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特開2024-89650自動荷物配送装置、機械、およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089650
(43)【公開日】2024-07-03
(54)【発明の名称】自動荷物配送装置、機械、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240626BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20240626BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20240626BHJP
   B65G 1/127 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G61/00 550
B65G1/00 511B
B65G1/00 501B
B65G1/127
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023213431
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】18/069,723
(32)【優先日】2022-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523476993
【氏名又は名称】グエン、タイン、ダン
【氏名又は名称原語表記】Nguyen,Thanh,Dang
(71)【出願人】
【識別番号】523477004
【氏名又は名称】ホアン、ハン、バン
【氏名又は名称原語表記】Hoang,Hung,Van
(71)【出願人】
【識別番号】523477015
【氏名又は名称】グエン、ゴック、デュイ
【氏名又は名称原語表記】Nguyen,Ngoc,Duy
(71)【出願人】
【識別番号】523477026
【氏名又は名称】フィン、フィン、ティ ミ
【氏名又は名称原語表記】Huynh,Phung,Thi My
(71)【出願人】
【識別番号】523477037
【氏名又は名称】フィン、ティエン、ティ ミ
【氏名又は名称原語表記】Huynh,Tien,Thi My
(71)【出願人】
【識別番号】523477048
【氏名又は名称】グエン、タック、バ
【氏名又は名称原語表記】Nguyen,Thach,Ba
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】グエン、タイン、ダン
(72)【発明者】
【氏名】ホアン、ハン、バン
(72)【発明者】
【氏名】グエン、ゴック、デュイ
(72)【発明者】
【氏名】フィン、フン、ティ ミ
(72)【発明者】
【氏名】フィン、ティエン、ティ ミ
(72)【発明者】
【氏名】グエン、タック、バ
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022FF35
3F022GG05
3F022MM22
3F022MM51
3F022NN01
3F522BB01
3F522BB23
3F522CC06
3F522GG04
3F522HH02
3F522HH17
3F522JJ01
3F522KK07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動ロックドアを有するハウジングと、回転式コンベアと、ロボットアセンブリとを有する自動荷物配送機を提供する。
【解決手段】ハウジングは、回転式コンベアおよびロボットアセンブリを実質的に包囲して、当該ハウジングの内部への不要なアクセスを実質的に阻止する。回転式コンベアの各々は、複数の保管容器と、駆動ベルトと、モータとレールとを有する。複数の保管容器の各々は、複数のスロットを有し、複数のスロットの各々は、顧客に配送される荷物を受け入れかつ保管するように構成されている。レールは、複数の保管容器がスライド係合するループ軌道を形成してもよい。モータによって駆動される駆動ベルトは、複数の保管容器をレールに沿ってスライド移動させるように構成されている。ロボットアセンブリは、荷物を複数のスロットから取り出して、自動ロックドアの内側に配送するように構成されている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動荷物配送機であって、
複数のハウジングパネルと、
回転式コンベアフレームと、
ロボットアセンブリフレームと、
1若しくはそれ以上の自動ロックドアを有する荷物配送部と、
縦型回転式コンベアと、
モータギアを有するモータと、
ロボットアセンブリと
を有し、
前記複数のハウジングパネルは、前記回転式コンベアフレームおよび前記ロボットアセンブリフレームを実質的に包囲して、当該自動荷物配送機の内部への不要なアクセスを実質的に阻止するものであり、
前記縦型回転式コンベアは、複数の横列と、1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンと、1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールと、1若しくはそれ以上のチェーンギアと、少なくとも1つの駆動ギアと、少なくとも1つの駆動チェーンと、複数の連結ロッドと、複数の方向転換駆動部と、複数のレール係合装置とを有するものであり、
前記複数の横列の各々は、2つのボックスハンガーと、1若しくはそれ以上の荷物を保持するように構成された1若しくはそれ以上の区画部とを有するものであり、
前記複数の横列の各々における前記2つのボックスハンガーの各々は、(i)反対側の端部において前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンのうちの1つと接続された、前記複数の連結ロッドのうちの少なくとも2つの連結ロッド、および(ii)前記複数の方向転換駆動部のうちの少なくとも1つと動作可能に接続されており、前記複数の方向転換駆動部のうちの少なくとも1つは、反対側の端部において前記複数のレール係合装置のうちの1つと接続されおり、当該レール係合装置は、前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールのうちの1つと動作可能に係合されているものであり、
前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールは、前記回転式コンベアフレームに接続され、かつ前記回転式コンベアフレームによって支持されるものであり、
前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンは、前記1若しくはそれ以上のチェーンギアと動作可能に接続されており、当該チェーンギアは、前記回転式コンベアフレームに接続され、かつ前記回転式コンベアフレームによって支持されるものであり、
前記1若しくはそれ以上のチェーンギアのうちの少なくとも1つは前記少なくとも1つの駆動ギアと動作可能に接続され、当該駆動ギアは前記少なくとも1つの駆動チェーンと動作可能に接続され、当該駆動チェーンは前記モータギアと動作可能に接続されているものであり、
前記モータは、前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンを移動させるように構成され、これにより、前記複数の横列が、各ループ軌道を形成する前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールに沿って移動されるものであり、
前記ロボットアセンブリは、ピッカー部と、1若しくはそれ以上の垂直駆動装置と、少なくとも1つの水平駆動装置と、1若しくはそれ以上の垂直支持レールと、1若しくはそれ以上の水平レールとを有するものであり、
前記少なくとも1つの水平駆動装置は、前記ピッカー部を前記1若しくはそれ以上の水平レールに沿って水平方向に移動させるように構成されているものであり、
前記1若しくはそれ以上の垂直駆動装置は、前記ピッカー部を前記1若しくはそれ以上の垂直支持レールに沿って垂直方向に移動させるように構成されているものであり、
前記ピッカー部は、上部と、1若しくはそれ以上の延長アームと、少なくとも1つの延長アーム駆動装置とを有するものであり、
前記延長アーム駆動装置は、前記1若しくはそれ以上の延長アームを前記ピッカー部内へ引き込むとともに前記ピッカー部から延出させるように構成されているものであり、
前記1若しくはそれ以上の延長アームは、前記1若しくはそれ以上の区画部内に保持された前記1若しくはそれ以上の荷物と係合するように構成されているものであり、
前記ピッカー部は、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上の区画部から前記荷物配送部に移動させるように構成され、それにより、1若しくはそれ以上の顧客が前記1若しくはそれ以上の自動ロックドアを介して前記1若しくはそれ以上の荷物を取り出すことが可能となるものである、
自動荷物配送機。
【請求項2】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の延長アームは、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上の区画部から前記ピッカー部に移動させる際に、前記1若しくはそれ以上の荷物と係合するように構成されたバネ付勢先端フックを有するものである、自動荷物配送機。
【請求項3】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記ピッカー部は、さらに、
前記1若しくはそれ以上の延長アームと嵌合係合して前記1若しくはそれ以上の荷物を前記ピッカー部の上部に移動させるように構成された上部傾斜部を有するものである、自動荷物配送機。
【請求項4】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の区画部は底部を有し、
前記底部は、溝部を有し、かつ前記1若しくはそれ以上の延長アームが前記1若しくはそれ以上の荷物の下方を通過できるように構成されているものであり、それにより、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上の区画部から前記ピッカー部の上部に移動させることが可能となるものである、自動荷物配送機。
【請求項5】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の区画部のうちの1若しくはそれ以上は、1若しくはそれ以上の積み重ねられた棚部を有するものである、自動荷物配送機。
【請求項6】
請求項1記載の自動荷物配送機において、さらに、
前記1若しくはそれ以上の荷物を当該自動荷物配送機から前記1若しくはそれ以上の顧客に配送するために、前記1若しくはそれ以上の顧客とインタラクションするように構成された中央アクセスディスプレイを有するものである、自動荷物配送機。
