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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089864
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】電気機器および電池パックシステム
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/55 20210101AFI20240627BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20240627BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20240627BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20240627BHJP
【FI】
H01M50/55 101
H01M10/6554
H01M10/613
H01M50/583
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205360
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔭山 崇俊
(72)【発明者】
【氏名】稲村 卓思
【テーマコード(参考)】
5H031
5H043
【Fターム(参考)】
5H031KK01
5H043AA09
5H043BA19
5H043CA04
(57)【要約】
【課題】電装部品の冷却効率が高い電気機器および電池パックシステムを提供する。
【解決手段】電気機器は、金属製の筐体と、筐体と離間して設けられる電装部品と、電装部品に接続されるバスバーとを備える。バスバーは、電装部品に接続される第1部分と、第1部分よりも筐体に近い位置に設けられた第2部分とを含む。バスバーの第2部分と筐体との間に空気よりも熱伝導率が高い絶縁性の伝熱部が設けられる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の筐体と、
前記筐体と離間して設けられる電装部品と、
前記電装部品に接続されるバスバーとを備え、
前記バスバーは、前記電装部品に接続される第1部分と、前記第1部分よりも前記筐体に近い位置に設けられた第2部分とを含み、
前記バスバーの前記第2部分と前記筐体との間に空気よりも熱伝導率が高い絶縁性の伝熱部が設けられる、電気機器。
【請求項2】
前記電装部品は、ヒューズ素子またはリレー素子を含む、請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
前記伝熱部は、1.0W/m・K以上の熱伝導率を有する、請求項1または請求項2に記載の電気機器。
【請求項4】
前記伝熱部は、シート状の部材からなる、請求項1または請求項2に記載の電気機器。
【請求項5】
前記伝熱部は、アクリル系樹脂を含む、請求項1または請求項2に記載の電気機器。
【請求項6】
前記電装部品は、第1の端子および第2の端子を有し、
前記バスバーは、前記第1の端子に接続される第1のバスバーと、前記第2の端子に接続される第2のバスバーとを有し、
前記第1のバスバーおよび前記第2のバスバーは、前記第1部分および前記第2部分を各々含む、請求項1または請求項2に記載の電気機器。
【請求項7】
前記バスバーは板状部材からなり、
前記板状部材を折り曲げ加工することにより前記第1部分および前記第2部分が形成される、請求項1または請求項2に記載の電気機器。
【請求項8】
前記筐体に取り付けられた冷却プレートをさらに備え、
前記冷却プレートは冷却媒体通路を有する、請求項1または請求項2に記載の電気機器。
【請求項9】
前記筐体と前記冷却プレートとの間に隙間が形成され、
前記隙間に熱伝導性の充填材が設けられ、
前記伝熱部は前記隙間と重なる位置に設けられる、請求項8に記載の電気機器。
【請求項10】
複数の電池セルを含む電池パックと、
前記電池パックと電気的に接続された、請求項1または請求項2に記載の電気機器とを備えた、電池パックシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、電気機器および電池パックシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器における電装部品からの放熱を促進するための構造として、たとえば特許文献1および特許文献2に記載されたものが従来から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平05-008947号公報
【特許文献2】特開2000-125448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
大電流が流れる電気機器においては、電装部品の導電部における抵抗が比較的小さなものであっても、当該抵抗部分における発熱が大きくなり得る。従来の放熱構造は、大きな発熱量に対処する冷却という観点から、必ずしも十分なものではない。
【0005】
本技術の目的は、電装部品の冷却効率が高い電気機器および電池パックシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術は、以下の電気機器および電池パックシステムを提供する。
【0007】
