IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝機械株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図1
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図2
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図3
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図4
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図5
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図6
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図7
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図8
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図9
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図10
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図11
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図12
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図13
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図14
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図15
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図16
  • 特開-油圧式射出成形機の改修方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089384
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】油圧式射出成形機の改修方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/03 20060101AFI20240626BHJP
【FI】
B29C45/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204721
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003458
【氏名又は名称】芝浦機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾鷲 卓哉
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206AP02
4F206AP13
4F206AP15
4F206JA07
4F206JL02
4F206JP11
4F206JP14
4F206JP15
4F206JP27
(57)【要約】
【課題】油圧式射出成形機において、油圧ポンプの故障の有無の調査に掛かるユーザの負担を低減する。
【解決手段】油圧式射出成形機の改修方法は、油圧ポンプが吐出する油の圧力を計測する圧力計を、油圧ポンプごとに取り付け、油圧ポンプから吐出された油の流量を計測する流量計を、油圧ポンプごとに取り付け、圧力計が計測した圧力と流量計が計測した流量とを表示する表示装置を取り付け、圧力計が計測した圧力と流量計が計測した流量との少なくとも一方に基づいて、油圧ポンプの故障の有無を判断する判断部を取り付ける。
【選択図】図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出装置と型締装置とを載置する架台に複数の油圧ポンプと前記油圧ポンプを駆動する電動機が固定され、前記油圧ポンプからの油圧により前記射出装置と前記型締装置とのアクチュエータを駆動する油圧式射出成形機の改修方法であって、
前記油圧ポンプが吐出する油の圧力を計測する圧力計を、前記油圧ポンプごとに取り付け、
前記油圧ポンプから吐出された油の流量を計測する流量計を、前記油圧ポンプごとに取り付け、
前記圧力計が計測した前記圧力と前記流量計が計測した前記流量とを表示する表示装置を取り付け、
前記圧力計が計測した前記圧力と前記流量計が計測した前記流量との少なくとも一方に基づいて、前記油圧ポンプの故障の有無を判断する判断部を取り付ける、ことを特徴とする油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項2】
前記電動機に流れる電流を計測する電流計を、前記電動機ごとに取り付け、
前記表示装置は、前記電流計が計測した前記電流を表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項3】
前記圧力計は、計測した前記圧力を示す数字を光で表示する圧力表示部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項4】