【請求項7】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記複数のハウジングパネルは、1若しくはそれ以上の配達員が前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上の区画部に積み込むためのアクセスを提供するように構成されているものである、自動荷物配送機。
【請求項8】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の自動ロックドアは、前記1若しくはそれ以上の顧客が当該自動荷物配送機から前記1若しくはそれ以上の荷物を取り出し可能なように、自動的にロック解除されるように構成されているものである、自動荷物配送機。
【請求項9】
請求項1記載の自動荷物配送機において、当該自動荷物配送機は、実質的に恒久的に設置されているものである、自動荷物配送機。
【請求項10】
請求項1記載の自動荷物配送機において、当該自動荷物配送機は、実質的に移動型である、自動荷物配送機。
【請求項11】
請求項1記載の自動荷物配送機において、当該自動荷物配送機は、公共で利用可能な場所に設置されているものである、自動荷物配送機。
【請求項12】
請求項1記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の垂直駆動装置および前記1若しくはそれ以上の垂直支持レールは前記ロボットアセンブリフレームに接続されているものである、自動荷物配送機。
【請求項13】
自動荷物配送機であって、
複数のハウジングパネルと、
回転式コンベアフレームと、
1若しくはそれ以上の自動ロックドアを有する荷物配送部と、
縦型回転式コンベアと、
モータギアを有するモータと、
ロボットアセンブリと
を有し、
前記複数のハウジングパネルは、前記回転式コンベアフレームを実質的に包囲して、当該自動荷物配送機の内部への不要なアクセスを実質的に阻止するものであり、
前記縦型回転式コンベアは、複数の横列と、1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンと、1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールと、1若しくはそれ以上のチェーンギアと、少なくとも1つの駆動ギアと、少なくとも1つの駆動チェーンと、複数の連結ロッドと、複数の方向転換駆動部と、複数のレール係合装置とを有するものであり、
前記複数の横列の各々は、2つのボックスハンガーと、1若しくはそれ以上の荷物を保持するように構成された1若しくはそれ以上の区画部とを有するものであり、
前記複数の横列の各々における前記2つのボックスハンガーの各々は、(i)反対側の端部において前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンのうちの1つと接続された、前記複数の連結ロッドのうちの少なくとも2つの連結ロッド、および(ii)前記複数の方向転換駆動部のうちの少なくとも1つと動作可能に接続されており、前記複数の方向転換駆動部のうちの少なくとも1つは、反対側の端部において前記複数のレール係合装置のうちの1つと接続されおり、当該レール係合装置は、前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールのうちの1つと動作可能に係合されているものであり、
前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールは、前記回転式コンベアフレームに接続され、かつ前記回転式コンベアフレームによって支持されるものであり、
前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンは、前記1若しくはそれ以上のチェーンギアと動作可能に接続されており、当該チェーンギアは、前記回転式コンベアフレームに接続され、かつ前記回転式コンベアフレームによって支持されるものであり、
前記1若しくはそれ以上のチェーンギアのうちの少なくとも1つは前記少なくとも1つの駆動ギアと動作可能に接続され、当該駆動ギアは前記少なくとも1つの駆動チェーンと動作可能に接続され、当該駆動チェーンは前記モータギアと動作可能に接続されているものであり、
前記モータは、前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアチェーンを移動させるように構成され、これにより、前記複数の横列が、各ループ軌道を形成する前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアレールに沿って移動されるものであり、
前記ロボットアセンブリは、湾曲スライドレールと、1若しくはそれ以上の水平レールと、固定支持ブラケットと、ロボットアセンブリモータと、1若しくはそれ以上の端部ブラケットとを有するものであり、
前記固定支持ブラケットは、複数の軸受を有するものであり、
前記固定支持ブラケットは、前記湾曲スライドレールをスライド移動するとともに前記湾曲スライドレールと噛合するように構成されており、
前記固定支持ブラケットは、前記1若しくはそれ以上の水平レールに嵌合係合するように構成されており、それにより、前記1若しくはそれ以上の水平レールに沿って水平方向にスライド移動することが可能となるものであり、
前記1若しくはそれ以上の水平レールは、前記1若しくはそれ以上の端部ブラケットと接続されており、前記1若しくはそれ以上の端部ブラケットは、前記回転式コンベアフレームに接続されており、前記ロボットアセンブリは、前記縦型回転式コンベアの内側に配置されるものであり、
前記ロボットアセンブリモータは、前記湾曲スライドレールを前後に移動させるように構成されており、それにより、前記湾曲スライドレールは、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上の区画部から前記荷物配送部に押し出すように構成されており、それにより、1若しくはそれ以上の顧客が前記1若しくはそれ以上の自動ロックドアを介して前記1若しくはそれ以上の荷物を取り出すことが可能となるものである、
自動荷物配送機。
【請求項14】
請求項13記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の区画部のうちの1若しくはそれ以上は、1若しくはそれ以上の積み重ねられた棚部を有するものである、自動荷物配送機。
【請求項15】
請求項13記載の自動荷物配送機において、さらに、
前記1若しくはそれ以上の荷物を当該自動荷物配送機から前記1若しくはそれ以上の顧客に配送するために、前記1若しくはそれ以上の顧客とインタラクションするように構成された中央アクセスディスプレイを有するものである、自動荷物配送機。
【請求項16】
請求項13記載の自動荷物配送機において、前記複数のハウジングパネルは、1若しくはそれ以上の配達員が前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上の区画部に積み込むためのアクセスを提供するように構成されているものである、自動荷物配送機。
【請求項17】
請求項13記載の自動荷物配送機において、前記1若しくはそれ以上の自動ロックドアは、前記1若しくはそれ以上の顧客が当該自動荷物配送機から前記1若しくはそれ以上の荷物を取り出し可能なように、自動的にロック解除されるように構成されているものである、自動荷物配送機。
【請求項18】
請求項13記載の自動荷物配送機において、当該自動荷物配送機は、実質的に恒久的に設置されているものである、自動荷物配送機。
【請求項19】
請求項13記載の自動荷物配送機において、当該自動荷物配送機は、実質的に移動型である、自動荷物配送機。
【請求項20】
請求項13記載の自動荷物配送機において、当該自動荷物配送機は、公共で利用可能な場所に設置されているものである、自動荷物配送機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2021年1月15日付で出願された、「AUTOMATED PACKAGE DELIVERY DEVICES,MACHINES,AND SYSTEMS(自動荷物配送装置、機械、およびシステム)」と題する米国特許出願第17/150,436号の一部継続出願であり、この参照によりその内容の全体が本明細書に組み込まれるものであり、当該米国特許出願に対して優先権を主張する。
【0002】
本開示は自動化装置に関し、具体的には、中央拠点に配備され、入荷荷物を受け入れた後、特定の荷物の受け取りに来る顧客に対して自動配送を行う自動荷物配送装置、機械、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ラストワンマイルは、輸送計画およびサプライチェーン管理で使用される用語で、1若しくはそれ以上のハブ/倉庫から最終配送先までの商品の移動を表す。サプライチェーン管理および配送物流管理においては、「ラストワンマイル」は、ハブから商品を注文した消費者までの荷物輸送の困難性を意味する。オンライン注文の爆発的な普及と大型オンライン小売店の台頭以来、企業から消費者に対する(b2c:business to consumer)配送の増加に伴って、ラストワンマイル配送はますます研究される分野となっている。ラストワンマイル配送の課題としては、コストの最小化、透明性の確保、効率の向上、インフラストラクチャーの改善などがある。
【0004】
ラストワンマイルに対する解決法の1つには、特定地域宛ての荷物をすべて中央ハブに配送し、顧客が荷物を受け取りに来るようにする方法がある。このモデルは私書箱のモデルに類似している。現在、ラストワンマイルの問題を解決を試みた、多種の集荷ハブが存在する。このようなハブは、主に手動の施設、およびある程度自動化されたキオスクを含む。現在の半自動キオスクは、小さすぎるため収容荷物の数が非常に限られており、部分的にしか自動化されていないなど、大きな制約がある。本開示以前に使用されていたキオスク型荷物用ロッカーのモデルの別の制約としては、各ロッカーが1人の顧客の荷物(複数可)しか収容できないことにある。したがって、各半自動キオスクにあるロッカーの数に容量が制限されることとなる。これは、現在の半自動キオスクでは、一度に約50人の顧客のみしかサービスを提供できないことを意味する。
【0005】
米国特許第10,273,085号は、複数の積み重ねられた横型運搬装置からなる移動型自動荷物配送システムを開示している。また、この特許は、運搬装置上のビンから荷物を自動的に取り出すための、移動不可能なロボットマニピュレータを開示している。この特許は、積み重ねられた各列に複数の区画部を有する縦型運搬装置を開示しておらず、またロボットアームが移動型でないため、欠点がある。
【0006】
