(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089385
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】ロボットシステム
(51)【国際特許分類】
B25J 9/22 20060101AFI20240626BHJP
G05B 19/18 20060101ALI20240626BHJP
G05B 19/42 20060101ALN20240626BHJP
【FI】
B25J9/22 A
G05B19/18 C
G05B19/42 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204724
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】大髭 充
(72)【発明者】
【氏名】森 大至
【テーマコード(参考)】
3C269
3C707
【Fターム(参考)】
3C269AB33
3C269BB14
3C269CC07
3C269CC09
3C269CC11
3C269CC13
3C269CC15
3C269EF02
3C269GG01
3C269MN07
3C269PP03
3C269QC10
3C269SA04
3C707BS12
3C707HT40
3C707JS02
3C707LV02
3C707MS15
(57)【要約】
【課題】教示対象として選択されないロボットや外部軸である非教示対象の意図しない動作を抑制できるロボットシステムを提供する。
【解決手段】このロボットシステム100は、関節軸JTを含むロボット10と、ロボット10の関節軸JTと協調制御される外部軸20と、ロボット10の関節軸JTおよび外部軸20の動作を軸毎に制御する制御装置30と、ロボット10の関節軸JTおよび外部軸20の動作を制御装置30に教示する教示操作を受け付ける教示装置40と、を備える。教示装置40は、ロボット10の関節軸JTおよび外部軸20のうちから教示対象の選択を受け付ける入力部42を含む。制御装置30は、関節軸JTおよび外部軸20への動力の供給を軸毎に制御するとともに、教示対象に動力を供給する制御を実行するメイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節軸を含むロボットと、
前記ロボットの前記関節軸と協調制御される外部軸と、
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸の動作を軸毎に制御する制御装置と、
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸の動作を前記制御装置に教示する教示操作を受け付ける教示装置と、を備え、
前記教示装置は、前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸のうちから教示対象の選択を受け付ける教示対象選択部を含み、
前記制御装置は、前記関節軸および前記外部軸への動力の供給を軸毎に制御するとともに、前記教示対象に動力を供給する制御を実行する動力制御部を含む、ロボットシステム。
【請求項2】
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸は、各々、前記関節軸および前記外部軸を駆動する駆動部を含み、
前記動力制御部は、前記教示対象の前記駆動部に前記駆動部を駆動するための駆動電力を供給し、前記教示対象として選択されなかった非教示対象の前記駆動部には、駆動電力を供給しない制御を実行する、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記駆動部に駆動電力を供給する駆動回路部を含み、
前記動力制御部は、前記教示対象の前記駆動部に駆動電力を供給するとともに、前記非教示対象の前記駆動部に駆動電力を供給しないように前記駆動回路部を制御する、請求項2に記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸は、各々、前記関節軸および前記外部軸の停止状態を保持するブレーキを含み、
前記制御装置は、前記教示対象の前記ブレーキを解除し、前記教示対象として選択されない非教示対象の前記ブレーキが効いている状態を維持する制御を実行するブレーキ制御部を含む、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記外部軸は、複数配置されており、
前記教示対象選択部は、前記ロボットの前記関節軸と、前記複数の外部軸のうちから選択された前記外部軸とを関連付けた状態で、前記教示対象として受け付ける、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項6】
前記教示対象選択部は、前記ロボットの前記関節軸と前記外部軸との協調動作するための教示操作を受け付ける、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項7】
前記教示対象選択部は、前記ロボットと前記外部軸とに教示された動作を一括して動作させる動作チェックを受け付ける動作チェック受付部を含む、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項8】
