(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089371
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】遊技機情報表示装置および遊技機情報表示システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240626BHJP
【FI】
A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204699
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000101204
【氏名又は名称】株式会社oneA
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川元 敬太
(72)【発明者】
【氏名】山本 龍也
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA31
2C088EB55
(57)【要約】
【課題】遊技場の店員の手を煩わせずに、遊技機に応じた表示コンテンツを表示可能にする。
【解決手段】遊技機情報表示装置Dは、SDメモリカード14と、表示パネルWの表示を制御する表示制御部108と、管理コンピュータCと通信する外部通信部102とを備える。表示制御部108は、管理コンピュータCから受信した画像切替情報で指定された表示候補画像がマスター画像記憶領域にある場合にはその画像をマスター表示候補記憶領域にコピーし、画像切替情報で指定された表示候補画像が予約画像記憶領域にある場合にはその画像をオリジナル表示候補記憶領域にコピーする。そして、遊技機情報表示装置Dの電源がオンされたときにマスター表示候補記憶領域またはオリジナル表示候補記憶領域に記憶された画像のうち、表示画像設定情報で指定された表示対象画像を表示パネルWに表示させる処理をする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の周辺に設置される遊技機情報表示装置であって、
前記遊技機の遊技情報が表示される表示パネルと、
遊技機の機種に応じて作成されているマスター画像が記憶されるマスター画像記憶領域、前記マスター画像のうちの表示候補画像が記憶されるマスター表示候補記憶領域、及び、遊技場ごとに個別に作成されたオリジナル画像が記憶されるオリジナル画像記憶領域が設けられた記憶部と、
前記表示パネルの表示制御をする表示制御部と、
外部の管理装置から、前記記憶部の各記憶領域の画像を切り替える表示画像切替情報及び前記表示パネルに表示させる画像を指定する表示画像設定情報を受信する通信部とを備え、
前記オリジナル画像記憶領域には、前記管理装置から受信された前記オリジナル画像を記憶する予約画像記憶領域と、前記オリジナル画像のうちの表示候補画像が記憶されるオリジナル表示候補記憶領域とが設けられており、
前記表示制御部は、
前記表示画像切替情報により前記マスター画像記憶領域に記憶されている画像が表示候補画像として指定された場合、その画像を前記マスター画像記憶領域から前記マスター表示候補記憶領域にコピーし、
前記表示画像切替情報により前記予約画像記憶領域に記憶されている画像が表示候補画像として指定された場合、その画像を前記予約画像記憶領域から前記オリジナル表示候補記憶領域にコピーし、
前記遊技機情報表示装置の電源がオンされたとき、または、外部から画像更新を指示する画像更新処理情報を受信したときに、前記マスター表示候補記憶領域または前記オリジナル表示候補記憶領域に記憶された画像のうち、前記表示画像設定情報で指定された画像である表示対象画像を前記表示パネルに表示させる処理を実行する
ことを特徴とする遊技機情報表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機情報表示装置において、
前記表示対象画像は、前記マスター表示候補記憶領域に記憶された画像と、前記オリジナル表示候補記憶領域に記憶された画像とを組み合わせた画像である
ことを特徴とする遊技機情報表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の遊技機情報表示装置において、
前記オリジナル画像記憶領域には、過去画像記憶領域がさらに設けられており、
前記表示制御部は、前記表示画像切替情報に基づいて、前記予約画像記憶領域に記憶された画像を前記オリジナル表示候補記憶領域にコピーする前に、当該オリジナル表示候補記憶領域に記憶されていた前記表示対象画像を前記過去画像記憶領域にコピーする処理を実行する
ことを特徴とする遊技機情報表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の遊技機情報表示装置において、
前記記憶部は、プリセット画像を記憶するプリセット画像記憶領域をさらに有し、
前記表示制御部は、前記遊技機情報表示装置の電源がオンされたときに前記マスター表示候補記憶領域、前記オリジナル表示候補記憶領域または前記プリセット画像記憶領域に記憶された画像のうち、前記表示画像設定情報で指定された画像である表示対象画像を前記表示パネルに表示させる処理をする
ことを特徴とする遊技機情報表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の遊技機情報表示装置において、
前記表示対象画像は、前記マスター表示候補記憶領域、前記オリジナル表示候補記憶領域、及び、前記プリセット画像記憶領域の中から選択された2以上の領域に記憶された画像を組み合わせた画像である
ことを特徴とする遊技機情報表示装置。
【請求項6】
複数の請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技機情報表示装置と、
前記表示画像設定情報をそれぞれの前記遊技機情報表示装置に出力する前記管理装置とを備える
ことを特徴とする遊技機情報表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各遊技機に対応して設置されて、その遊技機の情報や遊技場全体の情報等を表示する遊技機情報表示装置及びその遊技機情報表示装置を備える遊技機情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技場のパチンコやスロットの遊技機の上方位置等の遊技機の周辺には、各遊技機の出玉情報や大当たり情報、遊技場全体の情報を表示し、さらに店員の呼出し等を行う、いわゆる呼出しランプと呼ばれる、遊技機情報表示装置が設置されている。
【0003】
こうした遊技機情報表示装置では、近年、大型の液晶パネルを用いた構成が主流となっている。特許文献1及び特許文献2には、大型の液晶パネルを用いた遊技機情報表示装置が開示されている。このように表示パネルを大型化することにより、遊技機情報表示装置の装飾性を高めたり、一画面に表示させる遊技情報の項目数や情報量を増加させたりすることができ、遊技者の高揚感や満足度を高めることができる。
