(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089756
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】顧客開発推進システム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/523 20060101AFI20240627BHJP
H04M 3/51 20060101ALI20240627BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20240627BHJP
【FI】
H04M3/523
H04M3/51
G06Q30/015
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205145
(22)【出願日】2022-12-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】523171227
【氏名又は名称】株式会社CT
(74)【代理人】
【識別番号】100100402
【弁理士】
【氏名又は名称】名越 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】田坂 学
【テーマコード(参考)】
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K201BA12
5K201CB02
5K201CB05
5K201CB07
5K201EC06
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】電話を用いて効率的に顧客を開拓できる顧客開発推進システムを提供する。
【解決手段】顧客のユーザ端末5に自動架電をするとともに各種情報を提供するサーバ装置1を備えた顧客開発推進システムWであって、サーバ装置1は、ユーザID毎に、該ユーザIDにより特定される顧客の顧客名と、該顧客のユーザ端末の宛先とを対応付けた顧客情報を記憶している顧客情報データベース21、22と、顧客情報データベース21、22が記憶している顧客情報の宛先のユーザ端末5に営業案内情報を送信する配信処理部12、13と、営業案内情報が送信されたユーザ端末5が営業案内情報に対する応答処理をしたことを検知する顧客レスポンス取得部14と、顧客レスポンス取得部14が応答処理をしたと検知したユーザ端末5に対して、対応する顧客情報を用いて自動架電する架電処理部16とを有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客のユーザ端末に自動架電をするとともに各種情報を提供するサーバ装置を備えた顧客開発推進システムであって、
前記サーバ装置は、
ユーザID毎に、該ユーザIDにより特定される顧客の顧客名と、該顧客のユーザ端末の宛先とを対応付けた顧客情報を記憶している顧客情報データベースと、
前記顧客情報データベースが記憶している顧客情報の宛先のユーザ端末に営業案内情報を送信する配信処理部と、
前記営業案内情報が送信された前記ユーザ端末が該営業案内情報に対する応答処理をしたことを検知する顧客レスポンス取得部と、
前記顧客レスポンス取得部が前記応答処理をしたと検知したユーザ端末に対して、対応する顧客情報を用いて自動架電する架電処理部とを有していることを特徴とする顧客開発推進システム。
【請求項2】
前記顧客情報データベースの宛先には、対応する顧客の電話番号が含まれており、
前記営業案内情報は、対応する顧客を特定できるリンク情報が含まれたショートメッセージであり、
前記配信処理部は、前記電話番号を用いて、前記ユーザ端末にSMSで前記ショートメッセージを送信し、
前記顧客レスポンス取得部は、前記ショートメッセージのリンク情報がクリックされたことを検知できるようになっており、該リンク情報がクリックされたことで前記応答処理がされたと検知していることを特徴とする請求項1に記載の顧客開発推進システム。
【請求項3】
前記顧客情報データベースの宛先には、電話番号及び電子メールアドレスが含まれており、
前記営業案内情報は、対応する顧客を特定できるリンク情報が含まれた電子メールであり、
前記配信処理部は、前記電子メールアドレスを用いて、前記ユーザ端末に前記電子メールを送信し、
前記顧客レスポンス取得部は、前記電子メールのリンク情報がクリックされたか否かを検知できるようになっており、該リンク情報がクリックされたことで前記応答処理がされたと検知していることを特徴とする請求項1に記載の顧客開発推進システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、顧客に対して電話による営業活動を行う営業オペレータのオペレータ端末に接続可能になっており、
前記架電処理部は、自動架電したユーザ端末の顧客が架電を受けて受電した場合に、前記オペレータ端末に自動架電を行い、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末の架電を繋げるようになっていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の顧客開発推進システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
前記営業オペレータが顧客と通話可能な状態であるか否かを管理し、前記サーバ装置からの問い合わせ要求に応じて、該サーバ装置に対して、顧客と通話可能な空いている営業オペレータが存在するか否かを示すオペレータ空き状況情報を提供する外部システムに接続されており、