前記外部軸は、ワークを位置決めするポジショナの軸、前記ワークを回転させるターニングロールの軸、前記ロボットを水平移動させる直動軸、前記ロボットを昇降させる昇降軸、および、前記ロボットを旋回させる旋回軸のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボットと、ロボットとは別個に配置される外部軸と、ロボットおよび外部軸に対して共通に配置される教示装置と、を備えるロボットシステムが開示されている。特許文献1では、ロボットと外部軸とが制御グループとして接続されている。また、制御グループは、複数配置されている。また、特許文献1では、共通のロボット教示装置によって、ロボットと外部軸とに対して動作が教示される。また、ロボット教示装置のディスプレイにおいて、教示対象となる制御グループが選択される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に記載のようなロボットおよび外部軸を備えるロボットシステムでは、教示対象として選択された制御グループに含まれるロボットおよび外部軸に動作を教示している最中などに、教示対象として選択されない制御グループに含まれるロボットや外部軸が意図せず動作することを抑制することが望まれている。
【0005】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この開示の1つの目的は、教示対象として選択されないロボットや外部軸である非教示対象の意図しない動作を抑制できるロボットシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の一の局面によるロボットシステムは、関節軸を含むロボットと、ロボットの関節軸と協調制御される外部軸と、ロボットの関節軸および外部軸の動作を軸毎に制御する動作制御部を含む制御装置と、ロボットの関節軸および外部軸の動作を制御装置に教示する教示操作を受け付ける教示装置と、を備え、教示装置は、ロボットの関節軸および外部軸のうちから教示対象の選択を受け付ける教示対象選択部を含み、制御装置は、関節軸および外部軸への動力の供給を軸毎に制御するとともに、教示対象に動力を供給する動力制御部を含む。
【0007】
この開示の一の局面によるロボットシステムは、上記のように、制御装置は、関節軸および外部軸への動力の供給を軸毎に制御するとともに、教示対象に動力を供給する動力制御部を含む。これにより、動力制御部は、教示対象として選択されなかった非教示対象には動力を供給しないように制御することができるので、教示対象に動作を教示している最中などに、非教示対象が動作することを抑制できる。その結果、教示対象として選択されないロボットや外部軸である非教示対象の意図しない動作を抑制できる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、教示対象として選択されないロボットや外部軸である非教示対象の意図しない動作を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態によるロボットシステムのブロック図を示す図である。
【
図3】一実施形態によるポジショナおよび直動軸を含むロボットシステムを示す図である。
【
図4】一実施形態による走行軸、昇降軸、直動軸および旋回軸を含むロボットシステムを示す図である。
【
図5】一実施形態によるターニングロールを含むロボットシステムを示す図である。
【
図6】一実施形態によるメイン制御部、サーボ制御部、停止制御部、駆動回路部、および、駆動部のブロック図である。
【
図7】一実施形態による教示装置の動作モードの選択画面を示す図である。
【
図8】一実施形態による教示装置の教示対象としてのロボットの選択画面を示す図である。
【
図9】一実施形態による教示装置の教示対象としての外部軸の選択画面を示す図である。
【
図10】一実施形態による教示装置の制御グループの選択画面を示す図である。
【
図11】一実施形態によるロボットシステムのロボットと1つの外部軸とが教示対象として選択されている状態を説明するための図である。
【
図12】一実施形態によるロボットシステムの2つの外部軸が教示対象として選択されている状態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を具体化した本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本願明細書において、上下方向をZ方向とする。Z方向に直交する方向をX方向とする。Z方向およびX方向に直交する方向をY方向とする。
【0011】
図1に示すように、ロボットシステム100は、ロボット10と、外部軸20と、制御装置30と、教示装置40と、を備える。
【0012】
ロボット10は、複数配置されている。複数のロボット10は、各々、ロボット10の関節軸JTを駆動する駆動部11を含む。
図2に示すように、ロボット10は、たとえば、垂直多関節ロボットである。ロボット10は、ロボットアーム12を含む。ロボットアーム12の先端には、エンドエフェクタ13が取り付けられている。エンドエフェクタ13は、たとえば、溶接を行うトーチである。
【0013】
ロボットアーム12は、複数の関節軸JTを含む。たとえば、ロボットアーム12は、6個の関節軸JT1、JT2、JT3、JT4、JT5およびJT6を含む。すなわち、ロボットアーム12は、6軸の垂直多関節ロボットからなる。関節軸JTの数は、6個以外でもよい。また、関節軸JT1から関節軸JT6までの各々には、駆動部11が配置されている。
