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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089811
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】台紙及びカテーテル保持構造
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/00 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
A61M25/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205256
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】末木 拓夢
(72)【発明者】
【氏名】本田 紘太
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA01
4C267AA34
4C267BB03
4C267BB19
4C267BB20
4C267HH30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カテーテルを保持可能な台紙及びカテーテル保持構造を提供する。
【解決手段】台紙18は、カテーテル16を保持する保持面32を有して長手方向に長尺な台紙本体24と、台紙本体24に設けられカテーテル16を保持するための保持部30とを備える。台紙本体24の長手方向における全長L1が、カテーテル16の自然状態における全長よりも短い。保持部30は、カテーテル16の先端部161と基端部162との間の中間部163をU字状に屈曲させた状態でカテーテル16を保持することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルを保持するための台紙であって、
前記カテーテルを保持する保持面を有し、前記台紙の長手方向に沿った長手寸法が前記長手方向と直交する幅方向に対して大きな台紙本体と、
前記台紙本体に設けられ、前記カテーテルを保持するための保持部と、
を備え、
前記台紙本体の前記長手方向における全長は、前記カテーテルの自然状態における全長よりも短く、
前記保持部は、前記カテーテルの先端部と基端部との間の中間部をU字状に屈曲させた状態で前記カテーテルを保持することができる、台紙。
【請求項2】
請求項1記載の台紙において、
前記保持部は、前記カテーテルにおける前記先端部と前記中間部との間を保持する第1保持部と、
前記カテーテルにおける前記基端部と前記中間部との間を保持する第2保持部と、
を備え、
前記台紙本体は、前記幅方向に互いに隣接する第1保持領域と第2保持領域とを有し、
前記第1保持領域に前記第1保持部が設けられ、
前記第2保持領域に前記第2保持部が設けられる、台紙。
【請求項3】
請求項2記載の台紙において、
前記第1保持部は、前記台紙本体の前記長手方向に沿って配置された複数の第1フックを備え、
前記第2保持部は、前記台紙本体の前記長手方向に沿って配置された複数の第2フックを備える、台紙。
【請求項4】
請求項3記載の台紙において、
前記第1及び第2フックの各々は、前記台紙本体に固定される固定端と、前記固定端に対して前記幅方向における反対側に位置する自由端とを有し、
前記台紙本体の長手方向における前記第1及び第2フックの長手寸法は、前記台紙本体の前記幅方向における前記第1及び第2フックの幅寸法よりも大きい、台紙。
【請求項5】
請求項3又は4記載の台紙において、
前記第1及び第2フックの各々は、前記台紙本体に固定される固定端と、前記固定端に対して前記幅方向における反対側に位置する自由端と、前記長手方向における一端部である第1端部と、前記長手方向における他端部である第2端部とを有し、
前記第1端部及び第2端部の各々は、前記自由端に繋がる接続部が弧状に湾曲する、台紙。
【請求項6】
カテーテルと、前記カテーテルを保持する台紙とを備えたカテーテル保持構造であって、
前記台紙は、
前記カテーテルを保持する保持面を有し、前記台紙の長手方向に沿った長手寸法が前記長手方向と直交する幅方向に対して大きな台紙本体と、
前記台紙本体に設けられ、前記カテーテルを保持する保持部と、
を備え、
前記台紙本体の前記長手方向における全長は、前記カテーテルの自然状態における全長よりも短く、
前記保持部は、前記カテーテルの先端部と基端部との間の中間部をU字状に屈曲させた状態で前記カテーテルを保持する、カテーテル保持構造。
【請求項7】
請求項6記載のカテーテル保持構造において、
前記保持部は、前記カテーテルにおける前記先端部と前記中間部との間を保持する複数の第1フックを有した第1保持部と、
前記カテーテルにおける前記基端部と前記中間部との間を保持する複数の第2フックを有した第2保持部と、
を備え、
前記第1及び第2フックの各々は、前記台紙本体に固定される固定端と、前記固定端に対して前記幅方向における反対側に位置する自由端とを有し、
前記複数の第1フックのうち、前記カテーテルの前記中間部に最も近い前記第1フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置され、
前記複数の第2フックのうち、前記カテーテルの前記中間部に最も近い前記第2フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置される、カテーテル保持構造。
【請求項8】
請求項7記載のカテーテル保持構造において、
