(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089386
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】教示装置、ロボットシステムおよびロボット教示方法
(51)【国際特許分類】
B25J 9/22 20060101AFI20240626BHJP
G05B 19/409 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
B25J9/22 A
G05B19/409 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204726
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】大髭 充
(72)【発明者】
【氏名】篠原 司
【テーマコード(参考)】
3C269
3C707
【Fターム(参考)】
3C269AB33
3C269BB07
3C269QC01
3C269QC10
3C269QD02
3C269QE24
3C707BS10
3C707JU03
3C707JU14
3C707MT01
(57)【要約】
【課題】入力操作における操作者の手間を省くことが可能な教示装置を提供する。
【解決手段】この教示装置30は、ロボット10の教示装置30である。教示装置30は、表示部31と、表示部31とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部40aと、表示部31とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部40bと、第1操作および第2操作を実行する制御部32と、を備える。制御部32は、第1操作部40aと第2操作部40bとの両方が操作された場合、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて第3操作を実行する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットの教示装置であって、
表示部と、
前記表示部とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部と、
前記表示部とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部と、
前記第1操作および前記第2操作を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1操作部と前記第2操作部との両方が操作された場合、前記第1操作および前記第2操作とは異なる第3操作を受け付けて前記第3操作を実行する、教示装置。
【請求項2】
前記第1操作は、前記カーソルを移動させる操作を含み、
前記第3操作は、前記表示部においての前記第1操作とは異なるカーソルの移動、前記表示部においてのアルファベットの入力、前記表示部においての記号の入力、および、前記表示部においての数字の入力、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の教示装置。
【請求項3】
前記表示部には入力画面が表示され、
前記入力画面に配置され、前記第3操作を前記アルファベットの入力と前記記号の入力とに前記数字の入力とのいずれかに切り替える切替部をさらに備える、請求項2に記載の教示装置。
【請求項4】
前記第1操作部は、前記第1操作としての前記カーソルを移動させるカーソル移動キーを含み、
前記第2操作部は、前記第2操作としての所定の機能が割り当てられた機能キーを含み、
前記制御部は、前記カーソル移動キーと前記機能キーとの両方が操作された場合、前記カーソル移動キーが操作された場合の前記カーソルの移動量よりも大きい移動量の分、前記カーソルを移動させる、請求項2に記載の教示装置。
【請求項5】
前記第1操作部は、
前記第1操作としてのカーソルを移動させるカーソル移動キーと、
入力を確定するための登録キーと、を含み、
前記第2操作部は、前記第2操作としての数字の入力を受け付ける複数のテンキーを含み、
前記制御部は、前記カーソル移動キーまたは前記登録キーと、前記複数のテンキーのうちのいずれかのテンキーとの両方が操作された場合、アルファベットと記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、請求項1に記載の教示装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記テンキーが連続して操作された場合、入力候補としての、前記テンキーにより入力される前記アルファベットと前記記号と前記数字とを切り替え、
前記操作されたテンキー以外の操作部が操作された場合、切り替えられた前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、請求項5に記載の教示装置。
【請求項7】
前記カーソル移動キーは、前記カーソルを移動させる複数の方向に対応するように複数配置され、
前記制御部は、前記テンキーが操作された後、前記登録キーまたは前記複数のカーソル移動キーのうちのいずれかのカーソル移動キーが操作されたかによって入力される前記アルファベットと前記記号と前記数字とを切り替える、請求項5に記載の教示装置。
【請求項8】
前記第3操作の内容を、前記表示部に表示させる操作を受け付ける内容表示操作部を備える、請求項1に記載の教示装置。
【請求項9】
前記第1操作部は、
前記第1操作としてのカーソルを移動させるカーソル移動キーと、
入力を確定するための登録キーと、を含み、
前記第2操作部は、前記第2操作としての数字の入力を受け付ける複数のテンキーを含み、
前記制御部は、前記カーソル移動キーまたは前記登録キーと、前記複数のテンキーのうちのいずれかのテンキーとの両方が操作された場合、アルファベットと記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付け、
前記第3操作の内容は、前記複数のテンキーの各々により入力可能な、前記アルファベットと前記記号と前記数字とを含む第1の一覧表として表示され、
前記内容表示操作部は、前記第1の一覧表を、前記表示部に表示させる操作を受け付ける物理的な一覧表表示操作部を含む、請求項8に記載の教示装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1の一覧表が前記表示部に表示されている状態で前記テンキーが操作された場合、操作された前記テンキーにより入力可能な、前記アルファベットと前記記号と前記数字とを含む第2の一覧表を、前記カーソル移動キーの配置位置に対応して前記表示部に表示させる、請求項9に記載の教示装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記第2の一覧表が前記表示部に表示されている状態で前記登録キーまたは前記カーソル移動キーが操作された場合、前記登録キーまたは操作された前記カーソル移動キーの配置位置に対応する前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、請求項10に記載の教示装置。
