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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089304
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】作業機械の監視システム
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20240626BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
E02F9/26 C
H04N7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204582
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100178582
【弁理士】
【氏名又は名称】行武 孝
(72)【発明者】
【氏名】細 幸広
【テーマコード(参考)】
2D015
5C054
【Fターム(参考)】
2D015GA03
2D015GB00
2D015HA03
2D015HB00
5C054CA04
5C054CA06
5C054CE00
5C054FE28
5C054FF06
5C054HA18
5C054HA19
5C054HA31
(57)【要約】
【課題】作業現場における作業機械の周辺の画像を精度良く取得することが可能な作業機械の監視システムを提供する。
【解決手段】監視装置100は、油圧ショベル1に装着されたショベルLIDAR53と、作業現場Wに設置された現場LIDAR42と、監視装置制御ユニット60とを有する。監視装置制御ユニット60は、ショベルLIDAR53の第1距離分布から第1点群画像を生成するとともに、現場LIDAR42の前記第2距離分布から第2点群画像を生成し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像を同じ座標系で合成して3次元の合成画像を生成し、当該合成画像に対応する指令信号を出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業現場において移動可能な作業機械に装着され、前記作業機械の周辺の対象物までの3次元の第1距離分布を取得する第1距離分布取得部と、
前記作業現場に設置され、前記作業現場の対象物までの3次元の第2距離分布を取得する第2距離分布取得部と、
前記第1距離分布から第1点群画像を生成するとともに前記第2距離分布から第2点群画像を生成し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像を同じ座標系で合成して3次元の合成画像を生成し、前記合成画像に対応する指令信号を出力する制御部と、
を備える、作業機械の監視システム。
【請求項2】
前記合成画像に対応する指令信号を受け入れ、前記合成画像を表示する画像表示部を更に備える、請求項1に記載の作業機械の監視システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記作業機械の人工画像を生成し、前記作業現場における前記作業機械の位置に応じて前記第1点群画像及び前記第2点群画像に前記人工画像を更に重畳して前記合成画像を生成する、請求項2に記載の作業機械の監視システム。
【請求項4】
前記作業機械の姿勢に関する情報である姿勢情報を取得する姿勢情報取得部を更に備え、
前記制御部は、前記姿勢情報取得部によって取得される前記姿勢情報に応じて、前記合成画像上の前記人工画像の姿勢を調整する、請求項3に記載の作業機械の監視システム。
【請求項5】
入力される報知信号に応じて、警告情報を報知する報知部を更に備え、
前記制御部は、前記作業現場における前記作業機械の周辺に監視領域を設定し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方に基づいて前記監視領域に対する物体の侵入を検知することが可能であり、前記物体の侵入を検知した場合に当該侵入に対応する前記報知信号を前記報知部に入力する、請求項1または2に記載の作業機械の監視システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方に対してクラスタリング処理を行うことで前記物体を特定する、請求項5に記載の作業機械の監視システム。
【請求項7】
前記報知部は、前記作業現場に配置され、入力される前記報知信号に応じた報知表示または報知音によって前記警告情報を報知する、請求項5に記載の作業機械の監視システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記作業現場における前記作業機械の周辺に監視領域を設定し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方に基づいて前記監視領域に対する物体の侵入を検知することが可能であり、前記物体の侵入を検知した場合、前記第1点群画像及び前記第2点群画像に前記侵入を報知するための警告情報を更に重畳して前記合成画像を生成する、請求項2に記載の作業機械の監視システム。
【請求項9】
前記作業現場に設置され、前記作業現場の画像を撮影可能な撮像部を更に備え、
前記制御部は、前記撮像部によって撮影された撮影画像に含まれる物体の特性を識別することが可能であり、前記撮影画像に含まれる前記物体に対応する点群画像である物体点群画像を前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方の中で特定し、前記特性に関する画像を前記物体点群画像に関連付けるように前記合成画像を生成する、請求項1または2に記載の作業機械の監視システム。
【請求項10】
前記作業機械の動きを遠隔操作又は管理するための遠隔装置に対して、前記合成画像を含む信号を送信する送信部を更に備える、請求項1または2に記載の作業機械の監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、作業現場において所定の作業を行う作業機械が知られている。作業機械は、機体と、当該機体に移動可能に支持された作業アタッチメントとを有する。特許文献1には、作業アタッチメントの先端部に取り付けられたライダーと、プロセッサと、ディスプレイとを備える作業機械が開示されている。ライダーは、作業機械の少なくとも一部までの距離と、作業機械の周辺の対象物までの距離とをそれぞれ測定する。また、プロセッサは、ライダーが測定した距離に基づいて、作業機械の位置データを取得する。また、プロセッサは、前記位置データに基づいて、作業機械の少なくとも一部と作業機械の周辺との位置を示す画像を形成する。ディスプレイは、プロセッサから受け取る信号に基づいて、前記画像を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-117913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、作業アタッチメントに装着されたライダーの死角の画像を得ることができないため、作業機械の周囲の充分な画像情報を得ることができないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、作業現場における作業機械の周辺の画像を精度良く取得することが可能な作業機械の監視システムを提供することにある。
【0006】