[1]金属製の筐体と、筐体と離間して設けられる電装部品と、電装部品に接続されるバスバーとを備え、バスバーは、電装部品に接続される第1部分と、第1部分よりも筐体に近い位置に設けられた第2部分とを含み、バスバーの第2部分と筐体との間に空気よりも熱伝導率が高い絶縁性の伝熱部が設けられる、電気機器。
【0008】
[2]電装部品は、ヒューズ素子またはリレー素子を含む、[1]に記載の電気機器。
【0009】
[3]伝熱部は、1.0W/m・K以上の熱伝導率を有する、[1]または[2]に記載の電気機器。
【0010】
[4]伝熱部は、シート状の部材からなる、[1]から[3]のいずれか1項に記載の電気機器。
【0011】
[5]伝熱部は、アクリル系樹脂を含む、[1]から[4]のいずれか1項に記載の電気機器。
【0012】
[6]電装部品は、第1の端子および第2の端子を有し、バスバーは、第1の端子に接続される第1のバスバーと、第2の端子に接続される第2のバスバーとを有し、第1のバスバーおよび第2のバスバーは、第1部分および第2部分を各々含む、[1]から[5]のいずれか1項に記載の電気機器。
【0013】
[7]バスバーは板状部材からなり、板状部材を折り曲げ加工することにより第1部分および第2部分が形成される、[1]から[6]のいずれか1項に記載の電気機器。
【0014】
[8]筐体に取り付けられた冷却プレートをさらに備え、冷却プレートは冷却媒体通路を有する、[1]から[7]のいずれか1項に記載の電気機器。
【0015】
[9]筐体と冷却プレートとの間に隙間が形成され、隙間に熱伝導性の充填材が設けられ、伝熱部は隙間と重なる位置に設けられる、[8]に記載の電気機器。
【0016】
[10]複数の電池セルを含む電池パックと、電池パックと電気的に接続された、[1]から[9]のいずれか1項に記載の電気機器とを備えた、電池パックシステム。
【発明の効果】
【0017】
本技術によれば、電装部品において発生した熱が、電装部品からバスバーおよび伝熱部を介して金属製の筐体に伝達されて効率よく放熱される。結果として、電装部品の冷却を効率よく行うことができる。このとき、バスバーの加工と伝熱部の設置のみによって上記の搭載構造を得ることができるので、電気機器の構造が複雑化することが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】電池パックと電装パック(電気機器)とを含むシステムの構成を示す図である。
図2】電池パックに含まれる電池セルを示す斜視図である。
図3】電装パックの外観図(その1)である。
図4】電池パックの外観図(その2)である。
図5】電装パックの構成を示す斜視図である。
図6】電装パックのケース内部の配置を示す図である。
図7】ヒューズ素子(電装部品)の搭載構造を示す図である。
図8】伝熱部周辺の構造の変形例を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本技術の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0020】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本技術の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本技術にとって必ずしも必須のものではない。また、本技術は、本実施の形態において言及する作用効果を必ずしもすべて奏するものに限定されない。
【0021】
なお、本明細書において、「備える(comprise)」および「含む(include)」、「有する(have)」の記載は、オープンエンド形式である。すなわち、ある構成を含む場合に、当該構成以外の他の構成を含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0022】
また、本明細書において幾何学的な文言および位置・方向関係を表す文言、たとえば「平行」、「直交」、「斜め45°」、「同軸」、「沿って」などの文言が用いられる場合、それらの文言は、製造誤差ないし若干の変動を許容する。本明細書において「上側」、「下側」などの相対的な位置関係を表す文言が用いられる場合、それらの文言は、1つの状態における相対的な位置関係を示すものとして用いられるものであり、各機構の設置方向(たとえば機構全体を上下反転させる等)により、相対的な位置関係は反転ないし任意の角度に回動し得る。
【0023】
本明細書において、「電池」は、リチウムイオン電池に限定されず、ニッケル水素電池およびナトリウムイオン電池などの他の電池を含み得る。
【0024】
本明細書において、「電池セル」は必ずしも角型のものに限定されず、円筒型、パウチ型、ブレード型など、他の形状のセルも含み得る。「電池セル」は、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、および電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)などに搭載可能である。ただし、「電池セル」の用途は、車載用に限定されるものではない。
【0025】
図1は、電池パック100と電装パック200(電気機器)とを含む電池パックシステムの構成を示す図である。図1に示すように、電池パックシステムにおいては、電池パック100と、電装パック200とが充放電ライン10および信号ライン20を介して電気的に接続されている。電池パックシステムは、インターフェイス300を介して車両と接続され得る。充放電ライン10には、電池パック100を充放電する電流が流れる。信号ライン20には、制御信号が流れる。
【0026】