【0014】
図1に示すように、ロボット10は、ロボット10の駆動を制動するブレーキ14を含む。具体的には、ロボットアーム12の関節軸JT1から関節軸JT6までの各々にブレーキ14が配置されている。
【0015】
図1に示すように、外部軸20は、ロボット10の関節軸JTと協調制御される。外部軸20は、複数配置されている。複数の外部軸20は、各々、駆動部21を含む。本実施形態では、外部軸20は、ポジショナの軸、ターニングロールの軸、直動軸、昇降軸、および、旋回軸のうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
外部軸20は、外部軸20の駆動を制動するブレーキ22を含む。具体的には、複数の外部軸20の各々にブレーキ22が配置されている。
【0017】
具体的には、
図3に示すロボットシステム100aは、ロボット10aと、ロボット10bと、ポジショナ50aと、ポジショナ50bと、直動軸JT9aと、直動軸JT10aと、直動軸JT11aと、を含む。ポジショナ50aとポジショナ50bとは、各々、ワークW1を位置決めする。ワークW1は、たとえば、額縁形状を有する。ポジショナ50aの軸をJT7aとする。ポジショナ50bの軸をJT8aとする。ポジショナ50aおよびポジショナ50bは、各々、X方向に沿った軸線周りにワークW1を回転させる。直動軸JT10aと直動軸JT11aとは、U字形状の枠部51を共有している。ロボット10aおよびロボット10bは、枠部51に吊り下げられている。枠部51において、直動軸JT10aは、ロボット10aをX方向に沿って移動させる。枠部51において、直動軸JT11aは、ロボット10bをX方向に沿って移動させる。直動軸JT9aは、ロボット10aおよびロボット10bとともに枠部51をY方向に沿って移動させる。直動軸JT9a、直動軸JT10aおよび直動軸JT11aは、たとえば、直動スライダである。
【0018】
また、
図4に示すロボットシステム100bは、ロボット10cと、走行軸JT7bと、昇降軸JT8bと、直動軸JT9bと、旋回軸JT10bと、を含む。ロボット10cは、水平方向に延びる直動軸JT9bから吊り下げられている。直動軸JT9bは、ロボット10cを水平方向に沿って移動させる。昇降軸JT8bは、直動軸JT9bを支持する。昇降軸JT8bは、ロボット10cとともに直動軸JT9bを昇降させる。旋回軸JT10bは、Z方向に沿った軸線周りに昇降軸JT8bを旋回させる。走行軸JT7bは、旋回軸JT10bをX方向に沿って移動させる。昇降軸JT8b、直動軸JT9bおよび走行軸JT7bは、たとえば、直動スライダである。旋回軸JT10bは、たとえば、回転テーブルである。なお、走行軸JT7bは、直動軸の一例である。
【0019】
また、
図5に示すロボットシステム100cは、ロボット10dと、ロボット10eと、ターニングロール60と、を含む。ターニングロール60は、ローラ61を有する。ローラ61は、ワークW2を水平方向に沿った軸線周りに回転させる。ワークW2は、円柱形状を有する。なお、ターニングロール60の軸を、JT7cと呼ぶ。ロボット10dと、ロボット10eとは、ワークW2の周囲に配置されている。
【0020】
図1に示すように、制御装置30は、通信部31と、メイン制御部32と、サーボ制御部33と、記憶部34と、停止制御部35と、を含む。メイン制御部32、サーボ制御部33、および、停止制御部35は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を含む。通信部31は、教示装置40の通信部43と通信する。メイン制御部32は、ロボット10の関節軸JTおよび外部軸20の動作を軸毎に制御する。サーボ制御部33は、メイン制御部32からの指令に基づいて関節軸JTの駆動部11および外部軸20の駆動部21に供給される電力を制御する。メイン制御部32、サーボ制御部33、および、停止制御部35は、動力制御部の一例である。
【0021】
図6に示すように、駆動部11は、ロボット10を動作させるための駆動源となる。すなわち、駆動部11は、ロボットアーム12を動作させる。駆動部11は、サーボモータ11aとエンコーダ11bとを含む。サーボモータ11aは電力が供給されることによって回転する。サーボモータ11aは、たとえば、三相の交流電力により回転軸が回転する。エンコーダ11bは、サーボモータ11aの回転角を検出する。そして、エンコーダ11bは、検出されたサーボモータ11aの回転角を示す検出値をメイン制御部32およびサーボ制御部33に出力する。なお、外部軸20の駆動部21も、駆動部11と同様の構成を有する。
【0022】
図1に示すように、制御装置30は、駆動回路部36を含む。駆動回路部36は、関節軸JTの駆動部11または外部軸20の駆動部21に駆動電力を供給する。具体的には、
