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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089624
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20240626BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
H05K3/46 N
H05K3/46 B
H01L23/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023183188
(22)【出願日】2023-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0180873
(32)【優先日】2022-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】朴 騎蘭
(72)【発明者】
【氏名】權 ▲ヒョン▼優
(72)【発明者】
【氏名】閔 太泓
(72)【発明者】
【氏名】韓 相鉉
(72)【発明者】
【氏名】林 巨煥
(72)【発明者】
【氏名】宋 堯漢
(72)【発明者】
【氏名】李 東根
(72)【発明者】
【氏名】鄭 敬▲ヨプ▼
(72)【発明者】
【氏名】鄭 恩圭
(72)【発明者】
【氏名】金 裕美
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA32
5E316AA35
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC05
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC31
5E316CC32
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316EE31
5E316FF13
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH33
5E316JJ02
5E316JJ03
(57)【要約】
【課題】本発明は、プリント回路基板に関する。
【解決手段】プリント回路基板は第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上面に配置されるビアパッドと、前記第1絶縁層の上面に配置され、前記ビアパッドの上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する第2絶縁層と、前記ビアパッドの露出した上面に配置される導体パターンと、前記ビアホールの壁面と前記ビアパッドの露出した上面と前記導体パターンのそれぞれの少なくとも一部を覆う第1金属層、及び前記第1金属層上に配置されて前記ビアホールの少なくとも一部を充填する第2金属層を含むビアと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面に配置されるビアパッドと、
前記第1絶縁層の上面に配置され、前記ビアパッドの上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する第2絶縁層と、
前記ビアパッドの露出した上面に配置される導体パターンと、
前記ビアホールの壁面と前記ビアパッドの露出した上面と前記導体パターンとのそれぞれの少なくとも一部を覆う第1金属層、及び、前記第1金属層上に配置されて前記ビアホールの少なくとも一部を充填する第2金属層を含むビアと、を含むプリント回路基板。
【請求項2】
前記第1金属層は、無電解めっき層及びスパッタリング層の少なくとも1つを含み、
前記第2金属層は、電解めっき層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1金属層及び前記第2金属層は、それぞれ銅(Cu)を含み、互いに境界が区分される、請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1金属層は、前記第2金属層より厚さが薄い、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1金属層は、前記ビアホールの壁面と、
前記ビアパッドの露出した上面と、
前記導体パターンの表面と、を一定の厚さで連続して覆い、
前記第2金属層は、前記ビアホールを完全に充填する、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記ビアパッドは、複数の金属層を含み、
前記導体パターンは、1つの金属層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記ビア上に配置されて前記ビアに接続され、少なくとも一部が前記第2絶縁層の上面に延びるビアランドをさらに含み、
前記ビアランドは、前記第1金属層及び前記第2金属層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記ビアランドの上面は、平坦である、請求項7に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記ビアランドは、前記ビアパッドより厚さが薄い、請求項7に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記導体パターンは、前記ビアパッドの上面に突出し、
前記導体パターンは、前記ビアパッドの上面の中心部を覆う、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記導体パターンは、断面において、上面の角部が丸みを帯びた長方形状を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記導体パターンは、断面において、中心部が膨らんだ曲面形状を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
ビアパッドを含む第1配線層と、前記第1配線層の少なくとも一部を覆って前記ビアパッドの上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する絶縁層と、前記ビアホールの少なくとも一部を充填するビアと、を含む第1基板部と、
前記絶縁層の上面に配置される第2基板部であって、前記ビアパッドより厚さが薄いビアランドを含む第2配線層を含む第2基板部と、を含み、
前記ビアパッド及び前記ビアランドは、前記ビアを介して接続され、
前記ビアパッドの露出した上面には、導体パターンが配置され、
前記ビアは、前記導体パターンの少なくとも一部を覆う、プリント回路基板。
【請求項14】