【0004】
特許文献3には、営業終了前において、入替工事の後に設置される遊技機に対応する画像を管理コンピュータから遊技機情報表示装置に送信し、例えば、営業時間が終了し、更新画像の更新画像記憶部への書き込みが完了すると、表示画像記憶部に記憶された表示画像を上記更新画像に差し替える制御をするように構成された遊技場用データ転送システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-203125号公報
【特許文献2】特開2015-180436号公報
【特許文献3】特開2016-158783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年では、遊技場の大型化が進むとともに、遊技に多様性を持たせ、遊技者の嗜好性に沿ったサービスの提供を目的として、遊技島ごとに換金率の異なる遊技機の設置をしたり、1つの島にばらばらの機種の遊技機を並べて配置するような施策がとられている。すなわち、遊技機の入れ替えや設置場所の移設等を従来よりも細かくかつ短期間に実施するニーズが大幅に増加している。
【0007】
そうすると、遊技機の入れ替えや設置場所の移設等がされるたびに、画像を登録して入れ替える必要が生じ、遊技場の店員は遊技機の変更に伴いその煩わしさが問題となっていた。また、遊技機を移設した後に、再びもとの場所に設置されることも少なくなく、表示していた画像を新しい画像に変更した後に、再び前回の画像へ戻す場合においても、前回の画像を再び登録して入れ替える必要があるという手間も生じていた。
【0008】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、遊技場の店員の手を煩わせずに、入れ替えや設置場所の移設時に遊技機に応じた表示コンテンツを遊技機情報表示装置に表示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
その目的を達成するために、遊技機情報表示装置において、表示画像切替情報に基づいて、マスター画像記憶領域からマスター表示候補記憶領域及び/または予約画像記憶領域からオリジナル表示候補記憶領域への画像をコピーし、そのコピーした画像の中から表示画像設定情報で指定された表示対象画像を表示パネルに表示させる処理をするようにしている。
【0010】
具体的に、本発明の第1態様では、遊技機の周辺に設置される遊技機情報表示装置を対象として、前記遊技機の遊技情報が表示される表示パネルと、遊技機の機種に応じて作成されているマスター画像が記憶されるマスター画像記憶領域、前記マスター画像のうちの表示候補画像が記憶されるマスター表示候補記憶領域、及び、遊技場ごとに個別に作成されたオリジナル画像が記憶されるオリジナル画像記憶領域が設けられた記憶部と、前記表示パネルの表示制御をする表示制御部と、外部の管理装置から、前記記憶部の各記憶領域の画像を切り替える表示画像切替情報及び前記表示パネルに表示させる画像を指定する表示画像設定情報を受信する通信部とを備える。そして、前記オリジナル画像記憶領域には、前記管理装置から受信された前記オリジナル画像を記憶する予約画像記憶領域と、前記オリジナル画像のうちの表示候補画像が記憶されるオリジナル表示候補記憶領域とが設けられている。また、前記表示制御部は、前記表示画像切替情報により前記マスター画像記憶領域に記憶されている画像が表示候補画像として指定された場合、その画像を前記マスター画像記憶領域から前記マスター表示候補記憶領域にコピーし、前記表示画像切替情報により前記予約画像記憶領域に記憶されている画像が表示候補画像として指定された場合、その画像を前記予約画像記憶領域から前記オリジナル表示候補記憶領域にコピーし、前記遊技機情報表示装置の電源がオンされたとき、または、外部から画像更新を指示する画像更新処理情報を受信したときに、前記マスター表示候補記憶領域または前記オリジナル表示候補記憶領域に記憶された画像のうち、前記表示画像設定情報で指定された画像である表示対象画像を前記表示パネルに表示させる処理を実行する、構成とした。
【0011】
また、遊技機情報表示システムを対象として、上記第1態様に記載された複数の前記遊技機情報表示装置と、前記表示画像設定情報をそれぞれの前記遊技機情報表示装置に出力する前記管理装置とを備える構成としてもよい。
【0012】
ところで、遊技機の機種に応じて作成されているマスター画像を記憶部へ記憶させる仕様にする場合、遊技機の機種数に応じて大量の画像を記憶することになる。そうすると、その大量の画像の中から表示する画像を引き出して表示するには、例えば、マスター画像記憶領域に記録されているファイルと表示画像設定情報との同期の問題があり、手間と時間が生じるという課題がある。また、マスター画像記憶領域への画像登録作業にもファイル名等の同期を気にする必要があるので手間と時間がかかり、利便性にかけ実用性を伴わない。そこで、上記の第1態様では、マスター画像記憶領域に記憶された画像から表示パネルで表示する画像をマスター表示候補記憶領域にコピーして、マスター表示候補記憶領域にコピーされた画像を表示パネルに表示させるようにしている。これにより、例えば、個々のファイル名を登録する必要がなくなり、利便性の向上が図れる。
【0013】
また、上記の第1態様では、マスター画像を記憶する記憶領域(マスター画像記憶領域)と、オリジナル画像を記憶する記憶領域(オリジナル画像記憶領域)とを分けて構成している。これにより、遊技場独自のオリジナル画像の表示を可能とし、マスター画像に代えてオリジナル画像を用いる場合に容易に切り替えることができる。
【0014】
また、本発明の第2態様として、前記表示対象画像は、前記マスター表示候補記憶領域に記憶された画像と、前記オリジナル表示候補記憶領域に記憶された画像とを組み合わせた画像としてもよい。すなわち、例えば、お知らせ画像にはオリジナル画像を用いて、それ以外の画像(例えば、通常遊技画像及び大当り画像)については、マスター画像を用いるといったことが可能であり、本態様では、従来技術と比較して、手間や時間をかけずに実現することができる。
【0015】
本発明の第3態様では、上記第1態様において、前記オリジナル画像記憶領域には、過去画像記憶領域がさらに設けられており、前記表示制御部は、前記表示画像切替情報に基づいて、前記予約画像記憶領域に記憶された画像を前記オリジナル表示候補記憶領域にコピーする前に、当該オリジナル表示候補記憶領域に記憶されていた前記表示対象画像を前記過去画像記憶領域にコピーする処理を実行する、構成としてもよい。
【0016】