本発明によって提供されるのは、作業機械の監視システムである。当該監視システムは、第1距離分布取得部と、第2距離分布取得部と、制御部と、を備える。前記第1距離分布取得部は、作業現場において移動可能な作業機械に装着され、前記作業機械の周辺の対象物までの3次元の第1距離分布を取得する。第2距離分布取得部は、前記作業現場に設置され、前記作業現場の対象物までの3次元の第2距離分布を取得する。前記制御部は、前記第1距離分布から第1点群画像を生成するとともに前記第2距離分布から第2点群画像を生成し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像を同じ座標系で合成して3次元の合成画像を生成し、前記合成画像に対応する指令信号を出力する。
【0007】
本構成によれば、作業機械に装着された第1距離分布取得部及び作業現場に設置された第2距離分布取得部の各々の距離分布から得られた点群画像を合成することで、各距離分布取得部の検出範囲外の画像を互いに補うことができるため、いずれか一方の距離分布取得部に基づいた画像を取得する場合と比較して、作業現場における作業機械の周辺の情報を精度良く取得することができる。このため、作業機械の作業精度、作業効率及び安全性を高めることが可能になる。
【0008】
上記の構成において、前記合成画像に対応する指令信号を受け入れ、前記合成画像を表示する画像表示部を更に備えるものでもよい。
【0009】
本構成によれば、第1距離分布取得部及び第2距離分布取得部のいずれか一方の距離分布取得部に基づいた画像を画像表示部に表示する場合と比較して、作業現場における作業機械の周辺の画像を精度良く表示することができる。このため、作業機械の作業精度、作業効率及び安全性を高めることが可能になる。
【0010】
例えば、画像表示部が作業機械内のキャブに配置される場合には、作業機械を操作する作業者に対して周辺の画像を精度良く提供することができる。また、画像表示部が作業機械から離れた場所に配置される場合には、作業機械を遠隔操作する作業者又は作業機械の自動運転を見守る管理者に対して、作業機械の周辺の画像を精度良く提供することができる。
【0011】
上記の構成において、前記制御部は、前記作業機械の人工画像を生成し、前記作業現場における前記作業機械の位置に応じて前記第1点群画像及び前記第2点群画像に前記人工画像を更に重畳して前記合成画像を生成するものでもよい。
【0012】
作業者や管理者は、画像表示部に表示される画像を確認するにあたって、作業機械を基準にしてその周辺の状況を確認する。上記の構成によれば、合成画像中に作業機械の人工画像を重畳することで、作業機械の位置を容易に確認することが可能になり、周辺の状況確認を効率的に行うことができる。
【0013】
上記の構成において、前記作業機械の姿勢に関する情報である姿勢情報を取得する姿勢情報取得部を更に備え、前記制御部は、前記姿勢情報取得部によって取得される前記姿勢情報に応じて、前記合成画像上の前記人工画像の姿勢を調整するものでもよい。
【0014】
本構成によれば、実際の作業機械の姿勢に応じて、人工画像の姿勢が変化するため、画面上で作業機械の各部位と周辺の物体との位置関係などを把握しやすく、作業機械の周辺の状況確認を更に効率的に行うことができる。
【0015】
上記の構成において、入力される報知信号に応じて、警告情報を報知する報知部を更に備え、前記制御部は、前記作業現場における前記作業機械の周辺に監視領域を設定し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方に基づいて前記監視領域に対する物体の侵入を検知することが可能であり、前記物体の侵入を検知した場合に当該侵入に対応する前記報知信号を前記報知部に入力するものでもよい。
【0016】
本構成によれば、第1点群画像及び第2点群画像のうちの少なくとも一方を利用して、物体が作業機械に近づくことを検知し、その危険性を報知することができる。
【0017】
上記の構成において、前記制御部は、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方に対してクラスタリング処理を行うことで前記物体を特定するものでもよい。
【0018】
本構成によれば、点群画像に含まれる点群の一部をクラスタリング処理によって集合体とみなすことで、物体の侵入検知を効率的に行うことができる。
【0019】
上記の構成において、前記報知部は、前記作業現場に配置され、入力される前記報知信号に応じた報知表示または報知音によって前記警告情報を報知するものでもよい。
【0020】
本構成によれば、物体が作業機械に近づく危険性を、報知表示または報知音によって作業現場の作業者に速やかに報知することができる
【0021】
上記の構成において、前記制御部は、前記作業現場における前記作業機械の周辺に監視領域を設定し、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方に基づいて前記監視領域に対する物体の侵入を検知することが可能であり、前記物体の侵入を検知した場合、前記第1点群画像及び前記第2点群画像に前記侵入を報知するための警告情報を更に重畳して前記合成画像を生成するものでもよい。
【0022】
本構成によれば、第1点群画像及び第2点群画像のうちの少なくとも一方を利用して、物体が作業機械に近づくことを検知し、その危険性を画像表示部に表示される画像上で速やかに報知することができる。
【0023】
上記の構成において、前記作業現場に設置され、前記作業現場の画像を撮影可能な撮像部を更に備え、前記制御部は、前記撮像部によって撮影された撮影画像に含まれる物体の特性を識別することが可能であり、前記撮影画像に含まれる前記物体に対応する点群画像である物体点群画像を前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方の中で特定し、前記特性に関する画像を前記物体点群画像に関連付けるように前記合成画像を生成するものでもよい。
【0024】
本構成によれば、作業現場に位置する物体の特性を識別するとともに、その特性を合成画像上で物体点群画像に関連付けることで、どのような物体が作業機械の周辺に位置するかを把握することができる。
【0025】
上記の構成において、前記作業機械の動きを遠隔操作又は管理するための遠隔装置に対して、前記合成画像を含む信号を送信する送信部を更に備えるものでもよい。
【0026】
本構成によれば、遠隔装置を操作する者が作業現場の様子を精度良く確認することができるため、作業機械の動きを遠隔操作する作業又は管理する作業を安全に行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、作業現場における作業機械の周辺の画像を精度良く取得することが可能な作業機械の監視システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係る作業機械の側面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る作業機械の作業現場の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る作業機械のブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係る作業機械の監視システムのブロック図である。
図5】本発明の一実施形態に係る監視システムのLIDARの点群画像の一例である。
図6】本発明の一実施形態に係る監視システムが実行する処理のフローチャートの一部である。
図7】本発明の一実施形態に係る監視システムが実行する処理のフローチャートの一部である。
図8】本発明の一実施形態に係る監視システムの合成画像の模式図である。
図9】本発明の一実施形態に係る監視システムの合成画像の模式図である。