前記複数の第1フックのうち、前記カテーテルの前記先端部に最も近い前記第1フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置され、
前記複数の第2フックのうち、前記カテーテルの前記基端部に最も近い前記第2フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置される、カテーテル保持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルを保持可能な台紙及びカテーテル保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カテーテルを保持可能なカテーテル保持台紙が開示されている。カテーテル保持台紙は、長手方向に長尺なシート材を有し、シート材の長手方向に沿って複数のタブが配置される。シート材の長手方向に沿ってカテーテルを配置し、複数のタブによって、カテーテルのシャフトをシート材との間に保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-18209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カテーテルを保持台紙に保持するとき、長手方向に沿って直線状にシャフトを保持台紙に配置して保持することが行われている。これにより、カテーテル及びカテーテル保持台紙を含むカテーテルパッケージが大きくなり、収容スペースを必要とする。保持台紙が大きくなることで、保持台紙を製造するための材料量及び製造コストが増大する。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の第1の態様は、カテーテルを保持するための台紙であって、前記カテーテルを保持する保持面を有し、前記台紙の長手方向に沿った長手寸法が前記長手方向と直交する幅方向に対して大きな台紙本体と、前記台紙本体に設けられ、前記カテーテルを保持するための保持部と、を備え、前記台紙本体の前記長手方向における全長は、前記カテーテルの自然状態における全長よりも短く、前記保持部は、前記カテーテルの先端部と基端部との間の中間部をU字状に屈曲させた状態で前記カテーテルを保持することができる、台紙である。
【0007】
この台紙によれば、台紙に対してカテーテルを保持するとき、カテーテルをU字状に屈曲させて台紙本体に保持できるため、長尺なカテーテルを長手方向に沿った直線状として台紙に保持する構成と比較し、台紙を長手方向に小型化できると共に、台紙を製造するための材料量及び製造コストを削減することができる。
【0008】
(2)上記の(1)記載の台紙において、前記保持部は、前記カテーテルにおける前記先端部と前記中間部との間を保持する第1保持部と、前記カテーテルにおける前記基端部と前記中間部との間を保持する第2保持部と、を備え、前記台紙本体は、前記幅方向に互いに隣接する第1保持領域と第2保持領域とを有し、前記第1保持領域に前記第1保持部が設けられ、前記第2保持領域に前記第2保持部が設けられてもよい。
【0009】
この構成により、第1保持部によって、第1保持領域においてカテーテルの中間部から先端部までの間を台紙本体の長手方向に沿って保持することができ、第2保持部によって、第2保持領域においてカテーテルの中間部から基端部までの間を台紙本体の長手方向に沿って保持することができる。
【0010】
(3)上記の(2)記載の台紙において、前記第1保持部は、前記台紙本体の前記長手方向に沿って配置された複数の第1フックを備え、前記第2保持部は、前記台紙本体の前記長手方向に沿って配置された複数の第2フックを備えてもよい。
【0011】
この構成により、台紙本体の長手方向に沿って複数設けられた第1及び第2フックによって、カテーテルの中間部から先端及び基端までを台紙本体に対して確実に保持することができる。
【0012】
(4)上記の(3)記載の台紙において、前記第1及び第2フックの各々は、前記台紙本体に固定される固定端と、前記固定端に対して前記幅方向における反対側に位置する自由端とを有し、前記台紙本体の長手方向における前記第1及び第2フックの長手寸法は、前記台紙本体の前記幅方向における前記第1及び第2フックの幅寸法よりも大きくてもよい。
【0013】
この構成により、幅寸法に対して長手寸法の大きな第1及び第2フックによって、台紙本体の保持面に確実にカテーテルを保持することができ、しかも、第1及び第2フックが幅方向に短いため第1及び第2フックに対するカテーテルの保持が容易である。
【0014】
(5)上記の(3)又は(4)記載の台紙において、前記第1及び第2フックの各々は、前記台紙本体に固定される固定端と、前記固定端に対して前記幅方向における反対側に位置する自由端と、前記長手方向における一端部である第1端部と、前記長手方向における他端部である第2端部とを有し、前記第1端部及び第2端部の各々は、前記自由端に繋がる接続部が弧状に湾曲してもよい。
【0015】
この構成により、第1及び第2フックにおいて、長手方向の両側の角部に位置する接続部を弧状とすることで、第1及び第2フックによってカテーテルを保持するとき、接続部に対するカテーテルの引っ掛かりが抑制され円滑に保持することができる。
【0016】
