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特開2024-89484ジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物及びその製造方法
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  • 特開-ジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089484
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】ジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 43/23 20060101AFI20240626BHJP
   C07C 41/16 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
C07C43/23 D CSP
C07C41/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204881
(22)【出願日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】591147694
【氏名又は名称】大阪ガスケミカル株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】597065329
【氏名又は名称】学校法人 龍谷大学
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】吉村 寛
(72)【発明者】
【氏名】岩澤 哲郎
【テーマコード(参考)】
4H006
【Fターム(参考)】
4H006AA01
4H006AA02
4H006AC43
4H006BA92
4H006BB20
4H006GN04
4H006GP03
(57)【要約】
【課題】光学材料として有用な、新たなジベンゾ[g,p]クリセン系化合物の提供。
【解決手段】下記式(1)で表される化合物
【化1】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、それぞれ独立して、ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基である]。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表される化合物
【化1】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、それぞれ独立して、ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基である]。
【請求項2】
前記式(1)が、下記式(1-1)である、請求項1に記載の化合物
【化2】
[式中、R~Rは、前記のとおりである]。
【請求項3】
下記式(2)で表される化合物を、
【化3】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、ヒドロキシ基である]
ヒドロキシアルキル化する反応工程を含む、
下記式(1)で表される化合物の製造方法
【化4】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、それぞれ独立して、ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基である]。
【請求項4】
前記式(2)が、下記式(2-1)である、請求項3に記載の製造方法
【化5】
[式中、R~Rは、前記のとおりである]。
【請求項5】
前記反応工程が、前記式(2)の化合物を、アルキレンカーボネート、ハロゲン化アルカノール、又はアルキレンオキサイドと反応させることを含む、請求項3又は4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記反応工程を、塩基の存在下で実施する、請求項3又は4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記反応工程を、溶媒の存在下で実施する、請求項3又は4に記載の製造方法。
【請求項8】
前記溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、アミン系溶媒、アミド系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、及びエーテル系溶媒からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光学フィルム及び光学レンズ等の光学製品の製造に使用する光学樹脂の原料として、例えば、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格を有する化合物、及びフルオレン骨格を有する化合物が知られている。
【0003】
置換基を有するジベンゾ[g,p]クリセンは、有機電界発光特性及び半導体レジスト特性を有する材料として注目されている。ジベンゾ[g,p]クリセンは、多環芳香族炭化水素化合物の中でも、らせん状にねじれたπ共役構造が特徴であり、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格の構造を調整することで、良好な正孔移動度、高い量子収率、長い励起状態寿命等の光学的及び電子的属性の操作が可能となる。置換基を有するジベンゾ[g,p]クリセンの製造方法は、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
また、フルオレン骨格を有する化合物は、高屈折率、高耐熱性等の優れた機能を有することが知られている。フルオレン骨格を有する化合物の製造方法は、例えば特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-227307号公報
【特許文献2】特開2011-68624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、光学材料として有用な(具体的には高い屈折率及び高い耐熱性を有する)、新たなジベンゾ[g,p]クリセン系化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等が鋭意検討した結果、所定の構造を有するジベンゾ[g,p]クリセン系化合物が光学材料として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
本発明は以下の実施形態を含む。
[1]
下記式(1)で表される化合物
【化1】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、それぞれ独立して、ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基である]。