このように、第3態様では、オリジナル画像記憶領域に、予約画像記憶領域に加えて、過去画像記憶領域を設けている。これにより、例えば、表示画像を切り替えた後に、表示画像に不具合があった場合や対象の遊技機情報表示装置に対して誤った操作を行った場合のように、変更前の画像に戻したい場合においても、過去画像記憶領域からオリジナル表示候補記憶領域にコピーすることで、容易に表示画像を元に戻すことが可能である。
【0017】
本発明の第4態様では、上記第1態様において、前記記憶部は、プリセット画像を記憶するプリセット画像記憶領域をさらに有し、前記表示制御部は、前記遊技機情報表示装置の電源がオンされたときに前記マスター表示候補記憶領域、前記オリジナル表示候補記憶領域または前記プリセット画像記憶領域に記憶された画像のうち、前記表示画像設定情報で指定された画像である表示対象画像を前記表示パネルに表示させる処理をする、構成としてもよい。
【0018】
これにより、設置完了後に電源を入れると初期設定により画像を新たに記憶させなくともプリセット画像が表示パネルに表示される。また、画像の変更を必要としない遊技場や、遊技機情報表示装置を管理する管理コンピュータを設置していない遊技場があるため、オリジナル画像やマスター画像を必要としない遊技場にはプリセット画像のみで表示することができる。
【0019】
また、本発明の第5態様として、前記表示対象画像は、前記マスター表示候補記憶領域、前記オリジナル表示候補記憶領域、及び、前記プリセット画像記憶領域の中から選択された2以上の領域に記憶された画像を組み合わせた画像であってもよい。これにより、多様な表示画像に対応することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、遊技場の店員の手を煩わせずに、入れ替えや設置場所の移設時に遊技機に応じた表示コンテンツが遊技機情報表示装置に表示できるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】遊技場情報管理システムの全体構成を示すイメージ図
【
図3】遊技機情報表示システムの構成例を示すブロック図
【
図4】遊技機情報表示装置の記憶部の記憶領域の構成例を示すイメージ図
【
図5A】遊技機情報表示システムの動作例を示すフローチャート
【
図5B】遊技機情報表示システムの動作例を示すフローチャート
【
図5C】遊技機情報表示システムの動作例を示すフローチャート
【
図5D】遊技機情報表示システムの動作例を示すフローチャート
【
図6】遊技機情報表示システムの動作例について説明するための図
【
図7】遊技機情報表示システムの動作例について説明するための図
【
図8】遊技機情報表示システムの動作例について説明するための図
【
図9】遊技機情報表示システムの動作例について説明するための図
【
図10】遊技機情報表示システムの動作例について説明するための図
【
図11】遊技機情報表示システムの動作例について説明するための図
【
図12】遊技機情報表示システムの他の動作例について説明するための図
【
図13】遊技機情報表示システムの他の動作例について説明するための図
【
図14】遊技機情報表示システムの他の動作例について説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用範囲あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
【0023】
図1は実施形態に係る遊技場情報管理システムの構成例を示すイメージ図である。遊技場情報管理システムは、遊技機情報表示システムを含む。
【0024】
遊技機情報表示システムは、管理コンピュータC(表示データ管理装置に相当)と、複数の遊技機情報表示装置Dとを備える。それぞれの遊技機情報表示装置Dは、表示パネルWを備える。以下の説明では、遊技機情報表示装置Dの表示パネルWを、単に「表示パネルW」という。
【0025】
周知のように遊技場には、複数の島Iが設けられている。それぞれの島Iには、複数の遊技機Aが並べて設置される。
【0026】
遊技場には、遊技機情報表示装置Dの管理(表示データの管理を含む)を行う管理コンピュータC(管理装置に相当)と、管理コンピュータCと双方向通信可能に接続された中継ユニットGWとが設けられる。それぞれの島Iには、中継ユニットGWを介して管理コンピュータCと双方向通信可能に接続された島管理ユニットIUが設けられている。中継ユニットGWは、例えば、単一のハブで構成されたり、複数のハブを階層的に接続した構成になっている。
【0027】
さらに、遊技場には、遊技機Aの遊技情報を管理するホールコンピュータHが設けられている。ホールコンピュータHとそれぞれの遊技機情報表示装置Dの間には、遊技機ごとに設けられた中継ユニットQが介在している。言い換えると、遊技機情報表示装置Dは、それぞれに対応して設けられている中継ユニットQを介して、ホールコンピュータHに接続されている。遊技機情報表示装置Dは、接続対象の遊技機Aから出力信号(遊技情報を含む)を受信し、受信した遊技情報を表示パネルWに表示させるとともに、遊技機Aから受信した信号を中継ユニットQを介してホールコンピュータHに出力する。
【0028】
なお、
図1では、管理コンピュータCとホールコンピュータHとが別々に設けられた例を示しているが、管理コンピュータCとホールコンピュータHを一体的に構成してもよい。この場合、例えば、ホールコンピュータHが、管理コンピュータCとしての機能を兼ね備える。
【0029】
図2は、遊技機情報表示装置Dの設置状態を示す正面図であり、より具体的には、島Iの一部を正面から見た図である。以下の説明では、遊技機情報表示装置Dの設置状態を基準として、上下を定義する。また、遊技機情報表示装置Dが設置された状態で、遊技者Z側を「前」、パチンコ台等の遊技機Aを設置する島側を「後」とし、遊技者Zの視点(正面視)を基準として左右を定義する。
【0030】
島Iにおいて、複数の遊技機Aが左右方向に並べて設置されている。それぞれの遊技機Aの上部には、着席した遊技者Zからも表示パネルWが見える位置に遊技機情報表示装置Dが設置されている。具体的には、島Iの上部に設けられた幕板I1と遊技機Aの間に、左右方向に延びる梁部I2が設けられており、この梁部I2に取付部材(図示省略)を介して遊技機情報表示装置Dが取り付けられている。
【0031】
図3は、管理コンピュータC及び遊技機情報表示装置Dの構成例を示すブロック図である。
【0032】
まず、遊技機情報表示装置Dの構成例について説明する。
【0033】
遊技機情報表示装置Dは、接続相手の遊技機Aの情報や遊技場全体の情報等を表示するものであって、その遊技機Aの出玉情報や大当たり情報、遊技場全体の情報を表示する。また、以下、接続相手の遊技機Aについて、他の遊技機Aと区別して「遊技機A1」として説明する場合がある。
【0034】
遊技機情報表示装置Dには、制御基板(図示省略)が内蔵されており、その制御基板に
図3に示す回路等が実装されたり、直接または間接的に接続されたりしている。