図10】本発明の一実施形態に係る監視システムの合成画像の模式図である。
図11】本発明の一実施形態に係る監視システムの合成画像の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る監視装置100(監視システム)の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る油圧ショベル1(作業機械)の側面図である。
【0031】
油圧ショベル1は、下部走行体10(下部本体)および下部走行体10に旋回可能に支持される上部旋回体12(上部本体)と、上部旋回体12に搭載される作業アタッチメント20とを備える。下部走行体10および上部旋回体12は、油圧ショベル1の機体を構成する。
【0032】
下部走行体10は、地面G上を走行可能である。下部走行体10は、クローラ式の走行部を含む。
【0033】
上部旋回体12は、前記下部走行体10に支持される旋回フレーム121と、当該旋回フレーム121上に搭載されるキャブ13とを有する。キャブ13は、作業者が搭乗することを許容する運転室であり、キャブ13には油圧ショベル1を操作するための各種の装置が配置されている。
【0034】
作業アタッチメント20は、上部旋回体12に対して相対移動可能なように上部旋回体12に装着され、地面Gに対する所定の作業を行う。作業アタッチメント20は、旋回フレーム121の前端部に水平な回転中心軸回りに起伏方向に回動可能に連結されるブーム21と、当該ブーム21の先端部に水平な回転中心軸回りに回動可能に連結されるアーム22と、当該アーム22の先端部に水平な回転中心軸回りに回動可能に連結されるバケット23とを含む。本実施形態では、ブーム21、アーム22およびバケット23の回転中心軸は互いに平行に設定されている。ブーム21およびアーム22は、油圧ショベル1の起伏体を構成し、バケット23は、油圧ショベル1の作業部材を構成する。また。作業アタッチメント20は、ブーム21を起伏させるように伸縮するブームシリンダ21Sと、アーム22を回動させるように伸縮するアームシリンダ22Sと、バケット23を回動させるように伸縮するバケットシリンダ23Sとを更に有する。これらのシリンダは油圧シリンダから構成される。
【0035】
キャブ13は、旋回フレーム121の前部であって当該旋回フレーム121の幅方向について前記ブーム21と隣接する部位(図1に示される例ではブーム21の左側)に搭載され、油圧ショベル1の操縦を行うための運転室を構成する。すなわち、当該キャブ13内において、作業者は、下部走行体10の走行、上部旋回体12の旋回、及び作業アタッチメント20の作動のための操作を行う。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態に係る油圧ショベル1の作業現場Wの斜視図である。油圧ショベル1は、図2に例示される作業現場Wにおいて移動可能である。なお、図2には現れていないが、作業現場Wには複数の油圧ショベル1が配置されてもよい。作業現場Wには、管理室Xと、現場カメラ41(撮像部)と、現場LIDAR(Light Detection and Ranging,Laser Imaging Detection and Ranging)42(第2距離分布取得部)とが配置されている。現場カメラ41および現場LIDAR42は、監視装置100の一部に相当する。
【0037】
管理室Xは、作業現場Wに隣接して配置され、内部には油圧ショベル1の作業を管理するための管理装置などが配置されている。本実施形態では、監視装置100の一部が管理室Xに配置されている。
【0038】
現場カメラ41は、作業現場Wの所定の位置に設置され、作業現場Wの画像を撮影することができる。現場カメラ41によって撮影された撮影画像は、監視装置100に送信される。
【0039】
現場LIDAR42は、現場カメラ41に隣接するように作業現場Wに設置され、作業現場Wの対象物までの3次元の距離分布(第2距離分布)を取得する。具体的に、現場LIDAR42は、パルス状に発光するレーザー照射に対する散乱光を測定し、遠距離にある対象までの距離やその対象の性質を分析する。現場LIDAR42について換言すれば、現場LIDAR42は、所定の基準点(第2基準点)を有する。本実施形態では、当該基準点は、現場LIDAR42内に配置されている。そして、現場LIDAR42が測定する距離分布は、現場LIDAR42の視野角内に位置する複数の測定点の前記基準点に対する距離の分布に相当する。なお、図2に示すように、一例として、現場カメラ41および現場LIDAR42は、作業現場Wに立設された柱にそれぞれ固定されている。現場カメラ41の基準点と現場LIDAR42の基準点との相対的な位置関係は既知である。このため、監視装置100では、現場カメラ41の撮影画像中の特定の位置と、現場LIDAR42の距離分布における特定の位置との相対的な位置関係を把握することができる。なお、他の実施形態において、現場LIDAR42の代わりに、TOF(Time Of Flight)センサやステレオカメラなどが用いられても良い。
【0040】
図3は、本実施形態に係る油圧ショベル1のブロック図である。油圧ショベル1は、更に、ショベル制御ユニット50と、操作部51と、入力部52と、ショベルLIDAR53(第1距離分布取得部)と、角度情報検出部54(姿勢情報取得部)と、機体位置検出部55と、駆動部56と、キャブ表示部57と、ショベル通信部58とを備える。
【0041】
操作部51は、キャブ13内に配置され、作業者によって操作される。すなわち、操作部51は、油圧ショベル1を操作するための操作を受け付ける。当該操作には、下部走行体10の走行、上部旋回体12の旋回、作業アタッチメント20(ブーム21、アーム22、バケット23)の駆動などが含まれる。
【0042】
入力部52は、キャブ13内に配置され、各種の情報の入力を受け付ける。一例として、入力部52は、各種の入力ボタン、スイッチやキャブ表示部57に含まれるタッチパネルなどを有する。
【0043】
ショベルLIDAR53は、キャブ13の上面部の前端に配置されている(図1)。一例として、ショベルLIDAR53は、前述の現場LIDAR42と同様の構造及び機能を有する。具体的に、ショベルLIDAR53は、油圧ショベル1の周辺の対象物までの3次元の距離分布(第1距離分布)を取得する。ショベルLIDAR53について換言すれば、ショベルLIDAR53も、所定の基準点(第1基準点)を有する。本実施形態では、当該基準点は、ショベルLIDAR53内に配置されている。そして、ショベルLIDAR53が測定する距離分布は、ショベルLIDAR53の視野角内に位置する複数の測定点の前記基準点に対する距離の分布に相当する。ショベルLIDAR53の視野角は、前記基準点を頂点として、上部旋回体12の前方に向かって拡がる円錐状に形成されている。なお、他の実施形態において、ショベルLIDAR53の代わりに、TOF(Time Of Flight)センサやステレオカメラなどが用いられても良い。
【0044】
角度情報検出部54は、油圧ショベル1の姿勢に関する情報である姿勢情報を取得する。角度情報検出部54は、機体角度計、旋回角度計、ブーム角度計、アーム角度計及びバケット角度計を含む。前記機体角度計は、水平面に対する下部走行体10の傾き、姿勢を検出する。前記旋回角度計は、下部走行体10に対する上部旋回体12の旋回角度を検出する。前記ブーム角度計は、上部旋回体12に対するブーム21の回動角度(起伏角)を検出する。前記アーム角度計は、ブーム21に対するアーム22の回動角度を検出する。前記バケット角度計は、アーム22に対するバケット23の回動角度を検出する。各角度計の検出結果に基づいて、後記のショベル制御ユニット50のショベル情報取得部502が、作業現場Wにおける油圧ショベル1の総合的な姿勢情報を取得する。
