(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089755
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】堤防保護構造およびその形成方法
(51)【国際特許分類】
E02B 3/10 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
E02B3/10
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205142
(22)【出願日】2022-12-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】591083901
【氏名又は名称】共和ハーモテック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】511124862
【氏名又は名称】株式会社総合開発
(71)【出願人】
【識別番号】000126447
【氏名又は名称】アスザック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森谷 完
(72)【発明者】
【氏名】小田島 勉
(72)【発明者】
【氏名】栗原 正徳
【テーマコード(参考)】
2D118
【Fターム(参考)】
2D118AA02
2D118AA05
2D118AA20
2D118BA01
2D118BA03
2D118BA04
2D118BA14
2D118BA15
2D118CA07
2D118FA01
2D118GA15
2D118GA32
(57)【要約】
【課題】裏法側の耐浸食・耐浸水の対策を低コストで行うことができる堤防保護構造を提供する。
【解決手段】河川の堤防を保護する堤防保護構造であって、堤防の裏法面に載せられる法面保護部材と、裏法尻に設置され法面保護部材の法尻部分を支える支持部材と、支持部材の背面側の堤防内に設置されたドレーン構造部材とを備え、ドレーン構造部材は、金網からなる底面部分と底面部分の上に載せられた粗粒のドレーン材とを有し支持部材の背面に接触しており、支持部材はコンクリートからなり、ドレーン構造部材の内部に存する水を裏法尻の外側へ排出する通水孔を有しており、ドレーン構造部材の底面部分は支持部材に連結されている。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川の堤防を保護する堤防保護構造であって、
堤防の裏法面に載せられる法面保護部材と、
裏法尻に設置され、前記法面保護部材の法尻部分を支える支持部材と、
前記支持部材の背面側の堤防内に設置されたドレーン構造部材と
を備え、
前記ドレーン構造部材は、金網からなる底面部分と前記底面部分の上に載せられた粗粒のドレーン材とを有し、前記支持部材の背面に接触しており、
前記支持部材はコンクリートからなり、前記ドレーン構造部材の内部に存する水を裏法尻の外側へ排出する通水孔を有しており、
前記ドレーン構造部材の底面部分は前記支持部材に連結されている、堤防保護構造。
【請求項2】
前記法面保護部材はコンクリートからなり、裏法肩から裏法尻まで載せられている、請求項1に記載の堤防保護構造。
【請求項3】
河川の堤防の裏法尻を掘削する工程と、
掘削された裏法尻にコンクリートからなる支持部材を設置する工程と、
前記支持部材から河川側の掘削された部分に透水性の第1のシートを載せる工程と、
前記第1のシートの一部の上に金網を載せて、前記金網を支持部材に連結する工程と、
前記金網の上に粗粒のドレーン材を載せてドレーン構造部材を形成する工程と、
前記ドレーン材の上に前記第1のシートの別の部分を載せる工程と、
前記ドレーン構造部材の上に土砂を載せて前記ドレーン構造部材を埋める工程と、
裏法面に透水性の第2のシートを載せる工程と、
前記第2のシートの上にコンクリートからなる法面保護部材を載せ、前記法面保護部材の法尻部分を前記支持部材に当接させる工程と
を含む、堤防保護構造の形成方法。
【請求項4】
河川の堤防の裏法尻を掘削する工程と、
掘削された裏法尻にコンクリートからなる支持部材を設置する工程と、
前記支持部材から河川側の掘削された部分に透水性の第1のシートを載せる工程と、
前記第1のシートの上に金網を載せて、前記金網を支持部材に連結する工程と、
前記金網の上に粗粒のドレーン材を載せてドレーン構造部材を形成する工程と、
前記ドレーン材の上に透水性の別のシートを載せる工程と、
前記ドレーン構造部材の上に土砂を載せて前記ドレーン構造部材を埋める工程と、
裏法面に透水性の第2のシートを載せる工程と、
前記第2のシートの上にコンクリートからなる法面保護部材を載せ、前記法面保護部材の法尻部分を前記支持部材に当接させる工程と
を含む、堤防保護構造の形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堤防保護構造およびその形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