【請求項12】
前記表示部は、タッチパネルを含み、
前記制御部は、前記第2の一覧表が前記タッチパネルに表示されている状態で、前記第2の一覧表の前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかが操作された場合、操作された前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、請求項10に記載の教示装置。
【請求項13】
前記第1の一覧表の表示位置の変更の操作を受け付ける一覧表移動受付部をさらに備える、請求項9に記載の教示装置。
【請求項14】
ロボットと、
前記ロボットを制御するロボット制御装置と、
前記ロボットの教示装置と、を備え、
前記教示装置は、
表示部と、
前記表示部とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部と、
前記表示部とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部と、
前記第1操作および前記第2操作を実行する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記第1操作部と前記第2操作部との両方が操作された場合、前記第1操作および前記第2操作とは異なる第3操作を受け付けて前記第3操作を実行する、ロボットシステム。
【請求項15】
表示部と、前記表示部とは別個に配置される物理的な第1操作部と、前記表示部とは別個に配置される物理的な第2操作部と、前記第1操作および前記第2操作を実行する制御部と、を含む教示装置を用いたロボット教示方法であって、
前記制御部は、前記第1操作部が操作されることにより第1操作を実行し、
前記制御部は、前記第2操作部が操作されることにより第2操作を実行し、
前記制御部は、前記第1操作部と前記第2操作部との両方が操作されることにより、前記第1操作および前記第2操作とは異なる第3操作を受け付けて前記第3操作を実行する、ロボット教示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、教示装置、ロボットシステムおよびロボット教示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボットの動作をロボット制御装置に教示する教示操作を受け付ける教示装置が開示されている。特許文献1では、教示装置は、各種情報を表示する表示部と、キーによる操作を行うためのキーパッドとを備えている。キーパッドは、複数の物理的な操作部としてのボタンを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に記載のような従来の教示装置では、複数の物理的な操作部としてのボタンの各々には、受け付けられる操作が割り当てられている。物理的なボタンは、たとえば、表示部とは別個に配置され、表示部の入力画面においてカーソルを上下左右のいずれかの方向に移動する十字キーである。また、物理的なボタンは、たとえば、表示部とは別個に配置され、表示部の入力画面において数字を入力するテンキーである。しかしながら、特許文献1に記載のような従来の教示装置では、複数の物理的なボタンに割り当てられていないアルファベットなどの入力は、表示部に表示されたソフトウェアキーボードを使用することにより行われている。このため、操作者は、ソフトウェアキーボードを表示させ、カーソルを移動させてソフトウェアキーボード上のアルファベットを選択し、物理的なボタンを押下することによってアルファベットを入力画面に入力する必要があり、操作者の手間がかかるという問題点がある。
【0005】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この開示の1つの目的は、入力操作における操作者の手間を省くことが可能な教示装置、ロボットシステムおよびロボット教示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の第1の局面による教示装置は、ロボットの教示装置であって、表示部と、表示部とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部と、表示部とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部と、第1操作および第2操作を実行する制御部と、を備え、制御部は、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて第3操を実行する。なお、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合とは、第1操作部と第2操作部とが同時に操作された場合と、第1操作部と第2操作部とが連続的に操作された場合とを含む概念である。
【0007】
この開示の第1の局面による教示装置は、上記のように、制御部は、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて第3操作を実行する。これにより、物理的な第1操作部および物理的な第2操作部に割り当てられていない第3操作を、たとえば、表示部にソフトウェアキーボードを表示することなく、表示部とは別個に配置された物理的な第1操作部と第2操作部とにより実行することができる。その結果、入力操作における操作者の手間を省くことができる。
【0008】
この開示の第2の局面によるロボットシステムは、ロボットと、ロボットを制御するロボット制御装置と、ロボットの教示装置と、を備え、教示装置は、表示部と、表示部とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部と、表示部とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部と、第1操作および第2操作を実行する制御部と、を含み、制御部は、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて第3操作を実行する。なお、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合とは、第1操作部と第2操作部とが同時に操作された場合と、第1操作部と第2操作部とが連続的に操作された場合とを含む概念である。
【0009】
