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特開2024-89813経路生成方法、経路生成システム、及び経路生成プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089813
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】経路生成方法、経路生成システム、及び経路生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   A01B 69/00 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
A01B69/00 303Z
A01B69/00 303B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205258
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】堀 智成
【テーマコード(参考)】
2B043
【Fターム(参考)】
2B043AA04
2B043AB15
2B043BA02
2B043BA09
2B043BB14
2B043DA07
2B043DA17
2B043EA23
2B043EA33
2B043EB05
2B043EB15
2B043EC12
2B043EC13
2B043EC14
2B043EC15
2B043ED12
(57)【要約】
【課題】異形の作業領域を適切に分割するとともに作業効率を向上させることが可能な経路生成方法、経路生成システム、及び経路生成プログラムを提供する。
【解決手段】分割処理部312は、いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割する。生成処理部313は、前記複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両を走行させる目標経路を生成する経路生成方法であって、
いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割することと、
前記複数の分割領域のそれぞれに対応する前記目標経路を生成することと、
を実行する経路生成方法。
【請求項2】
前記作業領域の複数の辺のうち一対の辺が平行である場合に、
前記一対の辺に垂直な分割線により、前記作業領域を前記複数の分割領域に分割する、
請求項1に記載の経路生成方法。
【請求項3】
前記作業領域における作業方向に平行な分割線により、前記作業領域を前記複数の分割領域に分割する、
請求項1に記載の経路生成方法。
【請求項4】
前記作業領域を矩形領域と非矩形領域とに分割し、
前記矩形領域に対応する第1目標経路と、前記非矩形領域に対応する第2目標経路とを生成する、
請求項1~3のいずれかに記載の経路生成方法。
【請求項5】
前記非矩形領域は三角形の領域である、
請求項4に記載の経路生成方法。
【請求項6】
前記第2目標経路は、前記非矩形領域の辺に沿って周回走行する経路である、
請求項4に記載の経路生成方法。
【請求項7】
前記目標経路の経路パターンとして、前記非矩形領域の辺に沿って走行する第1経路パターンと、前記作業領域を分割する分割線に平行に走行する第2経路パターンとのいずれかを設定可能である場合において、
前記第2経路パターンにおいて第1作業経路から第2作業経路に移動する際に走行する移動経路の長さが所定長さ以上の場合に、前記第2目標経路に前記第2経路パターンの目標経路を設定しない、
請求項4に記載の経路生成方法。
【請求項8】
前記目標経路の経路パターンとして、前記第1経路パターン及び前記第2経路パターンのいずれかを選択する操作をユーザーから受け付け可能であって、
ユーザーから前記第2経路パターンを選択された場合であっても、前記移動経路の長さが所定長さ以上の場合には、前記第2目標経路に前記第2経路パターンの目標経路を設定しない、
請求項7に記載の経路生成方法。
【請求項9】
前記非矩形領域において、作業経路の長さが所定長さ以上の部分に、前記作業領域を分割する分割線に平行に往復走行する経路パターンの目標経路を生成し、作業経路の長さが所定長さ未満の部分に、前記作業領域を分割する分割線に平行かつ一方向に走行する経路パターンの目標経路を生成する、
請求項4に記載の経路生成方法。
【請求項10】
前記作業車両が、穀稈を刈り取る刈取作業を行う場合において、
前記非矩形領域において、条列の条方向に走行する前記第2目標経路を生成する、
請求項4に記載の経路生成方法。
【請求項11】
作業車両を走行させる目標経路を生成する経路生成システムであって、
いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割する分割処理部と、
前記複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成する生成処理部と、
を備える経路生成システム。
【請求項12】
作業車両を走行させる目標経路を生成する経路生成プログラムであって、
いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割することと、
前記複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成することと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための経路生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両を自動走行させる目標経路を生成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圃場などの作業領域を複数の区画(分割領域)に分割し、複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成し、各分割領域において作業車両を目標経路に従って自動走行させる技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-083394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、圃場には、全ての内角が直角である矩形の圃場(矩形圃場)の他、いずれかの内角が直角ではない異形の圃場(異形圃場)がある。異形圃場の場合、分割領域の位置、形状によっては目標経路を適切に生成することができず、作業効率が低下する可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、異形の作業領域を適切に分割するとともに作業効率を向上させることが可能な経路生成方法、経路生成システム、及び経路生成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る経路生成方法は、作業車両を走行させる目標経路を生成する方法であって、いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割することと、前記複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成することと、を実行する方法である。
【0007】