前記顧客レスポンス取得部が前記応答処理がされたことを検知した場合、前記架電処理部が自動架電する前処理として、前記外部システムに前記問い合わせ要求をして前記オペレータ空き状況情報を取得し、該オペレータ空き状況情報が空いている営業オペレータが存在することを示す情報の場合、前記架電処理部に空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果を通知するオペレータ空き状況判定部を有し、
前記架電処理部は、前記オペレータ空き状況判定部から前記空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果が通知された場合に、その後、前記ユーザ端末に自動架電し、該自動架電したユーザ端末の顧客が架電を受けて受電した場合に、前記空いていると判定された営業オペレータのオペレータ端末に自動架電を行い、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末の架電を繋げるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の顧客開発推進システム。
【請求項6】
前記配信処理部は、所定時間経過しても、前記顧客レスポンス取得部が前記応答処理を検知していない場合、前記ユーザ端末に対して、別の内容の営業案内情報を送信するようになっていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の顧客開発推進システム。
【請求項7】
前記配信処理部は、前記架電処理部が自動架電したユーザ端末の顧客が架電を受けなかった場合、所定時間経過後、前記送信した営業案内情報を再送信するようになっていることを特徴とする請求項1~3いのいずれかに記載の顧客開発推進システム。
【請求項8】
前記外部システムは、前記サーバ装置に対して、前記空いている営業オペレータが存在しないことを示すオペレータ空き状況情報を送信した場合、その後、該営業オペレータが空き次第、該サーバ装置に、前記空いている営業オペレータが存在していることを示すオペレータ空き状況情報を送信するようになっていることを特徴とする請求項5に記載の顧客開発推進システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客開発推進システムに関し、例えば、電話と、ショートメッセージ或いは電子メールを併用して効率的に顧客を開拓する顧客開発推進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の顧客への営業活動では、電話オペレータがパソコン等の情報処理装置に登録されている顧客情報を検索・抽出し、その抽出した顧客情報を用いて、顧客のスマートフォン等のユーザ端末に架電をしたり、或いは、営業担当者がユーザ端末にSMS(ショートメッセージサービス)やメールを送信して、顧客に対する営業活動をしている。
【0003】
また、従来の顧客への営業活動では、SMS(ショートメッセージサービス)を利用して、顧客が保持するスマートフォンやパソコン等のユーザ端末に対して、サーバ装置が、予め記憶している顧客情報の宛先(電話番号)に、自動的に営業案内が記載されたショートメッセージを送信することも行われている。
なお、特許文献1には、SMSによって送信又は受信されるメッセージの配信を制御する、サーバ装置(SMSメッセージ配信サーバ装置)の構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電話オペレータによる営業活動や、ショートメッセージや電子メールによる営業活動では、顧客が営業対象の製品やサービスに興味を持っているかについての判定をせずに、電話をかける(或いは、ショートメッセージや電子メールを送る)ことが一般的であるため、商談成立の確立が低いものになっていた。
なお、営業活動に用いられる顧客情報は、アンケート調査の回答で得られたものが用いられることもあるが、そのなかには、過去に収集された(例えば、1~2か月前のアンケート調査の回答で得られた)顧客情報等も含まれていることが多い。そのため、現時点(架電する時点やSMSやメール送信する時点)において、営業対象の製品やサービスに興味を失っている顧客を選択してしまうケースもある。すなわち、顧客情報には、営業対象の製品やサービスに対するニーズを有していない顧客に関する情報も含まれるため、従来の顧客への営業活動では効率的な営業活動ができなかった。
【0006】
また、電話オペレータによる営業活動は、顧客が受電できる状態にあるか否かが不明の中で架電をし続けなければならないため、架電の無駄な工数が発生するという課題を有している。また、電話オペレータによる営業活動は、電話オペレータ自身が「顧客の絞り込み」及び「顧客への営業活動」を行っているため、営業活動が属人的にならざるを得ず、効率的な営業の実現の妨げとなっている。
【0007】