【0045】
機体位置検出部55は、作業現場における油圧ショベル1の位置情報を取得する。一例として、機体位置検出部55は、予め上部旋回体12に設けられた本体基準点の作業現場Wにおける絶対座標に関する情報である本体座標情報を取得する。本体基準点を構成する機体位置検出部55は、図1に示すようにキャブ13の上面部に配置されており、GNSS移動局として機能する。一方、上記の本体座標情報を取得するために、監視装置100は、GNSS(Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム)基準局を有する(不図示)。GNSS基準局は、作業現場Wに配置された、または、作業現場に最も近い位置に配置された基準局である。なお、GNSSとして、公知のGPS(Global Positioning System)に加え、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、Galileo、準天頂衛星(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)等の衛星測位システムが採用されてもよい。
【0046】
駆動部56は、油圧ショベル1の各種構造体を駆動するものであり、操作部51によって操作される下部走行体10、上部旋回体12、作業アタッチメント20などを駆動する。駆動部56は、油圧ポンプ、油圧モータなどの油圧回路を含む。前記油圧ポンプから吐出された作動油は、不図示のコントロールバルブを介して、前述のブームシリンダ21S、アームシリンダ22Sおよびバケットシリンダ23Sに供給される。この結果、ブーム21、アーム22及びバケット23が回動する。また、前記作動油が前記油圧モータに供給されることで、上部旋回体12が下部走行体10に対して旋回する。
【0047】
キャブ表示部57は、キャブ13内に配置され、各種の情報を表示することで、作業者に当該情報を報知する。当該情報には、監視装置100によって取得された作業現場W、油圧ショベル1の画像情報などが含まれる。
【0048】
ショベル通信部58は、ショベル情報取得部502によって取得された油圧ショベル1の姿勢情報や、ティーチング情報受付部503によって取得された油圧ショベル1のティーチング情報などを監視装置100に送信する。また、ショベル通信部58は、監視装置100から送られる作業現場Wの合成画像などを受信する。
【0049】
ショベル制御ユニット50は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。ショベル制御ユニット50には、図3に示すように、操作部51、入力部52、ショベルLIDAR53、角度情報検出部54、機体位置検出部55、駆動部56、キャブ表示部57及びショベル通信部58が接続されている。これらの接続態様は、無線、有線を問わない。
【0050】
ショベル制御ユニット50は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部501、ショベル情報取得部502、ティーチング情報受付部503、記憶部504の各機能部を備えるように機能する。これらの機能部は、実体を有するものではなく、前記制御プログラムによって実行される機能の単位に相当する。なお、ショベル制御ユニット50のすべてまたは一部は、油圧ショベル1内に設けられるものに限定されず、油圧ショベル1がリモート制御される場合には、油圧ショベル1とは異なる位置に配置されても良い。また、前記制御プログラムは遠隔地のサーバ(管理装置)やクラウドなどから油圧ショベル1内のショベル制御ユニット50に送信され実行されるものでもよいし、前記サーバやクラウド上で前記制御プログラムが実行され、生成された各種の指令信号が油圧ショベル1に送信されるものでもよい。
【0051】
駆動制御部501は、操作部51が受ける操作の内容に応じて、駆動部56に駆動指令信号を入力する。この結果、下部走行体10、上部旋回体12および作業アタッチメント20などの動きが制御される。
【0052】
ショベル情報取得部502は、ショベルLIDAR53から油圧ショベル1の周辺の距離分布の情報を取得する。
【0053】
ティーチング情報受付部503は、作業者(オペレータ)が操作部51を操作することで与えられるティーチング情報を取得する。前記オペレータは、遠隔で動作をティーチングしてもよい。前記ティーチングは、ダイレクトティーチングとも呼ばれ、オペレータが操作部51などの操作装置を操作することで動作を教え込ませるティーチング方法であり、直接教示法ともいう。ティーチング情報受付部503が受け付けたティーチング情報は、記憶部504に記憶される。そして、駆動制御部501は、記憶部504に格納されたティーチング情報に基づいて、駆動部56に指令信号を入力することで、油圧ショベル1の自動運転を実行することができる。
【0054】
記憶部504は、ショベル情報取得部502によって取得された油圧ショベル1の姿勢情報やティーチング情報受付部503によって取得されたティーチング情報など記憶する。
【0055】
上記の構成のうち、ショベル制御ユニット50、ショベルLIDAR53、角度情報検出部54、キャブ表示部57、ショベル通信部58は、監視装置100の一部を構成することができる。また、ショベル制御ユニット50は、本発明の制御部の少なくとも一部を構成する。
【0056】
図4は、本実施形態に係る油圧ショベル1の監視装置100のブロック図である。監視装置100は、前述の現場カメラ41及び現場LIDAR42に加え、監視装置制御ユニット60と、報知部61と、管理用表示部62(画像表示部)と、タブレット70(端末装置、携帯端末ともいう)とを有する。
【0057】
監視装置制御ユニット60は、作業現場Wの管理室Xや遠隔地の管理センターなどに配置される。監視装置制御ユニット60は、ショベル制御ユニット50と同様に、CPU、制御プログラムを記憶するROM、CPUの作業領域として使用されるRAM等から構成されている。監視装置制御ユニット60には、図4に示すように、現場カメラ41、現場LIDAR42、報知部61、管理用表示部62が接続されている。これらの接続態様は、無線、有線を問わない。
【0058】
監視装置制御ユニット60は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、領域情報生成部601、侵入物判定部602、画像取得部603、物体特定部604、点群生成部605、クラスタリング処理部606、ショベル位置特定部607、CGデータ生成部608、軌跡生成部609、画像処理部610、通信部611、記憶部612の各機能部を備えるように機能する。これらの機能部は、実体を有するものではなく、前記制御プログラムによって実行される機能の単位に相当する。すなわち、各機能部が実行する機能は、実質的に監視装置制御ユニット60(制御部)が実行するということができる。
【0059】
なお、監視装置制御ユニット60のすべてまたは一部は、管理室Xや管理センター内に設けられるものに限定されず、油圧ショベル1に配置されても良い。また、前記制御プログラムは遠隔地のサーバ(管理装置)やクラウドなどから監視装置制御ユニット60に送信され実行されるものでもよいし、前記サーバやクラウド上で前記制御プログラムが実行され、生成された各種の指令信号が監視装置制御ユニット60に送信されるものでもよい。
【0060】