本発明に係る経路生成システムは、作業車両を走行させる目標経路を生成するシステムであって、分割処理部と生成処理部とを備える。前記分割処理部は、いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割する。前記生成処理部は、前記複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成する。
【0008】
本発明に係る経路生成プログラムは、作業車両を走行させる目標経路を生成するプログラムであって、いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割することと、前記複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成することと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、異形の作業領域を適切に分割するとともに作業効率を向上させることが可能な経路生成方法、経路生成システム、及び経路生成プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る走行システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係るコンバインの構成を示す外観図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る圃場の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る目標経路の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る操作端末に表示される経路パターン選択画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る操作端末に表示される作業方向設定画面の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る操作端末に表示される中割設定画面の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る自動走行領域の分割(中割)処理を説明するための図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る分割領域及び目標経路の一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る分割領域及び目標経路の他の例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る走行システムによって実行される経路生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、本発明の実施形態に係る自動走行領域の分割(中割)処理を説明するための図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る自動走行領域の分割(中割)処理を説明するための図である。
図14図14は、本発明の実施形態に係る分割領域及び目標経路の他の例を示す図である。
図15A図15Aは、本発明の実施形態に係る目標経路の生成方法の一例を示す図である。
図15B図15Bは、本発明の実施形態に係る目標経路の生成方法の他の例を示す図である。
図15C図15Cは、本発明の実施形態に係る目標経路の生成方法の他の例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態に係る分割領域の目標経路の一例を示す図である。
図17A図17Aは、本発明の実施形態に係る分割領域の他の例を示す図である。
図17B図17Bは、本発明の実施形態に係る分割領域の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
本発明の作業車両の一例として、コンバイン1を挙げて説明する。図1に示すように、本発明の実施形態に係る走行システム10は、コンバイン1と操作端末3とを含んでいる。コンバイン1及び操作端末3は、通信網N1を介して通信可能である。例えば、コンバイン1及び操作端末3は、携帯電話回線網、パケット回線網、又は無線LANを介して通信可能である。
【0013】
コンバイン1は、圃場(作業領域の一例)において刈取等の農作業を行う作業車両である。コンバイン1は、走行しながら作業を行うとともに、コンバイン1に搭載されたGNSSアンテナのGNSS情報、すなわちコンバイン1の自車位置を計測点データとして操作端末3に送信する。
【0014】
また、コンバイン1は、予め設定された目標経路に沿って自動走行を行うことが可能である。例えば、コンバイン1は、操作端末3から各種の設定情報を受信し、当該設定情報に従って自動走行を行う。また、コンバイン1は、搭乗者(作業者、オペレータ)による手動操舵により手動走行を行うことも可能である。
【0015】
操作端末3は、コンバイン1を遠隔操作可能な携帯端末であって、例えば、タブレット端末、ノート型のパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。なお、操作端末3と同様の操作装置がコンバイン1に搭載されていてもよい。
【0016】
作業者は、操作端末3において、各種の設定項目について設定操作を行うことが可能である。また、操作端末3は、走行中のコンバイン1の作業状況、走行状況などの情報を表示させる。作業者は、操作端末3において作業状況、走行状況を把握することが可能である。
【0017】
ところで、圃場には、全ての内角が直角(略直角を含む)である矩形の圃場(矩形圃場)の他、いずれかの内角が直角ではない異形の圃場(異形圃場)がある。図3には、異形の圃場Fの一例を示している。図3に示す圃場Fは、上辺SU2、下辺SB2、左辺SL2、及び右辺SR2からなり、上辺SU2及び下辺SB2が互いに平行かつ左辺SL2及び右辺SR2が互いに平行ではない四角形(台形)の形状を有している。また、左辺SL2は、上辺SU2及び下辺SB2に対して垂直である。
【0018】
また、圃場Fの内側には、コンバイン1が自動走行可能な自動走行領域F1が設定されている。自動走行領域F1は、上辺SU1、下辺SB1、左辺SL1、及び右辺SR1からなり、上辺SU1及び下辺SB1が互いに平行かつ左辺SL1及び右辺SR1が互いに平行ではない四角形(台形)の形状を有している。また、左辺SL1は、上辺SU1及び下辺SB1に対して垂直である。上辺SU1及び上辺SU2は互いに平行であり、下辺SB1及び下辺SB2は互いに平行であり、左辺SL1及び左辺SL2は互いに平行であり、右辺SR1及び右辺SR2は互いに平行である。すなわち、圃場Fの形状と自動走行領域F1の形状とは相似関係となっている。圃場F内の自動走行領域F1の外側(周囲)には、コンバイン1が外周に沿って走行(周回走行)したり、作業経路間を移動する際に旋回走行したりする枕地領域F2が設定されている。
【0019】
例えば図3に示す圃場Fにおいて、自動走行領域F1に対して、コンバイン1が複数の平行な作業経路を往復走行しながら刈取作業を行う「往復刈り経路」(本発明の第2経路パターンの一例)が設定される場合がある。図4には、往復刈りの目標経路Raの一例を示している。目標経路Raは、複数の平行な作業経路R1と、一の作業経路R1から次の作業経路R1へ移動するための移動経路R2(非作業経路)とを含んでいる。例えば図4に示すように、コンバイン1は、目標経路Raに従って自動走行領域F1内を左右方向の外側から内側に向かって刈取作業を行う。ここで、図4に示す走行方法では、コンバイン1が移動経路R2を走行する距離が長くなり作業効率が低下する恐れがある。