前記第2配線層は、前記第1配線層より配線密度が高い、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記第1基板部は、コア絶縁層と、
前記コア絶縁層の上面及び下面にそれぞれ配置される第1コア配線層及び第2コア配線層と、
前記コア絶縁層を貫通して前記第1コア配線層及び前記第2コア配線層を接続する貫通ビア層と、
前記コア絶縁層の上面に配置される複数の第1ビルドアップ絶縁層と、
前記複数の第1ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の第1ビルドアップ配線層と、
前記複数の第1ビルドアップ絶縁層の少なくとも1つをそれぞれ貫通して前記複数の第1ビルドアップ配線層の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第1接続ビア層と、
前記コア絶縁層の下面に配置される複数の第2ビルドアップ絶縁層と、
前記複数の第2ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の第2ビルドアップ配線層と、
前記複数の第2ビルドアップ絶縁層の少なくとも1つをそれぞれ貫通して前記複数の第2ビルドアップ配線層の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第2接続ビア層と、を含み、
前記絶縁層は、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層の最上側に配置された層であり、
前記第1配線層は、前記複数の第1ビルドアップ配線層の最上側に配置された層であり、
前記ビアは、前記複数の第1接続ビア層のうち最上側に配置された層の一部である、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記第2基板部は、前記絶縁層の上面に配置される複数の第3ビルドアップ絶縁層と、
前記複数の第3ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の第3ビルドアップ配線層と、
前記複数の第3ビルドアップ絶縁層の少なくとも1つをそれぞれ貫通して前記複数の第3ビルドアップ配線層の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第3接続ビア層と、
を含み、
前記第2配線層は、前記複数の第3ビルドアップ配線層の最下側に配置された層である、請求項13に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板の回路形成には、SAP(Semi Additive Process)やMSAP(Modified Semi Additive Process)を用いることができる。例えば、第1絶縁材上にSAPやMSAPを用いてビアパッドを含む回路を形成することができる。また、その上に第2絶縁材を塗布した後、ビアホールを加工し、ビアフィルめっきを施すことにより、層間接続が可能な多層回路を形成することもできる。ただし、そのようなビアフィルめっきを施した場合、めっきのばらつきなどによりディンプル(Dimple)が発生することがある。その場合、製品全体の平坦度が低下することがあり、基板の製作歩留まりが低下することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な目的の1つは、ビアフィルめっき後に発生するディンプルを改善することのできるプリント回路基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明により提案される様々な解決手段の1つは、ビアホールの加工により露出するビアパッド上に導体パターンを形成した後にビアフィルめっきを施すことである。
【0005】
例えば、一例によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、第1絶縁層の上面に配置されるビアパッドと、第1絶縁層の上面に配置され、ビアパッドの上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する第2絶縁層と、ビアパッドの露出した上面に配置される導体パターンと、ビアホールの壁面とビアパッドの露出した上面と導体パターンとのそれぞれの少なくとも一部を覆う第1金属層、及び、第1金属層上に配置されてビアホールの少なくとも一部を充填する第2金属層を含むビアと、を含むものであってもよい。
【0006】
例えば、一例によるプリント回路基板は、ビアパッドを含む第1配線層と、第1配線層の少なくとも一部を覆ってビアパッドの上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する絶縁層と、ビアホールの少なくとも一部を充填するビアと、を含む第1基板部と、絶縁層の上面に配置される第2基板部であって、ビアパッドより厚さが薄いビアランドを含む第2配線層を含む第2基板部と、を含み、ビアパッド及びビアランドは、ビアを介して接続され、ビアパッドの露出した上面には、導体パターンが配置され、ビアは、導体パターンの少なくとも一部を覆うものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の様々な効果の一つとして、ビアフィルめっき後に発生するディンプルを改善することのできるプリント回路基板を提供することが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図4図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
図5図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
図6図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程図である。
図7】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図8】ビアディンプルを概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明について説明する。図面において、要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張又は縮小することがある。
【0010】
電子機器
図1は電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0011】
図1を参照すると、電子機器1000は、メインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に接続されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて様々な信号ライン1090を形成する。