【0035】
遊技機情報表示装置Dは、入出力手段として、入出力部101と、外部通信部102と、外部メモリソケット103とを備え、入力手段として、リモコン受信部104と、タッチスイッチ105とを備え、出力手段として、表示パネルW及び装飾発光部3と、音声出力部106とを備える。
【0036】
入出力部101は、その遊技機情報表示装置Dに対応する遊技機Aと通信可能に構成され、遊技機Aから遊技情報を取得する。また、入出力部101は、ホールコンピュータHと通信可能に構成され、遊技機Aから取得した遊技情報をホールコンピュータHに送信する。また、入出力部101は、表示パネルWに表示された呼出しボタン(図示省略)へのタッチ操作があった場合に、そのタッチ操作に基づいて、ホールコンピュータHに呼出情報を送信する機能を有する。
【0037】
外部通信部102は、管理コンピュータC等と通信可能に構成され、管理コンピュータCから送信される音声情報や画像を受信し、後述する音声画像制御回路110を経由してSDメモリカード14に送信する。さらに、外部通信部102は、管理コンピュータCからSDメモリカード14の各記憶領域の画像を切り替える画像切替情報及び表示パネルWに表示させる画像を指定する表示画像設定情報を受信し、後述するメイン制御回路109に送信する。
【0038】
外部通信部102と管理コンピュータCの接続に用いられる通信方式は特に限定されないが、例えば、RS485が好適に適用できる。外部通信部102は、遊技機情報表示装置Dの電源がオンされた場合に、自動的に管理コンピュータCとの通信を確立させるように動作する。
【0039】
外部メモリソケット103は、USBメモリ等の記憶媒体(図示省略)が接続可能に構成され、その記憶媒体に記録された音声情報や画像を受信し、後述する音声画像制御回路110を経由してSDメモリカード14に送信する。
【0040】
リモコン受信部104は、遊技場の店員等が操作するリモコン(図示省略)から送信される操作信号を受信可能に構成され、そのリモコンから受信した操作信号を後述するメイン制御回路109に送信する。
【0041】
タッチスイッチ105は、表示パネルWの前面を覆う透明のフロントプレート部材の表面(前面)から遊技者Z等が操作するタッチ操作の情報(以下、「操作情報」という)を取得可能に構成されている。タッチスイッチ105で取得された操作情報は、タッチコントローラ111を介して後述するメイン制御回路109に送信される。
【0042】
さらに、遊技機情報表示装置Dは、画像が記憶されているSDメモリカード14と、管理コンピュータCから受信した画像切替情報表示画像設定情報に基づいて、表示パネルWの表示を制御する表示制御部108を備える。表示画像設定情報は、表示パネルに表示させる画像を指定する設定情報である。
【0043】
本開示の記憶部は、SDメモリカード14と、後述する音声画像制御回路110に内蔵されるRAM13で構成される。なお、記憶部の構成は、SDメモリカード14とRAM13の組み合わせに限定されない。例えば、記憶部が、単体の記憶媒体で構成されてもよいし、SDメモリカードとRAM以外の組み合わせ以外の組み合わせであってもよい。すなわち、記憶部として用いる記憶媒体の種別は、特に限定されず、HDD、SDメモリカード、半導体メモリ等を単体若しくは組み合わせて使用することができる。
【0044】
図4は、SDメモリカード14の記憶領域の構成例を示すイメージ図である。
【0045】
図4に示すように、SDメモリカード14には、記憶領域として、マスター画像記憶領域15と、オリジナル画像記憶領域16と、プリセット画像記憶領域17とが設けられている。表示パネルWで表示される各種の表示画像は、表示画像設定情報に基づいて、上記各記憶領域15、16、17に記憶されている画像から選択される。具体的な表示制御の内容については、後ほど具体例を示して説明する。
【0046】
プリセット画像記憶領域17は、プリセット画像が保存されている記憶領域である。プリセット画像は、遊技機情報表示装置Dにあらかじめ格納されている画像であり、遊技機情報表示装置Dの初期の電源投入時等に表示パネルWに表示される画像である。
【0047】
具体的に、プリセット画像には、静止画像と動画像が含まれる。また、プリセット画像には、例えば、(1)通常遊技画像、(2)大当り等の特別遊技中に表示される特別遊技画像、(3)一般的なお知らせをするためのお知らせ画像が含まれ得る。また、プリセット画像として、通常遊技画像、特別遊技画像及び/またはお知らせ画像に用いられる画像素材が含まれていてもよい。例えば、画像素材として、(1)背景画像素材、(2)1または複数の数字やアルファベット、漢字やひらがな等で構成された文字画像素材、(3)表示画面を区画するグリッド線等のフレーム画像素材、(4)遊技情報をグラフで表現するのに用いられるグラフ画像素材が含まれる。
【0048】
マスター画像記憶領域15は、一般に公開されているすべての遊技機の機種ごとに作成されているマスター画像が記憶されている記憶領域である。具体的に、例えば、マスター画像記憶領域15には、市場に設置されている遊技機の全機種(例えば、数年分)に関する画像が記憶されており、新機種のリリースに伴って適時更新される。
【0049】
具体的に、マスター画像には、静止画像と動画像が含まれる。また、マスター画像は、例えば、(1)それぞれの遊技機用に作成された背景画像等を有する通常遊技画像、(2)それぞれの遊技機用に作成され、大当り等の特別遊技中に表示される特別遊技画像、(3)一般的なお知らせをするためのお知らせ画像が含まれ得る。また、マスター画像として、通常遊技画像、特別遊技画像及び/またはお知らせ画像に用いられる画像素材が含まれていてもよい。この画像素材には、それぞれの遊技機Aに対応した画像素材が含まれ得る。例えば、画像素材として、(1)背景画像素材、(2)1または複数の数字やアルファベット、漢字やひらがな等で構成された文字画像素材、(3)表示画面を区画するグリッド線等のフレーム画像素材、(4)遊技情報をグラフで表現するのに用いられるグラフ画像素材(5)それぞれの遊技機に対応したキャラクター画像素材が含まれる。
【0050】
マスター画像記憶領域15には、表示パネルWに現在表示する画像を記憶する現在データ記憶領域15B(「マスター表示候補記憶領域」に相当)が付設されている。そして、管理コンピュータCから受信される表示画像切替情報で指定された表示候補画像がマスター画像記憶領域15にある場合には、その表示候補画像の対象となる画像が、マスター画像記憶領域15から現在データ記憶領域15Bにコピーされ、遊技機情報表示装置Dの電源投入(再起動含む)もしくは管理コンピュータCや外部リモコン(図示省略)からの操作による画像更新処理情報(以下、単に「画像更新処理情報」という)によりRAM13へとコピーされて、表示パネルWに表示される。ここで、画像更新処理情報とは、電源投入の際(再起動含む)もしくは管理コンピュータCや外部リモコン(図示省略)からの操作により、表示パネルWの表示を更新することを指示する更新処理命令である。