【0020】
そこで、自動走行領域F1を複数の区画(分割領域)に分割して、分割領域ごとに目標経路を生成して作業を行うことが考えられる。しかし、図3に示すような異形の圃場Fの場合、分割領域の位置、形状によっては目標経路を適切に生成することができず、作業効率が低下する可能性がある。これに対して、本実施形態に係る走行システム10は、以下に示すように、異形の圃場F(自動走行領域F1)を適切に分割するとともに作業効率を向上させることが可能な構成を備える。以下、コンバイン1及び操作端末3のそれぞれについて、上記構成を実現するための具体的構成について説明する。
【0021】
なお、本発明において、「直角」及び「垂直」は、90度±αの角度を含み、略90度(実質的に90度)を意味する。
【0022】
[操作端末3]
図1に示すように、操作端末3は、操作制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信部34などを備える情報処理装置である。操作端末3は、例えばタブレット端末で構成される。
【0023】
通信部34は、操作端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して一又は複数のコンバイン1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0024】
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネル、マウス、又はキーボードのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。作業者は、前記表示部に表示される操作画面において、前記操作部を操作して各種の設定情報を登録する操作を行うことが可能である。また、作業者は、前記操作部を操作してコンバイン1に対する自動走行指示を行うことが可能である。さらに、作業者は、コンバイン1から離れた場所において、操作端末3に表示される走行軌跡により、圃場内を自動走行するコンバイン1の走行状態を把握することが可能である。
【0025】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。記憶部32には、操作制御部31に後述の経路生成処理(図11参照)を実行させるための経路生成プログラムが記憶されている。例えば、前記経路生成プログラムは、フラッシュROM、EEPROM、CD、又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、操作端末3が備える所定の読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。なお、前記経路生成プログラムは、サーバー(不図示)から通信網N1を介して操作端末3にダウンロードされて記憶部32に記憶されてもよい。また、記憶部32は、コンバイン1から送信される作業情報を記憶してもよい。
【0026】
また、記憶部32には、コンバイン1を自動走行させるための専用アプリケーションがインストールされている。操作制御部31は、前記専用アプリケーションを起動させて、コンバイン1に関する各種設定情報の設定処理、コンバイン1に対する自動走行指示などを行う。
【0027】
操作制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリーとして使用される。そして、操作制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより操作端末3を制御する。
【0028】
図1に示すように、操作制御部31は、設定処理部311、分割処理部312、生成処理部313、出力処理部314などの各種の処理部を含む。なお、操作制御部31は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0029】
設定処理部311は、コンバイン1が自動走行を行うための各種の設定情報を設定する。具体的には、設定処理部311は、圃場に関する圃場情報を設定する。前記圃場情報は、例えば、圃場最外周の形状、大きさ、及び位置情報(座標など)、圃場最外周を構成する計測点データ、圃場で作業を行う圃場内作業領域(自動走行領域F1、枕地領域F2)の形状、大きさ、及び位置情報(座標など)などを含む。また、前記圃場情報は、圃場の住所、圃場情報の登録名及び登録日、圃場内作業領域の登録名及び登録日などを含む。設定処理部311は、作業者による圃場情報の登録操作を受け付けて圃場情報を設定する。
【0030】
また、設定処理部311は、排出位置を設定する。例えば、設定処理部311は、作業者により指定された排出位置の位置情報(座標)を圃場に対応付けて登録する。また、設定処理部311は、コンバイン1の走行速度(車速)を設定する。例えば、作業者は、コンバイン1の車速を設定することが可能である。また、設定処理部311は、コンバイン1の種類(最大刈取条数)、車幅、車両長さなど周知の情報を設定する。
【0031】
また、設定処理部311は、コンバイン1が自動走行領域F1において作業する経路パターンを設定する。例えば、設定処理部311は、作業者の設定操作に応じて経路パターンを設定する。図5には、経路パターン選択画面D1の一例を示している。例えば、設定処理部311は、経路パターン選択画面D1において、コンバイン1が複数の平行な作業経路を往復走行しながら刈取作業を行う「往復刈り」の経路パターン(本発明の第2経路パターンの一例)と、コンバイン1が作業領域(圃場F、自動走行領域F1など)の辺に沿って周回走行する「回り刈り」の経路パターン(本発明の第1経路パターンの一例)とを選択可能に表示する。
【0032】
また、経路パターン選択画面D1において、作業者は、旋回タイプを選択することが可能である。旋回タイプには、コンバイン1が通常時に旋回可能な状態を最小旋回半径とする「標準タイプ」と、標準タイプよりも小さい旋回半径となる「小回りタイプ」と、標準タイプよりも大きい旋回半径でコンバイン1が悪条件(ぬかるみ等)で安全に旋回する状態を最小旋回半径とする「ソフトタイプ」とが含まれ、作業者はいずれかの旋回タイプを選択する。また、経路パターン選択画面D1において、作業者は、往復刈り及び回り刈りの作業経路で旋回する際の旋回半径を補正することが可能である。
【0033】
また、設定処理部311は、コンバイン1が自動走行領域F1において作業する作業方向を設定する。例えば、設定処理部311は、作業者の設定操作に応じて作業方向を設定する。図6には、作業方向設定画面D2の一例を示している。例えば、設定処理部311は、作業方向設定画面D2において、コンバイン1が作業領域(圃場F、自動走行領域F1など)のそれぞれの辺に対応する作業方向を選択可能に表示する。図6に示す例では、設定処理部311は、自動走行領域F1の上辺SU1、下辺SB1、左辺SL1、及び右辺SR1(図3参照)のそれぞれに対応する4つの作業方向(矢印線)を選択可能に表示させる。図6には、作業者が、左辺SL1に対応する作業方向(X1方向)を選択した様子を示している。
【0034】