米国特許第10,613,533号は、自動ロック式ドアを使用する自律型配送・取り出しシステムを開示している。この特許は、横型運搬装置および静的ロボットアームを備えるものであり、欠点がある。また、この特許は、積み重ねられた各列に複数の区画部を有する縦型運搬装置を開示しておらず、またロボットアームが移動型でないため、欠点がある。
【0007】
米国特許出願公開第2021/0032031号は、仕切られた保管容器を有する保管グリッドシステムを開示している。この特許は、積み重ねられた各列に、(前面が開放されている)複数の区画部を有する縦型運搬装置を開示しておらず、またロボットアームは容器の側面に沿って水平移動自在でないため、欠点がある。
【0008】
米国特許第6,694,217号は、保管およびセルフサービスによる取り出しのための自動化システムを開示している。この特許は、荷物を取り出すための移動型ロボットアームを開示しておらず、各横列のすべての容器から荷物を取り出すためには複数の取り出しドアが必要であるため、欠点がある。
【0009】
したがって、大幅な容量の増加とともに、各保管キャビネットが複数の異なる顧客に関連する荷物を収容することが可能な、完全自動化された荷物配送装置およびシステムが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下、例示的な実施形態の基本的な理解を提供するために、例示的な実施形態の簡略化された概要を示す。本概要は、例示的な実施形態の広範な概要ではない。本概要は、例示的な実施形態の重要または必須の要素を特定すること、および添付の特許請求の範囲を詳細に記載することを意図するものではない。本概要は、以下に示すより詳細な説明の前段階として、例示的な実施形態のいくつかの概念を簡略化した形で提示することのみを目的とする。以下の一般的な説明および詳細な説明の双方は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、限定的なものではないことを理解されたい。
【0011】
本明細書に開示される実施形態によれば、本開示は、自動荷物配送機、キオスク、ハブ、装置、およびシステムに関する。
【0012】
荷物配送ハブ、装置、およびシステムは、公共または民間の容易にアクセス可能なスペースに設置されるハウジングを有することができ、当該ハブ、装置、およびシステムでは、荷物を配送する企業または複数の企業は、機械に荷物を積み込むアクセス権を有するが、顧客および一般人は、機械によって自動的に配送される荷物を受け取る以外のアクセス権を有しない。
【0013】
自動荷物配送機は、ハウジングと、1若しくはそれ以上の回転式コンベア(carousel)と、1若しくはそれ以上のロボットアセンブリと、1若しくはそれ以上のローラー付傾斜台(roller ramp)と、1若しくはそれ以上の自動ロックドアとを有することができる。前記回転式コンベアは、並列されてもよいし、積み重ねられてもよい。前記回転式コンベアは、ループ状に構成されたレールを含んでいてもよい。前記回転式コンベアはまた、レールとスライド自在に係合する複数の保管容器を有してもよく、このような保管容器は、積み込み位置から、荷降ろし位置、および保管位置へと移動させることができる。前記保管容器は、モータ、ギア、およびベルトアセンブリによって駆動される周回ベルトによって移動させることができる。前記ロボットアセンブリは、保管容器内の荷物をローラー付傾斜台に移動させるように構成およびプログラムされており、このローラー付傾斜台により荷物が適切な顧客のみに開放される自動ロックドアに配送される。
【0014】
本開示の自動機械およびシステムは、強度が高く、不要なアクセスを実質的に阻止するハウジングを有することができる。
【0015】
前記回転式コンベアは、ハウジングの形状に応じて、また自動機械およびシステムが別の構造物の内部または外部に設置されているかに関係なく、水平、垂直、またはその中間の任意の対角線上に配置することができる。
【0016】
本開示の自動機械およびシステムは移動型であってもよいし、実質的に固定型であってもよい。自動荷物配送システムは、ユーザが当該システムに到達するのに私有地にアクセスする必要のない、公的にアクセス可能な場所に設置することができる。
【0017】
本開示の自動機械およびシステムにより、1、2、若しくはそれ以上の輸送/配送業者へのアクセスが可能となる。業者が1業者である場合、自動機械は、単一の業者の1地域における多数の顧客が荷物の配送先として選択可能な中央出荷場所として機能する。業者が2若しくはそれ以上である場合、自動機械は、参加業者全体の多数の顧客が荷物の配送先として選択可能な準公共的な出荷場所として機能する。このように、自動荷物配達機を配送場所として使用することに同意した小規模業者は、特定の顧客の近隣店舗において、割安な送料および/または配送を提供可能な大型店舗と対等な立場に立つことができる。
【0018】
1実施形態は自動荷物配送機であり、この自動荷物配送機は、1若しくはそれ以上の自動ロックドアを有するハウジングと、1若しくはそれ以上の回転式コンベアと、1若しくはそれ以上のロボットアセンブリとを有し、前記ハウジングは、前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアおよび前記1若しくはそれ以上のロボットアセンブリを実質的に包囲して、当該ハウジングの内部への不要なアクセスを実質的に阻止するものであり、前記1若しくはそれ以上の回転式コンベアの各々は、複数の保管容器と、駆動ベルトと、モータと、1若しくはそれ以上のレールとを有し、前記複数の保管容器の各々は、複数のスロットを有し、前記複数のスロットの各々は、1若しくはそれ以上の顧客に配送される1若しくはそれ以上の荷物を受け入れかつ保管するように構成されており、前記1若しくはそれ以上のレールは、前記複数の保管容器がスライド係合するループ軌道を形成するものであり、前記モータによって駆動される前記駆動ベルトは、前記複数の保管容器を前記1若しくはそれ以上のレールに沿ってスライド移動させるように構成されており、前記1若しくはそれ以上のロボットアセンブリは、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記複数のスロットから取り出して、前記1若しくはそれ以上の自動ロックドアの内側に配送するように構成されている。前記自動荷物配送機は、さらに、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記自動荷物配送機から前記1若しくはそれ以上の顧客に配送するために、前記1若しくはそれ以上の顧客とインタラクションするように構成された中央アクセスディスプレイを有する。前記ハウジングは、1若しくはそれ以上の配達員が前記1若しくはそれ以上の荷物を前記複数の保管容器に積み込むためのアクセスを提供するように構成されている。前記自動ロックドアは、前記1若しくはそれ以上の顧客が前記自動荷物配送機から前記1若しくはそれ以上の荷物を取り出し可能なように、自動的にロック解除されるように構成されている。別の実施形態において、前記自動ロックドアは、自動的にロック解除されるのみでなく、自動的に開放されてもよい。前記自動荷物配送機は、実質的に恒久的に設置されてもよく、若しくは実質的に移動型であってもよい。前記自動荷物配送機は、公共で利用可能な場所に設置されていることが好ましい。前記自動荷物配送機は、さらに、1若しくはそれ以上のローラー付傾斜台を有し、当該ローラー付傾斜台の各々は、前記1若しくはそれ以上のロボットアセンブリと前記1若しくはそれ以上の自動ロックドアとの間に配置されており、前記1若しくはそれ以上のロボットアセンブリは、前記1若しくはそれ以上の荷物を前記1若しくはそれ以上のローラー付傾斜台に配送し、当該ローラー付傾斜台により前記若しくはそれ以上の荷物は前記自動ロックドアの内側にスライド移動される。前記複数の保管容器内の前記複数のスロットは、スロットのグリッドにより形成されてもよい。前記スロットのグリッドは、1若しくはそれ以上の保管容器により大型の荷物を積み込み可能なように、調整自在であってもよい。
【0019】
前記ロボットアセンブリは、前記保管容器/スロットから前記荷物を(図示のように)引き出す、または押し出すように構成されている。
【0020】
1実施形態においては、ローラー付傾斜台はなくてもよく、代替的に、簡易な低摩擦スライド/傾斜台が使用されてもよい。代替的に、前記ロボットアセンブリは、自動集荷機内の奥側に配置することができ、前記回転式コンベアは、前記保管容器を、前記ロボットアセンブリにより前記スロットに相当する小型ドアが開放される位置に移動させ、次に、開放されたスロットを有する保管容器移動させることにより、ユーザは前記スロット内の物品を取り出すことが可能となる。この実施形態では、スライドまたはローラー付傾斜台は含まれていない。
【0021】
本開示のさらなる別の利点、実施形態、および特徴は、以下の説明から当業者に自明であると考えられる。以下の説明では、本開示を実施するための最良の態様の1つを単に例示するために、本開示の好ましい実施形態を示しかつ説明する。理解されるように、本開示は、その他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの細部は、本明細書の範囲から逸脱することなく、または本明細書の範囲を限定することなく、様々な明白な実施形態において変更が可能である。したがって、本図面および説明は、本質的に例示的なものとみなされるものであり、限定的なものとみなされるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本図面は、例示的な実施形態を示すものであるが、すべての実施形態を例示するものではない。別の実施形態が追加的または代替的に使用可能である。自明または不要であると考えられる細部については、スペースの節約またはより効果的な説明のため、省略される場合がある。いくつかの実施形態では、追加の構成要素または工程を用いて、および/または図示されている構成要素または工程のすべてを用いずに実施することができる。同一の数字が異なる図面に示されている場合、同一または同様の構成要素または工程を指す。
図1図1は、図1は、本開示の装置およびシステムを使用する方法を示すフローブロック図である。
図2図2は、本開示の自動荷物配送機の1実施形態を図示する。
図3図3は、自動荷物配送機の一部である保管容器の1実施形態を図示する。
図4図4は、本開示の自動荷物配送機の別の実施形態を図示する。
図5図5は、自動荷物配送システムの1実施形態を図示する。
図6図6は、自動荷物配送システムの別の実施形態を図示する。
図7図7は、自動荷物配送システムの1実施形態の一部分を図示する。
図8図8は、自動荷物配送システムの1実施形態の別の部分を図示する。
図9図9は、自動荷物保管配送システムの別の実施形態の斜視図を示す。
図10図10は、自動荷物保管配送システムのフレームの1実施形態の斜視図を示す。
図11図11は、自動荷物保管配送システムの1実施形態のカバーおよびフレームの分解斜視図を示す。
図12図12は、レールの1実施形態の斜視図を示し、横列のレールおよびチェーンに対する取り付け態様を示す。