図6に示すように、駆動回路部36は、駆動部11または駆動部21に交流電力を供給するインバータ回路を含む。駆動回路部36は、複数のスイッチング素子Swを有する。複数のスイッチング素子Swは、サーボ制御部33による制御によって、スイッチング動作が制御される。また、駆動回路部36のインバータ回路では、互いに直列に接続されている上アーム側のスイッチング素子Swと下アーム側のスイッチング素子Swとが並列に接続されている。複数のスイッチング素子Swは、三相の交流電力を駆動部11または駆動部21に供給するように、駆動部11または駆動部21の1つ当たりにおいて、上アーム側のスイッチング素子Swと下アーム側のスイッチング素子Swとを、3つずつ有する。すなわち、駆動回路部36は、駆動部11および駆動部21の各々ごとに電流を供給する。駆動回路部36には、制御電力と、駆動電力とが供給されている。制御電源は、駆動回路部36のスイッチング素子Swをオンオフさせる制御を行うための電源である。駆動電力は、駆動回路部36を介して、駆動部11または駆動部21に供給され、駆動部11または駆動部21を駆動するための電力である。
【0023】
メイン制御部32は、たとえば、図示しない上位の制御装置からの信号に基づいて、ロボット10の動作を制御する。メイン制御部32は、駆動部11および駆動部21の動作を制御するための指令をサーボ制御部33に出力する。サーボ制御部33は、メイン制御部32から取得された速度指令に基づいて、駆動部11および駆動部21に対して入力される電流の具体的な電流値を算出する。そして、サーボ制御部33は、算出された電流値の電流が駆動部11および駆動部21に供給されるように、駆動回路部36のスイッチング素子Swのゲート端子に入力されるゲート信号を制御することによって、スイッチング素子Swのスイッチング動作を制御する。なお、サーボ制御部33は、速度指令に基づいて、駆動部11および駆動部21の各々に供給される電流を制御する。
【0024】
メイン制御部32とサーボ制御部33とは、相互に動作状態を監視するとともに、ロボット10の動作および外部軸20の動作の異常を検出している。メイン制御部32およびサーボ制御部33は、相互の動作状態、ロボット10の動作、外部軸20の動作のいずれかの動作異常が検出された場合に、ロボット10の駆動部11および外部軸20の駆動部21の動作を停止するための停止指令を出力する。なお、サーボ制御部33は、たとえば、複数のロボット10および複数の外部軸20に対して1つ配置されている。
【0025】
メイン制御部32、サーボ制御部33、および、停止制御部35は、ロボット10および外部軸20の動作を停止させる制御を行う。メイン制御部32およびサーボ制御部33の各々は、駆動部11または駆動部21の動作を停止するための停止指令を、停止制御部35に対して別個に出力する。停止制御部35は、メイン制御部32およびサーボ制御部33からの停止指令に基づいて、駆動部11または駆動部21の動作を停止させる。すなわち、メイン制御部32およびサーボ制御部33の各々は、駆動部11または駆動部21の動作の停止のために、冗長化されている。
【0026】
また、停止制御部35は、第1停止制御部35aおよび第2停止制御部35bを含む。具体的には、第1停止制御部35aおよび第2停止制御部35bの各々は、駆動回路部36を停止させるために、駆動回路部36のスイッチング素子Swの各々のゲート端子に入力されるゲート信号を停止させる。第1停止制御部35aは、上アーム側のスイッチング素子Swの動作を停止するSTO1信号(Safety Torque Off 1 信号)を出力する。第2停止制御部35bは、下アーム側のスイッチング素子Swの動作を停止するSTO2信号(Safety Torque Off 2 信号)を出力する。駆動回路部36では、STO1信号およびSTO2信号によって、それぞれ、上アーム側のスイッチング素子Swおよび下アーム側のスイッチング素子Swのスイッチング動作がオフにされる。このように、停止制御部35も、第1停止制御部35aおよび第2停止制御部35bによって冗長化されている。
【0027】
図1に示すように、メイン制御部32は、ロボット10のブレーキ14および外部軸20のブレーキ22を解除することと、ロボット10のブレーキ14および外部軸20のブレーキ22が効いている状態を維持する制御を実行する。メイン制御部32は、ブレーキ制御部の一例である。
【0028】
教示装置40は、ロボット10および外部軸20に対して共通に配置されている。教示装置40は、ロボット10および外部軸20の動作を制御装置30に教示する教示操作を受け付ける。つまり、1台の教示装置40によって、全てのロボット10および外部軸20に対する教示操作を受け付ける。また、教示装置40は、表示部41と、入力部42と、通信部43と、を含む。入力部42は、たとえば、複数の操作ボタンを含む。操作者は、操作ボタンを操作することにより、教示操作として、ロボット10および外部軸20に対する動作のプログラミングを行う。入力されたプログラムは、表示部41に表示される。
【0029】
ここで、本実施形態では、入力部42は、ロボット10および外部軸20のうちから教示対象の選択を受け付ける。具体的には、
図7に示すように、教示装置40の表示部41に、動作モードの選択画面が表示される。動作モードの選択画面には、教示操作ボタン411とチェック動作ボタン412とが表示される。操作者が入力部42により教示操作ボタン411を押下する操作を実行することにより、教示装置40は、教示操作モードとなる。また、
図8に示すように、教示操作モードにおいて、教示装置40の表示部41に、複数のロボット10のうちから教示対象となるロボット10に選択画面が表示される。操作者が複数のロボット10のうちのいずれかのチェックボックス413を入力部42の操作によって選択することにより、教示対象となるロボット10が選択される。なお、選択可能なロボット10の台数は、たとえば、1台である。また、登録ボタン413aが押下されることにより、教示対象となるロボット10が記憶部34に登録される。また、