分割処理部312は、いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状(異形形状)に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割(中割)する。例えば、分割処理部312は、図3に示す異形の圃場Fの形状に応じて、自動走行領域F1を中割して複数の分割領域に分割する。なお、中割とは、例えば、自動走行領域F1内の作業対象(穀稈)を途中位置(中割経路)で刈り取ることにより作業対象を左右に区画することをいう。分割処理部312は、例えば作業者の設定操作に応じて分割領域を設定する。図7には、中割設定画面D3の一例を示している。例えば、分割処理部312は、中割設定画面D3において、中割回数を指定する回数指定ボタンK1と、中割回数を入力する回数入力欄K2とを表示させる。作業者が中割回数を「1回」に設定した場合、分割処理部312は、自動走行領域F1を1本の分割線で分割して2つの分割領域を設定する。
【0035】
また、作業者が中割回数を「2回」に設定した場合、分割処理部312は、自動走行領域F1を2本の分割線で分割して3つの分割領域を設定する。図7に示す例では、分割処理部312は、2本の分割線E1、E2により3つの分割領域を設定する。
【0036】
ここで、分割処理部312は、作業領域の複数の辺のうち一対の辺が平行である場合に、前記一対の辺に垂直な分割線により、前記作業領域を複数の分割領域に分割する。図3に示す圃場Fでは、自動走行領域F1の上辺SU1及び下辺SB1が互いに平行であるため、分割処理部312は、上辺SU1及び下辺SB1に垂直な分割線(分割線E1、E2)により自動走行領域F1を分割する。
【0037】
また、分割処理部312は、作業領域における作業方向に平行な分割線により、作業領域を複数の分割領域に分割する。図6に示すように作業方向がX1方向(例えば左辺SL1に平行な方向)に設定されている場合、分割処理部312は、X1方向に平行な分割線(分割線E1、E2)により自動走行領域F1を分割する。
【0038】
また、分割処理部312は、作業領域を矩形領域と非矩形領域とに分割する。図3に示す圃場Fでは、自動走行領域F1において、左辺SL1が上辺SU1及び下辺SB1のそれぞれに垂直であって、右辺SR1が左辺SL1に対して傾斜しているため、分割処理部312は、図8に示すように、右辺SR1と上辺SU1との交点P1を通り下辺SB1に垂直な分割線E1により、矩形領域と非矩形領域(図8では三角形領域)とに分割する。これにより、図8に示すように、自動走行領域F1が、下辺の長さがL1の直角三角形の領域(分割領域F13)と、下辺の長さがL2の矩形領域(長方形)とに分割される。
【0039】
また、分割処理部312は、中割回数が「2回」に設定されている場合には、下辺の長さがL2の矩形領域をさらに分割する。例えば図8に示すように、分割処理部312は、(L2)/2の位置を通り左辺SL1に平行な分割線E2により、同じ大きさの2つの矩形領域に分割する。これにより、自動走行領域F1は、同じ大きさの2つの矩形状の分割領域F11、F12と、三角形状の分割領域F13(非矩形領域)とに分割される。
【0040】
なお、分割処理部312は、中割回数が「1回」に設定されている場合には、分割線E1により、矩形領域と非矩形領域とに分割する。すなわち、分割処理部312は、非矩形領域が優先して生成されるように作業領域を分割する。このため、例えば、分割処理部312は、非矩形領域が生成される位置に第1分割線を自動的に設定し、矩形領域をさらに小さい矩形領域に分割する場合には均等な位置又は作業者が指定した位置に第2分割線を設定する。
【0041】
生成処理部313は、コンバイン1を走行させる目標経路を生成する。具体的には、生成処理部313は、上述の圃場情報、経路パターン、旋回タイプ、旋回半径、排出位置、分割領域などの各設定情報に基づいて、自動走行領域F1を自動走行又は手動走行させるための目標経路を生成する。また、生成処理部313は、複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成する。例えば「往復刈り」の経路パターンが設定されており(図5参照)、自動走行領域F1が3つの分割領域F11、F12、F13に分割された場合(図7及び図8参照)、生成処理部313は、図9に示すように、分割領域F11に往復刈りの目標経路R11を生成し、分割領域F12に往復刈りの目標経路R12を生成し、分割領域F13に往復刈りの目標経路R13を生成する。生成処理部313は、生成した目標経路R11、R12、R13を含む目標経路Raを圃場Fに対応付けて登録する。
【0042】
出力処理部314は、設定処理部311により設定された設定情報と、生成処理部313により生成された目標経路Raの経路データとをコンバイン1に出力する。また、出力処理部314は、作業者の操作に基づいて、作業開始指示及び作業終了指示をコンバイン1に出力する。
【0043】
操作制御部31が作業者から前記作業開始指示操作を受け付けると、出力処理部314は前記作業開始指示をコンバイン1に出力する。これにより、コンバイン1の制御装置11は、操作端末3から前記作業開始指示を取得する。制御装置11は、前記作業開始指示を取得すると、コンバイン1の作業及び走行を開始させる。例えばコンバイン1が図9に示す目標経路Raの経路データを取得し、前記作業開始指示を取得すると、先ず、作業者は、圃場Fの枕地領域F2を手動操舵により外周に沿って周回走行させながら刈取作業を行い、枕地領域F2の作業が終了すると、自動走行領域F1において分割線E2に対応する経路(中割経路)を手動操舵により走行させながら刈取作業を行う。これにより、自動走行領域F1から分割領域F11が分離される。その後、作業者がコンバイン1を分割領域F11の作業開始位置に移動させて自動走行開始指示を行うと、制御装置11は、コンバイン1を、分割領域F11内を目標経路R11(図9参照)に従って自動走行させながら刈取作業を実行させる。
【0044】
分割領域F11の作業が終了すると、作業者は、自動走行領域F1において分割線E1に対応する経路(中割経路)を手動操舵により走行させながら刈取作業を行う。これにより、自動走行領域F1から分割領域F12が分離される。その後、作業者がコンバイン1を分割領域F12の作業開始位置に移動させて自動走行開始指示を行うと、制御装置11は、コンバイン1を、分割領域F12内を目標経路R12(図9参照)に従って自動走行させながら刈取作業を実行させる。
【0045】
分割領域F12の作業が終了すると、作業者は、コンバイン1を分割領域F13の作業開始位置に移動させて自動走行開始指示を行う。これにより、制御装置11は、コンバイン1を、残りの分割領域F13内を目標経路R13(図9参照)に従って自動走行させながら刈取作業を実行させる。なお、コンバイン1は、分割線E1、E2に対応する各中割経路を自動走行しながら刈取作業を行ってもよい。
【0046】
また、操作制御部31が作業者から前記作業停止指示操作を受け付けると、出力処理部314は前記作業停止指示をコンバイン1に出力する。これにより、制御装置11は、操作端末3から前記作業停止指示を取得する。制御装置11は、前記作業停止指示を取得すると、コンバイン1の作業及び走行を停止させる。なお、コンバイン1は、圃場F全体を作業開始位置から作業終了位置まで自動走行してもよい。
【0047】