【0051】
オリジナル画像記憶領域16は、遊技場ごとに個別に作成されたオリジナル画像が記憶される記憶領域である。具体的に、オリジナル画像には、静止画像と動画像が含まれる。また、オリジナル画像は、例えば、(1)遊技場用にカスタマイズされた通常遊技画像、(2)遊技場においてそれぞれの遊技機用にカスタマイズされ、大当り等の特別遊技中に表示される特別遊技画像、(3)遊技場の広告やイベント等のお知らせをするためのお知らせ画像が含まれ得る。また、オリジナル画像として、通常遊技画像、特別遊技画像及び/またはお知らせ画像に用いられる画像素材が含まれていてもよい。この画像素材には、それぞれの遊技機Aに対応した画像素材が含まれ得る。例えば、画像素材として、キャラクタ画像、文字画像、背景画像、フレーム画像などが含まれる。より具体的には、(1)遊技場用にカスタマイズされ、遊技場の広告やイベント等のお知らせをするための画像素材や背景画像素材、(2)遊技場のイメージキャラクター等のように遊技場固有の画像素材、(3)前述のマスター画像素材を用いて遊技場でカスタマイズやアレンジされた画像素材等が含まれ得る。
【0052】
オリジナル画像記憶領域16は、次に表示させる予約画像を記憶する未来データ記憶領域16A、表示パネルWに現在表示する画像を記憶する現在データ記憶領域16B、及び、現在表示する画像の1つ前に表示パネルWに表示されていた画像を記憶する過去データ記憶領域16Cが付設されている。未来データ記憶領域16Aは「予約画像記憶領域」に相当し、現在データ記憶領域16Bは「オリジナル表示候補記憶領域」に相当し、過去データ記憶領域16Cは「過去画像記憶領域」に相当する。
【0053】
表示制御部108は、例えば、表示画像設定情報を設定するメイン制御回路109と、メイン制御回路109の表示画像設定情報で設定された表示対象の画像をRAM13にコピーして表示パネルWに表示させる音声画像制御回路110とを備える。言い換えると、表示画像設定情報とは、RAM13に読み込む画像を設定する設定情報である。
【0054】
具体的には、メイン制御回路109は、FRAM(登録商標)12に格納されたプログラム等に基づいて、遊技機情報表示装置Dの全体を制御する機能を有する。メイン制御回路109では、例えば、各種の演算処理を行ったり、表示パネルWの表示制御、装飾発光部3の点滅制御といった遊技機情報表示装置Dの表示制御を行ったりするように構成されている。
【0055】
メイン制御回路109は、表示パネルWへの画像表示制御として、FRAM12に記憶されている設定情報(数値・設定情報)に基づいて動作する。例えば、表示画像設定情報により、オリジナル画像が設定されている場合、画像更新処理情報に基づいて、オリジナル画像記憶領域16の現在データ記憶領域16Bに記憶されているデータをRAM13に書き込むように設定されている。これにより、このRAM13に書き込まれたデータが、表示パネルWに表示される。
【0056】
なお、FRAM12に記憶されている設定情報は、管理コンピュータCから設定情報の送信を行うことにより変更できるようにしてもよい。また、リモコン端末(図示省略)により、FRAM12の設定情報を直接変更できるようにしてもよい。例えば、表示画像設定情報が、オリジナル画像記憶領域16の現在データ記憶領域16Bから、マスター画像記憶領域15の現在データ記憶領域15Bに変更されると、現在データ記憶領域15Bに記憶されている画像が、RAM13にコピーされ、表示パネルWに表示される。
【0057】
さらに、メイン制御回路109は、管理コンピュータCから予約画像が受信された場合に、未来データ記憶領域16Aに記憶する処理を実行する。また、メイン制御回路109は、管理コンピュータCから受信された表示画像切替情報に基づいて、未来データ記憶領域16Aに記憶された予約画像を現在データ記憶領域16Bにコピーしたり、マスター画像記憶領域15に記憶されたマスター画像を現在データ記憶領域15Bにコピーしたりする。現在データ記憶領域15Bまたは現在データ記憶領域16Bに記憶された画像は、画像更新処理情報に基づいてRAM13にコピーされる。
【0058】
音声画像制御回路110は、メイン制御回路109から出力される制御信号によって制御される。音声画像制御回路110は、メイン制御回路109の制御を受けて、RAM13に格納された画像データを画像信号変換回路115に送信し、音声出力部106に音声情報を送信する。画像信号変換回路115には、表示パネルWが接続されており、画像信号変換回路115で生成した画像表示データが表示パネルWに表示される。
【0059】
管理コンピュータCは、通信部CTと、受付部CUと、制御部CPと、管理用記憶部に相当する記憶部CSとを備える。
【0060】
通信部CTは、制御部CPからの制御に基づいて、遊技機情報表示装置Dとの間の出の通信を行う機能を有する。通信部CTで用いられる通信方式(通信プロトコル)は、特に限定されず、従来から知られている通信方式(通信プロトコル)を用いることができる。
【0061】
受付部CUは、後述する表示候補画像Xの中からそれぞれの遊技機情報表示装置Dに送信するオリジナル画像の指定を受け付ける機能を有する。
【0062】
受付部CUの具体的な構成は特に限定されない。例えば、管理コンピュータCに接続され、遊技場の店員の入力操作を受け付けるマウスやキーボード(図示省略)等などが受付部CUとして機能し得る。また、管理コンピュータCがタッチパネル式のコンピュータの場合、管理コンピュータCの表示パネル(タッチセンサ)が受付部CUとして機能し得る。さらに、遊技場の店員が端末装置などを介して入力操作をし、その入力操作の結果が無線通信等で管理コンピュータCに送られる場合、その無線信号の受信を行う通信部CTが受付部CUとしての機能を兼ねることができる。
【0063】
記憶部CSには、遊技機情報表示装置Dに表示させる表示候補画像Xや、制御部CPを動作させるためのプログラム等が記憶されている。記憶部CSは、単体の記憶媒体で構成されてもよいし、物理的に分離された複数の記憶媒体で構成されてもよい。また、記憶部CSとして用いる記憶媒体の種別も特に限定されず、HDD、SDメモリカード、半導体メモリ等が好適に使用できる。
【0064】
表示候補画像Xは、1または複数のオリジナル画像を含む。それぞれのオリジナル画像については、前述のオリジナル画像記憶領域16の場所で説明したオリジナル画像と共通である。後述するオリジナル画像O及びオリジナル画像Rは、表示候補画像Xに含まれるオリジナル画像の一例である。例えば、記憶部CSに記憶される表示候補画像Xと、オリジナル画像記憶領域16に書き込まれるオリジナル画像において、互いに同じ画像同士は、同一のファイル名で管理される。
【0065】