この開示の第2の局面によるロボットシステムは、上記のように、制御部は、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて第3操作を実行する。これにより、物理的な第1操作部および物理的な第2操作部に割り当てられていない第3操作を、たとえば、表示部にソフトウェアキーボードを表示することなく、表示部とは別個に配置された物理的な第1操作部と第2操作部とにより実行することができる。その結果、入力操作における操作者の手間を省くことが可能なロボットシステムを提供できる。
【0010】
この開示の第3の局面によるロボット教示方法は、表示部と、表示部とは別個に配置される物理的な第1操作部と、表示部とは別個に配置される物理的な第2操作部と、第1操作および第2操作を実行する制御部と、を含む教示装置を用いたロボット教示方法であって、制御部は、第1操作部が操作されることにより第1操作を実行し、制御部は、第2操作部が操作されることにより第2操作を実行し、制御部は、第1操作部と第2操作部との両方が操作されることにより、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて第3操作を実行する。なお、第1操作部と第2操作部との両方が操作された場合とは、第1操作部と第2操作部とが同時に操作された場合と、第1操作部と第2操作部とが連続的に操作された場合とを含む概念である。
【0011】
この開示の第3の局面によるロボット教示方法は、上記のように、制御部は、第1操作部と第2操作部との両方が操作されることにより、第1操作および第2操作とは異なる入力画面においての第3操作を受け付けて第3操作を実行する。これにより、物理的な第1操作部および物理的な第2操作部に割り当てられていない第3操作を、たとえば、表示部にソフトウェアキーボードを表示することなく、表示部とは別個に配置された物理的な第1操作部と第2操作部とにより実行することができる。その結果、入力操作における操作者の手間を省くことが可能なロボット教示方法を提供できる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、入力画面上の操作における操作者の手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態によるロボットシステムの構成を示す図である。
【
図2】一実施形態によるロボットシステムの構成を示すブロック図である。
【
図4】一実施形態による教示装置の入力画面を示す図である。
【
図5】一実施形態によるプログラム編集画面を示す図である。
【
図6】一実施形態による教示装置のテンキーを示す図である。
【
図7】カーソル移動キーのみが操作された場合と、カーソル移動キーと機能キーとの両方が操作された場合と、のカーソルの移動動作を説明するための図である。
【
図8】一実施形態による教示装置の入力画面の切替部を示す図である。
【
図9】アルファベット入力が選択された状態で、テンキーと、登録キーまたはカーソル移動キーとの両方が操作された場合に入力される文字を説明するための図である。
【
図10】テンキーが操作された場合に入力される文字を説明するための図である。
【
図11】記号入力が選択された状態で、テンキーと、登録キーまたはカーソル移動キーとの両方が操作された場合に入力される文字を説明するための図である。
【
図12】一実施形態による入力画面において第1の一覧表が表示された状態を示す図である。
【
図13】一実施形態による入力画面において第2の一覧表が表示された状態を示す図である。
【
図14】一実施形態によるロボット教示方法を説明するためのフロー図である。
【
図15】変形例による入力画面において第2の一覧表が表示された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示を具体化した本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、ロボットシステム100は、ロボット10と、ロボット制御装置20と、教示装置30と、を備えている。
【0016】
ロボット10は、ロボットアーム11を含む。ロボットアーム11の先端には、エンドエフェクタ12が取り付けられている。ロボット10は、たとえば、垂直多関節ロボットである。なお、
図1では、ロボットシステム100にロボット10が1台配置されているが、ロボットシステム100に複数のロボット10が配置されていてもよい。また、1台の教示装置30により、複数のロボット10の各々に動作を教示してもよいし、複数のロボット10毎に教示装置30が配置されていてもよい。また、1台の教示装置30により、複数のロボット10の内から教示対象となるロボット10が選択されてもよい。また、
図1では、ロボット制御装置20と教示装置30とが有線により接続されている例が記載されているが、ロボット制御装置20と教示装置30とが無線接続されていてもよい。
【0017】
ロボット制御装置20は、ロボット10を制御する。ロボット制御装置20は、教示装置30によって教示されたプログラムに基づいて、ロボット10を動作させる。
【0018】
図2に示すように、教示装置30は、ロボット10の教示装置30である。教示装置30は、ロボット10の動作をロボット制御装置20に教示する教示操作を受け付ける。教示装置30は、表示部31と、制御部32と、物理的な操作部40と、一覧表表示操作部45と、一覧表移動受付部46と、を含む。また、物理的な操作部40は、第1操作部40aと、第2操作部40bと、を含む。一覧表表示操作部45は、内容表示操作部の一例である。
【0019】
以下の説明では、
図3に示す教示装置30の長方形形状の表示部31の短辺に沿った方向を上下方向とし、表示部31の長辺に沿った方向を左右方向とする。また、上下方向をZ方向とする。上方向をZ1方向とし、下方向をZ2方向とする。また、左右方向をX方向とする。左方向をX1方向とし、右方向をX2方向とする。
【0020】
図3に示すように、操作者が教示装置30を保持した状態において表示部31は、教示装置30のZ1側に配置されている。表示部31は、たとえば、液晶パネルからなる。なお、本実施形態では、表示部31は、タッチパネルではない。また、表示部31には、
図4に示すような入力画面310が表示される。
【0021】
図4に示すように、入力画面310は、選択部311、入力部312、入力部313、入力部314、および、一覧表示部315を含む。選択部311は、プルダウン形式によりロボット10のIDの選択を受け付ける。入力部312は、ロボット10を動作させるプログラム名のテキスト入力を受け付ける。入力部313は、編集中のプログラム名のテキスト入力を受け付ける。入力部314は、プログラムコメントのテキスト入力を受け付ける。一覧表示部315には、プログラム名、プログラムの総ステップ数、および、コメントの一覧が表示される。
【0022】
図5に示すように、表示部31には、
図4に示す入力画面310とは別個の画面として、プログラム編集画面320が表示される。プログラム編集画面320では、テキスト入力が受け付けられる。
【0023】