(6)本発明の第2の態様は、カテーテルと、前記カテーテルを保持する台紙とを備えたカテーテル保持構造であって、前記台紙は、前記カテーテルを保持する保持面を有し、前記台紙の長手方向に沿った長手寸法が前記長手方向と直交する幅方向に対して大きな台紙本体と、前記台紙本体に設けられ、前記カテーテルを保持する保持部と、を備え、前記台紙本体の前記長手方向における全長は、前記カテーテルの自然状態における全長よりも短く、前記保持部は、前記カテーテルの先端部と基端部との間の中間部をU字状に屈曲させた状態で前記カテーテルを保持するカテーテル保持構造である。
【0017】
このカテーテル保持構造によれば、長尺なカテーテルをU字状に屈曲させて台紙に保持できるため、長尺なカテーテルを長手方向に沿って直線状として台紙に保持する構成と比較し、台紙を長手寸法に小型化できると共に、台紙を製造するための材料量及び製造コストを削減できる。カテーテルの保持されたカテーテル保持構造を保管するとき、保管スペースを抑制することができる。保管スペースの抑制に伴って、カテーテル保持構造の輸送効率を高めることができる。カテーテル保持構造のカテーテルを滅菌する際の滅菌効率を高めることができる。
【0018】
(7)上記の(6)記載のカテーテル保持構造において、前記保持部は、前記カテーテルにおける前記先端部と前記中間部との間を保持する複数の第1フックを有した第1保持部と、前記カテーテルにおける前記基端部と前記中間部との間を保持する複数の第2フックを有した第2保持部と、を備え、前記第1及び第2フックの各々は、前記台紙本体に固定される固定端と、前記固定端に対して前記幅方向における反対側に位置する自由端とを有し、前記複数の第1フックのうち、前記カテーテルの前記中間部に最も近い前記第1フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置され、前記複数の第2フックのうち、前記カテーテルの前記中間部に最も近い前記第2フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置されてもよい。
【0019】
この構成により、中間部の近くに配置された第1及び第2フックによって、カテーテルの中間部と先端部との間、及び中間部と基端部との間が、カテーテルの弾性復元力によって径方向外方(幅方向外方)に拡がることを抑えて、屈曲形状のカテーテルを台紙本体に確実に保持することができる。
【0020】
(8)上記の(7)記載のカテーテル保持構造において、前記複数の第1フックのうち、前記カテーテルの前記先端部に最も近い前記第1フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置され、前記複数の第2フックのうち、前記カテーテルの前記基端部に最も近い前記第2フックは、前記固定端に対して前記自由端が幅方向内方に配置されてもよい。
【0021】
この構成により、カテーテルの先端部及び基端部の近くに配置された第1及び第2フックによって、カテーテルの中間部と先端部との間、及び中間部と基端部との間が、弾性復元力によって径方向外方(幅方向外方)に拡がることを抑えて、屈曲形状のカテーテルを台紙本体に確実に保持することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、台紙に対してカテーテルを保持するとき、カテーテルをU字状に屈曲させて台紙本体に保持できるため、長尺なカテーテルを長手方向に沿った直線状として台紙に保持する構成と比較し、台紙を長手方向に小型化できると共に、台紙を製造するための材料量及び製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の実施形態に係るカテーテルパッケージの全体平面図である。
図2図2は、図1のカテーテル保持構造を構成する台紙の平面図である。
図3図3は、カテーテルの全長と台紙の全長との関係を示す概略構成図である。
図4図4は、図1のIV-IV線に沿った断面図である。
図5図5は、図1のV-V線に沿った断面図である。
図6図6は、変形例に係るカテーテル保持構造を含むカテーテルパッケージの全体平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に示されるように、本実施形態に係るカテーテルパッケージ10は、包装容器12と、包装容器12の内部に収容されるカテーテル保持構造14とを備える。包装容器12は、例えば透明で密封可能な袋状である。包装容器12の内部にカテーテル保持構造14が密封される。
【0025】
カテーテル保持構造14は、カテーテル16と、カテーテル16を保持する台紙18とを有する。
【0026】
本実施形態に係るカテーテル16は、例えば、生体の血管内に生じた病変部(狭窄部又は閉塞部等)の治療に用いられる。なお、カテーテル16は、血管以外の管腔、例えば、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器等の生体器官内の病変部を治療するためのものであってもよい。カテーテル16は、生体の血管内に挿入され血管に沿って進行可能である。
【0027】
カテーテル16は、ルーメンを有した管状のカテーテル本体20と、カテーテル本体20の基端部162に設けられるハブ22とを備える。カテーテル本体20は、可撓性を有する樹脂材料から形成される。具体的には、カテーテル本体20の構成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミドあるいはポリオレフィンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマー等各種エラストマー等のある程度の可撓性を備える樹脂材料が使用され、ブレンド、積層あるいは軸方向に多段的に配置してもよく、補強体を配置してもよい。ルーメンは、カテーテル本体20の内部に配置される。ルーメンは、カテーテル本体20に沿って延在する。カテーテル本体20の先端部161は開口してルーメンと連通する。ハブ22は、筒状でありハブ22の基端が開口する。