【0012】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップや、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップや、アナログ/デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどを含むが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよい。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよい。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージの形態であってもよい。
【0013】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE802.16ファミリなど)、IEEE802.20、LTE(long term evolution)、EV-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びその後に指定された任意の他の無線及び有線プロトコルを含むが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる複数の無線又は有線規格やプロトコルのうちの任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と共に互いに組み合わせてもよい。
【0014】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などを含む。ただし、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために用いられるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよい。
【0015】
電子機器1000の種類によって、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に接続されてもよく接続されなくてもよい他の電子部品を含んでもよい。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などが挙げられる。ただし、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、コンパス、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類によって様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれてもよい。
【0016】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。ただし、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよい。
【0017】
図2は電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0018】
図2を参照すると、電子機器は、例えばスマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボードが収容されており、そのようなマザーボードには、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に接続されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のように、マザーボードに物理的及び/又は電気的に接続されてもよく接続されなくてもよい他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装されたプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は、必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように、他の電子機器であってもよい。
【0019】
プリント回路基板
図3はプリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【0020】
図3を参照すると、一例によるプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111と、第1絶縁層111の上面に配置されるビアパッド121と、第1絶縁層111の上面に配置されてビアパッド121の上面の少なくとも一部を露出させるビアホールHを有する第2絶縁層112と、ビアパッド121の露出した上面に配置される導体パターン122と、ビアホールHの少なくとも一部を充填するビア131と、ビア131上に配置およびビア131に接続されて少なくとも一部が第2絶縁層112の上面に延びるビアランド123とを含んでもよい。このように、ビアホールH内のビアパッド121上に導体パターン122を配置して、ビア131を形成するためのフィルめっきを施す前にビアホールHの一部を事前に充填することにより、ディンプルの発生を抑制することができる。よって、製品全体の平坦度を改善することができ、基板の製作歩留まり改善を期待することができる。
【0021】
一方、ビア131は、フィルめっきで形成されてもよい。例えば、ビア131は、ビアホールHの壁面とビアパッド121の露出した上面と導体パターン122のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1金属層M1と、第1金属層M1上に配置されてビアホールHの少なくとも一部を充填する第2金属層M2とを含んでもよい。第1金属層M1は、シード層であってもよく、例えば無電解めっき層及び/又はスパッタリング層であってもよい。第2金属層M2は、めっき層であってもよく、例えば電解めっき層であってもよい。第1金属層M1及び第2金属層M2は、それぞれ銅(Cu)を含み、互いに境界が区分され得る。第1金属層M1は、第2金属層M2より薄く、ビアホールHの壁面とビアパッド121の露出した上面と導体パターン122の表面を実質的に一定の厚さで覆うようにしてもよい。第2金属層M2は、ビアホールHを実質的に完全に充填するようにしてもよい。このように、ビア131がフィルめっきで形成された場合も、導体パターン122によりディンプルの発生を抑制することができる。
【0022】