図3に示すように、教示装置30は、第1操作部40aとしてのカーソル移動キー41を含む。カーソル移動キー41は、表示部31と別個に配置されている。カーソル移動キー41は、表示部31のZ2側に配置されている。カーソル移動キー41は、表示部31に表示された入力画面310において
図4および
図5に示されるカーソルCを移動させる。また、カーソル移動キー41は、カーソルCを移動させる複数の方向に対応するように複数配置されている。たとえば、カーソル移動キー41は、カーソル移動キー41a、カーソル移動キー41b、カーソル移動キー41cおよびカーソル移動キー41dを含む。カーソル移動キー41aは、入力画面310においてカーソルCをX1側に移動させる。カーソル移動キー41bは、入力画面310においてカーソルCをZ1側に移動させる。カーソル移動キー41cは、入力画面310においてカーソルCをX2側に移動させる。カーソル移動キー41dは、入力画面310においてカーソルCをZ2側に移動させる。カーソル移動キー41a、41b、41cおよび41dには、各々、カーソルCを移動させる方向を示す矢印が記載されている。カーソルCを移動させる操作は、第1操作の一例である。
【0024】
教示装置30において、カーソル移動キー41a、41b、41cおよび41dは、十字状に配置されている。また、カーソル移動キー41a、41b、41cおよび41dは、各々、カーソルCを移動する方向に対応するように配置されている。すなわち、カーソル移動キー41a、41b、41cおよび41dが配置される略菱型形状の領域Sにおいて、カーソル移動キー41aは、X1側に配置され、カーソル移動キー41cは、X2側に配置されている。領域Sにおいて、カーソル移動キー41bは、Z1側に配置され、カーソル移動キー41dは、Z2側に配置されている。また、カーソル移動キー41a、41b、41cおよび41dは、各々、たとえば、略菱型形状を有する。
【0025】
図3に示すように、教示装置30は、第2操作部40bとしての複数のテンキー42を含む。テンキー42は、表示部31と別個に配置されている。テンキー42は、カーソル移動キー41のZ2側に配置されている。テンキー42は、表示部31に表示された入力画面310において数字の入力を受け付ける。
図6に示すように、テンキー42は、0~9までの数字およびピリオドのうちの、いずれかの入力を受け付ける。テンキー42は、0~9までの数字と、ピリオドとに対応するように、複数配置されている。テンキー42は、たとえば、略正方形形状を有する。複数のテンキー42は、マトリクス状に配置されている。また、複数のテンキー42には、各々、テンキー42により入力可能な数字、アルファベットおよび記号が記載されている。なお、0~9までの数字と、記号としてのピリオドとの入力操作は、第2操作の一例である。
【0026】
図3に示すように、教示装置30は、第2操作部40bとしての機能キー43を含む。機能キー43は、表示部31と別個に配置されている。機能キー43は、カーソル移動キー41のZ2側に1つ、および、カーソル移動キー41のX2側に1つ配置されている。なお、機能キー43の数は、2つ以外でもよい。機能キー43には、所定の機能が割り当てられている。機能キー43により所定の機能を入力する操作は、第2操作の一例である。
【0027】
教示装置30は、第1操作部40aとしての登録キー44を含む。登録キー44は、表示部31と別個に配置されている。登録キー44は、カーソル移動キー41のX2側に配置されている。登録キー44は、入力を確定する操作を受け付ける。入力を確定する操作は、第1操作の一例である。
【0028】
上記のカーソル移動キー41、テンキー42、機能キー43、および、登録キー44は、たとえば、押しボタンスイッチである。また、これらのキーの教示装置30における配置位置は、上記の配置位置に限られない。なお、以下では、カーソル移動キー41、および、登録キー44を、まとめて第1操作部40aと呼ぶ。また、テンキー42、および、機能キー43を、まとめて第2操作部40bと呼ぶ。
【0029】
制御部32は、操作者による教示装置30の操作を受け付ける。教示装置30の操作は、たとえば、ロボット10を動作させるプログラムの編集操作である。制御部32は、第1操作および第2操作を実行する。たとえば、制御部32は、第1操作として、カーソルCを移動させる。制御部32は、第1操作として、登録キー44による入力を確定する。制御部32は、第2操作として、テンキー42により入力された0~9までの数字とピリオドとを表示部31に表示する。
【0030】
ここで、本実施形態では、制御部32は、第1操作部40aと第2操作部40bとの両方が操作された場合、第1操作および第2操作とは異なる第3操作を受け付けて、第3操を実行する。なお、第3操作は、表示部31においての、第1操作とは異なるカーソルCの移動、表示部31においてのアルファベットの入力、表示部31においての記号の入力、および、表示部31においての数字の入力のうちの少なくとも1つを含む。以下、具体的に説明する。
【0031】
本実施形態では、
図7に示すように、制御部32は、カーソル移動キー41と機能キー43との両方が操作された場合、カーソル移動キー41により受け付けられるカーソルCの移動とは異なるカーソルCを移動させる。具体的には、制御部32は、カーソル移動キー41と機能キー43との両方が操作された場合、カーソル移動キー41が操作された場合のカーソルCの移動量よりも大きい移動量の分、カーソルCを移動させる。たとえば、
図5に示すように、カーソル移動キー41bのみが操作された場合、カーソルCは、プログラム編集画面320において、1ステップ分、上方に移動する。なお、カーソル移動キー41bが長押しされた場合、カーソルCは、1ステップ分ずつ上方に連続移動する。そして、カーソル移動キー41bと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCは、現在の位置からプログラムの上端のステップに移動する。なお、カーソル移動キー41bと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCが現在の位置から1ステップ分飛ばした上方の位置に移動してもよい。同様に、カーソル移動キー41dと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCは、現在の位置からプログラムの下端のステップに移動する。なお、カーソル移動キー41dと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCが現在の位置から1ステップ分飛ばした下方の位置に移動してもよい。また、カーソル移動キー41aのみが操作された場合、プログラム編集画面320において、カーソルCは、1ステップ分、左方に移動する。なお、カーソル移動キー41aが長押しされた場合、カーソルCは、1ステップ分ずつ左方に連続移動する。そして、カーソル移動キー41aと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCは、現在のステップの先頭に移動する。なお、カーソル移動キー41aと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCが1文字分飛ばした左方の位置に移動してもよい。同様に、カーソル移動キー41cと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCは、現在のステップの末尾に移動する。なお、カーソル移動キー41cと機能キー43との両方が操作された場合、カーソルCが1文字分飛ばした右方の位置に移動してもよい。