制御部CPは、例えば、CPU(Central Processing Unit)で実現され、記憶部CSに格納されたプログラムや受付部CUで受け付けられた入力操作等に基づいて管理コンピュータCの動作を制御したり、各種演算を実行する。
【0066】
具体的には、制御部CPは、受付部CUを介して、それぞれの遊技機情報表示装置Dの未来データ記憶領域16Aに送信する表示候補画像X(例えば、オリジナル画像)の指示情報を取得する。そして、制御部CPは、その指示情報に基づいて、それぞれの遊技機情報表示装置Dの未来データ記憶領域16Aに指定された表示候補画像X(例えば、オリジナル画像)を送信する。
【0067】
また、制御部CPは、通信部CTを介してそれぞれの遊技機情報表示装置Dに対して、表示パネルWに表示させる表示対象画像にかかわる命令(表示画像切替情報、表示画像設定情報)を送信する。表示画像切替情報及び表示画像設定情報については、後ほど具体例とともに説明する。
【0068】
次に、遊技機情報表示システムの動作について説明する。
【0069】
以下の説明において、プリセット画像記憶領域17には、あらかじめプリセット画像Pが記憶されている。プリセット画像Pは、通常遊技画像P1、有利遊技画像P2及びお知らせ画像P3を含む。また、マスター画像記憶領域15には、あらかじめマスター画像Mおよびマスター画像Nが記憶されている。マスター画像Mは、通常遊技画像M1、有利遊技画像M2及びお知らせ画像M3を含む。マスター画像Nは、通常遊技画像N1、有利遊技画像N2及びお知らせ画像N3を含む。
【0070】
図5A、
図5B、
図5C及び
図6~
図13を用いた説明では、説明の理解を容易にするために、現在データ記憶領域15B、現在データ記憶領域16B、プリセット画像記憶領域17のいずれかの記憶領域の画像が選択されて表示パネルWに表示されるものとして説明するが、そのような態様に限定する意図はない。実際の表示管理システムにおいて、通常は、FRAM12の設定により、現在データ記憶領域15B、現在データ記憶領域16B、プリセット画像記憶領域17に記憶された画像の中から選択された画像を適宜組み合わせて表示制御が行われる場合がある。この点については、後ほど
図14を用いてその一例を説明する。
【0071】
(動作例1)
図5Aでは、初期設定のプリセット画像の表示からマスター画像の表示に変更する場合について説明する。
【0072】
ステップS21において、新規に遊技機情報表示装置Dに電源が投入されると、FRAM12の初期設定に基づいて、表示パネルWに、プリセット画像Pが表示される(ステップS22)。具体的に、ステップS22において、表示制御部108は、プリセット画像記憶領域17に記憶されているプリセット画像PをRAM13にコピーするとともに、プリセット画像Pが表示パネルWに表示されるように制御する。
図6では、初期設定において、プリセット画像Pの表示に係る画像データの伝達経路を矢印で示している。
【0073】
管理コンピュータC及び遊技機情報表示装置Dの電源投入後のステップS11において、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dに表示画像切替情報を送信する。この例では、表示画像切替情報として、SDメモリーカード14のマスター画像記憶領域15から選ばれたマスター画像を現在表示データの記憶領域15Bへコピーを行う指示が送信される。
【0074】
遊技機情報表示装置Dでは、表示制御部108は、マスター画像記憶領域15に記憶されたマスター画像の中から表示画像切替情報で指定された表示候補画像を選択し、その表示候補画像を現在データ記憶領域15Bにコピーする処理を実行する(ステップS23)。この例では、表示候補画像として、マスター画像Mが選択され、現在データ記憶領域15Bにコピーされている。
【0075】
上記のコピーが完了すると、次のステップS12において、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、表示画像設定情報として、表示パネルWの表示をプリセット画像Pからマスター画像Mに切り替える設定信号が送信される。この設定信号は、遊技機情報表示装置DのFRAM12のプログラムに反映される(ステップS24)。
【0076】
次のステップS13において、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、画像更新処理情報指示が送信されると、遊技機情報表示装置Dでは、電源の再起動または画像更新処理が実行される(ステップS25)。そうすると、FRAM12の設定に基づいて、現在データ記憶領域15Bにコピーされた画像がRAM13にコピーされる。これにより、マスター画像Mが表示パネルWに表示される状態となり、遊技機A1の遊技状態等に応じたマスター画像M(通常遊技画像M1、有利遊技画像M2またはお知らせ画像M3)が表示パネルWに適時に表示される(ステップS26)。
図7には、ステップS23からステップS26におけるマスター画像Mの表示に係る画像データの伝達経路を矢印で示している。
【0077】
なお、ステップS25は、電源の再起動や電源オフからの次回起動時の表示切り替えであってもよいし、管理コンピュータCや外部リモコンからの操作による画像更新処理情報により、表示パネルWの表示画像をリフレッシュし、表示パネルWにマスター画像Mを表示するようにしてもよい。
【0078】
(動作例2)
次に、
図5Bを参照しつつ、プリセット画像もしくはマスター画像からオリジナル画像に変更する処理について説明する。
【0079】
この例では、ステップS41において、遊技機情報表示装置Dに電源が投入されると、FRAM12の設定に基づいて、表示パネルWに、プリセット画像(例えば、
図6参照)またはマスター画像(例えば、
図7参照)が表示される(ステップS42)。この例では、
図7の例で示したように、マスター画像Mが表示されているものとする。
【0080】
管理コンピュータC及び遊技機情報表示装置Dの電源投入後のステップS31において、管理コンピュータCは、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dにオリジナル画像Oを送信する。オリジナル画像Oは、通常遊技画像O1、有利遊技画像O2及びお知らせ画像O3を含む。
【0081】
遊技機情報表示装置Dに受信されたオリジナル画像Oは、表示制御部108の制御を受けて、SDメモリカード14の未来データ記憶領域16Aに記憶される(ステップS43)。ここで、
図8に示すように、表示パネルWには、現在データ記憶領域15Bに記憶されているマスター画像Mが表示されているので、未来データ記憶領域16Aへのオリジナル画像Oの記憶が、表示パネルWの表示に影響を与えることがない。そうすると、オリジナル画像Oを営業時間中に送ることができるので、営業時間外に店員が画像の転送作業をする時間を削減することができる。ステップS42において、マスター画像Mに代えて、プリセット画像Pが表示されていた場合についても同様である。