前記圧力計を、前記油圧ポンプの吐出口に隣接して取り付ける、請求項1に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項5】
前記圧力計を、前記油圧ポンプの吐出口に対してブロックを介して取り付ける、請求項1に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項6】
前記圧力表示部が前記圧力計の上端部に位置するように、前記圧力計を取り付ける、請求項3に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項7】
前記判断部は、前記油圧ポンプの前記圧力表示部の表示形態を故障の有無に応じて変更する、請求項3に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項8】
前記流量計を、前記油圧ポンプの吐出口に接続された配管に取り付ける、請求項1に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項9】
前記流量計は、計測した前記流量を示す数字を光で表示する流量表示部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【請求項10】
前記流量を示す前記数字の下端部から上端部に向かう方向が前記油の流れ方向の下流へ向かう方向となるように、前記流量計を取り付ける、請求項9に記載の油圧式射出成形機の改修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧式射出成形機の改修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックの成形品を製造する製造工場では、従来、油圧ポンプを備えた油圧式射出成形機が設置され、使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭49-058864号公報
【特許文献2】実開昭60-109918号公報
【特許文献3】特開平5-338000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の油圧式射出成形機では、油圧ポンプの故障の有無をユーザが調査する必要があるため、ユーザの負担が大きいという問題がある。
【0005】
本発明が解決する課題は、設置されている油圧式射出成形機において、油圧ポンプの故障の有無の調査に掛かるユーザの負担を低減することができる油圧式射出成形機を構成するための油圧式射出成形機の改修方法を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る油圧式射出成形機の改修方法は、射出装置と型締装置とを載置する架台に複数の油圧ポンプと前記油圧ポンプを駆動する電動機が固定され、前記油圧ポンプからの油圧により前記射出装置と前記型締装置とのアクチュエータを駆動する油圧式射出成形機の改修方法であって、前記油圧ポンプが吐出する油の圧力を計測する圧力計を、前記油圧ポンプごとに取り付け、前記油圧ポンプから吐出された油の流量を計測する流量計を、前記油圧ポンプごとに取り付け、前記圧力計が計測した前記圧力と前記流量計が計測した前記流量とを表示する表示装置を取り付け、前記圧力計が計測した前記圧力と前記流量計が計測した前記流量との少なくとも一方に基づいて、前記油圧ポンプの故障の有無を判断する判断部を取り付ける、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る油圧式射出成形機の改修方法は、設置されている油圧式射出成形機において、油圧ポンプの故障の有無の調査に掛かるユーザの負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態の油圧式射出成形機の構成を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図2図2は、実施形態の油圧式射出成形機の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図3図3は、実施形態の油圧式射出成形機の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図4図4は、実施形態の油圧式射出成形機における油圧駆動装置の一部の概略構成を示す例示的かつ模式的な図である。
図5図5は、実施形態の油圧式射出成形機の油圧駆動装置の構成を示す例示的かつ模式的な回路図である。
図6図6は、実施形態の油圧式射出成形機における油圧駆動装置の圧力計およびその周囲を示す例示的かつ模式的な図である。
図7図7は、実施形態の油圧式射出成形機における油圧駆動装置の圧力計の一端部を示す例示的かつ模式的な図である。
図8図8は、実施形態の油圧式射出成形機における油圧駆動装置の流量計およびその周囲を示す例示的かつ模式的な平面図である。
図9図9は、実施形態の油圧式射出成形機における油圧駆動装置の流量計およびその周囲を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図10図10は、実施形態の油圧式射出成形機における監視装置の表示装置を示す例示的かつ模式的な正面図である。
図11図11は、実施形態の油圧式射出成形機における監視装置の制御部を示す例示的かつ模式的な図である。