【0032】
また、本実施形態では、
図4に示すように、入力画面310は、切替部330を含む。切替部330は、入力画面310に配置され、後述する第3操作をアルファベットの入力と記号の入力と数字の入力とのいずれかに切り替える。具体的には、
図8に示すように、切替部330は、プルダウン形式である。操作者は、切替部330により、小文字のアルファベットの入力、大文字のアルファベットの入力、数字の入力、および、記号の入力のうちのいずれかを選択する。なお、切替部330での選択は、操作者によるカーソル移動キー41の操作に基づいて実行される。
【0033】
また、本実施形態では、
図9に示すように、制御部32は、カーソル移動キー41または登録キー44と、複数のテンキー42のうちのいずれかのテンキー42との両方が操作された場合、アルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける。また、制御部32は、テンキー42が操作された後、登録キー44または複数のカーソル移動キー41のうちのいずれかのカーソル移動キー41が操作されたかによって入力されるアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかを切り替える。たとえば、操作者は、切替部330により小文字のアルファベットの入力を選択したとする。この場合、
図9に示すように、8に対応するテンキー42が操作された後、登録キー44が操作されることにより小文字のアルファベットのtが入力される。また、8に対応するテンキー42が操作された後、カーソル移動キー41bが操作されることにより小文字のアルファベットのvが入力される。また、8に対応するテンキー42が操作された後、カーソル移動キー41dが操作された場合は、8が入力される。
【0034】
また、操作者が、切替部330により大文字のアルファベットの入力を選択した場合、制御部32は、大文字のアルファベットの入力を受け付ける。また、
図10に示すように、制御部32は、操作者が、切替部330により数字の入力を選択した場合、テンキー42に表示された数字および記号の入力を受け付ける。また、
図11に示すように、操作者が、切替部330により記号の入力を選択した場合、制御部32は、数字および記号の入力を受け付ける。たとえば、5に対応するテンキー42が操作された後、登録キー44が操作されることにより5が入力される。また、9に対応するテンキー42が操作された後、カーソル移動キー41bが操作されることにより、記号の}が入力される。
【0035】
また、本実施形態では、制御部32は、テンキー42が連続して操作された場合、入力候補としての、テンキー42により入力されるアルファベットと記号と数字とを切り替える。そして、制御部32は、操作されたテンキー42以外の操作部40が操作された場合、切り替えられたアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける。たとえば、
図9に示すように、操作者が切替部330により小文字のアルファベットの入力を選択した状態で、7に対応するテンキー42が連続して操作されると、p、q、r、s、7、p、qの順で入力される文字が切り替えられる。そして、たとえば、アルファベットの種類がqに切り替えられた後、他の物理的な操作部40が操作されることにより、制御部32は、アルファベットのqの入力を受け付ける。また、
図11に示すように、操作者が切替部330により記号の入力を選択した状態で、2に対応するテンキー42が連続して操作されると、2、@、?、%、2、の順で記号の種類を切り替えられる。
【0036】
また、本実施形態では、
図12に示すように、一覧表表示操作部45は、第3操作の内容を、表示部31に表示させる操作を受け付ける。具体的には、一覧表表示操作部45は、複数のテンキー42の各々により入力可能な、数字、および、アルファベットと記号と数字とを含む第1の一覧表340を、表示部31に表示させる操作を受け付ける物理的な操作部40である。
図3に示すように、一覧表表示操作部45は、表示部31と別個に配置されている。一覧表表示操作部45は、たとえば、カーソル移動キー41のX2側に配置されている。一覧表表示操作部45は、たとえば、略矩形形状を有する。
図12に示すように、操作者により、一覧表表示操作部45が操作されることにより、表示部31に第1の一覧表340が表示される。第1の一覧表340は、教示装置30に配置される複数のテンキー42の配列と同様に、複数のテンキー42に対応する画像が表示される。
【0037】
また、本実施形態では、
図13に示すように、制御部32は、第1の一覧表340が表示部31に表示されている状態でテンキー42が操作された場合、操作されたテンキー42により入力可能な、アルファベットと記号と数字とを含む第2の一覧表350を、カーソル移動キー41の配置位置に対応して表示部31に表示させる。たとえば、第1の一覧表340が表示部31に表示されている状態で、7に対応するテンキー42が操作された場合、第2の一覧表350には、7、P、Q、RおよびSの文字が表示される。また、これらの文字の配置は、十字状に配置されるカーソル移動キー41a、41b、41cおよび41dの配置位置に対応している。すなわち、アルファベットの大文字の入力が選択された状態で、7のテンキー42と、左側に配置されるカーソル移動キー41aとの両方が操作されることにより入力されるQの文字は、第2の一覧表350において、左側に配置されている。なお、7のテンキー42と、登録キー44との両方が操作されることにより入力されるPの文字は、第2の一覧表350において、中央に配置されている。
【0038】
また、本実施形態では、制御部32は、第2の一覧表350が表示部31に表示されている状態で登録キー44またはカーソル移動キー41が操作された場合、登録キー44または操作されたカーソル移動キー41の配置位置に対応するアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける。たとえば、
図13に示すように、第2の一覧表350が表示部31に表示されている状態で、カーソル移動キー41aが操作されることにより、大文字のアルファベット入力が選択されている場合では、Qの入力が受け付けられる。
【0039】
また、本実施形態では、