一方、ビアパッド121及び導体パターン122は、それぞれ金属物質を含んでもよい。例えば、ビアパッド121及び導体パターン122は、それぞれめっきで形成されてもよい。例えば、ビアパッド121は、無電解めっき及び/又はスパッタリングで形成されるシード層M3と電解めっきで形成されるめっき層M4、すなわち複数の金属層を含んでもよく、導体パターン122は、電解めっきで形成されるめっき層M5、すなわち1つの金属層を含んでもよい。このように、ビアパッド121及び導体パターン122は、SAPやMSAPなどで形成されてもよく、よって、比較的簡単かつ低コストで容易に形成することができる。
【0023】
一方、導体パターン122は、ビアパッド121の上面に突出し、ビアパッド121の中心部を覆うようにしてもよい。そのような配置により、ディンプル防止効果がより優れたものとなり得る。
【0024】
一方、導体パターン122は、断面上において実質的に四角形状を有してもよい。例えば、断面上において実質的に長方形状を有してもよい。ただし、これに限定されるものではなく、後述するように形態は様々に変更可能である。
【0025】
一方、ビアランド123は、ビアパッド121より厚さが薄くてもよい。そのような場合であっても、ディンプルが改善されて上面が実質的に平坦であり得る。例えば、大きい直径を有するビアホールHをフィルめっきで充填すると共にこれに接続される薄い回路を形成した場合、ディンプル現象がより顕著であり得るが、ビアホールH内のビアパッド121上に導体パターン122を配置すると、その場合もディンプルを効果的に改善することができる。
【0026】
一方、ビアランド123は、めっきによりビア131と一体に形成されてもよく、よって、第1金属層M1及び第2金属層M2を含み得る。第1金属層M1は、第2絶縁層112の上面に延びてもよく、第2金属層M2は、第1金属層M1上に配置されてもよい。
【0027】
以下、図面を参照して、一例によるプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0028】
第1絶縁層111及び第2絶縁層112は、それぞれ絶縁材料を含んでもよい。絶縁材料は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber, Glass Cloth, and/or Glass Fabric)を含む材料を含んでもよい。絶縁材料は、感光性材料及び/又は非感光性材料であってもよい。例えば、第1絶縁層111及び第2絶縁層112の絶縁材料は、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などであってもよいが、これらに限定されるものではなく、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PID(Photo Imageable Dielectric)などであってもよい。必要に応じて、これら以外にも、その他の剛性に優れた高分子素材が用いられてもよい。
【0029】
ビアパッド121は、金属物質を含んでもよい。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含んでもよい。ビアパッド121は、設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、ビアパッド121はグランド用ビアパッド、パワー用ビアパッド、信号用ビアパッドなどを含んでもよい。ここで、信号用ビアパッドは、グランド用ビアパッド、パワー用ビアパッドなどを除く各種信号、例えばデータ信号などの電気的経路を提供するビアパッドを含んでもよい。ビアパッド121は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。あるいは、ビアパッド121は金属箔(又は銅箔)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。あるいは、ビアパッド121は金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。ビアパッド121は無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて、両方とも含んでもよい。
【0030】
導体パターン122は、金属物質を含んでもよい。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含んでもよい。導体パターン122は、ビアホールHのフィルめっき後にディンプルが発生することを防止することができる。導体パターン122は、電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。例えば、導体パターン122は別のシード層なしに、ビアパッド121上に電解めっきで形成されてもよい。導体パターン122は、ビアパッド121と境界が区分されてもよいが、これに限定されるものではなく、必要に応じて、境界なく一体化してもよい。
【0031】
ビアランド123は、金属物質を含んでもよい。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含んでもよい。ビアランド123は、設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、ビアランド123はグランド用ビアランド、パワー用ビアランド、信号用ビアランドなどを含んでもよい。ここで、信号用ビアランドは、グランド用ビアランド、パワー用ビアランドなどを除く各種信号、例えばデータ信号などの電気的経路を提供するビアランドを含んでもよい。ビアランド123は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。あるいは、ビアランド123は金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。ビアランド123は無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて、両方とも含んでもよい。ビアランド123は、より多層の基板に適用された場合、必要に応じて、ビアパッドとして機能することもできる。
【0032】
ビア131は、金属物質を含んでもよい。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含んでもよい。ビア131は、設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、ビア131はグランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランド、パワーなどを除く各種信号、例えばデータ信号などの電気的接続のためのビアを含んでもよい。ビア131は、テーパ形状を有してもよい。例えば、ビア131は、断面上においてビアパッド121に接続される下側の幅がビアランド123に接続される上側の幅より狭いテーパ形状を有してもよい。ビア131は、ビアランド123と同じめっき工程で共に形成されてもよく、これらは一体化されてもよいが、これに限定されるものではない。ビア131は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。ビア131は無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて、両方とも含んでもよい。