なお、SMSのショートメッセージ送信や電子メールの送信による営業活動は、顧客と直接・電話で話すものではないため、電話オペレータによる営業活動と比べて、営業効果が低いと考えられている。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電話を用いて効率的に顧客を開拓できる顧客開発推進システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた本発明は、顧客のユーザ端末に自動架電をするとともに各種情報を提供するサーバ装置を備えた顧客開発推進システムであって、前記サーバ装置は、ユーザID毎に、該ユーザIDにより特定される顧客の顧客名と、該顧客のユーザ端末の宛先とを対応付けた顧客情報を記憶している顧客情報データベースと、前記顧客情報データベースが記憶している顧客情報の宛先のユーザ端末に営業案内情報を送信する配信処理部と、前記営業案内情報が送信された前記ユーザ端末が該営業案内情報に対する応答処理をしたことを検知する顧客レスポンス取得部と、前記顧客レスポンス取得部が前記応答処理をしたと検知したユーザ端末に対して、対応する顧客情報を用いて自動架電する架電処理部とを有していることを特徴とする。
【0010】
このように本発明では、サーバ装置が顧客のユーザ端末に営業案内情報を送信し、その営業案内に対する応答処理がされたか否かを判定し、営業案内に応答処理をしたユーザ端末に対して自動架電をしている。
この構成によれば、サーバ装置は、送信した営業案内情報に対して応答処理をした顧客、すなわち、現時点において、送信した営業案内に対して何らかの興味を有していると推定される顧客を選んで(ニーズのある顧客を選んで)、その顧客のユーザ端末に自動架電を行うことができるため、効率的な営業活動を行うことができる。
また、上記構成によれば、サーバ装置は、送信した営業案内情報に対して応答処理をした顧客、すなわち、少なくとも、ユーザ端末を操作できる状態にある顧客に絞り込んだ上で、自動架電を行うことができるため、架電の無駄な工数を減少することが期待できる。
【0011】
また、前記顧客情報データベースの宛先には、対応する顧客の電話番号が含まれており、前記営業案内情報は、対応する顧客を特定できるリンク情報が含まれたショートメッセージであり、前記配信処理部は、前記電話番号を用いて、前記ユーザ端末にSMSで前記ショートメッセージを送信し、前記顧客レスポンス取得部は、前記ショートメッセージのリンク情報がクリックされたことを検知できるようになっており、該リンク情報がクリックされたことで前記応答処理がされたと検知していることが望ましい。
【0012】
このように、本発明によれば、顧客にユーザ端末に電話をかける前に、SMSでショートメッセージを送り、ユーザのニーズを確認して、ニーズのある顧客を絞り込んだ上での電話による営業活動が行えるようになる。
なお、SMSのショートメッセージで営業案内情報を送信する方法によれば、変更されることが少ない、顧客の電話番号が判れば、営業案内情報を送信できる。また、SMSは、電子メールと比べて到達率が高いため、より確実に、顧客に営業案内を届けることができ、顧客のニーズ(営業案内情報に対して興味を有しているか否か)を確認することができる。
【0013】
また、前記顧客情報データベースの宛先には、電話番号及び電子メールアドレスが含まれており、前記営業案内情報は、対応する顧客を特定できるリンク情報が含まれた電子メールであり、前記配信処理部は、前記電子メールアドレスを用いて、前記ユーザ端末に前記電子メールを送信し、前記顧客レスポンス取得部は、前記電子メールのリンク情報がクリックされたか否かを検知できるようになっており、該リンク情報がクリックされたことで前記応答処理がされたと検知していることが望ましい。
このように、電子メールにより営業案内情報を送信する方法についても、上記のSMSのショートメッセージと同様、営業のための電話をかける前に、ユーザのニーズを確認することができ、ニーズのある顧客を絞り込んだ上での電話による営業活動を行える。
なお、電子メールにより営業案内情報を送信する方法は、ユーザ端末に対して、より詳細な内容が記載された営業案内情報を送ることができる。
【0014】
また、前記サーバ装置は、顧客に対して電話による営業活動を行う営業オペレータのオペレータ端末に接続可能になっており、前記架電処理部は、自動架電したユーザ端末の顧客が架電を受けて受電した場合に、前記オペレータ端末に自動架電を行い、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末の架電を繋げるようになっていることが望ましい。
【0015】
上記の構成によれば、営業オペレータのオペレータ端末は、電話に出た顧客のユーザ端末に対して自動的に架電が繋がるようになっている。したがって、営業オペレータは、従来の業務にある「顧客が受電できる状態にあるか否かが不明の中で架電をし続けなければならないという作業」から開放される。すなわち、本発明によれば、営業オペレータの業務負担を劇的に改善することができる。
【0016】
また、前記サーバ装置は、前記営業オペレータが顧客と通話可能な状態であるか否かを管理し、前記サーバ装置からの問い合わせ要求に応じて、該サーバ装置に対して、顧客と通話可能な空いている営業オペレータが存在するか否かを示すオペレータ空き状況情報を提供する外部システムに接続されており、前記顧客レスポンス取得部が前記応答処理がされたことを検知した場合、前記架電処理部が自動架電する前処理として、前記外部システムに前記問い合わせ要求をして前記オペレータ空き状況情報を取得し、該オペレータ空き状況情報が空いている営業オペレータが存在することを示す情報の場合、前記架電処理部に空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果を通知するオペレータ空き状況判定部を有し、前記架電処理部は、前記オペレータ空き状況判定部から前記空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果が通知された場合に、その後、前記ユーザ端末に自動架電し、該自動架電したユーザ端末の顧客が架電を受けて受電した場合に、前記空いていると判定された営業オペレータのオペレータ端末に自動架電を行い、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末の架電を繋げるようになっていることが望ましい。