他の実施形態として、生成処理部313は、非矩形領域に対して、作業者が設定した経路パターンとは異なる経路パターンの目標経路を生成してもよい。例えば図9に示す例において、目標経路R13に含まれる移動経路R3(非作業経路)の長さが所定長さ以上の場合に、生成処理部313は、分割領域F13に「往復刈り」の経路パターンの目標経路を生成しない。この場合、例えば図10に示すように、生成処理部313は、分割領域F13に対して「回り刈り」の経路パターンの目標経路R13を生成する。これにより、移動経路R3を省略することができるため作業効率をさらに向上させることができる。なお、移動経路R3(非作業経路)には、刈取作業済の直進経路、旋回経路、後進経路と、刈取作業を行っていない直進経路、旋回経路、後進経路とが含まれる。このように、生成処理部313は、作業者により「往復刈り」の経路パターンを選択された場合(図5参照)であっても、移動経路R3の長さが所定長さ以上の場合には、分割領域F13に往復刈りの目標経路を設定しない構成であってもよい。
【0048】
なお、生成処理部313は、非矩形領域に対して、作業者が設定した経路パターンとは異なる経路パターンの目標経路を生成する場合に、操作画面に、作業者が設定した経路パターンとは異なる経路パターンにより目標経路を生成することを示すメッセージを表示させたり、作業者が設定した経路パターンとは異なる経路パターンにより目標経路を生成することを許可するか否かを問い合わせるメッセージを表示させたりしてもよい。
【0049】
また、他の実施形態として、生成処理部313は、非矩形領域については自動走行用の目標経路を生成せず、作業者に手動操舵による手動作業を推奨してもよい。例えば、操作制御部31は、目標経路の生成段階又は非矩形領域の作業開始段階で、操作画面に手動作業を推奨するメッセージを表示させる。この場合、生成処理部313は、矩形領域のみに目標経路を生成する。
【0050】
なお、操作端末3は、サーバー(不図示)が提供する農業支援サービスのウェブサイト(農業支援サイト)に通信網N1を介してアクセス可能であってもよい。この場合、操作端末3は、操作制御部31によってブラウザプログラムが実行されることにより、前記サーバーの操作用端末として機能することが可能である。そして、前記サーバーは、上述の各処理部を備え、各処理を実行する。
【0051】
[コンバイン1]
図2には、コンバイン1を側方から見た外観図を示している。図1及び図2に示すように、コンバイン1は、脱穀部4、選別部5、排藁処理部6、動力部8、操縦部9、制御装置11、記憶部12、測位ユニット13、走行部14、刈取部15、貯留部16、通信部17などを備える。コンバイン1は、いわゆる自脱型コンバインで構成される。コンバイン1は、走行部14によって走行しつつ、刈取部15によって刈り取った穀稈を脱穀部4で脱穀し、選別部5で穀粒を選別して貯留部16に貯える。コンバイン1は、脱穀後の排藁を排藁処理部6によって処理する。コンバイン1は、動力部8が供給する動力によって、走行部14、刈取部15、貯留部16、脱穀部4、選別部5、及び排藁処理部6を駆動する。
【0052】
走行部14は、機体フレーム29の下方に設けられており、左右一対のクローラ式走行装置2と、トランスミッション(不図示)とを備える。走行部14は、動力部8のエンジン27から伝達される動力(例えば回転動力)によって、クローラ式走行装置2のクローラを回転することで、コンバイン1を前後方向に走行させたり、左右方向に旋回させたりする。トランスミッションは、動力部8の動力(回転動力)をクローラ式走行装置2に伝達するものであり、回転動力を変速することもできる。
【0053】
刈取部15は、走行部14の前方に設けられ、刈取可能条数以内の条列の刈取作業を行う。刈取部15は、デバイダ28と、引起装置20と、切断装置23と、搬送装置7とを備える。デバイダ28は、圃場の穀稈を一条毎に分草して、刈取可能条数以内の所定条数分の穀稈を引起装置20へ案内する。引起装置20は、デバイダ28によって案内された穀稈を引き起こす。切断装置23は、引起装置20によって引き起こされた穀稈を切断する。搬送装置7は、切断装置23によって切断された穀稈を脱穀部4へ搬送する。
【0054】
脱穀部4は、刈取部15の後方に設けられる。脱穀部4は、フィードチェーン18と、扱胴19とを備える。フィードチェーン18は、刈取部15の搬送装置7から搬送された穀稈を脱穀のために搬送し、更に脱穀後の穀稈、すなわち排藁を排藁処理部6へ搬送する。扱胴19は、フィードチェーン18によって搬送されている穀稈を脱穀する。
【0055】
選別部5は、脱穀部4の下方に設けられる。選別部5は、揺動選別装置21と、送風選別装置22と、穀粒搬送装置(不図示)と、藁屑排出装置(不図示)とを備える。揺動選別装置21は、脱穀部4から落下した脱穀物をふるいにかけて穀粒と藁屑等に選別する。送風選別装置22は、揺動選別装置21によって選別された脱穀物を送風によって更に穀粒と藁屑等に選別する。穀粒搬送装置は、揺動選別装置21及び送風選別装置22によって選別された穀粒を貯留部16へ搬送する。藁屑排出装置は、揺動選別装置21及び送風選別装置22によって選別された藁屑等を機外へ排出する。
【0056】
貯留部16は、脱穀部4の右側方に設けられる。貯留部16は、貯留タンク(グレンタンク)24と、排出装置25とを備える。貯留タンク24は、選別部5から搬送されてきた穀粒を貯留する。排出装置25は、排出位置において、オーガ等で構成され、貯留タンク24に貯留されている穀粒を排出場又は搬送車に排出する。
【0057】
排藁処理部6は、脱穀部4の後方に設けられる。排藁処理部6は、排藁搬送装置(不図示)と、排藁切断装置(不図示)とを備える。排藁搬送装置は、脱穀部4のフィードチェーン18から搬送された排藁を排藁切断装置へ搬送する。排藁切断装置は、排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断して機外へ排出する。
【0058】
動力部8は、走行部14の上方、かつ、貯留部16の前方に設けられる。動力部8は、回転動力を発生させるエンジン27を備える。動力部8は、エンジン27が発生させた回転動力を、走行部14、刈取部15、貯留部16、脱穀部4、選別部5、及び排藁処理部6に伝達する。
【0059】
操縦部9は、動力部8の上方に設けられる。操縦部9は、作業者が座る座席である運転席の周囲に、コンバイン1の走行を操縦するための操作具として、コンバイン1の機体の旋回を指示するためのハンドル、コンバイン1の前後進の速度変更を指示するための主変速レバー及び副変速レバー等を備える。コンバイン1の手動走行は、操縦部9のハンドル、主変速レバー、及び副変速レバーの操作を受け付けた走行部14によって実行される。また、操縦部9は、刈取部15による刈取作業、脱穀部4による脱穀作業、貯留部16の排出装置25による排出作業等を操作するための機構を備える。
【0060】
測位ユニット13は、GPS等の衛星測位システムを利用してコンバイン1の自車位置を取得する。例えば、測位ユニット13は、測位アンテナを介して測位衛星から測位信号を受信し、測位信号に基づいて測位ユニット13の位置情報、すなわちコンバイン1の自車位置(計測点データ)を取得する。
【0061】
通信部17(図1参照)は、コンバイン1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して操作端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0062】