【0033】
図4及び図5図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0034】
図4及び図5を参照すると、変形例によるプリント回路基板100B、100Cは、一例によるプリント回路基板100Aにおいて、導体パターン122の形状のみ異なる。例えば、図4のように、導体パターン122は、断面上において、上面の角部が垂直ではなく、丸みを帯びた長方形状を有してもよい。あるいは、図5を参照すると、導体パターン122は、断面上において、中心部が膨らんだ曲面形状を有してもよい。このように、導体パターン122をディンプル防止のため、より効果的な形状に様々に形成することができる。
【0035】
その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aにおける説明と実質的に同様であり、よって、重複する説明は省略する。
【0036】
図6図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程図である。
【0037】
図6のaを参照すると、第1絶縁層111上にビアパッド121を形成する。例えば、第1絶縁層111上に無電解めっき及び/又はスパッタリングでシード層M3を形成し、シード層M3上に第1ドライフィルム151を形成し、その後フォトリソグラフィ工法により第1ドライフィルム151を露光及び現像して第1開口部を形成し、次いで第1開口部から露出するシード層M3上に電解めっきでめっき層M4を形成することにより、ビアパッド121を形成することができる。
【0038】
図6のbを参照すると、ビアパッド121上に導体パターン122を形成する。例えば、第1ドライフィルム151及びビアパッド121上に第2ドライフィルム152を形成し、その後フォトリソグラフィ工法により第2ドライフィルム152を露光及び現像して断面上において第1開口部より狭い幅を有する第2開口部を形成し、次いで第2開口部から露出するビアパッド121上に電解めっきでめっき層M5を形成することにより、導体パターン122を形成することができる。
【0039】
図6のcを参照すると、第1ドライフィルム151及び第2ドライフィルム152を剥離する。第1ドライフィルム151及び第2ドライフィルム152の剥離には公知の剥離液を用いることができる。
【0040】
図6のdを参照すると、第1絶縁層111上の残存するシード層M3を除去する。シード層M3の除去にはフラッシュエッチングを用いることができる。
【0041】
図6のeを参照すると、第1絶縁層111上に第2絶縁層112を積層する。第2絶縁層112は、未硬化フィルム状態の絶縁材を積層した後に硬化するか、液状の絶縁材を塗布した後に硬化するなどにより形成することができるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
図6のfを参照すると、第2絶縁層112にビアホールHを加工する。ビアホールHの加工にはレーザ加工を用いることができるが、これに限定されるものではなく、第2絶縁層112の材料によってはフォトリソグラフィ工法を用いることもできる。ビアホールHは、ビアパッド121の上面の少なくとも一部と導体パターン122の上面及び側面のそれぞれの少なくとも一部とを露出させることができる。ビアホールHの加工後にはデスミア及び/又はソフトエッチングを行うことができ、ソフトエッチング過程で導体パターン122の少なくとも一部が除去されることにより、上述した変形例による構造を有することもできる。
【0043】
図6のgを参照すると、第2絶縁層112とビアホールHの壁面とビアパッド121の露出した上面と導体パターン122上とに第1金属層M1を形成する。第1金属層M1は、無電解めっき及び/又はスパッタリングで形成することができる。
【0044】
図6のhを参照すると、第1金属層M1上に第2金属層M2を形成する。例えば、第1金属層M1上に第3ドライフィルム153を形成し、その後フォトリソグラフィ工法により第3ドライフィルム153を露光及び現像して第3開口部を形成し、次いで第3開口部から露出する第1金属層M1上に電解めっきで第2金属層M2を形成することにより、ビア131及びビアランド123を形成することができる。ここで、ビアホールHを充填すると共にビアランド123を薄くめっきした場合も、ビアホールH内の導体パターン122により、ビアランド123の上面にディンプルが発生することを効果的に防止することができる。
【0045】
図6のiを参照すると、第3ドライフィルム153を剥離し、第2絶縁層112上の残存する第1金属層M1を除去する。第3ドライフィルム153の剥離には公知の剥離液を用いることができる。第1金属層M1の除去にはフラッシュエッチングを用いることができる。
【0046】
一連の過程により上述した一例によるプリント回路基板100Aを製造することができ、その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aにおける説明と実質的に同様であり、よって、重複する説明は省略する。
【0047】
図7はプリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0048】
図8はビアディンプルを概略的に示す断面図である。
【0049】
図7を参照すると、他の一例によるプリント回路基板600は、第1基板部300、第1基板部300上に配置される第2基板部400、第2基板部400上に配置される第1レジスト層510、及び/又は第1基板部300における第2基板部400が配置された側の反対側の上部に配置される第2レジスト層520を含んでもよい。第1基板部300は、一般的な多層基板であってもよく、第2基板部400は、第1基板部300上に形成された微細回路を含むビルドアップ基板であってもよい。ここで、第1基板部300及び第2基板部400の境界部における層間接続構造Aには、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cの構造を適用することができる。例えば、層間接続構造Aに含まれるビアパッドのビアホールから露出する上面には、上述した導体パターンを配置してもよく、ビアは、ビアホールの少なくとも一部を充填すると共に導体パターンの少なくとも一部を覆ってもよい。また、ビアに接続されるビアランドは、ビアパッドより薄い厚さを有してもよい。
【0050】