図1の例では、複数の電池パック100が充放電ライン10を介して電気的に直列接続されている。各々の電池パック100において、複数の電池セルが電気的に直列接続されている。電装パック200は、信号ライン20を介して各々の電池パック100と電気的に接続されている。電装パック200は、電池パック100の充放電を制御し得る。電池パック100および電装パック200の数および接続態様は適宜変更が可能である。また、電装パック200が電池パック100内に設けられるものであってもよい。
【0027】
電装パック200は、正極側のコネクタ211と、負極側のコネクタ212とを有する。コネクタ211,212のうち、コネクタ211A,211Bは、インターフェイス300を介して車両側の負荷と接続され、コネクタ211B,212Bは、充放電ライン10と接続される。
【0028】
電装パック200は、コネクタ213をさらに有する。コネクタ213のうち、コネクタ213Aは、インターフェイス300を介して車両側の機器と接続され、コネクタ213Bは、システム側の信号ライン20と接続される。
【0029】
図2は、電池パック100に含まれる電池セル1を示す斜視図である。図2に示すように、電池セル1は、角型形状を有する。ただし、電池パック100に含まれる電池セルは、角型形状に限定されるものではない。
【0030】
図2に例示する電池セル1は、電極端子110と、筐体120と、ガス排出弁130とを有する。電極端子110は、筐体120上に形成されている。電極端子110は、Y軸方向(第1の方向)に直交するX軸方向(第2の方向)に沿って並ぶ正極端子111および負極端子112を有する。正極端子111および負極端子112は、X軸方向において、互いに離れて設けられている。
【0031】
筐体120は、直方体形状を有し、電池セル1の外観をなす。筐体120は、図示しない電極体および電解液を収容するケース本体120Aと、ケース本体120Aの開口を封止する封口板120Bとを含む。封口板120Bは、溶接によりケース本体120Aに接合される。
【0032】
筐体120は、上面121と、下面122と、第1側面123と、第2側面124と、2つの第3側面125とを有する。
【0033】
上面121は、Y軸方向およびX軸方向に直交するZ軸方向(第3の方向)に直交する平面である。上面121には、電極端子110が配置されている。下面122は、Z軸方向に沿って上面121に対向している。
【0034】
第1側面123および第2側面124の各側面は、Y軸方向に直交する平面からなる。第1側面123および第2側面124の各側面は、筐体120が有する複数の側面のうちで最も大きい面積を有する。第1側面123および第2側面124の各側面は、Y軸方向に見て、矩形形状を有する。第1側面123および第2側面124の各側面は、Y軸方向に見て、X軸方向が長手方向となり、Z軸方向が短手方向となる矩形形状を有する。
【0035】
複数の電池セル1は、Y軸方向に隣り合う電池セル1,1の間において、第1側面123どうし、第2側面124どうしが向かい合わせとなるように積層されている。これにより、複数の電池セル1が積層されるY軸方向において、正極端子111と負極端子112とが、交互に並んでいる。
【0036】
ガス排出弁130は、上面121に設けられている。ガス排出弁130は、電池セル1の温度が上昇し(熱暴走)、筐体120の内部で発生したガスにより筐体120の内圧が所定値以上となった場合に、そのガスを筐体120の外部に排出する。
【0037】
複数の電池セル1をパックケースに収納することにより、図1の電池パック100が構成される。電池パック100は、パックケースの側面部が電池セル1の積層体を直接支持するもの(Cell-to-Pack構造)であってもよいし、複数の電池セル1を含む電池モジュールをパックケースに収納するもの(Cell-Module-Pack構造)であってもよい。
【0038】
図3図4は、電装パック200の外観図である。図3図4に示すように、電装パック200は、ケース部材200Aと、冷却プレート200Bとを含む。冷却プレート200Bは、ケース部材200Aの底面を構成することができる。ケース部材200Aの側面には、コネクタ211A,211B,212A,212B,213A,213Bおよびサービスプラグ280が設けられている。ケース部材200Aの内部空間に電装部品が収納される。
【0039】
図5は、電装パック200の構成を示す斜視図であり、図6は、電装パック200のケース部材200A内部の配置を示す図である。図5図6に示すように、電装パック200は、制御基板220と、ヒューズ素子230と、メインリレー240と、電流センサ250と、プリチャージ抵抗260と、プリチャージリレー270とを含む。
【0040】
ヒューズ素子230、メインリレー240、電流センサ250、プリチャージ抵抗260、およびプリチャージリレー270は、ケース部材200Aの内部空間に収納される電装部品であり、コネクタ211A,211B,212A,212Bを介して電装パック200の外部と接続される。制御基板220も、ケース部材200Aの内部空間に収納される電装部品であり、コネクタ213A,213Bを介して電装パック200の外部と接続される。ケース部材200Aには、図5図6に図示されない他の電装部品が収納されていてもよい。
【0041】
図6に示すように、ヒューズ素子230は、バスバー290を介してコネクタ212A、メインリレー240、プリチャージリレー270およびサービスプラグ280と電気的に接続される。
【0042】