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD又はSSDなどの不揮発性の記憶部である。記憶部12には、制御装置11に自動走行処理を実行させるための自動走行プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記自動走行プログラムは、フラッシュROM、EEPROM、CD、又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、所定の読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。なお、前記自動走行プログラムは、サーバー(不図示)から通信網N1を介してコンバイン1にダウンロードされて記憶部12に記憶されてもよい。また、記憶部12には、操作端末3から取得する各種設定情報が記憶される。
【0063】
制御装置11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリーとして使用される。そして、制御装置11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりコンバイン1を制御する。
【0064】
具体的には、図1に示すように、制御装置11は、走行処理部111などの各種の処理部を含む。なお、制御装置11は、前記CPUで前記自動走行プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記自動走行プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0065】
走行処理部111は、圃場Fに対して設定された目標経路Raに従ってコンバイン1を自動走行させる。具体的には、走行処理部111は、圃場Fに対して設定される各種設定情報及び目標経路Raの経路データを操作端末3から取得する。例えば、走行処理部111は、刈取作業において、測位ユニット13からコンバイン1の自車位置を取得し、自車位置と目標経路Raに含まれる作業経路とに基づいて、コンバイン1が作業経路に沿って自動走行及び刈取作業を行うように動力部8、走行部14、及び刈取部15を制御する。また例えば、走行処理部111は、作業者の手動操舵に応じて、動力部8、走行部14、及び刈取部15の動作を制御して手動走行及び刈取作業を実行させる。また、走行処理部111は、排出作業において、測位ユニット13からコンバイン1の自車位置を取得し、自車位置と目標経路Raに含まれる排出経路とに基づいて、コンバイン1が排出経路に沿って自動走行を行うように動力部8及び走行部14を制御する。
【0066】
図9及び図10に示す例では、走行処理部111は、自動走行領域F1において、コンバイン1を、分割領域F11において目標経路R11に従って自動走行及び刈取作業を実行させ、続いて分割領域F12において目標経路R12に従って自動走行及び刈取作業を実行させ、最後に分割領域F13において目標経路R13に従って自動走行及び刈取作業を実行させる。
【0067】
その他、制御装置11は、予め設定された設定情報又は作業者の操作に応じて、コンバイン1の車速を制御する。
【0068】
[経路生成処理]
以下、図11を参照しつつ、走行システム10が実行する前記経路生成処理の一例について説明する。
【0069】
なお、本発明は、前記経路生成処理に含まれる一又は複数のステップを実行する経路生成方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記経路生成処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記経路生成処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御装置11が前記経路生成処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサーが当該経路生成処理における各ステップを分散して実行する経路生成方法も他の実施形態として考えられる。
【0070】
ステップS1において、操作制御部31は、各種設定情報を登録する。具体的には、操作制御部31は、作業者の設定操作に基づいて、圃場Fに関する圃場情報、コンバイン1に関する車両情報、作業に関する作業情報、目標経路に関する経路情報(経路パターン、旋回タイプ、作業方向など)などを設定して登録する。例えば、操作制御部31は、図5に示す経路パターン選択画面D1における作業者の選択操作に応じて経路パターン及び旋回タイプを設定する。また例えば、操作制御部31は、図6に示す作業方向設定画面D2における作業者の選択操作に応じて作業方向を設定する。
【0071】
次にステップS2において、操作制御部31は、圃場Fを分割する必要があるか否かを判定する。具体的には、操作制御部31は、図7に示す中割設定画面D3において作業者が「中割回数指定」を選択した場合に、圃場Fを分割する必要があると判定し、作業者が「中割なし」を選択した場合に、圃場Fを分割する必要がないと判定する。他の実施形態として、操作制御部31は、圃場Fの形状が矩形状ではない場合、すなわち圃場Fが異形圃場である場合に、圃場Fを分割する必要があると判定してもよい。また、操作制御部31は、圃場Fの形状と作業方向とに基づいて、圃場Fを分割する必要があると判定してもよい。例えば、操作制御部31は、圃場Fの形状が、作業方向に垂直な方向に対向する一対の辺が互いに平行ではない形状である場合に、圃場Fを分割する必要があると判定し、圃場Fの形状が、作業方向に垂直な方向に対向する一対の辺が互いに平行な形状である場合に、圃場Fを分割する必要がないと判定してもよい。
【0072】
操作制御部31は、圃場Fを分割する必要があると判定すると(S2:Yes)、処理をステップS3に移行させ、圃場Fを分割する必要がないと判定すると(S2:No)、処理をステップS5に移行させる。
【0073】
ステップS3において、操作制御部31は、圃場Fを分割する分割位置(中割位置、中割経路)を設定する。具体的には、操作制御部31は、作業領域が矩形領域と非矩形領域とに分割されるように分割位置を設定する。
【0074】
例えば図3に示す圃場F内の自動走行領域F1において、操作制御部31は、図8に示すように、右辺SR1と上辺SU1との交点P1を通り下辺SB1に垂直な直線(分割線E1)の位置に分割位置を設定する。また、操作制御部31は、自動走行領域F1内の矩形領域の辺(作業方向に垂直な方向に延伸する辺)の長さが所定長さ以上の場合に当該長さの半分の位置に分割位置を設定する。図8に示す例では、操作制御部31は、上辺SU1の長さの半分の長さ((L2)/2)の中心位置を通り、上辺SU1及び下辺SB1に垂直な直線(分割線E2)の位置に分割位置を設定する。他の実施形態として、操作制御部31は、作業者が指定した位置に分割位置を設定してもよい。なお、操作制御部31は、矩形領域の辺(作業方向に垂直な方向に延伸する辺)の長さが所定長さ未満の場合に分割位置を設定しない構成としてもよい。
【0075】
次にステップS4において、操作制御部31は、分割領域を設定する。具体的には、操作制御部31は、ステップS3において設定した分割位置に基づいて、圃場Fを矩形領域と非矩形領域とに分割し、矩形状の分割領域と非矩形状の分割領域とを設定する。
【0076】
例えば図8に示す例では、操作制御部31は、自動走行領域F1を分割線E1、E2で分割した、2つの矩形状の分割領域F11、F12と、三角形状の分割領域F13とを設定する。
【0077】