図12図12は、実施形態の油圧式射出成形機の監視装置の構成を示す例示的かつ模式的なブロック図である。
図13図13は、実施形態の油圧式射出成形機における監視装置の表示装置が表示するモニタ画面を示す例示的かつ模式的な図である。
図14図14は、実施形態の油圧式射出成形機における監視装置の表示装置が表示する波形表示画面を示す例示的かつ模式的な図である。
図15図15は、実施形態の油圧式射出成形機における監視装置の表示装置が表示する基準値設定画面を示す例示的かつ模式的な図である。
図16図16は、実施形態の油圧式射出成形機における監視装置が実施する故障診断処理を説明するための説明図である。
図17図17は、実施形態の油圧式射出成形機の改修方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示に係る油圧式射出成形機の改修方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易に想到できるもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0010】
また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実と異なる場合がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0011】
図1は、実施形態に係る油圧式射出成形機1の構成を示す例示的かつ模式的な側面図である。図2は、実施形態の油圧式射出成形機1の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図3は、実施形態の油圧式射出成形機1の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
【0012】
なお、以下の説明では、油圧式射出成形機1の通常の使用状態における上下方向を、油圧式射出成形機1においても上下方向として説明し、油圧式射出成形機1の通常の使用状態における水平方向を、油圧式射出成形機1においても水平方向として説明する。油圧式射出成形機1の上下方向は、鉛直方向に沿う。
【0013】
<油圧式射出成形機1>
図1図3に示されるように、本実施形態に係る油圧式射出成形機1は、架台5と、射出装置10と、型締装置30と、油圧駆動装置50と、監視装置60と、を備えている。射出装置10と型締装置30は、架台5上に配置されている。ここで、架台5は、射出装置10が配置される架台5を架台5Aとし、型締装置30が配置される架台5を架台5Bとして、別体にて構成しているが、架台5Aと架台5Bの総称として架台5を用いている。なお、架台5Aと架台5Bが連結され、一体となっていてもよい。油圧駆動装置50は、一部が架台5(架台5A)の内部に収容された状態で架台5に配置されている。監視装置60は、架台5(架台5A)の周囲に配置され、筐体6を介して架台5に取り付けられている。筐体6の内部には、油圧式射出成形機1の各部を制御する制御装置(不図示)が収容されている。架台5は、フレームやベースとも称される。
【0014】
油圧式射出成形機1は、射出装置10で成形材料を溶融して可塑化材料にし、射出装置10から射出された可塑化材料を、型締装置30によって冷却・固化することにより、所望の各種の成形品を製造することが可能になっている。
【0015】
射出装置10が配置される架台5Aは、下壁5Aaと、上壁5Abと、立壁5Acとを有している。下壁5Aaは、例えば、油圧式射出成形機1の設置面に重ねられて当該設定面に固定されている。上壁5Abは、下壁5Aaの上方側に位置している。立壁5Acは、下壁5Aaと上壁5Abとの間に亘って設けられている。架台5Aの内部には、下壁5Aaと、上壁5Abと、立壁5Acとに囲まれた収容室(空間)が形成されており、この収容室に油圧駆動装置50の一部が収容されている。
【0016】
図1に示されるように、射出装置10は、加熱バレル11と、スクリューと、計量駆動部15と、射出装置駆動部25とを備えている。加熱バレル11は、内部で成形材料を加熱して溶融し、可塑化材料にすることが可能になっている。また、加熱バレル11は、可塑化材料を射出するノズルを一端側に備え、他端側が原料投入用のホッパに接続されている。スクリューは、加熱バレル11に配置されており、加熱バレル11の内部で軸心方向に移動可能になっている。計量駆動部15は、加熱バレル11内でスクリューを回転させることにより、成形材料である樹脂をホッパから加熱バレル11内に導入することが可能になっている。
【0017】
射出装置駆動部25は、加熱バレル11内でスクリューを水平方向に移動させることが可能になっている。また、射出装置駆動部25は、加熱バレル11内において、溶融された成形材料が、ノズルが位置する端部側の部分に貯えられた状態で、スクリューをノズル側に移動させることにより、成形材料をノズルから押し出すことができる。これにより、加熱バレル11内の成形材料をノズルから射出させることができる。
【0018】