図9に示すように、教示装置40の表示部41に、複数の外部軸20のうちから教示対象となる外部軸20の選択画面が表示される。操作者が複数の外部軸20のうちのいずれかのチェックボックス414を入力部42の操作によって選択することにより、教示対象となる外部軸20が選択される。なお、選択可能な外部軸20の台数は、1台でもよいし、複数台でもよい。また、登録ボタン414aが押下されることにより、教示対象となる外部軸20が記憶部34に登録される。入力部42は、教示対象選択部の一例である。
【0030】
本実施形態では、入力部42は、ロボット10の関節軸JTと、複数の外部軸20のうちから選択された外部軸20とを関連付けた状態で、教示対象として受け付ける。たとえば、
図4に示すロボットシステム100bでは、ロボット10cを教示対象として選択し、走行軸JT7b、昇降軸JT8b、直動軸JT9bおよび旋回軸JT10bを外部軸20として選択することが可能である。そして、入力部42は、ロボット10c、走行軸JT7b、昇降軸JT8b、直動軸JT9bおよび旋回軸JT10bを関連付けた状態で、教示対象として受け付ける。制御装置30は、ロボット10c、走行軸JT7b、昇降軸JT8b、直動軸JT9bおよび旋回軸JT10bを、互いに関連付けられた制御グループとして記憶部34に記憶する。また、表示部41は、教示対象となる、互いに関連付けられた制御グループを複数受け付けることが可能である。なお、関連付ける、とは、
図11に示される、関節軸JTの駆動部11および外部軸20の駆動部21のオンオフ、関節軸JTのブレーキ14および外部軸20のブレーキ22の解除、および、駆動電力のオンオフの情報が統合されていることを意味する。
【0031】
図10に示すように、教示装置40の表示部41には、制御グループの選択画面が表示される。操作者が複数の制御グループのうちのいずれかのチェックボックス415を入力部42の操作によって選択することにより、教示対象となる制御グループが選択される。
【0032】
ここで、本実施形態では、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、ロボット10および外部軸20のうちの教示対象に動力を供給する制御を実行する。また、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、ロボット10および外部軸20のうち教示対象として選択されなかった非教示対象に対する動力を供給しないように制御する。たとえば、
図11に示す例では、ロボットシステム100dは、1台のロボット10と、3つの外部軸JT7d、外部軸JT8dおよび外部軸JT9dと、を含む。そして、
図11に示す例では、ロボット10および外部軸JT8dが教示対象として互いに関連付けられた状態で選択されている。外部軸JT7dおよび外部軸JT9dは、非教示対象である。
図11に示す例では、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、ロボット10および外部軸JT8dには、動力を供給するように制御する。メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、外部軸JT7dおよび外部軸JT9dに対する動力をしないように制御する。
図11において、RUNは、教示対象を意味し、HOLDは、非教示対象を意味する。また、ロボット10は、ロボットプログラムの命令に従って動作する。外部軸20は、外部軸プログラムの命令に従って動作する。なお、以下の説明では、ロボット10の関節軸JTの駆動部11と、外部軸20の駆動部21とをまとめで、駆動部DRと記載する。
【0033】
また、
図12に示す例では、外部軸JT7dおよび外部軸JT9dが教示対象としてグループ化されて選択されている。ロボット10および外部軸JT8dは、非教示対象である。
図12に示す例では、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、ロボット10および外部軸JT8dに対する動力を供給しないように制御する。メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、外部軸JT7dおよび外部軸JT9dには、動力を供給するように制御する。
【0034】
具体的には、本実施形態では、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、教示対象の駆動部DRに駆動部DRを駆動するための駆動電力を供給し、教示対象として選択されなかった非教示対象の駆動部DRには、駆動電力を供給しない制御を実行する。具体的には、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、教示対象の駆動部DRに駆動電流を供給するとともに、非教示対象の駆動部DRに駆動電流を供給しないように駆動回路部36を制御する。詳細には、メイン制御部32およびサーボ制御部33の各々は、ロボット10および外部軸20のうちの非教示対象の駆動部DRの動作を停止するための停止指令を、停止制御部35に対して別個に出力する。第1停止制御部35aおよび第2停止制御部35bの各々は、駆動回路部36を停止させるために、駆動回路部36のスイッチング素子Swの各々のゲート端子に入力されるゲート信号を停止させる。これにより、非教示対象の駆動部DRには、駆動電力が供給されない。