図3に示すように、一覧表移動受付部46は、第1の一覧表340の表示位置の変更の操作を受け付ける物理的な操作部40である。一覧表移動受付部46は、たとえば、複数のテンキー42の右下に配置されている。一覧表表示操作部45が操作されることにより、第1の一覧表340は、入力画面310において、たとえば、右上に表示される。そして、操作者が、一覧表移動受付部46を連続して操作することにより、入力画面310における第1の一覧表340の表示位置が、右下、左下、左上、右上の順に切り替えられる。
【0040】
次に、
図14を参照して、ロボット教示方法について説明する。
【0041】
ステップS1において、制御部32は、操作者の教示装置30の操作に基づいて、編集ソフトを立ち上げる。
【0042】
ステップS2において、制御部32は、第1操作部40aのみが操作されたか否かを判定する。ステップS2において、yesの場合、ステップS3に進む。noの場合、ステップS4に進む。
【0043】
ステップS3において、制御部32は、第1操作を実行する。たとえば、操作者によりカーソル移動キー41が操作されることにより、制御部32は、入力画面310においてカーソルCを移動させる。
【0044】
ステップS4において、制御部32は、第2操作部40bのみが操作されたか否かを判定する。ステップS4において、yesの場合、ステップS5に進む。noの場合、ステップS6に進む。
【0045】
ステップS5において、制御部32は、第2操作を実行する。たとえば、操作者によりテンキー42が操作されることにより、制御部32は、操作されたテンキー42に対応する数字や記号を表示部31に表示する。
【0046】
ステップS6において、制御部32は、第1操作部40aと第2操作部40bとの両方が操作されたか否かを判定する。ステップS6において、yesの場合、ステップS7に進む。noの場合、ステップS2戻る。
【0047】
ステップS7において、制御部32は、第1操作および第2操作とは異なる入力画面310においての第3操作を受け付けて第3操作を実行する。たとえば、制御部32は、8に対応するテンキー42が操作された後、カーソル移動キー41bが操作されることによりのアルファベットのvの入力を受け付けるとともに、入力されたアルファベットのvを表示部31に表示する。
【0048】
[本実施形態の効果]
制御部32は、第1操作部40aと第2操作部40bとの両方が操作された場合、入力画面310においての第1操作および第2操作とは異なるアルファベットの入力などの第3操作を受け付けて第3操作を実行する。これにより、物理的な第1操作部40aおよび物理的な第2操作部40bに割り当てられていない第3操作を、たとえば、表示部31にソフトウェアキーボードを表示することなく、表示部31とは別個に配置された物理的な第1操作部40aと第2操作部40bとにより実行することができる。その結果、入力操作における操作者の手間を省くことができる。
【0049】
第3操作は、表示部31においての第1操作部としてのカーソル移動キー41によるカーソルCの移動とは異なるカーソルCの移動、表示部31においてのアルファベットの入力、表示部31においての記号の入力、および、表示部31においての数字の入力のうちの少なくとも1つを含む。これにより、カーソル移動キー41によるカーソルCの移動とは異なるカーソルCの移動、アルファベットの入力、記号の入力のうちの少なくとも1つのための物理的な操作部40を設けることなく、通常操作よりも大きいカーソルCの移動、アルファベットの入力、および、記号の入力のうちの少なくとも1つを実行することができる。
【0050】
教示装置30は、入力画面310に配置され、第3操作をアルファベットの入力と記号の入力と数字の入力とのいずれかに切り替える切替部330をさらに備える。これにより、アルファベットの入力と記号の入力と数字の入力とを切替部330により容易に切り替えることができる。
【0051】
第1操作部40aは、第1操作としてのカーソルCを移動させるカーソル移動キー41を含み、第2操作部40bは、第2操作としての所定の機能が割り当てられた機能キー43を含む。制御部32は、カーソル移動キー41と機能キー43との両方が操作された場合、カーソル移動キー41が操作された場合のカーソルCの移動量よりも大きい移動量の分、カーソルCを移動させる。これにより、カーソル移動キー41を連続して操作することによりカーソルCを大きく移動させる場合と比べて、迅速にカーソルCを大きく移動させることができる。
【0052】
第1操作部40aは、第1操作としてのカーソルCを移動させるカーソル移動キー41と、入力を確定するための登録キー44と、を含む。第2操作部40bは、第2操作としての数字の入力を受け付ける複数のテンキー42を含む。制御部32は、カーソル移動キー41または登録キー44と、複数のテンキー42のうちのいずれかのテンキー42との両方が操作された場合、アルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける。これにより、アルファベットと記号と数字との入力を受け付けるためのソフトウェアキーボードを用いることなく、容易に、カーソル移動キー41とテンキー42とによってアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかを入力することができる。
【0053】
制御部32は、テンキー42が連続して操作された場合、入力候補としての、テンキー42により入力されるアルファベットと記号と数字とを切り替え、操作されたテンキー42以外の操作部40が操作された場合、切り替えられたアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける。これにより、テンキー42のみの操作によって、容易に、入力されるアルファベットと記号と数字とを切り替えることができる。
【0054】
カーソル移動キー41は、カーソルCを移動させる複数の方向に対応するように複数配置されている。制御部32は、テンキー42が操作された後、登録キー44または複数のカーソル移動キー41のうちのいずれかのカーソル移動キー41が操作されたかによって入力されるアルファベットと記号と数字とを切り替える。これにより、カーソル移動キー41が複数配置されているので、1つのテンキー42によって入力可能なアルファベット、記号および数字の数を増加させることができる。
【0055】
教示装置30は、第3操作の内容を、表示部31に表示させる操作を受け付ける内容表示操作部としての一覧表表示操作部45を備える。操作者は、第3操作の内容を容易に視認することができる。
【0056】
第3操作の内容は、複数のテンキー42の各々により入力可能な、数字、および、アルファベットと記号とのうちの少なくとも一方の第1の一覧表340として表示される。一覧表表示操作部45は、表示部31に表示させる操作を受け付ける物理的な操作部である。これにより、操作者は、第1の一覧表340を視認することにより、複数のテンキー42の各々によって入力可能なアルファベットと記号とのうちの少なくとも一方を容易に認識することができる。