一方、電子機器の小型化、高性能化に伴う半導体集積度の向上のために、パッケージ側でのシステム集積化が行われている。近年、ハイスペックの製品の場合、シリコンインターポーザを介してプリント回路基板と半導体チップとを接続する技術が開発されているが、製品内の半導体チップのサイズ及び数量が増加するにつれて、シリコンインターポーザにもサイズ及び数量の増加が要求され、これはコスト上昇につながるという問題があった。よって、シリコンインターポーザを用いるのではなく、基板の最外側に微細回路を実現してダイに直接接続する構造が考えられる。例えば、多層コア基板の一側に微細回路を含む多層ビルドアップ基板を形成してもよい。その場合、コア基板とビルドアップ基板との境界部のめっき時に、大きい直径を有するビアホールをフィルめっきで充填すると共に薄い厚さの微細回路を形成することが要求される。ただし、その場合、図8に例示的に示すように、ディンプルが発生することがある。そのようなディンプルが累積すると、最終的に製品の平坦度のばらつきをもたらし、パッケージ基板と半導体チップとの接続過程で未接続及び接合不良が発生することがある。
【0051】
これに対して、他の一例によるプリント回路基板600は、例えばコアタイプの多層基板である第1基板部300上に、例えば微細回路を含むコアレスタイプの多層ビルドアップ基板である第2基板部400を形成して、インターポーザを代替できる構造を有してもよい。そのような場合であっても、第1基板部300及び第2基板部400の境界部における層間接続構造Aに上述したプリント回路基板100A、100B、100Cのディンプル防止構造を適用することができるので、ディンプルを効果的に改善することができる。これにより、製品全体の平坦度を改善し、パッケージ基板の製作歩留まり及びパッケージングの歩留まりの改善を期待することができる。
【0052】
一方、第2基板部400に含まれるビルドアップ配線層421は、第1基板部300に含まれるコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324より配線密度が高くてもよい。例えば、第2基板部400のビルドアップ配線層421は、相対的にファインピッチの高密度配線を含んでもよく、第1基板部300のコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324は、相対的に低密度配線を含んでもよい。例えば、第2基板部400のビルドアップ配線層421は、第1基板部300のコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324より配線の厚さ、ライン/スペース、ピッチなどが相対的にさらに小さくてもよい。また、第2基板部400の互いに異なる層に配置されたビルドアップ配線層421間の絶縁距離も、第1基板部300の互いに異なる層に配置されたコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324間の絶縁距離より小さくてもよい。
【0053】
以下、図面を参照して、他の一例によるプリント回路基板600の構成要素についてより詳細に説明する。
【0054】
第1基板部300は、コアタイプの多層基板であってもよい。例えば、第1基板部300は、コア絶縁層311と、コア絶縁層311の上面及び下面にそれぞれ配置される第1コア配線層321及び第2コア配線層322と、コア絶縁層311を貫通して第1コア配線層321及び第2コア配線層322を接続する貫通ビア層331と、コア絶縁層311の上面に配置される複数の第1ビルドアップ絶縁層312と、複数の第1ビルドアップ絶縁層312上又は内にそれぞれ配置される複数の第1ビルドアップ配線層323と、複数の第1ビルドアップ絶縁層312の少なくとも1つをそれぞれ貫通し複数の第1ビルドアップ配線層323の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第1接続ビア層332と、コア絶縁層311の下面に配置される複数の第2ビルドアップ絶縁層313と、複数の第2ビルドアップ絶縁層313上又は内にそれぞれ配置される複数の第2ビルドアップ配線層324と、複数の第2ビルドアップ絶縁層313の少なくとも1つをそれぞれ貫通し複数の第2ビルドアップ配線層324の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第2接続ビア層333と、を含んでもよい。
【0055】
コア絶縁層311は、絶縁物質を含んでもよい。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はこれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、もしくは無機フィラーと共にガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えばCCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材などが用いられてもよいが、これらに限定されるものではない。コア絶縁層311は、第1ビルドアップ絶縁層312及び第2ビルドアップ絶縁層313のそれぞれより厚さがさらに厚くてもよいが、これに限定されるものではない。
【0056】
第1ビルドアップ絶縁層312及び第2ビルドアップ絶縁層313は、それぞれ絶縁物質を含んでもよい。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はこれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、もしくは無機フィラーと共にガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えばABF(Ajinomoto Build-up Film)、プリプレグ(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などが用いられてもよいが、これらに限定されるものではない。第1ビルドアップ絶縁層312及び第2ビルドアップ絶縁層313の層数は、特に限定されるものではなく、また、同じ層数を有してもよいが、これに限定されるものではない。
【0057】
第1コア配線層321及び第2コア配線層322は、それぞれ金属物質を含んでもよい。金属物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などが用いられてもよい。第1コア配線層321及び第2コア配線層322は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよい。必要に応じて、銅箔をさらに含んでもよい。第1コア配線層321及び第2コア配線層322は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。これらのパターンは、それぞれライン(line)パターン、プレーン(plane)パターン及び/又はパッド(pad)パターンを含んでもよい。