気候変動により記録的な豪雨が近年増加をしており、それによる災害も増えている。中でも河川が豪雨のために増水して河川の水位が上がり、堤防の越水が起こって堤防が決壊し、大規模かつ広範囲の浸水被害が毎年のように生じている。越水が起こらないように水位が上がらない対策を取るのが重要であるが、コスト等の面から対策に時間がかかってしまうというのが現状である。
【0003】
そのため、越水した場合に決壊しないように粘り強く耐える河川堤防にする必要が出てきた。例えば、従来は河川側の法面には、少なくとも増水した際の想定水面(計画高水位)まで耐浸食・耐浸水の対策が施されて、増水に対する堤防の決壊を防止してきた。しかしながら、反対側の斜面である裏法には、越水が起こらなければこのような対策は不要であり、またこの対策にはコストがかかるので、耐浸食・耐浸水の対策がなされていなかった。そのため従来の構造であると、堤防の越水が生じた際には裏法が浸食されて短時間のうちに堤防の決壊へと進んで行くことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、河川の越水による堤防の決壊を防ぐための裏法側の対策についてはこれまで実施がされてこなかった。近年の災害状況に鑑みて裏法側の耐浸食・耐浸水の対策を検討し始めたところ、これまでにはなかったさまざまな問題があることがわかり始めてきた。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、裏法側の耐浸食・耐浸水の対策を低コストで行うことができる堤防保護構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の堤防保護構造は、河川の堤防を保護する堤防保護構造であって、堤防の裏法面に載せられる法面保護部材と、裏法尻に設置され、前記法面保護部材の法尻部分を支える支持部材と、前記支持部材の背面側の堤防内に設置されたドレーン構造部材とを備え、前記ドレーン構造部材は、金網からなる底面部分と前記底面部分の上に載せられた粗粒のドレーン材とを有し、前記支持部材の背面に接触しており、前記支持部材はコンクリートからなり、前記ドレーン構造部材の内部に存する水を裏法尻の外側へ排出する通水孔を有しており、前記ドレーン構造部材の底面部分は前記支持部材に連結されているものである。支持部材は透水性を有するコンクリートからなるポーラスブロックからなるものであってもよい。
【0008】
前記法面保護部材はコンクリートからなり、裏法肩から裏法尻まで載せられていることが好ましい。
【0009】
本発明の堤防保護構造の形成方法は、河川の堤防の裏法尻を掘削する工程と、掘削された裏法尻にコンクリートからなる支持部材を設置する工程と、前記支持部材から河川側の掘削された部分に透水性の第1のシートを載せる工程と、前記第1のシートの一部の上に金網を載せて、前記金網を支持部材に連結する工程と、前記金網の上に粗粒のドレーン材を載せてドレーン構造部材を形成する工程と、前記ドレーン材の上に前記第1のシートの別の部分を載せる工程と、前記ドレーン構造部材の上に土砂を載せて前記ドレーン構造部材を埋める工程と、裏法面に透水性の第2のシートを載せる工程と、前記第2のシートの上にコンクリートからなる法面保護部材を載せ、前記法面保護部材の法尻部分を前記支持部材に当接させる工程とを含んでいる。
【0010】
本発明の別の堤防保護構造の形成方法は、河川の堤防の裏法尻を掘削する工程と、掘削された裏法尻にコンクリートからなる支持部材を設置する工程と、前記支持部材から河川側の掘削された部分に透水性の第1のシートを載せる工程と、前記第1のシートの上に金網を載せて、前記金網を支持部材に連結する工程と、前記金網の上に粗粒のドレーン材を載せてドレーン構造部材を形成する工程と、前記ドレーン材の上に透水性の第2のシートを載せる工程と、前記ドレーン構造部材の上に土砂を載せて前記ドレーン構造部材を埋める工程と、裏法面に透水性の第3のシートを載せる工程と、前記第3のシートの上にコンクリートからなる法面保護部材を載せ、前記法面保護部材の法尻部分を前記支持部材に当接させる工程とを含んでいる。
【発明の効果】
【0011】
支持部材はドレーン構造部材と連結されているので、法面保護部材から支持部材に、裏法面に沿って下方に働く力をドレーン構造部材が共に受け止めることができる。そのため、支持部材のみで法面保護部材を支える場合よりも外形、重量ともに小さくすることができるとともに安定した堤防保護構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】堤防の裏法尻部分を掘削した模式的な断面図である。
【
図4】第1の透水性シートを設置した模式的な断面図である。
【
図6】底面金網と支持部材との連結構造を示す模式的な断面図である。
【
図7】粗粒のドレーン材を充填した模式的な断面図である。
【
図8】第1の透水性シートをドレーン構造部材の上に設置した模式的な断面図である。
【
図10】第2の透水性シートを設置した模式的な断面図である。
【
図11】法面保護部材を設置した模式的な断面図である。
【
図12】別の実施形態の底面金網と支持部材との連結構造を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