【0057】
制御部32は、第1の一覧表340が表示部31に表示されている状態でテンキー42が操作された場合、操作されたテンキー42により入力可能な、アルファベットと記号と数字とを含む第2の一覧表350を、カーソル移動キー41の配置位置に対応して表示部31に表示させる。これにより、第2の一覧表350がカーソル移動キー41の配置位置に対応して表示部31に表示されるので、操作者は、カーソル移動キー41の各々によって入力されるアルファベットと記号と数字とを、直観的に視認することができる。
【0058】
制御部32は、第2の一覧表350が表示部31に表示されている状態で登録キー44またはカーソル移動キー41が操作された場合、登録キー44または操作されたカーソル移動キー41の配置位置に対応するアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける。これにより、操作者は、第2の一覧表350を視認しながら登録キー44またはカーソル移動キー41を操作することができるので、操作者は、容易に、所望のアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかを入力することができる。
【0059】
教示装置30は、第1の一覧表340の表示位置の変更の操作を受け付ける一覧表移動受付部46を備える。これにより、操作者は一覧表移動受付部46を操作することにより、操作者の嗜好に応じて、第1の一覧表340の入力画面310における表示位置を変更することができる。
【0060】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0061】
上記実施形態では、第3操作は、入力画面310においての、通常操作よりも大きいカーソルCの移動、アルファベットの入力、および、記号の入力の全てを含む例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、第3操作は、入力画面310においての、通常操作よりも大きいカーソルCの移動、アルファベットの入力、および、記号の入力のうちの1つまたは2つを含んでいてもよい。また、第3操作として、通常操作よりも大きいカーソルCの移動、アルファベットの入力、および、記号の入力以外が含まれていてもよい。
【0062】
上記実施形態では、第3操作をアルファベットの入力と記号の入力とに切り替える切替部330が入力画面310に配置されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、切替部330が表示部31とは別個に配置される物理的な操作部であってもよい。
【0063】
上記実施形態では、第1操作部40aとして、カーソル移動キー41および登録キー44が含まれる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、第1操作部40aとして、カーソル移動キー41および登録キー44以外のキーが含まれてもよい。
【0064】
上記実施形態では、第2操作部40bとして、テンキー42が含まれる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、第2操作部40bとして、テンキー42以外のキーが含まれてもよい。
【0065】
上記実施形態では、第1の一覧表340と第2の一覧表350とが、表示部31に表示される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、第1の一覧表340のみが、表示部31に表示可能であってもよい。
【0066】
上記実施形態では、第1の一覧表340の表示位置が変更される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、第1の一覧表340の入力画面310における表示位置が固定されていてもよい。
【0067】
上記実施形態では、入力画面310が、編集ソフトの入力画面310である例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、入力画面310が、教示装置30による教示対象となるロボット10および外部軸の入力を受ける画面であってもよい。
【0068】
上記実施形態では、制御部32は、第2の一覧表350が表示部31に表示されている状態で登録キー44またはカーソル移動キー41が操作された場合、登録キー44または操作されたカーソル移動キー41の配置位置に対応するアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、
図15に示す変形例のように、表示部31aが、タッチパネルを含んでおり、制御部32は、第2の一覧表350がタッチパネルに表示されている状態で、第2の一覧表350のアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかが操作された場合、操作されたアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかの入力を受け付けてもよい。なお、第2の一覧表350は、操作者の指などによって操作される。これにより、操作者の指により、容易に、第2の一覧表350のアルファベットと記号と数字とのうちのいずれかを入力することができる。なお、第1の一覧表340を表示部31に表示させる操作を、タッチパネルを含む表示部31aが受け付けてもよい。
【0069】
本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、および/または、それらの組み合わせ、を含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本開示において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、手段、またはユニットはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアおよび/またはプロセッサの構成に使用される。
【0070】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0071】
(項目1)
ロボットの教示装置であって、
表示部と、
前記表示部とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部と、
前記表示部とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部と、
前記第1操作および前記第2操作を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1操作部と前記第2操作部との両方が操作された場合、前記第1操作および前記第2操作とは異なる第3操作を受け付けて前記第3操作を実行する、教示装置。