領域情報生成部601は、作業現場Wにおける油圧ショベル1の周辺に設定エリアS(図2)を設定する。設定エリアSは、作業エリアS1および監視エリアS2(監視領域)を含む。なお、図2では、作業エリアS1および監視エリアS2は地面に平面状に図示されているが、各エリアは高さを有する3次元の領域である。前記高さは有限でも良いし、無限でもよい。作業エリアS1は、油圧ショベル1の作動に伴って、油圧ショベル1が占有する領域に相当する。例えば、下部走行体10が地面Gを走行すると、これに伴って作業エリアS1が変化する。また、作業アタッチメント20が上部旋回体12に対して相対移動すると、これに伴って作業エリアS1が変化する。監視エリアS2は、作業エリアS1の周囲に設定される。監視エリアS2は、作業エリアS1が変化すると、これに伴って変化する。一例として、監視エリアS2は、作業エリアS1の周囲に2メートルの均等な幅を有するように設定される。
【0061】
侵入物判定部602は、作業エリアS1および監視エリアS2に作業者などの物体が侵入したか否かを判定する。本実施形態では、侵入物判定部602は、現場LIDAR42及びショベルLIDAR53の各LIDARが取得した距離分布から生成された後記の点群画像に基づいて、設定エリアSに対する物体の侵入を検知する。
【0062】
画像取得部603は、現場カメラ41から撮影画像を取得する。この際、画像取得部603が現場カメラ41の撮影画像にフィルタリング前処理を行うことで、後に実行される物体特定部604による人、油圧ショベル1やダンプカーなどの物体検知作業、認識作業を精度良く行うことができる。
【0063】
物体特定部604は、画像取得部603が取得した撮影画像から所定の物体を特定する。本実施形態では、ディープラーニングなどのAI物体検知技術を用いて、物体が特定される。一例として、作業現場W内の誘導員、作業者、ダンプカーなどが特定される。
【0064】
点群生成部605は、ショベルLIDAR53が取得する距離分布(第1距離分布)から第1点群画像を生成するとともに、現場LIDAR42が取得する距離分布(第2距離分布)から第2点群画像を生成する。各LIDARが取得する距離分布は、前述のように所定の基準点に対する各測定点までの距離の分布に相当する。このため、点群生成部605は、物体と交差した(光が反射した)測定点の分布(集合)から、3次元の点群画像を生成する。この点群画像は、所定の3次元座標上の測定点の集合として生成される。なお、点群生成部605は、各LIDARの距離分布から点群画像を抽出するにあたって、点群ノイズを取り除くフィルタリング処理を行ってもよい。また、点群生成部605は、第1点群画像及び第2点群画像を合成する際、後記のショベル位置特定部607が特定した油圧ショベル1の位置を基準として、第1点群画像を座標変換して、第2点群画像に合成してもよい。また、点群生成部605は、前述の機体位置検出部55(図3)の検出結果に基づいて油圧ショベル1の基準位置を特定した上で、上記の座標変換を行っても良い。
【0065】
クラスタリング処理部606は、点群生成部605によって生成された第1点群画像及び第2点群画像の各画像に含まれる点群について、その類似性に基づいてクラスタリング処理を実行する。当該クラスタリング処理を通じて、各点群画像に複数のクラスタリングが生成される。一例として、油圧ショベル1、作業現場Wにおける物体、作業者などを表すクラスタリングがそれぞれ生成される。特に、本実施形態では、第1点群画像及び第2点群画像を合成した合成点群データ(合成点群画像)に対してクラスタリング処理を実行する。このため、一方の点群画像ではクラスタリング精度が低下しやすい領域であっても、互いの点群画像を補うことで、精度良くクラスタリング処理を実行することができる。
【0066】
更に、クラスタリング処理部606は、物体特定部604が現場カメラ41の撮影画像に基づいて特定、識別した物体と、上記で生成したクラスタリング(点の集合体)とをマッチングさせる。この結果、データ上での各クラスタリングの識別が可能となる。
【0067】
なお、前述の侵入物判定部602は、上記で識別が可能となった各クラスタリングのトラッキングを実行する。換言すれば、侵入物判定部602は、時間の経過とともに画像データ上で移動するクラスタリングを点群データの差分から特定し、当該移動するクラスタリングの設定エリアS(作業エリアS1、監視エリアS2)への侵入を検知する。
【0068】
ショベル位置特定部607は、現場カメラ41によって撮影され、画像取得部603が取得した撮影画像に基づいて、油圧ショベル1の現在位置を特定する。なお、油圧ショベル1に不図示のマーカーが配置され、前記撮影画像中の前記マーカーの位置に基づいて、油圧ショベル1の現在位置が特定されてもよい。
【0069】
CGデータ生成部608は、予め記憶部612に格納されている画像データに基づいて、油圧ショベル1の人工画像を生成する。当該人工画像は、油圧ショベル1を立体的に表現する画像であり、油圧ショベル1を簡易に表現するものである。なお、この人口画像においても、油圧ショベル1の下部走行体10、上部旋回体12、ブーム21、アーム22、バケット23の各部材は独立しており、互いの相対位置を調整して表現することができる。
【0070】
軌跡生成部609は、図3のショベル制御ユニット50のティーチング情報受付部503が取得し記憶部504に格納されたティーチング情報を、ショベル通信部58及び通信部611を介して受け取る。そして、軌跡生成部609は、点群生成部605が生成する点群画像上において、前記ティーチング情報に含まれる油圧ショベル1の特定部位の軌跡を表す画像を生成する。一例として、バケット23の先端部(爪部)が前記ティーチング情報において空間上を移動する軌跡が、前記特定部位の軌跡に相当する(図11)。
【0071】
画像処理部610は、点群生成部605、クラスタリング処理部606、ショベル位置特定部607、CGデータ生成部608及び軌跡生成部609によって生成された各画像情報を合成して合成画像を生成する。特に、画像処理部610は、前記第1点群画像と前記第2点群画像とを同じ座標系で合成して3次元の合成画像を生成する。なお、前述のように作業現場Wにおける現場LIDAR42の位置は既知であり、その情報は記憶部612に格納されている。また、現場カメラ41の撮影画像又は機体位置検出部55が取得する情報に基づいて、作業現場Wにおける油圧ショベル1の現在位置が既知であるため、第1点群画像及び第2点群画像の互いの位置合わせ(合成)が可能になる。
【0072】
通信部611は、図4に示すように、タブレット70との間で通信を行う。また、通信部611は、図3に示すように、油圧ショベル1のショベル通信部58との間で通信を行うことが可能である。本実施形態では、通信部611は、双方向の無線通信を行うためのアンテナを含む。
【0073】
記憶部612は、監視装置制御ユニット60の各機能部が実行する処理において参照される、各種のパラメータ、画像データ、基準データなどを予め記憶する。
【0074】
報知部61は、入力される報知信号に応じて、警告情報を報知する。本実施形態では、報知部61は、作業現場Wの一角に配置され、入力される前記報知信号に応じた報知表示または報知音によって前記警告情報を報知する。報知表示は、例えば、点灯ランプの点灯表示である。また、報知音は、例えば、ブザーやスピーカから発せられる。
【0075】
管理用表示部62は、作業現場Wの管理室X内に配置されるディスプレイである。管理用表示部62は、遠隔地の管理センターなどに配置されてもよい。管理用表示部62は、画像処理部610が生成する合成画像に対応する指令信号を受け入れ、前記合成画像を表示する。
【0076】