【0017】
上記の構成によれば、顧客と通話が可能な状態である営業オペレータの営業端末と、電話に出た顧客のユーザ端末の架電を繋げることができるため、営業オペレータの作業効率を改善することができる。
【0018】
また、前記配信処理部は、所定時間経過しても、前記顧客レスポンス取得部が前記応答処理を検知していない場合、前記ユーザ端末に対して、別の内容の営業案内情報を送信するようになっていることが望ましい。
この構成によれば、例えば、営業案内情報の内容に興味を持たなかつたと推定される顧客に対して、別の観点で作成した営業案内情報や、別の製品やサービスに関する営業案内情報を送信して、顧客の興味を再確認することができる。
【0019】
また、前記配信処理部は、前記架電処理部が自動架電したユーザ端末の顧客が架電を受けなかった場合、所定時間経過後、前記送信した営業案内情報を再送信するようになっていることが望ましい。
この構成によれば、例えば、顧客が電車に乗車している等の理由により、電話を受けることができなかったようなケースにおいても、再度、営業案内を送信することで、顧客が営業案内情報に興味を有しているかどうかを確認することできる。
【0020】
また、前記外部システムは、前記サーバ装置に対して、前記空いている営業オペレータが存在しないことを示すオペレータ空き状況情報を送信した場合、その後、該営業オペレータが空き次第、該サーバ装置に、前記空いている営業オペレータが存在していることを示すオペレータ空き状況情報を送信するようになっていることが望ましい。
この構成によれば、オペレータが空いていないようなケースが生じた場合でも、オペレータが空き次第、すぐに、営業案内情報に対して興味を有していると推定される顧客のユーザ端末に架電を行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電話を用いて効率的に顧客を開拓できる顧客開発推進システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施形態の顧客開発推進システムの全体構成を示した模式図である。
【
図2】本発明の実施形態の顧客開発推進システムの第1顧客情報データベースのデータ構造を示した模式図である。
【
図3】本発明の実施形態の顧客開発推進システムの第2顧客情報データベースのデータ構造を示した模式図である。
【
図4】本発明の実施形態の顧客開発推進システムが行う顧客開発推進処理の流れを説明するための模式図である。
【
図5】本発明の実施形態の顧客開発推進システムが顧客のユーザ端末にSMSで送るショートメッセージの営業案内情報の表示画像を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の顧客開発推進システムについて図面を用いて説明する。
【0024】
《システムの構成》
先ず、本発明の実施形態の顧客開発推進システムの構成について
図1を用いて説明する。
ここで、
図1は、本実施形態の顧客開発推進システムの全体構成を示した模式図である。
【0025】
図示するように、本実施形態の顧客開発推進システムWは、顧客のユーザ端末5に対して自動架電をするとともに各種情報を提供するサーバ装置1と、顧客情報(顧客名、電話番号、電子メールアドレス等)を登録するためのデータベース・サーバ装置3とを備えている。また、サーバ装置1は、データベース・サーバ装置3と通信可能に構成されており、データベース・サーバ装置3にアクセスして、データベース・サーバ装置3が記憶している顧客情報を取得できるようになっている。
【0026】
また、サーバ装置1は、インターネット等のネットワークNWを介して、顧客のユーザ端末5や、営業オペレータのオペレータ端末7と通信可能に構成されている。そして、サーバ装置1は、ユーザ端末5及びオペレータ端末7にそれぞれ自動架電し、ユーザ端末5とオペレータ端末7との架電を繋げる機能を有している。
また。サーバ装置1は、ユーザ端末5に対して、SMS(ショートメッセージサービス)や電子メールで営業案内情報を送信する。
【0027】
また、サーバ装置1は、ネットワークNWを介して、営業オペレータが顧客と通話可能な状態であるか否かを管理する営業オペレータ管理システム(外部システム)9に接続可能に構成されている。
外部システム9は、サーバ装置1からの問い合わせ要求に応じて、サーバ装置1に対して、顧客と通話可能な空いている営業オペレータが存在するか否かを示すオペレータ空き状況情報を提供するようになっている。
【0028】
そして、サーバ装置1は、データベース・サーバ装置3から取得した顧客情報を用いて、顧客のユーザ端末5に対して、営業案内情報(ショートメッセージ或いは電子メール)を送信する。また、サーバ装置1は、営業案内情報が送信されたユーザ端末5が営業案内情報に対する応答処理をしたことを検知できるようになっており、応答処理をしたことが検知されたユーザ端末5に対して、対応する顧客情報を用いて自動架電するようになっている。
【0029】