図7は、ヒューズ素子230(電装部品)の搭載構造を示す図である。図7に示すように、ヒューズ素子230は、ケース部材200Aの一部を構成する金属製の筐体201Aと離間して設けられる。なお、以下ではヒューズ素子230の搭載構造について例示的に説明するが、本技術に係る電装部品はヒューズ素子230に限定されず、たとえばメインリレー240(リレー素子)などの他の電装部品にも同様の搭載構造を適用し得る。
【0043】
ヒューズ素子230は、端子231A(第1の端子)および端子231B(第2の端子)を有する。端子231Aにはバスバー290A(第1のバスバー)が接続され、端子231Bにはバスバー290B(第2のバスバー)が接続される。
【0044】
バスバー290A,290Bは、ヒューズ素子230に接続される第1部分291A,291Bと、第1部分291A,291Bよりも筐体201Aに近い位置に設けられた第2部分292A,292Bと、第2部分292A,292Bよりも筐体201Aから離れた位置に設けられた第3部分293A,293Bとを含む。第1部分291A,291Bと第3部分293A,293Bの筐体201Aからの高さ(離間高さ)は、略同程度であってもよいし、異なっていてもよい。
【0045】
バスバー290A,290Bの第1部分291A,291B、第2部分292A,292B、および第3部分293A,293Bは、金属製の板状部材を折り曲げ加工することにより形成され得る。なお、第3部分293A,293Bを形成せず、第1部分291A,291Bおよび第2部分292A,292Bのみからなるバスバーを形成してもよい。
【0046】
バスバー290A,290Bの第2部分292A,292Bと筐体201Aとの間には、空気よりも熱伝導率が高い絶縁性の伝熱部材200D(伝熱部)が設けられている。伝熱部材200Dは、一定以上の熱伝導率および絶縁耐性を有する素材により構成されることが好ましい。
【0047】
たとえば、伝熱部材200Dは、1.0W/m・K以上程度の熱伝導率を有することが好ましい。一例として、伝熱部材200Dは、アクリル系樹脂(熱伝導性アクリル系放熱材)を含む、弾力性のあるシート状の部材からなる。より具体的には、スリーエム社製の6500Hを用いて伝熱部材200Dを構成し得る。
【0048】
なお、伝熱部材200Dの構成は上述のものに限定されず、たとえばゲル状の素材により伝熱部材200Dを構成してもよい。
【0049】
電池パック100ないし電池モジュールの大型化に伴い、電池パック100に接続される電装パック200に大電流が流れやすい状況にある。大電流が流れる電装パック200においては、ヒューズ素子230などの電装部品の導電部における抵抗が比較的小さなものであっても、当該抵抗部分における発熱が大きくなり得る。
【0050】
これに対し、本実施の形態に係る電装パック200においては、ヒューズ素子230において発生した熱が、ヒューズ素子230からバスバー290A,290Bおよび伝熱部材200Dを介して金属製の筐体201Aに伝達されて効率よく放熱される。結果として、ヒューズ素子230などの電装部品の冷却を効率よく行うことができる。また、バスバー290A,290Bの加工と伝熱部材200Dの設置のみによって上記の搭載構造を得ることができるので、電装パック200の構造が複雑化することが抑制される。
【0051】
図8は、伝熱部材200D周辺の構造の変形例を示す拡大断面図である。図8に示す例では、冷却媒体通路201Bを有する冷却プレート200Bと筐体201Aとが重ねられている。筐体201Aと冷却プレート200Bとの間に形成された隙間に熱伝導性のギャップフィラー200C(充填材)が設けられている。伝熱部材200Dは、ギャップフィラー200Cが充填された隙間と重なる位置に設けられる。
【0052】
ギャップフィラー200Cは、ペースト状のものであってもよいし、ペースト状のものが硬化してシート状になったものであってもよい。ギャップフィラー200Cは、伝熱部材200Dと同程度、または伝熱部材200Dよりも高い熱伝導率を有することが好ましい。
【0053】
図8に示す例においては、ヒューズ素子230において発生した熱が、ヒューズ素子230からバスバー290Aおよび伝熱部材200Dを介して筐体201Aに伝達され、さらにギャップフィラー200Cを介して冷却媒体通路201Bを有する冷却プレート200Bに伝達される。この結果として、ヒューズ素子230の冷却効率をさらに高めることができる。
【0054】
以上、本技術の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本技術の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0055】
1 電池セル、10 充放電ライン、20 信号ライン、100 電池パック、110 電極端子、111 正極端子、112 負極端子、120 筐体、120A ケース本体、120B 封口板、121 上面、122 下面、123 第1側面、124 第2側面、125 第3側面、130 ガス排出弁、200 電装パック、200A ケース部材、200B 冷却プレート、200C ギャップフィラー、200D 伝熱部材、201A 筐体、201B 冷却媒体通路、211,211A,211B,212,212A,212B,213,213A,213B コネクタ、220 制御基板、230 ヒューズ素子、231A,231B 端子、240 メインリレー、250 電流センサ、260 プリチャージ抵抗、270 プリチャージリレー、280 サービスプラグ、290,290A,290B バスバー、291A,291B 第1部分、292A,292B 第2部分、293A,293B 第3部分、300 インターフェイス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8