型締装置30は、固定盤31と、移動盤32と、型開閉駆動機構37と、型締駆動機構40と、押出機構45とを有している。固定盤31は、架台5(架台5B)上に配置されて架台5に固定されており、移動盤32は、架台5上における固定盤31に対して射出装置10が位置する側の反対側に、固定盤31に対して移動自在に配置されている。固定盤31における移動盤32が位置する側の面には、固定金型35が取り付けられており、移動盤32における固定盤31が位置する側の面には、移動金型36が取り付けられている。移動盤32に取り付けられる移動金型36は、固定盤31に取り付けられる固定金型35に対向しており、移動盤32が固定盤31に接近した際には、固定金型35へ接近して固定金型35に組み合わされる。
【0019】
型開閉駆動機構37は、移動盤32を固定盤31に対して相対移動させることが可能になっており、移動盤32を固定盤31に対して相対移動させることにより、移動金型36と固定金型35との型閉を行ったり、移動金型36と固定金型35との型開を行ったりすることができる。本実施形態では、型開閉駆動機構37は、油圧シリンダ38を備えており、油圧シリンダ38により、移動盤32を固定盤31に対して相対移動させることができる。
【0020】
型締駆動機構40は、移動盤32を固定盤31に対して接近させて、型閉された移動金型36と固定金型35とを型締めすることができる。本実施形態では、型締駆動機構40は、移動盤32にハーフナットを備えており、タイバー41と噛み合うことができる。そして、固定盤31には油圧シリンダが形成され、タイバー41の一端部に設けられたピストンが進退可能に内挿されている。
【0021】
押出機構45は、移動金型36の内面に付着した成形後の成形品を押し出す押出部材を備えており、成形後の成形品を移動金型36から取り外すことが可能になっている。
【0022】
図1図3に示される油圧駆動装置50は、計量駆動部15、射出装置駆動部25、型開閉駆動機構37、型締駆動機構40、および押出機構45を駆動する。油圧駆動装置50は、複数(一例として三つ)の駆動部101A~101Cを有している。以後、三つの駆動部101A~101Cの総称として駆動部101を用いる。
【0023】
図4は、実施形態の油圧式射出成形機1における油圧駆動装置50の一部の概略構成を示す例示的かつ模式的な図である。図5は、実施形態の油圧式射出成形機1の油圧駆動装置50の構成を示す例示的かつ模式的な回路図である。
【0024】
図4および図5に示されるように、各駆動部101は、ポンプユニット102と、流通制御部103と、シリンダ174とを有している。
【0025】
ポンプユニット102は、第1の油圧ポンプ151Aと、第2の油圧ポンプ151Bと、一つの電動機154とを有している。以後、第1の油圧ポンプ151Aと第2の油圧ポンプ151Bの総称として油圧ポンプ151を用いる。
【0026】
第1の油圧ポンプ151Aおよび第2の油圧ポンプ151Bは、電動機154の出力軸に連結されて、電動機154によって駆動される。換言すると、一つの電動機154が、第1の油圧ポンプ151Aおよび第2の油圧ポンプ151Bを駆動する。したがって、第1の油圧ポンプ151Aおよび第2の油圧ポンプ151Bのそれぞれの回転数は、同じである。但し、第2の油圧ポンプ151Bの容量(吐出量)は、第1の油圧ポンプ151Aの容量(吐出量)よりも大きい。図5に示されるように、第1の油圧ポンプ151Aは、吸入口151INaと吐出口151OUTaとを有し、第2の油圧ポンプ151Bは、吸入口151INbと吐出口151OUTbとを有している。以後、吸入口151INaと吸入口151INbの総称として吸入口151INを用い、吐出口151OUTaと吐出口151OUTbの総称として吐出口151OUTを用いる。吸入口151INは、タンク177に接続されている、吐出口151OUTは、吐出流路体136に接続されている。吐出流路体136は、油圧ポンプ151ごとに設けられている。すなわち、吐出流路体136には、第1の油圧ポンプ151Aの吐出口151OUTaと接続された吐出流路体136Aと、第2の油圧ポンプ151Bの吐出口151OUTbと接続された吐出流路体136Bとがある。各油圧ポンプ151は、タンク177の油を吸入口151INから吸引して当該油を吐出口151OUTから吐出する。
【0027】
また、図4および図5に示されるように、電動機154に電力を供給する配線191には、電流計190が取り付けられている。具体的には、電流計190は、制御装置の端子台(不図示)に取り付けられている。電流計190は、電動機154に供給される電力の電流値を計測する。電流計190は、例えば、変流器(交流電流変換機)を含む。電流計190は、市販のものを用いてもよい。電流計190を市販のものを用いることにより、電流計190を新たに設計しなくて済み、改修費の増大が抑制される。
【0028】
流通制御部103は、下記の構成を有する。吐出流路体136A,136Bには、圧力計161A,161Bおよび流量計158A,158Bが直列に設けられている。以後、圧力計161A,161Bの総称として圧力計161を用い、流量計158A,158Bの総称として流量計158を用いる。圧力計161は、吐出流路体136を流れる油の圧力すなわち油圧ポンプ151の吐出口151OUTから吐出された油の圧力を計測(検出)する。流量計158は、例えば、圧力計161の下流側に設けられている。流量計158は、吐出流路体136を流れる油の流量すなわち油圧ポンプ151の吐出口151OUTから吐出された油の流量を計測(検出)する。一例として、流量計158は、油の流量を非接触で検出可能である。なお、流量計158は、上記に限定されない。
【0029】