図13図13は、列連結部の1実施形態を示す斜視図を示す。
図14図14は、ロボットアセンブリのピッカー部(picker portion)の1実施形態の上面斜視図を示す。
図15図15は、ロボットアセンブリのピッカー部の1実施形態の底面斜視図を示す。
図16図16は、ロボットアセンブリのピッカー部の1実施形態の底面斜視図を示す。
図17図17は、ロボットアセンブリの1実施形態の底面斜視図を示す。
図18図18は、ロボットアセンブリおよび縦型回転式コンベアの別の実施形態を示す斜視図であり、回転式コンベアの内側に配置されたロボットアセンブリを示す。
図19図19は、ロボットアセンブリが内側に配置された実施形態の斜視図であり、ロボットアセンブリが正しい区画部に対して水平方向にスライド移動する態様を示す。
図20図20は、自動荷物保管配送システムの1実施形態における横列およびロボットアセンブリの側面図である。
図21図21は、ロボットアセンブリが内側に配置された実施形態の斜視図であり、ロボットアセンブリが列の区画部から荷物を押し出す態様を示す。
図22図22は横列とロボットアセンブリの側面図であり、ロボットアセンブリがスライド移動して区画部内の荷物に係合する態様を示す。
図23図23は、ロボットアセンブリの1実施形態の斜視図である。
図24図24は、ロボットアセンブリの1実施形態の一部分の斜視図である。
図25図25は、湾曲スライドレールを除いたロボットアセンブリの1実施形態の一部分の斜視図である。
図26図26は、自動荷物保管配送システムの別の実施形態における横列およびロボットアセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の様々な実施形態の詳細な説明では、1若しくはそれ以上の実施形態の様々な態様の十分な理解のために、様々な具体的詳細を説明する。しかしながら、1若しくはそれ以上の実施形態は、そのような具体的詳細の一部または全部を除いても実施することが可能である。別の例では、周知の方法、手順、および/または構成要素については、実施形態の態様が不必要に不明確にならないように、詳細には記載しない。
【0024】
複数の実施形態を開示するが、本開示のさらなる別の実施形態は、例示的な実施形態を示しかつ記載する、以下の詳細な説明により当業者にとって自明である。本実施形態は、本開示の要旨および範囲から逸脱することなく、様々な自明的態様について変更可能であることが明らかである。したがって、グラフ、図、およびそれらの詳細な説明は、本質的に例示的なものとみなされ、限定的なものではない。また、特定の実施形態を参照または参照しないことにより、範囲が限定されるものと解釈してはならない。
【0025】
実施形態を開示および説明する前に、本発明は、本明細書に開示された特定の構造、処理工程、または材料に限定されるものではなく、関連技術分野における当業者であれば認識するにように、それらの均等物まで拡大されることを理解されたい。また、本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明する目的のみに使用され、限定を意図するものではないことを理解されたい。
【0026】
本明細書で使用される場合、複数の項目、構造要素、構成要素、および/または材料は、便宜上、共通のリスト内に提示されることがある。しかしながら、これらのリストについては、リスト中の各部材が、独立した固有の部材として個々に特定されるものとして解釈されるべきである。したがって、説明がない限り、このようなリスト中の個々の部材が共通のグループ内に提示されていることのみをもって、同リスト中の別の任意の部材と事実上均等であると解釈されるべきではない。
【0027】
以下の説明では、1若しくはそれ以上の実施形態の特定の特徴を説明するために、特定の用語を使用する。本明細書では、特に指定がない限り、「実質的に」という用語は、所定の作用、特徴、特性、状態、構造、項目、若しくは結果の完全な範囲、またはほぼ完全な程度を意味する。例えば、1実施形態において、ハウジング内に「実質的に」配置された物体は、その物体がハウジング内に完全に配置されている、またはハウジング内にほぼ完全に配置されていることを意味する。絶対的完全性からの厳密な許容される逸脱の程度は、場合によっては特定の文脈に依存することがある。しかしながら、しかし、一般的に言えば、絶対的かつ完全な完成度が得られた場合と同様の全体的結果が得られるような完成度に近い状態である。また、「実質的に」の使用は、所定の作用、特徴、特性、状態、構造、項目、若しくは結果の完全な欠如、またはほぼ完全な欠如を意味する否定的な意味合いで使用される場合も、同様に適用可能である。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「およそ(approximately)」および「約(about)」は通常、示された数値または数値範囲の5%以内の偏差を指す。1実施形態では、用語「およそ」および「約」は、示された数値または数値範囲から0.001?10%の偏差を指す場合がある。
【0029】
本方法および本システムを開示および説明する前に、本方法および本システムは、特定の方法、特定の構成要素、または特定の実施態様に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、限定することを意図したものではないことを理解されたい。
【0030】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかにそうでないことが示されない限り、複数の参照を含む。本明細書において範囲は、「約」特定の値から、および/または別の「約」特定の値までとして表わされる場合がある。このような範囲で表わされる場合、別の実施形態では、1つの特定の値から、および/またはべ悦の特定の値までが含まれる。同様に、値が先行詞「約」を用いて近似値として表わされる場合、その特定の値によって別の実施形態が形成されることが理解される。さらに、各範囲の端点は、他の端点との関係において示されるとともに、他の終点とは独立して示されるとことが理解される。
【0031】
「任意選択的な(optional)」または「任意選択的に(optionally)」とは、その用語の後に記載される事象または状況が発生する場合、および発生しない場合があることを意味し、当該記載には、事象または状況が発生する場合と発生しない場合が含まれることを意味する。
【0032】
本明細書の説明および特許請求の範囲全体を通じて、用語「有する(comprise)」、および「comprising」、「comprises」などの当該用語の変形は、「含むがそれに限定されない」を意味し、例えば、その他の構成要素、整数または工程を除外することを意図するものではない。「例示的な(exemplary)」は、「~の一例」を意味し、好ましいまたは理想的な実施形態を示すことを意図するものではない。「~など(such as)」は、限定的な意味で使用されるのではなく、説明の目的で使用される。
【0033】
開示する方法およびシステムを実行するために使用可能な構成要素を開示する。本明細書では、これらの構成要素およびその他の構成要素を開示し、これらの構成要素の組み合わせ、サブセット、相互作用、群などを開示する場合、様々な個別の組み合わせおよび集合的な組み合わせ、ならびにそれらの順列について具体的な言及を明示的に開示していない場合があるが、本明細書においては、すべての方法およびシステムについて、各組み合わせが具体的に考慮され、記載されているものと理解される。これは、開示する方法の工程を含む(但し、これに限定されない)、本願のすべての実施形態に適用される。したがって、実施可能は様々な追加工程が存在する場合、これらの追加工程の各々は、開示する方法の任意特定の実施形態または実施形態の組み合わせにおいて実行可能であることが理解される。
【0034】
本発明の方法およびシステムは、以下の好ましい実施形態の詳細な説明および当該実施形態に含まれる例、ならびに図およびそれらの前後の説明を参照することにより、より容易に理解することができる。
【0035】
当業者であれば理解するように、本方法およびシステムは、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアおよびハードウェアの実施形態を組み合わせた実施形態の形態をとることができる。さらに、本方法およびシステムは、記憶媒体に実装されたコンピュータ可読プログラム命令(例えば、コンピュータソフトウェア)を有するコンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。具体的には、本方法およびシステムは、ウェブ実装コンピュータソフトウェアの形態をとることができる。ハードディスク、CD-ROM、光学記憶装置、または磁気記憶装置を含む、任意の適切なコンピュータ可読記憶媒体を利用することができる。
【0036】
本方法およびシステムの実施形態を、方法、システム、装置およびコンピュータプログラム製品のブロック図およびフローチャート図を参照して以下に説明する。ブロック図およびフローチャート図の各ブロック、ならびにブロック図およびフローチャート図内のブロックの組み合わせはそれぞれ、コンピュータプログラム命令によって実施可能であることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、またはその他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされ、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上で実行される命令によって、フローチャートの1のブロックまたは複数のブロックで特定される機能を実施するための手段を生成する機械を作成することができる。
【0037】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置に特定の態様で機能するように指定することができるコンピュータ可読記憶装置に格納され、コンピュータ可読記憶装置に格納された命令により、フローチャートの1のブロックまたは複数のブロックで特定される機能を実施するためのコンピュータ可読命令を含む製品が生成される。また、コンピュータプログラム命令が、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされることで、コンピュータまたはその他のプログラマブル装置上でコンピュータにより実施される工程を生成するための一連の動作工程が実行されて、コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置上で実行される命令により、フローチャートの1のブロックまたは複数のブロックで特定される機能を実施するための工程が提供される。
【0038】