また、サーバ装置1は、上記の応答処理がされたことを検知した場合、ユーザ端末5に自動架電をする前処理として、外部システム9に問い合わせ要求をしてオペレータ空き状況情報を取得する。また、サーバ装置1は、取得したオペレータ空き状況情報が顧客と通話が可能な空いているオペレータが存在するものである場合、応答処理をしたと検知したユーザ端末5に対して自動架電をする。
また、サーバ装置1は、自動架電をしたユーザ端末5の顧客が架電を受けて受電した場合(電話に出た場合)、その後、空いている営業オペレータのオペレータ端末7に自動架電を行い、ユーザ端末5とオペレータ端末7の架電を繋げる。
【0030】
なお、ユーザ端末5は、スマートフォン等の電話機能を備えた情報処理端末により構成されている。
また、オペレータ端末5は、電話による営業活動に用いられる電話機能を備えた情報処理端末が用いられる。
また、上記の営業オペレータ管理システム(外部システム)9は、周知技術のものを用いるため、詳細な説明を省略する。
【0031】
このように、本実施形態の顧客開発推進システムWによれば、送信した営業案内情報に対して応答処理をした顧客、すなわち、現時点において、送信した営業案内情報に対して何らかの興味を有していると推定される顧客を選んで(ニーズを有する顧客を選んで)、その顧客のユーザ端末5に自動架電を行うことができるため、効率的に顧客開発を行うことができる。
【0032】
また、本実施形態によれば、営業オペレータのオペレータ端末7は、電話に出た顧客のユーザ端末5に対して自動的に架電が繋がるようになっている。したがって、営業オペレータは、従来の業務にある「顧客が受電できる状態にあるか否かが不明の中で架電をし続けなければならないという作業」から開放され、営業オペレータの作業効率を改善することができる。
【0033】
《サーバ装置1》
次に、本実施形態の顧客開発推進システムWを構成するサーバ装置1の機能構成について説明する。
サーバ装置1は、顧客情報取り込み部11と、SMS配信処理部と、メール配信処理部13と、顧客レスポンス取得部14と、営業オペレータ空き状況判定部15と、架電処理部16とを有している。
【0034】
顧客情報取り込み部11は、ネットワークNWを介して、顧客情報の入力を受け付け、データベース・サーバ装置3に受け付けた顧客情報(顧客名、電話番号、電子メールアドレス等の顧客情報)を記憶させる。
【0035】
例えば、顧客情報取り込み部11は、ネットワークNWを介して、営業オペレータのオペレータ端末7(或いは、本システムの管理者の管理者端末(図示せず)から顧客情報の入力を受け付ける。
また、顧客情報取り込み部11は、顧客情報の入力を受け付けると、顧客情報の顧客を識別するユーザIDを割り当て、ユーザIDに顧客情報を対応付けて、顧客情報データベース(第1顧客情報データベース21、第2顧客情報データベース22)に記憶させる。
なお、後述するが、顧客情報取り込み部11は、顧客の電話番号については、第1顧客情報データベース21に記憶させ、顧客の電子メールアドレスについては、第2顧客情報データベース22に記憶させる。
【0036】
SMS配信処理部12は、データベース・サーバ装置3に記憶されている顧客情報の電話番号を用いて、顧客のユーザ端末5に対して、SMSでショートメッセージによる営業案内情報を送信する。
ショートメッセージの営業案内情報の文面には、事前に設定されたテキスト及び対応する顧客を特定できるように短縮化されたURL(リンク情報)が埋め込まれている。
【0037】
メール配信処理部13は、データベース・サーバ装置3に記憶されている顧客情報の電子メールアドレスを用いて、顧客のユーザ端末5に対して、電子メールによる営業案内情報を送信する。
電子メールで送信される営業案内情報の文面につても、上記のショートメッセージと同様、事前に設定されたテキスト及び対応する顧客を特定できるように短縮化されたURL(リンク情報)が埋め込まれている。
【0038】
顧客レスポンス取得部14は、SMS(或いは、電子メール)で送信された営業案内情報が送信されたユーザ端末5が営業案内情報に対する応答処理をしたことを検知する機能を有している。
具体的には、顧客レスポンス取得部14は、ユーザ端末5が、ショートメッセージ(或いは電子メール)の文面に含まれてる短縮URL(リンク情報)がクリックされたことを検知できるようになっている(すなわち、リンク情報がクリックされたことを検知することで応答処理がされたと検知知している)。
なお、顧客レスポンス取得部31は、例えば、ショートメッセージ(或いは電子メール)の文面に含まれてる短縮URLに紐付けられているサーバ(図示せず)を経由することで、ユーザ端末5が営業案内情報に対する応答処理(クリック処理)をしたことを検知する。
【0039】
営業オペレータ空き状況判定部15は、架電処理部16が顧客のユーザ端末5に架電をする前に、顧客と通話可能な営業オペレータが存在しているか否かを判定する。
具体的には、営業オペレータ空き状況判定部15は、顧客レスポンス取得部14が応答処理がされたこと(短縮URL(リンク情報)がクリックされたこと)を検知した場合、架電処理部16が自動架電をする前処理として、外部システム9に問い合わせ要求をしてオペレータ空き状況情報を取得する。
そして、営業オペレータ空き状況判定部15は、取得したオペレータ空き状況情報が空いている営業オペレータが存在することを示す情報の場合、架電処理部16に「空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果」を通知する。
【0040】
架電処理部16は、営業オペレータ空き状況判定部15から「空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果」が通知された場合に、データベース・サーバ装置3に記憶されている顧客情報の電話番号を用いて、顧客のユーザ端末5に対して、自動架電(架電処)を行う。
