フランジ部は、前記容器側フランジ部の少なくとも側方下部又は側方全部を前記蓋体から露出させるようにしてもよい。
【0017】
前記蓋体は、前記容器本体の内側に嵌る内嵌合部を有するようにしてもよい。
【0018】
前記蓋付容器の全周囲を覆うシュリンクフィルムを備え、前記シュリンクフィルムは、前記蓋体の最外縁及び前記容器側フランジ部に付着するようにしてもよい。
【0019】
前記蓋体は、全周のうちの15%以下の範囲に収まり、前記容器側フランジ部よりも外方へ2mm以下の範囲で延出するタブを有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、電子レンジで加熱したときに容器本体から漏れ出す蒸気や加熱空気を抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態の蓋付容器の分解図である。
図2】本実施形態の蓋付容器の側面図である。
図3】本実施形態の蓋付容器の部分拡大側面図である。
図4】本実施形態の蓋付容器をシュリンクフィルムで包装した状態を示す側面図である。
図5】本実施形態の蓋付容器をシュリンクフィルムで包装した状態を示す部分拡大側面図である。
図6】従来の蓋付容器の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態に係る蓋付容器について図面を参照しつつ詳細に説明する。各図面においては、理解容易のため、厚み、寸法、位置関係、比率又は形状等を強調して示している場合があり、本発明は、それら強調に限定されるものではない。以下、蓋付容器の底面側を下方又は下側といい、開口側を上方又は上側といい、蓋付容器が拡がる方向を径方向という。
【0023】
図1は蓋付容器1の分解図であり、図2は蓋付容器1の側面図である。蓋付容器1は、容器本体2と蓋体3とを備えている。容器本体2は、上方へ向けて漸次拡径する逆錐台状の有底筒形状を有し、飲食品を内部に収容している。容器本体2は開口23を有する。開口23は飲食時の飲食品取り出し口となる。容器本体2の開口23は蓋体3によって閉じられている。但し、容器本体2と蓋体3とは熱融着等は無く未接着である。
【0024】
容器本体2は、底面部21と胴部22を有する。底面部21は容器本体2の底を塞ぐ厚肉面である。この底面部21は、平坦面であり、又は容器本体2の内部に向けてドーム状に湾曲している。底面部21は、径方向に拡がり、例えば、真円、楕円、角丸長方形、卵形、その他のオーバル状を含む各種円形状、及び多角形状を有する。
【0025】
胴部22は、底面部21の周縁全周に沿って無端状に延在する。胴部22は、底面部21の周縁から上方へ立ち上がる。胴部22は、全体的には上方に向けて漸次拡径している。胴部22の環形状は、底面部21に倣った同一形状であってもよいし、底面部21と異なる形状であってもよい。また、胴部22は、下端から上端にかけて同一形状であってもよいし、高さによって異なる形状を有していてもよい。更に、胴部22の表面は平坦であってもよく、またエンボス加工により凹凸を有してもよい。
【0026】
胴部22の上端には、容器側フランジ部24が形成されている。容器側フランジ部24は、胴部22よりも径方向外側へ拡がっている。容器本体2が紙を基材とする場合、容器側フランジ部24は、胴部22の上端を径方向外方へカールさせて形成される。容器本体2が樹脂シートを成形して得られる樹脂製である場合、容器側フランジ部24は、シート成形等により胴部22から外側へ引き延ばして形成されており、途中で屈曲して上下方向に厚みを持った立体形状であってもよい。この容器側フランジ部24は、開口23を一周に亘って取り囲むことで、開口23の強度を高めている。
【0027】
尚、紙を基材にするとは、容器本体2が紙のみによって形成される場合に加え、紙を基材として、基材の表面に耐熱PET樹脂フィルムや発泡樹脂がコーティングされている場合を含む。
【0028】
蓋体3は、例えばポリプロピレン等のプラスチックシートを用いたシート成形して作製される。蓋体3は、中心から外周へ向けて、天面31と内嵌合部32と蓋側フランジ部33を備えている。天面31と内嵌合部32と蓋側フランジ部33は、シート成形によって繋ぎ目無く一続きに繋がることで一体的に形成されている。
【0029】
天面31は、蓋体3の中心を含む最内殻に位置する。天面31は、蓋体3の中心から全周に亘って径方向に拡がる。天面31は、容器本体2の容器側フランジ部24の内径よりも一回り小径である。この天面31は、例えば径方向に水平に拡がっていてもよく、または蓋体3の中心を頂点としてドーム状に膨らんでいてもよい。
【0030】
内嵌合部32は、天面31の周縁に沿って1周に亘って無端状に延在する。内嵌合部32は、内嵌合部32は、蓋体3の下方に凸状に膨出した環状体である。詳細には、内嵌合部32は、天面31の周縁を基端にして下方に延び、下端で屈曲して半径方向外方に水平に延びた底面を有し、底面の周縁から上方に切り返して延びている。内嵌合部32の外周壁は、容器本体2の内周面と同径又は若干大径である。蓋体3を容器本体2に被せたとき、内嵌合部32は、容器本体2の内側に入り込んで、容器本体2の内周面と圧接する。容器本体2との内嵌合強度を高めるために、内嵌合部32の外周壁は、直線的に上方に立ち上がるのみならず、全範囲又は一部範囲が外側に湾曲するように膨らんでいてもよい。
【0031】