図1は、本開示の装置およびシステムを使用する方法を示すフローブロック図である。図1は、方法10が、通常オンライン購入を介して、顧客または購買者が1若しくはそれ以上の製品を注文する工程100を有することを示す。ユーザは、注文の一部として、製品が自動荷物配送機の設置場所へ配送されるように選択する105。ユーザがこのオプションを選択するのは、製品を顧客の自宅または事業所に直接配送するよりも配送料が大幅に安くなるためである。任意選択的にユーザは、荷物の受け取りが可能となる特定の日、時間、または期間を選択する110。次に、販売者は注文を処理し、注文品を自動荷物配送機の設置場所に発送する準備を行う115。送料をさらに節約するために、業者または運送業者は、自動荷物配送機の設置場所の特定の場所で定期的に集荷される注文を統合してもよい120。顧客の製品が自動荷物配送機の設置場所に配送された後、顧客は、通常電子メール、テキスト、または電話により通知を受ける125。次に、購買者は自動荷物配送機の設置場所まで移動して自動荷物配送機とインタラクションし、購入者は自動荷物配送機の場所まで移動し、自動荷物配送機とやりとりし、荷物を自動的に配送させる130。ユーザは通常、機械の外側にあるインターフェイスでQRコード(登録商標)をスキャンするか、コードまたはパスワードを打ち込む。これにより、機械は顧客に配送される荷物を確認する。荷物は自動的に顧客に配送されることが好ましい。荷物は、ロボットアームなどの自動化機構によって選択された、追加の荷物を含むまたは含まない保管容器から取り出され、機械の外部ポータルに移動される。
【0039】
図2は、本開示の自動荷物配送機の1実施形態を図示する。図2に示すように、自動荷物配送機200は、最終目的地が近傍地域内にある荷物を収容するように構成された、恒久的、準恒久的、または移動可能な荷物保管ハブであってもよい。自動荷物配送機200は、カバーまたはハウジング210を有し、このカバーまたはハウジング210は、1若しくはそれ以上の配送業者または人が自動荷物配送機200にアクセスし、到着荷物を保管容器または商品クレート270内に配置することを可能とする1若しくはそれ以上のドア、または投入場所を有することができる。いくつかの実施形態において、カバー210は、配達員がそのハウジング内に入って配送荷物を積み込むことを可能とするのに十分な大きさであってもよい。配達員は自動荷物配送機200と手動または無線で連携することで、荷物が積み込まれた保管容器が自動荷物配送機200により認識されることが好ましい。
【0040】
顧客は、カバー210の一部であるか、またはカバー210に取り付けられている中央アクセスシステムまたはディスプレイ286を利用することができる。ユーザは通常、中央アクセスディスプレイ286によってスキャンされる紙媒体またはモバイルデバイス上のQRコード(登録商標)またはバーコードを携帯する。代替的にユーザは、コードを打ち込む、タップする、チップカードを挿入する、カードをスワイプする、または近距離無線通信(など)により、顧客が機械200の隣におり、荷物を受け取る準備ができていることを当該機械200に対して警告することができる。スキャン、スワイプ、タップ、挿入、接触、打ち込み、タッチレス通信、および/またはリンクの後、自動荷物配送機200は、スキャン、スワイプ、タップ、挿入、接触、打ち込み、タッチレス通信、および/またはリンクの後、自動荷物配送機200は、顧客の荷物を収容している保管容器270を自動的に移動させて、顧客の荷物を顧客に自動的に配送する。カバー210はまた、自動ロックドア290を収容することができ、この自動ロックドア290は、配送荷物を直ちに取り出す顧客にアクセスを提供する以外はロックされている。
【0041】
中央アクセスディスプレイ286はまた、機械200にローカルデータ処理を提供するように構成されたローカル電子データ処理装置を有する、または当該装置に接続することができる。機械200は、当該機械に対して安全制御およびプログラミングを提供する制御サーバ/クラウドに無線接続、および/または有線接続されることが好ましい。いくつかの実施形態では、制御サーバ/クラウドは、多数の機械200の制御装置として機能する。制御サーバ/クラウドおよび/またはローカルデータ処理装置は、配達員が保管容器270に荷物を適切に積み込むのに必要なプログラミングを提供し、それにより、機械200は、ロボットアセンブリ285のうちの1つに隣接した荷降ろし場所に保管容器を自動的に移動させることが可能となる。制御サーバ/クラウドおよび/またはローカルデータ処理ユニットは、ロボットアセンブリ285が任意特定の荷物を保管容器から適切な自動ロックドア290に移動させるのに必要なプログラミングを提供することができる。自動集荷装置は、ネットワークインターフェースカード(NIC)または無線通信ドライバを備えたプログラマブル論理制御装置(PLC:Programmable Logic Controller)でプログラムされた単純な組み込みシステムによって制御することができる。
【0042】
ハウジング内では、自動荷物配送機200は、1、2、若しくはそれ以上の回転式コンベア(carousel)230を有し、この回転式コンベア230は、複数の保管容器270と、サイドレール250と、チェーンまたはベルト245と、軸受240と、モータ235、タイミングベルトまたはチェーン236と、ギアまたは滑車237とを有する。その他の機構を使用することも可能だが、回転式コンベア230は、最終配送待機中に荷物を保管するための好適、小型、かつ信頼性のある方法を提供するとともに、荷物を最終配送位置に移動させるための効率的な方法を提供する。2に示すように、保管容器270は、レール250および軸受240と移動自在に係合されることで、ベルト245によりレール250の楕円形経路に沿って牽引される。ベルトはモータギア237によって駆動され、モータギア237はモータ235およびタイミングベルト236によって駆動される。保管容器270をレール250に沿って移動させるものであれば、その他の動力機構を使用してもよい。モータ235は、ガス、電気、ブラシレスモータなどを含む、任意の種類のモータであってよい。回転式コンベア230は、任意特定の保管容器270を4若しくは以上のロボットアセンブリ285のうちの1つの近傍に移動させるように構成されており、このロボットアセンブリ285は、保管容器270から荷物を降ろし、自動ロックドア290の隣に荷物を配送するように構成されている。1実施形態において、ロボットアセンブリ285は、多関節ロボットアームまたはグリッド型/スライド式ロボットシステムであってもよい。1実施形態では、ロボットアセンブリ285は、配送される荷物をローラー付傾斜台291またはコンベアベルトに積載し、このローラー付傾斜台291またはコンベアベルトにより、荷物を自動ロックドア290の真内側にスライドまたは移動させる。ロボットアセンブリ285によって、いくつかの異なる方法で荷物を保管容器270から取り出すことができ、そのような方法には、押圧/ピストン、真空、吸引、および/または爪を利用する方法が含まれるが、これらに限定されるものではない。1実施形態では、ロボットアセンブリ285によって取り出された荷物が正しいものであることを確認するために、バーコード280で荷物をスキャンしてもよい。この最終スキャンは、システムが正しい荷物を正しい顧客に配送したことを確認するための1方法である。
【0043】
図3は、自動荷物配送機の一部である保管容器の1実施形態を図示する。図3は、配達員301によって荷物を自動荷物配送機300に積み込むことができることを示している。荷物は、1若しくはそれ以上の荷物用スロット306を有する1若しくはそれ以上の保管容器305に積み込まれる。保管容器305は、保管容器用スロットまたはフレーム310から完全に、または部分的に取り外すことができ、それにより1若しくはそれ以上の荷物を1若しくはそれ以上の荷物用スロット306に積み込むことが可能となる。1実施形態では、保管容器に積み込み可能な荷物の数は適宜変更されてもよい。具体的には、配送される荷物が非常に大きい場合、その荷物が複数の荷物用スロットを占有するようにしてもよい。これは、(荷物用スロット306を形成する)荷物用スロットのグリッド315を移動自在、調整自在、折り畳み式、または完全に取り外し可能とすることによって実行することができる。配達員301によって、所定の保管容器305の所定のスロット306に積み込まれる特定の荷物が特定されることが好ましい。これは、荷物が装填されるときにスロット識別子320をスキャンすることを含む、多くの方法で行うことができる。これは、荷物が積み込まれる際にスロット識別子320をスキャンすることを含む、多くの方法で行うことができる。自動荷物配送機300は、各荷物が積み込まれているスロット306を認識しており、これによって正しい容器305の正しい位置への移動が可能となり、ロボットアセンブリの1つが正しい荷物と係合して当該荷物を正しい顧客へ配送することが可能となる。
【0044】
図4は、本開示の自動荷物配送機の別の実施形態を図示する。図4に示すように、自動荷物配送機400の1実施形態は、ハウジング410内に単一の回転式コンベア430を有する。図示するように、ハウジングは、顧客による荷物の取り出しを可能にする2つの自動ロック式アクセスドア490を有していてもよい。自動ロックドア490はローラー付傾斜台491の端部に設けられてもよく、これにより荷物はスライド落下して自動ロックドアの真内側に配置され、顧客による取り出し可能な状態となる。ロボットアセンブリ485は、保管容器470から荷物を取り出し、顧客に配送するように構成されている。図4に示すように、ロボットアセンブリは、ピッキングアームを配送荷物に整合させるスライド式アーム付グリッド型ロボット装置(sliding arm grid robotic device)であってもよい。別の実施形態では、荷物を容器のスロットから押し出すピストンがあってもよい。ピッキングアームが荷物に係合し、次にスライド式アーム付グリッド型ロボット装置が荷物をローラー付傾斜台491の始点に配置した後、重力を利用して荷物を自動ロック式アクセスドア491まで落下/転動させる。別の実施形態では、ロボットアセンブリは、多関節アーム、クレーン、ドローン、吊り下げ式ワイヤリグ(suspended wire rig)、または配送荷物を顧客に搬送可能な任意のその他のタイプのロボット機構であってもよい。1実施形態では、ピッキングアームは、荷物を確実に把持し、かつ最終配送位置に移動することを可能にする吸引装置または真空装置を有する。別の実施形態では、ピッキングアームは再利用可能な接着剤を使用して荷物と係合することができる。別の実施形態では、ピッキングアームは、爪やクランプを使用して荷物を物理的に把持してもよい。
【0045】