流量計158の下流側には、逆止弁167,168が設けられている。また、流量計158と逆止弁167,168との間には、タンク177に分岐にする分岐路が設けられ、この分岐路に電磁リリーフ弁166,169と電磁アンロード弁164,165が並列に設けられている。
【0030】
また、逆止弁167,168の下流は、二つの吐出流路体136A,136Bが一本にまとめられた流路が構成され、この流路は、さらに3本の分岐流路に分岐している。この3つの分岐流路のうちの一つには、電磁リリーフ弁170が設けられている。また、別の分岐流路には、リリーフ弁171と電磁流量調整弁172とが並列に設けられている。この電磁流量調整弁172の下流側には、電磁切替弁173が設けられている。電磁切替弁173の下流側には、シリンダ174が設けられている。また、さらに別の分岐流路には、電磁切替弁175が設けられ、当該電磁切替弁175の下流側には、可変油圧原動機176が設けられている。シリンダ174および可変油圧原動機176は、アクチュエータの一例である。なお、各アクチュエータ(シリンダ174、可変油圧原動機176)は、計量駆動部15、射出装置駆動部25、型開閉駆動機構37、型締駆動機構40、および押出機構45のいずれか一つを駆動する。また、アクチュエータは、計量駆動部15、射出装置駆動部25、型開閉駆動機構37、型締駆動機構40、および押出機構45ごとに設けられている。
【0031】
上記流通制御部103は、電磁アンロード弁164,165、電磁流量調整弁172、電磁切替弁173,175を制御することにより、各油圧ポンプ151から吐出された油のうちシリンダ174および可変油圧原動機176に供給する量および圧力を調整することができる。これにより、射出成形の種々の工程に応じた流量および圧力の油をシリンダ174および可変油圧原動機176に供給することができる。
【0032】
図6は、実施形態の油圧式射出成形機1における油圧駆動装置50の圧力計161およびその周囲を示す例示的かつ模式的な図である。図7は、実施形態の油圧式射出成形機1における油圧駆動装置50の圧力計161の一端部161bを示す例示的かつ模式的な図である。
【0033】
図6に示されるように、圧力計161は、吐出流路体136を構成するブロック180に取り付けられている。なお、圧力計161の取付位置は、上記に限定されない。
【0034】
ブロック180は、油圧ポンプ151の取付部151cと、吐出流路体136を構成するフレキシブル管136aとの間に設けられている。ブロック180は、油圧ポンプ151の取付部151cに対してボルト等の固定具によって固定されている。取付部151cには吐出口151OUTが設けられている。このように取り付けられた圧力計161は、吐出口151OUTの位置を示している。
【0035】
図6および図7に示されるように、圧力計161は、ベース161aと、圧力表示部161dと、警報表示部161eと、圧力を検出する圧力検出部とを有している。また、圧力計161は、一端部161bと、他端部161cとを有し、他端部161cから一端部161bに向かう方向を長手方向とする形状に形成されている。圧力計161は、一端部161bが上端部となる姿勢でブロック180に取り付けられている。圧力計161は、市販のものを用いてもよい。圧力計161を市販のものを用いることにより、圧力計161を新たに設計しなくて済、改修費の増大が抑制される。
【0036】
圧力表示部161dおよび警報表示部161eは、一端部161b(上端部)に設けられている。圧力表示部161dは、計測した圧力を示す数字501を光で表示する。数字501は、デジタル数字とも称される。警報表示部161eは、警報を表示する。
【0037】
図8は、実施形態の油圧式射出成形機1における油圧駆動装置50の流量計158およびその周囲を示す例示的かつ模式的な平面図である。図9は、実施形態の油圧式射出成形機1における油圧駆動装置50の流量計158およびその周囲を示す例示的かつ模式的な側面図である。
【0038】
図8および図9に示されるように、流量計158は、吐出流路体136の鋼管136bに取り付けられている。流量計158は、ベース158aと、流量表示部158bと、警報表示部158cと、流量を検出する流量検出部とを有している。流量計158は、市販のものを用いてもよい。流量計158を市販のものを用いることにより、流量計158を新たに設計しなくて済、改修費の増大が抑制される。なお、流量計158の取付位置は、上記に限定されない。
【0039】
ベース158aは、第1の部材158dと、第2の部材158eとを有する。第1の部材158dと第2の部材158eとは、鋼管136bを挟んだ状態で、互いにネジ等の結合具158fによって固定されている。第1の部材158dには、流量表示部158bと、警報表示部158cとが設けられている。
【0040】
図8に示されるように、流量表示部158bは、検出された流量を数字502で表示する。数字502の下端部502bから上端部502aに向かう方向が鋼管136b中の油の流れ方向D1に沿う。数字502の上下方向は、鉛直方向と一致しなくてよい。
【0041】
図10は、実施形態の油圧式射出成形機1における監視装置60の表示装置61を示す例示的かつ模式的な正面図である。図11は、実施形態の油圧式射出成形機1における監視装置60の制御部63を示す例示的かつ模式的な図である。図12は、実施形態の油圧式射出成形機1の監視装置60の構成を示す例示的かつ模式的なブロック図である。
【0042】