【0028】
台紙18は、例えば厚手の紙から形成され平面視で長方形状に形成される。以下、台紙18における長尺方向を長手方向(矢印A方向)と呼ぶ。長手方向と直交する台紙18の短尺方向を幅方向(矢印B方向)と呼ぶ。
【0029】
台紙18は、台紙本体24と、第1台紙端部26と、第2台紙端部28と、カテーテル16を保持するための保持部30とを備える。台紙本体24は、台紙18の長手方向(矢印A方向)に延在する。台紙本体24(台紙18)の長手方向(矢印A方向)に沿った長手寸法L1(全長L1ともいう)が、幅方向(矢印B方向)に沿った幅寸法に対して大きい。図3に示すように、台紙本体24の長手方向における全長L1は、カテーテル16の自然状態における全長L2よりも短い。台紙本体24の長手方向における全長L1は、例えばカテーテル16の自然状態における全長L2の60%~70%である。
【0030】
図3に示すように、カテーテル16の自然状態とは、カテーテル16が外力を受けておらず変形していない状態をいう。自然状態におけるカテーテル16の全長は、カテーテル本体20の先端部161からハブ22の基端(カテーテル16の基端部162)までの長さである。
【0031】
図1に示すように、台紙本体24の上面は、カテーテル16を保持可能な保持面32を有する。以下、説明の便宜上、台紙本体24について、カテーテル16の後述する屈曲部66が配置される側を第1台紙端部26と呼び、第1台紙端部26の反対側を第2台紙端部28と呼ぶ。台紙本体24は、その長手方向の一端から他端に向けて平坦に形成される。
【0032】
台紙本体24は、台紙本体24の幅方向に互いに隣接する第1保持領域R1と第2保持領域R2とを有する。第1保持領域R1は、台紙本体24の幅方向中心線Cに対して幅方向一方に配置される。第2保持領域R2は、台紙本体24の幅方向中心線Cに対して幅方向他方に配置される。
【0033】
保持部30は、台紙本体24において第1台紙端部26と第2台紙端部28との間に設けられる。保持部30は、カテーテル16の先端部161と基端部162との間の中間部163をU字状に屈曲させた状態でカテーテル16を保持可能である(図1参照)。保持部30は、第1保持領域R1に配置される第1保持部301と、第2保持領域R2に配置される第2保持部302とを備える。第1保持部301は、カテーテル16の先端部161と中間部163との間を保持する。
【0034】
第1保持部301は、台紙本体24の長手方向に沿って配置された複数の第1フック34を備える。
【0035】
第1フック34は、台紙本体24の幅方向中心線Cに対して幅方向一方(第1保持領域R1)に配置される。台紙本体24の長手方向における第1フック34の長手寸法は、台紙本体24の幅方向における第1フック34の幅寸法よりも大きく形成される。第1フック34は、第1台紙端部26に隣接して配置される一方の第1フック部36と、第2台紙端部28に隣接して配置される他方の第1フック部38と、第1フック部36と第1フック部38との間に配置される第1中間フック部40とを備える。第1フック部36、第1中間フック部40及び第1フック部38は、台紙本体24の長手方向(矢印A方向)において互いに離間する。
【0036】
第1フック部36は、第1台紙端部26に隣接する。第1フック部36は、台紙本体24の一部を切り抜いて形成される。図2に示す平坦な台紙本体24に対し、台紙本体24から第1フック部36が切り起こされて台紙本体24の保持面32に対して上方に傾斜する(図4参照)。図1に示すように、第1フック部36は、台紙本体24に固定される第1固定端42と、第1固定端42に対して台紙本体24の幅方向中心に向けて延出した第1自由端44と、長手方向における一端部である第1端部461と、長手方向における他端部である第2端部481とを備える。換言すれば、第1自由端44は、第1固定端42に対して幅方向における反対側(幅方向内方)に位置する。
【0037】
第1固定端42及び第1自由端44は、台紙本体24の幅方向中心線Cと略平行である。第1固定端42は、台紙本体24の幅方向端部近傍に配置される。第1自由端44は、台紙本体24から離間して移動可能に配置される。第1自由端44が、第1固定端42に対して幅方向内方に配置される。第1自由端44は、台紙本体24の幅方向中心線Cから幅方向外方に離間して配置される。すなわち、第1フック部36は、第1固定端42に対して幅方向内方に向けて延出する。第1フック部36は、第1自由端44から第1固定端42に向けて徐々に幅広となる略台形状である。なお、第1フック部36は、台形状に形成される場合に限定されない。
【0038】
第1端部461は、第1フック部36の矢印A方向における一端に配置される。第1端部461は、第1自由端44の先端に繋がる接続部に第1円弧部50を有する。すなわち、第1端部461は、第1自由端44に繋がる接続部が弧状に湾曲する。第2端部481は、第1フック部36の矢印A方向における他端に配置される。第2端部481は、第1自由端44の基端に繋がる接続部に第1円弧部50を有する。すなわち、第2端部481は、第1自由端44に繋がる接続部が弧状に湾曲する。各第1円弧部50は、第1固定端42から離間する方向に凸状となる円弧状に形成される。
【0039】