回転式コンベア430は、保管容器をロボットアセンブリ485との係合位置に移動させるように構成されている。図4に示すように、回転式コンベア430は、保管容器470がスライド移動する楕円形ループ軌道を形成する、一組のレール450を有することができる。保管容器470は通常、車輪付きまたは軸受係合機構を介してレール450に係合する。保管容器470は、機械400の端部ギア598とベルト駆動ギア438との間の水平方向の長さに沿って移動する、金属チェーンまたはゴムベルトなどの駆動ベルト445によりレール450に沿ってスライド移動する。駆動ベルト445は、駆動ベルト連結部に連結される多関節リンクチェーン(articulating link chain)であってもよく、また、各保管容器470と係合している。このような態様で、駆動ベルト445の移動に伴って、保管容器も楕円形ループ状にレール450に沿ってスライド移動する。駆動ベルト445は、切り欠きのあるゴム製またはプラスチック製の駆動ベルトであってもよい。駆動ベルト445は、ベルト駆動ギア438に接続され、このベルト駆動ギア438は滑車ベルト439に接続され、この滑車ベルト439はタイミングギア437に接続され、このイミングギア437タイミングベルト436に接続され、このタイミングベルト436は高出力モータ435に接続されてもよい。自動荷物配送機400は、モータ435の始動および停止を制御して、保管容器470を自動的に荷物の積み降ろし位置に移動させる。保管容器470をレール450に沿って円滑かつ自動的に移動させるために、ギア438、437、598およびベルト436、439の機構は、駆動ベルト445に対して適切なトルクを加えるように構成されている。
【0046】
図5は、自動荷物配送システムの1実施形態を図示する。図5は、回転式コンベア430が、保管容器470が吊着された2つのレール450を有することを示している。図5は、保管容器470が、複数のスロット471と、レール/容器連結部451とを有し、この連結部により容器470がレール450にスライド自在に連結されることを示している。図5はまた、回転式コンベア駆動システムが、主ギア438、437およびベルト436、439と、ギア438b、437bおよび滑車ベルト439bの往復セットとを相互接続可能な駆動軸500を有することを示している。
【0047】
2つの駆動ベルト445が回転式コンベア430の両側に各1つずつあるのが好ましいい。これらの駆動ベルト445はいずれもモータ435により動力供給され、保管容器470はレール450に沿って滑らかに牽引されるようになっている。
【0048】
図5は、保管容器470が回転式コンベア430のレールループの底部にあるときにアクセス可能であることを示している。
【0049】
図5は、荷物を保管容器470からローラー付傾斜台491に移動させるために使用可能なロボットアセンブリ485の1実施形態を示す。荷物がローラー付傾斜台491をスライド下降すると、図示のように自動ロックドア490が開き、顧客は自動的に配送された荷物を取り出すことができる。図示するように、ロボットアセンブリ485は、水平部分486と、垂直部分487と、ピッカーアーム499とを有する、グリッド型/スライド式ロボットアセンブリであってもよい。垂直部分487および水平部分486によりピッカーアーム499が正しいスロット471の前に配置されると、プログラミングによりピッカーアーム499は、正しいスロット471内の荷物と自動的に係合し、荷物をドア490の内側に移動させる。
【0050】
図6は、自動荷物配送システムの別の実施形態を図示する。図6に示すように、配達員301によって自動荷物配送機300に荷物を積み込むことができる。自動荷物配送機300は、積み重ねられた2つの回転式コンベア330、331を有し、各回転式コンベアは、そのループ状レールに沿って保管容器を移動させるモータ、ギア、ベルトアセンブリ350、351を有する。各回転式コンベア330、331は各端部に、保管容器305から荷物を取り出して顧客に排出するロボットアセンブリ385、386、387、388を有することができる。
【0051】
図7は、自動荷物配送システムの1実施形態の一部分を図示する。図7に示すように、回転式コンベア430は、保管容器470が係合および/または吊着される2つのレール450を有する。図示するように、2つのレール450の各々は、複数の軸受輪710を部分的に囲む連続ループ軌道を形成するCバー(C-bar)であってもよく、各軸受輪710は、レール/容器連結部451に連結されている。図示するように、各レール/容器連結部は、容器用棒状部(container bar)711を有し、そのうちの2つは、各容器470の両側から水平方向外側に延び、保管容器470をレール450と駆動ベルト445の双方に連結する。
【0052】
図7はまた、駆動ベルト445がモータ435によって動力供給される態様を示している。モータ435はタイミングベルト436に接続され、タイミングベルト436はタイミングギア437に接続されかつタイミングギア437を回転させ、タイミングギア437は駆動軸500および滑車ベルト439に接続されている。滑車ベルト439は次に、駆動ベルト445に接続されたベルト駆動ギア438を駆動するが、この駆動ベルト445は、レール450、および好ましくはすべての保管容器470に接続されている。このようにして、モータ435がオンのとき、駆動ベルト445が前方または後方に駆動されることで、保管容器470はレール450に沿って前方または後方にスライド移動する。
【0053】
駆動軸500は、駆動ベルトギア437bに接続され、駆動ベルトギア437bは、滑車ベルト439bに接続され、滑車ベルト439bはベルト駆動ギア438bに接続されかつベルト駆動ギア438bを駆動し、このベルト駆動ギア438bは、駆動ベルト445のうちの1つと係合して当該駆動ベルトを回転させる実際のギアである、内側ベルト駆動ギア438cを有する、および/または内側ベルト駆動ギア438cに接続されている。
【0054】
図7は、駆動ベルト連結部599が容器用棒状部711およびレール/容器連結部451に接続されていることを示しており、これは、駆動ベルト連結部599が保管容器470およびレール450に接続されていることを意味する。図示するように、駆動ベルト連結部599は、複数の駆動ベルトピン720を介して駆動ベルト445にも接続されている。このような態様により、駆動ベルト445の回転に伴って、保管容器470もレール450に沿って回転する。
【0055】
図8は、自動荷物配送システムの1実施形態の別の部分を図示する。図8は、駆動ベルト445が、動力付きまたは動力なしの端部ギア598とも係合していることを示す。
【0056】
図8はまた、ロボットアセンブリ485は、水平部分486と、垂直部分487と、ピッカー用水平棒状部(horizontal picker bar)498と、ピッカーアーム499(図8には図示せず)と、x軸アクチュエータ805と、y軸アクチュエータ806と、z軸アクチュエータ807とを有することができることを示する。水平部分486は、垂直部分487が吊着されるフレームを有する。垂直部分487は、x軸アクチュエータによって水平部分486のフレームに沿って前後に移動可能である。これにより、ピッカーアーム499は、保管容器470のスロット471に接近する方向およびスロット471から離れる方向に移動可能となる。ピッカー用水平棒状部498は、y軸アクチュエータ806によって垂直部分487を上下に移動可能である。これにより、ロボットアセンブリ485は、ピッカーアームを保管容器470の高さに沿って上下に移動させ、保管容器470の正しいスロット471の前に配置することが可能となる。z軸アクチュエータ807は、ピッカーアーム499に隣接していることが好ましく、双方は、z軸アクチュエータ807は、好ましくは、ピッカーアーム499に近接しており、両者は、ピッカー用水平棒状部498に沿って前後に移動するように構成されている。これにより、ロボットアセンブリ485は、ピッカーアームを保管容器470の幅に沿って前後に移動させ、保管容器470の正しいスロット471の前に配置することが可能となる。ピッカーアームは、正しいスロット471の前に配置されると、当該スロット内の荷物を自動的に取り出し、ローラー付傾斜台491上に降下する。
【0057】
図9は、自動荷物保管配送システムの別の実施形態の斜視図である。図9に示すように、自動荷物配送機900の1実施形態は、回転式コンベアフレーム902内の単一縦型回転式コンベア910を有する。図示するように、荷物配送機900は、好ましくは傾斜部端部にある自動ロックドアを通して顧客が荷物を取り出すことができる荷物配送部990を有し、当該傾斜部により、荷物はスライド降下して自動ロックドアの真内側に配置され、顧客による取り出しが可能となる。
【0058】
図9に示すように、縦型回転式コンベア910は、横列911などの複数の横列を有することができ、各列は、1若しくはそれ以上の荷物を保持するように構成された区画部812、915、916などの複数の区画部を有してもよい。区画部は、仕切920および端部仕切919などの仕切によって分割されてもよく、裏当て部917などの裏当て部を有してもよく、また底部921などの底部を有してもよい。区画部916などのいくつかの区画部は、棚918や棚922などの1若しくはそれ以上の積み重ねられた棚を有してもよく、これにより、より小型荷物の保管および取り出しが最適化される。
【0059】
区画部の各列は、チェーン932などの1若しくはそれ以上の軌道、ベルト、またはチェーンに直接的または間接的に接続されていることが好ましい。図9に示すように、横列はそれぞれ、ボックスハンガー(box hanger)936などのボックスハンガーに連結されている。図12に示すように、ボックスハンガーは、少なくとも2つのハンガーロッドがボックスハンガーと係合することを可能にするハンガーロッド係合部またはスピンドルを有する。ボックスハンガースピンドル、およびハンガーロッド934などのハンガーロッドは、ボックスハンガー連結部935などのボックスハンガー連結部を形成する。このボックスハンガー連結部により、横列の区画部すべてが相互接続するとともに、チェーン932と接続することが好ましい。図示するように、ハンガーロッド934(および潜在的に追加の類似または同一の構造)は、チェーン連結部933などのチェーン連結部でチェーン932と係合されており、これによってチェーン932が移動されると、区画部の横列も同様に移動される。チェーン932は、歯付きギアと噛合するように構成された金属製連動チェーンであることが好ましいが、別の実施形態では、チェーンは、ベルト滑車に係合するように構成された金属製またはゴム製のベルトである。図示するように、チェーン932は、チェーンギア930および931に接続されていることが好ましい。チェーンギア930は、駆動軸によって駆動ギア928に間接的に接続されることが好ましい。駆動ギア928は、図6に例示する駆動チェーンによって、モータ912の一部、またはモータ912に接続されたモータギア924に接続されることが好ましい。モータ912は、ロボットアセンブリフレーム904に接続されることが好ましいが、代替的に、回転式コンベアフレーム902に接続されてもよい。モータ912は、荷物配送機900が移動型として場所から場所へと容易に移動できるように、フレーム902または904に収容されることが好ましい。
【0060】