図10図12に示されるように、監視装置60は、表示装置61と、タッチパネル62と、制御部63と、記憶装置64と、ベース66とを有している。
【0043】
ベース66は、表示装置61、タッチパネル62、制御部63、および記憶装置64を支持している。図2および図3に示されるように、ベース66は、取付部67を介して筐体6に取り付けられている。例えば、ベース66は、取付部67にボルト等の結合具によって固定され、取付部67は、筐体6にボルト等の結合具によって固定されている。
【0044】
表示装置61は、各種の情報を表示する。例えば、表示装置61は、圧力計161によって計測された圧力、流量計158によって計測された流量、および電流計190によって計測された電流値等を表示する。タッチパネル62は、表示装置61の表示画面に重ねられている。タッチパネル62は、操作部や入力部とも称される。
【0045】
図12に示されるように、制御部63は、演算処理を行うCPU63a(Central Processing Unit)と、各種情報を記憶するメモリとして機能するROM63b(Read Only Memory)およびRAM63c(Random Access Memory)とを有している。制御部63の各機能の全部または一部は、ROM63bに保持されるアプリケーションプログラムをRAM63cにロードしてCPU63aで実行することによって実現される。
【0046】
記憶装置64は、各種情報を記憶する。制御部63による油圧式射出成形機1の制御時は、制御部63が油圧式射出成形機1から取得した情報や演算した情報を記憶装置64に記憶したり、記憶装置64に記憶されている情報を制御部63で呼び出して油圧式射出成形機1の制御に用いたりする。
【0047】
なお、制御部63により実現される各機能は、プログラムとして予め記憶装置64に記憶されていてもよい。この場合、制御部63は、記憶装置64に記憶されているプログラムを呼び出し、プログラムに沿った動作を実行することにより、各機能を実行する。また、記憶装置64は、制御部63に一体に備えられていてもよく、制御部63に対して着脱自在に構成されていてもよい。
【0048】
制御部63は、表示装置61に各種情報を表示させる。以下に制御部63の制御により表示装置61が表示する情報を説明する。
【0049】
図13は、実施形態の油圧式射出成形機1における監視装置60の表示装置61が表示するモニタ画面を示す例示的かつ模式的な図である。図13に示されるように、モニタ画面300は、複数のポンプユニット102ごとの情報表示領域301A~301Cを有している。以後、情報表示領域301A~301Cの総称として、情報表示領域301を用いる。なお、図13中のポンプ電動機(1)~(3)は、ポンプユニット102を識別するための情報である。
【0050】
情報表示領域301は、ポンプ情報領域302A,302Bと、電動機情報領域303とを有している。ポンプ情報領域302Aとポンプ情報領域302Bとは、それぞれ、第1の油圧ポンプ151Aの情報と第2の油圧ポンプ151Bの情報とを表示する。以後、ポンプ情報領域302A,302Bの総称としてポンプ情報領域302を用いる。
【0051】
各ポンプ情報領域302は、ポンプ識別情報表示部302aと、流量表示部302bと、圧力表示部302cとを有している。ポンプ識別情報表示部302aは、油圧ポンプ151の識別情報であるポンプ識別情報を表示する。ポンプ識別情報は、例えば、「PF1」、「PF2」、「PF21」、「PF22」、「PF31」、「PF32」である。流量表示部302bは、流量計158によって計測された流量を表示する。圧力表示部302cは、圧力計161によって計測された圧力を表示する。電動機情報領域303は、電流計190によって計測された電流を表示する。
【0052】
図14は、実施形態の油圧式射出成形機1における監視装置60の表示装置61が表示する波形表示画面を示す例示的かつ模式的な図である。図14に示されるように、波形表示画面は、図13のポンプ識別情報表示部302aのうち選択されたポンプ識別情報表示部302aに対応する計測値(圧力、流量、電流)を波形および数字で表示する。なお、ポンプ識別情報表示部302aの選択は、タッチパネル62のタッチ操作により行われる。ポンプ識別情報表示部302aは、タッチ操作の対象のボタンである。
【0053】
図15は、実施形態の油圧式射出成形機1における監視装置60の表示装置61が表示する基準値設定画面を示す例示的かつ模式的な図である。基準値設置画面は、各ポンプユニット102の故障診断における基準値を設定するための画面である。基準値は、例えば、油の圧力の基準値と、油の流量の基準値と、電動機154に供給される電力の電流の基準値とがある。これらの基準値をポンプユニット102ごとに設定可能である。
【0054】
次に、監視装置60が実行する故障診断処理を説明する。まずは、射出成形動作中の故障診断処理を説明する。監視装置60の制御部63は、各油圧ポンプ151から吐出された油の流量を流量計158から取得する。制御部63は、この流量が基準以内か否かを判定する。基準は、図15に示される上限値と下限値との間の範囲である。制御部63は、流量が基準以内であれば、油圧ポンプ151は正常であると判断する。制御部63は、油圧ポンプ151が正常の場合には、流量計158の警報表示部158cの色を正常を示す色の発光とする。一方、制御部63は、流量が基準以内でない場合には、油圧ポンプ151に異常が発生したと判断する。制御部63は、油圧ポンプ151が異常の場合には、流量計158の警報表示部158cの色を異常を示す色の発光とする。別例として、制御部63は、正常と異常とを連続発光と点滅発光とで区別してもよい。ここで、正常は、油圧ポンプ151に故障が無いことを意味し、異常は、油圧ポンプ151に故障があることを意味する。