【0058】
第1ビルドアップ配線層323及び第2ビルドアップ配線層324は、それぞれ金属物質を含んでもよい。金属物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などが用いられてもよい。第1ビルドアップ配線層323及び第2ビルドアップ配線層324は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよい。必要に応じて、銅箔をさらに含んでもよい。第1ビルドアップ配線層323及び第2ビルドアップ配線層324は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。これらのパターンは、それぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含んでもよい。
【0059】
貫通ビア層331は、貫通ビアを含んでもよい。貫通ビアは、貫通ホールの壁面に形成された金属層と、金属層を充填するプラグとを含んでもよい。金属層は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの金属物質を含んでもよい。プラグは、絶縁材質のインクを含んでもよい。金属層は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよい。貫通ビア層331は、設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0060】
第1接続ビア層332及び第2接続ビア層333は、マイクロビアを含んでもよい。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアは、スタック型(stacked type)及び/又はスタッガード型(staggered type)に配置されてもよい。第1接続ビア層332及び第2接続ビア層333は、それぞれ金属物質を含んでもよく、金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの金属物質を含んでもよい。第1接続ビア層332及び第2接続ビア層333は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよい。第1接続ビア層332及び第2接続ビア層333は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0061】
一方、複数の第1ビルドアップ絶縁層312のうち最上側に配置されたビルドアップ絶縁層は、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cにおける第2絶縁層112であってもよい。また、複数の第1ビルドアップ配線層323のうち最上側に配置されたビルドアップ配線層は、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cにおけるビアパッド121を含む配線層であってもよい。さらに、複数の第1接続ビア層332のうち最上側に配置された接続ビア層は、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cにおけるビア131を含んでもよい。ただし、これに限定されるものではなく、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cの層間接続構造は他の層にも適用することができる。
【0062】
第2基板部400は、微細回路を含むコアレスタイプの多層ビルドアップ基板であってもよい。例えば、第2基板部400は、複数の第3ビルドアップ絶縁層411と、複数の第3ビルドアップ絶縁層411上又は内にそれぞれ配置される複数の第3ビルドアップ配線層421と、複数の第3ビルドアップ絶縁層411の少なくとも1つをそれぞれ貫通し複数の第3ビルドアップ配線層421の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第3接続ビア層431とを含んでもよい。
【0063】
第3ビルドアップ絶縁層411は、絶縁物質を含んでもよい。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はこれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、もしくは無機フィラーと共にガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えばABF(Ajinomoto Build-up Film)、プリプレグ(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などが用いられてもよいが、これらに限定されるものではない。第3ビルドアップ絶縁層411の層数は、特に限定されるものではない。
【0064】
第3ビルドアップ配線層421は、金属物質を含んでもよい。金属物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などが用いられてもよい。第3ビルドアップ配線層421は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。第3ビルドアップ配線層421は無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよい。必要に応じて、第3ビルドアップ配線層421は銅箔をさらに含んでもよい。第3ビルドアップ配線層421は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、第3ビルドアップ配線層421はグランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。これらのパターンは、それぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含んでもよい。
【0065】
第3接続ビア層431は、マイクロビアを含んでもよい。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアは、スタック型(stacked type)及び/又はスタッガード型(staggered type)に配置されてもよい。第3接続ビア層431は、金属物質を含んでもよく、金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの金属物質を含んでもよい。第3接続ビア層431は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよい。第3接続ビア層431は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を担うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0066】