次にステップS5において、操作制御部31は、コンバイン1に走行させる目標経路Raを生成する。具体的には、操作制御部31は、上述した各設定情報に基づいて、自動走行領域F1を自動走行させる目標経路Raを生成する。例えば図9に示すように、操作制御部31は、分割領域F11に往復刈りの目標経路R11を生成し、分割領域F12に往復刈りの目標経路R12を生成し、分割領域F13に往復刈りの目標経路R13を生成する。他の例として図10に示すように、操作制御部31は、分割領域F11に往復刈りの目標経路R11を生成し、分割領域F12に往復刈りの目標経路R12を生成し、分割領域F13に回り刈りの目標経路R13を生成する。
【0078】
なお、圃場F(自動走行領域F1)を分割しない場合(S2:No)には、操作制御部31は、自動走行領域F1に対して1つの目標経路Ra(往復刈り又は回り刈りの目標経路)を生成する。
【0079】
操作制御部31は、生成した目標経路Raを圃場Fに対応付けて登録する。また、操作制御部31は、作業者から自動走行開始指示を受け付けると、生成した目標経路Raの経路データをコンバイン1に出力する。
【0080】
操作制御部31は、以上のようにして前記経路生成処理を実行する。操作制御部31は、圃場ごとに前記経路生成処理を実行し、圃場ごとに目標経路の経路データを登録することが可能である。
【0081】
以上説明したように、本実施形態に係る走行システム10は、コンバイン1を走行させる目標経路を生成するシステムである。また走行システム10は、いずれかの内角が直角ではない作業領域(異形圃場)の形状に応じて、作業領域を複数の分割領域に分割することと、複数の分割領域のそれぞれに対応する目標経路を生成することとを実行する。具体的には、走行システム10は、作業領域を矩形領域と非矩形領域とに分割し、前記矩形領域に対応する第1目標経路と、前記非矩形領域に対応する第2目標経路とを生成する。
【0082】
上記構成によれば、例えば自動走行領域F1を複数の領域に分割して分割領域ごとに作業を行うことができるため、非作業経路(移動経路)を走行する走行距離を短縮することができる。よって、作業効率を向上させることができる。また、自動走行領域F1を矩形領域と非矩形領域とに分割することにより、矩形領域及び非矩形領域のそれぞれに適した目標経路を個別に生成することができる。例えば矩形領域に対して往復刈りの目標経路を生成し、非矩形領域に対して回り刈りの目標経路を生成することができる(図10参照)。このため、各分割領域の作業効率をさらに向上させることができる。
【0083】
[他の実施形態]
本発明は上述した実施形態に限定されない。本発明の他の実施形態について、以下に説明する。
【0084】
例えば圃場Fの形状が図12に示すように、右辺SR2が上辺SU2及び下辺SB2に対して垂直ではなく、自動走行領域F1の右辺SR1が上辺SU1及び下辺SB1に対して垂直ではない場合、かつ、左辺SL2が上辺SU2及び下辺SB2に対して垂直ではなく、自動走行領域F1の左辺SL1が上辺SU1及び下辺SB1に対して垂直ではない場合に、操作制御部31は、右辺SR1と上辺SU1との交点P1を通り下辺SB1に垂直な分割線E1と、左辺SL1と上辺SU1との交点P2を通り下辺SB1に垂直な分割線E2とにより、1つの矩形領域と2つの非矩形領域とに分割する。これにより、図12に示すように、自動走行領域F1が、直角三角形の2つの分割領域F11、F13と、矩形の1つの分割領域F12とに分割される。
【0085】
また例えば圃場Fの形状が図13に示す形状の場合には、操作制御部31は、右辺SR1と上辺SU1との交点P1を通り下辺SB1に垂直な分割線E1と、左辺SL1と下辺SB1との交点P3を通り上辺SU1に垂直な分割線E2とにより、1つの矩形領域と2つの非矩形領域とに分割する。これにより、図13に示すように、自動走行領域F1が、直角三角形の2つの分割領域F11、F13と、矩形の1つの分割領域F12とに分割される。
【0086】
また、他の実施形態として、操作制御部31は、非矩形領域において、作業経路の長さが所定長さ以上の部分に、作業領域を分割する分割線に平行に往復走行する経路パターンの目標経路を生成し、作業経路の長さが所定長さ未満の部分に、作業領域を分割する分割線に平行かつ一方向に走行する経路パターンの目標経路を生成してもよい。例えば図14に示すように、非矩形領域である分割領域F13の部分A1は、各作業経路R30の長さが所定長さ以上であり、分割領域F13の部分A2は、各作業経路R30の長さが所定長さ未満である。この場合、部分A2においてコンバイン1が往復刈りで走行すると旋回動作が頻繁になり作業効率が低下してしまう。そこで、操作制御部31は、部分A2に対しては、コンバイン1が作業経路R30を前進しながら作業し当該作業経路R30を作業後にそのまま後進して次の作業経路R30に移動するように走行する目標経路R32(一方向作業経路)を生成する。これに対して、部分A1では部分A2のように後進すると作業効率が低下するため通常の往復刈りの目標経路R31を生成する。
【0087】
また、他の実施形態として、操作制御部31は、非矩形領域において、条列の条方向(植付方向)に走行する目標経路を生成してもよい。例えば図15Aに示すように、条列の条方向がX3方向の場合には、操作制御部31は、分割領域F13に対して、X3方向に沿って走行する回り刈りの目標経路を生成する。また例えば図15Bに示すように、条列の条方向がX4方向の場合には、操作制御部31は、分割領域F13に対して、X4方向に沿って走行する往復刈り又は一方向走行の目標経路を生成する。
【0088】
また例えば図15Cに示すように、条列の条方向がX3方向の部分とX4方向の部分とが混在する場合には、操作制御部31は、分割領域F13に対して、回り刈りの目標経路と、往復刈り又は一方向走行の目標経路とを生成する。例えば図16に示すように、生成処理部313は、分割領域F13に対して、外周側の部分には回り刈りの目標経路を生成し、外周より内側の部分には横方向の作業経路が省略された回り刈りの目標経路を生成し、さらに内側の部分には一方向走行の目標経路を生成する。
【0089】
また、他の実施形態として、操作制御部31は、コンバイン1が手動走行モードである場合に、作業者が中割経路を手動走行させる際に、操作画面に分割位置を表示させてもよい。すなわち、本発明の目標経路は、自動走行用の目標経路に限定されず、手動走行時に作業者が確認可能な目標経路であってもよい。
【0090】
また、他の実施形態として、矩形状の分割領域F11、F12において移動経路R2の長さが所定長さ以上となる場合には、操作制御部31は、作業者が「往復刈り」の経路パターンを選択していたとしても、分割領域F11、F12に対して回り刈りの目標経路を生成する構成としてもよい。もしくは、操作制御部31は、「往復刈り」の経路パターンを選択するように促すメッセージを表示させてもよい。
【0091】
また、他の実施形態として、矩形状の分割領域において移動経路R2の長さが所定長さ以上となる場合に、操作制御部31は、前記長さが所定長さ未満となる中割回数(推奨中割回数)を作業者に提示してもよい。
【0092】
また、他の実施形態として、操作制御部31は、作業領域が、作業方向に垂直な方向に対向する一対の辺が互いに平行ではない形状である場合に、当該作業領域を分割してもよい。例えば図3に示す圃場Fにおいて作業方向がX1方向の場合に(図6参照)、自動走行領域F1は、X1方向に垂直な方向に対向する左辺SL1及び右辺SR1が互いに平行ではない形状である(図8参照)。この場合、操作制御部31は、自動走行領域F1を複数の分割領域に分割する。これに対して、例えば図3に示す圃場Fにおいて作業方向がX2方向の場合に(図6参照)、自動走行領域F1は、X2方向に垂直な方向に対向する上辺SU1及び下辺SB1が互いに平行な形状である。この場合、操作制御部31は、自動走行領域F1を分割しない。作業方向がX2方向の場合は、操作制御部31は、例えば自動走行領域F1全体に往復刈り又は回り刈りの目標経路を生成する。