蓋側フランジ部33は、内嵌合部32の外周壁の上端に沿って1周に亘って無端状に延設されている。蓋側フランジ部33は、蓋体3の最外周に位置する。この蓋側フランジ部33は、内嵌合部32の外周壁上端を基端にして半径方向外方に延びる。
【0032】
蓋側フランジ部33は、容器本体2の容器側フランジ部24に載る。従って、蓋側フランジ部33の最外縁34は、容器側フランジ部24の最外縁25を含み上下方向に延びる仮想の筒状曲面Cv上に位置するか、又は仮想の筒状曲面Cvよりも半径方向内側に位置する。即ち、蓋側フランジ部33の最外縁34は、容器側フランジ部24の最外縁25と同一径又は短径である。
【0033】
蓋側フランジ部33の最外縁34が容器側フランジ部24の最外縁25と同一径又は短径であれば、蓋側フランジ部33は半径方向に水平に延びる水平面であってもよいし、蓋側フランジ部33は容器側フランジ部24の形状に倣った形状を有していてもよい。例えば、容器側フランジ部24がカールして形成される場合、蓋側フランジ部33は、容器側フランジ部24の最外縁25の直前に最外縁34が達するまで、容器側フランジ部24に沿って湾曲していてもよい。
【0034】
但し、蓋側フランジ部33は、容器側フランジ部24の最外縁25よりも下方に延びてはならない。また、蓋側フランジ部33は、容器側フランジ部24の最外縁25よりも半径方向外方に延びてはならない。
【0035】
換言すれば、蓋側フランジ部33は水平面であり、または蓋側フランジ部33の最外縁34は容器側フランジ部24の最外縁25下方向の限度とする。また、蓋側フランジ部33の最外縁25は、容器側フランジ部24の最外縁25を限度として半径方向外方に延びる。そして、蓋側フランジ部33は、容器側フランジ部24の側方26の全部、又は少なくとも側方26のうちの最外縁25から下部を露出させる。側方26とは、蓋付容器1の半径方向に沿って容器側フランジ部24を眺めたときの、当該容器側フランジ部24の投影面である。
【0036】
図4は、蓋付容器1をシュリンクフィルム4で包装した状態を示す側面図であり、図5は、蓋付容器1をシュリンクフィルム4で包装した状態を示す部分拡大側面図である。図4及び図5では、説明の都合上、シュリンクフィルム4の厚みを強調してある。
【0037】
図4及び図5に示すように、この蓋付容器1には、シュリンクフィルム4が全周囲に纏わり付く。蓋側フランジ部33は、容器側フランジ部24の最外縁25よりも径方向外側に突き出してはおらず、また容器側フランジ部24の最外縁25よりも下方に突き出してはいない。従って、シュリンクフィルム4による蓋側フランジ部33の弾性変形は抑制される。
【0038】
蓋側フランジ部33の弾性変形が起らなければ、容器側フランジ部24及び蓋側フランジ部33及びそれらの周辺のフランジ範囲5で、シュリンクフィルム4は強く張り拡げられ、シュリンクフィルム4のテンションTcが高まる。そのため、蓋側フランジ部33には、容器側フランジ部24に押し付けられる外力Pが発生する。従って、蓋側フランジ部33と容器側フランジ部24の密着を寧ろ強くすることができる。
【0039】
また、容器側フランジ部24の側方26の全部又は少なくとも最外縁25から下部が露出している。従って、シュリンクフィルム4は、容器側フランジ部24にも密着する。
【0040】
このように、フランジ範囲5では、シュリンクフィルム4により、蓋側フランジ部33と容器側フランジ部24の密着と、シュリンクフィルム4と容器側フランジ部24の密着が発生する。電子レンジで蓋付容器1内の飲食物を加熱したとき、容器本体2の内圧が上昇するが、これらの密着により蒸気や加熱空気が胴部周囲領域Ebに流入することが抑制される。
【0041】
従って、胴部周囲領域Ebの温度が高くならず、電子レンジから蓋付容器を取り出すとき、飲食者が胴部周囲領域Ebに触れても不快感を与え難くなる。
【0042】
尚、蓋側フランジ部33は、全周囲に亘って、容器側フランジ部24の最外縁までと同径、又は容器側フランジ部24の最外縁より小径である必要はない。蓋側フランジ部33の一部範囲は、飲食者が蓋体3を外すために把持するタブとして、容器側フランジ部24よりも外方に突き出していてもよい。このタブが、容器側フランジ部24の全周のうちの15%以下の範囲に収まり、また容器側フランジ部24よりも外方へ2mm以下の範囲に収まれば、蒸気漏れの抑制と蓋体3の外し易さとを両立できる。
【0043】
このほか、本発明の実施形態及び実施例は例として提示したものであって、上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。上記実施形態及び実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。そして、実施形態、実施例及びその変形は本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0044】
1 蓋付容器
2 容器本体
21 底面
22 胴部
23 開口
24 容器側フランジ部
25 最外縁
26 側方
3 蓋体
31 天面
32 内嵌合部
33 蓋側フランジ部
34 最外縁
4 シュリンクフィルム
5 フランジ範囲
Cv 仮想の筒状曲面
100 蓋付容器
110 外嵌合部
111 水平面
112 周壁
120 外嵌合範囲
130 蓋体
図1
図2
図3
図4
図5
図6