タブレット70は、作業現場Wの例えば油圧ショベル1から離れた位置において油圧ショベル1を見守る作業者が手にする入力表示装置である。本実施形態では、タブレット70は、タッチパネル式のディスプレイを含む。油圧ショベル1が自動運転で作動する場合、前記作業者はタブレット70を通じて、自動運転の内容、開始及び終了をそれぞれ指示することができる。この際、タブレット70に合成画像が表示されることで、前記作業者が油圧ショベル1の周囲の状況を精度良く把握することができる。図4に示すように、タブレット70は、前述の油圧ショベル1のショベル通信部58とも互いに通信を行うことができる。なお、タブレット70は監視装置100に必須の構成ではない。
【0077】
図5は、本実施形態に係る監視装置100の現場カメラ41の点群画像LIの一例である。現場カメラ41が取得した距離分布に基づいて、点群生成部605が図5に示すような点群画像LIを生成する。図5では、2つの油圧ショベル1がそれぞれ表示されている。なお、前述のように、点群画像は所定の3次元座標上の測定点の集合として生成されるため、図5に示される点群画像LIを含む合成画像がタブレット70に表示された状態で、例えばその画面上で作業者が指をスワイプすることで、点群画像LIを含む合成画像を3次元的に回転させることができる(視点を変えることができる:自由視点)。点群画像LIが管理用表示部62に表示される場合についても、同様である。いずれの場合も、合成された各点群画像は作業現場Wの全体を示し、その中で画像認識情報が付与された点群クラスタリングは移動物体や侵入物を示す。また、油圧ショベル1については、3次元の人工画像(グラフィックデータ)を、油圧ショベル1から取得する姿勢情報に基づいてリアルタイムで動かすことができる。
【0078】
図6及び図7は、本実施形態に係る監視装置100が実行する処理のフローチャートの一部であり、図6及び図7をあわせて一つのフローが説明される。図6および図7は、各図の1~4の番号において互いに接続されている。
【0079】
図6を参照して、作業現場Wにおいて、油圧ショベル1及び監視装置100の動作がそれぞれ開始されると、まず、ショベル制御ユニット50のショベル情報取得部502が、ショベルLIDAR53の距離分布(点群画像)を取得する(ステップS01)とともに、取得した点群画像からノイズを除去して3次元の点群画像を生成する(ステップS02)。次に、ショベル通信部58を通じて、監視装置100に点群データ(点群画像)が送信される(ステップS03)。また、ショベル情報取得部502が角度情報検出部54から取得した油圧ショベル1の機械角度情報と、ティーチング情報受付部503が操作部51に入力される操作に基づいて取得したティーチング情報とが、ショベル通信部58を通じて監視装置100に送信される(ステップS04)。なお、ティーチング情報は予め記憶部504に記憶されているものでもよい。ステップS03で送信された点群データは、後のステップS13において受信される。また、ステップS04で送信された機械角度情報及びティーチング情報は、後のステップS42において使用される。
【0080】
一方、監視装置100では、点群生成部605が現場LIDAR42の距離分布(点群画像)を取得する(ステップS11)とともに、取得した点群画像から3次元の点群画像(第2点群画像)を生成する。更に、生成された点群画像に基づいて、ショベル位置特定部607が、油圧ショベル1の現在位置を特定する。この結果、油圧ショベル1の基準位置(ショベル基準位置)が求められる(ステップS12)。次に、監視装置100は油圧ショベル1からショベルLIDAR53に基づく点群データを受信する(ステップS13)。更に、点群生成部605が、油圧ショベル1から受信した点群データを座標変換する(ステップS14)。座標変換された点群データ及び上記のショベル基準位置に関する情報は、後のステップS32において使用される。
【0081】
図6から図7に移動して、次に、点群生成部605は、監視装置100側の点群データと油圧ショベル1側の点群データとを合成する(ステップS15)。次に、クラスタリング処理部606が、合成された点群データに対してクラスタリング処理を実行する(ステップS16)。更に、クラスタリング処理部606は、後記で詳述するAI画像認識処理結果(ステップS22)に基づいて、各クラスタリングを識別する(IDを付与する。ステップS17)。その後、クラスタリング処理部606は、識別された各クラスタリングの表示画像を生成する(ステップS18)。この結果、各クラスタリングについて点群が一つの塊として扱われる。一方、点群生成部605は、ステップS15において合成された点群データの表示画像を生成する(ステップS19)。
【0082】
図6に戻って、ステップS11と並行して、画像取得部603が現場カメラ41のカメラ画像(撮影画像)を取得する(ステップS21)。次に、物体特定部604がカメラ画像に対してAI画像認識処理を実行する(ステップS22)。当該画像認識処理は、前述のディープラーニングなどによる処理である。当該処理によって識別、特定された物体の情報は、前述のステップS17において、クラスタリングの識別処理に使用される。
【0083】
更に、ステップS11と並行して、領域情報生成部601が設定エリアSの設定を開始する(ステップS31)。領域情報生成部601は、ステップS12において求められた油圧ショベル1の基準位置と、ステップS14において座標変換された点群データとをそれぞれ入手する(ステップS32)。その後、図7に示すように、作業現場Wの点群データ上に油圧ショベル1を基準として作業エリアS1および監視エリアS2をそれぞれ設定する(ステップS33)。なお、記憶部612には、油圧ショベル1の位置(基準位置)を基準とする、各エリアの設定情報を予め記憶している。当該設定情報は、各エリアの座標、寸法、形状などの情報を含む。
【0084】
次に、侵入物判定部602が、上記で設定された設定エリアSに対する侵入物の有無を判定する(ステップS34)。この際、ステップS17で識別されたクラスタリング情報が参照される。ここで、侵入物が存在する場合には、警告表示を生成する(ステップS35)。更に、領域情報生成部601及び侵入物判定部602が、作業エリアS1、監視エリアS2、警告表示の各表示画像を生成する(ステップS36)。
【0085】
ステップS11と並行して、CGデータ生成部608が3次元のCG画像(人工画像)を生成する(ステップS41)。具体的に、CGデータ生成部608は、ステップS12で求められた油圧ショベル1の基準位置に関する情報を受け取る一方、ステップS04で送信された油圧ショベル1の機械角度情報、ティーチング情報を受け取るとともに、予め記憶部612に記憶されている3DCGの原画像を入手し、現在の油圧ショベル1の位置、姿勢にあうようにCGデータの座標変換を実行する(ステップS42)。この結果、図7に示すように、CGデータ生成部608は、座標変換後の3DCG画像の表示画像を生成する(ステップS43)。この油圧ショベル1の3DCG画像は、リアルタイムの油圧ショベル1の姿勢を再現することができる。なお、CGデータ生成部608によるCG画像の生成は、油圧ショベル1に限定されるものではなく、作業現場Wに位置するダンプカーなどその他の物体についても生成されてもよい。一方、ティーチングに対応する表示画像は、例えばバケット23の先端がティーチングに基づいて辿るべき軌跡に関する画像であり、ステップS43において、図4の軌跡生成部609によって生成される。
【0086】
次に、画像処理部610が、ステップS18、S19、S36、S43において生成された各表示画像を重畳することで、重畳表示画像(合成画像)を生成する(ステップS51)。画像処理部610は、当該生成された画像に対応する指令信号を管理用表示部62に入力する。この結果、管理用表示部62に上記の合成画像が表示される(ステップS52)。この結果、3次元点群データ画像、クラスタリング画像、監視エリア画像、作業エリア画像、油圧ショベル1や周辺に位置するダンプカーの3DCG画像を重畳して表示することができる。また、上記の指令信号がタブレット70に送信されることで(ステップS53)、タブレット70上にも上記の合成画像を表示させることができる。なお、前述のように、油圧ショベル1のキャブ13にオペレータが搭乗している場合には、キャブ表示部57に上記の合成画像を表示させてもよい。