図9はまた、方向転換駆動部937などの方向転換駆動部が、ボックスハンガー連結部の各々に接続されることを示す。方向転換駆動部は、図13に示すように、横列を回転式コンベアレールに間接的に接続することが好ましい。
【0061】
図9は、ロボットアセンブリフレーム904は、好ましくは回転式コンベアフレーム902に接続されており、ロボットアセンブリ980は、複数の区画部から荷物を取り出し、荷物配送部990を介してその荷物を顧客に配送するように構成することができることを示している。
【0062】
図9に示すように、ロボットアセンブリ980は、ピッカーアーム984を配送荷物と位置合わせするスライド式ロボット装置であってもよい。ロボットアセンブリ980は、アクチュエータ982と、ピッカーアーム984と、支持部986とを有することができる。1若しくはそれ以上のピッカーアーム984は、区画部の1つにある荷物と係合し、次に荷物を区画部から取り出すために後退することが好ましい。次に支持部は、ロボットアセンブリ980が荷物配送部990の隣に配置されるまで、回転式コンベアレール988、989に沿ってスライド移動する。次に吸引アームが荷物配送部990内に延長されて荷物が解放され、顧客による取り出しが可能となる。図9に示すように、回転式コンベアレール988、989により、ロボットアセンブリが各ボックスまたは列のすべての区画部にアクセス可能となることが好ましい。異なるボックスまたは列にアクセスするために、縦型回転式コンベア910は、ロボットアセンブリ980がアクセス可能な所望の列に移動される。
【0063】
別の実施形態では、ロボットアセンブリ980は、配送荷物を物理的に保持する多関節アームまたは爪であってもよい。別の実施形態では、ピッキングアームは、再利用可能な接着剤使用して荷物と係合してもよい。別の実施形態では、ピッキングアームは、荷物を物理的に把持する爪またはクランプを用いてもよい。別の実施形態では、吸引を使用してもよい。
【0064】
縦型回転式コンベア910は、ロボットアセンブリ980が保管容器と係合する位置に保管容器を移動させるように構成されている。
【0065】
モータ912の始動および停止は自動荷物配送機900によって制御され、保管区画部の列は荷物の積み降ろしを自動的に行う位置に移動される。
【0066】
図10は、自動荷物保管配送システムのフレームの1実施形態の斜視図である。図10に示すように、回転式コンベアフレーム902は、相互接続する複数の金属製梁またはロッドから構成することができ、これにより、縦型回転式コンベア910が支持され、システムに保護フレームワークが提供される。
【0067】
図11は、自動荷物保管配送システムの1実施形態のカバーおよびフレームの分解斜視図である。図11に示すように、フレーム902および904は、ハウジングパネル1100、1101、1104、1106で覆うことができる。許可されたユーザのみが荷物配送部を通して荷物を取り出せるようにハウジングパネル1100、1101、1104、1106により荷物の保護および安全性を担保することが好ましい。ハウジングパネル1100、1101、1104、1106は、縦型回転式コンベアとロボットアセンブリによる作業完了のために、その自由移動を可能とするものであることが好ましい。
【0068】
図12は、レールおよびチェーンに取り付けられた横列を示すレールの1実施形態の斜視図である。図12に示すように、荷物保持列1220は、回転式コンベアチェーン1204、1205に間接的に接続され、回転式コンベアチェーン1204、1205によって移動される。荷物保持列1220は、回転式コンベアレール1201、1202によって支持され、間接的に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、荷物保持列1220は、回転式コンベアチェーン1204、1205、および/または回転式コンベアレール1201、1202に直接接続されてもよい。荷物保持列1220は、列の両側に、ボックスハンガー連結部1235に連結された、および/またはボックスハンガー連結部1235の一部を形成する、2つのボックスハンガー1230を有することが好ましい。ボックスハンガー連結部は、連結ロッド1231、1232に連結されることが好ましく、この連結ロッド1231、1232は、その反対側の端部において、チェーン連結部1233、1210、1211などのチェーン連結部のうちの1つによって回転式コンベアチェーン1205に連結されることが好ましい。回転式コンベアチェーン1204、1205が牽引、または移動されるのに伴って連結ロッド1231、1232が移動されることにより、荷物保持列1220が回転式コンベアレール1201、1202に沿って移動される。図示するように、回転式コンベアレール1201、1202は2つのループ軌道として形成される。
【0069】
図12はまた、列の区画部の底部1240がスロット状または溝状であってもよいことを示している。
【0070】
図13は、列連結部の1実施形態の斜視図である。図13に示すように、荷物保持列1220は、回転式コンベアチェーン1205に間接的に接続され、回転式コンベアチェーン1205によって移動される。荷物保持列1220は、回転式コンベアレール1202によって支持され、間接的に接続されてもよい。荷物保持列1220はボックスハンガー連結部1235に直接または間接的に接続されてもよい。ボックスハンガー連結部1235は、連結ロッド1231、1232に連結されることが好ましく、この連結ロッド1231、1232は、その反対側の端部において、チェーン連結部1233などのチェーン連結部のうちの1つによって回転式コンベアチェーン1205に連結されることが好ましい。図13は、連結ロッド1231、1232は、それぞれが2つの平行なロッドのセットであり、これにより、連結ロッドが交互に連結部(チェーンおよび/またはボックスハンガー)に連結されることが可能となり、さらなる強度と安定性を提供することができることを示している。
【0071】
図13は、方向転換駆動部1234が、ボックスハンガー連結部1235およびレール係合装置1288に連結されていることを示し、このレール係合装置1288は、回転式コンベアレール1202とスライド式に係合および/または嵌合係合するように構成されている1つの車輪、複数の車輪、ローラー、またはその他の類似の装置であってもよい。ボックスハンガー連結部1235を回転式コンベアレール1202に連結することに加えて、方向転換駆動部1234は、縦型回転式コンベアが逆方向に進むときに位置を転換するように構成されている。
【0072】
図13はまた、列の区画部または棚部の底部1241がスロット状または溝状であってもよいことを示している。
【0073】
図14は、ロボットアセンブリのピッカー部の1実施形態の上面斜視図である。図14に示すように、ロボットアセンブリのピッカー部1400は、図14に示すように、ロボットアセンブリのピッカー部1400は、上部1410と、上部傾斜部1412と、基部1430と、延長アーム1402と、バネ付勢先端フック1403と、アーム基部1404と、延長アーム駆動装置1450とを有することができる。延長アーム駆動装置1450は、延長アーム1402のピッカー部1400への引き込みおよびピッカー部1400からの延出を実行するモータまたはアクチュエータであってもよい。図示するように、上部1410は、前面に上部傾斜部1412を有し、側面および背面に支持縁部を有するように構成されている。上部1410は、ロボットアセンブリが保管区画部から荷物を取り出した後に荷物を受け入れて保持するように構成されていることが好ましい。延長アーム1402は、上部傾斜部1412に移動自在に係合するように構成されており、上部傾斜1412の穴部または切り欠き部を通ってスライド移動することができる。アーム基部1404は、基部1430に移動自在に係合するように構成されおり、基部1430に沿ってスライド移動することができる。
【0074】
図15は、ロボットアセンブリのピッカー部の1実施形態の底面斜視図である。図15に示すように、ロボットアセンブリのピッカー部1400は、ロボットアセンブリのピッカー部1400は、上部1410と、上部傾斜部1412と、基部1430と、延長アーム1402と、バネ付勢先端フック1403と、アーム基部1404と、駆動ねじ1451と、延長アーム駆動装置1450とを有することができる。延長アーム駆動装置1450は、駆動ねじ1451を正転または逆転させることによって延長アーム1402のピッカー部1400への引き込みおよびピッカー部1400からの延出を実行するモータまたはアクチュエータであってもよい。駆動ねじ1451は、アーム基部1404が基部1430の最前部から基部1430の最後部まで移動可能なように、基部1430の前部まで延長していることが好ましい。
【0075】
アーム基部1404は、基部1430の2つのサイドレールに移動自在に係合するように構成されている。駆動ねじ1451は、アーム基部1404に螺合するようになっており、延長アーム駆動装置1450が作動されると、駆動ねじ1451が回転してアーム基部1404をピッカー部1400の前部に押し出す。
【0076】
図16は、ロボットアセンブリのピッカー部の1実施形態の底面斜視図である。図16に示すように、ピッカー部1400の延長アーム1402は、荷物1600を支持し、荷物1600と係合するように構成されている。図16は、バネ付勢先端フック1403が荷物1600の下方でスライド移動し、荷物1600の縁部を通過した後にポップアップする態様を示しており、この態様においては、延長アーム1402がピッカー部1400に引き込まれた際に、荷物は上部1410に載置されるまで延長アーム1402とともにスライド移動して後退する。
【0077】
図17は、ロボットアセンブリの別の実施形態の底面斜視図である。図17に示すように、ロボットアセンブリ1700は、ロボットアセンブリフレーム1701によって支持され、ピッカー部1400と、垂直駆動装置1710と、1711、垂直駆動ねじ1712、1714と、支持部1715、1716と、水平駆動装置1731と、水平レール1720、1721と、垂直支持レール1750、1751、1752、1753とを有することができる。水平駆動装置は、ピッカー部1400を水平レール1720、1721に沿って水平方向に移動させるモータまたはアクチュエータであってもよく、これによりピッカー部は、列1799の所望の区画部に正確に整列することが可能となる。垂直駆動装置1710、1711は、垂直駆動ねじ1712、1714を正転または逆転させて、支持部1715、1716を垂直支持レール1750、1751、1752、1753に沿って上下移動させるモータまたはアクチュエータであってもよい。支持部1715、1716は、垂直駆動ねじ1712、1714と螺合するようになっていることが好ましく、それにより垂直駆動ねじ1712、1714が回転すると、支持部1715、1716が上下移動する。図17に示すように、支持部1715、1716は水平レール1720、1721に連結されていることが好ましく、それにより支持部1715、1716の上下移動に伴って、ピッカー部1400も上下移動する。