【0093】
また、作業方向がX2方向の場合に、操作制御部31は、自動走行領域F1を複数の非矩形領域に分割してもよい。すなわち、操作制御部31は、作業方向(X2方向)に平行な分割線により自動走行領域F1を分割して複数の非矩形領域を生成してもよい。
【0094】
他の実施形態として、作業方向がX2方向の場合に、操作制御部31は、自動走行領域F1を、X2方向に垂直な方向の分割線により分割して、矩形領域と非矩形領域とを生成してもよい。すなわち、本発明において、分割線及び中割経路は、作業方向に平行であってもよいし、作業方向に垂直であってもよい。
【0095】
他の実施形態として、分割領域に三角形状とは異なる形状の非矩形領域が含まれる構成であってもよい。例えば図17Aに示すように、操作制御部31は、自動走行領域F1を、左辺SL1に平行(作業方向(X1方向)に平行)な分割線E1により、左辺SL1に平行な直線経路(作業経路R1)の長さが所定長さ以上になる領域(分割領域F12)と、所定長さ未満になる領域(分割領域F13)とが形成されるように分割する。前記所定長さは、図14の構成における所定長さと同様である。なお、操作制御部31は、さらに分割線E2により、分割領域F11、F12に分割してもよい。これにより、自動走行領域F1は、矩形状の分割領域F11と、非矩形状(五画形状)の分割領域F12と、非矩形状(三角形状)の分割領域F13とに分割される。また、操作制御部31は、分割領域F11、F12に往復刈りの目標経路を生成し、分割領域F13に一方向に走行する経路パターンの目標経路を生成する。
【0096】
また、他の実施形態として、分割領域に三角形状の非矩形領域が含まれない構成であってもよい。例えば図17Bに示すように、操作制御部31は、自動走行領域F1を、左辺SL1に平行(作業方向(X1方向)に平行)な分割線E1により、非矩形状(四角形状)の分割領域F13と、矩形領域とが形成されるように分割する。なお、操作制御部31は、さらに分割線E2により、前記矩形領域を矩形状の分割領域F11、F12に分割してもよい。これにより、自動走行領域F1は、矩形状の分割領域F11、F12と非矩形状(四角形状)の分割領域F13とに分割される。また、操作制御部31は、分割領域F11、F12に往復刈りの目標経路を生成し、分割領域F13に回り刈りの目標経路を生成する。図17A及び図17Bに示すように、操作制御部31は、分割後の分割領域における目標経路の経路パターン及び作業経路の長さに応じて、分割位置(中割位置、中割経路)を設定してもよい。
【0097】
なお、本発明は、作業領域を複数の分割領域に分割する処理を含まない構成に適用することも可能である。具体的には、本発明は、上述した目標経路の各生成方法を実行する操作制御部31の発明に適用することが可能である。例えば、操作制御部31は、非矩形領域の辺に沿って周回走行する経路(回り刈りの目標経路)を生成する。また例えば、操作制御部31は、非作業経路(例えば図9の移動経路R3)の長さが所定長さ以上の場合に、非矩形領域に対して回り刈りの目標経路を生成し、非作業経路の長さが所定長さ未満の場合に、非矩形領域に対して往復刈りの目標経路を生成する。
【0098】
上述の実施形態では、作業車両の一例としてコンバイン1を挙げたが、本発明の作業車両は、コンバイン1に限定されず、トラクタ、田植機、建設機械など様々な作業車両であってもよい。
【0099】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0100】
<付記1>
作業車両を走行させる目標経路を生成する経路生成方法であって、
いずれかの内角が直角ではない作業領域の形状に応じて、前記作業領域を複数の分割領域に分割することと、
前記複数の分割領域のそれぞれに対応する前記目標経路を生成することと、
を実行する経路生成方法。
【0101】
<付記2>
前記作業領域の複数の辺のうち一対の辺が平行である場合に、
前記一対の辺に垂直な分割線により、前記作業領域を前記複数の分割領域に分割する、
付記1に記載の経路生成方法。
【0102】
<付記3>
前記作業領域における作業方向に平行な分割線により、前記作業領域を前記複数の分割領域に分割する、
付記1又は2に記載の経路生成方法。
【0103】
<付記4>
前記作業領域を矩形領域と非矩形領域とに分割し、
前記矩形領域に対応する第1目標経路と、前記非矩形領域に対応する第2目標経路とを生成する、
付記1~3のいずれかに記載の経路生成方法。
【0104】
<付記5>
前記非矩形領域は三角形の領域である、
付記4に記載の経路生成方法。
【0105】
<付記6>
前記第2目標経路は、前記非矩形領域の辺に沿って周回走行する経路である、
付記4又は5に記載の経路生成方法。
【0106】
<付記7>
前記目標経路の経路パターンとして、前記非矩形領域の辺に沿って走行する第1経路パターンと、前記作業領域を分割する分割線に平行に走行する第2経路パターンとのいずれかを設定可能である場合において、
前記第2経路パターンにおいて第1作業経路から第2作業経路に移動する際に走行する移動経路の長さが所定長さ以上の場合に、前記第2目標経路に前記第2経路パターンの目標経路を設定しない、
付記4~6のいずれかに記載の経路生成方法。
【0107】
<付記8>
前記目標経路の経路パターンとして、前記第1経路パターン及び前記第2経路パターンのいずれかを選択する操作をユーザーから受け付け可能であって、
ユーザーから前記第2経路パターンを選択された場合であっても、前記移動経路の長さが所定長さ以上の場合には、前記第2目標経路に前記第2経路パターンの目標経路を設定しない、
付記7に記載の経路生成方法。
【0108】
<付記9>
前記非矩形領域において、作業経路の長さが所定長さ以上の部分に、前記作業領域を分割する分割線に平行に往復走行する経路パターンの目標経路を生成し、作業経路の長さが所定長さ未満の部分に、前記作業領域を分割する分割線に平行かつ一方向に走行する経路パターンの目標経路を生成する、
付記4~8のいずれかに記載の経路生成方法。
【0109】
<付記10>
作業車両が、穀稈を刈り取る刈取作業を行う場合において、
前記非矩形領域において、条列の条方向に走行する前記第2目標経路を生成する、
付記4~9のいずれかに記載の経路生成方法。
【符号の説明】
【0110】
1 :コンバイン(作業車両)
3 :操作端末
10 :走行システム
11 :制御装置
31 :操作制御部
111 :走行処理部
311 :設定処理部
312 :分割処理部
313 :生成処理部
314 :出力処理部
D1 :経路パターン選択画面
D2 :作業方向設定画面
D3 :中割設定画面
E1 :分割線
E2 :分割線
F :圃場(作業領域)
F1 :自動走行領域
F11 :分割領域(矩形領域)
F12 :分割領域(矩形領域)
F13 :分割領域(非矩形領域)
F2 :枕地領域
R :目標経路
R1 :作業経路
R11 :目標経路(第1目標経路)
R12 :目標経路(第1目標経路)
R13 :目標経路(第2目標経路)
R2 :移動経路
R3 :移動経路
R31 :目標経路
R32 :目標経路
SB1 :下辺
SB2 :下辺
SL1 :左辺
SL2 :左辺
SR1 :右辺
SR2 :右辺
SU1 :上辺
SU2 :上辺
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図16
図17A
図17B