【0087】
以上のように、本実施形態では、油圧ショベル1に装着されたショベルLIDAR53及び作業現場Wに設置された現場LIDAR42の各々の距離分布から得られた点群画像を合成することで、各LIDARの検出範囲外の画像を互いに補うことができるため、いずれか一方のLIDARに基づいた画像を管理用表示部62などの画像表示部に表示する場合と比較して、作業現場Wにおける油圧ショベル1の周辺の画像を精度良く画像表示部に表示することができる。このため、油圧ショベル1の作業精度、作業効率及び安全性を高めることが可能になる。
【0088】
例えば、画像表示部としてキャブ表示部57が油圧ショベル1内のキャブ13に配置される場合には、油圧ショベル1を操作する作業者(オペレータ)に対して周辺の画像を精度良く提供することができる。また、画像表示部として管理用表示部62やタブレット70が油圧ショベル1から離れた場所に配置される場合には、油圧ショベル1を遠隔操作する作業者又は油圧ショベル1の自動運転を見守る管理者に対して、油圧ショベル1の周辺の画像を精度良く提供することができる。
【0089】
また、本実施形態では、監視装置制御ユニット60のCGデータ生成部608が、油圧ショベル1の3DCG画像(人工画像)を生成し、作業現場Wにおける油圧ショベル1の位置に応じて、画像処理部610が前記第1点群画像及び前記第2点群画像に3DCG画像を重畳して前記合成画像を生成する。作業者や管理者は、前記画像表示部に表示される画像を確認するにあたって、油圧ショベル1を基準にしてその周辺の状況を確認する。本実施形態では、合成画像中に油圧ショベル1の3DCG画像を重畳することで、点群画像のみを表示させる場合と比較して、画面上で油圧ショベル1の位置を容易に確認することが可能になり、周辺の状況確認を効率的に行うことができる。
【0090】
更に、本実施形態では前記画像表示部に表示される3D画像の視点を作業者、管理者の意志によって変化させることが可能(自由視点)であるため、詳細に確認したい領域の画像を容易に確認することができる。
【0091】
また、本実施形態では、監視装置制御ユニット60のCGデータ生成部608は、ショベル制御ユニット50の角度情報検出部54、ショベル情報取得部502によって取得される姿勢情報に応じて、前記合成画像上の3DCG画像の姿勢を調整する。このため、実際の油圧ショベル1の姿勢に応じて、3DCG画像の姿勢が変化するため、画面上で油圧ショベル1の各部位と周辺の物体との位置関係などを把握しやすく、油圧ショベル1の周辺の状況確認を更に効率的に行うことができる。
【0092】
更に、本実施形態では、領域情報生成部601が油圧ショベル1の周囲に設定エリアSを設定する。そして、侵入物判定部602が、前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方を利用して、物体が油圧ショベル1に近づくことを検知し、その危険性を報知することができる。なお、設定エリアSへの物体の侵入を前記第1点群画像及び前記第2点群画像の合成画像に基づいて検知すれば、前記第1点群画像及び前記第2点群画像の互いの死角を補いあうことができるため、物体の侵入の検知精度を高めることができる。
【0093】
また、本実施形態では、クラスタリング処理部606が点群データに含まれる点群の一部をクラスタリング処理によって集合体とみなすことで、物体の侵入検知を効率的に行うことができる。なお、クラスタリング処理部606が実行するクラスタリングは、前記第1点群画像及び前記第2点群画像の少なくとも一方に対して実行してもよいし、前記第1点群画像及び前記第2点群画像の合成画像に対して実行してもよい。後者の場合、両点群画像の死角領域を補うことで、精度良くクラスタリング処理を実行することが可能になる。
【0094】
また、本実施形態では、侵入物判定部602が、物体が油圧ショベル1に近づく危険性を検知し、報知部61による報知表示または報知音によって作業現場Wの作業者に前記危険性を速やかに報知することができる。また、物体が油圧ショベル1に近づく危険性を示す警告情報(報知情報)を、合成画像上に重畳して管理用表示部62などに表示することによって、その危険性を画像上で速やかに報知することができる。この場合も、設定エリアSへの物体の侵入を前述の合成画像に基づいて検知すれば、前記第1点群画像及び前記第2点群画像の互いの死角を補いあうことができるため、物体の侵入の検知精度を高めることができる。
【0095】
更に、本実施形態では、監視装置制御ユニット60の物体特定部604が、現場カメラ41によって撮影された撮影画像に含まれる物体の特性を識別することが可能である。そして、物体特定部604が、前記撮影画像に含まれる前記物体に対応する点群画像である物体点群画像を前記第1点群画像及び前記第2点群画像のうちの少なくとも一方の中で特定する。更に、画像処理部610が、前記特性に関する画像を前記物体点群画像に関連付けるように前記合成画像を生成する。このように、物体特定部604が作業現場Wに位置する物体の特性を識別するとともに、その特性を合成画像上で物体点群画像(クラスタリング)に関連付けて表示させることで、作業者又は管理者にどのような物体が油圧ショベル1の周辺に位置するかを認知させることができる。
【0096】
また、本実施形態では、通信部611(送信部)が、油圧ショベル1の動きを遠隔操作又は管理するための遠隔装置に対して、前記合成画像を含む信号を送信する。したがって、油圧ショベル1から離れた遠隔装置を操作する者が作業現場Wの様子を精度良く確認することができるため、油圧ショベル1の動きを遠隔操作する作業又は管理する作業を安全に行うことが可能になる。
【0097】
図8乃至図10の各々は、本実施形態に係る監視装置100の合成画像CIの模式図である。なお、各図では、線画像によって各物体を描いているが、実際には前述のように、各物体は点群画像(点の集合体)によって描かれる。後記の図11についても、同様である。
【0098】
図8を参照して、合成画像CI上に油圧ショベル1の3DCG画像1Mが表れている。油圧ショベル1から離れた位置に配置される現場LIDAR42(図2)では、油圧ショベル1のバケット23が掘削した掘削穴Hの開口部の点群データを取得することはできるが、その穴内部HAの点群データを取得することは難しい。一方、油圧ショベル1に搭載されたショベルLIDAR53では、油圧ショベル1の前方に視野角(画角)が設定されているため、穴内部HAの少なくとも一部の点群データを取得することができる。したがって、ショベルLIDAR53及び現場LIDAR42の各点群データを合成することで、油圧ショベル1の周囲の状況に加え、油圧ショベル1が掘削した掘削穴Hの穴内部HAの様子を、管理用表示部62の画面上で確認することができる。
【0099】
また、図8のように、作業現場Wの油圧ショベル1の手前に壁81が配置されている場合、現場LIDAR42では、壁81の裏側の点群データを取得することは難しい。一方、油圧ショベル1に搭載されているショベルLIDAR53の視野角が油圧ショベル1の左右方向に向かって設定されている場合には、図8の壁81の裏側に位置する物体82(図9)を抽出することができる。このため、ショベルLIDAR53及び現場LIDAR42の各点群データを合成することで、管理用表示部62などにおいて油圧ショベル1の周囲の状況を精度良く確認することができる。なお、管理用表示部62に表示される合成画像上に図8の壁81が現れている場合でも、前述のように作業者が管理用表示部62に表示されている合成画像の視点を変化させることで、壁81の裏側の物体82を確認することができる。