第1フック部38は、第2台紙端部28の先端方向に隣接する。第1フック部38は、台紙本体24の一部を切り抜いて形成される。図2に示す平坦な台紙本体24に対し、台紙本体24から第1フック部38が切り起こされて台紙本体24の保持面32に対して上方に傾斜する(図4参照)。なお、第1フック部38は、第1フック部36と同一形状であるため、同一の符号を付すと共に詳細な説明については省略する。すなわち、図4に示す断面において、第1フック部36及び第1フック部38は、台紙本体24に対して互いに幅方向内方に向かうようにそれぞれ突出する。第1フック部36と第1フック部38とが同一形状である構成に限定されない。第1フック部36と第1フック部38とが異なる形状であってもよい。
【0040】
第1中間フック部40は、台紙本体24の一部を切り抜いて形成される。図2に示す平坦な台紙本体24に対し、台紙本体24から第1中間フック部40が切り起こされて台紙本体24の保持面32に対して上方に傾斜する(図5参照)。第1中間フック部40は、台紙本体24に固定された第2固定端52と、第2固定端52に対して台紙本体24の幅方向外方に向けて延出した第2自由端54と、長手方向における一端部である第1端部462と、長手方向における他端部である第2端部482とを備える。換言すれば、第2自由端54は、第2固定端52に対して幅方向における反対側(幅方向外方)に位置する。
【0041】
第2固定端52及び第2自由端54は、台紙本体24の幅方向中心線Cと略平行である。第2固定端52は、台紙本体24の幅方向中央近傍に配置され、台紙本体24の幅方向中心線Cから幅方向外方に離間して配置される。すなわち、第1中間フック部40は、台紙本体24に対して幅方向外方に向けて延出する。
【0042】
第2固定端52は、台紙本体24の幅方向中心線Cの近傍に配置される。第2固定端52は、台紙本体24の幅方向中心線Cから幅方向外方に離間して配置される。第2自由端54は、台紙本体24から離間して移動可能に配置される。第2自由端54が、第2固定端52に対して幅方向外方に配置される。すなわち、第1中間フック部40は、第2固定端52に対して幅方向外方に向けて延出する。第1中間フック部40は、第2自由端54から第2固定端52に向けて徐々に幅広となる略台形状である。なお、第1中間フック部40は、台形状に形成される場合に限定されない。
【0043】
第1端部462は、第1中間フック部40の先端に配置される。第1端部462は、第2自由端54に繋がる接続部に第2円弧部56を有する。すなわち、第1端部462は、第2自由端54に繋がる接続部が弧状に湾曲する。第2端部482は、第1中間フック部40の基端に配置される。第2端部482は、第2自由端54に繋がる接続部に第2円弧部56を有する。すなわち、第2端部482は、第2自由端54に繋がる接続部が弧状に湾曲する。各第2円弧部56は、第2固定端52から離間する方向に凸状となる円弧状に形成される。
【0044】
第2保持部302は、カテーテル16の基端部162と中間部163との間を保持する。第2保持部302は、台紙本体24の長手方向に沿って配置された複数の第2フック58を備える。
【0045】
第2フック58は、台紙本体24の幅方向中心線Cに対して幅方向他方(第2保持領域R2)に配置される。台紙本体24の長手方向における第2フック58の長手寸法は、台紙本体24の幅方向における第2フック58の幅寸法よりも大きく形成される。第2フック58は、第1台紙端部26に隣接して配置される一方の第2フック部60と、第2台紙端部28に隣接して配置される他方の第2フック部62と、第2フック部60と第2フック部62との間に配置される第2中間フック部64とを備える。第2フック部60、第2中間フック部64及び第2フック部62は、台紙本体24の長手方向において互いに離間する。
【0046】
第2フック部60は、第1台紙端部26の基端方向に隣接する。第2フック部60は、台紙本体24の一部を切り抜いて形成される。図2に示す平坦な台紙本体24に対し、台紙本体24から第2フック部60が切り起こされて台紙本体24の保持面32に対して上方に傾斜する(図4参照)。台紙本体24の幅方向において、幅方向中心線Cを挟んで第2フック部60と第1フック部36とが対称に配置される。第2フック部60は、第1フック部36と対称形状である。すなわち、第1フック部36と第2フック部60とが、それぞれ台紙本体24の幅方向中心に向かい、且つ、互いに向かい合う。このとき、第1フック部36の第1自由端44と第2フック部60の第1自由端44とが、幅方向(矢印B方向)に互いに離間する。
【0047】
第2フック部60については、第1フック部36と同一の符号を付すと共に詳細な説明については省略する。なお、第1フック部36と第2フック部60とが幅方向(矢印B方向)に向かい合う場合に限定されない。第1フック部36と第2フック部60とが、台紙本体24の長手方向(図2中、矢印A方向)にずれて配置されてもよい。
【0048】
第2フック部62は、第2台紙端部28の先端方向に隣接する。第2フック部62は、台紙本体24の一部を切り抜いて形成される。図2に示す平坦な台紙本体24に対し、台紙本体24から第2フック部62が切り起こされて台紙本体24の保持面32に対して上方に傾斜する(図4参照)。第2フック部62は、第2フック部60と同一形状であり、且つ第1フック部38と対称形状である。第1フック部38と第2フック部62とが、台紙本体24の幅方向中心線Cを中心として対称に配置される。すなわち、第1フック部38と第2フック部62とが、それぞれ台紙本体24の幅方向中心に向かい、且つ、互いに向かい合う。第2フック部62は、第1フック部36、第1フック部38及び第2フック部60と同一の符号を付すと共に詳細な説明については省略する。
【0049】