【0035】
図11に示す例では、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、ロボット10の駆動部11および外部軸JT8dの駆動部21には、駆動電力を供給するように制御する。メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、外部軸JT7dの駆動部21および外部軸JT9dの駆動部21には、駆動電力を供給しない制御を実行する。
図11では、駆動電力の欄において、駆動電力が供給される状態をONと表し、駆動電力が供給されない状態OFFと表している。なお、駆動電力を供給するとは、駆動部DRに駆動電流および駆動電圧を供給することを意味する。
【0036】
なお、
図11の駆動部の欄に示すように、駆動電力が供給される教示対象の駆動部DRは、オン状態にされているとともに、駆動電力が供給されない非教示対象の駆動部DRもオン状態にされている。すなわち、JT7dの駆動部21および外部軸JT9dの駆動部21は、駆動電流が流れれば駆動できる状態となっている一方、駆動電力が供給されないため、停止している状態である。
【0037】
本実施形態では、メイン制御部32は、教示対象のブレーキを解除し、非教示対象の前記ブレーキが効いている状態を維持する制御を実行する。
図11に示す例では、メイン制御部32は、ロボット10のブレーキ14および外部軸JT8dのブレーキ22を解除する。メイン制御部32は、外部軸JT7dのブレーキ22および外部軸JT9dのブレーキ22が効いている状態を維持する。なお、ロボット10のブレーキ14および外部軸20のブレーキ22を解除されることにより、ロボット10および外部軸JT8dは駆動できる状態となる。外部軸JT7dおよび外部軸JT9dのブレーキ22が効いている状態が維持されることにより、外部軸JT7dおよび外部軸JT9dは、停止状態を維持する。なお、
図11では、ブレーキ14または22が解除されている状態をONと表し、ブレーキが効いている状態をOFFと表している。
【0038】
本実施形態では、教示装置40の入力部42は、ロボット10の関節軸JTと外部軸20との協調動作するための教示操作を受け付ける。すなわち、上記のように、
図11に示す例では、関連付けた状態のロボット10と外部軸JT8dとについて、教示操作を受け付ける。これにより、関連付けた状態のロボット10と外部軸JT8dとの協調動作の教示操作が受け付けられる。なお、協調動作とは、たとえば、
図3に示すロボットシステム100aでは、ポジショナ50aによって回転されるワークW1に対して、ロボット10aが溶接作業を行うなどの、ポジショナ50aとロボット10aとの協調動作を意味する。
【0039】
また、メイン制御部32は、
図11に示す、ロボット10、外部軸JT8d、外部軸JT8dおよび外部軸JT9dについて、駆動部DRのオンオフ、ブレーキ14または22の解除、および、駆動電力のオンオフの情報を統合してサーボ制御部33に伝達する。サーボ制御部33は、伝達された情報に基づいて、ロボット10の駆動部11および外部軸20の駆動部21に駆動電力を供給する。
【0040】
本実施形態では、入力部42は、ロボット10の関節軸JTと外部軸20とに教示された動作を一括して動作させる動作チェックを受け付ける。具体的には、
図7に示すように、動作モードの選択画面において操作者が入力部42を操作することによりチェック動作ボタン412を押下することにより、教示装置40は、チェック動作モードとなる。チェック動作モードでは、教示対象として関連付けられたロボット10および外部軸20が、教示された動作を実行する。なお、チェック動作モードでは、実際にロボット10および外部軸20が動作する際よりも遅いスピードでロボット10および外部軸20が動作する。たとえば、
図11に示す例では、ロボット10と外部軸JT8dとが、各々、ロボットプログラムおよび外部軸プログラムに従って協調動作する。入力部42は、動作チェック受付部の一例である。
【0041】
[本実施形態の効果]
メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、関節軸JTおよび外部軸20への動力の供給を軸毎に制御するとともに、教示対象に動力を供給する。これにより、メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、教示対象として選択されなかった非教示対象には動力を供給しないように制御することができるので、教示対象に動作を教示している最中などに、非教示対象が動作することを抑制できる。その結果、教示対象として選択されないロボット10や外部軸20である非教示対象の意図しない動作を抑制できる。
【0042】
ロボット10および外部軸20は、各々、ロボット10の関節軸JT1、JT2、JT3、JT4、JT5およびJT6を駆動する駆動部11、および、外部軸20を駆動する駆動部21を含む。メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、教示対象の駆動部DRに駆動部DRを駆動するための駆動電力を供給し、教示対象として選択されなかった非教示対象の駆動部DRには、駆動電力を供給しない制御を実行する。これにより、非教示対象の駆動部DRには駆動電力が供給されないので、非教示対象の駆動部DRが駆動するのを確実に抑制できる。