【0100】
更に、図9の油圧ショベル1の裏側の様子は、現場LIDAR42の点群データでは充分抽出することができない。換言すれば、図2における領域Yは、同図の現場LIDAR42から見て死角に相当する。この場合も、図2のショベルLIDAR53の視野角が油圧ショベル1の左右方向に向かって設定されていれば、図10に示すように、油圧ショベル1の裏側に位置する物体83の点群データをショベルLIDAR53が取得し、合成画像として管理用表示部62に表示させることができる。
【0101】
図11は、本実施形態に係る監視装置100の合成画像の模式図である。前述のように、本実施形態では、管理用表示部62などに表示される画像には、作業者が油圧ショベル1の操作部51などで入力、設定したティーチング情報に基づく軌跡が含まれる。図11では、前記ティーチング情報に基づく理想的なバケット23の先端部の軌跡Tが図示されるとともに、実際のバケット23の先端部が移動した軌跡Rが重畳して図示されている。このように、予め設定されたティーチング情報に基づく軌跡Tと実際の軌跡Rとが同時に表示されることで、例えば作業現場Wにおける作業を管理する管理者は、油圧ショベル1の自動運転の正確性を評価することができる。
【0102】
なお、上記のように、現場LIDAR42及びショベルLIDAR53の点群データを合成して管理用表示部62などの画像表示部に表示させるにあたって、予め設定された条件が満たされた場合に、画像処理部610(図4)が点群画像の合成処理を実行しても良い。例えば、油圧ショベル1のキャブ13内に位置するオペレータが、油圧ショベル1の後方の様子を確認したいと考えた場合に、キャブ13内の入力部52を通じて、処理開始指示を入力してもよい。この場合、監視装置100が現場LIDAR42及びショベルLIDAR53の各点群データを合成して、キャブ表示部57に表示させればよい。
【0103】
また、管理室Xにおいて管理用表示部62を視認する管理者や、作業現場Wの一角でタブレット70を手にする作業者が、現場LIDAR42では抽出できない位置の点群データを確認したいと考えた場合にも、同様に、管理用表示部62やタブレット70に含まれる不図示の入力部を通じて、処理開始指示を入力してもよい。この場合も、監視装置100が現場LIDAR42及びショベルLIDAR53の各点群データを合成して、管理用表示部62又はタブレット70に表示させればよい。
【0104】
また、監視装置制御ユニット60は、作業現場Wにおける現在の油圧ショベル1の位置、向きに応じて、上記の画像合成処理の可否を判断してもよい。例えば、ショベルLIDAR53の視野角がキャブ13の前方に向かって設定されている場合であって、油圧ショベル1が図2において現場カメラ41、現場LIDAR42の方向を向いた姿勢で作業している場合、現場LIDAR42、ショベルLIDAR53ともに、油圧ショベル1(上部旋回体12)の後方の点群データを取得することは難しい。したがって、監視装置制御ユニット60は、油圧ショベル1のショベルLIDAR53と、現場LIDAR42との相対的な位置関係に基づいて、画像合成処理によって有効な点群データを増やすことができるか否かを判定してもよい。この場合、有効な点群データを取得することが可能な場合に、監視装置100が前記画像合成処理を行うことで、監視装置制御ユニット60の処理負荷を低減し、効率的に合成画像を得ることができる。なお、合成処理が不可の場合は、その旨を管理用表示部62などに表示しても良い。
【0105】
なお、油圧ショベル1に複数のショベルLIDAR53が搭載され、その視野角が上部旋回体12の前後左右に向かってそれぞれ設定されている場合には、複数のショベルLIDAR53の視野角の端部が互いに重なるように配置されることで、死角が少なくなるため、オペレータ、作業者、管理者の要請に応じて画像合成処理が適宜実行されればよい。
【0106】
以上、本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の監視装置100について説明した。なお、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。本発明は、例えば以下のような変形実施形態を取ることができる。
【0107】
上記の実施形態では、作業機械として油圧ショベル1を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る作業機械は油圧ショベル以外の構造からなるものでもよい。また、作業アタッチメント20の先端部に配置される作業部材はバケット23に限定されるものではない。また、本発明に係る上部本体は下部走行体10に対して旋回しない態様でもよい。この場合、上部本体の前後方向と下部走行体10の前後方向とは互いに合致する。
【0108】
また、上記の実施形態では、合成された合成画像を管理用表示部62やタブレット70に表示する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。画像処理部610は合成した合成画像に対応する指令信号を出力し、侵入物判定部602に入力してもよい。この場合、侵入物判定部602は、この合成画像に対応する指令信号に基づいて自動で障害物を検知し、安全制御を行っても良い。侵入物判定部602は、当該安全制御の一例として、障害物の検知結果に対応する信号をショベル制御ユニット50に入力し、駆動部56を制御することで、侵入物との接触を回避するように油圧ショベル1を動かす又は停止させてもよい。また、上記の合成画像に対応する指令信号に基づいて、侵入物判定部602または物体特定部604が障害物検知、人物検知を行い、その結果から報知部61においてランプ表示、警告音などで報知を行っても良い。このように、合成された合成画像は、一方のLIDAR(距離分布取得部)の死角を補う情報を含むため、画像表示のみならず、他の制御にも有効に利用することができる。なお、前記で説明した他の制御においても、画像表示を行うことなく、合成画像に対応する指令信号を利用してもよい。
【符号の説明】
【0109】
1 油圧ショベル(作業装置)
10 下部走行体
100 監視装置(監視システム)
12 上部旋回体
13 キャブ
20 作業アタッチメント
41 現場カメラ(撮像部)
42 現場LIDAR(第2距離分布取得部)
50 ショベル制御ユニット(制御部)
501 駆動制御部
502 ショベル情報取得部
503 ティーチング情報受付部
504 記憶部
51 操作部
52 入力部
53 ショベルLIDAR(第1距離分布取得部)
54 角度情報検出部(姿勢情報取得部)
55 機体位置検出部
56 駆動部
57 キャブ表示部(画像表示部)
58 ショベル通信部
60 監視装置制御ユニット(制御部)
601 領域情報生成部
602 侵入物判定部
603 画像取得部
604 物体特定部
605 点群生成部
606 クラスタリング処理部
607 ショベル位置特定部
608 CGデータ生成部
609 軌跡生成部
61 報知部
610 画像処理部
611 通信部(送信部)
612 記憶部
62 管理用表示部(画像表示部)
70 タブレット(画像表示部)
81 壁
82、83 物体
LI 点群画像
CI 合成画像
G 地面
H 掘削穴
HA 穴内部
S 設定エリア(監視領域)
S1 作業エリア
S2 監視エリア
W 作業現場
X 管理室
図1
図2
図3
図4
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図11