一方、複数の第3ビルドアップ配線層421のうち最下側に配置されたビルドアップ配線層は、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cにおけるビアランド123を含む配線層であってもよい。ただし、これに限定されるものではなく、上述したプリント回路基板100A、100B、100Cの層間接続構造は他の層にも適用することができる。
【0067】
第1レジスト層510及び第2レジスト層520は、絶縁物質を含んでもよく、絶縁物質としては、液状タイプ又はフィルムタイプの半田レジスト(Solder Resist)が用いられる。ただし、これに限定されるものではなく、他の種類の材料が用いられてもよい。第1レジスト層510は、第2基板部400の最上側に配置されたビルドアップ配線層の上面に配置される複数の第1外側パッドP1のそれぞれの少なくとも一部を露出させる第1開口部を有してもよい。例えば、1つの第1開口部は、複数の第1外側パッドP1のそれぞれの少なくとも一部を露出させてもよい。第1開口部から露出する複数の第1外側パッドP1上には、それぞれ第1表面処理層が形成されてもよい。第1表面処理層のそれぞれは、第1外側パッドP1のそれぞれの上面及び側面を覆ってもよい。第2レジスト層520は、第1基板部300の最下側に配置されたビルドアップ配線層の下面に配置される複数の第2外側パッドP2のそれぞれの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の第2開口部を有してもよい。例えば、複数の第2開口部は、それぞれ複数の第2外側パッドP2のそれぞれの少なくとも一部を露出させてもよい。第2開口部から露出する複数の第2外側パッドP2上には、それぞれ第2表面処理層が形成されてもよい。第2表面処理層のそれぞれは、第2外側パッドP2のそれぞれの下面を覆ってもよい。
【0068】
本発明において、「厚さ」、「ライン」、「スペース」、「ピッチ」などは、プリント回路基板の研磨断面又は切断断面を基準として走査型顕微鏡又は光学顕微鏡、例えばOlympus社の光学顕微鏡(×1000)を用いて測定してもよい。これらの数値が一定しない場合は、任意の5地点で測定した値の平均値で比較してもよい。
【0069】
本発明において、「実質的に」の意味は、工程誤差による微細な差異を含む意味であり得る。例えば、「実質的に厚さが同じである」は、厚さが完全に同じである場合のみではなく、工程誤差などにより厚さがほぼ同じである場合を含み得る。また、「実質的に完全に充填する」は、ボイドなどによる微細な空間が存在する場合を含み得る。さらに、「実質的に平坦である」は、微細な厚さの偏差を含み得る。
【0070】
本発明において、「断面上において」とは、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は側面視における対象物の断面形状を意味し得る。また、「平面上において」は、対象物を水平に切断したときの形状、又は上面視もしくは底面視における対象物の平面形状であり得る。
【0071】
本発明において、「下側」、「下部」、「下面」などは、便宜上、図面の断面を基準として有機インターポーザを含む半導体パッケージの実装面を向く方向を意味するものとして用い、「上側」、「上部」、「上面」などは、その逆方向として用いた。ただし、これは、説明の便宜上、方向を定義したものであって、特許請求の範囲の権利範囲がそのような方向に関する記載により特に限定されるものではない。
【0072】
本発明において、「接続される」は、直接接続されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に接続されることを含む概念である。また、「電気的に接続される」は、物理的に接続されている場合と接続されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1」、「第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために用いられるものであり、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定するものではない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲で、第1構成要素を第2構成要素と命名してもよく、同様に、第2構成要素を第1構成要素と命名してもよい。
【0073】
本発明において用いられた「一例」という表現は、同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために用いられたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と組み合わせられて実現されることを排除するものではない。例えば、特定の一例に説明されている事項が他の一例に説明されていないとしても、他の一例にその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関する説明と理解され得る。
【0074】
本発明において用いられた用語は、単に一例を説明するために用いられたものであり、本発明を限定する意図ではない。ここで、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味でない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0075】
100A、100B、100C プリント回路基板
111、112 絶縁層
121 ビアパッド
122 導体パターン
123 ビアランド
131 ビア
151、152、153 ドライフィルム
H ビアホール
M1、M2 金属層
M3 シード層
M4、M5 めっき層
600 プリント回路基板
300、400 基板部
311 コア絶縁層
321、322 コア配線層
331 貫通ビア層
312、313 ビルドアップ絶縁層
323、324 ビルドアップ配線層
332、333 接続ビア層
411 ビルドアップ絶縁層
421 ビルドアップ配線層
431 接続ビア層
510、520 レジスト層
P1、P2 外側パッド
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラモジュール
1060 アンテナモジュール
1070 ディスプレイ
1080 バッテリ
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1120 部品
1121 部品パッケージ
1130 カメラモジュール
1140 スピーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8