また、架電処理部16は、自動架電をしたユーザ端末5の顧客が架電を受けて受電した場合に、オペレータ端末7に自動架電を行い、ユーザ端末5とオペレータ端末7の架電を繋げるようになっている。
【0041】
なお、サーバ装置1のハードウェア構成については、特に限定されるものではない。例えば、サーバ装置1は、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、I/Oインターフェイス、通信インターフェイスを有するコンピュータ(1台或いは複数台のコンピュータ)を用いることができる。この場合、補助記憶装置に、各部(顧客情報取り込み部11、SMS配信処理部12、メール配信処理部13、顧客レスポンス取得部14、営業オペレータ空き状況判定部15、架電処理部16)の機能を実現するためのプログラム(コンピュータプログラム)が記憶されている。そして、各部(顧客情報取り込み部11、SMS配信処理部12、メール配信処理部13、顧客レスポンス取得部14、営業オペレータ空き状況判定部15、架電処理部16)の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0042】
《データベース・サーバ装置3》
次に、本実施形態の顧客開発推進システムWを構成するデータベース・サーバ装置3の機能構成について上述した
図1と、
図2、3を用いて説明する。
ここで、
図2は、本実施形態の顧客開発推進システムの第1顧客情報データベースのデータ構造を示した模式図である。
図3は、本実施形態の顧客開発推進システムの第2顧客情報データベースのデータ構造を示した模式図である。
【0043】
図1に示すように、データベース・サーバ装置3は、サーバ装置1との間でデータの授受を行う制御部10と、第1顧客情報データベース21と、第2顧客情報データベース22とを備えている。
【0044】
制御部20は、サーバ装置1から顧客情報の入力を受け付けて、顧客情報データベース(第1顧客情報データベース21と、第2顧客情報データベース22)に、受け付けた顧客情報を記憶させる。
また、制御部20は、サーバ装置1からの要求に応じて、サーバ装置1に、顧客情報データベース(第1顧客情報データベース21と、第2顧客情報データベース22)に記憶させている顧客情報を送信する。
【0045】
第1顧客情報データベース21は、顧客の電話番号を管理するためのデータベースである。
具体的には、
図2に示すように、第1顧客情報データベース21は、顧客IDを登録するためのフィールド21aと、顧客IDにより特定される顧客の顧客名を登録するためのフィールド21bと、当該顧客の電話番号を登録するためのフィールド21cと、レスポンスフラグを登録するためのフィールド21dと、登録年月日を登録するためのフィールド21eと、メモ情報を登録するためのフィールド21fとを備えたレコード(複数のレコード)により構成されている。
【0046】
なお、顧客IDは、英数字記号等で構成された一意の情報である。
また、フィールド21dのレスポンスフラグは、ユーザ端末5が、ショートメッセージ(或いは電子メール)の文面に含まれてる短縮URL(リンク情報)がクリックされる応答処理がなされたか否かを登録しておくものである。例えば、フィールド21dには、ショートメッセージ(或いは電子メール)の文面に含まれてる短縮URL(リンク情報)がクリックされる応答処理がなされた場合に「1」が登録され、それ以外は「0」が登録される。
また、フィールド21fに登録されるメモ情報は、顧客の関する特記情報等を自由に記載できるために設けられたものであり、何もなければ空白になってる。
【0047】
また、第2顧客情報データベース22は、顧客の電子メールアドレスを管理するためのデータベースである。
具体的には、
図3に示すように、第2顧客情報データベース22は、顧客IDを登録するためのフィールド22aと、顧客IDにより特定される顧客の顧客名を登録するためのフィールド22bと、当該顧客の電子メールアドレスを登録するためのフィールド22cと、登録年月日を登録するためのフィールド22dと、メモ情報を登録するためのフィールド22eとを備えたレコード(複数のレコード)により構成されている。
【0048】
なお、データベース・サーバ装置3のハードウェア構成については、特に限定されるものではない。例えば、データベースサーバ装置3は、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、I/Oインターフェイス、通信インターフェイスを有するコンピュータ(1台或いは複数台のコンピュータ)を用いることができる。この場合、補助記憶装置に、制御部の機能を実現するためのプログラム(コンピュータプログラム)が記憶されている。また、補助記憶装置には、第1顧客情報データベース21及び第2顧客情報データベース22が記憶されている。そして、制御部の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0049】
なお、本実施形態では、「顧客の電話番号」を管理するための第1顧客情報データベース21と、「顧客の電子メールアドレス」を管理するための第2顧客情報データベース22とを設けている。このように、「顧客の電話番号」と「顧客の電子メールアドレス」を物理的に分けられた別々のデータベースで管理することで、個人情報漏洩のリスク軽減を図っている。
【0050】