堤防の越水によって裏法に沿って川の水が流れると、裏法に水が浸透し裏法が洗掘されて堤防が決壊してしまうおそれがある。そのために、裏法面の全面をコンクリート等で覆って越水による堤防内への水の浸透および洗掘を防止する必要が出てくる。
【0014】
このような裏法面の被覆は、裏法面に沿った下方への力を裏法尻にかけることになり、川が越水してきたときには越水による力も加わってくる。この力を受け止める支持部材を裏法尻に設置しておかないと、裏法面の被覆が下方へ移動したり、被覆が破損してしまったりするおそれがある。このような事態を防止するために本願発明者らは様々な検討を行い、その結果本願発明に想到するに至った。
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
【0016】
(実施形態1)
図1に堤防100と河川200の模式的な断面を示す。堤防100の河川200側の法面が表法(おもてのり)面110であり、河川200とは反対側の法面が裏法面130であり、堤防100の頂上部分が天端120である。裏法の下側の終端が裏法尻140であり、裏法尻140から平坦な平場150が堤防100より離れる方向へ伸びている。
【0017】
実施形態1の堤防保護構造を形成する工程は、まず
図2に示すように、裏法の下部から裏法尻140、平場150の一部まで掘削を行って、裏法尻掘削部160を形成することから始まる。裏法尻掘削部160は、平場150の裏法尻140に近い部分を略垂直に掘削して形成された略鉛直の前壁部161と、前壁部161から河川200の方へ略水平に伸びる底部162と、裏法の下部を裏法よりも大きな角度の斜面として底部162まで続く斜面部163からなっている。
【0018】
次に
図3に示すように、裏法尻掘削部160に支持部材10を設置する。支持部材10はコンクリートからなる部材であって、前壁部161に前面を当接させて設置される。なお、前面とは河川200とは反対側の面のことである。
【0019】
それから
図4に示すように、裏法尻掘削部160の底部162と斜面部163との上に第1の透水性シート21を載せる。第1の透水性シート21は、水は通すが土砂は通さない素材からなっており、その素材は例えば不織布やヤシ繊維などである。
【0020】
次に
図5に示すように、底部162上の第1の透水性シート21の上に底面金網(金網からなる底面部分)31を載せる。底面金網31を構成する金網は溶接金網や菱形金網等を用いることができるが、強度と防錆性能を兼ね備えた亜鉛アルミ合金めっき処理を施した溶接金網を用いることが好ましい。
【0021】
一部を拡大した
図6に示すように、底面金網31の前端(河川200とは反対側の端)は第1固定部材15によって支持部材10と連結されて固定されている。これにより底面金網31と支持部材10とが一体化する。第1固定部材15は支持部材10の下部に設置されており、例えば支持部材10にボルト等で固定された金属部材からなることが好ましい。連結方法は限定されず、例えばボルト等の締結部材で固定をする方法、底面金網31の前端部分を鈎状に曲げて第1固定部材15に引っかけることで固定をする方法等様々な方法を採用することができる。
【0022】
さらに、底面金網31と支持部材10とを、支持部材10の中央寄りの上部に設置された第2固定部材16と連結部材32とを用いて連結して固定している。連結部材32は亜鉛アルミ合金めっきを施した鉄線からなっており、両端が鈎状に曲げられていて、その両端をそれぞれ第2固定部材16および底面金網31に引っかけて連結を行っている。第2固定部材16は第1固定部材15と同様の構成を有していることが好ましいが特に限定されない。
【0023】
支持部材10には後面から前面へ貫通している通水孔12が設けられている。この通水孔12は後述のドレーン構造部材の内部に貯まる水を裏法尻部分から堤防外部に排出するためのものである。支持部材10の前面側には通水孔12を通って排出される水を受け止めて流すコンクリート製U字溝を設置することが好ましい。
【0024】
なお、底面金網31の後端には、底面金網31から略鉛直に上方へ立ち上がった背面金網33が設けられており、背面金網33と底面金網31とは連結部材32によって連結されて固定されている。
【0025】
次に
図7に示すように、底面金網31と背面金網33と支持部材10とによって囲まれた空間に粗粒のドレーン材42を充填する。粗粒のドレーン材42は底面金網31の上に載せられ支持部材10の背面に接触している。これにより底面金網31、背面金網33及び粗粒のドレーン材42とからなるドレーン構造部材40が出来上がる。
【0026】
ここで粗粒のドレーン材42とは、土砂よりも粒径が大きく透水性がよいものであり、例えば礫、石、岩石の破砕物(砕石)、コンクリートの破砕物などを挙げることができる。
【0027】
次に
図8に示すように、斜面部163の上に載せていた第1の透水性シート21を、ドレーン構造部材40の上に載せる。第1の透水性シート21は背面金網33の背面側(河川側)も覆うようにして、背面金網33の上端で折り曲げられてドレーン構造部材40の上に設置されている。