【0072】
(項目2)
前記第1操作は、前記カーソルを移動させる操作を含み、
前記第3操作は、前記表示部においての前記第1操作とは異なるカーソルの移動、前記表示部においてのアルファベットの入力、前記表示部においての記号の入力、および、前記表示部においての数字の入力、のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の教示装置。
【0073】
(項目3)
前記表示部には入力画面が表示され、
前記入力画面に配置され、前記第3操作を前記アルファベットの入力と前記記号の入力とに前記数字の入力とのいずれかに切り替える切替部をさらに備える、項目2に記載の教示装置。
【0074】
(項目4)
前記第1操作部は、前記第1操作としての前記カーソルを移動させるカーソル移動キーを含み、
前記第2操作部は、前記第2操作としての所定の機能が割り当てられた機能キーを含み、
前記制御部は、前記カーソル移動キーと前記機能キーとの両方が操作された場合、前記カーソル移動キーが操作された場合の前記カーソルの移動量よりも大きい移動量の分、前記カーソルを移動させる、項目2または項目3に記載の教示装置。
【0075】
(項目5)
前記第1操作部は、
前記第1操作としてのカーソルを移動させるカーソル移動キーと、
入力を確定するための登録キーと、を含み、
前記第2操作部は、前記第2操作としての数字の入力を受け付ける複数のテンキーを含み、
前記制御部は、前記カーソル移動キーまたは前記登録キーと、前記複数のテンキーのうちのいずれかのテンキーとの両方が操作された場合、アルファベットと記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、項目1から項目4までのいずれか1項に記載の教示装置。
【0076】
(項目6)
前記制御部は、
前記テンキーが連続して操作された場合、入力候補としての、前記テンキーにより入力される前記アルファベットと前記記号と前記数字とを切り替え、
前記操作されたテンキー以外の操作部が操作された場合、切り替えられた前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、項目5に記載の教示装置。
【0077】
(項目7)
前記カーソル移動キーは、前記カーソルを移動させる複数の方向に対応するように複数配置され、
前記制御部は、前記テンキーが操作された後、前記登録キーまたは前記複数のカーソル移動キーのうちのいずれかのカーソル移動キーが操作されたかによって入力される前記アルファベットと前記記号と前記数字とを切り替える、項目5または項目6に記載の教示装置。
【0078】
(項目8)
前記第3操作の内容を、前記表示部に表示させる操作を受け付ける内容表示操作部を備える、項目1から項目7までのいずれか1項に記載の教示装置。
【0079】
(項目9)
前記第1操作部は、
前記第1操作としてのカーソルを移動させるカーソル移動キーと、
入力を確定するための登録キーと、を含み、
前記第2操作部は、前記第2操作としての数字の入力を受け付ける複数のテンキーを含み、
前記制御部は、前記カーソル移動キーまたは前記登録キーと、前記複数のテンキーのうちのいずれかのテンキーとの両方が操作された場合、アルファベットと記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付け、
前記第3操作の内容は、前記複数のテンキーの各々により入力可能な、前記アルファベットと前記記号と前記数字とを含む第1の一覧表として表示され、
前記内容表示操作部は、前記第1の一覧表を、前記表示部に表示させる操作を受け付ける物理的な一覧表表示操作部を含む、項目8に記載の教示装置。
【0080】
(項目10)
前記制御部は、前記第1の一覧表が前記表示部に表示されている状態で前記テンキーが操作された場合、操作された前記テンキーにより入力可能な、前記アルファベットと前記記号と前記数字とを含む第2の一覧表を、前記カーソル移動キーの配置位置に対応して前記表示部に表示させる、項目9に記載の教示装置。
【0081】
(項目11)
前記制御部は、前記第2の一覧表が前記表示部に表示されている状態で前記登録キーまたは前記カーソル移動キーが操作された場合、前記登録キーまたは操作された前記カーソル移動キーの配置位置に対応する前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、項目10に記載の教示装置。
【0082】
(項目12)
前記表示部は、タッチパネルを含み、
前記制御部は、前記第2の一覧表が前記タッチパネルに表示されている状態で、前記第2の一覧表の前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかが操作された場合、操作された前記アルファベットと前記記号と前記数字とのうちのいずれかの入力を受け付ける、項目10に記載の教示装置。
【0083】
(項目13)
前記第1の一覧表の表示位置の変更の操作を受け付ける一覧表移動受付部をさらに備える、項目9から項目12までのいずれか1項に記載の教示装置。
【0084】
(項目14)
ロボットと、
前記ロボットを制御するロボット制御装置と、
前記ロボットの教示装置と、を備え、
前記教示装置は、
表示部と、
前記表示部とは別個に配置され、第1操作を受け付ける物理的な第1操作部と、
前記表示部とは別個に配置され、第2操作を受け付ける物理的な第2操作部と、
前記第1操作および前記第2操作を実行する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記第1操作部と前記第2操作部との両方が操作された場合、前記第1操作および前記第2操作とは異なる第3操作を受け付けて前記第3操作を実行する、ロボットシステム。
【0085】
(項目15)
表示部と、前記表示部とは別個に配置される物理的な第1操作部と、前記表示部とは別個に配置される物理的な第2操作部と、前記第1操作および前記第2操作を実行する制御部と、を含む教示装置を用いたロボット教示方法であって、
前記制御部は、前記第1操作部が操作されることにより第1操作を実行し、
前記制御部は、前記第2操作部が操作されることにより第2操作を実行し、
前記制御部は、前記第1操作部と前記第2操作部との両方が操作されることにより、前記第1操作および前記第2操作とは異なる第3操作を受け付けて前記第3操作を実行する、ロボット教示方法。
【符号の説明】
【0086】
10 ロボット
20 ロボット制御装置
30 教示装置
31 表示部
32 制御部
40a 第1操作部
40b 第2操作部
41、41a、41b、41c、41d カーソル移動キー
42 テンキー
43 機能キー
44 登録キー
45 一覧表表示操作部(内容表示操作部)
46 一覧表移動受付部
100 ロボットシステム
310 入力画面
330 切替部
340 第1の一覧表
350 第2の一覧表
C カーソル