【0082】
その後、ステップS32において、管理コンピュータCは、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dに表示画像切替情報を送信する。この例では、表示画像切替情報として、SDメモリーカード14のオリジナル画像記憶領域16の現在データ領域16Bから過去データ領域16Cへ画像のコピーをした後、未来データ領域16Aから現在データ領域16Bに画像のコピーを行う指示が行われる。
【0083】
ステップS44において、遊技機情報表示装置Dでは、現在データ領域16Bから過去データ領域16Cへ画像のコピー、及び、未来データ領域16Aから現在データ領域16Bの画像のコピーが実行される。
図8の例では、現在データ領域16Bには、データが記憶されていないので、未来データ領域16Aから現在データ領域16Bにオリジナル画像Oがコピーされる。なお、未来データ記憶領域16Aから現在データ記憶領域16Bに画像をコピーした後、未来データ記憶領域16Aの画像は、そのまま残しておいてもよいし、消去してもかまわない。
【0084】
ステップS44のコピーが完了すると、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに表示画像設定情報として、表示パネルWの表示をマスター画像Mからオリジナル画像Oに切り替える表示画像設定情報が送信される(ステップS33)。この表示画像設定情報は、遊技機情報表示装置DのFRAM12のプログラムに反映される(ステップS45)。
【0085】
その後のステップS34において、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、画像更新処理情報指示が送信されると、遊技機情報表示装置Dでは、電源の再起動または画像更新処理が実行される(ステップS46)。そうすると、FRAM12の設定に基づいて、現在データ記憶領域16Bにコピーされた画像がRAM13にコピーされる。これにより、オリジナル画像Oが表示パネルWに表示される状態となり、遊技機A1の遊技状態等に応じたオリジナル画像O(通常遊技画像O1、有利遊技画像O2またはお知らせ画像O3)が表示パネルWに適時に表示される(ステップS47)。
図9には、ステップS44からステップS47におけるオリジナル画像Oの表示に係る画像データの伝達経路を矢印で示している。
【0086】
なお、ステップS46は、電源の再起動や電源オフからの次回起動時の表示切り替えであってもよいし、管理コンピュータCや外部リモコンからの操作による画像更新処理情報により、表示パネルWの表示画像をリフレッシュし、表示パネルWにマスター画像Mを表示するようにしてもよい。
【0087】
(動作例3)
動作例3では、オリジナル画像Oが表示されている状態で、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、異なるオリジナル画像Rが送信される例について説明する。すなわち、オリジナル画像から異なるオリジナル画像に変更する処理について示している。なお、
図5Cにおいて、
図5Bとする動作については、同一の符号を付しており、前述の動作例2と異なる点を中心に説明する。
【0088】
この例では、ステップS41において、遊技機情報表示装置Dに電源が投入されると、FRAM12の設定に基づいて、表示パネルWにオリジナル画像Oが表示される(ステップS42)。
【0089】
管理コンピュータC及び遊技機情報表示装置Dの電源投入後のステップS31において、管理コンピュータCは、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dにオリジナル画像Rを送信する(
図10参照)。オリジナル画像Rは、通常遊技画像R1、有利遊技画像R2及びお知らせ画像R3を含む。
【0090】
遊技機情報表示装置Dに受信されたオリジナル画像Rは、表示制御部108の制御を受けて、SDメモリカード14の未来データ記憶領域16Aに記憶される(ステップS43)。なお、表示パネルWには、現在データ記憶領域15Bに記憶されているオリジナル画像Oが表示されているので、未来データ記憶領域16Aへのオリジナル画像Rの記憶が、表示パネルWの表示に影響を与えることがない。
【0091】
ステップS32において、管理コンピュータCは、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dに表示画像切替情報が送信される。
【0092】
そうすると、遊技機情報表示装置Dでは、オリジナル画像Oがオリジナル画像記憶領域16の現在データ領域16Bから過去データ領域16Cにコピーされた後、オリジナル画像Rが未来データ記憶領域16Aから現在データ領域16Bにコピーされる(ステップS44)。
【0093】
ステップS44のコピーが完了すると、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、画像更新処理情報指示が送信される(ステップS34)。そうすると、遊技機情報表示装置Dでは、電源の再起動または画像更新処理が実行される(ステップS46)。その後の処理は、
図8及び
図9場合と同様であり、遊技機A1の遊技状態等に応じたオリジナル画像R(通常遊技画像R1、有利遊技画像R2またはお知らせ画像R3)が表示パネルWに適時に表示されるようになる(ステップS47)。
図11には、ステップS44からステップS47におけるオリジナル画像Rの表示に係る画像データの伝達経路を矢印で示している。
【0094】
このようにオリジナル画像Oからオリジナル画像Rへ切替える場合には管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dへの表示画像設定情報の送信処理は必要ではない。
【0095】
(動作例4)
図12及び
図13には、
図5BのステップS31において、オリジナル画像のうちの一部(この例では、お知らせ画像R3)が更新される処理について示している。
【0096】
この場合においても、上記の(動作例3)の説明と同様に、
図5Cのフローチャートと同様の処理が実行される。ここでは、前述の動作例3と異なる点を中心に説明する。
【0097】
ステップS31において、管理コンピュータCは、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dにオリジナル画像Rとしてお知らせ画像R3のみを送信する(
図12参照)。
【0098】
遊技機情報表示装置Dに受信されたお知らせ画像R3は、表示制御部108の制御を受けて、SDメモリカード14の未来データ記憶領域16Aに記憶される(ステップS43)。なお、表示パネルWには、現在データ記憶領域15Bに記憶されているオリジナル画像Oが表示されているので、未来データ記憶領域16Aへのお知らせ画像R3の記憶が、表示パネルWの表示に影響を与えることがない。