【0028】
それから
図9に示すように、第1の透水性シート21を載せたドレーン構造部材40の上に土砂50を載せて、ドレーン構造部材40を埋めて裏法尻まで裏法を形成する。
【0029】
次に
図10に示すように、ドレーン構造部材40の上に土砂50を載せた部分を含めて、裏法面130の上に第2の透水性シート25を、支持部材10の位置まで載せる。第2の透水性シート25は第1の透水性シート21と同じ素材であってもよいし、異なる素材を用いても構わない。
【0030】
次に
図11に示すように、第2の透水性シート25の上にコンクリートからなる法面保護部材60を載せて、法面保護部材60の法尻部62を支持部材10の受け部14に当てて、法面保護部材60を支持部材10が支持するように設置する。支持部材10の受け部14は、法面保護部材60の法尻部62に合わせて裏法面に対して略垂直となる面として形成されている。法面保護部材60は板状のプレキャストコンクリートブロックからなっていて、第2の透水性シート25の上に複数のコンクリートブロックを並べることによって、裏法面全体を覆って保護する。なお、このときに法面保護部材60の法尻部62と支持部材10の受け部14とを固定部材、例えばシャックル、ワイヤー、チェーンなどを用いて固定することが好ましい。
【0031】
以上のようにして、本実施形態の堤防保護構造が形成される。本実施形態の堤防保護構造はドレーン構造部材40が堤防内に設置され、それに支持部材10の背面が接触しているので堤防内部への浸透水が通水孔12を通って速やかに裏法尻の外側に排出されて、堤防100の破壊を防止する。ドレーン構造部材40の底面金網31が支持部材10に連結されて固定されているので、法面保護部材60が支持部材10を裏法面に沿った下方に押す力に対して、支持部材10とドレーン構造部材40、さらにはドレーン構造部材40の上に載っている土砂50及びその上の法面保護部材60の重量により、支持部材10が傾いたり移動したりしないように補強する構造となっている。従って、支持部材10単体で法面保護部材60を支える場合に比べて支持部材10を小型・軽量にすることができて、コストを低減することができる。また支持部材10の外力に対向する安定性を高くすることができる。特に越流が生じた場合、越流によって支持部材10に働く剪断力に対しても、ドレーン構造部材40と連結により、十分に対向することができる。また、支持部材10を法尻に設置することで越流水による裏法尻の洗掘を防ぐことができる。
【0032】
(実施形態2)
実施形態2はドレーン構造部材の構成・構造が実施形態1と異なっているが、それ以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1とは異なっているところを以下に説明する。
【0033】
実施形態2に係る底面金網31と支持部材10との連結構造を
図12に示す。本実施形態では底面金網31が支持部材10の上側の第2固定部材16に連結されて固定されている。この構造により、ドレーン構造部材の上面の全てあるいは一部を裏法に沿った傾斜にすることができるので、ドレーン構造部材の上に土砂を載せる工程は省略され、粗粒のドレーン材42の上に第1の透水性シート21が載せられて、その上に法面保護部材60が載せられる。
【0034】
本実施形態では実施形態1と同様の効果を奏する。
【0035】
(実施形態3)
実施形態3は透水性シートに関する部分が実施形態1と異なっているが、それ以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1とは異なっているところを以下に説明する。
【0036】
実施形態3では、ドレーン構造部材を形成した後、第1の透水性シートとは別の透水性シートをドレーン構造部材の上に載せ、背面金網の背面側(河川側)も覆うようにしている。別の透水性シートは第1の透水性シートと同じ素材からなるものであってもよいし、別の素材からなるものであってもよい。本実施形態では実施形態1と同様の効果を奏する。
【0037】
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
【0038】
支持部材を、透水性を有するコンクリートにより構成してもよい(例えばポーラスコンクリートブロック)。
【0039】
背面金網は設けなくても構わない。例えばドレーン構造部材の背面側は、掘削された堤防本体に透水性シートを載せただけであってもよい。
【0040】
法面保護部材は裏法面に固定してもよい。
【0041】
法面保護部材と同様に天端もコンクリートブロックからなる保護部材で被覆してもよい。
【0042】
支持部材と底面金網の前端部分との連結が行われていれば、連結部材による支持部材と底面金網の連結は省略することができる場合がある。
【符号の説明】
【0043】
10 支持部材
12 通水孔
15 第1固定部材
16 第2固定部材
21 第1の透水性シート
25 第2の透水性シート
31 底面金網(金網からなる底面部分)
40 ドレーン構造部材
42 粗粒のドレーン材
50 土砂
60 法面保護部材
100 堤防
130 裏法面
140 裏法尻
200 河川