なお、第2フック部60と第2フック部62とが同一形状である構成に限定されない。第2フック部60と第2フック部62とが異なる形状であってもよい。第1フック部38と第2フック部62とが幅方向(矢印B方向)に向かい合う場合に限定されない。第1フック部38と第2フック部62とが、台紙本体24の長手方向(図2中、矢印A方向)にずれて配置されてもよい。
【0050】
第2中間フック部64は、第2フック部60と第2フック部60との間に配置される。第2中間フック部64は、略長方形状に形成され台紙本体24の一部を切り抜いて形成される。図2に示す平坦な台紙本体24に対し、台紙本体24から第2中間フック部64が切り起こされて台紙本体24の保持面32に対して上方に傾斜する(図5参照)。台紙本体24の幅方向において、幅方向中心線Cを挟んで第2中間フック部64と第1中間フック部40とが対称に配置される。第2中間フック部64は、第1中間フック部40と対称形状である。すなわち、図5に示す断面において、第1中間フック部40と第2中間フック部64とが、互いに幅方向(矢印B方向)に離間するように台紙本体24の幅方向外方に向けて突出する。
【0051】
このとき、第1中間フック部40の第2固定端52と第2中間フック部64の第2固定端52とが、幅方向中心線Cを挟んで幅方向(矢印B方向)に離間する。第2中間フック部64については、第1中間フック部40と同一の符号を付すと共に詳細な説明については省略する。なお、第1中間フック部40と第2中間フック部64とが互いに幅方向(矢印B方向)に向かい合う場合に限定されない。第1中間フック部40と第2中間フック部64とが、台紙本体24の長手方向(図2中、矢印A方向)にずれて配置されてもよい。
【0052】
次に、台紙18に対してカテーテル16を保持してカテーテル保持構造14とする場合について説明する。
【0053】
先ず、図2に示す平板状の台紙18(変形させる前の台紙18)を準備し、第1フック34(第1フック部36、第1中間フック部40、第1フック部38)及び第2フック58(第2フック部60、第2中間フック部64、第2フック部62)を台紙本体24からそれぞれ上方に向けて起こす。このとき、第1フック34は、第1及び第2固定端42、52を支点として台紙本体24の保持面32に対して上方に向けて傾斜し、第1及び第2自由端44、54が保持面32に対して上方に配置される。第2フック58は、第1及び第2固定端42、52を支点として台紙本体24の保持面32に対して上方に向けて傾斜し、第1及び第2自由端44、54が保持面32に対して上方に配置される(図4及び図5参照)。
【0054】
図3に示す自然状態にあるカテーテル16(カテーテル本体20)の先端部161及び基端部162をユーザが把持し、カテーテル16の先端部161と基端部162とが略平行となるように、カテーテル16の長手方向における中間部163を屈曲させた屈曲形状(屈曲状態)とする。これにより、カテーテル本体20の先端部161と基端部162との間の中間部163に略U字状に屈曲した屈曲部66が形成される。
【0055】
カテーテル16に対して外力が付与されていない自然状態のカテーテル16の全長L2(長手方向に沿った長手寸法L2)に対し、屈曲形状にあるカテーテル16の全長(屈曲部66から先端部161又は基端部162)が短い。これにより、図1に示すように、屈曲状態にあるカテーテル16は、カテーテル本体20の中間部163に形成され円弧状に屈曲した屈曲部66と、屈曲部66とカテーテル本体20の先端部161との間に配置される第1延在部68と、屈曲部66とカテーテル本体20のハブ22(基端部162)との間に配置される第2延在部70とを有した略U字状となる。
【0056】
屈曲形状のカテーテル16を台紙本体24の保持面32に対峙させ、第1台紙端部26に屈曲部66を載置すると共に、台紙本体24の第1保持領域R1に第1延在部68を配置し、台紙本体24の第2保持領域R2に第2延在部70を配置する。第1保持領域R1において、第1保持部301の第1フック34で第1延在部68を保持する。第2保持領域R2において、第2保持部302の第2フック58で第2延在部70を保持する。
【0057】
具体的には、第1フック部36の幅方向内方から第1延在部68を第1フック部36の下方に挿入する。第2フック部60の幅方向内方から第2延在部70を第2フック部60の下方に挿入する。カテーテル16の弾性復元力によって、第1及び第2延在部68、70が互いに離間するように第1延在部68及び第2延在部70が幅方向外方に移動する。これにより、図4に示すように、第1フック部36が第1延在部68(カテーテル本体20)の外周面に当接し、第1フック部36と台紙本体24の保持面32との間にカテーテル16の第1延在部68が挟持されて保持される。第2延在部70(カテーテル本体20)の外周面に第2フック部60が当接し、第2フック部60と台紙本体24の保持面32との間で第2延在部70が挟持されて保持される。
【0058】
第1中間フック部40の幅方向外方から第1延在部68を第2固定端52に向けて移動させて第1中間フック部40の下方に挿入する。これにより、図5に示すように、第1中間フック部40が第1延在部68の外周面に当接し、第1中間フック部40と台紙本体24の保持面32との間で第1延在部68が挟持されて保持される。
【0059】
第2中間フック部64の幅方向外方から第2延在部70を第2固定端52に向けて移動させて第2中間フック部64の下方に挿入する。これにより、第2中間フック部64が第2延在部70の外周面に当接し、第2中間フック部64と台紙本体24の保持面32との間で第2延在部70が挟持されて保持される。