【0043】
制御装置30は、駆動部DRに駆動電力を供給する駆動回路部36を含む。メイン制御部32、サーボ制御部33および停止制御部35は、教示対象の駆動部DRに駆動電流を供給するとともに、非教示対象の駆動部DRに駆動電流を供給しないように駆動回路部36を制御する。これにより、非教示対象の駆動部DRをオフ状態にすることなく非教示対象の駆動部DRが動作しないようにすることができるので、非教示対象が教示対象として切り替えられた場合、操作者は、切り替えられた教示対象に対する教示動作を迅速に開始することができる。
【0044】
ロボット10および外部軸20は、各々、ロボット10の停止状態を保持するブレーキ14および外部軸20の停止状態を保持するブレーキ22を含む。メイン制御部32は、教示対象のブレーキ14または22を解除し、非教示対象のブレーキ14または22が効いている状態を維持する。これにより、教示対象のブレーキ14または22が解除されるので、容易に、教示対象を動作させることができる。また、非教示対象のブレーキ14または22が効いている状態が維持されるので、非教示対象の姿勢が変化することを抑制できる。
【0045】
外部軸20は、複数配置されており、入力部42は、ロボット10と、複数の外部軸20のうちから選択された外部軸20とを関連付けた状態で教示対象として受け付ける。これにより、操作者は、互いに関連付けられたロボット10および外部軸20を選択することにより、容易に、教示対象を選択することができる。
【0046】
入力部42は、ロボット10の関節軸JTと外部軸20との協調動作するための教示操作を受け付ける。これにより、操作者は、教示対象に含まれるロボット10と外部軸20との協調動作を容易に教示することができる。
【0047】
入力部42は、ロボット10と、外部軸20とに教示された動作を一括して動作させる動作チェックを受け付ける。これにより、操作者がロボット10と外部軸20とに個別に動作チェックのための操作を行う場合と異なり、操作者の負担を軽減することができる。
【0048】
外部軸20は、ワークW1を位置決めするポジショナ50aおよび50bの軸、ワークW2を回転させるターニングロール60の軸、ロボット10を水平移動させる直動軸、ロボット10を昇降させる昇降軸、および、ロボット10を旋回させる旋回軸のうちの少なくとも1つを含む。これにより、ポジショナ50aおよび50bの軸、ターニングロール60の軸、直動軸、昇降軸、および、旋回軸のうちの少なくとも1つを含むロボットシステム100において、教示対象として選択されない非教示対象の意図しない動作を抑制できる。
【0049】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0050】
上記実施形態では、駆動回路部36のスイッチング素子Swの動作を停止させることにより、非教示対象の駆動部DRに駆動電力が供給されなくなる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、駆動回路部36に制御電源および駆動電源を供給しないことにより、非教示対象の駆動部DRに駆動電力が供給されなくなるようにしてもよい。
【0051】
上記実施形態では、教示対象および非教示対象に関わらず、駆動部DRがオン状態にされている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、非教示対象の駆動部DRをオフ状態にしてもよい。
【0052】
上記実施形態では、メイン制御部32およびサーボ制御部33からの停止指令に基づいて、駆動部DRに駆動電流を供給しないように駆動回路部36を制御する例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、制御装置30に監視部を配置して、監視部からの停止指令に基づいて、駆動部DRに駆動電流を供給しないように駆動回路部36が制御されてもよい。
【0053】
上記実施形態では、ロボット10にブレーキ14が配置されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、水平多関節ロボットのようにロボット10にブレーキ14が配置されないロボット10に対しても本開示を適用することが可能である。
【0054】
上記実施形態では、ロボットシステム100に、複数のロボット10および複数の外部軸20が含まれる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、1台のロボット10と、1台または複数台の外部軸20を含むロボットシステム100に本開示を適用することが可能である。
【0055】
上記実施形態では、チェック動作モードでは、教示対象として関連付けられたロボット10と外部軸20とに教示された動作が一括して動作される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、教示対象として関連付けられたロボット10と外部軸20とにおいて、チェックのための動作が個別に行われてもよい。
【0056】
上記実施形態では、外部軸20として、ポジショナ50aおよび50bの軸、ターニングロール60の軸、直動軸、昇降軸、および、旋回軸が含まれる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、外部軸20として、上記の軸以外の外部軸が含まれていてもよい。