[2]
前記式(1)が、下記式(1-1)である、[1]に記載の化合物
【化2】
[式中、R~Rは、前記のとおりである]。
[3]
下記式(2)で表される化合物を、
【化3】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、ヒドロキシ基である]
ヒドロキシアルキル化する反応工程を含む、
下記式(1)で表される化合物の製造方法
【化4】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、それぞれ独立して、ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基である]。
[4]
前記式(2)が、下記式(2-1)である、[3]に記載の製造方法
【化5】
[式中、R~Rは、前記のとおりである]。
[5]
前記反応工程が、前記式(2)の化合物を、アルキレンカーボネート、ハロゲン化アルカノール、又はアルキレンオキサイドと反応させることを含む、[3]又は[4]に記載の製造方法。
[6]
前記反応工程を、塩基の存在下で実施する、[3]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記反応工程を、溶媒の存在下で実施する、[3]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]
前記溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、アミン系溶媒、アミド系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、及びエーテル系溶媒からなる群から選択される少なくとも1種である、[7]に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、光学材料として有用な、新たなジベンゾ[g,p]クリセン系化合物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施例1で合成した化合物AのH-NMRスペクトルを示す。
図2図2は、実施例1で合成した化合物Aの13C-NMRスペクトルを示す。
図3図3は、実施例2で合成した化合物BのH-NMRスペクトルを示す。
図4図4は、実施例2で合成した化合物Bの13C-NMRスペクトルを示す。
図5図5は、実施例3で合成した化合物CのH-NMRスペクトルを示す。
図6図6は、実施例3で合成した化合物Cの13C-NMRスペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0012】
<ジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物>
本発明の一実施形態は、下記式(1)で表される化合物に関する。
【化6】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、それぞれ独立して、ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基である]
【0013】
本実施形態に係るジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物は、高い屈折率及び高い耐熱性を有するため、光学材料として好適に使用することができる。
【0014】
前記式(1)において、R及びRが水素であり、R及びRがヒドロキシC1-4アルキルエーテル基であることが好ましい。
【0015】
前記式(1)において、R及びRが水素であり、R及びRがヒドロキシC1-4アルキルエーテル基であることが好ましい。
【0016】
前記式(1)において、R及びRが水素であり、R及びRがヒドロキシC1-4アルキルエーテル基であることが好ましい。
【0017】
前記式(1)において、前記ヒドロキシC1-4アルキルエーテル基は、ヒドロキシC2-3アルキルエーテル基であることが好ましく、ヒドロキシCアルキルエーテル基であることがより好ましい。
【0018】
前記(1)は、より高い屈折率及びより高い耐熱性を有する観点から、下記式(1-1)であることが好ましい。
【化7】
[式中、R~Rは、前記のとおりである]
【0019】
<ジベンゾ[g,p]クリセン系ジオール化合物の製造方法>
本発明の一実施形態は、下記式(2)で表される化合物を、ヒドロキシアルキル化する反応工程を含む、前記式(1)で表される化合物の製造方法に関する。
【化8】
[式中、
~Rのうちの2つは、水素であり、
~Rのうちの他の2つは、ヒドロキシ基である]
【0020】
ヒドロキシアルキル化の方法としては、例えば、前記式(2)の化合物を、アルキレンカーボネート、ハロゲン化アルカノール、又はアルキレンオキサイドと反応させる方法が挙げられる。
【0021】
前記式(1)で表される化合物(式中、R~Rのうちの2つが、ヒドロキシCアルキルエーテル基である。)を製造する場合には、ヒドロキシアルキル化において、ハロゲン化アルカノールとして1-クロロメタノールを使用することが好ましい。
【0022】
前記式(1)で表される化合物(式中、R~Rのうちの2つが、ヒドロキシCアルキルエーテル基である。)を製造する場合には、ヒドロキシアルキル化において、アルキレンカーボネートとしてエチレンカーボネート、ハロゲン化アルカノールとして1-クロロエタノール、又はアルキレンオキサイドとしてエチレンオキサイド使用することが好ましい。
【0023】
前記式(1)で表される化合物(式中、R~Rのうちの2つが、ヒドロキシCアルキルエーテル基である。)を製造する場合には、ヒドロキシアルキル化において、ハロゲン化アルカノールとして1-クロロプロパノール、又はアルキレンオキサイドとしてエピクロロヒドリンを使用することが好ましい。
【0024】
前記式(1)で表される化合物(式中、R~Rのうちの2つが、ヒドロキシCアルキルエーテル基である。)を製造する場合には、ヒドロキシアルキル化において、ハロゲン化アルカノールとして1-ブロモブタノールを使用することが好ましい。
【0025】
前記式(2)で表される化合物と、アルキレンカーボネート、ハロゲン化アルカノール、又はアルキレンオキサイドと、のモル比は、好ましくは1.0:2.0~4.0であり、より好ましくは1.0:2.0~3.0であり、更に好ましくは1.0:2.0~2.5である。
【0026】
前記反応工程は、塩基の存在下で実施することが好ましい。塩基としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、及びエチルジイソプロピルアミンが挙げられる。
【0027】
前記反応工程は、溶媒の存在下で実施することが好ましい。溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、アミン系溶媒、アミド系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、及びエーテル系溶媒が挙げられる。溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0028】
芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、及びキシレンが挙げられる。
【0029】
ハロゲン系溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、及び四塩化炭素が挙げられる。
【0030】
アミン系溶媒としては、例えば、ピリジン、4-メチルピリジン、及び2,6-ジメチルピリジンが挙げられる。
【0031】
アミド系溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、及びN,N'-ジメチルプロピレン尿素が挙げられる。
【0032】
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、及びヘキサノールが挙げられる。
【0033】
ニトリル系溶媒としては、例えば、アセトニトリル、及びプロピオニトリルが挙げられる。
【0034】
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン、及びメチルイソプロピルケトンが挙げられる。
【0035】
エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチル-tert-Bu-エーテル、シクロペンチルメチルエーテル及びジオキサンが挙げられる。
【0036】
前記反応工程における反応温度は特に限定されないが、例えば、20~200℃、50~190℃、又は100~180℃としてもよい。
【0037】
前記(2)は、より高い屈折率及びより高い耐熱性を有する化合物を合成する観点から、下記式(2-1)であることが好ましい。
【化9】
[式中、R~Rは、前記のとおりである]。
【実施例0038】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
【0039】
<実施例1>
[3,14-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾ[g,p]クリセン(化合物A)の合成]
アルゴン雰囲気下、3,14-ジヒドロキシジベンゾ[g,p]クリセン(1.83 g, 5.08 mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)溶液に、炭酸カリウム(1.41 g, 10.2 mmol)、炭酸エチレン(1.12 g, 12.7 mmol)を加えた。反応溶液を175℃で反応した後、0℃下で1 M塩酸水溶液を用いて反応停止操作を行った。有機層を分離し、水層に対して酢酸エチルで抽出操作を行った。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、芒硝乾燥、除媒濃縮、真空乾燥を行い、黄白色固体の粗生成物3.51 gを得た。シリカゲルを用いたカラム精製にて、目的物を1.94 g(85%)の白黄色固体として得た。化合物AのH-NMRスペクトルを図1に示し、化合物Aの13C-NMRスペクトルを図2に示す。
【化10】
【0040】
<実施例2>
[3,11-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾ[g,p]クリセン(化合物B)の合成]
アルゴン雰囲気下、3,11-ジヒドロキシジベンゾ[g,p]クリセン(4.1 g, 11 mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)溶液に、炭酸カリウム(3.1 g, 22 mmol)、炭酸エチレン(2.5 g, 28 mmol)を加えた。反応溶液を175℃で反応後、0℃下で3 M塩酸水溶液を用いて反応停止操作を行った。有機層を分離し、水層に対して酢酸エチルで抽出操作を行った。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、芒硝乾燥、除媒濃縮、真空乾燥を行い、茶色固体の粗生成物6.6 gを得た。シリカゲルを用いた濾過カラム精製にて、目的物を3.6 g(72%)の白色固体として得た後、再結晶操作にて、白色結晶(54%)を得た。化合物BのH-NMRスペクトルを図3に示し、化合物Bの13C-NMRスペクトルを図4に示す。
【化11】
【0041】
<実施例3>
[3,6-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾ[g,p]クリセン(化合物C)の合成]
アルゴン雰囲気下、3,6-ジヒドロキシジベンゾ[g,p]クリセン(2.7 g, 7.6 mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(74 mL)溶液に、炭酸カリウム(2.1 g, 15 mmol)、炭酸エチレン(1.7 g, 19 mmol)を加えた。反応溶液を175℃で反応後、0℃下で3 M塩酸水溶液を用いて反応停止操作を行った後、有機層を分離し、水層に対して酢酸エチルで抽出操作を行った。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、芒硝乾燥、除媒濃縮、真空乾燥を行い、黄白色固体の粗生成物3.6 gを得た。シリカゲルを用いた濾過カラム精製を行い、目的物を2.8 g (83%)の白色固体として得た後、再結晶操作にて白色結晶(55%)を得た。化合物CのH-NMRスペクトルを図5に示し、化合物Cの13C-NMRスペクトルを図6に示す。
【化12】
【0042】
<比較例1>
9,9-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(BPEF)(大阪ガスケミカル(株)製)を比較例として使用した。
【0043】
<評価方法>
上記の実施例及び比較例の化合物について以下のとおり評価した。
【0044】
[屈折率nD]
屈折率計((株)アタゴ製、DR-M2(循環式恒温水槽60-C3))を用いて、温度25℃、波長589nm(D線)で測定した。具体的には、化合物AはDMSOに溶解して、濃度10.0質量%及び20.0質量%及び25.0質量%の溶液を調製し、化合物BはNMPに溶解して、濃度10.0質量%及び20.0質量%及び30.0質量%の溶液を調製し、化合物CはNMPに溶解して、濃度10.0質量%及び20.0質量%及び25.0質量%の溶液を調製し、得られた溶液の屈折率を測定することで作成した検量線(近似直線)において、濃度を100質量%に外挿して求めた。
【0045】
[耐熱性評価]
熱重量測定一示差熱分析装置(TG-DTA)(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製「TG/DTA6200」)を使用して、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件下で、試料の質量が5質量%減少した温度を測定した。
【0046】
<評価結果>
【表1】
図1
図2
図3
図4
図5
図6