【0078】
図17は、ピッカー部の延長アーム1402が底部1798のスロットまたは溝部の間をスライド移動するように、列1799の区画の底部1798と嵌合係合する態様を示す。
【0079】
図18は、ロボットアセンブリおよび縦型回転式コンベアの別の実施形態を示す斜視図であり、回転式コンベアの内側に配置されたロボットアセンブリを示す。図18に示すように、自動荷物配送機1800の回転式コンベアは、ロボットアセンブリ1880と、水平スライドレール1888、1889と、端部ブラケット1804とからなる内部空間を有する。水平スライドレール1888、1889およびロボットアセンブリ1880は、端部ブラケット1804により回転式コンベアフレームに接続され、それによってロボットアセンブリ1880は横列1811などの横列に対して静止状態となる。回転式コンベアは、ロボットアセンブリ1880が荷物と係合して横列1811の区画部から押し出すことができる位置に横列1811を移動させ、荷物配送処理を完了する。ロボットアセンブリ1880によって押し出された荷物は、物の配送を完了するように構成された様々なスライド、コンベア、ピッカー、または区画部に押し出すこともできる。
【0080】
図19は、ロボットアセンブリが内側に配置された実施形態の斜視図であり、ロボットアセンブリが正しい区画部に対して水平方向にスライド移動する態様を示す。図19は、ロボットアセンブリ1880が、横列1811の1つの区画部から別の区画部へ移動自在であるように、水平スライドレール1888、1889に沿ってスライド移動可能であることを示す。このスライド動作は、ロボットアセンブリ1880を水平方向に、円滑かつ正確に位置決めするモータ、アクチュエータ、または他の電気機械的機構によって達成することができる。
【0081】
図20は、自動荷物保管配送システムの1実施形態における横列およびロボットアセンブリの側面図である。図20に示すように、ロボットアセンブリ1880は、端部ブラケット1804と、湾曲スライドレール2003と、固定支持ブラケット2006と、軸受2005と、ギア2010と、モータ2020とを有することができる。湾曲スライドレール2003は、ギア2010および軸受2005と噛合するように構成されており、それによりモータ2020が正転または逆転すると、固定支持ブラケット2006に対して前方または後方2001に滑らかにスライド移動する。
【0082】
図18および図19は、ロボットアセンブリが水平レール上を前後にスライド移動するために、湾曲スライドレールが後退位置にあることを示している。
【0083】
図21は、ロボットアセンブリが内側に配置された実施形態の斜視図であり、ロボットアセンブリが列1802の区画部から荷物を押し出す態様を示す。図21に示すように、湾曲スライドレール2003は、ロボットアセンブリ1880によって前方にスライド移動されており、これにより、区画部内の荷物が区画部から押し出されてユーザに配送されることが好ましい。
【0084】
図22は横列とロボットアセンブリの側面図であり、ロボットアセンブリがスライド移動して区画部内の荷物に係合する態様を示す。図22に示すように、湾曲スライドレール2003は、ロボットアセンブリ1880によって前方にスライド移動されており、これにより、区画部内の荷物が区画部から押し出されてユーザに配送されることが好ましい。
【0085】
図23は、ロボットアセンブリの1実施形態の斜視図である。図23に示すように、ロボットアセンブリ1880は、端部ブラケット1804と、水平スライドレール1888、1889と、湾曲スライドレール2003、固定支持ブラケット2006と、軸受2005と、モータ2022と、ギアハウジング2021とを有することができる。図23は、湾曲スライドレール2003が、ギア2010と噛合する複数の切り欠き部または歯2004(鋸歯状ピッチともいう)を有することを示す。湾曲スライドレール2003はまた、歯を有する代わりにギア2010と摩擦係合してもよい。固定支持ブラケット2006は、モータ、滑車システム、またはアクチュエータにより、水平スライドレール1888、1889に沿って水平方向にスライド移動する。図23には示していないが、水平モータ、駆動装置、またはアクチュエータは、図8および図17に示す装置(水平駆動装置1731)と同様であってよい。本開示の目的に応じて、モータ、駆動装置、またはアクチュエータは、本開示の荷物配送システムの対象部分の電気機械的な移動を可能にする同様のタイプの装置であってもよい。
【0086】
図24は、ロボットアセンブリの1実施形態の一部分の拡大斜視図である。図24に示すように、湾曲スライドレール2003は、固定支持ブラケット2006と移動自在かつ確実に係合する態様で、固定支持ブラケット2006と係合する。軸受2005は、固定支持ブラケットによって所定の位置に保持され、湾曲スライドレール2003と移動自在に係合する。このようにして、湾曲スライドレール2003は、固定支持ブラケット2006と軸受2005に対して前後にスライド移動する。湾曲スライドレール2003は、モータ2020とギア2010によって駆動される。固定支持ブラケット2006は、水平スライドレール1888、1889に沿って水平方向にスライド移動できるように構成された2つのグライダー2401、2402に接続されている。
【0087】
図25は、湾曲スライドレールを除いたロボットアセンブリの1実施形態の一部分の斜視図である。図25に示すように、ロボットアセンブリは、固定支持ブラケット2006と、軸受2005と、モータ/ギアボックス2020と、ギア2010と、グライダー2401、2402とを有することができる。図示するように、固定支持ブラケット2006は湾曲していることが好ましく、これにより、より小型の設計が可能となる。
【0088】
代替実施形態では、スライドレールおよび固定支持部は、対角線上ではなく水平方向(水平方向および垂直方向)に移動するように、実質的に直線状であってもよい。
【0089】
図26は、自動荷物保管配送システムの別の実施形態における横列およびロボットアセンブリの側面図である。図26に示すように、ロボットアセンブリ2680は、湾曲スライドレール2603と、固定支持ブラケット2606と、軸受2605と、モータおよびギアボックス2610と、グライダー2601、2602と、水平モータ2699とを有することができる。図26は、ロボットアセンブリ2680がスライドレール2603をスライドまたは移動させて、横列2611の区画部内の荷物に係合するとを示している。図26に示すように、ロボットアセンブリ1680によって湾曲スライドレール2603が前方にスライドされ、それにより、区画部内の荷物が区画部から押し出されてユーザに配送されることが好ましい。図26はまた、グライダー2601、2602が水平レール2688、2689に係合する態様を示す。水平レール2688、2689は、基部2668、2669によって支持される。モータおよびギアボックス2699は、ロボットアセンブリ2680を水平レール2601、2602に沿って前後に移動させる。図26に示す固定支持ブラケット2606の実施形態は、モータおよびギアボックス2610に接続されるギアのカバーとして機能することができる。
【0090】
本明細書に開示される動作実施形態は、ハードウェアで直接実施、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施、またはその2つの組み合わせによって実施することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、DVDディスク、または当技術分野で公知の任意のその他の形態の記憶媒体に格納することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに接続される。代替的に、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASIC内に存在してもよいし、別の装置内の独立した構成要素として存在してもよい。
【0091】
さらに、本開示の実施形態の実施をコンピュータによって制御するために、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせを生成するための標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を使用して、1若しくはそれ以上のバージョンを方法、装置、または製造品として実装することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)と、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))と、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック)とを含むことができるが、これらに限定されるものではない。当業者であれば、開示した実施形態の範囲から逸脱することなく、この構成に多くの変更を加えることができることを認識すると考えられる。
【0092】
当業者による本開示の実施または使用を可能にすることを目的として、本開示の実施形態を上記で説明してきた。当業者であれば、これらの実施形態に対して様々な変更ができることが自明であり、本明細書で定義される一般的な原理は、本開示の要旨または範囲から逸脱することなく、その他の実施形態に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が許容されるべきである。
【0093】
別段の明示がない限り、本明細書に記載される任意の方法は、特定の順序で工程を実行する必要があるものとして解釈されることを意図するものではない。したがって、方法の請求項において工程が実行される順序が明記されていない場合、または、工程が特定の順序に限定されることが請求項または記載において特に明記されていない場合、いかなる点においても、順序が推論されることを意図するものではない。このことは、工程の順序または動作フローに関する論理的事項、文法的構成または句読点から導かれる通常の意味、および明細書に記載される実施形態の数または種類を含む、解釈のための任意の非明示的根拠についても同様に該当する。
【0094】
当業者であれば、本開示の範囲または要旨から逸脱することなく、様々な変更および変形を行うことができることが明らかである。当業者であれば、本明細書および本明細書に開示された実施例に基づいた別の実施形態が自明である。本明細書および実施例は、例示的なものとしてのみ考慮されることが意図され、真の範囲および要旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
図1
図2
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図5
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【外国語明細書】