【0057】
本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、および/または、それらの組み合わせ、を含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本開示において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、手段、またはユニットはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアおよび/またはプロセッサの構成に使用される。
【0058】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0059】
(項目1)
関節軸を含むロボットと、
前記ロボットの前記関節軸と協調制御される外部軸と、
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸の動作を軸毎に制御する制御装置と、
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸の動作を前記制御装置に教示する教示操作を受け付ける教示装置と、を備え、
前記教示装置は、前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸のうちから教示対象の選択を受け付ける教示対象選択部を含み、
前記制御装置は、前記関節軸および前記外部軸への動力の供給を軸毎に制御するとともに、前記教示対象に動力を供給する制御を実行する動力制御部を含む、ロボットシステム。
【0060】
(項目2)
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸は、各々、前記関節軸および前記外部軸を駆動する駆動部を含み、
前記動力制御部は、前記教示対象の前記駆動部に前記駆動部を駆動するための駆動電力を供給し、前記教示対象として選択されなかった非教示対象の前記駆動部には、駆動電力を供給しない制御を実行する、項目1に記載のロボットシステム。
【0061】
(項目3)
前記制御装置は、前記駆動部に駆動電力を供給する駆動回路部を含み、
前記動力制御部は、前記教示対象の前記駆動部に駆動電力を供給するとともに、前記非教示対象の前記駆動部に駆動電力を供給しないように前記駆動回路部を制御する、項目2に記載のロボットシステム。
【0062】
(項目4)
前記ロボットの前記関節軸および前記外部軸は、各々、前記関節軸および前記外部軸の停止状態を保持するブレーキを含み、
前記制御装置は、前記教示対象の前記ブレーキを解除し、前記教示対象として選択されない非教示対象の前記ブレーキが効いている状態を維持する制御を実行するブレーキ制御部を含む、項目1から項目3までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0063】
(項目5)
前記外部軸は、複数配置されており、
前記教示対象選択部は、前記ロボットの前記関節軸と、前記複数の外部軸のうちから選択された前記外部軸とを関連付けた状態で、前記教示対象として受け付ける、項目1から項目4までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0064】
(項目6)
前記教示対象選択部は、前記ロボットの前記関節軸と前記外部軸との協調動作するための教示操作を受け付ける、項目1から項目5までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0065】
(項目7)
前記教示対象選択部は、前記ロボットと前記外部軸とに教示された動作を一括して動作させる動作チェックを受け付ける動作チェック受付部を含む、項目1から項目6までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0066】
(項目8)
前記外部軸は、ワークを位置決めするポジショナの軸、前記ワークを回転させるターニングロールの軸、前記ロボットを水平移動させる直動軸、前記ロボットを昇降させる昇降軸、および、前記ロボットを旋回させる旋回軸のうちの少なくとも1つを含む、項目1から項目7までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【符号の説明】
【0067】
10、10a、10b、10c、10d、10e ロボット
11 駆動部
14 ブレーキ
20 外部軸
21 駆動部
22 ブレーキ
30 制御装置
32 メイン制御部(動作制御部、ブレーキ制御部)
33 サーボ制御部(動作制御部)
35 停止制御部(動作制御部)
36 駆動回路部
40 教示装置
42 入力部(教示対象選択部、動作チェック受付部)
50a、50b ポジショナ
60 ターニングロール
100、100a、100b、100c、100d ロボットシステム
JT、JT1、JT2、JT3、JT4、JT5、JT6 関節軸
JT7a ポジショナの軸
JT7b 走行軸(直動軸)
JT7c ターニングロールの軸
JT7d 外部軸
JT8a ポジショナの軸
JT8b 昇降軸
JT8d 外部軸
JT9a 直動軸
JT9b 直動軸
JT9d 外部軸
JT10a 直動軸
JT10b 旋回軸
JT11a 直動軸
W1、W2 ワーク