《顧客開発推進システムWが行う顧客開発処理》
次に、本実施形態の顧客開発推進システムWが行う顧客開発推進処理について、
図4、5を参照しながら説明する。
ここで、
図4は、本実施形態の顧客開発推進システムが行う顧客開発推進処理の流れを説明するための模式図である。
図5は、本実施形態の顧客開発推進システムが顧客のユーザ端末にSMSで送るショートメッセージの営業案内情報の表示画像を示した模式図である。
【0051】
本実施形態の顧客開発推進システムWは、先ず、営業オペレータ等から顧客情報の入力を受け付ける(S1)。
具体的には、顧客開発推進システムWを構成するサーバ装置1の顧客情報取り込み部11が、営業オペレータのオペレータ端末7(或いは、本システムの管理者の管理者端末(図示せず))に、ネットワークNWを介して、顧客情報入力画面を提供し、顧客情報入力画面上で顧客情報の入力を受け付ける。
【0052】
また、顧客情報取り込み部11は、顧客情報の入力を受け付けると、顧客情報の顧客毎に当該顧客を識別するユーザIDを割り当てる。また、顧客情報取り込み部11は、データベース・サーバ装置3にアクセスして、顧客情報データベース(第1顧客情報データベース21、第2顧客情報データベース22)に、ユーザIDに顧客情報を対応付けて記憶させる。
【0053】
S1の顧客情報入力処理が完了すると、所定のタイミングで、サーバ装置1のSMS配信処理部12は、第1顧客情報データベース21に登録されている顧客情報に含まれる電話番号を用いて、顧客のユーザ端末5に対して、SMSでショートメッセージによる営業案内情報を送信する(S2)。
【0054】
顧客のユーザ端末5は、ショートメッセージによる営業案内情報を受信すると、ユーザ端末5のディスプレイに、例えば、
図5に示す営業案内画像100が表される。
この営業案内画像100は、テキストによる営業案内が表示されている領域100aと、対応する顧客を特定できるように短縮化されたURL(リンク情報)が表示されている領域100bとを有している。
【0055】
この営業案内画像100では、案内している製品(或いはサービス)の内容に興味を持った場合に、短縮化されたURL(リンク情報)をクリックするように顧客を促す内容になっている。
なお、顧客開発推進システムWでは、ユーザ端末5に表示させた営業案内画像100の短縮化されたURL(リンク情報)をクリックされた場合に、それを検知し、そのユーザが商品(或いはサービス)に対するニーズを持っていると推定している。
【0056】
ここでは、顧客がユーザ端末5がディスプレイに表示させている営業案内画像100の短縮化されたURL(リンク情報)をクリックしたものとする(S3)。
この場合、サーバ装置1の顧客レスポンス取得部14が、ショートメッセージで送信された営業案内情報が送信されたユーザ端末5が、ショートメッセージに含まれてる短縮URL(リンク情報)がクリックされたことを検知する(応答処理がされたことを検知する)。
なお、顧客レスポンス取得部14は、ショートメッセージに含まれてる短縮URL(リンク情報)がクリックされたこと(応答処理をされたこと)を検知すると、営業オペレータ空き状況判定部15に、その旨を通知する。
また、顧客レスポンス取得部14は、応答処理がされたことを検知した場合、データベース・サーバ装置3の第1顧客情報データベース21の対応する顧客情報を登録しているレコードのフィールド21dに「1」を登録する(なお、応答処理がされたことを検知しなかった場合には、フィールド21dには「0」が登録されている)。
【0057】
営業オペレータ空き状況判定部15は、ショートメッセージに含まれてる短縮URL(リンク情報)がクリックされたことが検知されると、外部システム9に問い合わせ要求を送り、顧客と通話可能な営業オペレータが存在しているか否かを判定する(S4)。
具体的には、営業オペレータ空き状況判定部15は、外部システム9に問い合わせ要求を送信して、外部システム9から「顧客と通話可能な空いているオペレータが存在するか否かを示すオペレータ空き状況情報」を取得する。
【0058】
また、営業オペレータ空き状況判定部15は、取得したオペレータ空き状況情報が空いている営業オペレータが存在することを示す情報の場合、架電処理部16に「空いている営業オペレータが存在することを示す判定結果」を通知する。
一方、営業オペレータ空き状況判定部15は、取得したオペレータ空き状況情報が空いている営業オペレータが存在しないことを示す情報の場合、営業オペレータが空き状態になるまで待機する。
【0059】
ここでは、取得したオペレータ空き状況情報が空いている営業オペレータが存在することを示すケースについて説明する。このケースでは、架電処理部16は、対応する顧客の電話番号のユーザ端末5に対して自動架電を行う(S5)。
【0060】
そして、架電処理部16から自動架電されたユーザ端末5の顧客が架電を受けて受電すると(S6)、架電処理部16は、空いているオペレータ端末7に自動架電を行い、ユーザ端末5とオペレータ端末7の架電を繋げる(S7)。
【0061】
なお、上述した説明では、SMS配信処理部12によりショートメッセージの営業案内情報が送られるケースを示しているが、メール配信処理部13が電子メールで営業案内情報を送った場合についても、各部(顧客レスポンス取得部14、営業オペレータ空き状況判定部15、架電処理部16)は、同様の処理を行う。
【0062】
このように、本実施形態によれば、サーバ装置1が、送信した営業案内情報に対して応答処理をした顧客、すなわち、現時点において、送信した営業案内に対して何らかの興味を有していると推定される顧客を選んで(ニーズのある顧客を選んで)、その顧客のユーザ端末5に自動架電を行うことができるため、効率的な営業活動を行うことができる。