【0099】
ステップS32において、管理コンピュータCは、受付部CUへの入力操作に基づいて、遊技機情報表示装置Dに表示画像切替情報が送信され、お知らせ画像O3がオリジナル画像記憶領域16の現在データ領域16Bから過去データ領域16Cにコピーされる。その後、現在データ領域16Bにおいて、お知らせ画像O3に代えて未来データ記憶領域16Aのお知らせ画像R3がコピーされる。このとき、現在データ領域16Bの通常遊技画像O1及び有利遊技画像O2は、そのままの状態が維持される。同様に、過去データ記憶領域16Cについても、通常遊技画像X1及び有利遊技画像X2について、上記コピー前の状態が維持される。
【0100】
その後、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、画像更新処理情報指示が送信される(ステップS34)。そうすると、遊技機情報表示装置Dでは、電源の再起動または画像更新処理が実行される(ステップS46)。その後の処理は、前述の動作例3の場合と同様であり、遊技機A1の遊技状態等に応じたオリジナル画像(通常遊技画像O1、有利遊技画像O2またはお知らせ画像R3)が表示パネルWに適時に表示されるようになる(ステップS47)。
【0101】
このようにオリジナル画像の一部を変更する場合においても、前述の動作例3と同様に、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dへの表示画像設定情報の送信処理は必要ではない。
【0102】
(動作例5)
次に、
図5Dを参照しつつ、マスター画像もしくはオリジナル画像からプリセット画像に変更する処理について説明する。
【0103】
この例では、ステップS61において、遊技機情報表示装置Dに電源が投入されると、FRAM12の初期設定に基づいて、表示パネルWに、マスター画像(例えば、
図7参照)またはオリジナル画像(例えば、
図9参照)が表示されている(ステップS62)。
【0104】
プリセット画像は、あらかじめプリセット画像記憶領域17に記憶されている画像を用いる。そのため、管理コンピュータCは、追加で画像データを送ることなく、遊技機情報表示装置Dに表示画像設定情報を送信する。(ステップS51)。具体的には、表示画像設定情報として、表示パネルWの表示をマスター画像Mまたはオリジナル画像Oからプリセット画像Pに切り替える設定信号が送信される。この設定信号は、遊技機情報表示装置DのFRAM12のプログラムに反映される(ステップS63)。
【0105】
その後のステップS52において、管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに、画像更新処理情報指示が送信されると、遊技機情報表示装置Dでは、電源の再起動または画像更新処理が実行される(ステップS64)。そうすると、FRAM12の設定に基づいて、プリセット画像記憶領域17に記憶されているプリセット画像PがRAM13にコピーされる。これにより、プリセット画像Pが表示パネルWに表示される状態となり、遊技機A1の遊技状態等に応じたプリセット画像P(通常遊技画像P1、有利遊技画像P2またはお知らせ画像P3)が表示パネルWに適時に表示される(ステップS65)。
【0106】
以上のように、本実施形態によると、遊技機に対応した画像などの多種多様なデータを記憶し、記憶された画像を容易に表示可能にすることができる。これにより、遊技機の入れ替えが行われた場合でも設定情報を変更することなく容易に画像の表示を変更することが可能となる。
【0107】
-その他の実施形態-
なお、本開示における技術は、上記実施形態での説明した構成に限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用が可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
【0108】
例えば、
図14に示すように、上記実施形態の各動作例で示した処理の中で、表示画像設定情報として、通常遊技画像はプリセット画像P1、有利遊技画像はマスター画像M2、お知らせ画像O3といったように、組み合わせた画像を表示するようにしてもよい。すなわち、表示画像設定情報として、マスター画像記憶領域15の現在データ記憶領域15Bと、オリジナル画像記憶領域16の現在データ記憶領域16Bと、プリセット画像記憶領域17に記憶された画像とを組み合わせた画像を設定して、表示パネルWに表示させるようにしてもよい。
【0109】
言い換えると、遊技機情報表示装置Dにおいて、表示画像設定情報に基づいて、マスター画像記憶領域15の現在データ記憶領域15B、オリジナル画像記憶領域16の現在データ記憶領域16Bまたはプリセット画像記憶領域17に記憶された画像のうち、表示画像設定情報で指定された画像である表示対象画像を表示パネルに表示させる処理をするように構成されていてもよい。このような構成にすることにより、簡易な方法で柔軟な表示態様に対応することができる。
【0110】
また、上記の実施形態では、プリセット画像記憶領域17とマスター画像記憶領域15とを分けて設けている例を示したが、例えば、プリセット画像Pをマスター画像記憶領域15に記憶するといった形で、プリセット画像記憶領域17とマスター画像記憶領域15とを統合してもよい。
【0111】
上記の実施形態において、画像更新処理情報は、営業時間外に送信されるものとしたが、これに限定されない。例えば、営業時間内に管理コンピュータCから遊技機情報表示装置Dに画像更新処理情報を送信するようにしてもよい。この場合には、例えば、表示パネルWの表示画像の切り替え(更新)に際して、表示パネルWの切り替え中(更新中)であることがわかるように、表示パネルWに、例えば「イメージファイル読み込み中・・・」の文字や画像等が表示がされる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、店員の煩わしさを大幅に解消することが可能となり、日々多くの遊技機の新台が発売され、遊技機の入替も頻繁に行われる状況下においても、すぐに遊技機に応じた画像を利用することができるので、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0113】
C 管理コンピュータ(管理装置)
D 遊技機情報表示装置
W 表示パネル
14 SDメモリカード(記憶部)
15 マスター画像記憶領域
15B 現在データ記憶領域(マスター表示候補記憶領域)
16 オリジナル画像記憶領域
16A 未来データ記憶領域(予約画像記憶領域)
16B 現在データ記憶領域(オリジナル表示候補記憶領域)
16C 過去データ記憶領域(過去画像記憶領域)
17 プリセット画像記憶領域
102 外部通信部(通信部)
108 表示制御部