【0055】
次に、射出成形の動作が行われないメンテナンスモード中の故障診断処理を説明する。図16は、実施形態の油圧式射出成形機1における監視装置60が実施する故障診断処理を説明するための説明図である。
【0056】
監視装置60の制御部63は、所定の操作がされることにより故障診断を開始する。故障診断開始時は、全てのポンプユニット102が停止した状態である。制御部63は、各ポンプユニット102ごとに故障診断を実施する。
【0057】
制御部63は、表示装置61に診断初期画面400を表示させる。診断初期画面400は、モニタ画面300と同様に、ポンプ情報領域302A,302Bと、電動機情報領域303とを有している。制御部63は、この診断初期画面400においてタッチ操作による選択されたポンプ識別情報表示部302aに対応する油圧ポンプ151の診断を実施する。制御部63は、診断対象の油圧ポンプ151から吐出された油が逆止弁167または逆止弁168を通過し、診断対象外の油圧ポンプ151から吐出された油が逆止弁167または168を通過せずにタンク177に戻るよう、電磁アンロード弁164,165を制御する。また、制御部63は、逆止弁167,168を通過した油が、アクチュエータ(シリンダ174、可変油圧原動機176)に流れないように、電磁切替弁173,175を制御する。この状態で、制御部63は、診断対象の油圧ポンプ151が結合された電動機154を動作させる。
【0058】
次に、制御部63は、診断対象の油圧ポンプ151から吐出された油の圧力を圧力計161から取得する。制御部63は、この圧力が基準値に達したか否かを判定する。制御部63は、圧力が基準値に達した場合には、油圧ポンプ151は正常であると判断する。制御部63は、油圧ポンプ151が正常の場合には、圧力計161の警報表示部161eの色を、正常を示す色の発光とする。また、この場合には、正常を示す正常報知画面400B(図16の(c))を表示装置61に表示させる。正常報知画面400Bは、正常を示す情報302d(一例として「OK」)を表示する。一方、制御部63は、圧力が基準値に達しない場合には、油圧ポンプ151に異常が発生したと判断する。制御部63は、油圧ポンプ151が異常の場合には、圧力計161の警報表示部161eの色を、異常を示す色(例えば赤色)の発光とする。なお、正常と異常とを連続発光と点滅発光とで区別してもよい。また、この場合には、異常を示す異常報知画面400A(図16の(b))を表示装置61に表示させる。異常報知画面400Aは、圧力表示部302cの表示形態を、異常を示す形態に変更する。異常を示す形態は、例えば、圧力表示部302cの背景の色を赤等の色にする形態である。なお、正常の場合の背景は、例えば白等である。
【0059】
<油圧式射出成形機1の改修方法>
以上の構成の油圧式射出成形機1の一部の構成は、改修によって設けられたものである。具体的には、監視装置60、流量計158、圧力計161、ブロック180、および電流計190が、改修によって設けられたものである。すなわち、油圧式射出成形機1は、監視装置60、流量計158、圧力計161、ブロック180、および電流計190が設けられていない状態で既に設置された油圧式射出成形機1に、監視装置60、流量計158、圧力計161、ブロック180、および電流計190が取り付けられたものである。よって、油圧式射出成形機1は、改修された油圧式射出成形機1とも称される。
【0060】
以下に、油圧式射出成形機1の改修方法を説明する。図17は、実施形態の油圧式射出成形機1の改修方法の一例を示すフローチャートである。改修は、例えば、作業員が、手作業や、各種工具、作業機械を用いて実施することができる。
【0061】
電流計取付工程が実施される(S101)。具体的には、作業員が、電流計190を電動機154の配線191に取り付ける。
【0062】
次に、圧力計取付工程が実施される(S102)。具体的には、作業員が、油圧ポンプ151の取付部151cとフレキシブル管136aとの間にブロック180を取り付け、このブロック180に圧力計161を取り付ける。
【0063】
次に、流量計取付工程が実施される(S103)。具体的には、作業員が、流量計158を鋼管136bに取り付ける。作業員は、第1の部材158dと、第2の部材158eとで鋼管136bを挟んだ状態で、それらを結合具158fによって互いに固定する。こにより、流量計158が鋼管136bに固定される。
【0064】
次に、監視装置取付工程が実施される(S104)。具体的には、作業員が、監視装置60を取り付ける。作業員は、監視装置60の取付部67を筐体6に取り付ける。これにより、表示装置61および制御部63が取り付けられる。なお、監視装置60は、設置面に取り付けられてもよい。次に、作業員は、監視装置60の制御部63と、流量計158、圧力計161、および電流計190とを配線によって接続する。なお、各工程の順番は上記に限定さない。また、各工程は、並行して実施されてもよい。
【0065】