【0060】
第1フック部38の幅方向内方から第1延在部68を第1フック部38の下方に挿入する。第2フック部62の幅方向内方から第2延在部70を第2フック部62の下方に挿入する。カテーテル16の弾性復元力によって、第1及び第2延在部68、70が互いに離間するように第1延在部68及び第2延在部70が幅方向外方に移動する。これにより、第1フック部38が第1延在部68(カテーテル本体20)の外周面に当接し、第1フック部38と台紙本体24の保持面32との間にカテーテル16の第1延在部68が挟持されて保持される。第2延在部70(カテーテル本体20)の外周面に第2フック部62が当接し、第2フック部62と台紙本体24の保持面32との間で第2延在部70が挟持されて保持される。
【0061】
これにより、図1に示すように、屈曲状態にあるカテーテル16の屈曲部66が第1台紙端部26に載置された状態で、台紙本体24の第1保持領域R1において、第1フック34によって屈曲したカテーテル16の第1延在部68が保持される。台紙本体24の第2保持領域R2において、第2フック58によって屈曲したカテーテル16の第2延在部70が保持される。カテーテル16の先端部161及び基端部162は、第2台紙端部28に載置される。カテーテル16は、台紙本体24の保持面32と平行に保持される。
【0062】
本実施形態は、以下の効果を奏する。
【0063】
図3に示すように、カテーテル16を保持するための台紙18においてカテーテル16を保持する保持面32を有し、台紙18の長手方向に沿った長手寸法が長手方向と直交する幅方向に対して大きな台紙本体24と、台紙本体24に設けられ、前記カテーテル16を保持するための保持部30とを備え、台紙本体24の長手方向における全長L1が、カテーテル16の自然状態における全長L2よりも短く(L1<L2)、図1に示すように、保持部30は、カテーテル16の先端部161と基端部162との間の中間部163をU字状に屈曲させた状態でカテーテル16を保持できる。
【0064】
これにより、図1に示すように、台紙18に対してカテーテル16を保持するとき、カテーテル16のカテーテル本体20をU字状に屈曲させて台紙本体24に保持できるため、長尺なカテーテル16を長手方向に沿った直線状として台紙18に保持する構成と比較し、台紙18を長手方向に小型化できると共に、台紙18を製造するための材料量及び製造コストを削減できる。
【0065】
保持部30が、カテーテル16における先端部161と中間部163との間(第1延在部68)を保持する第1保持部301と、カテーテル16における基端部162と前記中間部163との間(第2延在部70)を保持する第2保持部302とを備えており、台紙本体24は、幅方向に互いに隣接する第1保持領域R1と第2保持領域R2とを有し、第1保持領域R1に第1保持部301が設けられ、第2保持領域R2に第2保持部302が設けられている。
【0066】
これにより、第1保持部301によって、第1保持領域R1においてカテーテル16の中間部163から先端部161までの第1延在部68を台紙本体24の長手方向に沿って保持することができ、第2保持部302によって、第2保持領域R2においてカテーテル16の中間部163から基端部162までの第2延在部70を台紙本体24の長手方向に沿って保持することができる。
【0067】
第1保持部301は、台紙本体24の長手方向に沿って配置された複数の第1フック34を備え、第2保持部302は、台紙本体24の長手方向に沿って配置された複数の第2フック58を備えているため、第1及び第2フック34、58によって、カテーテル16の中間部163から先端部161までの第1延在部68及び中間部163から基端部162までの第2延在部70の各々を台紙本体24に対して確実に保持することができる。
【0068】
第1及び第2フック34、58の各々は、台紙本体24に固定される第1及び第2固定端42、52と、第1及び第2固定端42、52に対して幅方向における反対側に位置する第1及び第2自由端44、54とを有し、台紙本体24の長手方向における第1及び第2フック34、58の長手寸法は、台紙本体24の幅方向における第1及び第2フック34、58の幅寸法よりも大きく形成される。これにより、幅寸法に対して長手寸法の大きな第1及び第2フック34、58によって、台紙本体24の保持面32に確実にカテーテル16を保持することができ、しかも、幅方向に短いため第1及び第2フック34、58に対するカテーテル16の保持が容易である。
【0069】
第1フック34は、台紙本体24に固定される第1及び第2固定端42、52と、第1及び第2固定端42、52に対して幅方向における反対側に位置する第1及び第2自由端44、54と、長手方向における一端部である第1端部461、462と、長手方向における他端部である第2端部481、482とを有する。第1端部461、462及び第2端部481、482の各々は、第1及び第2自由端44、54に繋がる接続部が弧状に湾曲する。第2フック58は、台紙本体24に固定される第1及び第2固定端42、52と、第1及び第2固定端42、52に対して幅方向における反対側に位置する第1及び第2自由端44、54と、長手方向における一端部である第1端部461、462と、長手方向における他端部である第2端部481、482とを有する。第1端部461、462及び第2端部481、482の各々は、第1及び第2自由端44、54に繋がる接続部が弧状に湾曲する。
【0070】