また、上記構成によれば、サーバ装置1は、送信した営業案内情報に対して応答処理をした顧客、すなわち、少なくとも、ユーザ端末を操作できる状態にある顧客に絞り込んだ上で、自動架電を行うことができるため、架電の無駄な工数を減少することが期待できる。
【0063】
また、上記の構成によれば、営業オペレータのオペレータ端末7は、電話に出た顧客のユーザ端末5に対して自動的に架電が繋がるようになっている。したがって、営業オペレータは、従来の業務にある「顧客が受電できる状態にあるか否かが不明の中で架電をし続けなければならないという作業」から開放される。すなわち、本実施形態によれば、営業オペレータの業務負担を劇的に改善することができる。
【0064】
また、本実施形態によれば、営業オペレータ空き状況判定部15が、営業オペレータの空き状況を確認して、空いている営業オペレータがいる場合にだけ、架電処理部16が自動架電するようになっている。この構成によれば、無断な架電を防げるとともに、効果的に営業オペレータと顧客との電話を繋げることができる。
【0065】
また、SMS配信処理部12は、ユーザ端末5にショートメッセージの営業案内情報を送信した後、所定時間経過しても、顧客レスポンス取得部14が応答処理を検知していない場合、対応するユーザ端末5に対して、SMSで別の内容のショートメッセージ(営業案内情報)を送信するようになっている。
例えば、SMS配信処理部12は、ユーザ端末5にショートメッセージの営業案内情報を送信した後、所定時間経過すると、データベース・サーバ装置3の第1顧客情報データベース21にアクセスし、対応する顧客の顧客情報が登録されたレコードのフィールド21dのレスポンスフラグを参照して、顧客レスポンス取得部14が応答処理を検知しているか否かを判定する。この場合、対応するレコードのフィールド21dのレスポンスフラグが「1」ならば、応答処理が検知されたと判定し、レスポンスフラグが「0」ならば、応答処理が検知されていないと判定する。
【0066】
この構成によれば、例えば、営業案内情報の内容に興味を持たなかつたと推定される顧客に対して、別の観点で作成した営業案内情報や、別の製品やサービスに関する営業案内情報を送信して、顧客の興味を再確認することができる。
【0067】
また、メール配信処理部13についても、SMS配信処理部12と同様、ユーザ端末5に電子メールで営業案内情報を送信した後、所定時間経過しても、顧客レスポンス取得部14が応答処理を検知していない場合、対応するユーザ端末5に対して、電子メールで別の内容の営業案内情報を送信するようになっている。
この場合も、例えば、メール配信処理部13は、ユーザ端末5に電子メールで営業案内情報を送信した後、所定時間経過すると、データベース・サーバ装置3の第1顧客情報データベース21にアクセスし、対応する顧客の顧客情報が登録されたレコードのフィールド21dのレスポンスフラグを参照して、顧客レスポンス取得部14が応答処理を検知しているか否かを判定する。この場合、対応するレコードのフィールド21dのレスポンスフラグが「1」ならば、応答処理が検知されたと判定し、レスポンスフラグが「0」ならば、応答処理が検知されていないと判定する。
【0068】
また、上記の処理ステップにおいて、架電処理部16は、自動架電したユーザ端末5の顧客が架電を受けなかった場合、SMS配信処理部12に、ユーザ端末5が受電しなかった旨を通知するようになっている。そして、SMS配信処理部12は、上記の通知を受けてから所定時間経過すると、送信した営業案内情報を再送信するようになっている。
【0069】
この構成によれば、例えば、顧客が電車に乗車している等の理由により、電話を受けることができなかったようなケースにおいても、再度、営業案内を送信することで、顧客が営業案内情報に興味を有しているかどうかを確認することできる。
【0070】
なお、架電処理部16は、電子メールの営業案内情報を送ったユーザ端末5に自動架電したものの、そのユーザ端末5の顧客が架電を受けなかった場合も、メール配信処理部13に、ユーザ端末5が受電しなかった旨を通知する。
そして、メール配信処理部13は、上記の通知を受けてから所定時間経過すると、送信した営業案内情報を再送信するようになっている。
【0071】
以上、説明したように、本実施形態によれば、電話を用いて効率的に顧客を開拓できる顧客開発推進システムを提供することができる。
【0072】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、サーバ装置1と、データベース・サーバ装置3とが別体の装置で構成されていたが、1つのサーバ装置として構成されていても良い。この場合、サーバ装置1にあった各部(顧客情報取り込み部11、SMS配信処理部12、メール配信処理部13、架電処理部16)は、制御部20介さず、直接、顧客情報データベース(第1顧客情報データベース21、第2顧客情報データベース22)にアクセスできるようになる。
【符号の説明】
【0073】
1…サーバ装置
11…顧客情報取り込み部
12…SMS配信処理部
13…メール配信処理部
14…顧客レスポンス取得部
15…営業オペレータ空き状況判定部
16…架電処理部
3…データベース・サーバ装置
20…制御部
21…第1顧客情報データベース
22…第2顧客情報データベース
5…ユーザ端末
7…オペレータ端末
9…営業オペレータ管理システム(外部システム)