以上のように、本実施形態の油圧式射出成形機1の改修方法は、射出装置10と型締装置30とを載置する架台5に複数の油圧ポンプ151と油圧ポンプ151を駆動する電動機154が固定され、油圧ポンプ151からの油圧により射出装置10と型締装置30とのアクチュエータ(シリンダ174、および可変油圧原動機176)を駆動する油圧式射出成形機1の改修方法である。油圧式射出成形機1の改修方法は、油圧ポンプ151が吐出する油の圧力を計測する圧力計161を、油圧ポンプ151ごとに取り付ける。油圧式射出成形機1の改修方法は、油圧ポンプ151から吐出された油の流量を計測する流量計158を、油圧ポンプ151ごとに取り付ける。油圧式射出成形機1の改修方法は、圧力計161が計測した圧力と流量計158が計測した流量とを表示する表示装置61を取り付ける。油圧式射出成形機1の改修方法は、圧力計161が計測した圧力と流量計158が計測した流量との少なくとも一方に基づいて、油圧ポンプ151の故障の有無を判断する制御部63(判断部)を取り付ける。
【0066】
このような構成によれば、制御部63が、油圧ポンプ151の故障の有無を判断するので、既に設置された油圧式射出成形機1において、油圧ポンプ151の故障の有無の調査に掛かるユーザの負担を低減することができる。
【0067】
また、油圧式射出成形機1の改修方法は、電動機154に流れる電流を計測する電流計190を、電動機154ごとに取り付ける。表示装置61は、電流計190が計測した電流を表示する。
【0068】
このような構成によれば、ユーザは、電流計の計測結果から電動機154に流れる電流が正常か否かを判断することができる。
【0069】
また、圧力計161は、計測した圧力を示す数字を光で表示する圧力表示部161dを有する。
【0070】
このような構成によれば、圧力計161が暗い場所に設置された場合でも、ユーザが圧力を視認しやすい。
【0071】
また、油圧式射出成形機1の改修方法は、圧力計161を、油圧ポンプ151の吐出口151OUTに隣接して取り付ける。
【0072】
このような構成によれば、ユーザが圧力計161に隣接する油圧ポンプ151の吐出口151OUTを見つけやすい。よって、例えば、油圧ポンプ151の故障対応に迅速にユーザが対応することができる。
【0073】
また、油圧式射出成形機1の改修方法は、圧力計161を、油圧ポンプ151の吐出口151OUTに対してブロック180を介して取り付ける。
【0074】
このような構成によれば、複数の圧力計161をそれぞれ所定の位置に強固に取り付けることができる。
【0075】
また、油圧式射出成形機1の改修方法は、圧力表示部161dが圧力計161の上端部である一端部161bに位置するように、圧力計161を取り付ける。
【0076】
このような構成によれば、ユーザが圧力表示部161dの圧力を見やすい。
【0077】
また、制御部63(判断部)は、油圧ポンプ151の圧力表示部161dの表示形態を故障の有無に応じて変更する。
【0078】
このような構成によれば、ユーザが故障の有無を容易に認識しやすい。
【0079】
また、油圧式射出成形機1の改修方法は、流量計158を、油圧ポンプ151の吐出口151OUTに接続された鋼管136b(配管)に取り付ける。
【0080】
このような構成によれば、複数の流量計158をそれぞれ所定の位置に強固に取り付けることができる。
【0081】
また、流量計158は、計測した流量を示す数字を光で表示する流量表示部158bを有する。
【0082】
このような構成によれば、流量計158が暗い場所に設置された場合でも、ユーザが流量を視認しやすい。
【0083】
また、油圧式射出成形機1の改修方法は、流量を示す数字の下端部502bから上端部502aに向かう方向が油の流れ方向D1の下流へ向かう方向となるように、流量計158を取り付ける。
【0084】
このような構成によれば、ユーザが油の流れ方向を直感的に分かりやすい。
【0085】
上記実施形態は以下を含む。
【0086】
射出装置と型締装置とを載置する架台に複数の油圧ポンプと前記油圧ポンプを駆動する電動機が固定され、前記油圧ポンプからの油圧により前記射出装置と前記型締装置とのアクチュエータを駆動する、改修された油圧式射出成形機であって、
前記油圧ポンプが吐出する油の圧力を計測する圧力計が、前記油圧ポンプごとに改修によって取り付けられ、
前記油圧ポンプから吐出された油の流量を計測する流量計が、前記油圧ポンプごとに改修によって取り付けられ、
前記圧力計が計測した前記圧力と前記流量計が計測した前記流量とを表示する表示装置が改修によって取り付けられ、
前記圧力計が計測した前記圧力と前記流量計が計測した前記流量との少なくとも一方に基づいて、前記油圧ポンプの故障の有無を判断する判断部が回収によって取り付けられた、ことを特徴とする改修された油圧式射出成形機。
【0087】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
1…油圧式射出成形機、5…架台、10…射出装置、30…型締装置、61…表示装置、63…制御部(判断部)、136b…鋼管(配管)、151…油圧ポンプ、151OUT…吐出口、154…電動機、158…流量計、158b…流量表示部、161…圧力計、161b…一端部(上端部)、161d…圧力表示部、174…シリンダ(アクチュエータ)、176…可変油圧原動機(アクチュエータ)、180…ブロック、190…電流計、502…数字、502b…下端部、502a…上端部、D1…流れ方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17