これにより、第1及び第2フック34、58において、長手方向(矢印A方向)の両側の角部に位置する接続部に円弧状の第1及び第2円弧部50、56を備えることで、第1及び第2フック34、58によってカテーテル16を保持するとき、第1及び第2円弧部50、56によって接続部に対するカテーテル16の引っ掛かりが抑制され円滑に保持することができる。
【0071】
カテーテル保持構造14において、台紙18は、カテーテル16を保持する保持面32を有して台紙18の長手方向に沿った長手寸法が長手方向と直交する幅方向に対して大きな台紙本体24と、台紙本体24に設けられ前記カテーテル16を保持する保持部30とを備えており、図3に示すように、台紙本体24の長手方向における全長L1は、前記カテーテル16の自然状態における全長L2よりも短く、保持部30は、カテーテル16の先端部161と基端部162との間の中間部163をU字状に屈曲させた状態でカテーテル16を保持する。
【0072】
これにより、長尺なカテーテル16をU字状に屈曲させて台紙18に保持できるため、長尺なカテーテル16を長手方向に沿って直線状として台紙18に保持する構成と比較し、台紙18を長手寸法に小型化できると共に、台紙18を製造するための材料量及び製造コストを削減できる。カテーテル16の保持されたカテーテル保持構造14を保管するとき、保管スペースを抑制することができる。保管スペースの抑制に伴って、カテーテル保持構造14の輸送効率を高めることができる。カテーテル保持構造14のカテーテル16を滅菌する際の滅菌効率を高めることができる。
【0073】
第1及び第2フック34、58の各々は、台紙本体24に固定される第1及び第2固定端42、52と、第1及び第2固定端42、52に対して幅方向における反対側に位置する第1及び第2自由端44、54とを有する。複数の第1フック34のうち、カテーテル16の中間部163に最も近い第1フック34(第1フック部36)は、第1固定端42に対して第1自由端44が幅方向内方に配置される。複数の第2フック58のうち、カテーテル16の中間部163に最も近い第2フック58(第2フック部60)は、第1固定端42に対して第1自由端44が幅方向内方に配置される。
【0074】
これにより、中間部163の近くに配置された第1及び第2フック34、58によって、カテーテル16の中間部163と先端部161との間となる第1延在部68、中間部163と基端部162との間となる第2延在部70が、カテーテル16の弾性復元力によって径方向外方(幅方向外方)に拡がることを抑えて、屈曲形状のカテーテル16を台紙本体24に確実に保持することができる。
【0075】
複数の第1フック34のうち、カテーテル16の先端部161に最も近い第1フック34(第1フック部38)は、第1固定端42に対して第1自由端44が幅方向内方に配置され、複数の第2フック58のうち、カテーテル16の基端部162に最も近い第2フック58(第2フック部62)は、第1固定端42に対して第1自由端44が幅方向内方に配置される。
【0076】
これにより、第1フック34(第1フック部38)及び第2フック58(第2フック部62)によって、カテーテル16の中間部163と先端部161との間となる第1延在部68、中間部163と基端部162との間となる第2延在部70が、弾性復元力によって径方向外方(幅方向外方)に拡がることを抑えて、屈曲形状のカテーテル16を台紙本体24に確実に保持することができる。
【0077】
図6に示す変形例に係るカテーテルパッケージ80のカテーテル保持構造82は、台紙84における台紙本体86に保持部88を有する。保持部88は、第1保持領域R1に設けられる第1保持部881と、台紙本体86の第2保持領域R2に設けられる第2保持部882とを備える。第1保持部881は、長手方向(矢印A方向)に沿って長尺な1つの第1フック90を有する。第1フック90は、台紙本体86に固定される第1固定端92と、第1固定端92に対して幅方向内方に配置される第1自由端94とを備える。第1自由端94の先端及び基端と第1端部961との接続部の各々に円弧部98を有する。
【0078】
第2保持部882は、長手方向(矢印A方向)に沿って長尺な1つの第2フック100を有する。第2フック100は、台紙本体86に固定される第2固定端1021と、第2固定端1021に対して幅方向内方に配置される第2自由端1022とを備える。第2自由端1022の先端及び基端と第1端部1041との接続部の各々に円弧部98を有する。第1フック90と第2フック100とが、台紙本体86の幅方向(矢印B方向)に向かい合う。台紙本体86の幅方向中心線Cに対し、第1フック90と第2フック100とが対称形状である。
【0079】
このカテーテル保持構造82では、台紙84に対してカテーテル16を保持するとき、カテーテル16のカテーテル本体20をU字状に屈曲させて台紙本体86に保持できる。そのため、長尺なカテーテル16を長手方向に沿った直線状として台紙84に保持する構成と比較し、台紙84を長手方向に小型化できると共に、台紙84を製造するための材料量及び製造コストを削減できる。
【0080】
第1及び第2保持部881、882の各々に第1及び第2フック90、100を備えることで、屈曲部66を有したカテーテル16の第1及び第2延在部68、70を保持するとき、第1及び第2フック90、100に対する第1及び第2延在部68、70の保持をより容易に行うことができる。
【0081】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0082】
10、80…カテーテルパッケージ
14、82…カテーテル保持構造
16…カテーテル
18、84…台紙
24、86…台紙本体
30、88…保持部
32…保持面
66…屈曲部
図1
図2
図3
図4
図5
図6